JP4116516B2 - 靴底およびパッド - Google Patents

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Description

本発明は、履物の靴底に関し、特にヒールの高い履物の中底側の靴底およびパッドに関するものである。
人の歩行動作の蹴出し時では、母指球および小指球を境に、爪先側を接地させながら踵側を浮き上がらせるようにする。したがって、例えばヒールの高いパンプスでは、母指球にかかる負担は大きくなり、特に蹴出し時において母指球まわりの第1中足骨骨頭部に体重が集中し易くなる。また、蹴出し時にこの第1中足骨骨頭部まわりの長母指屈筋や母指外転筋が押し上げられるように作用されると、蹴出しの推進力を得られることが知られている。
一方、従来の靴では、その中底に敷設される中敷として、足の土踏まずに臨むA機能部と、第2〜第4中足骨骨底部に臨むB機能部と、第2〜第4中足骨骨頭部に臨むC機能部と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。これら各機能部は、中敷の他の平面部位に比べて隆起して形成され、足の構造の基本三アーチの崩れを防止している。
特開平8−131207号公報(第4図)
しかし、このような従来の靴底では、基本三アーチを適切に支持することはできるものの、各機能部が第1中足骨骨頭部までをサポートしたものではなかった。このため、各機能部が第1中足骨骨頭部まわりの長母指屈筋等に全く作用せず、蹴出しの推進力に寄与し得なかった。また、特にヒールが高い靴では、体重が分散されず、第1中足骨骨頭部まわりで足の疼痛等を誘発し易い問題があった。
もっとも、かかる問題に鑑み、第1中足骨骨頭部に対応して、隆起した機能部を設けることも考えられる。しかし、これを単純に設けたのでは、履き心地を損なったり、却って足にかかる負担を大きくするなどのおそれがある。
本発明は、人間工学に基づいて足にかかる負担を軽減すべくなされたものであり、違和感無く蹴出しの推進力を適切に伝えることができる靴底およびパッドを提供することをその目的としている。
本発明の靴底は、中底本体の厚み方向上部に設けられ、歩行の蹴出し動作に伴って第1中足骨骨頭部の近位部に作用する骨頭押圧機能部を備えたものである。
この構成によれば、歩行の蹴出し動作に伴い、第1中足骨骨頭部の近位部まわりの長母指屈筋や母指外転筋を押し上げるように、骨頭押圧機能部が足底に作用し得る。これにより、人間工学的な観点からいえば、長母指屈筋への作用により蹴出し時に母指が足底にひかれるようになるため、蹴出しの推進力を適切に付与し得ると共に、母指外転筋への作用により母指が外転される(内側にひかれる)ようになるため、外反母指にも有効と成り得る。
なお、骨頭押圧機能部を中底本体自体や中敷に作り込んでもよいし、中底本体の上部に取り付け可能なパッドで構成してもよい。また、骨頭押圧機能部は、足底に直接接触するものでもよいし、例えば中敷を介して間接的に足底に接触するものであってもよい。また、本発明の靴底は、ヒールの高いブーツやサンダルなどの靴に特に有用であるが、靴の種類やヒールの高さは限定されるものではない。
この場合、骨頭押圧機能部は、遠位側に向かって先下がりに形成されていることが、好ましい。
この構成によれば、歩行の蹴出し動作では、骨頭押圧機能部の先下がりの傾きに倣って、第1中足骨骨頭部の近位部が骨頭押圧機能部から徐々に離間していく。これにより、第1中足骨骨頭部の近位部は離間直前までサポートされるため、第1中足骨骨頭部まわりの長母指屈筋等への作用を適切に継続することが可能となる。また、ヒールの高い婦人靴はもとより一般的な爪先下がりの靴においても、先下がりの骨頭押圧機能部は着用時の足底形状に合致し得るため、靴の着用時の快適性を高めることができる。
この場合、骨頭押圧機能部の先下がりした前縁は、種子骨が臨む位置から近位側に外れて第1中足骨骨頭部の横幅方向に亘っていることが、好ましい。
