JP4154599B2 - 運転支援装置 - Google Patents
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Description
また、警告灯や音による警報では運転者以外の乗員に対して無用な心配や不快感を与えるという問題もある。
そこで、車間距離の他、自車両と後方や側方の接近車両等との接近距離や自車両と車線端との接近距離に応じてシートを振動させ、運転者に注意を促すことが考えられる。
請求項3の運転支援装置では、請求項1または2において、前記駆動制御手段は、前記走行環境検出手段の検出結果が前記所定閾値より大である第2の所定閾値以上である場合には前記選定した着座姿勢調整部以外の着座姿勢調整部も駆動させることを特徴としている。
このように、接近距離に応じた駆動量であって選定したサポート部分を動かすことにより、危険が予測される方向や距離等の危険度合いを運転者に知らせるとともに、運転者を運転席に確保して運転者の姿勢を正すことができる。
これにより、運転者は早期に且つ正確に危険回避操作を行うことができる。
また、走行環境検出手段等について既存のセンサ等を用いることで、コストアップなく容易にして十分に自車両に対する危険予測を行うことができる。
請求項2の運転支援装置によれば、走行環境検出手段の検出結果に比例して前記着座姿勢調整部の駆動量を決定することで、予測される危険の度合いをより正確に運転者に知らせることができ、運転者が的確な危険回避操作を行えるようにできる。
これにより、危険の度合いが大きいことを確実に運転者に知らせるようにでき、この際、選定した着座姿勢調整部以外の着座姿勢調整部も駆動させることで、全てのサポートで運転者の体を押圧することになり、運転者を運転席内に良好に確保でき、運転者がより安定した危険回避操作を行えるようにできる。
図1を参照すると、本発明に係る運転支援装置の概略構成図が示されている。
図1に示すように、車両(以下、自車両ともいう)1の前部中央には自車両1前方の物体を検知する前方センサ2、左右側方中央には自車両1側方の物体を検知する一対の側方センサ4,4、後方中央には自車両1後方の物体を検知する後方センサ5、車内前方中央には自車両1前方の道路の状況、具体的には走行車線の車線端を示す白線を撮像し検知するカメラ3が搭載されている。ここに、前方センサ2は、例えばレーザレーダや電波センサ等であり、側方センサ4や後方センサ5は、例えば電波センサや超音波センサであり、カメラ3はCCDカメラである。
詳しくは、シート20のシートバックサイドサポート23、ショルダサポート24、ランバサポート25、シートクッションサイドサポート26、サイサポート27には、これらシートバックサイドサポート23、ショルダサポート24、ランバサポート25、シートクッションサイドサポート26、サイサポート27(着座姿勢調整部)を各々独立に駆動すべくアクチュエータ(着座姿勢調整部駆動手段)がそれぞれ内装されており、ECU10の出力側には当該各アクチュエータが接続されている。
前方センサ2からの検知データは車間距離認識部11に入力される。車間距離認識部11では、上記検知データより前方車両を認識し、前方車両が認識される場合には自車両1と前方車両との車間距離(走行環境)を算出する(走行環境検出手段、車間距離検出手段)。
また、側方センサ4と後方センサ5からの検知データは周辺接近車認識部13に入力される。周辺接近車認識部13では、上記検知データより自車両1の周辺にいる車両を認識し、周辺車両が認識される場合には自車両1と周辺車両との接近距離(走行環境)を算出する(走行環境検出手段、周辺物接近距離検出手段)。
サポート制御部14では、これら算出値に応じて駆動させるべきシート20のサポートを選択し、当該選択したサポートの駆動量を算出する(駆動制御手段)。そして、当該算出した駆動量に応じて上記選択したサポートのアクチュエータに駆動信号を出力し、選択したサポートを各々駆動させる。
