JP2972181B1 - 空気圧浮上式移動装置用走行装置 - Google Patents

空気圧浮上式移動装置用走行装置

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JP2972181B1
JP2972181B1 JP13704898A JP13704898A JP2972181B1 JP 2972181 B1 JP2972181 B1 JP 2972181B1 JP 13704898 A JP13704898 A JP 13704898A JP 13704898 A JP13704898 A JP 13704898A JP 2972181 B1 JP2972181 B1 JP 2972181B1
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勉 羽場
秀雄 階戸
充 松下
善藏 野々村
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Abstract

【要約】 【課題】 重量物を移動させる移動装置においては、移
動装置の変形や床面のうねり等によって車輪に片当りを
生じるので、車輪寿命が短く、安定した移動が困難にな
る。 【解決手段】 移動装置Mの下部に複数個の走行装置N
1 を設け、この走行装置N1 に、移動装置Mに設けた支
持部材11と、この支持部材11に支持する車軸13に
設けた車輪R1 とを設け、この車輪R1 の軸方向外径部
にクラウニングCを施すことにより、このクラウニング
Cで車輪R1 を床面Gのうねり等に応じた接地位置で接
するように走行させて、車輪R1 の片当りによる偏荷重
を受けることなく走行させることができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、例え
ば建造物や船舶等の搬送台車等の重量物を移動させるた
めの空気圧浮上式移動装置における走行装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、重量物を移動させる移動装置とし
て空気圧を利用した装置が提案されており、例えば、特
開昭59−8570号公報に記載された搬送台車があ
る。この搬送台車は、空気袋から噴射させた圧縮空気に
よって台車と地上間に空気層を形成し、この空気層で浮
上させた状態で台車を正確な位置へ移動させて位置決め
をしようとしている。
【0003】しかし、この場合、前記建造物や搬送台車
等の重量物(以下、総称して「重量物」という)の一定
範囲内での位置合わせには利用できても、重量物を地上
面や床面等(以下、総称して「床面」という)の上であ
る程度の距離を移動させることができるものではない。
【0004】また、他の従来技術として、例えば、特開
昭62−46758号公報に記載された搬送台車があ
り、この搬送台車では、テーブルの下面に四組のドーナ
ツ型トラスバックを配設し、このトラスバックに空気圧
を作用させることにより台車を浮上させ、この状態で車
輪によって移動させようとしている。しかし、このよう
にテーブルの下面に配設した四組のドーナツ型トラスバ
ックのみで浮上させることができる台車重量には限界が
あるとともに、非常に高圧な空気が必要であり、また、
重量分布のアンバランスによって安定した浮上が望めな
いおそれがある。
【0005】そこで、本出願人が、大重量の重量物を移
動させることができる移動装置として、空気圧で移動装
置全体を浮上させ、その状態で車輪により走行させる移
動装置を発明して先に出願した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな非常に大重量の重量物を搬送する空気圧浮上式移動
装置の場合、空気圧で移動装置全体を浮上させる構成で
あるため、自重を抑えなければならないので剛体とする
ことが困難であり、図8の移動装置における載置台(台
枠)の変形を示す模式図のように、重量物Wを載せると
車輪R間で載置台Bに撓み等を生じる場合があり、載置
