JP2006243139A - 光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 色合成光学装置に対して各光変調装置が機種に応じた設計位置に配置された光学装置を製造できる光学装置の製造装置を提供することにある。
【解決手段】製造装置を構成する位置決め装置60は、第1位置決め部61および第2位置決め部を備える。第1位置決め部61は、載置部本体50Aに保持可能に構成され載置部本体50Aに保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向の設計位置を規定する設計位置規定面611B3を有する第1位置決め部本体611と、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を測定する位置ずれ測定部612とを備える。第2位置決め部は、載置部本体50Aに保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定する設計位置規定パターンが形成された透光性の位置決めプレートを備える。
【選択図】 図10
【解決手段】製造装置を構成する位置決め装置60は、第1位置決め部61および第2位置決め部を備える。第1位置決め部61は、載置部本体50Aに保持可能に構成され載置部本体50Aに保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向の設計位置を規定する設計位置規定面611B3を有する第1位置決め部本体611と、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を測定する位置ずれ測定部612とを備える。第2位置決め部は、載置部本体50Aに保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定する設計位置規定パターンが形成された透光性の位置決めプレートを備える。
【選択図】 図10
Description
本発明は、光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置に関する。
従来、R,G,Bの3つの色光を色光毎に画像情報に応じて変調する3つの光変調装置(液晶パネル)、および、これら光変調装置が取り付けられ、変調された3つの光束を合成して画像光を形成する色合成光学装置(クロスダイクロイックプリズム)を備える光学装置と、形成された光学像を拡大投射する投射光学装置(投射レンズ)とを備えたプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタでは、鮮明な画像を得るために、各液晶パネルは投射レンズのバックフォーカス位置に必ずなければならない。また、より鮮明な画像を得るために、各液晶パネル間での画素ずれの発生を防止する必要がある。
このため、プロジェクタの製造時において、各液晶パネルを投射レンズのバックフォーカス位置に正確に配置するフォーカス調整、および、各液晶パネルの画素を一致させるアライメント調整が高精度に実施される。そして、このような調整を実施して光学装置を製造する光学装置の製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光学装置の製造装置は、液晶パネルに光束を導入する調整用光源装置と、液晶パネルおよびクロスダイクロイックプリズムを介した画像光を検出する光束検出装置と、この光束検出装置で検出された光束に基づいて、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整を実施する位置調整装置とを備える。
このようなプロジェクタでは、鮮明な画像を得るために、各液晶パネルは投射レンズのバックフォーカス位置に必ずなければならない。また、より鮮明な画像を得るために、各液晶パネル間での画素ずれの発生を防止する必要がある。
このため、プロジェクタの製造時において、各液晶パネルを投射レンズのバックフォーカス位置に正確に配置するフォーカス調整、および、各液晶パネルの画素を一致させるアライメント調整が高精度に実施される。そして、このような調整を実施して光学装置を製造する光学装置の製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光学装置の製造装置は、液晶パネルに光束を導入する調整用光源装置と、液晶パネルおよびクロスダイクロイックプリズムを介した画像光を検出する光束検出装置と、この光束検出装置で検出された光束に基づいて、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整を実施する位置調整装置とを備える。
ところで、上述した特許文献1に記載の製造装置にて光学装置を製造した場合には、光学装置の各構成部材、すなわち、液晶パネル、クロスダイクロイックプリズム等に製造誤差があった場合であっても、その製造誤差を相殺するように、クロスダイクロイックプリズムに対して液晶パネルのフォーカス・アライメント調整を実施する。
このため、上述した特許文献1に記載の製造装置にて光学装置を製造した場合には、クロスダイクロイックプリズムに対して各液晶パネルが機種に応じた設計位置に配置されているとは限らない。
そして、上述した特許文献1に記載の製造装置にて製造した光学装置を用いて、他の光学部品、例えば、投射レンズの光学特性(例えば、色収差等)を評価する場合等には、評価した評価値が規定外であっても、各液晶パネルが設計位置に配置されていないことにより評価値が規定外となったのか、あるいは、実際に投射レンズが所望の光学特性を有していないことにより評価値が規定外となったのかを判断することができない。すなわち、投射レンズ等の他の光学部品の良否を判断できない。
このため、上述した特許文献1に記載の製造装置にて光学装置を製造した場合には、クロスダイクロイックプリズムに対して各液晶パネルが機種に応じた設計位置に配置されているとは限らない。
そして、上述した特許文献1に記載の製造装置にて製造した光学装置を用いて、他の光学部品、例えば、投射レンズの光学特性(例えば、色収差等)を評価する場合等には、評価した評価値が規定外であっても、各液晶パネルが設計位置に配置されていないことにより評価値が規定外となったのか、あるいは、実際に投射レンズが所望の光学特性を有していないことにより評価値が規定外となったのかを判断することができない。すなわち、投射レンズ等の他の光学部品の良否を判断できない。
本発明の目的は、色合成光学装置に対して各光変調装置が機種に応じた設計位置に配置された光学装置を製造できる光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置を提供することにある。
本発明の光学装置の製造装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、前記色合成光学装置を所定位置で保持する保持部と、前記光変調装置を保持し前記色合成光学装置に対して前記光変調装置の位置調整を実施する位置調整装置と、前記光変調装置に対して位置調整用の光束を導入する調整用光源装置と、前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した画像光を検出する光束検出部、および前記光束検出部を移動自在とする移動機構を有する光束検出装置と、前記光変調装置を入射光束の光軸方向の設計位置に位置決めするための第1位置決め部、および前記保持部に保持可能に構成され前記光変調装置を前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めするための第2位置決め部を有する位置決め装置とを備え、前記第1位置決め部は、前記保持部に保持可能に構成され前記保持部に保持された際に前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の前記光軸方向の設計位置を規定する設計位置規定面を有する第1位置決め部本体と、前記位置調整装置に保持された前記光変調装置および前記設計位置規定面の前記光軸方向のずれ量を測定する位置ずれ測定部とを備え、前記第2位置決め部は、前記保持部に保持された際に前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定する設計位置規定パターンが形成された透光性の位置決めプレートを備えていることを特徴とする。
本発明では、製造装置は、保持部と、位置調整装置と、調整用光源装置と、光束検出装置と、位置決め装置とを備えているので、例えば、以下のように光学装置を製造できる。
先ず、光学装置を製造する前に、色合成光学装置に対する光変調装置の入射光束の光軸方向の設計位置を取得するとともに、光束検出部を設計上の検出位置に位置付けておく。
すなわち、位置決め装置を構成する第1位置決め部本体を保持部に設置する。そして、位置ずれ測定部にて第1位置決め部本体における設計位置規定面の光軸方向の位置を取得する。ここで、設計位置規定面は、保持部に保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向の設計位置を規定するため、位置ずれ測定部にて設計位置規定面の光軸方向の位置を取得することで光変調装置の光軸方向の設計位置を取得できる。
また、位置決め装置を構成する第2位置決め部の位置決めプレートを保持部に設置する。そして、位置決めプレートに対して位置決め用の光束を導入する。この後、位置決めプレートを介した光束を光束検出装置を構成する光束検出部に検出させ、移動機構にて光束検出部を移動させて位置決めプレートに形成された設計位置規定パターンに応じた検出位置に光束検出部を位置付ける。ここで、設計位置規定パターンは、保持部に保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定するため、光束検出部を設計位置規定パターンに応じた検出位置に位置付けることで、該光束検出部にて検出させた画像光に基づいて位置調整装置を用いて光変調装置を光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めすることが可能となる。
なお、上述した光変調装置の光軸方向の設計位置の取得、および設計上の検出位置への光束検出部の位置付けは、どちらを先に実施しても構わない。
先ず、光学装置を製造する前に、色合成光学装置に対する光変調装置の入射光束の光軸方向の設計位置を取得するとともに、光束検出部を設計上の検出位置に位置付けておく。
すなわち、位置決め装置を構成する第1位置決め部本体を保持部に設置する。そして、位置ずれ測定部にて第1位置決め部本体における設計位置規定面の光軸方向の位置を取得する。ここで、設計位置規定面は、保持部に保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向の設計位置を規定するため、位置ずれ測定部にて設計位置規定面の光軸方向の位置を取得することで光変調装置の光軸方向の設計位置を取得できる。
また、位置決め装置を構成する第2位置決め部の位置決めプレートを保持部に設置する。そして、位置決めプレートに対して位置決め用の光束を導入する。この後、位置決めプレートを介した光束を光束検出装置を構成する光束検出部に検出させ、移動機構にて光束検出部を移動させて位置決めプレートに形成された設計位置規定パターンに応じた検出位置に光束検出部を位置付ける。ここで、設計位置規定パターンは、保持部に保持された際に色合成光学装置に対する光変調装置の光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定するため、光束検出部を設計位置規定パターンに応じた検出位置に位置付けることで、該光束検出部にて検出させた画像光に基づいて位置調整装置を用いて光変調装置を光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めすることが可能となる。
なお、上述した光変調装置の光軸方向の設計位置の取得、および設計上の検出位置への光束検出部の位置付けは、どちらを先に実施しても構わない。
次に、光変調装置を位置調整装置に保持させる。
次に、位置ずれ測定部にて位置調整装置に保持された光変調装置の光軸方向の位置を取得する。そして、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面の光軸方向のずれ量を測定する。この後、測定したずれ量に基づいて、位置調整装置を用いて光変調装置を光軸方向に移動させて光変調装置を光軸方向の設計位置に位置決めする。
次に、色合成光学装置を保持部に設置する。
次に、光変調装置に位置調整用の光束を導入する。そして、光変調装置および色合成光学装置を介した画像光を光束検出部に検出させる。この後、光束検出部に検出された画像光に基づいて、位置調整装置を用いて光変調装置を光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めする。
次に、位置ずれ測定部にて位置調整装置に保持された光変調装置の光軸方向の位置を取得する。そして、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面の光軸方向のずれ量を測定する。この後、測定したずれ量に基づいて、位置調整装置を用いて光変調装置を光軸方向に移動させて光変調装置を光軸方向の設計位置に位置決めする。
次に、色合成光学装置を保持部に設置する。
次に、光変調装置に位置調整用の光束を導入する。そして、光変調装置および色合成光学装置を介した画像光を光束検出部に検出させる。この後、光束検出部に検出された画像光に基づいて、位置調整装置を用いて光変調装置を光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めする。
本発明によれば、上述したように光変調装置を光軸方向の設計位置、および光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めでき、各光変調装置が設計位置に配置された光学装置を製造できる。
また、上述したように各光変調装置が設計位置に配置されているため、製造した光学装置を用いて、他の光学部品、例えば、投射レンズの光学特性(例えば、色収差等)を評価する場合等でも、評価した評価値に応じて、他の光学部品の良否を容易に判断できる。
また、上述したように各光変調装置が設計位置に配置されているため、製造した光学装置を用いて、他の光学部品、例えば、投射レンズの光学特性(例えば、色収差等)を評価する場合等でも、評価した評価値に応じて、他の光学部品の良否を容易に判断できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記位置ずれ測定部は、前記設計位置規定面または前記位置調整装置に保持された前記光変調装置に向けてレーザ光を射出するレーザ光射出部と、前記設計位置規定面または前記光変調装置にて反射されたレーザ光を受光するレーザ光受光部とを備え、前記レーザ光受光部における前記設計位置規定面にて反射されたレーザ光の受光位置、および前記光変調装置にて反射されたレーザ光の受光位置の変位に基づいて、前記ずれ量を測定することが好ましい。
本発明によれば、位置ずれ測定部が、レーザ光射出部およびレーザ光受光部で構成され、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面の光軸方向のずれ量を非接触にて測定する構成であるので、位置ずれ測定部を接触式の位置ずれ測定部とする構成と比較して、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面の光軸方向のずれ量を迅速に測定でき、光学装置をより迅速に製造できる。
本発明によれば、位置ずれ測定部が、レーザ光射出部およびレーザ光受光部で構成され、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面の光軸方向のずれ量を非接触にて測定する構成であるので、位置ずれ測定部を接触式の位置ずれ測定部とする構成と比較して、位置調整装置に保持された光変調装置および設計位置規定面の光軸方向のずれ量を迅速に測定でき、光学装置をより迅速に製造できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記第2位置決め部は、前記位置決めプレートを支持し、前記位置決めプレートを前記保持部の所定位置に配置する支持部材を備え、前記支持部材は、前記光軸方向に直交する平面の面外方向に前記位置決めプレートの姿勢を調整可能とする姿勢調整部を備えていることが好ましい。
本発明によれば、位置決めプレートを支持する支持部材に姿勢調整部が設けられているので、光軸方向に直交する平面の面外方向(あおり方向)に位置決めプレートの姿勢を調整することができ、例えば、位置決めプレートを支持部材に設置した際に設計位置規定パターンが光変調装置における光軸方向に直交する平面方向の設計位置からずれた場合等でも、位置決めプレートに形成された設計位置規定パターンを平面方向の設計位置に良好に位置付けることができる。このため、上述した製造方法により、各光変調装置を光軸方向に直交する平面方向の設計位置により高精度に位置決めでき、各光変調装置が設計位置に高精度に位置決めされた光学装置を製造できる。
