JP4129000B2 - 少なくとも一つのシリコーン−ポリアミドポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び少なくとも一つの皮膜形成性ポリマーを含む組成物、並びにその方法。 - Google Patents

少なくとも一つのシリコーン−ポリアミドポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び少なくとも一つの皮膜形成性ポリマーを含む組成物、並びにその方法。 Download PDF

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Description

本発明は、頭皮を含む皮膚、及び/または人の唇、及び/またはケラチン繊維のようなケラチン物質のための、特定のポリマーで構造化された液体脂肪相を含むケア及び/または処理及び/またはメイクアップ組成物に関する。
この組成物は、経時的に安定であることができ、口紅のようなメイクアップ用のスティックの形態で存在しても良く、その適用は良好な維持力または長期装着特性を有する光沢のある沈着物を生ずることができる。
化粧品製品または皮膚科学製品において構造化した、即ちゲル化及び/または硬直化した脂肪相を見出すことは一般的である;これは特に、脱臭剤、リップクリーム、口紅、コンシーラー製品、アイシャドウ、及びキャストファンデーションのような固形組成物において当てはまる。この構造化は、ワックス及び/またはフィラーの補助で得られて良い。残念ながらこれらのワックス及びフィラーは、組成物を光沢なくする傾向を有し、それは特に口紅またはアイシャドウについて常に所望されるものではない。消費者は常に、良好な維持力または長期装着特性を有するフィルムを沈着できるが、更により光沢のあるスティック形態の口紅について所望している。
液体脂肪相の構造化は、特に厚く湿った地域において、特に固形成分からの浸出(またはシネレシス)を制限することが可能であり、更に皮膚または唇への沈着後、特に口紅またはアイシャドウにおいて所望される特徴であるしわ及び小じわへのこの相の移動を制限することが可能である。この理由は、特に着色剤を配合した場合に、液体脂肪相のかなりの移動が、唇または眼の周辺の好ましくない外観を導く可能性があり、しわ及び小じわを特に目立たせるためである。消費者はしばしば、この移動を従来の口紅及びアイシャドウの主な欠点であると主張している。用語「移動」は、初期の適用部位を越えた組成物の移動を意味する。
口紅または他の化粧品の光沢は一般的に、液体脂肪相の性質と関連している。かくして、口紅も光沢を増大するために、組成物中のワックス及び/またはフィラーの量を減少することが可能であるが、その場合液体脂肪相の移動が増大するであろう。言い換えると、室温でにじまない適度な硬度のスティックを調製するために必要とされるワックス及びフィラーの量は、沈着物の光沢に対する制限因子である。
これらの欠点の少なくとも一つを解消するために、ワックス及び/またはフィラーの全てまたはある部分を、液体脂肪相を構造化するためのシリコーン−ポリアミドタイプのポリマーで置換することが考慮されている。残念ながら得られたスティックは、機械的または熱的に安定ではない。
更にメイクアップ組成物は、経時的に良好な維持力または長期装着特性を有するべきであり、即ち経時的に色の変色または変化がほとんどなく、または経時的に沈着物の段階的または均一な変化がほとんどなければならない。沈着物の色の変色または変化は、口紅については、唾液との相互作用で生ずるかもしれず、ファンデーション及びアイシャドウについては、皮膚によって分泌される汗及び皮脂との相互作用で生ずるかもしれない。
更に、メイクアップまたはケア組成物の大部分は、皮膚、睫毛、または唇に適用される場合、移りという欠点、即ちそれらが特にガラス、カップ、タバコ、洋服または皮膚の一部と接触する際の特定の基体に少なくとも部分的に沈着し跡を残すことを示す。これは、適用された皮膜の平凡な永続性を生じ、特にファンデーションまたは口紅組成物である組成物の適用の規則的な再適用を必要とする。この点で、今日のユーザーの希望は、唇を含む顔及び身体を美化する一方で、そうするために少なくとも考えられる時間を消費している。更に、特にブラウスの襟に残るこれらの許容しがたい跡の出現は、このタイプのメイクアップを使用することをある範囲の女性に思い留まらせ得る。
かくして、前述の欠点を少なくとも一つを有さず、暑い環境でさせ経時的に良好な安定性を有し、経時的に良好な維持力または長期装着性を示し、光沢のある外観を有する皮膚または唇上の沈着物を生産する組成物について需要が存在している。更にこの組成物は、製造が容易であり、適用の間及び経時的に、沈着物に乾いた感覚を与えるものではないはずである。
本発明の一つの主題は、上述の欠点を少なくとも一つを解消することが可能である、皮膚、及び/または顔の唇、及び/または表面上の身体成長部、即ち爪またはケラチン繊維のようなケラチン物質に対するケア、及び/またはメイクアップ、及び/または処理組成物である。
本発明者は、驚くべきことに、少なくとも一つの皮膜形成剤と組み合わせた、少なくとも一つの特定の構造化ポリマーの使用が、顕著な化粧特性を有する、唇に適用して沈着物を生ずるスティックを得ることを可能にすることを見出した。特にこの沈着物は、経時的に良好な維持力または長期装着特性を有し、沈着物に適用したい事態に移りを示さない。
更に前記組成物は、室温(25℃)並びに高温(典型的に47℃)で経時的に安定であることができる。用語「安定」は、硬くて特に室温(25℃)及び47℃で少なくとも一ヶ月間経時的に崩壊しない組成物、特にスティックを指す。
本発明は、口紅、リップクリーム、及びリップペンシルのような唇のためのメイクアップ製品だけでなく、頭皮を含む皮膚及び唇のためのケア及び/又は処理製品、例えばスティック形態のような人の顔、身体、または唇のための抗日光ケア製品、ファンデーション、任意にスティックまたはディッシュ形態のキャスト、コンシーラー製品、ブラシャー、アイシャドウ、フェイスパウダー、トランスファータトゥー脱臭剤のような身体衛生製品(即ちケラチン物質のケア、メイクアップ、または処理に関連しない製品)、例えばスティック形態のもの、シャンプー、コンディショナーのような人の顔及び身体の両者の皮膚のためのメイクアップ製品、アイライナー、アイペンシル、及びマスカラのような眼のためのメイクアップ製品、例えば固体形態のもの、並びに表面上の身体成長部、例えば毛髪、睫毛、及び眉毛、または爪のようなケラチン繊維のためのメイクアップ及びケア製品にも適用される。
本発明の別の特徴点は、(i)500から500000の範囲の重量平均分子量を有するポリマー(ホモポリマーまたはコポリマー)からなる少なくとも一つの構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイルであって、前記ポリマーは少なくとも一つの以下の部分:
− 前記部分の鎖において、またはグラフトの形態で、1から1000のオルガノシロキサンユニットからなる少なくとも一つのポリオルガノシロキサン基;及び
− エステル、アミド、スルホンアミド、カルバマート、チオカルバマート、ウレア、チオウレア、オキサミド、グアナミド、及びビグアニジノ基、並びにそれらの組合せから選択される、水素間相互作用を確立可能な少なくとも二つの基であって、前記基の少なくとも一方はエステル基以外である基
を含み、室温で固体であり、25から250℃の温度で前記オイルに可溶性であるポリマーで構造化されたオイル;及び
(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤
を含む、少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物であって、
前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に皮膜形成剤と親和性を有し、
前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する組成物である。
一つの実施態様では、本発明の組成物は、少なくとも一つの水性相を含む。この場合前記組成物は、液体脂肪相中の水性相の分散物の形態、または水性相中の液体脂肪相の分散物の形態で存在し得る。一つの実施態様では、本発明の組成物は、エマルションの形態で存在する。一つの実施態様では、水性相は、2から8の炭素原子を有するモノアルコール、ポリオール、またはアセトンのような水中に溶解性の化合物を含むことができる。
一つの実施態様では、前記皮膜形成剤は、有機または無機ポリマーであり得る皮膜形成性ポリマーである。
一つの実施態様では、前記皮膜形成剤は、室温で固体である皮膜形成性有機ポリマーである。一つの実施態様では、前記皮膜形成性有機ポリマーは、以下の群から選択される少なくとも一つのポリマーである:
− 脂溶性皮膜形成性ポリマー;
− ポリマー粒子の非水性分散物、好ましくはシリコーンまたは炭化水素オイル中の分散物の形態の脂分散性皮膜形成性ポリマー;一つの実施態様では、ポリマーの非水性分散物は、少なくとも一つの安定化剤によってその表面で安定化されたポリマー粒子を含む;これらの非水性分散物はしばしば「NAD」と称される;
− しばしば「ラテックス」と称されるポリマー粒子の水性分散物;この場合、前記組成物は水性相を含まなければならない;
− 水溶性皮膜形成性ポリマー;この場合、前記組成物は水性相を含まなければならない。
ここで使用される用語「少なくとも一つ」は、一つ以上を意味し、かくしてここの成分、並びに混合物/組合せを含む。
ここで使用される用語「親和性」は、前記ポリマー及び/または前記皮膜形成剤が、前記構造化ポリマーの融点または軟化点より高温で、及び/または前記皮膜形成剤の融点または軟化点より高温で、前記少なくとも一つのオイルに溶解することを意味する。
液体脂肪相を構造化するポリマーは、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)で固体であり、25から250℃の温度で液体脂肪相に含まれるオイルに可溶性である。
ここで使用される用語「ポリマー」は、少なくとも二つの繰り返しユニット、好ましくは少なくとも三つの繰り返しユニット、より好ましくは少なくとも十の繰り返しユニットを有する化合物を意味する。
本発明に係る組成物では、構造化ポリマーは、組成物の全重量の0.5から80重量%、好ましくは2から60重量%、より好ましくは5から40重量%を占める。
更に構造化ポリマーは好ましくは、液体脂肪相に含まれるオイルと共に皮膜形成性ポリマーの重量の0.1から50重量%を占める。
前記液体脂肪相は好ましくは、少なくとも30重量%、より好適には少なくとも40重量%のシリコーンオイルを含む。
本発明の組成物は、固体のまたは多かれ少なかれ粘性のクリームの形態で存在できる。それは水中油型または油中水型エマルション、あるいは油中水中油型エマルションまたは水中油中水型エマルションのような短相または複相エマルション、あるいは油性連続相を含む硬いまたは柔らかいゲルであることができる。例えば前記液体脂肪相は、組成物の連続相であることができる。一つの実施態様では、前記組成物は無水物である。一つの実施態様では前記組成物は、例えば固体のスティックまたはディッシュとしてのキャストの形態であり、更には例えば無水ゲル、例えば無水スティックのような油性の硬いゲルの形態である。更なる実施態様では、前記組成物は、不透明のまたは半透明のゲル(顔料の存在または不存在に依存して)の形態であり、特定の実施例では、前記液体脂肪相は連続相を形成する。一つの実施態様では、前記組成物は成型及び流動スティックから選択される。
前記液体脂肪相の構造化は、使用される構造化ポリマーの性質に依存して変えることができ、スティックの形態の硬い構造が得られるようにされても良い。これらのスティックが着色されている場合、それらは適用後に、移動せず、及び/または特に経時的な色の良好な維持力を有し、及び/または移ることのない、均一な着色された光沢のある沈着物を得ることが可能である。
本発明の組成物は、唇のための組成物、例えばスティックの形態の口紅組成物、または皮膚のための組成物、例えばファンデーションであることができる。
ポリオルガノシロキサンタイプの構造化ポリマー
本発明の組成物で構造化剤として使用されるポリマーは、文献US-A-5874069、US-A-5919441、US-A-6051216、US-A-5981680、及びUS6051216に記載されたもののような、ポリオルガノシロキサンタイプのポリマーである。言うまでもなく、これらの文献は、脱臭剤及び発汗抑制剤組成物として特に扱われている。
本発明によれば、構造化ポリマーとして使用されるポリマーは以下の2つのファミリに属してよい:
1)水素間相互作用を確立することができる少なくとも2個の基を含むポリオルガノシロキサンであって、これらの2個の基がポリマー鎖中に位置しているポリオルガノシロキサン、および/または
2)水素間相互作用を確立することができる少なくとも2個の基を含むポリオルガノシロキサンであって、これらの2個の基がグラフト状または分枝状に位置しているポリオルガノシロキサン。
本発明が適用されるポリマーは、水素間相互作用によって予め溶媒に可溶性であってよい固形分であり、本発明による疎水性オイルに接触させる前に、C2〜C8低級アルコール、特にエタノール、N-プロパノール、またはイソプロパノールなどのポリマーの水素間相互作用を破壊することができる。これらの水素間相互作用「破壊」溶媒を共溶媒としてを使用することもできる。次いで、これらの溶媒を組成物中に残すことも、または当業者には周知である選択的蒸留によって除去することもできる。
水素間相互作用を確立することができる2個の基をポリマー鎖中に含むポリマーは、次式に相当する少なくとも1個の部分を含むポリマーであってよい。
Figure 0004129000
[式中、
1)R1、R2、R3、およびR4は、同一でも異なっていてもよく、以下から選択した基を表し、
- その鎖中に1個または複数の酸素、硫黄、および/または窒素原子を含むことができ、かつ部分的にまたは完全にフッ素原子で置換されていてよい直鎖、分枝、または環状、飽和または不飽和C1〜C40炭化水素系基、
- 1個または複数のC1〜C4アルキル基で場合によっては置換されているC6〜C10アリール基、
- 1個または複数の酸素、硫黄、および/または窒素原子を含むことができるポリオルガノシロキサン鎖、
2)基Xは、同一でも異なっていてもよく、その鎖中に1個または複数の酸素および/または窒素原子を含むことができる直鎖または分枝C1〜C30アルキレンジイル(alkylenediyl)基を表し、
3)Yは、飽和または不飽和C1〜C50直鎖または分枝二価のアルキレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基、アルキルアリーレン基、またはアリールアルキレン基であって、1個または複数の酸素、硫黄、および/または窒素原子を含むことができ、かつ/または以下の原子または原子群の1個を置換基として有する基:フッ素、ヒドロキシル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C40アルキル、C5〜C10アリール,1〜3個のC1〜C3アルキル基で場合によっては置換されているフェニル、C1〜C3ヒドロキシアルキル、およびC1〜C6アミノアルキル、あるいは
4)Yは、次式に相当する基を表し、
Figure 0004129000
(式中、
- Tは、直鎖または分枝、飽和または不飽和C3〜C24三価または四価の炭化水素系基であって、ポリオルガノシロキサン鎖で場合によっては置換されており、かつO、N、およびSから選択した1個または複数の原子を含むことができる基を表し、あるいはTはN、P、およびAlから選択した三価の原子を表し、かつ
- R5は、直鎖または分枝C1〜C50アルキル基またはポリオルガノシロキサン鎖であって、1個または複数のエステル基、アミド基、ウレタン基、チオカルバマート基、ウレア基、チオウレア基、および/またはスルホンアミド基を含むことができ、別のポリマー鎖と結合させることができる基または鎖を表す)
5)基Gは、同一でも異なっていてもよく、以下から選択した二価の基を表し、
Figure 0004129000
(式中、R6は、ポリマーの基R6の少なくとも50%が水素原子に相当し、かつポリマーの基Gの少なくとも2個が次の基以外の基であるという条件で、水素原子あるいは直鎖または分枝C1〜C20アルキル基を表す)
Figure 0004129000
