JP4152543B2 - トロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置は、例えば自動車用の変速機用の変速ユニットとして、或は各種産業機械用の変速機として、それぞれ利用するトロイダル型無段変速機の組立作業を容易にする為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機用の変速ユニットとして、図12〜13に略示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開昭62−71465号公報に開示されている様に、入力軸1(回転軸)と同心に入力側ディスク(動力伝達ディスク)2を支持し、この入力軸1と同心に配置した出力軸3(回転軸)の端部に出力側ディスク(動力伝達ディスク)4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、6を設けている。
【0003】
即ち、これら各トラニオン6、6は、それぞれの両端部外面に上記枢軸5、5を設けている。又、これら各トラニオン6、6の中間部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。上記各変位軸7、7の周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の、互いに対向する内側面2a、4a同士の間に挟持している。これら各内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧を回転させて得られる凹面をなしている。そして、球状凸面に形成した上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当接させている。
【0004】
上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディスク4に向け、弾性的に押圧自在としている。この押圧装置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器11により転動自在に保持した複数個(例えば4個)のローラ12、12とから構成している。上記カム板10の片側面(図12〜13の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図12〜13の右側面)にも、同様のカム面14を形成している。そして、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の中心に関し放射方向の軸を中心とする回転自在に支持している。
【0005】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、入力側ディスク2の外側面に形成したカム面14に押圧する。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記1対のカム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、前記複数のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0006】
入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、前記各枢軸5、5を中心として前記各トラニオン6、6を所定方向に揺動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図12に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、前記各変位軸7、7を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を反対方向に揺動させる。そして、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図13に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、上記これら各変位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図12と図13との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
【0007】
又、図14〜15は、実願昭63−69293号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機の1例を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4とは円管状の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受16、16を介して回転且つ軸方向の変位自在に支持している。又、カム板10は上記入力軸15の端部(図14の左端部)外周面にスプライン係合させ、鍔部17により上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止している。そして、このカム板10とローラ12、12とにより、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2を、上記出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる、ローディングカム式の押圧装置9を構成している。上記出力側ディスク4には出力歯車18を、キー19、19により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18とが同期して回転する様にしている。
【0008】
1対のトラニオン6、6の両端部は1対の支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図14の表裏方向、図15の左右方向)の変位自在に支持している。そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円孔23、23部分に、変位軸7、7を支持している。これら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部21、21と枢支軸部22、22とを、それぞれ有する。このうちの各支持軸部21、21を上記各円孔23、23の内側に、ラジアルニードル軸受24、24を介して、回転自在に支持している。又、上記各枢支軸部22、22の周囲にパワーローラ8、8を、別のラジアルニードル軸受25、25を介して、回転自在に支持している。
【0009】
尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が各支持軸部21、21に対し偏心している方向は、上記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向(図15で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記入力軸15の配設方向に対しほぼ直交する方向としている。従って、上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の配設方向に関して若干の変位自在に支持される。この結果、回転力の伝達状態で構成各部材に加わる大きな荷重に基づく、これら構成各部材の弾性変形に起因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方向(図14の左右方向、図15の表裏方向)に変位する傾向となった場合でも、上記構成各部品に無理な力を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0010】
又、上記各パワーローラ8、8の外側面と上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸受26、26とスラストニードル軸受27、27とを設けている。このうちのスラスト玉軸受26、26は、上記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容するものである。又、上記各スラストニードル軸受27、27は、上記各パワーローラ8、8から上記各スラスト玉軸受26、26を構成する各外輪30、30に加わるスラスト荷重を支承しつつ、前記各枢支軸部22、22及び上記外輪30、30が、前記支持軸部21、21を中心に揺動する事を許容するものである。
【0011】
更に、上記各トラニオン6、6の一端部(図15の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド36、36の端部を結合し、これら各駆動ロッド36、36の中間部外周面に駆動ピストン37、37を固設している。そして、これら各駆動ピストン37、37を、それぞれ駆動シリンダ38、38内に油密に嵌装している。
【0012】
上述の様に構成されるトロイダル型無段変速機の場合には、入力軸15の回転は、押圧装置9を介して入力側ディスク2に伝わる。そして、この入力側ディスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝わり、更にこの出力側ディスク4の回転が、出力歯車18より取り出される。入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合には、上記1対の駆動ピストン37、37を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン37、37の変位に伴って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図15の下側のパワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持板20、20に枢支された枢軸5、5を中心として、互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図12〜13に示した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。
【0013】
尚、この様に上記入力軸15と出力歯車18との間で回転力の伝達を行なう際には、構成各部材の弾性変形に基づいて上記各パワーローラ8、8が、上記入力軸15の軸方向に変位し、これら各パワーローラ8、8を枢支している前記各変位軸7、7が前記各支持軸部21、21を中心として僅かに回動する。この回動の結果、前記各スラスト玉軸受26、26の外輪30、30の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラストニードル軸受27、27が存在する為、この相対変位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
【0014】
更に、伝達可能なトルクを増大すべく、図16〜17に示す様に、回転軸である入力軸15の周囲に、それぞれが動力伝達ディスクである入力側ディスク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを2個ずつ設け、これら2個ずつの入力側ディスク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達方向に関して互いに並列に配置する構造も、従来から知られている。これら図16〜17に示した構造は何れも、上記入力軸15の中間部周囲に出力歯車18aを、この入力軸15に対する回転を自在として支持し、この出力歯車18aの中心部に設けた円筒部の両端部に上記各出力側ディスク4、4を、スプライン係合させている。そして、これら各出力側ディスク4、4の内周面と上記入力軸15の外周面との間にニードル軸受16、16を設け、これら各出力側ディスク4、4を上記入力軸15の周囲に、この入力軸15に対する回転、並びにこの入力軸15の軸方向に亙る変位を自在に支持している。又、上記各入力側ディスク2A、2Bは、上記入力軸15の両端部に、この入力軸15と共に回転自在に支持している。
【0015】
但し、一方(図16〜17の左方)の入力側ディスク2Aは、背面(図16〜17の左面)をローディングナット39に、直接(図17に示した構造の場合)又は大きな弾力を有する皿板ばね45を介し(図16に示した構造の場合)突き当てて、上記入力軸15に対する軸方向(図16〜17の左右方向)の変位を実質的に阻止している。これに対して、カム板10に対向する入力側ディスク2Bは、ボールスプライン40により上記入力軸15に、軸方向の変位自在に支持している。そして、この入力側ディスク2Bの背面(図16〜17の右面)とカム板10の前面(図16〜17の左面)との間に皿板ばね41とスラストニードル軸受42とを、互いに直列に設けている。このうちの皿板ばね41は、上記各ディスク2A、2B、4の内側面2a、4aとパワーローラ8、8の周面8a、8aとの当接部に予圧を付与する役目を果たす。又、スラストニードル軸受42は、押圧装置9の作動時に、上記入力側ディスク2Bとカム板10との相対回転を許容する役目を果たす。
【0016】
又、図16に示した構造例の場合、前記出力側歯車18aはハウジングの内側に設けた仕切壁44に、1対のアンギュラ型玉軸受43、43により、軸方向の変位を阻止した状態で、回転自在に支持している。これに対して図17に示した構造例の場合、出力歯車18aの軸方向の変位は自在である。尚、上述した図16〜17に示した様に、2個ずつの入力側ディスク2A、2Bと出力側ディスク4、4とを動力の伝達方向に関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機が、カム板10に対向する一方又は双方の入力側ディスク2A、2Bをボールスプライン40、40aにより上記入力軸15に、軸方向に亙る変位自在に支持している理由は、次の▲1▼▲2▼である。
▲1▼ これら両ディスク2A、2Bの回転を完全に同期させる。
▲2▼ 上記▲1▼の機能を持たせつつ、上記押圧装置9の作動に伴う構成各部材の弾性変形に基づいて上記両ディスク2A、2Bが上記入力軸15に対して軸方向に変位する事を許容する。
【0017】
