JP4131654B2 - エアパレットを用いたキャスク搬送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、核燃料集合体を収納する略円柱形状のキャスクをキャスク固定用架台上に縦置きに固定し、この状態でエアパレットを用いて浮上させながら所望の位置まで移動することができる、エアパレットを用いたキャスク搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所において発生した使用済みの燃料集合体は、図2に示すようなキャスク2と呼ばれる専用の貯蔵容器に所定の体数毎に収納される。このように燃料集合体を収納したキャスク2は、これら燃料集合体が再処理に供されるまでの間、その内部に燃料集合体を収納したままキャスク貯蔵建屋に貯蔵される。
【0003】
上述したキャスク貯蔵建屋における従来のキャスク搬送システムとしては、たとえば図17に示すように、天井クレーン3を使用したものが知られている。このキャスク搬送システムでは、キャスク貯蔵建屋内に設けられている天井クレーン3によって、専用トレーラ4等で搬入されたキャスク2が1基ずつ吊り上げられる。天井クレーン3で吊り上げたキャスク2は、キャスク貯蔵建屋内の所定の貯蔵場所に設置されている支持構造物5の上まで移動される。
【0004】
この支持構造物5は、略円柱形状のキャスク2を1基ずつ縦置きに載置することが可能なように円環リング形状に形成されており、さらにこの円環リング上に、それぞれ対称位置となるように図示しない固定治具が設けられている。キャスク2は、所定の支持構造物5上に降下して縦置きに載置されると、図示しない固定治具によって固定されることで、地震時にも安定して貯蔵される。
また、他のキャスク2が吊り下げ誤操作等によって転倒した場合であっても、それによって既に貯蔵されているキャスク2が転倒しないようにしっかりと固定されている。
【0005】
このように、天井クレーン3を使用する従来のキャスク搬送システムは、燃料集合体を収納したキャスク2の重量が約100トン以上にも及ぶために、キャスク貯蔵建屋における天井クレーン3の荷重設計は極めて厳しいものとなる。したがって、たとえば柱や梁などの建屋構成部材が大きな荷重に耐えうるように設計する必要があるので、キャスク貯蔵建屋の建設コストを増大させる要因となっている。
また、天井クレーン3を用いてキャスク2を吊り上げて移送することを可能にするためには、ある程度の階高を確保する必要があり、これによってキャスク貯蔵建屋が高さ方向に大型化してしまう。これもまた、キャスク貯蔵建屋の建設コストを増大させる要因となっている。
【0006】
このため、本発明者らは、エアパレットを用いて床面から浮上させ、静止摩擦係数を1/1000程度まで低減することによって、キャスク2が載置された場合であっても作業員の人力あるいは駆動装置等による小さな力で搬送可能とし、しかも、そのまま所定位置に固定して貯蔵できるように構成したキャスク固定用架台を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したエアパレットを用いたキャスク搬送システムでは、以下のような解決すべき課題がある。
第1の課題として、キャスク貯蔵建屋内にできるだけ多数のキャスクを効率よく貯蔵できるようにするため、搬送路として使用されるスペースを最小限に抑えることがあげられる。すなわち、キャスク貯蔵建屋は、使用済み核燃料を収納した重量物であるキャスクの搬送及び貯蔵を行うため、通常の建屋と比較して床面や壁を十分に厚くする必要があり、結果として建設コストを上昇させる要因となっている。このため、キャスク貯蔵建屋の貯蔵効率を向上させることは、コスト面における大きな課題となっている。また、駆動装置を使用する場合には、一台の駆動装置を共用してコストや貯蔵スペースを抑制することが望まれる。
【0008】
第2の課題として、移動するエアパレットへ圧縮空気を安定して供給することができるエア供給源の確保があげられる。すなわち、キャスク貯蔵用建屋が大型化するとエアパレットの移動距離が大きくなり、また、多数のキャスクを効率よく貯蔵するためにはエアパレットの移動方向も複数となるので、このようなエアパレットの移動に追従して圧縮空気を確実に供給することが必要となる。
なお、エアパレットが長いホースを引きずるように移動することは、トラブル発生の要因となるため好ましくない。
【0009】
第3の課題として、キャスク搬送システムの性格上、キャスクの近くで人間が作業する時間を最小限に抑えることがあげられる。すなわち、できるだけ人手をかけないように搬送等を自動化することが望ましい。
【0010】
第4の課題は、エアパレットで浮上させたキャスク固定用架台が、何らかの理由で所定の搬送路外へ逸走するのを防止することがあげられる。すなわち、特に搬送等を自動化した場合などエアパレットが逸走しても、緊急停止の対応に遅れがないようにするため、異常を検出して瞬時に停止させることが望まれる。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、キャスク貯蔵建屋内でキャスクを搬送するエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、多数のキャスクを効率よく確実に搬送及び貯蔵できるようにすることを第1の目的としている。
また、人間の作業時間が最小限となるよう搬送を自動化し、さらに、搬送時における逸走を防止することを第2の目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0013】
すなわち、請求項1に記載した発明は、核燃料集合体を収納するキャスクを載せたキャスク固定用架台を着脱可能なエアパレットにより床面より浮上させて搬送するエアパレットを用いたキャスク搬送システムであって、ダイヤフラムを備えたエアパレットの着脱が可能なエアパレット装着手段として2箇所のエアパレット装着部を備え、略円筒形状のキャスクを架台上に縦置きに載置したまま固定するキャスク固定手段と、前記架台を床面に設置する架台設置手段として底面に設けた平坦な設置面を備えたキャスク固定用架台と、前記エアパレット装着手段に装着され、圧縮ガスを噴出して浮力を発生させるエアパレットと、前記キャスク固定用架台に着脱可能に取り付けられ、駆動輪を前記床面に接地させる付勢手段と、走行駆動源となる走行モータとして圧縮空気で作動するエアモータと、走行方向を操作する操舵機構の操舵駆動源として圧縮空気で作動するエアモータとを備えた駆動装置と、前記キャスク固定用架台に着脱可能に連結され、前記エアパレットに供給する圧縮空気の供給源を搭載したエア供給台車と、 前記エア供給台車と前記エアパレットとの間を連結する圧縮空気供給路に設けられたホースリールと、を具備して構成したことを特徴としている。
【0014】
