JP2004254132A - パケット伝送方法及びパケット伝送装置 - Google Patents

パケット伝送方法及びパケット伝送装置 Download PDF

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孝夫 小倉
Masabumi Kato
正文 加藤
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Abstract

【課題】伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うパケット伝送方法及びパケット伝送装置を提供することを目的とする。
【解決手段】パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ計算部32と、パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定手段33−1と、優先度決定手段33−1により決定された優先度に対応して、ハッシュ計算分32で計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更手段33−2と、ハッシュ値変更手段33−2で変更されたハッシュ値に対応して、パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分け部34とを有するパケット伝送装置である。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット伝送方法及びパケット伝送装置に係り、特に、ハッシュ値を用いて、当該パケットの優先度に対応したパスを決定して送信するパケット伝送方法及びパケット伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの急速な普及に伴い、通信ネットワークでは、IP(Internet Protocol)トラフィックが主となってきている。IPネットワークでは、ある特定経路にトラフィックが集中するというような問題が生じている。この問題を解決するために、IPネットワークの転送能力を最大限に引き出すことを目的としたMPLS(Multi Protocol Label Switching)におけるトラフィックエンジニアリング技術が注目されている。
【0003】
図1に、MPLSのネットワーク構成を示す。MPLSネットワーク1は、IPネットワーク上に構築されるネットワークであり、ラベルエッジルータ(Label Edge Router、以下、LERという)20〜23及びコアのラベルスイッチングルータ(Label Switching Router、以下、LSRという)10〜13で構成される。
【0004】
LER20〜23は、他のネットワーク2〜5との境界に位置し、パケット又はセルにラベルを付加又は削除するルータである。
【0005】
また、LSR10〜13は、ラベルが付加されたパケット又はセルをラベル交換するルータである。
【0006】
図2は、図1のMPLSネットワーク1において、LER20、LSR10、LSR11、LSR12、LER21には、第1のLSP(Label Switched Path;以下、LSPという。)(LSP−1)が、LER22、LSR10、LSR11、LSR12、LER22には、第2のLSP(LSP−2)が張られている。なお、MPLSネットワークの入り口ノードをIngress Nodeといい、MPLSネットワーク出口ノードをEgress Nodeという。
【0007】
LSP−1において、LER20は、MPLSドメイン内に到着したネットワーク2からのIPパケットフレームに、ラベルを付加して、LSR10に転送する。このラベルが付加されIPパケットフレームは、LSR11、LSR12を介して、LER21に転送される。LER21で、ラベルが削除され、通常のIPパケットとして、ネットワーク5へ転送される。
【0008】
また、同様に、LSP−2において、LER22は、MPLSドメイン内に到着したネットワーク3からのIPパケットフレームに、ラベルを付加して、LSR10に転送する。このラベルが付加されたIPパケットフレームは、LSR11、LSR12を介して、LER22に転送される。LER22で、ラベルが削除され、IPネットワーク5へ転送される。なお、LSR10、LSR11、LSR12では、パケットフレームを転送する際に、ラベルのスワッピングを行う。
【0009】
ラベルの付与、スワッピング、削除について、図3を用いて説明する。ネットワーク2、3からのIPパケットフレーム24に、LER20、22は、例えば、ラベルAを付加して(図3のフレーム25参照)、LSR10に転送する。LSR10は、フレーム25を受信して、ラベルAをラベルBにスワッピングして(図3のフレーム26参照)、LSR11に転送する。同様に、LSR11、LSR12は、それぞれ、ラベルをC、Dにスワッピングする。LER21、22では、ラベルを削除して(図3のフレーム29参照)、通常のIPパケットフレームとしてネットワーク4、5に転送する。
【0010】
次に、MPLSで用いるラベルについて説明する。まず、MPLSを実現するには、▲1▼既存ラベルを用いる方法及び▲2▼新規ラベルを定義する方法の二つがある。
【0011】
▲1▼既存ラベルを用いる方法は、例えば、ATM(Asynchronous Transfer Mode)でのVPI(Virtual Path Identifier)とVCI(Virtual Channel Identifier)をラベルとする。
【0012】
▲2▼新規ラベルを定義する方法は、SHIMヘッダと呼ばれる新たに定義されたラベルを用いる。SHIMヘッダは、レイヤ3とレイヤ2との間に挿入される。
【0013】
ところで、今後、CDN(Content Delivery Network)の普及が予測されるため、リアルタイムアプリケーションにおけるIPフローが増加すると思われる。リアルタイムアプリケーションにおけるIPフローは、輻輳を回避するため、必要に応じて迂回経路へのIPフローの振り分けを行う必要がある。
【0014】
このような、IPフローの制御に関して、帯域の広い経路に、流れている量の多いパケットが割り当られるようにし、ハッシュ演算を行って、負荷の分散を行う技術が、特許文献1に示されている