上述の様な目的で設置するボールスプライン40、40aは、上記入力軸15の中間部外周面の円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した外径側ボールスプライン溝46、46と、上記入力側ディスク2A、2Bの内周面でこれら各外径側ボールスプライン溝46、46と対向する位置に、それぞれ軸方向に形成した内径側ボールスプライン溝47、47と、これら両ボールスプライン溝46、47同士の間に転動自在に設けられた複数個のボール48、48とを備える。又、上記押圧装置9側の入力側ディスク2Bを支持する為のボールスプライン40に関しては、上記入力側ディスク2Bの内周面の内側面2a寄り部分に形成した係止溝49に係止環50を係止して、上記複数個のボール48、48が上記入力側ディスク2Bの内側面2a側に変位するのを制限している。そして、上記各ボール48、48が上記内径側、外径側両ボールスプライン溝46、47同士の間から抜け出る事を防止している。尚、図16の構造で、上記押圧装置9から離れた側の入力側ディスク2Aを支持する為のボールスプライン40aに関しては、前記入力軸15の中間部外周面に形成した係止溝49aに係止環50aを係止して、複数個のボール48、48が上記入力側ディスク2Aの内側面2a側に変位するのを制限している。
【0018】
又、特開平11−51135号公報には、上記各係止溝49、49に係止環50a、50aを係止する際の面倒をなくす事により、製造コストの低減を図れる構造が開示されている。図18〜22は、この公報に記載されたトロイダル型無段変速機の要部を示している。入力軸15の中間部外周面で、入力側ディスク2Bとこの入力側ディスク2Bが対向する出力側ディスク4との間部分に小径部51を、全周に亙って形成している。上記小径部51の外周面と、上記入力軸15の外周面でこの小径部51から外れた部分との段差h(図19参照)は、係止環50の直径方向に関する幅W50よりも大きく(h>W50)している。尚、この係止環50は、ステンレスのばね鋼、耐油性及び耐熱性を有する合成樹脂等の弾性材により、欠円環状に形成し、自由状態で直径を広げる方向の弾力を付与している。
【0019】
一方、上記入力側ディスク2Bの内周面でこの入力側ディスク2Bの内側面2a寄り(図18〜22左寄り)部分には係止溝49を、上記入力側ディスク2Bの内周面に形成した内径側ボールスプライン溝46、46を直角方向に横切る状態で、全周に亙って形成している。上記係止環50は、上記係止溝49の内径側開口部と上記小径部51とを整合させた状態で、この小径部51を通じて上記係止溝49に装着している。又、図示の例では、上記入力軸15の中間部外周面で上記小径部51に対して外径側ボールスプライン溝46、46の反対側端部に、係止溝49aを形成し、この係止溝49aに係止環50aを装着している。この係止環50aは、上記係止環50とは逆に、自由状態で外径を縮める方向の弾力を有する。そして、この係止環50aは、複数のボール48、48が上記入力側ディスク2Bの外側面(図18〜22の右側面)側に抜け出る事を防止する役目を有する。
【0020】
上述の様な構成を有するトロイダル型無段変速機の場合には、上記入力側ディスク2Bを入力軸15に外嵌してから、ボールスプライン40を構成する上記複数個のボール48、48を外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の間に挿入する作業、並びに上記入力側ディスク2Bの内周面に係止環50を装着する作業を行なえる。即ち、上述の様な構造を組み立てる作業は、次の様にして行なう。尚、この組立作業は、上記入力側ディスク2Bの内側面2aを上にして行なう事が、重力が各部材を落ち着かせる方向に作用する為、好ましい。
【0021】
上記入力軸15の中間部外周面に設けた係止溝49aには、予め係止環50aを装着しておく。この状態でこの係止環50aの外周縁は、上記入力軸15の外周面から突出する事はない。そこで、上記入力軸15に、前記押圧装置9の構成各部材と上記入力側ディスク2Bとを外嵌する。この際、この入力側ディスク2Bには未だ上記係止環50は装着していない。そして、上記入力軸15に上記入力側ディスク2Bを外嵌し、上記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士を整合させた状態で、これら両ボールスプライン溝46、47同士の間に上記複数個のボール48、48を挿入する。
【0022】
次いで、図20に示す様に、上記入力側ディスク2Bを上記入力軸15の軸方向に移動させ、前記係止溝49の内径側開口を前記小径部51に開口させる。そして、この小径部51を通じて上記係止環50を、上記入力側ディスク2Bの内周面内側面2a寄り部分に内嵌し、上記係止環50と前記係止溝49とを整合させる。そして、この係止環50自身の弾性により、図21に示す様に、この係止環50と上記係止溝49とを係合させる。尚、この様にして係止溝49に係止環50を装着する際、上記係止環50aに当接したボール48、48は、上記入力側ディスク2Bの外側面から露出しないか、仮に露出しても、直径の半分未満しか露出しない様にする。この理由は、上記係止環50の装着作業時に、上記ボール48、48が上記入力側ディスク2Bの外側面から脱落する事を防止する為である。
【0023】
上述の様にして係止溝49に係止環50を装着したならば、次いで、図22に示す様に、上記入力側ディスク2Bを上記入力軸15の軸方向反対側に戻す。これにより、上記係止溝49が上記小径部51から外れ、上記係止環50がこの係止溝49から抜け出る事がなくなる。上述の様に構成し作用するトロイダル型無段変速機の場合には、前記外径側ボールスプライン溝47、47に上記複数個のボール48、48を接着する等、余分な作業が不要になり、組立作業の容易化を図れる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
上述した様な特開平11−51135号公報に記載された構造の場合には、上記ボール48、48の組み付け作業の容易化を図れるが、この組み付け作業の自動化までは考慮していない。一方、実際に上記公報に記載された構造を、自動装置により組み立てるべく、上記各ボール48、48を上記両ボールスプライン溝46、47同士の間に組み付ける事を考えた場合には、次の様な点を留意しなければならない。即ち、上記各ボール48、48を、上記両ボールスプライン溝46、47同士の間に組み付けるには、これら両ボールスプライン溝46、47同士の間に形成された円柱状空間内に上記各ボール48、48を、これら各円柱状空間の一端開口部から挿入する。ところが、これら各円柱状空間の直径は、上記ボール48の直径とほぼ同じか、或は僅かに大きい程度である為、上述の様に挿入した各ボール48、48の転動面と上記各ボールスプライン溝46、47とが摩擦係合し易い。従って、この様な摩擦係合に基づいて、上記各ボール48、48が上記円柱状空間の奥部にまで送り込まれない可能性があり、この様な場合には、これら各ボール48、48及び係止環50の装着作業を行なえなくなる。この為、上述の様な摩擦係合が生じ易いと言った状況に拘らず、上記各ボール48、48を上記各円柱状空間の奥部まで確実に送り込める様にする手段の提供が望まれる。
