JP2007072641A - 危険車両検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 他車両の危険性を容易に運転者に認識させる。
【解決手段】 本実施形態の危険車両検出装置では、車両の近傍外部を撮像するCCDカメラ、他車両との距離を測定するミリ波レーダを配置して、車両外部情報を取得する。この外部情報を元に、自車両からみた近傍他車両存在とその走行状態を検知、判断し、その他車両が自車両に対して危険運転をしている状態か否かを判定する。例えば、他車両が車線を基準に蛇行運転をしている場合、所定時間以上車線を逸脱して走行している場合、等に危険車両と判断する。危険車両が検出された場合には、自車両の運転者に、危険車両が存在する旨の情報を画像や音声に報知(他車の場合にはその旨の情報を通知)することによって危険車両からの回避を促し、安全運転に寄与することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、危険車両検出装置に係り、自車両周辺に存在する他車両の危険性検出に関する。
車両にとって危険を検出して運転者に知らせることは安全な運転のためにも有効なことであり、車載カメラによる車外の撮像画像を使用したり、超音波ソナー等を使用した危険を回避するための各種提案がされている。
例えば特許文献1では、ビデオカメラで撮像した車線と車両進行方向との相対的なずれから蛇行量を算出して、運転者の居眠りを継続的に検出する技術が提案されている。
また特許文献2では、白線画像の取り込みデータを基に蛇行量を演算し、この蛇行が居眠り運転に基づくものかを精度よく検出する技術について提案されている。
特許第283047号 特開2000−355230
しかし、従来の車載カメラ等を使用した危険回避の技術は、いずれも外部環境(車線、車間距離等)を基準として、自車両の状態(車線逸脱、車間距離等)を認識、判断し、運転者に通知、警告するものである。
このように、従来技術では、自車両の状態を検知しその運転者自身に通知警告しても、自分以外に近傍の危険運転をしている車両を捉えることはできない。事故の多くは相手がいる接触事故であり、常に近傍の走行車両の状態を把握することが事故の回避や軽減に取って有効であると考えられる。
なお、車車間通信によって自車両やドライバーの状態を他車両に通知するシステムも提案されており、ドライバーの状態等を受信した車両にとっては他車両(送信した車両)の危険性を取得することになる。
しかし、車車間通信という大がかりなシステムを各車両間で搭載する必要があり、かかるシステムを搭載していない車両の危険を知ることはできず、多くの車両が混在する実際の交通環境では不十分である。
そこで本発明は、他車両の危険性を容易に運転者に認識させることが可能な危険車両検出装置を提供することを目的とする。
(1)請求項1に記載した発明では、車両周辺に存在する他車両の動作を認識する他車両動作認識手段と、前記検出した他車両の動作から、該他車両が危険車両か否かを判定する危険車両判定手段と、前記危険車両判定手段で危険車両と判定した場合、危険車両の存在を運転者に報知する危険車両報知手段と、危険車両検出装置に具備させて前記目的を達成する。
(2)請求項2に記載した発明では、請求項1に記載の危険車両検出装置において、前記危険車両報知手段は、前記認識した危険車両の位置又は方向を含めて報知する、ことを特徴とする。
(3)請求項3に記載した発明では、請求項1、又は請求項2に記載の危険車両検出装置において、前記他車両動作認識手段は、所定の基準に対する他車両の位置変化を認識し、前記危険車両判定手段は、前記他車両の位置が揺らいでいる場合に危険車両と判定する、ことを特徴とする。
(4)請求項4に記載した発明では、請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の危険車両検出装置において、前記所定基準は、車線又は自車両である、ことを特徴とする。
(5)請求項5に記載した発明では、請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の危険車両検出装置において、車両周辺を撮像する撮像手段を備え、前記他車両動作認識手段は、前記撮像手段の撮像画像から他車両の存在とその動作を認識する、ことを特徴とする。
