JP3617267B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係るトロイダル型無段変速機は、例えば自動車用の自動変速機として利用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機として、図2〜3に略示する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が研究されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実開昭62−71465号公報に開示されている様に、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を収めたケーシングの内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオン6、6を設けている。
【0003】
これら各トラニオン6、6は、両端部外側面に上記枢軸5、5を設けている。又、これら各トラニオン6、6の中心部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記各枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、上記各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。上記各トラニオン6、6に支持した変位軸7、7の周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支持している。そして、これら各パワーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、4の間に挟持している。これら入力側、出力側両ディスク2、4の互いに対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を中心とする円弧を、上記入力軸1及び出力軸3を中心に回転させて得られる凹面をなしている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ8、8の周面8a、8aは、上記内側面2a、4aに当接させている。
【0004】
上記入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧装置9によって、上記入力側ディスク2を出力側ディスク4に向け、弾性的に押圧している。この押圧装置9は、入力軸1と共に回転するカム板10と、保持器11により保持された複数個(例えば4個)のローラ12、12とから構成している。上記カム板10の片側面(図2〜3の左側面)には、円周方向に亙る凹凸面であるカム面13を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図2〜3の右側面)にも、同様のカム面14を形成している。そして、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の中心に対して放射方向の軸を中心とする回転自在に支持している。
【0005】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回転すると、カム面13が複数個のローラ12、12を、入力側ディスク2の外側面のカム面14に押圧する。この結果、上記入力側ディスク2が上記各パワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記1対のカム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付け合いに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、上記各パワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝わり、この出力側ディスク4に固定の出力軸3を回転させる。
【0006】
入力軸1と出力軸3との回転速度比(変速比)を変える場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図2に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜させる。反対に、増速を行なう場合には、上記枢軸5、5を中心として上記各トラニオン6、6を揺動させ、各パワーローラ8、8の周面8a、8aが図3に示す様に、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸7、7を傾斜させる。各変位軸7、7の傾斜角度を図2と図3との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比を得られる。
【0007】
