JP2001252102A - 子供用靴及び中底 - Google Patents

子供用靴及び中底

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JP2001252102A
JP2001252102A JP2000066199A JP2000066199A JP2001252102A JP 2001252102 A JP2001252102 A JP 2001252102A JP 2000066199 A JP2000066199 A JP 2000066199A JP 2000066199 A JP2000066199 A JP 2000066199A JP 2001252102 A JP2001252102 A JP 2001252102A
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insole
toe
hardness
shoe
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Takahiro Hara
高啓 原
Yoshiki Koyama
由喜 小山
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Marubeni Footwear Inc
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Marubeni Footwear Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体としての骨格が完成していない乳幼児期
から発育期において、正しい足の発育形成を促進して、
歩行の正常化と足の異常な変形を抑制する子供用靴を提
供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の子供用靴1は、足が接する内底
部の硬度を、日本ゴム協会標準規格SRIS 0101
に準拠したC型硬度計の測定値の55〜65度としたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨格が完成してい
ない乳幼児期から発育期において、正しい足の発育形成
を促進して、歩行の正常化と足の異常な変形を抑制する
子供靴及び中底に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒトの足は、図5(右足部分)に示すよ
うに、足根中足関節(Lisfranc関節)と、横足根関節
(Chopart 関節)とで、前足部、中足部、後足部
とに分けることができ、前足部は、末梢から末節骨1
1、中節骨12、基節骨13、中足骨14よりなり、末
節骨11〜基節骨13までを趾骨という。第1趾の前足
部において、趾骨は、末節骨11と基節骨13の2節
でなる。なお、第4趾、第5趾も趾骨が2節のこともあ
る。
【0003】中足部は、第1楔状骨a、第2楔状骨
b、第3楔状骨c、立方骨d、舟状骨eからなる。後足
部は、距骨fと腫骨gが交差して上下に並んだ構成と
なっている。
【0004】ヒトの足の骨格状の大きな特徴は、図6に
示すように足の縦方向と、図7に示すように足の横方向
にアーチ部W(いわゆる「土踏まず」)を有する点であ
り、このアーチ部Wは、歩行動作時に、ばねとして働い
て脚力源となりかつ着地衝撃を吸収するほか、体重移動
を円滑にする役割を果たす。また、このアーチ部Wは、
地面に接触しないことで神経や血管の損傷を防御してい
る。
【0005】ヒトの足による歩行のメカニズムは、体重
が、後足部の骨腫gから、中足部の外側、つまりア
ーチ部W以外の部分を介して前足部に移動し、第1趾
から第4趾の先端へ移動し、最終的に特に第1趾の末節
骨11にて地面を後方に蹴ることで行われる。
【0006】このとき、図8に示すように、第1趾の末
節骨11部分が中足骨14の先端を視点としてアーチ部
Wの円弧から反対方向に反るように伸展する。そして、
第1趾の末節骨11部分の伸展によって、アーチ部Wに
存在する足底筋膜を緊張させ、縦方向のアーチ部Wの頂
部の巻き揚げ(=Windlass Mechanism:ウィンドラス現
