JP2008300005A - 光ディスク装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータの感度の変化を簡便に検出すると共に、その変化を補正することによって光ピックアップの性能の安定化を実現することができる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクに照射するレーザ光を集光する対物レンズと、駆動コイルと磁石とを具備し対物レンズを駆動するアクチュエータと、駆動コイルに流れる駆動電流を検出する電流検出部と、アクチュエータに印加する駆動電圧と電流検出部にて検出した駆動電流とから駆動コイルの抵抗値を算出する抵抗値算出部と、抵抗値に基づいて前記アクチュエータの感度を求め、アクチュエータの基準感度からの変化量を評価する感度評価部と、アクチュエータの感度の変化量を補正する感度補正部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光ディスク装置及びその制御方法に係り、特に、光ピックアップが具備する対物レンズの駆動技術に関する。
CDやDVDといった光ディスクに記録されたデータを再生し、或いは光ディスクにデータを記録する光ディスク装置には、光ピックアップが設けられている。
通常光ピックアップは、レーザ光を発生させるレーザ発光素子、レーザ光を光ディスクの記録面に集光させる対物レンズ、対物レンズの位置を微小に移動させるアクチュエータ、及び光ディスクの記録面からの反射光を検出する光検出装置、を少なくとも備えて構成されている。
光ピックアップは、光ディスクと最も近接した位置に設けられており光ディスクと直接情報の授受を行う。このため、光ピックアップの性能の安定性は非常に重要である。
光ピックアップの性能のなかでも、レーザパワーの安定性は重要な項目の1つであり、レーザパワーの安定性を確保するために従来から種々の技術が提案されてきている。例えば、特許文献1には、記録面におけるレーザパワーの経年変化による劣化を検出する技術が開示されている。
特開2004−39189号公報
光ピックアップの重要な機能の1つとして対物レンズの位置制御がある。対物レンズの焦点が光ディスクのトラックの上に常に位置するように、光軸方向(即ち、フォーカス方向)と光ディスクの径方向(即ち、トラッキング方向)に対して位置制御が行われる。
対物レンズの位置制御は、通常、磁石と駆動コイルとで構成されるアクチュエータによって行われる。アクチュエータに駆動電圧を印加し、駆動コイルに流れる電流と磁石の磁束との間に発生する電磁力を利用して、対物レンズの位置をフォーカス方向とトラッキング方向に駆動する。
フォーカス方向の位置制御はフォーカスサーボ動作によって行われるが、フォーカスサーボ動作を開始する前にはフォーカスサーチと呼ばれる動作を行う。フォーカスサーチでは、アクチュエータに所定の駆動電圧のパターンを印加することによって対物レンズの位置を所定範囲で走査し、フォーカスサーボの引き込み範囲を探す。
フォーカスサーチによる対物レンズの移動範囲は、アクチュエータに印加する駆動電圧の範囲とアクチュエータの感度によって定まる。ここで、アクチュエータの感度とは、アクチュエータに印加する駆動電圧に対するアクチュエータの移動量の感度(駆動電圧対移動量特性の傾き)のことをいう。
通常、フォーカスサーチによる対物レンズの移動範囲は製造時に適正な範囲に設定されるが、この設定は製造時のアクチュエータの感度に基づいて行われる。
しかしながら、アクチュエータの感度は、温度等の環境変化や経年変化の影響を受け、必ずしも常に一定の値を示すとは限らず、変化する。
製造時のアクチュエータの感度(以下、アクチュエータの基準感度という)に対して感度が大きくなる方向に変化した場合には、フォーカスサーチの幅は予期した幅よりも大きくなり、対物レンズが光ディスクの表面に衝突して破損する虞も出てくる。逆にアクチュエータの感度が基準感度に対して小さくなる方向に変化した場合は、予期したフォーカスサーチ幅の範囲を走査できず、フォーカスサーボの引き込み範囲を見つけ出せない場合も生じる。
また、上記の問題を回避するため、予めアクチュエータの感度がばらつくことを前提としてフォーカスサーチを行う方法も考えられる。例えば、衝突による破損を防止するためフォーカスサーチの速度を低減する方法や、狭いサーチ幅から広いサーチ幅に徐々に広げていく方法等が考えられる。しかしながら、何れの方法もフォーカスサーチの時間が長くなり、その結果起動時間が長くなってしまう。
また、アクチュエータの感度の変化は、フォーカスサーボ動作やトラッキングサーボ動作にも影響を与える。アクチュエータの感度の増大は各サーボループのループ利得の増加となり、アクチュエータの感度が大きくなりすぎるとサーボループの不安定動作を引き起こす。逆にアクチュエータの感度が低下すると、サーボループの応答性が低下する。
