JP3707362B2 - 光変調装置の位置調整方法および位置調整装置 - Google Patents

光変調装置の位置調整方法および位置調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光変調装置と、これらの光変調装置で変調された光を合成する合成光学系と、この合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系とを備えたプロジェクタを製造するために、各光変調装置相互の位置を調整する光変調装置の位置調整方法および位置調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の色光を画像情報に応じて各色光ごとに変調する複数の光変調装置(液晶パネル)と、各光変調装置で変調された色光を合成する色合成光学系(クロスダイクロイックプリズム)と、この色合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系(投写レンズ)とを備えたプロジェクタが利用されている。
【0003】
このようなプロジェクタとしては、例えば、光源から射出された光束を、ダイクロイックミラーによってRGBの三色の色光に分離し、3枚の液晶パネルにより各色光毎に画像情報に応じて変調し、変調後の光束をクロスダイクロイックプリズムで合成し、投写レンズを介してカラー画像を拡大投写する、いわゆる三板式のプロジェクタが知られている。このようなプロジェクタでは、通常、光源から3枚の液晶パネルの手前までの光学系を構成する光学部品が、ライトガイドと呼ばれる筐体に収納されている。そして、ライトガイドの液晶パネルと対峙する面には、液晶パネルの画像形成領域に光を照射するための開口部が設けられている。
【0004】
このようなプロジェクタにより鮮明な投写画像を得るには、各液晶パネル間での画素ずれ、投写レンズからの距離のずれの発生を防止するために、プロジェクタの製造時、各液晶パネル間相互のフォーカス・アライメント調整を高精度に行わなければならない。
ここで、フォーカス調整とは、各液晶パネルを投写レンズのバックフォーカスの位置に正確に配置するための調整をいい、アライメント調整とは、各液晶パネルの画素を一致させるための調整をいい、以下の説明においても同様である。
そして、従来では、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整は、3枚の液晶パネル、クロスダイクロイックプリズム、および投写レンズを含む光学ユニットを調整対象として、(1) 各液晶パネルの画像形成領域に光束を入射させ、(2) クロスダイクロイックプリズムおよび投写レンズを経た投写画像をスクリーン上に表示し、(3) スクリーン上の投写画像の反射光を所定位置で固定されたCCDカメラ等の検出装置で撮像し、(4) CCDカメラで検出される各液晶パネルのフォーカス、画素位置等を確認しながら、各液晶パネルの相対位置を位置調整機構で調整していた。すなわち、スクリーン上に投写される画像の位置を基準として、各液晶パネルの位置を調整していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、仮に、図18(A)に示したように、液晶パネル141の中心Oと投写レンズ160の光軸S1とが基準光軸Sと一致した場合に正常な投写が行われる光学系を考える。なお、この光学系では、液晶パネル141の中心Oが基準光軸Sと一致した場合に、その画像形成領域がライトガイドの開口部から射出された照明光束LGの内側に収まるようになっているものとする。
【0006】
このような光学系で、投写レンズ160の光軸S1が基準光軸Sと一致している場合、図中点線で示すように、液晶パネル141の中心Oが基準光軸Sからずれていれば、スクリーン53上に投写される画像の位置も基準位置からずれる。したがって、この投写画像の位置ずれを解消するように、すなわち図中矢印X方向に液晶パネル141の位置をずらすことにより、液晶パネル141の位置をその中心Oが基準光軸Sと一致するように調整することが可能である。一方、図18(B)に示されるように、投写レンズ160の製造誤差や取付誤差等によって、投写レンズ160の光軸S2が、基準光軸Sに対してずれている場合がある。この場合は、液晶パネル141の中心Oが基準光軸Sからずれていても、スクリーン53上に投写される画像の位置が基準位置からずれていないと、液晶パネル141の中心Oを基準光軸Sと一致させるような調整が行われない。したがって、図18(B)に示されたように、液晶パネル141の画像形成領域がライトガイドの開口部から射出された照明光束LGに対してずれた状態で、液晶パネル141が位置決めされてしまう。そして画像形成領域と照明光LGとのずれDが投写画像周辺に影(以下、この影を「表示影」という)を発生させてしまう。
【0007】
特に、最近のプロジェクタでは、明るさをアップさせるために、画像形成領域と照明光束LGとのずれの許容度が少なくなってきているので、表示影が出やすい構造となっている。
【0008】
本発明の目的は、表示影が発生しない光変調装置の位置調整方法および位置調整装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る光変調装置の位置調整方法は、少なくとも複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光を合成する合成光学系と、この合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系とを備えた光学ユニットを調整対象とし、前記投写光学系を介してスクリーンに表示された投写画像の情報を検出装置で検出して、前記光変調装置の位置を調整する光変調装置の位置調整方法であって、調整対象となる前記光学ユニットの前記投写光学系の光軸位置と基準光軸位置とのずれを計測する計測手順と、この計測手順で計測されたずれの量を補正するように前記検出装置を前記スクリーンに沿って移動させる移動手順と、この移動手順で前記検出装置を移動させた後に前記光変調装置の位置調整を行う調整手順と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る光変調装置の位