更に、図4〜5は、実願昭63−69293号(実開平1−173552号)のマイクロフィルムに記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速機を示している。入力側ディスク2と出力側ディスク4とは、回転軸である入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受16、16を介して回転自在に支持している。又、カム板10は上記入力軸15の端部(図4の左端部)外周面にスプライン係合し、鍔部17により、上記入力側ディスク2から離れる方向への移動を阻止している。そして、このカム板10とローラ12、12とにより、上記入力軸15の回転に基づいて上記入力側ディスク2を、出力側ディスク4に向け押圧しつつ回転させる、ローディングカム式の押圧装置9を構成している。上記出力側ディスク4には出力歯車18を、キー19、19により結合し、これら出力側ディスク4と出力歯車18とが同期して回転する様にしている。
【0008】
1対のトラニオン6、6の両端部に設けた枢軸5、5は1対の支持ポスト20、20に、揺動並びに軸方向(図4の表裏方向、図5の左右方向)に亙る変位自在に支持している。上記1対の支持ポスト20、20は、十分な剛性を有する金属板状で、中央部に形成した円孔21を、ケーシング22の内面若しくはこのケーシング22内に設けたシリンダケース23の側面にそれぞれ固設した支持ピン24a、24bに外嵌する事により、上記ケーシング22の内側に、揺動並びに上記各枢軸5、5の軸方向に亙る変位自在に支持している。又、上記各支持ポスト20、20の両端部には、それぞれ円形の支持孔25、25を形成しており、これら各支持孔25、25に、それぞれ上記各枢軸5、5を、それぞれが外輪26、26を備えたラジアルニードル軸受27、27により、支持している。これらの構成に基づいて上記各トラニオン6、6を、上記各枢軸5、5を中心とする揺動並びにこれら各枢軸5、5の軸方向に亙る変位を自在として、上記ケーシング22内に支持している。
【0009】
上述の様にして上記ケーシング22内に支持した、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円孔40、40部分に、変位軸7、7を支持している。これら各変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部28、28と枢支軸部29、29とを、それぞれ有する。このうちの各支持軸部28、28を上記各円孔40、40の内側に、ラジアルニードル軸受30、30を介して、揺動自在に支持している。又、上記各枢支軸部29、29の周囲にパワーローラ8、8を、ラジアルニードル軸受31、31を介して、回転自在に支持している。
【0010】
尚、上記1対の変位軸7、7は、前記入力軸15を中心として、180度反対側位置に設けている。又、これら各変位軸7、7の各枢支軸部29、29が各支持軸部28、28に対し偏心している方向は、上記入力側、出力側両ディスク2、4の回転方向に関し同方向(図5で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記入力軸15の配設方向(図4の左右方向、図5の表裏方向)に対しほぼ直交する方向としている。従って上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸15の配設方向に亙る若干の変位自在に支持される。この結果、構成各部品の寸法精度のばらつき、或は動力伝達時の弾性変形等に起因して、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方向(図4の左右方向、図5の表裏方向)に変位する傾向となった場合でも、構成各部品に無理な力を加える事なく、この変位を吸収できる。
【0011】
又、上記各パワーローラ8、8の外側面と上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸受32、32とスラストニードル軸受34、34とを設けている。このうちのスラスト玉軸受32、32は、上記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容する。又、上記各スラストニードル軸受34、34は、上記各パワーローラ8、8から上記各スラスト玉軸受32、32の外輪33、33に加わるスラスト荷重を支承しつつ、上記枢支軸部29、29及び上記外輪33、33が上記支持軸部28、28を中心に揺動する事を許容する。
【0012】
又、上記各トラニオン6、6の一端部(図5の左端部)には、それぞれ駆動ロッド35、35を結合し、各駆動ロッド35、35の中間部外周面に駆動ピストン36、36を固設している。そして、これら各駆動ピストン36、36をそれぞれ、前記シリンダケース23内に設けた駆動シリンダ37、37内に油密に嵌装している。更に、前記ケーシング22内に設けた支持壁38と前記入力軸15との間には1対の転がり軸受39、39を設けて、上記入力軸15を上記ケーシング22内に回転自在に支持している。
【0013】