【0025】
一方、特開平7−164264号公報には、ボールスプラインを自動的に組み立てる装置に関する発明が記載されている。但し、この公報に記載された組立装置の場合には、内周面に内径側ボールスプライン溝を形成した外側部材を、外周面に外径側ボールスプライン溝を形成した軸部材に外嵌するのに先立って、予め、この外径側ボールスプライン溝に複数個のボールを仮止めする様にしている。この為、組立装置の機構が複雑となり、実際に稼働させる(実施する)事が困難である。
本発明のトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0026】
【課題を解決する為の手段】
本発明のトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置は、トロイダル型無段変速機を構成する回転軸の中間部周囲に動力伝達ディスクを、ボールスプラインを介してこの回転軸に対する軸方向の相対変位のみ自在に支持する為、このボールスプラインを組み立てるべく、上記回転軸の中間部外周面の円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した外径側ボールスプライン溝と、上記動力伝達ディスクの内周面でこれら各外径側ボールスプライン溝と対向する円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した内径側ボールスプライン溝との間に、複数個ずつのボールを組み付ける方法及びこの方法を実施する為の装置である。
【0027】
この様な本発明のトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置のうち、請求項1に記載した方法は、上記回転軸を鉛直方向に配置した状態で、この回転軸の中間部周囲に上記動力伝達ディスクを、上記各外径側ボールスプライン溝と上記各内径側ボールスプライン溝との位相を一致させる。又、これら各外径側、内径側両ボールスプライン溝同士の間にそれぞれ形成された複数の円柱状空間の下端開口部から上記各ボールが抜け出るのを防止する為の部材を組み付けておく。そして、この状態で、これら各円柱状空間内に、これら各円柱状空間の上端開口部から上記ボールを所定個ずつ供給した後、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとを、軸方向に相対的に往復変位させ、次いで、円周方向に相対的に往復変位させる事により、上記各ボールを上記各円柱状空間内の下方に送り込む。
【0028】
又、請求項2に記載した装置は、上記回転軸を鉛直方向に配置した状態でこの回転軸を支持する第一の支持部材と、この第一の支持部材により支持した上記回転軸の中間部周囲に上記動力伝達ディスクを配置した状態で、この動力伝達ディスクを支持する第二の支持部材と、これら第一の支持部材と第二の支持部材とのうちの一方の支持部材を鉛直方向に変位させる鉛直変位手段と、上記内径側、外径側両ボールスプライン溝同士の位相を一致させてこの一致させた状態を保持する位相合わせ手段と、上記各外径側、内径側両ボールスプライン溝同士の間にそれぞれ形成された複数の円柱状空間内に、これら各円柱状空間の上端開口部から上記ボールを所定個ずつ供給するボール供給手段と、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとのうちの少なくとも一方の部材を円周方向に亙り往復変位させる揺動手段とを備える。そして、上記ボール供給手段により上記各円柱状空間内に上記ボールを所定個ずつ供給した状態で、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとを、上記鉛直変位手段により軸方向に相対的に往復変位させ、次いで、上記揺動手段により円周方向に相対的に往復変位させる事により、上記各ボールを上記各円柱状空間内の下方に送り込み自在とする。
【0029】
【作用】
上述の様に、本発明のトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置の場合、ボールの組み付け作業を行なう際に、回転軸及び動力伝達ディスクを鉛直方向に配置した状態で、上記各ボールを外径側、内径側両ボールスプライン溝同士の間に形成された各円柱状空間内に、これら各円柱状空間の上端開口部から供給した後、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとを、軸方向に相対的に往復変位させ、次いで、円周方向に相対的に往復変位させる。この様な動作に基づき、上記各ボールの表面と上記両ボールスプライン溝の内面との間に、これら各ボールの下降を妨げる程の摩擦力が作用したままとなる事を防止する。この結果、これら各ボールに作用する重力に基づき、これら各ボールが上記各円柱状空間内の下方(奥部)に送り込まれる。この様に本発明の場合には、上記各ボールの表面と上記両ボールスプライン溝の内面とが摩擦係合し易い状況に拘らず、これら各ボールが上記各円柱状空間の途中で止まる(奥部にまで送り込まれない)と言った不具合が生じる事を防止できる。この為、上記各ボールを上記各円柱状空間内に確実に組み付ける事ができる。更に、本発明のうち、請求項2に記載した組み付け装置によれば、この様なボールの組み付け作業を自動で行なえる。この為、複数個のボールを上記各円柱状空間の上端開口部から供給する作業が面倒になる事はない。又、装置の機構が複雑にならず、小型化を図れる為、トロイダル型無段変速機の製造ライン内に組み込む事が容易となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1〜11は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、ボールスプライン40を構成するボール48、48の組み付け方法及び装置にある。このボールスプライン40を含んで構成するトロイダル型無段変速機の構造及び作用は、前述の図16〜17並びに図18〜22に示した従来構造と同様である為、重複する図示及び説明は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0031】
本発明のボール組付装置は、図1に示す様な全体構成を有する。工場の床面上に固定される支持フレーム52の中間部には、図2に詳示する様な、第二の支持部材である回転台53と、この回転台53上部中央に昇降自在に支持した、第一の支持部材である昇降台54とを設けている。この昇降台54の下方には、鉛直変位手段である、エアシリンダ等の下側アクチュエータ55を設けている。そして、このアクチュエータ55により、上記昇降台54を昇降自在としている。又、この昇降台54の上方には、この昇降台54と中心軸を一致させた状態で、やはり第一の支持部材であるセンターピン56を設けている。このセンターピン56も、やはり鉛直変位手段である、エアシリンダ等の上側アクチュエータ57により昇降自在としている。
【0032】
