JP2007047648A - 光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置 - Google Patents

光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造コストの低減を図れる光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置を提供する。
【解決手段】製造装置1は、クロスダイクロイックプリズムを保持するクランプ治具23と、いずれかの光変調装置を保持して位置調整する6軸位置調整ユニット22と、クロスダイクロイックプリズムの各光束入射側端面と保持した光変調装置とが対向するように6軸位置調整ユニット22を回動させる6軸位置調整ユニット回動装置262と、6軸位置調整ユニット22に接続され光変調装置を位置調整するための調整用光束を6軸位置調整ユニット22に保持された光変調装置に射出する調整用光源装置と、3つの光変調装置のうち他の光変調装置の位置調整の際の基準となる基準光変調装置がクロスダイクロイックプリズム444に対して位置決め固定された後、基準光変調装置の位置を測定するための測定用光束を基準光変調装置に射出する測定用光源装置5Bとを備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置に関する。
近年、家庭内でのホームシアター等の用途として、スクリーンの表面側(観察者側)に投射画像を形成するプロジェクタが知られている。
このプロジェクタとしては、R,G,Bの3つの色光を画像情報に応じて変調する3枚の光変調装置と、各光変調装置で変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズムとを備えた、いわゆる三板式のプロジェクタが知られている。
この三板式のプロジェクタでは、構造の簡素化および組立工程の簡単化のため、3枚の光変調装置をクロスダイクロイックプリズムの光入射端面に直接取り付けた光学装置が採用される。
上述した光学装置では、クロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面上に光変調装置を固定するにあたり、各光変調装置の画素ずれによる画質劣化を防止するため、相互の位置を高精度に調整する必要がある。このため、3枚の光変調装置相互の位置を調整しクロスダイクロイックプリズムの光束入射側端面に固定する製造装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の製造装置は、調整用光束を射出する光源ユニットと、光源ユニットから射出される光束を所定位置にそれぞれ導光する3つの光ファイバと、3つの光変調装置をそれぞれ保持するとともに、各光ファイバとそれぞれ接続し、保持した3つの光変調装置に各光ファイバを介した光束をそれぞれ照射する3台の6軸位置調整ユニットと、光変調装置およびクロスダイクロイックプリズムを介した光束を検出する画像検出装置とを備えている。そして、画像検出装置にて検出された画像に基づいて、3つの6軸位置調整ユニットを操作して3つの光変調装置の位置をそれぞれ調整している。
特開2003−270717号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造装置では、3つの光変調装置に対応して、6軸位置調整ユニットを3台設けているので、製造装置を製造するにあたって、製造コストの低減を図り難い。
本発明の目的は、製造コストの低減を図れる光学装置の製造装置、その製造方法、および光学装置を提供することにある。
本発明の光学装置の製造装置は、複数の色光を画像情報に応じて色光毎に変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置が取り付けられる複数の光束入射側端面を有し前記複数の光変調装置にて変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置とを備える光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、前記色合成光学装置を所定位置で保持する保持部と、前記複数の光変調装置のうちいずれかの光変調装置を保持し前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の位置を調整する位置調整装置と、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面と前記位置調整装置にて保持される光変調装置とが対向するように前記位置調整装置または前記保持部を回動させる回動部と、前記位置調整装置に接続され前記光変調装置を位置調整するための調整用光束を前記位置調整装置に保持された光変調装置に射出する調整用光源装置と、前記複数の光変調装置のうち他の光変調装置の位置調整の際の基準となる基準光変調装置が前記色合成光学装置に対して位置決め固定された後、前記基準光変調装置の位置を測定するための測定用光束を前記基準光変調装置に射出する測定用光源装置とを備えていることを特徴とする。
本発明では、光学装置の製造装置は、保持部、位置調整装置、回動部、調整用光源装置、および測定用光源装置を備えているので、例えば、以下に示すように光学装置を製造できる。
先ず、色合成光学装置を保持部に保持させる(色合成光学装置設置工程)。
次に、複数の光変調装置のうち他の光変調装置の位置調整の際の基準となる基準光変調装置を位置調整装置に保持させる(光変調装置保持工程)。
次に、色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち位置調整装置にて保持された基準光変調装置に対応する基準光束入射側端面と、基準光変調装置とが対向するように保持部または位置調整装置を回動部により回動させる(回動工程)。
次に、光変調装置の位置を調整するための調整用光束を位置調整装置から基準光変調装置に対して導入する(調整用光束導入工程)。
次に、基準光変調装置および色合成光学装置を介して射出される画像光に基づいて、位置調整装置を用いて色合成光学装置に対する基準光変調装置の位置を調整する(位置調整工程)。そして、色合成光学装置に対して基準光変調装置を固定する。
そして、複数の光変調装置のうち基準光変調装置を除く他の光変調装置の位置調整および固定は、上述した基準光変調装置の位置調整および固定と略同様に実施できるが、他の光変調装置の位置調整を実施する前に、色合成光学装置に対して固定された基準光変調装置に対して基準光変調装置の位置を測定するための測定用光束を導入する(測定用光束導入工程)。そして、他の光変調装置の位置調整を実施する際には、測定用光束が導入され基準光変調装置および色合成光学装置を介して射出される画像光の位置に、調整用光束が導入され他の光変調装置および色合成光学装置を介して射出される画像光の位置を一致させるように他の光変調装置の位置を調整する。
以上のように、回動部により保持部または位置調整装置が回動可能に構成されているので、色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面と位置調整装置にて保持される光変調装置とを対向させることができる。このため、従来のように位置調整装置を3台設ける必要がなく、位置調整装置を1台のみで構成でき、製造装置を製造するにあたって、製造コストの低減を図れる。
また、色合成光学装置に対して基準光変調装置を除く他の光変調装置を位置調整および固定する際には、基準光変調装置の位置(測定用光束が導入され基準光変調装置および色合成光学装置を介した画像光の位置)を基準として、該基準位置に合致させるように他の光変調装置の位置(調整用光束が導入され他の光変調装置および色合成光学装置を介した画像光の位置)を調整するので、各光変調装置の画素ずれのない良好な光学装置を迅速に製造できる。
ところで、上述したように回動部により保持部または位置調整装置を回動可能な構成を採用した場合には、保持部または位置調整装置や回動部の剛性が弱いと、回動部により保持部または位置調整装置を回動した際に製造装置内での色合成光学装置の位置がずれやすい。そして、例えば、以下のような構成では、上述した製造装置内での色合成光学装置の位置ずれの影響を受けやすい。
例えば、基準光変調装置の位置調整および固定を実施した後、位置調整装置から調整用光束を基準光変調装置に導入し、基準光変調装置および色合成光学装置を介した画像光の位置(基準光変調装置の位置)を測定する。この後、回動部により保持部または位置調整装置を回動させて、他の光変調装置と色合成光学装置の他の光束入射側端面とを対向させ、上述したように測定した基準光変調装置の位置を基準として、該基準位置に合致させるように、他の光変調装置の位置を調整して固定する。
このような構成では、保持部または位置調整装置を回動部により回動させた際に製造装置内での色合成光学装置の位置がずれた場合には、色合成光学装置に固定された基準光変調装置の位置もずれることとなる。すなわち、基準光変調装置の位置がずれたにも拘らず、該位置のずれに対応していない前記基準位置に合致させるように他の光変調装置の位置を調整して固定すると、各光変調装置の画素がずれ画質劣化が生じてしまう。
本発明によれば、光学装置の製造装置は、調整用光源装置とは別に測定用光源装置を備えているので、保持部または位置調整装置を回動部により回動させた後に、基準光変調装置に対して測定用光束を導入し、基準光変調装置の位置を測定することができる。このため、保持部または位置調整装置を回動部により回動させた際に製造装置内での色合成光学装置の位置がずれた場合であっても、色合成光学装置の位置ずれに対応した基準光変調装置の位置を測定でき、該基準位置に合致させるように他の光変調装置の位置を調整して固定することで、各光変調装置の画素ずれのない良好な光学装置を製造できる。
本発明の光学装置の製造装置では、複数の色光を射出可能に構成され、前記複数の色光をそれぞれ射出する複数の光束射出位置を有する光源装置本体を備え、前記調整用光源装置は、前記光源装置本体と、基端部分が前記複数の光束射出位置のうちいずれかの光束射出位置に対して位置付け可能に構成され、先端部分が前記位置調整装置に接続し前記基端部分から導入した色光を前記調整用光束として前記先端部分から前記位置調整装置にて保持された前記光変調装置に照射する第1導光部とを含んで構成され、前記測定用光源装置は、前記光源装置本体と、基端部分が前記複数の光束射出位置のうち前記基準光変調装置に対応する基準色光を射出する基準光束射出位置に対して位置付け可能に構成され前記基端部分から導入した前記基準色光を先端部分から射出する第2導光部と、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち前記基準光変調装置が取り付けられる基準光束入射側端面に対向可能に配設され前記第2導光部の先端部分から射出される前記基準色光を前記基準光変調装置に照射させるように前記第2導光部の先端部分を支持する支持部材とを含んで構成されていることが好ましい。
本発明によれば、調整用光源装置および測定用光源装置が共通の光源装置本体を含んで構成されているので、例えば調整用光源装置および測定用光源装置を別体とする構成と比較して、部材の省略から製造装置の小型化、低コスト化、および省電力化を図れる。
ところで、調整用光源装置および測定用光源装置が調整用光束および測定用光束として白色光を射出する構成を採用した場合には、色合成光学装置にて所定の色光成分のみが光束射出側端面から射出されるため、光変調装置および色合成光学装置を介して射出される画像光の光量が少なくなり、複数の光変調装置の位置調整や、基準光変調装置の位置の測定が困難なものとなる。
本発明では、光源装置本体が複数の色光を射出可能に構成されているので、複数の光変調装置のうち位置調整を実施する光変調装置に対応した色光を射出する光束射出位置に第1導光部の基端部分を位置付けたり、基準光変調装置に対応した基準色光を射出する基準光束射出位置に第2導光部の基端部分を位置付けたりすることで、光変調装置および色合成光学装置を介して射出される調整用光束や測定用光束の画像光の光量が低減することがない。このため、複数の光変調装置の位置調整や、基準光変調装置の位置の測定を良好に実施できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記支持部材は、複数設けられ、前記回動部により前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面と前記位置調整装置にて保持される光変調装置とが対向するように位置付けられた際に、前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面および光束射出側端面の各端面のうち前記光変調装置と対向する光束入射側端面を除く端面にそれぞれ対向可能に配設され、前記回動部は、前記位置調整装置および前記複数の支持部材を回動可能とし、前記位置調整装置および前記複数の支持部材を回動することで、前記複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面に対して前記位置調整装置にて保持される光変調装置が対向するように前記位置調整装置を位置付けるとともに、前記基準光束入射側端面に対して前記複数の支持部材のうちいずれかの支持部材が対向するように前記支持部材を位置付けることが好ましい。
本発明では、支持部材が複数設けられ、色合成光学装置の複数の光束入射側端面および光束射出側端面の各端面のうち位置調整装置が位置付けられる光束入射側端面を除く端面にそれぞれ対向可能に配設される。そして、回動部は、位置調整装置および複数の支持部材を回動可能とする。このことにより、基準光変調装置を除く他の光変調装置が色合成光学装置の基準光束入射側端面を除く他の光束入射側端面に対向するように回動部により位置調整装置を位置付けた場合には、複数の支持部材のうちいずれかの支持部材が基準光束入射側端面に対向するように位置付けられることとなる。したがって、複数の支持部材のうち基準光束入射側端面に対向する支持部材に第2導光部の先端部分を支持させることで、回動部により位置調整装置を回動した後、色合成光学装置に対して固定された基準光変調装置に第2導光部を介して測定用光束を照射させることができる。
ところで、光学装置の機種によっては、複数の色光の光路が異なる。言い換えれば、光学装置の機種によっては、色合成光学装置における複数の光束入射側端面のうち基準色光が入射する基準光束入射側端面の位置が異なる。
本発明によれば、支持部材が上述したように複数配設されているので、複数の色光の光路が異なる光学装置を製造する場合であっても、色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち基準光束入射側端面に対向するように複数の支持部材のうちいずれかの支持部材を位置付けることができる。このため、基準光束入射側端面に対向する支持部材に第2導光部の先端部分を支持させることで、回動部により位置調整装置を回動した後、色合成光学装置に対して固定された基準光変調装置に第2導光部を介して測定用光束を照射させることができ、複数の色光の光路が異なる種々の光学装置を、画素ずれがなく良好に製造できる。
ところで、回動部が保持部を回動させる構成としかつ、調整用光束や測定用光束が導入され光変調装置および色合成光学装置を介した画像光を例えば投射レンズ等によりスクリーン上に拡大投射する構成とした場合には、回動部が保持部を回動させると、前記投射レンズ等による投射位置が変更される。したがって、上記のような構成にした場合には、投射位置に対応してスクリーンを設ける必要があり、製造装置が大型化してしまう。
本発明によれば、回動部が位置調整装置を回動させるので、例えば、上記のように画像光を投射レンズ等によりスクリーン上に拡大投射する構成とした場合であっても、投射位置が変更されず、1つの投射位置にのみスクリーンを設ければよく、製造装置が大型化することがない。
本発明の光学装置の製造装置では、前記支持部材は、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の前記基準光束入射側端面に対向する位置に配設され、前記回動部は、前記位置調整装置にて保持される光変調装置に対して前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面が対向するように前記保持部を回動可能としかつ、前記保持部とともに前記支持部材を回動可能とすることが好ましい。
本発明では、回動部は、保持部および支持部材を回動可能とする。このことにより、色合成光学装置の基準光束入射側端面に対向する位置に支持部材を配設しておけば、基準光束入射側端面を除く他の光束入射側端面が位置調整装置にて保持される他の光変調装置に対向するように回動部により保持部を位置付けた場合であっても、保持部とともに支持部材が回動するので、常に、支持部材が基準光束入射側端面に対向するように位置付けられることとなる。したがって、支持部材に第2導光部の先端部分を支持させることで、回動部により保持部を回動した後、色合成光学装置に対して固定された基準光変調装置に第2導光部を介して測定用光束を照射させることができる。
ところで、回動部が保持部を回動させる構成としかつ、調整用光束や測定用光束が導入され光変調装置および色合成光学装置を介した画像光を例えば投射レンズ等によりスクリーン上に拡大投射する構成とした場合には、回動部が保持部を回動させると、前記投射レンズ等による投射位置が変更される。したがって、上記のような構成にした場合には、投射位置に対応したスクリーンを設ける必要があり、製造装置が大型化してしまう。
そこで、例えば、調整用光束や測定用光束が導入され光変調装置および色合成光学装置を介した画像光を直接、CCD(Charge Coupled Device)、MOS(Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を用いた光束検出装置にて検出させ、前記光束検出装置を回動部により保持部とともに回動させる構成とすれば、製造装置の大型化を回避できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記支持部材は、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の前記基準光束入射側端面に対向する位置に配設され、前記回動部は、前記複数の光束入射側端面に対して前記位置調整装置にて保持される光変調装置が対向するように前記位置調整装置のみを回動可能とすることが好ましい。
本発明では、回動部は、位置調整装置のみを回動可能とする。このことにより、色合成光学装置の基準光束入射側端面に対向する位置に支持部材を配設しておけば、基準光変調装置を除く他の光変調装置が色合成光学装置の基準光束入射側端面を除く他の光束入射側端面に対向するように回動部により位置調整装置を位置付けた場合であっても、保持部および支持部材の位置が変更されないので、常に、支持部材が基準光束入射側端面に対向するように位置付けられることとなる。したがって、支持部材に第2導光部の先端部分を支持させることで、回動部により位置調整装置を回動した後、色合成光学装置に対して固定された基準光変調装置に第2導光部を介して測定用光束を照射させることができる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記支持部材は、複数設けられ、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面にそれぞれ対向するように配設されていることが好ましい。
ところで、光学装置の機種によっては、複数の色光の光路が異なる。言い換えれば、光学装置の機種によっては、色合成光学装置における複数の光束入射側端面のうち基準色光が入射する基準光束入射側端面の位置が異なる。
本発明によれば、支持部材が上述したように複数配設されているので、複数の色光の光路が異なる光学装置を製造する場合であっても、色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち基準光束入射側端面に対向するように複数の支持部材のうちいずれかの支持部材を位置付けることができる。このため、基準光束入射側端面に対向する支持部材に第2導光部の先端部分を支持させることで、回動部により保持部または位置調整装置を回動した後、色合成光学装置に対して固定された基準光変調装置に第2導光部を介して測定用光束を照射させることができ、複数の色光の光路が異なる種々の光学装置を、画素ずれがなく良好に製造できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記第1導光部および前記第2導光部の各基端部分を支持し、前記光源装置本体に対して移動可能に取り付けられ、移動することで前記各基端部分を前記光束射出位置に位置付ける移動機構を備えていることが好ましい。
本発明によれば、光学装置の製造装置が移動機構を備えているので、移動機構により第1導光部の基端部分を移動させることで、光源装置本体の複数の光束射出位置からそれぞれ射出される各色光のうちのいずれかの色光を第1導光部にて導光させ位置調整装置にて保持された光変調装置に照射させることができる。また、移動機構により第2導光部の基端部分を移動させることで、光源装置本体の複数の光束射出位置のうち基準光束射出位置から射出される基準色光を第2導光部にて導光させ色合成光学装置に固定された基準光変調装置に照射させることができる。したがって、光学装置の製造時において、光源装置本体の各光束射出位置に対して第1導光部および第2導光部の各基端部分を取り外したり、取り付けたりする接続作業を不要とし、作業者に煩雑な作業を実施させる必要がない。
