JP2004318918A - 位置制御方法、プログラム及び記録媒体、位置制御装置、並びに光ディスク装置 - Google Patents

位置制御方法、プログラム及び記録媒体、位置制御装置、並びに光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる位置制御方法を提供する。
【解決手段】トラッキング方向における対物レンズの位置を制御する際に、情報記録媒体に記録されている所定の情報としてのアドレスの取得を試みる(ステップ413)。そして、アドレスが取得できない場合には(ステップ415)、サーボ制御に用いられるトラックエラー信号の信号極性を反転する(ステップ417)ことにより、従来はエラー処理の対象とされていた低品質の情報記録媒体であっても対物レンズを目標位置に位置決めすることが可能となる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位置制御方法、プログラム及び記録媒体、位置制御装置、並びに光ディスク装置に係り、更に詳しくは、情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御方法、光ディスク装置で用いられるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体、情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御装置、並びに該位置制御装置を備える光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ(以下「パソコン」と略述する)は、その機能が向上するに伴い、音楽や映像といったAV(Audio−Visual)情報を取り扱うことが可能となってきた。これらAV情報の情報量は非常に大きいために、情報記録媒体としてCD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)などの大容量の光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクをアクセス対象とするドライブ装置として光ディスク装置がパソコンの周辺機器の一つとして普及するようになった。
【0003】
光ディスク装置は、スパイラル状又は同心円状のトラックが形成された光ディスクなどの情報記録媒体の記録面に光スポットを形成して情報の記録又は消去を行い、記録面からの反射光に基づいて情報の再生などを行っている。光ディスクでは、互いに反射率の異なるマーク(ピット)領域及びスペース領域と呼ばれる2つの領域のそれぞれの長さとそれらの組み合わせとによって情報が記録される。光ディスク装置は、レーザ光を出射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置として光ピックアップ装置を備えている。
【0004】
一般的に光ピックアップ装置は、対物レンズを含み、光源から出射されるレーザ光を記録面に導くとともに、記録面からの反射光(戻り光束)を所定の受光位置まで導く光学系、及び受光位置に配置された受光素子などを備えている。この受光素子からは、記録面に記録されているデータの再生情報だけでなく、光ピックアップ装置自体及び対物レンズの位置制御に必要な情報(サーボ情報)などを含む信号が出力される。
【0005】
記録面の所定位置にデータを正しく記録したり、記録面の所定位置に記録されているデータを正しく再生するには、光スポットが記録面の目標位置に正確に形成されなければならない。そのためには、光スポットの形成位置を正確に検出する必要がある。そこで、記録面からの戻り光束を利用して記録面における光スポットの形成位置を検出する方法が種々提案されている。
【0006】
記録面における光スポットの形成位置を検出する方法の一つとして、いわゆる3スポット法が知られている。
【0007】
この3スポット法では、光源から出射された光束は1つの主ビームと2つの副ビームとに分割される。分割された各ビームは、一例として図17に示されるように、記録面に形成される主ビームによる光スポットSP1と副ビームによる2つの光スポット(SP2、SP3)とがトラックの接線方向に直交する方向(以下「トラッキング方向」という)Dtrに関し、それぞれ1/4トラックピッチ(Tp/4)だけずれるように記録面に照射される。そして、2つの副ビームの戻り光束を2つの受光素子でそれぞれ受光し、その2つの受光素子の受光量の差からトラックエラー信号を検出している。
【0008】
対物レンズがトラッキング方向に移動すると、各光スポットの形成位置もトラッキング方向に移動し、一例として図18に示されるように、トラックエラー信号TEは周期的に変化する。そこで、例えば対物レンズがA側に向かって移動した場合には、トラックエラー信号TEの信号レベルが徐々に増加し、ゼロクロスしたときに、いわゆるオン・トラック状態、すなわち、主ビームによる光スポットがトラックのほぼ中央位置(以下「トラック位置」と略述する)にあると判断することができる。また、対物レンズがB側に向かって移動した場合には、トラックエラー信号TEの信号レベルが徐々に減少し、ゼロクロスしたときに主ビームによる光スポットがトラック位置にあると判断することができる。このことを利用して、記録及び再生時には主ビームによる光スポットがオン・トラック状態を維持するようにサーボ制御(トラッキング制御)が行われる。実際にオシロスコープで測定されたトラックエラー信号TEの信号波形の一例が図19に示されている。なお、図19における信号TCはトラッククロス信号であり、信号RFは再生データに関する情報が含まれるいわゆるRF信号である。
【0009】
CD−ROMなどのように案内用の溝(グルーブ)が形成されていない情報記録媒体では、マーク領域の反射率とスペース領域の反射率との差がトラックエラー信号に大きく寄与している。
【0010】
一方、グルーブが構成されている光ディスクでは、グルーブのエッジ部近傍での照射光の回折現象がトラックエラー信号に大きく寄与している(例えば特許文献1〜特許文献4参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平3−142714号公報
【特許文献2】
特開平3−142722号公報
【特許文献3】
特開平5−6551号公報
【特許文献4】
特開平7−57279号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
近年、利用者の急増に伴い、情報記録媒体は数多くのメーカーから供給されるようになった。しかしながら、それとともに、マーク領域の反射率とスペース領域の反射率との差が非常に小さい低品質の情報記録媒体が一般ユーザに出回るようになってきた。また、種類によっては、規格に外れた情報記録媒体も一部で見られるようになってきた。例えば、案内用の溝が形成されていない情報記録媒体の場合には、マーク領域の反射率とスペース領域の反射率との差がトラックエラー信号の信号レベルに大きく影響するため、上記低品質の情報記録媒体では必要なレベルのトラックエラー信号を得ることができず、光スポットを目標位置に精度良く形成することが困難な場合があった。さらに、同一の情報記録媒体であっても、反射率が一様ではなく、安定した位置制御が困難な場合もあった。また、規格外の情報記録媒体では、必要なレベルのトラックエラー信号が得られても、RF信号が異常となる場合があった。このような低品質の情報記録媒体や規格外の情報記録媒体であっても、すでに重要な情報が記録されている場合があり、正常にアクセスできる光ディスク装置が求められている。
【0013】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる位置制御方法及び位置制御装置を提供することにある。
【0014】
また、本発明の第2の目的は、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができるプログラム及びそのプログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0015】
また、本発明の第3の目的は、情報記録媒体へのアクセスを精度良く安定して行うことができる光ディスク装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、案内溝を有さない情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御方法であって、情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みる第1工程と;前記所定の情報の取得可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換える第2工程と;を含む位置制御方法である。
【0017】
これによれば、案内溝を有さない情報記録媒体に対するトラッキング方向における対物レンズの位置を制御する際に、情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得が試みられ(第1工程)、その取得の可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準が切り換えられる(第2工程)。そこで、例えば所定の情報が取得できない場合に、基準を切り換えることにより、所定の情報が取得できるようになり、従来はエラー処理の対象とされていた前記低品質の情報記録媒体であっても対物レンズを目標位置に位置決めすることが可能となる。従って、結果的に情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、案内溝を有する情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御方法であって、情報記録媒体の前記案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズを制御する際の基準に従って試みる第1工程と;前記所定の情報の取得可否に応じて、前記基準を切り換えて前記一方に記録されている情報の取得を試みる第2工程と;を含む位置制御方法である。
【0019】
これによれば、案内溝を有する情報記録媒体に対するトラッキング方向における対物レンズの位置を制御する際に、先ず情報記録媒体の案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得が、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズを制御する際の基準に従って試みられる(第1工程)。そして、その取得の可否に応じて、基準を切り換えて前記一方に記録されている情報の取得が試みられる(第2工程)。そこで、例えば所定の情報が取得できないときに、基準を切り換えることにより、前記一方に記録されている所定の情報が取得できるようになる場合があり、従来はエラー処理の対象とされていた前記低品質の情報記録媒体であってもこのような場合、対物レンズを目標位置に位置決めすることが可能となる。従って、結果的に情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる。