又、上記昇降台54の上面には、回転軸である入力軸15を鉛直方向に配置した状態で、この入力軸15の一端部(押圧装置9を設ける側の端部で、図1〜6、8の下端部。)をがたつきなく支持自在な支持凹部58を設けている。即ち、この支持凹部58は、上記入力軸15の一端部とがたつきなく、且つこの入力軸15の回転を阻止した状態で係合自在な形状(例えば、六角形等の多角形状)及び大きさを有する。そして、この支持凹部58に上記入力軸15の一端部を係合させた状態で、この入力軸15の中間部外周面に形成した複数本(本例の場合、6本)の外径側ボールスプライン溝46、46の円周方向に関する位相と、後述する位相合わせピン63、ボール供給管66、66の先端部、及び触針83、83の位相とを一致させられる様に、これら各部材63、66、83の設置位置を、上記外径側ボールスプライン溝46、46の円周方向に関する形成位置との関係で規制している。又、上記センターピン56の先端部は、上述の様に鉛直方向に配置した入力軸15の他端面(図1〜6、8の上端面)に形成した受孔(図示せず)に、がたつきなく係合自在としている。
【0033】
又、後述するボール48、48の組み付け作業の際、上記複数本の外径側ボールスプライン溝46、46と、動力伝達ディスクである入力側ディスク2Bの内周面に形成した複数本(本例の場合、6本)の内径側ボールスプライン溝47、47との間に形成される、複数(本例の場合には、6つ)の円柱状空間90、90のうち、何れか1つの円柱状空間90の上端開口部と対向する部分に、位相合わせ装置(位相合わせ手段)59を設けている。この位相合わせ装置59は、図3に詳示する様に、前記支持フレーム52の中間部に設けた支持板60に固定したエアシリンダ等のアクチュエータ61と、このアクチュエータ61を構成する出力ロッド62の先端部に固定した位相合わせピン63とから成る。この位相合わせピン63の先端部は、上記ロッド62をシリンダ部から出し入れする事に基づき、上記何れか1つの円柱状空間90の上端開口部にがたつきなく挿入自在としている。そして、この様に位相合わせピン63の先端部を上記1つの円柱状空間90の上端開口部にがたつきなく挿入した状態では、上記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の円周方向の位相が完全に一致し、更に、この一致した状態が保持される。
【0034】
又、上記支持フレーム52の上端部には、図4〜5に詳示する様なボール供給装置(ボール供給手段)64を構成する、ボール貯蔵容器65を支持固定している。このボール貯蔵容器65の内側には、前記ボールスプライン40を構成する為のボール48、48を多数貯蔵している。このボール貯蔵容器65の下端部には、複数本(図示の例では、3本)のボール供給管66、66の基端部を接続する事により、これら各ボール供給管66、66内に、上記ボール貯蔵容器65内のボール48、48を送り込み自在としている。又、これら各ボール供給管66、66の中間部には、ボール定配装置67を設けている。このボール定配装置67は、上記各ボール供給管66、66の基端側から送られてきたボール48、48を、一旦、所定個保持した後、これら所定個のボール48、48を、上記各ボール供給管66、66の先端側に向け順次送り出すものである。尚、上記ボール定配装置67から送り出されるボール48、48の数量は、後述する光電センサ71から図示しない制御器に送られる検出信号に基づいて規制される。
【0035】
又、上記各ボール供給管66、66の先端部は、ボール供給マガジン68の内側に支持している。このボール供給マガジン68は、前記支持フレーム52の中間部に縦軸69により揺動自在に支持した揺動腕70(図5)の先端部に結合固定している。そして、この揺動腕70を上記縦軸69を中心に揺動させる事に基づき、前記各円柱状空間90、90の上端開口部のうち、円周方向に関し前記位相合わせピン63を挿入する部分から外れた部分に対して、水平方向に遠近動自在としている。
【0036】
又、この様なボール供給マガジン68の内側に支持した上記各ボール供給管66、66の先端開口部は、それぞれこのボール供給マガジン68の前面(上記各円柱状空間90、90の上端開口部と対向する側の面で、図1、4の左面、図5の背面)に露出させている。そして、上記揺動腕70を揺動させる事に基づいて、上記各ボール供給管66、66の先端開口部を、それぞれ上記各円柱状空間90、90{円周方向に亙り連続して設けられた複数個(本例の場合、3個)の円柱状空間90、90}の上端開口部に近接対向自在としている。そして、この様に両開口部同士を近接対向させた状態で、上記各ボール供給管66、66の先端部に送られてきたボール48、48を、上記各円柱状空間90、90内に供給自在としている。
【0037】
尚、本例の場合には、上記各ボール供給管66、66のうち、上記ボール定配装置67よりも先端側部分を、十分な可撓性及び光透過性を有する合成樹脂等の材料により造っている。そして、上記ボール供給マガジン68の内部で上記各ボール供給管66、66の先端部と隣接する部分に、光電センサ71を保持している。この光電センサ71は、上記各ボール供給管66、66の先端部の内側を通過するボール48、48の数量を計測自在とするものである。この光電センサ71が計測したボール48、48の個数は、電気信号として前記制御器に送られる。この制御器は、上記光電センサ71が計測したボール48、48の個数が所定個(上記各円柱状空間90、90内に供給すべき個数で、本例の場合には3個)に達するまで、前記ボール定配装置67に上記ボール48、48を上記各ボール供給管66、66の先端側に送り出す旨の指令信号を送る。
【0038】
又、前記支持フレーム52の中間部で、後述するボール48、48の組み付け作業の際、前記入力軸15の一端部外周面に配置した前記入力側ディスク2Bの外周面と対向する部分には、この入力側ディスク2Bを円周方向に亙り往復揺動自在とする、揺動装置(揺動手段)72を設けている。この揺動装置72は、図6〜7に詳示する様に、第一のアクチュエータ73と第二のアクチュエータ75とを組み合わせて成る。このうちの第一のアクチュエータ73は、水平方向に配置した状態で、上記支持フレーム52の中間部に支持している。又、上記第二のアクチュエータ75は、やはり水平方向に配置した状態で、上記第一のアクチュエータ73の出力軸である第一のロッド74の先端部に、この第一のロッド74と直角に結合固定している。これにより、この第二のアクチュエータ75を構成する第二のロッド76の出し入れ方向を、上記入力側ディスク2Bの外周面の接線方向と一致させている。又、上記第二のロッド76の先端部で上記入力側ディスク2Bの外周面と対向する部分には、この外周面と摩擦係合自在なパッド77を固定している。
【0039】
この様な揺動装置72により上記入力側ディスク2Bを円周方向に亙り往復揺動させる場合には、上記第一のロッド74を図6〜7の左方に押し出す事により、上記第二のロッド76の先端部に固定したパッド77を、上記入力側ディスク2Bの外周面に押し付ける。そして、この状態で、上記第二のロッド76を図7の上下方向に出し入れする事により、上記入力側ディスク2Bを円周方向に亙り往復揺動させる。一方、この入力側ディスク2Bを揺動させない場合には、上記第一のロッド74を図6〜7の右方に引っ込める事により、上記パッド77をこの入力側ディスク2Bの外周面から退避させる。
【0040】
