JP4147841B2 - 光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタ - Google Patents
光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4147841B2 JP4147841B2 JP2002194879A JP2002194879A JP4147841B2 JP 4147841 B2 JP4147841 B2 JP 4147841B2 JP 2002194879 A JP2002194879 A JP 2002194879A JP 2002194879 A JP2002194879 A JP 2002194879A JP 4147841 B2 JP4147841 B2 JP 4147841B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- optical
- adjustment
- light modulation
- color
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N9/00—Details of colour television systems
- H04N9/12—Picture reproducers
- H04N9/31—Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N9/00—Details of colour television systems
- H04N9/12—Picture reproducers
- H04N9/31—Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
- H04N9/3102—Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using two-dimensional electronic spatial light modulators
- H04N9/3105—Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using two-dimensional electronic spatial light modulators for displaying all colours simultaneously, e.g. by using two or more electronic spatial light modulators
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/14—Details
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N9/00—Details of colour television systems
- H04N9/12—Picture reproducers
- H04N9/31—Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
- H04N9/3141—Constructional details thereof
- H04N9/317—Convergence or focusing systems
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04N—PICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
- H04N9/00—Details of colour television systems
- H04N9/12—Picture reproducers
- H04N9/31—Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
- H04N9/3191—Testing thereof
- H04N9/3194—Testing thereof including sensor feedback
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/005—Projectors using an electronic spatial light modulator but not peculiar thereto
- G03B21/006—Projectors using an electronic spatial light modulator but not peculiar thereto using LCD's
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Multimedia (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
- Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来、複数の色光を画像情報に応じて各色光ごとに変調する複数の光変調装置(液晶パネル)と、各光変調装置で変調された色光を合成する色合成光学系(クロスダイクロイックプリズム)と、この色合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系(投写レンズ)とを備えたプロジェクタが利用されている。
このようなプロジェクタとしては、例えば、光源から射出された光束を、ダイクロイックミラーによってRGBの3色の色光に分離し、3枚の液晶パネルにより各色光毎に画像情報に応じて変調し、変調後の光束をクロスダイクロイックプリズムで合成し、投写レンズを介してカラー画像を拡大投写する、いわゆる三板式のプロジェクタが知られている。
【0003】
このようなプロジェクタにより鮮明な投写画像を得るためには、各液晶パネル間での画素ずれ、投写レンズからの距離のずれの発生を防止するために、プロジェクタの製造時において、各液晶パネル間相互のフォーカス・アライメント調整を高精度に行わなければならない。ここで、フォーカス調整とは、各液晶パネルを投写レンズのバックフォーカスの位置に正確に配置するための調整をいい、アライメント調整とは、各液晶パネルの画素を一致させるための調整をいい、以下の説明においても同様である。
【0004】
従来、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整は、3枚の液晶パネルおよびクロスダイクロイックプリズムを含む光学装置を調整対象として、(1)各液晶パネルの画像形成領域に光束を入射させ、(2)クロスダイクロイックプリズムの光入射端面から入射され、光出射端面から射出された光束をCCDカメラ等の光束検出装置で検出し、(3)この光束検出装置で検出される各液晶パネルのフォーカス、画素位置等を確認しながら、各液晶パネルの相対位置を位置調整機構で調整する。
【0005】
ここで、CCDカメラによる検出としては、標準的な投写レンズをマスターレンズとして製造装置に予め組み込んでおき、光学装置およびこの投写レンズを経た光束をスクリーン上に投写し、この投写画像を取りこむ方式(マスターレンズ方式)と、光学装置を経た光束を直接取りこむ方式(直視式)とが採用されている。このような方法を採用することにより、投写レンズと組み合わせることなく、独立して光学装置を製造できるため、効率的に光学装置を製造できるという利点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の場合には、光学装置と組み合わされる投写レンズとマスターレンズとの間に、バックフォーカス位置の像面の状態や軸上色収差等の偏差が存在するため、マスターレンズに対して、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整を精度良く行ったとしても、組み合わされる投写レンズによっては、必ずしも鮮明な画像が得られないという問題があった。
同様に、後者の場合においても、光学装置に投写レンズを組み込んでプロジェクタを完成した際に、この組み込んだ投写レンズの光学特性値が基準値から外れている場合には、折角、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整を精度良く行ったとしても、必ずしも鮮明な画像が得られないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、投写光学系を組み合わせた際に、鮮明な投写画像を得ることができる光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光学装置の製造方法は、複数の色光を各色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面、および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光出射端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、前記光学装置と組み合わされる投写光学系におけるバックフォーカス面の位置を含む光学特性を取得する光学特性取得手順と、前記光変調装置の前記色合成光学系に対する基準位置を取得する基準位置取得手順と、取得された前記バックフォーカス面の位置と前記基準位置との偏差量を算出する偏差量算出手順と、前記光出射端面から射出された合成光を、光束検出装置にて直接、検出する合成光検出手順と、この合成光検出手順で合成光を検出しながら、前記偏差量を加味して前記光変調装置の位置調整を行う光変調装置位置調整手順とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光学装置の製造方法は、複数の色光を各色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面、および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光出射端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、前記光学装置と組み合わされる投写光学系におけるバックフォーカス面の位置を含む光学特性を取得する光学特性取得手順と、前記光変調装置の前記色合成光学系に対する基準位置を取得する基準位置取得手順と、取得された前記バックフォーカス面の位置と前記基準位置との偏差量を算出する偏差量算出手順と、前記光出射端面から射出された合成光を前記光学装置と組み合わされる投写光学系とは異なる標準的な投写光学系にて投写し、投写された投写画像を、光束検出装置を用いて、、検出する合成光検出手順と、この合成光検出手順で合成光を検出しながら、前記偏差量を加味して前記光変調装置の位置調整を行う光変調装置位置調整手順とを備えることを特徴とする。
【0009】
ここで、前記光学特性としては、投写光学系の解像度や画像面の傾き、軸上色収差等を挙げることができる。
また、前記光束検出装置として、例えば、CCD等の撮像素子と、この撮像素子で検出された信号を取りこむ画像取り込み装置と、この取りこんだ画像を処理する処理装置とを含むCCDカメラ等を採用できる。また、このようなCCDカメラを複数個配置してもよく、この場合には、例えば、投写画像の四隅部分にそれぞれ配置して、各隅部分における画像を撮像することができる。この際、各CCDカメラは、互いに干渉しないので対角線上に配置されることが好ましい。
【0010】
このような本発明に係る光学装置は、以下のような手順で製造される。
(1)光学特性取得手順で、当該光学装置に組み合わされる投写光学系の解像度データおよび投写画像面の傾きデータ等の光学特性値を取得しておく。例えば、所定のテストパターンを通過した光束を対象となる投写光学系に導入し、この光束によって、スクリーン上に所定のテストパターン画像を投影する。そして、このテストパターン画像をCCDカメラで撮像することにより、該投写レンズの軸上色収差、バックフォーカス面の位置、解像度等の光学特性値を取得する。
(2)次に、基準位置取得手順で、光変調装置の色合成光学系に対する基準位置を取得し、この取得された投写光学系の光学特性に基づいて、偏差量算出手順で、光変調装置の基準位置に対する偏差量を算出する。ここで、基準位置としては、前述のマスターレンズ方式の場合には、マスターレンズのバックフォーカス位置とし、前述の直視式の場合には設計上の基準位置とできる。
(3)その後、合成光検出手順で、合成光学系の光出射端面から射出された合成光を光束検出装置を用いて検出しながら、光変調装置位置調整手順で、算出した偏差量を加味して、光変調装置の位置調整を行う。以上のようにして位置を調整した後に、これらの液晶パネルを固定することで光学装置が製造される。
このような手順で調整するので、組み込まれる投写レンズの光学特性値に合わせて、合成光学系に対する各光変調装置の位置を高精度に調整した光学装置を得ることができる。このため、この光学装置と投写光学系とを組み合わせた際に、鮮明な投写画像を得ることができる。
【0011】
以上において、前記光変調装置位置調整手順は、合成光を検出しながら前記光変調装置の位置調整を行った後、前記偏差量の分だけ該光変調装置を前記投写光学系の光軸方向に移動させるように構成できる。
このような場合には、光束検出装置を測定基準位置にしたままで、光変調装置を調整し、最後に偏差量の分だけ移動しているので、調整の迅速化を図ることができる。
【0012】
また、前記光変調装置位置調整手順は、前記偏差量に基づいて前記光束検出装置の位置調整を行った後、前記光変調装置の位置調整を行うこともできる。
このような場合には、投写光学系の偏差を加味して光束検査装置を設定し、光変調装置の位置を調整できるから、光変調装置の位置の高精度化を図ることができる。
【0013】
ここで、前記光学特性取得手順は、組み合わされる投写光学系に応じて付された流動票に記録された光学特性を読みとることにより実施されることが好ましい。
このような構成によれば、投写光学系の光学特性値が記録された流動票を付した状態で、この投写光学系の光学特性値を取得するので、投写光学系と、この投写光学系に固有の光学特性値とが一体的に管理され、この光学特性値取得手順では、光学特性値の入力ミス等を防ぐことができ、製造作業の効率化を図ることができる。
【0014】
