JP2005156594A - 光源装置、および光学装置の製造装置 - Google Patents

光源装置、および光学装置の製造装置 Download PDF

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誠司 布山
Masashi Kitabayashi
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Abstract

【課題】 1台で複数の色光を射出可能とするとともに、構造を簡素化して小型化を図れる光源装置、および光学装置の製造装置を提供する。
【解決手段】光学装置の製造装置を構成する光源装置としての調整用光源装置70は、光束を射出する光源ランプユニット71と、この光源ランプユニット71から射出された光束を3つの色光に分離する色分離光学装置73と、この色分離光学装置73にて分離された3つの色光を外部の所定位置に導光する3つの光ファイバ74とを備えている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、光源装置、および光学装置の製造装置に関する。
従来、R,G,Bの3つの色光を色光毎に画像情報に応じて変調する3つの光変調装置、およびこれら光変調装置が取り付けられ、変調された3つの光束を合成して画像光を形成する色合成光学装置を備える光学装置と、形成された光学像を拡大投射する投射レンズとを備えたプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタでは、各光変調装置は投射レンズのバックフォーカスの位置に必ずなければならない。また、より鮮明な画像を得るために、各光変調装置間での画素ずれ、投射レンズからの距離のずれの発生を防止する必要がある。
このため、プロジェクタの製造時において、各光変調装置を投射レンズのバックフォーカス位置に正確に配置するフォーカス調整、および、各光変調装置の画素を一致させるアライメント調整が高精度に実施される。そして、このような調整を実施して光学装置を製造する光学装置の製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この光学装置の製造装置では、光変調装置としての液晶パネルに光束を導入する光源装置と、液晶パネルおよび色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズムを介し投射レンズで拡大投射された光束を投影するスクリーンと、スクリーンに投影された画像を検出する光束検出装置と、この光束検出装置で検出された画像に基づいて、液晶パネルのフォーカス・アライメント調整を実施する位置調整装置とを備える。
このうち、光源装置は、例えば、R,G,B色光用の各液晶パネルに対応して3台で構成される。そして、各光源装置としては、以下の構成が一般的に採用されている。
すなわち、各光源装置は、白色光を射出する光源ランプ、光源ランプから射出される白色光をR,G,Bのいずれかの色光に変換する色フィルタ、色フィルタにて変換された色光を外部の所定位置に導光する光ファイバ、光源ランプを駆動するための光源駆動回路、および、光源ランプの駆動時の温度上昇を抑制する冷却ファン等の冷却装置等を備えて構成される。
特開2001−235795号公報
特許文献1に記載の製造装置では、3つの各液晶パネルに対してR,G,B色光をそれぞれ導入するために、3台の光源装置を必要とする。3台の光源装置を構成するためには、上述した光源ランプ、色フィルタ、光ファイバ、光源駆動回路、および冷却装置等の略同一の部材が3つ必要となり、製造装置において、製造コストが高騰するとともに、3台の光源装置の設置スペースの増加により製造装置の小型化の阻害要因となる。
このため、1台で複数の色光を射出可能とするとともに、構造の簡素化を図れる光源装置の開発が望まれている。
本発明の目的は、1台で複数の色光を射出可能とするとともに、構造を簡素化して小型化を図れる光源装置、および光学装置の製造装置を提供することにある。
本発明の光源装置は、光束を射出する光源ランプと、この光源ランプから射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、この色分離光学装置にて分離された複数の色光を外部の所定位置に導光する複数の導光部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、光源装置は、光源ランプと、色分離光学装置と、複数の導光部とを備えているので、1つの光源ランプから射出された光束を色分離光学装置にて複数の色光に分離でき、さらに、複数の導光部にて外部の所定位置に複数の色光を導光することができる。このため、従来のような複数の光源装置により複数の色光を射出する構成と比較して、1つの光源ランプにて複数の色光を射出可能な構成であり、また、光源ランプに対応する光源駆動回路および冷却装置等も各1つで対応できる構成となり、製造コストの低減を図れるとともに、光源装置をコンパクトに纏め、構造を簡素化して小型化を図れる。
本発明の光源装置では、前記色分離光学装置および前記複数の導光部の光路間に配置され、前記複数の色光の光量をそれぞれ調整する複数の光量調整部を備えていることが好ましい。
ここで、光量調整部としては、例えば、複数の色光を部分的に透過させる光変調素子、複数の色光を部分的に遮蔽する光学絞り等を採用できる。
本発明では、光源装置が複数の光量調整部を備えているので、該光量調整部にて複数の色光の光量を調整できる。例えば、光源ランプとして高輝度型の光源ランプを採用した場合には、光量調整部により複数の色光の光量をそれぞれ調整することで、光源装置を搭載する機器の使用に応じた照度を有する各色光を供給できる。
本発明の光源装置では、前記光量調整部は、前記複数の色光を部分的に遮蔽する光学絞りであることが好ましい。
本発明によれば、光量調整部は、光学絞りから構成されているので、簡単な機構で複数の色光の光量調整が可能となる。
本発明の光源装置では、前記光量調整部は、所定の回動軸を中心として回動自在とする板状部材から構成され、前記板状部材には、前記色光の光軸位置を通り、回動方向に延出する開口部が形成され、前記開口部は、回動方向一端から他端にかけて幅狭となるように形成されていることが好ましい。
本発明によれば、光量調整部は開口部を有する板状部材から構成され、この開口部は回動方向一端から他端にかけて幅狭となるように形成されているので、簡単な構造で複数の色光の精密な光量調整が可能になる。
本発明の光源装置では、前記色分離光学装置および前記複数の導光部の光路間に配置され、前記色光を遮光する遮光位置、および前記色光を遮光しない非遮光位置にそれぞれ移動自在に構成される色光遮光部を備えていることが好ましい。
本発明によれば、光源装置が色光遮光部を備えているので、複数の色光の少なくともいずれかの色光のみを使用する場合には、複数の色光のうちの使用しない色光に対応する色光遮光部を遮光位置に位置付けることで使用しない色光を容易に遮光できる。
本発明の光源装置では、前記光源ランプおよび前記色分離光学装置の光路間に配置され、前記光源ランプから射出された光束を遮光する遮光位置および前記光源ランプから射出された光束を遮光しない非遮光位置にそれぞれ移動自在に構成される全遮光部を備えていることが好ましい。
本発明によれば、光源装置が全遮光部を備えているので、一時的に光源装置を使用しない場合には、全遮光部を遮光位置に位置付けることで、光源ランプから射出される光束を遮光することができ、光源装置をその都度消灯しなくてもよい。そして、再度使用する場合には、全遮光部を非遮光位置に位置付けることで瞬時に光源装置から光束を射出させることができる。
本発明の光学装置の製造装置は、複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取り付けられる光束入射端面を有し、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、上述した光源装置と、前記色合成光学装置、およびこの色合成光学装置を介した光学像を拡大投射する投射光学装置を載置する載置部と、前記投射光学装置から射出された光学像が投影される画像形成部と、前記画像形成部に投影された光学像に基づいて、前記色合成光学装置に対する前記複数の光変調装置の位置調整を実施する位置調整部とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、光学装置の製造装置は、上述した光源装置を備えているので、上述した光源装置と同様の作用・効果を享受できる。
また、光学装置の製造装置は、1つの光源ランプにて複数の色光を射出可能とする光源装置を備えているので、従来のような3台の光源装置を備える構成と比較して、消費電力の低減を図れる。
さらに、光源装置を構成する光源ランプが1つで構成されているので、従来のような複数台の光源装置を備える構成と比較して、製造装置内の温度上昇を抑制できる。したがって、光源装置を構成する光源ランプとして、高輝度型の光源ランプを使用可能となり、画像形成部上に投影される光学像の照度を高めることができる。そして、照度の高い光学像を認識することで、色合成光学装置に対する各光変調装置の調整誤差を低減でき、高精度な位置調整が実施可能となる。