象)が発生することで、正常でかつ身体の構造上無理の
生じない歩行が行われることとなる。
【0007】ところで、ヒトの足は、ヒトの発育過程毎
に機能が異なっている。すなわち、乳幼児期の頃は、這
って移動することから足の本来の機能は果たしていな
い。立つことができる頃は、初めて地面を踏む動作が可
能となるが、足自体は地面に置かれ、体重を支える機能
しか果たしていない。ようやく歩くことができるように
なった頃、最初は一歩ずつ地面に足を置いて移動し、重
心は前寄りなので不安定である。
【0008】6〜12歳頃になると、走ったりすること
もできるようになるが、足本来の機能から考えるとこの
頃の走る動作は、ただ単純に一歩ずつ足を置いて運ぶ動
作を早く行う程度に過ぎない。そのときの着地衝撃吸収
や走る動作時の脚力(ばね)は、主として膝や足関節の
柔軟性によって行われている。
【0009】しかし、小中学生の頃の発育期には、激し
い運動も行うようになり、脚力(ばね)の役割をする筋
肉や腱は、大腿四頭筋や下腿三頭筋が担うこととなる。
従って、この頃には、特に膝の皿周辺に強い痛みを訴え
る病気、すなわち脛骨粗面骨端軟骨症(=オスグッド・
シュラッテル病(Osgood-Schlatter disease))が多発
する。また、激しい運動によって、足首の脛骨に付着す
る骨端軟骨という部分に強い負荷がかかって、骨端炎が
生じ、発育期の小中学生の場合にはしばしば成長障害を
起こすことがある。
【0010】この骨端軟骨は、骨の成長に伴って急激に
伸びていくため、骨端軟骨が作られたばかりの時期にス
ポーツで同じ動作を繰り返すと、紐状の結合組織である
靱帯が付着している部分に強い力が加わって、膝の皿
(膝蓋骨)の下の骨の突起部が腫れて痛みを訴えるよう
になる。ひどいときは完全に靱帯が剥離してしまうこと
もある。
【0011】ヒトの成長過程で、足部の筋肉や靱帯骨が
発育して足が正常に形成され、機能し始めるのは、約1
6〜17年程度かかるといわれ、このときには、上記し
た足のアーチ部Wが形成され、完成される。
【0012】上記で説明した乳幼児期から発育期におい
ては、アーチ部Wが形成されていないが、体重(脚部に
かかる負荷)が小さいことや、膝及び足首に発育途中特
有の柔軟性を有していることから、アーチ部Wが形成さ
れるまでは、これらが着地衝撃吸収や脚力(ばね)とし
て機能している。
【0013】従って、ヒトの成長過程において、乳幼児
期から発育期にかけて、足のアーチ部Wが正しく形成さ
れていないと、成人の頃には、体重(脚部にかかる負
荷)が大きくなり、かつ膝及び足首の柔軟性が無くなっ
てくるため、脚部における膝や足首などに余分な荷重や
運動時の負担がかかり、損傷や怪我が多くなる。
【0014】近年、靴にも用途や目的に応じた様々な種
類、例えば特別な運動用に機能性を重視した靴、さらに
ファッション性を重視した靴がある。現代では地面が大
抵はアスファルト舗装やコンクリート舗装などが施して
あり、歩行時に地面からの衝撃が加わり膝や足首などに
負担がかかることから、靴の底部は、歩行時の着地衝撃
吸収構造が採用されている。
【0015】すなわち、着地衝撃吸収構造とは、例えば
地面と接触する靴底と内底面の間に衝撃吸収層を設けた
り、硬度が日本ゴム協会標準規格SRIS 0101に
準拠したC型硬度計の測定値の50度のスポンジゴム用
いた弾力性に富む中底(以下、インソールという)を靴
に挿入するようにしたものである。こうした構造は、成
人用の靴でも子供用の靴でもほとんど同じ構成とされて
いる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
靴は、成人用でも子供用でもほぼ同一の構造とされてお
り、すなわち、上記したように、地面と接触する靴底と
内底面の間に衝撃吸収層を設けたり、硬度が日本ゴム協
会標準規格SRIS 0101に準拠したC型硬度計の
測定値の50度のスポンジゴム用いた弾力性に富むイン
ソールを靴に挿入するようにした着地衝撃吸収構造、つ
まり素足との接触感が柔らかく弾力性に富んだソフトな
構造となっていたため、乳幼児期から発育期にかけてア
ーチ部が正しく形成されず、いわゆる「扁平足」とな