本発明に係る光学装置の製造方法は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光射出端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、前記色合成光学系の光射出端面から射出された合成光を前記光学装置と組み合わされる投写光学系とは異なる標準的な投写光学系にて投写し、投写された投写画像を、光束検出装置を用いて検出する合成光検出工程と、この合成光を検出しながら前記光変調装置の位置調整を行う位置調整装置の保持部により保持された前記各光変調装置の前記色合成光学系に対する姿勢の調整を行う光変調装置姿勢調整工程と、この姿勢調整された各光変調装置を前記色合成光学系の光入射端面に固定する光変調装置固定工程とを備え、前記光変調装置姿勢調整工程を実施する前に、前記位置調整装置の保持部の前記光束検出装置に対する基準位置を取得する基準位置取得工程が実施され、前記光変調装置姿勢調整工程の実施に基づいて、前記取得された保持部の基準位置、および、前記光変調装置の姿勢調整後における前記保持部の位置である調整位置を比較して、前記基準位置に対する前記調整位置の偏差量を取得する偏差量取得工程と、この取得した偏差量を測定データとして記憶する偏差量データ記憶工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光学装置の製造方法は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光射出端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、前記色合成光学系の光射出端面から射出された合成光を、光束検出装置にて直接、検出する合成光検出工程と、この合成光を検出しながら前記光変調装置の位置調整を行う位置調整装置の保持部により保持された前記各光変調装置の前記色合成光学系に対する姿勢の調整を行う光変調装置姿勢調整工程と、この姿勢調整された各光変調装置を前記色合成光学系の光入射端面に固定する光変調装置固定工程とを備え、前記光変調装置姿勢調整工程を実施する前に、前記位置調整装置の保持部の前記光束検出装置に対する基準位置を取得する基準位置取得工程が実施され、前記光変調装置姿勢調整工程の実施に基づいて、前記取得された保持部の基準位置、および、前記光変調装置の姿勢調整後における前記保持部の位置である調整位置を比較して、前記基準位置に対する前記調整位置の偏差量を取得する偏差量取得工程と、この取得した偏差量を測定データとして記憶する偏差量データ記憶工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明では、例えば、以下のような構成の位置調整装置を採用できる。
すなわち、位置調整装置は、基準位置に色合成光学系が設置される台座と、この台座に設置された色合成光学系の各光束射出端面に対して、各光変調装置を保持する保持部を駆動して各光変調装置の位置調整を行う位置調整装置本体と、光源から射出され前記位置調整された光変調装置に入射された光束が、前記色合成光学系の光束射出端面の光路後段に配置された標準的な投写光学系(マスターレンズ)を介して拡大投写されて投写画像が形成される透過型スクリーンと、この透過型スクリーンの裏面側に設置され、該透過型スクリーンに投写された投写画像を検出する光束検出装置と、この検出された画像に基づいて、位置調整装置本体に対する前記光変調装置の位置を調整させるコンピュータとを備えて構成できる。
【0016】
本発明によれば、基準位置に対する調整位置の偏差量を取得し、測定データとして蓄積することができるので、例えば、予め個々の投写光学系の光学特性を取得しておくことにより、取得した光変調装置の偏差量と各投写光学系の光学特性との関係に基づいて、製造した光学装置に対する適切な投写光学系を簡単に選択することができる。このような組み合わせを採用することにより、光学装置の製造効率および精度を向上できて、鮮明な投写画像を投写できる。
【0017】
ここで、前記基準位置取得工程は、前記色合成光学系が設置される台座の基準位置に設置された第1反射部材の表面に対してレーザ光出力部からレーザ光を略垂直に射出し、この射出光の第1反射部材での反射光を検出して、前記射出光および反射光の位置を合致させることにより前記レーザ光射出部の位置を特定するレーザ光射出部位置特定手順と、前記位置調整装置の保持部に第2反射部材を保持させる第2反射部材保持手順と、位置が特定された前記レーザ光射出部から、前記保持部に保持された第2反射部材に対してレーザ光を射出し、その反射光を前記光束検出装置で検出しながら、前記射出光および反射光の位置を合致させるように、前記保持部に保持された第2反射部材の姿勢を調整する第2反射部材姿勢調整手順と、この第2反射部材が姿勢調整された際における前記保持部の位置を前記基準位置として取得する基準位置取得手順とを備えることが好ましい。
【0018】
ここで、レーザ光射出部から射出されたレーザの進行方向と、光変調装置の変わりに配置される第2反射部材の面とが略直角となる場合、すなわち、一直線上で互いに正対する場合には、レーザ光射出部と第2反射部材との間には特に何も配置する必要はない。しかしながら、レーザ光射出部から射出されたレーザの進行方向と、位置調整装置の保持部に保持された第2反射部材の面とが平行となる場合には、台座の基準位置に直角プリズムを配置して、レーザ光を90°折り曲げることにより、第2反射部材に対してレーザ光が略垂直に入射するように構成する必要がある。
【0019】
このような構成とすれば、レーザ光射出部を配置して、レーザ光射出部からの射出光および第2反射部材表面で反射された反射光の位置を合致させるだけで、位置調整装置の保持部の基準位置を簡単に把握できる。このため、この基準位置からの調整位置の偏差量を数値データである測定データとして簡単に求めることができる。
【0020】
また、前記偏差量取得手順は、前記偏差量の測定データを長さおよび角度を単位として取得することが好ましく、例えば、長さとしては「μm」を採用でき、角度としては「deg(°)」を採用できる。この場合には、偏差量の測定データが、作業者にとって理解しやすい数値データとなり作業性を向上できる。
【0021】
ここで、本発明に係る光学装置は、前記光学装置の製造方法により製造されることを特徴とするものであり、本発明に係るプロジェクタは、前記光学装置を備えることを特徴とするものである。
このような発明によれば、前述した光学装置の製造方法における作用・効果と同様の作用・効果を奏することができる。つまり、投写レンズの光学特性値に応じた光学装置を製造できるから、鮮明な画像を投写できるプロジェクタとすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
[1.プロジェクタの構造]
図1は、調整対象とされる複数の光変調装置および色合成光学系を含む光学装置を備えるプロジェクタ100の構造を示す図である。
このプロジェクタ100は、インテグレータ照明光学系110と、色分離光学系120と、リレー光学系130と、電気光学装置140と、色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム150と、投写レンズ160とを備える。
【0023】
インテグレータ照明光学系110は、光源ランプ111Aおよびリフレクタ111Bを含む光源装置111と、第1レンズアレイ113と、第2レンズアレイ115と、反射ミラー117と、重畳レンズ119とを備える。光源ランプ111Aから射出された光束は、リフレクタ111Bによって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ113によって複数の部分光束に分割され、反射ミラー117によって射出方向を90°折り曲げられた後、第2レンズアレイ115の近傍で結像する。第2レンズアレイ115から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が後段の重畳レンズ119の入射面に垂直となるように入射し、さらに重畳レンズ119から射出された複数の部分光束は、電気光学装置140を構成する3枚の液晶パネル141R,141G,141B上で重畳する。
【0024】
色分離光学系120は、2枚のダイクロイックミラー121、122と、反射ミラー123とを備え、これらのダイクロイックミラー121、122、反射ミラー123によりインテグレータ照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の三色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ133、および反射ミラー135、137を備え、前記色分離光学系120で分離された色光、例えば、青色光Bを液晶パネル141Bまで導く機能を有する。
電気光学装置140は、3枚の光変調装置となる液晶パネル141R,141G,141Bを備え、これらは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系120で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル141R,141G,141Bによって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
【0025】
クロスダイクロイックプリズム150は、3枚の液晶パネル141R,141G,141Bから射出された各色光ごとに変調された画像を合成してカラー画像を形成するものである。尚、クロスダイクロイックプリズム150には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。このクロスダイクロイックプリズム150で合成されたカラー画像は、投写レンズ160から射出され、スクリーン上に拡大投写される。
【0026】
[2.光学装置の構造]
このようなプロジェクタ100において、電気光学装置140およびクロスダイクロイックプリズム150を有する光学装置180と、この光学装置180に組み合わされる投写レンズ160とは、光学ユニット170として一体化されている。つまり、図2に示すように、光学ユニット170は、マグネシウム合金製等の側面L字状の構造体となるヘッド体171を備える。
【0027】
投写レンズ160は、ヘッド体171のL字の垂直面外側にねじにより固定される。また、投写レンズ160は、図3に示すように、後述するが当該投写レンズ160の光学特性値がバーコード601としてデータ化された流動票600が貼付されている。クロスダイクロイックプリズム150は、ヘッド体171のL字の水平面上側にねじにより固定されている。
【0028】
電気光学装置140を構成する3枚の液晶パネル141R,141G,141Bは、クロスダイクロイックプリズム150の側面三方を囲むように配置される。具体的には、図4に示すように、各液晶パネル141R,141G,141Bは、保持枠143内に収納され、この保持枠143の四隅部分に形成される孔143Aに透明樹脂製のピン145を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に接着固定された、いわゆるPOP(Panel On Prism)構造によりクロスダイクロイックプリズム150に固定されている。ここで、保持枠143には、矩形状の開口部143Bが形成され、各液晶パネル141R,141G,141Bは、この開口部143Bで露出し、この部分が画像形成領域となる。すなわち、各液晶パネル141R,141G,141Bのこの部分に各色光R,G,Bが導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
【0029】
このようなPOP構造が採用された光学装置180では、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム150に接着固定する際に、各液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス調整、アライメント調整、および固定を略同時期に行わなければならないので、通常以下の手順で組み立てられる。
【0030】
(1)クロスダイクロイックプリズム150に第1の液晶パネル、例えば、液晶パネル141Gを接着固定する。具体的には、まず、液晶パネル141Gの保持枠143の孔143Aに、先端に紫外線硬化型接着剤を塗布したピン145を挿入する。
(2)次に、該ピン145の先端部分をクロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に当接させる。
(3)この状態で液晶パネル141Gの画像形成領域に光束を導入し、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束を直接確認しながら、光入射端面151に対する進退位置、平面位置、および回転位置を調整して、液晶パネル141Gのフォーカス・アライメント調整を行う。
(4)適切なフォーカス・アライメントが得られたら、ピン145の基端部分から紫外線である固定用光束を照射し、紫外線硬化型接着剤を完全に硬化させる。
(5)他の液晶パネル141R、141Bも前記と同様に接着固定を行う。
【0031】
従って、このようなPOP構造を採用した光学装置180を組み立てる際に、各液晶パネル141R,141G,141B相互のフォーカス・アライメントを調整する位置調整装置が必要となる。尚、位置調整装置については後述する。
【0032】
[3.投写レンズの検査装置の構造]
図5は、投写レンズ検査装置3を示す図である。
この投写レンズ検査装置3は、光学装置180に組み合わされる投写レンズ160の光学特性値を測定する装置であり、投写レンズ160が搭載される投写部510と、ミラー520と、スクリーン530と、検査部540とを備える。この装置3において、測定対象となる投写レンズ160は、取り外し可能であり、他の投写レンズに容易に交換して測定できる。
【0033】
投写部510は、プロジェクタ100の投写レンズ160を実際に使用する場合と略同様な光束を投写レンズ160に入射するための模擬的な装置であり、図示しない光源と、液晶パネル141R,141G,141Bを模擬するとともに、所定のテストパターンを含む検査シート511と、この検査シート511を保持する保持部材512と、クロスダイクロイックプリズム150を模擬するダミープリズム513と、保持部材512の空間位置を調整することで投写レンズ160の空間位置を調整する6軸調整部514とを備える。前述の所定のテストパターンとしては、コントラスト調整用、解像度調整用、色収差測定用等の各種のテストパターンを有する。従って、投写部510において、光源から射出された光束は、テストパターンを含む検査シート511、およびダミープリズム513を通過して、投写レンズ160に入射される。
なお、いわゆる「あおり投写」を再現するために、ダミープリズム513および投写レンズ160における中心軸n1と、検査シート511が設置された保持部材512および6軸調整部514における中心軸n2とが所定分だけ平行にずれている。
【0034】
