JP4136674B2 - リチウム電池負極用材料及びその製造方法 - Google Patents

リチウム電池負極用材料及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、携帯電話等に使用されるリチウム二次電池の負極用材料に関する。さらに詳しくは、高エネルギー密度で充放電サイクル性に優れ、さらに電池特性の安定したリチウム二次電池の負極用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、リチウム電池に用いられている負極活物質は黒鉛であり、銅箔の表面に厚さ100μm程度の黒鉛の薄膜を形成したものが負極として用いられている。リチウム二次電池は、鉛蓄電池やニッケル水素蓄電池などに比べ、エネルギー密度が高いが、さらにエネルギー密度が高く、軽量化や小型化に対応できる二次電池が望まれている。しかし、黒鉛材料では、さらなる小型化と高エネルギー密度化に限界があり、コストも高かった。
【0003】
エネルギー密度を向上させるため、負極活物質として黒鉛粒子などとともにSnやSiを混合した粉末を用いたり、インジウムやアンチモンなどの希少金属を用いることが提案されているが、コストが高くなる問題があった(特開2001−266891,特開2000−21404,特開平10−21913号公報)。また、特開2002−151056には、SnとInの合金膜を形成した銅箔を負極とすることが提案されているが、Inをめっきするのは難しかった。さらに鉛やビスマス、カドミウムなどを負極活物質として用いる提案もあるが、これらは環境規制物質であり、使用が規制されるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、黒鉛より理論的にエネルギー密度を高くできる錫が、次世代リチウム電池の負極活物質として従来より研究されている。しかし、錫は満充電時に体積が約3倍に膨張し、体積変化により集電体である銅箔が断絶されるため、充放電サイクル性が悪く、数回のサイクルで放電容量が低下するという問題があった。
これに対し、体積膨張を吸収するため、例えば銅箔に錫を間隔をあけてポーラスにめっきする技術が検討されたが、これは実用化にいたっていない。
また、錫めっきした銅箔を熱処理したものを負極に用いると、サイクル性が向上すると報告されているが、これは錫への銅の拡散を制御していないために性能が不安定であり、実用化できなかった。
【0005】
本発明は、Snをリチウム電池の負極活物質として用いる場合の上記問題点に鑑みなされたもので、高エネルギー密度で、サイクル性に優れ、電池特性が安定しているリチウム電池負極用材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
Cu母材に、Sn又はSn合金からなる表面めっき層を形成した後(図11に表面めっき構造の概念図を示す)、熱処理を行うと、母材成分のCuがSn中に拡散し、最初にSnとCuの合金層であるη層(CuSn)が形成され、熱処理を続けるとε層(CuSn)が形成され(図12に表面めっき構造の概念図を示す)、最終的にはε層のみとなってしまう。η層形成時にCuは約2倍の体積のSnと相互拡散する過程で結晶内に空孔及びそれが集積したボイドができ、これが、Snがリチウムと反応するときの体積変化による歪を緩和し、電池のサイクル特性を向上させる。しかし、ε層が形成されるとボイドがε層とCu母材の界面に集まり、Cu−Sn合金層の剥離を起こす問題があり、また、ε層となったSnはリチウムとの充放電に寄与しないため、電気特性が低下する。
本発明は、このような知見に基づき、表面めっき層におけるε層の形成を抑制し、η層を含むCu−Sn合金層を安定化させることにより、リチウム電池負極としての性能を向上させたものである。
【0007】
その1つは、Cu母材にNi層をめっきしてCu母材からのCuの拡散を抑制し、η層を含むCu−Sn合金層を安定化させたものである。
すなわち、このリチウム電池負極用材料は、Cu又はCu合金からなる母材表面に、Ni層及びCu−Sn合金層からなる表面めっき層がこの順に形成され、前記Cu−Sn合金層はη層(CuSn)を含み、その厚さが0.5〜100μmであることを特徴とする。あるいは前記母材表面に、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、前記Cu−Sn層はη層を含み、Cu−Sn合金層及びSn層の合計厚さが0.5〜100μmであることを特徴とする。上記Cu−Sn合金層のCu含有量は5〜70at%で、全てη層からなるのが望ましい。また、Cu−Sn合金層又は/及びSn層は、Si、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことができる。