(6)請求項6に記載した発明では、請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の危険車両検出装置において、超音波ソナー、レーザレーダ、又はミリ波レーダ等の距離検出センサを備え、前記他車両動作認識手段は、前記距離検出センサで検出した距離から前記他車両の揺らぎを検出して危険車両と判定する、ことを特徴とする。
(7)請求項7に記載した発明では、請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載の危険車両検出装置において、自車両の変位を検出する変位センサを備え、前記他車両動作認識手段は、前記変位センサで検出した自車両の変位を用いて補正した前記他車両の動作を認識する、ことを特徴とする。
(8)請求項8に記載した発明では、請求項1又は請求項2に記載の危険車両検出装置において、前記他車両動作認識手段は、自車両から他車両までの距離を検出する距離検出センサを備え、前記危険車両判定手段は、前記距離検出センサで検出した距離から、前記自車両と前記他車両との車間距離、または縦列して走行する少なくとも2台の他車両の車間距離が所定の基準より小さい場合に危険車両と判定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、車両周辺に存在する他車両の動作から、該他車両が危険車両か否かを判定して、危険車両の存在を運転者に報知するようにしたので、他車両の危険性を容易に運転者に認識させることができる。
以下、本発明の危険車両検出装置における好適な実施の形態について、図1から図3を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態の危険車両検出装置では、車両の近傍外部の環境を撮像するCCDカメラ(撮像手段)、車両周囲の環境を検知(他車両との距離を検出)するセンサ(ソナー、レーザスキャナ、ミリ波レーダ等)を配置して、車両外部情報(車両周囲の環境状態)を取得する。
この外部情報を元に、自車両からみた近傍他車両存在とその走行状態を検知、判断し、その他車両が自車両に対して危険運転をしている状態か否かを判定する。
他車両が危険車両か否かの判断としては、例えば、他車両が車線を基準に蛇行運転をしている場合、自車両を基準に接近したり離れたりを繰り返している場合、所定時間以上車線を逸脱して走行している場合、等に危険車両と判断する。
そして、これら他車両の運転状態を自車両を基準として検出する場合には、自車両のステアリング動作又は車両ヨーレートセンサの検出値を使用して他車両の左右方向の挙動を補正したうえで、蛇行運転の判断を行う。
また、自車両の車速や加速度を使用して他車両の前後方向の挙動を補正したうえで、他車両の速度の揺れ(加速したり減速したりする状態)を判断する。
そして、危険車両が検出された場合には、自車両の運転者(必要であれば他車、他人)に、危険車両が存在する旨の情報を画像や音声により報知(他車の場合にはその旨の情報を通知)することによって危険車両からの回避を促し、安全運転に寄与することができる。
またドライバーに報知するだけでなく、自車両の各種制御装置(制動や走行、プリクラッシュ)に対しても危険車両信号(車両存在位置情報を含む)を送信する。
車両制御部ではその危険車両信号をトリガーとして危険回避のプログラムを実行することで、危険車両の挙動に応じた動作、例えば、加速や減速をさせるようにする。
またその自車両が通信装置を備えている場合、遠方の情報センター及び車両に対して、その危険運転の情報を配信することも可能である。
このように、本実施形態の危険車両検出装置によれば、ドライバーに走行周囲の状況情報を与え、危険(衝突)回避行動を促し、安全運転に寄与する。
また車両制御(予防安全)装置への有益な情報入力、及び危険車両存在の報知などが行える。
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施形態の危険車両検出装置の構成を表したものである。
この図1に示されるように危険車両検出装置は、判定処理部(ECU)10、周囲車両環境状態取得部20、自車両情報入力部30、判定結果出力部40、判定結果外部出力部50、及び設定ファイル60を備えている。
