JP6404393B1 - 吸収性物品 - Google Patents

Abstract

【課題】２回目の排液時にも、所定の吸水速度で吸水できるようにするため、吸収体の非肌側での液拡散性を高めて、ゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を小さくする。【解決手段】肌側に配置された上層シート１０と非肌側に配置された下層シート１１との間に、高吸水性ポリマー１２が配置されたポリマーシート４を備える。前記下層シート１１は、下記の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ２以上である。吸水試験方法：(1)１００×１００ｍｍの試験片を用意する。(2)試験片の表面から高さ１０ｍｍの位置にビュレットの先端を配置し、前記ビュレットからイオン交換水を１滴滴下する。(3)水滴が試験片の表面に達したときから３分経過後に、試験片表面から水の反射が明らかに見える範囲の面積を拡散面積として測定する。【選択図】図５

Description

本発明は、主には失禁パッド、生理用ナプキン、おりものシート、医療用パッド、トイレタリー、使い捨ておむつ等に使用される吸収性物品に係り、詳しくは非肌側に所定の拡散性能を有する不織布が配置された吸収体を備えた吸収性物品に関する。

従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に、パルプ繊維を含まない、いわゆるパルプレス吸収体といわれるポリマーシートを介在したものが知られている。

前記ポリマーシートを用いた吸収性物品は、吸収体が薄型化でき、装着時の違和感が軽減できるなどの利点を有する。

ところが、前記ポリマーシートは、(1)一般的にパルプなどの吸水性繊維と比較して高吸水性ポリマーの吸水スピードが遅いため、一気に排出された体液を素早く吸収できない、(2)吸水して膨潤した高吸水性ポリマー同士が密着して通液しにくくなるゲルブロッキングを生じやすい、(3)一気に大量の体液が排出されると、ポリマーシートで瞬時に吸収しきれず表面への逆戻り量が多くなる、などの欠点を有することが指摘されている。

この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、ポリマーシートの吸収性能を向上させる技術が種々提案されている。例えば、下記特許文献１においては、吸収部材が、複数の隔室を有するように区画された密閉袋体と、この袋体の隔室内に移動自由に封入された高吸収性ポリマーとからなり、前記高吸収性ポリマーが体液を吸収して膨潤したときに前記区画が解除されるように構成されたものである体液吸収性物品が開示されている。

また、下記特許文献２においては、吸収体として、液透過時間が２０秒以下である高吸水性ポリマー（Ａ）を含む第１吸収層と、ＤＷ法による生理食塩水の吸水速度が５ｇ／３０秒／０．３ｇ以上である高吸水性ポリマー（Ｂ）を含む第２吸収層とを有しており、また、該高吸水性ポリマー（Ａ）と該高吸水性ポリマー（Ｂ）とが実質的に混合しないようになされており、更に、上記第１吸収層は表面シート側に位置し、上記第２吸収層は裏面シート側に位置するように配されている吸収性物品が開示されている。

特開２００３−２６５５２５号公報 特開平１０−１１８１１７号公報

上記特許文献１記載のものでは、高吸収性ポリマーが体液を吸収して膨潤したときに区画が解除され、膨張するポリマーが隔室の制約を超えて自由に膨張できるようにすることで、ポリマー相互の密着によるゲルブロッキングを防止している。また、上記特許文献２記載のものでは、第１吸収層の高吸水性ポリマー（Ａ）の液透過時間を所定時間以下とし、第２吸収層の高吸水性ポリマー（Ｂ）の吸水速度を所定の速さ以上とすることによってゲルブロッキングを防止している。

このようなポリマーシートにおいて、平面方向への液拡散は、高吸水性ポリマー層ではほとんど期待できず、高吸水性ポリマー層の肌側及び非肌側を覆う上層シートや下層シートによるところが大きい。ここで、上層シートについては、肌側に対する液残りや逆戻りを防止するため、液保持しにくい液透過性の高いものが用いられるのが一般的であるため、平面方向への液拡散という役割を求めることはできない。従って、下層シートに、ある程度の液保持性と平面方向への液拡散性とを求めるより他ない。

しかしながら、上記特許文献１、２では、下層シートとして、通常の親水性不織布や吸収紙を用いることが記載されるだけで、拡散性能の程度については考慮されていない。従って、上記の従来技術では、体液排出部位に対応する領域に排出された体液がその領域に溜まりやすく、その領域に存在する高吸水性ポリマーの吸水量が多くなり、吸水時に大きく膨潤して、ゲルブロッキングが吸収性能の低下に大きく影響を与えることがあった。