スクリーン530は、画像光が投影される投影面530aの裏面530b側から画像光を観察可能な透過型スクリーンである。
検査部540は、スクリーン530上に投影される画像の光学特性を測定するものであり、4つの調整用撮像部540a〜540dと、1つの測定用撮像部541と、処理部542とを備える。ここで、処理部542は、調整用撮像部540a〜540dおよび測定用撮像部541と電気的に接続されるとともに、6軸調整部514とも電気的に接続されている。
【0035】
4つの調整用撮像部540a〜540dは、スクリーン530上に投影された画像の四隅部分に対応する位置に配置されるとともに、投影画像の形成位置および台形歪み等の調整を行うものである。測定用撮像部541は、所定のテストパターンを含む画像を撮像する部分である。
【0036】
以上の投写レンズ検査装置3において、投写部510から射出された所定のテストパターンを含む画像光は、ミラー520で反射された後に、スクリーン530上に投影される。この投影されたテストパターン画像を4つの調整用撮像部540a〜540dで撮像しながら、処理部542で投写部510の空間位置を調整して、投影画像の調整を行う。その後、測定用撮像部541で、テストパターン画像を撮像し、この撮像した信号に基づいて、処理部542で、投写レンズ160の解像度や画像面の傾き等の光学特性値を取得する(光学特性取得手順)。
【0037】
この投写レンズ検査装置3で取得された光学特性値は、図3に示すように、バーコード601としてデータ化され、このバーコード601は流動票600上に表示される。そして、この流動票600において、バーコード601が表示された面の裏面側には、図示しない粘着剤が塗布されており、この流動票600は、対応する投写レンズ160に貼付される。なお、この粘着剤による貼付では、投写レンズ160に対して貼ったり剥がしたりが可能となっている。
【0038】
[4.光変調装置の位置調整装置の構造]
次に、各液晶パネルの位置を調整する位置調整装置について説明する。
図6,7には、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置を調整する位置調整装置2が示されている。
この位置調整装置2は、UV遮光カバー20と、調整部本体30と、光束検出装置40と、図示略の調整用光源装置と、固定用紫外線光源装置と、図6では図示を省略したが、これらの各装置の動作制御および画像処理を行うコンピュータとを備える。
【0039】
UV遮光カバー20は、調整部本体30を囲む側板21と、底板22と、下部に設けられた載置台25とを備える。尚、側板21には、開閉自在な図示略のドアが設けられている。このドアは、光学装置180(図4)を給材・除材する時、および調整部本体30を調整作業するために設けられ、紫外線を透過しないアクリル板等で形成される。また、載置台25は、調整部本体30を容易に移動できるように、その下部にキャスタ25Aが設けられている。
【0040】
前記調整用光源装置は、調整部本体30での調整作業を行うに際して用いられる位置調整用の光束の光源である。また、前記固定用紫外線光源装置は、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム150側に固定するに際し、紫外線硬化型接着剤を硬化させる固定用光束(紫外線)の光源である。
【0041】
[4-1]調整部本体の構造
調整部本体30は、図6に示すように、6軸位置調整ユニット31と、クロスダイクロイックプリズム150を支持固定する支持治具33と、調整用光源装置および固定用紫外線光源装置からの光束を液晶パネル141R,141G,141Bに導入するための光源ユニット37(図8)とを備える。
【0042】
6軸位置調整ユニット31は、クロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に対して、液晶パネル141R,141G,141Bの配置位置を調整するものである。この6軸位置調整ユニット31は、図8に示すように、UV遮光カバー20の底板22のレール351に沿って移動可能に設置される平面位置調整部311と、この平面位置調整部311の先端部分に設けられる面内回転位置調整部313と、この面内回転位置調整部313の先端部分に設けられる面外回転位置調整部315と、この面外回転位置調整部315の先端部分に設けられる液晶パネル保持部317とを備える。
【0043】
平面位置調整部311は、クロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に対する進退位置および平面位置を調整する部分であり、載置台25上に摺動可能に設けられる基部311Aと、この基部311A上に立設される脚部311Bと、この脚部311Bの上部先端部分に設けられ、面内回転位置調整部313が接続される接続部311Cとを備える。
【0044】
基部311Aは、図示しないモータなどの駆動機構により、載置台25のZ軸方向(図8中の左右方向)を移動する。脚部311Bは、側部に設けられるモータなどの駆動機構(図示略)によって基部311Aに対してX軸方向(図8の紙面と直交する方向)に移動する。接続部311Cは、図示しないモータなどの駆動機構によって、脚部311Bに対してY軸方向(図8中の上下方向)に移動する。
【0045】
面内回転位置調整部313は、クロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面内方向回転位置の調整を行う部分であり、平面位置調整部311の先端部分に固定される円柱状の基部313Aと、この基部313Aの円周方向に回転自在に設けられる回転調整部313Bとを備える。この回転調整部313Bの回転位置を調整することにより、光入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面内方向回転位置を高精度に調整することができる。
【0046】
面外回転位置調整部315は、クロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面外方向回転位置の調整を行う部分である。この面外回転位置調整部315は、面内回転位置調整部313の先端部分に固定されるとともに、水平方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された基部315Aと、この基部315Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられ、垂直方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された第1調整部315Bと、この第1調整部315Bの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられる第2調整部315Cとを備える。
基部315Aの側部に設けられた図示しないモータを回転駆動すると、第1調整部315Bが摺動し、第1調整部315Bの上部に設けられた図示しないモータを回転すると、第2調整部315Cが摺動し、光入射端面151に対する液晶パネル141R,141G,141Bの面外方向回転位置を高精度に調整できる。
【0047】
液晶パネル保持部317は、調整対象となる液晶パネル141R,141G,141Bを保持する部分であり、第2調整部315Cの先端部分に固定される固定狭持片317Aと、第2調整部315Cの先端部分でスライド自在に設けられる可動狭持片317Bと、可動狭持片317Bを動作させるアクチュエータ317Cとを備える。アクチュエータ317Cによって可動狭持片317Bを動作させることにより、液晶パネル141R,141G,141Bを保持できる。さらに、可動狭持片317Bのスライド初期位置を変更することにより、大きさの異なる液晶パネル141R,141G,141Bを保持することもできる。
【0048】
なお、液晶パネル保持部317は、例えば、吸引用の開口部が形成された多孔質性の吸着板を用意し、この吸着板を各液晶パネル141R,141G,141Bに当接させた状態で、この吸気用の開口部を介して真空吸着することにより、各液晶パネル141R,141G,141Bを保持する機構としてもよい。このようにすれば、装置自体の構造を比較的簡素化できるとともに、小型化できるという利点がある。
【0049】
支持治具33は、図6に示すように、底板22上に設置される基板331と、この基板331上に立設される脚部333と、この脚部333の上部に設けられ、かつクロスダイクロイックプリズム150および後述する導光部45が取りつけられるセット板335とを備える。
【0050】
光源ユニット37は、図8に示すように、6軸位置調整ユニット31に設けられた液晶パネル保持部317の固定狭持片317Aおよび可動狭持片317Bの間に配置されている。この光源ユニット37は、液晶パネル141R,141G,141Bに位置調整用の光束、固定用の光束を供給するものであり、液晶パネル141R,141G,141Bと当接するユニット本体371と、このユニット本体371に各光源光を供給するための4本の光ファイバ372とを含んで構成される。
【0051】
光ファイバ372の基端は、載置台25の下部に設置される調整用光源装置および固定用光源装置に接続されている。ユニット本体371の液晶パネル141R,141G,141Bとの当接面には、図9(A)に示すように、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源部371Aと、該画像形成領域の外側に配置され、ピン145の基端部分と当接する固定用光源部371Bとを備える。
尚、液晶パネル141R,141G,141Bとの当接部分となるユニット本体371は、図9(A)に示されるものの他、図9(B)に示されるように、調整用光源部371Aの外側側方に沿って固定用光源部371Cが配置されるものや、図9(C)に示されるように、固定用光源部371Bの配置が異なるものがあり、液晶パネル141R,141G,141Bの種類に応じて、これらのユニット本体371を適宜使い分けることにより、固定構造の異なる液晶パネルにも対応できる。
【0052】
[4-2]光束検出装置の構造
図6において、光束検出装置40は、CCDカメラ41と、このCCDカメラ41を3次元移動可能に構成された移動機構43と、支持治具33上に取りつけられた導光部45とを備える。
CCDカメラ41は、CCD(Charge Coupled Device)を撮像素子としたエリアセンサであり、クロスダイクロイックプリズム150から射出された位置調整用の光束を取り込んで電気信号として出力する。
CCDカメラ41は、図10,11に示すように、導光部45の四方に移動機構43(図7)を介して4つ配置されている。この際、各CCDカメラ41は、液晶パネル141R,141G,141Bに形成された矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置されている。尚、CCDカメラ41は、投写画像を高精度に検出するために、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
【0053】
移動機構43は、その具体的な図示を省略するが、支持治具33の基板331に立設された支柱、この支柱に設けられた複数の軸部材、および一軸部材に設けられたカメラ取付部等で構成され、CCDカメラ41をX軸方向(図11では左右方向)、Y軸方向(図11では上下方向)およびZ軸方向(図11では紙面に直交する方向)に、載置台25内部のサーボ制御機構によって移動させることできる。
【0054】
導光部45は、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の四隅に対応して配置された4つのビームスプリッタ451と、各ビームスプリッタ451を所定位置に保持する保持カバー452とを備える。導光部45は、光源ユニット37から液晶パネル141R,141G,141Bに照射されてクロスダイクロイックプリズム150から射出された四隅の光束を、各ビームスプリッタ451によって90°屈折させた後、CCDカメラ41に導光する機能を有する。
尚、保持カバー452には、外側に屈折させた光束を透過させる適宜な開口部が設けられている。また、図10では、液晶パネル141Gに光束を照射した場合が示されている。このような導光部45によれば、クロスダイクロイックプリズム150から射出した四隅の光束は、スクリーン等に投写されることなく、四方に配置されたCCDカメラ41で直接検出される(直視式)。
【0055】
前述した調整部本体30および光束検出装置40は、図12に示すように、コンピュータ70と電気的に接続されている。また、このコンピュータ70には、投写レンズ160に貼付された流動票600におけるバーコード601(図3)を読みとり可能なバーコードリーダ800が電気的に接続されている。
コンピュータ70は、CPUや記憶装置を備え、調整部本体30および光束検出装置40の動作制御や、光束検出装置40のCCDカメラ41で撮像された投写画像の画像処理、バーコードリーダ800で読みとられたデータ処理も行う。
【0056】
コンピュータ70に呼び出されるプログラムは、図13に示される表示画面71を表示し、この表示画面71上に表示された各種の情報に基づいて、フォーカス・アライメント調整が行われる。
表示画面71は、位置調整された各CCDカメラ41からの映像を直接表示する画像表示ビュー72と、画像表示ビュー72に表示された画像を、基準パターン画像に基づいてパターンマッチング処理を行う画像処理ビュー73と、画像処理を行った結果、6軸位置調整ユニット31の各軸調整量を表示する軸移動量表示ビュー74とを備えている。尚、画像表示ビュー72の各画像表示領域72A〜72Dには、4つのCCDカメラ41のそれぞれで取り込まれた四隅の光束から得られる画像が表示される。
【0057】
[5.位置調整装置による調整操作]
次に、位置調整装置2による、クロスダイクロイックプリズム150に対する液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整の方法を、図14に示すフローチャートに基づいて説明する。
ここで、液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を行う前に、事前の準備として、前述したように、組み込まれる投写レンズ160の光学特性値を予め投写レンズ検査装置3で取得する(処理S1:光学特性値取得手順)。
【0058】
さらに、事前準備として、プロジェクタの機種に応じたパターンマッチング用の基準パターンおよびCCDカメラ41の基準位置を予め取得しておく(処理S2,S3:基準位置取得手順)。
