JP3697140B2 - 原子燃料貯蔵設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子燃料集合体を収納する原子燃料貯蔵容器(以下、「キャニスタ」と称する)を貯蔵する原子燃料貯蔵設備に係り、更に詳しくは、搬入したキャニスタを、走行クレーンを用いること無く、所定の貯蔵場所に移動することができる原子燃料貯蔵設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子炉で中性子照射された原子燃料は、ウランやプルトニウムなどの残留燃料の他に、核分裂生成物(FP)や超ウラン元素(TRU)を含んでいるので、放射線を発するとともに、崩壊熱によって発熱する。
【0003】
そのため、従来、原子炉から取出された原子燃料は、そのまま原子炉建屋内に設けられた燃料プールに貯蔵される。この燃料プールは、十分な量の水で満たされており、原子燃料から発生される放射線の一種である中性子を効果的に遮蔽することができる。
【0004】
また、この燃料プールは、水循環系を備えており、これによってプール内の水を循環させることにより、原子燃料から発生される崩壊熱を除去することができる。
【0005】
しかしながら、原子炉からは定期的(ほぼ年一回の割合で)に使用済の原子燃料が取り出される。一方、燃料プールの貯蔵容量も限られている。このために、最近、運転年数の長い原子炉においては、燃料プールが満杯になりつつある。
【0006】
そこで、原子炉建屋の外に原子燃料を貯蔵するための専用の建屋を設けて、そこに、燃料プールに貯蔵できなくなった分の原子燃料を貯蔵するようにしている。
【0007】
これは、原子炉から取り出された原子燃料を、所定の体数毎にキャニスタという鋼鉄製の容器に収納し、このキャニスタをそのまま貯蔵する方式の原子燃料貯蔵設備である。
【0008】
このような方式の原子燃料貯蔵設備は、水プールを必要とすること無く、気中にそのままキャニスタを貯蔵する。
【0009】
図8は、このような従来技術による原子燃料貯蔵設備の全体構成例を示す鳥瞰図である。
【0010】
また、図9は、図8に示す原子燃料貯蔵設備のA−A断面図である。
【0011】
すなわち、この原子燃料貯蔵設備は、コンクリートピット1内のコンクリート床9上に、所定の間隔でキャニスタ2を貯蔵する。
【0012】
キャニスタ2を所定の場所に移送する場合には、先ず、天井3に配置されたコンクリート蓋4を開く。そして、走行クレーン6によって搬入口7に搬入されたキャニスタ2を吊り上げ、その後、走行式クレーン台8をコンクリートピット1側に移動し、吊り上げているキャニスタ2をコンクリート床9上の所定の貯蔵位置の上まで移動した後に、キャニスタ2をコンクリート床9上に降ろす。
【0013】
このようにして、キャニスタ2を所定の貯蔵場所に移送した後に、コンクリート蓋4でコンクリートピット1の上部を覆うことによって、キャニスタ2の移送を完了する。
【0014】
キャニスタ2は、内部に収納している原子燃料からの崩壊熱によって発熱するが、この原子燃料貯蔵設備は、冷却空気入口10と、冷却空気出口11とを備えており、自然通風により冷却空気入口10から外気を冷却用空気として取り込み、この冷却用空気がキャニスタ2が貯蔵されているコンクリートピット1内を循環し、冷却空気出口11から抜け出る。これによって、キャニスタ2が冷却される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した原子燃料貯蔵設備では、以下のような問題がある。
【0016】
すなわち、キャニスタ2は、鋼鉄製であるのに加えて、内部に貯蔵した原子燃料からの放射線を遮蔽するための遮蔽体を備えている。遮蔽体には、鉛など重い金属が用いられるために、キャニスタ2自体の重量はきわめて重い。更に、内部に原子燃料を収納すると、その総重量は約100トンにも及ぶ。
【0017】
したがって、走行クレーン6および走行式クレーン台8には、このような約100トンにも及ぶ重量物を吊り上げ、かつ走行できるという高い性能が要求されるために、非常にコストがかかるという問題がある。
【0018】
また、キャニスタ2が貯蔵されているコンクリートピット1の天井3には、キャニスタ2の貯蔵場所に対応して、コンクリート蓋4を嵌め込むための穴を開けることから、天井3の構造が複雑となるばかりでなく、強度を確保するための補強部材も必要となることからコストがかかるとともに、漏水防止対策も必要となるという問題がある。
【0019】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、搬入されたキャニスタを、走行クレーンを用いることなく所定の貯蔵場所に移送できるようにし、もって、走行クレーンを不要とし、付帯設備を簡素化することによってコストダウンを図ることが可能な原子燃料貯蔵設備を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0021】