り、アーチ部が正常に形成されないといった問題が生じ
ている。
【0017】また、近年では、上記したようにアーチ部
Wが正しく形成されないことによって第1趾の中足骨が
下方へ正しく沈み込まないことに起因して踵部分が身体
中心から外側へ向いた外反扁平足(図9(j)参照)、
第1趾の中足骨が不安定なことに起因して生じる外反母
趾(図9(f)参照)、といった足の異常な変形を引き
起こす事態が生じている。また、正しい足の発育が行わ
れないことで、図9に示すような様々な足の異常な変形
が生じ、正しい歩行が行えず、身体に負担がかかってい
ることも問題となっている。
【0018】いずれにおいても、ヒトの成長過程におい
て足の正しい発育が行われないと、アーチ部も適正に形
成されず、また、アーチ部の正しい形成が行われず、足
のどこかに異常な荷重がかかることによって足の異常な
変形が生じ、結果として、異常でかつ身体の構造上、無
理が生じる歩行が行われることとなる。
【0019】本発明は、上記した問題点を解決するため
のものであり、全体としての骨格が完成していない乳幼
児期から発育期において、正しい足の発育形成を促進し
て、歩行の正常化と足の異常な変形を抑制する子供用靴
及び中底を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、足が接触する内底部の硬度を、日本ゴ
ム協会標準規格SRIS 0101に準拠したC型硬度
計の測定値の55〜65度とし、また、必要に応じて中
足骨の末梢部が位置する内底部の面に、踵部分が位置す
る面より0.8〜1mm低い窪み部を形成したのであ
る。さらに、本発明は、上記した構成を既存の子供靴に
挿入する中底に採用したのである。このようにすれば、
足の形成途中にある乳幼児期から発育期において、正し
くアーチ部が形成される。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の子供用靴は、乳幼児期か
ら発育期において履く子供用靴において、足が接する内
底部の硬度を、日本ゴム協会標準規格SRIS 010
1に準拠したC型硬度計の測定値の55〜65度とした
ものである。
【0022】日本ゴム協会標準規格SRIS 0101
とは、膨張ゴムや軟質ゴム、及びスポンジ、ウレタンフ
ォームなどの発泡材料、のようにJIS K 6253
の規格におけるタイプA(中硬さ)デュロメータでは測
りにくい軟質材料の硬度を測定する「アスカー(商標
名)C型硬度計」にて測定した硬さ規格である。
【0023】現状では、日本ゴム協会標準規格SRIS
0101の規格におけるC型硬度計が、JIS K
6253の規格におけるタイプE(低硬さ)デュロメー
タとして準拠されていないことから、本発明の硬度の指
標は、日本ゴム協会標準規格SRIS 0101の規格
におけるC型硬度計の測定値で規定した。
【0024】すなわち、乳幼児期から発育期における足
は、弾力(柔らかさ)があり、また、正しい歩行動作は
まだ行われていないので、この時期に靴の内底面を、日
本ゴム協会標準規格SRIS 0101に準拠したC型
硬度計の測定値の55度より低い硬度とすると、柔らか
過ぎてかつ接触する足の弾力もあるから、どのようにも
足が変形しやすく、よって異常な変形も生じやすく、足
のアーチ部が正しく発育しない可能性が高い。
【0025】また、硬度を日本ゴム協会標準規格SRI
S 0101に準拠したC型硬度計の測定値の65度よ
り高くすると、靴自体の弾力性に欠け、足の動き、つま
りウィンドラス現象が規制されることとなり、この場合
も足のアーチ部が正しく発育せず、歩行に変な癖がつい
てしまう。
【0026】従って、本発明の靴は、中底部の硬度を日
本ゴム協会標準規格SRIS 0101に準拠したC型
硬度計の測定値の55〜65度としているのであり、こ
のようにすることで、乳幼児期から発育期にかけて正し
く足のアーチ部が発育し、足の異常な変形が生じること
なく正しい歩行を覚えていくことができる。
【0027】また、本発明の子供用靴は、上記構成にお
いて、少なくとも中足骨の末梢部が位置する内底部の面
に、踵部分が位置する面より0.8〜1mm低い窪み部
を形成したものである。