具体的には、機種毎の投写レンズ160の特性に基づいて、フォーカス位置およびアライメント位置が予め調整されたマスター光学装置と、このマスター光学装置の画像形成領域の大きさに応じてビームスプリッタ451の配置位置が設定された導光部45とを支持治具33にセットする(処理S2)。マスター光学装置は、基準色合成光学系としての基準クロスダイクロイックプリズムに、基準光変調装置としての各色光用の3枚の基準液晶パネルを一体に設けたものである。
【0059】
次に、マスター光学装置のG色光用の基準液晶パネルに対して、光源ユニット37から位置調整用の光束を照射し、マスター光学装置から射出した光束をビームスプリッタ451を介してCCDカメラ41で直接取り込む。この際、移動機構43を作動させ、光束を確実に受光できる位置にCCDカメラ41を移動させる(処理S3)。また、この時の画像を画像表示ビュー72の各画像表示領域72A〜72Dに表示させる。
【0060】
この画像としては、例えば、図15に示すように、基準液晶パネルの四隅に対応した複数の画素領域CAが表示されたものである。この画像はパターンマッチング用の基準パターンとなる。また、この時のCCDカメラ41の位置が機種に応じた基準位置となる。基準パターンの生成は、3枚の各基準液晶パネルについてそれぞれ行われ、CCDカメラ41の基準位置の設定は、一つの基準液晶パネルについてのみ行われる。このような基準パターンおよびCCDカメラ41の基準位置は、機種に応じた機種データとしてコンピュータ70の記憶装置に登録される。
以上の処理S2,S3は、予め複数機種に対して行われ、各機種毎の基準パターンおよびCCDカメラ41の基準位置が機種データとして登録される。
【0061】
続いて、クロスダイクロイックプリズム150を支持治具33にセットするとともに、液晶パネル141R,141G,141Bを、紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145を挿入した状態で、6軸位置調整ユニット31の液晶パネル保持部317に取りつける(処理S4)。
【0062】
次に、実際の調整に先だって、コンピュータ70内のCPUで実行されるプログラムにより初期化処理を行う。初期化処理は、CPUに付設されるRAM(Random Access Memory)等のメモリを初期化する他、調整するクロスダイクロイックプリズム150および液晶パネル141R,141G,141Bの機種に応じて予め登録された機種データを呼び出し、CCDカメラ41を基準位置に移動させて設定するとともに、液晶パネル141R,141G,141Bを、設計上の所定位置に配置し、位置調整を実行できるような処理を行うものである(処理S5)。なお、このステップを前記S2の直後に行ってもよい。
【0063】
ここで、投写レンズ検査装置3で予め測定された光学特性値を取得する。すなわち、バーコードリーダ800を用いて、実際の製品に組み込まれる投写レンズ160に貼付された流動票600のバーコード601のデータを読みとり、コンピュータ70のメモリ内に軸上色収差および像面傾きを含む光学特性値を入力する(処理S6)。
【0064】
次に、コンピュータ70では、入力された光学特性値に基づいて、各液晶パネル141R,141G,141Bの前記基準位置に対する偏差量を算出する(処理S7:偏差量算出手順)。
この後、例えば、まず、液晶パネル141Gに対して、位置調整用の光束を投射し、クロスダイクロイックプリズム150の光出射端面152(図4)から射出された合成光束をビームスプリッタ451を介して、CCDカメラ41で検出する(処理S8:合成光検出手順)。
【0065】
そして、コンピュータ70は、CCDカメラ41からの信号を入力しながら、その画像処理機能により、液晶パネル141Gをクロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に対して進退させることで、液晶パネル141Gのフォーカス・アライメント調整を実施する(処理S9:光変調装置位置調整手順)。このフォーカス・アライメント調整は、各画像表示領域72A〜72Dに表示された画像が基準パターン画像の位置と完全に一致するまで繰り返される(処理S10)。
【0066】
次いで、前述の算出された偏差量に基づいて、移動機構43は、液晶パネル141Gを、投写レンズ160の光軸方向に沿った方向、すなわち、クロスダイクロイックプリズム150の光入射端面151に対して進退する方向へ、それぞれ所定分だけ移動させる(処理S11:光変調装置位置調整手順)。これにより、投写レンズ160間のばらつきを補正して、より液晶パネル141Gの位置精度を高めている。
【0067】
このようなフォーカス・アライメント調整が終了したら、ピン145に紫外線を照射して液晶パネル141Gを固定する(処理S12)。
さらに、液晶パネル141Gの調整完了後、他の液晶パネル141R、141Bに関しても同様に実施する。すなわち、前述の手順を、液晶パネル141R、141B毎に連続して行う(処理S13)。この際、液晶パネル141R、141Bに対応した基準パターンが記憶装置から呼び出されて用いられる。
【0068】
[6.効果]
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)組み込まれる投写レンズ160の光学特性に応じて、クロスダイクロイックプリズム150に対する液晶パネル141R,141G,141Bの位置を補正するので、液晶パネル141R,141G,141Bとクロスダイクロイックプリズム150との相対位置がより高精度に調整された光学装置180を得ることができる。従って、投写レンズ160とこの光学装置180とを組み合わせた際に、鮮明な投写画像を得ることができる。この際、全ての投写レンズ160の光学特性値が考慮された上で、光学装置180が構成されるので、結果として、全ての投写レンズ160が検査されることになる。このため、投写レンズ160自身の良否の判定もできる。
【0069】
(2)CCDカメラ41を基準位置にしたままで、各液晶パネル141R,141G,141Bを調整し、最後に投写レンズ160の偏差量の分だけさらに移動しているので、調整の迅速化を図ることができる。
【0070】
(3)投写レンズ160の光学特性値が記録された流動票600を付した状態で、この投写レンズ160の光学特性値を取得するので、投写レンズ160と、この投写レンズ160に固有の光学特性値とが一体的に管理され、光学特性値取得手順における光学特性値の入力ミス等を防ぐことができ、製造作業の効率化を図ることができる。
【0071】
(4)投写レンズ160の光学特性値を、バーコード601としてデータ化したので、位置調整装置2にバーコードリーダ800を設置するだけの構成で、光学特性値の入力を簡単に行うことができる。
【0072】
(5)ビームスプリッタ451を備えた導光部45を用いたので、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束を90°屈折させることができ、このクロスダイクロイックプリズム150の周囲にCCDカメラ41を配置できる。従って、クロスダイクロイックプリズム150からの射出方向に沿ってCCDカメラ41を配置する必要がないから、その方向に位置調整装置2が大きくなるのを防止でき、位置調整装置2の小型化を促進できる。
【0073】
(6)導光部45をビームスプリッタ451で構成したので、導光部45を簡単な構造で、しかも十分な機能を有するものにでき、また、製作も安価にできるから、機種毎に導光部45を用意しても、経済的な負担を小さくできる。
【0074】
(7)光束検出装置40を4台のCCDカメラ41で構成したので、各CCDカメラ41で液晶パネル141R,141G,141Bの四隅を別々に撮像して各画像表示領域72A〜72Dに表示できる。このため、各画像表示領域72A〜72Dでの表示状態を見ながら、全ての撮像箇所でのフォーカス・アライメント調整を行うことにより、より高精度に調整できる。
【0075】
(8)4台のCCDカメラ41は、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置したので、CCDカメラ41間の干渉を避けることができるうえ、このようなCCDカメラ41間のスペースを利用して移動機構43を余裕をもって配置できる。
【0076】
(9)液晶パネル141R,141G,141B毎に位置調整を繰り返すことにより、CCDカメラ41を各液晶パネル141R,141G,141Bの調整時に共通に用いることができ、四台の少ないCCDカメラ41で液晶パネル141R,141G,141Bを調整できる。
【0077】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、前記第1実施形態とは、投写レンズ160毎の光学特性値から算出される偏差量に基づいて、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置を調整する方法が相違している。このため、前記第1実施形態と同一または相当構成品には同じ符号を付し、説明を省略または簡略する。
【0078】
本実施形態における液晶パネル141R,141G,141Bの調整は、図16に示すフローチャートに従って実施される。ただし、処理S1〜S7,S8〜S10,S12,S13は、前記第1実施形態と同じであるため、前記第1実施形態とは異なる処理S14についてのみ説明する。
【0079】
すなわち、処理S14では、前述の処理S7で算出された偏差量に基づいて、クロスダイクロイックプリズム150の光出射端面152に対する各CCDカメラ41の位置の調整を行う(処理S14:光変調装置位置調整手順)。これにより、投写レンズ160間のばらつきを補正できる。
次いで、位置調整された各CCDカメラ41を固定した状態で、前記第1実施形態と同様の手順で、液晶パネル141Gの位置調整を行う(処理S8〜10,S12,S13)。
【0080】
本実施形態によれば、前記第1実施形態の(1),(3)〜(9)と同様の効果に加えて、以下のような効果がある。
(10)投写レンズ160の偏差を加味してCCDカメラ41を設定してから、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置を調整したので、CCDカメラ41の位置の高精度化を図ることができる。この際、4台のCCDカメラ41を用意して、各場所における光学特性値の偏差量に応じて、対応するCCDカメラ41だけを個別に進退させたので、より一層簡単かつ高精度に投写レンズ160の偏差分を補正できる。
【0081】
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態について説明する。
図18,19は、前記光学ユニットを構成する液晶パネル141R,141G,141Bとクロスダイクロイックプリズム150との位置調整を行うための位置調整システム4を示す図である。この位置調整システム4は、調整部本体700と、投写部本体900とを備える。
【0082】
調整部本体700は、製造される光学装置180を含む光学ユニット170を設置するための設置台750と、UV遮光カバー710と、液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整用の前記3つの6軸位置調整ユニット720と、クロスダイクロイックプリズム150の位置調整用のプリズム位置調整ユニット730と、光軸位置出し用の白色レーザ光および調整用光源を射出するための光源ユニット740とを備える。
【0083】
UV遮光カバー710は、前記UV遮光カバー20と略同じ構成であり、6軸位置調整ユニット720を囲む側板711と、底板712と、側板713に開閉自在に設けられたドア714と、下部に設けられた載置台715とを備える。
側板711には、光源ユニット740から照射されて投写レンズ160を透過した光を投写部本体900に透過する透過窓711Aが設けられている。
ドア714は、調整対象となる光学ユニット170を給材・除材する時、及び6軸位置調整ユニット720を調整作業する時に設けられるものであり、紫外線を透過しないアクリル板から形成される。
載置台715は、装置据え付け時、調整部本体700が容易に移動できるようにするために、その下部にキャスタ715Aが設けられている。
【0084】
投写部本体900は、スクリーンユニット910と、反射装置920と、暗室930とを備える。
暗室930は、スクリーンユニット910および反射装置920を囲む側板931、底板932および天板933と、載置台934とを備える。
側板931には、光源ユニット740から光学ユニット170を介して照射される光を透過するための透過窓931Aが設けられている。また、載置台934の下部には、キャスタ934Aが設けられている。
【0085】
[調整部本体の構成]
調整部本体700のUV遮光カバー710の内部には、6軸位置調整ユニット720と、調整対象となる光学ユニット170を支持固定する設置台750とが設けられている。光源ユニット740は、設置台750の光学ユニット170の載置面下に設置されている。また、調整部本体700の設置台750の上方には、三次元方向に移動可能なプリズム位置調整ユニット730が設けられている。
なお、図18では図示を略したが、載置台715の下部には、調整部本体700、スクリーンユニット910および反射装置920を制御する制御装置であるコンピュータ200(後述)、紫外線硬化型接着剤を硬化させて光学ユニット170の液晶パネル141R、141G、141Bをクロスダイクロイックプリズム150上に固定するための固定用紫外線光源装置が設置されている。
【0086】
6軸位置調整ユニット720は、図20に示すように、前記6軸位置調整ユニット31と略同じ構成となっているが、液晶パネル保持部の構成が相違している。保持部となる液晶パネル保持部727は、調整対象となる液晶パネル141R、141G、141Bを保持する部分であり、前記第2調整部315Cの先端部分に設けられ、この第2調整部315Cに設けられるアクチュエータ317CによりY軸方向に移動可能に構成されている。
【0087】
この液晶パネル保持部727は、図21に示すように、側面略Z字形状の金属板状体から構成され、図中左上の基端部分には、第2調整部315Cへの取付用の孔727Aが形成され、図中右下の先端部分には、液晶パネル141R、141G、141Bの画像形成領域を吸着する吸着面727Bと、この吸着面727Bの略中央に形成される空気を吸引するための吸着孔727Cと、この吸着面727B上に保持部727の表裏面を貫通する4つの光束透過孔727Dが形成されている。さらに、吸着面727Bの上下には、4つのミラー727Eが吸着面727Bに対して45°の角度をなすように配置され、保持部727の上側の2つのミラー727Eに応じた位置には、紫外線照射用の孔727Fが2つ形成されている。尚、前記の光束透過孔727Dは、保持する液晶パネル141R、141G、141Bの画像形成領域の四隅部分に光束を導入する位置に形成されている。
【0088】