すなわち、請求項1の発明では、原子燃料集合体を収納する原子燃料貯蔵容器を搬入し、搬入された原子燃料貯蔵容器を所定の貯蔵場所まで移送し、移送された原子燃料貯蔵容器を所定の貯蔵場所に貯蔵する原子燃料貯蔵設備において、搬入された原子燃料貯蔵容器を載荷するパレットと、ガスを供給するガス供給手段と、載荷台及びガス膜形成手段を有する摩擦低減手段とを備える。ガス膜形成手段は、載荷台の下部に備えられ、ガス供給手段からガスが供給されると膨張することによって載荷台を上昇させるとともに、供給されたガスのうちの一部によって載荷台と載荷台が置かれている床面との間にガス膜を形成する。
そして、パレットを移送する場合には、支持架台によって床面から所定の高さに支持されたパレットと床面との間に載荷台を配置し、ガス膜形成手段によって載荷台を上昇させることによってパレットを載荷台上に載荷しながら上昇させるとともに、ガス膜を形成することによって、載荷台と床面との間の摩擦を低減させてパレットの移送を容易とする。
また、パレットが所定の貯蔵場所まで移送された場合には、ガス供給手段からガス膜形成手段へのガスの供給を停止することによって、載荷台の載荷面の高さを所定の高さ以下に下降させる一方、パレットが支持架台によって所定の高さにおいて支持されるようにすることによって載荷台とパレットとが分離される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0029】
なお、以下の各実施の形態の説明に用いる図中の符号は、図8および図9と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
【0030】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1から図3を用いて説明する。
【0031】
図1は、第1の実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の全体構成の一例を示す図であり、図1(a)は断面図、図1(b)はコンクリート床9に穿孔された複数の貫通穴15の分布を示す平面図である。
【0032】
すなわち、本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備は、図8および図9に示す従来技術による原子燃料貯蔵設備からコンクリート蓋4、走行クレーン6、走行式クレーン台8を省略するとともに、コンプレッサ13、空気パイプ14、貫通穴15、開閉弁19、移送路20を付加した構成としている。
【0033】
コンプレッサ13は、原子燃料貯蔵設備内において、キャニスタ2を移送する場合には、圧縮空気Cを空気パイプ14側に排出する。
【0034】
空気パイプ14は、コンプレッサ13から排出された圧縮空気Cの流通経路であり、貫通穴15と空間的に接続している。また、開閉弁19が開状態のときには、冷却空気入口10から取り込まれた外気Aの一部が、開閉弁19を介して流入する。
【0035】
貫通穴15は、図1(b)に示すように、コンクリートピット1、搬入口7、移送路20のコンクリート床9の床面に亘って、床面に対してほぼ直角に、所定の間隔で穿孔された複数の穴であり、コンプレッサ13によって空気パイプ14に排出された圧縮空気C、または冷却空気入口10から取り込まれ開閉弁19を介して空気パイプ14に導入された外気が、この貫通穴15を介してコンクリートピット1側に排出されるようにしている。
【0036】
開閉弁19は、図2(a)に示すように開状態のときには、冷却空気入口10によって取り込まれた外気Aの一部が、空気パイプ14側に導入されるようにする。一方、図2(b)に示すように開閉弁19が閉状態のときには、冷却空気入口10によって取り込まれた外気Aが、空気パイプ14側に導入されないようにしている。
【0037】
移送路20は、搬入口7に搬入されたキャニスタ2をコンクリートピット1側に移送するための通路である。
【0038】
また、搬入口7から搬入されたキャニスタ2は、パレット21の上に載荷するようにしている。このパレット21は、貫通穴15を介して圧縮空気Cが下部側から上部側に向かって排出された場合に、排出された圧縮空気Cから浮力を受けやすいように、キャニスタ2よりも外径が大きい平板形状としている。これによって、パレット21は、貫通穴15から排出される圧縮空気Cによって、キャニスタ2を載荷したパレット21を押進または牽引により移送することが可能となる程度の浮力が与えられるようにしている。
【0039】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の作用について図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0040】
キャニスタ2は搬入口7から原子燃料貯蔵設備に搬入される(S1)。この搬入は、図示しない小型のクレーンを用いて吊下げられたキャニスタ2が、搬入口7から吊下げられることによって行われる。なお、搬入口7のコンクリート床9にはパレット21が配置されており、キャニスタ2は、このパレット21の上に載荷される。
【0041】
