JP2005013682A

JP2005013682A - 履物及び履物用中敷き

Info

Publication number: JP2005013682A
Application number: JP2003203350A
Authority: JP
Inventors: Yuji Sato; 勇次里
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2003-06-23
Filing date: 2003-06-23
Publication date: 2005-01-20
Also published as: HK1072700A1; CN100409782C; CN1572165A

Abstract

【課題】偏平足、開張足及び外反母趾等を予防または矯正するための履物又は中敷きを提供する。
【解決手段】偏平足、開張足及び外反母趾等の対策用履物又は中敷きは、中底天板または中敷に、踵安定用凸部５４と、土踏まず支持用凸部５５と、中足骨支持用凸部５６とを一体に有する。土踏まず支持用凸部５５は、足の第１縦アーチ４１を形成する。中足骨支持用凸部５６の前方部分は、第１横アーチ４２を形成する。中足骨支持用凸部５６の中、後部は、足の第２縦アーチ４３および第２横アーチ４４を形成する。踵安定用凸部５４は踵部を固定し、安定させる。踵安定用凸部５４、土踏まず支持用凸部５５および中足骨支持用凸部５６は、互いに緩やかな曲線で連続するとともに周辺部位５０に対しても緩やかな曲面で連続する。
Ｏ脚患者に対する上記履物及び中敷は、上記中底天板または中敷の厚さを内側より外側を厚くする。Ｘ脚の場合はその逆で、内側を外側より厚くする。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏平足、開張足及び外反母趾等を予防または矯正するための履物及び中敷きに関する。
【０００２】
【従来の技術】
偏平足は足の土踏まず部が無くなり、平坦化する変形疾患であり、また、開帳足は、足の幅方向の横アーチが弱まって平坦化する変形疾患である。外反母趾は、親指（母趾）が靴の内側より圧迫を受け、足の内側すなわち小指（小趾）の方向へ曲がって、母趾の付け根の関節部に痛みを生じる進行性の変形疾患であり、開帳足が進行して生じる場合が多いとされている。
従来、外反母趾等を予防または矯正するための履物および中敷きとして、土踏まずおよび横足弓によるアーチの低下による歩行障害の緩和、あるいはこれら機能の回復と予防のため、これらを支持するためのクッション、パッド等を備えたものがある。また、歩行の際に爪先が靴の爪先側へ移動するのを防止するための踵あるいは親指安定用凹部あるいは凸部等を備えたものがある。
例えば、特開平９−１４０４０５、特開平１１−２２６０４２、特開２００１−２１１９０８等がある。
この従来の靴あるいは靴中敷きを靴の中に敷いて履くと、土踏まずによる縦アーチおよび横足弓による横アーチがパッド等で支持され、歩行の衝撃が縦アーチおよび横アーチにより吸収されて、親指にかかる負担等が和らげられ、長期間連用することにより、偏平足、開帳足および外反母趾等が予防または矯正される。また、踵あるいは親指安定用凹部あるいは凸部等により、歩行の際に爪先が靴の爪先側へ移動するのを防止されるので、親指が靴の形状に沿って内側へと曲げられることがなく、外反母趾が防止、または外反母趾が矯正される。
【０００３】
【特許文献１】
特開平９−１４０４０５号公報（第２−４頁、第２図）
【０００４】
【特許文献２】
特開平１１−２２６０４２号公報（第２−４頁、第４図）
【０００５】
【特許文献３】
特開２００１−２１１９０８号公報（第２−５頁、第１図）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の外反母趾対策用等の靴および靴中敷きは、それぞれの障害の種類にあわせてパッド等を配置してはいるが、正常な足裏の形状の特徴を総合的に盛り込んだものではないので、▲１▼足裏機能を総合的に維持、回復させるには有効でない、▲２▼障害者が長期間使用したり、健常者が予防的に使用することに無理がある、▲３▼違和感があり、履き心地が悪い等の問題を有している。例えば特許文献１は足の土踏まず部分の支持パッドを欠いており、扁平足には有効でない。特許文献２は踵の姿勢のホールド性は有するが、踵の前方への移動を防止出来ない。特許文献３は足の親指が凹型パッドによって拘束されることによる障害を招く恐れがある。
【０００７】
本発明は、このような従来の問題点着目して、健常者の正常な足裏形状の観察と足の力学的作用の考察に基づいてなされたものであり、履き心地が良く、障害者および健常者が長期間連用しても新たな障害、不具合を生じることなく、足の障害の緩和と、機能の回復、維持等に優れた効果を奏する偏平足、開張足及び外反母趾等を予防または矯正するための履物及び中敷きを提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
従来、足に土踏まずによる縦アーチ、横足弓による横アーチおよび第５中足骨による縦アーチ等が保たれると、歩行の衝撃が縦アーチおよび横アーチにより吸収されて、外反母趾等が予防または矯正されることがよく知られている。本発明は、土踏まずによる縦アーチ、横足弓による横アーチおよび第５中足骨による縦アーチ以外に、第２、第３および第４中足骨の先端近傍から第１、第２、第３、第４および第５中足骨端近傍までの中足骨による横アーチが保たれると足のクッション性が高められるという知見と、さらに立方骨および舟状骨後端、距骨および踵骨先端近傍を略均等に支持すると、踵の安定と土踏まずおよび第５中足骨による縦アーチが有効に機能するという知見等に基づきなされたものである。
