JP2008046412A - 光学装置の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を高精度、かつ、容易に調整できる光学装置の製造装置を提供する。
【解決手段】製造装置1は、光変調装置140に位置調整用の調整用光束を照射する調整用光源装置7と、プリズム150の光束射出側端面152に対向するように配設され、調整用光源装置7から射出され光変調装置140およびプリズム150を介した調整用光束を検出する光束検出装置3と、光束検出装置3にて検出された調整用光束に基づいて、光変調装置140およびプリズム150の相互の位置を調整する位置調整機構4とを備える。調整用光源装置7は、端面が光変調装置140に対向するように配設される支持板と、支持板の端面に沿って配設される複数の固体発光素子とを備え、光変調装置140の画像形成領域に略均一化した調整用光束を照射する面照明で構成されている。
【選択図】図3
【解決手段】製造装置1は、光変調装置140に位置調整用の調整用光束を照射する調整用光源装置7と、プリズム150の光束射出側端面152に対向するように配設され、調整用光源装置7から射出され光変調装置140およびプリズム150を介した調整用光束を検出する光束検出装置3と、光束検出装置3にて検出された調整用光束に基づいて、光変調装置140およびプリズム150の相互の位置を調整する位置調整機構4とを備える。調整用光源装置7は、端面が光変調装置140に対向するように配設される支持板と、支持板の端面に沿って配設される複数の固体発光素子とを備え、光変調装置140の画像形成領域に略均一化した調整用光束を照射する面照明で構成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、光学装置の製造装置に関する。
従来、R,G,Bの3つの色光を色光毎に画像情報に応じて変調する3つの光変調装置(液晶パネル)、および、これら光変調装置が取り付けられ、変調された3つの光束を合成して画像光を形成する色合成光学装置(クロスダイクロイックプリズム)を備える光学装置と、形成された画像光を拡大投射する投射光学装置(投射レンズ)とを備えたプロジェクタが知られている。
このようなプロジェクタでは、鮮明な画像を得るために、各液晶パネルは投射レンズのバックフォーカス位置に必ずなければならない。また、より鮮明な画像を得るために、各液晶パネル間での画素ずれの発生を防止する必要がある。
このため、プロジェクタの製造時において、各液晶パネルを投射レンズのバックフォーカス位置に正確に配置するフォーカス調整、および、各液晶パネルの画素を一致させるアライメント調整が高精度に実施されている。そして、このような調整を実施して光学装置を製造する光学装置の製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の製造装置では、液晶パネルに位置調整用の調整用光束を導入する調整用光源装置として、4つの発光ダイオードと、各発光ダイオードの後段に配置される拡散板とを用いた構成を採用している。すなわち、調整用光源装置は、液晶パネルにおける矩形形状の画像形成領域の角隅部分にそれぞれ調整用光束を射出する各スポット光源として構成されている。
このようなプロジェクタでは、鮮明な画像を得るために、各液晶パネルは投射レンズのバックフォーカス位置に必ずなければならない。また、より鮮明な画像を得るために、各液晶パネル間での画素ずれの発生を防止する必要がある。
このため、プロジェクタの製造時において、各液晶パネルを投射レンズのバックフォーカス位置に正確に配置するフォーカス調整、および、各液晶パネルの画素を一致させるアライメント調整が高精度に実施されている。そして、このような調整を実施して光学装置を製造する光学装置の製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の製造装置では、液晶パネルに位置調整用の調整用光束を導入する調整用光源装置として、4つの発光ダイオードと、各発光ダイオードの後段に配置される拡散板とを用いた構成を採用している。すなわち、調整用光源装置は、液晶パネルにおける矩形形状の画像形成領域の角隅部分にそれぞれ調整用光束を射出する各スポット光源として構成されている。
ところで、調整用光源装置をスポット光源として構成した場合には、発光ダイオードから射出され拡散板を介した光束において、光軸近傍を進行する光線は、液晶パネルに対して種々の入射角度で入射する。一方、光軸から離間した部分を進行する光線は、液晶パネルに対して限られた入射角度で入射する。
そして、スポット光源から射出された光束の光軸と、液晶パネルおよびクロスダイクロイックプリズムを介した調整用光束を検出する光束検出装置(CCDカメラ)のレンズ光軸とが一致している状態(以下、一致状態)では、光束検出装置は、スポット光源から射出され種々の入射角度で液晶パネルに入射し、液晶パネルを介した調整用光束を検出することとなる。一方、スポット光源から射出された光束の光軸と、光束検出装置のレンズ光軸とが一致していない状態(以下、非一致状態)では、光束検出装置は、スポット光源から射出され限られた入射角度で液晶パネルに入射し、液晶パネルを介した調整用光束を検出することとなる。
ここで、例えば、液晶パネルとして、ブラックマトリクスの遮光領域にて光束が遮光され光利用効率が低下することを防止するために入射光束をブラックマトリクスの透光領域(画素領域)に集光するマイクロレンズアレイを用いた構成とした場合、前記一致状態においては、種々の入射角度の光線がマイクロレンズアレイに入射するため、マイクロレンズアレイにて画素領域に集光された略全ての光線は光束検出装置における光束の取り込み可能角度の範囲内の構成として光束検出装置に入射する。すなわち、光束検出装置にて検出された画像としては、画素領域が明確な画像となる。一方、前記非一致状態においては、限られた入射角度の光線がマイクロレンズアレイに入射するため、マイクロレンズアレイにて画素領域に集光された一部の光線はマイクロレンズアレイにてさらに曲げられ光束検出装置における光束の取り込み可能角度の範囲外の光線となる。すなわち、光束検出装置にて検出された画像としては、画素領域の一部が検出されず、画素領域全体が歪んだ画像となる。
したがって、特許文献1に記載の技術では、前記非一致状態において、画素領域全体が歪んだ画像となるため、該画像に基づいて、クロスダイクロイックプリズムに対して光変調装置を高精度に位置調整することが難しい。また、位置調整を高精度に実施するためには、調整用光源装置と光束検出装置とを前記一致状態となるように高精度な位置決めが必要となり、作業が煩雑化してしまう。
このため、光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を高精度、かつ、容易に調整できる技術が要望されている。
そして、スポット光源から射出された光束の光軸と、液晶パネルおよびクロスダイクロイックプリズムを介した調整用光束を検出する光束検出装置(CCDカメラ)のレンズ光軸とが一致している状態(以下、一致状態)では、光束検出装置は、スポット光源から射出され種々の入射角度で液晶パネルに入射し、液晶パネルを介した調整用光束を検出することとなる。一方、スポット光源から射出された光束の光軸と、光束検出装置のレンズ光軸とが一致していない状態(以下、非一致状態)では、光束検出装置は、スポット光源から射出され限られた入射角度で液晶パネルに入射し、液晶パネルを介した調整用光束を検出することとなる。
ここで、例えば、液晶パネルとして、ブラックマトリクスの遮光領域にて光束が遮光され光利用効率が低下することを防止するために入射光束をブラックマトリクスの透光領域(画素領域)に集光するマイクロレンズアレイを用いた構成とした場合、前記一致状態においては、種々の入射角度の光線がマイクロレンズアレイに入射するため、マイクロレンズアレイにて画素領域に集光された略全ての光線は光束検出装置における光束の取り込み可能角度の範囲内の構成として光束検出装置に入射する。すなわち、光束検出装置にて検出された画像としては、画素領域が明確な画像となる。一方、前記非一致状態においては、限られた入射角度の光線がマイクロレンズアレイに入射するため、マイクロレンズアレイにて画素領域に集光された一部の光線はマイクロレンズアレイにてさらに曲げられ光束検出装置における光束の取り込み可能角度の範囲外の光線となる。すなわち、光束検出装置にて検出された画像としては、画素領域の一部が検出されず、画素領域全体が歪んだ画像となる。
したがって、特許文献1に記載の技術では、前記非一致状態において、画素領域全体が歪んだ画像となるため、該画像に基づいて、クロスダイクロイックプリズムに対して光変調装置を高精度に位置調整することが難しい。また、位置調整を高精度に実施するためには、調整用光源装置と光束検出装置とを前記一致状態となるように高精度な位置決めが必要となり、作業が煩雑化してしまう。
このため、光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を高精度、かつ、容易に調整できる技術が要望されている。
本発明の目的は、光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を高精度、かつ、容易に調整できる光学装置の製造装置を提供することにある。
本発明の光学装置の製造装置は、複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、前記光変調装置に位置調整用の調整用光束を照射する調整用光源装置と、前記色合成光学装置の光束射出側端面に対向するように配設され、前記調整用光源装置から射出され前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した調整用光束を検出する光束検出装置と、前記光束検出装置にて検出された調整用光束に基づいて、前記光変調装置および前記色合成光学装置の相互の位置を調整する位置調整機構とを備え、前記調整用光源装置は、端面が前記光変調装置に対向するように配設される支持板と、前記支持板の前記端面に沿って配設される複数の固体発光素子とを備え、前記光変調装置の画像形成領域に略均一化した調整用光束を照射する面照明で構成されていることを特徴とする。
ここで、位置調整機構としては、光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を調整可能に構成されていればよく、例えば、色合成光学装置に対して光変調装置の位置を調整するように構成してもよく、あるいは、光変調装置に対して色合成光学装置の位置を調整するように構成してもよい。
また、固体発光素子としては、LED(Light Emitting Diode)素子、レーザダイオード、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等が例示できる。
また、固体発光素子としては、LED(Light Emitting Diode)素子、レーザダイオード、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等が例示できる。
本発明では、調整用光源装置は、支持板および複数の固体発光素子を備えた面照明で構成されている。このことにより、光変調装置の画像形成領域の各位置において、種々の入射角度で光線を入射させることができる。したがって、光変調装置がマイクロレンズアレイを有する構成の場合であったとしても、従来のような調整用光源装置と光束検出装置との高精度な位置決めを不要とし、光束検出装置にて検出された画素領域が明確な画像に基づいて、光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を高精度、かつ、容易に調整できる。
また、調整用光源装置は、複数の固体発光素子を用いた構成であるので、例えば調整用光源装置として超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の放電発光型の光源ランプを用いた構成と比較して、調整用光源装置自体の小型化が図れる。このため、製造装置の構造を簡素化し小型化できる。
さらに、面照明の発光領域を予め大きく形成しておけば、製造対象とする光学装置を構成する光変調装置の種々に応じて、すなわち、光変調装置の大きさに応じて、種々の調整用光源装置を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置の各画像形成領域に向けて良好に調整用光束を射出できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置を製造できる。
また、調整用光源装置は、複数の固体発光素子を用いた構成であるので、例えば調整用光源装置として超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の放電発光型の光源ランプを用いた構成と比較して、調整用光源装置自体の小型化が図れる。このため、製造装置の構造を簡素化し小型化できる。
さらに、面照明の発光領域を予め大きく形成しておけば、製造対象とする光学装置を構成する光変調装置の種々に応じて、すなわち、光変調装置の大きさに応じて、種々の調整用光源装置を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置の各画像形成領域に向けて良好に調整用光束を射出できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置を製造できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記調整用光源装置は、前記複数の固体発光素子の光束射出側に配設される拡散板を備えていることが好ましい。
ここで、拡散板としては、複数の固体発光素子から射出された光束を表面で拡散させる構成としてもよいし、あるいは、内部で拡散させる構成としてもよい。
本発明によれば、調整用光源装置が拡散板を備えているので、調整用光源装置に拡散板を用いない構成と比較して、複数の固体発光素子から射出された光束を拡散板により拡散し、より均一化した調整用光束を光変調装置に照射できる。また、調整用光源装置からの射出直後での調整用光束の均一度合いを高めることができ、調整用光源装置を光変調装置に近接して配置できる。このため、製造装置をさらに小型化できる。
ここで、拡散板としては、複数の固体発光素子から射出された光束を表面で拡散させる構成としてもよいし、あるいは、内部で拡散させる構成としてもよい。
本発明によれば、調整用光源装置が拡散板を備えているので、調整用光源装置に拡散板を用いない構成と比較して、複数の固体発光素子から射出された光束を拡散板により拡散し、より均一化した調整用光束を光変調装置に照射できる。また、調整用光源装置からの射出直後での調整用光束の均一度合いを高めることができ、調整用光源装置を光変調装置に近接して配置できる。このため、製造装置をさらに小型化できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記色合成光学装置を所定位置で保持する色合成光学装置保持部と、前記色合成光学装置保持部に保持された前記色合成光学装置の光束入射側端面に対向するように前記光変調装置を保持する光変調装置保持部とを備え、前記位置調整機構は、前記色合成光学装置保持部の鉛直方向下側に配設され、前記色合成光学装置保持部の位置を調整可能とし、前記色合成光学装置保持部の位置を調整することで、前記光変調装置保持部に保持された前記光変調装置に対して前記色合成光学装置保持部に保持された前記色合成光学装置の位置を調整することが好ましい。
本発明では、位置調整機構が光変調装置に対して色合成光学装置の位置を調整する構成であるので、製造対象となる光学装置を構成する光変調装置が複数で構成されていた場合であっても、位置調整機構を単体で構成できる。このため、上述した製造装置の構造を簡素化し小型化できるという効果を好適に図れる。
本発明では、位置調整機構が光変調装置に対して色合成光学装置の位置を調整する構成であるので、製造対象となる光学装置を構成する光変調装置が複数で構成されていた場合であっても、位置調整機構を単体で構成できる。このため、上述した製造装置の構造を簡素化し小型化できるという効果を好適に図れる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記光変調装置は、平面視略矩形状の外形形状を有し、前記光変調装置保持部は、前記光変調装置における矩形状の四隅部分のうちいずれかの角隅部分を保持する保持部本体を有し、前記保持部本体は、前記角隅部分の外形形状に対応した凹部を有し、前記凹部の内壁部にて前記光変調装置の前記角隅部分を保持することが好ましい。
本発明では、光変調装置保持部は、凹部を有する保持部本体を備え、光変調装置における矩形状の四隅部分のうちいずれかの角隅部分を保持するように構成されている。このことにより、製造対象とする光学装置を構成する光変調装置の種類に応じて、すなわち、光変調装置の大きさに応じて、種々の光変調装置保持部を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置を単体の光変調装置保持部にて保持できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置を製造できる。