次に、コンプレッサ13が起動され、コンプレッサ13から空気パイプ14側に圧縮空気Cが排出される(S2)。
【0042】
また、このとき、開閉弁19が閉じられ(S3)、冷却空気入口10から取り込まれた外気Aは、空気パイプ14側には導入されず、コンクリートピット1側に導入される。
【0043】
これによって、コンプレッサ13から空気パイプ14側に排出された圧縮空気Cが、貫通穴15を介してコンクリート床9の下部側から上部側に効率よく排出される(S4)。このようにコンクリート床9の一面に亘って設けられた貫通穴15から圧縮空気Cが排出されることによって、コンクリート床9に配置されているパレット21は、この圧縮空気Cから浮力を受ける。
【0044】
これによって、パレット21を押進または牽引することによってパレット21上のキャニスタ2をコンクリート床9上で移動させることが容易になり、キャニスタ2は、押進または牽引によって搬入口7から移送路20を介してコンクリートピット1における所定の貯蔵場所に容易に移送される(S5)。
【0045】
移送が完了すると、コンプレッサ13を停止することによって、圧縮空気Cの供給が停止される(S6)。
【0046】
更に、開閉弁19を開状態とする(S7)ことによって、冷却空気入口10から取り込まれた外気Aは、コンクリートピット1側と空気パイプ14側との両側に導入される。
【0047】
コンクリートピット1側に導入された外気Aは、コンクリートピット1内を冷却空気出口11側に向かって流れることによって、キャニスタ2が冷却される。また、空気パイプ14側に導入された外気Aは、貫通穴15を介して、上昇流としてコンクリートピット1側に排出され、キャニスタ2の下部から上部に向かって流れることによって、キャニスタ2が冷却される。
【0048】
すなわち、これら2方向の外気Aの流れによって、コンクリートピット1内に貯蔵されているキャニスタ2は効率的に冷却される。
【0050】
上述したように、本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備においては、上記のような作用により、圧縮空気Cによってパレット21側に浮力を与えることにより、キャニスタ2を載荷したパレット21を、コンクリート床9の上に沿って所定の貯蔵場所まで容易に移送することができる。
【0051】
これによって、大型の走行クレーン6や走行式クレーン台8が不要となる。また、コンクリート蓋4も不要となることから、天井3にコンクリート蓋4を嵌め合わせるための穴も不要となり、天井3からコンクリートピット1への水漏れ対策や、天井3の強度を維持するための特別な補強策も不要となる。
【0052】
その結果、構成を簡素化し、コスト的に優れた原子燃料貯蔵設備を実現することが可能となる。
【0053】
更に、本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備は、貯蔵されているキャニスタ2を冷却する冷却風である外気Aを、水平方向と垂直方向との2方向から流すことができる。
【0054】
これによって、貯蔵されているキャニスタ2を、効率的に冷却することが可能となる。
【0055】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図4から図7を用いて説明する。
【0056】
図4は、第2の実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の全体構成の一例を示す図であり、図4(a)は断面図、図4(b)はキャニスタ2の移送経路を示す平面図である。
【0057】
すなわち、本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備は、図8および図9に示す従来技術による原子燃料貯蔵設備からコンクリート蓋4、走行クレーン6、走行式クレーン台8を省略するとともに、移送路20、パレット支持台23、床下通風路24、支持架台25を付加した構成としている。更に、キャニスタ2の移送手段として、エアーキャスタ28を用いている。
【0058】
コンクリートピット1のコンクリート床9には、パレット支持台23を固定している。このパレット支持台23は、パレット21を嵌め込む溝を備えており、ここにパレット21が嵌め込まれることによって、キャニスタ2が所定の貯蔵場所に貯蔵されるようにしている。
【0059】
床下通風路24は、冷却空気入口10から取り込まれた外気Aの一部が導入されるようにしている。この床下通風路24の上部には、開口部22を備えており、この開口部22からコンクリートピット1側に通風する外気Aによって、キャニスタ2の下部を冷却するようにしている。
【0060】
また、搬入口7には、支持架台25を備えている。支持架台25は、上部にパレット21を載荷する。そして、キャニスタ2を搬入口7に搬入する場合には、図示しない小型クレーン等を用いて、キャニスタ2を搬入口7から吊り下ろし、支持架台25に載荷されたパレット21の上にキャニスタ2を載せるようにする。
【0061】