本発明の光学装置の製造装置では、前記移動機構は、前記複数の光束射出位置に対応し前記複数の光束射出位置から射出される色光を透過可能とする複数の開口部を有し、前記第1導光部および前記第2導光部の各基端部分は、前記第1導光部の基端部分が前記複数の光束射出位置のうち前記基準光束射出位置を除く他の光束射出位置に位置付けられた際に前記第2導光部の基端部分が前記基準光束射出位置に位置付けられるように前記複数の開口部に取り付けられていることが好ましい。
本発明によれば、色合成光学装置に対して基準光変調装置の位置調整および固定を実施した後、他の光変調装置の位置調整および固定を実施するために、移動機構により第1導光部の基端部分を基準光束射出位置を除く他の光束射出位置に位置付けると、第2導光部の基端部分が基準光束射出位置に位置付けられることとなる。このため、第2導光部を介して基準光変調装置に測定用光束を照射して基準光変調装置の位置を測定した後、直ぐに、第1導光部を介して他の光変調装置に調整用光束を照射して他の光変調装置の位置調整を実施することが可能となり、第1導光部および第2導光部の各基端部分を光束射出位置に位置付ける作業を容易にし、光学装置を迅速に製造できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記光学装置の機種に応じた前記複数の色光の光路に関する光路情報を設定入力させる設定入力部と、前記設定入力部に設定入力された光路情報を記憶する記憶部と、前記移動機構を駆動制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶された光路情報と前記保持部または前記位置調整装置の回動位置とに基づいて、前記光路情報に基づく前記光学装置の機種に応じた前記複数の色光の光路のうち所定の色光の光路位置に前記保持部又は前記位置調整装置の回動位置が位置付けられた際に、前記第1導光部の先端部分から前記所定の色光が射出されるように前記移動機構を駆動制御することが好ましい。
ここで、制御部としては、例えば、制御プログラムを読み込んで実行するCPU(Central Processing Unit)等を備えたPC(Personal Computer)を採用できる。
また、光路情報の設定入力としては、光学装置の機種に応じた複数の色光の光路を設定入力部に直接入力する構成、記憶部に予め光学装置の機種に応じた複数の色光の光路に関する複数の光路情報を記憶しておき設定入力部にて前記複数の光路情報のうちいずれかを選択する構成、あるいは、記憶部に予め光学装置の機種に応じた複数の色光の光路に関する複数の光路情報と前記機種を示す機種名等の複数の機種情報とを関連付けて記憶しておき設定入力部にて前記複数の機種情報のうちいずれかを選択する構成等を採用できる。
本発明では、設定入力部に光路情報が設定入力され、この光路情報が記憶部に記憶される。そして、制御部は、記憶部に記憶された光路情報と保持部または位置調整装置の回動位置とに基づいて移動機構を駆動制御する。このことにより、回動部により保持部または位置調整装置を回動し製造対象となる光学装置の機種に応じた複数の色光の光路のうち所定の色光の光路位置に色合成光学装置の光束入射側端面または位置調整装置を位置付けた際に、第1導光部の先端部分から前記所定の色光を射出させることができる。このため、移動機構を手動で駆動する構成と比較して、第1導光部の基端部分の移動位置を間違えることもなく、複数の色光の光路が異なる種々の光学装置の製造を容易にかつ迅速に実施できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記設定入力部は、前記光学装置を構成する前記複数の光変調装置の調整順序に関する調整順序情報を設定入力可能に構成され、前記記憶部は、前記設定入力部に設定入力された調整順序情報を記憶し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された光路情報および調整順序情報と前記保持部または前記位置調整装置の回動位置とに基づいて前記光学装置の機種に応じた前記複数の色光の各光路位置に前記保持部または前記位置調整装置の回動位置が順次位置付けられるように前記回動部を駆動制御することが好ましい。
ここで、調整順序情報の設定入力としては、光学装置を構成する複数の光変調装置の調整順序を設定入力部に直接入力する構成、記憶部に予め光学装置を構成する複数の光変調装置の調整順序に関する複数の調整順序情報を記憶しておき設定入力部にて前記複数の調整順序情報のうちいずれかを選択する構成、あるいは、記憶部に予め光学装置を構成する複数の光変調装置の調整順序に関する複数の調整順序情報と光学装置の機種を示す機種名等の複数の機種情報とを関連付けて記憶しておき設定入力部にて前記複数の機種情報のうちいずれかを選択する構成等を採用できる。
本発明では、設定入力部に調整順序情報が設定入力され、この調整順序情報が記憶部に記憶される。そして、制御部は、記憶部に記憶された光路情報および調整順序情報と保持部または位置調整装置の回動位置とに基づいて回動部を駆動制御する。このことにより、複数の光変調装置の調整順序で、光学装置の機種に応じた複数の色光の各光路位置に色合成光学装置の光束入射側端面または位置調整装置を順次位置付けることができる。このため、回動部および移動機構を手動で駆動する構成と比較して、保持部または位置調整装置の回動位置、および第1導光部の基端部分の移動位置を間違えることもなく、複数の色光の光路が異なる種々の光学装置の製造をさらに容易にかつ迅速に実施できる。
本発明の光学装置の製造装置では、前記調整用光源装置または前記測定用光源装置から射出され前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した調整用光束または測定用光束を検出する光束検出装置と、前記光束検出装置にて検出された光束に基づいて前記位置調整装置を駆動制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記光束検出装置にて検出された画像を取り込んで画像信号に変換する画像取込部と、前記画像取込部から出力された画像信号に基づいて画像処理を実施し処理した結果に基づいて前記光変調装置の姿勢最適位置を判定する画像処理部と、前記画像処理部にて判定された姿勢最適位置に基づいて前記位置調整装置を駆動制御する駆動制御部とを備えていることが好ましい。
ここで、光束検出装置としては、例えば、CCD、MOSセンサ等の撮像素子を用いた構成を採用できる。
また、画像取込部としては、光束検出装置から出力された信号を入力し、PC用の画像信号に変換するビデオキャプチャボード等を採用できる。さらに、画像処理部としては、PC内部のCPU等で構成される演算処理装置を採用できる。
本発明では、制御部は、画像取込部、画像処理部、および駆動制御部を備え、光束検出装置にて検出された画像を取り込んで画像処理を実施して光変調装置の姿勢最適位置を判定し、判定した姿勢最適位置に基づいて位置調整装置を駆動制御する。このことにより、光変調装置の位置調整において、光変調装置および色合成光学装置を介し例えば投射レンズ等にて拡大投射されスクリーン上に投影された投影画像を目視にて確認し位置調整装置を手動にて操作することで光変調装置の位置調整を実施する構成と比較して、調整精度の曖昧さを解消し、光変調装置を色合成光学装置に対して最適な位置に調整でき、高精度に光学装置を製造できる。
本発明の光学装置の製造方法は、複数の色光を画像情報に応じて色光毎に変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置が取り付けられる複数の光束入射側端面を有し前記複数の光変調装置にて変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、前記色合成光学装置を保持部に保持させる色合成光学装置設置工程と、前記複数の光変調装置のうちいずれかの光変調装置を位置調整装置に保持させる光変調装置保持工程と、前記保持部に保持された前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち、前記位置調整装置にて保持された光変調装置に対応する光束入射側端面と前記光変調装置とが対向するように前記保持部または前記位置調整装置を回動部により回動させる回動工程と、前記光変調装置の位置を調整するための調整用光束を前記位置調整装置に保持された光変調装置に対して導入する調整用光束導入工程と、前記光変調装置および前記色合成光学装置を介して射出される画像光に基づいて、前記位置調整装置を用いて前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の位置を調整する位置調整工程と、前記色合成光学装置に対して前記光変調装置を固定する固定工程と、前記固定工程にて前記複数の光変調装置のうち他の光変調装置の位置調整の際の基準となる基準光変調装置を前記色合成光学装置に対して固定した後、前記基準光変調装置の位置を測定するための測定用光束を前記基準光変調装置に対して導入する測定用光束導入工程とを備え、前記位置調整工程は、前記複数の光変調装置のうち前記基準光変調装置を除く他の光変調装置の位置を調整する際、前記測定用光束導入工程にて前記基準光変調装置に対して導入され前記基準光変調装置および前記色合成光学装置を介して射出される画像光の位置に、前記調整用光束導入工程にて前記他の光変調装置に対して導入され前記他の光変調装置および前記色合成光学装置を介して射出される画像光の位置を一致させるように前記他の光変調装置の位置を調整することを特徴とする。
ここで、本発明の光学装置の製造方法は、例えば、上述した光学装置の製造装置を用いて実行できる。
本発明によれば、光学装置の製造方法は、色合成光学装置設置工程、光変調装置保持工程、回動工程、調整用光束導入工程、位置調整工程、および測定用光束導入工程を備えているので、上述した光学装置の製造装置と同様の作用・効果を享受できる。
本発明の光学装置は、複数の色光を画像情報に応じて色光毎に変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置が取り付けられる複数の光束入射側端面を有し前記複数の光変調装置にて変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、上述した光学装置の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、光学装置が上述した製造方法により製造されているので、上述した光学装置の製造方法と同様の作用・効果を享受できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
〔1.リアプロジェクタの主な構成〕
図1は、本実施形態に係るリアプロジェクタの側面からの断面図である。
図2は、リアプロジェクタに組み込まれる光学装置を備えた光学ユニットの一例を示す平面図である。
図1において、100は、リアプロジェクタであり、このリアプロジェクタ100は、光学像を生成して投射する光学ユニット400と、この光学ユニット400から投射された光学像を反射する反射ミラー300と、反射ミラー300を介した光学像を投影する透過型スクリーン200と、これら光学ユニット400、反射ミラー300および透過型スクリーン200を内部に配置する外装筺体500とにより大略構成されている。
光学ユニット400(4001)は、図2に示すように、インテグレータ照明光学系410と、色分離光学装置420と、リレー光学系430と、光学装置440と、光学部品用筐体450とを備える。
インテグレータ照明光学系410は、図2に示すように、光源ランプ411Aおよびリフレクタ411Bを含む光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備える。
そして、光源ランプ411Aから射出された光束は、リフレクタ411Bによって射出方向が揃えられ、第1レンズアレイ412によって複数の部分光束に分割され、第2レンズアレイ413の近傍で結像する。また、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束は、偏光変換素子414により略1種類の偏光光に変換され、重畳レンズ415に入射する。さらに、重畳レンズ415から射出された複数の部分光束は、光学装置440を構成する後述する光変調装置(液晶パネル)上で重畳する。
色分離光学装置420は、図2に示すように、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備える。そして、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系410から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系430は、図2に示すように、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432,434とを備え、色分離光学装置420で分離された色光である赤色光を、光学装置440を構成する後述する赤色光用の光変調装置まで導く機能を有している。
光学装置440は、色分離光学装置420から射出される3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調し、変調した各色光を合成してカラー画像を形成して拡大投射する。この光学装置440は、図2に示すように、液晶パネル4411(図3参照)を有する3つの光変調装置441(赤色光用の光変調装置を441R、緑色光用の光変調装置を441G、青色光用の光変調装置を441Bとする)と、これら光変調装置441の光束入射側および光束射出側にそれぞれ配置される入射側偏光板442および射出側偏光板443と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム444(4441)と、投射レンズ445と、ヘッド体446とを備える。そして、これらのうち、3つの光変調装置441、3つの射出側偏光板443、およびクロスダイクロイックプリズム444(4441)が一体化されて電気光学装置440A(図3参照)を構成するとともに、ヘッド体446により、電気光学装置440Aおよび投射レンズ445が一体化されて光学装置本体440B(440B1)を構成する。これら電気光学装置440Aおよび光学装置本体440B(440B1)の詳細な構造については、後述する。
なお、電気光学装置440Aにおいて、3つの光変調装置441、3つの射出側偏光板443、およびクロスダイクロイックプリズム444(4441)の他、3つの入射側偏光板442も一体化する構成を採用してもよい。
入射側偏光板442は、偏光変換素子414で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光束のうち、偏光変換素子414で揃えられた光束の偏光軸と略同一方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この入射側偏光板442は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。
光変調装置441を構成する液晶パネル4411は、具体的な図示は省略するが、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有し、図示しない制御基板から出力される駆動信号に応じて、前記液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板442から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
本実施形態では、緑色光が本発明に係る基準色光に相当する。このため、光変調装置441Gが本発明に係る基準光変調装置に相当する。
射出側偏光板443は、入射側偏光板442と略同様の構成であり、光変調装置441から射出された光束のうち、入射側偏光板442における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。
クロスダイクロイックプリズム444(4441)は、射出側偏光板443から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム444(4441)は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜444A,444Bが形成されている。誘電体多層膜444Aは、赤色光のみを反射し、その他の色光を透過するものである。また、誘電体多層膜444Bは、青色光のみを反射し、その他の色光を透過するものである。そして、これら誘電体多層膜444A,444Bは、光変調装置441R,441Bから射出され射出側偏光板443を介した色光を反射し、基準光変調装置441Gから射出され射出側偏光板443を介した色光を透過する。このようにして、各光変調装置441R,441G,441Bにて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
本実施形態では、上述したように緑色光が本発明に係る基準色光に相当するため、複数の光束入射側端面444N(図2)のうち基準色光が入射する光束入射側端面444N0(図2)が本発明に係る基準光束入射側端面に相当する。
投射レンズ445は、クロスダイクロイックプリズム444(4441)の光束射出側に配置され、このクロスダイクロイックプリズム444(4441)から射出されたカラー画像を拡大して、反射ミラー300に向けて、すなわち、前方向に射出されたカラー画像を上方向へと折り曲げて投射するものである。なお、この投射レンズ445は、リアプロジェクタ100の製造機種、例えばリアプロジェクタ100の画面サイズに合わせて投射角度の異なるものが適宜、使用される。
ヘッド体446は、例えばアルミニウム合金またはマグネシウム合金等の金属材料から構成され、電気光学装置440Aおよび投射レンズ445を一体化するとともに、一体化した光学装置本体440B(440B1)を光学部品用筐体450に対して取り付けるものである。なお、光学装置本体440B(440B1)の詳細な構造については、後述する。また、投射レンズ445およびヘッド体446の詳細な構造についても、光学装置本体440B(440B1)の詳細な構造を説明する際に同時に説明する。
光学部品用筐体450は、図2に示すように、内部に所定の照明光軸Aが設定され、上述した光学部品410〜430、442および光学装置本体440Bを照明光軸Aに対する所定位置に配置する。この光学部品用筐体450は、図2に示すように、光源装置収納部材451と、部品収納部材452と、図示しない蓋状部材とを備える。
光源装置収納部材451は、図2に示すように、光源装置411を内部に収納する筐体であり、部品収納部材452と接続可能に構成されている。
部品収納部材452は、図2に示すように、上方側が開口し、一端側が光源装置収納部材451と接続し、他端側が平面視略コ字形状を有する容器状に形成され、上述した光学部品412〜415,421〜423,431〜434,442を内部に収納配置するとともに、他端側の平面視コ字状内側部分に光学装置本体440B(440B1)が配置される。
この部品収納部材452において、他端側のコ字状先端部分には、図2に示すように、光学装置本体440B(440B1)を載置固定するための支持部452Aが形成されている。この支持部452Aは、上面が支持面として機能し、該支持面に光学装置本体440B(440B1)が載置固定される。そして、支持部452Aの上面には、図示を省略するが、光学装置本体440B(440B1)を載置固定するための固定用孔が形成されている。このように、支持部452Aに光学装置本体440B(440B1)が載置固定されると、図2に示すように、他端側のコ字状内側部分に、電気光学装置440Aが配置される。
また、この部品収納部材452において、他端側のコ字状内側部分の端面には、該コ字状内側部分に配置されるクロスダイクロイックプリズム444(4441)の光束入射側端面に対応して、光束を通過させるための開口部452Bが形成され、該開口部452Bを閉塞するように入射側偏光板442が取り付けられる。
さらに、この部品収納部材452において、一端側には、光源装置411から射出された光束を通過させるための開口部452Cが形成され、該開口部452Cを閉塞するように第1レンズアレイ412が取り付けられる。
さらにまた、この部品収納部材452において、側面の内側には、溝や突起等が形成され、これら溝や突起に、光学部品413〜415,421〜423,431〜434が取り付けられる。
前記蓋状部材は、部品収納部材452の上方側の開口部分を閉塞する部材であり、部品収納部材452の平面形状に対応する形状を有している。
反射ミラー300は、リアプロジェクタ100の外装筐体500の背面側に配置され、略台形状に形成された一般的な反射ミラーである。そして、この反射ミラー300は、図1に示すように、光学ユニット400から投射されたカラー画像を透過型スクリーン200の裏面側に反射する。
透過型スクリーン200は、一般的な矩形状の透過型スクリーンであり、例えば、裏面側から、拡散板、フレネルシート、レンチキュラーシート、保護板等により構成されている。そして、透過型スクリーン200は、光学ユニット400で拡大され、反射ミラー300で反射されたカラー画像を裏面から正面に投影する。
〔2.光学装置本体の構造〕
図3は、光学装置本体440B(440B1)の構造の一例を示す分解斜視図である。
光学装置本体440B(440B1)は、上述したように、ヘッド体446により電気光学装置440Aおよび投射レンズ445が一体化されたユニットである。
〔2-1.電気光学装置の構造〕