台Bの変形によっては、車輪Rが傾いた状態で接地して
片当りを生じてしまうおそれがある。
【0007】このことは、車輪Rで支持する重量や位置
によっても異なるが、特に、床面積の広い重量物を移動
させる移動装置の場合、移動装置が大型化してしまうの
で載置台Bの変形量も大きくなり、この変形によって車
輪接地位置が変化して車輪Rのあらゆる位置で片当りを
生じるおそれがある。また、このような車輪Rの片当り
は、路面のうねりや傷み等によっても生じてしまう。
【0008】このような片当りを生じると、車輪Rの早
期摩耗や傷み等を生じるおそれがあり、特に、この出願
に係る発明の対象とする空気圧浮上式移動装置の走行装
置は大重量を支持するために必然的に車輪幅が広くなる
ので、この車輪Rの片当りに対して十分な対策が必要と
なる。
【0009】また、載置台B(台枠)の変形によっては
車輪間距離Lに変化量ΔLを生じる場合もあり、この変
化量ΔLを吸収できるような対策も必要となる場合があ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決
するために、この出願に係る発明は、周囲に設けたシー
ル部材でシールした移動装置下部の空間に空気圧を作用
させて移動装置全体を床面から所定量浮上させ、この状
態で移動装置全体の一部重量(例えば、移動装置全体の
5〜10%程度)を支持して移動装置を移動させる空気
圧浮上式移動装置用走行装置であって、前記移動装置の
下部に複数個の走行装置を設け、該走行装置に、移動装
置に設けた支持部材と、該支持部材に支持される車軸を
有する車輪と、該車輪が床面に片当りしない片当り防止
手段とを設け、該片当り防止手段を、車輪を車軸の外周
に設けた内輪と、該内輪の外周に設けた外輪とで形成
し、該内輪と外輪との間に球面座を形成するとともに、
動力を伝達する動力伝達手段を設けて構成し、該動力伝
達手段を、球面座を形成した内輪と外輪とに内歯又は外
歯のいずれかを形成して車輪動力を伝達する歯車機構で
構成し、該外歯にクラウニングを施している。このよう
に車輪が床面に片当りしない片当り防止手段を設けるこ
とにより、移動装置の下面に空気圧を作用させて移動装
置を浮上した状態で走行させても、車輪が床面のうねり
等に応じて接して走行させることができる。したがっ
て、車輪の片当りによる偏荷重を受けることがなく、安
定した走行装置を構成することができる。また、片当り
防止手段を、車輪を内輪と外輪とで形成してこれらの間
に球面座を形成するとともに、動力を伝達する動力伝達
手段を設けて構成しているので、床面のうねりや傾き等
に追随するように車輪の外輪が球面座で摺動して車輪が
傾き、車輪に片当りを生じることなく安定した移動装置
の移動ができる。このように球面座で摺動しても、動力
伝達手段で車輪は駆動される。さらに、この場合の動力
伝達手段を、球面座に設けた内歯と外歯からなる歯車機
構で構成し、該外歯にクラウニングを施しているので、
大トルクを伝達できる動力伝達手段を容易に形成するこ
とができる。
【0011】また、前記片当り防止手段として、車輪の
軸方向外径部にクラウニングを施してもよい。このクラ
ウニングとしては、車輪幅方向中心線に対して左右対称
形であれば、支持軸の両端で均等に支持することができ
る。また、このクラウニングを車輪幅方向中心線上の支
持軸軸心を中心点とする円弧で形成すれば、常に、支持
軸の両支持部でほぼ均等な荷重を支持することができ
る。但し、このクラウニング中心点は限定されるもので
はない。このように車輪の軸方向外径にクラウニングを
施すことにより、移動装置の下面に空気圧を作用させて
移動装置を浮上した状態で走行させても、車輪のクラウ
ニングによって床面のうねり等に応じた接地位置で接し
て走行させることができる。したがって、車輪の片当り
による偏荷重を受けることがなく、安定した走行装置を
構成することができる。
【0012】
【0013】
【0014】また、周囲に設けたシール部材でシールし
た移動装置下部の空間に空気圧を作用させて移動装置全
体を床面から所定量浮上させ、この状態で移動装置全体