【0008】
上記リチウム電池負極用材料は、Cu又はCu合金からなる母材表面にNiめっき層を形成した後、Cu層とSn層のめっきをこの順に1回又は2回以上繰り返し形成し、熱処理を行うことで製造できる。Ni層が母材から拡散するCu量を制限するので、熱処理後η相が形成されるように計算された量のCuとSnをNi層上にめっきすることにより安定したη層が形成される。具体的には、Cu層とSn層の合計中、Cu含有量を5〜70at%に制御することにより、ε層の形成を防止する。図1に熱処理前の表面めっき層の構造、図2に熱処理後の表面めっき層の構造の概念図を示す。最上層に形成されたSn層が十分厚ければ、熱処理後にSn層が残留する。
Cu−Sn合金層又はCu−Sn合金層及びSn層の厚さは、例えば、Ni層上に約0.1〜0.5μmのCu層と0.2〜1.5μmのSn層を交互に1〜100回繰り返し多層にめっきした後、熱処理することにより調整することができる。
【0009】
上記リチウム電池負極用材料では、熱処理条件と使用条件によって、下地NiがCu−Sn層に拡散する。また、Cuめっき層及び/又はSnめっき層に第3元素、具体的にはSi、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのいずれか1種以上を、2元合金又は多元合金めっきの形で、又は添加剤を含むめっき浴を用いることで添加することができる。あるいは、Cuめっき層とSnめっき層のほかに上記元素からなるめっき層又は上記元素を含むめっき層を形成し、又は上記元素を蒸着し、熱処理によりCu−Sn層に(熱処理後Sn層が残留する場合はSn層にも)取り込むことができる。例えば第3元素がNiであれば、Cu又はCu合金母材上にNi、Cu、Sn又はそれらの合金をこの順に1回又は2回以上めっきし、第3元素がZnであれば、Cu又はCu合金母材上にNiめっき層を形成した後、Zn、Cu、Sn又はそれらの合金をこの順に1回又は2回以上めっきし、熱処理を行い、それぞれNi層上にCu−Sn−Ni合金層、Cu−Sn−Zn合金層を得る。なお、Cu層とSn層の間に挟まれるNi層の厚さは、めっき密着性を確保するため0.2μm以上とするのが望ましい。
第3元素の含有量は0.001〜20at%の範囲である。これらの元素は、炭素よりもエネルギー容量が高いか(特にSi、Zn、Al)又は合金のマトリックス(η層)中のSnの分布状態を安定化させ(特にNi、Cr、Co、S、P、B)、いずれもリチウム電池負極用材料の特性を向上させる。
図3〜図6に第3元素を含む場合の表面めっき層の構造(熱処理後)の概念図を示す。
【0010】
なお、前記製造方法では、Cu層とSn層を別々にめっきで形成した後、熱処理することによりη層を含むCu−Sn合金層を形成したが、Cu−Sn合金めっきを行い、これを熱処理してη層を含むCu−Sn合金層を形成する方法によっても、目的を達成することができる。鉛フリーはんだめっきとして知られているSn−Cu合金めっきは、Cuを3.5at%程度含有するものが一般的であるが、めっき条件によりCu濃度を高くめっきすることができ、その場合、めっき層構造はSnリッチ層とCuリッチ層が交互に重なった構造となる。Cu濃度を5〜70at%に制御したCu−Sn合金めっき層を形成し、これを熱処理することにより、ε層を形成させず、η層を含むCu−Sn合金層を形成することができ、η層形成時に空孔及びボイドが形成される。
また、Cu−Snだけでなく、先に示した元素、Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、C、O、Mgの1種以上を、前記と同様の方法により添加することができる。
図7に第3元素を含む場合の表面めっき層の構造(熱処理前)の概念図を示す。
【0011】
もう1つは、特定の添加元素を含むCu母材を使用して、ε層の形成を抑制し、η層を含むCu−Sn合金層を安定化させたものである。