本発明によれば、位置決めプレートを支持する支持部材に姿勢調整部が設けられているので、光軸方向に直交する平面の面外方向(あおり方向)に位置決めプレートの姿勢を調整することができ、例えば、位置決めプレートを支持部材に設置した際に設計位置規定パターンが光変調装置における光軸方向に直交する平面方向の設計位置からずれた場合等でも、位置決めプレートに形成された設計位置規定パターンを平面方向の設計位置に良好に位置付けることができる。このため、上述した製造方法により、各光変調装置を光軸方向に直交する平面方向の設計位置により高精度に位置決めでき、各光変調装置が設計位置に高精度に位置決めされた光学装置を製造できる。
本発明の光学装置の製造方法は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の入射光束の光軸方向の設計位置を規定する設計位置規定面を有する第1位置決め部本体を保持部に設置する第1位置決め部本体設置工程と、位置ずれ測定部にて前記第1位置決め部本体における前記設計位置規定面の前記光軸方向の位置を取得する基準位置取得工程と、前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定する設計位置規定パターンが形成された透光性の位置決めプレートを前記保持部に設置する位置決めプレート設置工程と、前記位置決めプレートに位置決め用の光束を導入する位置決め用光束導入工程と、前記位置決めプレートを介した光束を光束検出部に検出させ、前記設計位置規定パターンに応じた検出位置に前記光束検出部を位置付ける検出位置設定工程と、前記色合成光学装置を前記保持部に設置する色合成光学装置設置工程と、前記光変調装置を位置調整装置に保持させる光変調装置保持工程と、前記位置ずれ測定部にて前記位置調整装置に保持された前記光変調装置の前記光軸方向の位置を取得し、前記位置調整装置に保持された前記光変調装置および前記設計位置規定面の光軸方向のずれ量を測定するずれ量測定工程と、前記ずれ量に基づいて前記位置調整装置を用いて前記光変調装置を前記光軸方向に移動させて前記光変調装置を前記光軸方向の設計位置に位置決めする第1位置決め工程と、前記光変調装置に位置調整用の光束を導入する位置調整用光束導入工程と、前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した画像光を、前記検出位置設定工程にて前記設計位置規定パターンに応じた検出位置に位置付けた前記光束検出部に検出させる光束検出工程と、前記光束検出部に検出された画像光に基づいて前記位置調整装置を用いて前記光変調装置を前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めする第2位置決め工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、光学装置の製造方法は、第1位置決め部本体設置工程と、基準位置取得工程と、位置決めプレート設置工程と、位置決め用光束導入工程と、検出位置設定工程と、色合成光学装置設置工程と、光変調装置保持工程と、ずれ量測定工程と、第1位置決め工程と、位置調整用光束導入工程と、光束検出工程と、第2位置決め工程とを備えているので、上述した光学装置の製造装置と同様の作用・効果を享受できる。
本発明によれば、光学装置の製造方法は、第1位置決め部本体設置工程と、基準位置取得工程と、位置決めプレート設置工程と、位置決め用光束導入工程と、検出位置設定工程と、色合成光学装置設置工程と、光変調装置保持工程と、ずれ量測定工程と、第1位置決め工程と、位置調整用光束導入工程と、光束検出工程と、第2位置決め工程とを備えているので、上述した光学装置の製造装置と同様の作用・効果を享受できる。
本発明の光学装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、上述した光学装置の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、光学装置は、上述した製造方法により製造されているので、上述した光学装置の製造方法と同様の作用・効果を享受できる。
本発明によれば、光学装置は、上述した製造方法により製造されているので、上述した光学装置の製造方法と同様の作用・効果を享受できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、製造対象とされる光学装置を備えるプロジェクタ100の構造を模式的に示す図である。
プロジェクタ100は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成し、形成したカラー画像を図示しないスクリーン上に拡大投射する。このプロジェクタ100は、図1に示すように、外装筺体100Aと、光学ユニット100Bとを備える。
なお、図1において、図示は省略するが、外装筺体100A内の光学ユニット100B以外の空間には、プロジェクタ100の構成部材に外部からの電力を供給する電源ユニット、プロジェクタ100内部を冷却する冷却ユニット、プロジェクタ100全体を制御する制御基板等が配置されるものとする。
〔プロジェクタの構成〕
図1は、製造対象とされる光学装置を備えるプロジェクタ100の構造を模式的に示す図である。
プロジェクタ100は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成し、形成したカラー画像を図示しないスクリーン上に拡大投射する。このプロジェクタ100は、図1に示すように、外装筺体100Aと、光学ユニット100Bとを備える。
なお、図1において、図示は省略するが、外装筺体100A内の光学ユニット100B以外の空間には、プロジェクタ100の構成部材に外部からの電力を供給する電源ユニット、プロジェクタ100内部を冷却する冷却ユニット、プロジェクタ100全体を制御する制御基板等が配置されるものとする。
外装筺体100Aは、射出成型等による合成樹脂製品であり、光学ユニット100Bを内部に収納配置する全体略直方体状に形成されている。この外装筺体100Aは、プロジェクタ100の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケースと、プロジェクタ100の底面、前面、側面、および背面をそれぞれ構成するロアーケースとで構成され、前記アッパーケースおよび前記ロアーケースは互いにねじ等で固定されている。
なお、外装筺体100Aは、合成樹脂製に限らず、その他の材料にて形成してもよく、例えば、金属等により構成してもよい。
なお、外装筺体100Aは、合成樹脂製に限らず、その他の材料にて形成してもよく、例えば、金属等により構成してもよい。
光学ユニット100Bは、前記制御基板による制御の下、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成し、投射レンズを介してスクリーン上に拡大投射する。この光学ユニット100Bは、図1に示すように、インテグレータ照明光学系110と、色分離光学装置120と、リレー光学系130と、光学装置140と、投射光学装置としての投射レンズ160と、光学部品用筐体170とを備える。
インテグレータ照明光学系110は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系110は、図1に示すように、光源ランプ111Aおよびリフレクタ111Bを含む光源装置111と、第1レンズアレイ112と、第2レンズアレイ113と、偏光変換素子114と、重畳レンズ115とを備える。光源ランプ111Aから射出された光束は、リフレクタ111Bによって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ112によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ113の近傍で結像する。第2レンズアレイ113から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が後段の偏光変換素子114の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子114にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子114から直線偏光光として射出され、重畳レンズ115を介した複数の部分光束は、光学装置140の後述する3枚の液晶パネル上で重畳する。
色分離光学装置120は、2枚のダイクロイックミラー121,122と、反射ミラー123とを備え、これらのダイクロイックミラー121,122、反射ミラー123によりインテグレータ照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の三色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ132、および反射ミラー133,134を備え、色分離光学装置120で分離された色光を後述する液晶パネルまで導く機能を有する。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ132、および反射ミラー133,134を備え、色分離光学装置120で分離された色光を後述する液晶パネルまで導く機能を有する。
光学装置140は、色分離光学装置120から射出される3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成してカラー画像を形成して拡大投射する。この光学装置140は、図1に示すように、液晶パネル1411(図2)を有する3つの光変調装置141と、これら光変調装置141の光束入射側および光束射出側にそれぞれ配置される入射側偏光板142および射出側偏光板143と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム144と、支持構造体145(図2)とを備える。そして、これらのうち、3つの光変調装置141、3つの射出側偏光板143、クロスダイクロイックプリズム144、および支持構造体145が一体化されて、光学装置本体140A(図2)を構成する。なお、この光学装置本体140Aの詳細な構成については、後述する。また、光学装置本体140Aにおいて、3つの光変調装置141、3つの射出側偏光板143、クロスダイクロイックプリズム144、および支持構造体145の他、3つの入射側偏光板142も一体化する構成を採用してもよい。
入射側偏光板142は、偏光変換素子114で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光束のうち、偏光変換素子114で揃えられた光束の偏光軸と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この入射側偏光板142は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
光変調装置141を構成する液晶パネル1411は、具体的な図示は省略するが、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、図示しない制御基板から出力される駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板142から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
光変調装置141を構成する液晶パネル1411は、具体的な図示は省略するが、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、図示しない制御基板から出力される駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板142から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
射出側偏光板143は、入射側偏光板142と略同様の構成であり、光変調装置141から射出された光束のうち、入射側偏光板142における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。
クロスダイクロイックプリズム144は、射出側偏光板143から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム144は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、投射レンズ160に対向する側に配置された光変調装置141から射出され射出側偏光板143を介した色光を透過し、残りの2つの各光変調装置141から射出され射出側偏光板143を介した色光を反射する。このようにして、各光変調装置141にて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
クロスダイクロイックプリズム144は、射出側偏光板143から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム144は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、投射レンズ160に対向する側に配置された光変調装置141から射出され射出側偏光板143を介した色光を透過し、残りの2つの各光変調装置141から射出され射出側偏光板143を介した色光を反射する。このようにして、各光変調装置141にて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
投射レンズ160は、筒状の鏡筒161内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、光学装置140により画像情報に応じて変調されたカラー画像を拡大投射する。また、この投射レンズ160は、図1に示すように、鏡筒161の基端側の外周部分から外側に拡がる平面視略矩形状のフランジ部162を有している。
なお、具体的な図示は省略するが、鏡筒161は、複数の部材を接続することで構成され、複数の部材にて複数のレンズを支持している。これら複数の部材のうち、少なくとも2つの部材は、他の部材に対して回転可能に構成されている。そして、投射レンズ160は、前記少なくとも2つの部材を回転させることで、複数のレンズの相対位置を変更し、投影画像の倍率調整、焦点調整を実施可能に構成されている。
なお、具体的な図示は省略するが、鏡筒161は、複数の部材を接続することで構成され、複数の部材にて複数のレンズを支持している。これら複数の部材のうち、少なくとも2つの部材は、他の部材に対して回転可能に構成されている。そして、投射レンズ160は、前記少なくとも2つの部材を回転させることで、複数のレンズの相対位置を変更し、投影画像の倍率調整、焦点調整を実施可能に構成されている。
光学部品用筐体170は、射出成型等による合成樹脂製品であり、図1に示すように、上述した光学部品110,120,130,140が収納される部品収納部材171と、部品収納部材171の上面の開口部分を塞ぐ蓋状部材(図示略)とを備える。
部品収納部材171は、光源装置111が収納される光源収納部171Aと、光源装置111を除く他の光学部品110,120,130,140が収納される容器状に形成された部品収納部171Bとを備える。
部品収納部材171は、光源装置111が収納される光源収納部171Aと、光源装置111を除く他の光学部品110,120,130,140が収納される容器状に形成された部品収納部171Bとを備える。
光源収納部171Aは、略箱型形状であり、部品収納部171B側の端面およびこの端面に対向する端面に開口が形成されている。部品収納部171B側の端面に形成された開口は、光源装置111から射出された光束を透過させるためのものである。また、部品収納部171B側の端面に対向する端面に形成された開口は、光源装置111を光源収納部171Aの側方から挿し込むようにして収容するための開口である。
部品収納部171Bは、上面が開口した略直方体形状であり、その一端は光源収納部171Aに接続されている。また、この部品収納部171Bの他端側の底面には、図示は省略するが、光学装置本体140Aを取り付けるための取付部が形成されている。さらに、この部品収納部171Bの他端側の側面には、投射レンズ160を取り付けるためのレンズ取付部171B1が形成されている。そして、レンズ取付部171B1および投射レンズ160のフランジ部162をねじ等により固定することで、投射レンズ160が光学部品用筐体170に取り付けられる。さらにまた、この部品収納部171Bの側面の内側には、図示は省略するが、光学部品112〜115,121〜123,131〜134,142を上方からスライド式に嵌め込むための複数の溝部が形成されている。
部品収納部171Bは、上面が開口した略直方体形状であり、その一端は光源収納部171Aに接続されている。また、この部品収納部171Bの他端側の底面には、図示は省略するが、光学装置本体140Aを取り付けるための取付部が形成されている。さらに、この部品収納部171Bの他端側の側面には、投射レンズ160を取り付けるためのレンズ取付部171B1が形成されている。そして、レンズ取付部171B1および投射レンズ160のフランジ部162をねじ等により固定することで、投射レンズ160が光学部品用筐体170に取り付けられる。さらにまた、この部品収納部171Bの側面の内側には、図示は省略するが、光学部品112〜115,121〜123,131〜134,142を上方からスライド式に嵌め込むための複数の溝部が形成されている。