図4は特許文献1に記載された発明の原理説明図であり、図4において、ルータ1−1,1−2間はマルチリンク接続されており、ルータ1−1は、パケットからヘッダ情報を抽出するヘッダ情報抽出部と、ヘッダ情報をキーとしてハッシュ演算するハッシュ演算部と、ハッシュ値に基づき、出力インタフェースを決定する出力インタフェース決定部を備えている。そして、他のルータヘ直接接続されている経路が複数存在するルータに対してルーティングを行う必要があるパケットが入ってきた場合、ヘッダ情報の1つ又は複数を抽出し読み込む。読み込んだヘッダ情報をキーとしてハッシュ演算を行い、その計算結果であるハッシュ値に対応するインタフェースにパケットを出力する。従って、抽出したヘッダ情報が同一であるパケットの出力インタフェースは常に同一となる。このため、従来のようにパケットの順序逆転が起こることがない。また、上記ハッシュ演算式として、流れている量の多いパケットに帯域の広い経路が割り当てられるような関数を用いることにより、負荷集中を回避することができ、負荷分散を図ることが可能となる。
【0015】
また、使用されるLSPの平均使用率がバランスするように、ハッシュ演算を行ってIPフローの振り分け処理を行う技術が、非特許文献1に示されている
非特許文献1に示されている技術を図5を用いて説明する。非特許文献1には、設定されたエンジニアリングルートとデフォルトルート(最初に張られるLSP)間でトラフィックを均等に分散させるために、LERでは、IPフローの振り分けを行う。図5に示すように、入ってきたIPパケットのあて先アドレス、送信元アドレス、送信ポートアドレス、受信ポートアドレス、通信プロトコル等をキーとして、ハッシュ演算(ここでは、CRC(Cyclic Redundancy Check)16を用いているので、その値は、0〜65535となる。)により、LSPを選択する。このハッシュ演算の結果の取り得る値の範囲を、同一のLER側のLSRに対し既に設定されているLSPの本数で分割しており、この区切をハッシュ境界値と呼ぶ。図5では、ハッシュ値が0〜Vの場合は、そのパケットはLSP1のパスを用いて送信し、ハッシュ値がV〜Vの場合は、そのパケットはLSP2のパスを用いて送信し、ハッシュ値がV〜65535の場合は、そのパケットはLSP3のパスを用いて送信する。このハッシュ境界値をLSP1〜LSP3の使用率に応じて動かすことで、LSP間での動的なロードバランシングが可能となる。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−13439号公報
【0017】
【非特許文献1】
小倉孝夫 外「IPトラフィックエンジニアリングにおける実証実験の評価」社団法人 電子情報通信学会、信学技報、1A2001−17(2001年11月)、P15−P22
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、抽出したヘッダ情報が同一であるパケットの出力インタフェースは常に同一となるものであり、ネットワークのトラフィック状況に応じて、適正なフロー制御を行うことができないという問題がある。
【0019】
また、非特許文献1に記載された発明は、トラフィックを均等に分散させることができるが、IPフローの特性を考慮した適正なフロー制御を行うことができないという問題がある。
【0020】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うパケット伝送方法及びパケット伝送装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
【0022】
請求項1に記載された発明は、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算ステップと、前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定ステップと、前記優先度決定ステップにより決定された優先度に基づき、前記ハッシュ演算ステップで計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更ステップと、前記ハッシュ値変更ステップで変更されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分けステップとを有することを特徴とするパケット伝送方法である。
【0023】
請求項1に記載された発明によれば、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算ステップと、前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定ステップと、前記優先度決定ステップにより決定された優先度に基づき、前記ハッシュ演算ステップで計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更ステップと、前記ハッシュ値変更ステップで変更されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分けステップとを有することにより、伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うパケット伝送方法を提供することができる。
【0024】
請求項2に記載された発明は、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算ステップと、前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定ステップと、前記ハッシュ演算ステップで計算されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に、前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分けステップと、前記ハッシュ演算ステップは、前記優先度検出ステップにより検出された優先度に対応して、異なるハッシュ演算を行うことを特徴とするパケット伝送方法である。
【0025】
請求項2に記載された発明によれば、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算ステップと、前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定ステップと、前記ハッシュ演算ステップで計算されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に、前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分けステップと、前記ハッシュ演算ステップは、前記優先度検出ステップにより検出された優先度に対応して、異なるハッシュ演算を行うことにより、伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うパケット伝送方法を提供することができる。
【0026】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2記載のパケット伝送方法において、前記パケット振り分けステップにおけるハッシュ値を二つに区分する境界値であるハッシュバンダリを移動するハッシュバンダリ移動ステップを有することを特徴とする。