また、上述のように光源装置の光源ランプとして高輝度型の光源ランプを採用した場合には、光源ランプから射出される光束の照度が必要以上に高すぎて画像形成部上に投影される光学像の輪郭がぼやけてしまうことがある。このような場合には、例えば、光源装置に複数の色光の光量をそれぞれ調整可能とする光量調整部を備えた構成とすれば、光量調整部により光学像の輪郭をはっきりさせることができ、色合成光学装置に対する各光変調装置の高精度な位置調整が可能となる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記画像形成部に投影された光学像を前記画像形成部の裏面側から検出する画像検出部を備え、前記画像検出部は、前記画像形成部に投影された光学像を複数の色光毎の光学像に分解する色分離光学部と、前記色分離光学部にて分解された色光毎の光学像を撮像する複数の撮像素子とを含んで構成されていることが好ましい。
本発明によれば、製造装置が、画像検出部を備えているので、画像形成部に投影された光学像を検出でき、目視にて画像形成部に投影された光学像を確認する場合と比較して、色合成光学装置に対する各光変調装置の位置調整をさらに高精度に実施できる。
また、画像検出部は、色分離光学部と、複数の撮像素子とを含んで構成されている。このことにより、複数の色光を各光変調装置に導入して各光変調装置に対応する光学像を画像形成部に同時に投影し、投影された各光学像を画像検出部に同時に検出させることができる。すなわち、色合成光学装置に対する各光変調装置の位置調整を同時に実施することができる。したがって、製造装置を構成する光源装置として、射出する複数の色光の少なくともいずれかを遮光可能とする色光遮光部を備えた構成としなくてもよく、光源装置の構成の簡素化を図れる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構造〕
図1は、本発明の実施形態に係る複数の光変調装置および色合成光学装置を含む光学装置を備えるプロジェクタ100の構造を示す図である。
このプロジェクタ100は、インテグレータ照明光学系110、色分離光学系120、リレー光学系130と、光学装置140と、投射光学装置としての投射レンズ160とを備える。これら光学部品110〜140,160は、図示しない光学部品用筐体内に載置固定される。
インテグレータ照明光学系110は、光学装置140を構成する後述する3枚の液晶パネルの画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系であり、光源装置111と、第1レンズアレイ112と、第2レンズアレイ113と、偏光変換素子114と、重畳レンズ115とを備えている。
これらのうち、光源装置111は、放射状の光線を射出する光源ランプ111Aと、この光源ランプ111Aから射出された放射光を反射する楕円面鏡111Bと、光源ランプ111Aから射出され楕円面鏡111Bにより反射された光を平行光とする平行化凹レンズ111Cとを備える。なお、平行化凹レンズ111Cの平面部分には、図示しないUVフィルタが設けられている。また、光源ランプ111Aとしては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水銀ランプが多用される。さらに、楕円面鏡111Bおよび平行化凹レンズ111Cの代わりに、放物面鏡を用いてもよい。
第1レンズアレイ112は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ111Aから射出される光束を、複数の部分光束に分割している。
第2レンズアレイ113は、第1レンズアレイ112と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ112は、重畳レンズ115とともに、第1レンズアレイ112の各小レンズの像を後述する液晶パネル上に結像させる機能を有している。
偏光変換素子114は、第2レンズアレイ113と重畳レンズ115との間に配置される。このような偏光変換素子114は、第2レンズアレイ113からの光を1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置140での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子114によって1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ115によって最終的に光学装置140の後述する液晶パネル上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネルを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ111Aからの光のほぼ半分を利用することができない。
そこで、偏光変換素子114を用いることにより、光源ランプ111Aからの射出光をほぼ1種類の偏光光に変換し、光学装置140での光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子114は、たとえば特開平8−304739号公報に紹介されている。
色分離光学系120は、2枚のダイクロイックミラー121,122と、反射ミラー123とを備え、ダイクロイックミラー121、122によりインテグレータ照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ133、および反射ミラー132、134を備え、色分離光学系120で分離された色光、赤色光を赤色光用の後述する液晶パネルまで導く機能を有している。
この際、色分離光学系120のダイクロイックミラー121では、インテグレータ照明光学系110から射出された光束の青色光成分が反射するとともに、赤色光成分と緑色光成分とが透過する。ダイクロイックミラー121によって反射した青色光は、反射ミラー123で反射し、フィールドレンズ170を通って青色用の後述する液晶パネルに達する。このフィールドレンズ170は、第2レンズアレイ113から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の赤、緑色光用の後述する液晶パネルの光入射側に設けられたフィールドレンズ170も同様である。
ダイクロイックミラー121を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー122によって反射し、フィールドレンズ170を通って緑色用の後述する液晶パネルに達する。一方、赤色光はダイクロイックミラー122を透過してリレー光学系130を通り、さらにフィールドレンズ170を通って赤色光用の後述する液晶パネルに達する。なお、赤色光にリレー光学系130が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ131に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ170に伝えるためである。なお、リレー光学系130には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
光学装置140は、光源ランプ111Aから射出された光束を画像情報に応じて変調し、変調された光束を合成して射出するものであり、3枚の光変調装置となる液晶パネル141R,141G,141B(赤色光用の液晶パネルを141R、緑色光用の液晶パネルを141G、青色光用の液晶パネルを141Bとする)と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム144とを備えている。
液晶パネル141R,141G,141Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系120で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル141R,141G,141Bとこれらの光束入射側にある入射側偏光板142および射出側にある射出側偏光板143によって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
具体的な図示は省略するが、液晶パネル141R,141G,141Bは、TFTのスイッチング素子がマトリックス状に配列し、該スイッチング素子によって電圧が印加される画素電極を備えた駆動基板と、画素電極に対応して対向電極を備えた対向基板とで構成される。
クロスダイクロイックプリズム144は、3枚の液晶パネル141R,141G,141Bから射出された各色光毎に変調された画像を合成してカラー画像を形成するものである。なお、クロスダイクロイックプリズム144には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。そして、クロスダイクロイックプリズム144で合成されたカラー画像は、投射レンズ160から射出され、スクリーン上に拡大投射される。