又、前記支持フレーム52の中間部で、前記昇降台54及びセンターピン56の中心軸を中心とする円周方向に関し、前記ボール供給マガジン68から外れた部分(本例の場合、上記ボール供給マガジン68と180度反対側部分)には、ボール員数検査装置78を設けている。このボール員数検査装置78は、前記ボール供給装置64により前記各円柱状空間90、90内に所定個数のボール48、48が供給されたか否かを検査する為の装置である。図8〜9に詳示する様に、このボール員数検査装置78は、水平移動部79と、鉛直移動部80と、支持部81と、検査部82とから成る。
【0041】
このうちの水平移動部79は、上記支持フレーム52の中間部に支持しており、上記昇降台54及びセンターピン56の中心軸を中心とする放射方向に往復移動自在としている。又、上記鉛直移動部80は、上記水平移動部79の前面(図1、8、9の右面)に支持しており、この水平移動部79に対して鉛直方向に亙り往復移動自在としている。又、上記支持部81は、上記鉛直移動部80の下端部に、この鉛直移動部80の前面よりも前方(図1、8、9の右方)に向け延出する状態で支持している。又、上記検査部82は、上記支持部81の前端部に支持しており、それぞれが前方に向け延出する状態で設けた複数本(本例の場合には3本)の触針83、83と、これら各触針83、83の基端部に設けたセンサ84、84とから成る。又、上記各触針83、83の先端部は、鉛直方向下方に向けほぼ直角に折れ曲がっており、この様に折れ曲がった先端部を、それぞれ前記各円柱状空間90、90{円周方向に亙り連続して設けられた複数個(本例の場合、3個)の円柱状空間90、90}内に、これら各円柱状空間90、90の上端開口部から挿入自在としている。
【0042】
後述するボール48、48の組み付け作業の際、上記ボール員数検査装置78により上記各円柱状空間90、90内に所定個数のボール48、48が組み付けられているか否かを検査する場合には、先ず、上記水平移動部79を前方に移動させる事により、上記各触針83、83の先端部を上記各円柱状空間90、90の上端開口部の上方に位置させる。次いで、上記鉛直移動部80を下方に移動させる事により、上記各触針83、83の先端部を、上記各円柱状空間90、90の上端開口部から、これら各円柱状空間90、90内に挿入する。そして、上記各触針83、83の先端縁を、上記各円柱状空間90、90内に組み付けられた複数個のボール48、48のうち、最上部に存在するボール48の上面に接触させる。この様に触針83、83の先端縁と上記ボール48、48の上面とが接触すると、上記各センサ84、84がこれを感知する。そして、この様に感知した位置(高さ位置)に基づき、上記各円柱状空間90、90内に所定個数のボール48、48が組み付けられているか否かを判定する。尚、上記各円柱状空間90、90内に組み付けられたボール48、48の数量が所定個数よりも多い場合には、これら各触針83、83の先端部が上記ボール48の上面に接触した直後に上記鉛直移動部80を上方に戻す事により、上記触針83、83の破損防止を図る。
【0043】
上述の様に構成する本発明のボール組付装置により、前記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の間に所定個ずつのボール48、48を組み付ける作業は、次の様にして行なう。先ず、それぞれが上記外径側、内径側各ボールスプライン溝46、47を形成した部材である、入力軸15及び入力側ディスク2Bを、本発明のボール組み付け装置にセットする。この為に先ず、上記入力軸15の一端部周囲に上記入力側ディスク2Bを、押圧装置9を構成する各部材と共に配置する。この際、上記外径側ボールスプライン溝46、46の一端寄り部に形成した係止溝49aには、係止環50a(図11)を装着しておくが、上記内径側ボールスプライン溝47、47の他端寄り部に形成した係止溝49には、未だ係止環50(図10〜11)を装着しない。
【0044】
そして、上記入力軸15を鉛直方向に立てた状態で、この入力軸15の一端部を前記昇降台54の上面に設けた支持凹部58に嵌合支持すると共に、上記入力側ディスク2B及び上記押圧装置9を構成する各部材を、前記回転台53の上面に支持する。
【0045】
尚、この際に上記昇降台54は、上昇可能な最上位置まで上昇させておく。この状態で、トロイダル型無段変速機の完成時と同様、上記入力軸15の一端部に形成した、六角形等の非円形の外周形状を有する外向フランジ状の鍔部87と、上記押圧装置9を構成するカム板10の内径側部分との間に設けたスラスト玉軸受88が、上記鍔部87とカム板10とにより挟持される。そして、上記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士が軸方向に関して互いに整合する。又、前述した様に、上記入力軸15の一端部と上記支持凹部58との係合に基づいて、上記外径側ボールスプライン溝46、46の円周方向に亙る位相が、前記位相合わせピン63、ボール供給管66、66の先端部、及び触針83、83の位相と一致する。
【0046】
上述の様に入力軸15の一端部を昇降台54に、入力側ディスク2B及び押圧装置9を構成する各部材を回転台53の上面に、それぞれ支持したならば、次いで、上記入力側ディスク2Bを手作業で調節する(回転させる)事により、上記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の円周方向に亙る位相を互いにほぼ一致させる。次いで、本発明のボール組付装置の起動スイッチを入れる。これにより、前記センターピン56が下降し、このセンターピン56の先端部が上記入力軸15の他端面に形成した受孔と係合する。これにより、上記入力軸15及び入力側ディスク2Bのセットが完了する。
【0047】
上述の様に入力軸15及び入力側ディスク2Bのセットが完了すると、次いで、前記位相合わせ装置59を構成する位相合わせピン63の先端部が、上記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の間に形成された各円柱状空間90、90のうち、この位相合せピン63と対向する1つの円柱状空間90内に、がたつきなく挿入される。これにより、上記外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の円周方向に亙る位相が完全に一致し、更に、この一致した状態が保持される。次いで、前記ボール供給マガジン68が上記各円柱状空間90、90の上端開口部に向け変位し、前記各ボール供給管66、66の先端開口部が、これら各円柱状空間90、90(本例の場合には、全6つの円柱状空間90、90のうち、上記位相合わせピン63を挿入した円柱状空間90及びこれに隣接する円柱状空間90、90以外の円周方向片側3つの円柱状空間90、90)の上端開口部と近接対向する。そして、これら各上端開口部から上記各円柱状空間90、90内に、それぞれ所定個ずつのボール48、48が供給される。
【0048】