【0020】
上記請求項1及び2に記載の各位置制御方法において、請求項3に記載の位置制御方法の如く、前記第2工程では、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号極性を反転して対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることとすることができる。
【0021】
上記請求項1及び2に記載の各位置制御方法において、請求項4に記載の位置制御方法の如く、前記第2工程では、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を所定量だけシフトして対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることとすることができる。
【0022】
この場合において、請求項5に記載の位置制御方法の如く、前記所定量は、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分であることとすることができる。
【0023】
上記請求項1〜5に記載の各位置制御方法において、請求項6に記載の位置制御方法の如く、前記所定の情報は、アドレスに関する情報を含むこととすることができる。なお、本明細書では、「アドレスに関する情報」はアドレスそのものだけでなく、アドレスに換算することができる情報及びアドレスの変化に対応して変化する情報などを含む。
【0024】
上記請求項1〜6に記載の各位置制御方法において、請求項7に記載の位置制御方法の如く、前記第1工程は、前記情報記録媒体の種類を判別するときに行われることとすることができる。
【0025】
上記請求項1〜6に記載の各位置制御方法において、請求項8に記載の位置制御方法の如く、前記第1工程は、前記対物レンズのシーク動作時に行われることとすることができる。
【0026】
上記請求項1〜6に記載の各位置制御方法において、請求項9に記載の位置制御方法の如く、前記第1工程は、前記情報記録媒体に記録されている情報を再生するときに行われることとすることができる。
【0027】
請求項10に記載の発明は、案内溝を有さない情報記録媒体の記録面に光ビームを照射し、記録面からの反射光を受光する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置の制御要求に応じて、前記情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みる第1手順と;前記所定の情報の取得可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換える第2手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
【0028】
これによれば、本発明のプログラムがメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、光ディスク装置の制御用コンピュータは、トラッキング方向における対物レンズの位置の制御要求に応じて、情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みるとともに、その取得の可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換える。すなわち、本発明のプログラムによれば、光ディスク装置の制御用コンピュータに請求項1に記載の発明に係る位置制御方法を実行させることができ、これにより、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することが可能となる。
【0029】
請求項11に記載の発明は、案内溝を有する情報記録媒体の記録面に光ビームを照射し、記録面からの反射光を受光する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置の制御要求に応じて、前記情報記録媒体の前記案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準に従って試みる第1手順と;前記所定の情報の取得可否に応じて、前記基準を切り換えて前記一方に記録されている情報の取得を試みる第2手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
【0030】
これによれば、本発明のプログラムがメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、光ディスク装置の制御用コンピュータは、トラッキング方向における対物レンズの位置の制御要求に応じて、情報記録媒体の案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準に従って試みるとともに、その取得の可否に応じて、基準を切り換えて前記一方に記録されている情報の取得を試みる。すなわち、本発明のプログラムによれば、光ディスク装置の制御用コンピュータに請求項2に記載の発明に係る位置制御方法を実行させることができ、これにより、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することが可能となる。
【0031】
上記請求項10及び11に記載の各プログラムにおいて、請求項12に記載のプログラムの如く、前記第2手順として、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号極性を反転して対物レンズの位置を制御する基準に切り換える手順を前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。
【0032】
上記請求項10及び11に記載の各プログラムにおいて、請求項13に記載のプログラムの如く、前記第2手順として、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を所定量だけシフトして対物レンズの位置を制御する基準に切り換える手順を前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。
【0033】
この場合において、請求項14に記載のプログラムの如く、前記所定量は、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分であることとすることができる。
【0034】
上記請求項10〜14に記載の各プログラムにおいて、請求項15に記載のプログラムの如く、前記所定の情報は、アドレスに関する情報を含むこととすることができる。
【0035】
請求項16に記載の発明は、請求項10〜15のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0036】
これによれば、請求項10〜15のいずれか一項に記載のプログラムが記録されているために、コンピュータに実行させることにより、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することが可能となる。
【0037】
請求項17に記載の発明は、案内溝を有さない情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御装置であって、情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みる試行手段と;前記所定の情報の取得可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて前記対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換え、前記対物レンズの位置を制御する制御手段と;を備える位置制御装置である。
【0038】
これによれば、トラッキング方向における対物レンズの位置を制御する際に、試行手段により情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得が試みられる。そして、その取得の可否に応じて、制御手段によりトラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準が切り換えられ、対物レンズの位置が制御される。そこで、例えば所定の情報が取得できない場合に、基準を切り換えることにより、所定の情報が取得できるようになり、従来はエラー処理の対象とされていた前記低品質の情報記録媒体であっても対物レンズを目標位置に位置決めすることが可能となる。従って、結果的に情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる。
【0039】
請求項18に記載の発明は、案内溝を有する情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御装置であって、情報記録媒体の前記案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準に従って試みる試行手段と;前記所定の情報の取得可否に応じて、前記基準を切り換え、前記一方に対する前記対物レンズの位置を制御する制御手段と;を備える位置制御装置である。
【0040】
これによれば、トラッキング方向における対物レンズの位置を制御する際に、試行手段により情報記録媒体の案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得が試みられる。そして、その取得の可否に応じて、制御手段によりトラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準が切り換えられ、前記一方に対する対物レンズの位置が制御される。そこで、例えば所定の情報が取得できない場合に、基準を切り換えることにより、前記一方に記録されている所定の情報が取得できるようになる場合があり、従来はエラー処理の対象とされていた前記低品質の情報記録媒体であってもこのような場合、対物レンズを目標位置に位置決めすることが可能となる。従って、結果的に情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる。
【0041】
上記請求項17及び18に記載の各位置制御装置において、請求項19に記載の位置制御装置の如く、前記制御手段は、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号極性を反転して対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることとすることができる。
【0042】
上記請求項17及び18に記載の各位置制御装置において、請求項20に記載の位置制御装置の如く、前記制御手段は、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を所定量だけシフトして対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることとすることができる。