また、１回目の排液後、新しいものに交換できず、同じ吸収性物品に繰り返し排液される場合が少なからずある。このような繰り返し吸水する場合の繰り返し回数としては２回が最も多く、２回目の排液時にも、ゲルブロッキングが吸収性能に与える影響が小さく、体液吸収できることが要求されていた。

そこで本発明の主たる課題は、２回目の排液時にも、所定の吸水速度で吸水できるようにするため、吸収体の非肌側での液拡散性を高めて、ゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を小さくした吸収性物品を提供することにある。

本発明者は、吸収体が２回目の吸水速度に与える影響について鋭意研究を重ねた結果、吸収体の非肌側層の液拡散性が大きな要因であることが解明できた。すなわち、吸収体の非肌側に配置した不織布の液拡散性を所定の大きさ以上に向上させることにより、１回目に排出された体液が広範囲に拡散され、広い範囲の高吸水性ポリマーに吸水保持されるため、２回目の排液時にも体液排出部位に対応する領域に存在する高吸水性ポリマーに吸水のための余力を残しておくことができ、２回目の吸水速度が改善できるとの知見を得るに至った。

更に、２回目の吸水速度がどの程度であればゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を極力小さくできるかについて試験を重ねた結果、所定の試験方法で測定した吸収体の吸水速度が４２秒以下である場合にゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を確実に小さくでき、良好な吸水が行われることが明らかとなった。従って、吸収体の吸水速度を４２秒以下にするような吸収体の非肌側に配置した不織布の液拡散性が求められる。

かかる要件を満たすため、請求項１に係る本発明として、少なくとも吸収体を備えた吸収性物品において、
前記吸収体は、肌側に配置された上層シートと非肌側に配置された下層シートとの間に、高吸水性ポリマーが配置されたポリマーシートからなり、前記ポリマーシートは、前記上層シートと前記下層シートとの間に中間シートが配設され、前記上層シート、下層シート及び中間シートの隣り合うシート間のうち、少なくとも１つのシート間に、前記高吸水性ポリマーが配置されて成り、前記下層シートは、下記の第１の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であり、
前記吸収体は、下記の第２の吸水試験方法により測定した２回目の吸水速度が４２秒以下であり、
前記中間シートの下記の第１の試験方法により測定した拡散面積が、前記下層シートの下記の第１の試験方法により測定した拡散面積と比較して、同等か小さくなされていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
（第１の吸水試験方法）
(1)１００×１００ｍｍの試験片を用意する。
(2)試験片の表面から高さ１０ｍｍの位置にビュレットの先端を配置し、前記ビュレットからイオン交換水を１滴滴下する。
(3)水滴が試験片の表面に達したときから３分経過後に、試験片表面から水の反射が明らかに見える範囲の面積を拡散面積として測定する。
（第２の吸水試験方法）
(1)表面に人工経血１ｃｃを注入してから３分経過後、同じ位置に人工経血１ｃｃを注入する。
(2)２回目の人工経血を注入してから全ての人工経血が吸収されるまでの時間を吸水速度として測定する。

上記請求項１記載の発明では、肌側に配置された上層シートと非肌側に配置された下層シートとの間に、高吸水性ポリマーが配置されたポリマーシートからなる吸収体の前記下層シートとして、上記第１の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるものを用いることによって、吸収体に浸透し非肌側の下層シートに吸水された体液がこの下層シートにおいて素早く広範囲に拡散された後、広範囲の高吸水性ポリマーに吸水保持されるため、排出された体液が体液排出部位に対応する領域に溜まることがなくなる。このように、吸収体の非肌側での液拡散性を高めることにより、２回目の排液時にも、所定の吸水速度で吸水でき、ゲルブロッキングが吸収性能に与える影響が小さくなる。

また、上記請求項１記載の発明では、２回目の排液時の吸水を想定した上記第２の吸水試験方法により測定した２回目の吸水速度が４２秒以下である場合には、高吸水性ポリマーによるゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を小さく抑えることができ、表面の液残りや逆戻りのない吸収性物品が得られるようになる。前記２回目の吸水速度が４２秒を超える吸収体を備えた吸収性物品では、表面の液残りによってべた付き感などの不快感が生じやすいとともに、表面を液流れして漏れが生じやすくなる。また、吸収体からの逆戻りによっても、べたつき感や漏れが生じやすくなる。２回目の吸水速度を４２秒以下とするには、上述の通り、吸収体の非肌側層に、所定の試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上である不織布を配設することにより達成することができる。

