JP2008300004A - 光ディスク装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズシフトによるシフト量を所定の閾値を超えないようにすることでジッタの発生を防止すると共に、安定性の高い高速シーク動作を実現することができる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクの読み取り位置を所与のシーク量だけ径方向に移動させる光ディスク装置において、対物レンズを具備し対物レンズを光ディスクの径方向に移動可能な光ピックアップと、光ピックアップを光ディスクの径方向に移動させるピックアップ移動手段と、対物レンズの移動と光ピックアップの移動を制御するシーク制御部と、を備え、シーク制御部は、光ピックアップの移動が完了した後、対物レンズの中立位置からのシフト量が所定の閾値を超えないように対物レンズを移動して、シーク量の移動を行う、ことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は光ディスク装置及びその制御方法に係り、特に、レーザ光の焦点を光ディスクの半径方向に高速に移動させる技術に関する。
CDやDVDといった光ディスクには、螺旋状のトラックが設けられており、このトラックに沿ってデータが記録されている、光ディスク装置では光ピックアップを用いてトラック上のデータを読み取っている。
データを正しく読み取るためには、レーザ光の焦点が正確にトラック上に維持されなければならず、このため光ディスク装置はトラッキングサーボ機構を具備している。光ピックアップには、対物レンズが装着されたレンズホルダがサスペンションワイア等で片持ちに保持されている。トラッキングサーボでは、トラッキング駆動電流によってこのレンズホルダを半径方向に電磁力で駆動し、対物レンズの焦点がトラック上に維持されるようにサーボループで制御している。
一方、CDやDVDでは、音楽や映像を通常の速度で再生するモードの他に、早送りモードや任意の曲やチャプターを選択するモードもある。早送りモード等では、複数のトラックを跨いでレーザ光の焦点を高速に移動させる。このような動作を高速シーク動作という。高速シーク動作では、トラッキングサーボループを一旦開き、目的のアドレス(トラック)に移動した後に再度トラッキングサーボループを閉じる。
レーザ光の焦点を移動させる方法は大別して2種類ある。1つは、トラッキング駆動電流を用いて対物レンズの位置を光ピックアップの内部で移動させる方法である。対物レンズの位置が複数のトラックをシフトして一気に移動するため、以下、この方法による移動を「レンズシフト」という。
他の1つは、光ピックアップ自体を移動させる方法であり、以下、「ピックアップ移動」という。光ピックアップは、送りねじの回転によって光ディスクの径方向に移動可能に構成されている。この送りねじをステッピングモータ等の送りモータによって回転させ、ピックアップ移動を行っている。
高速シーク動作による移動量(以下、シーク量という)が小さい場合には、レンズシフトのみの移動でも可能であるが、シーク量が大きくなった場合、レンズシフトとピックアップ移動とを組み合わせた移動が行われる。
特許文献1には、レンズシフトとピックアップ移動とを組み合わせた高速シーク動作に関する技術が開示されている。
特開2004−273009号公報
レンズシフトを行った場合、対物レンズの位置は光ピックアップの中央(中立位置)からシフトする。中立位置では対物レンズの光軸は光ディスクの記録面に対して垂直であるが、中立位置からのシフト量が大きくなるにつれて光軸が若干傾斜してくる。これに起因して、シフト位置での再生信号の波形は、中立位置での波形に比べると若干歪みが生じ、結果的にジッタ量が多くなりデータリードエラーが発生する。
このような現象を防止するため、特許文献1では、対物レンズのシフト量が所定の閾値を超えないようにレンズシフトとピックアップ移動とを組み合わせる技術を開示している。具体的には、シーク量が対物レンズのシフト量の閾値を超えるか否かを事前に判断し、超えそうな場合には、レンズシフトとピックアップ移動とを同時に行うことによって、レンズシフトによるシフト量が閾値を超えないようにピックアップ移動の移動量を決定し、レンズシフトとピックアップ移動とを同時に行う、技術を開示している。
ところで、レンズシフトとピックアップ移動とを同時に行う場合、実際には両者のタイミングは必ずしも一致しない場合がある。一般に、レンズシフトの駆動の応答は、ピックアップ移動の応答よりも速い。レンズシフトの駆動はトラッキング駆動電流を用いた電磁力によって瞬時に行われるのに対して、ピックアップ移動は送りモータの回転によって送りねじを回転させる機構が介在するため、ギアなどの機構を介在することによる応答性の遅れが生じる。レンズシフトとピックアップ送りの応答性の差は、送り機構に依存する。