【0027】
請求項3に記載された発明によれば、前記パケット振り分けステップにおけるハッシュ値を二つに区分する境界値であるハッシュバンダリを移動するハッシュバンダリ移動ステップを有することにより、伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、パスの振り分けを行うことができる。
【0028】
請求項4に記載された発明は、請求項3記載のパケット伝送方法において、パスの輻輳状態に応じて、前記ハッシュバンダリが変更されることを特徴とする。
【0029】
請求項4に記載された発明によれば、パスの輻輳状態に応じて、前記前記ハッシュバンダリが変更されることにより、パスの輻輳状態に対応して、動的にフロー制御を行うことができる。
【0030】
請求項5に記載された発明は、請求項記載4のパケット伝送方法において、前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、ハッシュバンダリが所定のハッシュ値を超えて移動される場合、前記所定のハッシュ値で停止して、パスの輻輳状態を確認することを特徴とする。なお、「所定のハッシュ値」とは、例えば、図7における高優先フロー領域と低優先フロー領域の境界に位置する境界値である。
【0031】
請求項5に記載された発明によれば、前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、ハッシュバンダリが所定のハッシュ値を超えて移動される場合、高優先のパケットを迂回ルートに流すことを防止することができる。
【0032】
請求項6に記載された発明は、請求項5記載のパケット伝送方法において、前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、ハッシュバンダリが所定のハッシュ値を超えて移動される場合、移動先の区分を更に、二つに区分し、その内の前記ハッシュバンダリに近い方の区分に対応して、新たなパスを設定することを特徴とする。
【0033】
請求項6に記載された発明によれば、前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、ハッシュバンダリが所定のハッシュ値を超えて移動される場合、移動先の区分を更に、二つに区分し、その内の前記ハッシュバンダリに近い方の区分に対応して、新たなパスを設定することにより、高優先のパケットを迂回ルートに流すことを防止することができる。
【0034】
請求項7に記載された発明は、請求項1又は2記載のパケット伝送方法において、優先度決定ステップは、パケットのヘッダに記述されたアドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定することを特徴とする。
【0035】
請求項7に記載された発明によれば、優先度決定ステップは、パケットのヘッダに記述されたアドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定することにより、IPパケットの特性に対応した、優先度を決定することができる。
【0036】
請求項8に記載された発明は、請求項1又は2記載のパケット伝送方法において、優先度決定ステップは、パケットのヘッダに記述された優先度情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定することを特徴とする。
【0037】
請求項8に記載された発明によれば、優先度決定ステップは、パケットのヘッダに記述された優先度情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定することにより、優先度処理部の処理を少なくすることができる。
【0038】
請求項9に記載された発明は、請求項1又は2記載のパケット伝送方法において、優先度決定ステップで決定された優先度は、nビット(nは、1以上の自然数である。)で表現されることを特徴とする。
【0039】
請求項9に記載された発明によれば、優先度決定ステップで決定された優先度は、nビット(nは、1以上の自然数である。)で表現されることにより、状況に応じて、精確な優先度の設定を行うことができる。
【0040】
請求項10に記載された発明は、請求項1ないし9いずれか一項記載のパケット伝送方法において、予め、複数のパスを設定しておくことを特徴とする。
【0041】
請求項10に記載された発明によれば、予め、複数のパスを設定しておくことにより、輻輳を検出したとき、直ちに、予め設定された迂回経路を使用することができるので、迅速に、輻輳に対応することができる。
【0042】
請求項11に記載された発明は、請求項1ないし9いずれか一項記載のパケット伝送方法において、パスの輻輳状態に応じて、ダイナミックにパスの割当てを行うことを特徴とする。
【0043】
請求項11に記載された発明によれば、パスの輻輳状態に応じて、ダイナミックにパスの割当てを行うことができる。
【0044】
請求項12に記載された発明は、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算手段と、前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定手段と、前記優先度決定手段により決定された優先度に基づき、前記ハッシュ演算手段で計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更手段と、前記ハッシュ値変更手段で変更されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分け手段とを有することを特徴とするパケット伝送装置である。
【0045】
請求項13に記載された発明は、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算手段と、前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定手段と、前記ハッシュ演算手段で計算されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に、前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分け手段と、前記ハッシュ演算手段は、前記優先度検出手段により検出された優先度に対応して、異なるハッシュ演算を行うことを特徴とするパケット伝送装置である。
【0046】
請求項14に記載された発明は、請求項12又は13の記載のパケット伝送装置において、ハッシュ値を二つに区分し、各区分とパケットを送出するパスとを対応付けた対応テーブルを有し、前記パケット振り分け手段は、該対応テーブルを参照して、前記パケットを振り分けることを特徴とする。