〔光学装置本体の構成〕
図2は、光学装置本体140Aの構造を示す分解斜視図である。
光学装置本体140Aは、上述したように、3つの光変調装置141、3つの射出側偏光板143、クロスダイクロイックプリズム144、および支持構造体145が一体化されたものである。
支持構造体145は、図2に示すように、略直方体形状を有し、上面の所定位置にクロスダイクロイックプリズム144を載置し、光学装置本体140A全体を光学部品用筐体170の前記取付部に取り付けるための部材である。
そして、3つの射出側偏光板143は、図2に示すように、支持構造体145の所定位置に載置固定されたクロスダイクロイックプリズム144の各光束入射側端面に接着剤等により固着される。なお、図2では、3つの光束入射側端面のうち1つの光束入射側端面に固着された1つの射出側偏光板143のみ図示しているが、他の光束入射側端面にもそれぞれ射出側偏光板143が固着されている。
3つの光変調装置141は、図2に示すように、各液晶パネル1411が保持枠1412内に収納された構成を有する。そして、保持枠1412の四隅部分に形成された孔1412Aにピン1413を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に接着固定される。
図2は、光学装置本体140Aの構造を示す分解斜視図である。
光学装置本体140Aは、上述したように、3つの光変調装置141、3つの射出側偏光板143、クロスダイクロイックプリズム144、および支持構造体145が一体化されたものである。
支持構造体145は、図2に示すように、略直方体形状を有し、上面の所定位置にクロスダイクロイックプリズム144を載置し、光学装置本体140A全体を光学部品用筐体170の前記取付部に取り付けるための部材である。
そして、3つの射出側偏光板143は、図2に示すように、支持構造体145の所定位置に載置固定されたクロスダイクロイックプリズム144の各光束入射側端面に接着剤等により固着される。なお、図2では、3つの光束入射側端面のうち1つの光束入射側端面に固着された1つの射出側偏光板143のみ図示しているが、他の光束入射側端面にもそれぞれ射出側偏光板143が固着されている。
3つの光変調装置141は、図2に示すように、各液晶パネル1411が保持枠1412内に収納された構成を有する。そして、保持枠1412の四隅部分に形成された孔1412Aにピン1413を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に接着固定される。
上述したような構造を有する光学装置本体140Aでは、各液晶パネル1411をクロスダイクロイックプリズム144に接着固定する際に、各液晶パネル1411のフォーカス調整、アライメント調整、および固定を略同時期に行わなければいけないので、各液晶パネル1411のフォーカス、アライメント調整を実施可能とする製造装置が必要となる。以下では、光学装置本体140Aを製造するための製造装置の構成について説明する。
〔光学装置本体の製造装置の構造〕
図3および図4は、光学装置本体140Aの製造装置1を示す図である。具体的に、図3は、製造装置1の側面図であり、図4は、製造装置1を上方から見た平面図である。なお、図3および図4では、説明の便宜上、クロスダイクロイックプリズム144から射出される光束の光軸をZ軸とし、該Z軸に直交する2つの軸をそれぞれX軸、Y軸とする。
製造装置1は、図3または図4に示すように、UV遮光カバー20と、位置調整装置としての3つの6軸位置調整装置30と、光束検出装置40と、保持部としての載置部50と、位置決め装置60(図10、図11参照)と、調整用光源装置80(図14参照)と、固定用光源装置90(図14参照)と、これらの各装置の動作制御および画像処理を行う制御装置70(図14参照)とを備える。
図3および図4は、光学装置本体140Aの製造装置1を示す図である。具体的に、図3は、製造装置1の側面図であり、図4は、製造装置1を上方から見た平面図である。なお、図3および図4では、説明の便宜上、クロスダイクロイックプリズム144から射出される光束の光軸をZ軸とし、該Z軸に直交する2つの軸をそれぞれX軸、Y軸とする。
製造装置1は、図3または図4に示すように、UV遮光カバー20と、位置調整装置としての3つの6軸位置調整装置30と、光束検出装置40と、保持部としての載置部50と、位置決め装置60(図10、図11参照)と、調整用光源装置80(図14参照)と、固定用光源装置90(図14参照)と、これらの各装置の動作制御および画像処理を行う制御装置70(図14参照)とを備える。
UV遮光カバー20は、6軸位置調整装置30、光束検出装置40、および載置部50を囲む側板21と、底板22と、下部に設けられた載置台25とを備える。なお、側板21には、開閉自在な図示略のドアが設けられている。このドアは、光学装置本体140Aを給材・除材するために設けられ、紫外線を透過しないアクリル板等で形成される。また、載置台25は、製造装置1を容易に移動できるように、その下部にキャスタ25A(図3)が設けられている。
調整用光源装置80は、6軸位置調整装置30における光変調装置141(液晶パネル1411)の位置調整を行うに際して用いられる位置調整用の光束の光源であり、例えば、メタルハライドランプ等の放電発光ランプ、自己発光素子等を含んで構成され、図示しない光源駆動回路等の駆動部により駆動する。そして、調整用光源装置80は、3つの6軸位置調整装置30に対してそれぞれR,G,Bの各色光を供給し、各光変調装置141(各液晶パネル1411)に対応する各色光をそれぞれ各液晶パネル1411に照射する。
固定用光源装置90は、各光変調装置141(各液晶パネル1411)をクロスダイクロイックプリズム144側に固定するに際し、紫外線硬化型接着剤を硬化させる固定用光束(紫外線)の光源であり、図示しない光源駆動回路等の駆動部により駆動する。
固定用光源装置90は、各光変調装置141(各液晶パネル1411)をクロスダイクロイックプリズム144側に固定するに際し、紫外線硬化型接着剤を硬化させる固定用光束(紫外線)の光源であり、図示しない光源駆動回路等の駆動部により駆動する。
〔6軸位置調整装置の構造〕
図5は、6軸位置調整装置30の構造を示す図である。なお、図5では、説明を簡略化するために、図5の紙面と直交する方向をX軸、図5中左右方向をZ軸、図5中上下方向をY軸とする。
3つの6軸位置調整装置30は、クロスダイクロイックプリズム144の各光束入射側端面に対して、各光変調装置141(液晶パネル1411)の配置位置をそれぞれ調整する。
6軸位置調整装置30は、図5に示すように、UV遮光カバー20の底板22上のレール22Aに沿って移動可能に設置される平面位置調整部31と、この平面位置調整部31の先端部分に設けられる面内回転位置調整部32と、この面内回転位置調整部32の先端部分に設けられる面外回転位置調整部33と、この面外回転位置調整部33の先端部分に設けられる液晶パネル保持部34とを備える。
図5は、6軸位置調整装置30の構造を示す図である。なお、図5では、説明を簡略化するために、図5の紙面と直交する方向をX軸、図5中左右方向をZ軸、図5中上下方向をY軸とする。
3つの6軸位置調整装置30は、クロスダイクロイックプリズム144の各光束入射側端面に対して、各光変調装置141(液晶パネル1411)の配置位置をそれぞれ調整する。
6軸位置調整装置30は、図5に示すように、UV遮光カバー20の底板22上のレール22Aに沿って移動可能に設置される平面位置調整部31と、この平面位置調整部31の先端部分に設けられる面内回転位置調整部32と、この面内回転位置調整部32の先端部分に設けられる面外回転位置調整部33と、この面外回転位置調整部33の先端部分に設けられる液晶パネル保持部34とを備える。
平面位置調整部31は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の進退位置および平面位置を調整する。この平面位置調整部31は、図5に示すように、底板22上に摺動可能に設けられる基部311と、この基部311上に立設される脚部312と、この脚部312の上部先端部分に設けられ、面内回転位置調整部32が接続される接続部313とを備える。
基部311は、図示しないモータ等の駆動部(図示略)により、底板22のZ軸方向を移動する。脚部312は、側部に設けられるモータ等の駆動部(図示略)によって基部311に対してX軸方向に移動する。接続部313は、図示しないモータ等の駆動部(図示略)によって、脚部312に対してY軸方向に移動する。
基部311は、図示しないモータ等の駆動部(図示略)により、底板22のZ軸方向を移動する。脚部312は、側部に設けられるモータ等の駆動部(図示略)によって基部311に対してX軸方向に移動する。接続部313は、図示しないモータ等の駆動部(図示略)によって、脚部312に対してY軸方向に移動する。
面内回転位置調整部32は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の面内方向回転位置を調整する。この面内回転位置調整部32は、図5に示すように、平面位置調整部31の先端部分に固定される円柱状の基部321と、この基部321の円周方向に回転自在に設けられる回転調整部322とを備える。
このうち、回転調整部322は、側部に設けられるモータ等の駆動部(図示略)によって基部321に対してXY平面内で回転し、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の面内回転位置を調整する。
このうち、回転調整部322は、側部に設けられるモータ等の駆動部(図示略)によって基部321に対してXY平面内で回転し、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の面内回転位置を調整する。
面外回転位置調整部33は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の面外方向回転位置を調整する。この面外回転位置調整部33は、図5に示すように、面内回転位置調整部32の先端部分に固定されるとともに、水平方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された基部331と、この基部331の凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられ、垂直方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された第1調整部332と、この第1調整部332の凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられる第2調整部333とを備える。
基部331の側部に設けられたモータ等の駆動部(図示略)が駆動すると、第1調整部332が摺動し、第1調整部332の上部に設けられたモータ等の駆動部(図示略)が駆動すると、第2調整部333が摺動し、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の面外方向回転位置を調整する。
基部331の側部に設けられたモータ等の駆動部(図示略)が駆動すると、第1調整部332が摺動し、第1調整部332の上部に設けられたモータ等の駆動部(図示略)が駆動すると、第2調整部333が摺動し、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面に対する光変調装置141(液晶パネル1411)の面外方向回転位置を調整する。
液晶パネル保持部34は、光変調装置141(液晶パネル1411)を保持する。この液晶パネル保持部34は、図5に示すように、第2調整部333の先端から突出する4本の柱部材341を介して固定された基材342と、この基材342の先端側にねじ止め固定される基部343と、この基部343からその先端部分が突出するように収納され、各光変調装置141を構成する液晶パネル1411に当接するパッド344と、このパッド344を介して、各液晶パネル1411を真空吸着する吸引装置345とを備える。ここで、液晶パネル保持部34の基材342および基部343は、4本の光ファイバ346を介して、液晶パネル1411に位置調整用の光束および固定用の光束を供給する前記調整用光源装置および前記固定用光源装置と接続されている。
図6は、液晶パネル保持部34の基部343を正面から見た図である。
基部343は、平面略中央部分が突出した中空部材であって、この突出部分343Aにおける矩形状の先端面の平面略中央部分には、液晶パネル1411の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源孔343Bと、該調整用光源孔343Bの外側に配置され、保持枠1412の四隅の孔1412Aに応じて設定された固定用光源孔343Cと、調整用光源孔343Bの内側に配置され、パッド344を露出するための平面視十字状の孔343Dとが形成されている。
また、基部343の後方で外側に張り出した張出部分343Eには、4つのねじ孔343Fが形成され、これら4つのねじ孔343Fにねじを挿通することにより、基部343は基材342にねじ止めされる。
基部343は、平面略中央部分が突出した中空部材であって、この突出部分343Aにおける矩形状の先端面の平面略中央部分には、液晶パネル1411の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源孔343Bと、該調整用光源孔343Bの外側に配置され、保持枠1412の四隅の孔1412Aに応じて設定された固定用光源孔343Cと、調整用光源孔343Bの内側に配置され、パッド344を露出するための平面視十字状の孔343Dとが形成されている。
また、基部343の後方で外側に張り出した張出部分343Eには、4つのねじ孔343Fが形成され、これら4つのねじ孔343Fにねじを挿通することにより、基部343は基材342にねじ止めされる。
パッド344は、多孔質性で伸縮自在な弾性部材であって、基部343に収納される図示しない本体部分と、この本体部分から所定寸法分突出するとともに、その突出部分の先端面が孔343Dに対応する寸法で十字状に形成された十字部分344Aとを備える。このようなパッド344が基部343に取り付けられると、その十字部分344Aが基部343の先端面から突出することになる。このため、各液晶パネル1411は、基部343には当接せずに、パッド344の十字部分344Aのみに当接する。
吸引装置345は、具体的な図示を省略するが、所定のエアーホース345Aを介して、各液晶パネル1411を真空吸着によってパッド344に保持させる。
吸引装置345は、具体的な図示を省略するが、所定のエアーホース345Aを介して、各液晶パネル1411を真空吸着によってパッド344に保持させる。
〔光束検出装置の構造〕
図7および図8は、光束検出装置40の構造を示す図である。具体的に、図7は、光学装置本体140Aおよび光束検出装置40を上方から見た図である。図8は、光学装置本体140Aおよび光束検出装置40をクロスダイクロイックプリズム144の光束射出側から見た図である。
光束検出装置40は、図3または図4に示すように、載置部50に載置されるクロスダイクロイックプリズム144の光束射出側端面の後段に配置され、底板22上に設置された検出装置支持台56上に支持固定される。この光束検出装置40は、図3、図4、図7、または図8に示すように、光束検出部としてのCCDカメラ41と、このCCDカメラ41を3次元移動可能に構成された移動機構43(図3、図4)と、導光部45とを備える。
図7および図8は、光束検出装置40の構造を示す図である。具体的に、図7は、光学装置本体140Aおよび光束検出装置40を上方から見た図である。図8は、光学装置本体140Aおよび光束検出装置40をクロスダイクロイックプリズム144の光束射出側から見た図である。
光束検出装置40は、図3または図4に示すように、載置部50に載置されるクロスダイクロイックプリズム144の光束射出側端面の後段に配置され、底板22上に設置された検出装置支持台56上に支持固定される。この光束検出装置40は、図3、図4、図7、または図8に示すように、光束検出部としてのCCDカメラ41と、このCCDカメラ41を3次元移動可能に構成された移動機構43(図3、図4)と、導光部45とを備える。
CCDカメラ41は、CCD(Charge Coupled Device)を撮像素子としたエリアセンサであり、クロスダイクロイックプリズム144から射出された位置調整用の光束や、位置決め装置60の後述する位置決めプレートから射出された位置決め用の光束を取り込んで電気信号として出力する。