ピックアップ移動の応答性が悪い場合、レンズシフトとピックアップ移動とを同時に指示した後、トラッキングサーボループを閉じた時点で、目的とする移動先のトラックに達していないという現象が起こりうる。即ち、特許文献1が開示する技術は、高速シーク動作の安定性において改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、対物レンズのレンズシフトと光ピックアップの移動を併用して光ディスクの高速シーク動作を行う光ディスク装置において、レンズシフトによるシフト量を所定の閾値を超えないようにすることでジッタの発生を防止すると共に、安定性の高い高速シーク動作を実現することができる光ディスク装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置は、請求項1に記載したように、光ディスクの読み取り位置を所与のシーク量だけ径方向に移動させる光ディスク装置において、対物レンズを具備し、前記対物レンズを光ディスクの径方向に移動可能な光ピックアップと、前記光ピックアップを前記光ディスクの径方向に移動可能なピックアップ移動手段と、前記対物レンズの移動と前記光ピックアップの移動を制御するシーク制御部と、を備え、前記シーク制御部は、前記光ピックアップを移動し、前記光ピックアップの移動が完了した後、前記対物レンズの中立位置からのシフト量が所定の閾値を超えないように前記対物レンズを移動して、前記シーク量の移動を行う、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置の制御方法は、請求項5に記載したように、光ディスクの読み取り位置を所与のシーク量だけ径方向に移動させる光ディスク装置の制御方法において、(a)光ピックアップが具備する対物レンズを光ディスクの径方向に移動し、(b)前記光ピックアップを前記光ディスクの径方向に移動し、(c)前記対物レンズの移動と前記光ピックアップの移動を制御する、するステップを備え、ステップ(c)では、前記光ピックアップの移動を制御し、前記光ピックアップの移動が完了した後、前記対物レンズの中立位置からのシフト量が所定の閾値を超えないように前記対物レンズの移動を制御して、前記シーク量の移動を行う、ことを特徴とする。
本発明に係る光ディスク装置及びその制御方法によれば、対物レンズのレンズシフトと光ピックアップの移動を併用して光ディスクの高速シーク動作を行う光ディスク装置において、レンズシフトによるシフト量を所定の閾値を超えないようにすることでジッタの発生を防止すると共に、安定性の高い高速シーク動作を実現することができる。
(1)光ディスク装置の構成と全般動作
図1は、本実施形態に係る光ディスク装置1の構成例を示す図である。
図1に示した光ディスク装置1は、CD−R、CD−RW、CD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等の記録型光ディスク100に対して、記録と再生の双方が可能な構成を示しているが、本発明は再生専用の光ディスク装置に対しても適用可能である。
光ディスク100には、螺旋状に溝が刻まれており、溝の凹部をグルーブ、凸部をランドと呼び、グループ又はランドの一周をトラックと呼ぶ。ユーザデータはこのトラック(グルーブのみ又はグルーブ及びランド)に沿って、強度変調されたレーザ光を照射してデータの符号長に対応するマークとスペースを形成することで記録される。
データ再生は、記録時より弱いリードパワー(read power)のレーザ光をトラックに沿って照射して、トラック上にあるマーク及びスペースからの反射光の強度の変化を検出することにより行われる。記録されたデータの消去は、前記リードパワーより強いイレースパワー(erase power)のレーザ光をトラックに沿って照射し、記録層を結晶化することにより行われる。
なお、再生専用の光ディスク100、例えばCD−ROMやDVD−ROMの場合、記録情報に対応するピットが予めトラック上に形成されており、ピットの有無によって変化する反射光の強弱によって再生信号を生成している。
光ディスク100はスピンドルモータ2によって回転駆動される。スピンドルモータ2に設けられたロータリエンコーダ2aからは回転数モニタ信号が出力される。ロータリエンコーダ2aの内部には、例えばホール素子が等間隔に配置されており、スピンドルモータ2が回転すると、各ホール素子からパルス(FGパルス:Frequency Generator pulseと呼ばれることもある)が出力され、スピンドルモータ2の1回転で所定数の複数パルスがロータリエンコーダ2aから出力される。このFGパルスをカウントするにことによってスピンドルモータ2の回転速度を検出することができる。