【0028】上記構成によれば、窪み部を形成すること
で、靴を履くことで自然にこの窪み部に第1趾の中足骨
の末梢部が位置することとなり、足の異常な変形が抑制
される。そして、この窪み部によって、第1趾の中足骨
の末梢部が沈み込んでウィンドラス現象が生じやすくな
り、よってアーチ部が正しく発育しやすくなる。
【0029】足の異常な変形を抑制する効果を考慮する
と、窪み部は、第1趾の中足骨の末梢部が位置する部分
のみでなく、靴を履いたときに、第1趾〜第5趾の末節
骨や中節骨並びに基節骨の正しい位置とされる部分に形
成すればよい。
【0030】そして、窪み部は、0.8mmより浅いと
上記したように骨の配置を規制する効果が少なく、ま
た、1mmより深いと足を配置したときに違和感が生
じ、逆に異常な足の変形を生じさせる可能性がある。従
って、本発明の子供用靴は、窪み部を0.8〜1mmと
したのである。
【0031】ところで、上記構成の子供用靴は、靴の内
底面に特徴を有したものであるが、既存の子供用靴に対
しても上記した作用効果を得るようにするには、本発明
の中底を既存の子供用靴に挿入してやればよい。
【0032】すなわち、本発明の中底は、乳幼児期から
発育期において履く子供用靴の内部に挿入する中底にお
いて、硬度を日本ゴム協会標準規格SRIS 0101
に準拠したC型硬度計の測定値の55〜65度とし、ま
た、必要に応じて、少なくとも中足骨の末梢部が位置す
る面に、踵部分が位置する面より0.8〜1mm低い窪
み部を形成したものである。
【0033】このようにすれば、中底を既存の子供用靴
に挿入するだけで、乳幼児期から発育期にかけて、足の
アーチ部を正しく発育させることができ、また、ウィン
ドラス現象が助長されて正しい歩行が行えるようにな
り、さらには足の異常な変形を抑制するといった上記し
た本発明の子供用靴と同等の作用効果を得ることができ
る。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例について図1〜図4を
参照して説明する。図1及び図2は、本発明の子供用靴
を示す。図3及び図4は、本発明の中底を示す。まず、
図1(右足部分)及び図2(左足部分)において、1
は、乳幼児期から発育期において履く本発明の子供用靴
であり、この子供用靴1は、足が接する内底部2の硬度
を例えば日本ゴム協会標準規格SRIS 0101に準
拠したC型硬度計の測定値の60度としている。
【0035】また、内底部2は、第1趾の中足骨の末梢
部が位置する面に、踵部分が位置する面より例えば0.
9mm低い窪み部2Aを形成し、さらに同様の深さで第
1趾の末節骨と中節骨、及び第2趾〜第5趾の末節骨、
中節骨、基節骨の正しい位置とされる部分に、窪み部2
a〜2eを形成している。
【0036】これら窪み部2A及び窪み部2a〜2e
は、窪み部2Aと窪み部2a〜2eとを別々の窪みとし
ているが、その理由は、第1趾の中足骨の末梢部が位置
する箇所と足指部分が位置する部分とを明確に分けるこ
とで、足の異常な変形を抑制する効果に優れるからであ
る。
【0037】そして、窪み部2a〜2eは、本実施例で
は、一様の深さの窪みとしているが、例えば足指間が位
置する箇所に若干の隆起を形成しておくことで、第1趾
〜第5趾の正しい位置が明確となり、より一層、足の異
常な変形を抑制することができる。
【0038】内底部2の材質は、例えばスポンジとして
おり、上記した硬度と、適度な履き心地が得られるよう
にしている。なお、内底部2の材質は、上記に限らず、
ポリウレタンであってもよい。
【0039】続いて、図3(左足部分)及び図4(左足
部分)において、11は、乳幼児期から発育期において
履く既存の子供用靴に挿入して使用する中底であり、こ
の中底11は、硬度を例えば日本ゴム協会標準規格SR
IS 0101に準拠したC型硬度計の測定値の60度
としている。
【0040】中底11の材質は、例えばスポンジとして
おり、上記した硬度と、適度な履き心地が得られるよう
にしている。なお、中底11の材質は、上記に限らず、
ポリウレタンであってもよい。
【0041】また、中底11は、第1趾の中足骨の末梢
部が位置する面に、踵部分が位置する面より例えば0.