投射レンズ160は、光学装置140で変調された光学像を拡大投射するものであり、具体的な図示は省略するが、ズームレンズの倍率変換のレンズ群および焦点調節用のレンズ群等が鏡筒内に配置され、これらレンズ群の相互位置を変更することにより、投影像の倍率変換および焦点調節を行っている。
〔光学装置の構造〕
図2は、光学装置140および投射レンズ160が一体化された状態を示す斜視図である。
光学装置140は、液晶パネル141R,141G,141Bおよびクロスダイクロイックプリズム144を有する光学装置本体140Aと、該光学装置本体140Aを支持固定するヘッド体150とを備えて構成されている。
図2に示すように、光学装置140と投射レンズ160とは、ヘッド体150により一体的に組み合わされ、このように一体化することで、プロジェクタ100の高性能化に対応して、光学装置本体140Aに対して投射レンズ160を高精度に位置決めしている。
図3は、光学装置本体140Aの構造を示す分解斜視図である。
光学装置本体140Aは、液晶パネル141R,141G,141Bがクロスダイクロイックプリズム144の側面三方を囲むように、液晶パネル141R,141G,141Bとクロスダイクロイックプリズム144とが一体的に形成されたものである。具体的には、図3に示すように、各液晶パネル141R,141G,141Bは、保持枠145内に収納され、この保持枠145の四隅部分に形成される孔145Aに透明樹脂製のピン146を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに接着固定された、いわゆるPOP(Panel On Prism)構造によりクロスダイクロイックプリズム144に固定されている。ここで、保持枠145には、矩形状の開口部145Bが形成され、各液晶パネル141R,141G,141Bは、この開口部145Bで露出し、この露出部分が画像形成領域となる。すなわち、各液晶パネル141R,141G,141Bのこの領域に各色光R,G,Bが導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
ヘッド体150は、図2に示すように、マグネシウム合金等からなる側面略L字状の構造体である。
このヘッド体150において、側面略L字状の水平面が光学装置本体140Aを載置固定する光学装置本体設置部151として機能し、側面略L字状の垂直面が投射レンズ160を設置する投射レンズ設置部152として機能する。
このうち、投射レンズ設置部152には、図示を省略するが、平面略中央部分に光学装置本体140Aから射出される光束を透過する開口が形成されるとともに、前記開口周縁に投射レンズ160を固定するための固定用孔および投射レンズ160を位置決めするための位置決め突起が形成されている。
そして、投射レンズ160の鏡筒161(図2)の光束入射側端部に取り付けられたフランジ162には、ヘッド体150の投射レンズ設置部152の前記固定用孔および前記位置決め突起に対応して複数の孔が形成されており、前記位置決め突起を前記孔に挿通することで投射レンズ160がヘッド体150に対して位置決めされ、前記孔にねじ163を挿通してヘッド体150の前記固定用孔に螺合することで、投射レンズ160とヘッド体150とが一体的に固定される。
このような光学装置140では、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム144に接着固定する際に、各液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス調整、アライメント調整、および固定を略同時期に行わなければいけないので、各液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス、アライメント調整を実施可能とする製造装置が必要となる。
〔光学装置の製造装置の構造〕
図4、図5は、光学装置の製造装置2を示す図である。具体的に、図4は、製造装置2の側面図であり、図5は、製造装置2の平面図である。なお、図4、図5では、説明を簡略化するために、製造対象となる光学装置140から射出される光束の光軸方向をZ軸とし、このZ軸に直交する2軸をそれぞれX軸およびY軸とする。
この製造装置2は、図4または図5に示すように、製造装置本体30と、スクリーンユニット50と、当該製造装置2全体の動作制御および画像処理を実施する制御装置(図13参照)とを備えている。これらのうち、製造装置本体30およびスクリーンユニット50は、暗室20内部に配置され、暗室20は製造装置本体30およびスクリーンユニット50を囲む側板21および天板22と、製造装置本体30を囲むカーテン23とを備え、光学装置140の製造は、この暗室20内で実施される。
〔製造装置本体の構造〕
製造装置本体30は、製造対象となる光学装置140が載置され、クロスダイクロイックプリズム144の各光束入射端面に液晶パネル141R,141G,141Bを位置調整して固定する部分である。この製造装置本体30は、図4または図5に示すように、3つの位置調整部としての6軸位置調整装置31と、製造対象となる光学装置140および投射レンズ160を支持固定する載置部としてのクランプ治具32と、6軸位置調整装置31およびクランプ治具32を載置する載置台33とを備えている。
〔6軸位置調整装置の構造〕
図6は、6軸位置調整装置の構造を示す側面図である。
6軸位置調整装置31は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに対して、液晶パネル141R,141G,141Bの配置位置を調整するものである。この6軸位置調整装置31は、図6に示すように、載置台33上のレール331に沿って移動可能に設置される平面位置調整部311と、この平面位置調整部311の先端部分に設けられる面内回転位置調整部313と、この面内回転位置調整部313の先端部分に設けられる面外回転位置調整部315と、この面外回転位置調整部315の先端部分に設けられる液晶パネル保持部317とを備えている。
平面位置調整部311は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに対する進退位置および平面位置を調整する部分である。この平面位置調整部311は、図6に示すように、載置台33のレール331上に摺動可能に設けられる基部311Aと、この基部311A上に立設される脚部311Bと、この脚部311Bの上部先端部分に設けられ、面内回転位置調整部313が接続される接続部311Cとを備えている。
基部311Aは、図示しないモータなどの駆動部により、載置台33のZ軸方向(図6中、左右方向)に移動する。
脚部311Bは、側部に設けられる図示しないモータなどの駆動部によって基部311Aに対してX軸方向(図6中、紙面と直交する方向)に移動する。
接続部311Cは、図示しないモータなどの駆動部によって、脚部311Bに対してY軸方向(図6中、上下方向)に移動する。
面内回転位置調整部313は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに対する液晶パネル141R,141G,141Bの面内方向回転位置の調整を行う部分である。この面内回転位置調整部313は、図6に示すように、平面位置調整部311の先端部分に固定される円柱状の基部313Aと、この基部313Aの円周方向に回転自在に設けられる回転調整部313Bとを備えている。
このうち、回転調整部313Bは、図示しないモータなどの駆動部によって、回転位置が調整され、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに対する液晶パネル141R,141G,141Bの面内方向回転位置を高精度に調整する。
面外回転位置調整部315は、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに対する液晶パネル141R,141G,141Bの面外方向回転位置の調整を行う部分である。この面外回転位置調整部315は、図6に示すように、面内回転位置調整部313の先端部分に固定されるとともに、水平方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された基部315Aと、この基部315Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられ、垂直方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された第1調整部315Bと、この第1調整部315Bの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられる第2調整部315Cとを備えている。そして、基部315Aの側部に設けられた図示しないモータなどの駆動部によって、第1調整部315Bが摺動し、第1調整部315Bの上部に設けられた図示しないモータなどの駆動部によって、第2調整部315Cが摺動し、クロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに対する液晶パネル141R,141G,141Bの面外方向回転位置を高精度に調整できる。