6)nは、2〜500の範囲の整数であり、2〜200が好ましく、mは、1〜1000の範囲の整数であり、1〜700が好ましく、6〜200がより好ましい]
本発明によれば、ポリマーの基R1、R2、R3、およびR4の80%は、メチル、エチル、フェニル、および3,3,3-トリフルオロプロピル基から選択することが好ましい。
本発明によれば、Yは、様々な二価の基を表すことができ、さらにポリマーまたはコポリマーの他の部分との結合を確立するために1個または2個の自由原子価を場合によっては含む。Yは、以下から選択した基を表すことが好ましい:
a)直鎖C1〜C20、好ましくはC1〜C10アルキレン基、
b)環および非共役不飽和体を含んでよいC30〜C56分枝アルキレン基、
c)C5〜C6シクロアルキレン基、
d)1個または複数のC1〜C40アルキル基で場合によっては置換されているフェニレン基、
e)1〜5個のアミド基を含むC1〜C20アルキレン基、
f)ヒドロキシル基、C3〜C8シクロアルカン基、C1〜C3ヒドロキシアルキル基、およびC1〜C6アルキルアミン基から選択した1個または複数の置換基を含むC1〜C20アルキレン基、
g)次式のポリオルガノシロキサン鎖、
Figure 0004129000
(式中、R1、R2、R3、R4、T、およびmは、先に定義した通りである)および
h)次式のポリオルガノシロキサン鎖。
Figure 0004129000
(式中、R1、R2、R3、R4、T、およびmは、先に定義した通りである)。
第2ファミリのポリオルガノシロキサンは、式(II)に相当する少なくとも1個の部分を含むポリマーでよい。
Figure 0004129000
[式中、
- R1およびR3は、同一でも異なっていてもよく、式(I)について先に定義した通りである、
- R7は、R1およびR3について先に定義した基を表し、または式-X-G-R9(式中、XおよびGは、式(I)について先に定義した通りであり、かつR9は、水素原子、あるいはその鎖中にO、S、およびNから選択した1個または複数の原子を場合によっては含み、1個または複数のフッ素原子ならびに/あるいは1個または複数のヒドロキシル基で場合によっては置換されている直鎖、分枝、または環状、飽和または不飽和C1〜C50炭化水素系基、あるいは1個または複数のC1〜C4アルキル基で場合によっては置換されているフェニル基を表す)の基を表し、
- R8は、式-X-G-R9(式中、X、G、およびR9は、先に定義した通りである)の基を表し、
- m1は、1〜998の範囲の整数であり、かつ
- m2は、2〜500の範囲の整数である]
本発明によれば、構造化剤として使用するポリマーは、ホモポリマー、すなわちいくつかの同一部分、特に式(I)または式(II)の部分を含むポリマーであってよい。
本発明によれば、式(I)のいくつかの異なる部分を含むコポリマーからなるポリマー、すなわち基R1、R2、R3、R4、X、G、Y、m、およびnの少なくとも1つが部分の1個の中で異なるポリマーを使用することもできる。コポリマーは、式(II)のいくつかの部分から形成することもでき、その際基R1、R3、R7、R8、m1、およびm2の少なくとも1つは部分の少なくとも1個の中で異なる。
式(I)の少なくとも1個の部分、および式(II)の少なくとも1個の部分を含むコポリマーを使用することもでき、式(I)の部分および式(II)の部分は互いに同一であっても、または異なってもよい。
本発明の一変形形態によれば、さらに、水素間相互作用を確立することができ、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、カルバマート基、チオカルバマート基、ウレア基、チオウレア基、およびそれらの組合せから選択した2個の基を含む、少なくとも1個の炭化水素系部分を含むコポリマーを使用することもできる。
これらのコポリマーは、ブロックコポリマーまたはグラフトコポリマーであってよい。
本発明の第1の実施形態によれば、水素間相互作用を確立することができる基は、式-C(O)NH-および-HN-C(O)-のアミド基である。
この場合は、構造化ポリマーは、式(III)または(IV)の少なくとも1個の部分を含むポリマーでよい:
Figure 0004129000
(式中、R1、R2、R3、R4、X、Y、m、およびnは、先に定義した通りである)
そのような部分は、以下のどれかによって得ることができる。
- 以下の反応式によるα,ω-カルボン酸末端および1個または複数のジアミンを含むシリコーン間の縮合反応:
Figure 0004129000
- 以下の反応式によるα-不飽和カルボン酸とジアミンの2個の分子の反応:
CH2=CH-X1-COOH + H2N-Y-NH2
CH2=CH-X1-CO-NH-Y-NH-CO-X1-CH=CH2
とそれに続く、以下の反応式によるエチレン的不飽和体へのシロキサンの添加:
CH2=CH-X1-CO-NH-Y-NH-CO-X1-CH=CH2
Figure 0004129000
[式中、X1-(CH2)2-は、先に定義したXに相当し、Y、R1、R2、R3、R4、およびmは先に定義した通りである]
-または以下の反応式による、α,ω-NH2末端を含むシリコーンと式HOOC-Y-COOHの二酸の反応:
Figure 0004129000
式(III)または(IV)のこうしたポリアミドでは、mは1〜700の範囲であることが好ましく、15〜500であることがより好ましく、15〜45であることがさらに好ましく、nは特に1〜500の範囲であり、1〜100であることが好ましく、4〜25であることがさらに好ましく、
- Xは、1〜30個の炭素原子、特に3〜10個の炭素原子を含む直鎖または分枝アルキレン鎖であることが好ましく、かつ
- Yは、1〜40個の炭素原子を含む、特に1〜20個の炭素原子、より好ましくは2〜6個の炭素原子、特に6個の炭素原子を含む、直鎖または分枝であるアルキレン鎖、あるいは環および/または不飽和を含み得るアルキレン鎖であることが好ましい。
式(III)および(IV)では、XまたはYを表すアルキレン基は、そのアルキレン部分に以下の要素の少なくとも1つを場合によっては含むことができる:
1)1〜5個のアミド基、ウレア基、またはカルバマート基、
2)C5またはC6シクロアルキル基、および
3)1〜3個の同一または異なるC1〜C3アルキル基で場合によっては置換されているフェニレン基。
式(III)および(IV)では、アルキレン基は、以下からなる群から選択した少なくとも1要素で置換することもできる:
- ヒドロキシル基、
- C3〜C8シクロアルキル基、
- 1〜3個のC1〜C40アルキル基、
- 1〜3個のC1〜C3アルキル基で場合によっては置換されているフェニル基、
- C1〜C3ヒドロキシアルキル基、および
- C1〜C6アミノアルキル基。
これらの式(III)および(IV)では、Yは以下を表してもよい:
Figure 0004129000
[式中、R5は、ポリオルガノシロキサン鎖を表し、Tは次式の基を表す:
Figure 0004129000
(式中、a、b、およびcは、それぞれ独立に1〜10の範囲の整数であり、R10は水素原子あるいはR1、R2、R3、およびR4について定義した基などの基である)]
式(III)および(IV)では、R1、R2、R3、およびR4が、それぞれ独立に直鎖または分枝C1〜C40アルキル基を表すことが好ましく、CH3、C2H5、n-C3H7、またはイソプロピル基を表すことが好ましく、ポリオルガノシロキサン鎖またはフェニル基は1〜3個のメチル基もしくはエチル基で場合によっては置換されている。
既に示しているように、ポリマーには、式(III)または(IV)の同一または異なる部分を含めてよい。すなわち、ポリマーは、式(III)または(IV)の長さの異なるいくつかの部分を含むポリアミド、すなわち次式に相当するポリアミドであってよい。
Figure 0004129000
[式中、X、Y、n、およびR1からR4は上記の意味を有し、異なるm1およびm2は1〜1000の範囲で選択され、pは2〜300の範囲の整数である]
この式では、部分を構造化してブロックコポリマー、またはランダムコポリマーもしくは交互コポリマーを形成することができる。このコポリマーでは、部分は長さが異なるだけでなく、化学構造も異なりたとえば異なる基Yを含む。この場合は、コポリマーは次式に相当してよい。
Figure 0004129000
[式中、R1からR4、X、Y、m1、m2、nおよびpは上記の意味を有し、Y1はYとは異なるがYのために定義した基から選択される]既に述べたように、様々な部分を構造化してブロックコポリマー、またはランダムコポリマーもしくは交互コポリマーを形成することができる。
本発明のこの第1の実施形態では、構造化ポリマーは、グラフトコポリマーからなってもよい。したがって、シリコーン単位を含むポリアミドはグラフトすることができ、アミド基を含むシリコーン鎖によって場合によっては架橋することもできる。そのようなポリマーは、三官能基アミンによって合成することができる。
この場合は、コポリマーには、次式の少なくとも1個の部分を含めてよい。
Figure 0004129000
[式中、同一または異なるX1およびX2は、式(I)でXについてなされた意味を有し、nは式(I)で定義した通りであり、YおよびTは式(I)で定義した通りであり、R11からR18は、R1からR4と同じ基から選択した基であり、m1およびm2は、1〜1000の範囲の数字であり、pは2〜500の範囲の整数である]
式(VII)では、以下であることが好ましい。
- pが、1〜25の範囲であり、1〜7であることがより好ましく、
- R11からR18が、メチル基であり、
- Tが、次式の1つに相当し、
Figure 0004129000
(式中、R19は、水素原子、またはR1からR4について定義した基から選択した基であり、R20、R21、およびR22は、それぞれ独立に直鎖または分枝アルキレン基であり、次式に相当することがより好ましく、
Figure 0004129000
特に、R20、R21、およびR22は、-CH2-CH2-を表す)
- m1およびm2は、15〜500の範囲であり、15〜45であることがより好ましく、
- X1およびX2は、-(CH2)10-を表し、かつ
- Yは、-CH2-を表す。
式(VII)のグラフト化シリコーン部分を含むこれらのポリアミドを、式(II)のポリアミド-シリコーンに共重合させて、ブロックコポリマー、交互コポリマー、またはランダムコポリマーを形成することができる。コポリマー中のグラフト化シリコーン部分(VII)の重量%は、0.5%〜30重量%の範囲であってよい。
本発明によれば、既に示しているように、シロキサン単位はポリマーの主鎖すなわち背骨にあってよいが、シロキサン単位はグラフトまたはペンダント状鎖に含めることもできる。主鎖では、シロキサン単位は上記のセグメントの形をとることができる。ペンダント状鎖またはグラフト鎖では、シロキサン単位は別個にまたはセグメント中にあってよい。
本発明によれば、好ましいシロキサン系ポリアミドは以下である:
- mが15〜50である式(III)のポリアミド、
- 2個以上のポリアミドの混合物であって、少なくとも1種のポリアミドのmの値が15〜50の範囲であり、少なくとも1種のポリアミドのmの値が30〜50の範囲であるポリアミドの混合物、
- 式(V)のポリマーであって、m1が15〜50の範囲で選択され、m2が30〜500の範囲で選択され、m1相当部分がポリアミドの総重量の1%〜99重量%に相当し、m2相当部分がポリアミドの総重量の1%〜99重量%に相当するポリマー、
- 以下を組み合わせた式(III)のポリアミドの混合物:
1)nが2以上10以下、特に3〜6であるポリアミドを80%〜99重量%、および
2)nが5〜500の範囲、特に6〜100であるポリアミドを1%〜20%、
- 基YおよびY1の少なくとも1個が、少なくとも1個のヒドロキシル置換基を含む式(VI)に相当するポリアミド、
- 二酸の代わりに活性化した二酸(二酸塩化物、二無水物、またはジエステル)の少なくとも1部分によって合成した式(III)のポリアミド、
- Xが、-(CH2)3-または-(CH2)10を表す式(III)のポリアミド、および
- 式(III)のポリアミドであって、ポリアミドが脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族アミン、たとえば、オクチルアミン、オクタノール、ステアリン酸、ステアリルアルコールなどを含む単官能基アミン、単官能基酸、単官能基アルコールからなる群から選択した単官能基鎖を末端に有するポリアミド。
本発明によれば、ポリマー鎖末端は末端に以下を有していてもよい:
- 合成中C1〜C50モノアルコールの導入によるC1〜C50アルキルエステル基、
- シリコーンがα,ω-ジアミン化された場合は一酸を、またはシリコーンがα,ω-ジカルボン酸の場合はモノアミンを停止基に取ることによってC1〜C50アルキルアミド基。
本発明の実施形態の一変形によれば、シリコーンポリアミドおよび炭化水素系ポリアミドのコポリマー、すなわち式(III)もしくは(IV)の部分および炭化水素系ポリアミド部分を含むコポリマーを使用することができる。この場合は、ポリアミド-シリコーン部分は、炭化水素系ポリアミドの末端に配置することができる。
シリコーンを含むポリアミド系構造化ポリマーは、脂肪酸二量体に基づくポリアミドのシリル的(silylic)アミド化によって生成することができる。この手法には、ポリアミド上に末端部位として存在する遊離酸部位と、オリゴシロキサン-モノアミンおよび/またはオリゴシロキサン-ジアミンとの反応(アミド化反応)、または代わりにオリゴシロキサンアルコールまたはオリゴシロキサンジオールとの反応(エステル化反応)が関与する。エステル化反応には、当技術分野で周知なように酸触媒を存在させる必要がある。アミド化またはエステル化反応に使用する遊離酸部位を含むポリアミドは、比較的多数の酸末端基(たとえば、高酸価数、たとえば、酸価数15〜20のポリアミド)を有することが望ましい。
該炭化水素系ポリアミドの遊離酸部位のアミド化には、1〜300、より具体的には2〜50、さらに好ましくは2、6、9.5、12、13.5、23または31個のシロキサン基を有するシロキサンジアミンを、炭化水素系ポリアミドとの反応に使用することができる。13.5個のシロキサン基を含むシロキサンジアミンが好ましく、最良の結果は13.5個のシロキサン基を含むシロキサンジアミンおよび多数のカルボン酸末端基を含むポリアミドで得られる。
反応は、共沸蒸留によって、または溶媒なしに高温(約180〜200℃)で、溶液から生成した水分を抽出するためにキシレン中で実施することができる。典型的には、アミド化の効力および反応速度はシロキサンジアミンが長くなるほど、すなわちシロキサン基の数が多くなるほど減少する。ジアミノシロキサンの初期アミド化反応後、遊離アミン部位はそれらをシロキサン酸と、または安息香酸などの有機酸と反応させることによってブロックすることができる。
ポリアミド上の遊離酸部位のエステル化に関しては、これは沸騰キシレン中で、触媒として試薬総重量に対して約1重量%のパラ-トルエンスルホン酸を用いて実施することができる。
ポリアミドのカルボン酸末端基上で実施されるこれらの反応によってポリマー鎖の末端にはシリコーン部分だけが組込まれる。
遊離アミン基を含むポリアミドを使用し酸基を含むシロキサンとのアミド化反応によって、ポリアミド-シリコーンのコポリマーを調製することも可能である。
炭化水素系ポリアミドとシリコーンポリアミドの間のコポリマーに基づいて構造化ポリマーを調製することも可能であり、元のポリアミドのエチレンジアミン成分がオリゴシロキサンジアミンによって置換されるようにトランスアミド化を実施するために、高温(たとえば、200〜300℃)で、たとえばエチレンジアミン構成成分を含むポリアミドとオリゴシロキサン-α,ω-ジアミンをトランスアミド化することによって調製する。
炭化水素系ポリアミドおよびポリアミド-シリコーンのコポリマーは、炭化水素系ポリアミド主鎖とペンダント状オリゴシロキサン基を含むグラフトコポリマーであってもよい。
このグラフトコポリマーは、たとえば、以下によって得ることができる:
- 脂肪酸二量体に基づくポリアミド中の不飽和結合のヒドロシリル化
- ポリアミドのアミド基のシリル化、または
- 酸化による不飽和ポリアミドのシリル化、すなわち不飽和基をアルコールまたはジオールに酸化してヒドロキシル基を形成することによるもので、このヒドロキシル基はシロキサンカルボン酸またはシロキサンアルコールと反応する。不飽和ポリアミドのオレフィン部位は、エポキシ化することもでき、次いでエポキシ基をシロキサンアミンまたはシロキサンアルコールと反応させることができる。