CCDカメラ41は、図7または図8に示すように、導光部45の四方に移動機構43を介して4つ配置されている。この際、各CCDカメラ41は、液晶パネル1411に形成された矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置されている。なお、CCDカメラ41は、投射画像を高精度に検出するために、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
CCDカメラ41は、図7または図8に示すように、導光部45の四方に移動機構43を介して4つ配置されている。この際、各CCDカメラ41は、液晶パネル1411に形成された矩形状の画像形成領域の対角線上に対応して配置されている。なお、CCDカメラ41は、投射画像を高精度に検出するために、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
移動機構43は、具体的な図示を省略するが、検出装置支持台56上に立設された支柱、この支柱に設けられた複数の軸部材、および一軸部材に設けられたカメラ取付部等で構成される。そして、この移動機構43は、図8に示すように、CCDカメラ41をX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に、モータ等の駆動部(図示略)が駆動することにより移動させることができる。
導光部45は、図7または図8に示すように、液晶パネル1411の矩形状の画像形成領域の四隅に対応して配置された4つのビームスプリッタ451と、各ビームスプリッタ451を所定位置に保持する保持カバー452とを備える。導光部45は、前記調整用光源装置から液晶パネル1411に照射されてクロスダイクロイックプリズム144から射出された四隅の光束を、各ビームスプリッタ451によって90°屈折させた後、CCDカメラ41に導光する機能を有する。
なお、保持カバー452には、外側に屈折させた光束を透過させる開口部が設けられている。また、図7では、投射レンズ160に対向する位置に配置される液晶パネル1411に光束を照射した場合が示されている。このような導光部45によれば、クロスダイクロイックプリズム144から射出された四隅の光束は、スクリーン等に投射されることなく、四方に配置されたCCDカメラ41で直接検出される(直視式)。
なお、保持カバー452には、外側に屈折させた光束を透過させる開口部が設けられている。また、図7では、投射レンズ160に対向する位置に配置される液晶パネル1411に光束を照射した場合が示されている。このような導光部45によれば、クロスダイクロイックプリズム144から射出された四隅の光束は、スクリーン等に投射されることなく、四方に配置されたCCDカメラ41で直接検出される(直視式)。
〔載置部の構造〕
図9は、載置部50の構造を示す斜視図である。具体的に、図9は、載置部50を6軸位置調整装置30の配置位置側から見た斜視図である。
載置部50は、光学装置本体140A、光束検出装置40、および位置決め装置60を載置可能とする部材である。この載置部50は、図9に示すように、載置部本体50Aと、プリズム載置部50Bとを備える。
載置部本体50Aは、図3に示すように、底板22上に設置される基板51と、この基板51上に立設される脚部52と、この脚部52の上部に設けられるセット板53とを備える。
プリズム載置部50Bは、図9に示すように、セット板53上の所定位置にねじ50B1により着脱自在に構成され、クロスダイクロイックプリズム144および支持構造体145が一体化されたプリズムユニットを上面にて載置可能に構成されている。このプリズム載置部50Bは、図9に示すように、その上面が支持構造体145の平面形状と略同様の平面形状を有する。そして、この上面には、図9に示すように、プリズムユニットを構成する支持構造体145や位置決め装置60の後述する第1位置決め部本体を所定位置に位置決めする位置決め突起54と、プリズムユニットを固定するための固定用孔55とが形成されている。
図9は、載置部50の構造を示す斜視図である。具体的に、図9は、載置部50を6軸位置調整装置30の配置位置側から見た斜視図である。
載置部50は、光学装置本体140A、光束検出装置40、および位置決め装置60を載置可能とする部材である。この載置部50は、図9に示すように、載置部本体50Aと、プリズム載置部50Bとを備える。
載置部本体50Aは、図3に示すように、底板22上に設置される基板51と、この基板51上に立設される脚部52と、この脚部52の上部に設けられるセット板53とを備える。
プリズム載置部50Bは、図9に示すように、セット板53上の所定位置にねじ50B1により着脱自在に構成され、クロスダイクロイックプリズム144および支持構造体145が一体化されたプリズムユニットを上面にて載置可能に構成されている。このプリズム載置部50Bは、図9に示すように、その上面が支持構造体145の平面形状と略同様の平面形状を有する。そして、この上面には、図9に示すように、プリズムユニットを構成する支持構造体145や位置決め装置60の後述する第1位置決め部本体を所定位置に位置決めする位置決め突起54と、プリズムユニットを固定するための固定用孔55とが形成されている。
〔位置決め装置の構造〕
図10および図11は、位置決め装置60の構造を示す図である。具体的に、図10は、位置決め装置60を構成する第1位置決め部61の構造を示す図である。図11は、位置決め装置60を構成する第2位置決め部62の構造を示す図である。なお、図10および図11では、図3および図4と同様に、プリズム載置部50B上にプリズムユニットを載置した際にプリズムユニットを構成するクロスダイクロイックプリズム144から射出される光束の光軸をZ軸とし、該Z軸に直交する2つの軸をそれぞれX軸、Y軸とする。
位置決め装置60は、クロスダイクロイックプリズム144に対して各光変調装置141を、光軸方向の設計位置、および前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めするものである。なお、上述した光軸方向とは、各光変調装置141に入射する光束の光軸方向を意味し、各光変調装置141における各光軸方向は異なるものであり、以下同様のものとする。この位置決め装置60は、図10または図11に示すように、第1位置決め部61(図10)と、第2位置決め部62(図11)とを備える。
図10および図11は、位置決め装置60の構造を示す図である。具体的に、図10は、位置決め装置60を構成する第1位置決め部61の構造を示す図である。図11は、位置決め装置60を構成する第2位置決め部62の構造を示す図である。なお、図10および図11では、図3および図4と同様に、プリズム載置部50B上にプリズムユニットを載置した際にプリズムユニットを構成するクロスダイクロイックプリズム144から射出される光束の光軸をZ軸とし、該Z軸に直交する2つの軸をそれぞれX軸、Y軸とする。
位置決め装置60は、クロスダイクロイックプリズム144に対して各光変調装置141を、光軸方向の設計位置、および前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めするものである。なお、上述した光軸方向とは、各光変調装置141に入射する光束の光軸方向を意味し、各光変調装置141における各光軸方向は異なるものであり、以下同様のものとする。この位置決め装置60は、図10または図11に示すように、第1位置決め部61(図10)と、第2位置決め部62(図11)とを備える。
第1位置決め部61は、各6軸位置調整装置30に保持された各光変調装置141を光軸方向(図10中、Z軸方向)の設計位置に位置決めするための部材である。この第1位置決め部61は、図10に示すように、第1位置決め部本体611と、位置ずれ測定部612とを備える。
第1位置決め部本体611は、図10に示すように、載置部50のプリズム載置部50B上に配設可能に構成され、平面視矩形状の板状部材611Aと、板状部材611Aの両端縁から板状部材611Aに直交してそれぞれ逆方向に突出する一対の突出部611Bとを備え、断面略クランク形状を有している。
板状部材611Aは、図10に示すように、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50B上に配設された際には、下面がプリズム載置部50Bの上面に当接する。そして、板状部材611Aには、図10に示すように、プリズム載置部50Bの位置決め突起54に対応した位置決め用孔611A1が形成されている。
第1位置決め部本体611は、図10に示すように、載置部50のプリズム載置部50B上に配設可能に構成され、平面視矩形状の板状部材611Aと、板状部材611Aの両端縁から板状部材611Aに直交してそれぞれ逆方向に突出する一対の突出部611Bとを備え、断面略クランク形状を有している。
板状部材611Aは、図10に示すように、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50B上に配設された際には、下面がプリズム載置部50Bの上面に当接する。そして、板状部材611Aには、図10に示すように、プリズム載置部50Bの位置決め突起54に対応した位置決め用孔611A1が形成されている。
一対の突出部611Bのうち下方側に突出する突出部611B1は、図10に示すように、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50B上に配設された際に、突出方向に沿い板状部材611A側の端面が、クロスダイクロイックプリズム144の光束射出側端面に対向する光束入射側端面に対応したプリズム載置部50Bにおける側面に当接する。
そして、位置決め用孔611A1に位置決め突起54が嵌合しかつ、突出部611B1がプリズム載置部50Bの側面に当接することで、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50Bの所定位置に配設される。
一対の突出部611Bのうち上方側に突出する突出部611B2は、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50Bの所定位置に配設された際には、突出方向に沿い板状部材611A側の端面611B3が、光変調装置141を構成する液晶パネル1411における光束射出側端面の光軸方向(図10中、Z軸方向)の設計位置を規定する設計位置規定面となる。
そして、位置決め用孔611A1に位置決め突起54が嵌合しかつ、突出部611B1がプリズム載置部50Bの側面に当接することで、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50Bの所定位置に配設される。
一対の突出部611Bのうち上方側に突出する突出部611B2は、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50Bの所定位置に配設された際には、突出方向に沿い板状部材611A側の端面611B3が、光変調装置141を構成する液晶パネル1411における光束射出側端面の光軸方向(図10中、Z軸方向)の設計位置を規定する設計位置規定面となる。
図12は、位置ずれ測定部612の構造を模式的に示す図である。
位置ずれ測定部612は、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50Bの所定位置に配設された際に、設計位置規定面611B3に対向するように、製造装置1内の所定位置に配設可能に構成されている。そして、位置ずれ測定部612は、レーザ光を所定角度で基準位置(第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3)または測定位置(6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141における液晶パネル1411の光束射出側端面)に照射し、基準位置または測定位置にて反射されたレーザ光を受光し、その受光位置に応じた信号を制御装置70に出力する。この位置ずれ測定部612は、図12に示すように、レーザ光射出部612Aと、集光レンズ612Bと、反射ミラー612Cと、レーザ光受光部612Dと、これら各部材612A〜612Dを内部に収納保持するケース612Eとを備える。
位置ずれ測定部612は、第1位置決め部本体611がプリズム載置部50Bの所定位置に配設された際に、設計位置規定面611B3に対向するように、製造装置1内の所定位置に配設可能に構成されている。そして、位置ずれ測定部612は、レーザ光を所定角度で基準位置(第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3)または測定位置(6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141における液晶パネル1411の光束射出側端面)に照射し、基準位置または測定位置にて反射されたレーザ光を受光し、その受光位置に応じた信号を制御装置70に出力する。この位置ずれ測定部612は、図12に示すように、レーザ光射出部612Aと、集光レンズ612Bと、反射ミラー612Cと、レーザ光受光部612Dと、これら各部材612A〜612Dを内部に収納保持するケース612Eとを備える。
レーザ光射出部612Aは、制御装置70による制御の下、図12に示すように、基準位置または測定位置に向けて所定角度でレーザ光を射出する。
集光レンズ612Bおよび反射ミラー612Cは、図12に示すように、レーザ光射出部612Aから射出され、基準位置または測定位置にて反射されたレーザ光をレーザ光受光部612Dに導光する。
レーザ光受光部612Dは、集光レンズ612Bおよび反射ミラー612Cにて導光されたレーザ光を受光するものである。このレーザ光受光部612Dとしては、例えば、2次元CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサを採用できる。そして、レーザ光受光部612Dは、制御装置70と電気的に接続し、レーザ光を取り込んで電気信号として制御装置70に出力する。
以上説明した位置ずれ測定部612としては、例えば、スマートセンサZSシリーズ(オムロン社製)を採用できる。
集光レンズ612Bおよび反射ミラー612Cは、図12に示すように、レーザ光射出部612Aから射出され、基準位置または測定位置にて反射されたレーザ光をレーザ光受光部612Dに導光する。
レーザ光受光部612Dは、集光レンズ612Bおよび反射ミラー612Cにて導光されたレーザ光を受光するものである。このレーザ光受光部612Dとしては、例えば、2次元CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサを採用できる。そして、レーザ光受光部612Dは、制御装置70と電気的に接続し、レーザ光を取り込んで電気信号として制御装置70に出力する。
以上説明した位置ずれ測定部612としては、例えば、スマートセンサZSシリーズ(オムロン社製)を採用できる。
第2位置決め部62は、各6軸位置調整装置30に保持された各光変調装置141を光軸方向(図11中、Z軸方向)に直交する平面(XY平面)方向の設計位置に位置決めするための部材である。この第2位置決め部62は、図11に示すように、位置決めプレート621と、支持部材622と、位置決め用光源623とを備える。
位置決めプレート621は、支持部材622に支持され、製造対象となる光学装置本体140Aを構成する液晶パネル1411と略同一形状を有する透光性基板上に、液晶パネル1411の画素ピッチと同様のピッチで設計位置規定パターンとしての画素パターンが形成されたものである。
位置決めプレート621は、支持部材622に支持され、製造対象となる光学装置本体140Aを構成する液晶パネル1411と略同一形状を有する透光性基板上に、液晶パネル1411の画素ピッチと同様のピッチで設計位置規定パターンとしての画素パターンが形成されたものである。
支持部材622は、位置決めプレート621を支持し、載置部50のセット板53上に設置した際に位置決めプレート621を液晶パネル1411の光軸方向の設計位置、および前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置付ける。この支持部材622は、図11に示すように、基体6221と、接続板6222と、姿勢調整部6223とを備える。
基体6221は、図11に示すように、平面視矩形状の板体で構成され、支持部材622全体をセット板53上の所定位置に配設するための部材である。
接続板6222は、図11に示すように、基体6221と姿勢調整部6223とを接続する部材であり、基体6221の上面に立設され、XY平面に沿って延出する平面視矩形状の板体から構成される。
基体6221は、図11に示すように、平面視矩形状の板体で構成され、支持部材622全体をセット板53上の所定位置に配設するための部材である。
接続板6222は、図11に示すように、基体6221と姿勢調整部6223とを接続する部材であり、基体6221の上面に立設され、XY平面に沿って延出する平面視矩形状の板体から構成される。
姿勢調整部6223は、XY平面に対する倒れ方向(水平あおり方向および垂直あおり方向)に位置決めプレート621の姿勢を調整する部材である。この姿勢調整部6223は、図11に示すように、基体6223Aと、第1調整部6223Bと、第2調整部6223Cと、プレート支持板6223Dとを備える。