本発明では、光変調装置保持部は、凹部を有する保持部本体を備え、光変調装置における矩形状の四隅部分のうちいずれかの角隅部分を保持するように構成されている。このことにより、製造対象とする光学装置を構成する光変調装置の種類に応じて、すなわち、光変調装置の大きさに応じて、種々の光変調装置保持部を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置を単体の光変調装置保持部にて保持できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置を製造できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記光束検出装置は、前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した調整用光束を検出する検出装置本体と、前記検出装置本体を移動可能に支持し前記検出装置本体を前記光変調装置の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分に対応する4つの角対応位置にそれぞれ位置付け可能とする移動機構とを備えていることが好ましい。
ここで、検出装置本体としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を採用できる。
本発明によれば、光束検出装置は、単体の検出装置本体と、移動機構とを備えているので、移動機構により検出装置本体を移動させて光変調装置の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分に対応する4つの角対応位置にそれぞれ順に位置付ければ、光変調装置の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分および色合成光学装置を介した各調整用光束を検出装置本体に直接検出させることができる。すなわち、検出装置本体を単体で構成できるので、従来のように4つのCCDカメラを用いることなく、さらには4つのミラーユニットを省略でき、上述した製造装置の構造を簡素化し小型化できるという効果を好適に図れる。また、各ミラーユニットの製造誤差や各CCDカメラの固体差の影響を受けることなく、光束検出装置にて検出した画像に基づいて光変調装置および色合成光学装置の相互の位置をより良好に位置調整し光学装置を精度良く製造できる。また、4つのミラーユニットを省略できるので、4つのミラーユニットにより製造可能とする光学装置の大きさが制限されることがなく、小型の光学装置も製造可能とする。すなわち、移動機構により検出装置本体を種々の位置に位置付けることができるため、大きさの異なる種々の光学装置を製造できる。
ここで、検出装置本体としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を採用できる。
本発明によれば、光束検出装置は、単体の検出装置本体と、移動機構とを備えているので、移動機構により検出装置本体を移動させて光変調装置の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分に対応する4つの角対応位置にそれぞれ順に位置付ければ、光変調装置の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分および色合成光学装置を介した各調整用光束を検出装置本体に直接検出させることができる。すなわち、検出装置本体を単体で構成できるので、従来のように4つのCCDカメラを用いることなく、さらには4つのミラーユニットを省略でき、上述した製造装置の構造を簡素化し小型化できるという効果を好適に図れる。また、各ミラーユニットの製造誤差や各CCDカメラの固体差の影響を受けることなく、光束検出装置にて検出した画像に基づいて光変調装置および色合成光学装置の相互の位置をより良好に位置調整し光学装置を精度良く製造できる。また、4つのミラーユニットを省略できるので、4つのミラーユニットにより製造可能とする光学装置の大きさが制限されることがなく、小型の光学装置も製造可能とする。すなわち、移動機構により検出装置本体を種々の位置に位置付けることができるため、大きさの異なる種々の光学装置を製造できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔プロジェクタの構造〕
図1は、製造対象とされる光学装置を備えるプロジェクタ100の構造を示す図である。
このプロジェクタ100は、インテグレータ照明光学系110と、色分離光学系120と、リレー光学系130と、光変調装置140(赤色光用光変調装置を140R、緑色光用光変調装置を140G、青色光用光変調装置を140Bとする)および色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム150(以下、プリズム150)を含む光学装置180と、投射光学装置としての投射レンズ160とを備える。
〔プロジェクタの構造〕
図1は、製造対象とされる光学装置を備えるプロジェクタ100の構造を示す図である。
このプロジェクタ100は、インテグレータ照明光学系110と、色分離光学系120と、リレー光学系130と、光変調装置140(赤色光用光変調装置を140R、緑色光用光変調装置を140G、青色光用光変調装置を140Bとする)および色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム150(以下、プリズム150)を含む光学装置180と、投射光学装置としての投射レンズ160とを備える。
インテグレータ照明光学系110は、光源ランプ111Aおよびリフレクタ111Bを含む光源装置111と、第1レンズアレイ113と、第2レンズアレイ115と、反射ミラー117と、偏光変換素子118と、重畳レンズ119とを備える。光源ランプ111Aから射出された光束は、リフレクタ111Bによって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ113によって複数の部分光束に分割され、反射ミラー117によって射出方向を90°折り曲げられた後、第2レンズアレイ115の近傍で結像する。第2レンズアレイ115から射出された各部分光束は、その中心軸(主光線)が後述の偏光変換素子118の入射面に垂直となるように入射し、偏光変換素子118にて略1種類の直線偏光光として射出される。偏光変換素子118から直線偏光光として射出され、重畳レンズ119を介した複数の部分光束は、光変調装置140を構成する3枚の後述する液晶パネル上で重畳する。
色分離光学系120は、2枚のダイクロイックミラー121,122と、反射ミラー123とを備え、これらのダイクロイックミラー121,122、反射ミラー123によりインテグレータ照明光学系110から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ133、および反射ミラー135,137を備え、前記色分離光学系120で分離された色光、例えば、赤色光を赤色光用光変調装置140Rまで導く機能を有する。
光学装置180は、3つの入射側偏光板171と、入射側偏光板171の後段に配置される3つの光変調装置140および3つの射出側偏光板172と、プリズム150とを備える。このうち、光変調装置140、射出側偏光板172およびプリズム150は、一体化されて光学装置本体180A(図2参照)を構成する。ここで、光変調装置140、射出側偏光板172およびプリズム150の他、入射側偏光板171も一体化する構成を採用しても構わない。
なお、光学装置本体180Aの詳細な構成については、後述する。
リレー光学系130は、入射側レンズ131、リレーレンズ133、および反射ミラー135,137を備え、前記色分離光学系120で分離された色光、例えば、赤色光を赤色光用光変調装置140Rまで導く機能を有する。
光学装置180は、3つの入射側偏光板171と、入射側偏光板171の後段に配置される3つの光変調装置140および3つの射出側偏光板172と、プリズム150とを備える。このうち、光変調装置140、射出側偏光板172およびプリズム150は、一体化されて光学装置本体180A(図2参照)を構成する。ここで、光変調装置140、射出側偏光板172およびプリズム150の他、入射側偏光板171も一体化する構成を採用しても構わない。
なお、光学装置本体180Aの詳細な構成については、後述する。
入射側偏光板171は、色分離光学系120で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、水晶等の基板に偏光膜が貼付されたものである。
また、射出側偏光板172も入射側偏光板171と略同様の構造を有し、入射側偏光板171の偏光軸と略直交するようにプリズム150の光束入射側端面に貼り付けられる。
また、射出側偏光板172も入射側偏光板171と略同様の構造を有し、入射側偏光板171の偏光軸と略直交するようにプリズム150の光束入射側端面に貼り付けられる。
各光変調装置140は、それぞれ液晶パネル141(図2参照)を備え、これらは、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として用いたものであり、色分離光学系120で分離された各色光は、3つの入射側偏光板171、3枚の液晶パネル141および3つの射出側偏光板172によって、画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
プリズム150は、3つの射出側偏光板172から射出された色光毎に変調された画像を合成して画像光(カラー画像)を形成するものである。なお、プリズム150には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。
投射レンズ160は、図示は省略するが、複数の小レンズが組み合わされた組レンズとして構成され、プリズム150で合成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
投射レンズ160は、図示は省略するが、複数の小レンズが組み合わされた組レンズとして構成され、プリズム150で合成されたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する。
〔光学装置本体の構造〕
図2は、光学装置本体180Aの構造を示す分解斜視図である。なお、図2では、説明を簡略化するために、R,G,Bの3つの色光のうち、R色光が入射される側のみを分解した図である。B,G色光が入射される側も同様のものとする。
3つの射出側偏光板172は、図2に示すように、プリズム150の各光束入射側端面151(R色光側の光束入射側端面を151R、G色光側の光束入射側端面を151G、B色光側の光束入射側端面を151Bとする)に貼り付けられる。また、各光変調装置140は、図2に示すように、プリズム150の3つの光束入射側端面151を囲むように配置される。
具体的に、各液晶パネル141は、平面視略矩形形状を有する保持枠143内に収納され、この保持枠143の四隅部分に形成される孔143Aに透明樹脂製のピン145を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、プリズム150の光束入射側端面151に接着固定されている。ここで、保持枠143には、矩形状の開口部143Bが形成され、各液晶パネル141は、この開口部143Bで露出し、この部分が画像形成領域となる。すなわち、各液晶パネル141のこの部分に各色光R,G,Bが導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
このような構造が採用された光学装置本体180Aでは、各光変調装置140をプリズム150に接着固定する際に、各光変調装置140およびプリズム150の相互の位置を調整する必要があるため、該相互の位置調整を可能とする製造装置を用いる。なお、製造装置については後述する。
図2は、光学装置本体180Aの構造を示す分解斜視図である。なお、図2では、説明を簡略化するために、R,G,Bの3つの色光のうち、R色光が入射される側のみを分解した図である。B,G色光が入射される側も同様のものとする。
3つの射出側偏光板172は、図2に示すように、プリズム150の各光束入射側端面151(R色光側の光束入射側端面を151R、G色光側の光束入射側端面を151G、B色光側の光束入射側端面を151Bとする)に貼り付けられる。また、各光変調装置140は、図2に示すように、プリズム150の3つの光束入射側端面151を囲むように配置される。
具体的に、各液晶パネル141は、平面視略矩形形状を有する保持枠143内に収納され、この保持枠143の四隅部分に形成される孔143Aに透明樹脂製のピン145を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、プリズム150の光束入射側端面151に接着固定されている。ここで、保持枠143には、矩形状の開口部143Bが形成され、各液晶パネル141は、この開口部143Bで露出し、この部分が画像形成領域となる。すなわち、各液晶パネル141のこの部分に各色光R,G,Bが導入され、画像情報に応じて光学像が形成される。
このような構造が採用された光学装置本体180Aでは、各光変調装置140をプリズム150に接着固定する際に、各光変調装置140およびプリズム150の相互の位置を調整する必要があるため、該相互の位置調整を可能とする製造装置を用いる。なお、製造装置については後述する。
〔光学装置本体の製造装置の構造〕
次に、光学装置本体180Aを製造する製造装置を図面に基づいて説明する。
図3および図4は、光学装置本体180Aの製造装置1を模式的に示す図である。具体的に、図3は、製造装置1を製造対象とする光学装置本体180Aのプリズム150の光束射出側端面152に沿う方向から見た側面図であり、図4は、製造装置1を上方から見た平面図である。なお、図3および図4では、説明を簡略化するために、適宜、部材を省略している。また、図3および図4では、説明を簡略化するために、図3の紙面と直交する方向をX軸、図3中左右方向をZ軸、図3中上下方向をY軸とし、図4でも図3に対応したX軸、Y軸、Z軸を採用する。
製造装置1は、図3または図4に示すように、支持テーブル2と、光束検出装置3と、位置調整機構4(図3)と、色合成光学装置保持部としての載置部5(図3)と、3つの光変調装置保持部6(R色光側の光変調装置保持部を6R、G色光側の光変調装置保持部を6G、B色光側の光変調装置保持部を6Bとする)と、3つの調整用光源装置7(R色光側の調整用光源装置を7R、G色光側の調整用光源装置を7G、B色光側の調整用光源装置を7Bとする)と、図3および図4では図示しない制御装置8(図9参照)および固定用光源装置9(図9参照)とを備える。
次に、光学装置本体180Aを製造する製造装置を図面に基づいて説明する。
図3および図4は、光学装置本体180Aの製造装置1を模式的に示す図である。具体的に、図3は、製造装置1を製造対象とする光学装置本体180Aのプリズム150の光束射出側端面152に沿う方向から見た側面図であり、図4は、製造装置1を上方から見た平面図である。なお、図3および図4では、説明を簡略化するために、適宜、部材を省略している。また、図3および図4では、説明を簡略化するために、図3の紙面と直交する方向をX軸、図3中左右方向をZ軸、図3中上下方向をY軸とし、図4でも図3に対応したX軸、Y軸、Z軸を採用する。
製造装置1は、図3または図4に示すように、支持テーブル2と、光束検出装置3と、位置調整機構4(図3)と、色合成光学装置保持部としての載置部5(図3)と、3つの光変調装置保持部6(R色光側の光変調装置保持部を6R、G色光側の光変調装置保持部を6G、B色光側の光変調装置保持部を6Bとする)と、3つの調整用光源装置7(R色光側の調整用光源装置を7R、G色光側の調整用光源装置を7G、B色光側の調整用光源装置を7Bとする)と、図3および図4では図示しない制御装置8(図9参照)および固定用光源装置9(図9参照)とを備える。
固定用光源装置9は、具体的な図示は省略したが、各光変調装置140およびプリズム150を固定するに際し、光変調装置140を構成する保持枠143の孔143Aに向けて、紫外線硬化型接着剤を硬化させる固定用光束(紫外線)を射出する部材である。この固定用光源装置9は、図示しない光源駆動回路などの駆動部により駆動する。
支持テーブル2は、図3および図4では図示を簡略化したが、上述した各部材3〜7を支持するテーブルである。すなわち、支持テーブル2により、上述した各部材3〜7を所望の作業位置に移動可能とする。
光束検出装置3は、載置部5に載置されるプリズム150の光束射出側端面152に対向するように配置され(図3)、支持テーブル2に支持固定される。この光束検出装置3は、図3または図4に示すように、検出装置本体としての3CCDカメラ31と、移動機構としてのカメラ移動機構32(図6参照)とを備える。
図5は、3CCDカメラ31を模式的に示す図である。
3CCDカメラ31は、調整用光源装置7から射出され、光変調装置140およびプリズム150を介した調整用光束を検出する装置であり、色分離ダイクロイックプリズム311と、この色分離ダイクロイックプリズム311の各射出端面311R,311G,311Bに配置される赤色用撮像素子(R−CCD)312R、緑色用撮像素子(G−CCD)312G、青色用撮像素子(B−CCD)312B等を備える。
図5は、3CCDカメラ31を模式的に示す図である。
3CCDカメラ31は、調整用光源装置7から射出され、光変調装置140およびプリズム150を介した調整用光束を検出する装置であり、色分離ダイクロイックプリズム311と、この色分離ダイクロイックプリズム311の各射出端面311R,311G,311Bに配置される赤色用撮像素子(R−CCD)312R、緑色用撮像素子(G−CCD)312G、青色用撮像素子(B−CCD)312B等を備える。