この構成によれば、骨頭押圧機能部が種子骨に関与し得ないため、例えば骨頭押圧機能部が硬い材質のものであっても、着用者に蹴出し時の痛み等の不快を感じさせなくて済む。すなわち、骨頭押圧機能部の性状に関して設計の自由度を高めることができる。また、骨頭押圧機能部の爪先側に、異なる性状の機能部を作り込むことも可能となり、靴底全体としての機能性を高めることが可能となる。
この場合、骨頭押圧機能部は、その先下がりした前縁側に向かって薄肉に形成されていることが、好ましい。
この構成によれば、骨頭押圧機能部を中底本体の種子骨近位側の上面に段差無しで連ねることが可能となり、結果、靴着用時の快適性をより高めることができる。
これらの場合、中底本体の上部に靴幅方向に亘って設けられて指骨に臨み、骨頭押圧機能部に対し反発弾性の低い指骨側機能部を、更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、比較的反発弾性の高い骨頭押圧機能部により上記の長母指屈筋等に作用することができると共に、比較的反発弾性の低い指骨側機能部により、歩行動作に伴い足底にかかる圧力を好適に分散することができ、全体として蹴出しの推進力を高めることができる。
この場合、骨頭押圧機能部の先下がりした前縁は、指骨側機能部にほぼ段差無しで連なることが、好ましい。
この構成によれば、骨頭押圧機能部と指骨側機能部との間で段差がほとんど無くなるため、靴着用時の快適性をより一層高めることができる。
この場合、骨頭押圧機能部の先下がりした前縁は、指骨側機能部に対しオーバーラップしていることが、好ましい。
この構成によれば、骨頭押圧機能部および指骨側機能部で構成される踏付け回りの感触をより一層高め得る。
これらの場合、中底本体の上部には、骨頭押圧機能部を含む複数の機能部が設けられており、複数の機能部には、第2中足骨、第3中足骨および第4中足骨に臨み、内側にかけて厚肉に形成された横アーチ機能部と、第1楔状骨および舟状骨に臨み、内側にかけて厚肉に形成された内側縦アーチ機能部と、立方骨に臨み、外側にかけて厚肉に形成された外側縦アーチ機能部と、踵骨に臨み、中央部をその外周部に対して薄肉に形成された踵受入れ機能部と、第5中足骨骨底に臨み、遠位側に向かって先下がりに形成された骨底受入れ機能部と、のうち一以上が含まれることが、好ましい。
この構成によれば、靴全体として足にかかる負担を軽減することができ、特にヒールが高い靴になるほど有用となる。例えば、横アーチ機能部は、歩行中に足指を足底に引き込むようにし得る。内側縦アーチ機能部は、足底接触面積を増大させて圧力を分散し得る。外側縦アーチ機能部は、捻挫防止に寄与し得る。踵受入れ機能部は、踵のブレを防止し得る。また、骨底受入れ機能部は、第5中足骨骨底の安定性を高め得る。
本発明のパッドは、上記した本発明の靴底の中底本体の上部に敷設可能に構成され、複数の機能部のうち二以上を一体に連ねて成型されたものである。
この構成によれば、骨頭押圧機能部など各機能部を任意に組み合わせて一体成型したパッドを簡易に提供することができる。これにより、既製品の靴に対しても、このパッドを装着することで足にかかる負担の軽減や、歩行の推進力を高めることが可能となる。
本発明の靴底によれば、骨頭押圧機能部が歩行動作に伴い第1中足骨骨頭部の近位部に作用するため、この部位まわりの長母指屈筋や母指外転筋への作用が可能となり、蹴出しの推進力を足に適切に伝えることができ、加えて靴の着用時の快適性を高め得る。
本発明のパッドによれば、骨頭押圧機能部などを靴底に簡易に設けることができるため、蹴出しの推進力を簡易に高めることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る靴底およびパッドについて説明する。この靴底は特にヒールの高い靴に好適なものであり、人間工学の観点に基づいて足にかかる負担を軽減して推進力を高めるものである。そこで先ずは、足骨格の基本構造について説明し、その上で本実施形態の靴底を適用した靴について、パンプスを例に説明する。なお、一足の靴は左右対称であるため、以下の説明では右足骨格および右足側の靴について説明する。