電気光学装置440Aは、3つの光変調装置441、3つの射出側偏光板443、およびクロスダイクロイックプリズム444(4441)が以下に示すように一体化されたものである。
3つの射出側偏光板443は、図3に示すように、クロスダイクロイックプリズム444(4441)の光束入射側端面444Nに接着剤等により固着される。なお、図3では、緑色光側の射出側偏光板443のみ図示しているが、他の青色光側および赤色光側の射出側偏光板443もクロスダイクロイックプリズム444(4441)の各光束入射側端面444Nに固着されている。
3つの光変調装置441は、図3に示すように、各液晶パネル4411が保持枠4412に収納された状態で、保持枠4412の四隅の孔4412Aに透明樹脂製のピン4413を紫外線硬化型接着剤とともに挿入することにより、クロスダイクロイックプリズム444(4441)の光束入射側端面444Nに接着固定される。
〔2-2.投射レンズの構造〕
投射レンズ445は、図3に示すように、鏡筒4451内に複数のレンズ、および、入射光束を偏向するミラーが収納された構成を有する。
鏡筒4451は、図3に示すように、水平方向に延出するとともに先端部分が上方側に屈曲した形状を有し、基端部分にフランジ4452を有している。
フランジ4452は、図3に示すように、平面視略矩形状の板体で構成され、ヘッド体446と接続するための部分である。
このフランジ4452において、平面視略中央部分には、図3に示すように、電気光学装置440Aから射出された光学像を通過させるための円形状の開口部4452Aが形成されている。
また、このフランジ4452において、四隅部分には、図3に示すように、ヘッド体446と接続するための固定用孔4452Bが形成されている。
〔2-3.ヘッド体の構造〕
ヘッド体446は、図3に示すように、側面視略L字形状を有し、L字状の各端部がそれぞれ電気光学装置載置部4461、および投射光学装置支持部4462として機能する。
電気光学装置載置部4461は、ヘッド体446のL字水平部分であり、平面視略矩形形状を有し、電気光学装置440Aを構成するクロスダイクロイックプリズム444(4441)の下面を支持する。
この電気光学装置載置部4461において、クロスダイクロイックプリズム444(4441)と当接する上面の略中央部分には、球状の膨出部4461Aが形成されている。そして、この膨出部4461Aにクロスダイクロイックプリズム444(4441)の下面を当接させることで、ヘッド体446に対するクロスダイクロイックプリズム444(4441)のあおり方向の位置調整が可能となる。
投射光学装置支持部4462は、図3に示すように、ヘッド体446のL字垂直部分であり、平面視略矩形形状を有し、投射レンズ445を支持するとともに、一体化した光学装置本体440B(440B1)を光学部品用筐体450に対して固定する部分である。
この投射光学装置支持部4462において、平面視略中央部分には、図3に示すように、光束透過用の開口4462Aが形成されている。
また、この投射光学装置支持部4462において、四隅部分には、図3に示すように、フランジ4452の固定用孔4452Bに対応させて固定用孔4462Bがそれぞれ形成されている。そして、投射レンズ445のフランジ4452の固定用孔4452Bを介して投射光学装置支持部4462の固定用孔4462Bに固定ねじ4464を螺合することで、投射レンズ445がヘッド体446に接続固定される。
さらに、この投射光学装置支持部4462において、左右方向両端縁の上方側の対向する位置には、図3に示すように、互いに離間する方向に延出し、光学装置本体440B(440B1)を光学部品用筐体450に固定するための一対の起立片4462Cがそれぞれ形成されている。
これら起立片4462Cは、下方側端面が略平面状に形成されており、該下方側端面が光学部品用筐体450を構成する部品収納部材452の支持部452A(図2)の支持面に当接する。これら起立片4462Cには、図2または図3に示すように、上方側端面および下方側端面を貫通して、起立片4462Cを部品収納部材452に固定するための固定用孔4462C1がそれぞれ形成されている。そして、光学装置本体440B(440B1)の起立片4462Cを部品収納部材452の支持部452Aの支持面上に載置した状態で、図示しないねじを固定用孔4462C1を介して支持部452Aの支持面に形成された図示しない固定用孔に螺合させることで、光学装置本体440B(440B1)が光学部品用筐体450に接続固定される。
以上のような構成の光学装置本体440B(440B1)を製造する際には、後述する製造装置が利用される。
〔3.製造対象となる光学装置本体の構成〕
後述する製造装置の製造対象としては、上述した光学装置本体440B1に限らず、例えば、以下に示す光学ユニット4002〜4006に搭載される光学装置本体440B2〜440B6も製造対象として含まれる。
図4ないし図8は、製造対象となる光学装置本体の他の構成を模式的に示す平面図である。
以下に示す光学ユニット4002〜4006では、上述した光学ユニット4001にて設定された3つの色光の光路と異なる光路を有するものである。光路が異なる点以外の構成については、上述した光学ユニット4001と略同様である。
図4に示す光学ユニット4002は、上述した光学ユニット4001に対して、赤色光の光路と青色光の光路とが逆に設定され、青色光の光路長が長く設定されたものである。すなわち、図4に示すように、ダイクロイックミラー4212にて赤色光を反射しその他の色光を透過し、ダイクロイックミラー4222にて緑色光を反射して他の青色光を透過する。そして、リレー光学系430にて青色光を光変調装置441Bまで導く。
以上のような光路設定により、光学ユニット4002に搭載される光学装置本体440B2は、図4に示すように、上述した光学装置本体440B1に対して、3つの光変調装置441R,441G,441Bのうち光変調装置441R,441Bの配置位置が逆に設定される。また、クロスダイクロイックプリズム4442も、上述したクロスダイクロイックプリズム4441に対して、図4に示すように、2つの誘電体多層膜444A,444Bの位置が逆に設定される。
図5に示す光学ユニット4003は、上述した光学ユニット4001に対して、赤色光の光路と緑色光の光路とが逆に設定され、緑色光の光路長が長く設定されたものである。すなわち、図5に示すように、ダイクロイックミラー421にて青色光を反射しその他の色光を透過し、ダイクロイックミラー4212にて赤色光を反射し他の緑色光を透過する。そして、リレー光学系430にて緑色光を基準光変調装置441Gまで導く。
以上のような光路設定により、光学ユニット4003に搭載される光学装置本体440B3は、図5に示すように、上述した光学装置本体440B1に対して、3つの光変調装置441R,441G,441Bのうち光変調装置441R,441Gの配置位置が逆に設定される。また、クロスダイクロイックプリズム4443も、上述したクロスダイクロイックプリズム4441に対して、図5に示すように、誘電体多層膜444Bの他、緑色光のみを反射してその他の色光を透過する誘電体多層膜444Cが用いられる。
図6に示す光学ユニット4004は、上述した光学ユニット4003に対して、赤色光の光路と青色光の光路とが逆に設定されたものである。すなわち、図6に示すように、ダイクロイックミラー4212にて赤色光を反射しその他の色光を透過し、ダイクロイックミラー421にて青色光を反射し他の緑色光を透過する。
以上のような光路設定により、光学ユニット4004に搭載される光学装置本体440B4は、図6に示すように、上述した光学装置本体440B3に対して、3つの光変調装置441R,441G,441Bのうち光変調装置441R,441Bの配置位置が逆に設定される。また、クロスダイクロイックプリズム4444も、上述したクロスダイクロイックプリズム4443に対して、図8に示すように、誘電体多層膜444Cの他、誘電体多層膜444Aが用いられる。
図7に示す光学ユニット4005は、上述した光学ユニット4001に対して、緑色光の光路と青色光の光路とが逆に設定されたものである。すなわち、図7に示すように、ダイクロイックミラー4215にて緑色光のみを反射しその他の色光を透過し、ダイクロイックミラー421にて青色光を反射し他の赤色光を透過する。
以上のような光路設定により、光学ユニット4005に搭載される光学装置本体440B5は、図5に示すように、上述した光学装置本体440B1に対して3つの光変調装置441R,441G,441Bのうち光変調装置441G,441Bの配置位置が逆に設定される。また、クロスダイクロイックプリズム4445は、図5に示すように、誘電体多層膜444Aの他、誘電体多層膜444Cが用いられる。
図8に示す光学ユニット4006は、上述した光学ユニット4005に対して、赤色光の光路と青色光の光路とが逆に設定され、青色光の光路長が長く設定されたものである。すなわち、図8に示すように、ダイクロイックミラー4215にて緑色光のみを反射しその他の色光を透過し、ダイクロイックミラー4212にて赤色光を反射し他の青色光を透過する。そして、リレー光学系430にて青色光を光変調装置441Bまで導く。
以上のような光路設定により、光学ユニット4006に搭載される光学装置本体440B6は、図8に示すように、上述した光学装置本体440B5に対して、3つの光変調装置441R,441G,441Bのうち光変調装置441R,441Bの配置位置が逆に設定される。また、クロスダイクロイックプリズム4446も、上述したクロスダイクロイックプリズム4445に対して、図8に示すように、誘電体多層膜444Cの他、誘電体多層膜444Bが用いられる。
以上のように、リアプロジェクタ100の機種に応じて種々の光学ユニット4001〜4006が用いられ、以下に示す製造装置は、これら光学ユニット4001〜4006に搭載される6種類の光学装置本体440B1〜440B6を製造可能に構成されている。
〔4.光学装置本体の製造装置の構造〕
図9および図10は、光学装置本体440Bの製造装置1を示す図である。
製造装置1は、3つの光変調装置441のクロスダイクロイックプリズム444に対する位置を調整し、3つの光変調装置441をクロスダイクロイックプリズム444に対して固定することにより、光学装置本体440Bを製造するものである。この製造装置1は、図9または図10に示すように、調整部本体2と、投影部本体3と、製造用光源装置5(図13または図14参照)と、制御装置6(図17参照)を有する。
〔4-1.調整部本体の構造〕
調整部本体2は、図9または図10に示すように、支持台20上に略直方体形状に枠組された枠部21と、光変調装置441の位置調整装置としての6軸位置調整ユニット22と、光学装置本体440Bを支持固定する保持部としてのクランプ治具23と、回動装置26とを有する。
枠部21には、それぞれ、底板211、側板(図示略)、天板(図示略)とがはめ込まれている。なお、図9では、製造装置1の構成部材を図示しやすいように、枠部21の一部を破断している。
底板211上には、6軸位置調整ユニット22、クランプ治具23、回動装置26が設置されている。
前記側板には、開閉自在に設けられたドア(図示略)が設けられ、このドアを介して光学装置本体440Bの給材・除材が実施される。
なお、図示を略したが、支持台20の下部には、製造用光源装置5、制御装置6、紫外線硬化型接着剤を硬化させて光学装置本体440Bの光変調装置441をクロスダイクロイックプリズム444上に固定するための固定用光源装置7(図17参照)が設置されている。
〔4-1-1.6軸位置調整ユニットの構造〕
図11は、6軸位置調整ユニット22の構造を示す側面図である。なお、図11では、説明の便宜上、光変調装置441に入射する光束の光軸をZ軸、およびこのZ軸に直交する2軸をそれぞれX軸、Y軸とする。
6軸位置調整ユニット22は、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対して、光変調装置441R,441G,441Bの位置調整を実施するものである。この6軸位置調整ユニット22は、図11に示すように、後述する6軸位置調整ユニット回動装置上に設置される平面位置調整部221と、この平面位置調整部221の先端部分に設けられる面内回転位置調整部223と、この面内回転位置調整部223の先端部分に設けられる面外回転位置調整部225と、この面外回転位置調整部225の先端部分に設けられる光変調装置保持部227とを備えている。
平面位置調整部221は、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対する進退位置および平面位置を調整する部分である。この平面位置調整部221は、図11に示すように、基部221Aと、この基部221A上に立設される脚部221Bと、この脚部221Bの上部先端部分に設けられ、面内回転位置調整部223が接続される接続部221Cとを備えている。
基部221Aは、後述する6軸位置調整ユニット回動装置の板状部上面に設置され、前記板状部上に形成された図示しないレール上を摺動可能に構成されている。そして、基部221Aは、図示しないモータなどの駆動部により、前記板状部のZ軸方向(図11中、左右方向)に移動する。
脚部221Bは、側部に設けられる図示しないモータなどの駆動部によって基部221Aに対してX軸方向(図11中、紙面と直交する方向)に移動する。
接続部221Cは、図示しないモータなどの駆動部によって、脚部221Bに対してY軸方向(図11中、上下方向)に移動する。
面内回転位置調整部223は、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対する光変調装置441の面内方向回転位置の調整を行う部分である。この面内回転位置調整部223は、図11に示すように、平面位置調整部221の先端部分に固定される円柱状の基部223Aと、この基部223Aの円周方向に回転自在に設けられる回転調整部223Bとを備えている。
このうち、回転調整部223Bは、図示しないモータなどの駆動部によって、回転位置が調整され、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対する光変調装置441の面内方向回転位置を高精度に調整する。
面外回転位置調整部225は、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対する光変調装置441の面外方向回転位置の調整を行う部分である。この面外回転位置調整部225は、図11に示すように、面内回転位置調整部223の先端部分に固定されるとともに、水平方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された基部225Aと、この基部225Aの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられ、垂直方向で円弧となる凹曲面が先端部分に形成された第1調整部225Bと、この第1調整部225Bの凹曲面上を円弧に沿って摺動可能に設けられる第2調整部225Cとを備えている。そして、基部225Aの側部に設けられた図示しないモータなどの駆動部によって、第1調整部225Bが摺動し、第1調整部225Bの上部に設けられた図示しないモータなどの駆動部によって、第2調整部225Cが摺動し、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対する光変調装置441の面外方向回転位置を高精度に調整できる。
光変調装置保持部227は、製造対象となる光学装置本体440Bの光変調装置441を保持する部分である。この光変調装置保持部227は、第2調整部225Cの先端から突出する4本の柱部材227Aと、これら柱部材227Aを介して固定された基材227Bと、この基材227Bの先端側にねじ止め固定される基部227Cと、この基部227Cからその先端部分が突出するように収納され、光変調装置441に当接するパッド227Dと、このパッド227Dを介して、光変調装置441を真空吸着する吸引装置227Eとを備えている。
図12は、光変調装置保持部227の基部227Cを正面から見た平面図である。
基部227Cは、中央部分が突出した、断面凸状の中空部材である。
この基部227Cにおいて、突出部分2271における矩形状の先端面の略中央部分には、光変調装置441の矩形状の画像形成領域の角隅部分に応じて設定された調整用光源孔227C1と、該調整用光源孔227C1の外側に配置され、光変調装置441の保持枠4412の四隅の孔4412A位置に応じて設定された固定用光源孔227C2と、調整用光源孔227C1の内側に配置され、パッド227Dを露出するための十字状の孔227C3とが形成されている。
なお、図示は省略するが、固定用光源孔227C2には、固定用光源装置7と接続し該固定用光源装置7から射出される紫外線を導光する光ファイバの先端部分が当接する。そして、固定用光源装置7から射出された紫外線は、光ファイバを介して導光され、固定用光源孔227C2から射出される。
また、基部227Cの後部側で外側に張り出した張り出し部分2272には、4つのねじ孔227C4が形成されており、この4つのねじ孔227C4に図示しないねじを挿通することにより、基部227Cが基材227Bにねじ止めされている。
パッド227Dは、多孔質性で伸縮自在な弾性部材であって、基部227Cに収納される図示しない本体部分と、この本端部分から所定寸法分突出するとともに、その突出部分の先端面が十字孔227C3に対応する寸法で十字状に形成された十字部分227D1とを備える。このようなパッド227Dが基部227Cに取り付けられると、その十字部分227D1が基部227Cの先端面から突出することになる。このため、光変調装置441は、基部227Cには当接せずに、パッド227Dの十字部分227D1のみに当接する。
吸引装置227Eは、具体的な図示は省略するが、図11に示すように、所定のエアーホース227E1を介して、基部227Cおよびパッド227D近傍に接続され、光変調装置441を真空吸着によってパッド227Dに保持させるものである。
〔回動装置の構造〕
回動装置26は、図10に示すように、光学装置本体440Bが支持固定されたクランプ治具23を後述するスクリーン部材の表示面方向に回動させるクランプ治具回動装置261と、6軸位置調整ユニット22および製造用光源装置5を構成する後述する3つの支持部材を前記スクリーン部材の表示面方向、およびクランプ治具23を囲む方向に回動させる回動部としての6軸位置調整ユニット回動装置262とを有する。
クランプ治具回動装置261は、底板211から突出し先端部分が底板211に対して平行に延出する基部261Cと、基部261C上面に取り付けられ、クランプ治具23が固定された板状部261Aと、この板状部261Aに螺合し、基部262C上面に立設されたねじ部261Bとを有する。板状部261Aの先端は、ヒンジを介して基部262Cに接続されており、ねじ部261Bに接続された図示しないモータを駆動すると、ねじ部261Bが回転し、これにより、板状部261Aが前記スクリーン部材の表示面方向に回動する。モータとしては、一般的に使用されるパルスモータや、サーボモータが使用できる。
6軸位置調整ユニット回動装置262もクランプ治具回動装置261と同様の構造であり、ヒンジを介して基部262Cに接続される板状部262Aと、ねじ部262Bと、図示しないモータとを有し、モータを駆動させると、ねじ部262Bが回転して、6軸位置調整ユニット22、および前記3つの支持部材がそれぞれ固定される板状部262Aが前記スクリーン部材の表示面方向にそれぞれ回動することとなる。
また、この6軸位置調整ユニット回動装置262の基部262Cは、平面視円形状の板体で構成され、底板211上に形成されたレール211A(図10)と係合し、レール211Aに沿って摺動可能に構成されている。
この基部262Cにおいて、平面視略中央部分から外側にずれた位置であって、クランプ治具回動装置261の基部261Cに対応した位置には、図9または図10に示すように、クランプ治具23に支持されるクロスダイクロイックプリズム444の平面視中心位置(2つの誘電体多層膜の交差位置)を中心とした平面視円弧状の開口部262C1が形成され、該開口部262C1を介して、底板211からクランプ治具回動装置261の基部261Cが上方側に突出する。
また、レール211Aは、クランプ治具23に支持されるクロスダイクロイックプリズム444の平面視中心位置を中心とした平面視円弧形状を有し、クランプ治具23に設置されるクロスダイクロイックプリズム444を囲むように延びている。
そして、基部262Cは、該基部262Cに接続された図示しないモータを駆動すると、レール211A上を摺動し、底板211の板面に平行な平面内でクロスダイクロイックプリズム444の平面視中心位置を中心として回転する。このため、基部262C上に設置された6軸位置調整ユニット22は、クロスダイクロイックプリズム444の所定の光束入射側端面444Nに対向するように、図9中矢印R方向に回動する。同様に、基部262C上に設置された前記3つの支持部材も、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面444Nに対向するように、図9中矢印R方向に回動する。
6軸位置調整ユニット回動装置262およびクランプ治具回動装置261のモータは、制御装置6により制御される。
なお、本実施形態では、モータにより、クランプ治具回動装置261、6軸位置調整ユニット回動装置262を駆動していたが、手動で回転させる構成を採用してもよい。
〔4-2.製造用光源装置の構造〕
図13は、製造用光源装置5の外観構成を示す斜視図である。
図14は、製造用光源装置5の内部構造を模式的に示す平面図である。