置調整装置は、少なくとも複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光を合成する合成光学系と、この合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系とを備えた光学ユニットを調整対象として、前記光変調装置の位置を調整する光変調装置の位置調整装置であって、前記投写光学系を介して投写された画像を表示するスクリーンと、前記スクリーンに表示された投写画像の情報を検出する検出装置と、前記検出装置によって検出された情報に基づいて前記光変調装置を移動させる変調装置用位置調整装置と、前記検出装置を前記スクリーンに沿って移動させる移動装置と、前記変調装置用位置調整装置と前記移動装置とを制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記光学ユニットの前記投写光学系の光軸位置と基準光軸位置とのずれを計測する計測手順と、この計測手順で計測されたずれの量を補正するように前記移動装置によって前記検出装置を移動させる移動手順と、この移動手順で前記検出装置を移動させた後に前記変調装置用位置調整装置によって前記光変調装置の位置調整を行う調整手順と、を実行できるように構成されたことを特徴とする。
【0011】
このような本発明によれば、基準光軸位置と投写光学系の把握した光軸位置とのずれを計測し、この計測値に基づいて検出装置をスクリーンに沿って移動させることで、調整対象となる光学ユニットの投写光学系の光軸位置がずれていても、適切な調整作業を実行することができる。したがって、表示影の発生が回避できる。
【0012】
本発明の調整方法において、前記計測手順は、前記光変調装置を移動させて、前記投写光学系から前記スクリーンに投写される画像を予め設定された前記検出装置の基準位置に合わせ込む工程と、この工程における前記光変調装置の移動量から前記検出装置の移動量を算出する工程と、を備えることが好ましい。また、本発明の調整装置において、前記制御部は、前記検出装置の基準位置を記憶可能に構成され、前記計測手順は、前記変調装置用位置調整装置によって前記光変調装置を移動させて、前記投写光学系から前記スクリーンに投写される画像を前記制御部に記憶された前記検出装置の基準位置に合わせ込む工程と、この工程における前記光変調装置の移動量から前記検出装置の移動量を算出する工程と、によって実行されるようにすることが好ましい。
【0013】
このようにすれば、表示影を発生させる原因となる投写レンズの光軸位置のずれを補正するための検出装置の移動量が正確に求められて、表示影の発生を確実に防止することができる。
【0014】
また、本発明の位置調整方法において、前記計測手順は、前記合成光学系を挟んで前記投写光学系と対向する位置にある前記光変調装置を用いて実行されることが好ましい。また、本発明の光変調装置の位置調整装置において、前記計測手順は、前記合成光学系を挟んで前記投写光学系と対向する位置にある前記光変調装置を用いて実行されることが好ましい。
【0015】
このようにすれば、移動手順からその後に行われる光変調装置の位置調整手順へスムーズに作業を移行することが可能となり、一連の調整作業を容易に実行することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
(1)レンズアレイが使用されるプロジェクタの構造
図1には、本発明の実施形態に係る光変調装置の位置調整装置の調整対象とされる、複数の光変調装置、色合成光学系、および投写光学系を含む光学ユニットが採用されたプロジェクタ100の構造が示されている。このプロジェクタ100は、インテグレータ照明光学系110、色分離光学系120、リレー光学系130、電気光学装置140、色合成光学系となるクロスダイクロイックプリズム150、および投写光学系となる投写レンズ160を備えている。
【0017】
前記インテグレータ照明光学系110は、光源ランプ111Aおよびリフレクタ111Bを含む光源装置111と、第1レンズアレイ113と、第2レンズアレイ115と、反射ミラー117と、重畳レンズ119とを備えている。光源ランプ111Aから射出された光束は、リフレクタ111Bによって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ113によって複数の部分光束に分割され、反射ミラー117によって射出方向を90°折り曲げられた後、第2レンズアレイ115の近傍で結像する。第2レンズアレイ115から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が後段の重畳レンズ119の入射面に垂直となるように入射し、さらに重畳レンズ119から射出された複数の部分光束は、後述する電気光学装置140を構成する3枚の液晶パネル141R、141G、141B上で重畳する。
【0018】
前記色分離光学系120は、2枚のダイクロイックミラー121、122と、反射ミラー123とを備え、これらのミラー121、122、123によりインテグレータ照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
前記リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ133、および反射ミラー135、137を備え、この色分離光学系120で分離された色光、例えば、青色光Bを液晶パネル141Bまで導く機能を有している。
【0019】
前記電気光学装置140は、3枚の光変調装置となる液晶パネル141R、141G、141Bを備え、これらは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系120で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル141R、141G、141Bによって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
