JP4150159B2 - 伝送経路制御装置及び伝送経路制御方法並びに伝送経路制御プログラムを記録した媒体 - Google Patents

伝送経路制御装置及び伝送経路制御方法並びに伝送経路制御プログラムを記録した媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットプロトコルネットワーク(以下、インターネットプロトコルをIPと略称する場合がある。従って、インターネットプロトコルネットワークはIPネットワークと略称される)を構成する通信装置(例えば、ルータ)に設けられる伝送経路制御装置に関し、更には同装置にて実行される伝送経路制御方法並びに同装置で使用される伝送経路制御プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットは、現在全ての通信アプリケーションをインターネットプロトコル上で扱うことを意図し、急速に普及しつつある。更にインターネットは、元来、コネクションを確立しないコネクションレスなネットワークアーキテクチャを持ち、且つ、IPパケット内に記述されている宛先アドレスを基に、出方路へとルーティングされるようになっている。つまり、かかる機能を持つ通信装置内では、IPパケットが装置に到着した時点で、そのIPアドレスに該当する出方路へとIPパケットを転送するだけである。
【0003】
このようなネットワークアーキテクチャを持つインターネットでは、どのIPアドレスをどの出方路へ転送するかを決定するために、ルーティングプロトコルと呼ばれる経路決定用のプロトコルが通信装置間で取り扱われている。
現在、ルーティングプロトコル用のアルゴリズムとして、ダイクストラ(Dijkstra)のアルゴリズムを用いた方式が一般的である。しかしながら、かかるルーティングプロトコルでは、着信先までの複数のルートを選択することができなかったり、ネットワークトポロジーが変化したときしか、ルーティングプロトコルが実行されなかったりするという課題がある。
【0004】
つまり、上記のような技術では、いったんルートが確定してしまうと、そのルートしかIPパケットは転送されないことになり、その結果、慢性的な輻輳が発生してしまうおそれがある。
また、上記のような技術では、複数のルートを設定することができないため、あるルートが輻輳していても、別のルートが空いているにもかかわらず、そのルートを使用することができないという課題もある。
【0005】
そこで、次のような技術が提案されている。
(1−1)OSPF(Open Shortest Path First)における等コストマルチパス(EqualCost Multipath ) 技術
(1−2)IBGP(Internal Border Gateway Protocol)におけるマルチパス(Multipath) 技術
すなわち、(1−1)の技術による手法は、OSPFの機能を用いた手法であり、起点となる通信装置から終点となる通信装置までに、コストが等価なパスを複数本張ることができる機能を用いて、この複数本のパス( マルチパス) 間で負荷の分散を行なうようにしているのである。
【0006】
また、(1−2)の技術による手法は、IBGPの機能を用いて、パスを複数本張り、この複数本のパス( マルチパス) 間で負荷の分散を行なうようにしているのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような上記(1−1)によるOSPFの機能を用いた手法では次のような課題がある。
すなわち、マルチパスはコストが等価でなければならないという制限があり、パス選択の自由度が低く、更にOSPFを使用しているため、リアルタイムでのネットワーク負荷の変動に対処できない。
【0008】
また、上記(1−2)によるIBGPの機能を用いた手法でも、OSPFの機能を用いた手法での課題と同様、マルチパスはコストが等価でなければならないという制限があり、パス選択の自由度が低いという課題を有する。
なお、ネットワークを相互に接続するデータ処理装置間で、レイヤ3でパスを設定し、レイヤ3でのルート単位で負荷を分散することにより、動的にトラヒック平衡を与えて、ネットワーク性能を改善する技術も提案されているが( 特開平10-224400 号公報参照) 、かかる技術では、ネットワーク間でのトラヒック平衡を与えることはできても、ネットワーク内での負荷分散を行なうことはできず、更にレイヤ3で且つルート単位での負荷分散しか考慮しておらず、負荷分散制御が複雑になるおそれがある。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、ネットワーク内の通信装置において、起点となる通信装置(発信元通信装置) から終点となる通信装置(着信先通信装置) までに複数のルート(伝送経路) を設定し、設定されたルート間で負荷の分散を行なえるようにして、ネットワークトポロジーに関係なく、また伝送経路の種類によらないで、インターネット等のネットワーク内でトラヒックエンジニアリングを可能にした、伝送経路制御装置及び伝送経路制御方法並びに伝送経路制御プログラムを記録した媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
図1(a),(b)は本発明の原理説明図であるが、まず、本発明にかかる伝送経路制御装置は、図1(a) に示すようなIPネットワーク(このIPネットワークは、発信元通信装置1Sと、着信先通信装置1Dと、発信元通信装置1Sと着信先通信装置1Dとの間に設定可能な複数の伝送経路2−i(i=1〜N:Nは自然数)と、上記伝送経路2−iのいずれかに介装される中継通信装置1Rとをそなえている)を構成する通信装置1S又は1D又は1R(以下、発信元通信装置1S,着信先通信装置1D,中継通信装置1Rを特に区別しないで表記する場合は、単に通信装置1という)に設けられる装置である。
【0011】
そして、本発明にかかる伝送経路制御装置は、図1(b)に示すように、トラヒック特性収集部3,トラヒック特性通知部4,負荷演算部5,判定部6及び負荷均等化部7をそなえている。
ここで、トラヒック特性収集部3は、通信装置1又は他の通信装置に接続された伝送経路2−iのトラヒック特性を収集するものであり、自己の通信装置1でのトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部3Aと、他の通信装置から通知されるトラヒック特性を受信するトラヒック特性受信部3Bとで構成されている。
【0012】
トラヒック特性通知部4は、トラヒック特性収集部3(特に3A)で収集されたトラヒック特性を他の通信装置に通知するものである。
また、負荷演算部5は、トラヒック特性収集部3で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算するものである。
判定部6は、負荷演算部5で求められた負荷情報に基づいて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうもので、負荷均等化部7は、負荷演算部5で求められた負荷を前記発信元通信装置1Sと前記着信先通信装置1Dとの間に設定された複数の伝送経路間で均等化するものである。
【0013】
なお、発信元通信装置1S,着信先通信装置1D,中継通信装置1Rのそれぞれに設けられる伝送経路制御装置に、上記のようなトラヒック特性収集部3,トラヒック特性通知部4,負荷演算部5,判定部6及び負荷均等化部7を設けることは勿論可能であるが、発信元通信装置1Sに設けられる伝送経路制御装置に、トラヒック特性収集部3,トラヒック特性通知部4,負荷演算部5,判定部6及び負荷均等化部7を設け、発信元通信装置1S以外の着信先通信装置1D,中継通信装置1Rのそれぞれに設けられる伝送経路制御装置には、トラヒック特性収集部3,トラヒック 特性通知部4だけを設けることは原理上可能である。
【0014】
なお、トラヒック特性収集部3が、収集したトラヒック特性値を平滑化する手段を有していてもよい。
さらに、発信元通信装置1Sに設けられるトラヒック特性収集部3が、発信元通信装置1Sに接続された各伝送経路2−iの使用率を、中継通信装置1Rから収集した中継通信装置1Rに接続されている伝送経路2−iの使用率に関する情報を基に判定する手段を有していてもよい。
【0015】
また、発信元通信装置1Sに設けられる負荷演算部5が、中継通信装置1Rにおいて発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を有し、且つ、発信元通信装置1Sに設けられる判定部6が、実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率に関する情報を求める演算手段を有するとともに、この演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報に基づき、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成してもよい。
【0016】
さらに、発信元通信装置1Sに設けられる判定部6が、負荷演算部5で求められた負荷情報に基づいて、削除対象となる伝送経路の候補を選択する手段と、この削除候補選択手段により選択された削除候補の伝送経路を削除した場合における他の伝送経路の負荷を予測する手段と、この負荷予測手段により予測された他の伝送経路の負荷を所定の基準値と比較し、この比較結果に応じて、この削除候補の伝送経路を削除するか否かを決定する手段とをそなえて構成してもよい。
【0017】
また、発信元通信装置1Sに設けられる負荷均等化部7が、中継通信装置1Rにおいて発生したパケット廃棄数を考慮して得られる実効的な負荷から得られる実効帯域に基づいて全伝送経路について求められた平均実効帯域から、各伝送経路での移動すべき実効帯域を求める移動実効帯域演算手段を有するように構成してもよい。
【0018】
そして、本発明では、発信元通信装置1Sと、着信先通信装置1Dと、発信元通信装置1Sと着信先通信装置1Dとの間に設定可能な複数の伝送経路2−iと、伝送経路2−iのいずれかに介装される中継通信装置1RとをそなえてなるIPネットワークを構成する発信元通信装置以外の他の通信装置において、
(A1)他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集ステップと、
(A2)トラヒック特性収集ステップで収集された該トラヒック特性を該発信元通信装置に通知するトラヒック特性通知ステップとが実行されるとともに、上記発信元通信装置1Sにおいて、
(B1)発信元通信装置1Sに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集ステップと、
(B2)トラヒック特性収集ステップで収集されたトラヒック特性及び他の通信装置から得られたトラヒック特性の一方又は両方に基づいて負荷を演算する負荷演算ステップと、
(B3)負荷演算ステップで求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定ステップと、
(B4)負荷演算ステップで求められた負荷を前記発信元通信装置1Sと前記着信先通信装置1Dとの間に設定された複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化ステップとが実行される。
【0019】
また、上記図1(a)に示すIPネットワークを構成する1で使用すべく、通信装置又は他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集手段と、トラヒック特性収集手段で収集された該トラヒック特性を他の通信装置に通知するトラヒック特性通知手段と、トラヒック特性収集手段で収集された該トラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算手段と、負荷演算手段で求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定手段と、負荷演算手段で求められた負荷を前記発信元通信装置と前記着信先通信装置との間に設定された複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化手段として、上記通信装置を機能させるための伝送経路制御プログラムを記録した媒体も用意されている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施の形態として、ラベルスイッチ型ルータ(通信装置)としてのMPLSルータに本伝送経路制御装置を装備して、MPLS(Multi-Protoco1 Label Switching)を用い、MPLSのラベル機能を用いて、ルーテイングプロトコルとは異なるルートを設定し、負荷分散を行なう場合について説明する。ここで、MPLSとは、レイヤ2のラベルをIPに特化して使用することにより、現在のルータでは実現困難なサービスを簡易にかつ効果的に行なうことが可能な方式をいう。
【0021】
以下においては、MPLSの概要を説明した上で、MPLSにおける負荷分散手法ないし負荷分散アルゴリズム(作用説明を含む)について説明する。
(2−1)MPLSの概要説明
まず、MPLSの概要を説明する。図2(a),(b)に、MPLSのネットワーク構成および基本パケット転送要領を示す。MPLSネットワークは、エッジ・ラベル・スイッチング・ルータ(Edge Label Switching Router 、以下、エッジLSRという)11Eやコア・ラベル・スイッチング・ルータ(Core LabelSwitching Router 、以下、コアLSRという)11Cで構成される。これをMPLSドメインと呼ぶ。
【0022】
ここで、エッジLSR11Eは、図2(a),(b)に示すように、既存インターネットワークとの境界に位置し、パケットにラベルを付加することによって、高性能、高付加価値のネットワークレイヤサービスを実現するルータであり、このエッジLSRは、ラベル付けされていないフレームベース(Frame Base)のLAN インターフェースを終端するものである。
【0023】
また、コアLSR11Cは、ラベルが付加されたパケットやセルをラベル交換するルータであり、このコアLSR11Cは、ラベル交換ばかりでなく、レイヤ3ルーティングやレイヤ2スイッチングをサポートするように構成することもできる。