製造用光源装置5は、製造対象である光学装置本体440Bの光変調装置441に調整用光束や測定用光束を導入するものである。この製造用光源装置5は、図13または図14に示すように、光源装置本体51と、第1導光部としての光ファイバ52Aと、第2導光部としての2つの光ファイバ52Bと、移動機構53と、3つの支持部材54(図9、図10)とを備える。
〔4-2-1.光源装置本体の構造〕
光源装置本体51は、図14に示すように、光源ランプユニット511と、電源ユニット512と、色分離光学装置513と、全遮光部514と、光量調整部515と、色光遮光部516と、これら光源ランプユニット511、電源ユニット512、色分離光学装置513、全遮光部514、光量調整部515、および色光遮光部516を内部の所定位置に収納配置する光源装置用筺体517とを備える。
なお、図示は省略したが、光源装置本体51は、上述した構成の他、光源ランプユニット511および/または電源ユニット512を冷却する冷却ファン等の冷却装置を備えている。
光源ランプユニット511は、白色光を射出するものであり、図14に示すように、放射光源となる発光管5111と、発光管5111から射出された放射光を揃えて射出するリフレクタ5112と、発光管5111およびリフレクタ5112を内部の所定位置に収納配置するランプハウジング5113と、ランプハウジング5113の光束射出側にリフレクタ5112の開口部分を塞ぐように配置される防爆ガラス5114とを備える。
この光源ランプユニット511は、ランプ出力が320Wの高輝度型UHP(Ultra High Performance)ランプから構成される。このように、ランプ出力が高い光源ランプユニット511を採用することで、製造用光源装置5から射出される光束の照度を高めることができる。なお、本実施形態では、光源ランプユニット511としてランプ出力が320Wのものを採用したが、これに限らず、300W以上のランプ出力を有する光源ランプであれば、製造用光源装置5から射出される光束の照度を十分に高めることができる。
電源ユニット512は、外部から供給される電力を、製造用光源装置5を構成する部材に供給するものである。この電源ユニット512は、図14に示すように、電源装置5121と、ランプ駆動回路5122とを備える。
電源装置5121は、図示しない電源ケーブルを通して外部から供給された電力をランプ駆動回路5122、全遮光部514、光量調整部515、色光遮光部516、および前記冷却装置等に供給する。
ランプ駆動回路5122は、光源ランプユニット511の発光管5111に電源装置5121から供給された電力を供給するものであり、光源ランプユニット511と電気的に接続されている。
色分離光学装置513は、光源ランプユニット511から射出された光束を導光するとともに、3つの色光に分離するものである。この色分離光学装置513は、図14に示すように、集光レンズ5131、反射ミラー5132,5135〜5139、ダイクロイックミラー5133,5134とを備え、光源ランプユニット511から射出された白色光を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
具体的に、集光レンズ5131は、図14に示すように、光源ランプユニット511から射出された光束を、3つの光束射出位置R1,G1,B1に集光する機能を有している。集光レンズ5131を介した光束は、反射ミラー5132にて略90°反射された後、ダイクロイックミラー5133に入射する。ダイクロイックミラー5133では、入射した光束の赤色光成分が透過するとともに、緑色光成分と青色光成分とが反射する。ダイクロイックミラー5133を透過した赤色光は、反射ミラー5138,5139で反射し、光束射出位置R1に集光される。
ダイクロイックミラー5133によって反射した緑色光および青色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー5134によって反射し、反射ミラー5135,5136によってさらに反射され、光束射出位置G1に集光される。一方、青色光はダイクロイックミラー5134を透過して反射ミラー5137で反射され、光束射出位置B1に集光される。
本実施形態では、上述したように緑色光が本発明に係る基準色光に相当するため、光束射出位置G1が本発明に係る基準光束射出位置に相当する。
全遮光部514は、板状の遮光部材から構成され、光源ランプユニット511から射出された全光束を遮光可能に構成されている。この全遮光部514は、図14に示すように、反射ミラー5132およびダイクロイックミラー5133の間に配置され、図示しないモータなどの駆動部により、反射ミラー5132から射出される光束を遮光する遮光位置、および遮光しない非遮光位置をスライド移動自在に構成されている。
光量調整部515は、色分離光学装置513にて分離された3つの色光に対応して3つの光量調整部515R,515G,515Bで構成され、反射ミラー5139,5136,5137の光路後段側にそれぞれ配置される。そして、光量調整部515は、光学絞りであり、色分離光学装置513にて分離された3つの色光の光量を調整可能に構成されている。
図15は、光量調整部515を光軸方向から見た平面図である。
光量調整部515は、板状の遮光部材から構成され、図15に示すように、回動軸5151を中心として回動自在に構成されている。
この光量調整部515には、図15に示すように、光源装置本体51内の照明光軸Bを通り、当該光量調整部515の回動方向に延出する開口部5152が形成されている。この開口部5152は、回動方向の一端5152Aから他端5152Bにかけて、次第に幅狭となる形状を有している。すなわち、光量調整部515が回動軸5151を中心として回動し、開口部5152の一端5152Aが照明光軸Bの位置に配置された際には、反射ミラー5136,5137,5139で反射された光束Lを全て透過させる。また、この状態から、光量調整部515が回動軸5151を中心として回動し、照明光軸Bの位置に開口部5152の他端5152Bが近づくにつれ、反射ミラー5136,5137,5139で反射された光束Lが開口部5152の周縁部分にて遮光され、光束Lの光量が低減する。
なお、この光量調整部515は、図示しないモータ等の駆動部により、回動軸5151を中心に回動自在に構成されている。
色光遮光部516は、図14に示すように、色分離光学装置513にて分離された3つの色光に対応して3つの色光遮光部516R,516G,516Bで構成され、各光量調整部515の光路後段にそれぞれ配置される。
この色光遮光部516は、板状の遮光部材から構成され、光量調整部515を介した色光を遮光可能に構成されている。この色光遮光部516は、図14に示すように、駆動部であるソレノイドアクチュエータ5161を備え、ソレノイドアクチュエータ5161が駆動することにより、光量調整部515を介した色光を遮光する遮光位置、および遮光しない非遮光位置を回動自在に構成されている。
光源装置用筺体517は、図14に示すように、直方体形状を有し、直方体状の一側面に光束射出位置R1,G1,B1の3つの位置に対応して、3つの開口部5171を有している。そして、光源ランプユニット511から射出され、色分離光学装置513にて分離された3つの色光は、各開口部5171を介して外部に射出される。
また、光源装置用筺体517の上面には、図13に示すように、内部の光源ランプユニット511の位置に対応して、ランプ交換用蓋5172が設けられ、このランプ交換用蓋5172を外すことで光源ランプユニット511の交換が実施される。
〔4-2-2.光ファイバの構造〕
光ファイバ52A,52Bは、光源装置本体51から射出された各色光を所定位置に導光するものである。これら光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部(基端部分)には、図13または図14に示すように、口金521が取り付けられ、この口金521が移動機構53の後述する各光ファイバ取付部5342に取り付けられる。
これら光ファイバ52A,52Bのうち、光ファイバ52Aは、光束射出側端部(先端部分)が4つに分岐され、図11に示すように、6軸位置調整ユニット22を構成する光変調装置保持部227の基材227Bおよび基部227Cと接続し、その先端部分が基部227Cの4つの調整用光源孔227C1に当接する。光ファイバ52Aにて導光された色光(調整用光束)は、調整用光源孔227C1から射出されて光変調装置441における画像形成領域の四隅部分に照射される。
また、2つの光ファイバ52Bは、光ファイバ52Aと同様に、光束射出側端部(先端部分)がそれぞれ4つの分岐され、後述する3つの支持部材54のうちの2つの支持部材54にそれぞれ支持される。光ファイバ52Bにて導光された色光(測定用光束)は、支持部材54の後述する測定用光源孔から射出されて基準光変調装置441Gにおける画像形成領域の四隅部分に照射される。
〔4-2-3.移動機構の構造〕
移動機構53は、光源装置用筺体517の直方体状の一側面に設けられ、光ファイバ52A,52Bの光束入射側端部を3つの光束射出位置R1,G1,B1に移動させるものである。この移動機構53は、図13または図14に示すように、板状部材531と、一対の基部532と、2つのレール533と、摺動部534とを備える。
板状部材531は、光源装置用筺体517の直方体状の一側面に取り付けられ、移動機構53を光源装置用筺体517に一体化する部分である。
この板状部材531において、3つの開口部5171に対応する位置には、図13または図14に示すように、3つの開口部5171を囲む平面視楕円形状の開口部5311が形成されている。
一対の基部532は、板状部材531の光束射出側端面の左右両端部側にそれぞれ突設され、2つのレール533および摺動部534を支持する部分である。
2つのレール533は、一対の基部532間を跨るようにそれぞれ平行に配設される円柱状部材で構成される。
摺動部534は、2つのレール533と係合し、これら2つのレール533に沿って左右方向(水平方向)に摺動可能に構成されている。
この摺動部534には、図14に示すように、光源装置用筺体517の3つの開口部5171に対応して光束通過用の3つの開口部5341が形成されている。
また、3つの開口部5341周縁部分には、図13または図14に示すように、光ファイバ52A,52Bの各口金521を取り付けるための光ファイバ取付部5342がそれぞれ形成されている。
なお、この摺動部534は、図示しないモータ等の駆動部により、レール533上を摺動自在に構成されている。
以上のような構成により、摺動部534は、レール533に沿って摺動することで、光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部を光源装置本体51の各光束射出位置R1,G1,B1(3つの開口部5171)に位置付け可能に構成されている。そして、各光束射出位置R1,G1,B1のうち少なくともいずれかの光束射出位置に対して光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部のうち少なくともいずれかの光束入射側端部を位置付けることで、光源装置本体51から射出された少なくともいずれかの色光が開口部5171,5311,5341を介して前記少なくともいずれかの光ファイバに導入されることとなる。
〔4-2-4.支持部材の構造〕
3つの支持部材54は、2つの光ファイバ52Bの光束射出側端部を支持する部材であり、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22がクロスダイクロイックプリズム444の所定の光束入射側端面444Nに対向する位置に位置付けられた状態で、クロスダイクロイックプリズム444の3つの光束入射側端面444Nおよび光束射出側端面444Sの各端面のうち、6軸位置調整ユニット22が対向する光束入射側端面444Nを除く端面にそれぞれ対向可能(図19参照)に6軸位置調整ユニット回動装置262上に配設される。これら支持部材54は、図9または図10に示すように、支持部本体541と、移動部材542とで構成される。なお、図9では、説明の便宜上、3つの支持部材54のうち、1つの支持部材54のみを示している。また、図10でも同様に、3つの支持部材54のうち、2つの支持部材54のみを示している。
支持部本体541は、略直方体状の中空部材で構成され、背面側(クロスダイクロイックプリズム444から離間する側)に光ファイバ52Bの分岐された4つの光束射出側端部が挿通される4つの挿通孔(図示略)が形成され、前面側(クロスダイクロイックプリズム444に近接する側)に光ファイバ52Bの分岐された4つの光束射出側端部の先端が当接する4つの測定用光源孔5411(図10)が形成されている。前記4つの挿通孔および4つの測定用光源孔5411は、上述した調整用光源孔227C1と同様に、光変調装置441の矩形状の画像形成領域の角隅部分に対応して形成されている。
移動部材542は、図9または図10に示すように、支持部本体541の下方側に位置し支持部本体541を上下に移動可能に支持する。この移動部材542は、図9または図10に示すように、基体5421と、移動部本体5422とで構成される。
基体5421は、6軸位置調整ユニット回動装置262の基部262Cに接続された板状部262A上に立設し、支持部材54全体を支持する部分である。
移動部本体5422は、支持部本体541を支持するとともに、基体5421と係合し、基体5421に対して上下に摺動可能とする部分である。そして、移動部材542に取り付けられた図示しないモータ等の駆動部が駆動することで、移動部本体5422が基体5421に対して上下に移動し、支持部本体541にて支持された光ファイバ52Bの光束射出側端部がクロスダイクロイックプリズム444に対向する対向位置、およびクロスダイクロイックプリズム444に対向しない非対向位置にそれぞれ移動する。
上述したように移動部本体5422を移動可能に構成することで、3つの支持部材54における各支持部本体541を下方側に移動させ非対向位置に位置付けた状態では、6軸位置調整ユニット回動装置262により3つの支持部材54を図9中矢印R方向に回動させても、3つの支持部材54がクランプ治具回動装置261の基部261Cと機械的に干渉しない構成となっている。すなわち、光ファイバ52Bを介して測定用光束を光変調装置441に照射する場合にのみ、支持部本体541を上方側に移動させ対向位置に位置付ける構成となっている。
以上説明した、光源装置本体51および光ファイバ52Aが調整用光束を射出する調整用光源装置5Aとして機能し、光源装置本体51、2つの光ファイバ52B、および3つの支持部材54が測定用光束を射出する測定用光源装置5Bとして機能する。
〔4-3.投影部本体の構造〕
図16は、投影部本体3の構造を示す図である。
投影部本体3は、図9、図10、または図16に示すように、製造対象となる光学装置本体440Bから投射された光学像を検出するものである。この投影部本体3は、4つのユニット31と、ユニット31を移動させるための移動装置32と、移動装置32を駆動するための複数のハンドル35とを有する。
ユニット31は、光学装置本体440Bから投射された光学像の四隅部分をそれぞれ検出する。各ユニット31は、それぞれ、光束検出装置としての2つのCCDカメラ311と、1つのスクリーン部材312とを有している。CCDカメラ311と、スクリーン部材312とは、後述する移動装置32を構成する第1固定台333に固定され、一体化されている。
2つのCCDカメラ311は、電荷結合素子(Charge Coupled Device)を撮像素子として備えたエリアセンサであり、スクリーン部材312に投射された光学像を、その裏面側から検出して、電気信号として出力するものである。CCDカメラ311は、投射光学像を高精度に検出するために、ズーム・フォーカス装置を備え、遠隔制御により自由にズーム・フォーカスを調整できるようになっている。
ユニット31の2つのCCDカメラ311のうち、内側に配置された一方のCCDカメラ311Aは、フォーカス位置調整を行う際に使用するものである。また、2つのCCDカメラ311のうち、外側に配置された他方のCCDカメラ311Bは、アライメント位置調整を行う際に使用するものである。アライメント位置調整用のCCDカメラ311Bと、フォーカス位置調整用のCCDカメラ311Aとは相対位置に固定され、アライメント位置調整用のCCDカメラ311Bは、フォーカス位置調整用のCCDカメラ311Aよりも、例えば、100mm程度外側に配置されている。
スクリーン部材312は、例えば、不透明樹脂層上に光学ビーズを均一に分散配置して構成することができ、光学ビーズが配置された側から光束を入射すると、光学ビーズがレンズとなって、該光束をスクリーン部材312の裏面側に射出するようになっている。
スクリーン部材312は、各ユニット31に1つずつ、すなわち、合計4つ設けられており、光学装置本体440Bからの略矩形形状の光学像の四隅のみがスクリーン部材312上に投射光学像として形成される。これにより、スクリーン部材312の面積を低減することができ、これにより、製造装置1のコスト低減を図れる。また、このスクリーン部材312とCCDカメラ311とは相対位置に固定されている。
移動装置32は、ユニット31をスクリーン部材312の表示面と略平行な面内で互いに略直交する方向(X1軸方向、Y1軸方向)に移動させる第1移動装置33と、光学装置本体440Bを構成する投射レンズ445に対して接近離間する方向(Z1軸方向)に移動させる第2移動装置34とを有する。
なお、ここで、図9、図16において、X1軸、Y1軸、Z1軸としているのは、図11に示すX軸、Y軸、Z軸と方向が異なるためである。
第1移動装置33は、その長手方向がX1軸方向に沿うように配置される一対のX軸ロッド331と、その長手方向がY1軸方向に沿うように配置される一対のY軸ロッド332と、第1固定台333と、第2固定台334とを有する。
一対のX軸ロッド331のうち、一方のX軸ロッド331Cには、一方の端部にねじ部331Aが形成され、他方の端部にねじ部331Aと逆向きのねじ部331Bが形成されている。この一方のX軸ロッド331Cの先端には、複数のハンドル35のうちの1つのハンドル351が取り付けられている。
一対のX軸ロッド331のうち、他方のX軸ロッド331Dには、ねじ部は刻設されていない。
なお、本実施形態では、他方のX軸ロッド331Dにねじ部を形成しなかったが、これに限らず、ねじ部を形成し、さらに、他方のX軸ロッドにもハンドルを設けてもよい。
一対のY軸ロッド332には、X軸ロッド331Cと同様、一方の端部にねじ部332Aが形成され、他方の端部にねじ部332Aと逆向きのねじ部332Bが形成されている。各Y軸ロッド332の先端には、複数のハンドル35のうちのハンドル352,353がそれぞれ取り付けられている。
第1固定台333は、Y軸ロッド332が貫通するとともに、Y軸ロッド332のねじ部332A,332Bに螺合するねじ孔が形成された直方体状の螺合部333Aと、この螺合部333Aの上面に取り付けられ、X軸ロッド331と略平行に延びる固定部本体333Bとを有する。
螺合部333Aの下面には、ユニット31のスクリーン部材312が固定されており、螺合部333Aの上面に取り付けられた固定部本体333Bには、ユニット31の2つのCCDカメラ311が取り付けられている。2つのCCDカメラ311は、固定部本体333Bを挟んで互い違いになるように取り付けられている。
このような第1固定台333が螺合されたY軸ロッド332は、第2固定台334を介してX軸ロッド331に取り付けられている。
第2固定台334は、直方体形状であり、内部にY軸ロッド332が貫通する孔が形成されている。この孔には、Y軸ロッド332のねじ部332A,332Bに螺合するねじが刻設されておらず、この孔にY軸ロッド332を挿入することで、Y軸ロッド332が第2固定台334に固定されることとなる。
また、第2固定台334には、X軸ロッド331が貫通するX軸ロッド貫通孔が形成されている。第2固定台334のうち、X軸ロッド331Cが貫通する第2固定台334のX軸ロッド貫通孔の内部には、X軸ロッド331Cのねじ部331Aまたはねじ部331Bに螺合するねじが刻設されている。さらに、第2固定台334のうち、X軸ロッド331Dが貫通する第2固定台334のX軸ロッド貫通孔は、X軸ロッド331Dが上を摺動可能なように、X軸ロッド331Dの径よりも大きな径となっている。
以上のような第1移動装置33では、ハンドル351を作業者が回転させることで、X軸ロッド331Cが回転し、この回転に伴って、X軸ロッド331Cのねじ部331A,331Bに螺合した第2固定台334が互いに接近・離間する。なお、X軸ロッド331Dに取り付けられた第2固定台334は、X軸ロッド331Cのねじ部331A,331Bに螺合した第2固定台334の動きに伴って、X軸ロッド331D上を摺動し、互いに接近・離間する。
第2固定台334のX1軸方向の移動に伴い、第2固定台334に固定されたY軸ロッド332および第1固定台333、ユニット31がX1軸に沿って互いに接近・離間する。
また、第1移動装置33では、作業者がハンドル352を回転させると、一方のY軸ロッド332が回転する。これにより、一方のY軸ロッド332に取り付けられた第1固定台333が互いに接近・離間し、ユニット31がY1軸に沿って互いに接近・離間することとなる。同様に、ハンドル353を回転させると、他方のY軸ロッド332に取り付けられた第1固定台333が互いに接近・離間し、ユニット31がY1軸に沿って互いに接近・離間することとなる。
以上のように、第1移動装置33により、ユニット31をスクリーン部材312の表示面と略平行な面内で互いに略直交する方向(X1軸方向、Y1軸方向)に移動させることができる。