前記色合成光学系となるクロスダイクロイックプリズム150は、前記3枚の液晶パネル141R、141G、141Bから射出された各色光ごとに変調された画像を合成してカラー画像を形成するものである。尚、クロスダイクロイックプリズム150には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。そして、クロスダイクロイックプリズム150で合成されたカラー画像は、投写レンズ160から射出され、スクリーン上に拡大投写される。
【0020】
(2)調整対象となる光学ユニットの構造
このようなプロジェクタ100において、電気光学装置140、クロスダイクロイックプリズム150、および投写レンズ160は、光学ユニットとして一体化されている。すなわち、図2に示すように、光学ユニット170は、マグネシウム合金製の側面L字状の構造体となるヘッド体171を備えている。
投写レンズ160は、ヘッド体171のL字の垂直面外側にねじにより固定される。クロスダイクロイックプリズム150は、ヘッド体171のL字の水平面上側に同様にねじにより固定されている。
【0021】
電気光学装置140を構成する3枚の液晶パネル141R、141G、141Bは、クロスダイクロイックプリズム150の側面三方を囲むように配置される。具体的には、図3に示すように、各液晶パネル141R、141G、141Bは、保持枠143内に収納され、この保持枠143の四隅部分に形成される孔143Aに透明樹脂製のピン145を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に接着固定された、いわゆるPOP(Panel On Prism)構造によりクロスダイクロイックプリズム150に固定されている。ここで、保持枠143には、矩形状の開口部143Bが形成され、各液晶パネル141R、141G、141Bは、この開口部143Bで露出し、この部分が画像形成領域となる。すなわち、各液晶パネル141R、141G、141Bのこの部分に各色光R、G、Bが導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
【0022】
このようなPOP構造が採用された光学ユニット170では、液晶パネル141R、141G、141Bをクロスダイクロイックプリズム150に接着固定する際に、各液晶パネル141R、141G、141Bのフォーカス調整、アライメント調整、および固定を同時期(約8分以内)に行わなければならないので、通常以下の手順で組み立てが行われる。
【0023】
1)ヘッド体171に投写レンズ160およびクロスダイクロイックプリズム150を取付固定する。
2)クロスダイクロイックプリズム150に第1の液晶パネル、例えば、液晶パネル141Gを接着固定する。具体的には、まず、液晶パネル141Gの保持枠143の孔143Aに、先端に紫外線硬化型接着剤を塗布したピン145を挿入する。
【0024】
3)次に、該ピン145の先端部分をクロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に当接させる。
4)この状態で液晶パネル141Gの画像形成領域に光束を導入し、投写レンズ160を介して投写面上に表示された投写画像を確認しながら、光束入射端面151に対する進退位置、平面位置、および回転位置を調整して、液晶パネル141Gのフォーカス、アライメント調整を行う。
【0025】
5)適切なフォーカス、アライメントが得られたら、ピン145の基端部分から紫外線を照射し、紫外線硬化型接着剤を完全に硬化させる。
6)他の液晶パネル141R、141Bも前記と同様に接着固定されるが、調整に際しては、既に固定された液晶パネル141Gの画像形成領域の画素位置を考慮する。すなわち、既に固定された液晶パネル141Gの画素位置を基準として、光束入射端面151に対する平面位置、および光束入射端面151に対する回転位置を調整する。
従って、このようなPOP構造を採用した光学ユニット170を組み立てる際には、各液晶パネル141R、141G、141B相互のフォーカス、アライメントを調整する位置調整装置が必要となる。
【0026】
(3)光変調装置の位置調整装置の構造
図4および図5には、前記の光学ユニット170の各液晶パネル141R、141G、141B相互のフォーカス、アライメントを調整する位置調整装置2が示されている。この位置調整装置2は、調整装置本体30と、スクリーンユニット50とを備え、暗室20内部に配置されている。暗室20は、スクリーンユニット50を囲む側板21および天板22と、調整装置本体30を囲むカーテン23とを備え、光学ユニット170のフォーカス、アライメント調整は、この暗室20で行われる。
【0027】
(3-1)調整装置本体の構造
前記調整装置本体30は、位置調整機構となる3つの6軸位置調整ユニット31、調整対象となる光学ユニット170を支持固定するクランプ治具33、および3つの6軸位置調整ユニット31およびクランプ治具33が載置される載置台35を備えている。尚、図4では図示を略したが、載置台35の下部には、調整装置本体30およびスクリーンユニット50を制御する制御部であるコンピュータ70(後述)、調整対象である光学ユニット170の調整作業を行うに際し、調整用光源を導入する調整用光源装置、および紫外線硬化型接着剤を硬化させて光学ユニット170の液晶パネル141R、141G、141Bをクロスダイクロイックプリズム150上に固定するための固定用紫外線光源装置が設置されている。
【0028】
前記6軸位置調整ユニット31は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対して、液晶パネル141R、141G、141Bの配置位置を調整するものである。この6軸位置調整ユニット31は、図6に示すように、載置台35のレール351に沿って移動可能に設置される変調装置用位置調整装置としての平面位置調整部311と、この平面位置調整部311の先端部分に設けられる面内回転位置調整部313と、この面内回転位置調整部313の先端部分に設けられる面外回転位置調整部315と、この面外回転位置調整部315の先端部分に設けられる液晶パネル狭持部317とを備えている。
【0029】