図4〜図6を参照すると、サポート制御部14において実行される車間距離、白線との接近距離および周辺接近車との接近距離に対応したサポート駆動制御の各制御ルーチンがそれぞれフローチャートで示されており、図7〜図9を参照すると、車間距離に対応したサポート駆動制御における自車両1と前方車両30との関係、白線との接近距離に対応したサポート駆動制御における自車両1と白線Wとの関係および周辺接近車との接近距離に対応したサポート駆動制御における自車両1と周辺車両40との関係が模式図で示されており、図10〜図13を参照すると、上記サポート駆動制御に基づくシート20のサポートの作動状態が示されており、以下図4〜図6のフローチャートに沿い図7〜図13を参照しながら詳細に説明する。
図4のフローチャートに示すように、車間距離に対応したサポート駆動制御では、先ず、ステップS10において、自車両1の前方に車両が認識されているか否かを判別する。判別結果が偽(No)で前方に車両が認識されていないと判定された場合には、そのまま当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)で前方に車両が認識されていると判定された場合には、ステップS11に進み、前方車両と自車両1との車間距離X1を算出する。
ステップS15では、車間距離X1の量に応じて、ランバサポート25およびサイサポート27を駆動させる。具体的には、サポート駆動距離α1のところで0%の駆動量、危険距離β1のところで100%の駆動量となる比例関係に応じてランバサポート25およびサイサポート27を駆動させる。
つまり、図7に示すように、自車両1に対して前方車両30との車間距離X1が十分に離れている場合(a)には、どのサポートも駆動させず、車間距離X1がサポート駆動距離α1よりも小さくなり自車両1が前方車両30に接近した場合(b)には、図10に白抜き矢印で示すように、ランバサポート25、サイサポート27をその車間距離X1に応じた量だけ運転者を押圧するように駆動させる。また、車間距離X1がさらに接近し、危険距離β1よりも近くなった場合(c)には、図13に白抜き矢印で示すように全サポートを運転者を押圧するように100%駆動させるようにする。
図5のフローチャートに示すように、白線との接近距離に対応したサポート駆動制御では、先ず、ステップS20において、路上の白線が認識されているか否かを判別する。判別結果が偽(No)で車線が認識されていないと判定された場合には、そのまま当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果が真(Yes)で白線が認識されていると判定された場合には、ステップS21に進み、自車両1の白線に対する接近距離X2を算出する。
ステップS25では、接近距離X2の量に応じて、接近側のサイドサポート23,26およびショルダサポート24を駆動させる。具体的には、サポート駆動距離α2のところで0%の駆動量、接近距離0のところで100%の駆動量となる比例関係に応じてサイドサポート23,26およびショルダサポート24を駆動させる。
つまり、図8に示すように、自車両1が白線W,W間のほぼ中央を走っている場合(a)には、どのサポートも駆動させず、自車両1が例えば右側の白線Wに寄っていき、白線Wとの接近距離X2がサポート駆動距離α2よりも接近した場合(b)には、図11に白抜き矢印で示すように、右側のサイドサポート23、26、ショルダサポート24をその接近距離に応じた量だけ運転者を押圧するように駆動させる。また、自車両1がさらに右側の白線Wに寄っていき、白線Wを逸脱するような場合(c)には、図13に白抜き矢印で示すように全てのサポートを運転者を押圧するように100%駆動させるようにする。
図6のフローチャートに示すように、周辺接近車との接近距離に対応したサポート駆動制御では、先ず、ステップS30において、自車両1の周辺に車両が認識されているか否かを判別する。判別結果が偽(No)で周辺に車両が認識されていないと判定された場合には、そのまま当該ルーチンを抜ける。一方、周辺に車両が認識されていると判定された場合には、ステップS31に進み、その周辺車両と自車両1との接近距離X3を算出する。
ステップS35では、周辺車両がいる側のサイドサポート23,26、ショルダサポート24、ランバサポート25、サイサポート28をその接近距離X3に応じて駆動させる。具体的には、サポート駆動範囲α3のところで0%の駆動量、危険範囲β3のところで100%の駆動量となる比例関係に応じてサイドサポート23,26、ランバサポート25およびサイサポート28を駆動させる。