このような液晶パネル保持部727は、図22に示すように、吸着面727B上に液晶パネル141R、141G、141Bの画像形成領域を吸着した状態で液晶パネル141R、141、141Bを保持する。光束透過孔727Dには、光源ユニット740から射出され、照明光軸に沿ってライトガイド内を通る調整用光束が透過して、液晶パネル141R、141G、141Bの画像形成領域に入射するようになっている。また、ミラー727Eには、設置台750の下面から突出する光ファイバ751、および液晶パネル保持部727の内面に配設される光ファイバ751から照射される紫外線が入射し、各ミラー727Eで反射した紫外線は、透明なピン145の基端部分に入射して、先端および液晶パネル141R、141G、141Bの保持枠143に形成された143Aの内面に塗布された紫外線硬化型接着剤を硬化させる。
【0089】
光源ユニット740は、クロスダイクロイックプリズム150および液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整に際しての光源を有し、図23に示すように、光源部本体741および導光部742を備えている。
光源部本体741は、筐体内に調整用光源となる光源ランプ741Aを収納した構成とされ、光学ユニット170に光束を供給する部分である。図示を略したが、筐体には、光源ランプ741Aの冷却用の開口およびこの開口の内側に冷却ファンが設けられている。尚、この光源ランプ741Aの点消灯(シャッター)制御は、後述するコンピュータ200により行われる。
【0090】
導光部742は、上下に延びる筒状体から構成され、その上端には、側方に開口742Aが形成されるとともに、この開口742Aの位置に応じた内部には、開口742Aの開口面に対して略45°に配置されるミラー742Bが設けられている。
【0091】
導光部742の下端部分は、載置台715の下部まで延び、下端部分の側面には、開口742Cが形成され、載置台715の下部に設置されるレーザ光出力部743のレーザ光射出部分と対向している。また、この開口742Cに応じた導光部742の内部には、開口742Cの開口面に対して略45°をなす角度でミラー742Dが配置される。
【0092】
さらに、導光部742の中間部分にも、光源部本体741の光源ランプ741Aの光束射出部分に応じた位置に開口742Eが形成され、この開口742Eに応じた導光部742の内部には、開口742Eの開口面に対して、略0〜45°の範囲で調整可能な可動式ミラー742Fが配置される。
【0093】
このような光源ユニット740を利用して、調整対象となる光学ユニット170の調整を行う場合、導光部742の上部の開口742Aと、光学ユニット170の光源ランプ交換用の開口とを当接させ、光源部本体741の光源ランプ741Aやレーザ光出力部743からの射出光束をライトガイド内に導入して、クロスダイクロイックプリズム150や液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整を行う。
【0094】
具体的には、光学ユニット170内に白色レーザ光を導入する場合、可動式ミラー742Fを開口742Eに沿った状態、すなわち開口742Eの開口面に対して0°となるように移動させた状態で、レーザ光出力部743から白色レーザ光を射出して、クロスダイクロイックプリズム150の位置調整、および光学ユニット170自身の光軸位置をコンピュータに把握させる。一方、可動式ミラー742Fを45°傾斜させた状態で、光源部本体741の光源ランプ741Aから調整用光束を射出して、液晶パネル141R、141G、141Bのフォーカス、アライメント調整を行う。
【0095】
プリズム位置調整ユニット730は、図24に示すように、クロスダイクロイックプリズム150の位置調整を行う部分であり、クロスダイクロイックプリズム150を吸着保持するプリズム保持部731と、先端がこのプリズム保持部731と接続され、基端が不図示の駆動機構と接続される駆動軸部732とを備える。
【0096】
プリズム保持部731は、保持するクロスダイクロイックプリズム150の平面形状と略同様の平面形状を有し、クロスダイクロイックプリズム150の上面を吸着して、該クロスダイクロイックプリズム150の位置調整を行う。このため、プリズム保持部731のクロスダイクロイックプリズム150との当接面には、吸引用の孔733が形成されている。
【0097】
また、この当接面には、紫外線照射部734が形成されていて、プリズム位置調整ユニット730による位置調整が終了したら、この紫外線照射部734から紫外線を照射して、クロスダイクロイックプリズム150を通して、下面側の紫外線硬化型接着剤153を硬化させる。
駆動軸部732は、モータ等により駆動し、前記プリズム保持部731の姿勢を調整する部分であり、プリズム保持部731に吸着されたクロスダイクロイックプリズム150を、三次元的に自由な位置に調整できるようになっている。
【0098】
[投写部本体の構成]
図18において、投写部本体900を構成するスクリーンユニット910と、反射装置920とは互いに暗室930の内部で対向配置されている。
スクリーンユニット910は、暗室930の6軸位置調整ユニット720側に配置されており、暗室930の底板932の上面に配置され調整対象となる光学ユニット170の投写面としての透過型スクリーン913と、この透過型スクリーン913の裏面に設置され、光変調装置の位置調整装置の検出装置を構成するCCDカメラ915と、透過型スクリーン913の略中央に配置され、光線検出部となるCCDカメラ916と、これらのCCDカメラ915、916を透過型スクリーン913の面に沿って移動させる移動機構917とを備える。
透過型スクリーン913には、光源ユニット740から光学ユニット170を介して照射される光を透過するための透過窓913Xが設けられている。
また、ミラー923の下部中央には、レーザ光出力部743から出力された白色レーザ光を検出するためのポジションセンサ918が設けられている。
【0099】
透過型スクリーン913は、図25に示されるように、周囲に設けられる矩形状の枠体913A、およびこの枠体913Aの内側に設けられるスクリーン本体913Bを備えている。
スクリーン本体913Bは、例えば、不透明樹脂層上に光学ビーズを均一に分散配置して構成することができ、光学ビーズが配置された側から光束を入射すると、光学ビーズがレンズとなって、該光束をスクリーン本体913Bの裏面側に射出するようになっている。
【0100】
検出装置としてのCCDカメラ915、および光線検出部としてのCCDカメラ916は、いずれも電荷結合素子(Charge Coupled Device)を撮像素子としたエリアセンサであり、スクリーン本体913Bの背面側で形成される投写画像を検出して、電気信号として出力するものである。
本実施形態では、CCDカメラ915、916は、透過型スクリーン913上に表示される矩形状の投写画像の四隅部分近傍に移動機構917を介して取りつけられていて、CCDカメラ915は、投写画像の四隅部分近傍に、CCDカメラ916は、投写画像の略中央部分に配置される。
尚、これらのCCDカメラ915、916は、投写画像を高精度に検出するために、ズーム・フォーカス機構を備え、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
ポイントセンサとなるポジションセンサ918は、半導体位置検出素子を備え、白色レーザ光等の光スポットの二次元位置を計測する装置であり、検出素子としてはフォトダイオードが用いられている。
【0101】
移動機構917は、枠体913Aの水平方向に沿って延びる水平部917Aと、垂直方向に延びる垂直部917Bと、CCDカメラ915、916が取りつけられるカメラ取付部917Cとを備える。
CCDカメラ915は、水平部917Aに対して垂直部917Bが水平方向に摺動し、この垂直部917Bに対して、カメラ取付部917Cが垂直方向に摺動することにより、透過型スクリーン913に沿って自在に移動できる。
【0102】
一方、CCDカメラ916は、垂直部917Bに対して水平部917Aが垂直方向に摺動し、この水平部917Aに対して、カメラ取付部917Cが水平方向に摺動することにより、透過型スクリーン913に沿って自在に移動できる。
また、後述するプリズム位置調整の際には、ポジションセンサ918により白色レーザ光を検出し、光学ユニット170の光軸位置出しの際にも、ポジションセンサ918により白色レーザ光を検出する。
尚、プリズム位置調整に際してポジションセンサ918を使用するのは、クロスダイクロイックプリズム150の位置を調整すると、白色レーザ光による光スポットの位置が大きく動くため、これに追従して検出できる点を考慮したためである。
これらCCDカメラ915、916、およびポジションセンサ918は、載置台内部のサーボ制御機構によって、遠隔制御で移動させることができるようになっている。
【0103】
図18および図19において、反射装置920は、光源ユニット740から投写レンズ160を介して投写される投写光を透過型スクリーン913に向けて反射させるもので、投写レンズ160に正対配置される反射部本体921と、この反射部本体921を投写レンズ160に対して近接離隔方向に移動可能とする反射部移動機構922とから構成されている。
【0104】
反射部本体921は、照射される投写光の位置に応じて同一面内に配置されたミラー923と、このミラー923が取りつけられる取付板924と、この取付板924の下部を支持する支持板925とを備えて構成されている。
ミラー923は、その反射面923Aが投写レンズ160から照射される投写光の光軸と直交となるように形成されている。
【0105】
反射部移動機構922は、暗室930の底板932に透過型スクリーン913の平面と直交する方向に延びて設けられた複数のレール926と、これらのレール926上を回転移動可能とされ支持板925に設けられた車輪927と、この車輪927を回転駆動する図示しない駆動機構とを備えている。
【0106】
[位置調整システムの制御構造]
上述した調整部本体700、スクリーンユニット910および反射装置920は、図26に示すように、制御装置としてのコンピュータ200と電気的に接続されている。
このコンピュータ200は、CPUおよび記憶装置を備え、調整部本体700、スクリーンユニット910および反射装置920のサーボ機構の動作制御を行うとともに、ビデオキャプチャボード等の画像取込装置を介してCCDカメラ915、916、およびポジションセンサ918と接続されている。
【0107】
CCDカメラ915で撮像された投写画像は、画像取込装置を介してコンピュータ200に入力し、コンピュータに適合する画像信号に変換された後、CPUを含むコンピュータ200の動作制御を行うOS上に展開される画像処理プログラムにより画像処理され、液晶パネル141R、141G、141Bのフォーカス、アライメント調整が行われる。
CCDカメラ916で撮像された投写画像は、同様に、OS上に展開されるプリズム位置調整プログラムおよび光軸演算プログラムにより処理され、クロスダイクロイックプリズム150の位置調整および光学ユニット170の光軸演算が行われる。
ポジションセンサ918で検出された光スポットの位置は、画像としてコンピュータ200に取り込まれ、前記と同様の画像処理プログラムによって処理される。
【0108】
[液晶パネルの基準位置の取得時の構成]
図27は、液晶パネル141の基準位置を取得する際の様子を示す図である。図27に示すように、液晶パネル141の基準位置は、前記位置調整システム4の投写部本体900の一部および調整部本体700の一部の構成を変更することにより実施される。
【0109】
具体的に、液晶パネル141の基準位置の取得時において、投写部本体900では、前記反射装置920のCCDカメラ916の位置にCCDカメラ916の代わりに設置治具940が設けられる。そして、この設置治具940の上面には、レーザ光射出部であるレーザ光出力装置950の一部が配置される。
【0110】
設置治具940は、反射装置920の反射部本体921の裏面側に取りつけられ、この設置治具940内でレーザ光出力装置950を移動可能に保持する部材である。具体的には、図示を省略するが、設置治具940の上面には長孔が形成されており、この長孔を介して設置治具940に対してレーザ光出力装置950をねじ止め固定することにより移動可能な構成となっている。
【0111】
レーザ光出力装置950は、設置治具940の上面にねじ固定されたレーザ光出力装置本体951と、6軸位置調整ユニット720の液晶パネル保持部727に取りつけられる第2反射部材である板状の反射ミラー952とを備え、オートコリメータ様の装置である。尚、前述した反射部本体921には、レーザ光出力装置950のレーザ光出力部の位置に、表裏面を貫通する孔が形成されていて、レーザ光出力装置950から出力されたレーザ光は、この孔を通じて調整部本体700側に射出される。
反射ミラー952は、6軸位置調整ユニット720の液晶パネル保持部727に、液晶パネル141の代わりに取りつけられるため、3色光に対応する3枚の反射ミラー952R,952G,952Bを備えている。
【0112】
レーザ光出力装置本体951から射出されたレーザ光(射出光)は、例えば、緑色光用の反射ミラー952Gで反射されて反射光となり、この反射光をレーザ光出力装置本体951が検出する。このため、レーザ光出力装置本体951では、予め取得した設計上の射出光位置に対する実際の反射光位置を取得できるようになっている。
なお、レーザ光を赤色光または青色光に対応する液晶パネル保持部727に取りつけられた反射ミラー952R,952Bに入射させる場合には、設置台750の上に光束を90°折り曲げて反射するための三角柱状のガラス製の三角ブロック960が取付治具970を介して配置される。
【0113】
[液晶パネルの基準位置の取得手順]
次に、液晶パネルの基準位置の取得手順について説明する。
図29は、位置調整システム4の一部を拡大して示す図である。図30は、液晶パネルの基準位置取得工程について説明するためのフローチャートである。
図29,30に示すように、設置台750上に取付治具970を取りつけた後に、この取付治具970に第1反射部材としての直角ブロック980を配置し、クランプ部971により直角ブロック980を取付治具970に固定する(処理S101)。
【0114】
ここで、直角ブロック980は、略立方体状のガラス製の部材であり各端面において光束の反射が可能となっている。
また、クランプ部971は、設置台750上に配置される直角ブロック980または三角ブロック960の上面を、設置台750側に押圧するように挟みこみ、設置台750上に各ブロック960,980を固定するものである。
【0115】
次に、図27に示すように、レーザ光出力装置950から直角ブロック980の表面に対してレーザ光を射出し(処理S102)、この直角ブロック980で射出光の略反対方向に反射された反射光をレーザ光出力装置950で検出する(処理S103)。