平面位置調整部311は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対する進退位置および平面位置を調整する部分であり、載置台35上に摺動可能に設けられる基部311Aと、この基部311A上に立設される脚部311Bと、この脚部311Bの上部先端部分に設けられ、面内回転位置調整部313が接続される接続部311Cを備えている。基部311Aは、図示しないモータなどの駆動機構により、載置台35のZ軸方向(図6中左右方向)を移動する。脚部311Bは、側部に設けられるモータなどの駆動機構(図示略)によって基部311Aに対してX軸方向(図6の紙面と直交する方向)に移動する。接続部311Cは、図示しないモータなどの駆動機構によって、脚部311Bに対してY軸方向(図6中上下方向)に移動する。
【0030】
面内回転位置調整部313は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対する液晶パネル141R、141G、141Bの面内方向回転位置の調整を行う部分であり、平面位置調整部311の先端部分に固定される円柱状の基部313Aと、この基部313Aの円周方向に回転自在に設けられる回転調整部313Bを備えている。そして、この回転調整部313Bの回転位置を調整することにより、光束入射端面151に対する液晶パネル141R、141G、141Bの面内方向回転位置を高精度に調整することができる。
【0031】
面外回転位置調整部315は、クロスダイクロイックプリズム150の光束入射端面151に対する液晶パネル141R、141G、141Bの面外方向回転位置の調整を行う部分である。この面外回転位置調整部315は、前記面内回転位置調整部313の先端部分に固定されるとともに、水平方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された基部315Aと、この基部315Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられ、垂直方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された第1調整部315Bと、この第1調整部315Bの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられる第2調整部315Cとを備えている。そして、基部315Aの側部に設けられた図示しないモータを回転駆動すると、第1調整部315Bが摺動し、第1調整部315の上部に設けられた図示しないモータを回転すると、第2調整部315Cが摺動し、光束入射端面151に対する液晶パネル141R、141G、141Bの面外方向回転位置を高精度に調整することができる。
【0032】
液晶パネル狭持部317は、調整対象となる液晶パネル141R、141G、141Bを保持する部分であり、前記第2調整部315Cの先端部分に固定される固定狭持片317Aと、第2調整部315Cの先端部分でスライド自在に設けられる可動狭持片317Bと、可動狭持片317Bを動作させるアクチュエータ317Cとを備えている。そして、アクチュエータ317Cによって可動狭持片317Bを動作させることにより、液晶パネル141R、141G、141Bを狭持することができる。さらに、可動狭持片317Bのスライド初期位置を変更することにより、大きさの異なる液晶パネル141R、141G、141Bを狭持することができる。
【0033】
このような液晶パネル狭持部317の固定狭持片317Aおよび可動狭持片317Bの間には、光源ユニット37が配置されている。
この光源ユニット37は、液晶パネル141R、141G、141Bに調整用光源光、固定用光源光を供給するものであり、液晶パネル141R、141G、141Bと当接するユニット本体371と、このユニット本体371に各光源光を供給するための光ファイバ372とを含んで構成される。
【0034】
光ファイバ372の先端は、載置台35の下部に設置される調整用光源装置および固定用光源装置に接続されている。ユニット本体371の液晶パネル141R、141G、141Bとの当接面には、図7(A)に示すように、液晶パネル141R、141G、141Bの矩形状の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源部371Aと、該画像形成領域の外側に配置され、透明樹脂製のピン145の基端部分と当接する固定用光源部371Bとを備えている。尚、液晶パネル141R、141G、141Bとの当接部分となるユニット本体371は、図7(A)に示されるものの他、図7(B)に示されるように、調整用光源部371Aの外側側方に沿って固定用光源部371Cが配置されるものや、図7(C)に示されるように、固定用光源部371Bの配置が異なるものがあり、液晶パネル141R、141G、141Bの種類に応じて、これらのユニット本体371を適宜使い分けることにより、固定構造の異なる液晶パネルに対応できるようになっている。
【0035】
前記クランプ治具33は、図8および図9に示すように、載置台35上に設置される基板331と、この基板331上に立設される複数本の脚部333と、この脚部333の上部に設けられ、調整対象となる光学ユニット170が取り付けられるセット板335とを備えている。
基板331には、該基板331の外側に突出する相対位置調整部337が設けられている。相対位置調整部337は、上述した6軸位置調整ユニット31と、クランプ治具33上に固定された光学ユニット170との相対位置を調整するものである。この相対位置調整部337は、基板331の外側に延設され、先端にねじ孔が形成された延設部337Aと、延設部337Aのねじ孔と螺合する調整ねじ337Bとを備え、調整ねじ337Bの先端部分が延設部337Aの外側に突出した構造となっている。この調整ねじ337Bの先端は、クランプ治具33の載置台35へのセット時、上述した6軸位置調整ユニット31が移動するレール351の端面に当接する。そして、調整ねじ337Bの螺合位置を変更することにより、6軸位置調整ユニット31に対するクランプ治具33の位置が変更され、クランプ治具33上の光学ユニット170の種類に応じて6軸位置調整ユニット31を適切な位置に配置できるようになっている。尚、本実施形態では、相対位置調整部337は、光学ユニット170の光束射出方向、すなわちZ軸方向に1カ所、このZ軸方向に直交する方向、すなわちX軸方向に2カ所設けられている(合計3カ所)。
【0036】
