JP4151957B2 - チルト制御方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 - Google Patents

チルト制御方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チルト制御方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置に係り、更に詳しくは、光ディスクに対する対物レンズの傾きを制御するチルト制御方法、光ディスク装置で用いられるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体、並びに光ディスクをアクセス対象とする光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ(以下「パソコン」と略述する)は、その機能が向上するに伴い、音楽や映像といったAV(Audio-Visual)情報を取り扱うことが可能となってきた。これらAV情報の情報量は非常に大きいために、情報記録媒体としてCD(compact disc)や、CDの約7倍相当のデータをCDと同じ直径のディスクに記録可能としたDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクをアクセス対象とする光ディスク装置が普及するようになった。
【0003】
光ディスク装置では、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面にレーザ光を照射することにより情報の記録及び消去を行い、前記記録面からの反射光に基づいて情報の再生などを行っている。そして、光ディスク装置は、情報記録媒体の記録面にレーザ光を照射して光スポットを形成するとともに記録面からの反射光を受光するための装置として、光ピックアップ装置を備えている。
【0004】
通常、光ピックアップ装置は、対物レンズを含み、光源から出射されるレーザ光を光ディスクの記録面に導くとともに、記録面からの反射光(戻り光束)を所定の受光位置まで導く光学系、及び受光位置に配置され戻り光束を受光する受光素子などを備えている。この受光素子からは、記録面に記録されているデータの再生情報だけでなく、光ピックアップ装置自体及び対物レンズの位置制御に必要な情報(サーボ情報)などを含む信号が出力される。
【0005】
しかしながら、対物レンズの光軸方向と記録面に垂直な方向とにずれ(以下、便宜上「チルト」ともいう)があると、そのチルトに起因して波面収差が生じ、光スポットの形状の劣化、上記受光素子から出力される再生情報及びサーボ情報などを含む信号の劣化を引き起こすおそれがあった。
【0006】
そこで、チルトを補正するための方法及び装置が種々提案された(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−52362号公報
【特許文献2】
特開2002−25090号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、情報記録媒体の記録容量の増加要求に伴い記録密度の高密度化が図られてきた。記録密度を高くするには記録面に形成される光スポットのスポット径を小さくする必要があり、開口数の大きな対物レンズが用いられる傾向にある。しかしながら、対物レンズの開口数が大きくなると、チルトに起因する波面収差の影響が大きくなり、上記特許文献1及び特許文献2に開示されている装置では、十分に対応できないおそれがあった。
【0009】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、パフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く制御することができるチルト制御方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、パフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く制御することができるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0011】
また、本発明の第3の目的は、応答性に優れた光ディスクへのアクセスを安定して行うことができる光ディスク装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の観点からすると、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクに対する対物レンズの傾きを制御するチルト制御方法であって、光ディスクにデータを記録する際に、前記光ディスクの前記データが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた前記既記録領域における、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きとトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きとの差に関する情報である既知の補正情報と、前記データが記録される記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する制御情報取得工程を含むチルト制御方法である。
【0013】
なお、本明細書では、「傾きに関する情報」は傾きそのものだけでなく、傾きの変化に対応して変化する情報、傾きに換算することができる情報及び傾きを制御する信号情報などを含む。
【0014】
これによれば、光ディスクにデータを記録する際に、光ディスクのデータが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた既記録領域における、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの対物レンズの傾きとトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きとの差に関する情報である既知の補正情報と、データが記録される記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報とに基づいて、対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報が取得される。この場合、例えば記録対象領域におけるトラックエラー信号のみに基づいて取得されたチルト制御情報に比べて、精度の良いチルト制御情報を取得することができる。また、短時間で最適なチルト駆動量を取得することができる。従って、結果としてパフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く制御することができる。
【0042】
本発明は、第2の観点からすると、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置に用いられるプログラムであって、光ディスクにデータを記録する際に、前記光ディスクの前記データが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた前記既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する第1傾き情報と、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きに関する第2傾き情報とを取得し、前記第1、第2傾き情報に基づいて補正情報を取得する手順と;前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
【0043】
これによれば、本発明のプログラムが所定のメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、光ディスク装置の制御用コンピュータは、光ディスクにデータを記録する際に、光ディスクのデータが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する第1傾き情報と、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きに関する第2傾き情報とを取得し、前記第1、第2傾き情報に基づいて補正情報を取得し、記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する。すなわち、本発明のプログラムによれば、光ディスク装置の制御用コンピュータに本発明のチルト制御方法を実行させることができ、これにより、パフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く制御することが可能となる。
【0058】
本発明は、第3の観点からすると、本発明のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0059】
これによれば、本発明のプログラムが記録されているために、コンピュータに実行させることにより、パフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く制御することができる。
【0060】
本発明は、第4の観点からすると、スパイラル状又は同心円状のトラックが記録面に形成された光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置であって、光ディスクにデータを記録する際に、前記光ディスクの前記データが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた前記既記録領域における、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きとトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きとの差に関する情報である既知の補正情報と、前記データが記録される記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する制御情報取得手段と;前記光ディスクの記録面に光ビームを照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;前記光ピックアップ装置の出力信号を用いて、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0061】
これによれば、光ディスクにデータを記録する際に、制御情報取得手段により、光ディスクのデータが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた既記録領域における、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの対物レンズの傾きとトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きとの差に関する情報である既知の補正情報と、データが記録される記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報とに基づいて、対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報が取得される。この場合、例えば記録対象領域におけるトラックエラー信号のみに基づいて取得されたチルト制御情報に比べて、精度の良いチルト制御情報を取得することができる。また、短時間でチルト制御情報を取得することができる。従って、結果として応答性に優れた光ディスクへのアクセスを安定して行うことができる。
【0080】
お、本明細書では、「温度情報」は温度そのものだけでなく、温度変化に対応して変化する情報、及び温度に換算することができる情報などを含む。
【0081】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図15に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の概略構成が示されている。
【0082】
この図1に示される光ディスク装置20は、光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザコントロール回路24、エンコーダ25、ドライバ27、再生信号処理回路28、サーボコントローラ33、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40、メモリとしてのRAM41及び温度検知手段としての温度センサ42などを備えている。なお、図1における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。また、本実施形態では、一例としてDVD系の規格に準拠した光ディスクが用いられるものとする。
【0083】
前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15のスパイラル状又は同心円状のトラックが形成された記録面の所定位置にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置である。なお、この光ピックアップ装置23の構成などについては後に詳述する。
【0084】
前記再生信号処理回路28は、図2に示されるように、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、デコーダ28e、TE振幅検出回路28f、RF振幅検出回路28g、ピーク値検出回路28h、及びボトム値検出回路28iなどから構成されている。
【0085】