【0047】
請求項15に記載された発明は、請求項14記載のパケット伝送装置において、パスの輻輳状態に応じて、前記対応テーブルにおける二つの区分の境界値を変更するロードバランシング手段を有することを特徴とする。
【0048】
請求項12〜15に記載された発明より、伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うパケット伝送装置を提供することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
(パケット伝送装置)
図6は、パケット伝送装置の機能構成図の例である。即ち、図6のパケット伝送装置30は、パケットフィルタ31、ハッシュ計算部32、優先度処理部33、IPフロー振り分け部34、統計情報通知部35、統計情報収集部36、輻輳検出部37、ルート検索・パス設定部38、ロードバランシング部39、対応テーブル40、優先度テーブル41及び統計情報データベース45から構成されている。
【0050】
パケットフィルタ31は、入ってきたIPパケットのヘッダ情報から、統計情報の通知パケットか、ユーザのアプリケーションパケットかを識別し、統計情報の通知パケットは、統計情報収集部36に渡し、ユーザのアプリケーションパケットは、IPフロー振り分け部34に振り分ける。更に、パケットフィルタ31は、ハッシュ計算部32に、ハッシュ計算に必要なヘッダ情報を通知する。なお、パケットフィルタ31は、優先度処理部33に、優先度処理に必要なヘッダ情報を通知するようにしてもよい。
【0051】
ハッシュ計算部32は、パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行う。例えば、パケットのヘッダに記述された送信元アドレス情報、宛先アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報をキーにして、ハッシュ演算を行う。具体的には、パケットのヘッダに記述された送信元アドレス情報、宛先アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号に対して、CRC16、CRC8等の演算を行う。なお、ハッシュ計算部32は、パケットフィルタ31から通知されたヘッダ情報を格納するヘッダ情報格納部46を有する。
【0052】
優先度処理部33は、当該パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定手段33−1と、該優先度決定手段により決定された優先度に対応して、ハッシュ演算手段で計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更手段33−2とを有する。なお、優先度決定手段33−1が当該パケットの優先度を決定する方法として、次の二つの方法がある。
【0053】
▲1▼パケットのヘッダに記述されたアドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報に基づいて、当該送信するパケットの優先度を決定する。
【0054】
例えば、VoIP(Voice over IP)は優先度1、CDNは優先度2、TELENETは優先度3、SMTP、POP、FTP等は優先度4のように定める。
【0055】
実際には、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けた優先度テーブル41を参照して決定する。
【0056】
▲2▼二つ目は、パケットのヘッダに記述された優先度情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定する。
【0057】
また、ハッシュ値変更手段33−2は、後述するように、ハッシュ演算手段で計算されたハッシュ値に対して、優先度の低いパケットのハッシュ値に所定の値を加算する等の処理を行う。
【0058】
IPフロー振り分け部34は、優先度処理部33で処理されたハッシュ値に基づき、パケットフィルタ31で振り分けられたユーザのアプリケーションパケットを、所定のパスに振り分ける。例えば、ハッシュ値が0〜131071のパケットに対して、ハッシュ値が0〜65535のパケットはパス44に送信し、ハッシュ値が65536〜131071のパケットはパス43に送信するように振り分ける。
【0059】
実際には、ハッシュ値とパケットを送出するパスとを対応付けた対応テーブル40を参照して、前記パケットを所定のパスに振り分ける。なお、ロードバランシング部39は、輻輳検出部37からの輻輳情報に基づいて、対応テーブル40に格納されたハッシュ値とパスの対応関係を変更する。
【0060】
統計情報通知部35は、当該リンク(パケット伝送装置)の輻輳等に関する統計情報を通知する。通知する先は、他のパケット伝送装置又は自己のパケット伝送装置の統計情報収集部36等である。
【0061】
統計情報収集部36は、他のパケット伝送装置が送信した統計情報の通知パケットを得て、統計情報を収集する。また、統計情報通知部35からも統計情報を得ることができる。統計情報収集部36は、収集した統計情報を統計情報データベース45に格納する。
【0062】
輻輳検出部37は、統計情報収集部36からの輻輳情報を得て、当該パケット伝送装置が関与するリンクが輻輳状態であるか否かを検出する。当該パケット伝送装置が関与するリンクの輻輳情報が、所定の輻輳閾値を超えた場合に、輻輳していると判断する。
【0063】
ルート検索・パス設定部38は、輻輳検出部37により使用しているリンク(パス)の輻輳が検出された場合、次のルートを捜して、そのルートにパスを設定する。ルート検索には、種々の方法があるが、例えば、OSPF(Open Shortest Path First)等の最短経路アルゴリズムを用いて、経路を検索する。
【0064】
ロードバランシング部39は、輻輳検出部37からの輻輳情報に基づいて、使用しているパスのトラフィックがバランスするように制御する。例えば、後述するように、ハッシュバンダリを移動して、IPフロー振り分け部34におけるハッシュ値とパスの対応関係を変更する。
【0065】
対応テーブル40は、ハッシュ値とパケットを送出するパスとを対応付けた対応テーブルである。例えば、対応テーブル40には、ハッシュ値0〜6535に対してデフォルトルートであるLSP1を対応させ、ハッシュ値65536〜131071に対して、迂回ルートであるLSP2を対応付ける。なお、この対応関係は、ロードバランシング部39により変更される。
【0066】