【0043】
この場合において、請求項21に記載の位置制御装置の如く、前記所定量は、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分であることとすることができる。
【0044】
上記請求項17〜21に記載の各位置制御装置において、請求項22に記載の位置制御装置の如く、前記所定の情報は、アドレスに関する情報を含むこととすることができる。
【0045】
請求項23に記載の発明は、情報記録媒体に対して情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、光源と;前記光源から出射される光束を前記情報記録媒体の記録面に集光する対物レンズを含み、前記記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置に導く光学系と;前記受光位置に配置された光検出器と;請求項17〜22のいずれか一項に記載の位置制御装置と;前記光検出器の出力信号を用いて、前記情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0046】
これによれば、請求項17〜22のいずれか一項に記載の位置制御装置を備えているため、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる。従って、情報記録媒体への情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を含むアクセスを精度良く安定して行うことができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の概略構成が示されている。
【0048】
この図1に示される光ディスク装置20は、情報記録媒体としての光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザコントロール回路24、エンコーダ25、ドライバ27、再生信号処理回路28、サーボコントローラ33、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40及びRAM41などを備えている。なお、図1における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。また、光ディスク装置20は、DVD系の規格に準拠した情報記録媒体(以下、「DVD」と略述する)及びCD系の規格に準拠した情報記録媒体(以下、「CD」と略述する)に対応可能であるものとする。
【0049】
前記光ピックアップ装置23は、光ディスク15のスパイラル状又は同心円状のトラック(記録領域)が形成された記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置である。なお、この光ピックアップ装置23の構成等については後に詳述する。
【0050】
前記再生信号処理回路28は、図2に示されるように、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、デコーダ28e、信号極性反転回路28f、切換スイッチ28g及びFE振幅検出回路28hなどから構成されている。
【0051】
I/Vアンプ28aは、光ピックアップ装置23の出力信号である電流信号を電圧信号に変換するとともに、所定のゲインで増幅する。サーボ信号検出回路28bは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてサーボ信号(フォーカスエラー信号及びトラックエラー信号など)を検出する。トラックエラー信号を検出する方法として、光ディスク15がDVDのときには、いわゆる差動プッシュプル法(以下「DPP法」ともいう)を用い、光ディスク15がCDのときには、前記3ビーム法を用いる。DPP法では、光源から出射された光束は1つの主ビームと2つの副ビームとに分割される。分割された各ビームは、記録面において主ビームと副ビームとがトラッキング方向に関し、それぞれ1/2トラックピッチだけずれるように照射される。そして、記録面で反射した主ビーム及び2つの副ビームの戻り光は3つの2分割受光素子でそれぞれ受光され、その2分割受光素子それぞれでプッシュプル信号が求められる。そして、主ビームのプッシュプル信号と、2つの副ビームのプッシュプル信号の和信号との差信号からトラックエラー信号が検出される。
【0052】
ウォブル信号検出回路28cは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。RF信号検出回路28dは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてRF信号を検出する。
【0053】
デコーダ28eは、ウォブル信号検出回路28cで検出されたウォブル信号から、アドレス情報及び同期信号などを抽出する。ここで抽出されたアドレス情報はCPU40に出力され、同期信号はエンコーダ25に出力される。また、デコーダ28eは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号に対して復号処理及び誤り訂正処理等を行なった後、再生データとしてバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。なお、再生データが音楽データの場合には外部のオーディオ機器などに出力される。
【0054】
信号極性反転回路28fは、サーボ信号検出回路28bで検出されたトラックエラー信号Ste1の極性を反転する。切換スイッチ28gはCPU40からの切換信号Sswに応じて、一例として図3に示されるようにサーボ信号検出回路28bからのトラックエラー信号Ste1及び信号極性反転回路28fで極性が反転されたトラックエラー信号Ste2のいずれかを選択し、トラックエラー信号Steとしてサーボコントローラ33に出力する。ここでは、一例として切換信号Sswが0のときにはトラックエラー信号Ste1が選択され、切換信号Sswが1のときにはトラックエラー信号Ste2が選択されるように設定されているものとする。なお、デフォルト状態ではトラックエラー信号Ste1が選択されるように設定されている。また、サーボ信号検出回路28bで検出されたトラックエラー信号Ste1以外のサーボ信号は、サーボ信号検出回路28bからサーボコントローラ33に出力される。
【0055】
図2に戻り、FE振幅検出回路28hは、サーボ信号検出回路28bで検出されたフォーカスエラー信号の振幅(以下「FE振幅」ともいう)を検出する。ここで検出されたFE振幅はCPU40に出力される。
【0056】
前記サーボコントローラ33は、図4(A)に示されるようにフォーカスエラー補正回路33a、トラックエラー補正回路33b、メモリ33c、及びオンオフスイッチ33dなどを備えている。前記メモリ33cには、フォーカスエラー信号の信号特性における合フォーカス判定位置に関する情報(以下「フォーカスサーボ情報」という)、及びトラックエラー信号Steの信号特性におけるオン・トラック判定位置に関する情報(以下「トラッキングサーボ情報」という)などが格納されている。ここでは、一例として図4(B)に示されるように、対物レンズが+Z方向(光ディスク15の回転中心方向)に移動した場合には、トラックエラー信号Steの信号レベルが徐々に増加し、ゼロクロスしたときがオン・トラック状態であると判定し、対物レンズが−Z方向(光ディスク15の外周方向)に移動した場合には、トラックエラー信号Steの信号レベルが徐々に減少し、ゼロクロスしたときがオン・トラック状態であると判定することとする。
【0057】
前記フォーカスエラー補正回路33aは、サーボ信号検出回路28bからのフォーカスエラー信号及びメモリ33cに格納されているフォーカスサーボ情報に基づいて、フォーカスずれを補正するための制御信号を生成する。前記トラックエラー補正回路33bは、切換スイッチ28gからのトラックエラー信号Ste及びメモリ33cに格納されているトラッキングサーボ情報に基づいて、トラックずれを補正するための制御信号を生成する。
【0058】
前記オンオフスイッチ33dは、CPU40からのオンオフ信号Sonoffによってオン状態及びオフ状態の一方が選択され、オン状態のときには、各補正回路で生成された制御信号をそれぞれドライバ27に出力し、オフ状態のときには、各補正回路で生成された制御信号をドライバ27に出力しない。本実施形態では、CPU40からのオンオフ信号Sonoffが1のときには、オンオフスイッチ33dはオン状態となり、オンオフ信号Sonoffが0のときには、オンオフスイッチ33dはオフ状態となるものとする。
【0059】
図1に戻り、前記ドライバ27は、サーボコントローラ33からの制御信号及びCPU40の指示に基づいて、光ピックアップ装置23の駆動系(図示省略)及びスピンドルモータ22を駆動する。
【0060】
前記バッファマネージャ37は、バッファRAM34へのデータの入出力を管理し、蓄積されたデータ量が所定量になるとCPU40に通知する。
【0061】
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいてバッファRAM34に蓄積されているデータをバッファマネージャ37を介して取り出し、データの変調及びエラー訂正コードの付加等を行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成するとともに、再生信号処理回路28からの同期信号に同期して書き込み信号をレーザコントロール回路24に出力する。
【0062】
前記レーザコントロール回路24は、エンコーダ25からの書き込み信号及びCPU40の指示に基づいて、光ディスク15に照射するレーザ光の出力を制御する制御信号を光ピックアップ装置23に出力する。なお、レーザコントロール回路24は、CPU40の指示に基づいて、制御対象とする光源(図5(B)参照)を決定する。
【0063】
前記インターフェース38は、ホスト(例えばパソコン)との双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)の規格に準拠している。
【0064】
前記フラッシュメモリ39は、プログラム領域及びデータ領域を含んで構成されている。そのプログラム領域には、CPU40にて解読可能なコードで記述された後述する対物レンズ60の位置制御時に用いられる本発明に係るプログラム(以下では、「位置制御プログラム」という)を含むプログラムが格納されている。データ領域には、CDにおけるフォーカスエラー信号の基準振幅(Wcdとする)及びDVDにおけるフォーカスエラー信号の基準振幅(Wdvdとする)など光ディスクの種類を判別するときに用いられる各種情報(以下「判別情報」ともいう)が格納されている。この判別情報は例えばホストなどの外部装置から変更することも可能である。また、データ領域には、光ディスクの種別毎にシーク動作に関する情報(以下「シーク情報」ともいう)が格納されている。なお、フラッシュメモリ39は不揮発性のメモリであり、CPU40からの書き込み及び読み出しが可能であるとともに、格納されている内容は電源供給が停止されても保持される。