本発明の第2の実施形態によれば、構造化ポリマーはウレタン基またはウレア基を含むホモポリマーまたはコポリマーからなる。
予め、ポリマーには、2個以上のウレタン基および/またはウレア基をポリマーの主鎖中に含む、または側鎖上に、またはペンダント状基として含むポリオルガノシロキサン部分を含めてよい。
その主鎖に少なくとも2個のウレタン基および/またはウレア基を含むポリマーは、次式に相当する少なくとも1個の部分を含むポリマーであってよい。
Figure 0004129000
[式中、R1、R2、R3、R4、X、Y、m、およびnが、式(I)について先になされた意味を有し、かつUは-O-または-NH-を表し、その結果、
Figure 0004129000
は、ウレタン基またはウレア基に相当することになる。
この式(VIII)では、Yは直鎖または分枝C1〜C40アルキレン基でよく、C1〜C15アルキル基またはC5〜C10アリール基で場合によっては置換されている。-(CH2)6-基を使用するのが好ましい。
Yは、C1〜C15アルキル基またはC5〜C10アリール基によって置換されていてよいC5〜C12脂環式または芳香族基、たとえば、メチレン-4,4-ビスシクロヘキシル基から選択した基を表し、該基はイソフォロンジイソシアナート,2,4-と2,6-トリレン、1,5-ナフチレン、p-フェニレン、および4,4'-ビフェニレンメタンに由来する。一般に、Yは、直鎖または分枝C1〜C40アルキレン基またはC4〜C12シクロアルキレン基を表すことが好ましい。
Yは、1個または複数の分子のジオール型またはジアミン型架橋剤を用いた、いくつかのジイソシアナート分子の縮合に相当するポリウレタンまたはポリウレアブロックを表してもよい。この場合は、Yは、アルキレン鎖中にいくつかのウレタン基またはウレア基を含む。
Yは次式に相当してよい:
Figure 0004129000
[式中、B1は、先にYについて表した基から選択した基であり、Uは-O-または-NH-であり、B2は、以下から選択される:
- 直鎖または分枝C1〜C40アルキレン基であって、カルボン酸基やスルホン酸基などのイオン化可能基、または中和可能もしくは四級化可能(quaternizable)三級アミン基を場合によっては有することができる基、
- C5〜C12シクロアルキレン基であって、アルキル置換基、たとえば、1〜3個のメチル基もしくはエチル基、またはアルキレン置換基、たとえば、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール基を場合によっては有する基、
- C1〜C3アルキル置換基を場合によっては有してもよいフェニレン基、および
- 次式の基:
Figure 0004129000
(式中、Tは、酸素、硫黄、窒素などの1個または複数のヘテロ原子を含むことができる炭化水素系三価の基であり、R5はポリオルガノシロキサン鎖または直鎖もしくは分枝C1〜C50アルキル鎖である)。
Tは、たとえば、wが、1〜10の範囲の整数であり、R5がポリオルガノシロキサン鎖である次式を表してよい。
Figure 0004129000
Yが、直鎖または分枝C1〜C40アルキレン基である場合は、-(CH2)2-および-(CH2)6-基が好ましい。
上記のYに関する式では、dは0〜5の範囲の整数でよく、0〜3が好ましく、1または2であることがより好ましい。
B2は、直鎖または分枝C1〜C40アルキレン基であることが好ましく、特に -(CH2)2-もしくは-(CH2)6-、またはR5がポリオルガノシロキサン鎖である次式の基が好ましい。
Figure 0004129000
先の通り、構造化ポリマーを構成するポリマーは、長さおよび/または構成成分の異なるシリコーンウレタン部分および/またはシリコーンウレア部分から形成することができ、ブロックコポリマーまたはランダムコポリマーの形にすることができる。
本発明によれば、シリコーンはウレタン基および/またはウレア基をその主鎖中ではなく分枝として含むこともできる。
その場合、ポリマーには、次式の少なくとも1個の部分を含めてよい。
Figure 0004129000
[式中、R1、R2、R3、m1およびm2は、式(I)について先になされた意味を有し、
- Uは、OまたはNHを表し、
- R23は、OおよびNから選択した1個または複数のヘテロ原子を場合によっては含むC1〜C40アルキレン基、あるいはフェニレン基を表し、かつ
- R24は、直鎖、分枝、または環状、飽和または不飽和C1〜C50アルキル基、ならびに1〜3個のC1〜C3アルキル基で場合によっては置換されているフェニル基から選択される]
式(X)の少なくとも1個の部分を含むポリマーは、シロキサン単位およびウレア基もしくはウレタン基を含み、それらを本発明の組成物の構造化ポリマーとして使用することができる。
シロキサンポリマーは、分枝各1本につき単一のウレア基またはウレタン基を含むことができ、または2個のウレア基またはウレタン基を含む分枝を含むことができ、あるいはシロキサンポリマーは、1個のウレア基またはウレタン基を含む分枝、および2個のウレア基またはウレタン基を含む分枝の混合物を含むことができる。
それらは、これらのポリシロキサンをモノイソシアナートと反応させることによって、分枝各1本につき1個または2個のアミノ基を含む分枝ポリシロキサンから得ることができる。
アミノ分枝およびジアミノ分枝を含むこの型の出発ポリマー例として、次式に相当するポリマーについて述べる。
Figure 0004129000
これらの式では、記号「/」は、セグメントが長さが異なり順不同でよいことを表し、Rは好ましくは1〜6個の炭素原子を含む、より好ましくは1〜3個の炭素原子を含む直鎖脂肪族基を表す。
分枝化を含むそのようなポリマーは、ポリマー分子各1個につき少なくとも3個のアミノ基を含むシロキサンポリマーを、唯一のモノ官能基(たとえば、酸、イソシアナート、またはイソチオシアナート)を含む化合物と反応させて、このモノ官能基をアミノ基の1個と反応させ、水素間相互作用を確立することができる基を形成することによって形成することができる。アミノ基は、水素間相互作用を確立することができる基がこれらの側鎖上に形成されるようにシロキサンポリマーの主鎖から伸展する側鎖上にあってよく、あるいはアミノ基は水素間相互作用が可能な基がポリマー末端基となるように主鎖末端にあってよい。
シロキサン部分および水素間相互作用を確立することができる基を含むポリマーの形成手順として、ゲルを直接得るための、シリコーン溶媒中でのシロキサンジアミンとジイソシアナートの反応について述べる。反応は、シリコーン液中で実施することができ、得られた生成物は高温でシリコーン液に溶解し、次いで系の温度を低下させてゲルを形成させる。
本発明による組成物中への組込みに好ましいポリマーは、直鎖であり、水素間相互作用を確立することができる基としてポリマーの主鎖中にウレア基を含むシロキサン-ウレアコポリマーである。
4個のウレア基を末端に有するポリシロキサンの例として、次式のポリマーについて述べる。
Figure 0004129000
(式中、Phはフェニル基であり、nは0〜300の数字であり、特に0〜100、たとえば、50である)
このポリマーは、アミノ基を含む以下のポリシロキサンを
Figure 0004129000
イソシアン酸フェニルと反応させることによって得られる。
シリコーンポリマー鎖中にウレア基またはウレタン基を含む式(VIII)のポリマーは、α,ω-NH2または-OH末端基を含む次式のシリコーン
Figure 0004129000
(式中、m、R1、R2、R3、R4、およびXは式(I)で定義した通りである)、ジイソシアナートOCN-Y-NCO(式中、Yは式(I)で与えられた意味を持つ)、場合によっては式H2N-B2-NH2またはHO-B2-OH(式中、B2は式(IX)に定義した通りである)のジオールまたはジアミン架橋剤との間の反応によって得ることができる。
2種の試薬、ジイソシアナートと架橋剤の間の化学量論比によれば、Yをdが0に等しく、またはdが1〜5に等しい式(IX)で示すことができる。
式(II)または(III)のポリアミドシリコーンの場合と同様に、長さおよび構造の異なる部分を含む、ポリウレタンまたはポリウレアシリコーン、特にその長さがシリコーン部分の数によって異なる部分を本発明に使用することができる。その場合は、そのコポリマーはたとえば次式に相当してよい。
Figure 0004129000
(式中、R1、R2、R3、R4、X、Y、およびUは、式(VIII)について定義した通りであり、m1、m2、nおよびpは、式(V)について定義した通りである)
分枝ポリウレタンまたは分枝ポリウレアシリコーンは、ジイソシアナートOCN-Y-NCOの代わりに次式のトリイソシアナートを使用することもできる。
Figure 0004129000
水素間相互作用を確立することができる基を有するオルガノシロキサン鎖を含む分枝を含むポリウレタンまたはポリウレアシリコーンはこのようにして得る。そのようなポリマーは、たとえば、次式に相当する部分を含む。
Figure 0004129000
(式中、同一または異なるX1およびX2は、式(I)でXについてなされた意味を有し、nは式(I)で定義した通りであり、YおよびTは式(I)で定義した通りであり、R11からR18は、R1からR4と同じ基から選択した基であり、m1およびm2は、1〜1000の範囲の数字であり、pは2〜500の範囲の整数である)
ポリアミドの場合と同様に、このコポリマーには、分枝化せずにポリウレタンシリコーン部分を含めることもできる。
本発明のこの第2の実施形態では、好ましいシロキサン系ポリウレアおよびポリウレタンは以下のものである:
- mが15〜50である式(VIII)のポリマー、
- 2個以上のポリマーの混合物であって、少なくとも1種のポリマーのmの値は15〜50の範囲であり、少なくとも1種のポリマーのmの値は30〜50の範囲であるポリマーの混合物、
- 式(XII)のポリマーであって、m1が15〜50の範囲で選択され、m2が30〜500の範囲で選択され、m1相当部分がポリマー総重量の1%〜99重量%に相当し、m2相当部分がポリマー総重量の1%〜99重量%に相当するポリマー、
- 以下を組み合わせた式(VIII)のポリマーの混合物
1)nが2以上10以下、特に3〜6であるポリマーを80%〜99重量%、および
2)nが5〜500の範囲、特に6〜100であるポリマーを1%〜20%、
- 基Yの少なくとも1個が、少なくとも1個のヒドロキシル置換基を含む、式(VIII)の2個の部分を含むコポリマー、
- 二酸の代わりに活性化した二酸(二酸塩化物、二無水物、またはジエステル)の少なくとも1個の部分(portion)によって合成した式(VIII)のポリマー、
- Xが、-(CH2)3-または-(CH2)10-を表す式(VIII)のポリマー、および
- 式(VIII)のポリマーであって、ポリマーが、脂肪酸、脂肪族アルコール、および脂肪族アミン、たとえば、オクチルアミン、オクタノール、ステアリン酸、ステアリルアルコールなどを含む単官能基アミン、単官能基酸、単官能基アルコールからなる群から選択した単官能基の鎖を末端に有するポリマー。
ポリアミドの場合と同様に、ポリウレタンもしくはポリウレアシリコーン、および炭化水素系ポリウレタンもしくはポリウレアのコポリマーは、非シリコーン性のα,ω-二官能基ブロック、たとえば、ポリエステル、ポリエーテル、またはポリオレフィンの存在下でポリマー合成反応を実施することによって本発明に使用することができる。
既に示しているように、本発明のホモポリマーまたはコポリマーからなる構造化ポリマーは、シロキサン部分をポリマーの主鎖中に、および水素間相互作用を確立することができる基を、ポリマーの主鎖中にもしくはその末端に、または主鎖の側鎖または分枝上に含むことができる。これは、以下の5つの配置に相当する:
Figure 0004129000
(式中、実線はシロキサンポリマーの主鎖を、四角は水素間相互作用を確立することができる基を表す)
事例(1)では、水素間相互作用を確立することができる基を主鎖末端に配置する。
事例(2)では、水素間相互作用を確立することができる2個の基を主鎖の各末端に配置する。
事例(3)では、水素間相互作用を確立することができる基を主鎖内の繰り返し部分中に配置する。
事例(4)および(5)では、これらは、水素間相互作用を確立することができる基を、部分の第一連の主鎖の分枝に配置したコポリマーであって、この部分は水素間相互作用を確立することができる基を含まない部分に共重合されている。値n、x、およびyは、ポリマーが構造化ポリマーという点で所望される特性を有するようにするものである。
本発明によれば、少なくとも1種のシリコーン油を含む液体脂肪相の構造化は、1種または複数の上記ポリマーを用いて、疎水性表面を有する固体粒子と組み合わせて得られる。
使用することができるポリマー例として、文書、米国特許第5981680号の実施例1および2によって得られたシリコーンポリアミドについて述べる。
本発明の組成物中の少なくとも一つの構造化ポリマーは、50℃より高い、例えば65℃から190℃で、例えば150℃未満、更には70℃から130℃、更には80℃から105℃の軟化点を有してよい。前記軟化点は、本発明の少なくとも一つの構造化ポリマーの使用を容易にし、液体脂肪相の分解を制限し得る当該技術分野で使用される構造化ポリマーの軟化点よりも低くてよい。これらのポリマーは、非ワックス状ポリマーであって良い。
前記軟化点は、5から10℃/分の温度上昇で「示差走査熱量測定」(即ちDSC法)として周知の方法によって測定できる。それらはシリコーンオイル中に良好な溶解性を有し、巨視的に均一な組成物を生産する。好ましくはそれらは、500から200000、例えば1000から100000、好ましくは2000から30000の平均分子量を有する。
一つの実施態様では、前記構造化ポリマーはシリコーンポリアミドであり、それはポリアミド変性シリコーンとも称される。別の実施態様では、前記構造化ポリマーは水性相に非可溶性である。
更に本発明の一つの実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む構造化組成物を含む、皮膚、唇、またはケラチン繊維のケア、処理、またはメイクアップ組成物に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
よって本発明の一つの実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、及び少なくとも一つの着色剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む構造化組成物を含む、皮膚、唇、またはケラチン繊維のケア、処理、またはメイクアップ組成物に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む、マスカラ、アイライナー、ファンデーション、口紅、ブラッシャー、メイクアップ除去製品、身体のためのメイクアップ製品、アイシャドウ、フェイスパウダー、コンシーラー製品、シャンプー、コンディショナー、唇、皮膚、または毛髪のための抗日光製品またはケア製品中に、少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物を含む、マスカラ、アイライナー、ファンデーション、口紅、ブラッシャー、メイクアップ除去製品、身体のためのメイクアップ製品、アイシャドウ、フェイスパウダー、コンシーラー製品、シャンプー、コンディショナー、唇、皮膚、または毛髪のための抗日光製品またはケア製品に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物を含む、脱臭剤製品または皮膚若しくは身体のためのケア製品に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
一つの実施態様では、前記組成物は無水物であり、前記皮膜形成性ポリマーは、皮膜形成性脂溶性または脂分散性ポリマー、またはそれらの混合物である。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む無水組成物を含む口紅組成物に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