次いで、上記位相合わせピン63が上記円柱状空間90、90の内側から退避し、前記昇降台54及びセンターピン56が上記入力軸15を、(上記入力側ディスク2Bと相対的に)軸方向(上下方向)に亙り往復変位させる。次いで、上記入力側ディスク2Bの外周面に前記揺動装置72を構成するパッド77が押し付けられる。そして、この揺動装置72が上記入力側ディスク2Bを、(上記入力軸15と相対的に)円周方向に亙り往復揺動させる。この結果、上記各ボール48、48の表面と前記両スプライン溝46、47の内面に微小隙間が介在する瞬間が生じる。言い換えれば、上記各ボール48、48の表面と上記両ボールスプライン溝46、47の内面との間に、これら各ボール48、48の下降を妨げる程の摩擦力が作用したままとはならない。この為、上記各ボール48、48に作用する重力に基づき、これら各ボール48、48が上記各円柱状空間90、90内の下方に送り込まれる(落下する)。即ち、本発明の場合には、上記各ボール48、48の表面が上記各ボールスプライン溝46、47の内面と摩擦係合し、これら各ボール48、48が上記各円柱状空間90、90の上端部付近で詰まっている場合にも、これら各ボール48、48をこれら各円柱状空間90、90の下部に送り込める。尚、上述の様な入力軸15の軸方向に亙る往復変位の終了時、上記昇降台54は、再び前述した最上位置に戻される。
【0049】
次いで、上記ボール供給マガジン68が上記各円柱状空間90、90の上端開口部から退避した後、前記回転台53を割り出し装置91により所定角度(本例の場合には180度)回転する事により、上記各ボール48、48が供給された各円柱状空間90、90の上端開口部が、前記ボール員数検査装置78を構成する各触針83、83の先端部と整合し得る位置に配置される。次いで、上記各ボール48、48が供給された各円柱状空間90、90内に、上記各触針83、83の先端部が挿入される事に基づき、これら各円柱状空間90、90内に所定個数のボール48、48が供給されているか否かの検査が行なわれる。そして、検査後、上記各触針83、83の先端部が上記各円柱状空間90、90内から退避する。尚、本例の場合には、上記触針83、83の数を3本とする事により、同時に3つの円柱状空間90、90に就いて上記検査を行なえる様にしている。但し、この触針83の数を少なく(例えば1本)として、上記各円柱状空間90、90に就いて上記検査を順番に行なう事もできる。
【0050】
上述の様に一部(本例の場合には、円周方向片側3つ)の円柱状空間90、90内のボール48、48の数量の検査が終了したならば、次いで、残り(本例の場合には、円周方向反対側の3つ)の円柱状空間90、90に就いても、上述した手順でボール48、48の組み付け、並びにこの様に供給されたボール48、48の数量の検査が行なわれる。
【0051】
上記ボール員数検査装置78により、上記各円柱状空間90、90の総てに就いて所定個数のボール48、48が組み付けられている事が確認された場合には、次いで、前記昇降台54及びセンターピン56が少しだけ下降する。そして、図11に示す様に、前記内径側ボールスプライン溝47、47の他端寄り部(図11の上端寄り部)に形成した係止溝49の内径側開口が、前記入力軸15の中間部外周面で前記外径側ボールスプライン溝46、46の他端縁と隣接する部分に設けた小径部51に開口する。この状態で、本発明のボール組付装置は待機状態となる。
【0052】
この様にボール組付装置が待機状態になったならば、次いで、図10〜11に示す様に、前述した特開平11−51135号公報に記載された構造の場合(図20〜22参照)と同様にして、前記入力側ディスク2Bの内周面に形成した係止溝49に係止環50を、手作業で組み付ける。即ち、ステンレスのばね鋼、耐油性及び耐熱性を有する合成樹脂等の弾性材により、欠円環状に形成した上記係止環50を、上記センターピン56の外径の最も小さな部分を通じて上記入力軸15の周囲に外嵌する。そして、図10〜11に矢印で示す様に、この入力軸15の一部に形成した小径部51を通じて上記係止環50を、上記係止溝49内に係合させる。尚、本例の場合も、上記係止環50には自由状態で直径を広げる方向の弾力を付与している。この為、上述の場合に係止環50は、上記係止溝49内に、この係止環50自身の弾性により係合する。
【0053】
次いで、この状態で、再び本発明のボール組付装置の起動スイッチを入れると、上記昇降台54及びセンターピン56により上記入力軸15が少しだけ(前記係止溝49aに係止した係止環50aにより上方に持ち上げられる前記各ボール48、48が、上記係止環50に当たらない程度に)上下動する。この状態で、上記係止環50が上記係止溝49に完全に装着されている場合には、この係止環50の内径が、上記入力軸15のうちで上記小径部51から外れた部分の外径よりも大きくなる。この為、上記入力軸15の上昇に拘らず、上記入力側ディスク2Bが上昇しない。これに対して、上記係止溝49に対する上記係止環50の装着状態が不完全の場合には、この係止環50の内径が、上記入力軸15のうちで上記小径部51から外れた部分の外径よりも小さくなる。この為、上記入力側ディスク2Bが上記入力軸15と共に上昇する。そこで、この入力軸15が上昇する際、上記入力側ディスク2Bの動きを、前記支持フレーム52の中間部に支持したセンサ89により感知して、上記係止環50が上記係止溝49に確実に装着されているか否かを確認する。そして、この様に係止環50の装着を確認した後、上記入力軸15及び入力側ディスク2B等から成る組み立てユニットを本発明のボール組付装置から手作業で取り出す事により、上記ボール48、48の組み付け作業が完了する。
【0054】
上述の様に本発明のボール組付装置によれば、外径側、内径側両ボールスプライン溝46、47同士の間に形成された複数の円柱状空間90、90内に、ボール48、48を所定個ずつ確実に組み付ける事ができる。又、この様なボール48、48の組み付け作業を自動で行なえる為、複数個のボール48、48を上記各円柱状空間90、90の上端開口部から供給する作業が面倒になる事はない。更に、前述した従来構造と比べて装置の機構が複雑にならず、小型化を図れる。この為、トロイダル型無段変速機の製造ライン内に配置する事が容易となる。
【0055】
尚、上述した例では、ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機のうち、押圧装置9側のボールスプライン40を組み立てる場合に就いて説明した。但し、本発明は、上記押圧装置9と反対側(図16の左端側)のボールスプライン40aを組み立てる場合にも、更には、他の構造を有するトロイダル型無段変速機を構成するボールスプラインを組み立てる場合にも、それぞれ適用できる。
【0056】
【発明の効果】
本発明のトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法及び装置は、以上に述べた通り構成され作用する為、入力軸等の回転軸と入力側ディスク等の動力伝達ディスクとを、ボールスプラインを介して組み合わせる作業が容易になる。この為、ボールスプラインを組み込んだトロイダル型無段変速機の組立作業の能率化を図れて、このトロイダル型無段変速機の低廉化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す、ボール組付装置の全体構成を示す部分縦断正面図。
【図2】入力軸及び入力側ディスクの支持部を拡大して示す部分切断正面図。