【０００９】
上記目的を達成するために、本発明に係る偏平足及び開張足対策用矯正履物及び偏平足及び開張足対策用履物および中敷きは、中底天板または中敷に、踵安定用凸部と土踏まず支持用凸部と中足骨支持用凸部とを一体に有し、前記土踏まず支持用凸部は、履いたとき足の第１中足骨、第１楔状骨および舟状骨を持ち上げるよう突出しており、前記中足骨支持用凸部は、履いたとき足の第２、第３および第４中足骨の先端近傍から第１、第２、第３、第４および第５中足骨端近傍までを持ち上げるように延びており、立方骨および舟状骨後端、距骨および踵骨先端近傍を略一様に持ち上げるように突き出ていることを特徴とする。踵安定用凸部５４、土踏まず支持用凸部５５および中足骨支持用凸部５６は、一体的に互いに緩やかな曲線で連続するとともに周辺部位５０に対しても緩やかな曲面で連続する。
また、本発明の偏平足及び開張足対策用矯正履物及び偏平足及び開張足対策用履物および中敷きは、必要に応じて踵から中足部にかけての周囲にカップ状の側壁を有する。
さらに、本発明の偏平足及び開張足対策用矯正履物及び偏平足及び開張足対策用履物および中敷きは、Ｏ脚用には、上記中底天板または中敷の厚さを内側より外側を厚くする。Ｘ脚用はその逆で、内側を外側より厚くする。
偏平足、開張足および外反母趾対策用履物の中底部または偏平足、開張足および外反母趾対策用中敷きの材質としては、適度の弾力性を有するものが好ましく、例えば、ＥＶＡ発泡樹脂、ラバーラテックスフォームまたはウレタンフォームなどが好適である。偏平足、開張足および外反母趾対策用履物は、靴、スリッパ、サンダル、足袋、その他、いかなる種類の履物であってもよい。
【００１０】
本発明の履物及び中敷の作用としては、土踏まず支持用凸部５５は、足の第１縦アーチ４１を形成する。中足骨支持用凸部５６の前方部分は、第１横アーチ４２を形成する。中足骨支持用凸部５６の中、後部は、足の第２縦アーチ４３および第２横アーチ４４を形成する。踵安定用凸部５４は、立方骨および舟状骨後端、距骨および踵骨先端近傍を略均等に支持することによって前記第２縦アーチ４３および第２横アーチを有効に機能させ、適度なアーチを形成する。このため、歩行の衝撃が第１および第２縦アーチ並びに第１および第２横アーチにより吸収されて、歩行障害の緩和、あるいはこれら機能の回復と予防に優れた効果を奏し、偏平足及び開張足が予防または矯正される。
歩行の際には、爪先を靴の爪先側へと前進させる方向に力が働くが、足は踵の位置が踵安定用凸部５４により固定されるため、爪先が靴の爪先側へ移動するのを妨げることができる。このため、親指が靴の形状に沿って内側へと曲げられて外反母趾になるのを予防しまたは外反母趾等を矯正することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施例を説明する。
【００１２】
【実施例１】
図１は、本発明の一実施例を示している。図１に示すように、偏平足、開張足および外反母趾対策用履物の中底天板または中敷きに、踵安定用凸部５４と、土踏まず支持用凸部５５と、中足骨支持用凸部５６とを一体に有する。土踏まず支持用凸部５５は、足の第１縦アーチ４１を形成する。中足骨支持用凸部５６の前方部分は、第１横アーチ４２を形成する。中足骨支持用凸部５６の中、後部は、足の第２縦アーチ４３および第２横アーチ４４を形成する。
踵安定用凸部５４は踵部を固定し、安定させる。踵安定用凸部５４、安定土踏まず支持用凸部５５および中足骨支持用凸部５６は、互いに緩やかな曲線で連続するとともに周辺部位５０に対しても緩やかな曲面で連続する。中底天板または中敷きの底部は、平坦である。
【００１３】
【実施例２】
図１に示す偏平足、開張足および外反母趾対策用履物の中底天板または偏平足及び開張足対策用中敷きは、図２に示す断面図において爪先の厚さが約２ｍｍである、踵安定用凸部５４の深さも約２ｍｍである。また、土踏まず支持用凸部５５の厚さが約７ｍｍである。また、中足骨支持用凸部５６の厚さが約５ｍｍである。偏平足、開張足および外反母趾対策用履物の中底天板または偏平足、開張足および外反母趾対策用中敷きの材質は、熱可塑性合成樹脂又は熱可塑性ゴムとポリアミド繊維に剪断力をかけ、熱空気中で加熱し、その上面に連続気泡性合成樹脂を合成皮革又は生地などに接着重ね合わせ、型により加圧成形である。
【００１４】
【発明の効果】
偏平足、開張足および外反母趾対策用履物または偏平足、開張足および外反母趾対策用中敷きは、偏平足、開張足および外反母趾の予防、進行の阻止、矯正およびリハビリテーションに効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明における中敷きの平面図である。
【図２】本発明における中敷きの断面図である。
【図３】本発明における足の骨格とその呼称を示す図面である。
【符号の説明】
１母趾未節骨
２第２未節骨
３第３未節骨
４第４未節骨
５第５未節骨
６第２中節骨
７第３中節骨
８第４中節骨
９第５中節骨
１０母趾基節骨
１１第２基節骨
１２第３基節骨
１３第４基節骨
１４第５基節骨
１５内側種子骨
１６外側種子骨
１７第１中足骨
１８第２中足骨
１９第３中足骨
２０第４中足骨
２１第５中足骨
２２第１楔状骨
２３第２楔状骨
２４第３楔状骨
２５方形骨
２６舟状骨
２７距骨
２８踵骨
２９足骨
３０趾骨
３１中足骨
３２足根骨
４１第１縦アーチ
４２第１横アーチ
４３第２縦アーチ
４４第２横アーチ
５０周辺部位
５４踵安定用凸部
５５土踏まず支持用凸部
５６中足骨支持用凸部