一つの実施態様では、前記口紅は無水物であり、少なくとも一つの皮膜形成性脂溶性または脂分散性ポリマーを含む。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物をケラチン物質に適用することを含む、ケラチン物質のケア、メイクアップ、または処理方法に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
一つの実施態様では、前記組成物は無水物であり、少なくとも一つの皮膜形成性脂溶性または脂分散性ポリマーを含む。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物を、ケラチン繊維、唇、または皮膚に適用することを含む、ケラチン繊維、唇、または皮膚のケア、メイクアップ、または処理方法に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を組成物中に含む、唇、皮膚、及びケラチン繊維から選択されるケラチン物質上に、非流動性で、光沢のあり、及び快適な沈着物から選択される少なくとも一つの特性を有する無水組成物の提供方法に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む構造化組成物を、皮膚、唇、またはケラチン繊維に適用することを含む、皮膚、唇、またはケラチン繊維のメイクアップまたはケア方法に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
スティックのような企図される応用に依存して、前記組成物の硬度は考慮されても良い。組成物の硬度は、例えば重量グラム(gf)で表されて良い。本発明の組成物は、例えば20gfから2000gf、例えば20gfから900gf、更には20gfから600gfの範囲の硬度を有して良い。
この硬度は、二つの方法の一方で測定される。硬度のための第一の試験は、組成物にプローブを浸透する方法、特に25mmの高さと8mmの直径のエボナイトシリンダーを備えた生地分析器(例えばRheo社製のTA-XT2i)を使用する方法による。硬度の測定は、5のサンプルの前記組成物の中心で20℃で実施される。前記シリンダーを、2mm/sの事前速度で、次いで0.5mm/sの速度で、最後に2mm/sの事後速度で、組成物の各サンプル中に導入する。記録された硬度の値は、観察された最大ピークの値である、測定誤差は+/-50gfである。
硬度の第二の試験は「チーズワイヤ法」であり、それは8.1mm、好ましくは12.7mmの直径をスティック組成物に切断し、100mm/分の速度でIndelco-Chatillon社製のDFGHS2伸張試験器を使用して、20℃でその硬度を測定することを含む。この方法から得られた硬度値は、前記条件下でスティックを切断するのに必要とされる剪断力として、グラム単位で表される。この方法によると、スティック形態であってよい本発明に係る組成物の硬度は、例えば8.1mmの直径のスティックのサンプルについて、30gfから300gf、例えば30gfから250gfの範囲、更には例えば12.7mmの直系のスティックのサンプルについて、30gfから200gf、例えば30gfから120gfの範囲であってよい。
本発明の組成物の硬度は、前記組成物が自己支持的であり、ケラチン物質に満足な沈着物を形成できるように容易に崩壊できる程度であってよい。更にこの硬度は、本発明の組成物に良好な衝撃強さを与えて良く、たとえばスティックまたはディッシュの形態に成型またはキャストできて良い。
当業者は、考慮される適用及び所望される硬度に基づいて、前述の硬度に関する試験の少なくとも一方を使用して組成物を評価するために選択して良い。もし一方により、企図される応用に鑑みて許容できる硬度の値が得られたら、これらの硬度試験の少なくとも一方から、その組成物が本発明の範囲に入る。
明白であるように、本発明に係る組成物の硬度は、例えば組成物が有利に自己支持的であり、皮膚、及び/または唇、及び/またはケラチン繊維のような表面上の身体成長部に満足な沈着物を形成するために用意に崩壊できるものであって良い。更にこの硬度に関して、本発明の組成物は良好な衝撃強さを有して良い。
本発明によれば、スティック形態の組成物は、適用の際に顕著な弾性の柔らかさを与える、変形可能で柔軟な弾性の固体の挙動を有して良い。従来技術のスティック形態の組成物は、弾性及び柔軟性のこれらの特性を有していない。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物を含む、例えば人の顔または身体のためのサンケア製品またはファンデーションのような皮膚組成物に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
一つの実施態様では、前記皮膚組成物は水性相を含む。
本発明の別の実施態様は、(i)少なくとも一つの前述の構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル、及び(ii)少なくとも一つの皮膜形成剤、を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む組成物を含む、マスカラまたはヘア組成物に関し、前記オイルは前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
液体脂肪相
本発明の目的のため、用語「液体脂肪相」は、オイルとも称される、室温で液体であり、一般的に互いに適合的である、即ち巨視的に均一な相を形成する一つ以上の脂肪物質からなる、室温(25℃)且つ大気圧(760mmHg、即ち101KPa)で液体である脂肪相を意味する。用語「液体脂肪物質」は、水と全ての割合で混和しない非水性の液体媒体、例えば少なくとも5個の炭素原子をそれぞれ含む一つ以上の炭素鎖を含み、カルボン酸、ヒドロキシル、ポリオール、アミン、アミド、リン酸、ホスファート、エステル、エーテル、ウレア、カルバマート、チオール、チオエーテル、及びチオエステルから選択される少なくとも一つの極性基を含んでも良い炭化水素ベースの化合物、末端またはペンダント状に炭素鎖を任意に含むシリコーン化合物であって、これらの鎖が任意にフルオロ、パーフルオロ、(ポリ)アミノ酸、エーテル、ヒドロキシル、アミン、酸、及びエステル基で置換されている化合物;または少なくとも5個の炭素原子を含み、N、O、S及びPから選択されるヘテロ原子を含んでも良く、任意にエーテル、エステル、アミン、酸、カルバマート、ウレア、チオール、及びヒドロキシル基から選択される少なくとも一つの官能基を含んで良い、フルオロハイドロカーボンまたはパーフルオロハイドロカーボンのようなフルオロまたはパーフルオロ化合物を意味する。
一つの実施態様では、少なくとも一つの液体脂肪相は、構造化ポリマー及び任意に皮膜形成性ポリマーと親和性を有する少なくとも一つのオイルを含んで良い。前記少なくともひとつのオイルは、例えば極性及び、及び炭化水素ベースの液体オイルを含む無極性オイル、及び室温で液体であるオイルから選択されて良い。一つの実施態様では、本発明の組成物は、少なくとも一つの構造化ポリマー、少なくとも一つの皮膜形成剤、及び少なくとも一つの無極性オイルを含む。本発明の極性オイルは、例えば無極性オイル、特に極性オイルの共溶媒として作用する無極性オイルに添加されても良い。
前記組成物の液体脂肪相は、30%より多く、例えば40%より多く、例えば50%から100%の、構造化ポリマーのユニットのものと同様の基を含む液体オイルを含んでも良い。一つの実施態様では、シリコーン−ポリアミドタイプの骨格で構造化された液体脂肪相は、液体脂肪相の全量に対して高量の、即ち30%より多く、例えば40%より多く、または50%から100%の少なくとも一つの無極性オイル、例えば炭化水素ベースのオイル、シリコーンオイル、またはそれらの混合物を含む。本発明の目的のため、用語「炭化水素ベースのオイル」は、炭素原子と水素原子を必須に含み、ヒドロキシル、エステル、カルボキシル、及びエーテル基から選択される少なくとも一つの基を任意に有するオイルを意味する。そのような脂肪相では、少なくとも一つの皮膜形成剤は、例えばアミン、アミド、ウレタン、またはシリコーン基を含んでも良い。
部分的にシリコーンベースの骨格を含むポリマーで構造化された液体脂肪相では、この脂肪相は、液体脂肪相の全量に対して30%より多い、例えば40%より多い、たとえば液体脂肪相の全量に対して50%から100%の少なくとも一つのシリコーンベースの液体オイルを含んでも良い。この実施態様では、少なくとも一つの皮膜形成剤はシリコーン基を含んで良い。
例えば、本発明で有用な少なくとも一つの極性オイルは、以下のものから選択されて良い:
− 脂肪酸がCからC24の可変的な鎖の長さを有し、これらの鎖は直鎖状または分枝状の、飽和及び不飽和の鎖であって良い、グリセロールの脂肪酸エステルを含む、高含量のトリグリセリドを有する炭化水素ベースの植物油;これらのオイルは例えば、麦芽オイル、コーンオイル、ヒマワリオイル、カリテバター、ヒマシ油、スイートアーモンドオイル、マカダミアオイル、アンズオイル、ダイズオイル、コットンオイル、アルファルファオイル、ポピーオイル、カボチャオイル、ゴマオイル、マローオイル、レイプシードオイル、アボカドオイル、ヘーゼルナッツオイル、グレープシードオイル、クロフサスグリオイル、マツヨイグサオイル、アワオイル、大麦オイル、キノアオイル、オリーブオイル、ライオイル、サフラワーオイル、ククイノキオイル、トケイソウオイル、及びジャコウバラオイルから選択できる;または別法として、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えばStearineries Dubois社により市販されているもの、またはDynamit Nobel社によりMiglyol 810、812及び818の名称で市販されているもの;
− 合成オイルまたは式RCOORのエステルであって、式中Rは1から40の炭素原子を含む直鎖状及び分枝状の脂肪酸残基から選択され、Rは例えば1から40の炭素原子を含む炭化水素ベースの鎖から選択され、R+R≧10であること条件とし、例えばパーセリンオイル(セトステアリルオクタノアート)、イソノニルイソノナノアート、C12-C15アルキルベンゾアート、イソプロピルミリスタート、2−エチルヘキシルパルミタート、イソステアリルイソステアラート、及びアルキルまたはポリアルキルオクタノアート、デカノアートまたはリシノレアート;ヒドロキシル化エステル、例えばイソステアリルラクタート及びジイソステアリルマラート;及びペンタエリスリトールエステル;
− 10から40の炭素原子を含む合成エーテル;
− CからC26の脂肪アルコール、例えばオレイルアルコール;並びに
− CからC26の脂肪酸、たとえばオレイン酸、リノレン酸、またはリノール酸。
本発明に係る少なくとも一つの無極性オイルは、例えば室温で液体である揮発性及び不揮発性の直鎖状及び環状ポリジメチルシロキサン(PDMS);シリコーン鎖にペンダント状及び/または末端で、2から24の炭素原子をそれぞれ含むアルキルまたはアルコキシ基を含むポリジメチルシロキサンから選択されるシリコーンオイル;フェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、及び2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリカートのようなフェニルシリコーン;直鎖状及び分枝状の揮発性及び非揮発性の合成及び鉱物起源の炭化水素から選択される炭化水素、例えば揮発性流動パラフィン(例えばイソパラフィン及びイソドデカン)または非揮発性流動パラフィン及びその誘導体、流動ワセリン、流動ラノリン、ポリデセン、水素化ポリイソブテン、例えばパーリーム(登録商標)、及びスクアラン;及びそれらの混合物から選択される。一つの実施態様では、構造化オイル、例えばシリコーンポリアミドで構造化されたものは、シリコーンオイルのような無極性オイルであっても良い。
一つの実施態様では、液体脂肪相は、一つ以上のシリコーンオイル、特にフェニルトリメチコーンのようなフェニルシリコーンから選択される少なくとも一つの非揮発性オイルを含む。
別の実施態様では、本発明に係るオイル、特にシリコーンオイルの粘度は、1000cSt未満、例えば100cSt未満である。
別の実施態様では、液体脂肪相は、シリコーンオイルから選択される一つ以上の揮発性オイルを含む。一つの実施態様では、揮発性シリコーンオイルは、2から7個のケイ素原子を有し、任意に2から10個の炭素原子を有するアルキル基またはアルコキシ基を有する、直鎖状または環状のポリジメチルシロキサンから選択される。
本発明の目的のため、用語「揮発性溶媒またはオイル」は、室温且つ大気圧で皮膚または唇と接触して1時間未満で蒸発可能であるいずれかの非水性媒体を意味する。本発明の揮発性溶媒(類)は、室温且つ大気圧で、0ではない蒸気圧、特に10-2から300mmHg(1.33から40000Pa)の範囲、例えば0.03mmHg(4Pa)より大きい、更に張った負えば0.3mmHg(40Pa)より大きい蒸気圧を有する、室温で液体である揮発性化粧品オイルのような有機溶媒である。用語「非揮発性オイル」は、10-2mmHg(1.33Pa)未満の蒸気圧を有するもののような、室温且つ大気圧で、少なくとも数時間皮膚または唇に残存するオイルを意味する。
本発明によれば、これらの揮発性溶媒は、皮膚、唇、または爪及びケラチン繊維のような表面上の身体成長部への前記組成物の維持力または長期装着特性を容易にして良い。前記溶媒は、炭化水素ベースの溶媒、シリコーン鎖にペンダント状または末端でアルキルまたはアルコキシ基を任意に含むシリコーン溶媒、及びこれらの溶媒の混合物から選択できる。
一つの実施態様では、揮発性オイルは、組成物の全重量に対して0%から95.5%、例えば2%から75%、または例えば10%から45%の範囲の量で存在できる。この量は、所望される維持力または長期装着特性に従って当業者によって適応されるであろう。
実際に、全部の液体脂肪相は、組成物の全重量に対して1から99重量%、例えば5から99重量%、5から95.5重量%、10から80重量%、または20から75重量%の範囲の量で存在できる。
本発明の組成物の少なくとも一つの液体脂肪相は、更に脂質ベシクルの分散物を含んでも良い。本発明の組成物は更に、例えば流体無水ゲル、硬い無水ゲル、流体単相エマルション、流体複相エマルション、硬い単相エマルション、または硬い複相エマルションの形態で存在して良い。単相エマルションまたは複相エマルションは、分散した脂質ベシクルを任意に含む水性相、または分散した脂質ベシクルを任意に含む脂肪相から選択される連続相を含んで良い。ひとつの実施態様では、前記組成物は、連続油相または脂肪相を有し、とりわけ例えばスティックまたはディッシュ形態の無水組成物である。無水素生物は、10重量%未満、例えば5重量%未満の水を有するものである。
皮膜形成剤
本発明の組成物は、有機または無機ポリマーであることができる、少なくとも一つの皮膜形成剤を含む。一つの実施態様では、前記皮膜性有機ポリマーは、以下の群から選択される少なくとも一つのポリマーである:
− 脂溶性皮膜形成性ポリマー;
− ポリマー粒子の非水性分散物、好ましくはシリコーンオイルまたは炭化水素オイル中の分散物の形態の脂分散性皮膜形成性ポリマー;一つの実施態様では、ポリマーの非水性分散物は、少なくとも一つの安定化剤によってその表面で安定化されたポリマー粒子を含む;これらの非水性分散物は、しばしば「NAD」と称される;
− しばしば「ラテックス」と称される、ポリマー粒子の水性分散物;この場合、前記組成物は水性相を含まなければならない;
− 水溶性皮膜形成性ポリマー;この場合、前記組成物は水性相を含まなければならない。
一つの実施態様では、皮膜形成剤は皮膜形成性脂溶性または脂分散性有機ポリマーである。
脂溶性ポリマー
特にそれらが50重量%以下の濃度で使用される場合、それらは選択されたオイル媒体に対してほとんどまたは全くゲル化特性を有さない。脂溶性ポリマーはいずれの化学的タイプからなっても良く、特に以下のものを含む:
a)オレフィン、シクロオレフィン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、エーテル、ビニルエステルまたはアミド、直鎖状、分枝状、または環状のC4−50アルキル基を含む(メタ)アクリル酸のエステルまたはアミドの脂溶性でアモルファスなホモポリマー及びコポリマー、好ましくはアモルファスなもの。好ましい脂溶性ホモポリマー及びコポリマーは、イソオクチル(メタ)アクリラート、イソノニル(メタ)アクリラート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリラート、ラウリル(メタ)アクリラート、イソペンチル(メタ)アクリラート、n-ブチル(メタ)アクリラート、イソブチル(メタ)アクリラート、メチル(メタ)アクリラート、tert-ブチル(メタ)アクリラート、トリデシル(メタ)アクリラート、ステアリル(メタ)アクリラート、またはこれらの混合物からなる群から選択されるモノマーから得られる。例えばGIOVAREZ AC-5099の名称でPHOENIX CHEM.社により市販されているあるきるアクリラート/シクロアルキルアクリラートコポリマー、及びビニルピロリドンコポリマー、例えばCからC22アルケンのようなCからC30のコポリマー、及びそれらの混合物が使用できるものとして挙げられるであろう。本発明で使用できるVPコポリマーの例として、VP/ビニルラウラート、VP/ビニルステアラート、ブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、またはVP/アクリル酸/ラウリルメタクリラートコポリマーが挙げられる。
特定の脂溶性コポリマーとして、以下のものが引用されて良い:
i)シリコーン骨格、アクリルグラフトを有する、またはアクリル骨格、シリコーングラフトを有するグラフトアクリル−シリコーンポリマー、例えば3M社によりSA 70.5の名称で市販されている製品、及び特許US 5,725,882、US 5,209,924、US 4,972,037、US 4,981,903、US 4,981,902、US 5,468,477、及び特許US 5,219,560、EP 0 388 582に記載されたもの。
ii)前述のクラスの一つに属するフルオロ基を有する脂溶性ポリマー、特に特許US 5,948,393に記載されたもの、特許EP 0 815 836及びUS 5,849,318に記載されたアルキル(メタ)アクリラート/パーフルオロアルキル(メタ)アクリラートコポリマー。
iii)一つ以上のエチレン性結合、好ましくは共役結合(またはジエン)を含む、エチレン性モノマーの重合または共重合から生成するポリマーまたはコポリマー。エチレン性モノマーの重合または共重合から生成するポリマーまたはコポリマーとして、ブロックコポリマー、例えばジブロックまたはトリブロックコポリマー、あるいはマルチブロックまたはスターバーストまたはラジカルコポリマーであって良い、ビニル、アクリル、またはメタクリルコポリマーの使用が挙げられる。少なくとも一つのエチレン性皮膜形成剤は、例えばスチレンブロック(S)、アルキルスチレンブロック(AS)、エチレン/ブチレンブロック(EB)、エチレン/プロピレンブロック(EP)、ブタジエンブロック(B)、イソプレンブロック(I)、アクリラートブロック(A)、メタクリラートブロック(MA)、またはこれらのブロックの組合せを含んで良い。
一つの実施態様では、少なくとも一つのスチレンブロックを含むコポリマーが、皮膜形成剤として使用される。トリブロックコポリマー、特にポリスチレン/ポリイソプレンまたはポリスチレン/ポリブタジエンタイプのもの、例えばBASF社により”Luvitol HSB”の名称で市販されているもの、及びポリスチレン/コポリ(エチレン−プロピレン)タイプ、または別法としてポリスチレン/コポリ(エチレン/ブチレン)タイプのもの、例えばShell Chemical社により”Kraton”の商標名で、またはPenreco社によりGelled Permethyl 99Aの名称で市販されているものが使用されて良い。スチレン−メタクリラートコポリマーも使用できる。
本発明の組成物で使用できるエチレン性皮膜形成剤として、例えばKraton (G1650(SERS)、Kraton G1651(SEBS)、Kraton G1652(SEBS)、Kraton G1657X(SEBS)、Kraton G1701X(SEP)、Kraton G1702X(SEP)、Kraton G1726X(SEB)、Kraton G1750X(EP)マルチアーム、Kraton G1765X(EP)マルチアーム、Kraton D-1101(SBS)、Kraton D-1102(SBS)、Kraton D-1102(SBS)、Kraton D-1107(SIS)、Gelled Permethyl 99A-750、Gelled Permethyl 99A-753-58(スターバーストブロックポリマーとトリブロックポリマーの混合物)、Gelled Permethyl 99A-753-59(スターバーストブロックポリマーとトリブロックポリマーの混合物)、Penreco社製のVersagel 5970及びVersagel 5960(イソドデカン中のスターバーストポリマーとトリブロックポリマーの混合物)、及びLubrizol社製のOS 129880、OS 129881、及びOS 84383(スチレン−メタクリラートコポリマー)が挙げられる。本発明で使用できる脂溶性ポリマーの例として、ポリアルキレン、特にポリブテンが挙げられる。
b)好ましくは水素間相互作用ドナー基を含まない脂溶性のアモルファスな重縮合物、特にC4−50アルキル側鎖を有するポリエステル、または脂肪酸ダイマーの縮合から生成するポリエステル、または室温で固体である連続体、グラフト、または末端基の形態のシリコーン部分を含むポリエステル、例えばまだ公開されていない特許出願FR 0113920に記載されたもの。
c)アルキル(エーテルまたはエステル)側鎖を含む脂溶性のアモルファスなポリサッカリド、特に直鎖状または分枝状の飽和または不飽和のC1からC8のアルキル基を有するアルキルセルロース、例えばエチルセルロースまたはプロピルセルロース。
一般的なルールとして、本発明の皮膜形成性脂溶性ポリマーは、1000から500000の間、好ましくは2000から250000の間の範囲の分子量を有し、-100℃から+300℃の間、好ましくは-50℃から+100℃の間、更に好ましくは-10℃から+90℃の間の範囲のガラス転移温度を有する。
別の実施態様によれば、少なくとも一つの皮膜形成性ポリマーは、炭化水素ベースのオイルまたはシリコーンオイルのような生理学的に許容可能な液体脂肪相中に、一般的に球状である一つ以上のポリマーのポリマー粒子の安定な非水性分散物から選択できる。これらの分散物は一般的に、ポリマーの水性分散物であるラテックスに対して、ポリマーのNAD(非水性分散物)として知られている。これらの分散物は特に、前記脂肪相中の安定な分散物におけるポリマーのナノ粒子の形態で存在して良い。一つの実施態様では、前記ナノ粒子は、5nmから600nmのサイズの間である。しかしながら、1μmのサイズまでの範囲のポリマー粒子を得ることも可能である。
本発明の組成物のポリマー分散物の一つの利点は、ポリマーまたはポリマー系(ポリマープラス可塑剤タイプの添加物)のガラス転移温度(Tg)を変更し、かくして硬いポリマーから多かれ少なかれやわらかいポリマーまで得られる可能性であり、企図される応用に、特に沈着される皮膜に依存して組成物の機械的特性を調節可能である点である。
本発明の組成物で使用されて良い分散物中のポリマーは好ましくは、約2000から10000000の分子量と、-100℃から300℃、より好適には-50℃から50℃、好ましくは-10℃から100℃のTgを有する。
好ましくは皮膚の温度以下の、特に40℃以下の低いTgを有する皮膜形成ポリマーを使用することが可能である。かくして、支持体に適用された際に皮膜を形成できる分散物が得られる。
皮膜形成性ポリマーとしては、好ましくは40℃以下、特に-10℃から30℃の範囲のTgを有し、単独または混合物として使用される、フリーラジカルのアクリルまたはビニルホモポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
用語「フリーラジカルポリマー」は、不飽和、特にエチレン性不飽和を含むモノマーで、ホモ重合(重縮合とは異なる)が可能であるモノマーの重合によって得られるポリマーを意味する。前記フリーラジカルポリマーは特に、ビニルポリマーまたはコポリマー、特にアクリルポリマーであって良い。
ビニルポリマーは、少なくとも一つの酸基を含むエチレン性の不飽和モノマー、及び/またはこれらの酸性モノマーのエステル、及び/またはこれらの酸のアミドの重合から生成してよい。
酸基を有するモノマーとして、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、またはイタコン酸を使用することが可能である。(メタ)アクリル酸及びクロトン酸が好ましくは使用され、より好ましくは(メタ)アクリル酸が使用される。
酸性モノマーのエステルは有利には、(メタ)アクリル酸のエステル((メタ)アクリラートとして知られている)、例えばアルキル(メタ)アクリラート、特にC−C20、好ましくはC−Cアルキル(メタ)アクリラート、アリール(メタ)アクリラート、特にC−C10アリール(メタ)アクリラート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラート、特にC−Cヒドロキシアルキル(メタ)アクリラートから選択される。アルキル(メタ)アクリラートとしては、メチル、エチル、ブチル、イソブチル、2-エチルヘキシル、及びラウリル(メタ)アクリラートが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、及び2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラートが挙げられる。アリール(メタ)アクリラートとしては、ベンジルまたはフェニルアクリラートが挙げられる。
特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルは、アルキル(メタ)アクリラートである。
好ましいフリーラジカルポリマーは、(メタ)アクリル酸とアルキル(メタ)アクリラート、特にC1−C4アルキル(メタ)アクリラートとのコポリマーである。より好ましくは、任意にアクリル酸と共重合したメチルアクリラートが使用されて良い。
酸性モノマーのアミドとしては、(メタ)アクリルアミド、特にN-アルキル(メタ)アクリルアミド、特にC−C12アルキル(メタ)アクリルアミド、例えばN-エチルアクリルアミド、N-t-アルキル(メタ)アクリルアミド、及びN-オクチルアクリルアミド、N-ジ(C−C)アルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
ビニルポリマーは、遊離形態の、または部分的若しくは完全に中和した、または別法として部分的若しくは完全に第四級化した、少なくとも一つのアミン基を含むエチレン性の不飽和モノマーの重合から生成しても良い。そのようなモノマーは、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリラート、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ビニルアミン、ビニルピリジン、及びジアリルジメチルアンモニウムクロリドであって良い。
ビニルポリマーはまた、ビニルエステル及びスチレンモノマーから選択される少なくとも一つのモノマーのホモ重合または共重合から生成しても良い。特にこれらのモノマーは、前述のもののような酸性モノマー、及び/またはそのエステル、及び/またはそのアミドと重合されても良い。ビニルエステルの例として、ビニルアセタート、ビニルプロピオナート、ビニルネオデカノアート、ビニルピバラート、ビニルベンゾアート、及びビニルt-ブチルベンゾアートが挙げられる。スチレンモノマーとして、スチレン、及びα-メチルスチレンが挙げられる。
記載されたモノマーのリストは制限的なものではなく、アクリル及びビニルモノマー(シリコーン鎖で変性されたモノマーを含む)のカテゴリーに入る当業者に既知のいずれのモノマーを使用することも可能である。
使用して良い他のビニルモノマーとして、以下のものが挙げられる:
− N-ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニル-N-(C−C)アルキルピロール、ビニルオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルピリミジン、及びビニルイミダゾール
− オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン、及びブタジエン。
ビニルポリマーは、少なくとも二つのエチレン性不飽和を含む一つ以上の二官能性モノマー、例えばエチレングリコールジメタクリラート、またはジアリルフタラートで部分的に架橋されてもよい。
非制限的な態様では、本発明の分散物中のポリマーは、以下のポリマーまたはコポリマーから選択されて良い:ポリウレタン、ポリウレタン−アクリル、ポリウレア、ポリウレア−ポリウレタン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルアミド、脂肪鎖ポリエステル、アルキド;アクリル及び/またはビニルポリマーまたはコポリマー;アクリル−シリコーンコポリマー;ポリアクリルアミド;シリコーンポリマー、例えばシリコーンポリウレタンまたはシリコーンアクリル、及びフルオロポリマー、並びにそれらの混合物。油性分散物中のポリマー(類)は、組成物の全重量の0.1%から60%、好ましくは2%から40%、より好適には4%から25%を占める(固体または活性物質として)。環境温度で固体である安定化剤として、分散物中の固体の量は、ポリマー及び安定化剤の全量を占める。
本発明の組成物中の脂溶性または脂分散性ポリマーは、存在する場合、組成物の全重量に対して0.01%から20%(活性物質として)、例えば1%から10%の量で使用できる。
ポリマー粒子の水性分散物
別の実施態様によれば、少なくとも一つの皮膜形成性ポリマーは、ポリマー粒子の水性分散物から選択でき、この場合、本発明に係る組成物は水性相を含む。
一つ以上の皮膜形成性ポリマーを含む水性分散物は、特にエマルション重合によって、または事前に形成されたポリマーの分散物における置換によって、当業者の知見に基づいて彼らによって調製されて良い。
本発明の係る組成物で使用されて良い皮膜形成性ポリマーとして、重縮合タイプ、ラジカルタイプの合成ポリマー、天然起源のポリマー、及びそれらの混合物が引用されて良い。
重縮合物として、アニオン性、カチオン性、非イオン性、または両性ポリウレタン、ポリウレタン−アクリル、ポリウレタン−ポリビニルピロリドン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレア/ポリウレタン、及びこれらの混合物が引用されて良い。
ポリウレタンは例えば、脂肪族、環式脂肪族、または芳香族ポリウレタン、ポリウレア/ウレタン、または単独で若しくは混合物として以下のものを含むポリウレアコポリマーであって良い:
− 直鎖状または分枝状脂肪族及び/または環式脂肪族及び/または芳香族ポリエステル起源の少なくとも一つの配列、及び/または
− 脂肪族及び/または環式脂肪族及び/または芳香族ポリエーテル起源の少なくとも一つの配列、及び/または
− 置換または非置換の、分枝状または非分枝状の、少なくとも一つのシリコーン配列、例えばポリジメチルシロキサンまたはポリメチルフェニルシロキサン、及び/または
− フッ素基を含む少なくとも一つの配列。
本発明で定義されたようなポリウレタンはまた、分枝状または非分枝状ポリエステル、あるいはジイソシアナート及び有機二官能性共反応性(例えばジヒドロ、ジアミノ、またはヒドロキシアミノ)化合物での重付加によって変性され、さらにカルボキシラートまたはカルボン酸基、あるいはスルホン酸またはスルホナート基、さらには中和可能な第三級アミン基または第四級アンモニウム基を含む、移動性の水素を含むアルキドから選択されて良い。
ポリエステル、ポリエステルアミド、脂肪鎖を有するポリエステル、ポリアミド、及びエポキシエステル樹脂が引用されて良い。
前記ポリエステルは、脂肪族若しくは芳香族ジオール、またはポリオールと、脂肪族または芳香族二酸との重縮合によって、既知の態様で得られて良い。コハク酸、グルタル酸、味ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、またはセバシン酸が、脂肪族二酸として使用されて良い。テレフタル酸、またはイソフタル酸、あるいは無水フタル酸のような誘導体が、芳香族二酸として使用されて良い。エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、4,4’-(1-メチルプロピリデン)ビスフェノールが、芳香族ジオールとして使用されて良い。グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールプロパンが、ポリオールとして使用されて良い。