セット板335は、ヘッド体171を支持する載置部339と、投写レンズ160を支持するレンズ支持部341と、投写レンズ160の射出光束の光量を減らすNDフィルターを配置する為のNDホルダー343と、載置部339に設置された光学ユニット170を狭持固定するためのクランプレバー345と、投写レンズ160および開口窓343の間に配置されるフレアカッタ347とを備えている。尚、フレアカッタ347は、図8に示すように、セット板335の端部に立設される立上部348に回動自在に設けられる棒状部349の先端側に設けられ、この棒状部349を回動させ、フレアカッタ347を投写レンズ160の直前に配置する事で、投写レンズ160からの射出光束のフレア光を規制し鮮明な画像をスクリーンユニット50に投写できるようになっている。NDホルダーは、製造機種により射出光量が異なる為、光量調整用のNDフィルターを保持し、光量を調整する様に設ける。
調整対象となる光学ユニット170を設置する場合、載置部339上に光学ユニット170を設置するとともに、投写レンズ160をレンズ支持部341に当接させた後、クランプレバー345を回動して、光学ユニット170のヘッド体171を狭持固定する。
【0037】
(3-2)スクリーンユニットの構造
前記スクリーンユニット50は、図4および図5に示すように、調整装置本体30と所定の距離を設けて配置される載置台51と、この載置台51の上面に配置され、調整対象となる光学ユニット170の投写面としての透過型スクリーン53と、この透過型スクリーン53の裏面に設置される検出装置となるCCDカメラ55と、このCCDカメラ55を透過型スクリーン53の面に沿って移動させる移動機構57とを備えている。
【0038】
載置台51の上面には、光学ユニット170の投写方向に沿って延びる3本のレール511が配置され、透過型スクリーン53は、この3本のレール511上を移動可能となっていて、調整装置本体30と透過型スクリーン53との相対距離を調整できるようになっている。尚、透過型スクリーン53の移動は、載置台51の内部に設けられるサーボ制御機構または手動操作によって行われる(図示略)。
【0039】
透過型スクリーン53は、図10に示されるように、周囲に設けられる矩形状の枠体531、およびこの枠体531の内側に設けられるスクリーン本体533を備えている。スクリーン本体533は、例えば、不透明樹脂層上に光学ビーズを均一に分散配置して構成することができ、光学ビーズが配置された側から光束を入射すると、光学ビーズがレンズとなって、該光束をスクリーン本体533の裏面側に射出するようになっている。
【0040】
検出装置としてのCCDカメラ55は、電荷結合素子(Charge Coupled Device)を撮像素子としたエリアセンサであり、スクリーン本体533の背面側で形成される投写画像を検出して、電気信号として出力するものである。本実施形態では、CCDカメラ55は、透過型スクリーン53上に表示される矩形状の投写画像の四隅部分近傍に移動機構57を介して4つ配置されている。尚、このCCDカメラ55は、投写画像を高精度に検出するために、ズーム・フォーカス機構を備え、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
【0041】
移動機構57は、枠体531の四隅部分近傍に設けられる基部571と、この基部571に対して、X軸方向(図10では左右方向)に摺動可能に設けられる4本の軸部材573と、各々の軸部材573にY軸方向(図10では上下方向)に摺動自在に取り付けられ、CCDカメラ55が取り付けられる4つのカメラ取付部575とを備えている。そして、各カメラ取付部575は、載置台51内部のサーボ制御機構によってX軸方向およびY軸方向に移動する。
【0042】
(4)位置調整装置による調整操作
上述した調整装置本体30およびスクリーンユニット50は、図11のブロック図に示すように、コンピュータ70と電気的に接続されている。このコンピュータ70は、CPUおよび記憶装置を備え、調整装置本体30およびスクリーンユニット50のサーボ機構の動作制御を行うとともに、CCDカメラ55で撮像された投写画像の画像処理も行う。
【0043】
コンピュータ70に呼び出されるプログラムは、図12に示される表示画面71をディスプレイ上に表示し、この表示画面71上に表示された種々の情報に基づいて、フォーカス、アライメント調整が行われる。該表示画面71は、CCDカメラ55からの映像を直接表示する画面表示ビュー72と、CCDカメラ55からの映像信号の画像処理を行うための画像処理ビュー73と、画像処理を行った結果、6軸位置調整ユニット31の各軸調整量を表示する軸移動量表示ビュー74とを備えている。
【0044】
調整対象となる光学ユニット170のフォーカス、アライメント調整は、光学ユニット170の機種に応じた調整条件を設定する機種登録操作と、この機種登録操作の後、登録された調整条件を呼び出して、実際の調整操作を行う調整操作とから構成されている。以下、機種登録操作および調整操作を詳述する。
【0045】
(4-1)機種登録操作
機種登録操作は、フォーカス位置、アライメント位置が予め調整された光学ユニット170のサンプルを用い、図13のフローチャートに従って実行される。
1)まず、コンピュータ70上に展開されたプログラム内に設定された機種データをクリアして(処理S11)、新たな機種データが登録できるような状態にする。
2)次に、該プログラムによる画像処理の設定の入力を行う(処理S12)。具体的には、各CCDカメラ55間の距離の設定を入力する。尚、CCDカメラ55間の距離は、液晶パネル141R、141G、141Bの画像形成領域の四隅部分が透過型スクリーン53のどこに反映されるかを考慮して計算により設定する。
【0046】
3)画像処理設定の入力が終了したら、機種データとして使用するファイル名を設定し、設定した距離を機種データとして、そのファイル名で記憶装置に保存する(処理S13)。