【図3】入力軸及び入力側ディスクと位相合わせ手段とを拡大して示す部分切断正面図。
【図4】入力軸及び入力側ディスクとボール供給装置とを拡大して示す部分切断正面図。
【図5】一部を取り出して拡大して示す、図4の右側から見た図。
【図6】入力軸及び入力側ディスクと揺動装置とを拡大して示す部分切断正面図。
【図7】図6の右半部を上方から見た拡大図。
【図8】入力軸及び入力側ディスクとボール員数検査装置とを拡大して示す部分切断正面図。
【図9】ボール員数検査装置を示しており、(A)は図8の上方から見た状態を、(B)は図8と同方向から見た状態を、それぞれ示す模式図。
【図10】入力軸の外周面と入力側ディスクの内周面との間に係止環を挿入する状態を示す斜視図。
【図11】図10のA−A断面図。
【図12】従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大減速時状態で示す側面図。
【図13】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図14】従来の具体的構造の第1例を示す断面図。
【図15】図14のB−B断面図。
【図16】従来の具体的構造の第2例を示す部分断面図。
【図17】同第3例を示す部分断面図。
【図18】同第4例を、入力軸と入力側ディスクとをボールスプラインを介して組み合わせた状態で示す要部断面図。
【図19】図18の中央部拡大断面図。
【図20】従来構造の第4例を、入力軸と入力側ディスクとをボールスプラインを介して組み合わせる途中の状態で示す要部断面図。
【図21】図20の状態に続く状態を示す要部断面図。
【図22】図21の状態に続く状態を示す要部断面図。
【符号の説明】
1 入力軸
2、2A、2B 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 変位軸
8 パワーローラ
8a 周面
9 押圧装置
10 カム板
11 保持器
12 ローラ
13、14 カム面
15 入力軸
16 ニードル軸受
17 鍔部
18、18a 出力歯車
19 キー
20 支持板
21 支持軸部
22 枢支軸部
23 円孔
24、25 ラジアルニードル軸受
26 スラスト玉軸受
27 スラストニードル軸受
28 保持器
30 外輪
36 駆動ロッド
37 駆動ピストン
38 駆動シリンダ
39 ローディングナット
40、40a ボールスプライン
41 皿板ばね
42 スラストニードル軸受
43 アンギュラ型玉軸受
44 仕切壁
45 皿板ばね
46 外径側ボールスプライン溝
47 内径側ボールスプライン溝
48 ボール
49、49a 係止溝
50、50a 係止環
51 小径部
52 支持フレーム
53 回転台
54 昇降台
55 下側アクチュエータ
56 センターピン
57 上側アクチュエータ
58 支持凹部
59 位相合わせ装置
60 支持板
61 アクチュエータ
62 ロッド
63 位相合わせピン
64 ボール供給装置
65 ボール貯蔵容器
66 ボール供給管
67 ボール定配装置
68 ボール供給マガジン
69 縦軸
70 揺動腕
71 光電センサ
72 揺動装置
73 第一のアクチュエータ
74 第一のロッド
75 第二のアクチュエータ
76 第二のロッド
77 パッド
78 ボール員数検査装置
79 水平移動部
80 鉛直移動部
81 支持部
82 検査部
83 触針
84 センサ
87 鍔部
88 スラスト玉軸受
89 センサ
90 円柱状空間
91 割り出し装置

Claims (2)

  1. トロイダル型無段変速機を構成する回転軸の中間部周囲に動力伝達ディスクを、ボールスプラインを介してこの回転軸に対する軸方向の相対変位のみ自在に支持する為、このボールスプラインを組み立てるべく、上記回転軸の中間部外周面の円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した外径側ボールスプライン溝と、上記動力伝達ディスクの内周面でこれら各外径側ボールスプライン溝と対向する円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した内径側ボールスプライン溝との間に、複数個ずつのボールを組み付ける方法であって、上記回転軸を鉛直方向に配置した状態で、この回転軸の中間部周囲に上記動力伝達ディスクを、上記各外径側ボールスプライン溝と上記各内径側ボールスプライン溝との位相を一致させ、更にこれら各外径側、内径側両ボールスプライン溝同士の間にそれぞれ形成された複数の円柱状空間の下端開口部から上記各ボールが抜け出るのを防止する為の部材を組み付けた状態で、これら各円柱状空間内に、これら各円柱状空間の上端開口部から上記ボールを所定個ずつ供給した後、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとを、軸方向に相対的に往復変位させ、次いで、円周方向に相対的に往復変位させる事により、上記各ボールを上記各円柱状空間内の下方に送り込む、トロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける方法。
  2. トロイダル型無段変速機を構成する回転軸の中間部周囲に動力伝達ディスクを、ボールスプラインを介してこの回転軸に対する軸方向の相対変位のみ自在に支持する為、このボールスプラインを組み立てるべく、上記回転軸の中間部外周面の円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した外径側ボールスプライン溝と、上記動力伝達ディスクの内周面でこれら各外径側ボールスプライン溝と対向する円周方向複数個所に、それぞれ軸方向に形成した内径側ボールスプライン溝との間に、複数個ずつのボールを組み付ける装置であって、上記回転軸を鉛直方向に配置した状態でこの回転軸を支持する第一の支持部材と、この第一の支持部材により支持した上記回転軸の中間部周囲に上記動力伝達ディスクを配置した状態で、この動力伝達ディスクを支持する第二の支持部材と、これら第一の支持部材と第二の支持部材とのうちの一方の支持部材を鉛直方向に変位させる鉛直変位手段と、上記内径側、外径側両ボールスプライン溝同士の位相を一致させてこの一致させた状態を保持する位相合わせ手段と、上記各外径側、内径側両ボールスプライン溝同士の間にそれぞれ形成された複数の円柱状空間内に、これら各円柱状空間の上端開口部から上記ボールを所定個ずつ供給するボール供給手段と、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとを円周方向に亙り相対的に往復変位させる揺動手段とを備え、上記ボール供給手段により上記各円柱状空間内に上記ボールを所定個ずつ供給した状態で、上記回転軸と上記動力伝達ディスクとを、上記鉛直変位手段により軸方向に相対的に往復変位させ、次いで、上記揺動手段により円周方向に相対的に往復変位させる事により、上記各ボールを上記各円柱状空間内の下方に送り込み自在としたトロイダル型無段変速機のボールスプラインを構成するボールを組み付ける装置。
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