JP4140835B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、主には生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッド、医療用パッド、トイレタリー等に使用される吸収性物品であって、詳しくは体液の液流れや逆戻りを低減させた吸収性物品に関する。
従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
前記吸収性物品においては、肌に対するドライタッチ感を満足するために前記透液性表面シートと吸収体との間にセカンドシートと呼ばれる親水性繊維シートを介在したものが提案されている。(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
特開平7−328060号公報 特開平8−117277号公報 特開平10−272152号公報
前記親水性繊維シートを配設することにより、体液が少量しか発生しない場合、製品に荷重がかからない場合には、吸収体で保持した体液が透液性表面シート側に逆流する量が少なくなり、肌に対するドライタッチ感が得られる。
しかし、前記親水性繊維シートに比べて吸収体の方が親水性が低いため、親水性繊維シートに吸収された体液が吸収体側に移行せずに親水性繊維シート内に溜まったままの状態と成りやすい。このため、例えば着用者が座る、寝るなどの状態において脚を組みかえるなどして、腹圧が変化することにより一度に体液が多量に発生した際には、透液性表面シートの表面側において体液が液流れをおこしてしまい、この体液が製品の周縁部まで達してショーツなどを汚してしまう問題があった。
また、着用者が座る、寝るなどすると製品に荷重がかかるため前記親水性繊維シート内の滞留している体液が透液性表面シートに逆戻りし、着用者にべた付き感等の不快感を与えてしまう問題があった。
一方で、これらの問題を防ぐために、吸収体に混入される高吸水性樹脂や化学繊維の密度を高くしたり、吸収性物品を構成する各要素の素材自体をより高い親水性を示すものに変えたりすることも考えられるが、これでは一製品に掛かる製造コストが高くなってしまう問題がある。
そこで本発明の第1の課題は、体液が一度に大量に発生した場合や製品に荷重がかかった場合であってもであっても、体液の液流れや逆戻りを透液性表面シート及び/又は親水性繊維シートの密度や素材を変更せずに発生しにくくした吸収性物品を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間に、吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性繊維シートが配置された吸収性物品において、
前記透液性表面シートにおいて、裏面側に、表面側よりも高い親水度を付与するとともに、前記親水性繊維シートにおいて、吸収体側の面に、透液性表面シート側の面より高い親水度を付与し、
前記親水性繊維シートの表面側は前記透液性表面シートの裏面側よりも親水度が低く、前記親水性繊維シートの裏面側は前記透液性表面シートの裏面側よりも高いことを特徴とする吸収性物品が提供される。
請求項記載の発明においては、親水性繊維シートにおいても、相対的に吸収体側の面の親水度が高い親水度勾配を付与するとともに、前記親水性繊維シートの表面側は前記透液性表面シートの裏面側よりも親水度が低く、前記親水性繊維シートの裏面側は前記透液性表面シートの裏面側よりも高くなるようにした。従って、吸収体に移行せずに滞留している体液は相対的に吸収体側の面に偏倚して滞留するようになるとともに、親水性繊維シートは裏面側の方が親水度が高いためシートの貫通する方向の体液流れに不可逆性が与えられているため、透液性表面シートへ逆戻りする体液の量をも低減することができる。したがって、体液排出時においても透液性表面シートのべた付き感を抑えることができ、着用者に不快感を与えないようにすることができる。
請求項記載の本発明として、前記吸収体の裏面シート側の面に、透液性表面シート側の面より高い親水度を付与してある請求項1記載の吸収性物品が提供される。
以上詳説のとおり本発明によれば、製品に荷重がかかった際や、製品が傾いた場合であっても、体液の液流れや逆戻りを親水性繊維シート及び/又は透液性表面シートの密度や素材を変更せずに低減可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。図1は本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断斜視図である。
前記生理用ナプキン1は、主にはパンティライナー、生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッドなどの用途に供されるもので、例えば図1に示されるように、不透液性裏面シート2と、透液性表面シート3との間に、綿状パルプ等からなる吸収体4または同図に示されるように、図示例ではクレープ紙5によって囲繞された吸収体4が介在されるとともに、前記透液性表面シート3と吸収体4との間に、装着感の向上および外面側の隠蔽性を向上するため親水性繊維シート6を配置した構造となっている。前記吸収体4の周囲においては、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3とがホットメルト接着剤等の接着手段によって接合されている。
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他に防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には、防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。