優先度テーブル41は、パケットのヘッダに記述されたアドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報に基づいて、当該送信するパケットの優先度を決定するためのテーブルであり、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けたテーブルである。
【0067】
統計情報データベース45には、統計情報収集部36が収集した、ネットワークの状態を示す各種データが格納されている。
(第1の実施例)
図7を用いて第1の実施例を説明する。
【0068】
パケットフィルタ31は、入ってきたIPパケットのヘッダ情報から、統計情報の通知パケットか、ユーザのアプリケーションパケットかを識別する。ユーザのアプリケーションパケットの場合は、入ってきたIPパケットをIPフロー振り分け部34に渡し、入ってきたIPパケットのヘッダ情報をハッシュ計算部32に通知する。
【0069】
ハッシュ計算部32は、通知されたパケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行う。例えば、パケットのヘッダに記述された送信元アドレス情報、宛先アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報をキーにして、CRC16の演算を行う。
【0070】
また、優先度処理部33は、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けた優先度テーブル41を参照して、当該パケットの優先度を決定する。なお、パケットのヘッダに優先度情報が記述されている場合は、その優先度情報に基づいて、当該送信するパケットの優先度を決定する。
【0071】
図7では、優先度を、「優先度1」、「優先度2」とし、「優先度1」を優先フロー(優先パケット)とし、「優先度2」を低優先フロー(低優先パケット)としている。
【0072】
次に、優先度処理部33のハッシュ値変更手段は、「優先度2」の低優先のパケットには、ハッシュ計算部32で演算されたハッシュ値に、65536を加算する。その結果、「優先度1」の高優先フローは、ハッシュ値0〜6535の間の値を取り、「優先度2」の低優先フローは、ハッシュ値65536〜131071の間の値を取ることとなる。なお、ハッシュ値65535は、高優先フロー領域と低優先フロー領域の境界に位置する境界値である。
【0073】
次に、IPフロー振り分け部34は、対応テーブル40を参照して、IPフロー(IPパケット)を、所定のパスに振り分ける。
【0074】
なお、ロードバランシング部39は、輻輳検出部37からの輻輳情報に基づいて、対応テーブル40に格納されたハッシュ値とパスの対応関係を変更する。
【0075】
例えば、デフォルトルートであるLSP1が輻輳していなければ、ロードバランシング部39は、全てのハッシュ値に対して、デフォルトルートであるLSP1を使用するようにする。この場合のハッシュバンダリは、ハッシュ値131071となる。この状態では、迂回経路であるLSP2は必要ないので、LSP2の設定はしない。
【0076】
次に、輻輳検出部37が、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したとき、ルート検索・パス設定部38は、例えば、最大帯域パス検索アルゴリズムを用いて、最大帯域のパスを捜して、そのルートにパスを設定する。
【0077】
次に、ロードバランシング部39は、ハッシュバンダリを定める。ハッシュバンダリは、
例えば、迂回経路LSP2とデフォルトルートLSP1を構成している二つのリンクの最大帯域の差が小さくなるようする。
【0078】
等のアルゴリズムによって定められる。
【0079】
このように設定された結果、図の点線の位置に、ハッシュバンダリを定めた場合、「優先度2」のパケットであっても、ハッシュ値が65536から点線の間のものは、デフォルトルートであるLSP1に振り分けられる。
【0080】
また、その後、更に、デフォルトルートであるLSP1のトラフィックが大きくなった場合、図に示すように、ハッシュバンダリを左の方向に移動する。
【0081】
実施例1によれば、伝送されるパケットの特性と、統計情報等から把握されるネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うことができる。
(第2の実施例)
図8を用いて第2の実施例を説明する。実施例1では、優先度を、「優先度1」、「優先度2」とし、「優先度1」を優先フロー(優先パケット)とし、「優先度2」を低優先フロー(低優先パケット)としているのに対し、実施例2では、優先度を、「優先度1」、「優先度2」、「優先度3」及び「優先度4」としている。
【0082】
優先度処理部33は、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けた優先度テーブル41を参照して、当該パケットの優先度を決定する。なお、パケットのヘッダに2ビットの優先度情報が記述されている場合は、その優先度情報に基づいて、当該送信するパケットの4つの優先度を決定する。
【0083】
なお、第2の実施例における優先度テーブル41は、VoIP(Voice over IP)は優先度1、CDNは優先度2、TELENETは優先度3、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)は優先度4とする対応テーブルを有している。
【0084】
優先度処理部33のハッシュ値変更手段は、「優先度2」のパケットには、ハッシュ計算部32で演算されたハッシュ値に、65536を加算し、「優先度3」のパケットには、ハッシュ計算部32で演算されたハッシュ値に、65535×2+1を加算し、「優先度4」のパケットには、ハッシュ計算部32で演算されたハッシュ値に、65535×3+1を加算する。その結果、「優先度1」の高優先フローは、ハッシュ値0〜65535の間の値を取り、「優先度2」の高優先フローは、ハッシュ値65536〜131071の間の値を取り、「優先度3」の低優先フローは、ハッシュ値131072〜196607の間の値を取り、「優先度4」の低優先フローは、ハッシュ値196608〜262143の間の値を取ることとなる。
【0085】
次に、IPフロー振り分け部34は、対応テーブル40を参照して、IPフロー(IPパケット)を、所定のパスに振り分ける。
【0086】
なお、ロードバランシング部39は、輻輳検出部37からの輻輳情報に基づいて、対応テーブル40に格納されたハッシュ値とパスの対応関係を変更する。
【0087】
例えば、デフォルトルートであるLSP1が輻輳していなければ、ロードバランシング部39は、全てのハッシュ値に対して、デフォルトルートであるLSP1を使用するようにする。この場合のハッシュバンダリは、ハッシュ値262143となる。この状態では、迂回経路であるLSP2は必要ないので、LSP2の設定はしない。