このように、アクチュエータの感度の変化は光ピックアップの性能に大きく影響する。しかしながら、従来の光ディスク装置では、出荷した後に発生するアクチュエータの感度の変化を簡便にモニタする仕組みは設けられておらず、従って感度の変化を補正する仕組みも設けられていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、アクチュエータの感度の変化を簡便に検出すると共に、その変化を補正することによって光ピックアップの性能の安定化を実現することができる光ディスク装置及びその制御方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置は、請求項1に記載したように、光ディスクに照射するレーザ光を集光する対物レンズと、駆動コイルと磁石とを具備し、前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、前記駆動コイルに流れる駆動電流を検出する電流検出部と、前記アクチュエータに印加する駆動電圧と、前記電流検出部にて検出した前記駆動電流とから前記駆動コイルの抵抗値を算出する抵抗値算出部と、前記抵抗値に基づいて前記アクチュエータの感度を求め、前記アクチュエータの基準感度からの変化量を評価する感度評価部と、前記アクチュエータの感度の変化量を補正する感度補正部と、を備えたことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置の制御方法は、請求項8に記載したように、(a)駆動コイルと磁石とを具備するアクチュエータによって対物レンズを駆動し、(b)前記駆動コイルに流れる駆動電流を検出し、(c)前記アクチュエータに印加する駆動電圧と、検出した前記駆動電流とから前記駆動コイルの抵抗値を算出し、(d)前記抵抗値に基づいて前記アクチュエータの感度を求め、前記アクチュエータの基準感度からの変化量を評価し、(e)前記アクチュエータの感度の変化量を補正する、ステップを備えたことを特徴とする。
本発明に係る光ディスク装置及びその制御方法によれば、アクチュエータの感度の変化を簡便に検出すると共に、その変化を補正することによって光ピックアップの性能の安定化を実現することができる。
本発明の実施形態に係る光ディスク装置1及びその制御方法について、添付図面を参照して説明する。
(1)光ディスク装置の構成と全般動作
図1は、本実施形態に係る光ディスク装置1の構成例を示す図である。
図1に示した光ディスク装置1は、CD−R、CD−RW、CD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等の記録型光ディスク100に対して、記録と再生の双方が可能な構成を示しているが、本発明は再生専用の光ディスク装置に対しても適用可能である。
光ディスク100には、螺旋状に溝が刻まれており、溝の凹部をグルーブ、凸部をランドと呼び、グループ又はランドの一周をトラックと呼ぶ。ユーザデータはこのトラック(グルーブのみ又はグルーブ及びランド)に沿って、強度変調されたレーザ光を照射してデータの符号長に対応するマークとスペースを形成することで記録される。
データ再生は、記録時より弱いリードパワー(read power)のレーザ光をトラックに沿って照射して、トラック上にあるマーク及びスペースからの反射光の強度の変化を検出することにより行われる。記録されたデータの消去は、前記リードパワーより強いイレースパワー(erase power)のレーザ光をトラックに沿って照射し、記録層を結晶化することにより行われる。
なお、再生専用の光ディスク100、例えばCD−ROMやDVD−ROMの場合、記録情報に対応するピットが予めトラック上に形成されており、ピットの有無によって変化する反射光の強弱によって再生信号を生成している。
光ディスク100はスピンドルモータ2によって回転駆動される。スピンドルモータ2に設けられたロータリエンコーダ2aからは回転数モニタ信号が出力される。ロータリエンコーダ2aの内部には、例えばホール素子が等間隔に配置されており、スピンドルモータ2が回転すると、各ホール素子からパルス(FGパルス:Frequency Generator pulseと呼ばれることもある)が出力され、スピンドルモータ2の1回転で所定数の複数パルスがロータリエンコーダ2aから出力される。このFGパルスをカウントするにことによってスピンドルモータ2の回転速度を検出することができる。