また、標準のネットワークレイヤのルーティングプロトコルと連携し、ラベル・スイッチングによるインターネットワーク上のデバイス間でラベル情報を交換しあう際に用いられるプロトコルは、ラベル・ディストリビューション・プロトコル〔 Label Distribution Protoco1 (LDP)〕である。
【0024】
なお、図2(a)の符号9S,9Dはパソコン等の端末を示している。
図2(a)に示すようなMPLSネットワークでは、MPLSドメイン内に到着したIPパケットに、着信端末へと通じるパスに対応づけられたラベルが、エッジLSR11Eにより付与される。図2(b)では、ラベルAが付与され、コアLSR11Cへと送出される。コアLSR11Cでは、そのラベルのみを見て、ラベルAに対応する出力方路へと交換する。交換された出方路にパケットを送出するときには、新たにラベルBが付与される。これをラベルスワッピングと呼ぶ。このようにMPLSドメイン内では、ラベルスワッピングを行ないながら、ラベルに従い順次目指す着信端末9Dへと転送されていく。MPLSドメインの出口のエッジLSR11Eではラベルは取り除かれ、MPLSドメインヘと転送される。
【0025】
次に、MPLSで用いるラベルについて説明する。
まず、MPLSを実現するには以下の2つの手法がある。
▲1▼既存スイッチを流用する手法
▲2▼新ラベルを定義する手法
▲1▼による既存スイッチを流用する手法は、非同期転送モード(ATM :Asynchronous Transfer Mode))やフレームリレー(Frame Relay ,FRとも表記する)といった既存スイッチを用いる手法であり、ATM では仮想パス識別子(VPI )と仮想チャネル識別子( VCI)との領域をラベルとして用い、フレームリレーではDLCIをラベルとして用いる。
【0026】
▲2▼による新ラベルを定義する手法では、シム(Shim)ヘッダと呼ばれる新たに定義されたラベルを用いる。シムヘッダはレイヤ3とレイヤ2との間に挿入されるが、図3にその概要を示す。
シムヘッダには、図3に示すように、ラベルの他、TTL やラベルスタック用のポインタSが付与されている。ラベルスタックは、ラベルの階層化のために用いられ、このラベルスタックを用いることにより、例えばMPLSドメイン内で複数のMPLSドメインを階層化してネットワークを構築することができる。図3では、S =1 であると、それが最後のラベルであると認識されるようになっている。
【0027】
なお、ラベルは、ATM/FR以外に、PPP over S0NET用や、イーサフレーム(LAN)用にも定義されている(図3の右側に示されているPPPやLANを参照)。
また、ラベルは、例えば4 オクテット長で図4のように示される。そして、このラベルは階層構造を持つことが可能であり、その構造をラベル・スタック(Label stack )と呼ぶ。図4に示すラベルおよびその他の付加情報は、MBLSで定義したMPLSヘッダに表示されるか、またはL2ヘッダやATM ヘッダにも表示される場合がある。
【0028】
図4に示す S (Bottom of Stack)は、ラベル・スタックの最下位に位置する最終エントリである場合に、1 にセットされるもので、その他のエントリは全てO にセットされるものである。
また、図4に示す TTL (Time-to-Live) は、TTL をエンコードするために使用されるフィールドを表しており、ラベルドパケット(1abeled packet)がフォワードされる前に1 ずつ減算されるようになっている。減算されて0 になったパケットはそれ以上フォワードしてはならず、この場合、このパケットはそのまま廃棄されるか、ラベル・スタックを取り除かれて、ネットワークレイヤの処理に渡される。そして、ネットワークレイヤの処理に移行した後も決してこのパケットをフォワードしてはならないようになっている。
【0029】
次に、ラベル・スイッチド・パス(Labe1 Switched Path:LSP)について説明する。LSPとは、図5からもわかるように、入り口のLSRから中間のLSRを経て出口のLSRまでのパスのことをいうが、LSPに対応づけられて、各LSRでのラベルが決定されるようになっている。本発明では、後述するが、トラヒック特性の収集を、LSPごとに行なうようになっている。
【0030】
さらに、LSPを確立する手法について説明する。
まず、LSPを確立する手法として、以下の2方式がIETFで提案されている。
▲1▼LDP(Label Distribution Protoco1)を用いた手法
▲2▼RSVP- トンネル(RSVP-Tunne1) を用いた手法
以下は、▲2▼のRSVP-Tunne1 を用いた手法について説明する。
【0031】
LSP-tunne1 は、従来のRSVPを拡張して実行されるもので、この方式の背景は、MPLSがRSVPを搭載している場合、それらを合体させることによりフローをより柔軟に管理可能であるであろうということから来ている。
LSP-tunne1 はRSVPに対して以下の5 つの新オブジェクト[ LABEL REQUEST(パスメッセージ(PATH メッセージ) 中で使用するもの),LABEL(Resvメッセージ中で使用するもの),EXPLICIT ROUTE(PATHメッセージ中で使用するもの),RECORD ROUTE(PATHメッセージ,Resvメッセージ中で使用するもの) 及びSESSION ATTRIBUTE(PATHメッセージ中で使用するもの) ] を定義している。
【0032】
ここで、 LABEL REQUEST オブジェクトは、PATHメッセージ中で使用するものであり、中間ルータと受信ノードで、そのパスに関するラベルを決定するために使用される。パス( =LSP-tunne1)を確立するために、送信元LSRはLABEL REQUEST を持つPATHメッセージを生成し、更にLABEL REQUEST を送信したノードは、そのPATHメッセージに対応するResvメッセージを受信する準備をしておかなければならない。もしLABEL REQUEST を含んでいないPATHメッセージを受け取ったならば、それにLABEL REQUEST オブジェクトを書き込んではならないようになっている。
【0033】
LABEL オブジェクトは、 Resv メッセージ中で使用するものであるが、LSP-tunnel では、ラベルはResvメッセージ中に入れて送信元へと返されるようになっている。そして、Resvメッセージは、PATHメッセージの経路に沿って送信元へ向かって返信される。さらに、LABEL オブジェクトを持つResvメッセージを受信した各ノードは、そのラベルをLSP-tunne1 の出力側のラベルとして使用し、もしそのノードがLABEL REQUEST の送信者でなかったならば、新たなラベルを割り当て、その新ラベルをResvメッセージのLABEL オブジェクトに置くという処理を実行するようになっている。そして、上流に送信したラベルは、そのLSP-tunne1 の入力側ラベルとして使用される。
【0034】
EXPLICIT ROUTE オブジェクト(ER0) は、PATHメッセージ中で使用するものであるが、もしこのオブジェクトがPATHメッセージ中に現れたならば、そのPATHメッセージは、ERO によって明記されたパスに沿ってそのメッセージを転送しなければならない。ERO は明示的ルーティングに用いることを意図したものである。
RECORD ROUTE オブジェクトは、PATHメッセージ, Resvメッセージ中で使用するものであるが、これにより送信ノードがLSP-tunne1 の実際の経路についての情報を受け取ることが可能となる。これはパスベクトル(path vector) と似ていて、ループ検出にも使用できるもののである。
【0035】
SESSION ATTRIBUTE オブジェクトは、PATHメッセージ中で使用するものであるが、このSESSION ATTRIBUTE オブジェクトは、PATHメッセージに付与されて、セッションの識別と診断に使用できる。更に、このオブジェクトは、プレエミッション(preemption ) , 優先権, ローカルプロテクションなどを持っている。
図6に、RSVPを用いたLSP-tunnel のメッセージの流れを示す。RSVP-tunnel は、下流からラベルを割り当てていくため、ダウンストリーム・オン・デマンド(Downstream-on-demand)方式である。図6からもわかるように、まず、MPLSドメイン内の最初のMPLSルータ(LSR1)が、RSVPのPATHメッセージ中にLABEL REQUEST オブジェクトを入れて下流へと送信する。その後、着信先のノード(LSR4)のそのPATHメッセージが到達したならば、着信先ノード(LSR4)はResvメッセージ中にLABEL オブジェクトを入れて、その上流へと返す。ラベルの割り当て方は上述した通りである。
【0036】
本発明では、このRSVPメッセージ中にトラヒック特性値を埋め込んで転送している。
(2−2)MPLSにおける負荷分散手法の説明
負荷分散をMPLSを用いて行なう場合、図7に示すように、上記LSPを用いて、発信元(source)MPLSルータ11Sと着信先(destination )MPLSルータ11Dの間に複数の伝送経路〔パス(path)すなわちLSP;本実施形態ではパス(path)とLSPとは同義で使用する〕12−i(i=1〜N:Nは自然数)を設定する。この場合、LSPはMPLSのラベルを用いて設定する。LSPの設定にはRSVP- LSP-Tunne1 のようなLSP設定プロトコルを用いる。なお、図7において、11Rは中継MPLSルータを示す。
【0037】
また、伝送経路のルータ間の部分をリンクといい、例えば図7において伝送経路12−1はM個のリンク(link1〜linkM)で構成されている。
この図7に示すMPLSのネットワーク構成も、発信元MPLSルータ11Sと、着信先MPLSルータ11Dと、発信元MPLSルータ11Sと着信先MPLSルータ11Dとの間に設定可能な複数の伝送経路12−i(i=1〜N:Nは自然数)と、上記伝送経路12−iのいずれかに介装される中継MPLSルータ11RとをそなえたIPネットワークであることがわかる。なお、この実施形態においても、発信元MPLSルータ11S,着信先MPLSルータ11D,中継MPLSルータ11Rを特に区別しないで表記する場合は、単にMPLSルータ11という。
【0038】
図8にIPネットワークを構成するMPLSルータの機能ブロック図を示すが、この図8に示すように、MPLSルータ11は、IPパケット転送部111,ルーティングプロトコル部112,パス選択部113,LSP選択部114, LSP設定部115及びトラヒックエンジニアリング部116をそなえて構成されている。
【0039】
ここで、IPパケット転送部111は入力パケットにIPパケット転送処理等の所望の処理を施して他のルータへパケットを転送する機能を有し、ルーティングプロトコル部112は他のルータへのトラヒック特性の通知又は他のルータからのトラヒック特性の収集を仲介するものである。なお、このルーティングプロトコル部112は、MPLSルータがネットワークに接続されると、ルーティングプロトコルを動作させて、ネットワークに接続されている他のMPLSルータの発見を行なう機能も有している。この発見には一般的にハロー(Hello )パケットが用いられる。
【0040】
パス選択部113は、ルーティングプロトコルにより、ネットワークのトポロジーが判明すると、パス選択のために、リンク状態データベース(Link State Database) 113Aを作成する機能を有している。このリンク状態データベース113Aは、LSP選択部114を経てLSP設定部115により他MPLSルータとの間でLSPを設定する。
【0041】
LSP選択部114は、パス選択部113のリンク状態データベース113Aと連携し、LSP選択のために、代替経路情報データベース114Aを作成する機能を有している。このとき、従来のルーティングプロトコルに無い、MPLS独自のルーティングテーブルが作成される。そして、この代替経路情報データベース114Aは、トラヒックエンジニアリング部116と連携し、必要に応じて代替経路をLSPを用いて設定するようになっている。つまり、終点のMPLSルータとの間に複数のLSPを設定することにより、そのLSP間で負荷のバランスを行なうようにするためである。
【0042】
LSP設定部115は、LSP選択部114でのLSP選択結果に応じて終点のMPLSルータとの間に複数のLSPを設定する機能を有するもので、このLSP設定部115でのLSP設定結果がIPパケット転送部111へ伝達され、IPパケット転送部111でIPパケットの転送態様が設定されるようになっている。
【0043】
トラヒックエンジニアリング部116は、本発明にかかる負荷バランスに関する一連の機能を有するもので、図9に示すように、負荷観測部116A,トラヒック特性値計算部116B,トラヒックエンジニアリング計算部116C,負荷調整部116Dをそなえて構成されている。
負荷観測部116Aは、パケット転送部111から送られてくる使用率やパケット損失数といったトラヒック特性値をトラヒック特性値計算部116Bへ送る機能を有するもので、トラヒック特性値計算部116Bは、トラヒック特性値のスムージング化や最大値化を行なって、他のMPLSルータへ送信したり、他MPLSルータより送られてきたトラヒック特性値を収集して、トラヒックエンジニアリング計算部116Cへと送る機能を有する。
【0044】
トラヒックエンジニアリング計算部116Cは、実効的な負荷(Effective Load)や実効帯域(Effective Bandwidth )等の計算を行ない、各LSPの帯域に応じた負荷の調整を行なう機能を有するもので、トラヒックエンジニアリング計算部116Cで得られた計算(演算)結果は、負荷調整部116Dへと送信されるようになっている。
【0045】
負荷調整部116Dは、トラヒックエンジニアリング計算部116Cからの情報に基づいて、トラヒックシェアー(Traffic Share )の幅を決めて、その結果をLSP選択部114を介してLSP設定部115へ送る機能を有するもので、LSP設定部115では、その後、トラヒックシェアー幅をIPパケット転送部111で設定するようになっている。