判定処理部10は、周囲車両環境状態取得部20、自車両情報入力部30、及び設定ファイル60から所定情報を取得して、本実施形態における危険車両検出処理、すなわち、自車両周辺に存在する車両の検出、及び検出した車両の動きを認識して危険車両か否かを判定すると共に、判定した危険車両についての報知の制御を行うようになっている。
判定処理部(ECU)10は、コンピュータシステムで構成され、図示しないCPU(中央処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)を有している。
そして、RAMをワーキングメモリとしてROMに格納された、危険車両検出プログラム等の各種プログラムやデータに従ってCPUが自車両周辺の危険車両の判定と報知のための各部の制御を行うようになっている。
判定処理部10には、周囲車両環境状態取得部20、自車両情報入力部30、判定結果出力部40、判定結果外部出力部50、及び設定ファイル60が接続されている。
周囲車両環境状態取得部20は、自車両の近傍周囲状況を捉えるためのデバイス、センサー類として、4台のCCDカメラ21a〜21d、ミリ波レーダ22a、22bを備えている。
図2は、CCDカメラ21a〜21d及びミリ波レーダ等の配置状態を表したものである。
この図2に示されるように、車両の前方と後方の2カ所にCCDカメラ21a、21b、ミリ波レーダ22a、22bが配置されている。
また、車両の左右側面にはCCDカメラ21c、21dが配置されている。
なお、本実施形態では、ミリ波レーダ22a、22bは車両の前後2カ所に配置されているが、CCDカメラ21と同様に、車両の左右側面に配置を含めた4カ所に配置するようにしてもよい。
CCDカメラ21a〜21dは、それぞれ車両前方、後方、右側方、左側方を撮像する。撮像画像は、判定処理部10に供給され、判定基準として使用する走行車線画像と、前後左右に存在する車両画像が抽出され、走行車線に対する車両の蛇行、逸脱を判定するために使用される。
ミリ波レーダ22aは、ミリ波帯の電波を用いた電波レーダで、本実施形態のミリ波レーダとしては、ミリ波FMCWレーダ装置が使用されている。
FMCWレーダ装置は、変調用三角波によってFM変調された連続波を送信波として前方に位置する自動車などの障害物に向けて送信して、障害物によって反射されて戻ってきた反射波を受信波として取り入れ、その時の送信波と受信波をミキシングして得られるビート信号をFFT等の周波数解析手法によって信号処理することで障害物との距離、及び相対速度を算出するようになっている。
ミリ波レーダからはビート信号が判定処理部10に供給され、判定処理部10において障害物との距離及び相対速度が算出される。
そして、車両前方及び後方に存在する他車両との車間距離判定に使用される。
なお、説明する本実施形態では、ミリ波レーダ22の検出信号を使用して他車両との車間距離を算出する場合について説明するが、ミリ波レーダに変えて又は加えて、レーザレーダや超音波ソナーを配置し、その検出信号から他車両との車間距離を算出するようにしてもよい。
また、自車両と他車両との車間距離を算出するだけでなく、自車両の周辺で縦列して走行している他車両の車間距離を算出するようにしてもよい。縦列して走行している他車両の車間距離が所定の基準より小さい場合、後方車両が前方車両を煽って走行していると考えられ、急な減速や車線変更をする可能性があるため、危険車両と判定するようにしてもよい。
更に、CCDカメラ21a〜21dの撮像画像を、自車両周辺を走行している車両のブレーキランプの点灯状態を判定するために使用することも可能である。他車両のブレーキランプの点灯回数が自車両やその他の車両のブレーキ操作に比べて多いとき、他車両の運転者の注意が散漫に成っている、また、急いでいるなどの理由で運転操作が乱暴になっているため、そのような他車両は急減速する可能性が高く、危険車両と判定することができる。逆に自車両やその他の車両がブレーキ操作を行っているにもかかわらず、他車両のブレーキランプが全く点灯しない場合、ブレーキランプの故障と判断され、他車両の減速に対する対応が遅れる可能性があるため、このような車両も危険車両と判定することができる。
自車両情報入力部30は、自車両の走行状態を捉えるためのセンサー類として、ステアリングセンサ31、ヨーレートセンサ32、加速度センサ33、車速センサ34を備えている。