基体6223Aは、図11に示すように、接続板6222の+Z軸方向端面に接続し、姿勢調整部6223全体を支持する。そして、この基体6223Aの先端部分には、水平方向で円弧となる凹曲面が形成されている。
第1調整部6223Bは、基体6223Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能とする摺動部6223B1と、基体6223Aおよび摺動部6223B1に接続し回転することで基体6223Aに対して摺動部6223B1を摺動させる第1回転つまみ6223B2とで構成される。そして、摺動部6223B1の先端部分には、垂直方向で円弧となる凹曲面が形成されている。
基体6223Aは、図11に示すように、接続板6222の+Z軸方向端面に接続し、姿勢調整部6223全体を支持する。そして、この基体6223Aの先端部分には、水平方向で円弧となる凹曲面が形成されている。
第1調整部6223Bは、基体6223Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能とする摺動部6223B1と、基体6223Aおよび摺動部6223B1に接続し回転することで基体6223Aに対して摺動部6223B1を摺動させる第1回転つまみ6223B2とで構成される。そして、摺動部6223B1の先端部分には、垂直方向で円弧となる凹曲面が形成されている。
第2調整部6223Cは、摺動部6223B1の凹曲面上を円弧に沿って摺動可能とする摺動部6223C1と、摺動部6223B1,6223C1に接続し回転することで摺動部6223B1に対して摺動部6223C1を摺動させる第2回転つまみ6223C2とで構成される。
プレート支持板6223Dは、第2調整部6223Cの摺動部6223C1の先端部分に接続し、位置決めプレート621を支持する部材である。このプレート支持板6223Dは、XY平面に沿って延出する板体から構成され、下方側の所定位置に位置決めプレート621の外形形状に応じた開口部6223D1が形成されている。そして、位置決めプレート621は、図11に示すように、開口部6223D1内に配設される。
プレート支持板6223Dは、第2調整部6223Cの摺動部6223C1の先端部分に接続し、位置決めプレート621を支持する部材である。このプレート支持板6223Dは、XY平面に沿って延出する板体から構成され、下方側の所定位置に位置決めプレート621の外形形状に応じた開口部6223D1が形成されている。そして、位置決めプレート621は、図11に示すように、開口部6223D1内に配設される。
図13は、位置決め用光源623の内部構造を模式的に示す図である。なお、図13では、図10および図11と同様に、プリズム載置部50B上にプリズムユニットを載置した際にプリズムユニットを構成するクロスダイクロイックプリズム144から射出される光束の光軸をZ軸とし、該Z軸に直交する2つの軸をそれぞれX軸、Y軸とする。
位置決め用光源623は、図11に示すように、接続板6222の+Z軸方向端面に接続し、支持部材622に支持された位置決めプレート621に対して位置決め用の光束を射出する。この位置決め用光源623は、図13に示すように、4つの発光ダイオード6231と、調整基板6232と、拡散板6233と、筺体6234とを備える。
位置決め用光源623は、図11に示すように、接続板6222の+Z軸方向端面に接続し、支持部材622に支持された位置決めプレート621に対して位置決め用の光束を射出する。この位置決め用光源623は、図13に示すように、4つの発光ダイオード6231と、調整基板6232と、拡散板6233と、筺体6234とを備える。
発光ダイオード6231は、球面状の筺体6231X内に発光ダイオード素子6231Yが収納されたものであって、この発光ダイオード素子6231Yに、外部から所定の電圧を印加することによりエネルギ準位間の電子移動を発生させて発光するものである。本実施形態では、525nm程度の波長の光束を放射する発光ダイオード素子6231Yを採用している。なお、525nm程度の波長に限らず、他の波長の光束を放射する発光ダイオード素子を採用してもよい。
調整基板6232は、筺体6234外部の所定位置に配設され、ケーブル6232Aを介して、4つの発光ダイオード6231の発光ダイオード素子6231Yに接続されている。そして、調整基板6232は、各発光ダイオード素子6231Yに所定の電圧を印加して、各発光ダイオード6231から適正な輝度で所定の波長の色光を放射させる。
調整基板6232は、筺体6234外部の所定位置に配設され、ケーブル6232Aを介して、4つの発光ダイオード6231の発光ダイオード素子6231Yに接続されている。そして、調整基板6232は、各発光ダイオード素子6231Yに所定の電圧を印加して、各発光ダイオード6231から適正な輝度で所定の波長の色光を放射させる。
拡散板6233は、拡散シート6233Aが貼付されたガラス板であり、発光ダイオード6231から放射された光束を拡散して射出する。
筺体6234は、図13に示すように、−Z軸方向端面が開口された断面コ字状の容器状部材であり、4つの発光ダイオード6231および拡散板6233を内部の所定位置に収納配置する。この筺体6234の+Z軸方向端面には、位置決めプレート621の四隅位置に対応して4つの円孔6234Aが形成されている。そして、各発光ダイオード6231は、図13に示すように、各円孔6234Aから各色光を射出可能に筐体6234内部に収納配置される。また、この拡散板6233は、図13に示すように、各円孔6234A周縁部分に接着固定される。
筺体6234は、図13に示すように、−Z軸方向端面が開口された断面コ字状の容器状部材であり、4つの発光ダイオード6231および拡散板6233を内部の所定位置に収納配置する。この筺体6234の+Z軸方向端面には、位置決めプレート621の四隅位置に対応して4つの円孔6234Aが形成されている。そして、各発光ダイオード6231は、図13に示すように、各円孔6234Aから各色光を射出可能に筐体6234内部に収納配置される。また、この拡散板6233は、図13に示すように、各円孔6234A周縁部分に接着固定される。
〔制御装置の構造〕
図14は、制御装置70による制御構造を示すブロック図である。
制御装置70は、CPU(Central Processing Unit)およびハードディスクを備えたコンピュータで構成され、種々のプログラムを実行して製造装置1全体を制御する。この制御装置70は、図14に示すように、操作部71と、表示部72と、制御部73とを備える。
操作部71は、例えば、キーボードおよびマウス等で入力操作される図示しない各種操作ボタンを有している。この操作ボタンの入力操作を実施することにより、制御装置70を適宜動作させるとともに、例えば、表示部72に表示される情報に対して、制御装置70の動作内容の設定等が実施される。そして、作業者による操作部71の入力操作により、操作部71から適宜所定の操作信号を制御部73に出力する。
なお、この操作部71としては、操作ボタンの入力操作に限らず、例えば、タッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもできる。
図14は、制御装置70による制御構造を示すブロック図である。
制御装置70は、CPU(Central Processing Unit)およびハードディスクを備えたコンピュータで構成され、種々のプログラムを実行して製造装置1全体を制御する。この制御装置70は、図14に示すように、操作部71と、表示部72と、制御部73とを備える。
操作部71は、例えば、キーボードおよびマウス等で入力操作される図示しない各種操作ボタンを有している。この操作ボタンの入力操作を実施することにより、制御装置70を適宜動作させるとともに、例えば、表示部72に表示される情報に対して、制御装置70の動作内容の設定等が実施される。そして、作業者による操作部71の入力操作により、操作部71から適宜所定の操作信号を制御部73に出力する。
なお、この操作部71としては、操作ボタンの入力操作に限らず、例えば、タッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもできる。
表示部72は、制御部73に制御され、所定の画像を表示する。例えば、制御部73にて処理された画像の表示、または、操作部71の入力操作により、制御部73の後述するメモリに格納する情報を設定入力または更新する際、制御部73から出力されるメモリ内のデータを適宜表示させる。この表示部72は、例えば、液晶や有機EL(Electroluminescence)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)等が用いられる。
制御部73は、CPUを制御するOS(Operating System)上に展開されるプログラムとして構成され、操作部71からの操作信号の入力に応じて、所定のプログラムを実行し、製造装置1全体を駆動制御する。この制御部73は、図14に示すように、画像取込部731と、画像処理部732と、駆動制御部733と、メモリ734とを備える。
画像取込部731は、例えば、ビデオキャプチャボード等で構成され、光束検出装置40のCCDカメラ41、または位置決め装置60を構成する位置ずれ測定部612のレーザ光受光部612Dから出力される信号を入力し、入力した信号を画像信号に変換して画像処理部732に出力する。
画像取込部731は、例えば、ビデオキャプチャボード等で構成され、光束検出装置40のCCDカメラ41、または位置決め装置60を構成する位置ずれ測定部612のレーザ光受光部612Dから出力される信号を入力し、入力した信号を画像信号に変換して画像処理部732に出力する。
画像処理部732は、画像取込部731から出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施する。この画像処理部732は、図14に示すように、姿勢最適位置判定部732Aと、ずれ量算出部732Bとを備える。
姿勢最適位置判定部732Aは、CCDカメラ41にて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施し、処理した結果に基づいて液晶パネル1411の姿勢最適位置を判定する。そして、判定した姿勢最適位置に基づく所定の信号を駆動制御部733に出力する。
ずれ量算出部732Bは、位置ずれ測定部612のレーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施し、処理した結果に基づいて基準位置(第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3)および測定位置(6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141の光束射出側端面)の光軸方向のずれ量を算出する。そして、ずれ量算出部732Bは、算出したずれ量に基づく所定の信号を駆動制御部733に出力する。
姿勢最適位置判定部732Aは、CCDカメラ41にて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施し、処理した結果に基づいて液晶パネル1411の姿勢最適位置を判定する。そして、判定した姿勢最適位置に基づく所定の信号を駆動制御部733に出力する。
ずれ量算出部732Bは、位置ずれ測定部612のレーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施し、処理した結果に基づいて基準位置(第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3)および測定位置(6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141の光束射出側端面)の光軸方向のずれ量を算出する。そして、ずれ量算出部732Bは、算出したずれ量に基づく所定の信号を駆動制御部733に出力する。
駆動制御部733は、所定の制御プログラム、または画像処理部732から出力される信号に基づいて、駆動部70Aに制御信号を出力し、駆動部70Aに6軸位置調整装置30、光束検出装置40、位置ずれ測定部612、調整用光源装置80、および固定用光源装置90を駆動させる。なお、駆動部70Aは、上述したように、モータ、光源駆動回路等にて構成される。
メモリ734は、所定の制御プログラム、機種データ、および画像処理部732から出力されるレーザ光受光部612Dによる基準受光位置に関するデータ等を格納する。
なお、機種データとしては、例えば、以下のデータがある。
例えば、製造対象となる光学装置本体140Aの基準となる基準パターン画像およびCCDカメラ41の基準位置に関するデータがある。
また、例えば、製造対象となる光学装置本体140Aを構成する光変調装置141(液晶パネル1411)の姿勢最適位置に関するデータ(座標値に関するデータ)がある。
メモリ734は、所定の制御プログラム、機種データ、および画像処理部732から出力されるレーザ光受光部612Dによる基準受光位置に関するデータ等を格納する。
なお、機種データとしては、例えば、以下のデータがある。
例えば、製造対象となる光学装置本体140Aの基準となる基準パターン画像およびCCDカメラ41の基準位置に関するデータがある。
また、例えば、製造対象となる光学装置本体140Aを構成する光変調装置141(液晶パネル1411)の姿勢最適位置に関するデータ(座標値に関するデータ)がある。
〔光学装置本体の製造方法〕
次に、上述した製造装置1による光学装置本体140Aの製造方法を図面に基づいて説明する。なお、以下では、先ず、各光変調装置141が設計位置に配置された光学装置本体140A(以下では、マスター光学装置と記載する)の製造方法、および、実際に製品となる光学装置本体140A(以下では、製品用光学装置と記載する)の製造方法を順に説明する。また、マスター光学装置および製品用光学装置において、クロスダイクロイックプリズム144の3つの光束入射側端面のうち、投射レンズ160に対向する光束入射側端面にG色光用の光変調装置141Gが配置され、他の2つの各光束入射側端面にR,B色光用の各光変調装置141R,141Bが配置されるものとする。
次に、上述した製造装置1による光学装置本体140Aの製造方法を図面に基づいて説明する。なお、以下では、先ず、各光変調装置141が設計位置に配置された光学装置本体140A(以下では、マスター光学装置と記載する)の製造方法、および、実際に製品となる光学装置本体140A(以下では、製品用光学装置と記載する)の製造方法を順に説明する。また、マスター光学装置および製品用光学装置において、クロスダイクロイックプリズム144の3つの光束入射側端面のうち、投射レンズ160に対向する光束入射側端面にG色光用の光変調装置141Gが配置され、他の2つの各光束入射側端面にR,B色光用の各光変調装置141R,141Bが配置されるものとする。
〔マスター光学装置の製造方法〕
先ず、マスター光学装置の製造方法を説明する。
図15は、マスター光学装置の製造方法を説明するフローチャートである。
作業者は、第2位置決め部62を製造装置1内に設置する前に、予め、姿勢調整部6223を操作して位置決めプレート621を所定の姿勢に設定しておく(処理S1)。
具体的に、図16は、位置決めプレート621の姿勢調整方法の一例を示す図である。
位置決めプレート621の姿勢調整を実施する際には、例えば、図16に示すように、オートコリメータ200を用いる。
このオートコリメータ200は、図16に示すように、光源ユニット210と、対物レンズ220と、導光部230と、接眼レンズ240とを備える。
光源ユニット210は、対物レンズ220のバックフォーカス位置に配置され、光束を射出する光源210Aと、十字形状の透過孔が形成されたチャート210Bとを有する。光源210Aから射出された光束は、チャート210Bを通過することで、十字形状を有する光束として導光部230へ射出される。
先ず、マスター光学装置の製造方法を説明する。
図15は、マスター光学装置の製造方法を説明するフローチャートである。
作業者は、第2位置決め部62を製造装置1内に設置する前に、予め、姿勢調整部6223を操作して位置決めプレート621を所定の姿勢に設定しておく(処理S1)。
具体的に、図16は、位置決めプレート621の姿勢調整方法の一例を示す図である。
位置決めプレート621の姿勢調整を実施する際には、例えば、図16に示すように、オートコリメータ200を用いる。
このオートコリメータ200は、図16に示すように、光源ユニット210と、対物レンズ220と、導光部230と、接眼レンズ240とを備える。
光源ユニット210は、対物レンズ220のバックフォーカス位置に配置され、光束を射出する光源210Aと、十字形状の透過孔が形成されたチャート210Bとを有する。光源210Aから射出された光束は、チャート210Bを通過することで、十字形状を有する光束として導光部230へ射出される。