ポリエステルアミドは、ジアミンまたはアミノアルコールと二酸との重縮合によって、ポリエステルと類似の態様で得られて良い。エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタ-またはパラフェニレンジアミンが、ジアミンとして使用されて良い。モノエタノールアミンがアミノアルコールとして使用されて良い。
重縮合の間で使用されて良いアニオン基を有するモノマーとして、例えばジメチロールプロピオン酸、トリメリト酸、または無水トリメリト酸のような誘導体、3−スルホペンタンジオール酸のナトリウム塩、5-スルホ1,3−ベンゼンジカルボン酸のナトリウム塩が挙げられる。脂肪鎖を有するポリエステルは、重縮合の間で脂肪鎖を有するジオールの使用を通じて得られても良い。エポキシエステル樹脂は、α,ω-ジエポキシ末端での縮合物と脂肪酸との重縮合によって得られても良い。
ラジカルタイプのポリマーは、特にアクリル及び/またはビニルポリマーまたはコポリマーで存在しても良い。アニオン性ラジカルポリマーが好ましくは使用される。ラジカル重合の間で使用されて良いアニオン基を有するモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、2-アクリルアミノ2-メチルプロパンスルホン酸が挙げられる。
アクリルポリマーは、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル及び/またはアミドから選択されるモノマーの共重合から生成して良い。エステルタイプのモノマーとして、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、2-エチルヘキシルメタクリラート、ラウリルメタクリラートが挙げられる。アミドタイプのモノマーの例として、N-t-ブチルアクリルアミド、及びN-t-オクチルアクリルアミドが挙げられる。
好ましくは、親水性基を含むエチレン性不飽和を有するモノマー、好ましくは非イオン性のもの、例えばヒドロキシエチルアクリラート、2−ヒドロキシプロピルアクリラート、ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルメタクリラートの共重合によって得られるアクリルポリマーが使用される。
ビニルポリマーは、ビニルエステル、スチレン、またはブタジエンから選択されるモノマーのホモ重合または共重合から生成しても良い。ビニルエステルの例として、ビニルアセタート、ビニルネオデカノアート、ビニルピバラート、ビニルベンゾアート、及びビニルt-ブチルベンゾアートが挙げられる。
アクリル/シリコーンコポリマー、またはニトロセルロース/アクリルコポリマーが使用されて良い。
変性されていても良い天然起源のポリマーは、シェラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマル、エレミ、コパール、セルロース誘導体、及びこれらの混合物から選択されて良い。
ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリエステルアミド、及び/またはアルキドからなる群から選択される少なくとも一つのポリマーの事前に存在する粒子の、内部及び/または表面に部分的に、少なくとも一つのラジカルモノマーのラジカル重合から生成するポリマーが挙げられる。これらのポリマーは一般的に、ハイブリッドポリマーと称される。
ポリマー粒子の水性分散物が使用される場合、前記水性分散物の乾物重量は、5-60重量%、好ましくは30-50重量%のオーダーであって良い。
水性分散物中のポリマー粒子のサイズは、10-500nmの間、好ましくは20から150nmの間の範囲であって良く、顕著な光沢を有するフィルムを得ることが可能である。しかしながら、1ミクロンまでの範囲の粒子サイズが使用されて良い。
水溶性ポリマー
本発明の一つの実施態様によれば、皮膜形成性ポリマーは水溶性ポリマーであり、それ故可溶化形態で組成物の水性相に存在する。本発明に係る組成物は、この場合無水物ではない。水溶性皮膜形成性ポリマーとして、以下のカチオン性ポリマーが挙げられる:
(1)アクリルポリマーまたはコポリマー、例えばポリアクリラートまたはポリメタクリラート;
(1)群のコポリマーは更に、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素を低級アルキルで置換したアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸若しくはメタクリル酸またはそのエステル、ビニルラクタム、例えばビニルピロリドンまたはビニルカプロラクタム、ビニルエステルから選択されて良い子モノマーから由来する一つ以上の部分を含んでも良い。
かくして、(1)群のこれらのコポリマーとして、以下のものが挙げられる:
− アクリルアミドと、ジメチルスルファート、またはジメチルハロゲニドで第四級化されたジメチルアミノエチルメタクリラートとのコポリマー、例えばHERCULES社によりHERCOFLOCの名称で市販されているもの;
− アクリルアミドと、メタクリといるオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、例えば特許出願EP-A-080976に記載され、CIBA GEIGY社によりBINA QUAT P 100の名称で市販されているもの;
− アクリルアミドと、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム眼とスルファートとのコポリマー、例えばHERCULES社によりRETENの名称で市販されているもの;
− 第四級化されたまたはされていない、ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリラートまたはメタクリラートコポリマー、例えばISP社により”GAFQUAT”の名称で市販されている製品、例えば”GAFQUAT 734”または”GAFQUAT 755”、あるいは”COPOLYMER 845、958、及び937”として示される製品。これらのポリマーは、フランス特許2.077.143及び2.393.573に詳細に記載されている。
− ジメチルアミノエチルメタクリラート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンターポリマー、例えばISP社によりGAFFIX VC 713の名称で市販されている製品;及び
− 第四級化ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリラートコポリマー、例えばISP社により”GAFQUAT HS 100”の名称で市販されている製品。
(2)特許US 3,589,578及びUS 4,031,307にとりわけ記載されている第四級化ポリサッカリド、例えばカチオン性トリアルキルアンモニウム基を含むグアゴム。そのような製品は、MEYHALL社によりJAGUAR C13S、JAGUAR C15、JAGUAR C17の商標名で特に市販されている。
(3)第四級ビニルピロリドンとビニルイミダゾールのコポリマー;
(4)キトサンまたはその塩;
(5)カチオン性セルロース誘導体、例えば第四級アンモニウムを含み、特に特許US 4,131,576に記載された水溶性モノマーでグラフトされたセルロースまたはセルロース誘導体のコポリマー、例えばヒドロキシアルキルセルロース、同様に特にメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メタクリルアミドプロピルトリエチルアンモニウム、ジメチル−ジアリルアンモニウム塩でグラフトされた、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、またはヒドロキシプロピルセルロース。この定義に対応する市販製品は、とりわけNational Starch社により”CELQUAT L200”及び”CELQUAT H100”の名称で市販されている製品である。
皮膜形成性水溶性ポリマーとして、以下の両性ポリマーが挙げられる:
(1)特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アルファ−クロルアクリル酸のようなカルボン酸鬼を有するビニル化合物から由来するモノマーと、特にジアルキルアミノアルキルメタクリラート及びアクリラート、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド及びアクリルアミドのような少なくとも一つの塩基原子を有する置換化ビニル化合物から由来する塩基性モノマーとの共重合から生成するポリマー。そのような化合物は、米国特許第3,836,537号に記載されている。
(2)以下のものから由来する部分を含むポリマー:
a)窒素をアルキル基で置換したアクリルアミドまたはメタクリルアミドから選択される少なくとも一つのモノマー;
b)一つ以上の反応性カルボン酸基を含む少なくともひとつの酸モノマー;及び
c)アクリル酸及びメタクリル酸の、第一級、第二級、第三級、及び第四級アミン置換基を有するエステルのような少なくとも一つの塩基性モノマー、特にジメチルまたはジエチルスルファートでのジメチルアミノエチルメタクリラートの第四級化製品;
(3)ポリアミノアミドから全体的または部分的に由来する架橋アルコイルポリアミノアミド;
(4)両性イオン性部分を含むポリマー;
(5)キトサンから由来するポリマー;
(6)キトサンのN-カルボキシアルキル化から由来するポリマー、例えばJAN DEKKER社により”EVALSAN”の名称で市販されているN-カルボキシメチルキトサンまたはN-カルボキシブチルキトサン;
(7)N,N-ジメチルアミノプロピルアミンのようなN,N−ジアルキルアミノアルキルアミンでの半アミノ化、またはN,N−ジアルカノールアミンでの半エステル化によって部分的に変性されたアルキル(C1−C5)ビニルエーテル/無水マレイン酸のコポリマー。これらのコポリマーは、ビニルカプロラクタムのような他のビニルコモノマーを含んでも良い。
水溶性皮膜形成性ポリマーは、好ましくは以下のものからなる群から選択される:
− 植物起源のタンパク質のようなタンパク質、例えばコムギまたはダイズタンパク質;ケラチンのような動物起源のタンパク質、例えばケラチン加水分解産物、及びスルホンケラチン;
− キチンまたはキトサンのアニオン性、カチオン性、両性、または非イオン性ポリマー;
− セルロースポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びセルロースの第四級化誘導体;
− アクリルポリマーまたはコポリマー、例えばポリアクリラートまたはポリメタクリラート;
− ビニルポリマー、例えばポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのコポリマー、ビニルアセタートとクロトン酸とのコポリマー、ビニルピロリドンとビニルアセタートとのコポリマー;
ビニルピロリドンとカプロラクタムとのコポリマー;ポリビニルアルコール;
− 天然起源の任意に変性したポリマー、例えば:
・ グアアラビック、グアゴム、キサンタン誘導体、カラヤゴム;
・ アルギナート及びカラギーナン;
・ グリコアミノグリカン、ヒアルロン酸及びその誘導体;
・ シェラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマル、エレミ、コパール;
・ デオキシリボ核酸;
・ ムコ多糖、例えばヒアルロン酸、硫酸コンドロイチン、及びこれらの混合物。
特に多かれ少なかれ水を使用した皮膜の適当な除去が所望される場合、これらのポリマーが使用されるであろう。
油性または水性ポリマーの皮膜形成性を改善するために、既知の合着剤から選択されても良い合着剤をポリマー系に添加することが可能である。
本発明の好ましい実施態様によれば、皮膜形成性ポリマーは、ポリシロキサンを含むモノマーでグラフトされた非シリコーン有機骨格を有するポリマーから選択される。これらのポリマーは、場合によって、脂溶性、脂分散性、水溶性、水性媒体に分散性であっても良い。
ポリシロキサンを含むモノマーでグラフトされた非シリコーン有機骨格を有するポリマーは、シリコーンを含まない有機モノマーから形成される主たる有機鎖からなり、前記鎖内に並びにその少なくとも一方の末端であっても良く、少なくとも一つのポリシロキサンマクロマーがグラフトしている。
以下では、「ポリシロキサンマクロマー」は、一般的に受け入れられているように、構造中にポリシロキサンタイプのポリマー鎖を含むいずれかのモノマーを表すように解される。
グラフトシリコンポリマーの主鎖を形成する非シリコーン有機モノマーは、ラジカル法により重合可能であるエチレン不飽和を有するモノマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタンを形成するもののような重縮合により重合可能なモノマー、オキサゾリンまたはカプロラクトンのもののような環開口モノマーから選択されて良い。
本発明に係るポリシロキサンを含むモノマーでグラフトされた非シリコーン有機骨格を有するポリマーは、当業者に既知のいずれかの方法によって得られて良く、特に(i)ポリシロキサン鎖に正確に感応化した開始ポリシロキサンマクロマート、(ii)共有結合を形成することにより前記シリコーンによって有される官能基(類)と反応可能な官能基でそれ自体正確に感応化された、一つ以上の非シリコーン有機可能物との間の反応によって良い;そのような反応の古典的な例は、シリコーンの一方の末端に有するビニル基と、主鎖のエチレン不飽和を有するモノマーの二重結合との間のラジカル反応である。
本発明に係るポリシロキサンを含むモノマーでグラフト化された非シリコーン有機骨格を有するポリマーは好ましくは、特許US 4,693,935、US 4,728,571、及びUS 4,972,037、並びに特許出願EP-A-0 412704、EP-A-0 412707、EP-A-0 640105、及びWO 95/00578に記載されたものから選択される。それは、エチレン不飽和を有するものマート、ビニル末端基を有するシリコーンモノマーから開始するラジカル重合によって得られるコポリマー、あるいは感応化された基を含むポリオレフィンと、前記感応化された基と反応する末端基を有するポリシロキサンマクロマーの反応によって得られるコポリマーに関する。
本発明の実施に適したグラフトシリコーンポリマーの特定の群は、以下のものを含むグラフトシリコーンポリマーからなる:
a)0から98重量%の、ラジカル法によって重合可能なエチレン不飽和を有する低脂溶性の極性の少なくとも一つの脂溶性モノマー(A);
b)0から98重量%の、(A)タイプのモノマー(類)と共重合可能なエチレン不飽和を有する少なくとも一つの親水性極性モノマー(B);
c)0.01から50重量%の、以下の一般式の少なくとも一つのポリシロキサンマクロマー(C):
X(Y)Si(R)3−m(I)
式中:
Xはモノマー(A)及び(B)と共重合可能なビニル基を表す;
Yは二価結合を有する基を表す;
Rは水素、C−Cアルキルまたはアルコキシ、C−C12アリールを表す;
Zは少なくとも500の数までの平均分子量を有する一価ポリシロキサン部分を表す;
nは0または1であり、mは1から3の範囲の整数である;パーセンテージはモノマー(A)、(B)及び(C)の全重量に対して計算される。
これらのポリマーは、10000から2000000の範囲の数までの平均分子量と、好ましくは少なくとも-20℃のガラス転移温度Tgまたは結晶溶融温度Tmを有する。
脂溶性モノマー(A)の例として、アクリル酸またはメタクリル酸のC1−C18アルコールエステル;スチレン;ポリスチレンマクロマー;ビニルアセタート;ビニルプロピオナート;アルファ-メチルスチレン;tert-ブチルスチレン;ブタジエン;シクロヘキサジエン;シクロヘキサジエン;エチレン;プロピレン;ビニルトルエン;アクリル酸またはメタクリル酸と1,1-ジヒドロパーフルオロアルカノールまたはそのホモローグとのエステル;アクリル酸またはメタクリル酸とフルオロアルキルスルホアミド-アルコールとのエステル;アクリル酸またはメタクリル酸とフルオロアルキルアルコールとのエステル;アクリル酸またはメタクリル酸とアルコールフルオロエーテルとのエステル;またはこれらの混合物が挙げられる。好ましいモノマー(A)は、n-ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、tert-ブチルアクリラート、tert-ブチルメタクリラート、2-エチルヘキシルメタクリラート、メチルメタクリラート、2-(N-メチルパーフルオロ-オクタンスルホアミド)-エチルアクリラート;2-(N-ブチルパーフルオロオクタンスルホアミド)-エチルアクリラート、またはこれらの混合物から選択される。