I/Vアンプ28aは、光ピックアップ装置23の出力信号である電流信号を電圧信号に変換するとともに、所定のゲインで増幅する。サーボ信号検出回路28bは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてサーボ信号(フォーカスエラー信号及びトラックエラー信号など)を検出する。ここで検出されたサーボ信号はサーボコントローラ33に出力される。ウォブル信号検出回路28cは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。RF信号検出回路28dは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてRF信号を検出する。デコーダ28eは、ウォブル信号検出回路28cで検出されたウォブル信号からADIP(Address In Pregroove)情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたADIP情報はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25に出力される。また、デコーダ28eは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号に対して復号処理及び誤り訂正処理等を行なった後、再生データとしてバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。なお、再生データが音楽データの場合には、再生データはD/A変換された後、外部のオーディオ機器などに出力される。
【0086】
TE振幅検出回路28fは、サーボ信号検出回路28bで検出されたトラックエラー信号の振幅(以下「TE振幅」ともいう)を検出する。ここで検出されたTE振幅は、CPU40に出力される。RF振幅検出回路28gは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号の振幅(以下「RF振幅」ともいう)を検出する。ここで検出されたRF振幅は、CPU40に出力される。
【0087】
ピーク値検出回路28hは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号のピークレベルを検出し、CPU40に出力する。ボトム値検出回路28iは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号のボトムレベルを検出し、CPU40に出力する。
【0088】
図1に戻り、前記サーボコントローラ33は、再生信号処理回路28からのフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスずれを補正するための制御信号(以下「フォーカス制御信号」ともいう)を生成し、トラックエラー信号に基づいてトラックずれを補正するための制御信号(以下「トラッキング制御信号」ともいう)を生成する。ここで生成された各制御信号は、サーボオンのときにのみドライバ27に出力され、サーボオフのときにはドライバ27に出力されない。サーボオン及びサーボオフはCPU40によって制御信号毎に設定される。
【0089】
前記ドライバ27は、サーボコントローラ33からのフォーカス制御信号に応じた駆動電流(以下「フォーカス駆動電流」ともいう)、及びトラッキング制御信号に応じた駆動電流(以下「トラッキング駆動電流」ともいう)を光ピックアップ装置23に出力する。
【0090】
また、ドライバ27は、CPU40からの後述するチルト制御信号に応じた駆動電流(以下「チルト駆動電流」ともいう)、及びシーク制御信号に応じた駆動信号(以下「シーク駆動信号」ともいう)を光ピックアップ装置23に出力する。さらに、ドライバ27は、CPU40の指示に基づいてスピンドルモータ22に駆動信号を出力する。
【0091】
前記バッファRAM34は、光ディスクに記録するデータ(記録用データ)、及び光ディスクから再生したデータ(再生データ)などが一時的に格納されるバッファ領域と、各種プログラム変数などが格納される変数領域とを有している。
【0092】
前記バッファマネージャ37は、バッファRAM34へのデータの入出力を管理する。そして、バッファ領域に蓄積されたデータ量が所定量になるとCPU40に通知する。
【0093】
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいてバッファRAM34のバッファ領域に蓄積されている記録用データをバッファマネージャ37を介して取り出し、所定のデータ変調処理及びエラー訂正コードの付加処理などを行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成するとともに、再生信号処理回路28からの同期信号に同期して書き込み信号をレーザコントロール回路24に出力する。
【0094】
前記レーザコントロール回路24は、エンコーダ25からの書き込み信号及びCPU40の指示に基づいて、光ディスク15に照射するレーザ光の出力を制御する制御信号(以下「LD制御信号」ともいう)を光ピックアップ装置23に出力する。
【0095】
前記温度センサ42は、光ピックアップ装置23の近傍に配置され、光ピックアップ装置23の近傍における温度情報を検出し、その検出結果をCPU40に出力する。
【0096】
前記インターフェース38は、ホスト(例えばパソコン)との双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)の規格に準拠している。
【0097】
前記フラッシュメモリ39は、プログラム領域及びデータ領域を含んで構成されている。このフラッシュメモリ39は不揮発性メモリであり、電源供給が停止されても格納されている内容は保持される。
【0098】
フラッシュメモリ39のプログラム領域には、CPU40にて解読可能なコードで記述された後述するチルト制御を行なう際に用いられる本発明に係るプログラム(以下、「チルト制御プログラム」という)を含むプログラムが格納されている。
【0099】
フラッシュメモリ39のデータ領域には、チルト制御を行なうときのトラックの分割方法がトラック分割情報として格納されている。トラック分割情報は、記録時の分割情報と再生時の分割情報とをそれぞれ含んでいる。ここでは、一例として図3(A)に示されるように、記録時には6つの領域(以下「ライトゾーン」という)に分割してチルト制御を行なうものとする。光ディスクの回転中心からの距離PがP0≦P<P1の領域をライトゾーンWZ1、P1≦P<P2の領域をライトゾーンWZ2、P2≦P<P3の領域をライトゾーンWZ3、P3≦P<P4の領域をライトゾーンWZ4、P4≦P<P5の領域をライトゾーンWZ5、P5≦P<P6の領域をライトゾーンWZ6、とする。例えばノート型パソコンに内蔵されている光ディスク装置などでは、ユーザの押し込み動作によって光ディスクがターンテーブル上にチャッキングされるため、光ディスクの回転中心近傍ではそりが大きくなる。また、光ディスクの外周近傍では自重により垂れ下がる傾向にある。そこで、光ディスクの回転中心に近いライトゾーン及び外周に近いライトゾーンが狭くなるように設定されている。なお、P0<P1<P2<P3<P4<P5<P6の関係にある。また、一例として図3(B)に示されるように、再生時には2つの領域(以下「リードゾーン」という)に分割してチルト制御を行なうものとする。P0≦P<P7の領域をリードゾーンRZ1、P7≦P<P6の領域をリードゾーンRZ2とする。光ディスクの回転中心近傍ではそりが大きいため、リードゾーンRZ1はリードゾーンRZ2よりも狭くなるように設定されている。
【0100】
また、フラッシュメモリ39のデータ領域には、予め実験などで得られた、再生時における対物レンズの最適な傾きと記録時における対物レンズの最適な傾きとの差がリードオフセット値として格納されている。
【0101】
前記CPU40は、フラッシュメモリ39のプログラム領域に格納されている上記プログラムに従って前記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータなどをRAM41及びバッファRAM34に保存する。
【0102】
次に、前記光ピックアップ装置23の構成等について図4〜図8(B)を用いて説明する。この光ピックアップ装置23は、図4に示されるように、スピンドルモータ22によって回転している光ディスク15の記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するピックアップ本体101、このピックアップ本体101を保持するとともに、ピックアップ本体101のX軸方向(紙面左右方向)への移動をガイドする2本のシークレール102、及びピックアップ本体101をX軸方向に駆動するためのシークモータ(図示省略)などを含んで構成されている。
【0103】
上記ピックアップ本体101は、ハウジング71と、このハウジング71の内部に格納され、光ディスク15の記録面に照射する光束を出射する光束出射系12と、ハウジング71上に配置され、光束出射系12からの光束を光ディスク15の記録面の所定位置に集光する集光系11とから構成されている。
【0104】
上記光束出射系12は、図5に示されるように、光源ユニット51、カップリングレンズ52、ビームスプリッタ54、立ち上げミラー56、検出レンズ58、シリンドリカルレンズ57及び受光器59などを備えている。
【0105】
上記光源ユニット51は、波長が660nmの光束を発光する光源としての半導体レーザ(図示省略)を備えており、光源ユニット51から出射される光束(以下「出射光束」ともいう)の最大強度出射方向が+X方向となるようにハウジング71に固定されている。
【0106】
前記カップリングレンズ52は、光源ユニット51の+X側に配置され、出射光束を略平行光とする。前記ビームスプリッタ54は、カップリングレンズ52の+X側に配置され、光ディスク15の記録面からの反射光(戻り光束)を−Y方向に分岐する。前記立ち上げミラー56は、ビームスプリッタ54の+X側に配置され、ビームスプリッタ54を透過した出射光束の最大強度出射方向を+Z方向に変更する。立ち上げミラー56で最大強度出射方向が+Z方向に変更された出射光束は、ハウジング71に設けられた開口部53を介して前記集光系11に入射する。
【0107】
前記検出レンズ58は、ビームスプリッタ54の−Y側に配置され、ビームスプリッタ54で−Y方向に分岐された戻り光束を集光する。前記シリンドリカルレンズ57は、検出レンズ58の−Y側に配置され、検出レンズ58で集光された戻り光束を整形する。前記受光器59は、シリンドリカルレンズ57の−Y側に配置され、シリンドリカルレンズ57で整形された戻り光束を受光面で受光する。この受光器59には、通常の光ディスク装置と同様に4分割受光素子が用いられており、各分割領域(以下、便宜上「部分受光素子」という)からは、それぞれ受光量に応じた信号(電流信号)が再生信号処理回路28に出力される。すなわち、ハウジング71の内部には、光源ユニット51から出射された光束を集光系11に導くとともに、戻り光束を受光器59に導くための光路が形成されている。
【0108】
前記集光系11は、図6及び図6におけるA−A線断面図である図7に示されるように、対物レンズ60、対物レンズ60を保持するレンズホルダ81、2つのトラッキング用コイル(82a,82b)、フォーカス用コイル84、ヨーク86、2つのチルト用コイル(88a,88b)、4つの永久磁石(91a,91b,91c,91d)、導電性を有する4本の線ばね(92a1,92a2,92b1,92b2)、線ばね固定部87、ガイド軸94、及びガイド軸固定部93などから構成されている。
【0109】
前記ガイド軸固定部93は、図8(A)に示されるように、底壁及該底壁からZ軸方向に立ち上がった3方(+Y側、−X側及び+X側)の側壁を有する部材である。底壁はハウジング71上の所定位置に固定されている。なお、以下では、+Y側の側壁を第1固定側壁、−X側の側壁を第2固定側壁、+X側の側壁を第3固定側壁と呼ぶこととする。第1固定側壁の−Y側の面には、円柱形状の前記ガイド軸94が、その長手方向とY軸方向とがほぼ一致するように配置されている。また、第2固定側壁の+X側の面には、前記永久磁石91cが配置され、第3固定側壁の−X側の面には、前記永久磁石91dが配置されている。なお、永久磁石91c及び永久磁石91dは互いにほぼ同一の形状及び磁石特性を有している。
【0110】
上記線ばね固定部87は、複数の入力端子及び出力端子(いずれも図示省略)を備えている。各入力端子には、ドライバ27からの複数の信号線がそれぞれ接続され、前記フォーカス駆動電流、トラッキング駆動電流及びチルト駆動電流などが入力される。また、線ばね固定部87の中央部には図8(B)に示されるようにY軸方向に延びる円筒形状の開口部87aが形成されている。そして、この開口部87aには、ガイド軸94が挿入されている。さらに、線ばね固定部87には2つのチルト用コイル(88a,88b)がそれぞれ所定位置に配置されている。各チルト用コイルは互いにほぼ同一の形状を有し、各チルト用コイルに駆動電流が供給されると、線ばね固定部87をガイド軸94回りに回動させるための回転力が発生するように、チルト用コイル88aが永久磁石91cに対向する位置に配置され、チルト用コイル88bが永久磁石91dに対向する位置に配置されている。なお、回動方向は各チルト用コイルに流れる駆動電流の向きによって制御することができる。また、各チルト用コイルは、必要とされる回転力に応じた大きさ及び形状をそれぞれ有している。
【0111】
前記レンズホルダ81は、光束出射系12からの出射光束の最大強度出射方向と対物レンズ60の光軸とがほぼ一致する位置に配置されている。このレンズホルダ81には、2つのトラッキング用コイル(82a,82b)及びフォーカス用コイル84がそれぞれ所定位置に固定されている。なお、対物レンズ60、レンズホルダ81、各トラッキング用コイル及びフォーカス用コイル84は一体となって移動するので、以下では、便宜上これらが一体化したものを「可動部」と呼ぶこととする。なお、図8(B)では各トラッキング用コイル及びフォーカス用コイル84の図示を省略している。
【0112】