の一部重量を支持して移動装置を移動させる空気圧浮上
式移動装置用走行装置であって、前記移動装置の下部に
複数個の走行装置を設け、該走行装置に、移動装置に設
けた支持部材と、該支持部材に支持する車軸を有する車
輪と、該車輪が床面に片当りしない片当り防止手段とを
設け、該片当り防止手段を、支持部材を車軸支持部材と
移動装置側に固定した固定部材とで形成するとともに、
該車軸支持部材と固定部材との間に、車輪軸方向に湾曲
する円筒受け座を形成して構成してもよい。これによ
、床面のうねりや傾き等に追随するように車輪軸方向
に湾曲する円筒受け座が傾倒するので、車輪に片当りを
生じることなく安定して移動装置を移動させることがで
きる。
【0015】
【0016】また、周囲に設けたシール部材でシールし
た移動装置下部の空間に空気圧を作用させて移動装置全
体を床面から所定量浮上させ、この状態で移動装置全体
の一部重量を支持して移動装置を移動させる空気圧浮上
式移動装置用走行装置であって、前記移動装置の下部に
複数個の走行装置を設け、該走行装置に、移動装置に設
けた支持部材と、該支持部材に支持する車軸を有する車
輪と、該車輪が床面に片当りしない片当り防止手段とを
設け、該片当り防止手段を、支持部材を、車軸支持部材
と該車軸支持部材を移動装置に保持する保持部材とで形
成し、該車輪支持部材と保持部材との間に車輪支持部材
を弾性支持する弾性部材を設けて構成し、該弾性部材
を、車輪中心線上の車軸中心を中心とする放射線上の
前記車輪支持部材と保持部材との間の車輪中心からほぼ
等位置となるように傾いて設けるとともに、該弾性部材
の取付中心を、車軸中心よりも下方に位置させてもよ
い。この場合でも、床面のうねりや傾き等に追随するよ
うに弾性部材が変形して車輪支持部材を傾倒させるの
で、車輪に片当りを生じることなく安定して移動装置を
移動させることができる。この弾性部材としては、移動
装置の所定荷重を支持した状態で床面のうねり等に追従
して車輪を所定の弾性で支持して傾倒させることができ
る部材であればよく、具体的には、所定の弾性を有する
ゴム等によって達成される。また、弾性部材の取付中
を、車輪軸心線と直交する車輪幅中心線上に位置させて
いるので、移動装置荷重を安定して支持することができ
る。
【0017】
【0018】この移動装置と支持部材との間にスライド
軸受を設けるとともに、該支持部材に車輪軸方向の移動
を拘束する軸方向拘束手段を設ければ、走行装置を支持
する移動装置の変形等による車輪支持間距離の変化を吸
収することができる。
【0019】また、車軸を支持する支持部材に車輪を駆
動する駆動機を設けるとともに、該支持部材に車輪を操
舵する操舵機を設ければ、片当りを生じることなく任意
の方向に自走可能な空気圧浮上式移動装置用走行装置を
構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この出願に係る発明の一実
施形態を図面に基づいて説明する。図1はこの出願に係
る発明の空気圧浮上式移動装置用走行装置を用いる空気
圧浮上式移動装置の一例を示す断面図である。この例で
は、ディーゼルエンジンや車両等の重量物Wを移動させ
る空気圧浮上式移動装置Mを示している。
【0021】図示するように、この移動装置Mは、強度
部材を組合せて所定の剛性を有する台枠1を形成し、こ
の台枠1の上部に重量物載置台Bを設けるとともに、重
量物載置台Bの周囲に台枠1を覆うような周壁2を設
け、この周壁2の下部周囲から床面Gへ向けて、内空間
iの圧縮空気が外部へ漏れるのを防止するための空気シ
ール3を設けることにより、内空間iからの空気漏れを
防止するように形成されている。
【0022】この移動装置Mの所定位置には、内空間i
に所定圧の空気を供給するためのエアブロア4が設けら
れており、このエアブロア4で内空間iに圧縮空気を供
給して内空間i内を所定の空気圧(例えば、約0.3kg
f/cm2 )にすることにより移動装置M全体が所定量浮上
するように構成されている。
【0023】そして、この台枠1の所定位置に、移動時