スピンドルモータ制御回路62では、ロータリエンコーダ2aから出力される回転速度情報(回転数モニタ信号)が、制御部70から指示される基準回転速度に一致するように、一定回転速度(角速度)制御(CAV:Constant Angular Velocity)を行っている。また、モータ駆動部62では、一定線速度制御(CLV:Constant Linear Velocity)も行っている。CLVは、トラックの線速度が一定となるように回転速度を制御する方法であり、光ディスク100の内側では回転速度が高く、外側では回転速度が低くなるように制御している。CLVでは、再生信号からPLL制御回路61によって再生用基準クロックを生成し、この基準クロックの周波数が一定となるように回転速度制御を行っている。
光ディスク100に対する情報の記録、再生は、光ピックアップ3によって行われる。光ピックアップ3は、送りモータ4と、ギア4b及びスクリューシャフト4aを介して連結されており、この送りモータ4は、例えばステッピングモータであり、送りモータ制御回路5により制御される。送りモータ4が送りモータ制御回路5からの送りモータ駆動電流により回転することにより、光ピックアップ3が光ディスク100の半径方向に移動する。
送りモータ4、ギア4b、スクリューシャフト4a、及び送りモータ制御回路5でピックアップ移動手段40を構成している。
光ピックアップ3には、図示しないワイヤ或いは板バネによって支持された対物レンズ30が設けられている。対物レンズ30は駆動コイル31の駆動によりフォーカシング方向(対物レンズの光軸方向)への移動が可能である。また、駆動コイル32の駆動によりトラッキング方向(光ディスク100の径方向)への移動が可能である。
レーザ駆動回路6は、変調部72にてEFM(Eight to Fourteen Modulation)方式や8/16変調方式等で変調された記録データ基づいて、書き込み用の駆動電流をレーザダイオード(レーザ発光素子)33に供給する。変調部72には、ホスト装置200からI/F部71を介して記録用のデータが供給される。
一方、レーザ駆動回路6は情報読取り時には、書き込み用の駆動電流よりも小さな読み取り用の駆動電流をレーザダイオード33に提供する。
フォトダイオード等により構成されるパワー検出部34(フロントモニタ(FM)と呼ぶ場合もある)はレーザ発光素子33が発生するレーザ光の一部をハーフミラー35により一定比率だけ分岐し、光量、即ち発光パワーに比例した信号を受光信号として検出する。検出した受光信号はレーザ駆動回路6にフィードバックされる。レーザ駆動回路6はパワー検出部34からの受光信号に基づいて、所定のレーザパワーで発光するように、レーザ発光素子33を制御する。
レーザ発光素子33はレーザ駆動回路6から供給される駆動電流に応じてレーザ光を発生する。レーザ発光素子33から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ36、ハーフプリズム37、対物レンズ30を介して光ディスク100上に照射される。
一方、光ディスク100からの反射光は、対物レンズ30、ハーフプリズム37、集光レンズ38、およびシリンドリカルレンズ39を介して、光検出器40に導かれる。
光検出器40は、例えば4分割の光検出セルから成り、これら光検出セルの検知信号は再生部60のRFアンプ64に出力される。RFアンプ64は光検知セルからの信号を処理し、ジャストフォーカスからの誤差を示すフォーカスエラー信号FE、レーザ光のビームスポット中心とトラック中心との誤差を示すトラッキングエラー信号TE、及び光検知セル信号の全加算信号である再生信号を生成する。
フォーカスエラー信号FEはフォーカス制御部8に供給される。フォーカス制御部8は、フォーカスサーボループが閉じている状態では、フォーカスエラー信号FEに基づいてフォーカス駆動信号を生成する。フォーカス駆動信号はフォーカシング方向の駆動コイル31に供給され対物レンズ30を光軸方向に駆動する。この結果、レーザ光の焦点が光ディスク100の記録面上に常時ジャストフォーカスとなるフォーカスサーボ制御が行われる。なお、フォーカスサーボループの引き込み範囲にレーザ光の焦点を移動させるために、フォーカスサーチが行われるが、このときには制御部70からの制御信号によってフォーカスサーボループを開いた状態で焦点の移動が行われる。