また、レンズホルダ81には、各トラッキング用コイルに駆動電流を供給するための端子(Ta1、Tb1とする)、及びフォーカス用コイルに駆動電流を供給するための端子(Ta2、Tb2とする)が設けられている。ここでは、レンズホルダ81の−X側の面に端子Ta1及びTa2が、レンズホルダ81の+X側の面に端子Tb1及びTb2が設けられている。そして、端子Ta1には線ばね92a1の一端が接続され、端子Ta2には線ばね92a2の一端が接続されている。また、端子Tb1には線ばね92b1の一端が接続され、端子Tb2には線ばね92b2の一端が接続されている。
【0113】
各線ばねはY軸方向に延び、それらの他端は線ばね固定部87の所定の出力端子に、はんだ付けなどによってそれぞれ接続されている。すなわち、可動部は、4本の線ばねを介して線ばね固定部87に弾性的に支持されている。従って、線ばね固定部87が、ガイド軸94回りに回動すると可動部も一体となって回動することとなる。
【0114】
図7に戻り、前記ヨーク86は、底壁及該底壁からZ軸方向に立ち上がった2方(−Y側及び+Y側)の側壁を有する部材である。底壁はハウジング71上の所定位置に固定されている。なお、以下では、−Y側の側壁を第1ヨーク側壁、+Y側の側壁を第2ヨーク側壁と呼ぶこととする。第1ヨーク側壁の+Y側の面には永久磁石91aが配置され、第2ヨーク側壁の−Y側の面には永久磁石91bが配置されている。
【0115】
フォーカス用コイル84は、駆動電流が供給されると+Z方向(又は−Z方向)に可動部を駆動するための駆動力が発生するように、永久磁石91b及び第2ヨーク側壁を巻回する位置に配置されている。なお、駆動方向(+Z方向又は−Z方向)はフォーカス用コイル84を流れる駆動電流の向きによって制御することができる。また、フォーカス用コイル84は、必要とされる駆動力に応じた大きさ及び形状を有している。
【0116】
2つのトラッキング用コイル(82a,82b)は、駆動電流が供給されると+X方向(又は−X方向)に可動部を駆動するための駆動力が発生するように、それぞれ永久磁石91aに対向する位置に配置されている。なお、駆動方向(+X方向又は−X方向)は各トラッキング用コイルに流れる駆動電流の向きによって制御することができる。また、各トラッキング用コイルは、必要とされる駆動力に応じた大きさ及び形状を有している。
【0117】
ここで、前記LD制御信号、フォーカス駆動電流、トラッキング駆動電流、チルト駆動電流、及びシーク駆動信号が、前述のようにして構成された光ピックアップ装置23に供給されたときの作用についてそれぞれ簡単に説明する。なお、光ピックアップ装置23は、光ディスク15の記録面に垂直な方向がZ軸方向、トラックの接線方向がY軸方向と一致するように光ディスク装置20に搭載されているものとする。すなわち、X軸方向がトラッキング方向、Z軸方向がフォーカス方向となる。
【0118】
《LD制御信号》
レーザコントロール回路24からのLD制御信号は光源ユニット51に入力され、光源ユニット51から+X方向にLD制御信号に応じたパワーの光束が出射される。この光束(出射光束)は、カップリングレンズ52で略平行光となった後、ビームスプリッタ54に入射する。ビームスプリッタ54を透過した出射光束は、立ち上げミラー56で+Z方向に反射され、ハウジング71の開口部53を介して集光系11に入射する。集光系11に入射した出射光束は、対物レンズ60によって光ディスク15の記録面に微小スポットとして集光される。光ディスク15の記録面での反射光は、戻り光束として対物レンズ60で再び略平行光とされ、ハウジング71の開口部53を介して立ち上げミラー56に入射する。立ち上げミラー56に入射した戻り光束は−X方向に反射され、ビームスプリッタ54に入射する。ビームスプリッタ54で−Y方向に分岐された戻り光束は、検出レンズ58及びシリンドリカルレンズ57を介して受光器59で受光される。受光器59を構成する各部分受光素子は、受光量に応じた電流信号をそれぞれ再生信号処理回路28に出力する。
【0119】
《フォーカス駆動電流》
ドライバ27からのフォーカス駆動電流は、線ばね固定部87の所定の入力端子に入力され、線ばね92a2及び線ばね92b2を介してフォーカス用コイル84に供給される。そして、フォーカス駆動電流の大きさ及び向きに応じて可動部がフォーカス方向に駆動される。これにより、対物レンズ60はフォーカス方向にシフトし、フォーカスずれが補正される。なお、フォーカス駆動電流の供給が停止されると、可動部はフォーカス方向に関する所定の基準位置(フォーカス基準位置)に戻る。
【0120】
《トラッキング駆動電流》
ドライバ27からのトラッキング駆動電流は、線ばね固定部87の所定の入力端子に入力され、線ばね92a1及び線ばね92b1を介して各トラッキング用コイルに供給される。そして、トラッキング駆動電流の大きさ及び向きに応じて可動部がトラッキング方向に駆動される。これにより、対物レンズ60はトラッキング方向にシフトし、トラックずれが補正される。なお、トラッキング駆動電流の供給が停止されると、可動部はトラッキング方向に関する所定の基準位置(トラッキング基準位置)に戻る。
【0121】
《チルト駆動電流》
ドライバ27からのチルト駆動電流は、線ばね固定部87の所定の入力端子に入力され、所定の出力端子を介して各チルト用コイルに供給される。そして、チルト駆動電流の大きさ及び向きに応じて線ばね固定部87とともに可動部がガイド軸94まわりに回動する。これにより、対物レンズ60はXZ面内で回動し、チルトが補正される。なお、チルト駆動電流の供給が停止されると、線ばね固定部87及び可動部はXZ面内に関する所定の基準位置(チルト基準位置)に戻る。また、以下では、チルト基準位置に対する対物レンズ60のXZ面内における傾斜角を「チルト駆動量」ともいう。
【0122】
《シーク駆動信号》
ドライバ27からのシーク駆動信号は、不図示のシークモータに供給される。これにより、ピックアップ本体101はシークレール102にガイドされながらX軸方向に移動する。なお、シーク駆動信号の供給が停止されると、ピックアップ本体101は停止時の位置を維持する。
【0123】
次に、前述のように構成される光ディスク装置20に光ディスク15がローディングされたときに実施される、ゾーン毎にTE振幅がほぼ最大となる時のチルト駆動量(以下、便宜上「最大TEチルト駆動量」ともいう)の取得処理について図9及び図10を用いて説明する。図9及び図10のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。光ディスク15のローディングが検知されると、図9及び図10のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、最大TEチルト駆動量の取得処理がスタートする。
【0124】
最初のステップ301では、フラッシュメモリ39のデータ領域に格納されている前記トラック分割情報を参照し、ライトゾーン数Zwを取得する。ここではZw=6である。
【0125】
次のステップ303では、取得処理の対象となるライトゾーン(以下では、便宜上「対象ライトゾーン」という)を示す対象ライトゾーン番号Nwzに1をセットし、初期化する。
【0126】
次のステップ305では、対象ライトゾーンの所定位置にピックアップ本体101が位置するようにシーク制御信号を出力する。所定位置として例えば対象ライトゾーンの中央近傍の位置を用いても良い。ピックアップ本体101が所定位置に到達すると、ステップ307に移行する。
【0127】
このステップ307では、チルト駆動量Mtltとして、予め設定されている初期値t0をセットする。
【0128】
次のステップ309では、チルト駆動量Mtltに対応するチルト制御信号をドライバ27に出力する。
【0129】
次のステップ311では、前記TE振幅検出回路28fを介してTE振幅を取得し、このときのチルト駆動量Mtltと対応付けてライトゾーンTE振幅情報としてRAM41に保存する。
【0130】
次のステップ313では、チルト駆動量Mtltが予め設定されている値tm(>t0)以上であるか否かを判断する。ここではMtlt=t0であるため、ここでの判断は否定され、ステップ315に移行する。
【0131】
このステップ315では、チルト駆動量Mtltに予め設定されている増分Δtを加算し、前記ステップ309に戻る。
【0132】
以下、ステップ313での判断が肯定されるまで、上記ステップ309〜315の処理を繰り返し行う。
【0133】
チルト駆動量Mtltがtm以上になると、上記ステップ313での判断は肯定され、ステップ317に移行する。
【0134】
このステップ317では、RAM41に保存されている前記ライトゾーンTE振幅情報に基づいて、最大TEチルト駆動量Mteを求める。ここでは、例えば最小自乗法を用いてチルト駆動量とTE振幅との関係を示す回帰式を求め、その回帰式から最大TEチルト駆動量Mteを求めても良い(図14参照)。
【0135】
次のステップ319では、得られた最大TEチルト駆動量Mteを対象ライトゾーンと対応付けてライトゾーン最大TEチルト駆動量情報としてRAM41に保存する。
【0136】
次のステップ321では、対象ライトゾーン番号Nwzに1を加算し、次のライトゾーンを対象ライトゾーンとする。
【0137】
次のステップ323では、対象ライトゾーン番号Nwzがライトゾーン数Zwを超えているか否かを判断する。ここではNwz=2であるため、ここでの判断は否定され前記ステップ305に戻る。
【0138】
なお、NwzがZwを超えると、上記ステップ323での判断は肯定され図10のステップ331に移行する。このときには、Zw個のライトゾーン最大TEチルト駆動量情報がRAM41に保存されていることとなる。
【0139】
このステップ331では、フラッシュメモリ39のデータ領域に格納されている前記トラック分割情報を参照し、リードゾーン数Zrを取得する。ここではZr=2である。
【0140】
次のステップ333では、取得処理の対象となるリードゾーン(以下では、便宜上「対象リードゾーン」という)を示す対象リードゾーン番号Nrzに1をセットし、初期化する。
【0141】
次のステップ335では、対象リードゾーンの所定位置にピックアップ本体101が位置するようにシーク制御信号を出力する。所定位置として例えば対象リードゾーンの中央付近の位置を用いても良い。ピックアップ本体101が所定位置に到達すると、ステップ337に移行する。
【0142】
このステップ337では、チルト駆動量Mtltに初期値t0をセットする。
【0143】
次のステップ339では、チルト駆動量Mtltに対応するチルト制御信号をドライバ27に出力する。
【0144】
次のステップ341では、TE振幅検出回路28fを介してTE振幅を取得し、このときのチルト駆動量Mtltと対応付けてリードゾーンTE振幅情報としてRAM41に保存する。
【0145】
次のステップ343では、チルト駆動量Mtltがtm以上であるか否かを判断する。ここではMtlt=t0であるため、ここでの判断は否定されステップ345に移行する。
【0146】
このステップ345では、チルト駆動量Mtltに増分Δtを加算し、前記ステップ339に戻る。
【0147】
以下、ステップ343での判断が肯定されるまで、上記ステップ339〜345の処理を繰り返し行う。
【0148】
チルト駆動量Mtltがtm以上になると、上記ステップ343での判断は肯定されステップ347に移行する。
【0149】
このステップ347では、RAM41に保存されている前記リードゾーンTE振幅情報に基づいて、前記ステップ317と同様にして、最大TEチルト駆動量Mteを求める。
【0150】
次のステップ349では、得られた最大TEチルト駆動量Mteを対象リードゾーンと対応付けてリードゾーン最大TEチルト駆動量情報としてRAM41に保存する。
【0151】
次のステップ351では、対象リードゾーン番号Nrzに1を加算し、次のリードゾーンを対象リードゾーンとする。
【0152】
次のステップ353では、対象リードゾーン番号Nrzがリードゾーン数Zrを超えているか否かを判断する。ここではNrz=2であるため、ここでの判断は否定され前記ステップ335に戻る。
【0153】
一方、前記ステップ353において、NrzがZrを超えていれば、ステップ353での判断は肯定されステップ355に移行する。なお、このときにはZr個のリードゾーン最大TEチルト駆動量情報がRAM41に保存されていることとなる。
【0154】
このステップ355では、前記温度センサ42を介して、このときの光ピックアップ装置23の近傍における温度情報を検出する。
【0155】
次のステップ357では、検出された温度情報を前記各ライトゾーン最大TEチルト駆動量情報及び各リードゾーン最大TEチルト駆動量情報にそれぞれ最大TEチルト駆動量Mteが得られたときの温度情報として付加する。そして、最大TEチルト駆動量の取得処理を終了する。
【0156】
次に、前記光ディスク装置20を用いて、光ディスク15にデータを記録するときの処理動作について図11〜図14を用いて説明する。図11〜図13のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。ホストからの記録要求コマンドを受信すると、図11〜図13のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、処理(以下では「記録要求受信処理」という)がスタートする。なお、ここでは便宜上、データが記録される領域(記録対象領域)は1つのライトゾーンに含まれるものとする。
【0157】
最初のステップ401では、フラッシュメモリ39に格納されている前記トラック分割情報を参照し、記録対象領域が含まれるライトゾーンを特定する。
【0158】
次のステップ403では、特定されたライトゾーン(以下「特定ライトゾーン」と略述する)における、RF振幅がほぼ最大となるときのチルト駆動量(以下、便宜上「最大RFチルト駆動量」ともいう)と最大TEチルト駆動量との差(以下、便宜上「補正オフセット値」ともいう)ΔMがRAM41に保存されているか否かを判断する。特定ライトゾーンにおける補正オフセット値ΔMがRAM41に保存されていなければ、ここでの判断は否定されステップ405に移行する。
【0159】
このステップ405では、後述する最適なチルト駆動量の取得リトライ回数が格納されるリトライカウンタC2に初期値0をセットする。
【0160】