すなわち、このリチウム電池負極材料は、Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mgのうち少なくとも1種類の添加元素を含むCu合金からなる母材表面に、当該添加元素を含むCu−Sn合金層からなる表面めっき層が形成され、前記Cu−Sn合金層はη層を含み、その厚さが0.5〜100μmであることを特徴とする。あるいは、前記母材表面に、前記添加元素を含むCu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、前記Cu−Sn合金層はη層を含み、Cu−Sn合金層及びSn層の合計厚さが0.5〜100μmであることを特徴とする。上記Cu−Sn合金層のCu含有量は5〜70at%で、全てη層からなるのが望ましい。
また、Cu−Sn合金層は、母材に含まれる前記添加元素を含め、Si、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことができ、Sn層も前記元素のうち少なくとも1種類を含むことができる。
【0012】
上記リチウム電池負極用材料は、Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mgのうち少なくとも1種類を含むCu合金からなる母材表面にSnめっき層を形成し、熱処理を行うことで製造できる。熱処理によりη層を含むCu−Sn合金層が形成されるが、この形成時にCuとともにη層中にCu合金中の添加元素が拡散し、Cu−Sn−α(αは母材中の前記添加元素)の三元又は多元合金層を形成する。図8及び図9に熱処理後の表面めっき層の構造の概念図を示す。
上記添加元素はSn層とη層及びη層と母材の界面に濃縮層を形成し、Cu−Sn−αの三元又は多元合金が成長することによって、ε層の形成が抑制されη層が安定化する。前記添加元素は、炭素よりもエネルギー容量が高いか、合金のマトリックス(η層)を安定化させる効果があり、いずれもリチウム電池負極用材料の特性を向上させる。
さらに、上記リチウム電池負極用材料を製造する場合に、Snめっき層に第3元素、具体的にはSi、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのいずれか1種以上を、2元合金又は多元合金めっきの形で、あるいは添加剤を含むめっき浴を用いることで添加することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
Ni層、Cu層、Sn層の形成は電気めっき、無電解めっき、その他のめっき手段を利用できる。
次亜リン酸等を還元剤とする無電解めっきでは、還元剤成分のP(リン)やB(ボロン)などがめっき皮膜中に取り込まれる。また、無電解めっきでは還元剤がめっき皮膜中に取り込まれ、加熱処理後に空孔やボイドを増加する傾向がある。表面めっき層に形成された空孔やボイドは充放電のサイクル性を向上させる。
【0014】
電気めっき製造方法としては、Niめっきはワット浴やスルファミン酸浴を用い、めっき温度40〜55℃、電流密度3〜30A/dmで行う。Niめっき厚みは0.1〜5μmである、加工性を考えると0.2〜1μmが望ましい。めっき条件によりNi粒径を粗く変化させ、表面積を大きくすることができる。
Cuめっきには一般にはシアン浴が使われているが、錫めっき液へのシアン混入による液劣化や廃水処理の問題があるため、硫酸銅浴を使用し、電流密度2.5〜15A/dmで行う。めっき条件によってCuめっき粒形を制御することができ、例えばめっき温度が40℃を超えるとCuめっき粒が大きくなる。また、Niめっき上にCuめっきを行う場合、電流密度2.5A/dm未満及び10A/dm超の場合にもCuめっき粒が大きくなる。めっき粒が大きくなることで表面積が大きくなり、その方が、熱処理後のCu−Sn合金層及びSn層がリチウム電池負極に適したものとなる。また、Cuめっき浴に光沢剤を入れると熱処理後にボイドが増加する。
電気Snめっきは、めっき温度25℃以下、めっき電流密度2〜20A/dmで施した後に熱処理を行う。めっき液中に光沢剤を添加すると、光沢剤中のSやC成分がめっき皮膜中へ取り込まれ、サイクル性の向上に寄与する。
【0015】
充放電サイクル性が良くなる原因のひとつとして、Cu−Sn合金層又はSn層内にできる空孔が挙げられる。めっき液中の添加剤と加熱後の空孔及びボイドの発生を断面観察によって調査した結果、めっき浴中に光沢剤等の添加剤を含む方が空孔及びボイドの発生が多いことが見出された。めっき浴中に添加剤を入れることにより、添加剤の成分であるCやSなどの第3元素がめっき皮膜中に取り込まれ、めっき欠陥が増加し、これが熱処理後の空孔及びボイドの増加につながるものと考えられる。なお、添加剤としては、CやSなど電池性能、サイクル性を向上させる元素を含むものが望ましい。
【0016】