【0065】
CPU40は、フラッシュメモリ39に格納されているプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータなどを一時的に前記RAM41に保存する。
【0066】
次に、前記光ピックアップ装置23の構成等について図5(A)及び図5(B)を用いて説明する。光ピックアップ装置23は、図5(A)に示されるように、受発光モジュール51、回折素子50、コリメートレンズ52、対物レンズ60及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ(いずれも図示省略))などを備えている。フォーカシングアクチュエータは対物レンズを光軸方向(フォーカス方向)に微少駆動するための駆動系であり、トラッキングアクチュエータは対物レンズをトラッキング方向に微少駆動するための駆動系である。また、シークモータは光ピックアップ装置自体を光ディスク15の半径方向に駆動するための駆動系である。本実施形態では、X軸方向がフォーカス方向であり、Z軸方向がトラッキング方向及び半径方向である。
【0067】
上記受発光モジュール51は、一例として図5(B)に示されるように、波長が650nmのレーザ光を発光する光源としての半導体レーザ51a、波長が780nmのレーザ光を発光する光源としての半導体レーザ51b、及び戻り光束を受光する光検出器としての受光素子59などを含んで構成されている。半導体レーザ51aは光ディスク15がDVDの場合に選択され、半導体レーザ51bは光ディスク15がCDの場合に選択される。
【0068】
前記受光器59は各半導体レーザの近傍に配置され、回折素子50で回折された戻り光束を受光する。この受光器59は、波長が650nmの光束についてはDPP法に対応し、波長が780nmの光束については3ビーム法に対応した複数の受光素子を含んで構成されている。
【0069】
前記回折素子50は、受発光モジュール51の+X側に配置され、一例として図5(B)に示されるように、2つのグレーティング(50a,50b)及び2つのホログラム(50c,50d)を含んで構成されている。
【0070】
グレーティング50aは、最も受発光モジュール51側に配置され、受発光モジュール51から出射された波長が650nmの光束(以下、便宜上「650nm出射光束」ともいう)を0次光及び±1次回折光に分割(3ビーム化)する。そして、グレーティング50aは、光ディスク15がDVDのときに、0次光の光スポットの中心からトラッキング方向に関してトラックピッチの1/2だけずれた位置に、+1次回折光の光スポット及び−1次回折光の光スポットがそれぞれ形成されるように設定されている。
【0071】
グレーティング50bは、グレーティング50aの+X側に配置され、受発光モジュール51から出射された波長が780nmの光束(以下、便宜上「780nm出射光束」ともいう)を0次光及び±1次回折光に分割(3ビーム化)する。そして、グレーティング50bは、光ディスク15がCDのときに、0次光の光スポットの中心からトラッキング方向に関してトラックピッチの1/4だけずれた位置に、+1次回折光の光スポット及び−1次回折光の光スポットがそれぞれ形成されるように設定されている。
【0072】
ホログラム50cは、グレーティング50bの+X側に配置され、光ディスク15の記録面で反射された波長が650nmの戻り光束(以下、便宜上「650nm戻り光束」ともいう)を受光素子59の受光面方向に回折する。ホログラム50dは、ホログラム50cの+X側に配置され、光ディスク15の記録面で反射された波長が780nmの戻り光束(以下、便宜上「780nm戻り光束」ともいう)を受光素子59の受光面方向に回折する。各ホログラムは、発光点のずれ(例えば、50〜300μm程度)を考慮して一体化されている。
【0073】
また、各ホログラムからの回折光がグレーティングで回折されないように、例えばホログラムとグレーティングとの間隔が1.5〜2.0mm程度となるように、各ホログラムの位置が設定されている。
【0074】
前記コリメートレンズ52は回折素子50の+X側に配置され、回折素子50にて3ビーム化された各光束をそれぞれ略平行光とする。前記対物レンズ60はコリメートレンズ52の+X側に配置され、コリメートレンズ52を透過した各光束を集光し、光ディスク15の記録面に光スポットをそれぞれ形成する。
【0075】
上記のように構成される光ピックアップ装置23の作用を簡単に説明する。先ず、光ディスク15がDVDの場合について説明する。
【0076】
半導体レーザ51aから出射された光束(650nm出射光束)は、グレーティング50aで0次光及び±1次回折光に分割される。そして、グレーティング50b、ホログラム50c、及びホログラム50dを透過した各光束は、コリメートレンズ52で略平行光となった後、対物レンズ60を介して光ディスク15の記録面に微小スポットとしてそれぞれ集光される。
【0077】
光ディスク15の記録面にて反射した反射光(戻り光束)は、対物レンズ60で再び略平行光とされ、コリメートレンズ52を透過した後、回折素子50に入射する。回折素子50に入射した戻り光束は、ホログラム50dを透過し、ホログラム50cで回折され、受光器59で受光される。受光器59を構成する各受光素子では受光量に応じた電流(電流信号)をそれぞれ再生信号処理回路28に出力する。
【0078】
次に、光ディスク15がCDの場合について説明する。半導体レーザ51bから出射された光束(780nm出射光束)は、グレーティング50aを透過し、グレーティング50bで0次光及び±1次回折光に分割される。そして、ホログラム50c、及びホログラム50dを透過した各光束は、コリメートレンズ52で略平行光となった後、対物レンズ60を介して光ディスク15の記録面に微小スポットとしてそれぞれ集光される。
【0079】
光ディスク15の記録面からの戻り光束は、対物レンズ60で再び略平行光とされ、コリメートレンズ52を透過した後、回折素子50に入射する。回折素子50に入射した戻り光束は、ホログラム50dで回折され、ホログラム50cを透過し、受光器59で受光される。受光器59を構成する各受光素子では受光量に応じた電流信号をそれぞれ再生信号処理回路28に出力する。
【0080】
ここで、光ディスク装置20に光ディスク15がロードされたときに行われる光ディスク15の種類を判別する判別処理について図6及び図7を用いて説明する。図6及び図7のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、光ディスク15のロードが検知されると、図6及び図7のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、判別処理が開始される。なお、前記切換信号Ssw及びオンオフ信号Sonoffは0にセットされているものとする。
【0081】
最初のステップ401では、光ディスク15を所定の線速度(例えば1倍速)で回転させるための制御信号をスピンドルモータ22に出力する。
【0082】
次のステップ403では、CD用の半導体レーザ51bを制御対象とし、再生パワーで発光するようにレーザコントロール回路24に指示する。
【0083】
次のステップ405では、対物レンズ60をフォーカシングアクチュエータを介して、予め設定されている基準位置に対して光ディスク15に近づく向き及び光ディスク15から遠ざかる向きに移動させ、前記FE振幅検出回路28hを介してFE振幅を測定する。ここでは、FE振幅としてW1が測定されたものとする。
【0084】
次のステップ407では、フラッシュメモリ39に格納されているCDにおけるフォーカスエラー信号の基準振幅Wcdを読み出す。
【0085】
次のステップ409では、次の(1)式に基づいて振幅比率R1を算出する。
【0086】
R1=W1/Wcd ……(1)
【0087】
次のステップ411では、振幅比率R1が予め設定されている所定の値Rcd2を超えているか否かを判断する。値Rcd2は前記判別情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている。振幅比率R1が値Rcd2を超えていれば、ここでの判断は肯定され、オンオフ信号Sonoffに1をセットした後、ステップ413に移行する。
【0088】
このステップ413では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいてアドレスの取得処理を行う。
【0089】
次のステップ415では、上記ステップ413でのアドレス取得処理においてアドレスが取得できたか否かを判断する。アドレスが取得できなければ、ここでの判断は否定され、ステップ417に移行する。
【0090】
このステップ417では、切換スイッチ28gにてトラックエラーSte2が選択されるように切換信号Sswに1をセットする。すなわち、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号Steの極性を反転する。
【0091】
次のステップ419では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいてアドレスの取得処理を行う。
【0092】
次のステップ421では、上記ステップ419でのアドレス取得処理においてアドレスが取得できたか否かを判断する。アドレスが取得できれば、ここでの判断は肯定され、ステップ423に移行する。
【0093】
このステップ423では、光ディスク15はCDであると判定し、判別処理を終了する。
【0094】
なお、上記ステップ415において、アドレスが取得できれば、ステップ415での判断は肯定され、ステップ423に移行する。すなわち、光ディスク15はCDであると判定される。
【0095】
また、上記ステップ421において、アドレスが取得できなければ、ステップ421での判断は肯定され、ステップ431に移行する。
【0096】
このステップ431では、切換スイッチ28gにてトラックエラー信号Ste1が選択されるように切換信号Sswに0をセットする。すなわち、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号Steの極性を通常状態に戻す。
【0097】
次のステップ433では、現在レーザコントロール回路24で制御対象となっている半導体レーザがCD用の半導体レーザ51bであるか否かを判断する。制御対象となっている半導体レーザがCD用の半導体レーザ51bであれば、ここでの判断は肯定され、オンオフ信号Sonoffに0をセットした後、ステップ435に移行する。
【0098】
このステップ435では、DVD用の半導体レーザ51aを制御対象とし、再生パワーで発光するようにレーザコントロール回路24に指示する。
【0099】
次のステップ437では、前記ステップ405と同様にしてFE振幅を測定する。ここでは、FE振幅としてW2が測定されたものとする。
【0100】
次のステップ439では、フラッシュメモリ39に格納されているDVDにおけるフォーカスエラー信号の基準振幅Wdvdを読み出す。