次のステップ409では、記録対象領域の近傍に位置し、すでにデータが記録されている領域(既記録領域)を決定する。
【0161】
次のステップ411では、上記決定された既記録領域の先頭位置にピックアップ本体101が位置するようにシーク制御信号を出力する。ピックアップ本体101が既記録領域の先頭位置に到達すると、ステップ413に移行する。
【0162】
このステップ413では、チルト駆動量Mtltに初期値t0をセットする。
【0163】
次のステップ415では、TE振幅及びRF振幅の取得リトライ回数が格納されるリトライカウンタC1に初期値0をセットする。
【0164】
次のステップ417では、チルト駆動量Mtltに対応するチルト制御信号をドライバ27に出力する。
【0165】
次のステップ419では、前記TE振幅検出回路28fを介してTE振幅を取得し、このときのチルト駆動量Mtltと対応付けて既記録領域TE振幅情報としてRAM41に保存する。
【0166】
次のステップ421では、前記RF振幅検出回路28gを介してRF振幅を取得する。
【0167】
次のステップ423では、取得されたRF振幅が予め設定されている値Lrf未満であるか否かを判断する。RF振幅がLrf未満であれば、このときのチルト駆動量Mtltと対応付けてRF振幅を既記録領域RF振幅情報としてRAM41に保存する。そして、ここでの判断は肯定されステップ427に移行する。
【0168】
このステップ427では、チルト駆動量Mtltがtm以上であるか否かを判断する。ここではMtlt=t0であるため、ここでの判断は否定されステップ429に移行する。
【0169】
このステップ429では、チルト駆動量Mtltに増分Δtを加算し、前記ステップ415に戻る。
【0170】
一方、上記ステップ423において、RF振幅がLrf以上であれば、ステップ423での判断は否定されステップ431に移行する。
【0171】
このステップ431では、リトライカウンタC1に1を加算する。
【0172】
次のステップ433では、リトライカウンタC1の値が予め設定されている値N1(N1は2以上の整数)未満であるか否かを判断する。リトライカウンタC1の値がN1未満であれば、ここでの判断は肯定されステップ435に移行する。
【0173】
このステップ435では、前記決定された既記録領域とは別の既記録領域を設定し、該既記録領域の先頭位置にピックアップ本体101が位置するようにシーク制御信号を出力する。ピックアップ本体101が該既記録領域の先頭位置に到達すると、前記ステップ419に戻る。すなわち、TE振幅及びRF振幅を破棄し、TE振幅及びRF振幅の取得リトライを行なう。
【0174】
なお、上記ステップ433において、リトライカウンタC1の値がN1以上であれば、リトライオーバとなり、ステップ433での判断は否定されステップ437に移行する。
【0175】
このステップ437では、RF振幅を破棄し、上記ステップ419で得られたTE振幅に予め実験などにより得られている係数αを乗じた値をRF振幅とする。そして、このRF振幅をこのときのチルト駆動量Mtltと対応付けて既記録領域RF振幅情報としてRAM41に保存したのち、前記ステップ427に移行する。
【0176】
前記ステップ427において、チルト駆動量Mtltがtm以上であれば、ここでの判断は肯定され、図12のステップ451に移行する。
【0177】
このステップ451では、RAM41に保存されている前記既記録領域TE振幅情報に基づいて、最大TEチルト駆動量Mteを求める(図14参照)。
【0178】
次のステップ453では、RAM41に保存されている前記既記録領域RF振幅情報に基づいて、最大RFチルト駆動量Mrfを求める(図14参照)。
【0179】
ステップ455では、次の(1)式に基づいて、補正オフセット値ΔMを算出する。
【0180】
ΔM=Mrf−Mte ……(1)
【0181】
次のステップ457では、温度センサ42を介して、このときの光ピックアップ装置23の近傍における温度情報を検出する。
【0182】
次のステップ459では、上記ステップ455で得られた補正オフセット値ΔM、上記ステップ457で得られた温度情報及び特定ライトゾーンをそれぞれ関連付けて補正オフセット値情報としてRAM41に保存する。
【0183】
次のステップ461では、記録対象領域の先頭位置にピックアップ本体101が位置するようにシーク制御信号を出力する。ピックアップ本体101が記録対象領域の先頭位置に到達すると、ステップ463に移行する。
【0184】
このステップ463では、RAM41に保存されている複数のライトゾーン最大TEチルト駆動量情報のなかから特定ライトゾーンにおけるライトゾーン最大TEチルト駆動量情報を抽出する。
【0185】
このステップ465では、特定ライトゾーンにおける最大TEチルト駆動量Mteが得られたときの温度と現在の温度との差が予め設定されている値ΔT以上であるか否かを判断する。温度差がΔT以上であれば、ここでの判断は肯定されステップ467に移行する。
【0186】
このステップ467では、チルト駆動量Mtltに初期値t0をセットする。
【0187】
次のステップ469では、チルト駆動量Mtltに対応するチルト制御信号をドライバ27に出力する。
【0188】
次のステップ471では、TE振幅検出回路28fを介してTE振幅を取得し、このときのチルト駆動量Mtltと対応付けて特定ライトゾーンTE振幅情報としてRAM41に保存する。
【0189】
次のステップ473では、チルト駆動量Mtltがtm以上であるか否かを判断する。ここではMtlt=t0であるため、ここでの判断は否定されステップ475に移行する。
【0190】
このステップ475では、チルト駆動量Mtltに増分Δtを加算し、前記ステップ467に戻る。
【0191】
以下、ステップ473での判断が肯定されるまで、上記ステップ467〜475の処理を繰り返し行う。
【0192】
チルト駆動量Mtltがtm以上になると、前記ステップ473での判断が肯定されステップ477に移行する。
【0193】
このステップ477では、RAM41に保存されている前記特定ライトゾーンTE振幅情報に基づいて、最大TEチルト駆動量Mteを求める。
【0194】
次のステップ479では、上記ステップ477で得られた最大TEチルト駆動量Mte、上記ステップ457で得られた温度情報及び特定ライトゾーンをそれぞれ関連付けてライトゾーン最大TEチルト駆動量情報としてRAM41に保存する。そして、ステップ501に移行する。
【0195】
一方、上記ステップ465において、温度差が所定値未満であれば、ステップ465での判断は否定されステップ501に移行する。
【0196】
ステップ501では、次の(2)式に基づいて、最適なチルト駆動量Mを算出する。そして、図13のステップ503に移行する。
【0197】
M=Mte+ΔM ……(2)
【0198】
このステップ503では、特定ライトゾーンの前後のライトゾーンにおける最適なチルト駆動量がそれぞれRAM41に保存されているか否かを判断する。各最適なチルト駆動量がRAM41に保存されていれば、ここでの判断は肯定されステップ505に移行する。
【0199】
このステップ505では、特定ライトゾーンの前後のライトゾーンにおける各最適なチルト駆動量を参照し、特定ライトゾーンにおける最適なチルト駆動量の推定値ΔMsを求める。ここでは、一例として各最適なチルト駆動量の一次補間から推定値ΔMsを求める。
【0200】
次のステップ507では、前記ステップ501で算出された最適なチルト駆動量Mと推定値ΔMsとの差分が、予め設定されている値m以下であるか否かを判断する。すなわち、前記ステップ501で算出された最適なチルト駆動量Mが有効であるか否かを判断する。上記差分がmを超えていれば、ここでの判断は否定されステップ509に移行する。
【0201】
このステップ509では、リトライカウンタC2に1を加算する。
【0202】
次のステップ511では、リトライカウンタC2の値が予め設定されている値N2(N2は2以上の整数)未満であるか否かを判断する。リトライカウンタC2の値がN2未満であれば、ここでの判断は肯定され前記ステップ409に戻る。すなわち、最適なチルト駆動量の取得リトライを行なう。一方、リトライカウンタC2の値がN2以上であれば、リトライオーバとなり、ここでの判断は否定されステップ513に移行する。
【0203】
このステップ513では、推定値ΔMsの値を最適なチルト駆動量Mとする。
【0204】
次のステップ519では、最適なチルト駆動量M、温度情報及び特定ライトゾーンをそれぞれ関連付けてRAM41に保存する。
【0205】
次のステップ521では、記録速度に基づいてOPC(Optimum Power Control)を行い、最適な記録パワーを取得する。すなわち、記録パワーを段階的に変化させつつ、PCA(Power Calibration Area)と呼ばれる試し書き領域に所定のデータを試し書きした後、それらのデータを順次再生し、例えばRF信号から検出されたアシンメトリの値が予め実験等で求めた目標値とほぼ一致する場合を最も高い記録品質であると判断し、そのときの記録パワーを最適な記録パワーとする。このとき、前記ピーク値検出回路28hを介して最も高い記録品質でのRF信号のピークレベル(Lpとする)、前記ボトム値検出回路28iを介して最も高い記録品質でのRF信号のボトムレベル(Lbとする)を取得し、次の(3)式に基づいてβ値を算出する。
【0206】
β=(Lp+Lb)/(Lp−Lb) ……(3)
【0207】
そして、算出されたβ値に基づいて各ライトゾーンにおけるβ値の目標値(以下「目標β値」という)を求める。
【0208】
次のステップ523では、ホストからのデータの記録処理を行う。そして、ホストからのデータの記録が完了すると記録要求受信処理を終了する。なお、ここでの記録処理については後述する。
【0209】
なお、上記ステップ503において、特定ライトゾーンの前後のライトゾーンにおける最適なチルト駆動量の少なくとも一方がRAM41に保存されていなければ、ステップ503での判断は否定され前記ステップ519に移行する。すなわち、最適なチルト駆動量Mの有効性チェックは行なわれない。また、上記ステップ507において、差分がm以下であれば、最適なチルト駆動量Mは有効であり、ステップ507での判断は肯定され前記ステップ519に移行する。
【0210】
さらに、前記ステップ403において、特定ライトゾーンの補正オフセット値ΔMがRAM41にすでに保存されていれば、ステップ403での判断は肯定されステップ441に移行する。
【0211】
このステップ441では、前記温度センサ42を介して、このときの光ピックアップ装置23の近傍における温度情報を検出する。
【0212】
次のステップ443では、RAM41に保存されている特定ライトゾーンの補正オフセット値情報を参照し、補正オフセット値ΔMを求めたときの温度と現在の温度との差がΔT以上であるか否かを判断する。温度差がΔT以上であれば、ここでの判断は肯定され前記ステップ405に移行する。すなわち、特定ライトゾーンにおける補正オフセット値ΔMを新たに求める。一方、温度差が所定値未満であれば、ステップ443での判断は否定されステップ461に移行する。すなわち、RAM41に格納されている特定ライトゾーンの補正オフセット値ΔMが用いられる。
【0213】
ここで、上記ステップ523でのデータの記録処理について説明する。
【0214】
先ず、記録速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をドライバ27に出力するとともに、記録要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。また、ホストから受信したデータのバッファRAM34への蓄積をバッファマネージャ37に指示する。
【0215】
光ディスク15の回転が所定の線速度に達すると、サーボコントローラ33に対してサーボオンを指示する。これにより、前述の如くしてトラックずれ及びフォーカスずれが補正される。なお、フォーカスずれ及びトラックずれの補正は記録処理が終了するまで随時行われる。
【0216】
再生信号処理回路28から所定のタイミング毎に出力されるADIP情報に基づいて書き込み開始地点に光ピックアップ装置23が位置するようにシークモータを制御するシーク制御信号をドライバ27に出力する。
【0217】
バッファマネージャ37からバッファRAM34に蓄積されたデータのデータ量が所定の量を超えたとの通知を受けると、エンコーダ25に書き込み信号の生成を指示する。
【0218】
光ピックアップ装置23が書き込み開始地点に到達すると、上記最適なチルト駆動量Mに対応したチルト制御信号をドライバ27に出力する。これにより、チルト制御信号に応じたチルト駆動電流がドライバ27から光ピックアップ装置23に出力される。
【0219】
チルト制御信号の出力前後におけるトラックエラー信号の振幅変化量を求め、最適なチルト駆動量Mから推定される予定振幅変化量とほぼ一致していれば、エンコーダ25に対して書き込みを許可する。なお、振幅変化量が予定振幅変化量と大きく異なっていれば、チルト制御が正常に行なわれていないと判断し、一旦所定の大きなチルト制御信号をドライバ27に出力して可動部を故意に大きく回動させた後、チルト制御信号を徐々に最適なチルト駆動量Mに対応したチルト制御信号とする。そして、振幅変化量が予定振幅変化量とほぼ一致したことを確認すると、エンコーダ25に対して書き込みを許可する。
【0220】
これにより、ホストからのデータは、エンコーダ25、レーザコントロール回路24及び光ピックアップ装置23を介して光ディスク15に書き込まれる。
【0221】
なお、データの記録中には、前記ピーク値検出回路28h及び前記ボトム値検出回路28iの出力信号に基づいてβ値を算出し、RAM41に格納されている特定ライトゾーンに対応する目標β値とを比較し、それらの差に基づいて記録パワーを修正する、いわゆるランニングOPCを随時行なう。
【0222】