図1に示すように、足骨格1は、足の爪先部に位置する計14個の指骨2と、足の後部に位置する足根骨4と、これらの間に位置する中足骨3と、を有している。中足骨3は、母指側から順に第1中足骨6、第2中足骨7、第3中足骨8、第4中足骨9および第5中足骨10で構成されている。足根骨4は、踵骨11と、これに隣接する外側の立方骨12のほか、踵骨11の内側に踵骨11側(近位側)から順に、距骨13と、舟状骨14と、3つの楔状骨15,16,17(内側から順に第1、第2、第3楔状骨)と、で構成されている。また、第1中足骨骨頭部6aの足底側には、2つの種子骨18がある。
図2に示すように、足の骨格には、基本の3つのアーチ、すなわち横アーチ21、内側縦アーチ22および外側縦アーチ23が構成されている。両図に示すように、横アーチ21は、第1〜第5中足骨(6,7,8,9,10)で構成される。内側縦アーチ22は、第1中足骨6、第1楔状骨15、舟状骨14および踵骨11で構成される。外側縦アーチ23は、第5中足骨10、立方骨12および踵骨11で構成される。
図3に示すように、パンプス形状の靴31は、牛皮等からなる甲革32と、甲革32を周縁部で接合された靴底33と、で構成されている。甲革32には、足を上側から受け入れるための履き口35が前後方向(長手方向)に大きく開口している。靴底33は、靴裏となる本底36と、本底36の上側に設けられた中底37とを有し、足底形状に対応して形成されている。本底36の踵側の底面には、ヒール38が設けられている。一方、中底37の最上面には、同図に破線で示すように、足底全体に直接接触する中敷39が敷かれている。中敷39は、例えば馬皮の材質からなり、全体が略一定の厚みを有して中底37の輪郭に沿った形状で形成されている。なお、中敷39は図3にのみ示している。
中底37は、足底形状にほぼ一致する平面形状を有する中底本体41と、中底本体41の厚み方向上面に敷設した敷設ユニット42と、で構成されている。敷設ユニット42を中底本体41の上面に敷設した状態(以下、敷設状態という。)では、敷設ユニット42全体が、水平面に対しほぼ先下がりに傾斜する。靴31は、釘を中底本体41から本底36へと貫通させてヒール38を取り付ける一方、中敷39で敷設ユニット42を隠蔽するように上側から大きく覆っている。したがって、足底は、中敷39を介して敷設ユニット42に接触するようになっている。
図4に示すように、敷設ユニット42は、足底の前半部側に設けられた第1パッド50(指骨側機能部)と、足底の後半部側に設けられた第2パッド51と、の組み合わせで構成されている。第1パッド50と第2パッド51とは、互いに材質等の性状が異なっており、これらが足の骨形態等を考慮して設計されて、足の基本3アーチ21,22,23を適切に保持すると共に、足にかかる負担を好適に軽減するようになっている。
図4および図5に示すように、第1パッド50は、全体が略一定の厚みを有している。第1パッド50は、前後中間位置で段差を設けてなる中底本体41の下段前部43の上面に(靴幅方向に亘って)、この段差を埋めるようにしてほぼ隙間無く敷設されている。したがって、第1パッド50は、指骨2および中足骨3の各骨頭部(6a、7a、8a、9a、10a)に広く臨んでいる。第1パッド50は、例えばウレタン発泡体からなり、低反発でいわゆるスローリカバリー性を有している。第1パッド50により、歩行時の前足側にかかる衝撃を吸収して、体重負荷の圧力を好適に分散することができると共に、蹴出し力を地面へと適切に伝達することができる。
第2パッド51は、第1パッド50に比べて僅かに幅狭に形成されている。第2パッド51は、中底本体41の上段後部44の略平坦な上面に敷設され、その爪先側(遠位側)の部分が第1パッド50の後部側の部位に対しオーバーラップしている。第2パッド51は、例えば活性炭入り発泡ラテックスであるカルボサンフォーム(商品名:エムソルド社)からなり、衝撃吸収性および復元性に優れた材料で構成されている。なお、第2パッド51は、弾性体の材質でも非弾性体の材質(例えばコルク)でもどちらでもよく、その硬度は、例えば、JISK6301スプリング式硬度計C型で5〜25となる程度が好ましい。
