JP4134548B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の液晶表示装置の一例の一部の平面図を示し、図7はそのC−C線に沿う一部の断面図を示したものである。この液晶表示装置は、単純マトリクス型であり、セグメント基板1と該セグメント基板1上に配置されたコモン基板2とがほぼ方形枠状のシール材3を介して貼り合わされ、シール材3と両基板1、2とで囲まれた空間に液晶4が封入されたものからなっている。
【0003】
セグメント基板1のコモン基板2と対向する側の表面(以下、対向側表面という)においてシール材3の内側には複数のセグメント電極5が図6の上下方向に延びて設けられている。コモン基板2のセグメント基板1との、対向側表面においてシール材3の内側には複数のコモン電極6a、6bが図6の左右方向に延びて設けられている。セグメント電極5とコモン電極6a、6bとは互いに直交するように配置され、その交差部の対向領域が画素部を形成している。
【0004】
セグメント基板1の一辺部(図6の上辺部)はコモン基板2から突出されている。この突出部1aの対向側表面における中央側には複数のセグメント端子7が設けられ、その両側には複数ずつのコモン端子8(図6において左側は図示せず)が設けられている。セグメント端子7は、セグメント配線9を介して対応するセグメント電極5に接続されている。
【0005】
一方、コモン端子8はそれぞれ、セグメント基板1に設けられた端子側コモン配線10及びコモン基板2に設けられたほぼL字状の電極側コモン配線11を介して図中上半分の対応するコモン電極6aに接続されている。この場合、互いに対応する端子側コモン配線10と電極側コモン配線11とは、シール材3を跨ぐ部分でシール材3を介して対向させてあり、シール材3中に混入された導電性粒子からなる導電材12を介して導電接続されている。
【0006】
これにより、コモン電極6a、6bのうちの図6のほぼ上半分のコモン電極6aは、導電材12等を介してセグメント基板1の右側の対応するコモン端子8に導電接続されている。コモン電極6a、6bのうちの図6のほぼ下半分のコモン電極6bについても同様に、図示していないが、シール材3中の導電材12等を介してセグメント基板1の左側の対応するコモン端子に導電接続されている。
【0007】
コモン電極6a、6bのうちの図6のほぼ下半分のコモン電極6bの右側は、シール材3のやや外側まで延ばされている。コモン電極6a、6bのうちの図6のほぼ上半分のコモン電極6aの左側についても同様に、図示していないが、シール材3のやや外側まで延ばされている。また、セグメント電極5の図6の下側についても同様に、図示していないが、シール材3のやや外側まで延ばされている。これは、ギャップの均一化を図るためである。
【0008】
ところで、上記従来の液晶表示装置では、セグメント基板1の上面にセグメント電極5、セグメント端子7、セグメント配線9、コモン端子8及び端子側コモン配線10をITOによって形成し、コモン基板2の下面にコモン電極6a、6b及び電極側コモン配線11を同じくITOによって形成している。この場合、ITOは抵抗が比較的高い透明な金属であるので、セグメント端子7、セグメント配線9、コモン端子8及び両コモン配線10、11を低抵抗に維持するためには、これらの幅を狭くすることはできなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記従来の液晶表示装置では、セグメント端子7、セグメント配線9、コモン端子8及び両コモン配線10、11の幅を狭くできないために、特に、セグメント電極5の配置領域の両外側に設けられたほぼL字状の電極側コモン配線11の引き回し領域が大きくなり、ひいては額縁の幅が大きくなってしまうという問題があった。
この発明の課題は、狭額縁化が促進されるとともに信頼性に優れた液晶表示装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の液晶表示装置は、請求項1に記載のように、第1の電極及び該第1の電極に接続された第1の電極側配線が設けられた第1の基板と、第2の電極、該第2の電極に接続された第2の配線、該第2の配線に接続された第2の端子、前記第1の電極側配線に対応する第1の端子側配線及び該第1の端子側配線に接続された第1の端子が設けられた第2の基板とを、導電材が混入されたシール材を介して貼り合わせ、該シール材と前記両基板とで囲まれた空間に液晶を封入してなる液晶表示装置であって、第1の電極側配線は、前記シール材と重なる位置まで延出して形成され、前記第1の端子側配線は、前記シール材と前記第1の電極側配線が重なる領域から、前記液晶が封入されるシール材の内側を通って、前記シール材の外側に配置された前記第1の端子まで延出して形成され、前記第1の電極側配線と前記第1の端子側配線とは、前記シール材に混入された前記導電材を介して導電接続され、前記各配線のうちの少なくとも第1の端子側配線は、前記第1の電極よりも低抵抗の金属で前記第2の電極よりも幅狭に形成されていることを特徴とするものである。