【0101】
次のステップ441では、次の(2)式に基づいて振幅比率R2を算出する。
【0102】
R2=W2/Wdvd ……(2)
【0103】
次のステップ443では、振幅比率R2が予め設定されている所定の値Rdvd2を超えているか否かを判断する。値Rdvd2は前記判別情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている。振幅比率R2が値Rdvd2を超えていれば、ここでの判断は肯定され、ステップ445に移行する。
【0104】
このステップ445では、光ディスク15はDVDであると判定し、判別処理を終了する。
【0105】
なお、前記ステップ433において、制御対象となっている半導体レーザがDVD用の半導体レーザ51aであれば、ステップ433での判断は否定され、ステップ445に移行する。すなわち、光ディスク15はDVDであると判定される。
【0106】
また、前記ステップ443において、振幅比率R2が値Rdvd2以下であれば、ステップ443での判断は否定され、ステップ447に移行する。
【0107】
このステップ447では、振幅比率R2が予め設定されている所定の値Rdvd1(Rdvd1<Rdvd2)未満であるか否かを判断する。値Rdvd1は前記判別情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている。振幅比率R2が値Rdvd1未満であれば、ここでの判断は肯定され、オンオフ信号Sonoffに1をセットした後、前記ステップ413に移行する。一方、振幅比率R2が値Rdvd1以上であれば、ここでの判断は否定され、ステップ449に移行する。
【0108】
このステップ449では、未対応のディスクであるため、エラーと判定し、ホストに通知した後、判別処理を終了する。
【0109】
なお、前記ステップ411において、振幅比率R1が値Rcd2以下であれば、ステップ411での判断は否定され、ステップ425に移行する。
【0110】
このステップ425では、振幅比率R1が予め設定されている所定の値Rcd1(Rcd1<Rcd2)未満であるか否かを判断する。値Rcd1は前記判別情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている。振幅比率R1が値Rcd1未満であれば、ここでの判断は肯定され、前記ステップ445に移行する。すなわち、光ディスク15はDVDであると判定される。一方、振幅比率R1が値Rcd1以上であれば、ここでの判断は否定され、ステップ435に移行する。
【0111】
次に、光ディスク15に記録されているユーザデータを再生するときの光ディスク装置20における処理動作(以下「再生処理」という)について図8及び図9を用いて説明する。図8及び図9のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、ホストから再生要求のコマンド(以下「再生要求コマンド」という)を受信すると、図8及び図9のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、再生処理が開始される。なお、ここでは一例として、前記判別処理にて光ディスク15はCDであると判定されたものとする。また、切換信号Ssw及びオンオフ信号Sonoffは0にセットされているものとする。
【0112】
最初のステップ501では、再生速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をドライバ27に出力するとともに、ホストから再生要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
【0113】
次のステップ503では、光ディスクの種別に対応した半導体レーザ(ここでは、CD用の半導体レーザ51b)を制御対象とし、再生パワーで発光するようにレーザコントロール回路24に指示する。また、光ディスク15の回転が所定の線速度に達すると、オンオフ信号Sonoffに1をセットする。これにより、トラックずれを補正するためのトラッキング制御及びフォーカスずれを補正するためのフォーカス制御が随時行われることとなる。また、アドレス情報が所定のタイミング毎に再生信号処理回路28からCPU40に出力される。
【0114】
次のステップ505では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいて現在のアドレスの取得処理を行う。
【0115】
次のステップ507では、上記ステップ505でのアドレス取得処理においてアドレスが取得できたか否かを判断する。アドレスが取得できなければ、ここでの判断は否定され、ステップ509に移行する。
【0116】
このステップ509では、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号Steの極性を反転する。具体的には、現在の切換信号Sswの設定が0であれば1に変更し、現在の切換信号Sswの設定が1であれば0に変更する。
【0117】
次のステップ511では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいて現在のアドレスの取得処理を行う。
【0118】
次のステップ513では、上記ステップ511でのアドレス取得処理において現在のアドレスが取得できたか否かを判断する。現在のアドレスが取得できれば、ここでの判断は肯定され、ステップ515に移行する。
【0119】
このステップ515では、現在のアドレスと再生要求コマンドから抽出した目標アドレスとの差分(以下「差分」と略述する)を算出する。
【0120】
次のステップ531では、差分が予め設定されている許容範囲内に含まれるか否かを判断する。差分が許容範囲内に含まれなければ、ここでの判断は否定され、ステップ533に移行する。
【0121】
このステップ533では、前記シーク情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている閾値を参照し、粗シークが必要であるか否かを判断する。差分が閾値を越えていれば、ここでの判断は肯定され、ステップ535に移行する。
【0122】
このステップ535では、シークモータを駆動し、粗シークを行う。そして、前記ステップ505に戻る。
【0123】
一方、前記ステップ533において、差分が閾値を越えていなければ、ここでの判断は否定され、ステップ537に移行する。
【0124】
このステップ537では、トラッキングアクチュエータを駆動し、精シークを行う。そして、前記ステップ505に戻る。
【0125】
前記ステップ531において、差分が許容範囲内に含まれれば、ステップ531での判断は肯定され、ステップ541に移行する。
【0126】
このステップ541では、タイマをスタートする。具体的には、タイマカウンタを0リセットするとともに、タイマカウンタのカウントアップを許可する。これにより、タイマカウンタはタイマ割り込み処理でカウントアップされることとなる。
【0127】
次のステップ543では、現在のアドレスが目標アドレスと一致しているか否かを判断する。現在のアドレスが目標アドレスと一致していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ545に移行する。
【0128】
このステップ545では、タイマカウンタの値を参照し、タイムアウトであるか否かを判断する。タイムアウトでなければ、ここでの判断は否定され、ステップ549に移行する。
【0129】
このステップ549では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいて現在のアドレスの取得処理を行う。そして、前記ステップ543に戻る。
【0130】
以下、前記ステップ543又はステップ545での判断が肯定されるまで、ステップ543→545→549の処理を繰り返し行う。
【0131】
前記ステップ545において、タイムアウトであれば、ステップ545での判断は肯定され、ステップ547に移行する。
【0132】
このステップ547では、前記ステップ509と同様にして、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号Steの極性を反転する。そして、ステップ549に移行する。
【0133】
また、前記ステップ543において、現在のアドレスが目標アドレスと一致していれば、ステップ543での判断は肯定され、ステップ551に移行する。
【0134】
このステップ551では、RF信号検出回路28d及びデコーダ28eを介して再生データを取得し、バッファRAM34に格納する。バッファマネージャ37はバッファRAM34に蓄積された再生データがセクタデータとして揃ったときに、インターフェース38を介してホストに転送する。そして、再生処理を終了する
【0135】
なお、前記ステップ513において、現在のアドレスが取得できなければ、ステップ513での判断は否定され、ステップ517に移行する。このステップ517では、所定のエラー処理を行う。そして、再生処理を終了する。
【0136】
次に、光ディスク15にユーザデータを記録するときの光ディスク装置20における処理動作(以下「記録処理」という)について図10及び図11を用いて説明する。図10及び図11のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、ホストから記録要求のコマンド(以下「記録要求コマンド」という)を受信すると、図10及び図11のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、記録処理が開始される。なお、前提条件は前記再生処理と同一であるものとする。
【0137】
最初のステップ601では、指定された記録速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をドライバ27に出力するとともに、ホストから記録要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。また、ホストから受信したユーザデータのバッファRAM34への蓄積をバッファマネージャ37に指示する。なお、バッファマネージャ37からバッファRAM34に蓄積されたデータのデータ量が所定の量を超えたとの通知を受けると、エンコーダ25に書き込み信号の生成を指示する。
【0138】
次のステップ603では、光ディスクの種別に対応した半導体レーザ(ここでは、CD用の半導体レーザ51b)を制御対象とし、再生パワーで発光するようにレーザコントロール回路24に指示する。また、光ディスク15の回転が所定の線速度に達すると、オンオフ信号Sonoffに1をセットする。これにより、前記トラッキング制御及びフォーカス制御が随時行われることとなる。また、アドレス情報が所定のタイミング毎に再生信号処理回路28からCPU40に出力される。
【0139】
次のステップ605では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいて現在のアドレスの取得処理を行う。