に移動装置M全体の内の所定重量を支持する車輪Rを具
備した走行装置Nが設けられている。この走行装置N
は、前記エアブロア4で内空間iを所定圧にして移動装
置Mを所定量浮上させて移動させる時に、車輪Rで移動
装置Mの所定重量を支持した状態で走行させることがで
きるように構成されている。そのため、この車輪Rは、
移動装置Mが浮上した状態で床面Gへ接地させることが
できるように構成されており、例えば、ジャッキ等によ
って昇降可能なように構成されている。
【0024】以下、このような移動装置Mに設けられる
この出願に係る発明の走行装置Nを詳細に説明する。な
お、移動装置Mに設けられる走行装置Nには駆動輪と従
動輪とがあるが、以下の説明では全て駆動輪を例に説明
する。
【0025】図2はこの出願に係る発明の空気圧浮上式
移動装置用走行装置の第1実施形態を示す図面であり、
(a) は正面図、(b) は側面図、(c) は中央縦断面図であ
る。
【0026】図示するように、この走行装置N1 は、台
枠1の下部に設けられた支持部材11と、この支持部材
11に軸受12を介して支持された車軸13と、この車
軸13に設けられた車輪R1 と、車軸13を駆動するた
めの駆動機Tとで構成されている。車輪R1 の表面は硬
質ゴムで形成されている。
【0027】前記支持部材11は、台枠1との間に設け
られたスライドパッド軸受14(平面内で滑ることがで
きる軸受であり、例えば、プラスチック軸受等)を介し
て設けられている。この係止部材15と支持部材11と
の間には、支持部材11の軸方向移動を拘束する軸方向
拘束手段たる弾性体16が設けられており、この弾性体
16によって支持部材11の軸方向移動を抑止するよう
に弾性支持されている。この実施形態では、支持部材1
1と台枠1との間にスライドパッド軸受14を設けて車
輪支持間距離の変化を吸収しようとしているが、車輪支
持間距離が変化しても走行機能に影響しない場合にはス
ライドパッド軸受14を設けなくてもよい。
【0028】そして、この支持部材11に支持された車
軸13に設けられた車輪R1 には、軸方向外径部に片当
り防止手段たるクラウニングCが施されており、この実
施形態では、車輪R1 の中心線に対して左右対称形とな
るように湾曲したクラウニングCが施されている。この
クラウニングCを車輪中心線上の車軸中心に中心点を有
する円弧で形成すると、常に車軸中心に負荷が作用する
ようにできる。この実施形態では、クラウニング円弧中
心を車輪中心線上に位置させているが、このクラウニン
グ円弧中心は車軸中心に限られるものではない。
【0029】前記駆動機Tは、支持部材11に取付けら
れた取付ベース17に設けられており、車軸13とスプ
ライン継手18で連結された減速機19とモータ20と
で構成され、モータ20の駆動力を減速機19で所定速
度まで減速して車軸13を駆動するように構成されてい
る。
【0030】以上のように構成された第1実施形態の走
行装置N1 により、内空間i(図1)に所定の空気圧を
作用させて所定量浮上させた移動装置Mを移動させる場
合を説明する。
【0031】移動装置Mを所定量浮上させた状態で走行
装置N1 の車輪R1 を床面Gに接地させ、移動装置Mを
安定して移動させることができる程度の重量(例えば、
移動装置全体の5〜10%程度)を車輪R1 で支持す
る。
【0032】この状態で駆動機Tのモータ20を駆動し
て車輪R1 を駆動すると、この車輪R1 の駆動力によっ
て移動装置Mが所定方向に移動させられる。
【0033】この時、床面Gに傾きα(図面上誇張して
記載)やうねり等があったとしても、車輪外径部のクラ
ウニングCによって車輪R1 の接面位置が変化するのみ
で車輪R1 には偏荷重を作用させることがないので、常
に安定支持した状態で走行させることができる。この走
行時に複数の走行装置N1 を独立的に制御すれば、移動
装置Mの方向制御を容易に行うことができる。
【0034】図3はこの出願に係る発明の空気圧浮上式
移動装置用走行装置の第2実施形態を示す図面であり、