一方、トラッキングエラー信号TEはトラック制御回路9に供給される。トラック制御回路9はトラッキングエラー信号TEに応じてトラック駆動信号を生成する。トラック制御回路9から出力されるトラック駆動信号は、トラッキング方向の駆動コイル32に供給される。これによりレーザ光が光ディスク100上に形成されたトラック上を常にトレースするトラッキングサーボ制御が行われる。
なお、後述する高速シーク動作では、送りモータ4による光ピックアップ3の移動と、駆動コイル32による対物レンズの移動とが併用して行われる。このときには、制御部70からの制御によってトラッキングサーボループはオープンにされ、シーク制御部90から供給される対物レンズ移動量信号によって対物レンズ30の径方向の位置が制御される。
上記フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御が行われることで、レーザ光の焦点は、光ディスク記録面のトラック上を精度良く追従することができる。この結果、光検出器40の各光検出セルの出力信号の全加算信号RFには、記録情報に対応して光ディスク100のトラック上に形成されたマークやスペースからの反射光の変化が正確に反映され、品質の良い再生信号を得ることができる。
この再生信号(全加算信号RF)は、プリアンプ/等化器65に入力され、ここで適宜の振幅に増幅されアナログ的な波形整形が行われる。プリアンプ/等化器65の出力は、2値化処理部66に入力され、適宜の閾値でスライスされてデジタルデータに変換される。また、このデジタルデータの一部は、PLL制御回路61に入力され、デジタルデータの基本波成分から再生用基本クロックが生成される。
デジタル化された再生信号は、データ復号部80に入力される。データ復号部80では、再生信号に含まれる同期信号を検出し、同期信号に所定の遅延時間で連なっているデータ系列を抽出し、復号データを得る。
データ復号部80から出力される復号データはエラー訂正部75に入力され、ここでエラー訂正処理が行われた後I/F部71を介してホスト装置200に出力される。
(2)高速シーク動作
音楽や映像を通常の速度で連続的に再生する場合には、トラッキングサーボループを閉じた状態でトラッキング制御回路9から出力されるトラック駆動電流によって対物レンズ30の位置はトラック上に制御される。このとき、トラッキングサーボループのDC成分が送りモータ制御回路5に入力され、光ピックアップ3の位置も光ディスク100の内周から外周方向へゆっくりと移動する。このような動作によって、光ディスク100の内周から外周に向かって螺旋状に形成されているトラックに沿ってレーザ光の焦点は移動していく。
他方、音楽や映像を早送りする場合や、ホスト装置200から指示される特定の曲やチャプターに移動する場合には、高速シーク動作が行われる。高速シーク動作では、光ディスク100の径方向にレーザ光の焦点を一気に移動させる。移動量はシーク量と呼ばれ、例えば現在のトラックから移動先のトラックまでのトラック本数等で表わされる。音楽や映像を早送りする場合には、高速シーク動作が連続的に行われることになる。
高速シーク動作が行われるときは、一旦トラッキングサーボループが開かれ、目的とするトラックに移動した後、再度トラッキングサーボループが閉じられる。
ホスト装置200から早送りの指示や特定の曲やチャプターに移動する指示が出されると、制御部70では、移動すべき量をシーク量に変換して図1に示したシーク制御部90に出力する。
シーク制御部90では、シーク量を2つの移動量に割り振る。1つは、対物レンズ30を光ピックアップ3の内部で径方向に移動させるための対物レンズ移動量であり、他の1つは、光ピックアップ3全体を径方向に移動させるためのピックアップ移動量である。
本実施形態では、シーク制御部90がシーク量を2つの移動量に割り振る際に、対物レンズ移動量の上下限値を考慮して決定する方式を採用している。
図2は、その理由を説明する図である。対物レンズ30を光ピックアップ3の内部で径方向に移動させる場合、トラック駆動電流を駆動コイル32に流すことによって生じる電磁力を用いて移動させている。トラック駆動電流がゼロのとき電磁力は径方向に発生せず、対物レンズ30は、図2(a)の破線丸印で示す中立位置にある。この中立位置から、図2において左右方向(径方向)の変位量をレンズシフト量と呼ぶものとする。
対物レンズ30が中立位置にあるときは、対物レンズ30の光軸は光ディスク100の記録面に対して垂直になるように調整されている。このとき、図2(b)に示したようにジッタ量は最も小さくなる。ジッタ量は光ディスク装置1の総合的な再生性能を表わす重要な評価指標の1つであり、ジッタ量の増加に伴って再生データの誤り率も増加する。