スピンドルモータ制御回路62では、ロータリエンコーダ2aから出力される回転速度情報(回転数モニタ信号)と、制御部70から指示される制御信号とに基づいて、一定回転速度(角速度)制御(CAV:Constant Angular Velocity)や一定線速度制御(CLV:Constant Linear Velocity)の回転制御を行っている。これらの回転制御信号はスピンドルモータ駆動電流としてスピンドルモータ2に供給される。
光ディスク100に対する情報の記録、再生は、光ピックアップ3によって行われる。光ピックアップ3は、送りモータ4と、ギア4b及びスクリューシャフト4aを介して連結されており、この送りモータ4は、例えばステッピングモータであり、送りモータ制御回路5により制御される。送りモータ4が送りモータ制御回路5からの送りモータ駆動電流により回転することにより、光ピックアップ3が光ディスク100の半径方向に移動する。
光ピックアップ3には、図示しないワイヤ或いは板バネによって支持された対物レンズ30が設けられている。対物レンズ30は、駆動コイル31と磁石51とを備えて構成されるフォーカスアクチュエータ50(図2参照)によってフォーカス方向(対物レンズの光軸方向)への移動が可能である。フォーカスアクチュエータ50は、フォーカス方向の駆動信号であるフォーカス駆動電圧をフォーカス駆動電流に変換し、このフォーカス駆動電流を駆動コイル31に流すことによって生じる電磁力で駆動される。
ここで、フォーカス駆動電圧に対するフォーカスアクチュエータ50のフォーカス方向の移動量の感度をフォーカスアクチュエータ50の感度と定義している。前述したようにフォーカスアクチュエータ50の感度は、温度等の環境変化や経年変化の影響を受けて変化する。本実施形態に係る光ディスク装置では、フォーカスアクチュエータ50の感度の変化を検出し、フォーカスアクチュエータ50の駆動動作を補正する方式を採用しているが、詳しい動作については後述する。
一方、対物レンズ30は、駆動コイル32と磁石53とを備えて構成されるトラッキングアクチュエータ54(図3参照)によってトラッキング方向(光ディスク100の径方向)への移動も可能である。本実施形態では、フォーカスアクチュエータ50と同様に、トラッキングアクチュエータ54の感度の変化も検出し、トラッキングアクチュエータ54の駆動動作を補正するものとしている。
レーザ駆動回路6は、変調部72にてEFM(Eight to Fourteen Modulation)方式や8/16変調方式等で変調された記録データ基づいて、書き込み用の駆動電流をレーザダイオード(レーザ発光素子)33に供給する。変調部72には、ホスト装置200からI/F部71を介して記録用のデータが供給される。
一方、レーザ駆動回路6は情報読取り時には、書き込み用の駆動電流よりも小さな読み取り用の駆動電流をレーザダイオード33に提供する。
フォトダイオード等により構成されるパワー検出部34(フロントモニタ(FM)と呼ぶ場合もある)はレーザ発光素子33が発生するレーザ光の一部をハーフミラー35により一定比率だけ分岐し、光量、即ち発光パワーに比例した信号を受光信号として検出する。検出した受光信号はレーザ駆動回路6にフィードバックされる。レーザ駆動回路6はパワー検出部34からの受光信号に基づいて、所定のレーザパワーで発光するように、レーザ発光素子33を制御する。
レーザ発光素子33はレーザ駆動回路6から供給される駆動電流に応じてレーザ光を発生する。レーザ発光素子33から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ36、ハーフプリズム37、対物レンズ30を介して光ディスク100上に照射される。
一方、光ディスク100からの反射光は、対物レンズ30、ハーフプリズム37、集光レンズ38、およびシリンドリカルレンズ39を介して、光検出器40に導かれる。
光検出器40は、例えば4分割の光検出セルから成り、これら光検出セルの検知信号は再生部60のRFアンプ64に出力される。RFアンプ64は光検知セルからの信号を処理し、ジャストフォーカスからの誤差を示すフォーカスエラー信号FE、レーザ光のビームスポット中心とトラック中心との誤差を示すトラッキングエラー信号TE、及び光検知セル信号の全加算信号である再生信号(RF信号とも呼ばれる)を生成する。
フォーカスエラー信号FEはフォーカス制御部8に供給される。フォーカス制御部8は、フォーカスサーボループが閉じている状態では、フォーカスエラー信号FEに基づいてフォーカス駆動信号を生成する。フォーカス駆動信号はフォーカシング方向の駆動コイル31に供給され対物レンズ30を光軸方向に駆動する。この結果、レーザ光の焦点が光ディスク100の記録面上に常時ジャストフォーカスとなるフォーカスサーボ制御が行われる。なお、フォーカスサーボループの引き込み範囲にレーザ光の焦点を移動させるために、フォーカスサーチが行われるが、このときには制御部70からの制御信号によってフォーカスサーボループを開いた状態で焦点の移動が行われる。