また、第2パッド51は、第1パッド50に比べて反発弾性の高い材料で構成されている。これにより、比較的反発弾性の低い第1パッド50により、歩行動作に伴い足底にかかる圧力を好適に分散することができる一方、詳細は後述するが、比較的反発弾性の高い骨頭押圧機能部71により、第1中足骨骨頭部6aまわりの長母指屈筋や母指外転筋に適切に作用することができ、全体として蹴出しの推進力を高めることができる。なお、敷設ユニット42は、各パッド50,51の下面全域を中底本体41の上面に接着されることで敷設されている。
図6に示すように、第2パッド51は、破線円で囲った領域が主な部位となる複数の機能部(71〜76)と、各機能部間をなだらかな曲面で連ねる複数の連続部78と、で一体成型されている。第2パッド51は、その上面(表面)がほぼ平坦な面となっている一方、中底本体41に接着される下面(裏面)が起伏のある面となって、全体として複数の機能部(71〜76)を構成している。複数の機能部(71〜76)は、尖塔状に内側に突出した骨頭押圧機能部71と、これに隣接する横アーチ機能部72と、前後中間部の内側に位置する内側縦アーチ機能部73と、内側縦アーチ機能部73に対応して外側に位置する外側縦アーチ機能部74と、外側縦アーチ機能部74に隣接する骨底受入れ機能部75と、踵側の踵受入れ機能部76と、を有している。なお、以下の説明では、図6を中心に図5、図7および図8を適宜参照して説明する。
骨頭押圧機能部71は、第2パッド51の略直線的な内側ライン79よりもさらに内側へとそれるようにして、鋭角に突出している。骨頭押圧機能部71は、第1中足骨骨頭部6aの近位部に臨み、その前縁81は、種子骨18が臨む位置から近位側に外れて第1中足骨骨頭部6aの横幅方向に亘っている。この構成により、骨頭押圧機能部71は、種子骨18を避けつつ、第1中足骨骨頭部6aの近位部まわりの長母指屈筋や母指外転筋を押し上げるように作用する。
また、図7(a)に示すように、骨頭押圧機能部71は、遠位側に向かって薄肉に形成されている。さらに、骨頭押圧機能部71は、敷設状態で遠位側に向かって先下がりとなるように構成され、その先下がりした前縁81は、第1パッド50の後部側の部位に対しほぼ段差無しで連なり且つオーバーラップしている(図5参照)。このような構成により、靴31の着用時の快適性を高めて、歩行の蹴出し時における推進力を適切に伝えるようになっている。
具体的には、歩行の蹴出し動作では、骨頭押圧機能部71の先下がりの傾きに倣って、第1中足骨骨頭部6aの近位部が骨頭押圧機能部71から徐々に離間していくため、第1中足骨骨頭部6aの近位部は離間直前までサポートされる。この蹴出し動作に伴って、骨頭押圧機能部71が第1中足骨骨頭部6aの近位部まわりの長母指屈筋の筋腹を押圧するため、母指が足底にひかれるようになり、蹴出しの推進力が付与される。また同時に、母指外転筋への押圧作用により母指が外転されるようになるため、外反母指にも有効に寄与する。一方で、骨頭押圧機能部71の傾斜は、着用時に爪先下がりとなる足底形状にほぼ対応し得るため、靴31の着用時の快適性も高まる。
横アーチ機能部72は、骨頭押圧機能部71と協働して、横アーチ21を保持すると共に歩行の推進力を高める機能を有している。横アーチ機能部72は、主として第2中足骨7、第3中足骨8および第4中足骨9に臨んでおり、長手方向には、この各中足骨骨頭部(7a、8a、9a)の近位部から3つの楔状骨15,16,17の遠位側まで亘っている。
