JP4685804B2 - ギヤ装置組立て方法および位相合わせ冶具 - Google Patents
ギヤ装置組立て方法および位相合わせ冶具Info
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Description
これらのギヤの噛み合せを変えることで、エンジン出力の回転数やトルクを変えて、デファレンシャルアッセンブリに伝達する。
しかしながら、特許文献1に示された方法では、ギヤの位相を合わせることは考慮しておらず、ケース側にギヤが設けられたトランスミッションを組み立てることはできない。その結果、人手で組み立てることとなるが、このトランスミッションは重量物であるため、サイクルタイムが長くなって、組立てコストが増大する、という問題があった。
また、ロボットに位相合わせ治具を接続した状態で、ケースを装置本体に取り付けたので、位相合わせ治具をロボットで把持してケース上に載置する場合に比べて、サイクルタイムを短縮できる。
また、チェンジャを用いることにより、様々な治具をハンドに装着できるので、種々の工程や機種に容易に対応できる。
図1は、本発明のケース取付けシステム1により組み立てられるギヤ装置としての変速機10の分解斜視図である。
変速機10は、複数のシャフトが設けられた装置本体としての変速機本体11と、この変速機本体を覆うケースとしての変速機ケース12と、を備える。
変速機本体11は、平板状の基部20と、この基部20に対して略垂直に延びるメインシャフト21、カウンタシャフト22、セカンダリシャフト23、およびコントロールシャフト24と、を備える。
変速機ケース12の周縁部には、後述の双腕ロボット30のフィンガ451、461が挿入される挿入孔127が複数設けられている。
なお、アイドルギヤ126は、メインシャフト21のリバースギヤ211およびカウンタシャフト22のリバースギヤ221に常時噛み合っているが、リバース時にのみ、メインシャフト21からの動力をカウンタシャフト22に伝達する。
ケース取付けシステム1は、変速機本体11を搬送するAGV(Automatic Guided Vehicle)2が走行するAGV通路3の途中に設けられており、このケース取付けシステム1には、フリーローラコンベア4により変速機ケース12が供給される。
ハンド42Aは、平板状の基部44と、この基部44に設けられた第1フィンガユニット45および第2フィンガユニット46と、基部44に設けられたエア供給ユニット47と、を備える。
一方、ハンド42Bは、上述の基部44、第1フィンガユニット45、および第2フィンガユニット46と、基部44に設けられたキャップ把持ユニット48と、基部44に設けられた支持部441と、を備える。
以上の第1フィンガユニット45および第2フィンガユニット46によれば、第1フィンガ451と第2フィンガ461との相対位置を適宜調整して、ワークの形状に追従できるようになっている。
フィンガ451、461は、それぞれ、円筒状のシリンダ50と、このシリンダ50の先端に設けられた円筒状のチャック51と、シリンダ50の内部に設けられてチャック51の内部に挿抜されるロッド52と、を備える。
チャック51は、先端側が複数に分割されている。ロッド52は、先端が膨らんだ形状であり、チャック51に対して進退する。
支持部441は、基部44からハンド42A側に向かって延びており、略コの字状の断面を有する(図9参照)。
位相合わせ冶具60は、平板状の基部61と、この基部61上に設けられてピン621を有する揺動機構62と、基部61上の一端側に設けられた接続部63と、基部61上の一端側に設けられた係止部64と、を備える。この位相合わせ治具60は、図11に示すように、変速機ケース12の上面に配置することにより、ピン621が変速機ケース12の開口125に挿通され、ピン621の先端がアイドルギヤ126の歯に係合する。
具体的には、揺動機構本体623は、エア供給管631A、631Bのうち一方からエアが供給され、他方からエアが吸引されることで、これらのエアの圧力差を利用して、図10中二点鎖線で示すように、スライド部622を一端側にスライドさせる。一方、エア供給管631A、631Bのうちの一方からエアが吸引され、他方からエアが供給されることで、エアの圧力差を利用して、図10中二点鎖線で示すように、今度は、スライド部622を他端側にスライドさせる。
これらセンサ711〜713は、それぞれ、AGV進入口321、AGV停止位置5、およびAGV退出口322におけるAGV2の存在を検知する。