ステアリングセンサ31は、運転者が操作するステアリングの舵角を検出する。
ヨーレートセンサ32は車体の重心位置に固定され、垂直軸回りの車体の回転角速度を検出することによりヨーレートγを検出する。
加速度センサ33、及び車速センサ34は、車両の加速度及び車速を検出する。
検出した舵角及びヨーレートは、車線がない道路や車線を認識できない道路において、他車両の蛇行運転を判定する場合の判定基準として使用される。
検出した加速度及び車速は、他車両の加減速を検出するための判定基準として使用される。
判定結果出力部40は、ディスプレイ41とスピーカ42を備えており、危険車両の存在を報知するための危険車両報知手段として機能する。
すなわち、ディスプレイ41には、危険車両が存在する旨の表示(「右前方に危険車両が存在します」等の報知文)がなされる。また、自車両と危険車両を、両者の位置関係と共に表示するようにしてもよい。
また、スピーカ42からは、危険車両を報知する音声が出力される。例えば、危険車両の存在とその場所を報知する音声として、「右前方に危険車両が存在します。注意してください。」等の音声が出力される。
判定結果外部出力部50は、判定結果(危険車両の存在及びその位置)を、遠方他車両(あるいは情報センター)へ危険車両の情報として通知する通信処理ECU(Electronic Control Unit)に供給する通信I/F部51と、危険車両からの回避制御を行う車両制御ECUに供給する車両制御I/F部52と、走行記録ログ53を備えている。
走行記録ログ53には、自車両の走行状態又は/及び他車両の走行状態が記録され、他車両が危険車両か否かを判断するための判断基準値を、自車両の走行状態の履歴に基づいて、走行時刻、曜日、場所などに応じて変更するために使用される。
設定ファイル60には、他車両が危険車両か否かを判断するための判定基準値が格納される。
次に、以上のように構成された危険車両検出装置による危険車両検出処理の動作について説明する。
図3は、危険車両検出処理の動作を表したフローチャートである。
この危険車両検出処理は、イグニッションオンにより実行されるが、車両の走行開始によって実行し、停車(車速v=0)によって終了するようにしてもよい。
最初に判定処理部10は、設定ファイル60から基準値を読み込む(ステップ11)。
そして、判定処理部10は、入力処理として、CCDカメラ21a〜21dで撮像したカメラ画像(撮像画像)を読み込む(ステップ12)と共に、ミリ波レーダの検出値、及び自車両情報入力部30の各センサデータを読み込む(ステップ13)。
そして、判定処理部10は、読み込んだカメラ画像及びセンサデータを、設定ファイル60から読み込んだ基準値にしたがってサンプリング処理し(ステップ14)、自車両周辺に存在する他車両に対する危険車両判定処理を行う(ステップ15)。
すなわち、判定処理部10は、危険車両判定処理において、まず、カメラ画像から自車両周辺に存在する車両、及び、車線を画像認識により検出する。
また、判定処理部10は、ミリ波レーダ22a、22bのセンサデータから、車両前方及び後方に存在する車両との車間距離を検出する。
そして、判定処理部10は、画像認識により車線が認識できた場合には、認識した車線を基準として、他車両が一定幅以上で周期的に近づいたり離れたりする動き(蛇行運転)をしているか否かにより、危険車両か否かを判定する。
他車両や自動二輪、自転車、人などの追い越しをする場合にも左右への移動を行うのでこれと区別するために、蛇行か否かの判断は、一定幅以上の左右に往復する動きが所定回数(例えば、2往復以上)認識された場合に危険車両と判断する。
なお、蛇行の判断については、同一車線内での左右の移動に限定して判断するようにしてもよい。
また、蛇行の判断については、左右への一定幅以上の移動回数が所定時間内にあった場合に危険車両と認定するようにしてもよい。
一方、車線が認識できなかった場合(車線が存在しない場合及び、車線はあるが画像認識できなかった場合)には、車線を基準とした他車両の蛇行を判定することができないので、判定処理部10は、他車の蛇行判定を、自車のステアリング動作又は車両ヨーセンサを基準に行う。