なお、本実施形態では、図示しなかったが、X軸ロッド331Cの近傍には、X軸ロッド331Cの長手方向に沿って目盛りが付された棒状のメジャーが設置されており、また、Y軸ロッド332の近傍にも、Y軸ロッド332の長手方向に沿って棒状のメジャーが設置されている。作業者は、メジャーの目盛りを観察しながら、第1移動装置33を駆動させることができる。
第2移動装置34は、ユニット31を、光学装置本体440Bを構成する投射レンズ445に対して接近離間する方向(Z1軸方向)に移動させるためのものである。この第2移動装置34は、外周部にねじ部が刻設された2本の支柱341と、柱状のレール部342と、第1移動装置33(すなわち、第1移動装置33と、第1移動装置33に固定されたユニット31)が固定された第3固定台343と、2本の支柱341間に架け渡されたベルト344とを有する。
支柱341および柱状のレール部342は、底板211上に設置された小枠部213上に立設されている。小枠部213は、X軸ロッド331C,331Dの端部側にそれぞれ配置されており、小枠部213は、上枠213Aが傾斜して配置され、台形形状に枠組みされている。したがって、このような小枠部213上に立設された支柱341および柱状のレール部342は、底板211に対して傾斜して配置されることとなる。支柱341およびレール部342に取り付けられる第3固定台343も傾斜することとなるので、第3固定台343に固定される第1移動装置33に取り付けられたユニット31も底板211に対して傾斜して配置され、光学装置本体440Bを構成する投射レンズ445から射出される光学像がユニット31のスクリーン部材312に対して垂直に投射されることとなる。
支柱341は、小枠部213の上枠213Aの中央に設置されており、この支柱341を挟んだ両側にそれぞれレール部342が設置されている。
支柱341の上部には、ベルト344を巻装するためのプーリ345が取り付けられている。さらに、2本の支柱341のうち、一方の支柱341の上端部には、ハンドル354が取り付けられている。
第3固定台343は、直方体形状であり、第3固定台343には、1本の支柱341、2本のレール部342が貫通する3つの孔が形成されている。支柱341が貫通する孔内部には、支柱341に螺合するねじが刻設されている。レール部342が貫通する孔には、ねじは刻設されておらず、レール部342上を摺動可能となっている。さらに、第3固定台343には、第1移動装置33の一対のX軸ロッド331の両端部が固定されている。これにより、第3固定台343に第1移動装置33が保持され、固定されることとなる。
このような第2移動装置34では、作業者がハンドル354を回転させると、一方の支柱341がはじめに回転する。一方の支柱341および他方の支柱341間には、ベルト344が巻装されているため、一方の支柱341の回転に伴い、他方の支柱341も回転することとなる。この2本の支柱341の回転に伴い、支柱341に螺合している第3固定台343がZ1軸方向に沿って移動することとなる。この際、第3固定台343は、レール部342上を摺動する。この第3固定台343には、第1移動装置33、さらには、ユニット31が固定されているので、第1移動装置33およびユニット31は光学装置本体440Bを構成する投射レンズ445に対して接近離間する方向(Z1軸方向)に移動することとなる。
なお、本実施形態では、図示しなかったが、支柱341の近傍には支柱341の長手方向に沿って目盛りが付された棒状のメジャーが設置されており、作業者は、メジャーの目盛りを観察しながら、第2移動装置34を駆動させることができる。
〔4-4.製造装置の制御構造〕
図17は、制御装置6による製造装置1の制御構造を示すブロック図である。
制御装置6は、CPU(Central Processing Unit)およびハードディスクを備えたコンピュータで構成され、種々のプログラムを実行して製造装置1全体を制御する。この制御装置6は、図17に示すように、設定入力部としてのタッチパネル61と、制御部62とを備える。
タッチパネル61は、表示画面全体に物体検出センサが取り付けられ、所定位置に接触することで所定の情報の入力操作を可能とするものである。表示される情報としては、例えば、制御部62にて処理された画像、または、制御部62の後述するメモリに格納する情報を設定入力、または更新する際、制御部62から出力されるメモリ内のデータ等がある。また、所定の情報の入力操作としては、例えば、制御装置6の動作内容の設定等がある。そして、作業者によるタッチパネル61の入力操作により、タッチパネル61から適宜所定の操作信号が制御部62に出力される。
なお、設定入力部としては、タッチパネル61に限らず、キーボードやマウス等による入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもよい。このような構成を採用した場合には、別途、液晶や有機EL(electro luminescence)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)等を用いた表示手段を設けることが好ましい。
制御部62は、CPUを制御するOS(Operating System)上に展開されるプログラムとして構成され、タッチパネル61からの操作信号の入力に応じて、所定のプログラムを実行し、製造装置1を駆動制御するとともに、投影部本体3のCCDカメラ311で撮像された画像に基づいて製造装置1を駆動制御する。この制御部62は、図17に示すように、画像取込部621と、画像処理部622と、駆動制御部623と、記憶部としてのメモリ624とを備える。
画像取込部621は、例えば、ビデオキャプチャボード等で構成され、CCDカメラ311から出力される信号を入力し、入力した各信号を画像信号に変換して画像処理部622に出力する。
画像処理部622は、画像取込部621から出力される画像信号を読み込み、読み込んだ画像信号に基づいて画像処理を実施し、処理した結果に基づいて光変調装置441R,441G,441Bの姿勢最適位置を判定する。そして、判定した姿勢最適位置に基づく所定の信号を駆動制御部623に出力する。
駆動制御部623は、所定の制御プログラム、画像処理部622から出力される信号、および、タッチパネル61にて設定入力されメモリ624に格納された情報に基づいて、駆動部623Aに制御信号を出力する。そして、この駆動制御部623は、駆動部623Aに調整部本体2(6軸位置調整ユニット22、クランプ治具回動装置261、および6軸位置調整ユニット回動装置262)、固定用光源装置7、および製造用光源装置5(ランプ駆動回路5122、全遮光部514、光量調整部515、色光遮光部516、摺動部534、および3つの移動部本体5422)を駆動させる。なお、駆動部623Aは、上述したように、モータ、光源駆動回路、ソレノイドアクチュエータ等にて構成される。
メモリ624は、所定の制御プログラム、製造対象となる光学装置本体440B1〜440B6の各機種に応じた6種類の機種データ、画像処理部622から出力される情報、およびタッチパネル61にて設定入力された情報等を格納する。
〔5.光学装置本体の製造方法〕
次に、上述した製造装置1による光学装置本体440Bの製造方法を図面に基づいて説明する。
図18は、光学装置本体440Bの製造方法を説明するフローチャートである。
なお、光学装置本体440Bの製造前に、製造用光源装置5を構成する3つの支持部材54は、移動部材542が下方に移動され支持部本体541が非対向位置に設定されているものとする。
また、以下では、製造対象として、上述した6種類の光学装置本体440Bのうち、光学装置本体440B1を例に説明する。
図19は、製造対象が光学装置本体440B1である場合での光ファイバ52A,52Bの接続状態、6軸位置調整ユニット22のステージ位置、および摺動部534の移動位置を模式的に示す図である。
光学装置本体440B1を製造する前の準備作業として、作業者は、図19に示すように、光束射出側端部が6軸位置調整ユニット22に接続された光ファイバ52Aの光束入射側端部を、3つの光ファイバ取付部5342のうち中央に位置する光ファイバ取付部5342P2に接続しておく。また、作業者は、図19に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち一方の光ファイバ52B1において、光束射出側端部を3つの支持部材54のうち6軸位置調整ユニット22から見て左側に位置する支持部材54P1に接続し、光束入射側端部を3つの光ファイバ取付部5342のうち光束射出側から見て右側に位置する光ファイバ取付部5342P1に接続しておく。さらに、作業者は、図19に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち他方の光ファイバ52B2において、光束射出側端部を3つの支持部材54のうち6軸位置調整ユニット22から見て右側に位置する支持部材54P3に接続し、光束入射側端部を3つの光ファイバ取付部5342のうち光束射出側から見て左側に位置する光ファイバ取付部5342P3に接続しておく。
以上のような準備作業を実施した後、以下に示すように、光学装置本体440B1の製造を開始する。
先ず、制御装置6の電源をONし、制御装置6を起動する(処理S1)
処理S1にて制御装置6が起動すると、タッチパネル61にメイン画面MFGが表示される(処理S2)。
図20は、タッチパネル61に表示されるメイン画面MFGを示す図である。
メイン画面MFGには、図20に示すように、各種の入力操作アイコンMFG1と、機種情報表示部MFG2と、測定結果表示部MFG3と、状態表示部MFG4とが表示される。
入力操作アイコンMFG1としては、図20に示すように、機種を選択する旨の機種選択アイコンMFG11、メモリ624に格納された機種データに含まれる製造パラメータの変更または新しい機種データの登録を実施する旨のパラメータ設定アイコンMFG12、および選択した機種に対応する機種データに応じて6軸位置調整ユニット22等を初期位置に設定する旨の原点復帰アイコンMFG13、製造の自動運転を開始するための自動運転開始アイコンMFG14等がある。
機種情報表示部MFG2は、機種選択アイコンMFG11により選択された機種名等を表示する部分である。
測定結果表示部MFG3は、光学装置本体440Bの製造が終了した旨の情報や、製造時における製造エラーに関する情報を表示する部分である。
状態表示部MFG4は、製造装置1の状態、例えば、固定用光源装置7が駆動している状態か否か、固定用光源装置7に異常があるか否かを点灯表示する部分である。
処理S2の後、作業者は、製造対象となる光学装置本体440B1の機種を選択する(処理S3)。具体的に、光学装置本体440Bの機種としては、上述したように、光学装置本体440B1〜440B6の6種類がある。そして、作業者がメイン画面MFGの機種選択アイコンMFG11に接触することで、タッチパネル61上に上述した6種類の光学装置本体440B1〜440B6に対応する図示しない機種アイコンが表示される。そしてまた、作業者が表示された6種類の機種アイコンのうち製造対象とする光学装置本体440B1の機種アイコンに接触することで、製造対象となる光学装置本体440B1の機種が選択され、選択された光学装置本体440B1に対応する機種名等が機種情報表示部MFG2に表示される。また、タッチパネル61から選択された機種に関する機種情報に応じた信号が制御部62に出力され、選択された機種に関する機種情報がメモリ624に記憶される。
なお、他の光学装置本体440B2〜440B6を製造対象とする場合も同様に、6種類の機種アイコンのうち製造対象とする光学装置本体440B2〜440B6の各機種アイコンに接触することで、光学装置本体440B2〜440B6に対応する機種が選択されることとなる。
ここで、作業者は、製造対象となる光学装置本体440B1の機種データに含まれる製造パラメータを変更するか否か、または、製造対象となる新しい機種データを登録するか否かを判断する(処理S4)。
処理S4において、作業者が「Y」と判断した場合には、メイン画面MFGのパラメータ設定アイコンMFG12に接触し、機種データに含まれる製造パラメータの変更、新たしい機種データの登録を実施し(処理S5)、再度、処理S3を実施する。ここで、作業者がパラメータ設定アイコンMFG12に接触すると、タッチパネル61にパラメータ設定画面PFGが表示される。
図21は、タッチパネル61に表示されるパラメータ設定画面PFGを示す図である。
パラメータ設定画面PFGには、図21に示すように、製造パラメータ情報表示部PFG1と、数字の入力操作を可能とするキーパッドPFG2とが表示される。
製造パラメータ情報表示部PFG1には、各種の製造パラメータが項目毎に表示されており、例えば、6軸位置調整ユニット22のステージ位置と摺動部534の移動位置との関係を設定するステージ位置設定部PFG11等がある。
ステージ位置設定部PFG11には、図21に示すように、「RGB0」、「BGR1」、「GRB2」、「GBR3」、「RBG4」、「BRG5」の文字が表示されている。
これらのうち、「RGB0」は、光学装置本体440B1の機種に対応した機種データであり、以下のようなステージ位置と移動位置との関係を示す情報である。
6軸位置調整ユニット22が回動位置としてのステージ位置SP1(図19(B))に位置している場合に、6軸位置調整ユニット22から赤色光(調整用光束)が射出される移動位置MP1(図19(B))に摺動部534を位置付ける(光ファイバ52Aの光束入射側端部を光束射出位置R1に位置付ける)。ここで、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP1に位置付けた場合には、図19(B)に示すように、3つの支持部材54のうち支持部材54P1がクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向する位置に位置付けられる。また、摺動部534を移動位置MP1に位置付けた場合には、図19(B)に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち一方の光ファイバ52B1の光束入射側端部が基準光束射出位置G1に位置付けられる。このため、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP1に位置付けかつ、摺動部534を移動位置MP1に位置付けた場合には、クロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に向けて光ファイバ52B1を介して緑色光(測定用光束)を照射可能な状態となる。
また、6軸位置調整ユニット22が回動位置としてのステージ位置SP2(図19(A))に位置している場合に、6軸位置調整ユニット22から緑色光(調整用光束)が射出される移動位置MP2(図19(A))に摺動部534を位置付ける(光ファイバ52Aの光束入射側端部を基準光束射出位置G1に位置付ける)。
さらに、6軸位置調整ユニット22が回動位置としてのステージ位置SP3(図19(C))に位置している場合に、6軸位置調整ユニット22から青色光(調整用光束)が射出される移動位置MP3(図19(C))に摺動部534を位置付ける(光ファイバ52Aの光束入射側端部を光束射出位置B1に位置付ける)。ここで、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP3に位置付けた場合には、図19(C)に示すように、3つの支持部材54のうち支持部材54P3がクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向する位置に位置付けられる。また、摺動部534を移動位置MP3に位置付けた場合には、図19(C)に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち他方の光ファイバ52B2の光束入射側端部が基準光束射出位置G1に位置付けられる。このため、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP3に位置付けかつ、摺動部534を移動位置MP3に位置付けた場合には、クロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に向けて光ファイバ52B2を介して緑色光(測定用光束)を照射可能な状態となる。
すなわち、上述した光学装置本体440B1を製造する前の準備作業では、6軸位置調整ユニット22をクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0を除く他の光束入射側端面444Nに対向するステージ位置SP1,SP3に位置付けかつ、光ファイバ52Aの光束入射側端部を基準光束射出位置G1を除く他の光束射出位置R1,B1に位置付ける移動位置MP1,MP3に摺動部534を位置付けた場合に、2つの光ファイバ52Bのうちいずれかの光ファイバの光束入射側端部が基準光束射出位置G1に位置付けられてクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に向けて緑色光(測定用光束)を照射可能な状態となるように、光ファイバ52Aの光束入射側端部を光ファイバ取付部5342P2に接続し、支持部材54P1および光ファイバ取付部5342P1間を光ファイバ52B1で接続し、支持部材54P3および光ファイバ取付部5342P3間を光ファイバ52B2で接続している。
以上のように、「RGB」は、ステージ位置SP1〜SP3にそれぞれ対応した調整用光束として射出する色光の色を示すものである。他の「BGR1」、「GRB2」、「GBR3」、「RBG4」、「BRG5」も同様である。そして、製造対象となる6種類の光学装置本体440B1〜440B6に対応して、それぞれ「RGB0」、「BGR1」、「GRB2」、「GBR3」、「RBG4」、「BRG5」が機種データとして設定されている。すなわち、上述した「RGB0」、「BGR1」、「GRB2」、「GBR3」、「RBG4」、「BRG5」は、本発明に係る複数の色光の光路に関する光路情報と6軸位置調整ユニット22のステージ位置、および摺動部534の移動位置とが関連付けられた関連情報であり、機種データが前記関連情報を含んだ構成を有している。なお、機種データに含まれる上述した関連情報を変更する場合には、作業者は、ステージ位置設定部PFG11の変更アイコンPFG12に接触し、キーパッドPFG2の数字キーに接触することで、上述した関係が変更される。例えば、キーパッドPFG2の「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」に接触することで、「RGB0」、「BGR1」、「GRB2」、「GBR3」、「RBG4」、「BRG5」が設定される。
なお、製造パラメータ情報表示部PFG1には、ステージ位置設定部PFG11の他、機種に応じた固定用光源装置7にて紫外線を照射する照射時間に関する情報、機種に応じた3つの光変調装置441R,441G,441Bの調整順序に関する調整順序情報、機種に応じた3つの光変調装置441R,441G,441Bに照射する調整用光束の光量に関する情報、機種に応じたクランプ治具回動装置261および6軸位置調整ユニット回動装置262の回動量に関する情報等が表示され、適宜、変更可能に構成されている。
また、パラメータ設定画面PFGには、図示は省略したが、新しい機種データを登録するための情報も表示され、適宜、新しい機種データを登録可能に構成されている。
処理S4において、作業者が「N」と判断した場合には、製造装置1を、製造対象となる光学装置本体440B1に応じた初期位置に設定する(処理S6)。
具体的に、作業者は、メイン画面MFGの原点復帰アイコンMFG13に接触する。そして、タッチパネル61から所定の操作信号が制御部62に出力される。制御部62は、タッチパネル61からの操作信号を入力すると、処理S3にて選択されたメモリ624に記憶された機種情報に対応する機種データを読み出す。また、制御部62は、読み出した機種データに基づいて、駆動部623Aに所定の制御信号を出力し、以下に示すように、調整部本体2および製造用光源装置5を初期位置に設定する制御を実施する。
すなわち、制御部62は、クランプ治具回動装置261を駆動制御し、光学装置本体440B1を構成する投射レンズ445の投射角度に応じた回動量分、クランプ治具23をスクリーン部材312の表示面方向に回動させる。また、制御部62は、6軸位置調整ユニット回動装置262を駆動制御し、クランプ治具23の回動量に応じて、6軸位置調整ユニット22をスクリーン部材312の表示面方向に回動させる。
また、制御部62は、読み出した機種データに含まれる調整順序情報および関連情報に基づいて、6軸位置調整ユニット回動装置262を駆動制御し、図19(A)に示すように、光学装置本体440B1を構成する光変調装置441R,441G,441Bのうち1番目に位置調整および固定する基準光変調装置441Gに対応するステージ位置SP2に6軸位置調整ユニット22を回動させる。
さらに、制御部62は、製造用光源装置5を構成する各光量調整部515を駆動制御し、各光量調整部515を光学装置本体440B1の機種に応じた回動位置に設置する。
さらにまた、制御部62は、各色光遮光部516を駆動制御し、色光遮光部516Gを非遮光位置に設置するとともに色光遮光部516R,516Bを遮光位置に設置し、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された3つの色光のうち赤色光および青色光を遮光可能に設定する。