【0088】
次に、輻輳検出部37が、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したとき、ルート検索・パス設定部38は、例えば、OSPF等の最短経路アルゴリズムを用いて、デフォルトルートであるLSP1に次ぐ最短経路を捜して、そのルートにパスを設定する。
【0089】
次に、ロードバランシング部39は、ハッシュバンダリを定める。ロードバランシング部39が、図の点線の位置に、ハッシュバンダリを定めた場合、「優先度4」のパケットは全て、迂回経路であるLSP2に振り分けるが、「優先度3」のパケットは、そのハッシュ値が131072から点線の間のものは、デフォルトルートであるLSP1に振り分けられる。
【0090】
また、その後、デフォルトルートであるLSP1のトラフィックが大きくなった場合、図に示すように、ハッシュバンダリを左の方向に移動する。
【0091】
また、上記説明では、優先度を2ビットで表現した場合について説明したが、実施例2は、2ビットに限らず実施することができる。
【0092】
実施例2によれば、優先度を3以上にすることにより、実施例1と比較して、より精確にフロー制御を行うことができる。
(第3の実施例)
図9を用いて第3の実施例を説明する。予め、高優先トラフィックと低優先トラフィックの量が予測できれば、それに合せた領域の比になるように、ハッシュ演算を選択する。
【0093】
なお、実施例1では、ハッシュ演算を行ってから、優先度処理を行なっているが、実施例3では、当該パケットの優先度を決定してから、当該パケットの優先度に対応してハッシュ演算を行なうものである。
【0094】
例えば、高優先トラフィックと低優先トラフィックの量の比が、1対2の場合は、先ず、優先度処理部33は、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けた優先度テーブル41を参照して、当該パケットの優先度を決定する。
【0095】
次に、ハッシュ計算部32は、通知されたパケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、高優先のパケットに対してはCRC8の演算を行い、低優先のパケットに対してはCRC16の演算を行う。
【0096】
更に、ハッシュ計算部32は、低優先のパケットには、ハッシュ計算部32で演算されたハッシュ値に、256を加算する。その結果、「優先度1」の高優先フローは、ハッシュ値0〜255の間の値を取り、「優先度2」の低優先フローは、ハッシュ値256〜65790の間の値を取ることとなる。そこで、IPフロー振り分け部34は、ハッシュ値が0〜255のパケットを、デフォルトルートであるLSP1に振り分け、ハッシュ値が256〜65790のパケットを、迂回経路であるLSP2に振り分ける。
【0097】
この場合であっても、実施例1と同様に、トラフィックの状態に基づいて、高優先フロー領域と低優先フロー領域の境界を移動させることにより、伝送されるパケットの特性と、統計情報等から把握されるネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うことができる。
【0098】
実施例3によれば、実際にパケット伝送装置を通過するパケットの高優先トラフィックと低優先トラフィックの量に合せた領域の比になるように、ハッシュ計算部32からハッシュ値が出力されるので、ロードバランシング部39の処理を低減することができる。
(第4の実施例)
図10を用いて第4の実施例を説明する。第4の実施例は、デフォルトルートLSP1に対して、予め、迂回経路LSP2を設定しておく。
【0099】
実施例1と同様に、デフォルトルートであるLSP1が輻輳していなければ、ロードバランシング部39は、予め設定された迂回経路LSP2を使用することなく、全てのパケットに対して、デフォルトルートであるLSP1を使用する。この場合のハッシュバンダリは、ハッシュ値131071となる。
【0100】
実施例4では、輻輳検出部37が、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したとき、ルート検索・パス設定部38によるルート検索及びパスの設定処理を行うことなく、予め設定された迂回経路LSP2を使用することができる。
【0101】
ロードバランシング部39は、輻輳検出部37が、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したとき、直ちに、ハッシュバンダリを、所定のアルゴリズムを用いて定める。
【0102】
実施例4によれば、輻輳検出部37が、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したとき、直ちに、予め設定された迂回経路LSP2を使用することができるので、ネットワークの状態に基づいて、迅速に、LSP1の輻輳に対応することができる。
(第5の実施例)
図11を用いて第5の実施例を説明する。実施例5は、実施例1のようなダイナミックにパスを設定するものである。つまり、図11において、LSR51、LSR54、LSR55には、デフォルトルートであるLSP1が設定されており、LSP1の輻輳を検出したとき、迂回ルートとして、その時点における使用可能なルートの内で、最大の帯域を有するパス、つまり、LSR51、LSR52、LSR53、LSR55のLSP2を設定するものである。
【0103】
迂回ルートとして、LSR51、LSR56、LSR55のパスを設定しようとしても、LSR56、LSR55間に、既に、別のパスが張られており、LSR51、LSR56、LSR55のパスの空き容量が小さいので設定しない。
【0104】
実施例5によれば、ネットワークリソースを効率よく利用することができる。(第6の実施例)
図12を用いて第6の実施例を説明する。
【0105】
パケットフィルタ31は、入ってきたIPパケットをIPフロー振り分け部34に渡し、入ってきたIPパケットのヘッダ情報をハッシュ計算部32に通知する。
【0106】
ハッシュ計算部32は、通知されたパケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、CRC16の演算を行う。
【0107】
また、優先度処理部33は、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けた優先度テーブル41を参照して、当該パケットの優先度を決定する。なお、パケットのヘッダに優先度情報が記述されている場合は、その優先度情報に基づいて、当該送信するパケットの優先度を決定する。
【0108】
次に、IPフロー振り分け部34は、対応テーブル40を参照して、IPフロー(IPパケット)を、所定のパスに振り分ける。