他車両は直進していても、自車両のステアリングの舵角が変化することで画像処理した他車両の撮像位置が変化するため、他車両が左右に移動したと認識してしまう。そこで、判定処理部10は、画像処理により認識した他車両の左右方向の揺らぎ量から、該車両までの距離(ミリ波レーダ22a、22bの検出値に基づく)と、ステップ13で読み込んだステアリングの舵角又はヨーレートγとによる値を減算することで、画像認識により求めた他車両の左右方向の揺らぎ量を補正する。これにより、他車両の揺らぎを自車両との相対的な移動量ではなく、道路(大地)を基準にした左右の移動量に換算して判定することができる。
また、判定処理部10は、他車両が複数存在する場合、自車両を含めた各車両の蛇行度合いを計測し、多数決理論で危険車両を判定する。
すなわち、複数の車両がほぼ同一の動きをしている場合に、該集団車両の動きを基準として、左右に振れる動きをする車両が存在する場合には該車両を危険車両と認定する。
例えば、車両前方に他車両A、B、Cが存在し、BC間は一定であるにもかかわらず、AB間及びAC間の左右の距離が変化している場合には他車両Aを危険車両と判定する。
また、判定処理部10は、自車両との車間距離が所定の範囲内で一定しない他車両について注意欠如車両として危険車両と判定する。
ただし、自車の速度が落ちれば、後方との車間距離は一定時間短くなるように、自車両の動きによっても車間距離は変化することになる。そこで、車間距離が所定の範囲内で一定しているか否かを判断する場合の所定の距離範囲は、加速度センサ33、車速センサ34で検出される自車両の速度変化によって動的に変化させる。
そして、距離の変化度合が急激、あるいは変化しなければ危険とみなす。
なお、一定時間を超えて車線を逸脱している他車両や、ウィンカーをつけずに車線を逸脱する他車両についても危険車両と判定するようにしてもよい。
その認定はCCDカメラ21で撮像したカメラ画像の画像認識による。
以上の危険車両の判定により、危険車両が存在しない場合(ステップ16;N)、判定処理部10はステップ12に戻って危険車両の監視を継続する。
一方、危険車両が存在した場合(ステップ16;Y)、判定処理部10は、警告を出力する(ステップ17)。
すなわち、判定処理部10は、危険車両の存在とその位置を、ディスプレイ41及びスピーカ42により画像及び音声により運転者に報知する。
なお、危険車両の位置を運転者に知らせるために、立体音場によって、危険車両が存在する位置に報知音声の音象を定位させるようにしてもよい。これにより運転者は危険車両の方向と位置を定位された音象の位置から容易に認識することができる。
次いで判定処理部10は、車両制御用信号を車両制御I/F部52を介して車両制御ECUに出力する(ステップ18)。
すなわち、判定処理部10は、車両制御用信号として、危険車両の存在と危険車両の位置、及び危険車両と判定した要素(蛇行か急接近か等)を車両制御ECUに出力する。
車両制御ECUは、供給された車両制御用信号にもとづいて、例えば、前方に危険車両が存在する場合には減速し、後方に危険車両が存在する場合には加速する等の制動や走行制御、更にプリクラッシュ制御といった危険回避に貢献する制御を行う。
車両制御ECUは、供給された車両制御用信号(危険信号)をトリガーとしてこれらの危険回避のプログラムを動作させることができる。
これにより、危険車両の接近・接触・衝突に備えた対処を行うことができる。
また、同一の危険車両が一定時間以上、自車両と同一の道路を走行している場合、ナビゲーション装置による案内経路を再探索により変更して他の経路を案内するようにしてもよい。
そして判定処理部10は、危険車両報知用データを通信I/F部51を介して通信処理ECUへ出力する(ステップ19)。
通信処理ECUは、供給された危険車両報知用データを、情報センタに送信し、又は/及び車車間通信により他車両に送信し、検出した危険車両の情報を配信する。
さらに、同様に情報センタや他車両から危険車両の情報を受信することで、危険車両の報知(ステップ17の警告出力)をするようにしてもよい。この場合、自車両の前方にトラックやバスなどの大型車両がいて、その更に前方に危険車両が存在する場合には、CCDカメラ21では撮像できない車両であるため、該危険車両の存在を他から受信することは有効である。
ついで判定処理部10は、イグニッションがオフされたか否かを判断し、オフされていなければ(ステップ20;N)、ステップ12に戻って危険車両の監視を継続する。
一方、イグニッションがオフされた場合(ステップ20;Y)、判定処理部10は、危険車両検出処理を終了する。