請求項2の発明は、核燃料集合体を収納するキャスクを載せたキャスク固定用架台を着脱可能なエアパレットにより床面より浮上させて搬送するエアパレットを用いたキャスク搬送システムであって、ダイヤフラムを備えたエアパレットの着脱が可能なエアパレット装着手段として2箇所のエアパレット装着部を備え、略円筒形状のキャスクを架台上に縦置きに載置したまま固定するキャスク固定手段と、前記架台を床面に設置する架台設置手段として底面に設けた平坦な設置面とを備えたキャスク固定用架台と、前記エアパレット装着手段に装着され、圧縮ガスを噴出して浮力を発生させるエアパレットと、前記キャスク固定用架台に着脱可能に取り付けられ、駆動輪を前記床面に接地させる付勢手段と、走行駆動源となる走行モータとして圧縮空気で作動するエアモータと、走行方向を操作する操舵機構の操舵駆動源として圧縮空気で作動するエアモータとを備えた駆動装置と、エア供給源から前記エアパレットに圧縮空気を供給するケーブルベア(登録商標)方式のエア供給主系統と、前記エア供給主系統の一端と前記エアパレットとの間を連結して前記エアパレットの移動に追従するエア供給補助系統と、を具備し、前記エア供給補助系統から前記走行駆動源及び前記操舵駆動源に圧縮空気を供給するように構成したことを特徴としている。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、主搬送路の一側面側にキャスク貯蔵エリアを設け、前記駆動装置が、キャスク固定用架台の前後の駆動輪にそれぞれ備えられ、前記駆動輪が回動可能に支持され、前記キャスク貯蔵エリアと反対側になる前記キャスク固定用架台の側面に着脱可能に取り付けられたことを特徴としている。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1または2に記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、主搬送路の両側面にそれぞれキャスク貯蔵エリアを設け、前記駆動装置が、キャスク固定用架台の前後の駆動輪にそれぞれ備えられ、前記駆動輪が回動可能に支持され、前記架台の方向転換時には、前記駆動輪の接地をいったん解放した後に操舵してから再度接地させる旋回、あるいは、それぞれの駆動輪に異なる動作をさせる旋回を選択することができ、前記搬送路との直交方向における前記キャスク固定用架台の両側面となる2箇所の取付位置から選択した一箇所に着脱可能に取り付けられたことを特徴とするエアパレットを用いたことを特徴としている。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1、3または4のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
前記エア供給台車に搭載されるエア供給源がエンジン駆動の圧縮機であることを特徴としている。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
所定の搬送路に進路判別手段を設けておき、前記キャスク固定用架台、前記駆動装置または前記キャスクの適所に設けた進路検出・判定手段が前記進路判別手段を検出すると共に実際の走行位置を判定して出力する制御信号に基づき、前記駆動装置の操舵機構を自動制御するように構成したことを特徴としている。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項6記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、前記エアパレットの逸走検出手段を設け、該逸走検出手段の異常検出時には前記圧縮空気の供給を停止させることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、前記操舵機構の操作によって駆動輪の方向を進行方向へ操舵することにより、前記キャスク固定用架台の移動方向をX軸方向からY軸方向へ方向転換させることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1から7のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、前記操舵機構の操作によって駆動輪の操舵及び駆動に異なる動作をさせて旋回することにより、前記キャスク固定用架台を方向転換させることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、前記キャスク固定用架台の4隅近傍には、床面に設けた4つ 1 組のネジ穴の位置に対応して、ボルト固定用の貫通穴が設けられていることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、キャスク貯蔵建屋内で前記キャスクの貯蔵位置となる床面には、前記キャスク固定用架台の四隅近傍に設けたボルト固定用の貫通穴に対応する4つ1組のネジ穴が穿設されていることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項1から9のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、キャスク貯蔵建屋内で前記キャスクの貯蔵位置となる床面に、前記キャスク固定用架台の側面に複数設けた固定用補助部材の貫通孔に対応するアンカー部材を埋設し、前記キャスク固定用架台が、前記アンカー部材のアンカー連結部材及び前記貫通孔に挿入したボルトのネジ部にねじ込んだ逆ネジナットを締め込んで前記床面に固定されることを特徴としている。
請求項13記載の発明は、請求項1から12のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、キャスク貯蔵建屋内の主搬送路の左右に貯蔵場所を設けたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるエアパレットを用いたキャスク搬送システムの一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の各実施形態の説明に用いる図中の符号は、図17と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
【0021】
<第1の実施形態>
最初に、本発明の第1の実施形態を図1から図11を用いて説明する。
図1は、エアパレットを用いたキャスク搬送システムが設置されているキャスク貯蔵建屋の一部を示す平面図であり、図中の符号2はキャスク、10は主搬送路、11は補助搬送路、20はキャスク固定用架台、30は駆動装置、50はエア供給台車、55はホースリールである。
【0022】
この実施形態では、主搬送路10がキャスク貯蔵建屋内の左側に設けられて上下(Y軸)方向へ直線状に延びている。そして、主搬送路10の一側面側(図示の例では右側)にはキャスク貯蔵エリアが設けられており、該キャスク貯蔵エリアには、主搬送路10と直交するようにして左右(X軸)方向へ直線状に延びる複数の補助搬送路11が設けられている。
【0023】
図2は、キャスク固定用架台20の構成例を示す平面図(図2(a))及び立面図(図2(b))である。
このキャスク固定用架台20は、その断面がほぼ正方形の平板形状をなしている。そして、この架台20の上に、キャスク断面の中心を、この架台20の平板中心に一致させるようにキャスク2を縦置きに載置する。載置されたキャスク2は、たとえば固定ボルト21のようなキャスク固定手段によって架台20上に固定する。架台20の各辺は、キャスク2の直径よりも長く設定しており、これによって、架台20は、移動中であってもキャスク2を安定して固定することができる。
【0024】
また、架台20の底面には、架台20を床面F上に安定的に設置するための架台設置手段として、床面Fに接する平坦な設置面20aを形成してある。この設置面20aは、実質的には後述するエアパレットの装着部分となる凹部開口を除いたできるだけ広い領域(面積)に設けて安定性を確保するのが好ましく、平坦な床面F上に設置されて自立する架台20及びキャスク2の荷重を支持するとともに、がたつきを防止し、地震や振動等があっても自立が不安定にならないようにしたものである。なお、図2には雄ネジ28等後述する固定手段であるボルト固定の構成が記載されているが、設置面20aによる自立設置の場合には不要である。