【0140】
次のステップ607では、上記ステップ605でのアドレス取得処理においてアドレスが取得できたか否かを判断する。アドレスが取得できなければ、ここでの判断は否定され、ステップ609に移行する。
【0141】
このステップ609では、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号Steの極性を反転する。
【0142】
次のステップ611では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいて現在のアドレスの取得処理を行う。
【0143】
次のステップ613では、上記ステップ611でのアドレス取得処理において現在のアドレスが取得できたか否かを判断する。現在のアドレスが取得できれば、ここでの判断は肯定され、ステップ615に移行する。
【0144】
このステップ615では、現在のアドレスと記録要求コマンドから抽出した目標アドレスとの差分を算出する。
【0145】
次のステップ631では、差分が予め設定されている許容範囲内に含まれるか否かを判断する。差分が許容範囲内に含まれなければ、ここでの判断は否定され、ステップ633に移行する。
【0146】
このステップ633では、前記ステップ533と同様にして粗シークが必要であるか否かを判断する。粗シークが必要であれば、ここでの判断は肯定され、ステップ635に移行する。
【0147】
このステップ635では、シークモータを駆動し、粗シークを行う。そして、前記ステップ605に戻る。
【0148】
一方、前記ステップ633において、粗シークが不要であれば、ステップ633での判断は否定され、ステップ637に移行する。
【0149】
このステップ637では、トラッキングアクチュエータを駆動し、精シークを行う。そして、前記ステップ605に戻る。
【0150】
前記ステップ631において、差分が許容範囲内に含まれれば、ステップ631での判断は肯定され、ステップ641に移行する。
【0151】
このステップ641では、前記ステップ541と同様にしてタイマをスタートする。
【0152】
次のステップ643では、現在のアドレスが目標アドレスと一致しているか否かを判断する。現在のアドレスが目標アドレスと一致していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ645に移行する。
【0153】
このステップ645では、タイムアウトであるか否かを判断する。タイムアウトでなければ、ここでの判断は否定され、ステップ649に移行する。
【0154】
このステップ649では、再生信号処理回路28からのアドレス情報に基づいて現在のアドレスの取得処理を行う。そして、前記ステップ643に戻る。
【0155】
以下、前記ステップ643又はステップ645での判断が肯定されるまで、ステップ643→645→649の処理を繰り返し行う。
【0156】
前記ステップ645において、タイムアウトであれば、ステップ645での判断は肯定され、ステップ647に移行する。
【0157】
このステップ647では、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号Steの極性を反転する。そして、ステップ649に移行する。
【0158】
また、前記ステップ643において、現在のアドレスが目標アドレスと一致していれば、ステップ643での判断は肯定され、ステップ651に移行する。
【0159】
このステップ651では、エンコーダ25に書き込みを許可する。これにより、ユーザデータは、エンコーダ25、レーザコントロール回路24及び光ピックアップ装置23を介して光ディスク15に書き込まれる。ユーザデータがすべて書き込まれると記録処理を終了する。
【0160】
なお、前記ステップ613において、現在のアドレスが取得できなければ、ステップ613での判断は否定され、ステップ617に移行する。このステップ617では、所定のエラー処理を行う。そして、記録処理を終了する。
【0161】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る光ディスク装置では、CPU40及び該CPU40にて実行されるプログラムとによって、位置制御装置及び処理装置が実現されている。すなわち、判別処理では、図6のステップ413の処理によって試行手段が、ステップ415及びステップ417の処理によって制御手段が実現されている。また、再生処理におけるシーク動作時では、図8のステップ505の処理によって試行手段が、ステップ507及びステップ509の処理によって制御手段が実現されている。再生処理における読み出し動作時では、図9のステップ549の処理によって試行手段が、ステップ543〜ステップ547の処理によって制御手段が実現されている。さらに、記録処理におけるシーク動作時では、図10のステップ605の処理によって試行手段が、ステップ607及びステップ609の処理によって制御手段が実現されている。記録処理における書き込み動作時では、図11のステップ649の処理によって試行手段が、ステップ643〜ステップ647の処理によって制御手段が実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記実施形態は一例に過ぎず、CPU40によるプログラムに従う上記処理によって実現した構成各部の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全ての構成部分をハードウェアによって構成することとしても良い。
【0162】
そして、判別処理では、図6のステップ413の処理によって本発明に係る位置制御方法の第1工程が実施され、ステップ415及びステップ417の処理によって第2工程が実施されている。また、再生処理におけるシーク動作時では、図8のステップ505の処理によって第1工程が実施され、ステップ507及びステップ509の処理によって第2工程が実施されている。再生処理における読み出し動作時では、図9のステップ549の処理によって第1工程が実施され、ステップ543〜ステップ547の処理によって第2工程が実施されている。さらに、記録処理におけるシーク動作時では、図10のステップ605の処理によって第1工程が実施され、ステップ607及びステップ609の処理によって第2工程が実施されている。記録処理における書き込み動作時では、図11のステップ649の処理によって第1工程が実施され、ステップ643〜ステップ647の処理によって第2工程が実施されている。
【0163】
また、本実施形態では、フラッシュメモリ39に格納されているプログラムのうち、判別処理では、図6のステップ413〜ステップ417の処理に対応するプログラムによって前記位置制御プログラムが構成されている。また、再生処理におけるシーク動作時では、図8のステップ505〜ステップ509の処理に対応するプログラムによって前記位置制御プログラムが構成されている。再生処理における読み出し動作時では、図9のステップ543〜ステップ549の処理に対応するプログラムによって前記位置制御プログラムが構成されている。さらに、記録処理におけるシーク動作時では、図10のステップ605〜ステップ609の処理に対応するプログラムによって前記位置制御プログラムが構成されている。記録処理における書き込み動作時では、図11のステップ643〜ステップ649の処理に対応するプログラムによって前記位置制御プログラムが構成されている。
【0164】
以上説明したように、本実施形態に係る光ディスク装置によると、光ディスク15がロードされると、光ディスク15の種類を判別するための判別処理が行われる。この判別処理では、光ディスク15に記録されているアドレスを取得できなかった場合に、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を反転している。これにより、従来はエラー処理の対象とされていた前記低品質の情報記録媒体であっても対物レンズを目標位置に位置決めすることが可能となる。従って、結果的に情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができる。
【0165】
また、本実施形態によると、ホストから再生要求コマンドを受信すると、現在のアドレスと目標アドレス(読み出し開始アドレス)との差分を算出するために、現在のアドレスの取得処理が行われる。このとき、アドレスを取得できなければ、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を反転している。これにより、前記低品質の情報記録媒体であってもシーク動作を精度良く行うことが可能となる。さらに、読み出し動作時に、現在のアドレスと目標アドレスとが一致しなければ、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を反転している。これにより、前記低品質の情報記録媒体であっても指定されたデータを精度良く再生することができる。
【0166】
情報記録媒体の品質が悪い場合には、一例として図12に示されるように、トラックエラー信号TEが異常波形となり、トラック位置を誤ることがある。(なお、トラックエラー信号TEの正常波形は一例として図19に示されている。)この場合に、トラックエラー信号TEに基づいてトラッキング制御を行うと、一例として図13に示されるように、RF信号が異常となり、正しくデータを再生することができない。そこで、トラックエラー信号TEの信号極性を反転してトラッキング制御を行うと、一例として図14に示されるように、正常なRF信号を得ることができ、正しくデータを再生することが可能となる。なお、図12における横軸のスケールと図13及び図14における横軸のスケールとは異なっている。
【0167】
また、本実施形態によると、ホストから記録要求コマンドを受信すると、現在のアドレスと目標アドレス(書き込み開始アドレス)との差分を算出するために、現在のアドレスの取得処理が行われる。このとき、アドレスを取得できなければ、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を反転している。これにより、前記低品質の情報記録媒体であってもシーク動作を精度良く行うことが可能となる。さらに、書き込み動作時に、現在のアドレスと目標アドレスとが一致しなければ、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を反転している。これにより、前記低品質の情報記録媒体であっても指定された領域にユーザデータを精度良く記録することができる。
【0168】
なお、上記実施形態では、光ディスク15に記録されているアドレスを取得できなかった場合に、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を反転しているが、これに限らず、例えばトラッキングサーボ情報を切り換えても良い。この場合について、図15〜図16(C)を用いて説明する。
【0169】