【0109】
なお、ロードバランシング部39は、デフォルトルートであるLSP1が輻輳していなければ、全てのハッシュ値に対して、デフォルトルートであるLSP1を使用するようにする。この場合のハッシュバンダリは、ハッシュ値131071となる。
【0110】
次に、輻輳検出部37が、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したとき、ルート検索・パス設定部38は、デフォルトルートであるLSP1に次ぐ最短経路を捜して、そのルートにパスを設定する。
【0111】
次に、ロードバランシング部39は、ハッシュバンダリを定める。ロードバランシング部39が、図のB1の位置に、ハッシュバンダリを定める。その後、また、デフォルトルートであるLSP1の輻輳を検出したときは、更に、ハッシュバンダリを左の方向に移動する。このとき、ロードバランシング部39が、図のB2(高優先フロー領域と低優先フロー領域の境界に位置する境界値)を超えて、図のB3の位置に、ハッシュバンダリを定めようとした場合、実施例6では、ハッシュバンダリを図のB2に一旦設定して、LSP1の輻輳状態を確認する。
【0112】
図のB2の位置に、ハッシュバンダリを定めても、依然として、LSP1が輻輳状態であれば、ロードバランシング部39は、ハッシュバンダリを、当初の設定であるB3に設定し、LSP1の輻輳状態が解消していれば、ハッシュバンダリを、B3ではなく、B2に設定する。
【0113】
実施例6によれば、高優先のパケットを迂回ルートに流すことを防止することができる。
(第7の実施例)
図13を用いて第7の実施例を説明する。ハッシュバンダリB4が、図に示すように、高優先フロー領域で設定される場合は、ルート検索・パス設定部38は、その時点における使用可能なルートの内で、最大の帯域を有するルートを捜して、そのルートに、高優先のパケットの中でハッシュ値の高いパケットを振り分ける。
【0114】
実施例7によれば、高優先のパケットを、迂回ルートに振り分ける場合を無くすことができる。
(処理フロー)
本実施例の処理フローを図14を用いて説明する。
【0115】
パケット伝送装置にIPパケットが入力される(S11)。パケットフィルタ31は、入ってきたIPパケットのヘッダ情報から、統計情報通知パケットか、ユーザパケットかを識別する(S12)。
【0116】
入ってきたIPパケットがユーザパケットの場合は、そのIPパケットをIPフロー振り分け部34に渡し、入ってきたIPパケットのヘッダ情報をハッシュ計算部32に通知する。
【0117】
ハッシュ計算部32は、通知されたパケットのヘッダ情報をヘッダ情報格納部46に格納する(S14)。次いで、ハッシュ計算部32は、ヘッダ情報格納部46に格納されたヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行う(S14)。
【0118】
次いで、優先度処理部33は、ハッシュ計算部32又はパケットフィルタ31から通知されたヘッダ情報を用いて優先度処理を行う(S15)。優先度処理部33の優先度決定手段33−1は、アドレス情報、プロトコル情報、ポート番号等に対して、優先度を対応付けた優先度テーブル41を参照して、当該パケットの優先度を決定する。次に、優先度処理部33のハッシュ値変更手段33−2は、例えば、「優先度」の低優先のパケットには、ハッシュ計算部32で演算されたハッシュ値に、65536を加算する等の処理を行う。
【0119】
次に、IPフロー振り分け部34は、対応テーブル40を参照して、IPパケットを出力するパスを選択し(S16)、当該IPパケットを、選択されたLSPから出力する(S17)。
【0120】
ステップ12において、入ってきたIPパケットが統計情報通知パケットの場合は、そのIPパケットを統計情報収集部36に渡す。統計情報収集部36は、各ルータ(パケット伝送装置)からの統計情報通知パケットを分析して、統計情報を収集する(S20)。また、統計情報収集部36は、収集した統計情報に基づいて、統計情報データベース45を更新する。なお、自リンク(パケット伝送装置)の輻輳等に関する統計情報を、定期的に、他のパケット伝送装置又は自己のパケット伝送装置の統計情報収集部36に通知する(S40)。
【0121】
なお、ロードバランシング部39は、輻輳検出部37からの輻輳情報に基づいて、対応テーブル40に格納されたハッシュ値とパスの対応関係を、徐々に、変更する。
【0122】
ロードバランシング中でなく(S22:No)、輻輳状態でなければ(S23:No)、処理は終了する(S32)。
【0123】
また、ロードバランシング中でないが(S22:No)、輻輳状態と判定された場合は(S23:Yes)、ルート検索・パス設定部38は、その時点における使用可能なルートの内で、最大の帯域を有するルートを検索して(S24)、そのルートにパスを設定する(S25)。
【0124】
次に、ロードバランシング部39は、IPパケットの振り分け基準となるハッシュバンダリを計算する(S27)。
【0125】
計算の結果、ハッシュバンダリが、高優先フロー領域と低優先フロー領域の境界に位置する境界値を越えない場合は(S28:No)、計算されたハッシュバンダリをハッシュバンダリと設定する(S31)。
【0126】
また、計算の結果、ハッシュバンダリが、高優先フロー領域と低優先フロー領域の境界に位置する境界値を越えた場合は(S28:Yes)、高優先フロー用のLSP1とは別のLSP(高優先パケット用LSP)が存在するか否かを判定する。高優先パケット用LSPが存在する場合は(S29:Yes)、計算されたハッシュバンダリをハッシュバンダリと設定する(S31)。
【0127】
また、高優先フロー用のLSP1とは別のLSP(高優先パケット用LSP)が存在しない場合は(S29:No)、高優先パケット用LSPを検索(S24)して、パスを設定する(S25)。その後、ステップ27、ステップ28、ステップ29を経て、ステップ31でハッシュバンダリが設定される。
【0128】
本実施の形態によれば、リアルタイム系のアプリケーション等による遅延に影響されやすいIPフローは、デフォルトルートを維持し、デフォルトルートが輻輳してきた場合、メール等の品質に影響のないIPフローから先に迂回経路に移動することにより、ネットワークの利用効率及びユーザのアプリケーションの品質を考慮したトラフィック分散を実現することができる。
【0129】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、伝送されるパケットの特性と、ネットワークの状態に基づいて、動的にフロー制御を行うパケット伝送方法及びパケット伝送装置を提供することができる。
【0130】
【図面の簡単な説明】
【図1】MPLSのネットワーク構成を説明するための図である。