一方、トラッキングエラー信号TEはトラック制御部9に供給される。トラック制御部9はトラッキングエラー信号TEに応じてトラック駆動信号を生成する。トラック制御回路9から出力されるトラック駆動信号は、トラッキング方向の駆動コイル32に供給される。これによりレーザ光が光ディスク100上に形成されたトラック上を常にトレースするトラッキングサーボ制御が行われる。
なお、早送り等の再生では、複数のトラックを跨いで対物レンズを一気にシフトさせる動作(シーク動作と呼ぶ)が行われる。このシーク動作では、制御部70からの制御信号によってトラッキングサーボループを開いた状態で対物レンズ30の移動が行われる。
上記フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御が行われることで、レーザ光の焦点は、光ディスク記録面のトラック上を精度良く追従することができる。この結果、光検出器40の各光検出セルの出力信号の全加算信号RFには、記録情報に対応して光ディスク100のトラック上に形成されたマークやスペースからの反射光の変化が正確に反映され、品質の良い再生信号を得ることができる。
この再生信号(全加算信号或いはRF信号と呼ばれる)は、プリアンプ/等化器65に入力され、ここで適宜の振幅に増幅されアナログ的な波形整形が行われる。プリアンプ/等化器65の出力は、2値化処理部66に入力され、適宜の閾値でスライスされてデジタルデータに変換される。また、このデジタルデータの一部は、PLL制御回路61に入力され、デジタルデータの基本波成分から再生クロックが生成される。
デジタル化された再生信号は、データ復号部63に入力される。データ復号部63では、EFM方式や8/16変調方式等で変調されている記録データを復号する他、同期信号を検出し、同期信号に所定の遅延時間で連なっているデータ系列を抽出し、復号データを得る。
データ復号部63から出力される復号データはエラー訂正部73に入力され、ここでエラー訂正処理が行われた後I/F部71を介してホスト装置200に出力される。以上が光ディスク装置1の全体構成とその全般動作である。
(2)アクチュエータの感度補正
次に、本実施形態に係る光ディスク装置1に特徴的なアクチュエータの感度補正について説明する。最初に、本実施形態に係るアクチュエータ感度補正の動作原理について説明する。なお、フォーカスアクチュエータ50の感度補正とトラッキングアクチュエータ54の感度補正とは基本的に同じ動作原理に基づいており、以下の説明では両者を総称して単にアクチュエータという。
図2は、アクチュエータの駆動電圧Vとアクチュエータの移動量Dとの関係を模式的に示す図である。駆動電圧Vが所定の範囲内であれば、駆動電圧Vと移動量Dとはほぼ線形の関係となる。このとき、駆動電圧Vに対する移動量Dの傾きSがアクチュエータの感度Sということになる。
アクチュエータの感度Sは、基準感度Sに対して、温度等の環境変化や経年変化等によって変化する。図2では、この変化の様子を傾きSからSの破線の直線で模式的に示している。
アクチュエータの感度Sの変化の原因は、次のように考えられる。アクチュエータは、駆動コイルに流れる駆動電流と磁石との間に電磁力によって移動する。この移動量Dは駆動電流に概ね比例する。一方、駆動電流は駆動電圧と駆動コイルの抵抗値Rで定まる。一定の駆動電圧をアクチュエータに印加したとき、駆動コイルの抵抗値Rが変化すると駆動電流が変化し、アクチュエータの移動量Dも変化する。
つまり、駆動コイルの抵抗値Rが基準値よりも大きくなると同じ駆動電圧を印加したとしても駆動電流が減少し、アクチュエータの感度Sが低下する。逆に、駆動コイルの抵抗値Rが基準値よりも小さくなると同じ駆動電圧を印加したとしても駆動電流が増大し、アクチュエータの感度Sが高くなる。このように、アクチュエータの感度Sの変化は、駆動コイルの抵抗値Rの変化によって生じると考えることができる。
図3は、横軸にアクチュエータの感度S、縦軸に抵抗値Rをとった感度対抵抗値特性を模式的に示すグラフである。このような感度対抵抗値特性は、予め実験等によって取得することが可能である。例えば、図2に示したような駆動電圧対移動量の特性を複数の温度環境下で取得し、各温度で測定した駆動コイルの抵抗値Rと、得られた特性の夫々の傾き(感度)から感度対抵抗値特性を求めることができる。
このようにして予め求めた感度対抵抗値特性を、例えばテーブルとして光ディスク装置1に保存しておく。なお、このテーブルには、サーボループゲイン等を設計する際に用いているアクチュエータの基準感度S及びこれに対応する基準抵抗値も併せて含ませておく。