横アーチ機能部72は、図7(b)に示すように、骨頭押圧機能部71と同様に、遠位側に向かって薄肉に形成されている。また同様に、横アーチ機能部72は、敷設状態で遠位側に向かって先下がりとなるように構成され、その先下がりした前縁84は、第1パッド50の後部側の部位に対しほぼ段差無しで連なり且つオーバーラップしている(図5参照)。さらに、横アーチ機能部72は、図8(a)に示すように、第4中足骨9の位置である外側の部位から第2中足骨7の位置である内側の部位にかけて、厚肉に形成されている。
このように、横アーチ機能部72および骨頭押圧機能部71等から成る第2パッド51の前部により、第1〜第4中足骨骨頭部(6a、7a、8a、9a)の近位部をサポートするため、通常の着用時を含め蹴出し時においても、中足指節関節にかかる負担を軽減することができる。また、横アーチ機能部72は母指内転筋の筋腹や短指屈筋腱に作用するので、歩行中に足指が足底にひかれるようになるなど、推進力をより一層高めることができる。
内側縦アーチ機能部73は、これを中心に骨頭押圧機能部71および踵受入れ機能部76などと協働して、内側縦アーチ22を保持する機能を有している。内側縦アーチ機能部73は、主として、第1中足骨骨底部6b、第1楔状骨15および舟状骨14に臨んでおり、靴幅方向には足底の略内側半部に亘っている。内側縦アーチ機能部73は、図8(b)に示すように、内側の縁端が上方に向かって拡がるように立ち上がると共に、全体的に内側にかけてやや厚肉に形成されている。内側縦アーチ機能部73により、ヒール38の高さに関らず、靴31に対する足底の接触面積を適切に確保し、体重負荷の圧力を分散することができる。
外側縦アーチ機能部74は、これを中心に骨底受入れ機能部75および踵受入れ機能部76などと協働して、外側縦アーチ23を保持する機能を有している。外側縦アーチ機能部74は、主として、立方骨12の骨底部に臨んでおり、幅方向には第5中足骨10の略横幅分に亘っている。外側縦アーチ機能部74は、図示省略するが、内側縦アーチ機能部73と同様に、外側の縁端が上方に向かって拡がるように立ち上がると共に、全体的に外側にかけてやや厚肉に形成されている。
外側縦アーチ機能部74により、内側縦アーチ機能部73を設けた場合であっても、ヒール38の高さに関らず、踵骨11の内外側方向の安定性が得られるため、捻挫防止に寄与することができる。また、外側縦アーチ機能部74は、踵受入れ機能部76と協働して踵骨11の安定性を高めることができる。さらに、外側縦アーチ機能部74は、小指外転筋の筋腹に作用し、歩行中に小指を足底にひきつつ且つ外側に開くようにし得るため、小指の自由度が高まる。
骨底受入れ機能部75は、第5中足骨骨底10bに臨んでおり、幅方向には第5中足骨10の略横幅分亘っている。骨底受入れ機能部75は、図7(c)に示すように、骨頭押圧機能部71と同様に、遠位側に向かって薄肉に形成されている。また同様に、骨底受入れ機能部75は、敷設状態で遠位側に向かって先下がりとなるように構成されている。骨底受入れ機能部75の先下がりした前縁93は、中底本体41の上面に略段差無しで連なり、第1パッド50との間に第5中足骨10を受け入れる非敷設領域を構成している。
また、骨底受入れ機能部75は、図8(b)に示すように、外側縦アーチ機能部74と同様に、外側の縁端93が上方に向かって拡がるように立ち上がると共に、全体的に外側にかけてやや厚肉に形成されている。骨底受入れ機能部75により、第5中足骨骨底10bの安定性を高め、側方バランスを適切に保つことができる。なお、本実施形態とは異なり、非敷設領域を省略して、第5中足骨10に臨む部位に亘って第2パッド51の連続部78を設けてもよく、例えば、この連続部78に対して骨底受入れ機能部75を薄肉に形成してもよい。
踵受入れ機能部76は、踵骨11の特に隆起底部に臨んでおり、踵に対応した大きさを有している。踵受入れ機能部76は、その中央部96が、中央部96の周縁に位置する平面視略U字状の外周部97に対して薄肉に形成されている(図7(b)および図8(c)参照)。すなわち、踵受入れ機能部76は、中央部96を窪ませ且つ外周部97を隆起するようにして形成されている。したがって、体重が踵受入れ機能部76にかかると、踵受入れ機能部76は弾性変形して中央部96がへこみ、中央部96から両側へ向けて高くなる曲面形となる。これにより、踵のブレを外周部97で防止することができると共に、着地時の衝撃を好適に緩和することができる。