また、制御部62は、読み出した機種データに含まれる関連情報に基づいて、摺動部534を駆動制御し、図19(A)に示すように、ステージ位置SP2に対応する移動位置MP2に摺動部534を移動させ、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された緑色光を光ファイバ52Aの光束入射側端部から導入可能に設定する。この状態では、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された青色光および赤色光を光ファイバ52B1,52B2の各光束入射側端部から導入可能な状態となっている。
また、作業者は、製造装置1のハンドル35を回転させることで、移動装置32を駆動して、予め、把握している光学装置本体440B1の設置位置に各ユニット31を移動させ、光学装置本体440B1を構成する投射レンズ445の光軸位置に対して対称に配置する。これにより、光学像の角隅部分がスクリーン部材312に形成可能となる。
処理S6において、製造装置1を初期位置に設定した後、予め、クロスダイクロイックプリズム444、投射レンズ445、およびヘッド体446を一体化したユニットを、クランプ治具23に設置する(処理S7:色合成光学装置設置工程)。なお、本実施形態では、ヘッド体446における電気光学装置載置部4461に対するクロスダイクロイックプリズム444の位置調整が予め実施され、電気光学装置載置部4461の所定位置にクロスダイクロイックプリズム444が固定されているものとする。
処理S7の後、光学装置本体440B1を構成する光変調装置441R,441G,441Bのうち、調整順序が1番目である第1の光変調装置(基準光変調装置441G)の位置調整および固定を実施する(処理S8)。
具体的に、図22は、第1の光変調装置の位置調整および固定を説明するフローチャートである。
先ず、作業者は、第1の光変調装置である基準光変調装置441Gを6軸位置調整ユニット22に設置する(処理S8A:光変調装置保持工程)。基準光変調装置441Gの6軸位置調整ユニット22への設置は、基準光変調装置441Gを構成する保持枠4412の四隅の孔4412Aに紫外線硬化型接着剤が塗布されたピン4413を挿入した状態で、6軸位置調整ユニット22の光変調装置保持部227に吸着保持させる。
処理S8Aの後、作業者は、メイン画面MFGの自動運転開始アイコンMFG14に接触し、基準光変調装置441Gの位置調整および固定の自動運転を開始させる(処理S8B)。作業者が自動運転開始アイコンMFG14に接触すると、タッチパネル61から制御部62に所定の操作信号が出力される。制御部62は、タッチパネル61から出力される操作信号を入力すると、メモリ624に格納され読み出した機種データに対応するプログラムにしたがって、基準光変調装置441Gの位置調整および固定の自動運転を開始する。
先ず、制御部62は、機種データに含まれる基準光変調装置441Gの設計上の位置に基づいて、所定の制御信号を駆動部623Aに出力して6軸位置調整ユニット22を前進させ、基準光変調装置441Gを構成する保持枠4412の孔4412Aに挿入されたピン4413がクロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面に当接する位置に設置する(処理S8C)。
処理S8Cの後、制御部62は、ランプ駆動回路5122を駆動制御し、光源ランプユニット511を点灯させる。光源ランプユニット511が点灯すると、色分離光学装置513にて分離された3つの色光のうちの緑色光は、6軸位置調整ユニット22の光変調装置保持部227の調整用光源孔227C1を介して基準光変調装置441Gに導入される(処理S8D:調整用光束導入工程)。
処理S8Dにおいて基準光変調装置441Gに導入された緑色光は、基準光変調装置441Gおよびクロスダイクロイックプリズム444を介し、投射レンズ445から矩形状の光学像として投射され、その四隅部分がスクリーン部材312に投影される(処理S8E)。
処理S8Eの後、制御部62は、CCDカメラ311に所定の信号を出力し、スクリーン部材312に形成された投影画像を検出させ(処理S8F)、検出した画像パターンから基準光変調装置441Gの姿勢最適位置を判定し、6軸位置調整ユニット22に所定の制御信号を出力し、基準光変調装置441Gのフォーカス位置調整(処理S8G:位置調整工程)、およびアライメント位置調整を実施する(処理S8H:位置調整工程)。
ここで、フォーカス位置調整とは、クロスダイクロイックプリズム444に対する基準光変調装置441Gを近接隔離する方向をZ軸方向、これに直交する2軸をX,Y軸とした場合、Z軸方向と、X軸を中心とした回転方向(Xθ方向)と、Y軸を中心とした回転方向(Yθ方向)の調整を意味する。そして、このフォーカス位置調整は、例えば、以下のように実施される。
例えば、制御部62は、処理S8Fにおいて4つのCCDカメラ311にて検出された各画像において、画素の外周部分における特定の指標値(エッジ強度)を算出し、各画像中の各指標値がほぼ等しくなりかつ、最も大きくなる位置を姿勢最適位置として判定し、6軸位置調整ユニット22を駆動制御して姿勢最適位置に基準光変調装置441Gを位置付ける。
また、アライメント位置調整とは、X軸方向と、Y軸方向と、XY平面内の回転方向(θ方向)の調整を意味する。そして、このアライメント位置調整は、例えば、以下のように実施される。
例えば、予めマスター光学装置本体を用いて、基準光変調装置441Gに応じたアライメント調整用の基準パターンを測定しておく。具体的に、マスター光学装置本体とは、機種に応じて設けられ、製造誤差のない設計値の外形寸法を有するマスターヘッド体、マスタークロスダイクロイックプリズム、および3枚のマスター光変調装置と、平均的な光学特性を有するマスター投射レンズとを一体的に設けたものであり、3枚の基準光変調装置のフォーカス位置およびアライメント位置が調整されている。このマスター光学装置本体をクランプ治具23に設置し、緑色光を該緑色光に対応するマスター光変調装置に導入してマスター光学装置本体から投射されスクリーン部材312に投影された投影画像を各CCDカメラ311にて検出させ、検出させた各画像を基準パターンとしてメモリ624に記憶しておく。そして、制御部62は、メモリ624から読み出した基準パターンの所定の位置を姿勢最適位置として判定し、処理S8Fにおいて検出された画像の所定の位置が姿勢最適位置に合致するように6軸位置調整ユニット22を駆動制御して基準光変調装置441Gのアライメント位置調整を実施する。
処理S8Hの後、制御部62は、駆動部623Aに所定の制御信号を出力して固定用光源装置7を駆動させ、光ファイバを介して紫外線を照射させ、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面とピン4413との間、およびピン4413の外周面と保持枠4412の孔4412Aの内周面との間に充填された紫外線硬化型接着剤を硬化させ、基準光変調装置441Gをクロスダイクロイックプリズム444に固定する(処理S8I:固定工程)。
図23は、CCDカメラ311にて検出された画像パターンの一例を示す図である。
処理S8Iの後、制御部62は、CCDカメラ311に所定の信号を出力し、スクリーン部材312に形成された投影画像を検出させ、検出した画像パターン(以下、基準画像パターンと記載する)をメモリ624に記憶させる(処理S8J)。具体的に、各CCDカメラ311にて検出された画像8としては、例えば、図23に示すように、4つの画像8A,8B,8C,8Dで構成され、各画像8A,8B,8C,8D中の各画素領域を基準画像パターンIP1としてメモリ624に記憶させる。すなわち、処理S8Jでは、処理S8Iにおいて固定された基準光変調装置441Gの位置を測定し、測定した基準光変調装置441Gの位置に相当する基準画像パターンIP1をメモリ624に記憶させている。
処理S8において基準光変調装置441Gの位置調整および固定を実施した後、制御部62は、製造用光源装置5を構成する色光遮光部516Gを駆動制御し、該色光遮光部516Gを遮光位置に設置する。そして、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された3つの色光を遮光させる。
この後、制御部62は、6軸位置調整ユニット22を駆動制御し、6軸位置調整ユニット22を後退させる(処理S9)。
処理S9の後、制御部62は、読み出した機種データに含まれる調整順序情報および関連情報に基づいて、6軸位置調整ユニット回動装置262を駆動制御し、図19(B)に示すように、光学装置本体440B1を構成する光変調装置441R,441G,441Bのうち2番目に位置調整および固定する光変調装置441Rに対応するステージ位置SP1に6軸位置調整ユニット22を回動させる(処理S10:回動工程)。
処理S10の後、制御部62は、読み出した機種データに含まれる関連情報に基づいて、製造用光源装置5を構成する移動機構53の摺動部534を駆動制御し、図19(B)に示すように、ステージ位置SP1に対応する移動位置MP1に摺動部534を移動させ、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された赤色光を光ファイバ52Aの光束入射側端部から導入可能でかつ、色分離光学装置513にて分離された緑色光を光ファイバ52B1の光束入射側端部から導入可能に設定する(処理S11)。
処理S11の後、制御部62は、処理S8において位置調整および固定された基準光変調装置441Gの位置を再測定する(処理S12)。
具体的に、図24は、基準光変調装置441Gの位置の再測定を説明するフローチャートである。
先ず、制御部62は、製造用光源装置5を構成する3つの支持部材54のうち支持部材54P1を構成する移動部本体5422を駆動制御し、該移動部本体5422を上方に移動させ支持部材54P1を構成する支持部本体541をクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向する対向位置に位置付ける(処理S12A)。
処理S12Aの後、制御部62は、色光遮光部516Gを駆動制御し、該色光遮光部516Gを非遮光位置に移動させる。そして、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された緑色光(測定用光束)は、光ファイバ52B1を辿って測定用光源孔5411を介して基準光変調装置441Gに導入される(処理S12B:測定用光束導入工程)。
処理S12Bにおいて基準光変調装置441Gに導入された緑色光は、処理S8Eと同様に、基準光変調装置441Gおよびクロスダイクロイックプリズム444を介し、投射レンズ445から矩形状の光学像として投射され、その四隅部分がスクリーン部材312に投影される(処理S12C)。
処理S12Cの後、制御部62は、処理S8Jと同様に、CCDカメラ311に所定の信号を出力し、スクリーン部材312に形成された投影画像を検出させ(処理S12D)、検出した画像パターン(以下、基準画像パターンと記載する)IP1´(図26参照)をメモリ624に記憶させる(処理S12E)。
処理S12Eの後、制御部62は、色光遮光部516Gを駆動制御し、該色光遮光部516Gを遮光位置に設置する。そして、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された3つの色光を遮光させる(処理S12F)。
処理S12Fの後、制御部62は、支持部材54P1を構成する移動部本体5422を駆動制御し、該移動部本体5422を下方に移動させ支持部材54P1を構成する支持部本体541をクロスダイクロイックプリズム444の光束入射側端面に対向しない非対向位置に位置付ける(処理S12G)。
すなわち、処理S12では、処理S8Iにおいて固定された基準光変調装置441Gの位置を再測定し、再測定した基準光変調装置441Gの位置に相当する基準画像パターンIP1´をメモリ624に記憶させている。
処理S12の後、調整順序が2番目である第2の光変調装置(光変調装置441R)の位置調整および固定を実施する(処理S13)。
具体的に、図25は、第2の光変調装置の位置調整および固定を説明するフローチャートである。
なお、光変調装置441Rの位置調整および固定は、上述した基準光変調装置441Gの位置調整および固定と略同様であり、以下では、説明を簡略化する。
先ず、作業者は、処理S8A,S8Bと同様に、第2の光変調装置である光変調装置441Rを6軸位置調整ユニット22に設置し(処理S13A:光変調装置保持工程)、メイン画面MFGの自動運転開始アイコンMFG14に接触して光変調装置441Rの位置調整および固定の自動運転を開始させる(処理S13B)。
処理S13Bの後、制御部62は、処理S8Cと同様に、6軸位置調整ユニット22を前進させ、ピン4413がクロスダイクロイックプリズム444に当接する位置に光変調装置441Rを移動させる(処理S13C)。
処理S13Cの後、制御部62は、色光遮光部516Rを駆動制御し、該色光遮光部516Rを非遮光位置に移動させる。そして、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された3つの色光のうちの赤色光は、光ファイバ52Aを介して導光され、6軸位置調整ユニット22の光変調装置保持部227の調整用光源孔227C1を介して光変調装置441Rに導入される(処理S13D:調整用光束導入工程)。そして、処理S8Eと同様に、光学装置本体440B1の投射レンズ445から投射された光学像の四隅部分がスクリーン部材312に投影される(処理S13E)。
処理S13Eの後、制御部62は、処理S8F,S8Gと同様に、投影画像の検出(処理S13F)、フォーカス位置調整(処理S13G:位置調整工程)を実施する。
処理S13Gの後、制御部62は、6軸位置調整ユニット22を駆動制御して、光変調装置441Rのアライメント位置調整(処理S13H:位置調整工程)を実施する。
具体的に、図26は、光変調装置441Rのアライメント位置調整を説明するための図である。
先ず、制御部62は、処理S8Jにおいてメモリ624に記憶した基準画像パターンIP1(図23)と、処理S12Eにおいてメモリ624に記憶した基準画像パターンIP1´(図26)とを比較し、各基準画像パターンIP1,IP1´にずれがあるか否かを判定する。例えば、制御部62は、基準画像パターンIP1上の所定の画素位置(座標値)と基準画像パターンIP1´上の所定の画素位置(座標値)とを比較することで、各基準画像パターンSP1,SP1´にずれがあるか否かを判定する。すなわち、制御部62は、処理S10において、6軸位置調整ユニット22および3つの支持部材54の回動により、製造装置1内でのクロスダイクロイックプリズム444の位置がずれ、該位置ずれに対応して基準光変調装置441Gに位置ずれが生じたか否かを判定する。
ここで、制御部62が、基準パターンIP1,IP1´上の所定の各画素位置(座標値)間のずれ量を算出し、該ずれ量が規定の範囲外であった場合に、エラー判定を実施し、製造エラーを示すメッセージ等を上述した測定結果表示部MFG3に表示させる構成を採用してもよい。
そして、制御部62は、ずれがあると判定した場合には、処理S12Eにおいてメモリ624に記憶した基準画像パターンIP1´と、処理S13FにおいてCCDカメラ311にて検出された画像パターンIP2(図26)とを比較し、基準画像パターンIP1´に対する画像パターンIP2のずれ量D(図26)を算出する。例えば、制御部62は、上記同様に、基準画像パターンIP1´上の所定の画素位置(座標値)と画像パターンIP2上の所定の画素位置(座標値)とを比較することで、ずれ量D(座標値)を算出する。
そしてまた、制御部62は、算出したずれ量Dに基づいて6軸位置調整ユニット22を駆動制御し、基準画像パターンIP1´に画像パターンIP2が一致するように、すなわち、基準画像パターンIP1´の各画素と画像パターンIP2の各画素とが一致するように、光変調装置441Rのアライメント位置調整を実施する。
すなわち、このアライメント位置調整では、基準画像パターンIP1´に対応する基準光変調装置441Gの位置に、画像パターンIP2に対応する光変調装置441Rの位置を合致させ、各光変調装置441G,441Rの各画素を一致させている。
なお、各基準画像パターンIP1,IP1´にずれがない場合には、基準画像パターンIP1と画像パターンIP2とに基づいて、光変調装置441Rのアライメント位置調整を実施してもよい。
処理S13Hの後、制御部62は、処理S8Iと同様に、クロスダイクロイックプリズム444に対する光変調装置441Rの固定(処理S13I:固定工程)を実施する。
処理S13において光変調装置441Rの位置調整および固定を実施した後、制御部62は、製造用光源装置5を構成する色光遮光部516Rを駆動制御し、該色光遮光部516Rを遮光位置に設置する。そして、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された3つの色光を遮光させる。
この後、制御部62は、処理S9と同様に、6軸位置調整ユニット22を後退させる(処理S14)。
処理S14の後、制御部62は、読み出した機種データに含まれる調整順序情報および関連情報に基づいて、6軸位置調整ユニット回動装置262を駆動制御し、光学装置本体440B1を構成する光変調装置441R,441G,441Bのうち3番目に位置調整および固定する光変調装置441Bに対応するステージ位置SP3(図19(C))に6軸位置調整ユニット22を回動させる(処理S15:回動工程)。
処理S15の後、制御部62は、読み出した機種データに含まれる関連情報に基づいて、製造用光源装置5を構成する移動機構53の摺動部534を駆動制御し、ステージ位置SP3に対応する移動位置MP3に摺動部534を移動させ、図19(C)に示すように、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された青色光を光ファイバ52Aの光束入射側端部から導入可能でかつ、色分離光学装置513にて分離された緑色光を光ファイバ52B2の光束入射側端部から導入可能に設定する(処理S16)。
処理S16の後、制御部62は、処理S12と略同様に、処理S8において位置調整および固定された基準光変調装置441Gの位置(基準画像パターン)を再測定する(処理S17)。
なお、基準光変調装置441Gの位置の再測定(処理S17)は、上述した処理S12と略同様であり、図24に示す処理S12A〜S12Gと略同様の処理を実施するものである。より具体的に、処理S17は、処理S12に対して、制御部62の制御対象が異なるのみである(処理S12A,S12Gでは支持部材54P1が制御対象、処理S17では支持部材54P2が制御対象)。
処理S17の後、調整順序が3番目である第3の光変調装置(光変調装置441B)の位置調整および固定を実施する(処理S18)。
具体的に、図27は、第3の光変調装置の位置調整および固定を説明するフローチャートである。
なお、光変調装置441Bの位置調整および固定(処理S18)は、上述した光変調装置441Rの位置調整および固定と略同様であり、図25に示す処理S13A〜S13Jに対応して、図27に示すように、6軸位置調整ユニット22に対する光変調装置441Bの設置(処理S18A:光変調装置保持工程)、光変調装置441Bの位置調整および固定の自動運転の開始(処理S18B)、6軸位置調整ユニット22の前進(処理S18C)、光変調装置441Bへの青色光の導入(処理S18D:調整用光束導入工程)、投影画像の形成(処理S18E)、投影画像の検出(処理S18F:光束検出工程)、フォーカス位置調整(処理S18G:位置調整工程)、アライメント位置調整(処理S18H:位置調整工程)、およびクロスダイクロイックプリズム444に対する光変調装置441Bの固定(処理S18I:固定工程)が実施されるものである。
なお、処理S18Hでは、処理S13Hと略同様に、処理S17Eにおいてメモリ624に記憶した基準画像パターンに、処理S18FにおいてCCDカメラ311にて検出された画像パターンが一致するように光変調装置441Bのアライメント位置調整が実施されるものである。
処理S18の後、制御部62は、製造用光源装置5を構成する色光遮光部516Bを駆動制御し、該色光遮光部516Bを遮光位置に設置する。そして、光源ランプユニット511から射出され色分離光学装置513にて分離された3つの色光を遮光させる。
この後、制御部62は、処理S9,S14と同様に、6軸位置調整ユニット22を後退させる(処理S19)。
以上のようにして、光学装置本体440B1が製造される。
なお、その他の光学装置本体440B2〜440B6の製造は、上述した光学装置本体440B1と同様の製造方法で製造できるが、光学装置本体440B2〜440B6を製造する前の準備作業が異なる。
具体的に、図28は、製造対象が光学装置本体440B2である場合での光ファイバ52A,52Bの接続状態、6軸位置調整ユニット22のステージ位置、および摺動部534の移動位置を模式的に示す図である。
例えば、光学装置本体440B2を製造する前の準備作業として、作業者は、図28に示すように、光束射出側端部が6軸位置調整ユニット22に接続された光ファイバ52Aの光束入射側端部を、3つの光ファイバ取付部5342のうち中央に位置する光ファイバ取付部5342P2に接続しておく。また、作業者は、図28に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち一方の光ファイバ52B1において、光束射出側端部を3つの支持部材54のうち6軸位置調整ユニット22から見て右側に位置する支持部材54P3に接続し、光束入射側端部を3つの光ファイバ取付部5342のうち光束射出側から見て右側に位置する光ファイバ取付部5342P1に接続しておく。さらに、作業者は、図28に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち他方の光ファイバ52B2において、光束射出側端部を3つの支持部材54のうち6軸位置調整ユニット22に対向する支持部材54P3に接続し、光束入射側端部を3つの光ファイバ取付部5342のうち光束射出側から見て左側に位置する光ファイバ取付部5342P3に接続しておく。