リチウムと反応するCu−Sn合金層及びSn層の厚みは薄いほど生産性が良く、低コストであるが、薄いと電池容量が小さくなるため、0.5μm以上が必要である。一方、高容量のためにはCu−Sn合金層及びSn層厚みは10μm以上が望ましく、多層構造や合金めっきを行えば100μm形成することも可能である。厚いほど電池容量は大きくなるが、厚くするほど製造コストは高くなるためCu−Sn合金層及びSn層の合計厚さは100μmを上限とする。
【0017】
Cu又はCu合金母材は、圧延銅板条や電解銅箔を用いることができる。Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、O、C、Mg等の添加元素を含む母材は圧延銅板条である。添加元素を含むCu合金圧延板は純銅板にくらべ軟化しにくいため、充放電時の発熱による板の破断やめっき層の剥離が起こりにくいという利点を持つ。
圧延銅板条の厚みは例えば80〜300μmのものが利用できる。もちろん、10〜210μm厚みの電解銅箔を用いてもよい。電解銅箔は表面を粗面化したものでもよい。
【0018】
銅板条の表面粗さについて、圧延銅板条の表面粗さは一般的にRmax=0.8μm、Ra=0.1μm程度であるが、電解銅箔と同様に、表面積を多くとるために粗くしたい場合は研磨仕上げやエッチング仕上げにより所望の粗さ(RZ=1μm以上)に仕上げることができる。さらに、NiめっきやCuめっきを粗く仕上げることにより表面粗さを制御し、Snめっきをまったく金属光沢の無い粗い表面状態にすることもできる。
【0019】
本発明では、めっき後の熱処理により、Cu層とSn層、又はCu母材中のCuとSn層を合金化させ、Cu−Sn合金層を形成するが、CuとSnの相互拡散は25℃の室温でも進行し、また電池の発熱によっても合金化するため、熱処理により完全に合金化させておく必要はない。例えばCu層とSn層の多層構造を形成してこれを合金化させる場合、部分的にCuとSnの多層構造が残った表面めっき層でも、電池負極材料として使用できる。
【0020】
本発明の製造方法において、生産性良く熱処理するには200℃以上の高温での短時間加熱が望ましい。熱処理温度が230℃以上ではSnが溶融するため拡散がすばやく進行する。600℃以上になると、Cu母材が軟化し、歪が発生する。よって、高温で熱処理する場合は230℃〜600℃とする。熱処理を行うことにより、表面のSn結晶粒子が大きくなり、Cu−Sn合金層が形成され、ウイスカが発生しにくくなる。高温で熱処理する場合の加熱時間については、3秒以下では、材料の熱伝達が不均一であり、熱処理後の外観ムラが発生する。60秒以上では、表層のSn層の酸化が進行するため、加熱時間は3〜60秒とする。還元雰囲気や不活性雰囲気中で加熱することが望ましい。
【0021】
また、熱処理は200℃以下の温度で時間をかけてCu−Sn系合金層を成長させることもできる。200℃以下の加熱では錫の溶融による結晶粒変化がないため、熱処理後も金属光沢の無い表面状態を保持することができる。
さらに、Cu層とSn層を繰り返し積層して熱処理する場合、CuめっきとSnめっきの1サイクルごと又は複数サイクル毎に熱処理を行う(めっき工程の中間で熱処理を行う)こともでき、まためっき工程終了後に熱処理を複数回に分けて行うこともできる。電池組み立て後に電池性能に影響を与えない120℃以下の温度での熱を加えても構わない。
【0022】
なお、熱処理によるSnへのCuの拡散は均一ではなく、Snの結晶粒界への拡散は結晶粒内への拡散より早いため、Cu−Sn合金層は波状に成長する。また、波状状態は下地めっき粒によって変化する。そのため、加熱後に一部は完全にη層(CuSn)となり、一部にSn層やCu層が残った状態も観察されるが、一部合金化していなくても電池特性としては良好である。図10にその表面めっき構造(熱処理後)の概念図を示す。
【0023】
【実施例】
<供試材の作成条件>
Cu又はCu合金母材として表1のNo.1〜14に示す種々の組成の板材(厚さ100μm)を用い、No.1〜3,6〜9については、母材上にNiめっきを施し、続いてCuめっき及びSnめっきを順次1又は2回以上繰り返し施し、No.4はNiめっきの上にZnめっきを形成した後、CuめっきとSnめっきを1回ずつ施し、No.5はNiめっき、Cuめっき及びSnめっきを2回繰り返し施した(いずれも各めっき層の厚みは熱処理後のCu−Sn合金層がすべてη層になるように計算した)。No.10〜14については、Snめっきのみを施した。Niめっき、Cuめっき及びSnめっきの各めっき浴を表2〜表4に示す。ただし、光沢剤はNo.3,6のみで添加した。