【0025】
さらに、架台20は、エアパレット装着手段として、その下部に2箇所のエアパレット装着部22を備えている。このエアパレット装着部22には、エアパレット23の着脱が可能である。エアパレット23の装着は、エアパレット23をエアパレット装着部22に挿入することによって行い、また、装着しているエアパレット23は、エアパレット装着部22から抜き取ることによって取り外される。
【0026】
エアパレット23は、図3に示すように、並設された2つのダイヤフラム24を備えており、図示しない圧縮空気供給部からエアホース25を介して供給される圧縮空気PAをこれらダイヤフラム24から噴出する。これによって、このエアパレット23がエアパレット装着部22に挿入されている場合にはキャスク固定用架台20に浮力を与えることができる。
【0027】
架台20の下部2箇所に設けられたエアパレット装着部22のそれぞれにエアパレット23を装着し動作させた場合、架台20は、図2(a)に示すように、4つのダイヤフラム24からバランス良く浮力を受ける。この浮力によって、架台20の静止摩擦係数を約1/1000に低減し、キャスク2が載置された場合であっても、後述する専用の駆動装置30によってキャスク貯蔵建屋の床面(搬送路面)F上を容易に移動可能としている。
【0028】
また、上述した設置面20aによる自立に加えて、架台20を床面Fにボルト固定する構造とした架台設置手段を採用してもよく、以下ではこの構成例を説明する。
すなわち、図4に示すように、キャスク貯蔵建屋の各補助搬送路11においては、架台20上に固定されたキャスク2を床面Fに機械的に固定して貯蔵する貯蔵位置に対応して、4つ1組のネジ穴26を所定のピッチで穿設し、図5に示すように、各々のネジ穴26に雌ネジ26aを設けてある。
一方、架台20には、その4隅近傍にそれぞれ貫通穴27を設けてある。これら4つの貫通穴27は、4つを1組としたネジ穴26の位置それぞれに対応して設けており、エアパレット23で浮上した架台20を床面F上で移動させて位置合わせをすることによって、4つのネジ穴26の位置と、4つの貫通穴27の位置とが一致するようにしている。
【0029】
所望の貯蔵位置に搬送されたキャスク固定用架台20は、4つの貫通穴27の位置が4つのネジ穴26の位置に一致するようにして、架台20の位置を調整する。これにより、架台20の貯蔵位置への位置合わせが完了すると、位置合わせを完了した状態でエアパレット23への圧縮空気PAの供給を停止し、図5に示すように、床面Fと設置面20aとが密着した状態でボルトの雄ネジ28を貫通穴27を介して雌ネジ26aに螺設することにより、床面Fに対して架台20を機械的に固定する。
【0030】
このようにして、キャスク2を架台20に固定したままキャスク貯蔵建屋の所定の貯蔵場所に固定設置すると、上述した設置面20aによる自立の安定性に加えて、架台20上に固定されたキャスク2がボルトにより機械的に固定されるので、その設置安定性や確実性はより一層向上する。
また、架台20の床面Fへの固定が完了すると、エアパレット装着部22からエアパレット23を抜き取る。抜き取ったエアパレット23は、別の架台20の移動のために用いる。なお、架台20を貯蔵位置に位置合わせした時点で、雄ネジ28を雌ネジ26aに若干螺合させてボルトによる仮止めをしてからエアパレット23を抜き取ってもよい。
【0031】
ところで、架台20の固定手段としては、上述したボルト固定の他にも、たとえば図6(a)、(b)に示すような構成などの採用も可能である。
図6において、図中の符号20cは架台20の側面に複数設けられた固定用補助部材、26Aは床面Fに埋設されたアンカー部材、80は先端にネジ部80aが設けられたボルト、81は両端部に異なる方向の内ネジが設けられている逆ネジナット、82は一端にネジ部82aが設けられたアンカー連結部材である。
【0032】
この固定手段では、アンカー部材26A内に円柱状の中空部83が形成され、該中空部83の上部には、床面Fに連通して中空部83とは断面形状の異なる連通孔84が形成されている。この連通孔84は、アンカー連結部材82の下端側に設けられた係止部82bの断面形状と略同形状とし、かつ、係止部82bの通過が可能となるように若干大きく設定した断面形状(たとえば略矩形断面)に形成されている。
アンカー連結部材82は、円形断面とした棒状部材の一端にネジ部82aが設けられ、他端に係止部82bが設けられている。係止部82bは、連通孔84を通り抜けて中空部83に入り込んだ状態で回転させることにより、その上端部が中空部83の上端面に係止されて抜け出ることがないようになっている。
【0033】
さて、架台20を固定する場合には、固定用補助部材20cに穿設された貫通孔20dに上方からボルト80を挿入し、係止部82bが中空部83内で係止可能な状態にあるアンカー連結部材82のネジ部82a及びボルト80のネジ部80aの双方に逆ネジナット81をねじ込んで締め込む。この結果、ボルト80及びアンカー連結部材82は互いに接近する方向へ引っ張られるので、ボルト80の頭部下面が固定用補助部材20cの上面に当接し、かつ、係止部82bの上端部が中空部83の上端面に当接して、架台20を床面Fに固定することができる。このような固定手段は、上述したボルト固定と同様に複数箇所(たとえば4箇所)に配置されている。
なお、ボルト80と固定用補助部材20cの貫通孔20dとの間は、螺合するようにしてもよい。
【0034】
ところで、上述したようにしてキャスク貯蔵建屋の貯蔵場所に架台20と共に固定されたキャスク2を、再処理等のためにキャスク貯蔵建屋から払い出す場合には、以下のような手順で行う。なお、ここでは、図5に示したボルト固定を採用した場合について説明する。
【0035】
最初は、所定の貯蔵場所に固定されている架台20のエアパレット装着部22にエアパレット23を装着する。次に、雄ネジ28を雌ネジ26aからはずして、架台20を床面Fから解放する。なお、ボルトによる固定をしない場合、換言すれば設置面20aにより架台20及びキャスク2を床面Fに自立させている場合には、当然ながら雄ネジ28の取り外し作業は不要である。
さらに、エアパレット23に庄縮空気PAを供給して架台20に浮力を与え、床面Fに沿って移動可能な状態とした上で後述する駆動装置30によって架台20を補助搬送路11及び主搬送路10の床面Fに沿って払出場所まで移動する。
【0036】
ここで、架台20を移動させる架台移動手段の一例として、専用の駆動装置30及びエア供給台車50を図7から図10を用いて説明する。なお、図7は架台20に駆動装置30及びエア供給台車50を連結した搬送状態を示す平面図、図8は架台20に駆動装置30を連結した状態を示す側面図、図9は駆動装置に係る構成例を説明するため一つの駆動輪を示した正面図、図10は駆動装置30の操舵機構に係る動作を説明するための図、図11はエア供給台車50及びホースリール55の構成例を示す正面図であり、上述した図1から図6と同様の部分については同じ符号を付してある。
【0037】
図示の駆動装置30は、断面を略正方形としたキャスク固定用架台20の一辺に取り付けられている。この駆動装置30は、架台20に結合される平面視が略H型のフレーム31に支持された2輪タイプであり、駆動輪32を床面Fに接地させる付勢手段33と、走行方向を操作する操舵機構40とを備えている。
【0038】
フレーム31は、H型を形成する2本のアーム31a,31bの一端が架台20の側面にボルト34を用いて固定される。なお、駆動装置30を架台20へ着脱可能に固定する手段は、ボルト34に限定されることはなく、たとえば鉄道車両の連結器のように、より簡単に短時間で着脱することができる公知の連結手段を用いることが好ましい。