【0046】
すなわち、トラヒックエンジニアリング部116は、自MPLSルータ又は他のMPLSルータに接続されたLSP(伝送経路)のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部と、このトラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性を他のMPLSルータに通知するトラヒック特性通知部と、トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算部と、この負荷演算部で求められた負荷情報に基づいてLSPを追加するか削除するかの判定を行なう判定部と、負荷演算部で求められた負荷を複数のLSPi(iは自然数)間で均等化する負荷均等化部との各機能をそなえていることになり、このトラヒックエンジニアリング部116が本発明の伝送経路制御装置の主要部をなすことになる。
【0047】
なお、負荷観測部116Aやトラヒック特性値計算部116Bがトラヒック特性収集部の機能を、トラヒック特性値計算部116Bが,トラヒック特性通知部の機能を、トラヒックエンジニアリング計算部116Cが負荷演算部,判定部,負荷均等化部の機能を主として発揮する。
また、上記のトラヒック特性収集部,トラヒック特性通知部,負荷演算部,判定部及び負荷均等化部の機能をMPLSルータに持たせるために、通常は上記のトラヒック特性収集部として機能させるためのトラヒック特性収集手段(このトラヒック特性収集手段はこのMPLSルータ又は他のMPLSルータに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集する機能を有する)と、トラヒック特性通知部として機能させるためのトラヒック特性通知手段(このトラヒック特性通知手段は、トラヒック特性収集手段で収集されたトラヒック特性を他のMPLSルータに通知する機能を有する)と、負荷演算部として機能させるための負荷演算部手段(この負荷演算部手段はトラヒック特性収集手段で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算する機能を有する)と、判定部として機能させるための判定手段(この判定手段は負荷演算手段で求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう機能を有する)と、負荷均等化部として機能させるための負荷均等化手段(この負荷均等化手段は負荷演算手段で求められた負荷を複数の伝送経路間で均等化する機能を有する)として、ルータを機能させるための伝送経路制御プログラムを記録した媒体から、各MPLSルータに上記の伝送経路制御プログラムをインストールすることが行なわれる。
【0048】
このインストールは、ルータ若しくはルータに接続のコンピュータにフロッピーディスクやMOディスク等の記録媒体をセットして行なうほか、IPネットワークを通じて配信された伝送経路制御プログラムを使用して行なってもよい。
なお、実際のIPネットワークは、MPLSルータをノードとして蜘蛛の巣状に構成されているので、いずれのMPLSルータも、発信元MPLSルータ,着信先MPLSルータ,中継MPLSルータと成りうるので、本実施形態では、図7に示す発信元MPLSルータ11S,着信先MPLSルータ11D,中継MPLSルータ11Rのそれぞれのトラヒックエンジニアリング部116に、上記のようなトラヒック特性収集部,トラヒック特性通知部,負荷演算部,判定部及び負荷均等化部の機能を全て有する例を示しているが、発信元MPLSルータ11Sのトラヒックエンジニアリング部に、トラヒック特性収集部,トラヒック特性受信部,負荷演算部,判定部及び負荷均等化部の機能を持たせ、発信元MPLSルータ11S以外の着信先MPLSルータ11D,中継MPLSルータ11Rのそれぞれに設けられるトラヒックエンジニアリング部に、トラヒック特性収集部,トラヒック特性通知部の機能だけを持たせることは原理上可能である。
【0049】
以下、トラヒックエンジニアリング部116で行なわれる負荷分散アルゴリズムについて詳述する。
(2−3)各MPLSルータ11で行なわれる負荷分散アルゴリズムについてまず、時間 t1 [ 秒(sec)]毎にトラヒック特性値としての所要のトラヒック項目〔出カポートからの出力パケット量,出カポートでの廃棄パケット数(NLOSS) ,出カポートの論理帯域(LBW) など〕について、ポート毎にトラヒック収集を行なう(手順S1)。
【0050】
次に、得られたトラヒック特性値から現在の伝送路使用率CUTYを次式(1)に基づいて算出する(手順S2)。
CUTY=出カポートからの出力パケット量/出カポートの論理帯域・・(1)
これにより、トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性値を基に、上記ルータに接続された各伝送経路の使用率を判定する手段を有していることになる。その結果、各伝送経路の使用状態を詳細に把握することが可能となる。
【0051】
このとき、得られたトラヒック特性値に関する情報(伝送路使用率CUTY)の加工処理も行なう。
その処理態様は以下のとおりである。
▲1▼平滑化( スムージング) 処理を行なう。かかる平滑化処理は、観測値を得る毎に次式(2)を計算することにより、値MUTYを得ることにより行なう。
【0052】
MUTY =α×CUTY+ (1 −α) × MUTY ・・(2)
ここで、αは平滑化( スムージング) 係数である。
これにより、トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性値に関する情報を平滑化する手段を有していることになり、更に具体的には、MPLSルータに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集した後、その統計値をExponential Moving Average法によって平滑化する手段を有していることになる。その結果、急激なトラヒック変動による影響を少なくできる。
【0053】
また、上記の様に、得られたトラヒック特性値から求めた現在の伝送路使用率CUTYに対して平滑化を行なうことにより、平滑化手段が、使用率判定手段により判定された使用率を平滑化するように構成されていることになる。これにより、トラヒック変動による影響を排して各伝送経路の使用状態を正確に把握することができる。
【0054】
▲2▼最大値抽出処理を行なう。かかる最大値抽出処理は、観測値の最大値を算出することにより行なう。すなわち、観測値の最大値を加工値MUTYと置くのである。これを式で表現すれば、下式(3)の通りである。
MUTY= max( 観測値) ・・(3)
これにより、トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性値の最大値をトラヒック特性値の代表値とする手段を有していることになる。その結果、伝送経路選択制御を確実に行なうことができる。
【0055】
なお、上記の平滑化処理,最大値抽出処理については、平滑化処理及び最大値抽出処理の両処理を施してもよいし、平滑化処理及び最大値抽出処理のうちの一方のみを施してもよい。
▲3▼パケット廃棄数の合計TLOSS を次式(4)に従って算出する。
TLOSS(n)= TLOSS(n-1) + NLOSS ・・(4)
ここで、TLOSS(n)は更新後のパケット廃棄数の合計,TLOSS(n-1) は更新前のパケット廃棄数の合計, NLOSSは新たに生じたパケット廃棄数である。
【0056】
その後は、ルーティングプロトコルのフラッディング(flooding)を利用して、時間t2[sec] 毎に、上記のトラヒック特性値(MUTYやTLOSS など)の配布を行なう。
なお、flooding完了毎にTLOSS はリセット(即ち0 に)する。
また、MUTYとして最大値を採用した場合も、MUTYはリセット(即ち0 に)する。
【0057】
これにより、トラヒック特性通知部が、トラヒック特性に関する情報をルーティングプロトコルが装備するパケットを利用して通知する手段を有していることになるが、更に具体的には、MPLSルータに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集した後、その特性値をOSPFやIBGPなどのルーティングプロトコルが装備するパケットを利用して配布し、他のMPLSルータに情報を伝達する手段を有していることになる。その結果、既存のプロトコルを活用でき、これにより新規に専用のルーティングプロトコルを用意する必要がなく、コスト等の低減に寄与しうる。
【0058】
また、トラヒック特性通知部が、トラヒック特性に関する情報を一定周期t2[sec] 毎に通知する手段を有していることにもなる。その結果、演算等を実行するCPU等の演算装置にかかる演算負荷を軽減できる。
そして、この実施形態では、トラヒック特性通知部が、トラヒック特性に関する情報をRSVPのメッセージを拡張して通知する手段を有していることになり、更に具体的には、MPLSルータに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集した後、その特性値をRSVPのメッセージを拡張して配布し、他のMPLSルータに情報を伝達する手段をそなえていることになる。その結果、既存のプロトコルを活用することができ、これにより新規に専用のルーティングプロトコルを用意する必要がなく、コスト等の低減に寄与しうる。
【0059】
また、トラヒック特性収集部が、トラヒック特性を収集するフローの束の単位を、MPLSで使用するラベル単位で収集する手段を有していることになる。その結果、細かいトラヒック特性の収集が可能になり、収集精度の向上に寄与する。
なお、収集したトラヒック特性値に対して、上記の平滑化処理,最大値抽出処理,パケット廃棄数合計算出処理のうちいずれか若しくは全ての処理を行なってから、現在の伝送路使用率の算出を行なうように構成しても、同様の効果を得ることができる。
一方、伝送路使用率の算出処理を負荷分散の起点となるMPLSルータ11Sに委ねることにより、中継MPLSルータおよび着信先ルータを、伝送路使用率の算出処理以外の各処理(平滑化処理,最大値抽出処理,パケット廃棄数合計算出処理,トラヒック特性値の通知処理)のみを行なうように構成することも可能である。
【0060】
このように構成した中継MPLSルータ11R’および着信先ルータ11D’(以下、これらのルータを総称して11’で表す)のトラヒックエンジニアリング部116’で行なわれる負荷分散アルゴリズムを、以下に詳述する。
まず、上述したトラヒックエンジニアリング部116と同様に、本MPLSルータ11’のトラヒックエンジニアリング部116’も、時間 t1 [ 秒(sec)]毎にトラヒック特性値としての所要のトラヒック項目〔出カポートからの出力パケット量(L) ,出カポートでの廃棄パケット数(NLOSS) ,出カポートの論理帯域(LBW) など〕について、ポート毎にトラヒック収集を行なう。
【0061】
続いて、得られた出力パケット量の平滑化( スムージング) 処理を行なう。かかる平滑化処理は、観測値を得る毎に次式(5)を計算することにより、値MLを得ることにより行なう。
ML=α×L+ (1 −α) × ML' ・・(5)
ここで、αは平滑化( スムージング) 係数、ML' は前回算出されたMLである。
【0062】
次に、最大化抽出処理を行なう。これは、上述したトラヒックエンジニアリング部116と同様に、観測値の最大値を加工値MLと置くことにより行なわれる。なお、この最大化抽出処理については、省略することも可能である。
さらに、上述したトラヒックエンジニアリング部116と同様に、パケット廃棄数の合計TLOSS を、(4)式に従って算出する。
【0063】
その後は、ルーティングプロトコルのFloodingを利用して、時間t2[sec] 毎に、上記のトラヒック特性値(MLやTLOSS など) の配布を行なう。
なお、flooding完了毎に、TLOSS をリセット(即ち0 に) する点、MLとして最大値を採用した場合にはMLもリセット(即ち0 に) する点も、上述したトラヒックエンジニアリング部116と同様である。
【0064】
これにより、本変形例のMPLSルータ11’も、上述のMPLSルータ11と同様に、平滑化処理,最大値抽出処理,パケット廃棄数合計算出処理,トラヒック特性値の通知処理の各々に伴う効果を得ることができる上に、トラヒック特性に関する情報の平滑化処理を負荷分散の起点となるMPLSルータ11Sに委ねているので、上述のMPLSルータ11よりもトラヒック特性の加工に要する時間が短くて済むとともに、構成を簡素なものとすることができ、コストの低減に寄与する。
【0065】
(2−4)負荷分散の起点となるMPLSルータ11Sで行なわれる負荷分散アルゴリズムについて
まず、負荷分散の起点となるMPLSルータ11Sで通知を受ける flooding 情報は、前記したように、平均リンク使用率(又は観測値の最大値) MUTY (又は平均出力パケット量ML),廃棄パケット数 TLOSS,出カポート論理帯域 LBWなどである。
【0066】
ここで、このMPLSルータ11Sが平均出力パケット量MLを受信する場合には、併せて受信する出力ポート論理帯域LBW 等を使用して、各ルータのリンク使用率MUTYを算出することになる。他の中継ルータが平均リンク使用率算出機能を有し、算出した平均リンク使用率MUTYを通知する場合には、このMPLSルータ11S側にはリンク使用率算出機能を設ける必要はない。
【0067】
そして、この負荷分散の起点となるMPLSルータ11Sでは、パス状態チェック,実効負荷( Effective Load )の算出,負荷調整( Load Adjusting )が行なわれる。
パス状態チェックについては、一定周期t3[sec] 毎に発信元MPLSルータ(起点ルータ)11Sから着信先ルータ(終点ルータ)11Dまでの各ルートの輻輳状態チェックを以下の要領で実施する。
【0068】