(a) は側面図、(b) は中央縦断面図、(c) は(b) に示す
A−A断面図、(d) は(c) に示すB−B矢視図である。
なお、前記第1実施形態と同一の構成には同一符号を付
して、その説明は省略する。
【0035】図示するように、この第2実施形態の走行
装置N2 は、支持部材21に設けられた車輪R2 が内輪
22と外輪23とから構成されており、この内輪22と
外輪23との間に球面座24が形成されている。そし
て、この球面座24には、内輪22から外輪23に動力
を伝達するための動力伝達手段たる歯車機構25が設け
られており、内輪22と外輪23とに内歯25a又は外
歯25bのいずれか形成される。この外歯25bには、
球面座24における変位を吸収しながら動力を伝達でき
るようにクラウニングC2 が施されるとともに、内歯2
5aの歯幅よりも狭くなるようなクリアランスVが設け
られている。この外輪23の表面には所定厚の硬質ゴム
が設けられている。
【0036】なお、この第2実施形態では、動力伝達手
段を車輪R2 の内輪22と外輪23との間に設けた歯車
機構25で構成しているが、この動力伝達手段は球面座
24における変位を受けても動力を伝達できる構成であ
ればよく、この実施形態に限定されるものではない。
【0037】このように構成された第2実施形態の走行
装置N2 によれば、車輪R2 を床面Gに接地させて駆動
機Tで車輪R2 を駆動すると、この車輪R2 の駆動力に
よって移動装置Mが所定方向に移動させられる。この時
の床面Gの傾きαやうねり等は、車輪R2 の内輪22と
外輪23との間に形成された球面座24の変位によって
吸収される。また、移動時の車輪動力は、内輪22と外
輪23との間に形成された歯車機構25によって伝達さ
れ、球面座24の変位はクリアランスVによって吸収さ
れる。したがって、この第2実施形態においても、車輪
2 に偏荷重を作用させることなく、常に安定支持した
状態で走行させることができる。
【0038】図4はこの出願に係る発明の空気圧浮上式
移動装置用走行装置の第3実施形態を示す図面であり、
(a) は側面図、(b) は中央縦断面図である。なお、この
実施形態でも前記第1実施形態と同一の構成には同一符
号を付して、その説明は省略する。
【0039】図示するように、この第3実施形態の走行
装置N3 では、支持部材31が、車軸支持部材32と固
定部材33とで形成されるとともに、この車軸支持部材
32と固定部材33との間に、車輪軸方向に湾曲する円
筒受け座34が形成されている。この円筒受け座34の
中央部には、車軸支持部材32の調心機能を保つための
保持リング35が設けられている。なお、この車輪R3
の表面にも所定厚の硬質ゴムが設けられている。
【0040】この第3実施形態によれば、床面Gのうね
りや傾き等に応じて車軸13を支持する車軸支持部材3
2が傾斜するように円筒受け座34で回動して車軸13
を傾斜させる。この時、保持リング35は変形して円筒
受け座34の回動を妨げることはなく、車輪R3 が床面
Gと接するように変形する。したがって、車輪R3 に片
当りを生じることなく移動装置Mの荷重を支持して移動
させることができる。
【0041】図5はこの出願に係る発明の空気圧浮上式
移動装置用走行装置の第4実施形態を示す図面であり、
(a) は側面図、(b) は中央縦断面図である。なお、この
実施形態でも前記第1実施形態と同一の構成には同一符
号を付して、その説明は省略する。
【0042】図示するように、この第4実施形態の走行
装置N4 では、支持部材41が、車軸13を支持する車
軸支持部材42と、この車軸支持部材42の軸方向と直
交する方向の軸回りに車軸支持部材42を揺動自在に支
持する保持部材43とで形成されており、車軸支持部材
42の両端に設けられた軸部42aが、保持部材43の
支持部43aに支持されている。
【0043】この第4実施形態によれば、床面Gのうね
りや傾き等に応じて車輪R4 が傾斜するように車軸支持
部材42の軸部42aが回動して車輪R4 を傾斜させる
ので、車輪R4 は片当りを生じることなく移動装置Mの