【0039】
各アーム31aの下面には、それぞれ鉛直方向(あるいは略鉛直方向)に配置された操舵軸部41が付勢手段33を介して支持されている。付勢手段33としては、浮力を受ける架台20と共に浮上する駆動輪32を下向きに付勢して接地させる弾性体であれば何でもよく、たとえばコイルバネなどを使用可能である。しかし、ここではエアパレット23に圧縮空気PAを使用していることから、この圧縮空気PAを共用して矢印33a(図9参照)の方向に伸縮する空気バネの採用が好ましい。
【0040】
操舵軸部41の上端部は、付勢手段33の付勢を受ける操舵軸受42によって回動可能に支持されている。また、操舵軸部41の下端部には、車軸32aに支持された駆動輪32が取り付けられている。
駆動輪32の車軸32aは、走行駆動源となる走行モータ35に直接(図9参照)、あるいは、図8に示すようにベルトやチェーンを介して連結されている。この走行モータ35と車軸32aとの間は、必要に応じて減速機構等が設けられる。なお、走行駆動源となる走行モータ35は、二つの駆動輪32がそれぞれ専用のものを備えている。なお、走行モータ35としては、電動モータの採用も可能ではあるが、エアパレット23と共用可能な圧縮空気で作動するエアモータが好ましい。
【0041】
操舵軸部41の外周面には、減速機43を構成する一方の受動歯車43aが固定されている。この受動歯車43aは、操舵駆動源として設けられている操舵モータ44の駆動軸に固定されて一体に回動する駆動歯車43bと噛合している。この操舵モータ44及び減速機43は、二つの操舵軸部41にそれぞれ専用のものが設けられている。なお、操舵モータ44についても、走行モータ35と同様にエアモータを使用することが好ましい。
【0042】
この結果、操舵モータ44を駆動させると、駆動歯車43bを介して受動歯車43aが回動するので、この受動歯車43aと一体に操舵軸部41も回動して駆動輪32の走行方向を操作することができる。なお、駆動輪32の操舵角度については、たとえばエンコーダのような回転角度検出手段の検出値をフィードバックして操舵モータ44の駆動量を制御すればよく、これにより所望の操舵角度を正確に得ることができる。
【0043】
また、図8に示す駆動装置3の構成例では、駆動装置30の単独移動を容易にしたり、あるいは、自立させた状態での保管を可能にするため、1または複数の補助輪36を設けてある。
なお、図中の符号37は後述する自動搬送用の進路判別手段を示しており、それぞれを揺動可能にして駆動装置30の前後に一対設けられている。
【0044】
このように構成された駆動装置30を架台20に取り付ければ、エアパレット23の作用で浮上した架台20及びキャスク2は、付勢手段33により確実に接地する駆動輪32を走行モータ35で回転させて移動させることができる。
【0045】
また、このような移動時において、コーナー部を通過するため架台1の方向転換(旋回)が必要な場合には、操舵機構40の操作によって駆動輪32の方向を進行方向へ操舵する。
たとえば駆動輪32が図10(a)の状態にあってX軸方向へ搬送中、Y軸方向へ90度の方向転換をする場合には、一端駆動輪32の接地を解放して操舵機構40を90度操舵し、図10(b)の状態として再度接地させる。このようにすれば、余分な旋回スペースを必要とすることなくスムーズに移動方向を変えることができる。すなわち、ほとんどそのままの位置で、架台1及びキャスク2の移動方向をX軸方向からY軸方向へ90度、あるいはそれ以上の大きな角度にも容易に方向転換させることができる。
なお、上述した駆動装置30の旋回についてはこれに限定されることはなく、たとえば二つの駆動輪32に異なる動作(操舵及び駆動)をさせて旋回する方法など、状況に応じて種々の方法を選択することができる。
【0046】
上述したように、余分な旋回スペースを必要とすることなく旋回できると、キャスク2を所定の貯蔵位置まで搬送するために必要な搬送路のスペースを小さくすることができるので、キャスク貯蔵建屋の貯蔵効率を向上させてコストを削減することができる。すなわち、主搬送路10から補助搬送路11へ方向転換する場合、たとえば円弧を描いて旋回する牽引方式等で必要となる旋回スペース、換言すれば、旋回するキャスク固定用架台20や駆動装置30の旋回外周端が搬送路10,11から外側へ膨らむようにして描く軌跡と他の構造物等との干渉を防止するために確保するスペースが不要となる。
【0047】
ところで、操舵機構40については、旋回スペースの問題がなければリンク式の操舵機構など他の構成も採用可能である。なお、駆動輪32及び駆動軸部41については、上述した2軸・2輪が安定性やコスト等の面で優れているが、本発明はこれに限定されることはなく、1軸・1輪あるいは3軸・3輪以上とすることも可能である。
【0048】
上述した駆動装置30により移動する架台20には、エアパレット23へ圧縮空気を安定供給する必要がある。
そこで、圧縮空気の供給源が搭載されているエア供給台車50を架台20に連結し、駆動装置30の駆動力で牽引して主搬送路10を一体に移動させる。
【0049】
図示のエア供給台車50は、4輪を備えた台車51にエンジン駆動の圧縮機52を搭載している。ここでエンジン駆動の圧縮機52を採用したのは、電源コード等の接続が不要なためである。したがって、エンジン駆動の圧縮機52に代えて、バッテリを電源とするモータ駆動の圧縮機を搭載してもよい。
【0050】
エア供給台車50の台車51には、前端部側にホースリール55が設置されている。このホースリール55は、圧縮機51からエアパレット23や駆動装置30のエアモータ等に圧縮空気を供給する圧縮空気供給路の一部となる。そして、このホースリール55は、リール56に必要な長さが巻き付けられているホース57を引き出したり、あるいは、引き出されたホース57をリール57に巻き取ったりすることができる。
【0051】
このように圧縮機52及びホースリール55を搭載したエア供給台車50は、架台20と着脱可能に連結される。この場合の連結手段53としては、特に限定はされないものの、たとえば鉄道車両の連結器のように容易に着脱可能なものが好ましい。
【0052】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係るキャスク固定用架台20、エアパレット23、駆動装置30、エア供給台車50及びホースリール55を用いて、キャスク2を所定位置まで搬送して貯蔵する場合における動作を図12に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図12のフローチャートは、架台20をボルト固定する場合を示している。
【0053】
まず、キャスク2は、従来と同様に専用トレーラ4によってキャスク貯蔵建屋の搬入エリアに搬入される(S1)。
【0054】
搬入エリアには、専用トレーラ4からキャスク2を吊り上げるための専用クレーンが設けられており、この専用クレーンによって、キャスク固定用架台20の中心にキャスク2が縦置き状態で吊り下げられる(S2)。
なお、この専用クレーンは、キャスク2を吊り上げ、所定の貯蔵場所まで移動した後にキャスク2を吊り下げるキャスク搬送用の天井クレーン3とは異なるものであって、建屋の外部に設定可能であるとともに、移動式とする必要もない。したがって、建屋の階高を確保する必要もなく、また、荷重設計上の要求を建屋側に課すものでもない。
【0055】
このようにして架台20の所定場所に縦置き状態で載置されたキャスク2は、固定ボルト28によって架台20上に固定される(S3)。