更に、吸収体としてポリマーシートを用い、このポリマーシートの下層シートとして所定の拡散性能を有する前記不織布を用いている。ポリマーシートでは、高吸水性ポリマーが纏めて配置されるため、前記下層シートとして所定の拡散性能を有する不織布を用いることにより、ゲルブロッキングの影響を小さくできる効果が顕著になる。

請求項２に係る本発明として、前記下層シートは、スパンボンド層、メルトブローン層、スパンボンド層が順に積層された不織布に、親水剤が含有されて成る請求項１記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項２記載の発明では、前述の拡散面積を得るための不織布の構造として、スパンボンド層、メルトブローン層、スパンボンド層が順に積層された不織布（ＳＭＳ不織布）に、親水剤が含有されたものを用いている。前記ＳＭＳ不織布は、表面がスパンボンド層で中央部がメルトブローン層によって形成されるため、不織布に液保持しやすい構造であるとともに、親水剤を含有することにより、毛管作用による体液の引き込み性が良く、液拡散性に優れるようになる。前記不織布に親水剤を含有させる方法としては、塗布又は含浸などの方法を用いることができる。

請求項３に係る本発明として、前記上層シートは、化学繊維を含有するエアスルー不織布からなる請求項１、２いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項３記載の発明では、前記吸収体をポリマーシートによって構成した場合の前記上層シートとして、化学繊維を含有するエアスルー不織布を用いることによって、上層シートが液保持しにくく、体液が素早く通過できるため、表面の液残りや表面への体液の逆戻りが生じにくく、吸水性能に優れるようになる。

請求項４に係る本発明として、前記中間シートは、上記の第１の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上である請求項１〜３いずれかに記載の吸収性物品が提供される。

上記請求項４記載の発明では、前記吸収体をポリマーシートによって構成した場合において、前記上層シートと下層シートとの間に中間シートが配設され、前記上層シート、下層シート及び中間シートの隣り合うシート間のうち、少なくとも１つのシート間に、高吸水性ポリマーが配置された構造のポリマーシートを配置している。このような構造のポリマーシートでは、下層シート及び中間シートが、上記の吸水試験方法により測定した拡散面積を１５００ｍｍ^２以上とするのがよい。好ましくは、上層シートと中間シートとの間及び中間シートと下層シートとの間にそれぞれ、高吸水性ポリマーが配置されるのがよい。この場合には、中間シートとして化学繊維を含有するエアスルー不織布を用い、下層シートとして、上記の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるものを用いるのがよい。これによって、前記中間シートによって上層側の高吸水性ポリマー層と下層側の高吸水性ポリマー層とが分断されるため、高吸水性ポリマーが吸水して膨潤した際のゲルブロッキングが抑制できる。

以上詳説のとおり本発明によれば、吸収体の非肌側での液拡散性を高めることにより、２回目の排液時にも、所定の吸水速度で吸水でき、ゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を小さくすることができる。

本発明に係る生理用ナプキン１の一部破断展開図である。 図１のII−II線矢視図である。 ポリマーシート４の拡大断面図である。 従来のポリマーシートの吸水状態を示す断面図である。 ポリマーシート４の吸水状態を示す断面図である。 吸水試験装置を示す側面図である。 変形例に係るポリマーシート４の断面図である。 変形例に係るポリマーシート４の断面図である。 参考的形態例に係る吸収体の断面図である。 吸水試験結果を示すグラフである。

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。

〔第１形態例〕
（生理用ナプキン１の基本構成）
本発明に係る生理用ナプキン１は、図１及び図２に示されるように、ポリエチレンシートなどからなる不透液性裏面シート２と、尿などを速やかに透過させる透液性表面シート３と、これら両シート２、３間に介装され、肌側に配置された上層シート１０と非肌側に配置された下層シート１１との間の所定領域に高吸水性ポリマー１２が配置されたポリマーシート４と、前記ポリマーシート４の略側縁部を起立基端とし、かつ少なくとも体液排出部位Ｈを含むように長手方向に所定の区間内において肌側に突出して設けられた左右一対の立体ギャザーＢＳ、ＢＳを形成するサイド不織布７、７とから主に構成され、かつ前記ポリマーシート４の周囲においては、その長手方向端縁部では前記不透液性裏面シート２と透液性表面シート３との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部ではポリマーシート４よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート２と前記サイド不織布７とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。必要に応じて、前記透液性表面シート３とポリマーシート４との間に親水性のセカンドシート（図示せず）を配置してもよい。