つまり、図9に示すように、自車両1の周辺の車両40が十分離れている場合(a)には、どのサポートも駆動させず、自車両1と例えば左後方の車両40との距離X3がサポート駆動範囲α3内になると、図12に白抜き矢印で示すように、左側のサイドサポート23,26、ショルダサポート24、ランバサポート25およびサイサポート28をその接近距離に応じた量だけ駆動させる。また、自車両1と左後方の周辺車両40との距離が縮まり、周辺車両40が危険範囲β3よりも接近した場合(c)には、図13に白抜き矢印で示すように全サポートを運転者を押圧するように100%駆動させる。
このように、本発明に係る運転支援装置では、車間距離、白線との接近距離、周辺接近車との接近距離に対応し、それぞれ車間距離X1、白線に対する接近距離X2、周辺車両との接近距離X3に応じて運転席であるシート20の駆動させるべきサポートを選択するとともに比例的に駆動量を変えてサポートの駆動制御を行うようにしている。従って、運転者以外の他の乗員に無用な心配や不快感を与えることなく、また騒音等の外部環境の影響を受けることなく、運転者のみに危険が予測される方向および危険の度合いを的確に伝えることができる。これにより、運転者が危険に対して早期に確実な対処を行うことができる。
また、シート20の各種サポートを運転者の体が押圧される方向に駆動させることにより、運転者の姿勢を正し、運転者が安定した危険回避操作を行えるようにできる。
例えば、上記実施形態では、車間距離や周辺接近車との接近距離に対応したサポート駆動制御において自車両1と前方車両或いは周辺車両との接近についてのみ述べたが、自車両1に危険を及ぼすのは前方車両や周辺車両のみではなく障害物等も考えられ、当該障害物等をも認識し、上記同様にサポート駆動制御を行うようにしてもよい(図3参照)。
2 前方センサ
3 カメラ
4 側方センサ
5 後方センサ
10 ECU
11 車間距離認識部(走行環境検出手段、車間距離検出手段)
12 白線認識部(走行環境検出手段、車線端接近距離検出手段)
13 周辺接近車認識部(走行環境検出手段、周辺物接近距離検出手段)
14 サポート制御部(駆動制御手段)
20 シート(運転席)
21 シートバック
22 シートクッション
23 シートバックサイドサポート(着座姿勢調整部)
24 ショルダサポート(着座姿勢調整部)
25 ランバサポート(着座姿勢調整部)
26 シートクッションサイドサポート(着座姿勢調整部)
27 サイサポート(着座姿勢調整部)
30 前方車両
40 周辺車両
W 白線(車線端)
Claims (3)
- 自車両と前方車両との車間距離を検出する車間距離検出手段、前記自車両と走行車線端との接近距離を検出する車線端接近距離検出手段および前記自車両と周辺物との接近距離を検出する周辺物接近距離検出手段のうち少なくとも一つを有し、自車両の走行環境を検出する走行環境検出手段と、
自車両の運転席にシートバックサイドサポート、ショルダサポート、ランバサポート、シートクッションサイドサポート、サイサポートのうちの複数からなる着座姿勢調整部を駆動する着座姿勢調整部駆動手段と、
前記走行環境検出手段の検出結果が所定閾値以上では前記走行環境検出手段の検出結果に応じた駆動量を算出するとともに、該検出結果に対応した前記着座姿勢調整部を選定し、運転者の姿勢を安定させるべく該選定された前記着座姿勢調整部を運転者の体が押圧される方向に前記駆動量に応じて駆動させる駆動制御手段とを備えたことを特徴とする運転支援装置。 - 前記駆動制御手段は、前記走行環境検出手段の検出結果に比例して前記着座姿勢調整部の駆動量を決定し、該駆動量に基づき着座姿勢調整部を駆動させることを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
- 前記駆動制御手段は、前記走行環境検出手段の検出結果が前記所定閾値より大である第2の所定閾値以上である場合には前記選定した着座姿勢調整部以外の着座姿勢調整部も駆動させることを特徴とする請求項1または2記載の運転支援装置。
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