導光部230は、チャート210Bに対して略45°に配置されたハーフミラー230Aを有する。そして、光源ユニット210から射出された光束は、ハーフミラー230Aで反射され、対物レンズ220で平行光束となって射出される。オートコリメータ200から射出された光束は、第2位置決め部62の位置決めプレート621にて反射され、再度、オートコリメータ200に戻る。オートコリメータ200に戻った光束は、導光部230に配置されたハーフミラー230Aを通過する。そして、接眼レンズ240で、オートコリメータ200に戻った十字形状の像を確認できる。なお、接眼レンズ240には、図示は省略するが、被測定対象、すなわち位置決めプレート621のプレート面が入射光束の光軸(図16中、Z軸)に対して直交している場合に、戻った十字形状の像に一致する十字状の基準チャートが形成されている。
位置決めプレート621の姿勢調整を実施する際には、接眼レンズ240で十字形状の像を確認しながら、確認された十字形状の像が前記基準チャートに一致するように、姿勢調整部6223の第1回転つまみ6223B2および第2回転つまみ6223C2を操作し、位置決めプレート621のあおり方向(図16中、X軸を中心とする回転方向、およびY軸を中心とする回転方向)の姿勢を調整する。
位置決めプレート621の姿勢調整を実施する際には、接眼レンズ240で十字形状の像を確認しながら、確認された十字形状の像が前記基準チャートに一致するように、姿勢調整部6223の第1回転つまみ6223B2および第2回転つまみ6223C2を操作し、位置決めプレート621のあおり方向(図16中、X軸を中心とする回転方向、およびY軸を中心とする回転方向)の姿勢を調整する。
処理S1の後、第2位置決め部62を製造装置1の載置部50におけるセット板53上の所定位置に設置する(処理S2:位置決めプレート設置工程)。
処理S2の後、作業者は、位置決め用光源623を駆動させ、各発光ダイオード素子6231から光束を放射させ、該光束を位置決めプレート621に導入する(処理S3:位置決め用光束導入工程)。
処理S3の後、作業者は、操作部71を操作して、各CCDカメラ41のフォーカス調整用の基準位置、およびアライメント調整用の基準位置を取得する旨の入力操作を実施する。制御装置70の制御部73は、メモリ734に格納されたプログラムを読み出し、該プログラムにしたがって所定の制御信号を駆動部70Aに出力して光束検出装置40を駆動させ、位置決め用の光束を確実に受光できる位置に各CCDカメラ41を移動させる。
処理S2の後、作業者は、位置決め用光源623を駆動させ、各発光ダイオード素子6231から光束を放射させ、該光束を位置決めプレート621に導入する(処理S3:位置決め用光束導入工程)。
処理S3の後、作業者は、操作部71を操作して、各CCDカメラ41のフォーカス調整用の基準位置、およびアライメント調整用の基準位置を取得する旨の入力操作を実施する。制御装置70の制御部73は、メモリ734に格納されたプログラムを読み出し、該プログラムにしたがって所定の制御信号を駆動部70Aに出力して光束検出装置40を駆動させ、位置決め用の光束を確実に受光できる位置に各CCDカメラ41を移動させる。
図17および図18は、各CCDカメラ41で撮像された画像の一例を示す図である。
4つのCCDカメラ41で撮像された画像74としては、例えば、図17または図18に示すように、4つの画像74A,74B,74C,74Dで構成され、位置決めプレート621の四隅に対応した複数の画素領域CAが表示されたものである。なお、位置決めプレート621には、上述したように液晶パネル1411に対応した画素パターンが形成されているため、液晶パネル1411に光束が導入されて各CCDカメラ41で撮像された画像も図17または図18に示す画像と同様である。
そして、図17に示すように、位置決めプレート621の四隅に対応した端部位置から対角内側方向に移動して各画像74A〜74Dに画素領域CAのみを表示できかつ、画素領域CAが合焦状態(画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)が最も大きくなる状態)となる位置が、各CCDカメラ41のフォーカス調整用の基準位置(以下では、フォーカス調整基準位置と記載する)となる。
また、図18に示すように、位置決めプレート621の四隅に対応した端部位置において画素領域CAとこの画素領域CA以外の領域を所定の比率に設定した略正方形状の領域を表示できかつ、画素領域CAが合焦状態(画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)が最も大きくなる状態)となる位置が、各CCDカメラ41のアライメント調整用の基準位置(以下では、アライメント調整基準位置と記載する)となる。また、前記略正方形状の領域が、基準パターンBPとなる。なお、位置決めプレート621は、セット板53上に配設された際に、液晶パネル411の光軸方向の設計位置および光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置付けられ、すなわち、位置決めプレート621に形成された画素パターンが前記設計位置に位置付けられるため、各CCDカメラ41をアライメント調整基準位置(位置決めプレート621の基準パターンBPを表示できる位置)に位置付けることで、各CCDカメラ41が設計上の検出位置に位置付けられることとなる。
そして、制御部73は、上述した基準パターンBP、および各CCDカメラ41の各基準位置(フォーカス調整基準位置およびアライメント調整基準位置)を、機種に応じた機種データとしてメモリ734に記憶させる(処理S4)。
4つのCCDカメラ41で撮像された画像74としては、例えば、図17または図18に示すように、4つの画像74A,74B,74C,74Dで構成され、位置決めプレート621の四隅に対応した複数の画素領域CAが表示されたものである。なお、位置決めプレート621には、上述したように液晶パネル1411に対応した画素パターンが形成されているため、液晶パネル1411に光束が導入されて各CCDカメラ41で撮像された画像も図17または図18に示す画像と同様である。
そして、図17に示すように、位置決めプレート621の四隅に対応した端部位置から対角内側方向に移動して各画像74A〜74Dに画素領域CAのみを表示できかつ、画素領域CAが合焦状態(画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)が最も大きくなる状態)となる位置が、各CCDカメラ41のフォーカス調整用の基準位置(以下では、フォーカス調整基準位置と記載する)となる。
また、図18に示すように、位置決めプレート621の四隅に対応した端部位置において画素領域CAとこの画素領域CA以外の領域を所定の比率に設定した略正方形状の領域を表示できかつ、画素領域CAが合焦状態(画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)が最も大きくなる状態)となる位置が、各CCDカメラ41のアライメント調整用の基準位置(以下では、アライメント調整基準位置と記載する)となる。また、前記略正方形状の領域が、基準パターンBPとなる。なお、位置決めプレート621は、セット板53上に配設された際に、液晶パネル411の光軸方向の設計位置および光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置付けられ、すなわち、位置決めプレート621に形成された画素パターンが前記設計位置に位置付けられるため、各CCDカメラ41をアライメント調整基準位置(位置決めプレート621の基準パターンBPを表示できる位置)に位置付けることで、各CCDカメラ41が設計上の検出位置に位置付けられることとなる。
そして、制御部73は、上述した基準パターンBP、および各CCDカメラ41の各基準位置(フォーカス調整基準位置およびアライメント調整基準位置)を、機種に応じた機種データとしてメモリ734に記憶させる(処理S4)。
処理S4の後、作業者は、第2位置決め部62をセット板53から取り外すとともにプリズム載置部50Bをセット板53上の所定位置に設置する(処理S5)。
処理S5の後、プリズム載置部50B上に第1位置決め部本体611を設置し、第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3に対向する位置に位置ずれ測定部612を設置する(処理S6:第1位置決め部本体設置工程)。
処理S5の後、プリズム載置部50B上に第1位置決め部本体611を設置し、第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3に対向する位置に位置ずれ測定部612を設置する(処理S6:第1位置決め部本体設置工程)。
処理S6の後、作業者は、操作部71を操作して、位置ずれ測定部612におけるレーザ光受光部612Dの基準受光位置を取得する旨の入力操作を実施する。制御部73は、メモリ734に格納されたプログラムを読み出し、以下の処理を実施する。
先ず、制御部73の駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して位置ずれ測定部612を駆動させ、レーザ光射出部612Aから第1位置決め部本体611における設計位置規定面611B3に向けてレーザ光を射出させる(処理S7)。
処理S7の後、制御部73は、設計位置規定面611B3から反射されたレーザ光をレーザ光受光部612Dに撮像させる(処理S8)。
処理S8の後、制御部73のずれ量算出部732Bは、レーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、レーザ光受光部612Dにて取り込まれたレーザ光の基準受光位置O(図19参照)を認識する。そして、制御部73は、上述した基準受光位置Oをメモリ734に記憶させる(処理S9:基準位置取得工程)。
先ず、制御部73の駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して位置ずれ測定部612を駆動させ、レーザ光射出部612Aから第1位置決め部本体611における設計位置規定面611B3に向けてレーザ光を射出させる(処理S7)。
処理S7の後、制御部73は、設計位置規定面611B3から反射されたレーザ光をレーザ光受光部612Dに撮像させる(処理S8)。
処理S8の後、制御部73のずれ量算出部732Bは、レーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、レーザ光受光部612Dにて取り込まれたレーザ光の基準受光位置O(図19参照)を認識する。そして、制御部73は、上述した基準受光位置Oをメモリ734に記憶させる(処理S9:基準位置取得工程)。
処理S9の後、作業者は、第1位置決め部本体611をプリズム載置部50Bから取り外すとともに、各光変調装置141を、紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン1413を保持枠1412の四隅の孔1412Aに挿入した状態で、各6軸位置調整装置30の各液晶パネル保持部34にそれぞれ吸着保持させる(処理S10:光変調装置保持工程)。
処理S10の後、作業者は、操作部71を操作して、G色光用光変調装置141Gを光軸方向の設計位置に設置する旨の入力操作を実施する。制御部73は、メモリ734に格納されたプログラムを読み出し、以下の処理を実施する。
先ず、駆動制御部733は、メモリ734に格納された機種データに基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して移動機構43を駆動させ、各CCDカメラ41をフォーカス調整基準位置に設置する(処理S11)。
処理S11の後、制御部73、各光変調装置141のフォーカス調整を実施する(処理S12)。
具体的には、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して調整用光源装置80を駆動させ、位置調整用の光束(G色光)をG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)に導入させる。制御部73は、G色光用光変調装置141Gから射出される光束(G色光)を、光束検出装置40の各CCDカメラ41に検出させ、各CCDカメラ41から出力される信号を画像信号に変換して取得する。
この後、制御部73の姿勢最適位置判定部732Aは、取得した画像信号を読み込み、例えば、図17において、液晶パネル1411の四隅部分の画像74から画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)を算出する。
そして、制御部73は、算出した四隅の指標値がほぼ等しくなりかつ、最も大きくなるまで、6軸位置調整装置30を駆動制御してG色光用光変調装置141Gの姿勢を調整する(主に、光軸方向(図5中、Z軸方向)に移動させる)。
先ず、駆動制御部733は、メモリ734に格納された機種データに基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して移動機構43を駆動させ、各CCDカメラ41をフォーカス調整基準位置に設置する(処理S11)。
処理S11の後、制御部73、各光変調装置141のフォーカス調整を実施する(処理S12)。
具体的には、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して調整用光源装置80を駆動させ、位置調整用の光束(G色光)をG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)に導入させる。制御部73は、G色光用光変調装置141Gから射出される光束(G色光)を、光束検出装置40の各CCDカメラ41に検出させ、各CCDカメラ41から出力される信号を画像信号に変換して取得する。
この後、制御部73の姿勢最適位置判定部732Aは、取得した画像信号を読み込み、例えば、図17において、液晶パネル1411の四隅部分の画像74から画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)を算出する。
そして、制御部73は、算出した四隅の指標値がほぼ等しくなりかつ、最も大きくなるまで、6軸位置調整装置30を駆動制御してG色光用光変調装置141Gの姿勢を調整する(主に、光軸方向(図5中、Z軸方向)に移動させる)。
処理S12の後、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して位置ずれ測定部612を駆動させ、レーザ光射出部612Aからレーザ光を射出させる(処理S13)。この際、レーザ光射出部612Aから射出されたレーザ光は、6軸位置調整装置30に保持されたG色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の光束射出側端面の略中央部分に照射される。
処理S13の後、制御部73は、G色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の光束射出側端面から反射されたレーザ光をレーザ光受光部612Dに撮像させる(処理S14)。
処理S13の後、制御部73は、G色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の光束射出側端面から反射されたレーザ光をレーザ光受光部612Dに撮像させる(処理S14)。
処理S14の後、制御部73のずれ量算出部732Bは、レーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号を読み込み、G色光用光変調装置141Gの設計位置からの光軸方向のずれ量を算出する(処理S15:ずれ量測定工程)。
具体的に、図19は、ずれ量算出部732BによるG色光用光変調装置141Gの設計位置からのずれ量の算出方法を説明するための図である。
ずれ量算出部732Bは、図19に示すように、レーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号に基づいて、レーザ光受光部612Dにて取り込まれたレーザ光の受光位置Pを認識する。そして、ずれ量算出部732Bは、図19に示すように、メモリ734に格納された基準受光位置Oと受光位置Pとの偏差量L1を算出する。なお、この偏差量L1は、図19に示すように、G色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の光束射出側端面(測定位置)と設計位置規定面611B3(基準位置)との光軸方向のずれ量Lに応じたものである。
そして、ずれ量算出部732Bは、算出した偏差量L1が0であるか否か、すなわち、光軸方向のずれ量Lが0であるか否かを判定する(処理S16)。
具体的に、図19は、ずれ量算出部732BによるG色光用光変調装置141Gの設計位置からのずれ量の算出方法を説明するための図である。
ずれ量算出部732Bは、図19に示すように、レーザ光受光部612Dにて撮像され画像取込部731を介して出力される画像信号に基づいて、レーザ光受光部612Dにて取り込まれたレーザ光の受光位置Pを認識する。そして、ずれ量算出部732Bは、図19に示すように、メモリ734に格納された基準受光位置Oと受光位置Pとの偏差量L1を算出する。なお、この偏差量L1は、図19に示すように、G色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の光束射出側端面(測定位置)と設計位置規定面611B3(基準位置)との光軸方向のずれ量Lに応じたものである。