上述の様に構成するトロイダル型無段変速機の場合には、入力軸15の回転を押圧装置9を介して入力側ディスク2に伝える。そして、この入力側ディスク2の回転を、1対のパワーローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達し、更にこの出力側ディスク4の回転を、前記出力歯車18より取り出す。上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比を変える場合には、前記1対の駆動ピストン36、36を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン36、36の変位に伴って上記1対のトラニオン6、6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図5の下側のパワーローラ8が同図の右側に、同図の上側のパワーローラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、これら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニオン6、6が、支持ポスト20、20に枢支された枢軸5、5を中心として、図4で互いに逆方向に揺動する。この結果、前述の図2〜3に示した様に、上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。
【0014】
尚、動力伝達時に構成各部品が弾性変形する結果、上記各パワーローラ8、8が上記入力軸15の軸方向に変位すると、これら各パワーローラ8、8を枢支している上記各変位軸7、7が、前記各支持軸部28、28を中心として僅かに揺動する。この揺動の結果、前記各スラスト玉軸受32、32の外輪33、33の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変位する。これら外側面と内側面との間には、前記各スラストニードル軸受34、34が存在する為、この相対変位に要する力は小さい。従って、上述の様に各変位軸7、7の傾斜角度を変化させる為の力が小さくて済む。
【0015】
尚、上記入力軸15及び上記各トラニオン6、6の内側には上述した各軸受16、30、31、32、34に潤滑油(トロイダル型無段変速機の場合にはトラクションオイル)を供給する為の給油通路41、42を設けている。トロイダル型無段変速機の運転時には、図示しない送油ポンプで加圧した潤滑油を上記各給油通路41、42に送り込み、これら各給油通路41、42の下流端部に設けたノズル孔から、上記各軸受16、30、31、32、34に向け潤滑油を噴出する。
【0016】
上述の様に構成され作用するトロイダル型無段変速機の場合、各軸受16、30、31、32、34だけでなく、入力側、出力側両ディスク2、4の内側面2a、4aと各パワーローラ8、8の周面8a、8aとの当接部にも、十分な潤滑油(トラクションオイル)を供給する必要がある。この為従来から、例えば実開平5−45302号公報に記載されている様に、トラニオンの端部を支持する為の支持ポストの内部に給油通路を設け、この給油通路を介して上記各当接部に潤滑油を噴出させる事が考えられていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来構造の様に支持ポストの内部に給油通路を設ける構造では、この支持ポスト内の給油通路を含め、トロイダル型無段変速機全体としての潤滑油経路が複雑になり、製造コスト並びに重量増大の原因となる。特に、トロイダル型無段変速機で伝達可能なトルクを大きくすべく、互いに対向する入力側ディスクと出力側ディスクとの間に3個のパワーローラを設ける構造が、例えば米国特許第4449782号明細書等に記載されて従来から知られているが、この様な構造の場合に、上記潤滑油経路が複雑になる事に基づく、製造コスト並びに重量増大が著しくなる。又、やはりトロイダル型無段変速機で伝達可能なトルクを大きくすべく、それぞれ2個ずつの入力側ディスク及び出力側ディスクを、動力の伝達方向に関して互いに並列に配置する、所謂ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の構造が従来から知られているが、この様な構造の場合にも、上記潤滑油経路が複雑になる事に基づく、製造コスト並びに重量増大が著しくなる。
本発明のトロイダル型無段変速機は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明のトロイダル型無段変速機は、前述した従来から知られているトロイダル型無段変速機と同様に、回転軸と、この回転軸と共に回転自在な第一のディスクと、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回転を自在に支持した第二のディスクと、上記回転軸に対し捻れの位置に配置されて当該位置で揺動する、トラニオン等の複数のパワーローラ支持部材と、これら各パワーローラ支持部材に支持された変位軸に回転自在に支持され、上記第一、第二のディスクの間に挟持された複数のパワーローラとを備える。そして、上記第一、第二のディスクの互いに対向する内側面を、それぞれ断面が円弧形の凹面とし、上記各パワーローラの周面を球面状の凸面として、これら各周面と上記内側面とを当接させている。
【0019】
特に、本発明のトロイダル型無段変速機に於いては、上記回転軸は中空管状で、中心部に加圧した潤滑油を送り込み自在な給油通路を備える。又、上記回転軸の一部で上記第一、第二のディスクの内側面同士の間に位置する部分には、上記給油通路と上記回転軸の外周面とを連通する分岐給油路を、この回転軸の外周面側の開口を上記第一、第二のディスクの内側面に向けて傾斜した状態で設けている。そして、運転時には上記給油通路から上記分岐給油路を介して上記第一、第二のディスクの内側面に向けて噴出する潤滑油により、これら両内側面と上記複数のパワーローラの周面との当接部を潤滑する様に構成している。