負荷分散制御の起点となるMPLSルータ11Sにおいて、このMPLSルータ11Sには負荷分散制御を終点とするMPLSルータ11D間に複数のパスが張られていて、各パスは複数の中継MPLSルータ11Rを経由していることを前提にして、各ルートの輻輳状態チェックは、各パスの使用率を、各中継MPLSルータ11Rから収集したものであって、その中継MPLSルータ11Rに接続されている伝送経路( リンク) の平均使用率を基に判定する[ この輻輳状態チェック態様をパスi (path i) における各リンクj(1ink j) の平均を取る場合の輻輳状態チェック態様という] 。
【0069】
これを数式で示すと下式(6)のようになる。
ρpath i=Average (MUTY(link j, path i) ・・(6)
これにより、この場合は、発信元MPLSルータ11Sに設けられるトラヒック特性収集部が、発信元MPLSルータに接続された各伝送経路の使用率を、中継MPLSルータから収集した中継MPLSルータに接続されている伝送経路の平均使用率を基に判定する手段を有していることになる。その結果、ネットワークの使用効率の向上に寄与しうる。
【0070】
さらに、上記のpath iにおける各 1ink の平均を取る場合の輻輳状態チェック態様と同様の前提で、各ルートの輻輳状態チェックを、各パスの使用率を、各中継MPLSルータから収集したものであって、その中継MPLSルータに接続されている伝送経路( リンク) の最大使用率を基に判定するような輻輳状態チェックも考えられる(このような輻輳状態チェック態様を path i における全ての 1ink の最大を取る場合の輻輳状態チェック態様という)。
【0071】
これを数式で示すと下式(7)のようになる。
path i= Max(MUTY(1ink j, path i) ・・(7)
これにより、この場合は、発信元MPLSルータに設けられるトラヒック特性収集部が、発信元MPLSルータに接続された各伝送経路の使用率を、中継MPLSルータから収集した中継MPLSルータに接続されている伝送経路の最大使用率を基に判定する手段を有していることになる。その結果、伝送経路選択制御を確実に行なうことができる。
なお、path iにおけるパケット廃棄数の合計TLOSS path i は次式(8)で求める。
【0072】
TLOSS path i =ΣTLOSS link j ・・(8)
なお、上記でi はpath(LSP)の番号、j は1ink番号である。
そして、発信元MPLSルータに設けられるトラヒック特性収集部は、各伝送経路が輻輳しているかどうかを一定周期t3[sec] 毎に判定する手段を有していることにもなる。このようにすることにより、演算等を実行するCPU等の演算装置にかかる演算負荷を軽減できる。
【0073】
実効負荷( Effective Load )ρeffective path iの算出については以下の要領で行なわれる。
ここで、実効負荷は、リンクの使用率とこのリンクでのパケット損失数とから計算される、実効的な使用率であると定義される。本来ならば、当該リンクにかかる実際の負荷を計測すればよいが、実際ルータ内部は多段スイッチ構成になっており、直接的に負荷を計測することは困難である。従って、本実施形態では、リンクの使用率とパケット損失数のみを用いて負荷を推定するもので、この推定負荷を実効負荷と言っている。
【0074】
図10を用いて、実効負荷を説明する。実効負荷の意味は次のとおりである。即ち、図10の特性を見れば明らかなように、もしパケット損失が無ければ、リンクでの負荷ρpath iと実効負荷とは一致するが、パケット損失が発生すれば、高めに負荷を計算するように、所定の関数f(TLOSS path i)で修正をかけてこれを実効負荷としている。なお、実効負荷には、上限ρceiling を設けている。これを式で表現すると、下式(9),(10)のようになる。
【0075】
ρeffective path i=ρpath i×f(TLOSS path i) ・・(9)
ρeffective path i=Min(ρeffective path i, ρcei1ing)・・(10)
ここで、f(TLOSS path i) はTLOSS path iに関する関数であり、ρceiling は上限負荷、即ち実効負荷ρeffective path iの上限値である。
この機能は、発信元MPLSルータに設けられる負荷演算部中の、中継MPLSルータにおいて発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段が発揮する。これにより、負荷分散制御の起点となるMPLSルータにおいて、当該MPLSルータには負荷分散制御を終点とするMPLSルータ間に複数のパスが張られていて、各パスは複数の中継MPLSルータを経由している状況下で、通知されたトラヒック特性を基に負荷を計算する場合に、各中継MPLSルータにおいて発生したパケット廃棄数TLOSS path iを考慮して、実効的な負荷ρeffective path iを、
i番目のパスの実効的な負荷=i 番目のパスの負荷×f(パケット廃棄数)
で計算することができるようになっている。なお、f(パケット廃棄数) はパケット廃棄数を変数とする関数である。
【0076】
その結果、直接的に負荷を計測しなくても、簡素な手法で、実効的な負荷を推定できる。
また、上記の実効的負荷演算手段が、実効的な負荷を演算する際に、実効的な負荷の上限値を設定するように構成されていることになる。これにより、過剰な量の負荷推定を避けることができ、その結果、適切な伝送経路選択制御を行なえる。
【0077】
負荷調整については以下の要領で行なわれる。
負荷調整は、時間t4[sec] 毎に実施するが、上記のように各パス(LSP) の実効負荷(effective load)を算出できれば、次に全パス(LSP) での使用率を求めることになる。本実施形態では、全パスを一つの仮想的なパイプとみなし、そのパイプの負荷を算出する。
【0078】
すなわち、この場合、発信元MPLSルータに設けられる判定部が、実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率を求める手段を有していることになるが、この場合の使用率は次式(11)で求められる。
全パスを一つの仮想的なパイプとみなしたときの使用率ρeffective all =Σ(ρeffective path i×LBW path i)/ΣLBW path i ・・(11)
ここで、ρeffective path iはパスi の実効負荷、LBW path i はパスi の論理帯域である。
【0079】
これにより、不必要に新しい伝送経路を追加することを防止できるほか、ネットワークの有効利用にも寄与しうる。
次に、マルチパスの有効性を検証する。
すなわち、式(11)で得られた使用率と設定された経路追加用基準値ρoffer1とを比較し、得られた使用率の値が経路追加用基準値を超えていた場合に、新伝送経路を追加するとともに、同じく式(11)で得られた使用率と設定された経路削除用基準値とを比較し、得られた使用率の値が経路削除用基準値ρoffer2を下回っていた場合に負荷が少ないパスを削除するのである。即ち、上記で算出された負荷が多ければ新パスを追加し、少なければ既存パスを削除するのである。
【0080】
これを論理表現すれば、以下のようになる。
If ρeffective a11 ≧ ρoffer1 then
if timer1 was expired then(左の部分は、「タイマーが既にexpireされていたならば」の意味である。)
search new path and add new path (左の部分は、「代替経路探索処理へ」の意味である。)
endif
elseif ρeffective all < ρoffer2 then
if timer2 was expired then(左の部分は、「タイマーが既に expire されていたならば」の意味である。)
delete path (左の部分は、「代替経路削除処理へ」の意味である。)
endif
endif
これにより、発信元MPLSルータに設けられる判定部が、パイプ使用率演算手段で得られたパイプ使用率と設定された基準値とを比較し、比較結果に応じて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう手段を有していることになり、パイプ使用率演算手段で得られたパイプ使用率が経路追加用基準値を超えていた場合に、新伝送経路を追加したり、パイプ使用率演算手段で得られたパイプ使用率が経路削除用基準値を下回っていた場合に、負荷が少ない伝送経路を削除したりするようになっている。その結果、アップツーデートに最適な経路選択を実施できる。
【0081】
なお、上述したマルチパスの有効性の検証手順の変形例として、式(11)で得られたパイプ使用率(全パス合計の使用率)に加え、パイプ使用率の時間当たりの変化率を算出し、このパイプ使用率の変化量に基づき、伝送経路の追加・削除の判定を行なってもよい。この場合の手順について以下に詳述する。
まず、パイプ使用率の時間当たりの変化率として、微小間隔t4を挟んで得られた2つのパイプ使用率の差分値ΔU(t)を、以下の式(12)により算出する。
【0082】
△U(t)=[ρeffective all(t-1)−ρeffective all(t)]/t4・・(12)
ここで、ρeffective all(t)は時間tにおける全パス合計の使用率であり、ρeffective all(t-1)は時間tの1つ前の計測時間t-1における全パス合計の使用率である。
なお、式(11)で得られたパイプ使用率の経時的変化を時間関数として表した上で、ある時点におけるパイプ使用率の微分値を算出し、これをパイプ使用率の時間当たりの変化率としてもよい。これにより、パイプ使用率のより正確な変化率を把握することができる。
【0083】
次に、式(11)で得られた使用率と設定された経路追加用基準値ρoffer1とを比較するとともに、式(12)で得られた変化率と設定された経路追加用基準値ρofferd1とを比較し、得られた使用率及び変化率の値がともに対応する経路追加用基準値を超えていた場合に、新伝送経路を追加する。また、式(11)で得られた使用率と設定された経路削除用基準値ρoffer2とを比較するとともに、式(12)で得られた変化率と設定された経路削除用基準値ρofferd2とを比較し、得られた使用率又は変化率の値が対応する経路削除用基準値を下回っていた場合に、負荷が少ないパスを削除する。即ち、この場合も、上記で算出された負荷が多ければ新パスを追加し、少なければ既存パスを削除することになる。
【0084】
これを論理表現すれば、以下のようになる。
If (ρeffective a11≧ρoffer1 or △U(t)≧ρofferd1) then
if timer1 was expired then(左の部分は、「タイマーが既に expire されていたならば」の意味である。)
search new path and add new path (左の部分は、「代替経路探索処理へ」の意味である。)
endif
elseif(ρeffective all<ρoffer2 and △U(t)<ρofferd2) then
if timer2 was expired then(左の部分は、「タイマーが既に expire されていたならば」の意味である。)
delete path (左の部分は、「代替経路削除処理へ」の意味である。)
endif
endif
以上の構成により、パイプ使用率の経時的変化を考慮しながらパスの追加・削除の判定がなされるため、パイプ使用率のみに基づく場合よりも効果的にパスの追加・削除を行なうことができる。
【0085】
なお、上述の構成では、パスの追加の判定には各比較結果の論理積(and)、パスの削除の判定には各比較結果の論理和(or)を用いているが、パスの追加・削除の判定基準はこの組み合わせに限定されるものではなく、ネットワークの構成や状態に応じて、これらの判定基準(論理積,論理和)を別の組み合わせで用いてもよいし、他の判定基準を用いても構わない。これにより、ネットワークの構成や状態に応じて適切にパイプ使用率の積算量を把握することができる。
【0086】
また、上述の変化率のみを基準値と比較してパスの追加・削除の判定を行なってもよい。これにより、簡素な構成でパスの追加・削除の判定を行なうことができる。
一方、マルチパスの有効性検証手順の別の変形例として、式(10)で得られたパイプ使用率(全パス合計の使用率)に加え、パイプ使用率の一定時間における積分量を算出し、これらのパイプ使用率の変化量に基づき、伝送経路の追加・削除の判定を行なってもよい。
【0087】
この場合、まず、パイプ使用率の一定時間における積算量として、パイプ使用率の一定時間t4における積分値∫MU(t)を、以下の式(13)により算出する。
【0088】
【数1】
Figure 0004150159
【0089】
すなわち、∫MU(t)は、一定時間t〜t+t4におけるパイプ使用率MUの積分値ということになる。
なお、パイプ使用率が一定時間内にある基準値を超えた回数を算出し、これをパイプ使用率の一定時間における積算量としてもよい。これにより、簡素な構成でパイプ使用率の積算量を把握することができる。
【0090】
次に、式(11)で得られた使用率と設定された経路追加用基準値ρoffer1とを比較するとともに、式(13)で得られた積算量と設定された経路追加用基準値ρofferi1とを比較し、これらの比較結果に基づき新伝送経路を追加する。また、式(11)で得られた使用率と設定された経路削除用基準値ρoffer2とを比較するとともに、式(13)で得られた積算量と設定された経路削除用基準値ρofferi2とを比較し、これらの比較結果に基づき負荷が少ないパスを削除する。
【0091】
この場合も、パスの追加・削除の判定に際しては、ネットワークの構成や状態に応じて、各比較結果の論理和,論理積など、様々な判定基準を任意の組み合わせで用いることにより、適切にパイプ使用率の積算量を把握することができる。また、使用率を用いずに積算量のみに基づいて判定を行なうことにより、簡素な構成でパスの追加・削除の判定を行なうことができる。
【0092】