【0056】
さらに、架台20の下部に2箇所設けられたエアパレット装着部22に、エアパレット23がそれぞれ装着される(S4)。
エアパレット23には、圧縮空気供給源であるエア供給台車50の圧縮機52からホースリール55及びエアホース25を介して圧縮空気PAが供給され、この圧縮空気PAをダイヤフラム24から噴出することによって、キャスク固定用架台20に浮力が与えられる(S5)。
【0057】
架台20の下部2箇所に設けられたエアパレット装着部22のそれぞれにエアパレット23を装着し動作させた場合、架台20は、図2(a)に示すように、4つのダイヤフラム24からバランス良く浮力を受け、これによって、架台20の静止摩擦係数は約1/1000に低減される。これによって、架台20は、キャスク2が載置された場合であっても、人力程度の小さな力によってキャスク貯蔵建屋の床面F上を容易に移動可能となるので、駆動装置30によりエア供給台車50を牽引しながら主搬送路10をスムーズに移動できる。この時、駆動輪32は、Y軸方向へ移動するように設定されており、目的の貯蔵場所がある補助搬送路11との交差点まで移動する(S6)。
なお、架台20の上面の各辺はキャスク2の直径よりも長いので、キャスク2は架台20上で安定した状態で移動がなされる。
【0058】
主搬送路10を移動して目的の貯蔵場所がある補助搬送路11との交差点に到達すると、同交差点上で駆動装置30はいったん停止する(S7)。
そして、牽引してきたエア供給台車50の連結を解除し、駆動台車30の操舵機構40を操作して駆動輪32をX軸方向へ90度方向転換させる(S8)。
【0059】
この後、エアパレット23の浮力で浮上している架台20及びキャスク2は、駆動装置30によって補助搬送路11上を通って架台20を目的の貯蔵場所まで移動する。この時、エアパレット23等へのエア供給は、ホースリール55から引き出されるホース57を通して行われる。
【0060】
キャスク貯蔵建屋の床面Fには、キャスク2を貯蔵する貯蔵位置に対応して4つ1組のネジ穴26が穿設され、さらに各々のネジ穴26には雌ネジ26aが設けられている。
一方、架台20には、その4隅近傍にそれぞれ貫通穴27が設けられており、これら4つの貫通穴27は、4つ1組のネジ穴26の位置のそれぞれに対応して設けられている。したがって、架台20を床面F上で移動させ、所定の4つ1組のネジ穴26の位置と、4つの貫通穴27の位置とが一致するように架台20を移動させることによって、架台20の貯蔵場所への位置合わせが完了することとなる(S9)。
【0061】
位置合わせが完了した状態で、エアパレット23に対する圧縮空気の供給を停止すると、架台20は床面F上に支持される。この後、貫通穴27を介して雄ネジ28が雌ネジ26aに螺設され、架台20が床面Fの所定の貯蔵場所に固定される(S10)。
このようにして、キャスク2は架台20に固定されたまま、キャスク貯蔵建屋に貯蔵される。
【0062】
こうして架台20の床面Fへの固定が完了すると、駆動装置30を架台20から取り外すと共に、エアパレット装着部22からエアパレット23が抜き取られる(S11)。
取り外された駆動装置30及び抜き取られたエアパレット23は、別の架台20の移動のために用いられる。
【0063】
ところで、駆動装置30をキャスク貯蔵エリアと反対側に取り付けて搬送するようにしたので、補助搬送路11の奥から、すなわち主搬送路10より遠い貯蔵場所から順次並べて固定し、駆動装置30を方向転換させることなくそのまま後退させて次の搬送作業に使用することができる。
このため、架台20毎に駆動装置30を設けた場合と比較して架台一基当たりの貯蔵スペースを小さくでき、しかも、駆動装置30を戻す場合の方向転換等にスペースを確保する必要がないことも加わるので、キャスク貯蔵エリアを有効利用して効率よく多数のキャスクを貯蔵することができる。
また、エア供給台車50については、主搬送路10を往復するだけとし、補助搬送路11へは牽引されないので、エア供給台車50を旋回させるために搬送路のスペースを大きくする必要もなくなり、これによってもキャスク貯蔵エリアを有効利用して効率よく多数のキャスクを貯蔵することができる。
【0064】
上述したように、本実施の形態に係るエアパレットを用いたキャスク搬送システムによれば、キャスク貯蔵建屋に受け入れたキャスク2を、エアパレット23による浮力を利用して床面Fを移動させることができ、しかも、エア供給台車50から圧縮空気の安定供給がなされるため、広いキャスク貯蔵建屋内で長いホースを引きずりながら移動するという問題は解消される。
そして、キャスク貯蔵建屋の天井クレーンを不要とすることができ、キャスク貯蔵建屋の階高の低減化が可能となるのみならず、荷重設計上の要求の大幅な緩和も可能となるので、上述したキャスク貯蔵エリアの有効利用との相乗効果によってキャスク貯蔵建屋の建設コストを低減することが可能となる。
【0065】
なお、架台20は、エアパレット23及び駆動装置30を着脱することが可能に構成されており、キャスク2が縦置き状態で固定された架台20を床面Fに沿って移動させる場合にのみエアパレット23及び駆動装置30を装着して利用するので、エア供給台車50と共に各架台20への共同利用が可能である。したがって、エアパレット23、駆動装置30及びエア供給台車50は、必要最低限の個数のみ備えていれば良く、無駄な投資を避けることが可能となる。
【0066】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態を図13を用いて説明する。なお、この実施形態は、圧縮空気の供給方式以外の構成については、上述した第1の実施形態と同様である。
この実施形態では、上述した第1の実施形態と圧縮空気の供給方法が異なっている。すなわち、キャスク固定用架台20に連結して牽引するエア供給台車50から圧縮空気を供給する方式に代えて、エア供給源からエアパレット23に圧縮空気を供給するケーブルベア方式のエア供給主系統60と、該エア供給主系統60の一端とエアパレット23との間を連結して、エアパレット23の移動に追従するエア供給補助系統65とを採用している。
【0067】
エア供給主系統60は、キャスク貯蔵建屋内外の適所に固定設置された圧縮機をエア供給源とし、建屋内の天井付近等に主搬送路10に沿って設けたケーブルベア61内に圧縮空気供給用のエアホース62を通してある。このエアホース62は、エア供給補助系統65の連結部63が主搬送路10に沿って移動するエアパレット23のほぼ真上に位置するように、折曲点を変化させながらケーブルベア61と共に折り返される。なお、連結部63は、ガイドレール64上を駆動モータ63aの作動によって所望の位置に移動可能である。
【0068】
エア供給補助系統65のエアホースは、一端が連結部63に連結され、他端がエアパレット23等の圧縮空気消費部と連結されている。このエア供給補助系統65は、補助搬送路11を移動する際のエアホース長さを調整するため、たとえば図示省略のホースリール等を設けておくのが好ましい。このようなエアパレット23の移動に追従してエアホース長さを調整する機構は、補助搬送路11が長くなればなるほどトラブル防止の観点から必要となる。
【0069】
このように圧縮空気の供給にケーブルベア方式を採用すれば、圧縮空気の供給と共に、ケーブルベア61を利用して電力や制御用の電線を接続することも可能になる。
【0070】
<第3の実施形態>
続いて、第3の実施形態を図14を用いて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の構成部材については、以下の説明においても同じ名称及び符号を用いている。