4)機種データの保存が終了したら、CCDカメラ55の基準位置P(図17)を設定する(処理S14)。CCDカメラ55の基準位置は、ティーチング操作により設定される。プログラムの中からティーチング操作を選択すると、画面表示ビュー72上にCCDカメラ55の位置の基準である十字線が表示される。この十字線を見ながら移動機構57によりCCDカメラ55を移動させ、所望の位置にCCDカメラ55を配置する。なお、この基準位置Pは、液晶パネル141Gと光軸のずれがない投写レンズ160が正常な位置に配置されたときに、投写レンズ160からスクリーン53に投写される画像(正常に投写された画像)が撮像できる位置である。すなわち、CCDカメラ55の基準位置Pは、光軸のずれがない投写レンズ160を介して正常に投写された画像を基準とした相対位置として設定されたものである。したがって、CCDカメラ55の基準位置Pの位置のデータから、投写レンズ160の基準光軸Sの位置を取得することが可能となる。
【0047】
5)CCDカメラ55の基準位置設定が終了したら、光学ユニット170の機種番号およびこの機種番号におけるCCDカメラ55の位置を機種データとして上記のファイルに登録する(処理S15)。
【0048】
6)液晶パネル141Gの位置調整を行うための6軸位置調整ユニット31の、調整開始位置を上記のファイルに登録する。この位置は、製品設計上の液晶パネル141Gの画像形成領域の中心の位置とする(処理S16)。
7)CCDカメラ55の1画素のサイズの設定を行い(処理S17)、上記のファイルに登録する(処理S18)。
【0049】
8)最後に、アライメント用基準パターンの登録を行う(処理S19)。具体的には、図14に示すように、画素部分G1と画素以外の部分G2の辺の比率が略2:1(面積比4:5)となる略正方形状の領域を基準パターンBPとし、該パターンBPの形状および投写画像領域上での配置位置を登録する。尚、この基準パターンBPは、各液晶パネル141R、141G、141Bの四隅部分に対応して設定する必要があるので、12(4×3)個の基準パターン、およびリトライパターン12(4×3)個を登録しておく。
9)すべての基準パターンの登録が終了したら、これらのデータを機種データとして上記のファイルに正式に登録する(処理S20)。
【0050】
(4-2)調整操作
調整操作は、図15のフローチャートに従って実行される。
1)まず、調整対象となる光学ユニット170の機種に合わせてクランプ治具33を選択した後、該クランプ治具33に光学ユニット170を固定するとともに、クランプ治具33を載置台35上の所定位置にセットする(処理S21)。
2)コンピュータ70に展開されたプログラム上で、先の機種登録操作で登録された機種データの中から、調整対象となる光学ユニット170に相当する機種データを呼び出す(処理S22)。
【0051】
3)プログラム上に機種データが呼び出されたら、投写レンズ160とクロスダイクロイックプリズム150を挟んで対向位置にある液晶パネル141Gを用いて、CCDカメラ55の配置位置を補正する(処理S23)。この作業は図16のフローチャートに従う。
【0052】
3-1)まず、機種データに登録されたCCDカメラ55の配置位置をコンピュータ70から出力し、載置台51内部のサーボ機構により移動機構57を動かす。移動機構57によってスクリーン53の面に沿ってCCDカメラ55を移動させて図17(A)で示される基準位置Pにセットする(処理S231)。この基準位置Pは、図13に示した処理S15によって予め記憶させておいた位置である。
【0053】
3-2)図17(A)で示される通り、液晶パネル141Gをスクリーン53と平行な平面内で移動させる(処理S232)。この液晶パネル141Gの移動は、スクリーン53に投写される画像がCCDカメラ55の基準位置Pに合わせ込まれるまで行われる(処理S233)。このとき、液晶パネル141Gの画像形成領域の中心Oは、図13に示した処理S16によって登録された調整開始位置から離れていくことになる。そして、液晶パネル141Gの画像形成領域の中心Oの移動量Dは、サーボ機能を備えたマイクロメータ等の計測手段で計測されている。この移動量Dは、基準光軸Sに対する液晶パネル141の画像形成領域の中心Oのずれに対応している。したがって、移動量Dにより、調整対象である投写レンズ160の実際の光軸位置を把握することが可能である。
【0054】
3-3)次に、 処理S233で計測された移動量DからCCDカメラ55の移動量αDを算出する(処理S234)。移動量αDは液晶パネル141Gと投写レンズ160との距離と、投写レンズ160とスクリーン53との距離との比αを移動量Dに乗じることによって求められる。処理S232〜S234により、基準光軸位置Sと調整対象となる光学ユニット170に含まれる投写レンズ160の光軸位置S1とのずれを計測する計測手順が実行される。
【0055】
3-4)その後、図17(B)に示される通り、CCDカメラ55をスクリーン53に沿ってαDだけ移動させる(処理S235)。すなわち、基準位置Pから補正位置P’に移動させる。
【0056】
3-5)さらに、図17(B)に示される通り、液晶パネル141Gを図13に示した処理S16によって登録された調整開始位置に戻す(処理S236)。これにより液晶パネル141Gの画像形成領域の位置とライトガイドLGの開口部の位置とのずれはなくなる。
【0057】
3-6)以上の作業が終了したら、6軸位置調整ユニット31による実際のフォーカス、アライメント調整を開始する。
【0058】
4)再び図15のフローチャートに戻って説明する。まず、液晶パネル141Gのフォーカス・アライメント調整を行う。このため、プログラムの表示画面71上でデータクリア操作を行った後、液晶パネル141Gを狭持する6軸位置調整ユニット31を表すSTAGE1を選択し(処理S24)、液晶パネル141Gのフォーカス・アライメント調整作業ができるようにする。
5)上記6軸位置調整ユニット31に設けられる光源ユニット37の調整用光源部371Aから光束を射出し(処理S25)、透過型スクリーン53上に液晶パネル141Gの四隅部分の投写画像を形成する。
【0059】
6)各CCDカメラ55は、この投写画像のフォーカスを合わせて撮像し、画像信号としてコンピュータ70に出力する(処理S26)。コンピュータ70のディスプレイ上の表示画面71には、画面表示ビュー72上に各CCDカメラ55により撮像された映像が表示され、画像処理ビュー73上に画像処理を行った後の該STAGE1の測定データが表示される(処理S27)。