一方、光ディスク装置1には、抵抗値Rを検出する(測定する)仕組みを組み込んでおく。この仕組みによって、光ディスク装置1の現在の動作環境における抵抗値Rを検出し、前述のテーブルを参照することによって、現在の動作環境におけるアクチュエータの感度Sの感度推定値Sを求めることができる。
感度推定値Sが求まると、基準感度Sに対する現在の動作環境での感度の変化量として変化率(S/S)を求めることができる。感度が低下した場合には、変化率(S/S)は1以下の値となり、感度が上がった場合には、変化率(S/S)は1以上の値となる。
そこで、この変化率(S/S)の逆数を補正係数(S/S)として求める。そしてこの補正係数(S/S)をアクチュエータの駆動電圧Vに乗ずれば、アクチュエータの感度Sが変化したとしても、その感度が基準感度Sになるように補正することができる。
本実施形態に係る光ディスク装置1では、上記の動作原理に基づくアクチュエータの感度補正をフォーカス制御部8とトラック制御部9とで行なっている。
図4はフォーカス制御部8の細部構成例を示すブロック図であり、図5はトラック制御部9の細部構成例を示すブロック図である。フォーカス制御部8で行っているフォーカスアクチュエータ50の感度補正と、トラック制御部9で行っているトラッキングアクチュエータ54の感度補正とは実質的には同じものであり、以下の説明ではフォーカス制御部8で行っているフォーカスアクチュエータ50の感度補正を中心に説明する。
フォーカス制御部8は、フォーカスサーボ制御部80、ファオーカスサーチパターン記憶部81、切換部82、感度補正部83、電圧/電流変換部84、電流検出部85、抵抗値算出部86、感度評価部87、感度対抵抗値特性記憶部88を備えて構成されている。
フォーカスサーボ制御部80では、フォーカスサーボ動作を行うための駆動電圧VがRFアンプ64から出力されるフォーカスエラー信号に基づいて生成される。この駆動電圧は切換部82に入力され、制御部70からの制御信号がフォーカスサーボループ閉を示しているときは感度補正部83に出力される。
一方、制御部70からの制御信号がフォーカスサーボループ開を示しているときには、フォーカスサーチパターン記憶部81に記憶されている所定のサーチパターンに対応する駆動電圧Vが切換部82を介して感度補正部83に出力される。
感度補正部83では、感度評価部87で算出された補正係数kが、入力された駆動電圧Vに乗じられ、補正後の駆動電圧V’( V’=k・V)が生成される。補正後の駆動電圧V’は、電圧/電流変換部84にて駆動電流Iに変換され、電流検出部85を通過してフォーカスアクチュエータ50の駆動コイル31に印加される。
一方、所定のテスト期間(例えば、光ディスク100を光ディスク装置1に挿入直後の期間)には、感度補正部83から、テスト用の駆動電圧Vが出力される。この駆動電圧Vは、電圧/電流変換部84にてテスト用の駆動電流Iに変換され駆動コイル31に印加される。このときの駆動電流Iは電流検出部85にて検出される。
抵抗値算出部86では、検出した駆動電流Iと感度補正部83から出力される駆動電圧Vとから、駆動コイル31の抵抗値Rが算出される。
感度評価部87では、感度対抵抗値特性記憶部88に保存されている「感度対抵抗値特性」のテーブルを参照し、算出された抵抗値Rに対応する現在の推定感度Sを求める。さらに感度評価部87では、推定感度Sとテーブルに含まれている基準感度Sとから、補正係数kを、k=(S/S)、として求め、感度補正部83に出力する。
他方、トラック制御部9は、図5に示したように、トラッキングサーボ制御部90、レンズシフト部91、切換部92、感度補正部93、電圧/電流変換部94、電流検出部95、抵抗値算出部96、感度評価部97、感度対抵抗値特性記憶部98を備えて構成されている。
トラッキングサーボ制御部90では、トラッキングサーボ動作を行うための駆動電圧VがRFアンプ64から出力されるトラッキングエラー信号に基づいて生成される。この駆動電圧Vは切換部82に入力され、制御部70からの制御信号がトラッキングサーボループ閉を示しているときは感度補正部93に出力される。
一方、シーク動作時には、制御部70からの制御信号はトラッキングサーボループ開を指示する信号となる。このとき、レンズシフト部91では所定のレンズシフト量に対応する駆動電圧Vが生成され、切換部82を介して感度補正部93に出力される。