次に、設置治具940に対するレーザ光出力装置950の位置を変更して、射出光と反射光との位置を合致させて、レーザ光出力装置950の位置を特定する(処理S104:レーザ光射出部位置特定手順)。
次に、取付治具970から直角ブロック980を取り外し、6軸位置調整ユニット720の液晶パネル保持部727に3枚の反射ミラー952R,952G,952Bを取りつける(処理S105:第2反射部材保持手順)。
【0116】
この状態、すなわち、設置台750上には何も配置されていない状態で、レーザ光出力装置950から反射ミラー952Gの表面に対してレーザ光を射出し(処理S106)、この反射ミラー952Gで射出光に対して略反対方向に反射された反射光をレーザ光出力装置950で検出する(処理S107)。
次に、反射ミラー952Gの姿勢を6軸位置調整ユニット720で調整して、射出光と反射光との位置を合致させて、反射ミラー952Gの姿勢を特定する(処理S108:第2反射部材姿勢調整手順)。
【0117】
このような手順を、青色光用の反射ミラー952Bや赤色光用の反射ミラー952Rについても同様に実施する(処理S109)。この際、図28に示すように、断面が直角三角形状である三角柱状の三角ブロック960を用意して、この三角ブロック960の斜面部分が、レーザ光出力装置950および反射ミラー952Bに対向するように、この三角ブロック960を設置台750上に配置し、取付治具970のクランプ部971により三角ブロック960を設置台750に固定する(処理S110)。
【0118】
次に、前述同様に、レーザ光出力装置950から三角ブロック960の斜面部分に対してレーザ光を射出し(処理S106)、三角ブロック960の斜面部分で反射されて90°折り曲げられた後に、反射ミラー952Bで略反対方向に反射され、再度、三角ブロック960の斜面部分で反射されて90°折り曲げられた反射光を、レーザ光出力装置950で検出する(処理S107)。
次に、反射ミラー952Bの姿勢を6軸位置調整ユニット720で調整して、射出光と反射光との位置を合致させて反射ミラー952Bの姿勢を特定する(処理S108:第2反射部材姿勢調整手順)。
【0119】
次に、三角ブロック960の斜面部分をレーザ光出力装置950および反射ミラー952Bに対向するように、この三角ブロック960を設置台750上に配置し、クランプ部971により三角ブロック960を設置台750に固定する。この後、前記反射ミラー952Bに対する場合と同様の手順で、反射ミラー952Rの姿勢を特定する(処理S108:第2反射部材姿勢調整手順)。
【0120】
以上のようにして特定された反射ミラー952R,952G,952Bの姿勢に基づいて、この時の各6軸調整ユニット720を構成する液晶パネル保持部727の空間的な位置を位置データとして取得しておく(処理S111:基準位置取得手順)。このようにして、基準位置を取得した後に、設置台750から取付治具970を取り外してから、クロスダイクロイックプリズム150および液晶パネル141(141R,141G,141B)を配置して、これらの位置調整操作を開始する。
【0121】
[位置調整システムによるプリズムおよび液晶パネルの位置調整操作]
次に、位置調整システム4において、調整対象となる光学ユニット170の調整操作は、図31に示されるフローチャートに基づいて行われる。
(1)まず、種々の光学部品が組み込まれた上ライトガイドと、下ライトガイドとを組み合わせて調整対象となる光学ユニット170を構成し、調整部本体700の設置台750にセットする(処理S201)。この際、下ライトガイドには、固定板152Aのみをねじ154で固定しておき、紫外線硬化型接着剤153をクロスダイクロイックプリズム150の載置面上に未硬化の状態で塗布しておく。
【0122】
(2)次に、プリズム位置調整ユニット730にクロスダイクロイックプリズム150を取り付け(処理S202)、さらに6軸位置調整ユニット720に液晶パネル141R、141G、141Bを取りつける(処理S203)。なお、液晶パネル141R、141G、141Bの取付は、保持枠143の四隅部分に形成された孔143Aに、紫外線硬化型接着剤を塗布したピン145を挿入し、接着剤が未硬化の状態として行う。
【0123】
(3)コンピュータ200を操作して、予め記憶装置内に格納された、プロジェクタの機種毎に登録された機種データを呼び出して、CPUのメモリ上にロードする(処理S204)。機種データとしては、調整対象となるクロスダイクロイックプリズム150、液晶パネル141R、141G、141Bの設計上の配置位置が含まれ、各位置調整に際しては、これら設計上の配置位置を初期位置として調整を行う。
(4)このような調整の準備が終了したら、プリズム位置調整を行うが(処理S205)、具体的には、図32に示されるフローチャートに基づいて行われる。
(4-1)コンピュータ200のCPUは、メモリー上にロードされた機種データのクロスダイクロイックプリズム150の設計上の位置に基づいて、プリズム位置調整ユニット730に制御指令を出力する。プリズム位置調整ユニット730は、この制御指令に基づいて、クロスダイクロイックプリズム150を初期位置にセットする(処理S301)。尚、この際CPUは、6軸位置調整ユニット720にも制御指令を出力し、取りつけられた液晶パネル141R、141G、141Bを、クロスダイクロイックプリズム150の調整用の白色レーザ光に干渉しない位置に待避させておく。
【0124】
(4-2)コンピュータ200のCPUは、ポジションセンサ918を、透過型スクリーン913上に投写される投写画像の略中央に移動させ、ポジションセンサ918による検出の準備を行う(処理S302)。また、光源ユニット740の可動式ミラー742Fを移動させてレーザ光出力部743から白色レーザ光を照射する(処理S303)。
(4-3)光源ユニット740から照射された白色レーザ光は、光学ユニット170内でRGB3色の色光に分離された後、クロスダイクロイックプリズム150で再び合成され、投写レンズ160を介して、透過型スクリーン913上に光スポット像を形成する。ポジションセンサ918は、各色光すべての光スポット像を検出する(処理S304)。
【0125】
(4-4)ポジションセンサ918で検出された光スポット像は、数値信号としてコンピュータ200に取り込まれ、コンピュータ200のCPUは、取り込まれた数値信号に基づいて、プリズム位置調整ユニット730に制御指令を出力して、クロスダイクロイックプリズム150の位置調整を行い(処理S305)、調整後、再度光スポット像を検出する(処理S306)。
【0126】
(4-5)コンピュータ200のCPUは、プリズム位置調整を行いながら、画像処理プログラムを利用して、光スポット像の面積を算出し、算出された面積に基づいて、調整を終了するか否かを判定する(処理S307)。
【0127】
(4-6)クロスダイクロイックプリズム150の位置調整が終了したら、CPUは、プリズム位置調整ユニット730に制御指令を出力して、これに基づいて、プリズム位置調整ユニット730は、プリズム保持部731の紫外線照射部734から紫外線を照射し、固定板152A上の紫外線硬化型接着剤153を硬化させて(処理S308)、クロスダイクロイックプリズム150の位置調整を終了する。
【0128】
(5)プリズム位置調整工程が終了して、クロスダイクロイックプリズム150が位置決めされたら、光学ユニット170の光軸位置出しを開始するが(処理S206)、具体的には、図33に示されるフローチャートに基づいて行われる。
(5-1)まず、光学ユニット170に平均的な光学特性を有する投写レンズ160をマスターレンズとして取りつける(処理S401)。
(5-2)次に、コンピュータ200のCPUは、移動機構917に制御信号を出力し、ポジションセンサ918をCCDカメラ916に切り替えて、CCDカメラ916での検出状態を準備する(処理S402)。
【0129】
(5-3)コンピュータ200のCPUは、レーザ光出力部743に制御信号を出力して、白色レーザ光を照射させ、投写レンズ160を介して透過型スクリーン913上にスポット映像を投写し(処理S403)、透過型スクリーン913に投写されたスポット映像を中央のCCDカメラ916で検出し(処理S404)、数値信号としてコンピュータ200に出力する。
(5-4)コンピュータ200のCPUは、その際の中央のCCDカメラ916上のレーザスポット重心位置から演算し(処理S405)、光学ユニット170の光軸位置をメモリ上にストアする(処理S406)。
【0130】
(6)光学ユニット170の光軸位置が把握されたら、コンピュータ200のCPUは、機種データに含まれる液晶パネル141R、141G、141Bの設計上の位置に基づいて、制御指令を生成して6軸位置調整ユニット720に出力し、6軸位置調整ユニット720は、液晶パネル141R、141G、141Bを移動させて、ピン145がクロスダイクロイックプリズム150の光入射端面に当接する初期位置にセットする(処理S207)。
【0131】
(7)光軸位置出しが終了したら、クロスダイクロイックプリズム150に対する液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整を行うが(処理S208)、具体的には、図34に示されるフローチャートに基づいて行われる。
(7-1)コンピュータ200のCPUは、光源ユニット740に対して制御指令を出力して、光源ユニット740の可動式ミラー742Fを移動させ、白色レーザ光から光源部本体741の光源ランプ741Aへの切替を行い(処理S501)、光源ランプ741Aを点灯させる(シャッター開)。光源ランプ741Aから照射された光束は、導光部742を介して光学ユニット170内部に供給され、液晶パネル保持部727の光束透過孔727Dから液晶パネル141R、141G、141Bに入射し、投写レンズ160を介して透過型スクリーン913の四隅部分に投写画像が形成される。
(7-2)コンピュータ200のCPUは、前記の光軸位置出し工程で把握した光学ユニット170の光軸位置に基づいた四隅位置に、角隅部に配置される4つのCCDカメラ915を移動させ、投写画像を各CCDカメラ915で検出できるようにする(処理S502:合成光検出工程)。
【0132】
(7-3)この状態で、コンピュータ200のCPUは、画像信号を出力して、調整対象となる液晶パネルのみにアライメント調整用の画像パターンを含む画像信号を出力し、他の液晶パネルには、黒色画像を表示する画像信号を出力する(処理S503)。尚、本例では、まず、液晶パネル141Gの位置調整を行った後に、液晶パネル141R、141Bの位置調整を行うため、これに応じて、異なる画像信号が順次出力されることとなる。尚、液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整に際して、CCDカメラ915として3CCDカメラを使用して、3枚の液晶パネル141R、141G、141Bを同時に位置調整してもよく、このように同時に位置調整すれば、調整の大幅な高速化が図られる。
【0133】
(7-4)コンピュータ200のCPUは、前処理で得られた光軸位置を動かさないように、液晶パネル141Gのフォーカス調整を行い、フォーカス調整が終了したら、画像パターンを利用してアライメント調整を行う(処理S504、S505:光変調装置姿勢調整工程)。
(7-5)液晶パネル141Gの位置調整が終了したら、光ファイバから紫外線を照射して、ピン145先端の紫外線硬化型接着剤を硬化させ(処理S506:光変調装置固定工程)、その後、画像信号を出力して、次の液晶パネル141Rの調整を開始し、すべての液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整が終了するまで前記の手順を繰り返す(処理S507)。
【0134】
(7-6)このようにして、液晶パネル141R、141G、141Bが位置調整された際の各6軸調整ユニット720の位置である調整位置を、予め取得しておいた基準位置に基づいて取得する。具体的には、前記基準位置および調整位置を比較して、基準位置に対する液晶パネル141の偏差量を取得する(処理S508:偏差量取得工程)。この際、この偏差量を角度(deg)および長さ(μm)を単位とした毒低データである偏差量データとして、ハードディスク等に記憶する(処理S509:偏差量データ記憶工程)。
【0135】
以上のようにして、光学ユニット170の製造と、この製造された光学ユニットにおける液晶パネル141の姿勢に関するデータの取得とが実施される。この後に、この姿勢に関するデータと前記投写レンズ160に関するデータとに基づいて、光学ユニット170と投写レンズ160との最適な組み合わせを関数式等で表現することにより、簡単に確保できることになる。
【0136】
第3実施形態によれば、以下のような効果がある。
基準位置に対する液晶パネル141の調整位置の偏差量を取得し、測定データとして蓄積することができるので、例えば、予め個々の投写レンズ160の光学特性を取得しておくことにより、取得した液晶パネル141の偏差量と各投写レンズ160の光学特性との関係に基づいて、製造された光学装置180に対する適切な投写レンズ160を簡単に選択できる。このような組み合わせを採用することにより、光学装置180の製造効率および精度を向上できて、鮮明な投写画像を投写できる。
【0137】
また、レーザ光出力装置950からの射出光および反射ミラー952の表面で反射された反射光の位置を合致させるだけで、6軸位置調整ユニット720の液晶パネル保持部727の基準位置を簡単に把握できるため、基準位置からの調整位置の偏差量を、長さ「μm」と角度「deg」として簡単に取得できる。このため、偏差量の測定データが作業者にとって理解しやすいため作業性が向上する。
【0138】
[7.変形]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
前記第1,2実施形態では、クロスダイクロイックプリズム150から射出された合成光を直接CCDカメラ41で検出することにより、各液晶パネル141R,141G,141Bの位置を調整していたが、例えば、投写レンズ160の後段にスクリーンを準備して、このスクリーン上の投影画像をCCDカメラで間接的に検出するように構成してもよい。ただし、前記各実施形態の方が、位置調整装置2を小型化できる利点がある。
【0139】
また、前記第1,2実施形態の投写レンズ検査装置3において、光源から投写レンズ160を介して射出された画像光をミラー520で反射させる構成としていたが、ミラー520を配置しない直線光学系の構成としてもよい。要するに、投写レンズ検査装置3の構成は、各光学特性値を取得できれば特に限定されない。
【0140】