7)この状態で画像処理ビュー73の「Measurement」ボタンを押すと、投影している液晶パネル141Gの四隅部分の位置を測定し、6軸位置調整ユニット31の各軸の移動量を軸移動量表示ビュー74に表示する(処理S28)。具体的には、まず、画像処理ビュー73上で基準パターンに相当する部分を検出し、検出された基準パターンが画面上のどの位置にあるかを検出し、検出結果が機種登録操作で登録された配置位置とどれだけずれているかを計算して、この結果を軸移動量表示ビュー74の各軸移動量として表示する。
【0060】
8)軸移動量表示ビュー74の各軸移動量の表示値に基づいて、6軸位置調整ユニット31の各軸調整つまみを操作して、液晶パネル141Gの平面位置、面内回転位置、および面外回転位置を調整する。各軸の調整作業は、手動つまみをサーボモータ等に変更することによって、自動化しても良い(処理S29)。一旦調整が終わったら、再び「Measurement」ボタンを押して、各軸の移動量を算出し(処理S30)、すべての軸の移動量が略0になるまで調整操作を繰り返す(処理S31)。
9)液晶パネル141Gの位置調整が終了したら、この際の各データを記憶装置に保存した後(処理S32)、光源ユニット37の固定用光源部371Bから紫外線を射出し、液晶パネル141Gの仮固定を行う(処理S33)。
【0061】
10)液晶パネル141Gの仮固定後、液晶パネル狭持部317の狭持片317A、317Bを外して、液晶パネル141Gをフリーにした状態で、再び「Measurement」ボタンを押して、位置測定を行う(処理S34)。この位置測定は、他の液晶パネル141R、141Bの位置調整を行う際の基準値となる。
【0062】
11)液晶パネル141Gの仮固定が終了したら、液晶パネル141Rのフォーカス・アライメント調整を行う。このため、液晶パネル141Rを狭持する6軸位置調整ユニット31を表すSTAGE2の調整準備を行う(処理S35)。具体的には、処理S33で得られたSTAGE1の基準値に基づいて、STAGE2の基準位置データを設定する。
12)以後、液晶パネル141Gの場合と同様の手順で液晶パネル141Rの位置調整を行い、調整が終了したら、固定用光源部371Bから紫外線を射出して液晶パネル141Rの仮固定を行う(処理S36)。
【0063】
13)そして、液晶パネル141Bも液晶パネル141Rと同様の手順で位置調整(フォーカス・アライメント調整)を行い、仮固定を行う。(処理S37)。この後、各液晶パネル141R、141G、141Bの本固定を行う。なお、処理S33、S36、S37において、本固定まで行うようにしても構わない。
【0064】
(5)実施形態の効果
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
すなわち、基準光軸位置Sと調整対象となる光学ユニット170の投写レンズ160の光軸位置S1とのずれを計測し、この計測値に基づいてCCDカメラ55をスクリーン53に沿って移動させることで、光軸位置S1のずれによる調整作業の不具合を解消し、表示影の発生を回避することができる。
【0065】
また、本実施形態では、基準位置を、CCDカメラ55の基準位置Pによって把握するようにしたから、 基準光軸位置Sを容易に把握することができる。しかも、計測手順を、液晶パネル141Gを移動させて投写レンズ160からスクリーン53に投写される画像をCCDカメラ55の基準位置Pに合わせ込む工程(図16の処理S232、S233)と、この工程における液晶パネル141Gの移動量DからCCDカメラ55の移動量を算出する工程(S234)とによって実行するようにしたから、表示影を発生させる原因となる投写レンズ160の光軸位置S1のずれを補正するためのCCDカメラ55の移動量αDが正確に求められて、表示影の発生を確実に防止することができる。また、投写レンズ160に対しクロスダイクロイックプリズム150を挟んで対向する位置にある液晶パネル141Gを用いてCCDカメラ55の配置位置の補正(図15の処理23)を行うようにしたので、図15に示した一連の処理を実行するための作業が容易となる。つまり、液晶パネル141R、141Bのフォーカス、アライメント調整は、クロスダイクロイックプリズム150を挟んで対向する位置にある液晶パネル141Gを基準として行われる。したがって、液晶パネル141Gのフォーカス、アライメント調整が、他のパネル141R、141Bの調整に先駆けて行われることとなる。したがってフォーカス、アライメント調整の前に行われるCCDカメラの位置の補正S23を液晶パネル141Gを用いて行うようにすれば、その後に行われるパネル141Gのフォーカス、アライメント調整への移行がスムーズになるからである。
【0066】
(6)実施形態の変形
尚、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すよな変形をも含むものである。
前記実施形態では、調整対象は透過型の液晶パネルを用いたプロジェクタに使用される光学ユニット170であったが、これに限らず、反射型の液晶パネルを用いたのプロジェクタにも応用することが可能である。また、パネルの枚数も3枚に限られず、複数であれば良い。なお、パネルの枚数によっては、一部のパネルが単に光の強度を変調する(色光ではない光の変調を行う)ものとなる場合がある。さらに、複数のパネルによって変調される光を合成する光学系が、クロスダイクロイックプリズムのような色光を合成する光学素子はなく、偏光ビームスプリッタのような色とは無関係な光を合成するものを用いて構成される場合もある。本発明は、このように、色光でない光を変調する光変調装置や色光合成光学系以外の合成光学系を用いたプロジェクタにも、応用することが可能である。さらに、光変調装置は、液晶パネルに限られず、プラズマ素子やマイクロミラーを用いた光変調装置であっても良い。すなわち、先に説明した位置調整装置2や一連の作業手順は、複数の光変調装置を有する様々なプロジェクタに適用することが可能である。
その他、本発明の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の光変調装置の位置調整方法および位置調整装置によれば、調整対象となる光学ユニットの投写光学系の光軸位置がずれていても、適切な調整作業を実行することができ、表示影の発生が回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光変調装置の位置調整方法の調整対象となる光学ユニットを含むプロジェクタの構造を表す模式図である。