荷重を支持し安定して移動させることができる。
【0044】図6はこの出願に係る発明の空気圧浮上式
移動装置用走行装置の第5実施形態を示す図面であり、
(a) は側面図、(b) は中央縦断面図である。なお、この
実施形態でも前記第1実施形態と同一の構成には同一符
号を付して、その説明は省略する。
【0045】図示するように、この第5実施形態の走行
装置N5 では、支持部材51が、車軸支持部材52とこ
の車軸支持部材52を移動装置Mに保持する保持部材5
3とで形成されており、この車輪支持部材52と保持部
材53との間に車輪支持部材52を弾性支持する弾性部
材54が設けられている。この弾性部材54は、車軸支
持部材52の四隅に設けられており、この実施形態では
所定の弾性を有するゴムを用いることにより、車輪R5
の傾斜方向に応じて重量物Wや載置台Bの重量によって
圧縮された弾性部材54が圧縮された方向とは直角方向
に菱形状に剪断変形するように構成されている。この実
施形態では、弾性部材54が車輪中心線上の車軸中心を
中心とする放射線上の位置に傾いて設けられているが、
これらの弾性部材54は、車輪中心からほぼ等位置に設
けられていれば全弾性部材54でほぼ均等荷重を支持す
るようにできる。
【0046】この弾性部材54としてはゴムばね座等が
採用可能であり、荷重を受けたゴムばね座が変形して車
輪R5 を床面Gに沿わせて車輪R5 に作用する偏荷重を
吸収し、片当りを防止することができる。
【0047】この第5実施形態によれば、床面Gのうね
りや傾き等に沿って車輪R5 が傾斜するように、支持部
材51を支持している弾性部材54が圧縮変形等してい
るものを菱形に変形させて車輪R5 の外径部を床面Gに
沿わせるため、車輪R5 は片当りを生じることなく移動
装置Mの荷重を支持し安定して移動させることができ
る。
【0048】図7はこの出願に係る発明の空気圧浮上式
移動装置用走行装置の第6実施形態を示す中央縦断面図
である。この第6実施形態は、前記第1実施形態と同一
のクラウニングCが施された車輪R1 と、この車輪R1
を駆動する駆動機Tとに加え、この車輪R1 を操舵する
操舵機Uが設けられたものである。なお、前記第1実施
形態と同一の構成には同一符号を付して、その説明は省
略する。
【0049】図示するように、この第6実施形態の走行
装置N6 では、支持部材61が、車輪R1 (図2と同
一)を支持する車軸支持部材62と、この車軸支持部材
62を回動自在に支持する保持部材63とで形成されて
いる。この車軸支持部材62は、保持部材63から下向
きに設けられた回動軸64との間に設けられた環状のラ
ジアル軸受65と、保持部材63の下面と車軸支持部材
62の上面との間に設けられた環状のスラスト軸受66
とによって回動自在に支持されている。この実施形態で
も、台枠1と保持部材63との間に前記第1実施形態と
同一のスライドパッド軸受14と弾性体16が設けられ
ている。なお、車軸支持部材62による車輪R1 の支持
は前記第1実施形態と同一であるため省略する。
【0050】そして、この車軸支持部材62に設けられ
た操舵機Uは、車軸支持部材62の側部に設けられた取
付ベース67aに固定された旋回モータ67と、この旋
回モータ67の歯車68と噛合する保持部材63の下部
周囲に形成された旋回歯車63aとで構成されており、
旋回モータ67の歯車68を旋回させることによって、
旋回しない保持部材63の旋回歯車63aの周囲を旋回
モータ67の歯車68が旋回して車輪R1 側を旋回させ
るように構成されている。なお、この旋回モータ67と
旋回歯車63aとの構成が逆配置でも同一の作用効果を
奏することができる。
【0051】この第6実施形態の走行装置N6 によれ
ば、前記第1実施形態における作用を奏するとともに、
操舵機Uのモータ67を駆動することによって旋回歯車
63aを介して車軸支持部材62側を旋回させて車輪R
1 を任意の方向に操舵することができるため、車輪R1
に片当りを生じることなく移動装置Mの一部重量を支持