ここでは、再生信号処理回路28に代えて、図15に示される再生信号処理回路28’が用いられる。すなわち、サーボ信号検出回路28bで検出されたトラックエラー信号(前記トラックエラー信号Ste1と同じ)が、そのままサーボコントローラ33に出力される。従って、信号極性反転回路28f、切換スイッチ28g及び切換信号Sswは不要となる。
【0170】
また、サーボコントローラ33に代えて、図16(A)に示されるサーボコントローラ33’が用いられる。さらに、メモリ33cには、切り換え可能な2種類のトラッキングサーボ情報(第1のトラッキングサーボ情報、第2のトラッキングサーボ情報)が格納されている。第1のトラッキングサーボ情報が選択されたときは、図16(B)に示されるように、上記実施形態でのトラッキングサーボ情報と同様に、対物レンズが+Z方向に移動した場合には、トラックエラー信号の信号レベルが徐々に増加し、ゼロクロスしたときがオン・トラック状態であると判定され、対物レンズが−Z方向に移動した場合には、トラックエラー信号の信号レベルが徐々に減少し、ゼロクロスしたときがオン・トラック状態であると判定される。一方、第2のトラッキングサーボ情報が選択されたときは、図16(C)に示されるように、対物レンズが+Z方向に移動した場合には、トラックエラー信号Steの信号レベルが徐々に減少し、ゼロクロスしたときがオン・トラック状態であると判定され、対物レンズが−Z方向に移動した場合には、トラックエラー信号Steの信号レベルが徐々に増加し、ゼロクロスしたときがオン・トラック状態であると判定される。すなわち、第1のトラッキングサーボ情報と第2のトラッキングサーボ情報とでは、トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置が半波長分だけずれている。なお、ずれ量は半波長分に限定されるものではなく、例えば得られたトラックエラー信号の信号特性に応じて、ずれ量を変更しても良い。
【0171】
また、トラックエラー補正回路33b’は、CPU40からの選択信号Sselに応じて第1のトラッキングサーボ情報及び第2のトラッキングサーボ情報のいずれかが選択される。ここでは、一例として選択信号Sselが1のときに第2のトラッキングサーボ情報が選択され、選択信号Sselが0のときに第1のトラッキングサーボ情報が選択されるように設定されている。
【0172】
そこで、判別処理では、図6のステップ417の処理に代えて、第2のトラッキングサーボ情報が選択されるように選択信号Sselを1にセットする処理を行う。また、再生処理では、図8のステップ509及び図9のステップ547の処理に代えて、現在の選択信号Sselの設定が0であれば1に変更し、現在の選択信号Sselの設定が1であれば0に変更する処理をそれぞれ行う。さらに、記録処理では、図10のステップ609及び図11のステップ645の処理に代えて、現在の選択信号Sselの設定が0であれば1に変更し、現在の選択信号Sselの設定が1であれば0に変更する処理をそれぞれ行う。これにより、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0173】
また、上記実施形態では、判別処理においてアドレスが取得できなかったときに、トラックエラー信号の信号極性を反転しているが、これに限らず、例えば予め光ディスクに記録されているディスク情報が取得できなかったときに、トラックエラー信号の信号極性を反転しても良い。要するに、光ディスクの品質の良否が推定できれば良い。
【0174】
また、上記実施形態での判別処理において、光ディスクの品質の良否を推定し、その推定結果をディスク情報と対応付けてフラッシュメモリ39に保存しても良い。そして、例えば記録処理及び再生処理の際にその光ディスクの品質に応じてトラックエラー信号を補正しても良い。
【0175】
また、上記実施形態では、サーボコントローラ33におけるオンオフスイッチが各補正回路の出力側に設けられる場合について説明したが、これに限らず、オンオフスイッチが各補正回路の入力側に設けられても良い。
【0176】
また、上記実施形態では、サーボコントローラ33にオンオフスイッチが1つ設けられる場合について説明したが、これに限らず、例えばフォーカスエラー補正回路33a用のオンオフスイッチとトラックエラー補正回路33b用のオンオフスイッチとが個別に設けられても良い。この場合には、補正回路とオンオフスイッチとが一体化していても良い。また、オンオフスイッチをサーボコントローラ33ではなく、再生信号処理回路28に設けても良い。この場合には、再生信号処理回路28からサーボコントローラ33への信号の出力がオンオフされることとなる。
【0177】
また、上記実施形態では、トラックエラー信号の検出方法として、CDに対しては3ビーム法を用い、DVDに対してはDPP法を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。要するに、対物レンズの位置を制御する際に、光ディスクに保持されている所定の情報の取得状況に応じて、位置制御に用いられる基準が切り換えできれば良い。
【0178】
また、上記実施形態では、光ディスク装置が、DVD及びCDの両方に対応可能な場合について説明したが、これに限らず、例えばCDのみに対応する光ディスク装置であっても良い。また、3種類以上の波長のレーザ光を照射する光ディスク装置であっても良い。そして、この場合に、波長が405nmのレーザ光を含んでいても良い。
【0179】
また、本発明は、案内溝を有さない光ディスクだけでなく、案内溝を有する光ディスクにも適用することができる。但し、その場合には、使用される光ディスクに対応する光ディスク装置が用いられる。案内溝を有し、記録可能な光ディスクは、一般的に記録形式により以下の3グループに分類することができる。
グループ1.案内溝(グルーブ部)に記録するもの:
これに属する光ディスクとしては、CD‐R、CD−RW、DVD+R、DVD+RW、DVD−R、及びDVD−RW等がある。
グループ2.案内溝間(ランド部)に記録するもの:
これに属する光ディスクとしては、MO(Magneto Optical disc)等がある。グループ3.ランド部及びグルーブ部の両方に記録するもの:
これに属する光ディスクとしては、DVD−RAM等がある。
【0180】
例えば、グループ1に属する光ディスクを再生する場合には、本発明によれば、先ずグルーブ用(案内溝用)のトラックエラー信号の信号極性で所定のアドレス情報の取得を試みる。この場合に所定のアドレス情報を取得できない場合には、トラックエラー信号の信号極性を反転させて所定のアドレス情報あるいはグルーブ内の情報の取得を行う。
【0181】
また、グループ2に属する光ディスクを再生する場合には、先ずランド用(案内溝間用)のトラックエラー信号の信号極性で所定のアドレス情報の取得を試みる。この場合に所定のアドレス情報を取得できない場合には、トラックエラー信号の信号極性を反転させて所定アドレス情報あるいはランド内の情報の取得を行う。
【0182】
さらに、グループ3に属する光ディスクを再生する場合には、本発明によれば、アドレス情報の取得個所がランド部かグルーブ部かに応じて、トラックエラー信号の信号極性を設定し、それに基づいてアドレス情報の取得を試みる。そして、該信号極性でアドレス情報を取得できない場合には、トラックエラー信号の信号極性を反転させて所定アドレス情報等の情報の取得を行う。
【0183】
また、上記実施形態では、2つの半導体レーザ(51a,51b)及び受光器59が一体化された場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば受光器59が個別に配置されても良い。また、各半導体レーザが個別に配置されても良い。
【0184】
また、上記実施形態では、戻り光束を受光器59の受光面方向に分岐するためにホログラムを用いているが、これに限らず、例えばビームスプリッタを用いても良い。
【0185】
また、上記実施形態では、650nm戻り光束及び780nm戻り光束がいずれも受光器59で受光される場合について説明したが、650nm戻り光束用の受光器及び780nm戻り光束用の受光器を設けても良い。
【0186】
また、上記実施形態では、位置制御プログラムは、フラッシュメモリ39に記録されているが、他の記録媒体(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、光磁気ディスク、磁気ディスク、メモリカード等)に記録されていても良い。この場合には、各記録媒体に対応するドライブ装置を付加し、各ドライブ装置から位置制御プログラムをフラッシュメモリ39にロードすることとなる。また、ネットワークを介してフラッシュメモリ39にロードしても良い。
【0187】
また、上記実施形態では、情報の記録及び再生が可能な光ディスク装置について説明したが、これに限らず、情報の記録、再生及び消去のうち、少なくとも情報の再生が可能な光ディスク装置であれば良い。また、光ディスク装置はパソコン内蔵型であっても、外部据え置き型であっても良い。さらに、内蔵型の場合には、パソコンはデスクトップタイプであっても、ノートタイプであっても良い。
【0188】
また、上記実施形態では、インターフェースがATAPIの規格に準拠する場合について説明したが、これに限らず、例えばATA(AT Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)1.0、USB2.0、IEEE1394、IEEE802.3、シリアルATA及びシリアルATAPIのうちのいずれかの規格に準拠しても良い。
【0189】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る位置制御方法及び位置制御装置によれば、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができるという効果がある。
【0190】
また、本発明に係るプログラム及び記録媒体によれば、光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、情報記録媒体に対する対物レンズの位置を精度良く安定して制御することができるという効果がある。
【0191】
また、本発明に係る光ディスク装置によれば、情報記録媒体へのアクセスを精度良く安定して行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】図2における信号極性反転回路の作用を説明するための信号波形図である。
【図4】図4(A)は、図1におけるサーボコントローラの構成を説明するためのブロック図であり、図4(B)は、トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を説明するための図である。
【図5】図5(A)は、図1における光ピックアップ装置の構成を説明するためのブロック図であり、図5(B)は、図5(A)における受発光モジュール及び回折素子の構成を説明するための図である。