色分離ダイクロイックプリズム311は、所定形状の3枚のプリズムを貼り合わせて構成され、集光レンズ313(図5)を介して入射した光束を、R色光、G色光、B色光の3色光に分離するものである。なお、実際には、具体的には後述するが、3つの調整用光源装置7からR色光、G色光、B色光がそれぞれ射出されるため、色分離ダイクロイックプリズム311は、3つの色光に分離するというよりも、色光毎に光束の方向を変える機能を果たしているといえる。
各撮像素子312R,312G,312Bは、制御装置8と電気的に接続され、検出した各画像信号を制御装置8に出力する。
各撮像素子312R,312G,312Bは、制御装置8と電気的に接続され、検出した各画像信号を制御装置8に出力する。
図6は、カメラ移動機構32の構造を示す図である。具体的に、図6は、光束検出装置3を後方側(図3、図4中、+Z軸方向側)から見た図である。なお、図6においても、図3に対応したX軸、Y軸、Z軸を採用する。
カメラ移動機構32は、3CCDカメラ31を移動可能に支持し、プリズム150の光束射出側端面152の所定位置に3CCDカメラ31を位置決め可能とする。このカメラ移動機構32は、図6に示すように、支柱321と、Y軸方向移動部322と、カメラ取付部323とを備える。
支柱321は、図6に示すように、支持テーブル2上に立設し、Y軸方向(鉛直方向)に延びる柱状部材であり、カメラ移動機構32全体を支持する部分である。そして、支柱321は、図示しないモータなどの駆動部により、支持テーブル2上に形成されたレール2A(図6)に沿ってプリズム150に対して近接隔離する方向(図6中、Z軸方向)に移動する。
カメラ移動機構32は、3CCDカメラ31を移動可能に支持し、プリズム150の光束射出側端面152の所定位置に3CCDカメラ31を位置決め可能とする。このカメラ移動機構32は、図6に示すように、支柱321と、Y軸方向移動部322と、カメラ取付部323とを備える。
支柱321は、図6に示すように、支持テーブル2上に立設し、Y軸方向(鉛直方向)に延びる柱状部材であり、カメラ移動機構32全体を支持する部分である。そして、支柱321は、図示しないモータなどの駆動部により、支持テーブル2上に形成されたレール2A(図6)に沿ってプリズム150に対して近接隔離する方向(図6中、Z軸方向)に移動する。
Y軸方向移動部322は、図6に示すように、X軸方向(水平方向)に延びる柱状部材であり、一端側が支柱321に移動可能に支持される。そして、Y軸方向移動部322は、図示しないモータなどの駆動部により、支柱321の延出方向(鉛直方向)に移動する。
カメラ取付部323は、図6に示すように、3CCDカメラ31を支持する部分であり、Y軸方向移動部322に移動可能に支持される。そして、カメラ取付部323は、図示しないモータなどの駆動部により、Y軸方向移動部322の延出方向(図6中、X軸方向)に移動する。
カメラ取付部323は、図6に示すように、3CCDカメラ31を支持する部分であり、Y軸方向移動部322に移動可能に支持される。そして、カメラ取付部323は、図示しないモータなどの駆動部により、Y軸方向移動部322の延出方向(図6中、X軸方向)に移動する。
以上のように、カメラ移動機構32は、支柱321、Y軸方向移動部322、およびカメラ取付部323が移動することで、図6に示すように、光変調装置140の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分(プリズム150の光束射出側端面152における矩形形状の四隅の角部分)に対応する4つの角対応位置CP1〜CP4に3CCDカメラ31を位置付け可能に構成されている。そして、カメラ移動機構32により3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4にそれぞれ位置付けることで、光変調装置140の画像形成領域における四隅の角部分およびプリズム150を介した光束は、スクリーン等に投射されることなく、3CCDカメラ31でそれぞれ直接検出される(直視式)。
位置調整機構4は、載置部5の鉛直方向下側に配設され、載置部5の3次元位置を調整可能に支持し、載置部5の位置を調整することで、各光変調装置保持部6に保持された各光変調装置140に対して、載置部5に載置されたプリズム150を三次元的に自由な位置に調整する。この位置調整機構4は、図3に示すように、空間位置調整部41と、面外回転位置調整部42と、面内回転位置調整部43とを備える。そして、これら空間位置調整部41、面外回転位置調整部42、および面内回転位置調整部43は、図3に示すように、位置調整機構4の自重が掛かる方向(鉛直方向)に積層配置されている。
空間位置調整部41は、鉛直方向に移動可能とするとともに、鉛直方向に直交する平面(図3中、XZ平面)内で移動可能とし、載置部5(プリズム150)の空間位置を調整する。この空間位置調整部41は、図3に示すように、Z軸調整部411と、X軸調整部412と、Y軸調整部413とを備える。
Z軸調整部411は、図3に示すように、支持テーブル2上のZ軸方向に沿って延びるレール2Bに沿って摺動可能に設けられた板状部材である。そして、Z軸調整部411は、図示しないモータなどの駆動部により、支持テーブル2に対して図3中、Z軸方向に移動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、光変調装置保持部6に保持されたG色光用光変調装置140Gに対して近接隔離する方向に移動し、光変調装置保持部6に保持された各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対して左右方向(各R,B色光用光変調装置140R,140Bを正面から見た場合での左右方向)に移動する。
Z軸調整部411は、図3に示すように、支持テーブル2上のZ軸方向に沿って延びるレール2Bに沿って摺動可能に設けられた板状部材である。そして、Z軸調整部411は、図示しないモータなどの駆動部により、支持テーブル2に対して図3中、Z軸方向に移動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、光変調装置保持部6に保持されたG色光用光変調装置140Gに対して近接隔離する方向に移動し、光変調装置保持部6に保持された各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対して左右方向(各R,B色光用光変調装置140R,140Bを正面から見た場合での左右方向)に移動する。
X軸調整部412は、図3に示すように、Z軸調整部411上面に形成されたX軸方向に沿って延びるレール411Aに沿って摺動可能に設けられた板状部材である。そして、X軸調整部412は、図示しないモータなどの駆動部により、Z軸調整部411に対して図3中、X軸方向に移動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、光変調装置保持部6に保持されたG色光用光変調装置140Gに対して左右方向(G色光用光変調装置140Gを正面から見た場合での左右方向)に移動し、光変調装置保持部6に保持された各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対して近接隔離する方向に移動する。
Y軸調整部413は、図3に示すように、X軸調整部412上面に取り付けられる板状の基部413Aと、基部413Aの上面から鉛直方向に延びるレール413A1に沿って摺動可能に設けられた板状のY軸調整部本体413Bとを備える。そして、Y軸調整部本体413Bは、図示しないモータなどの駆動部により、基部413Aに対して図3中、Y軸方向に移動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、光変調装置保持部6に保持された各光変調装置140に対して鉛直方向に移動する。
面外回転位置調整部42は、鉛直方向に直交する平面(図3中、XZ平面)の面外方向に回転可能とし、載置部5(プリズム150)の面外回転位置を調整する(各光変調装置140に対するプリズム150におけるあおり方向の位置を調整する)。この面外回転位置調整部42は、図3に示すように、第1面外調整部421と、第2面外調整部422とを備える。
第1面外調整部421は、図3に示すように、Y軸調整部本体413B上面に取り付けられ上面がX軸方向に円弧となるように設けられた板状の基部421Aと、下面がX軸方向に円弧となるように設けられ基部421A上面に摺動可能に設けられた板状の第1調整部本体421Bとを備える。そして、第1調整部本体421Bは、図示しないモータなどの駆動部により、基部421Aに対して摺動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、図3中、Z軸を回転軸として回転移動する。
第1面外調整部421は、図3に示すように、Y軸調整部本体413B上面に取り付けられ上面がX軸方向に円弧となるように設けられた板状の基部421Aと、下面がX軸方向に円弧となるように設けられ基部421A上面に摺動可能に設けられた板状の第1調整部本体421Bとを備える。そして、第1調整部本体421Bは、図示しないモータなどの駆動部により、基部421Aに対して摺動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、図3中、Z軸を回転軸として回転移動する。
第2面外調整部422は、図3に示すように、第1調整部本体421B上面に取り付けられ上面がZ軸方向に円弧となるように設けられた板状の基部422Aと、下面がZ軸方向に円弧となるように設けられ基部422A上面に摺動可能に設けられた板状の第2調整部本体422Bとを備える。そして、第2調整部本体422Bは、図示しないモータなどの駆動部により、基部422Aに対して摺動する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、図3中、X軸を回転軸として回転移動する。
面内回転位置調整部43は、鉛直方向に直交する平面(図3中、XZ平面)内で回転可能とし、載置部5(プリズム150)の面内回転位置を調整する。
この面内回転位置調整部43は、図3に示すように、略円筒形状を有し該筒状軸がY軸方向(鉛直方向)に向くように第2調整部本体422B上面に取り付けられる基部431と、基部431の筒状内部に挿通される略円柱形状を有し基部431の円周方向に回転自在に設けられる面内回転部432とを備える。そして、面内回転部432は、図示しないモータなどの駆動部により、基部431の筒状軸(Y軸)を中心として回転する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、図3中、Y軸を回転軸として回転移動する。
この面内回転位置調整部43は、図3に示すように、略円筒形状を有し該筒状軸がY軸方向(鉛直方向)に向くように第2調整部本体422B上面に取り付けられる基部431と、基部431の筒状内部に挿通される略円柱形状を有し基部431の円周方向に回転自在に設けられる面内回転部432とを備える。そして、面内回転部432は、図示しないモータなどの駆動部により、基部431の筒状軸(Y軸)を中心として回転する。これにより、載置部5に載置されたプリズム150は、図3中、Y軸を回転軸として回転移動する。
載置部5は、面内回転部432の上面に取り付けられ、プリズム150を載置固定する部材である。
図7は、光変調装置保持部6の構造を示す斜視図である。
3つの光変調装置保持部6は、各光変調装置140をそれぞれ保持する部材であり、載置部5に載置されるプリズム150の各光束入射側端面151R,151G,151B(図4)に対向するように配置され、支持テーブル2に支持される。これら光変調装置保持部6は、同一の構造で形成され、図7に示すように、保持部本体61と、保持部移動機構62とを備える。
保持部本体61は、光変調装置140(保持枠143)における各角隅部分のうち下方側の1つの角隅部分を保持する部分である。この保持部本体61は、図7に示すように、光変調装置140における角隅部分に対応した凹部610を有し、凹部610における3つの内壁部611,612,613にて光変調装置140における角隅部分を保持する。また、保持部本体61は、具体的な図示は省略したが、3つの内壁部611〜613のうち少なくともいずれかの内壁部には、貫通孔が形成され、前記貫通孔を介して吸引装置等により吸引することで、3つの内壁部611〜613にて光変調装置140の保持枠143が吸着保持される。
3つの光変調装置保持部6は、各光変調装置140をそれぞれ保持する部材であり、載置部5に載置されるプリズム150の各光束入射側端面151R,151G,151B(図4)に対向するように配置され、支持テーブル2に支持される。これら光変調装置保持部6は、同一の構造で形成され、図7に示すように、保持部本体61と、保持部移動機構62とを備える。
保持部本体61は、光変調装置140(保持枠143)における各角隅部分のうち下方側の1つの角隅部分を保持する部分である。この保持部本体61は、図7に示すように、光変調装置140における角隅部分に対応した凹部610を有し、凹部610における3つの内壁部611,612,613にて光変調装置140における角隅部分を保持する。また、保持部本体61は、具体的な図示は省略したが、3つの内壁部611〜613のうち少なくともいずれかの内壁部には、貫通孔が形成され、前記貫通孔を介して吸引装置等により吸引することで、3つの内壁部611〜613にて光変調装置140の保持枠143が吸着保持される。
保持部移動機構62は、保持部本体61を支持し、載置部5に載置されたプリズム150の光束入射側端面151(151R,151G,151B)に対して近接隔離する方向に移動可能とする。そして、保持部移動機構62は、図示しないモータなどの駆動部により、保持部本体61を、該保持部本体61に光変調装置140を設置するための設置位置、および該保持部本体61に設置した光変調装置140に対してプリズム150を位置調整するための調整位置に移動する。
図8は、調整用光源装置7の構造を示す図である。具体的に、図8(A)は、調整用光源装置7を光束射出側から見た図である。図8(B)は、図8(A)におけるA−A線の断面図である。
3つの調整用光源装置7は、各光変調装置140に対するプリズム150の位置調整を行うに際して用いられる位置調整用の調整用光束の光源であり、図示しない光源駆動回路などの駆動部により駆動する。これら調整用光源装置7は、図4に示すように、各光変調装置保持部6に対して載置部5(プリズム150)から離間する側にそれぞれ配置され、支持テーブル2に支持固定される。
3つの調整用光源装置7は、各光変調装置140に対するプリズム150の位置調整を行うに際して用いられる位置調整用の調整用光束の光源であり、図示しない光源駆動回路などの駆動部により駆動する。これら調整用光源装置7は、図4に示すように、各光変調装置保持部6に対して載置部5(プリズム150)から離間する側にそれぞれ配置され、支持テーブル2に支持固定される。
これら各調整用光源装置7は、略同一の構造で形成され、図8に示すように、支持板としての筺体71と、LED(Light Emitting Diode)モジュール72と、拡散板73とを備える。
筺体71は、LEDモジュール72および拡散板73を保持する部材であり、図8に示すように、光束射出側が開口した箱状部材で構成されている。そして、筺体71は、箱状の底面部分が光変調装置保持部6に保持された光変調装置140に対向するように配設される。
LEDモジュール72は、図8に示すように、筐体71における箱状の底面部分に固定され、半導体基板721上に固体発光素子である複数(図8では12個)のLED素子722が配列形成されたものである。本実施形態においては、LEDモジュール72を構成する各LED素子722は、各光変調装置140の画像形成領域と略同一若しくは画像形成領域よりも大きい領域に亘って配列形成されている。なお、各調整用光源装置7R,7G,7B間では、このLEDモジュール72が異なるのみであり、その他の筺体71および拡散板73の構成は同一のものである。すなわち、各調整用光源装置7R,7G,7Bを構成する各LEDモジュール72のLED素子722は、結晶の種類および添加物等が異なるように形成されたものであり、それぞれR色光、G色光、B色光を発する。
筺体71は、LEDモジュール72および拡散板73を保持する部材であり、図8に示すように、光束射出側が開口した箱状部材で構成されている。そして、筺体71は、箱状の底面部分が光変調装置保持部6に保持された光変調装置140に対向するように配設される。
LEDモジュール72は、図8に示すように、筐体71における箱状の底面部分に固定され、半導体基板721上に固体発光素子である複数(図8では12個)のLED素子722が配列形成されたものである。本実施形態においては、LEDモジュール72を構成する各LED素子722は、各光変調装置140の画像形成領域と略同一若しくは画像形成領域よりも大きい領域に亘って配列形成されている。なお、各調整用光源装置7R,7G,7B間では、このLEDモジュール72が異なるのみであり、その他の筺体71および拡散板73の構成は同一のものである。すなわち、各調整用光源装置7R,7G,7Bを構成する各LEDモジュール72のLED素子722は、結晶の種類および添加物等が異なるように形成されたものであり、それぞれR色光、G色光、B色光を発する。
拡散板73は、図8(B)に示すように、筐体71における箱状の開口部分に固定され、LEDモジュール72から発せられた光束を表面および/または内部で拡散させて照度を略均一化させて射出する部材である。この拡散板73としては、入射した光束を表面および/または内部で拡散可能とする部材であれば、いずれの部材でも採用でき、例えば、すりガラス等を採用できる。