して、任意の方向に移動装置Mを自走させることができ
る。
【0052】なお、上述した実施形態のいずれを採用す
るか、あるいはいずれかの実施形態の一部構成を組合せ
て新たな実施形態とするかは、移動装置Mによって移動
させる重量物の大きさや重さ、あるいは走行装置Nによ
って支持する重量等によって適宜決定すればよい。
【0053】また、上述した実施形態は一例であり、移
動装置Mの走行装置Nに設けた車輪に片当りを生じるこ
と走行させることができる構成であればよく、この出願
に係る発明は上述した実施形態に限定されるものではな
い。
【0054】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うな形態で実施され、以下に記載するような効果を奏す
る。
【0055】空気圧を作用させて浮上させた移動装置を
走行させる時に床面に傾きやうねりがあったとしても、
走行装置の車輪に片当りを生じることなく走行させるこ
とができるので、車輪の長寿命化が図れるとともに、安
定した移動装置の走行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置を用いる空気圧浮上式移動装置の一例を示す断
面図である。
【図2】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置の第1実施形態を示す図面であり、(a) は正面
図、(b) は側面図、(c) は中央縦断面図である。
【図3】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置の第2実施形態を示す図面であり、(a) は側面
図、(b) は中央縦断面図、(c) は(b) に示すA−A断面
図、(d) は(c) に示すB−B矢視図である。
【図4】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置の第3実施形態を示す図面であり、(a) は側面
図、(b) は中央縦断面図である。
【図5】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置の第4実施形態を示す図面であり、(a) は側面
図、(b) は中央縦断面図である。
【図6】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置の第5実施形態を示す図面であり、(a) は側面
図、(b) は中央縦断面図である。
【図7】この出願に係る発明の空気圧浮上式移動装置用
走行装置の第6実施形態を示す中央縦断面図である。
【図8】重量物を搬送する移動装置における載置台の変
形を示す模式図である。
【符号の説明】
1…台枠 2…周壁 3…空気シール 4…エアブロア 11,21,31,41,51,61…支持部材 12…軸受 13…車軸 14…スライドパッド軸受 15…係止部材 16…弾性体 17…取付ベース 18…スプライン継手 19…減速機 20…モータ 22…内輪 23…外輪 24…球面座 25…歯車機構 25a…内歯 25b…外歯 32,33…固定部材 34…円筒受け座 35…保持リング 42,52,62…車軸支持部材 42a…軸部 43,53,63…保持部材 43a…支持部 52…車輪支持部材 54…弾性部材 63a…旋回歯車 64…回転軸 65…ラジアル軸受 66…スラスト軸受 67…旋回モータ 68…歯車 i…内空間 o…外空間 C,C2…クラウニング V…クリアランス G…床面 W…重量物 T…駆動機 U…操舵機 R,R1,R2,R3,R4,R5…車輪 N,N1,N2,N3,N4,N5,N6…走行装置 M…移動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野々村 善藏 兵庫県神戸市中央区東川崎町1丁目1番 3号 川崎重工業株式会社 神戸本社内 (56)参考文献 特開 平8−26429(JP,A) 特開 昭61−241201(JP,A) 実開 昭63−16205(JP,U) 実開 平5−20903(JP,U) 特公 平5−51481(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 7/06 B60B 33/00 - 33/08 B60B 35/00 - 37/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲に設けたシール部材でシールした移