この場合、請求項2に記載のように、各配線のうちの前記第1の電極側配線は、前記第1の電極を同じ幅のまま延長させて形成した配線であることが好ましく、その場合に、請求項3に記載のように、前記第1の端子側配線が前記液晶の封入領域内を通過させて配設されているのが好ましい。
また、請求項4に記載のように、前記第1の電極と前記第2の電極とを互いに直交するように配置することが好ましい。
そして、この発明によれば、各配線のうちの少なくとも第1の端子側配線を第1の電極よりも低抵抗の金属で前記第2の電極よりも幅狭に形成しているので、第1の端子側配線の配設領域を小さくすることができ、その結果、狭額縁化を促進することができる。また、請求項3及び請求項5に記載の発明のように、低抵抗金属で形成した配線部分を液晶の封入領域内に配置すると、その金属配線部分の腐食が防止され、したがって信頼性に優れた液晶表示装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1実施形態としての液晶表示装置の要部の平面図を示し、図2はそのA−A線に沿う一部の断面図を示したものである。この液晶表示装置は、単純マトリクス型であり、セグメント基板21と該セグメント基板21上に配置されたコモン基板22とがほぼ方形枠状のシール材23を介して貼り合わされ、シール材23と両基板21、22とで囲まれた空間に液晶24が封入されたものからなっている。
【0012】
セグメント基板21のコモン基板22との対向側表面においてシール材23の内側にはITOからなる複数のセグメント電極25が図1の上下方向に延びて設けられている。コモン基板22の対向側表面においてシール材23の内側にはITOからなる複数のコモン電極26a、26bが図1の左右方向に延びて設けられている。セグメント電極25とコモン電極26a、26bとは互いに直交するように配置され、その交差部の対向領域が画素部を形成している。
【0013】
セグメント基板21の一辺部(図1の上辺部)はコモン基板22から突出されている。この突出部21aの対向側表面における中央側にはITOからなる複数のセグメント端子27が設けられ、その両側にはAlやAl合金等のITOよりも低抵抗の金属(以下、低抵抗金属という。)からなる複数ずつのコモン端子28(図1において左側は図示せず)が設けられている。
【0014】
セグメント端子27は、ITOからなるセグメント配線29を介して対応するセグメント電極25に接続されている。コモン端子28は、セグメント基板21上に設けられたAl等の低抵抗金属からなる端子側コモン配線30にそれぞれ接続されている。これら端子側コモン配線30は、セグメント電極25よりも幅狭に形成され、シール材23の内側(液晶24の封入領域内)に配置されたほぼL字状部と、該ほぼL字状部を対応するコモン端子28に接続する斜行部からなり、斜行部はシール材23のやや外側に配置されている。前記L字状部は、セグメント電極25と平行な部分とコモン電極26に平行な部分からなる。
【0015】
コモン基板22に設けられているコモン電極26a、26bのうちの図1のほぼ上半分のコモン電極26aの右端部は、図1において最も右側のセグメント電極25の右側に設けられたITOからなる直線状の電極側コモン配線31に接続されている。電極側コモン配線31の先端部はシール材23のやや外側まで延ばして配設されている。そして、コモン基板22の電極側コモン配線31とセグメント基板21の端子側コモン配線30とは、これらとシール材23とが重なる領域において、シール材23中に混入された導電性粒子からなる導電材32を介して導電接続されている。
【0016】
これにより、コモン電極26a、26bのうちの図1のほぼ上半分のコモン電極26aは、導電材32等を介してセグメント基板21の右側の対応するコモン端子28に導電接続されている。コモン電極26a、26bのうちの図1のほぼ下半分のコモン電極26bについても同様に、図示していないが、シール材23中の導電材32等を介してセグメント基板21の左側の対応するコモン端子に導電接続されている。
【0017】