前記透液性表面シート3は、一般には無孔または有孔の不織布または多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられるが、本生理用ナプキン1に好適に使用される表面シートは有孔又は無孔の不織布である。これらの中でも多数の有孔が形成された不織布とするのが望ましい。また、体液吸収時にもドライタッチ感を出すために前記不織布はポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を原料とした不織布とし、素材特性により疎水性を示すものが望ましい。
前記不織布の素材としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。不織布の繊維は、長繊維または短繊維のいずれでもよいが、好ましくはタオル地の風合いが出る短繊維を使用するのがよい。
一方、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性樹脂を混入したものが使用される。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
前記高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。前記高吸水性樹脂の含有率は10〜60%とするのが望ましい。高吸水性樹脂含有率が10%未満の場合には、十分な吸収能を与えることができず、60%を超える場合にはパルプ繊維間の絡み合いが無くなり、シート強度が低下し破れや割れ等が発生し易くなる。前記吸収体4の平面形状は、図示されるように、小判状としてもよいし、或いは股間部への当たりを和らげるためにフィットカット形状(ひょうたん形状)としてもよい。
他方、前記透液性表面シート3と吸収体4との間に配置される親水性繊維シート6は、前記透液性表面シート3上に排出された体液を移行させるために使用される。この親水性繊維シート6としては、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることにより素材自体に親水性を有するものを用いるか、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維を親水化剤によって表面処理し親水性を付与した繊維を用いることにより親水性を有するようにする。この親水性繊維シート6としては、厚みを出し易いエアスルー不織布とするのが良い。
本発明では、図3に示されるように、前記透液性表面シート3において、裏面側に、表面側より高い親水度を付与する。吸収体4に移行せずに滞留している体液が相対的に透液性表面シート3の裏面側に偏倚して滞留させるように制御する。かかる親水性の付与は、前記透液性表面シート3の裏面側に界面活性剤を塗布することにより成される。
前記界面活性剤の塗布方法としては、例えばスプレーによる塗布、グラビア印刷やフレキソ印刷による塗工、各種コータによるカーテン塗工を上げることができる。或いは、予め界面活性剤を練り込んだ層を親水性繊維シート裏面側へ貼り付けることによっても良い。いずれにしても、親水性繊維シートの裏面側に表面側よりも界面活性剤を多く定着させるか、存在させ得る各種の方法を採用することができる。親水度の調整は、前記界面活性剤の塗布量を調整することにより成すことができる。
前記界面活性剤としては、例えば陰イオン性界面活性剤、カルボン酸塩、アシル化加水分解タンパク質、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性剤、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、ポリアルキレノキシドブロック共重合物、陽イオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩、両性界面活性剤、イミダゾリニウム誘導体等が挙げられ、この他にも繊維に塗布される界面活性剤として公知の界面活性剤であればどのようなものを適用しても良い。
前記透液性表面シート3の裏面側への界面活性剤塗布量は、図3に示されるように、透液性表面シート3の裏面側は親水性繊維シート6より親水度が高いけれども、表面側は前記親水性繊維シート6より親水度が低くなるように調整して塗布することが、体液の液流れや逆戻りを最も効果的に低減できるため望ましい。具体的な塗布量としては、後述の実験例で示すように、液流れ性と体液逆戻り性をバランス良く満たす範囲として、1.0〜2.5g/m、好ましくは1.5〜2.0g/mの範囲とするのが望ましい。界面活性剤の塗布量が1.0g/m未満の場合には透液性表面シート3の裏面の親水性が親水性繊維シート6に比して小さく、後述の実験例に示されるように、一度に体液が大量に発生すると、特に製品が傾いた際などに前記透液性表面シート3の表面側において液流れをおこしやすくなる。また、界面活性剤の塗布量が2.5g/mを超えると、液流れの発生を抑える効果は有するが、界面活性剤が透液性表面シート3の表面側まで多量に浸透してしまうため前記透液性表面シート3の表面側までもが親水性繊維シート6より親水度が高くなり体液の逆戻りが却って多くなる。
また、前記透液性表面シート3の裏面側への界面活性剤の塗布と同時に、図4に示されるように、親水性繊維シート6において、吸収体4側の面(以下、裏面側)へ界面活性剤を塗布するようにすることがより好ましい。透液性表面シート3の裏面側にのみ界面活性剤を塗布した場合には、上述のように体液の液流れの発生をしにくくすることはできるが、十分に逆戻りを低減させることができない。そこで、この親水性繊維シート6においても、裏面側に、透液性表面シート3側の面(以下、表面側)より高い親水度を付与することにより、すなわち体液の浸透方向にいわば不可逆性を与えることにより体液の逆戻りを防止することが可能となる。
前記親水性繊維シート6の裏面側への界面活性剤の塗布と同時に、親水性繊維シート6の裏面側へ界面活性剤を塗布する態様では、吸収体4に移行せずに滞留している体液が相対的に透液性表面シート3の裏面側に偏倚して滞留させるように制御する。詳しくは、親水性繊維シート6の表面側は透液性表面シート3の裏面側より親水度が低いけれども、裏面側は前記透液性表面シート3の裏面側より高くなるように調整して塗布することが、体液の逆戻りを最も効果的に低減できるため望ましい。