また、前記光ディスク装置20を用いて、光ディスク15に記録されているデータを再生するときの処理動作について図15を用いて説明する。図15のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応している。ホストからの再生要求コマンドを受信すると、図15のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、処理(以下では「再生要求受信処理」という)がスタートする。なお、ここでは便宜上、データが再生される領域(再生領域)は1つのリードゾーンに含まれるものとする。
【0223】
最初のステップ601では、フラッシュメモリ39に格納されている前記トラック分割情報を参照し、再生領域が含まれるリードゾーンを特定する。ここで特定されたリードゾーンを、以下では「特定リードゾーン」という。
【0224】
次のステップ603では、RAM41に保存されている複数のリードゾーン最大TEチルト駆動量情報のなかから、特定リードゾーンにおけるリードゾーン最大TEチルト駆動量情報を抽出する。
【0225】
次のステップ605では、温度センサ42を介して、このときの光ピックアップ装置23の近傍における温度情報を検出する。
【0226】
次のステップ607では、特定リードゾーンにおける最大TEチルト駆動量を求めたときの温度と現在の温度との差がΔT以上であるか否かを判断する。温度差がΔT以上であれば、ここでの判断は肯定されステップ609に移行する。
【0227】
このステップ609では、再生領域の先頭位置にピックアップ本体101が位置するようにシーク制御信号を出力する。ピックアップ本体101が再生領域の先頭位置に到達すると、ステップ611に移行する。
【0228】
このステップ611では、チルト駆動量Mtltに初期値t0をセットする。
【0229】
次のステップ613では、チルト駆動量Mtltに対応するチルト制御信号をドライバ27に出力する。
【0230】
次のステップ615では、TE振幅検出回路28fを介してTE振幅を取得し、このときのチルト駆動量Mtltと対応付けて特定リードゾーンTE振幅情報としてRAM41に保存する。
【0231】
次のステップ617では、チルト駆動量Mtltがtm以上であるか否かを判断する。ここではMtlt=t0であるため、ここでの判断は否定され、ステップ619に移行する。
【0232】
このステップ619では、チルト駆動量Mtltに増分Δtを加算し、前記ステップ613に戻る。
【0233】
以下、前記ステップ617での判断が肯定されるまで、上記ステップ613〜619の処理を繰り返し行う。
【0234】
チルト駆動量Mtltがtm以上になると、前記ステップ617での判断が肯定されステップ621に移行する。
【0235】
このステップ621では、RAM41に保存されている前記特定リードゾーンTE振幅情報に基づいて、最大TEチルト駆動量Mteを求める。
【0236】
次のステップ623では、上記ステップ621で得られた最大TEチルト駆動量Mte、上記ステップ605で得られた温度情報及び特定リードゾーンをそれぞれ関連付けてリードゾーン最大TEチルト駆動量情報としてRAM41に保存する。そして、ステップ625に移行する。
【0237】
一方、上記ステップ607において、温度差がΔT未満であれば、ステップ607での判断は否定されステップ625に移行する。
【0238】
ステップ625では、フラッシュメモリ39から前記リードオフセット値を読み出す。
【0239】
ステップ627では、特定リードゾーンにおける最大TEチルト駆動量Mteにリードオフセット値を付加して最適なチルト駆動量を算出する。
【0240】
次のステップ629では、データの再生処理を行う。そして、ホストから要求されたデータの再生が完了すると処理を終了する。
【0241】
ここで、上記ステップ629でのデータの再生処理について説明する。
【0242】
先ず再生速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をドライバ27に出力するとともに、再生要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
【0243】
光ディスク15の回転が所定の線速度に達すると、サーボコントローラ33に対してサーボオンを指示する。これにより、前述の如くしてトラックずれ及びフォーカスずれが補正される。なお、フォーカスずれ及びトラックずれの補正は再生処理が終了するまで随時行われる。
【0244】
次に、読み出し開始地点に光ピックアップ装置23が位置していなければ、再生信号処理回路28から所定のタイミング毎に出力されるADIP情報に基づいて、読み出し開始地点に光ピックアップ装置23が位置するようにシーク制御信号をドライバ27に出力する。
【0245】
そして、光ピックアップ装置23が読み出し開始地点に到達すると、上記ステップ627で算出した最適なチルト駆動量に対応するチルト制御信号をドライバ27に出力する。これにより、チルト制御信号に応じたチルト駆動電流がドライバ27から光ピックアップ装置23に出力される。
【0246】
チルト制御信号の出力前後におけるトラックエラー信号(又はRF信号)の振幅変化量を求め、最適なチルト駆動量から推定される予定振幅変化量とほぼ一致していれば、再生信号処理回路28にチルト制御の終了を通知する。なお、振幅変化量が予定振幅変化量と大きく異なっていれば、チルト制御が正常に行なわれていないと判断し、一旦所定の大きなチルト制御信号をドライバ27に出力して可動部を故意に大きく回動させた後、チルト制御信号を徐々に最適なチルト駆動量に対応したチルト制御信号とする。そして、振幅変化量が予定振幅変化量とほぼ一致したことを確認すると、再生信号処理回路28にチルト制御の終了を通知する。
【0247】
これにより、RF信号検出回路28d及びデコーダ28eを介して再生されたデータはバッファRAM34に蓄積される。再生データはセクタデータとして揃うと、バッファマネージャ37及びインターフェース38を介してホストに転送される。
【0248】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る光ディスク装置では、CPU40及び該CPU40にて実行されるプログラムとによって、制御情報取得手段、補正情報取得手段、エラー処理手段、無効処理手段、目標β値設定手段、チルト制御手段、補正手段、振幅変化取得手段、格納手段、及び処理装置が実現されている。すなわち、図12のステップ501の処理によって制御情報取得手段が実現されている。図12のステップ455の処理によって補正情報取得手段が実現されている。図11のステップ423、431、433、435、及び437の処理によってエラー処理手段が実現されている。図13のステップ507、509、511、及び513の処理によって無効処理手段が実現されている。図13のステップ519の処理によって格納手段が実現されている。なお、目標β値設定手段は図13のステップ521での処理において実現され、振幅変化取得手段及び処理装置は図13のステップ523及び図15のステップ629の処理においてそれぞれ実現されている。また、図15のステップ627の処理によって補正手段が実現されている。チルト制御手段は図15のステップ629での処理において実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記実施形態は一例に過ぎず、CPU40によるプログラムに従う上記処理によって実現した各手段及び処理装置の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
【0249】
また、本実施形態では、フラッシュメモリ39のプログラム領域にインストールされているプログラムのうち、図11〜図13、及び図15に示されるフローチャートに対応するプログラムによって前記チルト制御プログラムが構成されている。
【0250】
そして、図12のステップ501での処理によって本発明に係るチルト制御方法の制御情報取得工程が実施されている。図12のステップ455での処理によって補正情報取得工程が実施されている。図11のステップ423での処理によって第3副工程が実施され、図11のステップ431、433、435、及び437の処理によって第4副工程が実施されている。図13のステップ507の処理によって判断工程が実施され、図13のステップ509、511、及び513の処理によってエラー処理工程が実施されている。なお、目標β値設定工程は図13のステップ521での処理において実施されている。また、チルト制御工程は図15のステップ627及び629での処理において実施されている。さらに、振幅変化取得工程は図13のステップ523及び図15のステップ629の処理においてそれぞれ実施されている。
【0251】
以上説明したように、本実施形態に係る光ディスク装置によると、ホストから記録要求コマンドを受信すると、光ディスクの既記録領域における最大RFチルト駆動量と最大TEチルト駆動量との差を示す補正オフセット値(補正情報)と、記録対象領域での最大TEチルト駆動量とに基づいて、対物レンズの傾きを制御するための最適なチルト駆動量(チルト制御情報)を求め、その最適なチルト駆動量に基づいて生成されたチルト制御信号によってチルト制御を行なっている。これにより、記録対象領域での最大TEチルト駆動量のみに基づいて生成されたチルト制御信号によってチルト制御を行なう場合に比べて、対物レンズを介して記録対象領域に形成される光スポットにおける波面収差を抑制することが可能となる。すなわち、記録品質を向上させることができる。また、短時間で最適なチルト駆動量を取得することができる。従って、結果としてパフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く制御することができる。
【0252】
また、本実施形態によると、記録時には、記録対象領域の近傍にある既記録領域において補正オフセット値を求めているために、誤差の小さいチルト制御信号を生成することができる。
【0253】
また、本実施形態によると、光ディスクがローディングされたときにライトゾーン(記録制御用領域)及びリードゾーン(再生制御用領域)において、それぞれゾーン毎に最大TEチルト駆動量が取得され、そのときの温度情報とともにRAM41に保存されている。従って、例えば温度変化が小さい場合には、記録時及び再生時に新たに最大TEチルト駆動量を取得することなく最適なチルト駆動量を求めることが可能となる。すなわち、ホストからの記録要求及び再生要求に対してパフォーマンスを低下させることなく、精度良くチルト制御を行なうことができる。
【0254】
また、本実施形態によると、記録及び再生の際に、そのときの温度と、RAMに保存されている最大TEチルト駆動量を求めたときの温度との差が大きい場合には、RAMに保存されている最大TEチルト駆動量を用いずに、新たに最大TEチルト駆動量を取得している。これにより、例えば半導体レーザの発光パワーが大きくて、チルトに対する温度変化の影響が無視できない場合であっても、精度良くチルト制御を行なうことができる。
【0255】
また、本実施形態によると、ライトゾーン毎に目標β値が設定されているために、ランニングOPCにおけるライトゾーン間のチルト差に起因する誤差が抑制され、最適な発光パワーを維持することができる。すなわち、良好な記録品質を維持することができる。
【0256】
また、本実施形態によると、リードゾーンの数がライトゾーンの数に比べて少なく設定されているために、必要な精度のチルト制御を行ないつつ、ホストからの再生要求に対するパフォーマンスを向上させることができる。
【0257】
また、本実施形態によると、再生時には、再生時における対物レンズの最適な傾きと記録時における対物レンズの最適な傾きとの差を考慮して、チルト制御信号を生成しているために、精度良くチルト制御を行なうことができる。
【0258】
また、本実施形態によると、取得されたRF振幅が所定値以上のときには、そのときのTE振幅及びRF振幅を破棄し、別の既記録領域においてTE振幅及びRF振幅の取得リトライを行なっているために、例えば既記録領域と未記録領域との境界近傍であっても、精度の高い補正オフセット値を求めることができる。そして、リトライオーバになると、TE振幅に所定の係数を乗じた値をRF振幅としているために、パフォーマンスの低下を抑制することができる。
【0259】
また、本実施形態によると、取得された補正オフセット値を所定の情報とともにRAMに保存しているために、同一条件のときに補正オフセット値を取得する処理を新たに行う必要がなく、パフォーマンスを向上させることができる。
【0260】
また、本実施形態によると、特定ライトゾーンの前後のライトゾーンにおける既知の最適なチルト駆動量に基づいて、特定ライトゾーンにおいて取得された最適なチルト駆動量が有効であるか否かを判断し、有効でないときには、最適なチルト駆動量の取得リトライを行なっているために、例えば突発的な事情による計測誤差を排除することが可能となり、精度の高い最適なチルト駆動量を求めることができる。そして、リトライオーバになると、既知の最適なチルト駆動量に基づいて特定ライトゾーンにおける最適なチルト駆動量を推定しているために、パフォーマンスの低下を抑制することができる。
【0261】
また、本実施形態によると、リードゾーンの中央部近傍における最大TEチルト駆動量を用いて最適なチルト制御量を求めているために、従来よりも短時間で必要な精度のチルト制御を行うことが可能となる。
【0262】
また、本実施形態によると、データの記録及び再生に先だって対物レンズの傾きが精度良く補正されるため、応答性に優れた光ディスクへのアクセスを安定して行うことが可能となる。
【0263】
また、本実施形態によると、記録時に、チルト制御信号の出力前後におけるトラックエラー信号の振幅変化量を求め、最適なチルト駆動量から推定される予定振幅変化量と比較している。これにより、チルト制御が正しく行われたか否かを確認することができる。
【0264】
また、本実施形態によると、再生時に、チルト制御信号の出力前後におけるトラックエラー信号又はRF信号の振幅変化量を求め、最適なチルト駆動量から推定される予定振幅変化量と比較している。これにより、チルト制御が正しく行われたか否かを確認することができる。
【0265】