液晶パネル保持部317は、製造対象となる液晶パネル141R,141G,141Bを保持する部分である。この液晶パネル保持部317は、第2調整部315Cの先端から突出する4本の柱部材317Aと、これら柱部材317Aを介して固定された基材317Bと、この基材317Bの先端側にねじ止め固定される基部317Cと、この基部317Cからその先端部分が突出するように収納され、各液晶パネル141R,141G,141Bに当接するパッド317Dと、このパッド317Dを介して、各液晶パネル141R,141G,141Bを真空吸着する吸引装置317Eとを備えている。
図7は、液晶パネル保持部317の基部317Cを正面から見た平面図である。
基部317Cは、中央部分が突出した、断面凸状の中空部材である。
この基部317Cにおいて、突出部分3171における矩形状の先端面の略中央部分には、液晶パネル141R,141G,141Bの矩形状の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源孔317C1と、該調整用光源孔317C1の外側に配置され、保持枠145の四隅の孔145A位置に応じて設定された固定用光源孔317C2と、調整用光源孔317C1の内側に配置され、パッド317Dを露出するための十字状の孔317C3とが形成されている。
また、基部317Cの後部側で外側に張り出した張り出し部分3172には、4つのねじ孔317C4が形成されており、この4つのねじ孔317C4に図示しないねじを挿通することにより、基部317Cは基材317Bにねじ止めされている。
パッド317Dは、多孔質性で伸縮自在な弾性部材であって、基部317Cに収納される図示しない本体部分と、この本体部分から所定寸法分突出するとともに、その突出部分の先端面が十字孔317C3に対応する寸法で十字状に形成された十字部分317D1とを備える。このようなパッド317Dが基部317Cに取り付けられると、その十字部分317D1が基部317Cの先端面から突出することになる。このため、各液晶パネル141R,141G,141Bは、基部317Cには当接せずに、パッド317Dの十字部分317D1のみに当接する。
吸引装置317Eは、具体的な図示を省略するが、図6に示すように、所定のエアーホース317E1を介して、基部317Cおよびパッド317D近傍に接続され、各液晶パネル141R,141G,141Bを真空吸着によってパッド317Dに保持させるものである。
〔載置台の構造〕
載置台33は、製造装置2内を移動自在に構成され、6軸位置調整装置31およびクランプ治具32を製造装置2内の所定位置に配置する。この載置台33の内部には、図示は省略するが、調整用光源装置および固定用光源装置が設置されている。
〔調整用光源装置の構造〕
図8は、調整用光源装置70の構成を示す平面図である。
調整用光源装置70は、製造対象である光学装置140に調整用光束を導入するものである。この調整用光源装置70は、図8に示すように、光源ランプとしての光源ランプユニット71と、電源ユニット72と、色分離光学装置73と、導光部としての光ファイバ74と、全遮光部75と、光量調整部76と、色光遮光部77と、これら光源ランプユニット71、電源ユニット72、色分離光学装置73、光ファイバ74、全遮光部75、光量調整部76、および色光遮光部77が内部の所定位置に収納配置される光源装置用筐体78とを備える。
なお、図示は省略したが、調整用光源装置70は、上述した構成の他、光源ランプユニット71および/または電源ユニット72を冷却する冷却ファン等の冷却装置を備えている。
光源ランプユニット71は、白色光を射出するものであり、図8に示すように、放射光源となる発光管711と、発光管711から射出された放射光を揃えて射出するリフレクタ712と、発光管711およびリフレクタ712が内部の所定位置に収納配置されるランプハウジング713と、ランプハウジング713の光束射出側にリフレクタ712の開口部分を塞ぐように配置される防爆ガラス714とを備える。
この光源ランプユニット71は、ランプ出力が320Wの高輝度型UHP(Ultra High Performance)ランプから構成される。このように、ランプ出力が高い光源ランプユニット71を採用することで、調整用光源装置70から射出される光束の照度を高めることができる。なお、本実施形態では、光源ランプユニット71としてランプ出力が320Wのものを採用したが、これに限らず、例えば、300W以上のランプ出力を有する光源ランプであれば、調整用光源装置70から射出される光束の照度を十分に高めることができる。
電源ユニット72は、外部から供給される電力を、調整用光源装置70を構成する部材に供給するものである。この電源ユニット72は、図8に示すように、電源装置721と、ランプ駆動回路722とを備える。
電源装置721は、図示しない電源ケーブルを通して外部から供給された電力をランプ駆動回路722、全遮光部75、光量調整部76、および前記冷却装置等に供給する。
ランプ駆動回路722は、光源ランプユニット71の発光管711に電源装置721から供給された電力を供給するものであり、光源ランプユニット71と電気的に接続されている。
色分離光学装置73は、光源ランプユニット71から射出された光束を導光するとともに、3つの色光に分離するものである。この色分離光学装置73は、図8に示すように、集光レンズ731、反射ミラー732,735〜739、ダイクロイックミラー733,734とを備え、光源ランプユニット71から射出された白色光を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
具体的に、集光レンズ731は、光源ランプユニット71から射出された光束を、光ファイバ74の光束入射側開口部分に集光する機能を有している。集光レンズ731を介した光束は、反射ミラー732にて略90°偏向された後、ダイクロイックミラー733に入射する。ダイクロイックミラー733では、入射した光束の赤色光成分が透過するとともに、緑色光成分と青色光成分とが反射する。ダイクロイックミラー733を透過した赤色光は、反射ミラー738,739で反射し、赤色光用の光ファイバ74の光束入射側開口部分に集光される。
ダイクロイックミラー733によって反射した緑色光および青色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー734によって反射し、反射ミラー735,736によってさらに反射され、緑色光用の光ファイバ74の光束入射側開口部分に集光される。一方、青色光はダイクロイックミラー734を透過して反射ミラー737で反射され、青色光用の光ファイバ74の光束入射側開口部分に集光される。
光ファイバ74は、色分離光学装置73にて分離された3つの色光を調整用光源装置70外部の所定位置に導光するものであり、図8に示すように、3つの色光に対応して3つの光ファイバ74R,74G,74B(赤色光用の光ファイバを74R、緑色光用の光ファイバを74G、青色光用の光ファイバを74Bとする)にて構成される。
これら光ファイバ74R,74G,74Bの光束入射側端部には、口金741が取り付けられ、これら口金741が光源装置用筐体78の一側面にそれぞれ取り付けられている。
また、これら光ファイバ74R,74G,74Bは、光束射出側端部が4つに分岐され、図6に示すように、R,G,B色光用の各6軸位置調整装置31を構成する液晶パネル保持部317の基材317Bおよび基部317Cと接続し、その先端部分が基部317Cの4つの調整用光源孔317C1に当接する。光ファイバ74R,74G,74Bにて導光された調整用光束は、調整用光源孔317C1から射出されて各液晶パネル141R,141G,141Bにおける画像形成領域の四隅部分に照射される。
全遮光部75は、板状の遮光部材から構成され、光源ランプユニット71から射出された全光束を遮光可能に構成されている。この全遮光部75は、図8に示すように、反射ミラー732およびダイクロイックミラー733の間に配置され、図示しないモータなどの駆動部により、反射ミラー732から射出される光束を遮光する遮光位置、および遮光しない非遮光位置をスライド移動自在に構成されている。
光量調整部76は、色分離光学装置73にて分離された3つの色光に対応して3つの光量調整部76R,76G,76Bで構成され、反射ミラー739,736,737と光ファイバ74R,74G,74Bの光路間にそれぞれ配置される。そして、光量調整部76は、光学絞りであり、色分離光学装置73にて分離された3つの色光の光量を調整可能に構成されている。
図9は、光量調整部76を光軸方向から見た平面図である。
光量調整部76は、板状の遮光部材から構成され、図9に示すように、回動軸761を中心として回動自在に構成されている。