すなわち、各調整用光源装置7R,7G,7Bは、上述した構成により、各光変調装置140の画像形成領域と略同一若しくは画像形成領域よりも大きい発光領域から、照度を略均一化させて調整用光束を射出する面照明として機能する。
すなわち、各調整用光源装置7R,7G,7Bは、上述した構成により、各光変調装置140の画像形成領域と略同一若しくは画像形成領域よりも大きい発光領域から、照度を略均一化させて調整用光束を射出する面照明として機能する。
図9は、制御装置8による制御構造を示すブロック図である。
制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)およびハードディスクを備えたコンピュータで構成され、種々のプログラムを実行して製造装置1全体を制御する。この制御装置8は、図9に示すように、操作部81と、表示部82と、制御部83とを備える。
操作部81は、例えば、キーボードやマウス等で入力操作される図示しない各種操作ボタンを有している。この操作ボタン等の入力操作を実施することにより、制御部83を適宜動作させるとともに、例えば、表示部82に表示される情報に対して、制御部83の動作内容の設定等が実施される。そして、作業者による操作部81の入力操作により、操作部81から適宜所定の操作信号を制御部83に出力する。
なお、この操作部81としては、操作ボタンの入力操作に限らず、例えば、タッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもできる。
制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)およびハードディスクを備えたコンピュータで構成され、種々のプログラムを実行して製造装置1全体を制御する。この制御装置8は、図9に示すように、操作部81と、表示部82と、制御部83とを備える。
操作部81は、例えば、キーボードやマウス等で入力操作される図示しない各種操作ボタンを有している。この操作ボタン等の入力操作を実施することにより、制御部83を適宜動作させるとともに、例えば、表示部82に表示される情報に対して、制御部83の動作内容の設定等が実施される。そして、作業者による操作部81の入力操作により、操作部81から適宜所定の操作信号を制御部83に出力する。
なお、この操作部81としては、操作ボタンの入力操作に限らず、例えば、タッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもできる。
表示部82は、制御部83に制御され、所定の画像を表示する。例えば、制御部83にて処理された画像の表示、または、操作部81の入力操作により、制御部83の後述するメモリに格納する情報を設定入力、または更新する際、制御部83から出力されるメモリ内のデータを適宜表示させる。この表示部82は、例えば、液晶や有機EL、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)等が用いられる。
制御部83は、CPUを制御するOS(Operating System)上に展開されるプログラムとして構成され、操作部81からの操作信号の入力に応じて、所定のプログラムを実行し、製造装置1を駆動制御する。この制御部83は、図9に示すように、光源駆動制御部831と、第1移動機構駆動制御部832と、カメラ駆動制御部833と、位置調整機構駆動制御部834と、第2移動機構駆動制御部835と、画像処理部836と、メモリ837とを備える。
光源駆動制御部831は、所定の制御プログラムにしたがって、上述した光源駆動回路等の駆動部(図示略)に制御信号を出力して調整用光源装置7および固定用光源装置9を駆動制御し、調整用光源装置7に調整用光束(R色光、G色光、B色光)を射出させるとともに、固定用光源装置9に紫外線を照射させる。
光源駆動制御部831は、所定の制御プログラムにしたがって、上述した光源駆動回路等の駆動部(図示略)に制御信号を出力して調整用光源装置7および固定用光源装置9を駆動制御し、調整用光源装置7に調整用光束(R色光、G色光、B色光)を射出させるとともに、固定用光源装置9に紫外線を照射させる。
第1移動機構駆動制御部832は、所定の制御プログラムにしたがって、上述したモータ等の駆動部(図示略)に制御信号を出力してカメラ移動機構32を駆動制御し、3CCDカメラ31を所定位置に移動させる。
例えば、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御し、3CCDカメラ31を矢印R1(図6)に沿って4つの角対応位置CP1〜CP4に順に位置付けさせる動作を繰り返すカメラ移動制御を実施する。
また、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動制御の実施時等において、プリズム150の移動に3CCDカメラ31が連動するように、カメラ移動機構32を駆動制御する。
例えば、第1移動機構駆動制御部832は、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整が実施されている際、カメラ移動機構32を駆動制御し、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の近接隔離移動に連動させ、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、Z軸方向に移動させる。
また、第1移動機構駆動制御部832は、R色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の位置調整が実施されている際、カメラ移動機構32を駆動制御し、R色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の近接隔離移動に連動させ、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、X軸方向に移動させる。また、B色光用光変調装置140Bに対するプリズム150の位置調整が実施されている際も、R色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の位置調整が実施されている際と同様である。
例えば、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御し、3CCDカメラ31を矢印R1(図6)に沿って4つの角対応位置CP1〜CP4に順に位置付けさせる動作を繰り返すカメラ移動制御を実施する。
また、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動制御の実施時等において、プリズム150の移動に3CCDカメラ31が連動するように、カメラ移動機構32を駆動制御する。
例えば、第1移動機構駆動制御部832は、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整が実施されている際、カメラ移動機構32を駆動制御し、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の近接隔離移動に連動させ、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、Z軸方向に移動させる。
また、第1移動機構駆動制御部832は、R色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の位置調整が実施されている際、カメラ移動機構32を駆動制御し、R色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の近接隔離移動に連動させ、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、X軸方向に移動させる。また、B色光用光変調装置140Bに対するプリズム150の位置調整が実施されている際も、R色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の位置調整が実施されている際と同様である。
カメラ駆動制御部833は、所定の制御プログラムにしたがって、3CCDカメラ31が4つの角対応位置CP1〜CP4に位置付けられた際に、3CCDカメラ31を駆動制御し、光変調装置140の画像形成領域における角部分およびプリズム150を介した調整用光束を3CCDカメラ31に検出させる。
位置調整機構駆動制御部834は、所定の制御プログラム、または画像処理部836から出力される信号に基づいて、上述したモータ等の駆動部(図示略)に制御信号を出力して位置調整機構4を駆動制御する。
第2移動機構駆動制御部835は、所定の制御プログラムにしたがって、上述したモータ等の駆動部(図示略)に制御信号を出力して各光変調装置保持部6の各保持部移動機構62を駆動制御する。また、第2移動機構駆動制御部835は、所定の制御プログラムにしたがって、上述した吸引装置(図示略)に制御信号を出力して前記吸引装置を駆動制御する。
位置調整機構駆動制御部834は、所定の制御プログラム、または画像処理部836から出力される信号に基づいて、上述したモータ等の駆動部(図示略)に制御信号を出力して位置調整機構4を駆動制御する。
第2移動機構駆動制御部835は、所定の制御プログラムにしたがって、上述したモータ等の駆動部(図示略)に制御信号を出力して各光変調装置保持部6の各保持部移動機構62を駆動制御する。また、第2移動機構駆動制御部835は、所定の制御プログラムにしたがって、上述した吸引装置(図示略)に制御信号を出力して前記吸引装置を駆動制御する。
画像処理部836は、3CCDカメラ31にて検出された画像を取り込んで、所定の画像処理を実行し、各光変調装置140に対するプリズム150の調整最適位置を判定する。そして、判定した調整最適位置に基づく所定の信号を位置調整機構駆動制御部834に出力する。この画像処理部836は、図9に示すように、画像取込部8361と、指標値算出部8362と、近似曲線生成部8363と、ピーク位置算出部8364等を備える。
画像取込部8361は、例えば、ビデオキャプチャボード等で構成され、3CCDカメラ31から出力される信号を入力し、入力した信号を画像信号に変換して指標値算出部8362に出力する。
指標値算出部8362は、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に、位置調整機構4の移動によりプリズム150が光変調装置140から離間する方向に変位される5つの変位位置で画像取込部8361にて取り込んだ各画像に基づいて、調整最適位置を判定する際の指標となる指標値をそれぞれ算出する。例えば、この指標値としては、3CCDカメラ31にて検出された画像の所定領域内でのコントラスト値を採用してもよく、3CCDカメラ31にて検出された画像の所定位置での輝度値を採用してもよい。なお、コントラスト値の算出方法としては、特に限定されないが、例えば、3CCDカメラ31にて検出された画像の所定領域内における複数位置で輝度値を算出し、算出した複数の輝度値のばらつき、すなわち、輝度値の分散値(σ2)を算出する方法等がある。本実施形態では、指標値としてコントラスト値を採用し、指標値算出部8362がコントラスト値を算出するものとして説明する。この指標値算出部8362にて算出されたコントラスト値は、調整用光束を検出した角対応位置およびプリズム150の変位位置に関連付けて、メモリ837に記憶される。
指標値算出部8362は、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に、位置調整機構4の移動によりプリズム150が光変調装置140から離間する方向に変位される5つの変位位置で画像取込部8361にて取り込んだ各画像に基づいて、調整最適位置を判定する際の指標となる指標値をそれぞれ算出する。例えば、この指標値としては、3CCDカメラ31にて検出された画像の所定領域内でのコントラスト値を採用してもよく、3CCDカメラ31にて検出された画像の所定位置での輝度値を採用してもよい。なお、コントラスト値の算出方法としては、特に限定されないが、例えば、3CCDカメラ31にて検出された画像の所定領域内における複数位置で輝度値を算出し、算出した複数の輝度値のばらつき、すなわち、輝度値の分散値(σ2)を算出する方法等がある。本実施形態では、指標値としてコントラスト値を採用し、指標値算出部8362がコントラスト値を算出するものとして説明する。この指標値算出部8362にて算出されたコントラスト値は、調整用光束を検出した角対応位置およびプリズム150の変位位置に関連付けて、メモリ837に記憶される。
近似曲線生成部8363は、メモリ837に記憶された4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各5つのコントラスト値を読み出し、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に、プリズム150の変位位置に対して5つのコントラスト値の2次の近似曲線をそれぞれ生成する。
ピーク位置算出部8364は、近似曲線生成部8363にて生成された各近似曲線のピーク位置をそれぞれ算出する。すなわち、これら各ピーク位置は、プリズム150における光束射出側端面152の各角隅部分の各調整最適位置に対応する。そして、ピーク位置算出部8364は、算出した各ピーク位置に応じた信号を位置調整機構駆動制御部834に出力する。
メモリ837は、所定の制御プログラム、機種データ、および、画像処理部836から出力される情報を格納する。なお、機種データとしては、製造対象となる光学装置本体180Aを構成するプリズム150の初期位置データ、製造対象となる光学装置本体180Aの基準となる図示しないマスター光学装置から得られる基準パターン画像および3CCDカメラ31の基準位置等がある。
〔光学装置の製造方法〕
次に、上述した製造装置1による光学装置本体180Aの製造方法を図面に基づいて説明する。
図10は、光学装置本体180Aの製造方法を説明するフローチャートである。
先ず、光学装置本体180Aを製造する前に、事前準備として、プロジェクタの機種に応じた画像処理用の基準パターンおよび3CCDカメラ31の基準位置を予め取得しておく(処理S1,S2)。
具体的には、予めフォーカス・アライメント調整が実施されたマスター光学装置を載置部5にセットする(処理S1)。ここで、マスター光学装置は、3枚の光変調装置140およびプリズム150の設計上の光学特性および外形寸法を有する3枚の基準光変調装置(基準液晶パネル)および基準クロスダイクロイックプリズムを一体に設けたものである。
次に、上述した製造装置1による光学装置本体180Aの製造方法を図面に基づいて説明する。
図10は、光学装置本体180Aの製造方法を説明するフローチャートである。
先ず、光学装置本体180Aを製造する前に、事前準備として、プロジェクタの機種に応じた画像処理用の基準パターンおよび3CCDカメラ31の基準位置を予め取得しておく(処理S1,S2)。
具体的には、予めフォーカス・アライメント調整が実施されたマスター光学装置を載置部5にセットする(処理S1)。ここで、マスター光学装置は、3枚の光変調装置140およびプリズム150の設計上の光学特性および外形寸法を有する3枚の基準光変調装置(基準液晶パネル)および基準クロスダイクロイックプリズムを一体に設けたものである。
次に、作業者は、制御装置8の操作部81を操作し、基準パターンおよび3CCDカメラ31の基準位置の登録を実施する(処理S2)。
具体的に、制御部83は、操作部81から出力される操作信号に基づいて、メモリ837から所定の制御プログラムを読み出す。そして、制御部83は、G色光用の調整用光源装置7Gを駆動制御し、マスター光学装置のG色光用の基準液晶パネルに対して、調整用光束(G色光)を照射させる。この後、制御部83は、カメラ移動機構32を駆動制御し、基準クロスダイクロイックプリズムから射出される光束を4つの角対応位置CP1〜CP4において受光できる所定位置に3CCDカメラ31を移動させる。
具体的に、制御部83は、操作部81から出力される操作信号に基づいて、メモリ837から所定の制御プログラムを読み出す。そして、制御部83は、G色光用の調整用光源装置7Gを駆動制御し、マスター光学装置のG色光用の基準液晶パネルに対して、調整用光束(G色光)を照射させる。この後、制御部83は、カメラ移動機構32を駆動制御し、基準クロスダイクロイックプリズムから射出される光束を4つの角対応位置CP1〜CP4において受光できる所定位置に3CCDカメラ31を移動させる。
図11は、3CCDカメラ31で検出された画像の一例を示す図である。
4つの角対応位置CP1〜CP4において3CCDカメラ31で検出された画像FGとしては、例えば、図11に示すように、4つの画像FGA,FGB,FGC,FGDで構成され、基準液晶パネルの画像形成領域における四隅の角部分に対応した複数の画素領域CA(基準液晶パネル内部におけるBM(ブラックマトリクス)の透光領域)が表示されたものである。この画像は、制御部83にて実施される画像処理用の基準パターンとなる。また、この時の3CCDカメラ31の各位置が機種に応じた基準位置となる。このような基準パターンおよび3CCDカメラ31の基準位置は、機種に応じた機種データとして制御装置8のメモリ837に格納される。