そして、ずれ量算出部732Bは、算出した偏差量L1が0であるか否か、すなわち、光軸方向のずれ量Lが0であるか否かを判定する(処理S16)。
処理S16において、ずれ量算出部732Bは、「N」と判定した場合、すなわち、G色光用光変調装置141Gが光軸方向にずれた位置に配置されていると判定した場合には、駆動制御部733に所定の信号を出力する。そして、駆動制御部733は、ずれ量算出部732Bから出力された信号に応じて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力してG色光用光変調装置141Gを保持した6軸位置調整装置30を駆動させ、G色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)を光軸方向の設計位置に位置付ける(処理S17:第1位置決め工程)。処理S17の後、処理S16においてずれ量算出部732Bが「Y」と判定するまで、すなわち、G色光用光変調装置141Gが光軸方向の設計位置に配置されていると判定するまで、上述した処理S13〜S16が実施される。
そして、処理S16において、ずれ量算出部732Bが「Y」と判定した場合、すなわち、G色光用光変調装置141Gが設計位置に配置されていると判定した場合には、作業者は、第1位置決め部本体611をプリズム載置部50Bから取り外すとともに、3つの射出側偏光板143、クロスダイクロイックプリズム144、および支持構造体145が一体化されたプリズムユニットをプリズム載置部50Bに設置する(処理S18:色合成光学装置設置工程)。なお、この状態では、G色光用光変調装置141Gにおける上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン1413とクロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面とが当接した状態である。
処理S18の後、作業者は、操作部71を操作して、G色光用光変調装置141Gを光軸方向に直交する平面方向の設計位置に設置する旨の入力操作を実施する。制御部73は、メモリ734に格納されたプログラムを読み出し、以下の処理を実施する。
先ず、駆動制御部733は、メモリ734に格納された機種データに基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して移動機構43を駆動させ、各CCDカメラ41をアライメント調整基準位置に設置する(処理S19:検出位置設定工程)。
処理S19の後、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して調整用光源装置80を駆動させ、位置調整用の光束(G色光)をG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)に導入させる(処理S20:位置調整用光束導入工程)。
そして、制御部73は、クロスダイクロイックプリズム144の光束射出側端面から射出される光束(G色光)を、光束検出装置40の各CCDカメラ41に検出させる(処理S21:光束検出工程)。
先ず、駆動制御部733は、メモリ734に格納された機種データに基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して移動機構43を駆動させ、各CCDカメラ41をアライメント調整基準位置に設置する(処理S19:検出位置設定工程)。
処理S19の後、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して調整用光源装置80を駆動させ、位置調整用の光束(G色光)をG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)に導入させる(処理S20:位置調整用光束導入工程)。
そして、制御部73は、クロスダイクロイックプリズム144の光束射出側端面から射出される光束(G色光)を、光束検出装置40の各CCDカメラ41に検出させる(処理S21:光束検出工程)。
処理S21の後、制御部73の画像取込部731は、各CCDカメラ41から出力される信号を入力し、入力した信号を画像信号に変換する(処理S22)。そして、変換した画像信号を画像処理部732に出力する。
画像処理部732の姿勢最適位置判定部732Aは、メモリ734に格納された光変調装置141の基準パターンを読み出し、この基準パターン画像とG色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の四隅部分の検出パターン画像とを比較し、基準パターン画像に対する検出パターン画像のずれ量を算出する(処理S23)。そして、このずれ量に基づく所定の信号を駆動制御部733に出力する。
駆動制御部733は、姿勢最適位置判定部732Aからの信号に基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力してG色光用光変調装置141Gを保持した6軸位置調整装置30を駆動させ、G色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のアライメント調整(平面位置、面内回転位置、および面外回転位置調整)を実施する(処理S24:第2位置決め工程)。
画像処理部732の姿勢最適位置判定部732Aは、メモリ734に格納された光変調装置141の基準パターンを読み出し、この基準パターン画像とG色光用光変調装置141Gにおける液晶パネル1411の四隅部分の検出パターン画像とを比較し、基準パターン画像に対する検出パターン画像のずれ量を算出する(処理S23)。そして、このずれ量に基づく所定の信号を駆動制御部733に出力する。
駆動制御部733は、姿勢最適位置判定部732Aからの信号に基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力してG色光用光変調装置141Gを保持した6軸位置調整装置30を駆動させ、G色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のアライメント調整(平面位置、面内回転位置、および面外回転位置調整)を実施する(処理S24:第2位置決め工程)。
処理S24の後、制御部73は、G色光用光変調装置141Gが光軸方向の設計位置、および光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置付けられた後のG色光用光変調装置141Gの姿勢最適位置(G色光用光変調装置141Gを保持した6軸位置調整装置30の座標値)を機種に応じた機種データとしてメモリ734に記憶させる(処理S25)。
処理S25の後、駆動制御部733は、メモリ734に記憶された姿勢最適位置(6軸位置調整装置30の座標値)を読み込み、駆動部70Aに所定の制御信号を出力し、R色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bをそれぞれ保持した各6軸位置調整装置30の平面位置調整部31、面内回転位置調整部32、および面外回転位置調整部33を前記姿勢最適位置に応じた位置に設置する(処理S26)。この状態では、R色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bも、上記G色光用光変調装置141Gと同様に、設計位置に配置され、上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン1413とクロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面とが当接した状態である。
処理S25の後、駆動制御部733は、メモリ734に記憶された姿勢最適位置(6軸位置調整装置30の座標値)を読み込み、駆動部70Aに所定の制御信号を出力し、R色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bをそれぞれ保持した各6軸位置調整装置30の平面位置調整部31、面内回転位置調整部32、および面外回転位置調整部33を前記姿勢最適位置に応じた位置に設置する(処理S26)。この状態では、R色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bも、上記G色光用光変調装置141Gと同様に、設計位置に配置され、上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン1413とクロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面とが当接した状態である。
上述したように、各光変調装置141(各液晶パネル1411)が設計位置にそれぞれ配置された後、制御部73は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して固定用光源装置90を駆動させ、ピン1413に位置固定用の光束(紫外線)を照射する。そして、ピン1413の外周と保持枠1412の孔1412Aとの間、および、ピン1413の端部とクロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面との間に介在する紫外線硬化型接着剤を硬化させ各光変調装置141をクロスダイクロイックプリズム144に固定する(処理S27)。
以上のような工程により、マスター光学装置が製造される。
以上のような工程により、マスター光学装置が製造される。
〔製品用光学装置の製造方法〕
次に、製品用光学装置の製造方法を説明する。
図20は、製品用光学装置の製造方法を説明するフローチャートである。
なお、以下では、上述したマスター光学装置の製造と同様の工程については、簡略化して説明する。
先ず、作業者は、上述した処理S18およびS10と同様に、プリズムユニットの設置(処理S31)、および各光変調装置141の設置(処理S32)を実施する。
処理S32の後、作業者は、操作部71を操作し、製品用光学装置の製造を開始する旨の入力操作を実施する。制御部73は、メモリ734に格納された所定のプログラムを読み出し、以下の処理を実施する。
先ず、駆動制御部733は、上述した処理S11と同様に、移動機構43を駆動させて各CCDカメラ41をフォーカス調整基準位置に設置する(処理S33)。
次に、製品用光学装置の製造方法を説明する。
図20は、製品用光学装置の製造方法を説明するフローチャートである。
なお、以下では、上述したマスター光学装置の製造と同様の工程については、簡略化して説明する。
先ず、作業者は、上述した処理S18およびS10と同様に、プリズムユニットの設置(処理S31)、および各光変調装置141の設置(処理S32)を実施する。
処理S32の後、作業者は、操作部71を操作し、製品用光学装置の製造を開始する旨の入力操作を実施する。制御部73は、メモリ734に格納された所定のプログラムを読み出し、以下の処理を実施する。
先ず、駆動制御部733は、上述した処理S11と同様に、移動機構43を駆動させて各CCDカメラ41をフォーカス調整基準位置に設置する(処理S33)。
処理S33の後、制御部73は、メモリ734に格納された機種データに基づいて、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して各6軸位置調整装置30を駆動させ、平面位置調整部31、面内回転位置調整部32、および面外回転位置調整部33を前記姿勢最適位置に応じた位置に設置する(処理S34)。この状態では、各光変調装置141は、設計位置に配置され、上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン1413とクロスダイクロイックプリズム144の光束入射側端面とが当接した状態である。
処理S34の後、制御部73は、上述した処理S20およびS21と同様に、位置調整用の光束(G色光)をG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)に導入させ(処理S35)、クロスダイクロイックプリズム144から射出された光束(G色光)を各CCDカメラ41に撮像させる(処理S36)。そして、上述した処理S22と同様に、各CCDカメラ41から出力される信号が画像取込部731により画像信号に変換されて画像処理部732に出力される(処理S37)。
処理S37の後、姿勢最適位置判定部732Aは、画像取込部731から出力される画像信号を読み込み、例えば、図17において、液晶パネル1411の四隅部分の画像74から画素領域CAの外周部分における特定の指標値(エッジ強度)を算出する(処理S38)。そして、この算出した指標値をメモリ734に格納するとともに、所定の信号を駆動制御部733に出力する。
処理S38の後、駆動制御部733は、姿勢最適位置判定部732Aから出力される信号に応じて、上述した処理S12と同様に、G色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のフォーカス調整を実施する(処理S39)。
そして、姿勢最適位置判定部732Aは、処理S39にてG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のフォーカス調整が実施され、算出した四隅の指標値がほぼ等しくなりかつ、最も大きくなったか否か、すなわち、合焦状態であるか否かを判定する(処理S40)。ここで、合焦状態でないと判定された場合には、処理S37〜S39が繰り返し実施される。
処理S38の後、駆動制御部733は、姿勢最適位置判定部732Aから出力される信号に応じて、上述した処理S12と同様に、G色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のフォーカス調整を実施する(処理S39)。
そして、姿勢最適位置判定部732Aは、処理S39にてG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のフォーカス調整が実施され、算出した四隅の指標値がほぼ等しくなりかつ、最も大きくなったか否か、すなわち、合焦状態であるか否かを判定する(処理S40)。ここで、合焦状態でないと判定された場合には、処理S37〜S39が繰り返し実施される。
処理S40において、「Y」と判定された場合、すなわち、合焦状態であると判定された場合には、駆動制御部733は、上述した処理S19と同様に、移動機構43を駆動させて各CCDカメラ41をアライメント調整基準位置に設置する(処理S41)。
処理S41の後、上述した処理S23およびS24と同様に、姿勢最適位置判定部732Aが基準パターン画像に対する検出パターン画像のずれ量を算出し(処理S42)、駆動制御部733がG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のアライメント調整を実施する(処理S43)。
処理S41の後、上述した処理S23およびS24と同様に、姿勢最適位置判定部732Aが基準パターン画像に対する検出パターン画像のずれ量を算出し(処理S42)、駆動制御部733がG色光用光変調装置141G(液晶パネル1411)のアライメント調整を実施する(処理S43)。
処理S43の後、他のR色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bに関して上述した処理S35〜S43を順次実施する(処理S44)。
ここで、他のR色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bに関して処理S35〜S43を実施する際、処理S35では、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して調整用光源装置80を駆動させ、R色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bに対応した位置調整用の光束(R色光およびB色光)をR色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bにそれぞれ導入させる。
そして、処理S44の後、上述した処理S27と同様に、各光変調装置141をクロスダイクロイックプリズム144に固定する(処理S45)。
以上のような工程により、製品用光学装置が製造される。
ここで、他のR色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bに関して処理S35〜S43を実施する際、処理S35では、駆動制御部733は、駆動部70Aに所定の制御信号を出力して調整用光源装置80を駆動させ、R色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bに対応した位置調整用の光束(R色光およびB色光)をR色光用光変調装置141RおよびB色光用光変調装置141Bにそれぞれ導入させる。
そして、処理S44の後、上述した処理S27と同様に、各光変調装置141をクロスダイクロイックプリズム144に固定する(処理S45)。
以上のような工程により、製品用光学装置が製造される。