【0020】
【作用】
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機により、入力側ディスクと出力側ディスクとの間で回転力の伝達を行なう際の作用、並びにこれら両ディスク同士の間での変速比を変える際の作用は、前述した従来のトロイダル型無段変速機の場合と同様である。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、回転軸の内側に設けた給油通路を通じて第一、第二のディスクの内側面と上記複数のパワーローラの周面との当接部を潤滑する為、潤滑油経路を特に複雑にする事なく、各当接部に十分な潤滑油を供給できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、第一のディスクである入力側ディスク2A及び第二のディスクである出力側ディスク4Aのそれぞれの内側面2a、4aと、各パワーローラ8A、8Aの周面8a、8aとの当接部に十分量の潤滑油を送り込める様にする為の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図2〜5に示した従来構造を含み、従来から知られているトロイダル型無段変速機の場合と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。又、図示の例では、上記入力側、出力側両ディスク2A、4Aとパワーローラ8A、8Aとしてフルトロイダル型のものを示したが、この点も、本発明の要旨とは関係ない。前述の図2〜5に示した様な、ハーフトロイダル型の構造でも、本発明は実施可能である。更に、図1は、ダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の一部を示している。本発明は、ダブルキャビティ型や単一のキャビティ内に3個のパワーローラを設けた構造等、基本構造自体が比較的複雑なトロイダル型無段変速機に実施した場合に大きな効果を得られる。但し、本発明は、ダブルキャビティ型に限らず、図2〜5に示す様なシングルキャビティ型のトロイダル型無段変速機に就いても実施可能である。又、本発明は、互いに対向する入力側、出力側両ディスク2A、4Aの間に挟持するパワーローラ8A、8Aの数が2個の場合でも3個の場合でも、同じ様に実施できる。
【0022】
回転軸である回転伝達軸43の両端部には1対の入力側ディスク2Aを、この回転伝達軸43と同期した回転自在に支持している。即ち、図示した一方の入力側ディスク2Aは上記回転伝達軸43の一端部(図1の左端部)外周面にスプライン係合させると共に、鍔部17aにより、上記回転伝達軸43からの抜け止めを図っている。これに対して、図示しない他方の入力側ディスクは、上記回転伝達軸43の他端部にボールスプラインにより、軸方向に亙る変位のみ自在に外嵌し、やはり図示しない押圧装置により、上記一方の入力側ディスク2Aに向け押圧自在としている。この一方の入力側ディスク2Aは、上記回転伝達軸43と同心に配置した駆動軸45により、腕片46、46と突片47、47との係合に基づいて回転駆動される。尚、上記図示しない押圧装置は、上記一方の入力側ディスク2Aと上記駆動軸45との間に設けても良い。又、上記回転伝達軸43の中間部周囲に、この回転伝達軸43に対する相対回転及び軸方向に亙る変位自在に設けたスリーブ44の両端部には1対の出力側ディスク4Aを、スプライン係合に基づき、上記スリーブ44と同期した回転を自在に設けている。
【0023】
上記回転伝達軸43は、中空管状で、中心部に加圧した潤滑油を送り込み自在な給油通路41aを備える。又、上記回転伝達軸43の一部で上記入力側、出力側両ディスク2A、4Aの内側面2a、4a同士の間に位置する部分には、分岐給油路48a、48bを設けている。これら各分岐給油路48a、48bは、それぞれ上記給油通路41aと上記回転伝達軸43の外周面とを連通するもので、この回転伝達軸43の外周面側の開口を上記入力側、出力側両ディスク2A、4Aの内側面2a、4aに向け傾斜した状態で設けている。即ち、上記入力側ディスク2Aの内側面2aに給油する為の分岐給油路48a、48aは、それぞれこの内側面2aの内周縁部のほぼ接線方向に設けている。これに対して、上記出力側ディスク4Aの内側面4aに給油する為の分岐給油路48b、48bは、それぞれこの内側面4aの内周縁部のほぼ接線方向に設けている。そして、運転時には上記給油通路41aから上記各分岐給油路48a、48bを介して上記入力側、出力側両ディスク2A、4Aの内側面2a、4aに向けて噴出する潤滑油により、これら両内側面2a、4aと上記複数のパワーローラ8A、8Aの周面8a、8aとの当接部を潤滑する様に構成している。
【0024】
尚、潤滑油は上記給油通路41a内に、図示しない送油ポンプから、上記駆動軸45を介して送り込む。この為に、この駆動軸45を中空管状に形成すると共に、この駆動軸45の先端部(図1の右端部)を上記給油通路41a内に挿入している。又、この駆動軸45の先端部外周面と上記給油通路41aの内周面との間には、転がり軸受、滑り軸受等のラジアル軸受49とシールリング50とを設けて、上記駆動軸45と回転伝達軸43との回転方向に亙る若干の相対変位を許容しつつ、上記駆動軸45から上記給油通路41a内に潤滑油を送り込み自在としている。