極性モノマー(B)の例として、アクリル酸、メタクリル酸、N,N-ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、第四級化ジメチルアミノエチルメタクリラート、(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、マレイン酸、無水マレイン酸及びそのデミエステル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラート、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニルピロリドン、ビニルエーテル、マレイミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、複素環ビニル極性化合物、スチレンスルホナート、アリルアルコール、ビニルアルコール、ビニルカプロラクタム、またはそれらの混合物が挙げられる。モノマー(B)は好ましくは、アクリル酸、N,N-ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリラート、第四級化ジメチルアミノエチルメタクリラート、ビニルピロリドン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
式(I)のポリシロキサンマクロマー(C)は、以下の一般式(II)に対応するものから選択される:
Figure 0004129000
式中:
は水素または-COOHである(好ましくは水素);
は水素、メチル、または-CH2COOHである(好ましくはメチル);
はC−Cアルキル、アルコキシ、またはアルキルアミノ、C−C12アリール、またはヒドロキシルである(好ましくはメチル);
はC−Cアルキル、アルコキシ、またはアルキルアミノ、C−C12アリール、またはヒドロキシルである(好ましくはメチル);
qは2から6の整数である(好ましくは3);
pは0または1である;
rは5から700の自然数である;
mは1から3の範囲の整数である(好ましくは1)。
好ましくは課指揮のポリシロキサンマクロマーが使用される:
Figure 0004129000
nは5から700の範囲の数であり、lは0から3の範囲の整数である。
本発明の一つの実施態様は、以下のものからなるモノマーの混合物から開始するラジカル重合によって得ることができるコポリマーを使用することにある:
a)60重量%のtert-ブチルアクリラート;
b)20重量%のアクリル酸;
c)20重量%の下式のシリコーンマクロマー:
Figure 0004129000
nは5から700の範囲の数であり、lは0から3の範囲の整数であり、重量パーセンテージはモノマーの全重量に対して計算される。
本発明の別の特定の実施態様は、以下のものからなるモノマーの混合物から開始するラジカル重合により得ることができるコポリマーを使用することにある:
a)80重量%のtert-ブチルアクリラート;
b)20重量%の下式のシリコーンマクロマー:
Figure 0004129000
nは5から700の範囲の数であり、lは0から3の範囲の整数であり、重量パーセンテージはモノマーの全重量に対して計算される。
本発明の実施に適した非シリコーン有機骨格を有するグラフトシリコーンポリマーの別の特別な群は、ポリオレフィンの主鎖にシリコーンのグラフト化を可能にする共有結合を形成するために、ポリシロキサンマクロマーの末端官能基と反応可能な反応性基を含むポリオレフィンタイプのポリマー状の末端反応性官能基を有するポリシロキサンマクロマーの反応性噴出によって得ることができるグラフとシリコーンコポリマーからなる。これらのポリマー並びにその製造方法は、特許出願WO 95/00578に記載されている。
反応性ポリオレフィンは好ましくは、ポリエチレン、あるいはポリシロキサンマクロマーの末端官能基と反応可能な反応性官能基を含む、エチレン、例えばプロピレン、スチレン、アルキルスチレン、ブチレン、ブタジエン、(メタ)アクリラート、同等物のビニルエステルから由来するモノマーのポリマーから選択される。それらはとりわけ、エチレンまたはエチレン誘導体と、(メタ)アクリル酸のようなカルボン酸官能基を含むもの;マレイン酸無水物のような酸無水物官能基を含むもの;(メタ)アクリル酸クロリドのような酸クロリド官能基を含むもの;(メタ)アクリル酸のエステルのようなエステル官能基を含むもの;イソシアナート官能基を含むもの;から選択されるモノマーとのコポリマーから選択される。
シリコーンマクロマーは、好ましくはアルコール、チオール、エポキシ、第一級及び第二級アミンから選択される、ポリシロキサン鎖の末端または末端の近傍で感応化された基を含むポリシロキサンから選択され、とりわけ以下の一般式にタイプするものから選択される:
T−(CH−Si−[−(OSiR−R
式中、TはNH2、NHR‘、エポキシ官能基、OH、SHからなる群から選択され;R、R、R及びR’は独立に、C−Cアルキル、C−C12フェニル、ベンジル、またはアルキルフェニル、水素を表し;sは2から00の数であり、tは0から1000の数であり、及びyは1から3の数である。それらは好ましくは5000から300000、より好ましくは8000から200000、とりわけ9000から40000の範囲の数までの平均分子量を有する。
好ましい実施態様によれば、皮膜形成性ポリマーは、”Silicone Plus”ポリマーの商標名でMinnesota Mining and Manufacturing社から販売されていても良い。例えば、ポリ(イソブチルメタクリラート-コ-メチルFOSEA)-g-ポリ(ジメチルシロキサン)は、SA 70-5 IBMMFの商標名で市販されている。
本発明の別の好ましい形態によれば、皮膜形成性ポリマーは、非シリコーン有機モノマーでグラフトされたシリコーンポリマーから選択される。これらのポリマーは、場合によって、脂溶性、脂分散性、水溶性、または水性媒体に分散性であっても良い。
主たるシリコーン(またはポリシロキサン(―Si−O−))鎖を含む、非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を有する前記グラフトシリコーンポリマー(類)では、前記鎖内並びにその少なくとも一方の末端でグラフトされ、少なくとも一つの有機基はシリコーンを含まない。
本発明に係る非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を有するポリマーは、市販品であっても良く、または当業者に既知のいずれかの手段によって得られてもよく、特に(i)一つ以上のこれらのケイ素原子で正確に感応化された開始シリコーンと、(ii)共有結合を形成することによる前記シリコーンに有される官能基(類)と反応可能な官能基でそれ自体正確に感応化された非シリコーン有機化合物との間の反応によって得られても良い;そのような反応の古典的な例は、
―Si−H基とCH2=CH−ビニル基との間のハイドロシリレーション反応、または−SHチオ官能基とこれらの同じビニル基との間の反応である。
本発明の実施に適した非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を有するポリマーの例、並びにその特定の調製方法は、特に特許出願EP-A-0 582 152、WO 93/23009、及びWO 95/03776に記載されており、その教示は非制限的な参照によってこの明細書に十分に含まれる。
本発明の特に好ましい実施態様によれば、利用される非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーは、一方で、エチレン不飽和を有する少なくとも一つの非シリコーンアニオン性有機モノマー、及び/またはエチレン不飽和を有する非シリコーン疎水性有機モノマーと、他方で、共有結合を形成することによる前記非シリコーンモノマーの前記エチレン不飽和で反応可能な、少なくともひとつ、好ましくはいくつかの官能基、特にチオ官能基を鎖中に有するシリコーンとの間のラジカル共重合の結果からなる。
本発明によれば、エチレン不飽和を有する前記アニオン性モノマーは好ましくは、全体としてまたは部分的に塩の形態に中和されてもよい、直鎖状または分枝状の不飽和カルボン酸から単独でまたは混合物として選択され、これまたはこれらの不飽和カルボン酸は、とりわけアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、及びクロトン酸であることができる。適切な塩は特にアルカリ塩、アルカリ土類塩、及びアンモニウム塩である。同様に、最終グラフトシリコーンポリマーでは、少なくとも一つの不飽和カルボン酸タイプのアニオン性モノマーのラジカル(共)重合の結果からなるアニオン性を有する有機基は、反応後に事後的に塩基(ソーダ、アンモニア等)で中和され、塩の形態にされても良い。
本発明によれば、エチレン不飽和を有する疎水性モノマーは、アルカノールアクリル酸エステル、及び/またはアルカノールメタクリル酸エステルから単独または混合物として選択される。アルカノールは好ましくはC−C18、とりわけC−C12である。好ましいモノマーは、イソオクチル(メタ)アクリラート、イソノニル(メタ)アクリラート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリラート、ラウリル(メタ)アクリラート、イソフェニル(メタ)アクリラート、n-ブチル(メタ)アクリラート、イソブチル(メタ)アクリラート、メチル(メタ)アクリラート、tert-ブチル(メタ)アクリラート、トリデシル(メタ)アクリラート、ステアリル(メタ)アクリラート、またはこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の実施に特に良く適した非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーの群は、下式IVの部分をその構造中に含むシリコーンポリマーからなる:
Figure 0004129000
式中、G基は同一または異なって、水素、またはC−C10アルキル基またはフェニル基を表し;G基は同一または異なって、C−C10アルキレン基を表し;Gはエチレン不飽和を有する少なくともひとつのアニオン性モノマーの(ホモ)重合から生成するポリマー状残基を表し;Gはエチレン不飽和を有する少なくとも一つの疎水性モノマーの少なくとも一つのモノマーの(ホモ)重合から生成するポリマー状残基を表し;m及びnは0または1に等しく;aは0から50の範囲の自然数であり;bは10から350の範囲であって良い自然数であり;cは0から50の範囲の自然数であり;パラメーターa及びcの一方は0以外であることを条件とする。
前述の式(IV)の部分は好ましくは、以下の特徴の少なくとも一つの、より好ましくは全てを有する:
− nはセロではなく、G基は二価のC−C基、好ましくはプロピレン基を表す;
− Gはエチレン不飽和を有するカルボン酸タイプの少なくとも一つのモノマー、好ましくはアクリル酸及び/またはメタクリル酸の(ホモ)重合から生成するポリマー状残基を表す;
− GはC−C10アルキル(メタ)アクリラートタイプの少なくとも一つのモノマー、好ましくはイソブチルまたはメチル(メタ)アクリラートの(ホモ)重合から生成するポリマー状残基を表す。
式(IV)に対応するシリコーンポリマーの例は、特にチオプロピレンタイプの二次結合を介して、ポリ(メタ)アクリル酸タイプとアルキルポリ(メタ)アクリラートタイプの混在ポリマー部分がグラフトしたポリジメチルシロキサン(PDMS)である。
式(IV)に対応するシリコーンポリマーの他の例は、特にチオプロピレンタイプの二次結合を介して、イソブチルポリ(メタ)アクリラートタイプのポリマー部分がグラフトしたポリジメチルシロキサンである。
そのようなポリマーは、下式の少なくとも一つの群を含むポリマーを含む:
Figure 0004129000
式中、
a,b,及びcは同一でも異なっても良く、それぞれ1から100000の範囲の数であり;末端基は同一または異なっても良く、それぞれC−C20直鎖状アルキル基、C0−C20分枝鎖アルキル基、C−C20アリール基、C−C20直鎖状アルコキシ基、及びC−C20分枝状アルコキシ基から選択される。
そのようなポリマーは、米国特許第4,972,037号、第5,061,481号、第5,209,924号、第5,849,275号、及び第6,033,650号、並びにWO 93/23446、及びWO 95/06078に開示されている。
本発明の実施に特に良く適した非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサンを有するシリコーンポリマーの別の群は、下式(V)の部分をその構造中に含むシリコーンポリマーからなる:
Figure 0004129000
式中、G1及びG2基は上記と同じ意味を有し;G5は、エチレン不飽和を有する少なくとも一つの疎水性モノマーの少なくとも一つのモノマーの(ホモ)重合、あるいはエチレン不飽和を有する少なくとも一つのアニオン性モノマーと、エチレン不飽和を有する少なくとも一つの疎水性モノマーの共重合から生成するポリマー状残基を表し;nは0または1に等しく;aは0から50の範囲の自然数であり;bは10から350の範囲であって良い自然数であり;aは0以外であることを条件とする。
前述の式(V)の部分は好ましくは、以下の特徴の少なくとも一つ、より好ましくは全てを有する:
− G基はアルキル基、好ましくはメチル基を表す;
− nは0ではなく、G基はC−Cの二価残基、好ましくはプロピレン基を表す。
本発明の非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を有するシリコーンポリマーの数量による分子量は好ましくは、およそ10000から1000000、より好ましくはおよそ10000から100000まで変化する。
前記組成物は、2-60重量%、好適には5から60重量%、好ましくは2-30重量%の皮膜形成性ポリマーの乾物を含んで良い。より一般的には、ポリマーの全量は、はがれたりひび割れたりすることなく、皮膚及び/または唇の移動に従うことができる粘着性のフィルムを皮膚及び/または唇に形成するのに十分な量であるべきである。
前記ポリマーが、所望される使用に対してあまりに高いガラス転移温度を有する場合、そこに組み合わされる可塑剤は、使用される混合物のこの温度を低下しても良い。可塑剤は、応用の分野で通常使用される可塑剤、特にポリマーに対する溶媒でありうる化合物から選択されて良い。
前記組成物は、ポリマー(類)と適合的であるために、水に対するフィルムの感度を損なわないような性質で選択される、少なくとも一つの親水性または疎水性可塑剤を含んで良い。前記可塑剤は、求められる機能を実現することが可能であると当業者に既知の全ての化合物から選択されて良い。可塑剤は、水中に可溶性または非可溶性であって良く、水性分散物の形態で存在してもよい。
以下のもののような通常の可塑剤が、単独でまたは混合物として特に引用されて良い:
− グリコール及びその誘導体、例えばジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、またはジエチレングリコールヘキシルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールヘキシルエーテル;
− グリコールのエステル;
− プロピレングリコールの誘導体、特にプロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールジアセタート、ジプロピレングリコールブチルエーテル、トリプロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、及びジエチレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル;
− 酸のエステル、特にカルボン酸エステル、例えばクエン酸、フタル酸、アジピン酸、炭酸、酒石酸、リン酸、セバシン酸のエステル;
− オキシエチレン誘導体、例えばオキシエチレンオイル、特にヒマシ油のような植物オイル;シリコーンオイル。
可塑剤の量は、所望の機械的特性を有するフィルムを得る一方で、化粧品的に許容可能な特性の組成物を保存するような態様で、当業者の知見に基づいて当業者によって選択されて良い。