エアーキャスタ28は、支持架台25上のパレット21に載荷されたキャニスタ2を、移送路20を経由してコンクリートピット1内の所定の貯蔵場所まで移送する移送手段である。
【0062】
このエアーキャスタ28は、図5に示すように、支持パッド29とテーブル30とキャスターバック31と圧縮ガス供給ライン32とを備えている。
【0063】
支持パッド29は、図5(a)に示すように、キャスターバック31に圧縮ガスが供給されていない場合においても、テーブル30の重量によってキャスターバック31がつぶれることが無いように、テーブル30と基盤33との間の距離を確保する。
【0064】
テーブル30は、パレット21を載荷する台である。
【0065】
キャスターバック31は、図5(b)に示すように、圧縮ガス供給ライン32より圧縮ガスの供給を受けると膨張し、これによって、支持パッド29が基盤33から離れるようにしている。キャスターバック31に、更に圧縮ガスが供給されると、キャスターバック31の容積を超える分の圧縮ガスが、キャスターバック31の内側に流出し、圧力チャンバ34を形成する。更に圧縮ガス供給ライン32から圧縮ガスが供給されると圧力チャンバ34内の圧力が更に上昇し、エアーキャスタ28を上に押し上げる力(浮力)が強くなる。
【0066】
圧力チャンバ34内の圧力がエアーキャスタ28を持ち上げる状態になったとき、図5(c)に示すように、エアーキャスタ28が浮上し、圧力チャンバ34内の圧縮ガスは、図中矢印で示すように、キャスターバック31の下部から均等に逃げて行く。
【0067】
このようにエアーキャスタ28が浮上した状態では、キャスターバック31と基盤33との摩擦係数は著しく小さく(摩擦係数0.003程度)なり、エアーキャスタ28を自在に動かすことができるようにしている。
【0068】
次に、搬入口7に搬入されたキャニスタ2を、エアーキャスタ28によって移送する方法について、図6を用いて説明する。
【0069】
搬入口7の支持架台25に載荷されたパレット21上に、小型クレーン等を用いてキャニスタ2を吊り下げ(1)、パレット21の下に、キャスターバック31のエアーを抜いた状態でエアーキャスタ28を入れる(2)。なお、支持架台25のフレーム間の内径は、エアーキャスタ28の外径よりも大きく、フレーム間からエアーキャスタ28を入れることができるようにしている。
【0070】
そして、圧縮ガス供給ライン32を起動して、キャスターバック31に圧縮ガスを供給し、キャスターバック31が膨張することにより支持架台25からキャニスタ2を載荷したパレット21を持ち上げるとともに、エアーキャスタ28が浮上するようにする(3)。
【0071】
このように、キャニスタ2を載荷したパレット21を、テーブル30に載せたエアーキャスタ28を押進または牽引により支持架台25から取り出し、コンクリートピット1側に移送する(4)。
【0072】
そして、コンクリートピット1に設けられたパレット支持台23までキャニスタ2を移送し(5)、所定の貯蔵場所において圧縮ガス供給ライン32を停止して、更にキャスターバック31内のガスを抜く。これによって、テーブル30が下降し、テーブル30に載荷されていたパレット21がパレット支持台23上に配置するようにしている(6)。
【0073】
そして、エアーキャスタ28を、パレット支持台23の下から取り除き搬入口7の支持架台25の下に戻す(7)。
【0074】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の作用について図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0075】
まず、搬入口7の支持架台25に載荷されたパレット21上に、小型クレーン等を用いてキャニスタ2が吊り下げられる。これによって、キャニスタ2が原子燃料貯蔵設備に搬入される(S11)。
【0076】
次に、支持架台25のフレームの間から、キャスターバック31のエアーを抜いた状態でエアーキャスタ28が挿入されることによって、パレット21の下に配置される(S12)。なお、この工程はステップS11より前に行ってもよい。
【0077】
そして、圧縮ガス供給ライン32を起動することによって、キャスターバック31に圧縮ガスが供給される。これによって、キャスターバック31が膨張し、キャニスタ2を載荷したパレット21が、エアーキャスタ28によって持ち上げられる(S13)。
【0078】
キャスターバック31に更に圧縮ガスが供給されることによって、エアーキャスタ28が浮上し、キャニスタ2を載荷したパレット21をテーブル30に載せたエアーキャスタ28が押進または牽引によって移送できるようになる(S14)。
【0079】
このエアーキャスタ28を押進または牽引することによって、パレット21に載荷されたキャニスタ2は、支持架台25から、移送路20を経由してコンクリートピット1側に移送される。さらに、キャニスタ2は、パレット支持台23が設けられている所定の貯蔵場所まで移送される(S15)。
【0080】