前記第1,2実施形態では、流動票600を用いていたが、これには限られない。例えば、予め、投写レンズ160に所定の検査番号を付しておき、この検査番号と投写レンズ検査装置3で測定した光学特性値とを関連づけてコンピュータ70等に記憶させておいてもよい。要するに、組み込まれる投写レンズ160と、この投写レンズ160の光学特性値とが関連づけられていればよい。
また、前記各実施形態において、投写レンズ160の光学特性値をバーコード601としてデータ化していたが、他の手段を用いてデータ化してもよい。
【0141】
また、前記第1,2実施形態において、CCDカメラ41の構成は、図17に示す構成としてもよい。すなわち、図17に示すように、4台の各CCDカメラ46は、CCDカメラ本体47と、レンズ48Aが収納された筐体48と、全反射ミラー49Aがクロスダイクロイックプリズム150の光束出射端面に対して45°の角度で収納されたミラーユニット49とを備える。
このようなCCDカメラ46では、クロスダイクロイックプリズム150から射出された光束をミラーユニット49内に導入し、この導入した光束を全反射ミラー49Aで略直角に全反射する。この後、この全反射した光束を、レンズ48Aを介して、CCDカメラ本体47で検出する。ここで、レンズ48Aが筐体48に収納されるとともに、全反射ミラー49Aもミラーユニット49に収納されるため、導入された光束が外部に漏れたり、外部光の影響を受けたりしないようになっている。以上のような構成とすれば、各CCDカメラ46を完全に独立して機能させることができて、光束検出装置40の構造を簡素化できる。
【0142】
また、前記各実施形態において、画像信号に応じて光変調を行う光変調装置として液晶パネル141R、141G、141Bを採用したが、これに限られない。すなわち、光変調を行う光変調装置として、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外のものの位置調整用に本発明を採用してもよい。
【0143】
前記各実施形態において、光学装置180をプロジェクタ100に組み込んだが、これには限らず、その他の光学機器に搭載してもよい。
【0144】
前記第3実施形態では、液晶パネル141R、141G、141Bの位置調整を、液晶パネル141G、141B、141Rの順に行っていたが、これに限られず、3枚の液晶パネルを同時に位置調整するように構成してもよい。
【0145】
また、前記第3実施形態では、投写レンズ160を介して、拡大投影した画像をCCDカメラ915で検出して調整していたが、これに限られない。すなわち、投写レンズを介さずに、直に光軸位置および光変調装置のアライメント調整を実施してもよい。
その他、本発明の実施時の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で、他の構造等としてもよい。
【0146】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、組み込まれる投写レンズの光学特性値に合わせて、合成光学系に対する各光変調装置の位置を高精度に調整した光学装置を得ることができるため、この光学装置と投写光学系とを組み合わせた際に、鮮明な投写画像を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係る光学装置を含むプロジェクタの構造を示す模式図である。
【図2】前記プロジェクタの要部の構造を示す外観斜視図である。
【図3】前記各実施形態における投写レンズを示す斜視図である。
【図4】前記各実施形態における光学装置を示す分解斜視図である。
【図5】前記投写レンズの検査装置を示す模式図である。
【図6】光変調装置の位置を調整する位置調整装置を示す側面図である。
【図7】前記位置調整装置を示す平面図である。
【図8】前記位置調整装置の位置調整機構を示す側面図である。
【図9】調整用光源を照射する部分を示す正面図である。
【図10】前記位置調整装置の光束検出装置を示す平面図である。
【図11】前記位置調整装置の光束検出装置を示す正面図であり、図10の矢印XI−XIから見た図である。
【図12】前記位置調整装置を制御するコンピュータを示す図である。
【図13】取り込まれた画像等を表示する表示画面を示す図である。
【図14】第1実施形態における位置調整方法を説明するためのフローチャートである。
【図15】前記表示画面における基準パターンを示す図である。
【図16】第2実施形態における位置調整方法を説明するためのフローチャートである。
【図17】前記光束検出装置の変形例を示す平面図である。
【図18】第3実施形態に係る位置調整システムを示す側面図である。
【図19】前記位置調整システムを示す平面図である。
【図20】前記位置調整システムの一部を示す側面図である。
【図21】前記位置調整装置システムの液晶パネル保持部を示す図である。
【図22】前記液晶パネル保持部の側面部分を示す図である。
【図23】調整用光源およびレーザ光出力部の構造を示す模式図である。
【図24】クロスダイクロイックプリズムの位置調整を示す図である。
【図25】前記位置調整システムの投写部本体を構成する透過型スクリーンを示す図である。
【図26】前記位置調整システムを制御するコンピュータを示す図である。
【図27】前記液晶パネルの基準位置を取得する際の様子を示す図である。
【図28】前記液晶パネルの基準位置を取得する際の様子を示す図である。
【図29】前記位置調整システムの一部を拡大して示す図である。
【図30】第3実施形態における液晶パネルの基準位置取得工程について説明するためのフローチャートである。
【図31】光学ユニットの調整操作を説明するためのフローチャートである。
【図32】前記クロスダイクロイックプリズムの位置調整を説明するためのフローチャートである。
【図33】前記光学ユニットの光軸位置出しを説明するためのフローチャートである。
【図34】前記クロスダイクロイックプリズムに対する液晶パネルの位置調整を行うフローチャートである。
【符号の説明】
2 位置調整装置
40 光束検出装置
100 プロジェクタ
111 光源である光源装置
120 色分離光学系
140 電気光学装置
141R,141G,141B 光変調装置としての液晶パネル
150 色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム
151 光入射端面
152 光出射端面
160 投写光学系としての投写レンズ
180 光学装置
600 流動票
720 6軸位置調整ユニット(位置調整装置)
727 液晶パネル保持部(保持部)
750 設置台(台座)
915 CCDカメラ(光束検出装置)
916 CCDカメラ(光束検出装置) 950 レーザ光出力装置
952(952R,952G,952B) 反射ミラー(第2反射部材)
960 三角ブロック(第1反射部材)
Claims (11)
- 複数の色光を各色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面、および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光出射端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、
前記光学装置と組み合わされる投写光学系におけるバックフォーカス面の位置を含む光学特性を取得する光学特性取得手順と、
前記光変調装置の前記色合成光学系に対する基準位置を取得する基準位置取得手順と、
取得された前記バックフォーカス面の位置と前記基準位置との偏差量を算出する偏差量算出手順と、
前記光出射端面から射出された合成光を、光束検出装置にて直接、検出する合成光検出手順と、
この合成光検出手順で合成光を検出しながら、前記偏差量を加味して前記光変調装置の位置調整を行う光変調装置位置調整手順とを備えることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 複数の色光を各色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面、および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光出射端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、
前記光学装置と組み合わされる投写光学系におけるバックフォーカス面の位置を含む光学特性を取得する光学特性取得手順と、
前記光変調装置の前記色合成光学系に対する基準位置を取得する基準位置取得手順と、
取得された前記バックフォーカス面の位置と前記基準位置との偏差量を算出する偏差量算出手順と、
前記光出射端面から射出された合成光を前記光学装置と組み合わされる投写光学系とは異なる標準的な投写光学系にて投写し、投写された投写画像を、光束検出装置を用いて、、検出する合成光検出手順と、
この合成光検出手順で合成光を検出しながら、前記偏差量を加味して前記光変調装置の位置調整を行う光変調装置位置調整手順とを備えることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置の製造方法において、
前記光変調装置位置調整手順は、合成光を検出しながら前記光変調装置の位置調整を行った後、前記偏差量の分だけ該光変調装置を前記投写光学系の光軸方向に移動させることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 請求項1に記載の光学装置の製造方法において、
前記光変調装置位置調整手順は、前記偏差量に基づいて前記光束検出装置の位置調整を行った後、前記光変調装置の位置調整を行うことを特徴とする光学装置の製造方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光学装置の製造方法において、
前記光学特性取得手順は、組み合わされる投写光学系に応じて付された流動票に記録された光学特性を読みとることにより実施されることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光射出端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、
前記色合成光学系の光射出端面から射出された合成光を前記光学装置と組み合わされる投写光学系とは異なる標準的な投写光学系にて投写し、投写された投写画像を、光束検出装置を用いて検出する合成光検出工程と、この合成光を検出しながら前記光変調装置の位置調整を行う位置調整装置の保持部により保持された前記各光変調装置の前記色合成光学系に対する姿勢の調整を行う光変調装置姿勢調整工程と、この姿勢調整された各光変調装置を前記色合成光学系の光入射端面に固定する光変調装置固定工程とを備え、
前記光変調装置姿勢調整工程を実施する前に、前記位置調整装置の保持部の前記光束検出装置に対する基準位置を取得する基準位置取得工程が実施され、
前記光変調装置姿勢調整工程の実施に基づいて、前記取得された保持部の基準位置、および、前記光変調装置の姿勢調整後における前記保持部の位置である調整位置を比較して、前記基準位置に対する前記調整位置の偏差量を取得する偏差量取得工程と、
この取得した偏差量を測定データとして記憶する偏差量データ記憶工程とを備えることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取りつけられる複数の光入射端面および各光入射端面に入射した色光を合成して射出する光射出端面を有する色合成光学系とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、
前記色合成光学系の光射出端面から射出された合成光を、光束検出装置にて直接、検出する合成光検出工程と、この合成光を検出しながら前記光変調装置の位置調整を行う位置調整装置の保持部により保持された前記各光変調装置の前記色合成光学系に対する姿勢の調整を行う光変調装置姿勢調整工程と、この姿勢調整された各光変調装置を前記色合成光学系の光入射端面に固定する光変調装置固定工程とを備え、
前記光変調装置姿勢調整工程を実施する前に、前記位置調整装置の保持部の前記光束検出装置に対する基準位置を取得する基準位置取得工程が実施され、
前記光変調装置姿勢調整工程の実施に基づいて、前記取得された保持部の基準位置、および、前記光変調装置の姿勢調整後における前記保持部の位置である調整位置を比較して、前記基準位置に対する前記調整位置の偏差量を取得する偏差量取得工程と、
この取得した偏差量を測定データとして記憶する偏差量データ記憶工程とを備えることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 請求項6または請求項7に記載の光学装置の製造方法において、
前記基準位置取得工程は、前記色合成光学系が設置される台座の基準位置に設置された第1反射部材の表面に対してレーザ光射出部からレーザ光を略垂直に射出し、この射出光の第1反射部材での反射光を検出して、前記射出光および反射光の位置を合致させることにより前記レーザ光射出部の位置を特定するレーザ光射出部位置特定手順と、
前記位置調整装置の保持部に第2反射部材を保持させる第2反射部材保持手順と、
位置が特定された前記レーザ光射出部から、前記保持部に保持された第2反射部材に対してレーザ光を射出し、その反射光を前記光束検出装置で検出しながら、前記射出光および反射光の位置を合致させるように、前記保持部に保持された第2反射部材の姿勢を調整する第2反射部材姿勢調整手順と、
この第2反射部材が姿勢調整された際における前記保持部の位置を前記基準位置として取得する基準位置取得手順とを備えることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 請求項6〜請求項8のいずれかに記載の光学装置の製造方法において、
前記偏差量取得手順は、前記偏差量の測定データを長さおよび角度を単位として取得することを特徴とする光学装置の製造方法。 - 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の光学装置の製造方法により製造されることを特徴とする光学装置。
- 請求項10に記載の光学装置を備えることを特徴とするプロジェクタ。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002194879A JP4147841B2 (ja) | 2001-09-11 | 2002-07-03 | 光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタ |
KR1020047003569A KR100657071B1 (ko) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | 광학장치의 제조방법, 이 방법에 의해 제조된 광학장치 및이 광학장치를 구비하는 프로젝터 |