以下、さらに前記生理用ナプキン１の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート２は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他に防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート（この場合には、防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。）などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが好適に用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。

次いで、前記透液性表面シート３は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。

本生理用ナプキン１の表面側両側部にはそれぞれ長手方向に沿って、かつ生理用ナプキン１の全長に亘ってサイド不織布７，７が設けられ、このサイド不織布７，７の外側部分が側方に延在されるとともに、前記不透液性裏面シート２が側方に延在され、これら側方に延在されたサイド不織布７部分と不透液性裏面シート２部分とをホットメルト接着剤等により接合して側部フラップが形成されている。

前記サイド不織布７としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングしたＳＳＭＳやＳＭＳ、ＳＭＭＳなどの撥水処理不織布を用いるのが望ましく、体液の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第２スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるのが望ましい。かかるサイド不織布７としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができる。

前記サイド不織布７、７は、適宜に折り畳まれて、前記吸収体４の略側縁近傍位置を起立基端として肌側に起立する左右一対の立体ギャザーＢＳを構成している。

（ポリマーシート４）
以下、前記ポリマーシート４について詳細に説明する。前記不透液性裏面シート２と透液性表面シート３との間に介在されるポリマーシート４は、図３に示されるように、肌側（透液性表面シート３側）に配置された上層シート１０と、非肌側（不透液性裏面シート２側）に配置された下層シート１１との間に、高吸水性ポリマー１２が配置された構造を成している。前記高吸水性ポリマー１２は、上層シート１０と下層シート１１との間において、パルプなどの繊維状材料に分散された状態で配置されるのではなく、粉粒状の高吸水性ポリマー１２の集合体として単体で配置されている。これにより、前記ポリマーシート４の厚みが薄くなり、生理用ナプキン１の薄型化を図ることが可能となる。

本生理用ナプキン１では、ポリマーシート４に対する２回目の排液時における吸水速度をゲルブロッキングが生じない速さとするため、ポリマーシート４の下層シート１１として所定の拡散面積以上の拡散性を有するものを用いている。従来のポリマーシートでは、図４に示されるように、下層シートの拡散性というのは考慮されていないため、ポリマーシートに浸透した体液は、体液排出部位に対応する領域に溜まりやすく、この領域の高吸水性ポリマーに優先的に吸水され保持される。そして、この領域の高吸水性ポリマーの吸水が飽和状態に達したら、高吸水性ポリマーの粒子間の隙間を伝って、その周囲の高吸水性ポリマーに体液が流れて吸水され、徐々に吸水範囲が拡大するという吸水形態を採っていた。従って、２回目の吸液時には、体液排出部位に対応する領域の高吸水性ポリマーの吸水能力が既に飽和状態に達しており、膨潤した高吸水性ポリマー相互の密着によりゲルブロッキングが生じやすかった。これに対して、本発明に係るポリマーシート４では、図５に示されるように、下層シート１１として、拡散面積が所定値以上となる拡散性を有するものを用いているため、１回目の排液時に、体液排出部位に対応する領域の高吸水性ポリマーが飽和状態となる前に、体液をこの領域からできる限り外側の領域に拡散させることによって、この領域の高吸水性ポリマーに吸水能力の余力を残しておき、２回目の排液時に、体液排出部位に対応する領域の高吸水性ポリマーにも吸水させるとともに、下層シート１１で体液を拡散させて、より広い範囲の高吸水性ポリマーに吸水させることによって、２回目の排液時にもゲルブロッキングが生じない吸水性能に優れた構造としている。

前記ポリマーシート４の肌側層を構成する前記上層シート１０としては、有孔または無孔の不織布が用いられる。不織布の繊維素材としては、化学繊維が含有された疎水性のものを用いるのが好ましい。具体的には、前記透液性表面シート３と同様に、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の熱可塑性の合成繊維の他、これら合成繊維に、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を含めることができる。前記不織布の加工法は問わないが、液保持しにくくするため、エアスルー法など、得られた製品の繊維密度が小さくなる加工法とするのが好ましい。また、高吸水性ポリマー１２の脱落を防止するため、スパンボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法など、得られた製品の繊維密度が大きくなる加工法とすることもできる。前記上層シート１０が化学繊維を含有することにより、上層シート１０が液保持しにくく、下層側への通液性が良好になるとともに、上層シート１０に体液が保持されて肌側に逆戻りする現象が生じにくくなる。

前記上層シート１０の目付は、１５〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは１８〜３０ｇ／ｍ^２とするのがよく、厚みは、０．０５〜０．４ｍｍ、好ましくは０．１４〜０．２３ｍｍとするのがよい。目付の測定は、試料から２０mm×４０mm（±２mm）の寸法をロールカッターで切り取って重量を測定し、１ｍ^２当りの重さに換算し目付け（ｇ／ｍ^２）とする。また、厚みの測定は、株式会社尾崎製作所の厚み測定器（ピーコック、ダイヤルシックネスゲージ大型タイプ、型式Ｊ−Ｂ（測定範囲０〜３５mm））を用い、試料と厚み測定器を水平にして測定する。以下、同様の方法により目付及び厚みを測定することができる。

一方、前記下層シート１１としては、ポリマーシート４の２回目の吸水速度を所定値以下とするため、図６に示されるように、下記の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上、好ましくは１５００〜２５００ｍｍ^２、より好ましくは２０００〜２５００ｍｍ^２であるもので構成されている。なお、下記の吸水試験方法は、ＪＩＳ Ｌ１９０７に準じて作成したものであり、特に規定のないものは、この規格に記載されたものが用いられる。

（吸水試験方法）
(1)１００×１００ｍｍの試験片を用意する。
(2)試験片の表面から高さ１０ｍｍの位置にビュレットの先端を配置し、前記ビュレットからイオン交換水を１滴滴下する。
(3)水滴が試験片の表面に達したときから３分経過後に、試験片表面から水の反射が明らかに見える範囲の面積を拡散面積として測定する。拡散面積の測定は、試験片の表面を画像データとしてコンピュータに取り込み、拡散範囲の輪郭を指定して、囲まれた範囲の面積を画像解析ソフトを用いて解析する。

この試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるシート材としては、スパンボンド層、メルトブローン層、スパンボンド層が順に積層された不織布（ＳＭＳ不織布）に親水剤が含有されたものを用いるのが好ましい。特に、ゴールデンフェニックス社製の超親水ＳＭＳ不織布を用いるのが望ましい。

前記ＳＭＳ不織布は、表面がスパンボンド層で中央部がメルトブローン層を成すため、相対的に低密度のスパンボンド層から相対的に高密度のメルトブローン層に、体液が浸透しやすく、液保持しやすい構造である。また、親水剤が含有されることにより、毛管作用による体液の引き込み性が良く、平面方向への液拡散性に優れるようになる。仮に、下層シートとしてエアスルー不織布を用いた場合には、親水剤を塗布したとしても密度が低いため、毛管作用による液の引き込み性が低く、下層シートを厚み方向に液が抜け出てしまうことにより、平面方向への拡散が小さくなる。また、クレープ紙などの吸収紙を用いた場合には、エンボス加工を施した場合に不織布と比較して破れやすいとともに、吸液した際の湿潤時の強度が低いため、高吸水性ポリマーが吸水して膨潤した圧力や、着用者の身体の動きなどによって破れやすく、高吸水性ポリマーがこぼれ落ちる問題が生じやすくなる。

前記親水剤を下層シート１１に含有させる方法としては、塗布又は含浸などの方法を用いることがでる。前記塗布は、例えばスプレーによる塗布、グラビア印刷やフレキソ印刷による塗工、各種コータによるカーテン塗工を挙げることができる。前記含浸は、ＳＭＳ不織布を親水剤溶液中に浸すことにより行われる。親水度の調整は、親水剤の含有量を調整することにより成すことができる。

前記親水剤としては、例えば陰イオン性界面活性剤、カルボン酸塩、アシル化加水分解タンパク質、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性剤、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、ポリアルキレノキシドブロック共重合物、陽イオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩、両性界面活性剤、イミダゾリニウム誘導体等が挙げられ、この他にも繊維に塗布される親水剤として公知の親水剤であればどのようなものを適用しても良い。

前記下層シート１１の前記拡散面積は、エアスルー不織布の前記拡散面積と比較して、１．５〜３倍、好ましくは２〜２．５倍とするのがよい。また、クレープ紙の前記拡散面積と比較した場合は、１．１〜２．２倍、好ましくは１．４〜１．８倍とするのがよい。

前記下層シート１１は、前記上層シート１０より繊維密度の高い不織布を用いるのが好ましい。これにより、下層シート１１に液保持しやすくなり、毛管作用による平面方向への液拡散が助長される。下層シート１１の目付としては、上層シート１０の目付の１．２〜３倍、好ましくは１．５〜２倍とするのがよい。

上述の構成からなるポリマーシート４の吸水性能は、下記の吸水試験方法により測定した２回目の吸水速度が４２秒以下、好ましくは３０〜４２秒、より好ましくは３０秒〜３５秒となっている。

（吸水試験方法）
(1)前記上層シート１０の表面に２０ｇ／ｍ^２のエアスルー不織布を積層した試験体の表面に、人工経血１ｃｃを注入してから３分経過後、同じ位置に人工経血１ｃｃを注入する。前記人工経血は、グリセリン１２．３０重量％、イオン交換水８５．１８重量％、ＣＭＣ（カルボキシメチルセルロースナトリウム）０．４５重量％、ＮａＣｌ（塩化ナトリウム）０．９７重量％、Ｎａ_２ＣＯ_３（炭酸ナトリウム）１．０４重量％、青粉０．０６重量％の組成からなり、粘度８ｍＰａ・ｓ、３７℃に調製したものである。
(2)２回目の人工経血を注入してから全ての人工経血が吸収されるまでの時間をストップウォッチで測定し、２回目の吸水速度とする。

上記吸水試験方法により測定したポリマーシート４の２回目の吸水速度を４２秒以下とするには、上述の通り、下層シート１１の所定の方法により測定した拡散面積を１５００ｍｍ^２以上とすることにより達成することができる。

前記下層シート１１の目付は、１５〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは２０〜３５ｇ／ｍ^２とするのがよく、厚みは、０．０５〜０．３ｍｍ、好ましくは０．０８〜０．１２ｍｍとするのがよい。

前記高吸水性ポリマー１２の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が４０ｇ／ｇ以上のものが好適である。前記高吸水性ポリマー１２としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性ポリマーは製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。

前記高吸水性ポリマー１２は、図３に示されるように、上層シート１０及び下層シート１１との間に設けられたホットメルト接着剤などからなる接着剤層１４、１５を介して、それぞれ上層シート１０及び下層シート１１に接着するのが好ましい。

前記ポリマーシート４は、前記上層シート１０と下層シート１１との間に中間シート１３が配設され、前記上層シート１０、下層シート１１及び中間シート１３の隣り合うシート間のうち、少なくとも１つのシート間に、前記高吸水性ポリマー１２が配置されて成るものとするのが好ましい。図３に示される例では、前記高吸水性ポリマー１２が、前記上層シート１０と中間シート１３との間に配置されるとともに、前記中間シート１３と下層シート１１との間に配置された５層構造を有している。また、この変形例として、図７(A)に示されるように、前記高吸水性ポリマー１２が、上層シート１０と中間シート１３との間のみに配置された４層構造からなるもの、又は、同図７(B)に示されるように、前記高吸水性ポリマー１２が、中間シート１３と下層シート１１との間のみに配置された４層構造からなるものとしてもよい。更なる変形例として、図８に示されるように、前記中間シート１３を配置せずに、上層シート１０と下層シート１１との間に高吸水性ポリマー１２が配置された３層構造からなるものとしてもよい。

図３に示されるように、高吸水性ポリマー１２の層を２層に分断する中間シート１３を設けることにより、高吸水性ポリマー１２が吸水して膨潤した際に、上層側の高吸水性ポリマー１２と下層側の高吸水性ポリマー１２との相互の密着が生じなくなるため、ゲルブロッキングがより確実に抑制できるようになる。

前記中間シート１３としては、有孔または無孔の不織布が用いられる。不織布の繊維素材としては、その使用目的により変更することが可能である。例えば、図３に示されるように、中間シート１３の上層側及び下層側のそれぞれに高吸水性ポリマー１２の層が設けられる場合、中間シート１３としては液保持しにくく透液性に優れたものを使用することができ、前記上層シート１０と同様に化学繊維を含有するエアスルー不織布などを用いることができる。一方、中間シート１３において平面方向に液拡散させることによりゲルブロッキングが防止できるような構造としてもよい。すなわち、中間シート１３に吸水された体液を平面方向に拡散させ、中間シート１３の上層側及び下層側のそれぞれに配置された高吸水性ポリマー１２に吸水させることにより、吸水速度をより速めた構造としてもよい。このとき、前記中間シート１３としては、前記下層シート１１と同様に、前記拡散面積が１５００ｍｍ^２以上である不織布を用いることができる。ただし、下層側への体液の透過性を良くするため、所定量の液が通過できるように所定の間隔で多数の開孔を設けるのが好ましい。

また、図７(A)に示されるように、中間シート１３と下層シート１１との間に高吸水性ポリマー１２が配置されない形態では、中間シート１３に液拡散性を持たせるため、上記の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるものを用いるのがよい。この場合、前記下層シート１１としては、前記拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるものを用いてもよいし、それ以外の不織布を用いてもよい。

前記中間シート１３の拡散面積は、前記下層シート１１の拡散面積と比較してほぼ同等か小さいものを用いるのが好ましい。具体的には、中間シート１３の拡散面積が、下層シート１１の拡散面積に対して、０．５〜１．０、好ましくは０．６〜０．８とするのがよい。なお、前記拡散面積とは、上述の吸水試験方法により測定した拡散面積である。これによって、中間シート１３によって拡散した体液を下層シート１１によってより広い範囲に拡散させることができ、２回目の吸液時におけるゲルブロッキングをより確実に防止することができるようになる。各シートの拡散面積を調整するには、親水剤の含有量を調整することにより行うことができる。

前記中間シート１３の目付は、２０〜４０ｇ／ｍ^２、好ましくは２５〜３０ｇ／ｍ^２とするのがよく、厚みは、０．２〜０．７ｍｍ、好ましくは０．３６〜０．４２ｍｍとするのがよい。

図３に示されるように、前記上層側の高吸水性ポリマー層１２ａと下層側の高吸水性ポリマー層１２ｂとは、高吸水性ポリマー１２が同等の目付で配置されるようにしてもよいし、異なる目付で配置されるようにしてもよい。異なる目付で配置する場合には、上層側の高吸水性ポリマー層１２ａの方が相対的に目付が高くなるようにしてもよいし、下層側の高吸水性ポリマー層１２ｂの方が相対的に目付が高くなるようにしてもよい。前者の場合には、上層シート１０、上層側の高吸水性ポリマー層１２ａ及び中間シート１３を通過した体液が、下層側の高吸水性ポリマー層１２ｂを素早く通過して下層シート１１に吸収されやすくなり、下層シート１１による液拡散性が効率良く行われるようになる。また、後者の場合には、下層シート１１によって拡散した体液が、この下層シート１１に隣接する下層側の高吸水性ポリマー層１２ｂに吸水されやすくなる。

上層側の高吸水性ポリマー層１２ａにおける高吸水性ポリマー１２の目付は、１０〜３００ｇ／ｍ^２、好ましくは６５〜１５０ｇ／ｍ^２とするのがよい。また、下層側の高吸水性ポリマー層１２ｂにおける高吸水性ポリマー１２の目付は、０〜３００ｇ／ｍ^２、好ましくは０〜６５ｇ／ｍ^２とするのがよい。

前記高吸水性ポリマーは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸水性ポリマーは、この種の吸収性物品に使用される粒径のものをそのまま使用でき、平均粒径が１０００μｍ以下、好ましくは未吸水時の粒径が１０６μｍ以上のものが全体の９９重量％以上、特に１５０〜８５０μｍのものが全体の９９重量％以上であるのが望ましい。未吸水時の平均粒径は２５０〜５００μｍ程度であるのが好ましい。また、高吸水性ポリマーは吸水後の平均粒径が未吸水時の平均粒径の３倍以上、具体的には５００μｍ以上であることが望ましい。なお、未吸水時の高吸水性ポリマーの平均粒径は、重量基準粒度分布における積算値５０％での粒径を意味する。この場合における重量基準粒度分布は、ＪＩＳ Ｚ８８１５−１９９４に準拠して測定される。すなわち、内径１５０ｍｍ、深さ４５ｍｍの７１０μｍ、５００μｍ、３００μｍ、１５０μｍ及び１０６μｍの目開きのふるいを、目開きの狭いふるいを下にして重ね、一番上の最も目開きの広い７１０μｍのふるいの上に、測定試料５０ｇを入れ、ふるい振動機にて１０分間ふるい、各ふるいの上に残った測定試料の重量を測定し、最初の測定試料の重量に基づく各ふるいの上に残った測定試料の重量％を求めることによって測定される。

〔参考的形態例〕
上記第１形態例では、吸収体としてポリマーシート４を用いたが、本参考的形態例では、図９に示されるように、吸収体として、パルプに高吸水性ポリマー１２が混入された吸収体本体２０の非肌側に、上記の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上である不織布２１が積層されたものを用いている。

前記吸収体本体２０としては、パルプ繊維に高吸水性ポリマー１２が分散配置された積繊吸収体を用いることができる。

前記不織布２１は、上記の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上を有するものであり、上記第１形態例に係るポリマーシート４の下層シート１１と同様のものを用いることができる。

前記下層シート１１として上記の吸水試験方法により測定した拡散面積が異なる次の６種類のものを用いて、上記の吸水試験方法によりポリマーシートの２回目の吸水速度を測定した。その結果を、表１及び図１０に示す。前記ポリマーシートとしては、図３に示される５層構造からなるものを用い、上層シート１０としてエアスルー不織布、中間シート１３としてエアスルー不織布を用いている。
実施例１：上述の拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるＳＭＳ不織布（ゴールデンフェニックス社製の超親水ＳＭＳ不織布）。目付３０ｇ／ｍ^２。
比較例１：クレープ紙。目付１３．５ｇ／ｍ^２。
比較例２：親水剤を表面に塗布した親水性のＳＭＳ不織布。目付１７ｇ／ｍ^２。
比較例３：綿繊維１００重量％からなる不織布。目付３３ｇ／ｍ^２。
比較例４：ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートのエアスルー不織布。目付２０ｇ／ｍ^２。
比較例５：親水処理を施していない疎水性のＳＭＳ不織布。目付１７ｇ／ｍ^２。

なお、比較例５の拡散面積が０ｍｍ^２とは、注入したイオン交換水をはじいて拡散せず、滴下した水滴の大きさ以上には拡がらないという意味である。

表１及び図１０に示されるように、下層シート１１として、上述の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であるものを用いた実施例１では、下層シート１１で液拡散させることによって、ゲルブロッキングが吸収性能に与える影響を小さくすることができ、ポリマーシート４の２回目の吸水速度が４２秒以下とポリマーシート４の吸水速度を高めることができた。これは、液拡散性が高い素材として一般的に知られるクレープ紙（比較例１）よりも吸収速度が速く、本発明の効果が実証できた。

１…生理用ナプキン、２…不透液性裏面シート、３…透液性表面シート、４…ポリマーシート、７…サイド不織布、８…糸状弾性伸縮部材、１０…上層シート、１１…下層シート、１２…高吸水性ポリマー、１３…中間シート、１４・１５…接着剤層

Claims (4)

1. 少なくとも吸収体を備えた吸収性物品において、
   前記吸収体は、肌側に配置された上層シートと非肌側に配置された下層シートとの間に、高吸水性ポリマーが配置されたポリマーシートからなり、前記ポリマーシートは、前記上層シートと前記下層シートとの間に中間シートが配設され、前記上層シート、下層シート及び中間シートの隣り合うシート間のうち、少なくとも１つのシート間に、前記高吸水性ポリマーが配置されて成り、前記下層シートは、下記の第１の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上であり、
   前記吸収体は、下記の第２の吸水試験方法により測定した２回目の吸水速度が４２秒以下であり、
   前記中間シートの下記の第１の試験方法により測定した拡散面積が、前記下層シートの下記の第１の試験方法により測定した拡散面積と比較して、同等か小さくなされていることを特徴とする吸収性物品。
   （第１の吸水試験方法）
   (1)１００×１００ｍｍの試験片を用意する。
   (2)試験片の表面から高さ１０ｍｍの位置にビュレットの先端を配置し、前記ビュレットからイオン交換水を１滴滴下する。
   (3)水滴が試験片の表面に達したときから３分経過後に、試験片表面から水の反射が明らかに見える範囲の面積を拡散面積として測定する。
   （第２の吸水試験方法）
   (1)表面に人工経血１ｃｃを注入してから３分経過後、同じ位置に人工経血１ｃｃを注入する。
   (2)２回目の人工経血を注入してから全ての人工経血が吸収されるまでの時間を吸水速度として測定する。
2. 前記下層シートは、スパンボンド層、メルトブローン層、スパンボンド層が順に積層された不織布に、親水剤が含有されて成る請求項１記載の吸収性物品。
3. 前記上層シートは、化学繊維を含有するエアスルー不織布からなる請求項１、２いずれかに記載の吸収性物品。
4. 前記中間シートは、上記の第１の吸水試験方法により測定した拡散面積が１５００ｍｍ^２以上である請求項１〜３いずれかに記載の吸収性物品。

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