Claims

中底天板または中敷に、踵安定用凸部と土踏まず支持用凸部と中足骨支持用凸部を一体に有し、前記土踏まず支持用凸部は、履いたとき足の第１中足骨、第１楔状骨および舟状骨を持ち上げるよう突出しており、前記中足骨支持用凸部は、履いたとき足の第２、第３および第４中足骨の先端近傍から第１、第２、第３、第４および第５中足骨端近傍までを持ち上げるように延びており、前記踵安定用凸部は履いたとき踵の移動を阻止するとともに、立方骨および舟状骨後端、距骨および踵骨先端近傍を略一様に持ち上げるように突き出ていることを特徴とする偏平足、開張足及び外反母趾対策用履物。
中底天板または中敷に、踵安定用凸部と土踏まず支持用凸部と中足骨支持用凸部を一体に有し、前記土踏まず支持用凸部は、履いたとき足の第１中足骨、第１楔状骨および舟状骨を持ち上げるよう突出しており、前記中足骨支持用凸部は、履いたとき足の第２、第３および第４中足骨の先端近傍から第１、第２、第３、第４および第５中足骨端近傍までを持ち上げるように延びており、前記踵安定用凸部は履いたとき踵の移動を阻止するとともに、立方骨および舟状骨後端、距骨および踵骨先端近傍を略一様に持ち上げるように突き出ていることを特徴とする偏平足、開張足及び外反母趾対策用中敷き。
中敷が着脱可能である前記特許請求項１あるいは２記載の偏平足、開張足及び外反母趾対策用中敷き。
踵から中足部にかけての周囲にカップ状の側壁を有する前記特許請求項２〜３いずれか記載の偏平足、開張足及び外反母趾対策用中敷き。
中底天板または中敷の厚さを内側より外側を厚くしたことを特徴とする前記特許請求項１〜４のいずれか記載のＯ脚対応偏平足、開張足及び外反母趾対策用履物及び中敷き。
中底天板または中敷の厚さを外側より内側を厚くしたことを特徴とする前記特許請求項１〜４のいずれか記載のＸ脚対応偏平足、開張足及び外反母趾対策用履物及び中敷き。