US10/488,992 US7004590B2 (en) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | Production method for optical device, optical device produced by this method and projector provided with this optical device |
CNB028223527A CN100474099C (zh) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | 光学装置的制造方法 |
TW091120627A TW533333B (en) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | Manufacturing method for optical device, the optical device manufactured by the method, and the projector having the same |
PCT/JP2002/009197 WO2003023514A1 (fr) | 2001-09-11 | 2002-09-10 | Procede de production d'un dispositif optique, dispositif optique ainsi obtenu et projecteur dote dudit dispositif optique |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-275690 | 2001-09-11 | ||
JP2001275690 | 2001-09-11 | ||
JP2002194879A JP4147841B2 (ja) | 2001-09-11 | 2002-07-03 | 光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003162003A JP2003162003A (ja) | 2003-06-06 |
JP4147841B2 true JP4147841B2 (ja) | 2008-09-10 |
Family
ID=26622029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002194879A Expired - Fee Related JP4147841B2 (ja) | 2001-09-11 | 2002-07-03 | 光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタ |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7004590B2 (ja) |
JP (1) | JP4147841B2 (ja) |
KR (1) | KR100657071B1 (ja) |
CN (1) | CN100474099C (ja) |
TW (1) | TW533333B (ja) |
WO (1) | WO2003023514A1 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4569113B2 (ja) * | 2004-01-22 | 2010-10-27 | 富士フイルム株式会社 | プロジェクタ |
JP3880582B2 (ja) * | 2004-02-13 | 2007-02-14 | Necビューテクノロジー株式会社 | 複数のカメラを備えたプロジェクタ |
TWI246604B (en) * | 2004-09-07 | 2006-01-01 | Delta Electronics Inc | Apparatus and assembly method of optical projection display |
JP2006184320A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-13 | Canon Inc | 焦点検出装置及び焦点検出方法 |
CN100419504C (zh) * | 2005-02-03 | 2008-09-17 | 精工爱普生株式会社 | 光学装置的制造装置、其制造方法以及投影机 |
JP4396582B2 (ja) | 2005-02-03 | 2010-01-13 | セイコーエプソン株式会社 | 光学装置の製造装置、およびその製造方法 |
JP2007041529A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-02-15 | Konica Minolta Opto Inc | 投射光学系の製造方法及び投射光学系 |
US7513628B2 (en) * | 2005-11-17 | 2009-04-07 | Infocus Corporation | Projection device with camera to provide for iterative adjustments |
DE102010053750A1 (de) * | 2009-12-30 | 2011-07-07 | Prüftechnik Dieter Busch AG, 85737 | Verstellverfahren und Verstelleinrichtung für die Lichtquelle eines Ausrichtgerätes |
WO2014011682A1 (en) * | 2012-07-12 | 2014-01-16 | Electro Scientific Industires, Inc. | Interactive control system, methods of making the same, and devices incorporating the same |
US10121236B2 (en) * | 2016-10-26 | 2018-11-06 | Himax Technologies Limited | Automatic alignment apparatus and associated method |
CN106454297B (zh) * | 2016-11-15 | 2019-04-16 | 深圳Tcl数字技术有限公司 | 投影仪调试安装方法及装置 |
JP6407330B2 (ja) * | 2017-03-10 | 2018-10-17 | キヤノン株式会社 | 画像投射装置 |
CN112285940B (zh) * | 2020-10-29 | 2022-10-25 | 中国航空工业集团公司洛阳电光设备研究所 | 一种双视场镜头的光轴一致性装校方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2980441B2 (ja) * | 1991-12-02 | 1999-11-22 | 株式会社日立製作所 | 投写形液晶表示装置 |
JPH11178014A (ja) * | 1997-12-09 | 1999-07-02 | Sharp Corp | 液晶プロジェクタ光学モジュールの調整装置および検査装置 |
JP3467682B2 (ja) * | 1998-11-17 | 2003-11-17 | セイコーエプソン株式会社 | 光学調整装置 |
JP3767302B2 (ja) * | 2000-02-22 | 2006-04-19 | セイコーエプソン株式会社 | 光変調装置の位置調整装置 |
JP2005227661A (ja) * | 2004-02-16 | 2005-08-25 | Nec Viewtechnology Ltd | プロジェクタおよび歪補正方法 |
-
2002
- 2002-07-03 JP JP2002194879A patent/JP4147841B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2002-09-10 KR KR1020047003569A patent/KR100657071B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2002-09-10 US US10/488,992 patent/US7004590B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2002-09-10 CN CNB028223527A patent/CN100474099C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2002-09-10 WO PCT/JP2002/009197 patent/WO2003023514A1/ja active Application Filing
- 2002-09-10 TW TW091120627A patent/TW533333B/zh not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2003023514A1 (fr) | 2003-03-20 |
CN100474099C (zh) | 2009-04-01 |
TW533333B (en) | 2003-05-21 |
JP2003162003A (ja) | 2003-06-06 |
US7004590B2 (en) | 2006-02-28 |
KR20040044889A (ko) | 2004-05-31 |
US20040263807A1 (en) | 2004-12-30 |
CN1585913A (zh) | 2005-02-23 |
KR100657071B1 (ko) | 2006-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4147841B2 (ja) | 光学装置の製造方法、この方法により製造された光学装置、およびこの光学装置を備えるプロジェクタ | |
JP4396582B2 (ja) | 光学装置の製造装置、およびその製造方法 | |
TW518449B (en) | Position adjusting method and position adjusting system of color combining optical system, position adjusting method and position adjusting system of optical modulator, color combining optical system and projector | |
JP3744402B2 (ja) | 光学装置の製造方法、および基準位置出し原器 | |
US6885465B2 (en) | Optical element inspection device and optical element inspection method | |
JP3646716B2 (ja) | 光変調装置の位置調整装置および光変調装置の位置調整方法 | |
JP4311377B2 (ja) | 光学装置、プロジェクタ、および光学装置の製造方法 | |
US6603606B2 (en) | System and methods for position-control of light modulation device | |
JP2004004562A (ja) | 光軸調整装置、光学ユニットの製造方法、およびプロジェクタの製造方法 | |
JP3794251B2 (ja) | 光変調装置の位置調整装置および調整方法 | |
JP3707406B2 (ja) | 色合成光学系の位置調整方法、色合成光学系の位置調整システム、この位置調整方法により調整された色合成光学系、およびこの色合成光学系を備えたプロジェクタ | |
JP3800968B2 (ja) | 光変調装置の位置調整システム、光変調装置の位置調整方法、およびプロジェクタ | |
JP3716745B2 (ja) | 光変調装置の位置調整装置 | |
JP2006243139A (ja) | 光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置 | |
JP2003131098A (ja) | 色合成光学系の製造方法、この製造方法により製造された色合成光学系、およびこの色合成光学系を備えたプロジェクタ | |
JP2005241713A (ja) | 光学装置の製造方法、光学装置、プロジェクタ | |
JP2008241495A (ja) | 検査装置 | |
JP2001235795A (ja) | 光変調装置の位置調整装置 | |
JP2005070506A (ja) | 光学装置の製造方法、光軸位置出し治具、光学装置の製造装置、光学装置、およびリアプロジェクタ | |
JP2003270508A (ja) | 複合レンズ製造装置、複合レンズ製造方法、複合レンズ、およびプロジェクタ | |
JP2004226150A (ja) | レンズ検査装置、および、レンズ検査方法 | |
JP2003084379A (ja) | 色合成光学系の製造装置、色合成光学系の製造方法、およびこの製造方法により製造された色合成光学系を備えたプロジェクタ | |
JP2005345823A (ja) | プロジェクタの製造方法、及び当該製造方法により製造されたプロジェクタ | |
JP2004240041A (ja) | 光学装置の製造装置 | |
JP2002218511A (ja) | 光学素子の位置調整装置、および光学素子の位置調整方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050315 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070704 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070813 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080401 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080519 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080603 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080616 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |