JP4139469B2 - 連結包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,軟包装袋によって個包装された食品類をまとめて店頭販売する連結包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、壜、缶、カートン等のリジッドなパッケージによる飲料、医薬品、加工食品類を主とする店頭販売には板紙による連結包装体が使用されているが、軟包装袋によって個包装された食品の場合、例えばスライスハム、ソーセージ、ハンバーグ等のような中身を見せながら販売する食肉製品では、プラスチックトレイの上に複数個の個包装袋による商品をならべてからシュリンク包装したり、数個の個包装袋を積み重ねておいて粘着テープで中央をしばる、所謂バンドル方式が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、トレイとシュリンクフィルムによって集積する方法は資源の無駄使いとなり、また廃棄処理問題を引き起こす問題があり、すでに店頭から姿を消しつつある。またバンドル方式は、中間部の個包装袋が抜け落ち易いという問題があるばかりか、集積後の表面積が小さくなり、中身のボリューム感を見せることができず、店頭陳列効果が劣るという問題がある。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたもので、少ない集積素材でしかも陳列効果に優れた連結包装体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するためになされた本発明による連結包装体は、中央の食品収納部と周辺のヒートシールによる平坦部とからなる4方シール袋又はピロウ包装袋である個包装袋を表裏の一部が重なるようにずらしながら一列に配列した複数個の前記個包装袋の一方の面において、一枚の帯状体が、各前記個包装袋の前記食品収納部を縦断するように前記食品収納部と前記平坦部に交互に貼着され、残る面において、もう一枚の帯状体の両端部が、配列の両端に位置する前記個包装袋の一部に貼着されて、複数個の前記個包装袋が一体的に連結されてなることを構成とする。また、前記帯状体の端部が折り曲げられて、前記個包装袋の平坦部の反対面にまで貼着されてもよく、さらに、両面に貼着される帯状体が連接したものであってもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明を図面を用いて、更に詳しく説明する。
図1は、本発明による連結包装体の対象となる軟包装袋の説明図である。
本発明による連結包装体の対象になる軟包装袋は、図1(a)に示すような4方シール包装袋、図1(b)に示すようなピロウ包装袋、図1(c)に示すような深絞り包装容器であって、中央の食品収納部1の周辺あるいは対向する2辺にヒートシールによる平坦部2が設けられているものである。
また、各包装袋は真空包装されていても、あるいは含気包装であってもよい。4方シール袋に充填される食品類は惣菜、レトルト食品等極めて多種に及び
ピロウ包装袋も菓子、スナック等適用範囲は広い。また深絞り包装容器はスライスハム中心に使用されている。
【0006】
図2は、本発明による連結包装体の4方シール袋を用いた実施態様の説明図である。
図2(a)は、本発明による連結包装体10の表面と裏面のそれぞれの平面図、図2(b)は配列方向の中央断面図である。
本発明による連結包装体10は、図2(a)に示すように、表裏の一部が重なるようにずらしながら一方向に配列させた3個の4方シール袋の一方の面(図では裏面)の中央の食品収納部(以下単に収納部という)1を配列方向に縦断するように帯状体3を収納部1と平坦部2に交互に貼着させて、3個の4方シール体を連結し、一方、他方の面(図では表面)では、帯状体3の両端部を配列の両端に位置する4方シール袋の平坦部2のみに貼着させたものである。表面では、帯状体3の両端部以外の部分は、当接はしても貼着はされていない。なお、当図では、帯状体3による粘着領域を斜線をもって示している。
もし、両端の平坦部2の貼着スペースが狭くて帯状体3を貼着させにくい場合には、図2(a)の表面の図に示すように、帯状体3の先端を平坦部2の裏側に折り曲げて裏面で貼着するようにしてもよい。 さらに、表裏の帯状体3が連接されて、同一幅の一本の帯状体3として、表裏にわたって周回するように貼着させてもよい。
本発明による連結包装体10の表面における帯状体3の貼着は、帯状体3の両端を粘着させるだけであって一見して不安定に見えるが、裏面で広い面積の帯状体3によって粘着によって強固に連結されているので問題はない。
以上説明した本発明による連結包装体10の表裏における帯状体3の貼着状態は、図2(b)においてさらに明らかになる。図2(b)においては、粘着位置をそれぞれ矢印をもって示している。図2(b)で示すように、裏面にも非粘着部分が残っているが、実用上差し支えない。4方シール袋は若干変形するが、非粘着部分が残らないように、完全に帯状体3の全面積を粘着させてもよい。
以上の貼着方法は表裏において逆転させてもよい。
また、透明な4方シール袋を通して中身を透視し易くするには、図2(a)のように帯状体3の幅を表面で狭く、裏面で広くする方が好ましい。もし、表面の帯状体3を情報媒体として重視し、帯状体3による訴求効果を強めたいのであれば、表裏における貼着方法を逆転し、表面の帯状体の面積を大きくする方が好ましい。
【0007】
図3は、本発明による連結包装体の4方シール袋を用いた別の実施態様の説明図である。
この実施態様における4方シール袋のサイズ、配列個数、配列ピッチ等は、図2と同様であるが、帯状体3による貼着位置が異なっている。すなわち表面、裏面とも帯状体3の両端の貼着位置は両端に位置する4方シール袋の収納部1となっている。
この方が、中身の透視効果もよく、帯状体3の材料コストは軽減され、貼着も容易に行うことができる。但し、帯状体3を情報媒体として使用するには面積が若干不足する。
【0008】
図4は、本発明による連結包装体のピロウ包装袋を用いた実施態様の説明図である。
ピロウ包装袋の場合は、対向する2辺に平坦部2を有するだけであるので、連結するための配列方法が、図4(a)、(b)に示す2種類になる。このいずれの場合も、表面においては、帯状体3の両端部だけが配列の両端に位置するピロウ包装袋に粘着されている。そして裏面においては、収納部1と平坦部2が交互に、また図4(b)に示すように、収納部1に対してのみ連続して粘着されている。
ピロウ包装袋の場合においても、以上の貼着方法を表裏において逆転させてもよい。
図4(c)は、図4(a)の配列の場合の配列の中央断面図であり、表裏における貼着状態はさらに明らかになる。なお、粘着部分は、矢印をもって示されている。
【0009】
図5は、本発明による連結包装体の深絞り包装容器を用いた実施態様の説明図である。
深絞り包装容器は、一枚の単体フィルムあるいは積層フィルムを真空成形して凹部(食品収納部)を成形し、この中にスライスハムやその他の畜肉製品を充填し、その上からシート状の底材(不透明なものが多い)を被せて真空包装してなるものである。
図5(a)は、本発明による連結包装体10の表面と裏面の平面図、図5(b)は配列方向の中央断面図である。
本発明による連結包装体10は、表裏の一部が重なるようにずらしながら一方向に配列させた3個の深絞り包装容器の表面の収納部1を配列方向に縦断するように、帯状体3を収納部1と平坦部2に交互に貼着させて3個の深絞り包装容器を連結し、一方、裏面の方は、帯状体3の両端部を配列の両端に位置する深絞り包装容器の収納部1のみに粘着させたものであって、それ以外の部分は当接はするが粘着させていない。
また、帯状体3の両端部における貼着位置は、図5(a)の点線で示すように帯状体3をさらに長くして、深絞り包装容器の平坦部2にまで到達させてもよく、また表裏の帯状体3を連接させ、一本の同一幅の帯状体3をもって表裏を周回するように貼着させてもよい。
本発明による連結包装体10の帯状体3による貼着の状態は、図5(b)によってさらに明らかになる。図5(b)において、帯状体3による粘着位置は、矢印で示されている。
以上の貼着方法は表裏において逆転しても差し支えない。
深絞り包装容器の場合も、もし中身の透視面積を多くするのであれば、帯状体3の収納部1における面積を少なくすることが好ましく、また帯状体3を情報媒体としての販促手段として重要視するのであれば、表面における帯状体3の面積を大きくした方が効果的である。
【0010】
本発明による連結包装体10における個包装袋の数は、個包装袋の大きさ、重量さらに帯状体3の粘着力等を勘案して適宜定めればよい。
一般に3〜5個の連結が好ましい。
【0011】
本発明による連結包装体10に使用する帯状体3は、紙、プラスチックまたはそれらの積層体を基材とし、その片面に粘着加工を施した粘着テープ、もしくは粘着シールを用いることが好ましい。また粘着テープ、もしくは粘着シールは、感熱タイプであって、貼着直前に加熱して粘性を持たすことのできるディレードタックシールであってもよい。
帯状体3の両端のみによる粘着の場合には、粘着加工のないテープもしくはシール基材を使用してその両端のみをホットメルト接着剤によりスポット接着させることが好ましい。また、そうすることにより粘着加工コストがかからないためホットメルト接着代を割り引いても製造コストは安くなる。
【0012】
個包装袋を帯状体3によって連結するには、先ず、個包装袋を所定のピッチで表裏の一部が重なるようにずらしながら配列しておくことが必要である。このためには、個包装袋のサイズ、形状、配列ピッチ、配列個数に応じて作成された凹凸形状を有するリテーナーに個包装袋を一個づつ動かないように嵌め込んで固定しておき、その上面から、粘着テープ、あるいは粘着シールからなる帯状体3を所定の位置に、ラベラーによって自動貼りするか、あるいは、手貼りすればよい。そして、反転して反対面の帯状体3の両端による粘着をディレードタックシールか、あるいはホットメルト剤によるスポット接着によって行えばよい。
【0013】
本発明による連結包装体10の表面に貼着される帯状体3は、消費者に対する情報媒体として商品名、賞味期限、成分表示等を記載、表示するスペースとして使用し、さらに販促支援効果を持たせる商品ブランド名、アイキャッチコピー等を前もって印刷しておくことができる。その印刷方法は公知のいかなる手段を用いてもよい。
【0014】
【発明の効果】
本発明による連結包装体10は、以上説明した連結手段によって、個包装袋を表裏の一部が重なるようにずらしながら一方向に配列した状態で帯状体で一体的に連結して商品陳列することにより、バラ売りよりも中身のボリュウム感を出すことができ、帯状体3を消費者に対する情報媒体として流用することができ、一括販売により商品単価をバラ売りよりも安くすることができるので、販売促進効果が高まり、また連結された形状によって競合他社商品との差別化を図ることができる。
また、連結用に使用される部材は帯状体だけであって、しかも表裏いずれかの面において、粘着加工をしない帯状体を使用することができるので材料コストを低減させることができ、経済コストで連結包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による連結包装体の対象となる軟包装袋の説明図
【図2】本発明による連結包装体の4方シール袋を用いた実施態様の説明図
【図3】本発明による連結包装体の4方シール袋を用いた別の実施態様の説明図
【図4】本発明による連結包装体のピロウ包装袋を用いた実施態様の説明図
【図5】本発明による連結包装体の深絞り包装容器を用いた実施態様の説明図
【符号の説明】
1 収納部、食品収納部
2 平坦部
3 帯状体
10 本発明による連結包装体
Claims (3)
- 中央の食品収納部と周辺のヒートシールによる平坦部とからなる4方シール袋又はピロウ包装袋である個包装袋を表裏の一部が重なるようにずらしながら一列に配列した複数個の前記個包装袋の一方の面において、一枚の帯状体が、各前記個包装袋の前記食品収納部を縦断するように前記食品収納部と前記平坦部に交互に貼着され、残る面において、もう一枚の帯状体の両端部が、配列の両端に位置する前記個包装袋の一部に貼着されて、複数個の前記個包装袋が一体的に連結されてなることを特徴とする連結包装体。
- 前記帯状体の端部が折り曲げられて、前記個包装袋の平坦部の反対面にまで貼着されていることを特徴とする請求項1記載の連結包装体。
- 両面に貼着される前記帯状体が連接していることを特徴とする請求項1記載の連結包装体。
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JP13920798A JP4139469B2 (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 連結包装体 |
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JP13920798A JP4139469B2 (ja) | 1998-05-07 | 1998-05-07 | 連結包装体 |
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JPH11314662A JPH11314662A (ja) | 1999-11-16 |
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1998
- 1998-05-07 JP JP13920798A patent/JP4139469B2/ja not_active Expired - Fee Related
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