【図2】前記実施形態における調整対象となる光学ユニットの構造を表す外観斜視図である。
【図3】前記実施形態における調整対象となる光学ユニットの構造を表す分解斜視図である。
【図4】前記実施形態における光変調装置の位置調整装置の構造を表す側面図である。
【図5】前記実施形態における光変調装置の位置調整装置の構造を表す平面図である。
【図6】前記実施形態における調整装置本体を構成する位置調整機構の構造を表す側面図である。
【図7】前記実施形態における光源ユニットの光源配置を表す正面図である。
【図8】前記実施形態における調整装置本体を構成するクランプ治具の構造を表す外観斜視図である。
【図9】前記実施形態におけるクランプ治具の構造を表す垂直断面図である。
【図10】前記実施形態における透過型スクリーンの構造を表す背面図である。
【図11】前記実施形態における光変調装置の位置調整装置の制御、画像処理の構造を説明するためのブロック図である。
【図12】前記実施形態における光変調装置の位置調整装置を制御処理するプログラムを実行した際の画面表示である。
【図13】前記実施形態におけるフォーカスアライメント調整を行う手順を説明するためのフローチャートである。
【図14】前記実施形態における基準パターン設定の方法を説明するための模式図である。
【図15】前記実施形態におけるプロジェクタのフォーカスアライメント調整を行う手順を説明するためのフローチャートである。
【図16】図15の処理S23を実行する具体的な手順を説明するためのフローチャートである。
【図17】前記実施形態の要部を説明するための概略図である。
【図18】従来例を説明するための概略図である。
【符号の説明】
2 光変調装置の位置調整装置
30 調整装置本体
31 位置調整機構
53 スクリーン
55 検出装置(CCDカメラ)
57 移動機構
70 制御部(コンピュータ)
141R、141G、141B 光変調装置(液晶パネル)
311 変調装置用位置調整装置(平面位置調整部)
150 色合成光学系(クロスダイクロイックプリズム)
160 投写光学系(投写レンズ)

Claims (6)

  1. 少なくとも複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光を合成する合成光学系と、この合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系とを備えた光学ユニットを調整対象とし、前記投写光学系を介してスクリーンに表示された投写画像の情報を検出装置で検出して、前記光変調装置の位置を調整する光変調装置の位置調整方法であって、
    調整対象となる前記光学ユニットの前記投写光学系の光軸位置と基準光軸位置とのずれを計測する計測手順と、この計測手順で計測されたずれの量を補正するように前記検出装置を前記スクリーンに沿って移動させる移動手順と、この移動手順で前記検出装置を移動させた後に前記光変調装置の位置調整を行う調整手順と、を備えたことを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  2. 請求項1に記載の光変調装置の位置調整方法において、
    前記計測手順は、前記光変調装置を移動させて、前記投写光学系から前記スクリーンに投写される画像を予め設定された前記検出装置の基準位置に合わせ込む工程と、
    この工程における前記光変調装置の移動量から前記検出装置の移動量を算出する工程と、を備えたことを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光変調装置の位置調整方法において、
    前記計測手順は、前記合成光学系を挟んで前記投写光学系と対向する位置にある前記光変調装置を用いて実行されることを特徴とする光変調装置の位置調整方法。
  4. 少なくとも複数の光変調装置と、各光変調装置で変調された光を合成する合成光学系と、この合成光学系で合成された光束を拡大投写して投写画像を形成する投写光学系とを備えた光学ユニットを調整対象として、前記光変調装置の位置を調整する光変調装置の位置調整装置であって、
    前記投写光学系を介して投写された画像を表示するスクリーンと、このスクリーンに表示された投写画像の情報を検出する検出装置と、この検出装置によって検出された情報に基づいて前記光変調装置を移動させる変調装置用位置調整装置と、前記検出装置を前記スクリーンに沿って移動させる移動装置と、前記変調装置用位置調整装置と前記移動装置とを制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記光学ユニットの前記投写光学系の光軸位置と基準光軸位置とのずれを計測する計測手順と、この計測手順で計測されたずれの量を補正するように前記移動装置によって前記検出装置を移動させる移動手順と、この移動手順で前記検出装置を移動させた後に前記変調装置用位置調整装置によって前記光変調装置の位置調整を行う調整手順と、を実行できるように構成されたことを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  5. 請求項4に記載の光変調装置の位置調整装置において、
    前記制御部は、前記検出装置の基準位置を記憶可能に構成され、
    前記計測手順は、前記変調装置用位置調整装置によって前記光変調装置を移動させて、前記投写光学系から前記スクリーンに投写される画像を前記制御部に記憶された前記検出装置の基準位置に合わせ込む工程と、この工程における前記光変調装置の移動量から前記検出装置の移動量を算出する工程と、によって実行されることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の光変調装置の位置調整装置において、
    前記計測手順は、前記合成光学系を挟んで前記投写光学系と対向する位置にある前記光変調装置を用いて実行されることを特徴とする光変調装置の位置調整装置。
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