なお、上記実施形態では、記録対象領域が1つのライトゾーンに含まれる場合について説明したが、これに限らず複数のライトゾーンにまたがっていても良い。この場合には、特定ライトゾーンが複数存在することとなり、前記最適なチルト制御量は特定ライトゾーン毎に算出される。一例として図16(A)に示されるように、データが記録される領域がライトゾーンAとライトゾーンBとにまたがる場合には、ライトゾーンAでの最適なチルト制御量(MtltAとする)と、ライトゾーンBでの最適なチルト制御量(MtltBとする)とが算出され、ライトゾーンAに記録する際には、チルト制御量MtltAに対応するチルト制御信号StltAがドライバに出力され、ライトゾーンBに記録する際には、チルト制御量MtltBに対応するチルト制御信号StltBがドライバ出力される。なお、チルト制御量MtltAとチルト制御量MtltBとの差が所定値以上のときに、一例として図16(B)、図16(C)、図17(A)及び図17(B)に示されるように、チルト制御信号をStltAからStltBに徐々に変化させても良い。これにより、ライトゾーンが切り換わっても、最適な記録パワーを維持することができる。
【0266】
さらに、上記実施形態では、データの記録処理において、光ピックアップ装置23が書き込み開始地点に到達したときに、チルト制御信号をドライバ27に出力する場合について説明したが、これに限らず、例えば光ピックアップ装置23が書き込み開始地点近傍に到達したときに、チルト制御信号をドライバ27に出力しても良い。この場合に、シークモータが停止したときの慣性力によるレンズホルダの回転に起因してチルト駆動量がチルト制御信号に対応していないことがある。そこで、シークモータの停止前後のTE振幅を求め、それらの差が所定値以上の場合には、一旦大きなチルト制御信号をドライバに出力した後、徐々に所定のチルト制御信号にしても良い。これにより、精度良くチルト制御を行うことができる。
【0267】
同様に、再生処理においても、例えば光ピックアップ装置23が読み出し開始地点近傍に到達したときに、チルト制御信号をドライバ27に出力しても良い。この場合にも、シークモータの停止前後のTE振幅あるいはRF振幅を求め、それらの差が所定値以上の場合には、一旦大きなチルト制御信号をドライバに出力した後、徐々に所定のチルト制御信号にしても良い。これにより、精度良くチルト制御を行うことができる。
【0268】
また、上記実施形態において、RF振幅に代えてジッタを用いても良い。この場合には、一例として図18に示されるように、RF振幅検出回路28gの代わりに、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号に基づいてジッタを検出するためのジッタ検出回路28g’を備えた再生信号処理回路28’を用いると良い。そして、一例として図19に示されるように、最大RFチルト駆動量Mrfの代わりに、ジッタが最小となるときのチルト駆動量Mjtが用いられる。
【0269】
また、上記実施形態において、ゾーンによってRF振幅が大きく変動する場合には、例えば3TのRF振幅がどのゾーンにおいてもほぼ同じとなるように、RF信号検出回路28dを構成する不図示のRFイコライザの特性をゾーン毎に変更しても良い。これにより、最大RFチルト駆動量を更に精度良く求めることが可能となる。
【0270】
また、上記実施形態では、記録及び再生の際に、そのときの温度を求め、RAMに保存されている最大TEチルト駆動量を求めたときの温度との差が大きい場合には、RAMに保存されている最大TEチルト駆動量を用いずに、新たに最大TEチルト駆動量を求める場合について説明したが、これに限らず、例えば光ディスクがローディングされてから、記録処理が一度も行なわれていない場合のように、それほど温度差が大きくないことが明らかなときには、温度チェックを行なうことなく、RAMに保存されている最大TEチルト駆動量を用いても良い。また、半導体レーザを記録パワーで発光させた積算時間が所定時間を超えたときに新たに最大TEチルト駆動量を求めても良い。
【0271】
また、上記実施形態において、互いに異なる温度のときに得られた複数の最大TEチルト駆動量がRAM41に保存されている場合には、記録及び再生の際に、そのときの温度を求め、その温度に最も近い温度のときに得られた最大TEチルト駆動量をRAM41から抽出し、その最大TEチルト駆動量を用いて最適なチルト駆動量を求めても良い。これにより、過去に取得されたデータを有効に活用することができ、記録及び再生のパフォーマンスを向上させることが可能となる。
【0272】
また、上記実施形態において、互いに異なる温度のときに得られた複数の補正オフセット値がRAM41に保存されている場合には、記録の際に、そのときの温度を求め、その温度に最も近い温度のときに得られた補正オフセット値をRAM41から抽出し、その補正オフセット値を用いて最適なチルト駆動量を求めても良い。これにより、過去に取得されたデータを有効に活用することができ、記録のパフォーマンスを向上させることが可能となる。
【0273】
また、上記実施形態において、互いに異なる温度のときに得られた複数の最適なチルト駆動量がRAM41に保存されている場合には、記録及び再生の際に、そのときの温度を求め、その温度に最も近い温度のときに得られた最適なチルト駆動量をRAM41から抽出し、その最適なチルト駆動量に応じたチルト制御信号を生成しても良い。これにより、過去に取得されたデータを有効に活用することができ、記録のパフォーマンスを更に向上させることが可能となる。
【0274】
また、上記実施形態では、ステップ505において、各最適なチルト駆動量の一次補間から推定値Msを求める場合について説明したが、これに限定されるものではなく、一次補間以外の方法を用いて推定値Msを求めても良い。
【0275】
また、上記実施形態では、特定ライトゾーンの前後に位置するライトゾーンの最適なチルト駆動量に基づいて、特定ライトゾーンの最適なチルト駆動量を推定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、特定ライトゾーンの前後いずれかに位置するライトゾーンの最適なチルト駆動量に基づいて、推定値Msを求めても良い。
【0276】
また、上記実施形態では、ライトゾーン数が6の場合について説明したが、これに限定されるものではない。光ディスクにおけるそりの状況に応じてライトゾーン数を変更しても良い。また、各ライトゾーンの大きさについても、光ディスクにおけるそりの状況に応じて設定すれば良い。また、光ディスクのベンダ毎に記録時の分割情報を持っていても良い。
【0277】
また、上記実施形態では、リードゾーン数が2の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、再生処理のパフォーマンスをあまり低下させることなく、正常な再生データを得ることができる程度にチルト制御ができれば良い。また、各リードゾーンの大きさについても、効率良くチルト制御ができるように光ディスクにおけるそりの状況に応じて設定すれば良い。また、光ディスクのベンダ毎に再生時の分割情報を持っていても良い。
【0278】
また、上記実施形態において、そりの程度が小さくほぼ一様であると予想できる場合には、リードゾーン数を1としても良い。この場合には、リードゾーンの中央部近傍で最大TEチルト駆動量を求めても良い。これにより、チルト制御による再生処理のパフォーマンスの低下を極めて低く抑えることが可能となる。
【0279】
また、上記実施形態では、ランニングOPCにおいて、算出されたβ値と目標β値との差に基づいて記録パワーを修正する場合について説明したが、これに限らず、例えば、いわゆるB値の目標値(目標B値)をライトゾーン毎に予め設定しておき、ランニングOPCにおいて、検出されたB値と目標B値との差に基づいて記録パワーを修正しても良い。この場合には、一例として図20に示されるように、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号に基づいてB値を検出するためのB値検出回路28jを備えた再生信号処理回路28”を用いると良い。
【0280】
また、上記実施形態では、OPCにおいて、PCAに試し書きを行なう場合について説明したが、例えばDVD+RWのようにランダムに書き込みができるときには、ライトゾーン毎にOPCを行なっても良い。これにより、更に精度良く最適な記録パワーを得ることができるとともに、ランニングOPCにおいて、精度良く記録パワーを修正することが可能となる。
【0281】
また、上記実施形態では、記録速度に関係なく最適なチルト駆動量を求める場合について説明したが、例えば可能な記録速度の範囲が広いときには、記録速度毎に最適なチルト駆動量を求めても良い。また、例えば記録速度が低速のとき、及び高速のときとでそれぞれ最適なチルト駆動量を求めても良い。
【0282】
また、上記実施形態では、光ディスクがローディングされたときに、ライトゾーンとリードゾーンにおいて、それぞれゾーン毎の最大TEチルト駆動量の取得処理が行なわれる場合について説明したが、これに限らず、例えばライトゾーン及びリードゾーンのいずれかのみにおいて、ゾーン毎の最大TEチルト駆動量の取得処理が行なわれても良い。また、光ディスクがローディングされたときに、ゾーン毎の最大TEチルト駆動量の取得処理が行なわれなくても良い。そして、記録時に特定ライトゾーンの最大TEチルト駆動量がRAM41に保存されていなければ、そのときに求めれば良い。同様に、再生時に特定リードゾーンの最大TEチルト駆動量がRAM41に保存されていなければ、そのときに求めれば良い。
【0283】
また、上記実施形態では、ステップ421で取得されたRF振幅がLrf以上のときに、リトライオーバとなるまで、別の既記録領域でTE振幅及びRF振幅を求める場合について説明したが、これに限らず、RF振幅がLrf以上のときに、リトライせずに直ちにステップ437に移行しても良い。すなわち、ステップ431、433及び435はなくても良い。
【0284】
また、上記実施形態では、特定ライトゾーンにおいて取得された最適なチルト駆動量が有効でないときに、リトライオーバとなるまで、最適なチルト駆動量の取得リトライを行なう場合について説明したが、これに限らず、有効でないと判断すると、リトライせずに直ちにステップ513に移行しても良い。すなわち、ステップ509及び511はなくても良い。
【0285】
また、上記実施形態では、補正情報として、補正オフセット値が用いられる場合について説明したが、これに限定されるものではない。既記録領域を再生したときに得られる複数種類の信号によって定まる補正情報であれば良い。
【0286】
なお、上記実施形態において、記録対象領域での最大TEチルト駆動量を求める際に、例えば検出されたTE振幅のばらつきが大きいときには、記録対象領域近傍の既記録領域での記録前後におけるTE振幅の比を用いて、記録対象領域で検出されたTE振幅を補正しても良い。これにより、最大TEチルト駆動量を精度良く求めることができる。
【0287】
また、上記実施形態では、2つのチルト用コイルを用いて対物レンズ60をXZ面内で回動する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0288】
また、上記実施形態では、2つのトラッキング用コイルを用いて対物レンズ60をトラッキング方向に駆動する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0289】
また、上記実施形態では、1つのフォーカス用コイルを用いて対物レンズ60をフォーカス方向に駆動する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0290】
また、上記実施形態では、光ディスクのトラックの接線方向に直交する方向(ラジアル方向)に対する対物レンズの傾き(ラジアルチルト)を補正する場合について説明したが、光ディスクのトラックの接線方向(タンジェンシャル方向)に対する対物レンズの傾き(タンジェンシャルチルト)を補正する場合にも本発明を適用することができる。この場合には、対物レンズはYZ面内で回動することとなる。
【0291】
また、上記実施形態では、前記チルト制御プログラムはフラッシュメモリ39に記録されているが、他の記録媒体(CD系光ディスク、DVD系光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、フレキシブルディスク等)に記録されていても良い。この場合には、記録媒体に対応するドライブ装置を付加し、そのドライブ装置からチルト制御プログラムをフラッシュメモリ39に転送することとなる。また、ネットワーク(LAN、イントラネット、インターネットなど)を介してチルト制御プログラムをフラッシュメモリ39に転送しても良い。
【0292】
また、上記実施形態では、チルトを補正するための駆動機構として、可動部をガイド軸回りに回動する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0293】
また、上記実施形態では、光ディスク装置がDVD系の規格に準拠した光ディスクに対応する場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、例えばCD系の規格に準拠した光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。さらに、互いに異なる規格に準拠した複数種類の光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。この場合に、波長が約405nm、約650nm及び約780nmの少なくともいずれかのレーザ光が用いられる光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。
【0294】
また、上記実施形態では、光ピックアップ装置が1つの半導体レーザを備える場合について説明したが、これに限らず、例えば互いに異なる波長の光束を発光する複数の半導体レーザを備えていても良い。この場合に、例えば波長が405nmの光束を発光する半導体レーザ、波長が660nmの光束を発光する半導体レーザ及び波長が780nmの光束を発光する半導体レーザの少なくとも1つを含んでいても良い。