4つの角対応位置CP1〜CP4において3CCDカメラ31で検出された画像FGとしては、例えば、図11に示すように、4つの画像FGA,FGB,FGC,FGDで構成され、基準液晶パネルの画像形成領域における四隅の角部分に対応した複数の画素領域CA(基準液晶パネル内部におけるBM(ブラックマトリクス)の透光領域)が表示されたものである。この画像は、制御部83にて実施される画像処理用の基準パターンとなる。また、この時の3CCDカメラ31の各位置が機種に応じた基準位置となる。このような基準パターンおよび3CCDカメラ31の基準位置は、機種に応じた機種データとして制御装置8のメモリ837に格納される。
以上の処理S1,S2の後に、光学装置本体180Aの製造を実施する。
先ず、射出側偏光板172が所定位置に貼り付けられたプリズム150を載置部5に設置する(処理S3)。
また、3つの光変調装置140を、紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145を保持枠143の孔143Aに挿入した状態で、各光変調装置保持部6R,6G,6Bに保持させる(処理S4)。なお、処理S4の状態では、各光変調装置保持部6を構成する各保持部本体61は、それぞれ光変調装置140を設置するための設置位置に位置付けられた状態である。また、処理S4では、前記吸引装置を駆動させ、光変調装置保持部6の各内壁部611〜613に光変調装置140の保持枠143が吸着保持されるものとする。
処理S3,S4の後、作業者は、制御装置8の操作部81を操作し、製造する光学装置本体180Aの機種に応じた所定のプログラムを呼び出す。制御部83は、メモリ837に格納されたプログラムを読み出し、光学装置本体180Aの製造を開始する。
先ず、射出側偏光板172が所定位置に貼り付けられたプリズム150を載置部5に設置する(処理S3)。
また、3つの光変調装置140を、紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145を保持枠143の孔143Aに挿入した状態で、各光変調装置保持部6R,6G,6Bに保持させる(処理S4)。なお、処理S4の状態では、各光変調装置保持部6を構成する各保持部本体61は、それぞれ光変調装置140を設置するための設置位置に位置付けられた状態である。また、処理S4では、前記吸引装置を駆動させ、光変調装置保持部6の各内壁部611〜613に光変調装置140の保持枠143が吸着保持されるものとする。
処理S3,S4の後、作業者は、制御装置8の操作部81を操作し、製造する光学装置本体180Aの機種に応じた所定のプログラムを呼び出す。制御部83は、メモリ837に格納されたプログラムを読み出し、光学装置本体180Aの製造を開始する。
〔G色光用光変調装置に対するプリズムの位置調整および固定〕
図12は、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整および固定の手順を示すフローチャートである。
先ず、制御部83は、読み出したプログラムにしたがって、以下に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整および固定を実施する(処理S5)。
図12は、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整および固定の手順を示すフローチャートである。
先ず、制御部83は、読み出したプログラムにしたがって、以下に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整および固定を実施する(処理S5)。
第2移動機構駆動制御部835は、光変調装置保持部6Gの保持部移動機構62を駆動制御し、保持部本体61を調整位置に移動させる(処理S51)。
また、位置調整機構駆動制御部834は、メモリ837に記憶された機種データ(初期位置データ)に含まれるプリズム150の座標値を読み込み、位置調整機構4を駆動制御してプリズム150を初期位置に設定する(処理S52)。この状態では、G色光用光変調装置140Gにおける上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145とプリズム150の光束入射側端面151Gとが当接した状態である。
また、位置調整機構駆動制御部834は、メモリ837に記憶された機種データ(初期位置データ)に含まれるプリズム150の座標値を読み込み、位置調整機構4を駆動制御してプリズム150を初期位置に設定する(処理S52)。この状態では、G色光用光変調装置140Gにおける上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145とプリズム150の光束入射側端面151Gとが当接した状態である。
処理S52の後、光源駆動制御部831は、G色光用の調整用光源装置7Gを駆動制御し、調整用光束(G色光)をG色光用光変調装置140Gに導入させる(処理S53)。
処理S53の後、制御部83は、以下に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整を実施する(処理S54)。
先ず、第1移動機構駆動制御部832は、メモリ837に記憶された機種データ(基準位置)に含まれる3CCDカメラ31の4つの角対応位置CP1〜CP4の各基準位置を読み込み、カメラ移動機構32を駆動制御して3CCDカメラ31を矢印R1(図6)に沿って4つの角対応位置CP1〜CP4の各基準位置に順に位置付けさせる動作を繰り返すカメラ移動制御を実施する(処理S54A)。
処理S53の後、制御部83は、以下に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整を実施する(処理S54)。
先ず、第1移動機構駆動制御部832は、メモリ837に記憶された機種データ(基準位置)に含まれる3CCDカメラ31の4つの角対応位置CP1〜CP4の各基準位置を読み込み、カメラ移動機構32を駆動制御して3CCDカメラ31を矢印R1(図6)に沿って4つの角対応位置CP1〜CP4の各基準位置に順に位置付けさせる動作を繰り返すカメラ移動制御を実施する(処理S54A)。
処理S54Aの後、カメラ駆動制御部833は、処理S54Aが実施されて3CCDカメラ31が4つの角対応位置CP1〜CP4の各基準位置に位置付けられた際に、3CCDカメラ31を駆動制御し、G色光用光変調装置140Gの画像形成領域における角部分およびプリズム150を介した調整用光束を3CCDカメラ31に検出させる画像検出制御を実施する(処理S54B)。
処理S54Bの後、画像処理部836の指標値算出部8362は、3CCDカメラ31にて検出された画像を取り込む。画像処理部836の指標値算出部8362は、画像取込部8361にて取り込まれた画像において、例えば図11に示す画像FG内における複数位置での輝度値を算出し、算出した複数の輝度値の分散値(σ2)をコントラスト値として算出する(処理S54C)。そして、算出したコントラスト値を、4つの角対応位置CP1〜CP4のうち処理S54Bにおいて調整用光束を検出した角対応位置および後述する処理S54Dにおいて移動したプリズム150の変位位置に関連付けて、メモリ837に記憶させる。本実施形態においては、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に5つの異なる変位位置でのコントラスト値を算出する。
処理S54Bの後、画像処理部836の指標値算出部8362は、3CCDカメラ31にて検出された画像を取り込む。画像処理部836の指標値算出部8362は、画像取込部8361にて取り込まれた画像において、例えば図11に示す画像FG内における複数位置での輝度値を算出し、算出した複数の輝度値の分散値(σ2)をコントラスト値として算出する(処理S54C)。そして、算出したコントラスト値を、4つの角対応位置CP1〜CP4のうち処理S54Bにおいて調整用光束を検出した角対応位置および後述する処理S54Dにおいて移動したプリズム150の変位位置に関連付けて、メモリ837に記憶させる。本実施形態においては、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に5つの異なる変位位置でのコントラスト値を算出する。
また、位置調整機構駆動制御部834は、処理S54B,S54Cが実施されている際、位置調整機構4を駆動制御し、プリズム150を初期位置からG色光用光変調装置140Gに対して離間方向(または近接方向)に所定の変位量分ずつ移動させる位置調整機構駆動制御を実施する(処理S54D)。
なお、図12では、説明の便宜上、処理S54Cの後に、処理S54Dを実施する構成を図示しているが、上述したように、処理S54Dは、処理S54B,S54Cと同時に実施されるものである。
また、処理S54Dを実施している際には、処理S54Aにおいて、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御して、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の近接隔離移動に連動して、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、Z軸方向に移動させている。
なお、図12では、説明の便宜上、処理S54Cの後に、処理S54Dを実施する構成を図示しているが、上述したように、処理S54Dは、処理S54B,S54Cと同時に実施されるものである。
また、処理S54Dを実施している際には、処理S54Aにおいて、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御して、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の近接隔離移動に連動して、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、Z軸方向に移動させている。
処理S54Dの後、制御部83は、メモリ837に記憶された情報(コントラスト値)を認識し、4つ全ての角対応位置CP1〜CP4において検出された各画像に基づいて4つの角対応位置CP1〜CP4に応じた各コントラスト値を全て算出したか否かを判定する(処理S54E)。すなわち、制御部83は、メモリ837に記憶された情報を認識することで、4つの角対応位置CP1〜CP4に関連付けられた各コントラスト値が全て存在するか否かを判定する。
ここで、処理S54Eにおいて、制御部83は、「N」と判定した場合には、処理S54Aに戻り、4つの角対応位置CP1〜CP4に応じた各コントラスト値を全て算出するまで、処理S54A〜S54Dを繰り返し実施する。
ここで、処理S54Eにおいて、制御部83は、「N」と判定した場合には、処理S54Aに戻り、4つの角対応位置CP1〜CP4に応じた各コントラスト値を全て算出するまで、処理S54A〜S54Dを繰り返し実施する。
そして、処理S54Eにおいて、制御部83は、「Y」と判定した場合には、メモリ837に記憶された情報(コントラスト値)を認識し、4つの角対応位置CP1〜CP4毎にG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の5つの異なる変位位置でコントラスト値を算出したか否かを判定する(処理S54F)。すなわち、制御部83は、メモリ837に記憶された情報を認識することで、4つの角対応位置CP1〜CP4に関連付けられた各コントラスト値が、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に5つの異なる変位位置に関連付けられて5つずつ存在するか否かを判定する。
ここで、処理S54Fにおいて、制御部83は、「N」と判定した場合には、処理S54Aに戻り、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に5つの異なる変位位置でコントラスト値を算出するまで、処理S54A〜S54Dを繰り返し実施する。
ここで、処理S54Fにおいて、制御部83は、「N」と判定した場合には、処理S54Aに戻り、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に5つの異なる変位位置でコントラスト値を算出するまで、処理S54A〜S54Dを繰り返し実施する。
図13は、算出したコントラスト値の一例を示す図である。なお、図13において、横軸はG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置であり、縦軸はコントラスト値である。そして、図13では、4つの角対応位置CP1〜CP4毎にG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA1〜ZA20に応じて算出されたコントラスト値Ct1A〜Ct1E,Ct2A〜Ct2E,Ct3A〜Ct3E,Ct4A〜Ct4Eがプロットされている。ここで、各変位位置ZA1〜ZA20間のピッチは、処理S54DにおいてG色光用光変調装置140Gに対してプリズム150を初期位置から離間(または近接)する方向に移動させた所定の変位量分に相当するものである。
以上のように、処理S54A〜S54Fの工程を実施することで、角対応位置CP1においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA1,ZA5,ZA9,ZA13,ZA17での各コントラスト値Ct1A〜Ct1Eが算出されることとなる。また、角対応位置CP2においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA2,ZA6,ZA10,ZA14,ZA18での各コントラスト値Ct2A〜Ct2Eが算出されることとなる。さらに、角対応位置CP3においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA3,ZA7,ZA11,ZA15,ZA19での各コントラスト値Ct3A〜Ct3Eが算出されることとなる。さらにまた、角対応位置CP4においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA4,ZA8,ZA12,ZA16,ZA20での各コントラスト値Ct4A〜Ct4Eが算出されることとなる。
以上のように、処理S54A〜S54Fの工程を実施することで、角対応位置CP1においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA1,ZA5,ZA9,ZA13,ZA17での各コントラスト値Ct1A〜Ct1Eが算出されることとなる。また、角対応位置CP2においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA2,ZA6,ZA10,ZA14,ZA18での各コントラスト値Ct2A〜Ct2Eが算出されることとなる。さらに、角対応位置CP3においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA3,ZA7,ZA11,ZA15,ZA19での各コントラスト値Ct3A〜Ct3Eが算出されることとなる。さらにまた、角対応位置CP4においては、図13に示すように、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の変位位置ZA4,ZA8,ZA12,ZA16,ZA20での各コントラスト値Ct4A〜Ct4Eが算出されることとなる。
そして、制御部83は、上述した処理S54A〜S54Fを実施した結果、処理S54Fにおいて、「Y」と判定した場合には、画像処理部836の近似曲線生成部8363は、メモリ837に記憶された4つの角対応位置CP1〜CP4毎に5つの変位位置に関連付けられた各コントラスト値を読み出し、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に、プリズム150の変位位置に対する5つのコントラスト値の2次の近似曲線をそれぞれ生成する(処理S54G)。
すなわち、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP1においては、プリズム150の変位位置ZA1,ZA5,ZA9,ZA13,ZA17に対する算出した5つのコントラスト値Ct1A〜Ct1Eの2次の近似曲線AC1を生成する。また、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP2においては、プリズム150の変位位置ZA2,ZA6,ZA10,ZA14,ZA18に対する算出した5つのコントラスト値Ct2A〜Ct2Eの2次の近似曲線AC2を生成する。さらに、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP3においては、プリズム150の変位位置ZA3,ZA7,ZA11,ZA15,ZA19に対する算出した5つのコントラスト値Ct3A〜Ct3Eの2次の近似曲線AC3を生成する。さらにまた、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP4においては、プリズム150の変位位置ZA4,ZA8,ZA12,ZA16,ZA20に対する算出した5つのコントラスト値Ct4A〜Ct4Eの2次の近似曲線AC4を生成する。