    動装置下部の空間に空気圧を作用させて移動装置全体を
    床面から所定量浮上させ、この状態で移動装置全体の一
    部重量を支持して移動装置を移動させる空気圧浮上式移
    動装置用走行装置であって、 前記移動装置の下部に複数個の走行装置を設け、該走行
    装置に、移動装置に設けた支持部材と、該支持部材に支
    される車軸を有する車輪と、該車輪が床面に片当りし
    ない片当り防止手段とを設け、該片当り防止手段を、車
    輪を車軸の外周に設けた内輪と、該内輪の外周に設けた
    外輪とで形成し、該内輪と外輪との間に球面座を形成す
    るとともに、動力を伝達する動力伝達手段を設けて構成
    し、該動力伝達手段を、球面座を形成した内輪と外輪と
    に内歯又は外歯のいずれかを形成して車輪動力を伝達す
    る歯車機構で構成し、該外歯にクラウニングを施したこ
    とを特徴とする空気圧浮上式移動装置用走行装置。
  2. 【請求項2】 周囲に設けたシール部材でシールした移
    動装置下部の空間に空気圧を作用させて移動装置全体を
    床面から所定量浮上させ、この状態で移動装置全体の一
    部重量を支持して移動装置を移動させる空気圧浮上式移
    動装置用走行装置であって、 前記移動装置の下部に複数個の走行装置を設け、該走行
    装置に、移動装置に設けた支持部材と、該支持部材に支
    持する車軸を有する車輪と、該車輪が床面に片当りしな
    い片当り防止手段とを設け、該片当り防止手段を、支持
    部材を車軸支持部材と移動装置側に固定した固定部材と
    で形成するとともに、該車軸支持部材と固定部材との間
    に、車輪軸方向に湾曲する円筒受け座を形成して構成し
    ことを特徴とする空気圧浮上式移動装置用走行装置。
  3. 【請求項3】 周囲に設けたシール部材でシールした移
    動装置下部の空間に空気圧を作用させて移動装置全体を
    床面から所定量浮上させ、この状態で移動装置全体の一
    部重量を支持して移動装置を移動させる空気圧浮上式移
    動装置用走行装置であって、 前記移動装置の下部に複数個の走行装置を設け、該走行
    装置に、移動装置に設けた支持部材と、該支持部材に支
    持する車軸を有する車輪と、該車輪が床面に片当りしな
    い片当り防止手段とを設け、該片当り防止手段を、支持
    部材を、車軸支持部材と該車軸支持部材を移動装置に保
    持する保持部材とで形成し、該車輪支持部材と保持部材
    との間に車輪支持部材を弾性支持する弾性部材を設けて
    構成し、該弾性部材を、車輪中心線上の車軸中心を中心
    とする放射線上の、前記車輪支持部材と保持部材との間
    の車輪中心からほぼ等位置となるように傾いて設けると
    ともに、該弾性部材の取付中心を、車軸中心よりも下方
    に位置させたことを特徴とする空気圧浮上式移動装置用
    走行装置。
  4. 【請求項4】 移動装置と支持部材との間にスライド軸
    受を設けるとともに、該支持部材に車輪軸方向の移動を
    拘束する軸方向拘束手段を設けたことを特徴とする請求
    項1〜のいずれか1項に記載の空気圧浮上式移動装置
    用走行装置。
  5. 【請求項5】 車軸を支持する支持部材に車輪を駆動す
    る駆動機を設けるとともに、該支持部材に車輪を操舵す
    る操舵機を設けたことを特徴とする請求項1〜のいず
    れか1項に記載の空気圧浮上式移動装置用走行装置。
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