以上の構成により、発信元ルータに設けられる判定部が、実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率に関する情報(パイプ使用率,パイプ使用率の変化率,パイプ使用率の積算量)を求める演算手段を有するとともに、この使用率(パイプ使用率,パイプ使用率の変化率,パイプ使用率の積算量の少なくともいずれか一つ)に関する情報に基づき、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成されていることになる。これにより、現在の伝送経路の負荷を考慮して適切に伝送経路の追加及び削除を行なうことが可能となり、効率的に負荷の分散を図ることができるともに、ネットワークの環境やハードウェアの性能に応じて適切な経路選択が可能となる。
【0093】
また、同じく以上の構成により、発信元ルータに設けられる判定部が、演算手段で得られたパイプ使用率と第1の基準値(ρoffer1,ρoffer2)、演算手段で得られた変化率と第2の基準値(ρofferd1,ρofferd2)、演算手段で得られた積算量と第3の基準値(ρofferi1,ρofferi2)のうちの少なくともいずれか一組の比較を行ない、この比較結果に応じて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成されていることになる。より詳しくは、この使用率,変化率及び積算量のうちの少なくともいずれか一つが対応する経路追加用基準値を超えていた場合に、新たな伝送経路を追加する旨の判定をするとともに、少なくともいずれか一つが対応する経路削除用基準値を下回っていた場合に、負荷が少ない伝送経路を削除する旨の判定をすることになる。これにより、ネットワークの環境やハードウェアの性能に応じて、アップツーデートに最適な経路選択を実施できる。
【0094】
ところで、上述したマルチパスの有効性の検証の際に、伝送経路を削除する旨の判定がされた場合には、幾つかの条件に基づいて削除候補となるパスを選択し、この削除候補となるパスを削除した場合における全パスの使用率(他の伝送経路の負荷)を予測してこれを所定の基準値と比較し、この比較結果に基づいて実際に削除するパスを決定する。
【0095】
具体的には、以下のアルゴリズムに従ってマルチパスの削除が行なわれる。
▲1▼ 全パスのうち最初に張られたパスは削除の対象外とする。
▲2▼ 全パスのうち使用可能帯域が最小のパスを選択する。
▲3▼ ▲2▼の条件を満たすパス(使用可能帯域が最小のパス)が複数ある場合は、その中で実行負荷が最低のパスを選択する。
▲4▼ ▲2▼▲3▼の条件を満たすパス(使用可能帯域が最小且つ実行負荷が最低のパス)が複数ある場合は、ホップ数が最大のパスを選択する。
▲5▼ ▲2▼▲3▼▲4▼の条件を満たすパス(使用可能帯域が最小,実行負荷が最低,ホップ数が最大のパス)が複数ある場合は、最後に追加されたパスを選択する。
▲6▼ ▲1▼−▲5▼で選択されたパスを削除候補として、このパスを仮想的に削除した場合におけるマルチパス全体の使用率を算出する。
▲7▼ ▲6▼で算出した削除候補パスの削除後におけるマルチパス全体の使用率を、設定した輻輳判定閾値と比較する。削除後のマルチパス全体の使用率がこの閾値以上の場合には、この削除候補パス以外のパスを対象として、再び▲1▼−▲5▼で新たな削除候補パスを選択する。
▲8▼ ▲7▼の比較により、削除後のマルチパス全体の使用率が輻輳判定閾値を下回っていた場合には、その削除候補パスを実際に削除する。
【0096】
以上のようなアルゴリズムに従ってパスの削除を行なうことにより、発信元ルータに設けられる判定部が、負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて削除対象となる伝送経路の候補を選択する手段と、この削除候補選択手段により選択された削除候補の伝送経路を削除した場合における他の伝送経路の負荷を予測する手段と、この負荷予測手段により予測された他の伝送経路の負荷を所定の基準値とを比較した結果に応じてこの削除候補の伝送経路を削除するか否かを決定する手段とをそなえて構成されることになる。これにより、各伝送経路を削除した場合の影響を考慮して、削除する伝送経路を適切に選択することが可能となる。
【0097】
なお、先述したパイプ使用率(全パス合計の使用率)に関する情報(使用率,変化率,積算量)と基準値との比較結果が、伝送経路を削除する旨の判定に繋がるものである場合(例えば、パイプ使用率に関する情報のいずれかが対応する基準値を下回った場合)には、この比較結果をトリガとして上述のパス削除アルゴリズムが実行され、実際のパスの削除が行なわれる。
【0098】
こうした構成によって、発信元ルータに設けられる判定部が、演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報に基づき、上記の選択手段,予測手段及び決定手段の動作トリガをかけるトリガ手段をさらにそなえて構成されていることになる。これにより、ネットワーク全体の状況に応じてアップツーデートに伝送経路を削除できる。
【0099】
このようにして、マルチパスの有効性を検証した後は、移動する実効的な帯域[Effective Bandwidth (EBW)] を算出する。
即ち、追加された複数の伝送経路間で負荷を均等化する場合、パスの論理帯域に比例して負荷を配分するために、実効帯域(Effective Bandwidth) を式(14)により計算して、負荷分散を行なう。
【0100】
Figure 0004150159
その結果、各パス間で負荷のバランシングを行なうことができるが、図11に実効帯域を説明するための概念図を示す。この図11において、△EBW i は移動すべき実効帯域を示しており、この実効帯域は 実効負荷に論理帯域LBW を乗算して得られる。結果的に、△EBW は式(15)を使用して計算できる。
△EBW path i =( ρeffective a11 −ρeffective path i)×LBW path i・・(15)
これにより、発信元MPLSルータに設けられる負荷均等化部が、中継MPLSルータにおいて発生したパケット廃棄数を考慮して得られる実効的な負荷から得られる実効帯域に基づいて全伝送経路について求められた平均実効帯域から、各伝送経路での移動すべき実効帯域を求める移動実効帯域演算手段を有していることになる。これによって、伝送経路の帯域を考慮に入れた負荷の均等化を実施できる。
【0101】
そして、上記のようにして実効帯域△EBW が求まると、最後に、トラヒックシェアの調整を行なう。
すなわち、式(14)で計算された移動すべき実効帯域に比例して、流入するIPパケットを複数のパスに振り分けるのであるが、この流入するIPパケットを複数のパスに振り分ける場合に、IPアドレスを基にハッシュ関数による演算を行ない、この演算結果を基にしてランダムにIPトラヒックフローを振り分けるのである。ここでハッシュ関数とは、ある入力値から所定範囲内のランダムな整数値を作成して出力する関数である。
【0102】
具体的に、ハッシュ関数としてCRC (cyc1ic redundancy check) 演算を用いた場合について、以下に詳述する。
Figure 0004150159
ここで、Grは負荷調整係数(1/ρceiling ≦Gr≦1/100)、TSはCRC 演算の計算結果の幅(CRC16の場合、TSの幅はO-65535)である。
【0103】
Gr : 負荷調整係数
TS : traffic share の幅 = CRC16 の結果の範囲=65535
上記の式により、負荷調整を行なった場合、負荷調整前と負荷調整後との間の負荷調整分布は図12のようになる。
この実施形態で、負荷調整の意義を有するトラヒックシェアとは、負荷分散を行なうために用いるパラメ−タで、トラヒックシェアの合計が全パスを通過する実際のトラヒックの合計値となる。トラヒックシェアの幅はCRC (cyc1ic redundancy check)16を用いた場合、前述のごとく、O から65535 までの整数となる。IPパケットがルータに到着したとき、負荷調整装置では、そのIPパケットのIPアドレス(ホストアドレス,宛先アドレス)を基にCRC 演算を行なうことができ、その結果、O から65535 の間のある値がそのIPフローに割り当てられる。つまり本負荷調整機構は、IPアドレスをある整数の幅に縮退させる機能を持つ。言い換えれば、ルータに到着したIPフローはランダムに各パスに収容されることとなる。
【0104】
これにより、発信元MPLSルータに設けられる負荷均等化部が、移動実効帯域演算手段で求められた移動すべき実効帯域に比例して、発信元MPLSルータに流入するパケットを複数の伝送経路に振り分ける手段を有し、更にこのとき、アドレスを基にハッシュ関数を用いた演算を行ない、この演算結果に基づいて、ランダムにトラヒックフローを振り分けるように構成されていることになる。その結果、簡素な計算によって、的確にトラヒックフローを振り分けることができる。
【0105】
なお、より簡素で高速なハッシュ関数として、入力値の各ビット値に対して位置の入れ替え及び論理演算を行なうことにより、ランダムな整数値を作成してもよい。
例えば、図13に示すように、まずIPパケットに含まれる32bitの宛先IPアドレスを、8bitずつ4つのエリアに分割する。次に、隣接した2つの8bitの数値を交互に入れ替えた上で、上位16bitと下位16bitの排他的論理和を求める。最後に、こうして作成された16bitの数値を整数に変換し、これをハッシュ値(ハッシュ関数の出力値)とする。
【0106】
なお、入力値の各ビット値に対する位置の入れ替え及び論理演算は、これに限定されるものではなく、様々な手法を任意の組み合わせで用いることができる。
以上から、発信元ルータに設けられる負荷均等化部が、ハッシュ関数による演算として、入力値の各ビット値に対して位置の入れ替え及び論理演算の少なくとも一方を行なうことにより、ランダムな整数値を作成するように構成されていることになる。これによって、ハッシュ演算を簡略化することができ、トラヒックフローの振り分けを高速に行なうことができる。
【0107】
なお、上述したハッシュ演算の効率を向上させるために、ハッシュ関数の入力値として、パケットに含まれるアドレス(ホストアドレス,宛先アドレス)に併せて、パケットに含まれるアドレス以外の制御値(例えばプロトコルID,ポート番号など)などを用いてもよい。すなわち、発信元ルータに設けられる負荷均等化部を、ハッシュ関数の入力値として、パケットに含まれるアドレス以外の制御値を併せて用いるように構成するのである。これにより、ハッシュ演算による出力値の攪乱度が増し、効率的且つ効果的なトラヒックフローの振り分けを行なうことができる。
【0108】
以下に本アルゴリズムの負荷分散例を示す。
(A)計算例1
パス1,2,3の各論理帯域LBW[bit/s]をそれぞれ10M,8M,2Mとし、実効負荷ρeffective をそれぞれ0.5 ,0.2 ,0.3 とすると、パス1,2,3の実トラヒック[bit/s] は、それぞれ10M × 0.5= 5M ,8M× 0.2= 1.6M,2M× 0.3= 0.6M となる。
【0109】
さらに、この場合の全パスを仮想的な一つのパイプとみなし、平均的な使用率ρave effective を求めると、以下のようになる。
ρave effective = (5M+ 1.6M + 0.6M) / (10M + 8M + 2M)= 0.36
そして、移動する実効帯域(EBW) [bit/s] をパス1,2,3のそれぞれについて算出すると、以下のようになる。
【0110】
すなわち、パス1の移動する実効帯域△EBW PATH1 は (0.36− 0.5) × 10M=−1.4 M となり、パス2の移動する実効帯域△EBW PATH2 は (0.36− 0.2) ×8M=+1.28M となり、パス3の移動する実効帯域△EBW PATH3 は (0.36− 0.3) ×2M=+0.12M となる。そして、各パスの移動する実効帯域の総和を計算すると、−1.4M+ 1.28M+ 0.12M= 0 となる。
【0111】
この計算結果を基に、トラヒックシェアの調整を行なう。
すなわち、パス1については、 5 M− 1.4 M= 3.6 M、パス2については、 1.6 M+ 1.28M= 2.88M、パス3については、 0.6 M+ 0.12M= 0.72Mとなり、パス1,2,3について、 3.6× Gr : 2.88× Gr : 1.2 × Gr の比でトラヒックシェアを変更すればよい。
(B)計算例2
パス1,2,3,4の各論理帯域LBW[bit/s]をそれぞれ150M, 45M, 150M, 600Mとし、パス1,2,3,4の実効負荷ρeffective をそれぞれ1.2, 1.5, 1.1, 0.8とすると、パス1,2,3,4の実トラヒック[bit/s] は、それぞれ150M× 1.2=180M , 45M× 1.5=67.5M ,150M× 1.1= 165M ,600M× 0.8= 480M となる。
【0112】
また、全パスを仮想的な一つのパイプとみなし、平均的な使用率ρave effective を求めると、次のようになる。
ρave effective = (180M+ 67.5M+ 165M + 480M) / (150M+ 45M+ 150M + 600M)= 892.5/945= 0.94
そして、各パス1〜4について、移動する実効帯域 (EBW)を算出すると次のようになる。
【0113】
すなわち、パス1の移動する実効帯域△EBW PATH1 は(O.94 −1.2)×150M=−39M となり、パス2の移動する実効帯域△EBW PATH2 は(0.94 −1.5)× 45M=−25.2M となり、パス3の移動する実効帯域△EBW PATH3 は(O.94 −1.1)×150M=−24M となり、パス4の移動する実効帯域△EBW PATH4 は(0.94 −O.8)×600M=84M となる。
【0114】
この計算結果を基に、トラヒックシェアの調整を行なう。
すなわち、パス1については、 180M − 39 M=141 Mとなり、パス2については、67.5M − 25.2M= 42.3Mとなり、パス3については、 165M − 24 M=141 Mとなり、パス4については、 480M + 84 M=564 Mとなる。従って、パス1,2,3,4について、 141× Gr : 42.3× Gr : 141 × Gr : 564 × Gr の比でトラヒックシェアを変更すればよい。