すなわち、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP1においては、プリズム150の変位位置ZA1,ZA5,ZA9,ZA13,ZA17に対する算出した5つのコントラスト値Ct1A〜Ct1Eの2次の近似曲線AC1を生成する。また、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP2においては、プリズム150の変位位置ZA2,ZA6,ZA10,ZA14,ZA18に対する算出した5つのコントラスト値Ct2A〜Ct2Eの2次の近似曲線AC2を生成する。さらに、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP3においては、プリズム150の変位位置ZA3,ZA7,ZA11,ZA15,ZA19に対する算出した5つのコントラスト値Ct3A〜Ct3Eの2次の近似曲線AC3を生成する。さらにまた、近似曲線生成部8363は、図13に示すように、角対応位置CP4においては、プリズム150の変位位置ZA4,ZA8,ZA12,ZA16,ZA20に対する算出した5つのコントラスト値Ct4A〜Ct4Eの2次の近似曲線AC4を生成する。
処理S54Gの後、画像処理部836のピーク位置算出部8364は、処理S54Gにおいて生成された4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各近似曲線の近似式から各ピーク位置を算出する(処理S54H)。そして、画像処理部836は、算出した各ピーク位置をG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応する四隅の各角部分の各調整最適位置として判定し、各ピーク位置に応じた信号を位置調整機構駆動制御部834に出力する。
すなわち、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP1においては、近似曲線AC1の近似式からピーク位置Pp1を算出する。また、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP2においては、近似曲線AC2の近似式からピーク位置Pp2を算出する。さらに、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP3においては、近似曲線AC3の近似式からピーク位置Pp3を算出する。さらにまた、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP4においては、近似曲線AC4の近似式からピーク位置Pp4を算出する。
すなわち、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP1においては、近似曲線AC1の近似式からピーク位置Pp1を算出する。また、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP2においては、近似曲線AC2の近似式からピーク位置Pp2を算出する。さらに、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP3においては、近似曲線AC3の近似式からピーク位置Pp3を算出する。さらにまた、ピーク位置算出部8364は、図13に示すように、角対応位置CP4においては、近似曲線AC4の近似式からピーク位置Pp4を算出する。
処理S54Hの後、位置調整機構駆動制御部834は、位置調整機構4を駆動制御して、プリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応する四隅の各角部分を、画像処理部836にて算出された4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各ピーク位置Pp1〜Pp4(各調整最適位置)に位置決めする(処理S54I)。そして、プリズム150を上述したように位置決めすることで、光変調装置保持部6Gに保持されたG色光用光変調装置140Gは、合焦点状態となる最適なフォーカス位置に配置される。
処理S54Iの後、第1移動機構駆動制御部832は、メモリ837に記憶された機種データ(基準位置)に含まれる3CCDカメラ31の4つの角対応位置CP1〜CP4の各基準位置を読み込み、カメラ移動機構32を駆動制御して例えば角対応位置CP1の基準位置に3CCDカメラ31を位置付ける(処理S54J)。なお、処理S54Jにおいて、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御して、処理S54IでのG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の近接隔離移動に連動して、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、Z軸方向に移動させている。
処理S54Jの後、カメラ駆動制御部833は、3CCDカメラ31を駆動制御し、G色光用光変調装置140Gにおける角対応位置CP1に対応する角部分およびプリズム150を介した調整用光束を3CCDカメラ31に検出させる(処理S54K)。
処理S54Jの後、カメラ駆動制御部833は、3CCDカメラ31を駆動制御し、G色光用光変調装置140Gにおける角対応位置CP1に対応する角部分およびプリズム150を介した調整用光束を3CCDカメラ31に検出させる(処理S54K)。
処理S54Kの後、画像処理部836は、メモリ837に格納された機種データ(基準パターン)に含まれる3CCDカメラ31の角対応位置CP1に対応した基準パターンを読み出し、この基準パターン画像と処理S54Kにおいて角対応位置CP1にて検出した検出パターン画像とを比較し、基準パターン画像に対する検出パターン画像のずれ量を算出する(処理S54L)。そして、画像処理部836は、算出したずれ量に応じた信号を位置調整機構駆動制御部834に出力する。
処理S54Lの後、位置調整機構駆動制御部834は、画像処理部836にて算出されたずれ量に基づいて位置調整機構4を駆動制御し、基準パターン画像に検出パターン画像が合致するように、プリズム150の位置調整(平面位置、面内回転位置、および面外回転位置)を実施する(処理S54M)。そして、プリズム150を上述したように調整することで、光変調装置保持部6Gに保持されたG色光用光変調装置140Gは、最適なアライメント位置に配置される。
なお、処理S54J〜S54Mでは、4つの角対応位置CP1〜CP4のうち1つの角対応位置CP1で検出した検出パターン画像に基づいてプリズム150の位置調整(アライメント調整)を実施していたが、これに限らない。例えば、他の角対応位置CP2〜CP4のうちいずれかの角対応位置で検出した検出パターン画像に基づいてプリズム150の位置調整を実施してもよい。また、例えば、4つの角対応位置CP1〜CP4のうち2以上の角対応位置でそれぞれ検出した各検出パターン画像に基づいてプリズム150の位置調整を実施しても構わない。
処理S54Lの後、位置調整機構駆動制御部834は、画像処理部836にて算出されたずれ量に基づいて位置調整機構4を駆動制御し、基準パターン画像に検出パターン画像が合致するように、プリズム150の位置調整(平面位置、面内回転位置、および面外回転位置)を実施する(処理S54M)。そして、プリズム150を上述したように調整することで、光変調装置保持部6Gに保持されたG色光用光変調装置140Gは、最適なアライメント位置に配置される。
なお、処理S54J〜S54Mでは、4つの角対応位置CP1〜CP4のうち1つの角対応位置CP1で検出した検出パターン画像に基づいてプリズム150の位置調整(アライメント調整)を実施していたが、これに限らない。例えば、他の角対応位置CP2〜CP4のうちいずれかの角対応位置で検出した検出パターン画像に基づいてプリズム150の位置調整を実施してもよい。また、例えば、4つの角対応位置CP1〜CP4のうち2以上の角対応位置でそれぞれ検出した各検出パターン画像に基づいてプリズム150の位置調整を実施しても構わない。
処理S54において、G色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整が実施された後、光源駆動制御部831は、固定用光源装置9を駆動制御し、G色光用光変調装置140Gにおける保持枠143の各孔143Aに紫外線を照射させる。そして、ピン145の外周と保持枠143の孔143Aとの間、および、ピン145の端部とプリズム150の光束入射側端面151Gとの間に介在する紫外線硬化型接着剤を硬化させG色光用光変調装置140Gおよびプリズム150を固定する(処理S55)。
処理S55の後、第2移動機構駆動制御部835は、吸引装置(図示略)を駆動制御して光変調装置保持部6Gの各内壁部611〜613へのG色光用光変調装置140Gの吸着状態を解除するとともに、光変調装置保持部6Gの保持部移動機構62を駆動制御して保持部本体61を設置位置に移動させる(処理S56)。
以上のような工程により、プリズム150の光束入射側端面151Gの所定位置にG色光用光変調装置140Gが位置固定される。
処理S55の後、第2移動機構駆動制御部835は、吸引装置(図示略)を駆動制御して光変調装置保持部6Gの各内壁部611〜613へのG色光用光変調装置140Gの吸着状態を解除するとともに、光変調装置保持部6Gの保持部移動機構62を駆動制御して保持部本体61を設置位置に移動させる(処理S56)。
以上のような工程により、プリズム150の光束入射側端面151Gの所定位置にG色光用光変調装置140Gが位置固定される。
〔R,B色光用光変調装置に対するプリズムの位置調整および固定〕
図14は、各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対するプリズム150の位置調整および固定の手順を示すフローチャートである。
処理S5の後、制御部83は、読み出したプログラムにしたがって、以下に示すように、各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対するプリズム150の位置調整および固定を実施する(処理S6)。
なお、処理S6は、上述したG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整および固定(処理S5)と略同様の工程であり、以下では簡略化して説明する。
図14は、各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対するプリズム150の位置調整および固定の手順を示すフローチャートである。
処理S5の後、制御部83は、読み出したプログラムにしたがって、以下に示すように、各R,B色光用光変調装置140R,140Bに対するプリズム150の位置調整および固定を実施する(処理S6)。
なお、処理S6は、上述したG色光用光変調装置140Gに対するプリズム150の位置調整および固定(処理S5)と略同様の工程であり、以下では簡略化して説明する。
第2移動機構駆動制御部835は、上述した処理S51と同様に、光変調装置保持部6R,6Bの各保持部移動機構62を駆動制御し、各保持部本体61を調整位置に移動させる(処理S61)。
また、位置調整機構駆動制御部834は、上述した処理S52と同様に、位置調整機構4を駆動制御してプリズム150を初期位置に設定する(処理S62)この状態では、各R,B色光用光変調装置140R,140Bにおける上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145とプリズム150の各光束入射側端面151R,151Bとが当接した状態である。
また、位置調整機構駆動制御部834は、上述した処理S52と同様に、位置調整機構4を駆動制御してプリズム150を初期位置に設定する(処理S62)この状態では、各R,B色光用光変調装置140R,140Bにおける上記紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン145とプリズム150の各光束入射側端面151R,151Bとが当接した状態である。
処理S62の後、光源駆動制御部831は、上述した処理S53と同様に、各R,B色光用の調整用光源装置7R,7Bを駆動制御し、調整用光束(R色光、B色光)を各R,B色光用光変調装置140R,140Bにそれぞれ導入させる(処理S63)。
処理S63の後、制御部83は、上述した処理S54A〜S54Hと略同様の処理S64(S64A〜S64H)を実施して、R,B色光毎に各ピーク位置を同時に算出する。
本実施形態では、3CCDカメラ31を用いて調整用光束を検出する構成を採用しているため、すなわち、3CCDカメラ31がR,G,B色光を同時に検出可能とするため、R色光に応じた各ピーク位置と、B色光に応じた各ピーク位置とを順に算出するものではなく、同時に算出するものである。
より具体的に、R色光用光変調装置140RおよびB色光用光変調装置140Bが対向配置されているので、処理S64Dでは、位置調整機構駆動制御部834が位置調整機構4を駆動制御することで、例えばプリズム150を初期位置からR色光用光変調装置140Rに対して離間方向に所定の変位量分ずつ移動させた場合には、プリズム150が初期位置からB色光用光変調装置140Bに対して近接方向に前記所定の変位量分ずつ移動することとなる。なお、処理S64Aでは、処理S64Dを実施している際、上述した処理S54Aとは異なり、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御して、R色光用光変調装置140R(B色光用光変調装置140B)に対するプリズム150の近接隔離移動に連動して、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、X軸方向に移動させている。
本実施形態では、3CCDカメラ31を用いて調整用光束を検出する構成を採用しているため、すなわち、3CCDカメラ31がR,G,B色光を同時に検出可能とするため、R色光に応じた各ピーク位置と、B色光に応じた各ピーク位置とを順に算出するものではなく、同時に算出するものである。
より具体的に、R色光用光変調装置140RおよびB色光用光変調装置140Bが対向配置されているので、処理S64Dでは、位置調整機構駆動制御部834が位置調整機構4を駆動制御することで、例えばプリズム150を初期位置からR色光用光変調装置140Rに対して離間方向に所定の変位量分ずつ移動させた場合には、プリズム150が初期位置からB色光用光変調装置140Bに対して近接方向に前記所定の変位量分ずつ移動することとなる。なお、処理S64Aでは、処理S64Dを実施している際、上述した処理S54Aとは異なり、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御して、R色光用光変調装置140R(B色光用光変調装置140B)に対するプリズム150の近接隔離移動に連動して、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、X軸方向に移動させている。
そして、画像処理部836は、処理S64Cにおいて、3CCDカメラ31にて検出された画像、すなわち、R色光用光変調装置140Rの画像形成領域における角部分およびプリズム150を介したR色光調整用光束と、B色光用光変調装置140Bの画像形成領域における角部分およびプリズム150を介したB色光調整用光束とを同時に取り込み、R色光調整用光束、B色光調整用光束毎にそれぞれコントラスト値を算出する。そして、画像処理部836は、R色光調整用光束に基づいて算出したコントラスト値を、R色光調整用光束、処理S64BにおいてR色光調整用光束を検出した角対応位置、および処理S64Dにおいて移動したR色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の変位位置に関連付けてメモリ837に記憶させる。また、画像処理部836は、B色光調整用光束に基づいて算出したコントラスト値を、B色光調整用光束、処理S64BにおいてB色光調整用光束を検出した角対応位置、および処理S64Dにおいて移動したB色光用光変調装置140Bに対するプリズム150の変位位置に関連付けてメモリ837に記憶させる。
また、処理S64A〜S64Fが繰り返し実施された後、画像処理部836は、処理S64Gにおいて、メモリ837に記憶されたR色光調整用光束に関連付けられた各コントラスト値を読み出し、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に、プリズム150の変位位置に対する5つのコントラスト値の2次の近似曲線(以下、R用近似曲線)をそれぞれ生成する。同様に、画像処理部836は、処理S64Gにおいて、メモリ837に記憶されたB色光調整用光束に関連付けられた各コントラスト値を読み出し、4つの角対応位置CP1〜CP4毎に、プリズム150の変位位置に対する5つのコントラスト値の2次の近似曲線(以下、B用近似曲線)をそれぞれ生成する。
さらに、画像処理部836は、処理S64Hにおいて、生成した4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各R用近似曲線の近似式から各ピーク位置を算出し、算出した各ピーク位置をR色光用光変調装置140Rに対するプリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応する四隅の各角部分の各調整最適位置(以下、各R用調整最適位置)として判定する。同様に、画像処理部836は、処理S64Hにおいて、生成した4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各B用近似曲線の近似式から各ピーク位置を算出し、算出した各ピーク位置をB色光用光変調装置140Bに対するプリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応する四隅の各角部分の各調整最適位置(以下、各B用調整最適位置)として判定する。