上記以外の機能構成ブロック(感度補正部93、電圧/電流変換部94、電流検出部95、抵抗値算出部96、感度評価部97、感度対抵抗値特性記憶部98)の動作は、フォーカス制御部8と同様のものであり、説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る光ディスク装置1の制御方法、特に、アクチュエータの感度補正に係る制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6中、ステップST1からステップST9までの処理がアクチュエータの感度Sの補正係数kを求める手順であり、これらの処理はテスト期間中、例えば、光ディスク100を挿入した直後の短時間の期間に行われる。ステップST10の補正は、光ディスク装置1が通常の動作、即ち、フォーカスサーチ動作や、フォーカスサーボ動作、トラッキングサーボ動作を行うときに、補正係数kを用いて感度補正を行なう手順である。
まず、光ディスク100の挿入後、テスト用の駆動電圧Vを設定し、テスト用の駆動電流Iに変換して駆動コイル31(又は駆動コイル32)に印加する(ステップST1)。次に、このとき流れる現在の動作環境における駆動電流Iを検出し(ステップST2)、抵抗値Rを算出する(ステップST3)。
次に、算出された抵抗値Rからアクチュエータの異常判定を行う(ステップST4)。抵抗値Rが所定の許容範囲を超えて変化している場合には、アクチュエータに何らかの不具合が発生していると考えられるからである。この場合には、異常を示す信号を、制御部70、又は制御部70を経由して外部のホスト装置200に出力して(ステップST5)、処理を終了する。
一方、抵抗値Rが許容範囲内の場合には、ステップST6へ進み感度対抵抗値特性のテーブルを参照する。そして、測定した現在の駆動コイル31(又は駆動コイル32)の抵抗値Rに対応するアクチュエータの感度Sを推定する(ステップST7)。
さらに、基準感度Sからの変化率(S/S)を算出し(ステップST8)、その逆数を補正係数k(=(S/S))として算出する(ステップST9)。
以上がテスト期間中に行なわれる補正係数kの算出手順である。補正係数kの算出後は、通常の動作モードに戻り、アクチュエータの駆動電圧Vに補正係数kを乗ずることによってアクチュエータの感度Sの補正を行なう。
なお、感度対抵抗値特性は、上述したようなテーブルを参照する方式の他、近似式を用いる方式でも良い。予め実験等で求めた感度対抵抗値特性に対するフィッティングカーブ(近似式)を事前に求めておき、この近似式にステップST3で得られた抵抗値Rを代入してアクチュエータの推定感度Sを求めることができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る光ディスク装置1、及びその制御方法によれば、温度等の環境変化や経年変化等によってアクチュエータの感度が変化したとしても、現在の動作環境におけるアクチュエータの感度の変化を簡便に検出することが可能であり、さらにその変化を補正することによって光ピックアップの性能の安定化を実現することができる。また、駆動コイルの抵抗値を閾値判定することによって、アクチュエータの異常判定を容易に行うことができる。
なお、本発明は上記の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
本発明の実施形態に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図。 本実施形態に係るアクチュエータの感度補正の動作原理を示す第1の図。 本実施形態に係るアクチュエータの感度補正の動作原理を示す第2の図。 光ディスク装置のフォーカス制御部の細部構成例を示すブロック図。 光ディスク装置のトッラク制御部の細部構成例を示すブロック図。 本実施形態に係るアクチュエータの感度補正の処理例を示すフローチャート。
符号の説明
1 光ディスク装置
3 光ピックアップ
8 フォーカス制御部
9 トラック制御部
30 対物レンズ
31 駆動コイル(フォーカス用)
32 駆動コイル(トラッキング用)
50 フォーカスアクチュエータ
54 トラッキングアクチュエータ
83、93 感度補正部
84、94 電圧/電流変換部
85、95 電流検出部
86、96 抵抗値算出部
87、97 感度評価部

Claims (14)

  1. 光ディスクに照射するレーザ光を集光する対物レンズと、
    駆動コイルと磁石とを具備し、前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、
    前記駆動コイルに流れる駆動電流を検出する電流検出部と、
    前記アクチュエータに印加する駆動電圧と、前記電流検出部にて検出した前記駆動電流とから前記駆動コイルの抵抗値を算出する抵抗値算出部と、
    前記抵抗値に基づいて前記アクチュエータの感度を求め、前記アクチュエータの基準感度からの変化量を評価する感度評価部と、
    前記アクチュエータの感度の変化量を補正する感度補正部と、