さて、この実施形態では、主搬送路10の左右両側にキャスク貯蔵エリアが設けられている。このため、主搬送路10と交差する補助搬送路についても、主搬送路10の右側となる補助搬送路11Rと、左側となる補助搬送路11Lとが配置されている。
【0071】
このような配置のキャスク貯蔵建屋では、主搬送路10の右側となる補助搬送路11Rに設けられた貯蔵場所に搬送するときは、第1の実施形態で説明したのと同様に架台20の進行方向左側に駆動装置30を着脱可能に取り付ける。
しかし、主搬送路10の左側に設けられた貯蔵場所に搬送するときは、図14に示したものとは反対に、架台20の進行方向右側に駆動装置30を着脱可能に取り付ける。
すなわち、主搬送路10を挟んで、目的とする貯蔵場所がある貯蔵エリアとは反対側の架台側面に対し、駆動装置30を着脱可能に取り付ける。なお、ホースリール55については、リール56を支持する支柱等を180度回転させてホース57の巻出方向を選択できるようにしてもよいし、あるいは、ホース57を同一方向に巻き出した後に方向転換させるローラ等を設けてもよい。
【0072】
このようにすれば、左右いずれの貯蔵エリアに搬送する場合も、搬送終了後に駆動装置30を方向転換することなくそのまま後退させることができる。
また、主搬送路10と直交する補助搬送路の一列に同数の貯蔵場所を設ける場合、左右に分割することで移動距離を短くすることができる。すなわち、一列の補助搬送路11に10箇所の貯蔵位置を設けると仮定すれば、主搬送路10の一方のみに貯蔵エリアを設ける場合は最大10箇所分の移動を必要とするが、左右に貯蔵エリアを設けると半分の5箇所分を移動すればよい。
【0073】
なお、エアパレット23等に圧縮空気を供給する方式は、エア供給台車50を用いた方式でもよいし、あるいは、第2の実施形態で説明したケーブルベア方式を用いたものでもよい。
【0074】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態を図15及び図16を用いて説明する。
この実施形態では、搬送作業にできるだけ人手をかけなくてすむように、自動制御により所望の搬送路を移動できるようにしたものである。
【0075】
自動制御の構成例を具体的に説明すると、たとえば図1及び図14に示すように、主搬送路10及び補助搬送路11(以下、両者を「搬送路」と呼ぶ)に適当な進路判別手段70を設けておく。
また、キャスク固定用架台20、駆動装置30またはキャスク2の適所に、走行位置検出手段71及び制御部72よりなる進路検出・判定手段を取り付け、走行位置検出手段71によって進路判別手段70を検出すると共に、制御部72がその検出信号から実際の走行位置を判定して制御信号を出力する。そして、この制御信号に基づいて操舵モータ44を操作し、駆動装置30の操舵機構40を自動制御する。なお、上述した制御信号は、必要に応じて走行モータ35の操作にも使用できる。
【0076】
上述した進路判別手段70の具体例としては、磁気発生源を搬送路内に埋め込むなどして設置しておき、走行位置検出手段として設けた磁気センサの検出値から実際に移動している架台20の位置ずれを判定する。そして、この位置ずれを補正するようにして、駆動装置30に設けてある操舵機構40や走行モータ35の動作を自動制御する。このような磁気センサは、たとえば図7及び図8に符号37で示すように、それぞれを上下方向へ揺動可能にして、駆動装置30の進行方向の前後に一対設けられている。
なお、進路判別手段70及び走行位置検出手段71としては、上述した磁気発生源及び磁気センサに限定されるようなことはなく、たとえば画像解析により判定するなど、公知の手段から最適なものを選択して採用すればよい。
【0077】
ところで、上述した搬送の自動制御を行うと、搬送路においてなんらかの原因でエアパレット23が逸走した場合を想定し、緊急停止させるなどの安全対策を講じておく必要がある。
そこで、架台20やエアパレット23の底面等に逸走検出手段73を設けておき、該逸走検出手段73が異常(逸走)を検出した時には、制御部72は圧縮空気供給源の圧縮機52に制御信号を出力することによって、瞬時に圧縮空気の供給を停止する。この結果、エアパレット23により浮上していた架台20及びキャスク2は、浮力がなくなるため床面Fに接地して摩擦抵抗を急激に増すので、逸走は停止されることになる。
【0078】
図16は逸走検出手段73の具体例を示したもので、架台20の底面に弾性体74により下向きの付勢を与えたキャスタ75を設けてある。キャスタ75は、図示省略の回転数検出手段を備えており、キャスタ75の回転数と駆動輪32の回転数とが所定の関係(たとえな一定の回転数比)を維持していることを監視する。なお、弾性体74は、浮力を受けて床面Fから浮上した状態でも、キャスタ75を確実に接地させる目的で設けたものである。
ここで、エアパレット23に逸走が発生すると、駆動輪32の回転数とキャスタ75の回転数との回転数比が変動するので、この変動が所定の範囲より大きくなった時に異常(逸走)と判断して圧縮空気の供給をすぐに停止する。
【0079】
ところで、逸走検出手段73は、上述した弾性体74及びキャスタ75に限定されるものではなく、たとえばキャスタ75に代えて球体を使用するなど、速度差や回転数比の変動から判断する種々の変形例が可能である。
また、搬送路にガイド部材を設置しておき、レーザー光線等を照射して所定の搬送路からはずれていないか監視する光学式や、近接センサ等で異常接近を検出することも可能であり、これら単独の他、複数を組み合わせてもよい。
【0080】
このようにして、エアパレット23の逸走を検出して緊急停止させることができるので、搬送中のキャスク2及び架台20がキャスク貯蔵建屋内に貯蔵されている他のキャスク2に接触したり、あるいは、キャスク貯蔵建屋内の構造部材等に接触するという事態を防止することができる。
【0081】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、下記のような効果を得られる。
請求項1に記載した発明によれば、ダイヤフラムを備えたエアパレットの着脱が可能なエアパレット装着手段として2箇所のエアパレット装着部を備え、略円筒形状のキャスクを架台上に縦置きに載置したまま固定するキャスク固定手段と、前記架台を床面に設置する架台設置手段として底面に設けた平坦な設置面とを備えたキャスク固定用架台と、前記エアパレット装着手段に装着され、圧縮ガスを噴出して浮力を発生させるエアパレットと、前記キャスク固定用架台に着脱可能に取り付けられ、駆動輪を前記床面に接地させる付勢手段と、走行駆動源となる走行モータとして圧縮空気で作動するエアモータと、走行方向を操作する操舵機構の操舵駆動源として圧縮空気で作動するエアモータとを備えた駆動装置と、前記キャスク固定用架台に着脱可能に連結され、前記エアパレットに供給する圧縮空気の供給源を搭載したエア供給台車と、前記エア供給台車と前記エアパレットとの間を連結する圧縮空気供給路に設けられたホースリールとを具備して構成したので、キャスク固定用架台やエア供給台車の旋回スペースが不要となる。
【0083】
このため、搬送路として確保するスペースを最小限に抑えることができるようになり、貯蔵スペースを有効利用して多数のキャスクを効率よく貯蔵することが可能になるので、キャスク貯蔵建屋の建設コスト削減に大きな効果を奏する。
また、駆動装置を着脱可能として複数または全てのキャスク固定用架台に共用できるようにしたので、貯蔵スペースの有効利用が可能になるだけでなく、トータルのコスト削減にも有効である。