続いて、No.1〜13の板材に熱処理を施し、Cu合金母材の上に表面めっき層(Ni層、Cu−Sn合金層、Sn層)をもつリチウム電池負極用材料(供試材)が得られた。
表1に各供試材(No.1〜14)の母材組成、熱処理後の表面めっき層構成及び各層厚、熱処理条件をあわせて示す。
【0024】
【表1】
Figure 0004136674
【0025】
【表2】
Figure 0004136674
【0026】
【表3】
Figure 0004136674
【0027】
【表4】
Figure 0004136674
【0028】
なお、各供試材の各めっき層厚さは下記要領で測定した。また、各供試材について、エネルギー密度、充放電サイクル性、電池安定性試験を行った。その結果を表1にあわせて示す。
[Sn及びNi層厚さ測定]
Sn及びNi層厚さは、蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT156A)を用いて測定した。
[Cu−Sn合金層厚さ測定]
Cu−Sn合金層厚さは、蛍光X線膜厚計(セイコー電子工業株式会社;型式SFT156A)を用いてSn量を測定し、Snを含む合金層のめっき厚みとした。また、めっきをミクロトーム法にて加工し、表面層の断面をSEM観察し、層厚さを調査した。
【0029】
[放電容量及び充放電サイクル数]
放電容量は、供試材を負極とし、Li箔を正極とし、電解液を1M LiClO /EC+PCとしたセルで、充放電範囲0〜1Vで測定した。充放電サイクル数は、定電圧定電流で充放電を繰り返し、初期の放電容量が維持できる回数とした。
[電池安定性]
160℃×120hr高温放置した材料を用い、エネルギー密度を測定した。電池安定性評価基準は、加熱前の80%以上のエネルギー密度を持つレベルを○とし、エネルギー密度がそれ以下に低下したレベルを×と評価した。
【0030】
表1に示すように、めっき層構成にNi層を持つNo.1〜9は、いずれも放電容量が高く、充放電サイクル性が良好であり、電池安定性が高かった。また、No.10、11はNi層をもたないが、母材が特定の添加元素を含み、該添加元素によりε層の成長が抑制されたため、高い放電容量を得ることができた。Ni層をもつと同時にCu−Sn合金層中にリチウムと錫の反応を助ける成分を含むNo.3〜6は、サイクル性が特に良好であった。
一方、No.12〜14はNi層がなく、母材に特定の添加元素も含まれていないので、充放電サイクル時や高温使用環境でε層が成長し、電池性能が低下した。
【0031】
なお、Cu層とSn層を熱処理することによりCu−Sn合金層を形成する代わりに、Cu−Sn合金めっきを行うことによっても同様の効果を得ることができる。その際のめっき浴を表5に示す。
【0032】
【表5】
Figure 0004136674
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、高エネルギー密度で、サイクル性に優れ、低コストのリチウム電池負極用材料を提供することができる。また、高温で使用される場合(エンジンルーム等)においても優れた電池安定性が保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表面めっき層の加熱前の断面の概念図である。
【図2】 その加熱後の断面の概念図である。
【図3】 第3元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図4】 第3元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図5】 第3元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図6】 第3元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図7】 第3元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図8】 第3元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図9】 多元素を含む表面めっき層の断面の概念図である。
【図10】 熱処理後も部分的にCu層やSn層が残っている表面めっき層の断面の概念図である。
【図11】 従来技術による表面めっき層の断面の概念図である。
【図12】 従来技術による表面めっき層の断面の概念図である。

Claims (14)