そして、その所定の貯蔵場所において、圧縮ガス供給ライン32を停止させて、更にキャスターバック31内のガスを抜くことによって、テーブル30が下降し、テーブル30に載荷されていたパレット21がパレット支持台23上に配置される。これによって、キャニスタ2の所定の貯蔵場所への移送が完了する(S16)。
【0081】
このようにして、所定の貯蔵場所に貯蔵されたキャニスタ2は、その側面部及び上部が、冷却空気入口10からコンクリートピット1側に導入された外気Aによって冷却される。一方、キャニスタ2の底部は、冷却空気入口10から床下通風路24側に導入された外気Aによって冷却される。
【0082】
その後、キャスターバック31内のガスが抜かれたエアーキャスタ28は、パレット支持台23の下から取り除かれ、搬入口7の支持架台25の下に戻される(S17)。
【0083】
なお、本明細書において摩擦低減手段はエアーキャスタ28に、載荷台はテーブル30に、ガス膜形成手段はキャスターバック31にそれぞれ相当する。
【0084】
上述したように、本実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備においては、上記のような作用により、エアーキャスタ28を用いることにより、キャニスタ2を載荷したパレット21を、所定の貯蔵場所まで容易に移送することができる。
【0085】
また、貯蔵されたキャニスタ2の、側面部、上部、底部をそれぞれ冷却することができる。
【0086】
これによって、第1の実施の形態と同様の効果を奏することが可能となる。
【0087】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、搬入したキャニスタを、走行クレーンを用いることなく所定の貯蔵場所に移送することができる。
【0089】
以上により、走行クレーンを不要とし、付帯設備を簡素化することが可能となり、もって、コストダウンを図ることが可能な原子燃料貯蔵設備を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の全体構成の一例を示す図。
【図2】開閉弁の状態と外気の流れとの関係を説明する模式図。
【図3】第1の実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の作用を示すフローチャート。
【図4】第2の実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の全体構成の一例を示す図。
【図5】エアーキャスタのメカニズムを説明するための模式図。
【図6】エアーキャスタによるキャニスタの移送手順を説明するための模式図。
【図7】第2の実施の形態に係る原子燃料貯蔵設備の作用を示すフローチャート。
【図8】従来技術による原子燃料貯蔵設備の全体構成例を示す鳥瞰図。
【図9】図8に示す原子燃料貯蔵設備のA−A断面図。
【符号の説明】
1…コンクリートピット、
2…キャニスタ、
3…天井、
4…コンクリート蓋、
6…走行クレーン、
7…搬入口、
8…走行式クレーン台、
9…コンクリート床、
10…冷却空気入口、
11…冷却空気出口、
13…コンプレッサ、
14…空気パイプ、
15…貫通穴、
19…開閉弁、
20…移送路、
21…パレット、
22…開口部、
23…パレット支持台、
24…床下通風路、
25…支持架台、
28…エアーキャスタ、
29…支持パッド、
30…テーブル、
31…キャスターバック、
32…圧縮ガス供給ライン、
33…基盤、
34…圧力チャンバ。

Claims (1)

  1. 原子燃料集合体を収納する原子燃料貯蔵容器を搬入し、前記搬入された原子燃料貯蔵容器を所定の貯蔵場所まで移送し、前記移送された原子燃料貯蔵容器を前記所定の貯蔵場所に貯蔵する原子燃料貯蔵設備において、
    前記搬入された原子燃料貯蔵容器を載荷するパレットと、
    ガスを供給するガス供給手段と、
    載荷台と、前記載荷台の下部に備えられ、前記ガス供給手段からガスが供給されると膨張することによって前記載荷台を上昇させるとともに、前記供給されたガスのうちの一部によって前記載荷台と前記載荷台が置かれている床面との間にガス膜を形成するガス膜形成手段とを備えた摩擦低減手段とを備え、
    前記パレットを移送する場合に、支持架台によって前記床面から所定の高さに支持されたパレットと前記床面との間に前記載荷台を配置し、前記ガス膜形成手段によって前記載荷台を上昇させることによって前記パレットを前記載荷台上に載荷しながら上昇させるとともに、前記ガス膜を形成することによって、前記載荷台と前記床面との間の摩擦を低減させて前記パレットの移送を容易とし、
    前記パレットが前記所定の貯蔵場所まで移送された場合に、前記ガス供給手段から前記ガス膜形成手段へのガスの供給を停止することによって、前記載荷台の載荷面の高さを前記所定の高さ以下に下降させる一方、前記パレットが支持架台によって所定の高さにおいて支持されるようにすることによって前記載荷台と前記パレットとが分離されるようにした
    ことを特徴とする原子燃料貯蔵設備。
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