さらに、主搬送路が長くなっても、牽引するエア供給台車から安定して圧縮空気を供給できるので、長いホースを引きずって移動することは不要となる。
【0084】
請求項2に記載した発明によれば、ダイヤフラムを備えたエアパレットの着脱が可能なエアパレット装着手段として2箇所のエアパレット装着部を備え、略円筒形状のキャスクを架台上に縦置きに載置したまま固定するキャスク固定手段と、前記架台を床面に設置する架台設置手段して底面に設けた平坦な設置面とを備えたキャスク固定用架台と、前記エアパレット装着手段に装着され、圧縮ガスを噴出して浮力を発生させるエアパレットと、前記キャスク固定用架台に着脱可能に取り付けられ、駆動輪を前記床面に接地させる付勢手段と、走行駆動源となる走行モータとして圧縮空気で作動するエアモータと、走行方向を操作する操舵機構の操舵駆動源として圧縮空気で作動するエアモータとを備えた駆動装置と、エア供給源から前記エアパレットに圧縮空気を供給するケーブルベア方式のエア供給主系統と、前記エア供給主系統の一端と前記エアパレットとの間を連結して前記エアパレットの移動に追従するエア供給補助系統と、を具備し、前記エア供給補助系統から前記走行駆動源及び前記操舵駆動源に圧縮空気を供給するように構成したので、キャスク固定用架台やエア供給台車の旋回スペースが不要となる。
【0085】
このため、搬送路として確保するスペースを最小限に抑えることができるようになり、貯蔵スペースを有効利用して多数のキャスクを効率よく貯蔵することが可能になるので、キャスク貯蔵建屋の建設コスト削減に大きな効果を奏する。
また、主搬送路が長くなっても、牽引するエア供給台車から安定して圧縮空気を供給できるので、長いホースを引きずって移動することは不要となる。
さらに、圧縮空気を供給するエアホースと共に電源や制御用のケーブルを駆動装置やキャスク固定用架台と接続することができるという利点もある。
【0086】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、主搬送路の一側面側にキャスク貯蔵エリアを設け、前記駆動装置が、キャスク固定用架台の前後の駆動輪にそれぞれ備えられ、前記駆動輪が回動可能に支持され、前記キャスク貯蔵エリアと反対側になる前記キャスク固定用架台の側面に着脱可能に取り付けられているので、貯蔵場所まで搬送した後には、駆動装置を方向転換させることなくそのまま後退させて次の搬送作業に使用することができる。このため、補助搬送路においても駆動装置の旋回スペースが不要となり、キャスクの貯蔵効率を増すことができる。
【0087】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、主搬送路の両側面にそれぞれキャスク貯蔵エリアを設け、前記駆動装置が、キャスク固定用架台の前後の駆動輪にそれぞれ備えられ、前記駆動輪が回動可能に支持され、前記架台の方向転換時には、前記駆動輪の接地をいったん解放した後に操舵してから再度接地させる旋回、あるいは、それぞれの駆動輪に異なる動作をさせる旋回を選択することができ、前記搬送路との直交方向における前記キャスク固定用架台の両側面となる2箇所の取付位置から選択した一箇所に着脱可能に取り付けられているので、主搬送路の左右に設けられている貯蔵場所まで搬送した後には、いずれの場合も駆動装置を方向転換させることなくそのまま後退させて次の搬送作業に使用することができる。このため、補助搬送路においても駆動装置の旋回スペースが不要となり、キャスクの貯蔵効率を増すことができる。また、主搬送路の両側に補助搬送路を設けたので、同じ貯蔵数であれば補助搬送路の移動距離が短くなった分だけ作業効率を増すことができる。
【0088】
請求項5に記載の発明は、請求項1、3または4のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、前記エア供給台車に搭載されるエア供給源をエンジン駆動の圧縮機としたので、電源コード等の接続が不要となって独立した搬送が可能となる。
【0089】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、所定の搬送路に進路判別手段を設けておき、前記キャスク固定用架台、前記駆動装置または前記キャスクの適所に設けた進路検出・判定手段が前記進路判別手段を検出すると共に実際の走行位置を判定して出力する制御信号に基づき、前記駆動装置の操舵機構を自動制御するように構成したので、キャスク固定用架台の自動搬送が可能となり、したがって、キャスクの近くで人手をかけて作業する時間を最小限に抑えることができる。
【0090】
請求項7に記載の発明は、請求項6記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、前記エアパレットの逸走検出手段を設け、該逸走検出手段の異常検出時には前記圧縮空気の供給を停止させるようにしたので、自動搬送中に逸走した場合であっても瞬時に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るエアパレットを用いたキャスク搬送システムの構成例を示す平面図である。
【図2】 キャスク固定用架台の一構成例を示す図で、(a)は平面図、(b)は立面図である。
【図3】 エアパレットの一構成例を示す断面切欠図である。
【図4】 架台を床面に沿って所定の貯蔵場所まで移動する状態を説明するための平面図であり、(a)は固定前の状態、(b)は固定した状態を示している。
【図5】 架台と床面との固定構造(ボルト固定)の詳細断面図である。
【図6】 図5に示した固定構造の変形例を示す図で、(a)は要部断面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図7】 キャスク固定用架台、駆動装置及びエア供給台車を連結して搬送する状態の平面図である。
【図8】 図7のキャスク固定用架台及び駆動装置を連結した状態を示す側面図である。
【図9】 駆動装置に係る構成例として、一つの駆動輪及び操舵軸部の構成を示す正面図である。
【図10】 図9の側面図であり、(a)は駆動輪がX軸方向へ直進する時の状態、(b)は(a)の状態から駆動輪を90度方向転換させた状態を示している。
【図11】 エア供給台車及びホースリールの一構成例を示す正面図である。
【図12】 第1の実施形態に係るエアパレットを用いたキャスク搬送システムについて、キャスクを所望の貯蔵場所に搬送して貯蔵する場合の動作を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の第2の実施形態としてケーブルベア方式による圧縮空気の供給構造例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)の縦断面図である。
【図14】 本発明の第3の実施形態に係るエアパレットを用いたキャスク搬送システムの構成例を示す平面図である。
【図15】 本発明の第4の実施形態に係る自動搬送の構成例を示すブロック図である。
【図16】 逸走検出手段の構成例を示す図である。
【図17】 一般的なキャスク貯蔵建屋の構造例を示す鳥瞰図である。
【符号の説明】
2 キャスク
10 主搬送路
11,11L,11R 補助搬送路
20 キャスク固定用架台
20a 設置面
21 固定ボルト
22 エアパレット装着部
23 エアパレット
24 ダイアフラム
30 駆動装置
33 付勢手段
35 走行モータ
40 操舵機構
44 操舵モータ
50 エア供給台車
55 ホースリール
60 エア供給主系統
61 ケーブルベア
65 エア供給補助系統
70 進路判別手段