【0115】
(2−5)作用説明
このような構成により、まず、MPLSルータ11がネットワークに接続されると、ルーティングプロトコルが動作し、ネットワークに接続されている他のMPLSルータの発見を行なう。かかる発見には一般的にハローパケットが用いられる。ルーティングプロトコルにより、ネットワークのトポロジーが判明すると、パス選択部113においてリンク状態データベース113Aが作成される。リンク状態データベース113Aを用いて、LSP選択部114を経てLSP設定部115により他MPLSルータとの間でLSPが設定される。さらに、パス選択部113のリンク状態データベース113Aと連携し、LSP選択部114では代替経路情報データベース114Aが作成され、従来のルーティングプロトコルに無い、MPLS独自のルーティングテーブルが作成される。代替経路情報データベース114Aは、トラヒックエンジニアリング部116と連携し、必要に応じて代替経路をLSPを用いて設定する。つまり、終点のMPLSルータとの間に複数のLSPを設定することにより、そのLSP間で負荷のバランスを行なうことができるのである。
【0116】
なお、負荷のバランスに関する一連の機能はトラヒックエンジニアリング部116の機能であるが、かかるトラヒックエンジニアリング部116においては、パケット転送部111から、使用率やパケット損失数といったトラヒック特性値が負荷観測部116Aへ送られてくる。負荷観測部116Aはそれらの値をトラヒック特性値計算部116Bへと送る。トラヒック特性値計算部116Bでは、トラヒック特性値のスムージング化や最大値化を行ない、他MPLSルータへと送信する。また他MPLSルータより送られてきたトラヒック特性値はトラヒック特性値計算部116Bで収集され、トラヒックエンジニアリング計算部116Cへと送られる。トラヒックエンジニアリング計算部116Cでは、実効負荷や実効帯域の計算が行なわれ、各LSPの帯域に応じた負荷の調整がなされる。
【0117】
その結果は、負荷調整部116Dへと送信され、トラヒックシェアの幅が決められる。そして、その結果はLSP設定部115を経て、IPパケット転送部111で設定される。
このように、発信元ルータ11S以外の他のルータ11R,11Dにおいて、他のルータに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するとともに、収集されたトラヒック特性を発信元ルータに通知する一方、発信元ルータ11Sにおいては、この発信元ルータに接続された伝送経路のトラヒック特性を収集しながら、収集されたトラヒック特性及び他のルータから得られたトラヒック特性の一方又は両方に基づいて実効負荷を演算し、実効負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行ない、更に得られた実効負荷を複数の伝送経路間で均等化することが行なわれるので、各ルータにおいてトラヒック特性の観測機能およびその特性値の通知機能を持たせて、負荷分散の起点となるルータ(発信元ルータ)において、終点となるルータ( 着信先ルータ) までの複数のパスの帯域管理をダイナミックに行なうことができ、その結果、空き帯域に合わせた負荷分散が可能となる。すなわち、IPネットワーク内のルータにおいて、起点となるルータ( 発信元ルータ) から終点となるルータ( 着信先ルータ) までに複数のルート( 伝送経路) を設定し、設定されたルート間で負荷の分散を行なえるので、ネットワークトポロジーに関係なく、また伝送経路の種類によらないで、インターネット等のネットワーク内でトラヒックエンジニアリングを可能にできるのである。
(2−6)実験例
図14に示す実験用ネットワーク構成を用いて、本発明の負荷分散装置による負荷分散性能の評価を行なった。なお、図14において、120R−1〜120R−5は本発明の負荷分散装置を備えたLSRで、発信元LSRであるLSR120R−1には負荷発生装置121が、負荷着信先LSRであるLSR120R−5には負荷受信装置122が、それぞれ接続されている。また、LSR120R−1〜120R−5の間には、複数のリンクlink1〜link5が張られており、これによって複数の伝送経路123−1,123−2が形成されている。すなわち、この図14に示す実験用ネットワーク構成も、図7に示したMPLSのネットワーク構成の一例として考えることができる。
【0118】
各LSR120R−1〜120R−5による経路検索機能の動作を確認するために、この図14に示す実験用ネットワーク構成を用いて負荷分散を行ない、発信元LSR120R−1に接続されたリンクlink1,link3(それぞれ複数の伝送経路123−1,123−2の入り口に相当する)について、トラヒック移動量とトラヒックの収束時間との関係を、本発明の負荷分散装置による負荷分散性能として評価した。その評価結果を図15及び図16に示す。
【0119】
図15では、入力トラヒック(input traffic) 50 Mbit/sec (93 flows),OSPF によるflooding インターバル(OSPF flooding interval) 10 sec,輻輳判定閾値(congestion threshold) 30 Mbit/sec,ハッシュ粒状度(Hash granularity) 100 %という条件で負荷分散を行ない、10秒毎に算出したリンクlink1およびlink3におけるリンク使用率の時間的変化をグラフに示している。
【0120】
実験開始直後はlink1のリンク使用率(グラフ中の白抜きの丸)が50 Mbit/sec 弱で、輻輳判定閾値である 30 Mbit/sec を超えており、輻輳が生じている。一方、link3のリンク使用率(白抜きの三角)はほぼ0 Mbit/sec であり、これらの2つのリンクlink1,link3の間に負荷の偏りが生じているのが分かる。
【0121】
実験開始40秒後から本発明の負荷分散装置による負荷分散を開始したところ、link1のリンク使用率が急速に減少するとともに、link3のリンク使用率が急速に増加しており、これら2つのリンクlink1,link3の間で負荷の分散が計られているのが分かる。その後、負荷分散開始20秒後(実験開始70秒後)には2つのリンクlink1,link3のトラヒックが逆転し、いったんは過制御の状態になるものの、振動を繰り返す間にその差は非常に小さくなり、次第に2つのリンクlink1,link3のトラヒックの差が収束していった。トラヒックの収束時間(convergence time)は負荷分散開始から120秒であった。
【0122】
一方、図16においては、ハッシュ粒状度(Hash granularity) を20 %に変更した以外は、図15と同じ条件で実験を行なった。その結果、トラヒックの収束時間(convergence time)は負荷分散開始から200秒と、図15に示した結果よりも長くなったものの、トラヒックが逆転して過制御に陥ることはなく、2つのリンクlink1,link3のトラヒックの差は漸近的に収束しており、安定した状態で負荷の分散が図られたことが分かる。
【0123】
すなわち、ハッシュ粒状度(Hash granularity)を高めに設定すれば、過制御によってトラヒックが不安定化するものの、短時間で負荷分散を図ることができる。これに対して、ハッシュ粒状度(Hash granularity)を低めに設定すれば、負荷分散に要する時間は長くなるものの、過制御によるトラヒックの不安定化を防ぎながら、安定した状態で負荷分散を図ることができる。すなわち、ネットワークの状態やハードウェアの性能に合わせて適切にハッシュ粒状度(Hash granularity)を設定することにより、効率的な負荷分散が可能となる。
【0124】
(2−7)その他
なお、上記の実施形態では、MPLS (Multi-Protoco1 Label Switching)を用い、MPLSのラベル機能を用いて、ルーテイングプロトコルとは異なるルートを設定し、負荷分散を行なうものについて説明したが、その他、 ATM (Asynchronous Transfer Mode) や FR (Frame Relay) などを用い、レイヤ2独自のプロトコルを用いて、レイヤ3( IP) とは異なるルートを設定し、負荷分散を行なったり、IPでのソースルーティングを用いて、ルーティングプロトコルの経路とは異なるルートを設定し、負荷分散を行なったりする手法を用いても、本発明を適用できることはいうまでもない。
また、上記の実施形態では、通信装置の一例としてルータを用い、これに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の通信装置(例えば、ゲートウェイなど)に適用することも可能である。
【0125】
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
(2−8)付記
[付記1] 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記通信装置に設けられる装置であって、
該通信装置又は他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部と、
該トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性を他の通信装置に通知するトラヒック特性通知部と、
該トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算部と、
該負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定部と、
該負荷演算部で求められた負荷を複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御装置。
【0126】
[付記2] 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記発信元通信装置に設けられる装置であって、
該発信元通信装置又は他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部と、
該トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算部と、
該負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、伝送経路の追加・削除判定を行なう判定部と、
該負荷演算部で求められた負荷を複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御装置。
【0127】
[付記3] 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記発信元通信装置以外の通信装置に設けられる装置であって、
該通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部と、
該トラヒック特性収集部で収集された該トラヒック特性を該発信元通信装置に通知するトラヒック特性通知部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御装置。
【0128】
[付記4] 該トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性に関する情報を平滑化する手段を有していることを特徴とする、付記1〜3のいずれか一項に記載の伝送経路制御装置。
[付記5] 該トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性値を基に、該通信装置に接続された各伝送経路の使用率を判定する手段を有していることを特徴とする、付記4記載の伝送経路制御装置。
【0129】
[付記6] 該トラヒック特性収集部における該平滑化手段が、該使用率判定手段により判定された該使用率を平滑化するように構成されていることを特徴とする、付記5記載の伝送経路制御装置。
[付記7] 該トラヒック特性収集部における該平滑化手段が、収集したトラヒック特性値を平滑化するように構成されるとともに、
該トラヒック特性収集部が、該平滑化手段により平滑化されたトラヒック特性値を基に、該通信装置に接続された各伝送経路の使用率を判定する手段を有していることを特徴とする、付記4記載の伝送経路制御装置。
【0130】
[付記8] 該トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性値の最大値をトラヒック特性値の代表値とする手段を有していることを特徴とする、付記1〜3のいずれか一項に記載の伝送経路制御装置。
[付記9] 該トラヒック特性通知部が、トラヒック特性に関する情報をルーティングプロトコルが装備するパケットを利用して通知する手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記3に記載の伝送経路制御装置。
【0131】
[付記10] 該トラヒック特性通知部が、トラヒック特性に関する情報を一定周期毎に通知する手段を有していることを特徴とする、付記1,3,9のいずれか一項に記載の伝送経路制御装置。
[付記11] 該トラヒック特性通知部が、トラヒック特性に関する情報をRSVPのメッセージを拡張して通知する手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記3に記載の伝送経路制御装置。
【0132】
[付記12] 該トラヒック特性収集部が、トラヒック特性を収集するフローの束の単位を、ラベルスイッチ型通信装置で使用するラベル単位で収集する手段を有していることを特徴とする、付記1〜3のいずれか一項に記載の伝送経路制御装置。
[付記13] 該発信元通信装置に設けられる該トラヒック特性収集部が、該発信元通信装置に接続された各伝送経路の使用率を、該中継通信装置から収集した該中継通信装置に接続されている伝送経路の使用率に関する情報を基に判定する手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
【0133】