【図2】MPLSネットワークに張られたパスを説明するための図である。
【図3】ラベルスの付与、スワッピング及び削除を説明するための図である。
【図4】特許文献1に記載された発明の原理説明図である。
【図5】非特許文献1に示されている技術を説明するための図である。
【図6】パケット伝送装置の機能構成図の例を説明するための図である。
【図7】第1の実施例を説明するための図である。
【図8】第2の実施例を説明するための図である。
【図9】第3の実施例を説明するための図である。
【図10】第4の実施例を説明するための図である。
【図11】第5の実施例を説明するための図である。
【図12】第6の実施例を説明するための図である。
【図13】第7の実施例を説明するための図である。
【図14】本発明の処理フローを説明するための図である。
【符号の説明】
1 MPLSネットワーク
2〜5 ネットワーク
10〜13、51〜56 LSR
20〜23 LER
30 パケット伝送装置
31 パケットフィルタ
32 ハッシュ計算部
33 優先度処理部
34 IPフロー振り分け部
35 統計情報通知部
36 統計情報収集部
37 輻輳検出部
38 ルート検索・パス設定部
39 ロードバランシング部
40 対応テーブル
41 優先度テーブル
45 統計情報データベース

Claims (15)

  1. パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算ステップと、
    前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定ステップと、
    前記優先度決定ステップにより決定された優先度に基づき、前記ハッシュ演算ステップで計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更ステップと、
    前記ハッシュ値変更ステップで変更されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分けステップとを有することを特徴とするパケット伝送方法。
  2. パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算ステップと、
    前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定ステップと、
    前記ハッシュ演算ステップで計算されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に、前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分けステップと、
    前記ハッシュ演算ステップは、前記優先度検出ステップにより検出された優先度に対応して、異なるハッシュ演算を行うことを特徴とするパケット伝送方法。
  3. 前記パケット振り分けステップにおけるハッシュ値を二つに区分する境界値であるハッシュバンダリを移動するハッシュバンダリ移動ステップを有することを特徴とする請求項1又は2記載のパケット伝送方法。
  4. 前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、パスの輻輳状態に応じて、前記ハッシュバンダリが変更されることを特徴とする請求項3記載のパケット伝送方法。
  5. 前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、ハッシュバンダリが所定のハッシュ値を超えて移動される場合、
    前記所定のハッシュ値で停止して、パスの輻輳状態を確認することを特徴とする請求項記載4のパケット伝送方法。
  6. 前記ハッシュバンダリ移動ステップにおいて、ハッシュバンダリが所定のハッシュ値を超えて移動される場合、
    移動先の区分を更に、二つに区分し、その内の前記ハッシュバンダリに近い方の区分に対応して、新たなパスを設定することを特徴とする請求項5記載のパケット伝送方法。
  7. 優先度決定ステップは、パケットのヘッダに記述されたアドレス情報、プロトコル情報、ポート番号の内から、少なくとも一つの情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定することを特徴とする請求項1又は2記載のパケット伝送方法。
  8. 優先度決定ステップは、パケットのヘッダに記述された優先度情報に基づいて、当該パケットの優先度を決定することを特徴とする請求項1又は2記載のパケット伝送方法。
  9. 優先度決定ステップで決定された優先度は、nビット(nは、1以上の自然数である。)で表現されることを特徴とする請求項1又は2記載のパケット伝送方法。
  10. 予め、複数のパスを設定して置くことを特徴とする請求項1ないし9いずれか一項記載のパケット伝送方法。
  11. パスの輻輳状態に応じて、ダイナミックにパスの設定と割当てを行うことを特徴とする請求項1ないし9いずれか一項記載のパケット伝送方法。
  12. パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算手段と、
    前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定手段と、
    前記優先度決定手段により決定された優先度に基づき、前記ハッシュ演算手段で計算されたハッシュ値を変更するハッシュ値変更手段と、
    前記ハッシュ値変更手段で変更されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分け手段とを有することを特徴とするパケット伝送装置。
  13. パケットのヘッダ情報の一部又は全部に対して、ハッシュ演算を行うハッシュ演算手段と、
    前記パケットのヘッダ情報から当該パケットの優先度を決定する優先度決定手段と、
    前記ハッシュ演算手段で計算されたハッシュ値を二つに区分し、区分毎に、前記パケットを所定のパスに振り分けるパケット振り分け手段と、
    前記ハッシュ演算手段は、前記優先度検出手段により検出された優先度に対応して、異なるハッシュ演算を行うことを特徴とするパケット伝送装置。
  14. ハッシュ値を二つに区分し、各区分とパケットを送出するパスとを対応付けた対応テーブルを有し、
    前記パケット振り分け手段は、該対応テーブルを参照して、前記パケットを振り分けることを特徴とする請求項12又は13の記載のパケット伝送装置。
  15. パスの輻輳状態に応じて、前記対応テーブルにおける二つの区分の境界値を変更するロードバランシング手段を有することを特徴とする請求項14記載のパケット伝送装置。
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