71 走行位置検出手段
72 制御部
73 逸走検出手段
75 キャスタ
F 床面(搬送路面)
PA 圧縮空気

Claims (13)

  1. 核燃料集合体を収納するキャスクを載せたキャスク固定用架台を着脱可能なエアパレットにより床面より浮上させて搬送するエアパレットを用いたキャスク搬送システムであって、
    ダイヤフラムを備えたエアパレットの着脱が可能なエアパレット装着手段として2箇所のエアパレット装着部を備え、略円筒形状のキャスクを架台上に縦置きに載置したまま固定するキャスク固定手段と、前記架台を床面に設置する架台設置手段として底面に設けた平坦な設置面とを備えたキャスク固定用架台と、
    前記エアパレット装着手段に装着され、圧縮ガスを噴出して浮力を発生させるエアパレットと、
    前記キャスク固定用架台に着脱可能に取り付けられ、駆動輪を前記床面に接地させる付勢手段と、走行駆動源となる走行モータとして圧縮空気で作動するエアモータと、走行方向を操作する操舵機構の操舵駆動源として圧縮空気で作動するエアモータとを備えた駆動装置と、
    前記キャスク固定用架台に着脱可能に連結され、前記エアパレットに供給する圧縮空気の供給源を搭載したエア供給台車と、
    前記エア供給台車と前記エアパレットとの間を連結する圧縮空気供給路に設けられたホースリールと、
    を具備して構成したことを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  2. 核燃料集合体を収納するキャスクを載せたキャスク固定用架台を着脱可能なエアパレットにより床面より浮上させて搬送するエアパレットを用いたキャスク搬送システムであって、
    ダイヤフラムを備えたエアパレットの着脱が可能なエアパレット装着手段として2箇所のエアパレット装着部を備え、略円筒形状のキャスクを架台上に縦置きに載置したまま固定するキャスク固定手段と、前記架台を床面に設置する架台設置手段として底面に設けた平坦な設置面とを備えたキャスク固定用架台と、
    前記エアパレット装着手段に装着され、圧縮ガスを噴出して浮力を発生させるエアパレットと、
    前記キャスク固定用架台に着脱可能に取り付けられ、駆動輪を前記床面に接地させる付勢手段と、走行駆動源となる走行モータとして圧縮空気で作動するエアモータと、走行方向を操作する操舵機構の操舵駆動源として圧縮空気で作動するエアモータとを備えた駆動装置と、
    エア供給源から前記エアパレットに圧縮空気を供給するケーブルベア方式のエア供給主系統と、
    前記エア供給主系統の一端と前記エアパレットとの間を連結して前記エアパレットの移動に追従するエア供給補助系統と、
    を具備し、
    前記エア供給補助系統から前記走行駆動源及び前記操舵駆動源に圧縮空気を供給するように構成したことを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  3. 請求項1または2記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    主搬送路の一側面側にキャスク貯蔵エリアを設け、前記駆動装置が、キャスク固定用架台の前後の駆動輪にそれぞれ備えられ、前記駆動輪が回動可能に支持され、前記キャスク貯蔵エリアと反対側になる前記キャスク固定用架台の側面に着脱可能に取り付けられたことを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  4. 請求項1または2に記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    主搬送路の両側面にそれぞれキャスク貯蔵エリアを設け、前記駆動装置が、キャスク固定用架台の前後の駆動輪にそれぞれ備えられ、前記駆動輪が回動可能に支持され、前記架台の方向転換時には、前記駆動輪の接地をいったん解放した後に操舵してから再度接地させる旋回、あるいは、それぞれの駆動輪に異なる動作をさせる旋回を選択することができ、
    前記搬送路との直交方向における前記キャスク固定用架台の両側面となる2箇所の取付位置から選択した一箇所に着脱可能に取り付けられたことを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  5. 請求項1、3または4のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    前記エア供給台車に搭載されるエア供給源がエンジン駆動の圧縮機であることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    所定の搬送路に進路判別手段を設けておき、前記キャスク固定用架台、前記駆動装置または前記キャスクの適所に設けた進路検出・判定手段が前記進路判別手段を検出すると共に実際の走行位置を判定して出力する制御信号に基づき、前記駆動装置の操舵機構を自動制御するように構成したことを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  7. 請求項6記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    前記エアパレットの逸走検出手段を設け、該逸走検出手段の異常検出時には前記圧縮空気の供給を停止させることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    前記操舵機構の操作によって駆動輪の方向を進行方向へ操舵することにより、前記キャスク固定用架台の移動方向をX軸方向からY軸方向へ方向転換させることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    前記操舵機構の操作によって駆動輪の操舵及び駆動に異なる動作をさせて旋回することにより、前記キャスク固定用架台を方向転換させることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    前記キャスク固定用架台の4隅近傍には、床面に設けた4つ 1 組のネジ穴の位置に対応して、ボルト固定用の貫通穴が設けられていることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    キャスク貯蔵建屋内で前記キャスクの貯蔵位置となる床面には、前記キャスク固定用架台の四隅近傍に設けたボルト固定用の貫通穴に対応する4つ1組のネジ穴が穿設されていることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  12. 請求項1から9のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    キャスク貯蔵建屋内で前記キャスクの貯蔵位置となる床面に、前記キャスク固定用架台の側面に複数設けた固定用補助部材の貫通孔に対応するアンカー部材を埋設し、前記キャスク固定用架台が、前記アンカー部材のアンカー連結部材及び前記貫通孔に挿入したボルトのネジ部にねじ込んだ逆ネジナットを締め込んで前記床面に固定されることを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載のエアパレットを用いたキャスク搬送システムにおいて、
    キャスク貯蔵建屋内の主搬送路の左右に貯蔵場所を設けたことを特徴とするエアパレットを用いたキャスク搬送システム。
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