具体的な親水性繊維シート6の吸収体側の面への界面活性剤塗布量:透液性表面シート3の裏面側への界面活性剤塗布量としては、後述の実験例に示されるように、0.15:1〜0.45:1、好ましくは0.25:1〜0.40:1の範囲とするのが望ましい。塗布量比率(親水性繊維シート6裏面への塗布量/透液性表面シート3裏面への塗布量)が0.15未満の場合には親水性繊維シート6の親水度が十分に向上せず、すなわち前記親水性繊維シート6の裏面側の親水度が透液性表面シート3の裏面側の親水度より低いため体液の逆戻りが大きくなってしまう。また、0.45を超えると界面活性剤が親水性繊維シート6の表面側まで多量に浸透してしまうため前記親水性繊維シート6の表面側までもが透液性表面シート3の裏面側より親水度が高くなり体液の逆戻りが大きくなってしまう(図7参照)。特に、後述の実験例2において、塗布量比率0.50のケースで逆戻りが多くなる現象が見られたのは、親水性繊維シート6の下面側の親水度を上げ過ぎると、一旦吸収体4に吸収された体液が、圧力が掛かった際に、親水性繊維シート6側に逆戻りする現象が発生し、この逆戻りした体液が透液性表面シート3の表面側に滲み出すためであると推測される。
ところで、上記形態例では親水性繊維シート6の裏面側と透液性表面シート3の裏面側へ界面活性剤を塗布するようにしたが、吸収体4に対しても同様に、吸収体4の裏面シート側の面に、透液性表面シート側の面より高い親水度を付与するようにしてもよい。
〔実験例1〕
疎水性繊維不織布からなる透液性表面シートの裏面側に、塗布する界面活性剤の量を任意に変化させて各塗布量における体液の液流れ(mm)、逆戻り(g)の量を測定した。その結果を表1に示すとともに、塗布量と液流れの量との相関性を図5のグラフに、塗布量と逆戻りの量との相関性を図6のグラフにそれぞれ示す。
前記液流れ試験は、人工経血を試験液として、下記の手順に従って行った。
(1)斜度30度の傾斜板に製品を貼り付ける。
(2)吸収体上端より90mmの位置を滴下開始地点とし、高さ1cmより人工経血を3cc(3cc/20sec)で滴下する。
(3)表面材上を液体が流れた部分の長さを滴下開始地点より測定し、液流れ距離(mm)とする。
また、前記逆戻り試験は、試験液体として馬血(クエン酸ナトリウム全血:不二化学薬品(株))を使用し、下記の手順に従って行った。
(1)内径6mmφのガラス管に1.5ccの馬血を注入し、製品中央部に1Nの力で押さえた状態で滴下する。
(2)注入完了後、1分間置いて、再度注入する。この操作を繰り返し5回行う(計7.5cc注入)。
(3)最後の注入後、滴下地点に1分後に濾紙を敷いて30g/cmの荷重(1000g/33.3cm)を30秒間載荷する。
(4)吸収後と吸収前の濾紙重量の差を算出し、逆戻り量(g)とする。
Figure 0004140835
表1の結果、および図5、図6のグラフからも明らかなように、界面活性剤の塗布量を多くするに従って液流れが小さくなる一方で、逆戻りが発生しやすくなる。このため、体液の液流れ、逆戻りの双方をバランス良く満足するには、界面活性剤の塗布量を1.0〜2.5g/m、好ましくは1.5〜2.0g/mの範囲内となるように塗布するのが望ましいことが判明した。
〔実験例2〕
前記透液性表面シートの裏面側に塗布する界面活性剤の量を、実験例1において最もバランス良く体液の液流れおよび逆戻りを少なくすることができた1.58g/mに固定し、親水性繊維シートの裏面側に塗布する界面活性剤の量を任意に変化させて各塗布量における体液の逆戻り(g)の量を測定した。その結果を表2に示すとともに、横軸を塗布量比率(親水性繊維シート6裏面への塗布量/透液性表面シート3裏面への塗布量)、縦軸を逆戻り量(g)とした図7のグラフ上にプロットした。
Figure 0004140835
表2の結果および図7のグラフからも明らかなように、塗布量比率が0.15〜0.45、好ましくは0.25〜0.40の範囲内となるように界面活性剤を塗布することにより逆戻りを低減し得ることが判明した。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断斜視図である。 そのII−II線矢視図である。 透液性表面シートおよび親水性繊維シートの親水性勾配の模式図(その1)である。 透液性表面シートおよび親水性繊維シートの親水性勾配の模式図(その2)である。 透液性表面シート3の裏面側への界面活性剤塗布量と体液の液流れ量との相関性を示すグラフである。 透液性表面シート3の裏面側への界面活性剤塗布量と体液の逆戻り量との相関性を示すグラフである。 塗布量比率と体液の逆戻り量との相関性を示すグラフである。
符号の説明
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…親水性繊維シート

Claims (2)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間に、吸収体が介在されるとともに、前記透液性表面シートと吸収体との間に親水性繊維シートが配置された吸収性物品において、
    前記透液性表面シートにおいて、裏面側に、表面側よりも高い親水度を付与するとともに、前記親水性繊維シートにおいて、吸収体側の面に、透液性表面シート側の面より高い親水度を付与し、
    前記親水性繊維シートの表面側は前記透液性表面シートの裏面側よりも親水度が低く、前記親水性繊維シートの裏面側は前記透液性表面シートの裏面側よりも高いことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記吸収体の裏面シート側の面に、透液性表面シート側の面より高い親水度を付与してある請求項1記載の吸収性物品。
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