【0295】
また、上記実施形態では、インターフェース38がATAPIの規格に準拠する場合について説明したが、これに限らず、例えばATA(AT Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)1.0、USB2.0、IEEE1394、IEEE802.3、シリアルATA及びシリアルATAPIのうちのいずれかの規格に準拠しても良い。
【0296】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るチルト制御方法によれば、パフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く補正することができるという効果がある。
【0297】
また、本発明に係るプログラム及び記録媒体によれば、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、パフォーマンスの低下を招くことなく、光ディスクに対する対物レンズの傾きを精度良く補正することができるという効果がある。
【0298】
また、本発明に係る光ディスク装置によれば、応答性に優れた光ディスクへのアクセスを安定して行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】図3(A)は記録時のチルト制御用のゾーン分割を説明するための図であり、図3(B)は再生時のチルト制御用のゾーン分割を説明するための図である。
【図4】図1における光ピックアップ装置の構成を説明するための図である。
【図5】図4における光束出射系の詳細構成を説明するための図である。
【図6】図4における集光系の詳細構成を説明するための図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】図8(A)は図6におけるガイド軸固定部を示す概略斜視図であり、図8(B)は図6におけるレンズホルダ及び線ばね固定部を示す概略斜視図である。
【図9】光ディスクがローディングされたときに実施される、TE振幅がほぼ最大となるときのチルト駆動量をゾーン毎に取得する処理動作を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図10】光ディスクがローディングされたときに実施される、TE振幅がほぼ最大となるときのチルト駆動量をゾーン毎に取得する処理動作を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図11】記録要求コマンドを受信したときの本発明に係る処理動作を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図12】記録要求コマンドを受信したときの本発明に係る処理動作を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図13】記録要求コマンドを受信したときの本発明に係る処理動作を説明するためのフローチャート(その3)である。
【図14】TE振幅がほぼ最大となるときのチルト駆動量及びRF振幅がほぼ最大となるときのチルト駆動量を説明するための図である。
【図15】再生要求コマンドを受信したときの本発明に係る処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】図16(A)〜図16(C)は、それぞれデータを記録する領域が複数のライトゾーンにまたがっているときのチルト制御信号を説明するための図(その1)である。
【図17】図17(A)及び図17(B)は、それぞれデータを記録する領域が複数のライトゾーンにまたがっているときのチルト制御信号を説明するための図(その2)である。
【図18】RF振幅に代えてジッタを用いるときの再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図19】TE振幅がほぼ最大となるときのチルト駆動量及びジッタがほぼ最小となるときのチルト駆動量を説明するための図である。
【図20】β値に代えてB値を用いるときの再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
15…光ディスク、20…光ディスク装置、23…光ピックアップ装置、39…フラッシュメモリ(記録媒体)、40…CPU(制御情報取得手段、補正情報取得手段、エラー処理手段、無効処理手段、目標β値設定手段、チルト制御手段、補正手段、振幅変化取得手段、格納手段、処理装置)、41…RAM(メモリ)、42…温度センサ(温度検知手段)。

Claims (54)

  1. スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクに対する対物レンズの傾きを制御するチルト制御方法であって、
    光ディスクにデータを記録する際に、
    前記光ディスクの前記データが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた前記既記録領域における、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きとトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きとの差に関する情報である既知の補正情報と、前記データが記録される記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する制御情報取得工程を含むチルト制御方法。
  2. 前記制御情報取得工程に先立って、前記補正情報を取得する補正情報取得工程を更に含むことを特徴とする請求項に記載のチルト制御方法。
  3. 前記補正情報取得工程は、前記既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する第1傾き情報と、前記既記録領域におけるRF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きに関する第2傾き情報とを取得する第1副工程と;
    前記第1、第2傾き情報に基づいて前記補正情報を取得する第2副工程と;を含むことを特徴とする請求項に記載のチルト制御方法。
  4. 前記補正情報取得工程は、前記第2副工程に先立って、前記第1副工程で取得された前記第2傾き情報が有効であるか否かを判断する第3副工程と;
    前記第3副工程での判断の結果、前記第2傾き情報が有効でない場合に、所定の無効処理を行う第4副工程と;を更に含むことを特徴とする請求項に記載のチルト制御方法。
  5. 前記第3副工程では、前記既記録領域におけるRF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きが所定値未満のときに、前記第2傾き情報は有効であると判断することを特徴とする請求項に記載のチルト制御方法。
  6. 前記第4副工程では、前記第1、第2傾き情報をそれぞれ破棄し、前記既記録領域とは異なる位置に存在する既記録領域における第1、第2傾き情報をそれぞれ新たに取得することを特徴とする請求項4又は5に記載のチルト制御方法。
  7. 前記第4副工程では、前記第2傾き情報を破棄し、前記既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに所定の係数を乗じた値を、前記既記録領域におけるRF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの対物レンズの傾きとみなし、第2傾き情報を新たに取得することを特徴とする請求項4又は5に記載のチルト制御方法。
  8. 前記チルト制御情報は、記録速度毎に取得されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  9. 前記制御情報取得工程に先立って、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅と前記対物レンズの傾きとの関係を求める関係取得工程を更に含み、
    前記関係取得工程では、既記録領域での記録前後におけるトラックエラー信号の振幅比を用いて、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅を補正することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  10. 前記光ディスクのトラックは記録時のチルト制御用に複数の記録制御用領域に分割され、
    前記チルト制御情報は、前記記録制御用領域毎に取得されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  11. 前記複数の記録制御用領域のうち、前記記録対象領域が含まれる特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報に基づいて、前記制御情報取得工程で取得された前記特定記録制御用領域でのチルト制御情報が有効であるか否かを判断する判断工程と;
    前記判断工程での判断の結果、前記チルト制御情報が有効でない場合に、前記制御情報取得工程で取得されたチルト制御情報を破棄し、所定のエラー処理を行うエラー処理工程と;を更に含むことを特徴とする請求項10に記載のチルト制御方法。
  12. 前記判断工程では、前記特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報に基づいて判断基準を設定し、前記制御情報取得工程で取得されたチルト制御情報が前記判断基準を満足しているときに、前記制御情報取得工程で取得されたチルト制御情報は有効であると判断することを特徴とする請求項11に記載のチルト制御方法。
  13. 前記エラー処理工程では、前記特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報に基づいて前記特定記録制御用領域でのチルト制御情報を推定し、該推定されたチルト制御情報を前記特定記録制御用領域におけるチルト制御情報とみなすことを特徴とする請求項11又は12に記載のチルト制御方法。
  14. 前記エラー処理工程では、前記制御情報取得工程と同一の処理を行い、再度チルト制御情報を取得することを特徴とする請求項11又は12に記載のチルト制御方法。
  15. 前記記録対象領域は前記複数の記録制御用領域の中の第1の記録制御用領域及び第2の記録制御用領域の両方にまたがり、前記データの記録中にデータの書き込み位置が前記第1の記録制御用領域から前記第2の記録制御用領域に遷移する場合に、前記第1、第2の記録制御用領域の境界近傍では前記対物レンズの傾きが徐々に変化するように前記対物レンズの傾きを調整する遷移調整工程を更に含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  16. 前記光ディスクに設けられた試し書き領域における試し書き結果に基づいて、前記記録制御用領域毎にβ値の目標値を設定する目標β値設定工程を更に含むことを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  17. 前記光ディスクに設けられた試し書き領域における試し書き結果に基づいて、前記記録制御用領域毎にB値の目標値を設定する目標B値設定工程を更に含むことを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  18. 前記光ディスクからデータを再生する際に、
    前記光ディスクのトラックの中央部近傍で取得されたチルト制御情報に基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するチルト制御工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  19. 前記光ディスクのトラックは再生時のチルト制御用に複数の再生制御用領域に分割され、
    前記光ディスクからデータを再生する際に、
    前記複数の再生制御用領域のうち再生領域が含まれる特定再生制御用領域の中央部近傍で取得されたチルト制御情報に基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するチルト制御工程を更に含むことを特徴とする請求項10〜17のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  20. 前記再生制御用領域の領域数は、前記記録制御用領域の領域数よりも少ないことを特徴とする請求項19に記載のチルト制御方法。
  21. 前記チルト制御工程では、記録時における前記対物レンズの最適な傾きと再生時における前記対物レンズの最適な傾きとの差に関する既知の情報に基づいて、前記中央部近傍で取得されたチルト制御情報を修正することを特徴とする請求項18〜20のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  22. 前記チルト制御情報は、前記対物レンズ近傍の温度毎に取得されることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  23. 前記対物レンズの傾きを制御する前後におけるトラックエラー信号の振幅変化あるいはRF信号の振幅変化に関する情報を取得する振幅変化取得工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  24. 前記対物レンズがシーク動作によって移動したときに、停止前後におけるトラックエラー信号あるいはRF信号の振幅変化の有無を検出する振幅変化検出工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載のチルト制御方法。
  25. スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