【図6】光ディスクの種類を判別する処理を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図7】光ディスクの種類を判別する処理を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図8】光ディスクに記録されている情報の再生処理を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図9】光ディスクに記録されている情報の再生処理を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図10】光ディスクに情報を記録する記録処理を説明するためのフローチャート(その1)である。
【図11】光ディスクに情報を記録する記録処理を説明するためのフローチャート(その2)である。
【図12】異常なトラックエラー信号を説明するための波形図である。
【図13】異常なトラックエラー信号に基づいてトラッキング制御を行ったときのRF信号を説明するための波形図である。
【図14】図13におけるトラックエラー信号の信号極性を反転してトラッキング制御を行ったときのRF信号を説明するための波形図である。
【図15】本発明の変形例における再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図16】図16(A)は、図15の再生信号処理回路とともに用いられるサーボコントローラの構成を説明するためのブロック図であり、図16(B)及び図16(C)は、それぞれ図16(A)におけるトラックエラー補正回路で参照されるトラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を説明するための図である。
【図17】3ビーム法における各光スポットの位置関係を説明するための図である。
【図18】3ビーム法にて得られたトラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を説明するための図である。
【図19】トラックエラー信号、トラッククロス信号及びRF信号をそれぞれオシロスコープで測定したときの波形図である。
【符号の説明】
15…光ディスク(情報記録媒体)、20…光ディスク装置、39…フラッシュメモリ(記録媒体)、40…CPU(制御用コンピュータ、位置制御装置、処理装置)、51a,51b…半導体レーザ(光源)、59…受光器(光検出器)、60…対物レンズ。

Claims (23)

  1. 案内溝を有さない情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御方法であって、
    情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みる第1工程と;
    前記所定の情報の取得可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換える第2工程と;を含む位置制御方法。
  2. 案内溝を有する情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御方法であって、
    情報記録媒体の前記案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズを制御する際の基準に従って試みる第1工程と;
    前記所定の情報の取得可否に応じて、前記基準を切り換えて前記一方に記録されている情報の取得を試みる第2工程と;を含む位置制御方法。
  3. 前記第2工程では、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号極性を反転して対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置制御方法。
  4. 前記第2工程では、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を所定量だけシフトして対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることを特徴とする請求項1又は2に記載の位置制御方法。
  5. 前記所定量は、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分であることを特徴とする請求項4に記載の位置制御方法。
  6. 前記所定の情報は、アドレスに関する情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の位置制御方法。
  7. 前記第1工程は、前記情報記録媒体の種類を判別するときに行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の位置制御方法。
  8. 前記第1工程は、前記対物レンズのシーク動作時に行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の位置制御方法。
  9. 前記第1工程は、前記情報記録媒体に記録されている情報を再生するときに行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の位置制御方法。
  10. 案内溝を有さない情報記録媒体の記録面に光ビームを照射し、記録面からの反射光を受光する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
    情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置の制御要求に応じて、前記情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みる第1手順と;
    前記所定の情報の取得可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換える第2手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。
  11. 案内溝を有する情報記録媒体の記録面に光ビームを照射し、記録面からの反射光を受光する光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
    情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置の制御要求に応じて、前記情報記録媒体の前記案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準に従って試みる第1手順と;
    前記所定の情報の取得可否に応じて、前記基準を切り換えて前記一方に記録されている情報の取得を試みる第2手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。
  12. 前記第2手順として、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号極性を反転して対物レンズの位置を制御する基準に切り換える手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項10又は11に記載のプログラム。
  13. 前記第2手順として、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を所定量だけシフトして対物レンズの位置を制御する基準に切り換える手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項10又は11に記載のプログラム。
  14. 前記所定量は、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分であることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
  15. 前記所定の情報は、アドレスに関する情報を含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載のプログラム。
  16. 請求項10〜15のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  17. 案内溝を有さない情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御装置であって、
    情報記録媒体に記録されている所定の情報の取得を試みる試行手段と;
    前記所定の情報の取得可否に応じて、トラックエラー信号に基づいて前記対物レンズの位置を制御する際の基準を切り換え、前記対物レンズの位置を制御する制御手段と;を備える位置制御装置。
  18. 案内溝を有する情報記録媒体の記録面に形成されたスパイラル状又は同心円状のトラックの接線方向に直交する方向における対物レンズの位置を制御する位置制御装置であって、
    情報記録媒体の前記案内溝又は案内溝間の一方に記録されている所定の情報の取得を、前記一方に対する、トラックエラー信号に基づいて対物レンズの位置を制御する際の基準に従って試みる試行手段と;
    前記所定の情報の取得可否に応じて、前記基準を切り換え、前記一方に対する前記対物レンズの位置を制御する制御手段と;を備える位置制御装置。
  19. 前記制御手段は、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号極性を反転して対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることを特徴とする請求項17又は18に記載の位置制御装置。
  20. 前記制御手段は、前記所定の情報が取得できない場合に、前記トラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を所定量だけシフトして対物レンズの位置を制御する基準に切り換えることを特徴とする請求項17又は18に記載の位置制御装置。
  21. 前記所定量は、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分であることを特徴とする請求項20に記載の位置制御装置。
  22. 前記所定の情報は、アドレスに関する情報を含むことを特徴とする請求項17〜21のいずれか一項に記載の位置制御装置。
  23. 情報記録媒体に対して情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう光ディスク装置であって、
    光源と;
    前記光源から出射される光束を前記情報記録媒体の記録面に集光する対物レンズを含み、前記記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置に導く光学系と;
    前記受光位置に配置された光検出器と;
    請求項17〜22のいずれか一項に記載の位置制御装置と;
    前記光検出器の出力信号を用いて、前記情報の記録、再生及び消去のうち少なくとも再生を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。
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