上述した本実施形態においては、製造装置1が位置決め装置60を備えているので、各光変調装置141を光軸方向の設計位置、および光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めでき、各光変調装置141が設計位置に配置されたマスター光学装置(光学装置本体140A)を製造できる。
また、製造装置1にて製造したマスター光学装置を用いて、他の光学部品、例えば、投射レンズ160の光学特性(例えば、色収差等)を評価する場合等でも、評価した評価値に応じて、他の光学部品の良否を容易に判断できる。
さらに、製造装置1にて製造されたマスター光学装置を光学部品用筐体170に設置して、マスター光学装置の光学特性を評価すれば、評価した評価値に応じて、光学部品用筐体170に製造誤差等が生じているか否かも判断できる。
さらにまた、製造装置1に位置決め装置60を設置することでマスター光学装置の製造が可能となり、すなわち、製造装置1のみでマスター光学装置および製品用光学装置の2種類の光学装置本体140Aを製造できる。このため、マスター光学装置を製造する専用の製造装置を設ける必要がなく、製造装置の製造コストを低減できる。
また、製造装置1にて製造したマスター光学装置を用いて、他の光学部品、例えば、投射レンズ160の光学特性(例えば、色収差等)を評価する場合等でも、評価した評価値に応じて、他の光学部品の良否を容易に判断できる。
さらに、製造装置1にて製造されたマスター光学装置を光学部品用筐体170に設置して、マスター光学装置の光学特性を評価すれば、評価した評価値に応じて、光学部品用筐体170に製造誤差等が生じているか否かも判断できる。
さらにまた、製造装置1に位置決め装置60を設置することでマスター光学装置の製造が可能となり、すなわち、製造装置1のみでマスター光学装置および製品用光学装置の2種類の光学装置本体140Aを製造できる。このため、マスター光学装置を製造する専用の製造装置を設ける必要がなく、製造装置の製造コストを低減できる。
ここで、位置決め装置60を構成する位置ずれ測定部612が、レーザ光射出部612Aおよびレーザ光受光部612Dを備え、6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141における液晶パネル1411の光束射出側端面、および位置決め装置60を構成する第1位置決め部61の第1位置決め部本体611の設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を非接触にて測定する構成であるので、位置ずれ測定部612を接触式の位置ずれ測定部とする構成と比較して、6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141および設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を迅速に測定でき、マスター光学装置をより迅速に製造できる。
また、第2位置決め部62を構成する支持部材622に姿勢調整部6223が設けられているので、光軸方向に直交する平面に対するあおり方向に位置決めプレート621の姿勢を調整することができ、例えば、位置決めプレート621を支持部材622に設置した際に基準パターンBPが光変調装置141における光軸方向に直交する平面方向の設計位置からずれた場合等でも、位置決めプレート621に形成された基準パターンBPを平面方向の設計位置に良好に位置付けることができる。このため、上述した製造方法により、各光変調装置141を光軸方向に直交する平面方向の設計位置により高精度に位置決めでき、各光変調装置141が設計位置に高精度に位置決めされたマスター光学装置を製造できる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
前記実施形態において、製造装置1の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、6軸位置調整装置30は、各光変調装置141に対応して3つで構成されていたが、これに限らず、例えば、載置部50をクロスダイクロイックプリズム144の中心位置を中心として回動可能に構成し、6軸位置調整装置30を1つのみで構成してもよい。
また、例えば、位置決め装置60を構成する第1位置決め部本体611の形状は、前記実施形態で説明した形状に限らず、設計位置規定面611B3を有していれば、いずれの形状であっても構わない。
前記実施形態において、製造装置1の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、6軸位置調整装置30は、各光変調装置141に対応して3つで構成されていたが、これに限らず、例えば、載置部50をクロスダイクロイックプリズム144の中心位置を中心として回動可能に構成し、6軸位置調整装置30を1つのみで構成してもよい。
また、例えば、位置決め装置60を構成する第1位置決め部本体611の形状は、前記実施形態で説明した形状に限らず、設計位置規定面611B3を有していれば、いずれの形状であっても構わない。
さらに、例えば、位置決め装置60を構成する位置ずれ測定部612を、6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141および設計位置規定面611B3に測定子を接触させて光変調装置141および設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を測定する接触式の位置ずれ測定部612で構成してもよい。また、位置ずれ測定部612は、光変調装置141および設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を測定可能であれば、レーザ光を用いる構成、反射させる構成に限らない。例えば、第1位置決め部本体611または6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141の側方(設計位置規定面611B3に沿う方向)に光束を射出する光束射出部と、この光束射出部に対向して配設され、第1位置決め部本体611または光変調装置141を介した光束を受光する光束受光部とを備える構成を採用してもよい。この場合には、光束受光部にて受光された光束の光量、すなわち、第1位置決め部本体611および光変調装置141にて遮光された光束の光量を算出することで、6軸位置調整装置30に保持された光変調装置141および設計位置規定面611B3の光軸方向のずれ量を測定するものとする。
さらにまた、例えば、位置決め装置60の第2位置決め部62は、位置決め用光源623を備えていたが、例えば、この位置決め用光源623を省略し、調整用光源装置80からの光束を6軸位置調整装置30の先端部分から射出させ、位置決めプレート621に導入する構成としてもよい。
また、例えば、位置決めプレート621の設計位置規定パターンとして、液晶パネル1411に対応した画素パターンを採用したが、これに限らず、液晶パネル1411の光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定できれば、いずれのパターンを採用してもよく、例えば、基準パターンBPのみが位置決めプレート621に形成された構成を採用してもよい。
さらにまた、例えば、位置決め装置60の第2位置決め部62は、位置決め用光源623を備えていたが、例えば、この位置決め用光源623を省略し、調整用光源装置80からの光束を6軸位置調整装置30の先端部分から射出させ、位置決めプレート621に導入する構成としてもよい。
また、例えば、位置決めプレート621の設計位置規定パターンとして、液晶パネル1411に対応した画素パターンを採用したが、これに限らず、液晶パネル1411の光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定できれば、いずれのパターンを採用してもよく、例えば、基準パターンBPのみが位置決めプレート621に形成された構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光変調装置141(液晶パネル1411)およびクロスダイクロイックプリズム144を介した画像光を各CCDカメラ41にて撮像する構成としたが、これに限らない。例えば、各色光を取り込んでR,G,B信号として制御部73に出力する3CCDカメラや、MOS(Metal-Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子にて撮像する構成を採用してもよい。
前記実施形態において、マスター光学装置(光学装置本体140A)の製造方法は、図15に示すフローに限らない。例えば、処理S1〜S4を、処理S5〜S9の後に実施しても構わない。
前記実施形態では、光学装置本体140Aは、3つの光変調装置141を備える構成としたが、これに限らず、2つの光変調装置を備える構成、4つ以上の光変調装置を備える構成としてもよい。また、光学装置本体140Aは、クロスダイクロイックプリズム144の3つの光束入射側端面のうち、投射レンズ160と対向する光束入射側端面にG色光用光変調装置を配置し、他の2つの光束入射側端面にR色光用光変調装置およびB色光用光変調装置を配置していたが、配置位置はこれに限らず、例えば、投射レンズ160と対向する光束入射端面にR色光用光変調装置またはB色光用光変調装置を配置する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
前記実施形態では、光学装置本体140Aは、3つの光変調装置141を備える構成としたが、これに限らず、2つの光変調装置を備える構成、4つ以上の光変調装置を備える構成としてもよい。また、光学装置本体140Aは、クロスダイクロイックプリズム144の3つの光束入射側端面のうち、投射レンズ160と対向する光束入射側端面にG色光用光変調装置を配置し、他の2つの光束入射側端面にR色光用光変調装置およびB色光用光変調装置を配置していたが、配置位置はこれに限らず、例えば、投射レンズ160と対向する光束入射端面にR色光用光変調装置またはB色光用光変調装置を配置する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の光学装置の製造装置は、色合成光学装置に対して各光変調装置が機種に応じた設計位置に配置された光学装置を製造できるため、プロジェクタに用いられる光学装置の製造装置として有用である。
1・・・製造装置、30・・・6軸位置調整装置(位置調整装置)、40・・・光束検出装置、41・・・CCDカメラ(光束検出部)、43・・・移動機構、50・・・載置部(保持部)、60・・・位置決め装置、61・・・第1位置決め部、62・・・第2位置決め部、80・・・調整用光源装置、140・・・光学装置、141・・・光変調装置、144・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、611・・・第1位置決め部本体、611B3・・・設計位置規定面、612・・・位置ずれ測定部、612A・・・レーザ光射出部、612D・・・レーザ光受光部、621・・・位置決めプレート、622・・・支持部材、6223・・・姿勢調整部、S2・・・位置決めプレート設置工程、S3・・・位置決め用光束導入工程、S6・・・第1位置決め部本体設置工程、S9・・・基準位置取得工程、S10・・・光変調装置保持工程、S15・・・ずれ量測定工程、S17・・・第1位置決め工程、S18・・・色合成光学装置設置工程、S19・・・検出位置設定工程、S20・・・位置調整用光束導入工程、S21・・・光束検出工程、S24・・・第2位置決め工程、O,P・・・受光位置、L・・・ずれ量。
Claims (5)
- 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、
前記色合成光学装置を所定位置で保持する保持部と、前記光変調装置を保持し前記色合成光学装置に対して前記光変調装置の位置調整を実施する位置調整装置と、前記光変調装置に対して位置調整用の光束を導入する調整用光源装置と、前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した画像光を検出する光束検出部、および前記光束検出部を移動自在とする移動機構を有する光束検出装置と、前記光変調装置を入射光束の光軸方向の設計位置に位置決めするための第1位置決め部、および前記保持部に保持可能に構成され前記光変調装置を前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めするための第2位置決め部を有する位置決め装置とを備え、
前記第1位置決め部は、前記保持部に保持可能に構成され前記保持部に保持された際に前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の前記光軸方向の設計位置を規定する設計位置規定面を有する第1位置決め部本体と、前記位置調整装置に保持された前記光変調装置および前記設計位置規定面の前記光軸方向のずれ量を測定する位置ずれ測定部とを備え、
前記第2位置決め部は、前記保持部に保持された際に前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定する設計位置規定パターンが形成された透光性の位置決めプレートを備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。 - 請求項1に記載の光学装置の製造装置において、
前記位置ずれ測定部は、前記設計位置規定面または前記位置調整装置に保持された前記光変調装置に向けてレーザ光を射出するレーザ光射出部と、前記設計位置規定面または前記光変調装置にて反射されたレーザ光を受光するレーザ光受光部とを備え、前記レーザ光受光部における前記設計位置規定面にて反射されたレーザ光の受光位置、および前記光変調装置にて反射されたレーザ光の受光位置の変位に基づいて、前記ずれ量を測定することを特徴とする光学装置の製造装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置の製造装置において、
前記第2位置決め部は、前記位置決めプレートを支持し、前記位置決めプレートを前記保持部の所定位置に配置する支持部材を備え、
前記支持部材は、前記光軸方向に直交する平面の面外方向に前記位置決めプレートの姿勢を調整可能とする姿勢調整部を備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。 - 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、
前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の入射光束の光軸方向の設計位置を規定する設計位置規定面を有する第1位置決め部本体を保持部に設置する第1位置決め部本体設置工程と、
位置ずれ測定部にて前記第1位置決め部本体における前記設計位置規定面の前記光軸方向の位置を取得する基準位置取得工程と、
前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置を規定する設計位置規定パターンが形成された透光性の位置決めプレートを前記保持部に設置する位置決めプレート設置工程と、
前記位置決めプレートに位置決め用の光束を導入する位置決め用光束導入工程と、
前記位置決めプレートを介した光束を光束検出部に検出させ、前記設計位置規定パターンに応じた検出位置に前記光束検出部を位置付ける検出位置設定工程と、
前記色合成光学装置を前記保持部に設置する色合成光学装置設置工程と、
前記光変調装置を位置調整装置に保持させる光変調装置保持工程と、
前記位置ずれ測定部にて前記位置調整装置に保持された前記光変調装置の前記光軸方向の位置を取得し、前記位置調整装置に保持された前記光変調装置および前記設計位置規定面の光軸方向のずれ量を測定するずれ量測定工程と、
前記ずれ量に基づいて前記位置調整装置を用いて前記光変調装置を前記光軸方向に移動させて前記光変調装置を前記光軸方向の設計位置に位置決めする第1位置決め工程と、
前記光変調装置に位置調整用の光束を導入する位置調整用光束導入工程と、
前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した画像光を、前記検出位置設定工程にて前記設計位置規定パターンに応じた検出位置に位置付けた前記光束検出部に検出させる光束検出工程と、
前記光束検出部に検出された画像光に基づいて前記位置調整装置を用いて前記光変調装置を前記光軸方向に直交する平面方向の設計位置に位置決めする第2位置決め工程とを備えていることを特徴とする光学装置の製造方法。 - 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、
請求項4に記載の光学装置の製造方法により製造されたことを特徴とする光学装置。
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2005
- 2005-03-01 JP JP2005055815A patent/JP2006243139A/ja not_active Withdrawn
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