    を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記感度評価部は、
    駆動電圧を印加したときの前記アクチュエータの移動量で表わされるアクチュエータの感度と、前記駆動コイルの抵抗値との関係を示す感度対抵抗値特性、
    に基づいて前記変化量を評価する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記感度評価部は、
    予め測定したデータに基づいて作成されたテーブルを参照して前記感度対抵抗値特性を得る、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記感度評価部は、
    予め測定したデータに基づいて作成された近似式によって前記感度対抵抗値特性を得る、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  5. 前記感度評価部は、
    測定した前記抵抗値が所定の範囲外となった場合には、その旨を示す異常信号を外部に出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  6. 前記感度補正部は、
    前記基準感度からの変化量に基づいて、フォーカスサーチを行うときのアクチュエータの駆動電圧を補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  7. 前記感度補正部は、
    前記基準感度からの変化量に基づいて、フォーカスサーボループ又はトラッキングサーボループのループゲインを補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. (a)駆動コイルと磁石とを具備するアクチュエータによって対物レンズを駆動し、
    (b)前記駆動コイルに流れる駆動電流を検出し、
    (c)前記アクチュエータに印加する駆動電圧と、検出した前記駆動電流とから前記駆動コイルの抵抗値を算出し、
    (d)前記抵抗値に基づいて前記アクチュエータの感度を求め、前記アクチュエータの基準感度からの変化量を評価し、
    (e)前記アクチュエータの感度の変化量を補正する、
    ステップを備えたことを特徴とする光ディスク装置の制御方法。
  9. ステップ(d)では、
    駆動電圧を印加したときの前記アクチュエータの移動量で表わされるアクチュエータの感度と、前記駆動コイルの抵抗値との関係を示す感度対抵抗値特性、
    に基づいて前記変化量を評価する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の光ディスク装置の制御方法。
  10. ステップ(d)では、
    予め測定したデータに基づいて作成されたテーブルを参照して前記感度対抵抗値特性を得る、
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置の制御方法。
  11. ステップ(d)では、
    予め測定したデータに基づいて作成された近似式によって前記感度対抵抗値特性を得る、
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置の制御方法。
  12. 測定した前記抵抗値が所定の範囲外となった場合には、その旨を示す異常信号を外部に出力する、
    ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載の光ディスク装置の制御方法。
  13. ステップ(e)では、
    前記基準感度からの変化量に基づいて、フォーカスサーチを行うときのアクチュエータの駆動電圧を補正する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の光ディスク装置の制御方法。
  14. ステップ(e)では、
    前記基準感度からの変化量に基づいて、フォーカスサーボループ又はトラッキングサーボループのループゲインを補正する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の光ディスク装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015015067A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 クラリオン株式会社 光ピックアップの制御装置及び光ディスク装置

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