処理S64の後、位置調整機構駆動制御部834は、上述した処理S54Iと同様に、位置調整機構4を駆動制御して、プリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応する四隅の各角部分を、画像処理部836にて判定された4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各R用調整最適位置に位置決めする(処理S65R)。そして、プリズム150を上述したように位置決めすることで、光変調装置保持部6Rに保持されたR色光用光変調装置140Rは、合焦点状態となる最適なフォーカス位置に配置される。
処理S65Rの後、制御部83は、上述した処理S54J〜S54M,S55,S56と略同様の処理S66R,S67R,S68R,S69R,S70R,S71Rを実施する。なお、処理S66Rにおいて、第1移動機構駆動制御部832は、カメラ移動機構32を駆動制御して、処理S64IでのR色光用光変調装置140Rに対するプリズム150の近接隔離移動に連動して、移動方向および変位量が同一になるように、3CCDカメラ31を図3中、X軸方向に移動させている。また、処理S68R,S69Rにおいては、制御部83は、基準パターン画像と、処理S67Rにて検出したR色光調整用光束(検出パターン画像)とに基づいて処理を実行するものとする。さらに、処理S70Rにおいては、光源駆動制御部831は、固定用光源装置9を駆動制御し、R色光用光変調装置140Rにおける保持枠143の各孔143Aに紫外線を照射させるものとする。そして、処理S70Rにより、R色光用光変調装置140Rおよびプリズム150が固定される。また、処理S71Rにおいては、第2移動機構駆動制御部835は、吸引装置(図示略)を駆動制御して光変調装置保持部6Rの各内壁部611〜613へのR色光用光変調装置140Rの吸着状態を解除するとともに、光変調装置保持部6Rの保持部移動機構62を駆動制御して保持部本体61を設置位置に移動させるものとする。
以上のような工程により、プリズム150の光束入射側端面151Rの所定位置にR色光用光変調装置140Rが位置固定される。
以上のような工程により、プリズム150の光束入射側端面151Rの所定位置にR色光用光変調装置140Rが位置固定される。
処理S71Rの後、位置調整機構駆動制御部834は、上述した処理S54Iと同様に、位置調整機構4を駆動制御して、プリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応する四隅の各角部分を、画像処理部836にて判定された4つの角対応位置CP1〜CP4毎の各B用調整最適位置に位置決めする(処理S65B)。そして、プリズム150を上述したように位置決めすることで、光変調装置保持部6Bに保持されたB色光用光変調装置140Bは、合焦点状態となる最適なフォーカス位置に配置される。
処理S65Bの後、制御部83は、上述した処理S54J〜S54M,S55,S56と略同様の処理S66B,S67B,S68B,S69B,S70B,S71Bを実施する。なお、処理S68B,S69Bにおいては、制御部83は、基準パターン画像と、処理S67Bにて検出したB色光調整用光束(検出パターン画像)とに基づいて処理を実行するものとする。また、処理S70Bにおいては、光源駆動制御部831は、固定用光源装置9を駆動制御し、B色光用光変調装置140Bにおける保持枠143の各孔143Aに紫外線を照射させるものとする。そして、処理S70Bにより、B色光用光変調装置140Bおよびプリズム150が固定される。また、処理S71Bにおいては、第2移動機構駆動制御部835は、吸引装置(図示略)を駆動制御して光変調装置保持部6Bの各内壁部611〜613へのB色光用光変調装置140Bの吸着状態を解除するとともに、光変調装置保持部6Bの保持部移動機構62を駆動制御して保持部本体61を設置位置に移動させるものとする。
以上のような工程により、プリズム150の光束入射側端面151Bの所定位置にB色光用光変調装置140Bが位置固定される。
そして、3つの光変調装置140がプリズム150の各光束入射側端面151にそれぞれ固定され、光学装置本体180Aが製造される。
以上のような工程により、プリズム150の光束入射側端面151Bの所定位置にB色光用光変調装置140Bが位置固定される。
そして、3つの光変調装置140がプリズム150の各光束入射側端面151にそれぞれ固定され、光学装置本体180Aが製造される。
上述した実施形態においては、以下の効果がある。
図15ないし図18は、実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図15は、従来の製造装置のように調整用光源装置をスポット光源(LED素子200および拡散板300)で構成した場合で、スポット光源から射出された光束の光軸O1と3CCDカメラ31のレンズ光軸O2(集光レンズ313のレンズ光軸)とが一致している状態(以下、一致状態)での光線の光路図を示す図である。図16は、図15の場合に、3CCDカメラ31にて検出された画像の一例を示す図である。図17は、図15の場合において、スポット光源から射出された光束の光軸O1と3CCDカメラ31のレンズ光軸O2とが一致していない状態(以下、非一致状態)での光線の光路図を示す図である。図18は、図17の場合に、3CCDカメラ31にて検出された画像の一例を示す図である。
なお、図15および図17では、説明の便宜上、調整用光源装置と3CCDカメラ31との間に配置されるプリズム150を省略し、また、液晶パネル141の構成を簡略化している。また、図15および図17では、マイクロレンズアレイMを有した液晶パネル141とし、マイクロレンズアレイMおよびブラックマトリクスBMのみを図示している。
図15ないし図18は、実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図15は、従来の製造装置のように調整用光源装置をスポット光源(LED素子200および拡散板300)で構成した場合で、スポット光源から射出された光束の光軸O1と3CCDカメラ31のレンズ光軸O2(集光レンズ313のレンズ光軸)とが一致している状態(以下、一致状態)での光線の光路図を示す図である。図16は、図15の場合に、3CCDカメラ31にて検出された画像の一例を示す図である。図17は、図15の場合において、スポット光源から射出された光束の光軸O1と3CCDカメラ31のレンズ光軸O2とが一致していない状態(以下、非一致状態)での光線の光路図を示す図である。図18は、図17の場合に、3CCDカメラ31にて検出された画像の一例を示す図である。
なお、図15および図17では、説明の便宜上、調整用光源装置と3CCDカメラ31との間に配置されるプリズム150を省略し、また、液晶パネル141の構成を簡略化している。また、図15および図17では、マイクロレンズアレイMを有した液晶パネル141とし、マイクロレンズアレイMおよびブラックマトリクスBMのみを図示している。
調整用光源装置をスポット光源として構成した場合には、LED素子200から射出され拡散板300を介した光束において、光軸O1近傍を進行する光線L1は、図15に示すように、種々の角度で進行する。すなわち、図15では図示を省略したが、光軸O1近傍を進行する光線L1は、液晶パネル141に対して種々の入射角度で入射する。
そして、図15に示す一致状態では、種々の入射角度の光線がマイクロレンズアレイMに入射するため、マイクロレンズアレイMにて画素領域CAに集光された略全ての光線は3CCDカメラ31における光束の取り込み可能角度の範囲内の光線として3CCDカメラ31に入射する。すなわち、3CCDカメラ31にて検出された画像としては、図16に示すように、画素領域CAが明確な画像となる。
そして、図15に示す一致状態では、種々の入射角度の光線がマイクロレンズアレイMに入射するため、マイクロレンズアレイMにて画素領域CAに集光された略全ての光線は3CCDカメラ31における光束の取り込み可能角度の範囲内の光線として3CCDカメラ31に入射する。すなわち、3CCDカメラ31にて検出された画像としては、図16に示すように、画素領域CAが明確な画像となる。
一方、光軸O1から離間した部分を進行する光線L2は、図17に示すように、限定された角度で進行する。すなわち、図17では図示を省略したが、光軸O1から離間した部分を進行する光線L2は、液晶パネル141に対して限定された入射角度で入射する。
そして、図17に示す非一致状態では、限定された入射角度の光線がマイクロレンズアレイMに入射するため、マイクロレンズアレイMにて画素領域CAに集光された一部の光線はマイクロレンズアレイMにてさらに曲げられ3CCDカメラ31における光束の取り込み可能角度の範囲外の光線となる。すなわち、3CCDカメラ31にて検出された画像としては、図18に示すように、画素領域CAの一部が検出されず、画素領域CA全体が歪んだ画像となる。
したがって、調整用光源装置を従来のようにスポット光源として構成した場合には、図17に示す非一致状態において、画素領域CA全体が歪んだ画像となるため、該画像に基づいて、光変調装置140に対してプリズム150を高精度に位置調整することが難しい。また、位置調整を高精度に実施するためには、スポット光源である調整用光源装置と3CCDカメラ31とを図15に示す一致状態となるように高精度な位置決めが必要となり、作業が煩雑化してしまう。
そして、図17に示す非一致状態では、限定された入射角度の光線がマイクロレンズアレイMに入射するため、マイクロレンズアレイMにて画素領域CAに集光された一部の光線はマイクロレンズアレイMにてさらに曲げられ3CCDカメラ31における光束の取り込み可能角度の範囲外の光線となる。すなわち、3CCDカメラ31にて検出された画像としては、図18に示すように、画素領域CAの一部が検出されず、画素領域CA全体が歪んだ画像となる。
したがって、調整用光源装置を従来のようにスポット光源として構成した場合には、図17に示す非一致状態において、画素領域CA全体が歪んだ画像となるため、該画像に基づいて、光変調装置140に対してプリズム150を高精度に位置調整することが難しい。また、位置調整を高精度に実施するためには、スポット光源である調整用光源装置と3CCDカメラ31とを図15に示す一致状態となるように高精度な位置決めが必要となり、作業が煩雑化してしまう。
本実施形態では、調整用光源装置7は、面照明で構成されているので、調整用光源装置7の面内において射出される光束が一様となる。このため、3CCDカメラ31のレンズ光軸O2(集光レンズ313のレンズ光軸)が調整用光源装置7の発光面にあれば画素領域CAが明確な画像となる。このことにより、液晶パネル141がマイクロレンズアレイMを有する構成の場合であったとしても、上述したような調整用光源装置と3CCDカメラ31との高精度な位置決めを不要とし、3CCDカメラ31にて検出された画素領域CAが明確な画像に基づいて、光変調装置140に対するプリズム150の位置調整を高精度に実施できる。
また、調整用光源装置7は、筺体71、LEDモジュール72、および拡散板73を備えた面照明で構成されている。このことにより、例えば調整用光源装置として超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等の放電発光型の光源ランプを用いた構成と比較して、調整用光源装置自体の小型化が図れる。このため、製造装置1の構造を簡素化し小型化できる。
さらに、面照明の発光領域を予め大きく形成しておけば、製造対象とする光学装置本体180Aを構成する光変調装置140の種類に応じて、すなわち、光変調装置140の大きさに応じて、種々の調整用光源装置を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置140の各画像形成領域に向けて良好に調整用光束を射出できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置本体180Aを製造できる。
さらに、面照明の発光領域を予め大きく形成しておけば、製造対象とする光学装置本体180Aを構成する光変調装置140の種類に応じて、すなわち、光変調装置140の大きさに応じて、種々の調整用光源装置を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置140の各画像形成領域に向けて良好に調整用光束を射出できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置本体180Aを製造できる。
さらにまた、調整用光源装置7が拡散板73を備えているので、調整用光源装置7に拡散板73を用いない構成と比較して、LEDモジュール72から射出された光束を拡散板73により拡散し、より均一化した調整用光束を光変調装置140に照射できる。また、調整用光源装置7からの射出直後での調整用光束の均一度合いを高めることができ、調整用光源装置7を光変調装置140に近接して配置できる。このため、製造装置1をさらに小型化できる。
また、位置調整機構4は、光変調装置140に対してプリズム150の位置を調整する構成であるので、製造対象となる光学装置本体180Aを構成する光変調装置140が3つで構成されていた場合であっても、位置調整機構4を単体で構成できる。このため、上述した製造装置1の構造を簡素化し小型化できるという効果を好適に図れる。
さらに、位置調整機構4が載置部5の鉛直方向下側に配設され、位置調整機構4を構成する空間位置調整部41、面外回転位置調整部42、および面内回転位置調整部43が鉛直方向に積層配置されている。このことにより、従来の製造装置と比較して、製造装置1を平面的に見た場合、すなわち、製造装置1を上方側から見た場合、位置調整機構4の占める空間が大きくなることがない。このため、上述した製造装置1の構造を簡素化し小型化できるという効果をより好適に図れる。
さらに、位置調整機構4が載置部5の鉛直方向下側に配設され、位置調整機構4を構成する空間位置調整部41、面外回転位置調整部42、および面内回転位置調整部43が鉛直方向に積層配置されている。このことにより、従来の製造装置と比較して、製造装置1を平面的に見た場合、すなわち、製造装置1を上方側から見た場合、位置調整機構4の占める空間が大きくなることがない。このため、上述した製造装置1の構造を簡素化し小型化できるという効果をより好適に図れる。
さらにまた、位置調整機構4は、空間位置調整部41、面外回転位置調整部42、および面内回転位置調整部43が鉛直方向に積層配置されているので、各部材41〜43に製造誤差等が生じている場合であっても、自重等によって各部材41〜43が互いに当接した状態となるため、光変調装置140に対してプリズム150の位置を調整している際に、がたつく恐れがない。このため、光変調装置140に対してプリズム150を高精度に位置調整でき、光学装置本体180Aを高精度に製造できる。
また、光変調装置保持部6は、凹部610を有する保持部本体61を備え、光変調装置140における各角隅部分のうち下方側の角隅部分を保持するように構成されている。このことにより、製造対象とする光学装置本体180Aを構成する光変調装置140の種類に応じて、すなわち、光変調装置140の大きさに応じて、種々の光変調装置保持部を用意する必要がなく、大きさの異なる種々の光変調装置140を単体の光変調装置保持部6にて保持できる。したがって、大きさの異なる種々の光学装置本体180Aを製造できる。
さらに、光束検出装置3は、単体の3CCDカメラ31と、カメラ移動機構32とを備えているので、カメラ移動機構32により3CCDカメラ31を移動させて光変調装置140の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分に対応する4つの角対応位置CP1〜CP4にそれぞれ順に位置付けることで、光変調装置140の画像形成領域における四隅の角部分およびプリズム150を介した各調整用光束を3CCDカメラ31に直接検出させることができる。すなわち、3CCDカメラ31を単体で構成できるので、従来のように4つのCCDカメラを用いることなく、さらには4つのミラーユニットを省略でき、上述した製造装置1の構造を簡素化し小型化できるという効果を好適に図れる。また、各ミラーユニットの製造誤差や各CCDカメラの固体差の影響を受けることなく、光束検出装置3にて検出した画像に基づいて、光変調装置140に対してプリズム150を良好に位置調整し光学装置本体180Aを精度良く製造できる。また、4つのミラーユニットを省略できるので、4つのミラーユニットにより製造可能とする光学装置本体180Aの大きさが制限されることがなく、小型の光学装置本体180Aも製造可能とする。すなわち、カメラ移動機構32により3CCDカメラ31を種々の位置に位置付けることができるため、大きさの異なる種々の光学装置本体180Aを製造できる。
ところで、単体の3CCDカメラ31を用いて光変調装置140に対するプリズム150の位置調整を実施する際には、例えば、以下の方法が考えられる。
先ず、カメラ移動機構32を用いて、3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4のうちいずれかの角対応位置に位置付ける。
次に、上述した状態で、位置調整機構4を用いて、プリズム150を光変調装置140に対して近接隔離する方向に変位させる。
次に、プリズム150の複数の変位位置で、光変調装置140の画像形成領域における角部分およびプリズム150を介した調整用光束を3CCDカメラ31に検出させる。