このように準備作業を実施しておくことで、上述した処理S3において、製造対象となる光学装置本体440B2の機種を選択しておけば、図28(A)に示すように、先ず、6軸位置調整ユニット22がステージ位置SP1に位置付けられるとともに、摺動部534が移動位置MP2に位置付けられ、光ファイバ52Aを介して緑色光(調整用光束)を第1の光変調装置である基準光変調装置441Gに照射可能な状態となる。そして、基準光変調装置441Gの位置調整および固定が実施される。
次に、図28(B)に示すように、6軸位置調整ユニット22がステージ位置SP2に位置付けられるとともに、摺動部534が移動位置MP1に位置付けられ、光ファイバ52Aを介して赤色光(調整用光束)を第2の光変調装置である光変調装置441Rに照射可能な状態となる。ここで、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP2に位置付けた場合には、図28(B)に示すように、3つの支持部材54のうち支持部材54P3がクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向する位置に位置付けられる。また、摺動部534を移動位置MP1に位置付けた場合には、図28(B)に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち一方の光ファイバ52B1の光束入射側端部が基準光束射出位置G1に位置付けられる。このため、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP2に位置付けかつ、摺動部534を移動位置MP1に位置付けた場合には、クロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に向けて光ファイバ52B1を介して緑色光(測定用光束)を照射可能な状態となり、クロスダイクロイックプリズム444に対して位置調整および固定が実施された基準光変調装置441Gの位置の再測定が可能となる。そして、基準光変調装置441Gの位置の再測定の後、光変調装置441Rの位置調整および固定が実施される。
次に、図28(C)に示すように、6軸位置調整ユニット22がステージ位置SP3に位置付けられるとともに、摺動部534が移動位置MP3に位置付けられ、光ファイバ52Aを介して青色光(調整用光束)を第3の光変調装置である光変調装置441Bに照射可能な状態となる。ここで、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP3に位置付けた場合には、図28(C)に示すように、3つの支持部材54のうち支持部材54P2がクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向する位置に位置付けられる。また、摺動部534を移動位置MP3に位置付けた場合には、図28(C)に示すように、2つの光ファイバ52Bのうち他方の光ファイバ52B2の光束入射側端部が基準光束射出位置G1に位置付けられる。このため、6軸位置調整ユニット22をステージ位置SP3に位置付けかつ、摺動部534を移動位置MP3に位置付けた場合には、クロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に向けて光ファイバ52B1を介して緑色光(測定用光束)を照射可能な状態となり、クロスダイクロイックプリズム444に対して位置調整および固定が実施された基準光変調装置441Gの位置の再測定が可能となる。そして、基準光変調装置441Gの位置の再測定の後、光変調装置441Bの位置調整および固定が実施される。
なお、光学装置本体440B3〜440B6を製造する場合でも、該製造前の準備作業として、作業者は、光変調装置441R,441Bの位置調整および固定を実施するためのステージ位置に6軸位置調整ユニット22を位置付けかつ、摺動部534を移動位置MP1またはMP3に位置付けた際に、光ファイバ52B1または光ファイバ52B2を介して緑色光を基準光変調装置441Gに照射可能な状態とするように、摺動部534の各光ファイバ取付部5342P1,5342P3と支持部材54P1〜54P3間を各光ファイバ52B1,52B2で接続すればよい。
上述した実施形態においては、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22が回動可能に構成されているので、クロスダイクロイックプリズム444の3つの光束入射側端面444Nに対して、6軸位置調整ユニット22にて保持された光変調装置441を対向させることができる。このため、従来のように6軸位置調整ユニットを3台設ける必要がなく、6軸位置調整ユニットを1台のみで構成でき、製造装置1を製造するにあたって、製造コストの低減を図れる。
また、クロスダイクロイックプリズム444に対して3つの光変調装置441を位置調整および固定する際には、基準光変調装置441Gの位置を基準として、該基準位置に合致させるように光変調装置441R,441Bの位置を調整するので、各光変調装置441の画素ずれのない良好な光学装置本体440Bを迅速に製造できる。
ところで、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を回動可能な構成を採用した場合には、6軸位置調整ユニット22や6軸位置調整ユニット回動装置262の剛性が弱いと、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を回動させた際に製造装置1内でのクロスダイクロイックプリズム444の位置がずれやすい。そして、例えば、以下のようにアライメント位置調整を実施した場合には、上述した製造装置1内でのクロスダイクロイックプリズム444の位置のずれの影響を受けやすい。
例えば、基準光変調装置441Gの位置の再測定(処理S12,S17)を省略し、処理S8Jにてメモリ624に記憶された基準画像パターンIP1と処理S13F、S18Fにおいて得られた画像パターン(例えば、画像パターンIP2)とに基づいて、光変調装置441R,441Bのアライメント位置調整を実施する。
このような構成では、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を回動させた際に製造装置1内でのクロスダイクロイックプリズム444の位置がずれた場合には、クロスダイクロイックプリズム444に固定された基準光変調装置441Gの位置もずれることとなる。すなわち、基準光変調装置441Gの位置がずれたにも拘らず、該位置のずれに対応していない基準画像パターンIP1に画像パターン(例えば、画像パターンIP2)が合致するように光変調装置441R,441Gのアライメント位置調整を実施して固定すると、各光変調装置441の画素がずれ画質劣化が生じてしまう。
本実施形態では、6軸位置調整ユニット回動装置262による6軸位置調整ユニット22の回動(処理S10、S15)の後、基準光変調装置441Gの位置の再測定(処理S12、S17)を実施し、再測定された基準画像パターンIP1´と処理S13F、S18Fにおいて得られた画像パターン(例えば、画像パターンIP2)とに基づいて、光変調装置441R,441Bのアライメント位置調整を実施している。このことにより、6軸位置調整ユニット回動装置262による6軸位置調整ユニット22の回動(処理S10、S15)により製造装置1内でのクロスダイクロイックプリズム444の位置がずれた場合であっても、クロスダイクロイックプリズム444の位置ずれに対応した基準光変調装置441Gの基準画像パターンIP1´を得ることができ、基準画像パターンIP1´に画像パターン(例えば、画像パターンIP2)を合致するように光変調装置441R,441Gのアライメント位置調整を実施して固定することで、各光変調装置441の画素ずれのない良好な光学装置本体440B1を製造できる。
ここで、調整用光束および測定用光束の双方を光源装置本体51から射出するように構成されているので、例えば、調整用光束を射出する調整用光源装置、および測定用光束を射出する測定用光源装置をそれぞれ設ける構成と比較して、部材の省略から製造装置1の小型化、低コスト化、および省電力化を図れる。
ところで、調整用光束および測定用光束として白色光を射出する構成を採用した場合には、クロスダイクロイックプリズム444にて所定の色光成分のみが光束射出側端面444Sから射出されるため、各CCDカメラ311にて検出される光束の光量が少なくなり、光変調装置441の位置調整や、基準光変調装置441Gの位置の測定が困難なものとなる。
本実施形態では、光源装置本体51が赤、緑、青の色光を射出可能に構成されているので、各光変調装置441のうち位置調整を実施する光変調装置に対応した色光を射出する光束射出位置R1,G1,B1に光ファイバ52Aの光束入射側端部を位置付けたり、基準光変調装置441Gに対応した緑色光を射出する基準光束射出位置G1に各光ファイバ52Bの光束入射側端部を位置付けたりすることで、クロスダイクロイックプリズム444の光束射出側端面444Sから射出され、各CCDカメラ311にて検出される調整用光束や測定用光束の光量が低減することがない。このため、各光変調装置441の位置調整や、基準光変調装置441Gの位置の測定を良好に実施できる。
また、支持部材54が3つ設けられ、3つの支持部材54が、クロスダイクロイックプリズム444の各光束入射側端面444Nおよび光束射出側端面444Sの各端面のうち6軸位置調整ユニット22が位置付けられる光束入射側端面444Nを除く端面にそれぞれ対向可能に配設される。そして、6軸位置調整ユニット回動装置262は、6軸位置調整ユニット22および3つの支持部材54を回動可能とする。このことにより、光変調装置441R,441Bがクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0を除く他の光束入射側端面444Nに対向するように6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を位置付けた場合には、3つの支持部材54のうちいずれかの支持部材が基準光束入射側端面444N0に対向するように位置付けられることとなる。したがって、3つの支持部材54のうち基準光束入射側端面444N0に対向する支持部材54に光ファイバ52Bの光束射出側端部を支持させることで、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を回動した後、クロスダイクロイックプリズム444に対して固定された基準光変調装置441Gに光ファイバ52Bを介して緑色光(測定用光束)を照射させることができる。
さらに、3つの支持部材54が上述したように配設されているので、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6を製造する場合であっても、クロスダイクロイックプリズム444の各光束入射側端面444Nのうち基準光束入射側端面444N0に対向するように3つの支持部材54のうちいずれかの支持部材を位置付けることができる。このため、基準光束入射側端面444N0に対向する支持部材54に光ファイバ52Bの光束射出側端部を支持させることで、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を回動した後、クロスダイクロイックプリズム444に対して固定された基準光変調装置441Gに光ファイバ52Bを介して緑色光(測定用光束)を照射させることができ、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6を、画素ずれがなく良好に製造できる。
また、本実施形態では、回動部としての6軸位置調整ユニット回動装置262が6軸位置調整ユニット22を回動させる構成としたが、例えば、6軸位置調整ユニット22の位置を固定しておき、クランプ治具23を回動可能とする回動部を設け、回動部によりクランプ治具23を回動することでクランプ治具23に設置されたクロスダイクロイックプリズム444の各光束入射側端面444Nと6軸位置調整ユニット22に保持される光変調装置441とを対向させる構成としても、本発明の目的を達成できる。しかしながら、クランプ治具23を回動させる構成とした場合には、投射レンズ445による投射位置が変更される。このため、投射位置に対応した投影部本体を設ける必要があり、製造装置が大型化してしまう。
本実施形態では、6軸位置調整ユニット回動装置262が6軸位置調整ユニット22を回動させるので、投射位置が変更されず、該投射位置に対応した投影部本体3を設ければよく、製造装置1が大型化することがない。
さらに、製造用光源装置5が移動機構53を備えているので、移動機構53により光ファイバ52Aの光束入射側端部を移動させることで、光源装置本体51の各光束射出位置R1,G1,B1からそれぞれ射出される各色光のうちのいずれかの色光を光ファイバ52Aにて導光させ6軸位置調整ユニット22にて保持された光変調装置441に照射させることができる。また、移動機構53により光ファイバ52Bの光束入射側端部を移動させることで、光源装置本体51の基準光束射出位置G1から射出される緑色光を光ファイバ52Bにて導光させクロスダイクロイックプリズム444に固定された基準光変調装置441Gに照射させることができる。したがって、光学装置本体440Bの製造時において、光源装置本体51の各光束射出位置R1,G1,B1に対して光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部を取り外したり、取り付けたりする接続作業を不要とし、作業者に煩雑な作業を実施させる必要がない。
さらにまた、光学装置本体440B1を製造する前の準備作業では、クロスダイクロイックプリズム444に対して基準光変調装置441Gの位置調整および固定を実施した後、他の光変調装置441R,441Gの位置調整および固定を実施するために、6軸位置調整ユニット22のステージ位置、および摺動部534の移動位置を変更した場合に、2つの光ファイバ52Bのいずれかの光ファイバの光束入射側端部が基準光束射出位置G1に位置付けられてクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に向けて緑色光を照射可能な状態となるように、各光ファイバ52A,52Bを各光ファイバ取付部5342および支持部材54に接続している。このことにより、光ファイバ52Bを介して基準光変調装置441Gに測定用光束を照射して基準光変調装置441Gの位置を測定した後、直ぐに、光ファイバ52Aを介して他の光変調装置441R,441Bに調整用光束を照射して他の光変調装置441R,441Bの位置調整を実施することができ、各光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部を光束射出位置R1,G1,B1に位置付ける作業を容易にし、光学装置本体440Bを迅速に製造できる。
そして、制御部62は、作業者によりタッチパネル61にて選択された機種に対応する機種データに含まれる、光路情報、ステージ位置、および移動位置が関連付けられた関連情報に基づいて移動機構53の摺動部534を駆動制御する。このことにより、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22が回動され光学装置本体440Bの機種に応じた3つの色光の光路のうち所定の色光の光路位置に対応するステージ位置SP1〜SP3に6軸位置調整ユニット22が位置付けられた際に、制御部62が摺動部534を駆動制御しステージ位置SP1〜SP3に対応した移動位置MP1〜MP3に摺動部534を位置付け、前記所定の色光を光ファイバ52Aの光束射出側端部から射出させることができる。このため、摺動部534を手動で駆動する構成と比較して、光ファイバ52Aの光束入射側端部の移動位置を間違えることもなく、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6の製造を容易にかつ迅速に実施できる。
ここで、光路情報、ステージ位置、および移動位置が関連付けられた関連情報が機種データに含まれ、メモリ624に予め複数の機種データが格納されているので、作業者は、タッチパネル61にて製造対象となる光学装置本体440Bの機種を選択するだけで、製造対象となる光学装置本体440Bの3つの色光の光路が設定される。このため、タッチパネル61にて光路情報を直接入力する構成に比較して、3つの色光の光路の設定を容易に実施できる。
そしてまた、制御部62は、作業者によりタッチパネル61にて選択された機種に対応する機種データに含まれる調整順序情報および関連情報に基づいて6軸位置調整ユニット回動装置262を駆動制御する。このことにより、3つの光変調装置441R,441G,441Bの調整順序に応じて製造対象となる光学装置本体440Bの機種に応じた3つの色光の光路のうち所定の色光の光路位置に6軸位置調整ユニット22を順次位置付けかつ、ステージ位置SP1〜SP3に対応した移動位置MP1〜MP3に摺動部534を順次位置付け、前記所定の色光を光ファイバ52Aの光束射出側端部から射出させる制御を実施できる。このため、6軸位置調整ユニット回動装置262および摺動部534を手動で駆動する構成と比較して、6軸位置調整ユニット22の回動位置、および摺動部534の移動位置を間違えることもなく、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6の製造をさらに容易にかつ迅速に実施できる。
ここで、調整順序情報が機種データに含まれ、メモリ624に予め複数の機種データが格納されているので、作業者は、タッチパネル61にて製造対象となる光学装置本体440Bの機種を選択するだけで、製造対象となる光学装置本体440Bを構成する3つの光変調装置441の調整順序が設定される。このため、タッチパネル61にて調整順序情報を直接入力する構成に比較して、3つの光変調装置441の調整順序の設定を容易に実施できる。
そしてさらに、制御部62は、摺動部534および6軸位置調整ユニット回動装置262の他、6軸位置調整ユニット22、クランプ治具回動装置261、ランプ駆動回路5122、全遮光部514、光量調整部515、色光遮光部516、移動部本体5422、および固定用光源装置7を駆動制御する。このことにより、光学装置本体440Bの製造工程の大半を制御部62に実行させることができ、作業者に煩雑な作業を実施させることなく、容易にかつ、迅速に光学装置本体440Bを製造できる。
そしてまた、制御部62は、画像取込部621、画像処理部622、および駆動制御部623を備え、画像処理部622にて判定された光変調装置441の姿勢最適位置に基づいて、6軸位置調整ユニット22を駆動制御するので、光変調装置441のフォーカス位置調整およびアライメント位置調整を高精度に実施できる。このため、CCDカメラ311にて検出された画像を例えばモニタ等を介して目視にて確認し6軸位置調整ユニット22を手動にて操作する構成と比較して、調整精度の曖昧さを解消し、光変調装置441をクロスダイクロイックプリズム444に対して最適な位置に調整でき、高精度に光学装置本体440Bを製造できる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
前記実施形態では、6軸位置調整ユニット22を1台のみで構成するために、6軸位置調整ユニット22および3つの支持部材54を6軸位置調整ユニット回動装置262により回動可能に構成しているが、これに限らず、以下に示す構成を採用してもよい。
例えば、6軸位置調整ユニット22の位置を固定しておき、例えばクランプ治具23を回動可能とする回動部を設け、回動部によりクランプ治具23を回動することでクランプ治具23に設置されたクロスダイクロイックプリズム444の各光束入射側端面444Nと6軸位置調整ユニット22に保持される光変調装置441とを対向させる構成とする。また、前記回動部により3つの支持部材54もクランプ治具23とともに回動する構成とする。この際、3つの支持部材54を、クランプ治具23に設置されるクロスダイクロイックプリズム444の各光束入射側端面444Nにそれぞれ対向するように配設する。支持部材54が6軸位置調整ユニットと同じ位置に移動した場合には、支持部材54は、移動部材542により6軸位置調整ユニットと機械的に干渉しない位置に移動する。
このような構成では、基準光束入射側端面444N0を除く他の光束入射側端面444Nが6軸位置調整ユニット22にて保持される他の光変調装置441R,441Bに対向するように前記回動部によりクランプ治具23を位置付けた場合であっても、クランプ治具23とともに3つの支持部材54も回動するので、常に、支持部材54が基準光束入射側端面444N0に対向するように位置付けられることとなる。このため、基準光束入射側端面444N0に対向する支持部材54に光ファイバ52Bの光束射出側端部を支持させることで、前記回動部によりクランプ治具23および3つの支持部材54を回動した後、クロスダイクロイックプリズム444に対して固定された基準光変調装置441Gに光ファイバ52Bを介して測定用光束を照射させることができる。また、支持部材54が3つで構成され、上述したように配設されているので、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6を製造する場合であっても、3つの支持部材54のうちいずれかの支持部材がクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向するように位置付けられることとなる。このため、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6を、画素ずれがなく良好に製造できる。