レンズシフトを行った場合、中立位置からのレンズシフト量が大きくなるにつれて対物レンズ30の光軸が傾斜してくる。これに起因して、シフト位置での再生信号の波形は、中立位置での波形に比べると若干歪みが生じ、結果的にジッタ量が多くなり再生データの誤り率が増加してくる。
そこで、本実施形態では、レンズシフト量の限界を示すシフト量閾値を中立位置の両側に設け、対物レンズ30の位置がこのシフト量閾値を超えて移動することがないようにしている。シフト量閾値は、ジッタ量の劣化に基づいて定めており、例えば、中立位置におけるジッタ量よりも1%だけジッタが増加する対物レンズ30の位置をシフト量閾値として設定している。
次に、このシフト量閾値を用いた高速シーク動作について説明する。図3は、本実施形態に係る高速シーク動作の処理の一例を示すフローチャートである。また、図4は、光ピックアップ3の位置と、対物レンズ30の位置とを模式的に示すことによって、本実施形態に係る高速シーク動作を説明する図である。
図3のステップST1で、シーク制御部90は制御部70からシーク量Lsを受領する。この段階では、トラッキングサーボ処理を行っており、対物レンズ30は、図4(a)に例示した移動前の位置にある。
シーク制御部90は、受領したシーク量Lsが、対物レンズ30のみをシフト量閾値の範囲内で移動させることによって移動できる量か否かを判定する(ステップST2)。シーク量Lsが小さく、対物レンズ30をシフト量閾値の範囲内で目的のトラックまで移動させることができる場合(ステップST2のYES)、ステップST3に進む。
ステップST3では、トラッキングサーボループを一旦開いてホールドし、指示されたシーク量Lsだけ対物レンズ30を移動させる(対物レンズ30を瞬時に移動させるため、レンズジャンプという場合もある)。対物レンズ30を移動させた後、トラッキングサーボループを閉じてトラッキングサーボ処理を再開する。この場合、ステップST2の判定により、レンズシフト量がシフト量閾値内に入ることが保証されているため、ジッタ量も所定の範囲内に収まっている。
一方、ステップST2にて、対物レンズ30のみをシフト量閾値の範囲内で移動させても、指示されたシーク量Lsの移動ができないと判定されると(ステップST2のNO)、対物レンズ30の移動と光ピックアップ3の移動とを併用することになる。この場合ステップST4に進む。
ステップST4では、対物レンズ30がシフト量閾値内に入る条件の下で、対物レンズの移動量Laと、光ピックアップ3の移動量Lbとを決定する。対物レンズの移動量Laと、光ピックアップ3の移動量Lbの合計値(La+Lb)が指示されたシーク量Lsである。ここで決定された対物レンズの移動量Laは、ジッタ量が所定の範囲内に収まることが保証された移動量である。
次に、トラッキングサーボループを一旦開いてホールドした後、先に光ピックアップ3の位置を移動量Lbだけ移動させる(ステップST5)。その後、光ピックアップ3の移動が完了したか否かを確認する(ステップST6)。この確認は、送りモータ制御回路5からフィードバックされる移動量モニタ信号によって行うことができる。
光ピックアップ3の移動完了を確認した後、対物レンズ30をステップST4で決定した移動量Laだけ移動させ、トラッキングサーボループを閉じる(ステップST7)。
特許文献1が開示するように、光ピックアップ3の移動と対物レンズ30の移動を同時に行う方法も考えられるが、この方法では次のような不都合が発生する場合がある。一般に、モータの回転を伴う光ピックアップ3の移動の応答速度は、電磁力による対物レンズの移動の応答速度に比べると遅い。このため、光ピックアップ3の移動と対物レンズ30の移動を同時に指示した場合、実際には対物レンズ30の移動が先に行われ、光ピックアップ3の移動が完了する前にトラッキングサーボ処理が開始され、読み込みの悪い位置でトラッキングサーボ処理が開始されてしまう事象が起こりうる。
このような不都合を回避するためには、応答性の高い送りモータや送り機構を必要とし、光ディスク装置1全体のコストを引き上げてしまう。
これに対して、本実施形態では、図3に示したように、先に光ピックアップ3を移動させ、その移動の完了を確認した後、対物レンズ30を移動させ、その後トラッキングサーボループを閉じるシーケンスとしている。