以上説明したように本実施形態の危険車両検出装置によれば、ドライバーに走行周囲の状況情報を与えることによって運転の注意を促進し、また、危険(衝突)回避行動を促し、安全運転に寄与する。
また車両制御(予防安全)装置への有益な情報入力、及び危険車両存在の報知などが行える。
以上、本発明の危険車両検出装置における1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態では、周囲車両環境状態取得部20及び自車両情報入力部30からデータを取得して、車両周辺に存在する危険車両を検出して報知する場合について説明したが、取得した各データに従って自車両自体の危険運転状態(例えば、自車両の蛇行運転)を検出して警告するようにしてもよい。
この場合の警告は、他車両の危険状態の報知と区別可能に警告することが望ましい。
本実施形態の危険車両検出装置の構成図である。 CCDカメラ及びミリ波レーダ等の配置図である。 危険車両検出処理の動作を表したフローチャートである。
符号の説明
10判定処理部(ECU)
20 周囲車両環境状態取得部
21 CCDカメラ
22 ミリ波レーダ
30 自車両情報入力部
31 ステアリングセンサ
32 ヨーレートセンサ
33 加速度センサ
34 車速センサ
40 判定結果出力部
41 ディスプレイ
42 スピーカ
50 判定結果外部出力部場合
51 通信I/F部
52 車両制御I/F部
53 走行記録ログ
60 設定ファイル

Claims (8)

  1. 車両周辺に存在する他車両の動作を認識する他車両動作認識手段と、
    前記検出した他車両の動作から、該他車両が危険車両か否かを判定する危険車両判定手段と、
    前記危険車両判定手段で危険車両と判定した場合、危険車両の存在を運転者に報知する危険車両報知手段と、
    を具備したことを特徴とする危険車両検出装置。
  2. 前記危険車両報知手段は、前記認識した危険車両の位置又は方向を含めて報知する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の危険車両検出装置。
  3. 前記他車両動作認識手段は、所定の基準に対する他車両の位置変化を認識し、
    前記危険車両判定手段は、前記他車両の位置が揺らいでいる場合に危険車両と判定する、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の危険車両検出装置。
  4. 前記所定基準は、車線又は自車両である、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の危険車両検出装置。
  5. 車両周辺を撮像する撮像手段を備え、
    前記他車両動作認識手段は、前記撮像手段の撮像画像から他車両の存在とその動作を認識する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載の危険車両検出装置。
  6. 超音波ソナー、レーザレーダ、又はミリ波レーダ等の距離検出センサを備え、
    前記他車両動作認識手段は、前記距離検出センサで検出した距離から前記他車両の揺らぎを検出して危険車両と判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の危険車両検出装置。
  7. 自車両の変位を検出する変位センサを備え、
    前記他車両動作認識手段は、前記変位センサで検出した自車両の変位を用いて補正した前記他車両の動作を認識する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載の危険車両検出装置。
  8. 前記他車両動作認識手段は、自車両から他車両までの距離を検出する距離検出センサを備え、
    前記危険車両判定手段は、前記距離検出センサで検出した距離から、前記自車両と前記他車両との車間距離、または縦列して走行する少なくとも2台の他車両の車間距離が所定の基準より小さい場合に危険車両と判定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の危険車両検出装置。
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