また、上記の構成において、調整用光束や測定用光束が導入され光変調装置441およびクロスダイクロイックプリズム444を介した画像光を直接、CCD、MOSセンサ等の撮像素子を用いた光束検出装置にて検出させ、前記光束検出装置を前記回動部によりクランプ治具23とともに回動させる構成とすれば、投影部本体3も省略でき、製造装置の小型化を図れる。
また、例えば、3つの支持部材54の位置を固定しておき、6軸位置調整ユニット22のみを6軸位置調整ユニット回動装置262にて回動させる構成とする。この際、3つの支持部材54を、クランプ治具23に設置されるクロスダイクロイックプリズム444の各光束入射側端面444Nにそれぞれ対向するように配設する。
このような構成では、上記の構成と同様に、基準光束入射側端面444N0を除く他の光束入射側端面444Nに対向するように6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を位置付けた場合であっても、クランプ治具23および3つの支持部材54の位置が変更されないので、常に、支持部材が基準光束入射側端面444N0に対向するように位置付けられることとなる。このため、基準光束入射側端面444N0に対向する支持部材54に光ファイバ52Bの光束射出側端部を支持させることで、6軸位置調整ユニット回動装置262により6軸位置調整ユニット22を回動した後、クロスダイクロイックプリズム444に対して固定された基準光変調装置441Gに光ファイバ52Bを介して測定用光束を照射させることができる。また、支持部材54が3つで構成され、上述したように配設されているので、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6を製造する場合であっても、3つの支持部材54のうちいずれかの支持部材がクロスダイクロイックプリズム444の基準光束入射側端面444N0に対向するように位置付けられることとなる。このため、3つの色光の光路が異なる6種類の光学装置本体440B1〜440B6を、画素ずれがなく良好に製造できる。
前記実施形態では、調整用光束および測定用光束の双方を光源装置本体51が射出するように構成されていたが、これに限らず、調整用光束を射出する調整用光源装置、および測定用光束を射出する測定用光源装置をそれぞれ設ける構成を採用してもよい。
前記実施形態では、製造対象となる光学装置本体440Bとして、投射レンズ445およびヘッド体446を含めた構成を説明したが、これに限らず、これら投射レンズ445およびヘッド体446を含めない構成を採用してもよい。この際、例えば、以下の構成を採用できる。
例えば、投射レンズ445の代わりに平均的な光学特性を有するマスター投射レンズを製造装置1内に設置し、クロスダイクロイックプリズム444から射出された光束を前記マスター投射レンズにて投影部本体3に拡大投射する。
前記実施形態では、移動機構53は、板状部材531、基部532、レール533、および摺動部534を備え、レール533上を摺動部534がスライド移動するように構成されていたが、これに限らず、光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部を光束射出位置R1,G1,B1に移動可能に構成されていれば、いずれの機構であっても構わない。例えば、前記スライド移動ではなく、回転移動する構成としてもよい。また、例えば、投影部本体3の移動装置32のように、ねじの螺合状態を変更することで位置を変更する構成を利用して、光ファイバ52A,52Bの各光束入射側端部を光束射出位置R1,G1,B1に移動させる構成を採用してもよい。
前記実施形態では、光路情報、ステージ位置、および移動位置が関連付けられた関連情報が機種データに含まれ、メモリ624に予め複数の機種データが格納され、タッチパネル61にて製造対象となる光学装置本体440Bの機種を選択することで、製造対象となる光学装置本体440Bの3つの色光の光路に関する光路情報を設定していたが、これに限らない。例えば、タッチパネル61に光学装置本体440Bの機種に応じた3つの色光の光路を直接入力する構成、あるいは、メモリ624に予め光学装置本体440Bの3つの色光の光路に関する6種類の光路情報を格納しておきタッチパネル61にて6種類の光路情報を選択する構成を採用してもよい。
また、調整順序情報も同様に、タッチパネル61に光学装置本体440Bを構成する3つの光変調装置441R,441G,441Bの調整順序を直接入力する構成、あるいは、メモリ624に予め3つの光変調装置441R,441G,441Bの調整順序に関する6種類の調整順序情報を格納しておきタッチパネル61にて6種類の調整順序情報を選択する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、基準色光を緑色光として説明したが、これに限らず、基準色光をその他の色光、赤色光や青色光としても構わない。
前記実施形態では、リアプロジェクタ100用の光学装置本体440Bの製造装置1について説明したが、本発明の製造装置1は、スクリーンの表面側(観察者側)に投影画像を形成するフロントプロジェクタ用の光学装置本体の製造装置としても利用できる。
前記実施形態では、光変調装置441が3つ設けられた構成を説明したが、これに限らず、少なくとも2つ以上で設けられた構成であればよい。
前記実施形態において、光学ユニット4001〜4006の構成は、前記実施形態で説明した構成に限らない。R,G,Bの3つの光路が光学ユニット4001〜4006のように設定されていれば、その他の構成を採用してもよい。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の光学装置の製造装置は、製造コストの低減を図れるため、ホームシアター等に用いられるプロジェクタの光学装置の製造装置として有用である。
本実施形態に係るリアプロジェクタの側面からの断面図。 前記実施形態におけるリアプロジェクタに組み込まれる光学装置を備えた光学ユニットの一例を示す平面図。 前記実施形態における光学装置本体の構造の一例を示す分解斜視図。 前記実施形態における製造対象となる光学装置本体の他の構成を模式的に示す平面図。 前記実施形態における製造対象となる光学装置本体の他の構成を模式的に示す平面図。 前記実施形態における製造対象となる光学装置本体の他の構成を模式的に示す平面図。 前記実施形態における製造対象となる光学装置本体の他の構成を模式的に示す平面図。 前記実施形態における製造対象となる光学装置本体の他の構成を模式的に示す平面図。 前記実施形態における光学装置本体の製造装置を示す図。 前記実施形態における光学装置本体の製造装置を示す図。 前記実施形態における6軸位置調整ユニットの構造を示す側面図。 前記実施形態における光変調装置保持部の基部を正面から見た平面図。 前記実施形態における製造用光源装置の外観構成を示す斜視図。 前記実施形態における製造用光源装置の内部構造を模式的に示す平面図。 前記実施形態における光量調整部を光軸方向から見た平面図。 前記実施形態における投影部本体の構造を示す図。 前記実施形態における制御装置による製造装置の制御構造を示すブロック図。 前記実施形態における光学装置本体の製造方法を説明するフローチャート。 前記実施形態における光学装置本体を製造対象とした場合での光ファイバの接続状態、6軸位置調整ユニットのステージ位置、および摺動部の移動位置を模式的に示す図。 前記実施形態におけるタッチパネルに表示されるメイン画面を示す図。 前記実施形態におけるタッチパネルに表示されるパラメータ設定画面を示す図。 前記実施形態における第1の光変調装置の位置調整および固定を説明するフローチャート。 前記実施形態におけるCCDカメラにて検出された画像パターンの一例を示す図。 前記実施形態における光変調装置の位置の再測定を説明するフローチャート。 前記実施形態における第2の光変調装置の位置調整および固定を説明するフローチャート。 前記実施形態における光変調装置のアライメント位置調整を説明するための図。 前記実施形態における第3の光変調装置の位置調整および固定を説明するフローチャート。 前記実施形態における他の光学装置本体を製造対象とした場合での光ファイバの接続状態、6軸位置調整ユニットのステージ位置、および摺動部の移動位置を模式的に示す図。
符号の説明
1・・・製造装置、5A・・・調整用光源装置、5B・・・測定用光源装置、22・・・6軸位置調整ユニット(位置調整装置)、23・・・クランプ治具(保持部)、51・・・光源装置本体、52A・・・光ファイバ(第1導光部)、52B,52B1,52B2・・・光ファイバ(第2導光部)、53・・・移動機構、54,54P1,54P2,54P3・・・支持部材、61・・・タッチパネル(設定入力部)、62・・・制御部、262・・・6軸位置調整ユニット回動装置(回動部)、311・・・CCDカメラ(光束検出装置)、441・・・光変調装置、441G・・・基準光変調装置、444・・・クロスダイクロイックプリズム(色合成光学装置)、444N・・・光束入射側端面、444N0・・・基準光束入射側端面、621・・・画像取込部、622・・・画像処理部、623・・・駆動制御部、624・・・メモリ(記憶部)、5341・・・開口部、R1,G1,B1・・・光束射出位置、SP1〜SP3・・・ステージ位置(回動位置)、S7・・・色合成光学装置設置工程、S8A,S13A,S18A・・・光変調装置保持工程、S8D,S13D,S18D・・・調整用光束導入工程、S8G,S8H,S13G,S13H,S18G,S18H・・・位置調整工程、S8I,S13I,S18I・・・固定工程、S10,S15・・・回動工程、S12B・・・測定用光束導入工程。

Claims (13)

  1. 複数の色光を画像情報に応じて色光毎に変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置が取り付けられる複数の光束入射側端面を有し前記複数の光変調装置にて変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置とを備える光学装置を製造する光学装置の製造装置であって、
    前記色合成光学装置を所定位置で保持する保持部と、
    前記複数の光変調装置のうちいずれかの光変調装置を保持し前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の位置を調整する位置調整装置と、
    前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面と前記位置調整装置にて保持される光変調装置とが対向するように前記位置調整装置または前記保持部を回動させる回動部と、
    前記位置調整装置に接続され前記光変調装置を位置調整するための調整用光束を前記位置調整装置に保持された光変調装置に射出する調整用光源装置と、
    前記複数の光変調装置のうち他の光変調装置の位置調整の際の基準となる基準光変調装置が前記色合成光学装置に対して位置決め固定された後、前記基準光変調装置の位置を測定するための測定用光束を前記基準光変調装置に射出する測定用光源装置とを備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  2. 請求項1に記載の光学装置の製造装置において、
    複数の色光を射出可能に構成され、前記複数の色光をそれぞれ射出する複数の光束射出位置を有する光源装置本体を備え、
    前記調整用光源装置は、前記光源装置本体と、基端部分が前記複数の光束射出位置のうちいずれかの光束射出位置に対して位置付け可能に構成され、先端部分が前記位置調整装置に接続し前記基端部分から導入した色光を前記調整用光束として前記先端部分から前記位置調整装置にて保持された前記光変調装置に照射する第1導光部とを含んで構成され、
    前記測定用光源装置は、前記光源装置本体と、基端部分が前記複数の光束射出位置のうち前記基準光変調装置に対応する基準色光を射出する基準光束射出位置に対して位置付け可能に構成され前記基端部分から導入した前記基準色光を先端部分から射出する第2導光部と、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち前記基準光変調装置が取り付けられる基準光束入射側端面に対向可能に配設され前記第2導光部の先端部分から射出される前記基準色光を前記基準光変調装置に照射させるように前記第2導光部の先端部分を支持する支持部材とを含んで構成されていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  3. 請求項2に記載の光学装置の製造装置において、
    前記支持部材は、複数設けられ、前記回動部により前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面と前記位置調整装置にて保持される光変調装置とが対向するように位置付けられた際に、前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面および光束射出側端面の各端面のうち前記光変調装置と対向する光束入射側端面を除く端面にそれぞれ対向可能に配設され、
    前記回動部は、前記位置調整装置および前記複数の支持部材を回動可能とし、前記位置調整装置および前記複数の支持部材を回動することで、前記複数の光束入射側端面のうちいずれかの光束入射側端面に対して前記位置調整装置にて保持される光変調装置が対向するように前記位置調整装置を位置付けるとともに、前記基準光束入射側端面に対して前記複数の支持部材のうちいずれかの支持部材が対向するように前記支持部材を位置付けることを特徴とする光学装置の製造装置。
  4. 請求項2に記載の光学装置の製造装置において、
    前記支持部材は、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の前記基準光束入射側端面に対向する位置に配設され、
    前記回動部は、前記位置調整装置にて保持される光変調装置に対して前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面が対向するように前記保持部を回動可能としかつ、前記保持部とともに前記支持部材を回動可能とすることを特徴とする光学装置の製造装置。
  5. 請求項2に記載の光学装置の製造装置において、
    前記支持部材は、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の前記基準光束入射側端面に対向する位置に配設され、
    前記回動部は、前記複数の光束入射側端面に対して前記位置調整装置にて保持される光変調装置が対向するように前記位置調整装置のみを回動可能とすることを特徴とする光学装置の製造装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の光学装置の製造装置において、
    前記支持部材は、複数設けられ、前記保持部にて保持される前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面にそれぞれ対向するように配設されていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  7. 請求項2から請求項6のいずれかに記載の光学装置の製造装置において、
    前記第1導光部および前記第2導光部の各基端部分を支持し、前記光源装置本体に対して移動可能に取り付けられ、移動することで前記各基端部分を前記光束射出位置に位置付ける移動機構を備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  8. 請求項7に記載の光学装置の製造装置において、
    前記移動機構は、前記複数の光束射出位置に対応し前記複数の光束射出位置から射出される色光を透過可能とする複数の開口部を有し、
    前記第1導光部および前記第2導光部の各基端部分は、前記第1導光部の基端部分が前記複数の光束射出位置のうち前記基準光束射出位置を除く他の光束射出位置に位置付けられた際に前記第2導光部の基端部分が前記基準光束射出位置に位置付けられるように前記複数の開口部に取り付けられていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の光学装置の製造装置において、
    前記光学装置の機種に応じた前記複数の色光の光路に関する光路情報を設定入力させる設定入力部と、
    前記設定入力部に設定入力された光路情報を記憶する記憶部と、
    前記移動機構を駆動制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された光路情報と前記保持部または前記位置調整装置の回動位置とに基づいて、前記光路情報に基づく前記光学装置の機種に応じた前記複数の色光の光路のうち所定の色光の光路位置に前記保持部または前記位置調整装置の回動位置が位置付けられた際に、前記第1導光部の先端部分から前記所定の色光が射出されるように前記移動機構を駆動制御することを特徴とする光学装置の製造装置。
  10. 請求項9に記載の光学装置の製造装置において、
    前記設定入力部は、前記光学装置を構成する前記複数の光変調装置の調整順序に関する調整順序情報を設定入力可能に構成され、
    前記記憶部は、前記設定入力部に設定入力された調整順序情報を記憶し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された光路情報および調整順序情報と前記保持部または前記位置調整装置の回動位置とに基づいて前記光学装置の機種に応じた前記複数の色光の各光路位置に前記保持部または前記位置調整装置の回動位置が順次位置付けられるように前記回動部を駆動制御することを特徴とする光学装置の製造装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の光学装置の製造装置において、
    前記調整用光源装置または前記測定用光源装置から射出され前記光変調装置および前記色合成光学装置を介した調整用光束または測定用光束を検出する光束検出装置と、前記光束検出装置にて検出された光束に基づいて前記位置調整装置を駆動制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記光束検出装置にて検出された画像を取り込んで画像信号に変換する画像取込部と、前記画像取込部から出力された画像信号に基づいて画像処理を実施し処理した結果に基づいて前記光変調装置の姿勢最適位置を判定する画像処理部と、前記画像処理部にて判定された姿勢最適位置に基づいて前記位置調整装置を駆動制御する駆動制御部とを備えていることを特徴とする光学装置の製造装置。
  12. 複数の色光を画像情報に応じて色光毎に変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置が取り付けられる複数の光束入射側端面を有し前記複数の光変調装置にて変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置とを備える光学装置を製造する光学装置の製造方法であって、
    前記色合成光学装置を保持部に保持させる色合成光学装置設置工程と、
    前記複数の光変調装置のうちいずれかの光変調装置を位置調整装置に保持させる光変調装置保持工程と、
    前記保持部に保持された前記色合成光学装置の複数の光束入射側端面のうち、前記位置調整装置にて保持された光変調装置に対応する光束入射側端面と前記光変調装置とが対向するように前記保持部または前記位置調整装置を回動部により回動させる回動工程と、
    前記光変調装置の位置を調整するための調整用光束を前記位置調整装置に保持された光変調装置に対して導入する調整用光束導入工程と、
    前記光変調装置および前記色合成光学装置を介して射出される画像光に基づいて、前記位置調整装置を用いて前記色合成光学装置に対する前記光変調装置の位置を調整する位置調整工程と、
    前記色合成光学装置に対して前記光変調装置を固定する固定工程と、
    前記固定工程にて前記複数の光変調装置のうち他の光変調装置の位置調整の際の基準となる基準光変調装置を前記色合成光学装置に対して固定した後、前記基準光変調装置の位置を測定するための測定用光束を前記基準光変調装置に対して導入する測定用光束導入工程とを備え、
    前記位置調整工程は、前記複数の光変調装置のうち前記基準光変調装置を除く他の光変調装置の位置を調整する際、前記測定用光束導入工程にて前記基準光変調装置に対して導入され前記基準光変調装置および前記色合成光学装置を介して射出される画像光の位置に、前記調整用光束導入工程にて前記他の光変調装置に対して導入され前記他の光変調装置および前記色合成光学装置を介して射出される画像光の位置を一致させるように前記他の光変調装置の位置を調整することを特徴とする光学装置の製造方法。
  13. 複数の色光を画像情報に応じて色光毎に変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置が取り付けられる複数の光束入射側端面を有し前記複数の光変調装置にて変調された各光束を合成して光学像を形成する色合成光学装置とを備えた光学装置であって、
    請求項12に記載の光学装置の製造方法により製造されたことを特徴とする光学装置。
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