このため、光ピックアップ3の移動と対物レンズ30の移動を同時に行う場合に比べると若干シーク動作全体の速度は遅くなるものの、目的とするトラックに確実に移動し、そこでの安定したトラッキングサーボ処理が可能となる。また、必ずしも応答性の高い送りモータや送り機構を必要としないため、光ディスク装置1全体のコストを抑えることができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る光ディスク装置1、及びその制御方法によれば、対物レンズのレンズシフトと光ピックアップの移動を併用して光ディスクの高速シーク動作を行う光ディスク装置において、レンズシフトによるシフト量を所定の閾値を超えないようにすることでジッタの発生を防止すると共に、目的とするトラックに確実に移動させ、安定性の高い高速シーク動作を実現することができる。
なお、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
本発明の実施形態に係る光ディスク装置の構成例を示す図。 対物レンズのレンズシフト量とジッタ量の関係を示す図。 本実施形態に係る光ディスク装置の高速シーク動作の処理例を示すフローチャート。 本実施形態に係る光ディスク装置の高速シーク動作の概念説明図。
符号の説明
1 光ディスク装置
2 スピンドルモータ
3 光ピックアップ
4 送りモータ
5 送りモータ制御回路
40 ピックアップ移動手段
60 再生部
90 シーク制御部

Claims (7)

  1. 光ディスクの読み取り位置を所与のシーク量だけ径方向に移動させる光ディスク装置において、
    対物レンズを具備し、前記対物レンズを光ディスクの径方向に移動可能な光ピックアップと、
    前記光ピックアップを前記光ディスクの径方向に移動可能なピックアップ移動手段と、
    前記対物レンズの移動と前記光ピックアップの移動とを制御するシーク制御部と、
    を備え、
    前記シーク制御部は、
    前記光ピックアップを移動し、
    前記光ピックアップの移動が完了した後、前記対物レンズの中立位置からのシフト量が所定の閾値を超えないように前記対物レンズを移動して、前記シーク量の移動を行う、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記シーク制御部は、
    前記シーク量が前記所定の閾値を超えるか否かを判定し、
    前記シーク量が前記所定の閾値を超える場合には、
    前記所定の閾値を超えない範囲で前記対物レンズの移動量を決定すると共に、決定した前記対物レンズの移動量と前記光ピックアップの移動量との合計値が前記シーク量となるように前記光ピックアップの移動量を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記対物レンズの移動量、前記光ピックアップの移動量、及び前記シーク量は、夫々トラック本数を単位とする量である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記ピックアップ移動手段は、ステッピングモータを備えて構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  5. 光ディスクの読み取り位置を所与のシーク量だけ径方向に移動させる光ディスク装置の制御方法において、
    (a)光ピックアップが具備する対物レンズを光ディスクの径方向に移動し、
    (b)前記光ピックアップを前記光ディスクの径方向に移動し、
    (c)前記対物レンズの移動と前記光ピックアップの移動とを制御する、
    するステップを備え、
    ステップ(c)では、
    前記光ピックアップの移動を制御し、
    前記光ピックアップの移動が完了した後、前記対物レンズの中立位置からのシフト量が所定の閾値を超えないように前記対物レンズの移動を制御して、前記シーク量の移動を行う、
    ことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  6. ステップ(c)では、
    前記シーク量が前記所定の閾値を超えるか否かを判定し、
    前記シーク量が前記所定の閾値を超える場合には、
    前記所定の閾値を超えない範囲で前記対物レンズの移動量を決定すると共に、決定した前記対物レンズの移動量と前記光ピックアップの移動量との合計値が前記シーク量となるように前記光ピックアップの移動量を決定する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の光ディスク装置の制御方法。
  7. 前記対物レンズの移動量、前記光ピックアップの移動量、及び前記シーク量は、夫々トラック本数を単位とする量である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の光ディスク装置の制御方法。
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