このように、第2パッド51は、全体として3次元的形状を有している。第2パッド51の輪郭を全体としてみれば、骨頭押圧機能部71から骨底受入れ機能部75にかけて連なる前縁(81,84,93)は、遠位側にかけて薄肉に形成され且つ敷設状態で第1パッド50や中底本体41の上面に略段差無しで連なる一方、この前縁(81,84,93)に連なる左右の各横縁および後縁は、前縁(81,84,93)に比べて厚肉に形成され且つ敷設状態で中底本体41の上面に所定の厚みを有して連なっている。なお、上記の敷設ユニット42を適用可能な靴には、パンプスやハイヒールなどの婦人靴に限らず、ブーツやサンダルなどのほか、足底が爪先下がりとなる一般的な履物が含まれる。
足の構造について説明する平面図である。 足骨格の基本アーチについて説明する斜視図である。 本発明に係る靴底を適用した靴の全体斜視図である。 図3の一部を省略して示す靴の分解斜視図である。 足の構造と靴との関係を説明する平面図である。 第2パッドの各機能部を説明する平面図である。 図6に示す第2パッドの断面図であり、(a)A−A断面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図である。 図6に示す第2パッドの断面図であり、(a)D−D断面図、(b)E−E断面図、(c)F−F断面図である。
符号の説明
2 指骨
6 第1中足骨
6a 第1中足骨骨頭部
7 第2中足骨
8 第3中足骨
9 第4中足骨
10 第5中足骨
11 踵骨
12 立方骨
14 舟状骨
15 第1楔状骨
18 種子骨
33 靴底
41 中底本体
42 敷設ユニット
50 第1パッド(指骨側機能部)
51 第2パッド(パッド)
71 骨頭押圧機能部
72 横アーチ機能部
73 内側縦アーチ機能部
74 外側縦アーチ機能部
75 骨底受入れ機能部
76 踵受入れ機能部
81 前縁

Claims (5)

  1. 中底本体の厚み方向上部に設けられ、歩行の蹴出し動作に伴って第1中足骨骨頭部の近位部に作用する骨頭押圧機能部と、
    前記中底本体の上部に靴幅方向に亘って設けられ、指骨に臨む指骨側機能部と、を備え
    前記骨頭押圧機能部は、種子骨が臨む位置から近位側に外れた位置にあり、且つ、前記第1中足骨骨頭部の横幅方向に亘ってあり、
    前記指骨側機能部は、前記骨頭押圧機能部よりも反発弾性の低い材料からなり、且つ、一部が前記骨頭押圧機能部の下側にあり、
    前記骨頭押圧機能部の前縁は、前記指骨側機能部にほぼ段差無しで連なる、靴底。
  2. 前記骨頭押圧機能部は、遠位側に向かって先下がりに形成されている請求項1に記載の靴底。
  3. 前記骨頭押圧機能部は、その先下がりした前縁側に向かって薄肉に形成されている請求項に記載の靴底。
  4. 前記中底本体の上部には、前記骨頭押圧機能部を含む複数の機能部が設けられており、
    前記複数の機能部には、
    第2中足骨、第3中足骨および第4中足骨に臨み、内側にかけて厚肉に形成された横アーチ機能部と、
    第1楔状骨および舟状骨に臨み、内側にかけて厚肉に形成された内側縦アーチ機能部と、
    立方骨に臨み、外側にかけて厚肉に形成された外側縦アーチ機能部と、
    踵骨に臨み、中央部をその外周部に対して薄肉に形成された踵受入れ機能部と、
    第5中足骨骨底に臨み、遠位側に向かって先下がりに形成された骨底受入れ機能部と、
    のうち一以上が含まれる請求項1ないしのいずれかに記載の靴底。
  5. 請求項に記載の靴底の中底本体の上部に敷設可能に構成され、
    前記複数の機能部のうち二以上を一体に連ねて成型されたパッド。
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