3つのレーザ照射装置76は、それぞれ、水平でも鉛直でもない所定の角度で、AGV2に載置された変速機本体11にレーザを照射する。各レーザ照射装置76は、変速機本体11表面上の互いに異なる位置に、レーザを照射するようになっている。なお、本実施形態では、AGV2に載置された変速機本体11にレーザを照射したが、これに限らず、AGV2の変速機本体11が載置された載置面にレーザを照射してもよい。
次に、双腕ロボット30をフリーローラコンベア4上から退避させた状態で、第1カメラ72により、供給される変速機ケース12を撮影する。この第1カメラ72で撮影した画像より、変速機ケース12の水平方向の位置を計測する。
変速機ケース12が所定の位置まで下降する前に、所定の押圧力に到達した場合には、アイドルギヤ126がリバースギヤ211、221に噛合していないものとして、一旦変速機ケース12を上昇させ、再度、下降させる。一方、所定の押圧力に到達しないまま変速機ケース12を所定の位置まで下降できた場合には、アイドルギヤ126がリバースギヤ211、221に噛合しているものとして、変速機ケース12をさらに下降させて、変速機本体11に組み付ける。
なお、変速機ケース12を変速機本体11に組み付けると、コントロールシャフト24の先端は、キャップ481が被せられた状態で、変速機ケース12の挿通孔124に挿通される。
(ST12)第2カメラ73により、変速機ケース12から露出したコントロールシャフト24を撮影する。この撮影画像に基づいて、コントロールシャフト24の水平方向の位置を計測し、双腕ロボット30のキャップ把持ユニット48を制御して、図20に示すように、コントロールシャフト24先端のキャップ481を把持する。
(1)位相合わせ冶具60を用いてアイドルギヤ126を揺動させながら、変速機ケース12を変速機本体11に取り付けたので、リバースギヤ211、221とアイドルギヤ126との位相を容易に合わせることができる。また、動力源としてのエア供給ユニットを双腕ロボット30側に設けたので、位相合わせ治具60を軽量化できる。よって、サイクルタイムを短縮して、変速機10の組立てコストを低減できる。
また、双腕ロボット30に位相合わせ治具60を接続した状態で、変速機ケース12を変速機本体11に取り付けたので、位相合わせ治具60を双腕ロボット30で把持して変速機ケース12上に載置する場合に比べて、サイクルタイムを短縮できる。
11 変速機本体(装置本体)
211、221 リバースギヤ(第1ギヤ)
12 変速機ケース(ケース)
126 アイドルギヤ(第2ギヤ)
30 双腕ロボット(ロボット)
42B ハンド
60 位相合わせ冶具
61 基部
62 揺動機構
621 ピン
63 接続部
64 係止部
Claims (3)
- 第1ギヤを有する装置本体と、当該装置本体を収容し前記第1ギヤに噛合する第2ギヤを有するケースと、を備えるギヤ装置をロボットで組み立てるギヤ装置組立て方法であって、
基部と、当該基部上に設けられ前記ロボットのハンドに接続される接続部と、前記基部を前記ケース上に配置することにより前記ケースの第2ギヤに係合するピンと、前記基部上に設けられて前記ロボットから供給される動力により前記ピンを揺動させる揺動機構と、を備える位相合わせ冶具を用いて、
前記ロボットのハンドを前記位相合わせ冶具の接続部に接続しておき、
前記ロボットで前記ケースを把持するとともに、前記ロボットで、前記ロボットに予め固定された前記位相合わせ冶具を前記ケース上に配置して、前記位相合わせ冶具のピンを前記ケースの第2ギヤに係合させ、
前記ロボットから動力を供給して前記位相合わせ冶具を駆動して前記第2ギヤを揺動させながら、前記ケースを前記装置本体に取り付けることを特徴とするギヤ装置組み立て方法。 - 第1ギヤを有する装置本体と、当該装置本体を収容し前記第1ギヤに噛合する第2ギヤを有するケースと、を備えるギヤ装置をロボットで組み立てるために、前記第1ギヤと前記第2ギヤとの位相を合わせる、前記ロボットに予め固定された位相合わせ冶具であって、
基部と、当該基部上に設けられ前記ロボットのハンドに接続される接続部と、前記基部上に設けられて前記ロボットから供給される動力によりピンを揺動させる揺動機構と、を備え、
前記ピンは、前記基部が前記ケース上に配置することにより、前記ケースの第2ギヤに係合することを特徴とする位相合わせ冶具。 - 請求項2に記載の位相合わせ冶具において、
前記基部上に設けられて前記ロボットのハンドに係止する係止部をさらに備えることを特徴とする位相合わせ冶具。
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