この光量調整部76には、図9に示すように、調整用光源装置70内の照明光軸Aを通り、当該光量調整部76の回動方向に延出する開口部762が形成されている。この開口部762は、回動方向の一端762Aから他端762Bにかけて、次第に幅狭となる形状を有している。すなわち、光量調整部76が回動軸761を中心として回動し、開口部762の一端762Aが照明光軸Aの位置に配置された際には、反射ミラー736,737,739で反射された光束Lを全て透過させる。また、この状態から、光量調整部76が回動軸761を中心として回動し、照明光軸Aの位置に開口部762の他端762Bが近づくにつれ、反射ミラー736,737,739で反射された光束Lが開口部762の周縁部分にて遮光され、光束Lの光量が低減する。
なお、この光量調整部76は、図示しないモータ等の駆動部により、回動軸761を中心に回動自在に構成されている。本実施形態では、図8に示すように、回動軸761の先端には、光源装置用筐体78の外部に露出する回動つまみ763が設けられ、手動操作によっても光量調整部76を回動自在に構成されている。
色光遮光部77は、色分離光学装置73にて分離された3つの色光に対応して3つの色光遮光部77R,77G,77B(赤色光用の色光遮光部を77R、緑色光用の色光遮光部を77G、青色光用の色光遮光部を77Bとする)で構成され、各光量調整部76の光路後段にそれぞれ配置される。
この色光遮光部77は、板状の遮光部材から構成され、光量調整部76を介した色光を遮光可能に構成されている。この色光遮光部77は、駆動部であるソレノイドアクチュエータ771を備え、ソレノイドアクチュエータ771が駆動することにより、光量調整部76を介した色光を遮光する遮光位置、および遮光しない非遮光位置を回動自在に構成されている。
以上説明した、調整用光源装置70が、本発明に係る光源装置に相当する。
〔固定用光源装置の構造〕
固定用光源装置は、液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム144の光束入射端面144Aに固定するに際し、紫外線硬化型接着剤を硬化させる固定用光束(紫外線)を射出するものであり、図示しない光ファイバにより固定用光束が導光される。前記光ファイバは、6軸位置調整装置31を構成する液晶パネル保持部317の基材317Bおよび基部317Cと接続し、その先端部分が基部317Cの固定用光源孔317C2に当接する。前記光ファイバにて導光された固定用光束は、固定用光源孔317C2から射出されて保持枠145の四隅の孔145A位置に照射され、すなわち、保持枠145とクロスダイクロイックプリズム144とをピン146を介して接着固定する。
なお、前記固定用光源装置は、図示しない光源駆動回路等の駆動部により駆動する。
〔スクリーンユニットの構造〕
図10は、スクリーンユニット50を裏面側から見た平面図である。
スクリーンユニット50は、製造対象となる光学装置140から射出され投射レンズ160にて拡大投射された光束を投影するとともに、投影された光束を検出する部分である。このスクリーンユニット50は、図4、図5、または図10に示すように、載置台51と、画像形成部としての透過型スクリーン53と、画像検出部としての光束検出装置55とを備えている。
載置台51は、図4または図5に示すように、製造装置本体30と所定の距離を設けて配置され、透過型スクリーン53および光束検出装置55を載置するものである。この載置台51の上面には、Z軸方向(図4、図5中、左右方向)に延びる3本のレール511が設けられている。
透過型スクリーン53は、載置台51上面のレール511とZ軸方向(図4、図5中、左右方向)に移動自在に係合し、製造対象となる光学装置140から射出され投射レンズ160にて拡大投射された光束を投影するものである。なお、透過型スクリーン53の移動は、図示しないモータなどの駆動部の駆動により実施される。この透過型スクリーン53は、図10に示すように、周囲に設けられる矩形状の枠体531、およびこの枠体531の内側に設けられるスクリーン本体533を備えている。スクリーン本体533は、例えば、不透明樹脂層上に光学ビーズを均一に分散配置して構成することができ、光学ビーズが配置された側から光束を入射すると、光学ビーズがレンズとなって、該光束をスクリーン本体533の裏面側に射出するようになっている。
光束検出装置55は、透過型スクリーン53の裏面に配置され、スクリーン本体533の裏面側に形成される投射画像を検出するものである。この光束検出装置55は、図4、図5、または図10に示すように、3CCDカメラ551と、移動機構553とを備える。
図11は、3CCDカメラ551の構造を模式的に示す図である。
3CCDカメラ551は、スクリーン本体533の裏面側で形成される投射画像を検出して電気信号として出力するものであり、透過型スクリーン53上に表示される矩形状の投射画像の四隅部分近傍に移動機構553を介して4つ配置されている。この3CCDカメラ551は、図11に示すように、外部からの光束を内部に集光する集光レンズ551Aと、この集光レンズ551Aのバックフォーカス位置に配置された撮像部551Bとを備えて構成されている。
このうち、撮像部551Bは、集光レンズ551Aのバックフォーカス位置に形成された画像平面551B1と、この画像平面551B1上の画像を赤、青、緑の3色に分解する色分離光学部としてのダイクロイックプリズム551B2と、このダイクロイックプリズム551B2の光束射出端面に設置され、射出されるそれぞれの色光が結像する3つの撮像素子としてのCCD551B3とを備えている。なお、撮像部551Bは、この構成に限らず、図12に示すような構成でもよい。
具体的に、ダイクロイックプリズム551B2は、3体のプリズムで構成される。これら3体の間には、青色光反射膜および緑色光反射膜が形成されている。これにより、入射した光束は、R,G,Bの各色光に分解される。また、ここでは、3体のプリズムの間に青色光反射膜および緑色光反射膜が形成されているが、これに限らず、その他、青色光反射膜および赤色光反射膜、または、赤色光反射膜および緑色光反射膜が形成された構成であってもよい。
そして、3つのCCD551B3は、製造装置本体30を構成する前記制御装置と電気的に接続されており、該CCD551B3で変換された色光毎の画像信号(R,G,B信号)は前記制御装置に入力され、画像処理が実施される。
移動機構553は、枠体531の四隅部分近傍に設けられる基部553Aと、この基部553Aに対して、X軸方向(図10中、左右方向)に摺動可能に設けられる4本の軸部材553Bと、各々の軸部材553BにY軸方向(図10中、上下方向)に摺動自在に取り付けられ、3CCDカメラ551を支持固定するカメラ取付部553Cとを備えている。なお、各軸部材553Bおよび各カメラ取付部553Cの移動は、図示しないモータなどの駆動部の駆動により実施される。
〔制御装置による制御構造〕
図13は、制御装置90による製造装置2の制御構造を示すブロック図である。
制御装置90は、CPU(Central Processing Unit)およびハードディスクを備えたコンピュータで構成され、種々のプログラムを実行して製造装置2全体を制御する。この制御装置90は、図13に示すように、操作部91と、表示部92と、制御部93とを備える。
操作部91は、例えば、キーボードおよびマウス等で入力操作される図示しない各種操作ボタンを有している。この操作ボタンの入力操作を実施することにより、制御装置90を適宜動作させるとともに、例えば、表示部92に表示される情報に対して、制御装置90の動作内容の設定等が実施される。そして、作業者による操作部91の入力操作により、操作部91から適宜所定の操作信号を制御部93に出力する。
なお、この操作部91としては、操作ボタンの入力操作に限らず、例えば、タッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもできる。
表示部92は、制御部93に制御され、所定の画像を表示する。例えば、制御部93にて処理された画像の表示、または、操作部91の入力操作により、制御部93の後述するメモリに格納する情報を設定入力、または更新する際、制御部93から出力されるメモリ内のデータを適宜表示させる。この表示部92は、例えば、液晶や有機EL(electroluminescence)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)等が用いられる。
制御部93は、CPUを制御するOS(Operating System)上に展開されるプログラムとして構成され、操作部91からの操作信号の入力に応じて、所定のプログラムを実行し、製造装置2を駆動制御するとともに、スクリーンユニット50の光束検出装置55で撮像された画像に基づいて製造装置2を駆動制御する。この制御部93は、図13に示すように、画像取込部931と、画像処理部932と、駆動制御部933と、メモリ934とを備える。
画像取込部931は、例えば、ビデオキャプチャボード等で構成され、光束検出装置55の3CCDカメラ551から出力されるR,G,B信号を入力し、入力した各信号を画像信号に変換して画像処理部932に出力する。