コモン電極26a、26bのうちの図1のほぼ下半分のコモン電極26bの右側は、シール材23のやや外側まで延ばされている。コモン電極26a、26bのうちの図1のほぼ上半分のコモン電極26aの左側についても同様に、図示していないが、シール材23のやや外側まで延ばされている。また、セグメント電極25の図1の下側についても同様に、図示していないが、シール材23のやや外側まで延ばされている。これは、ギャップの均一化を図るためである。
【0018】
このように、この液晶表示装置では、セグメント基板21の上面にセグメント電極25、セグメント端子27及びセグメント配線29をITOによって形成するとともに、コモン端子28及び端子側コモン配線30をAl等の低抵抗金属によって形成し、コモン基板22の下面にコモン電極26a、26b及び電極側コモン配線31をITOによって形成している。ここで、セグメント基板21の端子側コモン配線30をAl等の低抵抗金属によって形成しているので、端子側コモン配線30の幅を比較的狭くしても必要な低抵抗値を確保することができる。これにより、端子側コモン配線30の引き回し領域を小さくすることができ、ひいては狭額縁化を促進することができる。
【0019】
また、この液晶表示装置では、Al等の低抵抗金属からなる端子側コモン配線30のほぼL字状部をシール材23の内側(液晶24の封入領域内)に配置しているので、端子側コモン配線30の腐食を防止することができる。即ち、低抵抗金属で形成した端子側コモン配線30をシール材23の外側の領域に引き回し配設した場合、水分や他の汚染物質が付着して腐蝕され易いが、液晶24が封入されたシール材23内部に配設することにより、空気との接触が遮断され、また水分や汚染物質等の付着もないので、端子側コモン配線30の腐蝕が確実に防止される。その結果、信頼性に優れた液晶表示装置を提供することができる。
【0020】
なお、図1では、Al等の低抵抗金属からなるコモン端子28の幅をITOからなるセグメント端子27の幅と同じにしてあるが、コモン端子28の配置領域の関係で、この場合の狭額縁化に悪影響を及ぼす場合には、その幅を適宜に小さくすることは可能である。
【0021】
ところで、Al等の低抵抗金属からなる端子側コモン配線30は透明でないため、それら配線が観察者により視認されると、表示面の外観不良につながる。この表示面の外観不良は、次のような構成を採用することにより回避することができる。
【0022】
図1では図示していないが、図3において斜線(ハッチング)で示すように、両基板21、22のうちの一方の内面にはブラックマスク33が設けられている。ブラックマスク33は、セグメント電極25とコモン電極26a、26bとの間に格子状に設けられた格子状部と、両電極25、26a、26bの外側でシール材23の内側に方形枠状に設けられた方形枠状部とからなっている。そして、このうちの方形枠状部により、電極側コモン配線31のシール材23の内側における部分は外部から視認されず、外観を均一にすることができる。
【0023】
次に、図4はこの発明の第2実施形態としての液晶表示装置の要部の透過平面図を示し、図5はそのC−C線に沿う一部の断面図を示したものである。これらの図において、図1及び図2と同一の名称のものには同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。この液晶表示装置では、セグメント基板21側の端子側コモン配線30はAl等の低抵抗金属からなり、その一端部はAl等の低抵抗金属からなるコモン端子28に接続され、その他端部はシール材23のやや内側まで配置されている。
【0024】
一方、コモン基板22に配設されている電極側コモン配線31は、全体としてほぼL字状であってシール材23の内側(液晶24の封入領域内)に設けられ、コモン電極26a(26b)の一端部から直線状に延びるITOからなる電極側コモン配線31aと、一端部を電極側コモン配線31aの先端部に重ね合わされ、他端部をシール材23のやや外側まで配置されたAl等の低抵抗金属からなる電極側コモン配線31bとからなっている。そして、セグメント基板21の端子側コモン配線30とコモン基板22の電極側コモン配線31bとは、これらとシール材23との重なる領域において、シール材23中に混入された導電材32を介して導電接続されている。
【0025】
このように、この液晶表示装置では、特に、セグメント基板21の端子側コモン配線30及びコモン基板22の電極側コモン配線31bをAl等の低抵抗金属によって形成しているので、端子側コモン配線30、電極側コモン配線31bの幅を比較的狭くしてもその抵抗を小さく維持することができる。この結果、それらコモン配線30、31bの引き回し領域を小さくすることができ、ひいては狭額縁化を促進することができる。なお、コモン基板22の電極側コモン配線31aは、ITOによって形成されたコモン電極26a、26bと同じ幅の配線であるが、液晶表示装置の狭額縁化に支障を及ぼすものではない。