  1. Cu又はCu合金からなる母材表面に、Ni層、Cu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、前記Cu−Sn合金層はη層(CuSn)を含み、前記Cu−Sn合金層及びSn層の合計厚さが0.5〜100μmであることを特徴とするリチウム電池負極用材料。
  2. 前記Cu−Sn合金層又は/及びSn層が、Si、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項1に記載されたリチウム電池負極用材料。
  3. Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mgのうち少なくとも1種類の添加元素を含むCu合金からなる母材表面に、当該添加元素を含むCu−Sn合金層からなる表面めっき層が形成され、前記Cu−Sn合金層がη層(CuSn)を含み、その厚さが0.5〜100μmであることを特徴とするリチウム電池負極用材料。
  4. Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mgのうち少なくとも1種類の添加元素を含むCu合金からなる母材表面に、当該添加元素を含むCu−Sn合金層及びSn層からなる表面めっき層がこの順に形成され、前記Cu−Sn合金層がη層(CuSn)を含み、前記Cu−Sn合金層とSn層の合計厚さが0.5〜100μmであることを特徴とするリチウム電池負極用材料。
  5. 前記Cu−Sn合金層が、Si、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項3に記載されたリチウム電池負極用材料。
  6. 前記Cu−Sn合金層又は/及びSn層が、Si、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項4に記載されたリチウム電池負極用材料。
  7. Cu−Sn合金層中のCu含有量が5〜70at%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載されたリチウム電池負極用材料。
  8. Cu又はCu合金からなる母材表面にNiめっき層を形成した後、Cuめっき層とSnめっき層をこの順に1回又は2回以上繰り返し形成し、熱処理を行ってη層(CuSn)を含むCu−Sn合金層を形成することを特徴とするリチウム電池負極用材料の製造方法。
  9. 前記Cuめっき層がSi、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含み、又は/及び前記Snめっき層がSi、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項8に記載されたリチウム電池負極用材料の製造方法。
  10. Si、Zn、Sn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mgのうち少なくとも1種類を含むCu合金からなる母材表面にSnめっき層を形成し、熱処理を行ってη層(CuSn)を含むCu−Sn合金層を形成することを特徴とするリチウム電池負極用材料の製造方法。
  11. 前記Snめっき層がSi、Zn、Al、Ni、Fe、Cr、Ti、Zr、Co、S、P、B、Mg、C、O、Hのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする請求項10に記載されたリチウム電池負極用材料の製造方法。
  12. 前記Cu−Sn合金層中のCu含有量が5〜70at%であることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載されたリチウム電池負極用材料の製造方法。
  13. Cu又はCu合金からなる母材表面にNi又はNi合金めっき層、Cu又はCu合金めっき層、Sn又はSn合金めっき層をこの順に2回以上繰り返し形成し、熱処理を行ってNi層の上にη層を含むCu−Sn−Ni合金層を形成することを特徴とするリチウム電池負極用材料の製造方法。
  14. Cu又はCu合金からなる母材表面にNi又はNi合金めっき層を形成した後、Zn又はZn合金めっき層、Cu又はCu合金めっき層、Sn又はSn合金めっき層をこの順に1回又は2回以上繰り返し形成し、熱処理を行ってNi層の上にη層を含むCu−Sn−Zn合金層を形成することを特徴とするリチウム電池負極用材料の製造方法。
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