画像処理部932は、画像取込部931から出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施し、処理した結果に基づいて液晶パネル141R,141G,141Bの姿勢最適位置を判定する。そして、判定した姿勢最適位置に基づく所定の信号を駆動制御部933に出力する。また、画像処理部932は、画像信号に基づいて、調整用光源装置70の光量調整部76の回動最適位置を判定する。そして、判定した光量調整部76の回動最適位置をメモリ934に格納する。
駆動制御部933は、所定の制御プログラム、画像処理部932から出力される信号に基づいて、駆動部933Aに制御信号を出力し、駆動部933Aに製造装置本体30を構成する6軸位置調整装置31、固定用光源装置80、調整用光源装置70の光量調整部76および全遮光部75、スクリーンユニット50を構成する透過型スクリーン53および光束検出装置55の移動機構553を駆動させる。なお、駆動部933Aは、上述したように、モータ、光源駆動回路、ソレノイドアクチュエータ等にて構成される。
また、駆動制御部933は、所定の制御プログラムに基づいて、調整用光源装置70のランプ駆動回路722に制御信号を出力し、ランプ駆動回路722に光源ランプユニット71を駆動させる。
メモリ934は、所定の制御プログラム、機種データ、および、画像処理部932から出力される情報を格納する。
〔光学装置の製造方法〕
次に、上述した製造装置2による光学装置140の製造方法を図面に基づいて説明する。
図14は、光学装置140の製造方法を説明するフローチャートである。
先ず、光学装置140を製造する前に、事前準備として、プロジェクタの機種に応じた調整用光源装置70における各色光の光量、画像処理用の基準パターン、および3CCDカメラ551の基準位置を予め取得しておく(処理S1〜S6)。
具体的には、フォーカス位置およびアライメント位置が予め調整されたマスター光学装置と、このマスター光学装置に対応するマスターレンズとをクランプ治具32にセットする(処理S1)。ここで、マスター光学装置は、基準クロスダイクロイックプリズムに、3枚の基準光変調装置(液晶パネル)を一体に設けたものである。また、マスターレンズは、マスター光学装置の機種に応じた投射レンズであり、平均的な光学特性を有するものである。
次に、作業者は、制御装置90の操作部91を操作し、プロジェクタの機種に応じた機種データの登録作業を実施する旨の所定のプログラムを呼び出す。制御装置90の制御部93は、メモリ934に格納されたプログラムを読み出し、以下の処理を実施する。
先ず、制御部93の駆動制御部933は、調整用光源装置70のランプ駆動回路722に所定の制御信号を出力し、光源ランプユニット71を駆動させ、マスター光学装置の各基準光変調装置に光束を導入させる(処理S2)。
処理S2の後、制御部93は、マスター光学装置を介しマスターレンズにて拡大投射され透過型スクリーン553に投影された投影像を、光束検出装置55の3CCDカメラ551に検出させる(処理S3)。この際、駆動制御部933は、駆動部933Aに所定の制御信号を主力して光束検出装置55の移動機構553を駆動させ、光束を確実に受光できる位置に3CCDカメラ551を移動させる。この3CCDカメラ551で撮像された画像は、赤、緑、青の3色に分解されて、R,G,B信号として制御部93に入力される。
処理S3の後、制御部93は、3CCDカメラ551にて撮像された画像に基づいて、調整用光源装置70における光量調整部76を駆動制御し、R,G,B各色光の光量の調整を実施する(処理S4)。
例えば、制御部93の画像処理部932は、画像取込部931にてR,G,B信号を変換した各画像信号を入力する。また、画像処理部932は、入力した各画像信号の出力値を算出し、算出した出力値と、3CCDカメラ551の飽和出力値とを比較する。そして、画像処理部932は、算出した出力値を前記飽和出力値よりも所定値だけ低くする旨、すなわち、3CCDカメラ551にて投影像を良好に認識可能な状態にする旨の制御指令を駆動制御部933に出力する。駆動制御部933は、画像処理部932からの制御指令に基づく所定の制御信号を駆動部933Aに出力し、調整用光源装置70の光量調整部76R,76G,76Bを回動させる。この各光量調整部76の回動により、調整用光源装置70から射出される各色光の光量が調整され、3CCDカメラ551にて投影像が良好に認識可能となる。
処理S4の後、制御部93は、各光量調整部76の回動位置をマスター光学装置の機種に応じた機種データとしてメモリ934に格納するとともに、液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス調整時における3CCDカメラ551の基準位置、および液晶パネル141R,141G,141Bのアライメント調整時における基準パターンをマスター光学装置の機種に応じた機種データとしてメモリ934に格納する(処理S5)。
図15,16は、3CCDカメラ551にて撮像された画像の一例を示す図である。
具体的に、例えば、図15に示すように、基準光変調装置の四隅に対応した端部位置から、対角内側方向に移動し、各画像200A〜200Dに画素領域CAのみを表示できる位置が、3CCDカメラ551のフォーカス調整用の基準位置となる。
また、例えば、図16に示すように、各画像200A〜200Dにおいて、画素領域CAとこの画素領域CA以外の領域を所定の比率に設定した略正方形状の領域が、液晶パネル141R,141G,141Bのアライメント調整用の基準パターンBPとなる。また、この時の3CCDカメラ551の位置が機種に応じたアライメント調整用の基準位置となる。
以上の処理S1〜S5の後、駆動制御部933は、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、調整用光源装置70の全遮光部75をスライド移動させて遮光位置に位置付け、光源ランプユニット71から射出される全光束を遮光させる(処理S6)。
処理S6の後、制御部93は、他の機種に応じた機種データをさらに登録するか否かの選択を促す情報を表示部92に表示させる(処理S7)。ここで、作業者は、他の機種の機種データをさらに登録する場合には、クランプ治具32に設置されたマスター光学装置およびマスターレンズを、他のマスター光学装置およびマスターレンズに交換するとともに(処理S8)、操作部91を操作して他の機種の機種データをさらに登録する旨の入力操作を実施する。そして、上述した処理S2〜処理S6の処理が再度実施され、他の機種に応じた機種データがメモリ934に登録される。
一方、作業者は、他の機種の機種データをこれ以上登録しない場合には、以下に示すように、光学装置140の製造を開始する。
先ず、作業者は、クランプ治具32に設置されたマスター光学装置およびマスターレンズを取り外す。そして、製造対象となる光学装置140に対応するマスターレンズをクランプ治具32に設置するとともに、製造装置2に光学装置140を設置する(処理S9)。
具体的に、光学装置140の製造装置2への設置は、クロスダイクロイックプリズム144がヘッド体150に固定されたユニットをクランプ治具32に設置する。また、液晶パネル141R,141G,141Bを、紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン146を保持枠145の四隅の孔145Aに挿入した状態で、6軸位置調整装置31の液晶パネル保持部317に吸着保持させる。
処理S9の後、作業者は、制御装置90の操作部91を操作し、製造する光学装置140の機種に応じた所定のプログラムを呼び出す。制御装置90の制御部93は、メモリ934に格納されたプログラムを読み出し、光学装置140の製造を開始する。
制御部93は、メモリ934に格納された機種データのうち、製造対象となる光学装置140の機種に応じた機種データを呼び出す(処理S10)。
そして、駆動制御部933は、呼び出した機種データに基づいて、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、移動機構553を駆動させ、3CCDカメラ551を光学装置140の機種に応じたフォーカス調整基準位置に設置する(処理S11)。
また、駆動制御部933は、呼び出した機種データに基づいて、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、各光量調整部76を駆動させ、各光量調整部76を光学装置140の機種に応じた基準回動位置に設置する(処理S12)。
処理S12の後、駆動制御部933は、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、調整用光源装置70の全遮光部75をスライド移動させて非遮光位置に位置付け、R,G,B各色光を液晶パネル141R,141G,141Bに導入させる(処理S13)。
そして、制御部93は、光学装置140を介しマスターレンズにて拡大投射され透過型スクリーン553に投影された投影像を、3CCDカメラ551に検出させる(処理S14)。この3CCDカメラ551で撮像された画像は、赤、緑、青の3色に分解されて、R,G,B信号として制御部93に入力される。