【0026】
なお、上記実施形態では、セグメント基板の一辺部をコモン基板から突出させ、この突出部上にセグメント端子及びコモン端子を設けた場合について説明したが、これに限らず、コモン基板の一辺部をセグメント基板から突出させ、この突出部上にコモン端子及びセグメント端子を設けるようにしてもよい。また、上記実施形態では、この発明を単純マトリクス型の液晶表示装置に適用した場合について説明したが、これに限らず、セグメント型等の他の液晶表示装置にも適用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、対向配置された一対の基板の一方の基板に配設された端子と他方の基板に配設された電極とを接続した液晶表示装置であって、前記他方の基板の電極に接続された配線をシール材と重なる位置まで延出させて形成し、前記一方の基板に配設された端子に接続された配線を、シール材と前記第1の電極側配線が重なる領域から、前記液晶が封入されるシール材の内側を通って、前記シール材の外側に配置された前記第1の端子まで延出して形成することによって、これらの端子を前記シール材の導電材を介して導電接続するとともに、前記配線のうちの少なくとも端子が配設された基板側の配線部分を電極よりも低抵抗の金属で形成しているので、その配線部分の抵抗値を小さく維持したまま配線幅を比較的狭くすることができ、この結果上記配線部分の引き回し領域を小さくすることができ、ひいては狭額縁化を促進することができる。また、請求項3に記載の発明のように、低抵抗金属で形成した配線部分を液晶の封入領域内に配置すると、その金属配線部分の腐食が防止され、したがって信頼性に優れた液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態としての液晶表示装置の要部の透過平面図。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】図1に示す液晶表示装置のブラックマスクを説明するために示す図1同様の透過平面図。
【図4】この発明の第2実施形態としての液晶表示装置の要部の透過平面図。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図。
【図6】従来の液晶表示装置の一例の一部の透過平面図。
【図7】図6のC−C線に沿う断面図。
【符号の説明】
21 セグメント基板
22 コモン基板
23 シール材
24 液晶
25 セグメント電極
26a、26b コモン電極
27 セグメント端子
28 コモン端子
29 セグメント配線
30 端子側コモン配線
31 電極側コモン配線
32 導電材
33 ブラックマスク

Claims (4)

  1. 第1の電極及び該第1の電極に接続された第1の電極側配線が設けられた第1の基板と、第2の電極、該第2の電極に接続された第2の配線、該第2の配線に接続された第2の端子、前記第1の電極側配線に対応する第1の端子側配線及び該第1の端子側配線に接続された第1の端子が設けられた第2の基板とを、導電材が混入されたシール材を介して貼り合わせ、該シール材と前記両基板とで囲まれた空間に液晶を封入してなる液晶表示装置であって、第1の電極側配線は、前記シール材と重なる位置まで延出して形成され、前記第1の端子側配線は、前記シール材と前記第1の電極側配線が重なる領域から、前記液晶が封入されるシール材の内側を通って、前記シール材の外側に配置された前記第1の端子まで延出して形成され、前記第1の電極側配線と前記第1の端子側配線とは、前記シール材に混入された前記導電材を介して導電接続され、前記各配線のうちの少なくとも第1の端子側配線は、前記第1の電極よりも低抵抗の金属で前記第2の電極よりも幅狭に形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、各配線のうちの前記第1の電極側配線は、前記第1の電極を同じ幅のまま延長させて形成した配線であることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項1記載の発明において、前記第1の端子側配線、前記液晶の封入領域内に前記第2の電極に沿って配設されていることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記第1の電極と前記第2の電極とを互いに直交するように配置したことを特徴とする液晶表示装置。
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