【0025】
この様に本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、回転伝達軸43の内側に設けた給油通路41aを通じて入力側、出力側両ディスク2A、4Aの内側面2a、4aと上記複数のパワーローラ8A、8Aの外周面8a、8aとの当接部を潤滑する為、潤滑油経路を特に複雑にする事なく、各当接部に十分な潤滑油を供給できる。即ち、トロイダル型無段変速機の運転時、上記各分岐給油路48a、48bから噴出した潤滑油は、上記入力側、出力側両ディスク2A、4Aの内側面2a、4aに、これら各内側面2a、4aの内周縁からほぼ接線方向に噴出し、これら各内側面2a、4a全体に亙り効率良く行き渡る。従って、上記各パワーローラ8A、8Aの姿勢変動に伴う上記各当接部の位置変化に拘らず、これら各当接部に必要とする潤滑油を供給できる。
【0026】
又、上記回転伝達軸43に相当する部材には、元々ラジアルニードル軸受16等の軸受に給油する為の給油通路41aを設けている。本発明は、この給油通路41aを利用して、新たなノズル孔である上記各分岐給油路48a、48bを形成している為、構成各部材の加工は容易で、構造が複雑になる事はない。この為、低コストで且つ軽量のトロイダル型無段変速機を実現できる。尚、図示の例では、上記分岐給油路48a、48bは、それぞれ2本ずつ形成しているが、これら各分岐給油路48a、48bの数及び断面積は、上記各当接部で必要とする潤滑油の量に応じ、設計的配慮により変える事ができる。例えば、上記各当接部での発熱量が多い場合には、上記各分岐給油路48a、48bの数を、それぞれ3本以上にし、これら各分岐給油路48a、48bを、円周方向に関して等間隔に配置する事もできる。尚、上記ラジアルニードル軸受16等の軸受に供給する潤滑油の量と上記各当接部に供給する潤滑油の量との割合は、上記各分岐給油路48a、48bを含む、各ノズル孔の断面積により、容易に調整できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上に述べた通り構成され作用するので、簡単な構成で安価且つ軽量に構成できるにも拘らず、各ディスクの内側面と各パワーローラの周面との当接部の潤滑を良好に行なわせて上記各面の転がり疲れ寿命を延長する等、トロイダル型無段変速機の耐久性向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す要部断面図。
【図2】トロイダル型無段変速機の基本構成を、最大減速時の状態で示す略側面図。
【図3】同じく最大増速時の状態で示す略側面図。
【図4】従来から知られている具体的構造の1例を示す要部断面図。
【図5】図4のA−A断面図。
【符号の説明】
1 入力軸
2、2A 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4、4A 出力側ディスク
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 変位軸
8、8A パワーローラ
8a 周面
9 押圧装置
10 カム板
11 保持器
12 ローラ
13、14 カム面
15 入力軸
16 ニードル軸受
17、17a 鍔部
18 出力歯車
19 キー
20 支持ポスト
21 円孔
22 ケーシング
23 シリンダケース
24a、24b 支持ピン
25 支持孔
26 外輪
27 ラジアルニードル軸受
28 支持軸部
29 枢支軸部
30、31 ラジアルニードル軸受
32 スラスト玉軸受
33 外輪
34 スラストニードル軸受
35 駆動ロッド
36 駆動ピストン
37 駆動シリンダ
38 支持壁
39 転がり軸受
40 円孔
41、41a 給油通路
42 給油通路
43 回転伝達軸
44 スリーブ
45 駆動軸
46 腕片
47 突片
48a、48b 分岐給油路
49 ラジアル軸受
50 シールリング

Claims (1)

  1. 回転軸と、この回転軸と共に回転自在な第一のディスクと、上記回転軸の周囲に、この回転軸に対する相対回転を自在に支持した第二のディスクと、これら第一、第二のディスクの間に挟持された複数のパワーローラとを備え、上記第一、第二のディスクの互いに対向する内側面を、それぞれ断面が円弧形の凹面とし、上記各パワーローラの周面を球面状の凸面として、これら各周面と上記内側面とを当接させたトロイダル型無段変速機に於いて、上記回転軸は中空管状で、中心部に加圧した潤滑油を送り込み自在な給油通路を備え、上記回転軸の一部で上記第一、第二のディスクの内側面同士の間に位置する部分には、上記給油通路と上記回転軸の外周面とを連通する分岐給油路が、この回転軸の外周面側の開口を上記第一、第二のディスクの内側面に向けて傾斜した状態で設けられており、運転時には上記給油通路から上記分岐給油路を介して上記第一、第二のディスクの内側面に向けて噴出する潤滑油により、これら両内側面と上記複数のパワーローラの周面との当接部を潤滑する事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
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