処理S14の後、制御部93は、以下に示すように、3CCDカメラ551から出力されるR,G,B信号に基づいて、液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス調整(クロスダイクロイックプリズム144に対して近接隔離する方向の位置調整)を同時に実施する(処理S15)。なお、以下では、説明を簡略化するために、液晶パネル141Gのフォーカス調整のみを説明する。他の液晶パネル141R,141Bのフォーカス調整も、液晶パネル141Gのフォーカス調整と同様に実施するものとする。
具体的に、画像処理部932は、画像取込部931から出力される各画像信号を読み込み、例えば図15または図16において、液晶パネル141Gの四隅部分の画像200A〜200Dから特定の指標値(例えば、画像200A〜200Dの所定位置での輝度値、画像200A〜200Dの所定領域内でのコントラスト値等)を算出する。そして、この算出した指標値をメモリ934に格納するとともに、所定の制御指令を駆動制御部933に出力する。
そして、駆動制御部933は、画像処理部932から出力される制御指令に基づいて、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、駆動部933Aに6軸位置調整装置31を駆動させ、液晶パネル141Gをクロスダイクロイックプリズム144に対して近接隔離する方向に所定距離移動させる。
このような指標値の取得、および液晶パネルの移動を繰り返し実施した後、画像処理部932は、算出した四隅の指標値がほぼ等しくなり、かつ、最も大きくなる位置を液晶パネル141Gのフォーカス最適位置として判定する。そして、画像処理部932は、フォーカス最適位置に液晶パネル141Gを位置付ける旨の制御指令を駆動制御部933に出力し、駆動制御部933が駆動部933Aを介して6軸位置調整装置31を駆動制御して液晶パネル141Gをフォーカス最適位置に位置付ける。
処理S15において液晶パネル141R,141G,141Bのフォーカス調整を実施した後、制御部93は、呼び出した機種データに基づいて、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、移動機構553を駆動させ、3CCDカメラ551を光学装置140の機種に応じたアライメント調整基準位置に設置する(処理S16)。
処理S16の後、制御部93は、以下に示すように、液晶パネル141R,141G,141Bのアライメント調整を略同時に実施する(処理S17)。なお、以下では、説明を簡略化するために、液晶パネル141Gのアライメント調整のみを説明する。他の液晶パネル141R,141Bのアライメント調整も、液晶パネル141Gのフォーカス調整と同様に実施するものとする。
具体的に、制御部93は、3CCDカメラ551にて液晶パネル141Gの四隅部分の画像を取り込む。そして、取り込んだ画像から基準パターンBP(図16)に相当する部分を検出し、検出されたパターンの位置と、機種データに含まれ光学装置140の機種に応じた基準パターンBPの位置とのずれ量を算出する。この後、制御部93は、算出したずれ量に基づいて、駆動部933Aに所定の制御信号を出力し、6軸位置調整装置31を移動させ、検出されたパターンの位置が基準パターンBPの位置に一致するように、液晶パネル141Gのアライメント調整(平面位置、面内回転位置、および面外回転位置調整)を実施する。
処理S17において液晶パネル141R,141G,141Bのアライメント調整を実施した後、制御部93は、駆動部933Aに所定の制御信号を出力して固定用光源装置80を駆動させ、ピン146に紫外線を照射して液晶パネル141R,141G,141Bをクロスダイクロイックプリズム144の各光束入射端面144Aに固定する(処理S18)。
以上のような処理S1〜処理S18により、光学装置140が製造される。
上述した本実施形態においては、製造装置2を構成する調整用光源装置70は、1つの光源ランプユニット71から射出された光束を色分離光学装置73にてR,G,Bの3つの色光に分離でき、さらに、3つの光ファイバ74R,74G,74Bにて調整用光源装置70外部の所定位置に3つの色光を導光できる。このため、従来のような3台の光源装置によりR,G,Bの3つの色光を射出する構成と比較して、1つの光源ランプユニット71にて3つの色光を射出可能な構成であり、また、光源ランプユニット71に対応するランプ駆動回路722および冷却装置も各1つで対応できる構成となり、製造コストの低減を図れるとともに、調整用光源装置70をコンパクトに纏め、構造を簡素化して小型化を図れる。
また、調整用光源装置70を構成する光源ランプユニット71が1つで構成されているので、従来のような3台の光源装置を備える構成と比較して、製造装置2内の温度上昇を抑制できる。したがって、本実施形態のように、光源ランプユニット71として、高輝度型UHPランプを採用しても製造装置2内の温度上昇を十分に抑制できる。そして、このような光源ランプユニット71を採用することで、透過型スクリーン53上に投影される投影像の照度を高めることができ、3CCDカメラ551にて投影像を良好に認識でき、
クロスダイクロイックプリズム144に対する液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を高精度に実施できる。
さらに、調整用光源装置70は、光量調整部76を備えているので、光源ランプユニット71から射出される光束の照度が必要以上に高すぎて透過型スクリーン53上に投影される投影像の輪郭がぼやけ、3CCDカメラ551にて投影像を良好に認識させることができない場合であっても、光量調整部76にてR,G,B各色光の光量を調整することで、3CCDカメラ551にて投影像を良好に認識させることが可能となる。
この光量調整部76は、回動軸761を中心として回動自在とし、開口部762を有する板状の遮光部材から構成され、開口部762は回動方向一端762Aから他端762Bにかけて、次第に幅狭となる形状を有しているので、簡単な構造で3つの色光の精密な光量調整が実施できる。
さらにまた、調整用光源装置70は、色光遮光部77を備えているので、クロスダイクロイックプリズム144に対する液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を実施する際に、例えば、液晶パネル141R,141G,141Bを順番に位置調整する場合、位置調整を実施していない液晶パネル141R,141G,141Bに対応する色光を色光遮光部77にて遮光できる。また、透過型スクリーン53上に投影される投影像を目視にて確認する際でも、液晶パネル141R,141G,141Bの少なくともいずれかに対応する色光の遮光を色光遮光部77にて実施すれば、確認したい液晶パネル141R,141G,141Bに対応する投影像のみを目視にて確認できる。
また、調整用光源装置70は、全遮光部75を備えているので、複数の機種データを連続して登録するために、マスターレンズおよびマスター光学装置の交換を実施する際に、一時的に光源ランプユニット71から射出される光束を全遮光部75にて遮光することで、光源ランプユニット71をその都度消灯しなくてもよい。そして、再度使用する場合に全遮光部75による遮光状態を解除すれば、瞬時に光源ランプユニット71から光束を射出できる。
そして、製造装置2は、上述した調整用光源装置70を備えることで、該製造装置2自体の製造コストの低減、および小型化を図れる。
また、製造装置2は、1つの光源ランプユニット71にて3つの色光を射出可能とする調整用光源装置70を備えているので、従来のような3台の光源装置を備える構成と比較して、消費電力の低減を図れる。
さらに、製造装置2は、光束検出装置55を備えているので、透過型スクリーン53に投影された投影像を検出でき、目視にて透過型スクリーン53に投影された投影像を確認する場合と比較して、クロスダイクロイックプリズム144に対する液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を高精度に実施できる。
この光束検出装置55の3CCDカメラ551は、ダイクロイックプリズム551B2および3つのCCD551B3を含んで構成される撮像部551Bを備えているので、各液晶パネル141R,141G,141Bに対応する投影像を透過型スクリーン53に同時に投影させ、各投影像を3CCDカメラ551にて同時に検出させることができる。すなわち、クロスダイクロイックプリズム144に対する各液晶パネル141R,141G,141Bの位置調整を同時に実施することができる。したがって、例えば、調整用光源装置70の色光遮光部77を省略することが可能となり、このような構成では調整用光源装置70の構成のさらなる簡素化を図れる。
また、製造装置2は、該製造装置2全体を制御する制御装置90を備えているので、光学装置140の製造を略全自動で実施でき、作業者にそれほど煩雑な作業を実施させることがない。