本発明によれば、皮膜形成ポリマー(類)、可能であれば合着剤、及び可能であれば可塑剤を含む系は、「ポリマー系」と称されて良い:このポリマー系は、沈着する支持体上に、その動きに従って補助的で、柔軟な、接着する皮膜を形成可能なものである。
前記組成物がファンデーションまたは口紅の形態である場合、前記組成物で得られる皮膜は、実施例に先行して規定された測定条件で、以下の物理化学的条件の少なくとも一つの有するであろう:
− およそ200MPa未満、好ましくはおよそ100MPa未満、好ましくは80MPa未満のヤング率;及び/または
− およそ200%を超える、好ましくは300%を超える伸張;及び/または
− 110未満、好ましくは70未満、より好ましくは55未満の硬度。
更なる添加剤
本発明の組成物は、特にポリ(2-ヒドロキシステアリン酸)のような分散剤、抗酸化剤、精油、防腐剤、香料、ワックス、フィラー、中和剤、化粧品及び皮膚科学的活性剤、例えば皮膚軟化剤、保湿剤、ビタミン、必須脂肪酸、サンスクリーン剤、及びこれらの混合物から選択される、考慮される分野で通常使用されるいずれかの添加剤を含むことができる。これらの添加剤は、組成物の全重量に対して、0%から20%(例えば0.01%から20%)、更には0.01%から10%(存在するなら)の割合で組成物中に存在して良い。
本発明の組成物はまた、添加剤として、相の水性増粘剤またはゲル化剤で任意に増粘またはゲル化した水を含む水性相を含むことができる。前記水は、組成物の全重量に対して0.01から50%、例えば0.5から30%を占めることができる。
言うまでもなく、当業者は任意の付加的な添加剤及び/またはその量を選択するのに注意を払い、本発明に係る組成物の有利な特性が、考慮される添加によって負に影響されない、または実質的に負に影響されないようにするであろう。
本発明に係る組成物は、皮膚、唇、及び/または表面上の身体成長部のようなケラチン物質のための着色または非着色皮膚科学的組成物またはケア組成物の形態、抗日光組成物または身体衛生組成物の形態、特にスティックの形態の脱臭剤製品またはメイクアップ除去製品の形態で存在できる。それは特に、皮膚、表面上の身体成長部、または唇のためのケアベースとして使用できる(寒さ及び/または日光及び/または数に対する唇の保護のためのリップクリーム、あるいは皮膚、爪、または毛髪のためのケアクリーム)。上述の通り、脱臭剤製品は個人的衛生製品であり、ケラチン繊維を含むケラチン物質のケア、メイクアップ、または処理とは関連しない。
本発明の組成物はまた、皮膚のための着色メイクアップ製品、特に任意にケア若しくは処理特性を有するファンデーション、ブラッシャー、フェイスパウダー、アイシャドウ、コンシーラー製品、アイライナー、身体のためのメイクアップ製品;唇のためのメイクアップ製品、例えば任意にケア若しくは処理特性を有する口紅;爪または睫毛のような表面上の身体成長部のためのメイクアップ製品、特にマスカラケーキの形態のもの、または睫毛及び毛髪のためのメイクアップ製品、特にペンシル形態のものであって良い。
言うまでもなく、本発明の組成物は、化粧品的にまたは皮膚科学的に許容可能であるべきである。即ち、それは非毒性の生理学的に許容可能な媒体を含むべきであり、人の皮膚、表面上の身体成長部、または唇に適用可能であるべきである。本発明の目的のために用語「化粧品的に許容可能」は、好ましい外観、臭気、感触、及び味覚の組成物を意味する。
前記組成物は有利には、少なくとも一つの化粧品的な活性剤及び/または少なくとも一つの皮膚科学的な活性剤、即ち皮膚、唇、または身体成長部に有益な効果を有する薬剤、及び/または少なくとも一つの着色剤を含む。
本発明に係る着色剤は、化粧品または皮膚化学組成物で通常使用される脂溶性染料、親水性染料、顔料、及び真珠光沢顔料(即ち真珠光沢剤)、及びこれらの混合物から選択されて良い。この着色剤は一般的に、存在するのであれば、組成物の全重量に対して0.01%から50%、例えば0.5%から40%、更には5%から30%の割合で存在する。フリーまたはコンパクトパウダーの形態の組成物の場合、媒体に不溶性である固体粒子の形態の着色剤(真珠光沢剤及び/または顔料)の量は、組成物の全重量に対して90%までであって良い。
脂溶性染料は例えば、スーダンレッド、D&C Red 17、D&C Green 6、β-カロチン、ダイズオイル、スダンブラウン、D&C Yellow 11、D&C Violet 2、D&C Orange 5、キノリンイエロー、またはアナートである。それらは組成物の全重量の0.1%から20%、例えば0.1%から6%(存在するなら)を占めることができる。水溶性染料は例えば、ビートルートジュースまたはメチレンブルーであり、組成物の全重量の6%までを占めることができる。
前記顔料は、白色または着色されていても良く、角が着色されていてもいなくても良く、鉱物及び/または有機性でもよく、被覆されていてもいなくても良い。鉱物顔料としては、任意に表面処理された二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、または酸化セリウム、並びに酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、水和クロム、及びフェリックブルーが挙げられる。有機顔料としては、カーボンブラック、D&Cタイプの顔料、及びコチニールカルミン、またはバリウム、ストロンチウム、カルシウム、若しくはアルミニウムに基づくレーキが挙げられる。前記顔料は、それらが存在するのであれば、組成物の全重量に対して0.1%から50%、例えば0.5%から40%、更には2%から30%を占めることができる。
真珠光沢顔料は、チタン若しくはオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカのような白色真珠光沢顔料、酸化鉄で被覆されたチタンマイカのような着色真珠光沢顔料、特にフェリックブルーまたは酸化クロムで被覆されたチタンマイカ、前述のタイプの有機顔料で被覆されたチタンマイカ、並びにオキシ塩化ビスマスに基づく真珠光沢顔料から選択されて良い。それらは例えば、存在するのであれば、組成物の全重量に対して0.1%から20%、例えば0.1%から15%を占めることができる。
一つの実施態様では、着色剤は顔料である(真珠光沢性であってもなくとも)。別の実施態様では、顔料は処理されているかいないかであって、好ましくは疎水性である。
ワックス
前記組成物は、スティック形態で構造化を改良するために一つ以上のワックスを任意に含むことができるが、この硬い形態は、ワックスの不存在下で得ることもできる。本発明の目的のため、ワックスは、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg、即ち
101KPa)で固体である脂溶性脂肪化合物であり、それは可逆的な固体/液体相変化を受け、40℃より高い、更には55℃より高く、220℃までであって良い融点を有し、固体状態で異方的な結晶配置を有する。結晶のサイズは、前記結晶が光を回折及び/または散乱し、組成物に曇った、多かれ少なかれ不透明な外観を与えるものである。ワックスを融点に供することによって、それをオイルと混和可能とし、微視的に均一な混合物を得ることが可能であるが、この混合物を室温に戻すと、混合物のオイル中のワックスの再結晶化が得られる。混合物の光沢の減少に関与するものでは、混合物中のこの再結晶化である。過去して前記組成物は誘致には、ワックスをほとんどまたは全く含まず、特に5%未満のワックスを含む。
本発明の目的のため、前記ワックスは、化粧品及び皮膚科学において一般的に使用されているものである;それらは例えば天然起源のもの、例えばビーズワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、オーリキュリーワックス、木ロウ、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、パラフィンワックス、リグナイトワックス、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンワックス、モンタンワックス、オゾケライト、及び水素化オイル、例えば水素化ホホバ油、並びに合成起源のワックス、例えばエチレンの重合から由来するポリエチレンワックス、フィッシャー−トロプシュ合成によって得られるワックス、脂肪酸エステル、及び40℃で、例えば55℃より高温で固体であるグリセリド、シリコーンワックス、例えば40℃で、例えば55℃より高温で固体であるアルキル及びアルコキシ-ポリ(ジ)メチルシロキサン及び/またはポリ(ジ)メチル-シロキサンエステルである。
本発明によれば、融点の値は、5または10℃/分の温度上昇で「示差走査熱量測定」法によって測定される溶融ピークに対応する。
本発明に係る組成物は、化粧品または皮膚科学で一般的に使用される既知の方法によって製造されて良い。それは少なくとも前記ポリマーを軟化点に加熱し、皮膜形成剤、着色剤、及びそれらへの添加剤を加え、次いでクリアで透明な溶液が得られるまで、全てのものを混合することを含む方法によって製造されて良い。温度を下げた後、得られた混合物に揮発性溶媒(類)を加える。得られた均一な混合物を、口紅の成型のような適切な成型でキャストし、または直接実装製品(特にケースまたはディッシュ)にキャストできる。
本発明の別の特徴点は、(i)500から500000の範囲の重量平均分子量を有し、少なくとも一つの以下のものを含む部分:
− 前記部分の鎖中またはグラフトの形態で、1から1000のオルガノシロキサンユニットからなる、少なくとも一つのポリオルガノシロキサン基;及び
− エステル、アミド、スルホンアミド、カルバマート、チオカルバマート、ウレア、チオウレア、オキサミド、グアナミド、及びビグアニジノ基、ならびにそれらの組合せから選択され、前記基の少なくともひとつはエステル以外である、水素間相互作用を確立することが可能である少なくとも二つの基
を含むポリマー(ホモポリマーまたはコポリマー)であって、室温で固体であり、25から250℃の温度で前記オイル中に可溶性であるポリマーからなる少なくとも一つの構造化ポリマーで構造化された少なくとも一つのオイル;及び
(ii)液体脂肪相に分散または可溶化した少なくとも一つの皮膜形成剤
を含む少なくとも一つの液体脂肪相を含む、スティック形態の口紅組成物であって、
前記オイルは、前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有し、
前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
本発明の一つの特徴点はまた、前記組成物、特に前述の化粧品組成物のケラチン物質への適用を含む、人のケラチン物質、特に皮膚、唇、または表面上の身体成長部に対するケア、メイクアップ、または処理の美容方法である。
本発明の一つの特徴点は、にじみ出ずに、及び/又はケラチン物質に光沢のある及び/または快適な沈着物を生産できる、ワックスを含まない組成物のような、固体組成物を得るための、化粧品組成物における、または生理学的に許容可能な組成物の製造のための、
(i)500から500000の範囲の重量平均分子量を有し、少なくとも一つの以下のものを含む部分:
− 前記部分の鎖中またはグラフトの形態で、1から1000のオルガノシロキサンユニットからなる、少なくとも一つのポリオルガノシロキサン基;及び
− エステル、アミド、スルホンアミド、カルバマート、チオカルバマート、ウレア、チオウレア、オキサミド、グアナミド、及びビグアニジノ基、ならびにそれらの組合せから選択され、前記基の少なくともひとつはエステル以外である、水素間相互作用を確立することが可能である少なくとも二つの基
を含むポリマー(ホモポリマーまたはコポリマー)であって、室温で固体であり、25から250℃の温度で前記オイル中に可溶性であるポリマーからなる少なくとも一つのポリマー;及び
(ii)液体脂肪相に分散または可溶化した少なくとも一つの皮膜形成剤
の組合せであって、
前記組成物は、前記構造化ポリマー、及び任意に前記皮膜形成剤と親和性を有する前記オイルを含み、
前記液体脂肪相、前記ポリマー、及び前記皮膜形成剤は、生理学的に許容可能な媒体を形成する。
本発明の組成物は更に水を含み、任意に水性相の増粘剤で増粘され、または皮膜形成剤でゲル化され、及び/または水中に可溶性の成分を含む。
本発明は、以下の実施例で更に詳細に説明される。量は重量パーセンテージで与えられている。
実施例1:リップクリーム
Figure 0004129000
この組成物は柔軟で弾性であった。
皮膜形成性ポリマーを、製剤の残りを過熱した後に、磁性攪拌での撹拌下で導入する。グロスを容器に導入し、スポンジタイプのアプリケーターを使用して適用する。
皮膜形成性ポリマーを含まないものと比較して、前記組成物は良好な装着感を示す。
実施例2:ファンデーション
A相に成分を十分に混合し、6000rpmの速度でSilversonホモジェナイザーですりつぶす。
別個にB1相の成分を、10-15分間攪拌しながら、またはシリコーン−ポリアミドの溶解まで80から85℃で過熱する。
A相及びB1相を主たるビーカーで組合せ、70-75℃で十分に混合する。
B2相を主たるビーカーに加え、均一になるまで混合する。
ジステアルジモニウムヘクトライトを主たるビーカーに加えて十分に分散し、その後B3相の成分の残りを加える。
C相を別個の副たるビーカーで70から75℃に加熱する。C相を主たるビーカーに加えることにより乳化を実施し、中/高速度で均一化する。
バッチをパドルスターターで室温に冷却する。
Figure 0004129000
実施例3:ファンデーション
この組成物を、実施例2に記載のものと同じ方法で調製する。
Figure 0004129000

Claims (4)

1)少なくとも1つのオイルであって、
重量平均分子量が500〜500000の範囲であり、
式(III):
Figure 0004129000
(式中、
R1、R2、R3、R4は、同一でも異なっていてもよく、直鎖、分枝、または環状の、飽和または不飽和C1〜C40炭化水素系基を表し、
Xは、同一でも異なっていてもよく、直鎖または分枝C1〜C30アルキレンジイル(alkylenediyl)基を表し、
Yは、飽和または不飽和C1〜C50直鎖または分枝の二価のアルキレン基を表し、
mは1〜1000の範囲の整数であり、
nは、2〜500の範囲の整数である)
の少なくとも1個の部分を含むポリマー(ホモポリマーまたはコポリマー)であって、
25℃で固体であり25〜250℃の温度では前記オイルに可溶性であるポリマーからなる少なくとも一つの構造化ポリマーで構造化された、少なくとも一つのオイル、
2)シリコーン骨格にアクリルグラフトを有する、またはアクリル骨格にシリコーングラフトを有するアクリル-シリコーングラフトポリマーから選択される、少なくとも1種の脂溶性皮膜形成性ポリマー、及び
3)少なくとも1つの着色剤
を含む少なくとも1種の液体脂肪相を含む組成物であって、
前記オイルが、前記構造化ポリマー及び任意に前記皮膜形成性ポリマーと親和性を有し、
前記液体脂肪相、構造化ポリマー、及び皮膜形成性ポリマーが、生理的に許容される媒体を形成するメイクアップ組成物。
Xおよび/またはYが、そのアルキレン部分(portion)に以下の要素、すなわち
1)1〜5個のアミド基、尿素基、またはカルバマート基、
2)C5またはC6シクロアルキル基、および
3)1〜3個の同一または異なるC1〜C3アルキル基で場合によっては置換されているフェニレン基
のうち少なくとも1つを含むアルキレン基を表し、
前記アルキレン基XまたはYは、
ヒドロキシル基、
C3〜C8シクロアルキル基、
1〜3個のC1〜C40アルキル基、
1〜3個のC1〜C3アルキル基で場合によっては置換されているフェニル基、
C1〜C3ヒドロキシアルキル基、および
C1〜C6アミノアルキル基
からなる群から選択した少なくとも1要素で置換されていてもよい、請求項1に記載の組成物。
R1、R2、R3、およびR4が、それぞれ独立に直鎖または分枝C1〜C40アルキル基、またはフェニル基を表し、これが1〜3個のメチル基もしくはエチル基で場合によっては置換されている、請求項1に記載の組成物。
マスカラ、アイライナー、ファンデーション、口紅、ブラッシャー、身体のためのメイクアップ製品、アイシャドウ、フェイスパウダー、及びコンシーラー製品の形態である、請求項1に記載のメイクアップ組成物。
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