そして、プリズム150の複数の変位位置で3CCDカメラ31にて検出された各画像に基づいて、例えば、コントラスト値をそれぞれ算出し、各コントラスト値のピーク位置を前記角部分におけるプリズム150の調整最適位置とする。
次に、3CCDカメラ31を他の角対応位置に位置付けた状態で、上述した工程を実施する。そして、プリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応した四隅の角部分の各調整最適位置をそれぞれ算出する。この後、算出した各調整最適位置にプリズム150を位置付ける。
しかしながら、上述したプリズム150の位置調整では、3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4にそれぞれ位置付けた状態で同様の4回の工程(光変調装置140に対して近接隔離する方向にプリズム150を変位させる工程)を実施しているので、前記4回の工程分、プリズム150の位置調整に時間が掛り、光学装置本体180Aを迅速に製造することが難しい。
先ず、カメラ移動機構32を用いて、3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4のうちいずれかの角対応位置に位置付ける。
次に、上述した状態で、位置調整機構4を用いて、プリズム150を光変調装置140に対して近接隔離する方向に変位させる。
次に、プリズム150の複数の変位位置で、光変調装置140の画像形成領域における角部分およびプリズム150を介した調整用光束を3CCDカメラ31に検出させる。
そして、プリズム150の複数の変位位置で3CCDカメラ31にて検出された各画像に基づいて、例えば、コントラスト値をそれぞれ算出し、各コントラスト値のピーク位置を前記角部分におけるプリズム150の調整最適位置とする。
次に、3CCDカメラ31を他の角対応位置に位置付けた状態で、上述した工程を実施する。そして、プリズム150における4つの角対応位置CP1〜CP4に対応した四隅の角部分の各調整最適位置をそれぞれ算出する。この後、算出した各調整最適位置にプリズム150を位置付ける。
しかしながら、上述したプリズム150の位置調整では、3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4にそれぞれ位置付けた状態で同様の4回の工程(光変調装置140に対して近接隔離する方向にプリズム150を変位させる工程)を実施しているので、前記4回の工程分、プリズム150の位置調整に時間が掛り、光学装置本体180Aを迅速に製造することが難しい。
本実施形態では、製造装置1は、第1移動機構駆動制御部832、カメラ駆動制御部833、位置調整機構駆動制御部834、および画像処理部836を含んで構成される制御部83を備えているので、カメラ移動制御(処理S54A,S64A)および画像検出制御(処理S54B,S64B)を実施しながら位置調整機構駆動制御(処理S54D,S64D)を実施でき、位置調整機構駆動制御(処理S54D,S64D)を複数回実施する必要がなく、3CCDカメラ31を単体で構成した場合であっても、プリズム150の位置調整に時間が掛かることがなく、光学装置本体180Aを迅速に製造できる。
ここで、画像処理部836は、指標値算出部8362、近似曲線生成部8463、およびピーク位置算出部8364を備え、5つの変位位置で3CCDカメラ31により検出された各調整用光束に基づいて5つのコントラスト値を算出し、各コントラスト値に基づいて2次の近似曲線を生成し、近似曲線のピーク位置を調整最適位置として算出する構成であるので、最低限必要な画像のみでピーク位置を決定でき、3CCDカメラ31を単体で構成した場合であっても、プリズム150の位置調整時間を低減でき、光学装置本体180Aをより迅速に製造できる。
また、本実施形態では、検出装置本体として3CCDカメラ31を採用しているので、R,G,B色光を同時に検出して色光毎に画像処理を実施することができる。したがって、例えば、検出装置本体として単体のCCDを有し白黒の画像を出力するCCDカメラを採用した構成と比較して、R,B色光毎に各ピーク位置を順に算出する必要がなく、R,B色光毎に各ピーク位置を同時に算出することができ、プリズム150の位置調整時間を低減でき、光学装置本体180Aをより迅速に製造できる。
また、本実施形態では、検出装置本体として3CCDカメラ31を採用しているので、R,G,B色光を同時に検出して色光毎に画像処理を実施することができる。したがって、例えば、検出装置本体として単体のCCDを有し白黒の画像を出力するCCDカメラを採用した構成と比較して、R,B色光毎に各ピーク位置を順に算出する必要がなく、R,B色光毎に各ピーク位置を同時に算出することができ、プリズム150の位置調整時間を低減でき、光学装置本体180Aをより迅速に製造できる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨に逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
前記実施形態では、位置調整機構として、光変調装置140に対してプリズム150の位置を調整する位置調整機構4を採用したが、これに限らず、光変調装置140およびプリズム150の相互の位置を調整可能とすればよく、例えば、プリズム150に対して光変調装置140の位置を調整する構成としても構わない。
前記実施形態では、位置調整機構として、光変調装置140に対してプリズム150の位置を調整する位置調整機構4を採用したが、これに限らず、光変調装置140およびプリズム150の相互の位置を調整可能とすればよく、例えば、プリズム150に対して光変調装置140の位置を調整する構成としても構わない。
前記実施形態において、位置調整機構4を構成する空間位置調整部41、面外回転位置調整部42、面内回転位置調整部43の構造、および鉛直方向の積層順序は、前記実施形態で説明した構造および積層順序に限らず、その他の構造および積層順序を採用しても構わない。
前記実施形態では、調整用光源装置として、LEDモジュール72を用いていたが、これに限らず、例えば、レーザダイオード、有機EL素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
前記実施形態では、調整用光源装置7は、拡散板73を備えていたが、これに限らず、拡散板73を省略した構成としても、本発明の目的を十分に達成できる。
前記実施形態では、調整用光源装置7は、拡散板73を備えていたが、これに限らず、拡散板73を省略した構成としても、本発明の目的を十分に達成できる。
前記実施形態において、光束検出装置3の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。
例えば、カメラ移動機構32の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らず、3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4に位置付け可能とすればいずれの構成でも構わない。
また、例えば、検出装置本体として3CCDカメラ31を採用したが、これに限らず、単体のCCDを有し白黒で画像を出力するCCDカメラや、MOSセンサ等を採用しても構わない。
例えば、カメラ移動機構32の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らず、3CCDカメラ31を4つの角対応位置CP1〜CP4に位置付け可能とすればいずれの構成でも構わない。
また、例えば、検出装置本体として3CCDカメラ31を採用したが、これに限らず、単体のCCDを有し白黒で画像を出力するCCDカメラや、MOSセンサ等を採用しても構わない。
さらに、例えば、検出装置本体が単体で構成されていたが、これに限らず、以下に示すように、2つ以上の検出装置本体を有する構成としても構わない。
図19および図20は、前記実施形態の変形例を示す図である。具体的に、図19は、光束検出装置30、および製造対象となる光学装置本体180Aを上方側から見た模式図である。図20は、光束検出装置30を後方側から見た模式図である。
図19および図20の例に示すように、光束検出装置を、検出装置本体としての4つのCCDカメラ310と、4つのミラーユニット320と、図示を省略した移動機構とを有する光束検出装置30とする。ここで、4つのCCDカメラ310は、光変調装置140における矩形状の画像形成領域の対角線上(プリズム150における光束射出側端面152の対角線上)に対応してそれぞれ配設されている。また、4つのミラーユニット320は、各CCDカメラ310の先端部分に取り付けられ、光変調装置140の画像形成領域における角部分、およびプリズム150を介して入射した光束を反射させて各CCDカメラ310にそれぞれ導くミラーユニットである。さらに、前記移動機構は、各CCDカメラ310の3次元位置をそれぞれ調整する部分である。
以上のように、検出装置本体を4つで構成した場合であっても、本発明の目的を十分に達成できる。
図19および図20は、前記実施形態の変形例を示す図である。具体的に、図19は、光束検出装置30、および製造対象となる光学装置本体180Aを上方側から見た模式図である。図20は、光束検出装置30を後方側から見た模式図である。
図19および図20の例に示すように、光束検出装置を、検出装置本体としての4つのCCDカメラ310と、4つのミラーユニット320と、図示を省略した移動機構とを有する光束検出装置30とする。ここで、4つのCCDカメラ310は、光変調装置140における矩形状の画像形成領域の対角線上(プリズム150における光束射出側端面152の対角線上)に対応してそれぞれ配設されている。また、4つのミラーユニット320は、各CCDカメラ310の先端部分に取り付けられ、光変調装置140の画像形成領域における角部分、およびプリズム150を介して入射した光束を反射させて各CCDカメラ310にそれぞれ導くミラーユニットである。さらに、前記移動機構は、各CCDカメラ310の3次元位置をそれぞれ調整する部分である。
以上のように、検出装置本体を4つで構成した場合であっても、本発明の目的を十分に達成できる。
前記実施形態では、画像処理部836は、5つの変位位置で検出された画像に基づいて5つのコントラスト値を算出していたが、これに限らず、少なくとも3つの変位位置で検出された画像に基づいて少なくとも3つのコントラスト値を算出する構成であればよい。すなわち、近似曲線生成部8363にて2次の近似曲線を生成可能であれば、コントラスト値の数は、いずれの数でも構わない。
前記実施形態では、位置調整機構駆動制御部834は、位置調整機構駆動制御(処理S54D,S64D)において、変位位置ZA1〜ZA20間のピッチが等間隔となるようにプリズム150を移動させていたが、等間隔である必要はなく、所定位置、例えば、予想されるプリズム150の調整最適位置(変位位置)に向うにしたがって変位位置間のピッチが狭くなるようにプリズム150を移動する構成としても構わない。
前記実施形態において、光変調装置保持部6の構造としては、前記実施形態で説明した構造に限らず、プリズム150の光束入射側端面151に対向するように光変調装置140を保持可能とすればいずれの構造でも構わない。
前記実施形態において、光学装置本体180Aの製造方法は、図10,図12,図14のフローに限らず、適宜、その工程および手順の順序等を変更しても構わない。例えば、3つの光変調装置140に対するプリズム150の位置調整および固定の順序は、前記実施形態で説明した順序に限らず、その他の順序で位置調整および固定を実施してもよい。
前記実施形態では、3つの光変調装置を用いたプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、2つの光変調装置を用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の光変調装置を用いたプロジェクタにも適用可能である。
前記実施形態では、光源装置111は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED、有機EL素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、前記実施形態では、光源装置111を1つのみ用い色分離光学系120にて3つの色光に分離していたが、色分離光学系120を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
前記実施形態では、光源装置111は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED、有機EL素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、前記実施形態では、光源装置111を1つのみ用い色分離光学系120にて3つの色光に分離していたが、色分離光学系120を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、光変調装置および色合成光学装置の相互の位置を高精度、かつ、容易に調整できるため、プレゼンテーションやホームシアタ等の分野において利用されるプロジェクタに用いられる光学装置を製造する製造装置として利用できる。
1・・・製造装置、3・・・光束検出装置、4・・・位置調整機構、5・・・載置部(色合成光学装置保持部)、6・・・光変調装置保持部、7・・・調整用光源装置、31・・・3CCDカメラ(検出装置本体)、32・・・カメラ移動機構(移動機構)、61・・・保持部本体、71・・・筐体(支持板)、73・・・拡散板、140・・・光変調装置、150・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、151・・・光束入射側端面、152・・・光束射出側端面、180・・・光学装置、610・・・凹部、611〜613・・・内壁部、721・・・LED素子(固体発光素子)、CP1〜CP4・・・角対応位置。
Claims (5)
- 複数の色光を色光毎に画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置にて変調された各色光を合成して画像光を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、
前記光変調装置に位置調整用の調整用光束を照射する調整用光源装置と、
前記色合成光学装置の光束射出側端面に対向するように配設され、前記調整用光源装置から射出され前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した調整用光束を検出する光束検出装置と、
前記光束検出装置にて検出された調整用光束に基づいて、前記光変調装置および前記色合成光学装置の相互の位置を調整する位置調整機構とを備え、
前記調整用光源装置は、端面が前記光変調装置に対向するように配設される支持板と、前記支持板の前記端面に沿って配設される複数の固体発光素子とを備え、前記光変調装置の画像形成領域に略均一化した調整用光束を照射する面照明で構成されていることを特徴とする光学装置の製造装置。 - 請求項1に記載の光学装置の製造装置において、
前記調整用光源装置は、前記複数の固体発光素子の光束射出側に配設される拡散板を備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。 - 請求項1または請求項2に記載の光学装置の製造装置において、
前記色合成光学装置を所定位置で保持する色合成光学装置保持部と、
前記色合成光学装置保持部に保持された前記色合成光学装置の光束入射側端面に対向するように前記光変調装置を保持する光変調装置保持部とを備え、
前記位置調整機構は、前記色合成光学装置保持部の鉛直方向下側に配設され、前記色合成光学装置保持部の位置を調整可能とし、前記色合成光学装置保持部の位置を調整することで、前記光変調装置保持部に保持された前記光変調装置に対して前記色合成光学装置保持部に保持された前記色合成光学装置の位置を調整することを特徴とする光学装置の製造装置。 - 請求項3に記載の光学装置の製造装置において、
前記光変調装置は、平面視略矩形状の外形形状を有し、
前記光変調装置保持部は、前記光変調装置における矩形状の四隅部分のうちいずれかの角隅部分を保持する保持部本体を有し、
前記保持部本体は、前記角隅部分の外形形状に対応した凹部を有し、前記凹部の内壁部にて前記光変調装置の前記角隅部分を保持することを特徴とする光学装置の製造装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学装置の製造装置において、
前記光束検出装置は、前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した調整用光束を検出する検出装置本体と、前記検出装置本体を移動可能に支持し前記検出装置本体を前記光変調装置の画像形成領域における矩形形状の四隅の角部分に対応する4つの角対応位置にそれぞれ位置付け可能とする移動機構とを備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。
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JP2006222598A JP2008046412A (ja) | 2006-08-17 | 2006-08-17 | 光学装置の製造装置 |
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