この制御装置90は、調整用光源装置70から射出される各色光の光量の調整を実施する際、3CCDカメラ551からの信号の出力値が3CCDカメラ551の飽和出力値よりも所定値だけ低くなるように調整用光源装置70の光量調整部76を駆動制御するので、3CCDカメラ551にて投影像を最適な照度で検出させることができる。
[6.実施形態の変形]
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
前記実施形態では、調整用光源装置70の光源ランプユニット71として、高輝度型UHPランプを採用したが、これに限らず、従来使用されていたランプ出力の低い光源ランプを採用した構成でも、本発明の目的を達成できる。
前記実施形態において、色分離光学装置73の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らず、その他の構成を採用してもよい。例えば、白色光をR,G,Bの各色光に分離する機能を有する部材として、ダイクロイックミラー733,734を採用していたが、これに限らず、白色光をR,G,Bの各色光に分解するダイクロイックプリズムを採用した構成としてもよい。
前記実施形態では、光量調整部76は、光学絞りである構成を説明したが、これに限らず、複数の色光を部分的に透過させる液晶パネル等の光変調素子にて構成してもよい。また、光量調整部76は、回動することで色光の光量を調整する構成としたが、スライド移動することで色光の光量を調整する構成としてもよい。すなわち、開口部762を、スライド方向一端から他端にかけて幅狭となる形状とすればよい。
また、全遮光部75も同様に、スライド移動することで光束の遮光を実施する構成としたが、回動することで光束の遮光を実施する構成としてもよい。
さらに、色光遮光部77も同様に、回動することで色光の遮光を実施する構成としたが、スライド移動することで色光の遮光を実施する構成としてもよい。
前記実施形態では、透過型スクリーン53上の投影像を3CCDカメラ551にて撮像する構成としたが、通常のCCDカメラ、またはMOSセンサ等の撮像素子にて撮像する構成としてもよい。また、光束検出装置55を省略して、透過型スクリーン53上の投影像を目視にて確認する構成としてもよい。
前記実施形態では、調整用光源装置70は、3つの色光を射出可能とする構成としたが、これに限らず、2つの色光を射出可能とする構成、4つ以上の色光を射出可能とする構成としてもよい。
前記実施形態において、光学装置140の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らず、色合成光学装置および光変調装置を備えていればよく、ヘッド体150を省略した構成等を採用してもよい。また、例えば、光学装置140は、光学装置140は、3つの液晶パネル141R,141G,141Bを備える構成としたが、これに限らず、2つの液晶パネルを備える構成、4つ以上の液晶パネルを備える構成としてもよい。
前記実施形態では、調整用光源装置70を光学装置140の製造装置2に搭載した構成を説明したが、これに限らず、その他の光学機器を製造する製造装置、光束を照射することで光学機器を構成する光学部品の位置を調整する調整装置等に搭載する構成としてもよい。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の光源装置は、1台で複数の色光を射出可能とするとともに、構造を簡素化して小型化を図れるため、プロジェクタに用いられる光学装置の製造装置に搭載される光源装置として有用である。
本実施形態に係る複数の光変調装置および色合成光学装置を含む光学装置を備えるプロジェクタの構造を示す図。 前記実施形態における光学装置および投射レンズが一体化された状態を示す斜視図。 前記実施形態における光学装置本体の構造を示す分解斜視図。 前記実施形態における光学装置の製造装置を示す図。 前記実施形態における光学装置の製造装置を示す図。 前記実施形態における6軸位置調整装置の構造を示す側面図。 前記実施形態における液晶パネル保持部の基部を正面から見た平面図。 前記実施形態における調整用光源装置の構成を示す平面図。 前記実施形態における光量調整部を光軸方向から見た平面図。 前記実施形態におけるスクリーンユニットを裏面側から見た平面図。 前記実施形態における3CCDカメラの構造を模式的に示す図。 前記実施形態における撮像部の他の例を示す図。 前記実施形態における制御装置による製造装置の制御構造を示すブロック図。 前記実施形態における光学装置の製造方法を説明するフローチャート。 前記実施形態における3CCDカメラにて撮像された画像の一例を示す図。 前記実施形態における3CCDカメラにて撮像された画像の一例を示す図。
符号の説明
2・・・製造装置、32・・・クランプ治具(載置部)、53・・・透過型スクリーン(画像形成部)、55・・・光束検出装置(画像検出部)、70・・・調整用光源装置、71・・・光源ランプユニット(光源ランプ)、73・・・色分離光学装置、74・・・光ファイバ(導光部)、75・・・全遮光部、76・・・光量調整部、77・・・色光遮光部、140・・・光学装置、141R,141G,141B・・・液晶パネル(光変調装置)、144・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、160・・・投射レンズ(投射光学装置)、551B2・・・ダイクロイックプリズム(色分離光学部)、551B3・・・CCD(撮像素子)、761・・・回動軸、762・・・開口部、762A・・・回動方向一端、762B・・・他端。

Claims (8)

  1. 光束を射出する光源ランプと、
    この光源ランプから射出された光束を複数の色光に分離する色分離光学装置と、
    この色分離光学装置にて分離された複数の色光を外部の所定位置に導光する複数の導光部とを備えていることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、
    前記色分離光学装置および前記複数の導光部の光路間に配置され、前記複数の色光の光量をそれぞれ調整する複数の光量調整部を備えていることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項2に記載の光源装置において、
    前記光量調整部は、前記複数の色光を部分的に遮蔽する光学絞りであることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項3に記載の光源装置において、
    前記光量調整部は、所定の回動軸を中心として回動自在とする板状部材から構成され、
    前記板状部材には、前記色光の光軸位置を通り、回動方向に延出する開口部が形成され、
    前記開口部は、回動方向一端から他端にかけて幅狭となるように形成されていることを特徴とする光源装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光源装置において、
    前記色分離光学装置および前記複数の導光部の光路間に配置され、前記色光を遮光する遮光位置、および前記色光を遮光しない非遮光位置にそれぞれ移動自在に構成される色光遮光部を備えていることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光源装置において、
    前記光源ランプおよび前記色分離光学装置の光路間に配置され、前記光源ランプから射出された光束を遮光する遮光位置および前記光源ランプから射出された光束を遮光しない非遮光位置にそれぞれ移動自在に構成される全遮光部を備えていることを特徴とする光源装置。
  7. 複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、各光変調装置が取り付けられる光束入射端面を有し、各光変調装置で変調された光学像を合成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、
    請求項1から請求項6のいずれかに記載の光源装置と、
    前記色合成光学装置、およびこの色合成光学装置を介した光学像を拡大投射する投射光学装置を載置する載置部と、
    前記投射光学装置から射出された光学像が投影される画像形成部と、
    前記画像形成部に投影された光学像に基づいて、前記色合成光学装置に対する前記複数の光変調装置の位置調整を実施する位置調整部とを備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  8. 請求項7に記載の光学装置の製造装置において、
    前記画像形成部に投影された光学像を前記画像形成部の裏面側から検出する画像検出部を備え、
    前記画像検出部は、前記画像形成部に投影された光学像を複数の色光毎の光学像に分解する色分離光学部と、前記色分離光学部にて分解された色光毎の光学像を撮像する複数の撮像素子とを含んで構成されていることを特徴とする光学装置の製造装置。
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