    光ディスクにデータを記録する際に、前記光ディスクの前記データが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた前記既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する第1傾き情報と、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きに関する第2傾き情報とを取得し、前記第1、第2傾き情報に基づいて補正情報を取得する手順と;
    前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。
  26. 前記第2傾き情報が有効であるか否かを判断する手順と;
    前記判断の結果、前記第2傾き情報が有効でない場合に、所定のエラー処理を行う手順と;を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項25に記載のプログラム。
  27. 前記エラー処理を行う手順として、前記第1、第2傾き情報をそれぞれ破棄し、前記既記録領域とは異なる位置に存在する既記録領域において第1、第2傾き情報をそれぞれ新たに取得する手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項26に記載のプログラム。
  28. 前記エラー処理を行う手順として、前記第2傾き情報を破棄し、前記既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに所定の係数を乗じた値を、前記既記録領域におけるRF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きとみなし、第2傾き情報を新たに取得する手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項26に記載のプログラム。
  29. 前記チルト制御情報を取得する手順に先立って、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅と前記対物レンズの傾きとの関係を求める際に、既記録領域での記録前後におけるトラックエラー信号の振幅比を用いて、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅を補正する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項25〜28のいずれか一項に記載のプログラム。
  30. 前記光ディスクのトラックは記録時のチルト制御用に複数の記録制御用領域に分割され、
    前記複数の記録制御用領域のうち、前記記録対象領域が含まれる特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報により設定された判断基準に基づいて前記チルト制御情報を取得する手順で取得されたチルト制御情報が有効であるか否かを判断する手順と;
    前記判断の結果、前記チルト制御情報が有効でない場合に、所定の無効処理を行う手順と;を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項25〜29のいずれか一項に記載のプログラム。
  31. 前記無効処理を行う手順として、前記チルト制御情報を破棄し、前記特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報に基づいて、前記特定記録制御用領域でのチルト制御情報を推定し、該推定されたチルト制御情報を前記特定記録制御用領域におけるチルト制御情報とみなす手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項30に記載のプログラム。
  32. 前記無効処理を行う手順として、前記チルト制御情報を破棄し、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する情報と前記補正情報とに基づいて、チルト制御情報を新たに取得する手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項30に記載のプログラム。
  33. 前記記録対象領域は前記複数の記録制御用領域の中の第1の記録制御用領域及び第2の記録制御用領域の両方にまたがり、前記データの記録中にデータの書き込み位置が前記第1の記録制御用領域から前記第2の記録制御用領域に遷移する場合に、前記第1、第2の記録制御用領域の境界近傍では前記対物レンズの傾きが徐々に変化するように前記対物レンズの傾きを制御する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項30〜32のいずれか一項に記載のプログラム。
  34. 前記光ディスクからデータを再生する際に、前記光ディスクのトラックの中央部近傍で取得されたチルト制御情報に基づいて、前記対物レンズの傾きを制御する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項25〜33のいずれか一項に記載のプログラム。
  35. 前記光ディスクのトラックは再生時のチルト制御用に複数の再生制御用領域に分割され、
    前記光ディスクからデータを再生する際に、前記複数の再生制御用領域のうち再生領域が含まれる再生制御用領域の中央部近傍で取得されたチルト制御情報に基づいて、前記対物レンズの傾きを制御する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項30〜33のいずれか一項に記載のプログラム。
  36. 前記中央部近傍で取得されたチルト制御情報を、記録時における前記対物レンズの最適な傾きと再生時における前記対物レンズの最適な傾きとの差に関する既知の情報に基づいて補正する手順を前記制御用コンピュータに更に実行させることを特徴とする請求項34又は35に記載のプログラム。
  37. 請求項25〜36のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  38. スパイラル状又は同心円状のトラックが記録面に形成された光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置であって、
    光ディスクにデータを記録する際に、前記光ディスクの前記データが記録される記録対象領域の近傍に位置する既記録領域の再生時に得られた前記既記録領域における、RF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きとトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きとの差に関する情報である既知の補正情報と、前記データが記録される記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの対物レンズの傾きに関する情報とに基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するためのチルト制御情報を取得する制御情報取得手段と;
    前記光ディスクの記録面に光ビームを照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;
    前記光ピックアップ装置の出力信号を用いて、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。
  39. 前記既記録領域におけるRF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きが所定値未満の場合に、所定のエラー処理を行うエラー処理手段を更に備えることを特徴とする請求項38に記載の光ディスク装置。
  40. 前記エラー処理手段は、前記補正情報取得手段で取得された補正情報を無効とし、前記既記録領域とは異なる位置に存在する既記録領域において補正情報を新たに取得することを特徴とする請求項39に記載の光ディスク装置。
  41. 前記エラー処理手段は、前記補正情報取得手段で取得された補正情報を無効とし、前記既記録領域におけるトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに所定の係数を乗じた値を、前記既記録領域におけるRF信号の振幅が最大あるいはジッタが最小となるときの前記対物レンズの傾きとみなし、補正情報を新たに取得することを特徴とする請求項39に記載の光ディスク装置。
  42. 前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅と前記対物レンズの傾きとの関係を求める際に、既記録領域での記録前後におけるトラックエラー信号の振幅比を用いて、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅を補正するトラックエラー信号振幅補正手段を更に備えることを特徴とする請求項38〜41のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  43. 前記光ディスクのトラックは記録時のチルト制御用に複数の記録制御用領域に分割され、
    前記複数の記録制御用領域のうち前記記録対象領域が含まれる特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報に基づいて設定される判断基準を、前記制御情報取得手段で取得されたチルト制御情報が満足しない場合に、所定の無効処理を行う無効処理手段を更に備えることを特徴とする請求項38〜42のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  44. 前記無効処理手順では、前記制御情報取得手段で取得されたチルト制御情報を無効とし、前記特定記録制御用領域の前後に位置する2つの記録制御用領域での各チルト制御情報に基づいて前記特定記録制御用領域でのチルト制御情報を推定し、該推定されたチルト制御情報を前記特定記録制御用領域におけるチルト制御情報とみなすことを特徴とする請求項43に記載の光ディスク装置。
  45. 前記無効処理手段では、前記制御情報取得手段で取得されたチルト制御情報を無効とし、前記記録対象領域でのトラックエラー信号の振幅が最大となるときの前記対物レンズの傾きに関する情報と前記補正情報とに基づいて、チルト制御情報を新たに取得することを特徴とする請求項43に記載の光ディスク装置。
  46. 前記記録対象領域は前記複数の記録制御用領域の中の第1の記録制御用領域及び第2の記録制御用領域の両方にまたがり、前記データの記録中にデータの書き込み位置が前記第1の記録制御用領域から前記第2の記録制御用領域に遷移する場合に、前記第1、第2の記録制御用領域の境界近傍では前記対物レンズの傾きが徐々に変化するように前記対物レンズの傾きを制御する遷移制御手段を更に備えることを特徴とする請求項43〜45のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  47. 前記光ディスクに設けられた試し書き領域における試し書き結果に基づいて、前記記録制御用領域毎にβ値の目標値を設定する目標β値設定手段を更に備えることを特徴とする請求項43〜46のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  48. 前記光ディスクに設けられた試し書き領域における試し書き結果に基づいて、前記記録制御用領域毎にB値の目標値を設定する目標B値設定手段を更に備えることを特徴とする請求項43〜47のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  49. 前記光ディスクからデータを再生する際に、前記光ディスクのトラックの中央部近傍で取得されたチルト制御情報に基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するチルト制御手段を更に備えることを特徴とする請求項38〜48のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  50. 前記光ディスクのトラックは再生時のチルト制御用に複数の再生制御用領域に分割され、
    前記光ディスクからデータを再生する際に、前記複数の再生制御用領域のうち再生領域が含まれる再生制御用領域の中央部近傍で取得されたチルト制御情報に基づいて、前記対物レンズの傾きを制御するチルト制御手段を更に備えることを特徴とする請求項43〜48のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  51. 前記中央部近傍で取得されたチルト制御情報を、記録時における前記対物レンズの最適な傾きと再生時における前記対物レンズの最適な傾きとの差に関する既知の情報に基づいて、補正する補正手段を更に備えることを特徴とする請求項49又は50に記載の光ディスク装置。
  52. 前記対物レンズの傾きを制御する前後におけるトラックエラー信号の振幅変化あるいはRF信号の振幅変化に関する情報を取得する振幅変化取得手段を更に備えることを特徴とする請求項38〜51のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  53. 前記対物レンズがシーク動作によって移動したときに、停止前後におけるトラックエラー信号あるいはRF信号の振幅変化の有無を検出する振幅変化検出手段を更に備えることを特徴とする請求項38〜52のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  54. 前記チルト制御情報が格納されるメモリと;
    前記対物レンズ近傍の温度を検知する温度検知手段と;
    前記温度検知手段で検知された温度情報と対応付けて前記チルト制御情報を前記メモリに格納する格納手段と;を更に備えることを特徴とする請求項38〜53のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
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