[付記14] 該発信元通信装置に設けられる該トラヒック特性収集部が、該発信元通信装置に接続された各伝送経路の使用率を、該中継通信装置から収集した該中継通信装置に接続されている伝送経路の平均使用率及び最大使用率の少なくとも一方を基に判定するように構成されていることを特徴とする、付記13記載の伝送経路制御装置。
【0134】
[付記15] 該発信元通信装置に設けられる該トラヒック特性収集部が、各伝送経路が輻輳しているかどうかを一定周期毎に判定する手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
[付記16] 該発信元通信装置に設けられる該負荷演算部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
【0135】
[付記17] 該実効的負荷演算手段が、該実効的な負荷を演算する際に、該実効的な負荷の上限値を設定するように構成されていることを特徴とする、付記16記載の伝送経路制御装置。
[付記18] 該発信元通信装置に設けられる該負荷演算部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を有するとともに、
該発信元通信装置に設けられる該判定部が、該実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率を求める手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
【0136】
[付記19] 該発信元通信装置に設けられる該負荷演算部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を有し、且つ、
該発信元通信装置に設けられる該判定部が、
該実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率に関する情報を求める演算手段を有するとともに、
該演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報に基づき、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成されていることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
【0137】
[付記20] 該判定部における該演算手段が、該パイプ使用率,該パイプ使用率の時間当たりの変化率,該パイプ使用率の一定時間における積算量のうちの少なくとも一つを求めるように構成されるとともに、
該伝送経路追加・削除判定手段が、該演算手段で得られた上記のパイプ使用率,変化率及び積算量のうちの少なくとも一つに基づいて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成されていることを特徴とする、付記19記載の伝送経路制御装置。
【0138】
[付記21] 該発信元通信装置に設けられる該判定部が、該演算手段で得られたパイプ使用率と第1の基準値、該演算手段で得られた変化率と第2の基準値、該演算手段で得られた該積算量と第3の基準値のうちの少なくともいずれか一組の比較を行ない、この比較結果に応じて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成されていることを特徴とする、付記20記載の伝送経路制御装置。
【0139】
[付記22] 該発信元通信装置に設けられる該判定部が、該演算手段で得られた上記のパイプ使用率,変化率及び積算量のうちの少なくともいずれか一つが対応する経路追加用基準値を超えていた場合に、新たな伝送経路を追加する旨の判定をするように構成されていることを特徴とする、付記21記載の伝送経路制御装置。
【0140】
[付記23] 該発信元通信装置に設けられる該判定部が、該演算手段で得られた上記のパイプ使用率,変化率及び積算量のうちの少なくともいずれか一つが対応する経路削除用基準値を下回っていた場合に、負荷が少ない伝送経路を削除する旨の判定をするように構成されていることを特徴とする、付記21記載の伝送経路制御装置。
【0141】
[付記24] 該演算手段が、微小間隔をおいて得られた2つのパイプ使用率の差分値、及び、ある時点における該パイプ使用率の微分値の少なくともいずれか一方を、該パイプ使用率の時間当たりの該変化率として求めるように構成されていることを特徴とする、付記19〜23のいずれか一項に記載の伝送経路制御装置。
【0142】
[付記25] 該演算手段が、該パイプ使用率が一定時間内にある基準値を超えた回数、及び、該パイプ使用率の一定時間における積分値の少なくともいずれか一方を、該パイプ使用率の一定時間における該積算量として求めるように構成されていることを特徴とする、付記19〜23のいずれか一項に記載の伝送経路制御装置。
【0143】
[付記26] 該発信元通信装置に設けられる該判定部が、
該負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、削除対象となる伝送経路の候補を選択する手段と、
該削除候補選択手段により選択された該削除候補の伝送経路を削除した場合における他の伝送経路の負荷を予測する手段と、
該負荷予測手段により予測された他の伝送経路の負荷を所定の基準値と比較し、該比較結果に応じて、該削除候補の伝送経路を削除するか否かを決定する手段とをそなえて構成されていることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
【0144】
[付記27] 該発信元通信装置に設けられる該負荷演算部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を有し、且つ、
該発信元通信装置に設けられる該判定部が、
該実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率に関する情報を求める演算手段と、
該演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報に基づき、上記の選択手段,予測手段及び決定手段の動作トリガをかけるトリガ手段とをさらにそなえて構成されていることを特徴とする、付記26記載の伝送経路制御装置。
【0145】
[付記28] 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して得られる実効的な負荷から得られる実効帯域に基づいて全伝送経路について求められた平均実効帯域から、各伝送経路での移動すべき実効帯域を求める移動実効帯域演算手段を有していることを特徴とする、付記1又は付記2に記載の伝送経路制御装置。
【0146】
[付記29] 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、該移動実効帯域演算手段で求められた移動すべき実効帯域に比例して、該発信元通信装置に流入するパケットを複数の伝送経路に振り分ける手段を有していることを特徴とする、付記28記載の伝送経路制御装置。
[付記30] 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、各パケットに含まれるアドレスを基にハッシュ関数を用いた演算を行ない、この演算結果に基づいて、ランダムにトラヒックフローを振り分けるように構成されていることを特徴とする、付記29記載の伝送経路制御装置。
【0147】
[付記31] 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、該ハッシュ関数としてCRC(cyclic redundancy check)を用いた演算を行なうことを特徴とする、付記30記載の伝送経路制御装置。
[付記32] 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、該ハッシュ関数による演算として、入力値の各ビット値に対して位置の入れ替え及び論理演算の少なくとも一方を行なうことにより、ランダムな整数値を作成することを特徴とする、付記30記載の伝送経路制御装置。
【0148】
[付記33] 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、該ハッシュ関数の入力値として、パケットに含まれるアドレス以外の制御値を併せて用いることを特徴とする、付記30記載の伝送経路制御装置。
[付記34] 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記発信元通信装置以外の他の通信装置において、
該他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集ステップと、
該トラヒック特性収集ステップで収集された該トラヒック特性を該発信元通信装置に通知するトラヒック特性通知ステップとをそなえるとともに、
上記発信元通信装置において、
該発信元通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集ステップと、
該トラヒック特性収集ステップで収集されたトラヒック特性及び該他の通信装置から得られたトラヒック特性の一方又は両方に基づいて負荷を演算する負荷演算ステップと、
該負荷演算ステップで求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定ステップと、
該負荷演算ステップで求められた負荷を複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御方法。
【0149】
[付記35] 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記通信装置で使用すべく、
該通信装置又と他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集手段と、
該トラヒック特性収集手段で収集された該トラヒック特性を他の通信装置に通知するトラヒック特性通知手段と、
該トラヒック特性収集手段で収集された該トラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算手段と、
該負荷演算手段で求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定手段と、
該負荷演算手段で求められた負荷を複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化手段として、上記通信装置を機能させるための伝送経路制御プログラムを記録した媒体。
【0150】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、各通信装置においてトラヒック特性の観測機能およびその特性値の通知機能を持たせて、負荷分散の起点となる通信装置(発信元通信装置)において、終点となる通信装置(着信先通信装置)までの複数のパスの帯域管理をダイナミックに行なうことができ、その結果、空き帯域に合わせた負荷分散が可能となる。すなわち、IPネットワーク内の通信装置において、起点となる通信装置(発信元通信装置) から終点となる通信装置(着信先通信装置)までに複数のルート(伝送経路)を設定し、設定されたルート間で負荷の分散を行なえるので、ネットワークトポロジーに関係なく、また伝送経路の種類によらないで、インターネット等のネットワーク内でトラヒックエンジニアリングを可能にできるのである。
【0151】
また、トラヒック特性収集部に、収集したトラヒック特性に関する情報を平滑化する手段を設けることができ、このようにすれば、急激なトラヒック変動による 影響を少なくすることができる。
さらに、トラヒック特性収集部に、収集したトラヒック特性値を基に、通信装置に接続された各伝送経路の使用率を判定する手段を設けることができ、このようにすれば、各伝送経路の使用状態を詳細に把握することが可能となる。この場合、平滑化手段が、使用率判定手段により判定された使用率を平滑化するように構成すれば、トラヒック変動による影響を排して各伝送経路の使用状態を正確に把握することができる。また、トラヒック特性収集部に、平滑化手段により平滑化されたトラヒック特性値を基に、通信装置に接続された各伝送経路の使用率を判定する手段を設けても、同様の効果を得ることができる。
【0152】
更に、トラヒック特性収集部に、収集したトラヒック特性値の最大値をトラヒック特性値の代表値とする手段を設ければ、伝送経路選択制御を確実に行なうことができる。
また、トラヒック特性通知部に、トラヒック特性に関する情報をルーティングプロトコルが装備するパケットを利用して通知する手段を設けることもでき、このようにすれば、既存のプロトコルを活用でき、これにより新規に専用のルーティングプロトコルを用意する必要がなく、コスト等の低減に寄与しうる。
【0153】
さらに、トラヒック特性通知部に、トラヒック特性に関する情報を一定周期毎に通知する手段を設けることができ、このようにすれば、演算等を実行するCPU等の演算装置にかかる演算負荷を軽減できる。
また、トラヒック特性通知部に、トラヒック特性に関する情報をRSVPのメッセージを拡張して通知する手段を設けることができ、このようにすれば、既存のプロトコルを活用でき、これにより新規に専用のルーティングプロトコルを用意する必要がなく、コスト等の低減に寄与しうる。
【0154】
さらに、トラヒック特性収集部に、トラヒック特性を収集するフローの束の単位を、ラベルスイッチ型通信装置で使用するラベル単位で収集する手段を設けることができ、このようにすれば、きめ細かくトラヒック特性を収集することが可能になり、収集精度の向上に寄与する。
また、発信元通信装置に設けられるトラヒック特性収集部に、伝送経路の使用率を伝送経路の平均使用率を基に判定する手段を設けることができ、このようにすれば、ネットワークの使用効率の向上に寄与しうる。
【0155】
さらに、発信元通信装置に設けられるトラヒック特性収集部に、伝送経路の使用率を伝送経路の最大使用率を基に判定する手段を設けることができ、このようにすれば、伝送経路選択制御を確実に行なうことができる。
また、発信元通信装置に設けられるトラヒック特性収集部に、各伝送経路が輻輳しているかどうかを一定周期毎に判定する手段を設けることができ、このようにすれば、演算等を実行するCPU等の演算装置にかかる演算負荷を軽減できる。
【0156】
さらに、発信元通信装置に設けられる負荷演算部に、中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を設けることができ、このようにすれば、直接的に負荷を計測しなくても、簡素な手法で、実効的な負荷を推定できる。その際、実効的な負荷の上限値を設定することもでき、このようにすれば、過剰な量の負荷推定を避けることができ、これにより適切な伝送経路選択制御を行なえる。
【0157】
また、発信元通信装置に設けられる判定部に、実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率を求める手段を設けることもでき、このようにすれば、不必要に新しい伝送経路を追加することを防止できるほか、ネットワークの有効利用にも寄与しうる。
【0158】
さらに、演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報に基づき、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成することができ、このようにすれば、現在の伝送経路の負荷を考慮して適切に伝送経路の追加及び削除を行なうことが可能となり、効率的に負荷の分散を図ることができる。この場合、伝送経路追加・削除判定手段が、演算手段で得られたパイプ使用率,変化率及び積算量のうちの少なくとも一つに基づいて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成することにより、ネットワークの環境やハードウェアの性能に応じて適切な経路選択が可能となる。
【0159】
また、演算手段で得られたこれらのパイプ使用率,変化率及び積算量を基準値と比較し、この比較結果に応じて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成することができ、このようにすれば、アップツーデートに最適な経路選択を実施できる。
さらに、演算手段が、上記のパイプ使用率の変化率として、パイプ使用率の差分値や微分値を求めるように構成したり、上記のパイプ使用率の積算量として、パイプ使用率が基準値を超えた回数やパイプ使用率の積分値を求めたりするように構成してもよく、このようにすれば、ネットワークの環境やハードウェアの性能に応じて計算量を変えることができ、効率的な経路選択が可能となる。
【0160】
また、判定部が、負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、削除対象となる伝送経路の候補を選択する手段と、選択された削除候補の伝送経路を削除した場合における他の伝送経路の負荷を予測する手段と、予測された他の伝送経路の負荷を所定の基準値と比較し、この比較結果に応じて、削除候補の伝送経路を削除するか否かを決定する手段とをそなえてもよく、このようにすれば、各伝送経路を削除した場合の影響を考慮して、削除する伝送経路を適切に選択することが可能となる。この場合、演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報を動作トリガとして用いることにより、ネットワーク全体の状況に応じて効率的に伝送経路を削除できる。
【0161】
また、発信元通信装置に設けられる負荷均等化部に、中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して得られる実効的な負荷から得られる実効帯域に基づいて全伝送経路について求められた平均実効帯域から、各伝送経路での移動すべき実効帯域を求める移動実効帯域演算手段を設けることができ、このようにすれば、伝送経路の帯域を考慮に入れた負荷の均等化を実施できる。
【0162】
さらに、発信元通信装置に設けられる負荷均等化部に、移動実効帯域演算手段で求められた移動すべき実効帯域に比例して、発信元通信装置に流入するパケットを複数の伝送経路に振り分ける手段を設けることができ、このようにすれば、的確な負荷の均等化を実施できる。
また、発信元通信装置に設けられる負荷均等化部を、アドレスを基にハッシュ関数を用いた演算を行ない、この演算結果に基づいて、ランダムにトラヒックフローを振り分けるように構成することもでき、このようにすれば、簡素な計算によって、的確にトラヒックフローを振り分けることができる。この場合、負荷均等化部がハッシュ関数として、CRC(cyclic redundancy check)を用いた演算や、入力値のビット位置の入れ替えによりランダムな整数値を作成する演算を行なうように構成したり、ハッシュ関数の入力値として、パケットに含まれるアドレス以外の制御値を併せて用いるように構成したりすることにより、効率的且つ効果的なトラヒックフローの振り分けを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明の原理説明図である。
【図2】(a),(b)はMPLSネットワークを説明する図である。
【図3】MPLSで用いるラベルを説明する図である。
【図4】MPLSで用いるラベルを説明する図である。
【図5】LSPを説明する図である。
【図6】RSVP−LSP−Tunnelのメッセージの流れを説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態に適用されるMPLSネットワークを説明する図である。
【図8】本発明の一実施形態としてのMPLSルータの機能ブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態としてのMPLSルータのトラヒックエンジニアリング部の詳細を示す機能ブロック図である。
【図10】実効負荷を説明する図である。
【図11】移動する実効帯域を説明する図である。
【図12】負荷調整要領を説明する図である。
【図13】ハッシュ関数の一例を説明する図である。
【図14】負荷調整実験ネットワークを説明する図である。
【図15】負荷調整性能評価結果の一例を説明する図である。
【図16】負荷調整性能評価結果の他の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 通信装置
1S 発信元通信装置
1D 着信先通信装置
1R 中継通信装置
2−i 伝送経路
3,3A トラヒック特性収集部
3B トラヒック特性受信部
4 トラヒック特性通知部
5 負荷演算部
6 判定部
7 負荷均等化部
11,11’ MPLSルータ(通信装置)
11S 発信元MPLSルータ(発信元通信装置)
11D,11D’ 着信先MPLSルータ(着信先通信装置)
11R,11R’ 中継MPLSルータ(中継通信装置)
12−i 伝送経路
111 IPパケット転送部
112 ルーティングプロトコル部
113 パス選択部
113A リンク状態データベース
114 LSP選択部
114A 代替経路情報データベース114A
115 LSP設定部
116 トラヒックエンジニアリング部
116A 負荷観測部
116B トラヒック特性値計算部
116C トラヒックエンジニアリング計算部
116D 負荷調整部
120R−1〜120R−5 LSR
121 負荷発生装置
122 負荷受信装置

Claims (9)

  1. 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記通信装置に設けられる装置であって、
    該通信装置又は他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部と、
    該トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性を他の通信装置に通知するトラヒック特性通知部と、
    該トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算部と、
    該負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定部と、
    該負荷演算部で求められた負荷を前記発信元通信装置と前記着信先通信装置との間に設定された複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御装置。
  2. 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記発信元通信装置に設けられる装置であって、
    該発信元通信装置又は他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集部と、
    該トラヒック特性収集部で収集されたトラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算部と、
    該負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、伝送経路の追加・削除判定を行なう判定部と、
    該負荷演算部で求められた負荷を前記発信元通信装置と前記着信先通信装置との間に設定された複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御装置
  3. 該トラヒック特性収集部が、収集したトラヒック特性に関する情報を平滑化する手段を有していることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の伝送経路制御装置。
  4. 該発信元通信装置に設けられる該トラヒック特性収集部が、該発信元通信装置に接続された各伝送経路の使用率を、該中継通信装置から収集した該中継通信装置に接続されている伝送経路の使用率に関する情報を基に判定する手段を有していることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の伝送経路制御装置。
  5. 該発信元通信装置に設けられる該負荷演算部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して、実効的な負荷を演算する手段を有し、且つ、
    該発信元通信装置に設けられる該判定部が、
    該実効的負荷演算手段で得られた実効的な負荷から実効帯域を演算し、全ての伝送経路を一つの仮想的なパイプとみなして、その使用率に関する情報を求める演算手段を有するとともに、
    該演算手段で得られたパイプ使用率に関する情報に基づき、伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なうように構成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の伝送経路制御装置。
  6. 該発信元通信装置に設けられる該判定部が、
    該負荷演算部で求められた負荷情報に基づいて、削除対象となる伝送経路の候補を選択する手段と、
    該削除候補選択手段により選択された該削除候補の伝送経路を削除した場合における他の伝送経路の負荷を予測する手段と、
    該負荷予測手段により予測された他の伝送経路の負荷を所定の基準値と比較し、該比較結果に応じて、該削除候補の伝送経路を削除するか否かを決定する手段とをそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の伝送経路制御装置。
  7. 該発信元通信装置に設けられる該負荷均等化部が、該中継通信装置において発生したパケット廃棄数を考慮して得られる実効的な負荷から得られる実効帯域に基づいて全伝送経路について求められた平均実効帯域から、各伝送経路での移動すべき実効帯域を求める移動実効帯域演算手段を有していることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の伝送経路制御装置。
  8. 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記発信元通信装置以外の他の通信装置において、
    該他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集ステップと、
    該トラヒック特性収集ステップで収集された該トラヒック特性を該発信元通信装置に通知するトラヒック特性通知ステップとをそなえるとともに、
    上記発信元通信装置において、
    該発信元通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集ステップと、
    該トラヒック特性収集ステップで収集されたトラヒック特性及び該他の通信装置から得られたトラヒック特性の一方又は両方に基づいて負荷を演算する負荷演算ステップと、
    該負荷演算ステップで求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定ステップと、
    該負荷演算ステップで求められた負荷を前記発信元通信装置と前記着信先通信装置との間に設定された複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送経路制御方法。
  9. 発信元通信装置と、着信先通信装置と、上記の発信元通信装置と着信先通信装置との間に設定可能な複数の伝送経路と、上記伝送経路のいずれかに介装される中継通信装置とをそなえてなるインターネットプロトコルネットワークを構成する上記通信装置で使用すべく、
    該通信装置又と他の通信装置に接続された伝送経路のトラヒック特性を収集するトラヒック特性収集手段と、
    該トラヒック特性収集手段で収集された該トラヒック特性を他の通信装置に通知するトラヒック特性通知手段と、
    該トラヒック特性収集手段で収集された該トラヒック特性に基づいて負荷を演算する負荷演算手段と、
    該負荷演算手段で求められた負荷情報に基づいて伝送経路を追加するか削除するかの判定を行なう判定手段と、
    該負荷演算手段で求められた負荷を前記発信元通信装置と前記着信先通信装置との間に設定された複数の伝送経路間で均等化する負荷均等化手段として、上記通信装置を機能させるための伝送経路制御プログラムを記録した媒体。
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