9mm低い窪み部11Aを形成し、さらに同様の深さで
第1趾の末節骨と中節骨、及び第2趾〜第5趾の末節
骨、中節骨、基節骨の正しい位置とされる部分に、窪み
部11a〜11eを形成している。
【0042】これら窪み部11A及び窪み部11a〜1
1eは、窪み部11Aと窪み部11a〜11eとを別々
の窪みとしているが、その理由は、第1趾の中足骨の末
梢部が位置する箇所と足指部分が位置する部分とを明確
に分けることで、足の異常な変形を抑制する効果に優れ
るからである。
【0043】そして、窪み部11a〜11eは、本実施
例では、一様の深さの窪みとしているが、例えば足指間
が位置する箇所に若干の隆起を形成しておくことで、第
1趾〜第5趾の正しい位置が明確となり、より一層、足
の異常な変形を抑制することができる。
【0044】続いて、本発明の子供用靴1及び(既存の
子供用靴に挿入した状態の)中底11の作用効果につい
て説明する。なお、既存の子供用靴に挿入した状態の中
底11は子供用靴1における内底部2と同様の機能を果
たすから、以下、中底11については子供用靴1の内底
部2として説明する。
【0045】乳幼児期から発育期にかけては、まだ、足
は完成されておらず、正しい歩行するように機能してい
ない。従って、この時期に正しく足を発育させること
で、後に成長し、足が完成されたときに、増加した体重
の負荷を効率よく支え、歩行の着地衝撃を効果的に吸収
するように機能させることができるのである。
【0046】すなわち、この時期におけるヒトの足は、
まだ柔らかいので、このときに柔らかい履き心地の靴の
内底部又は中底では、足がいかようにも変形してしまう
ので後に異常変形してしまう可能性が高い。
【0047】本実施例の子供用靴1は、内底部2(中底
11)を、日本ゴム協会標準規格SRIS 0101に
準拠したC型硬度計の測定値の60度とすることで、適
度な硬さとなり、自然な足の形成が助長される。すなわ
ち、このようにして足が形成されることで正しくアーチ
部Wが形成されることとなる。
【0048】また、本実施例の子供用靴1は、上記に構
成に加え、内底部2(中底11)に踵部分が位置する面
より例えば0.9mm低い窪み部2A(11A)を形成
することで、正しくアーチ部Wが形成されつつ、第1趾
の中足骨の先端部が沈み込んで、このときにアーチ部W
に位置する足底筋膜がアーチ部Wの円弧端の距離を小さ
くするように収縮するときに生じるウィンドラス現象が
助長され、正しい歩行が行えるようになる。
【0049】このように、ウィンドラス現象が助長され
ることで、可及的にアーチ部Wの形成も助長され、相互
の相乗効果によって、足は正しく形成されることとな
る。そして、このようにアーチ部Wが正しく形成される
ことで、アーチ部Wは、着地衝撃吸収性が高くなり、か
つ脚力(ばね)も増加する。
【0050】また、本実施例の子供用靴1は、上記した
窪み部2A(11A)と、この他に、窪み部2a〜2e
(11a〜11e)を形成しているので、骨格形成途中
にある特に第1趾の中足骨の先端部の位置、及び第1趾
の末節骨と中節骨、並びに第2趾〜第5趾の末節骨、中
節骨、基節骨の位置が規制され、足が異常に変形するこ
とを抑制する。
【0051】従って、乳幼児期から発育期というまだ足
の完成していない時期に、本発明の子供用靴1(中底1
1を挿入した既存の子供用靴)を履くことにより、履く
だけで正しい足の状態となるように自然に規制され、後
に成長したときには、足の異常な変形を生じにくく、ま
た正しい歩行を行うことができ、脚部に異常な体重の負
担をかけず、身体的な損傷や異常が生じることが少なく
なり健康な状態を維持することができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明の子供用靴は、足
が接する内底部の硬度を日本ゴム協会標準規格SRIS
0101に準拠したC型硬度計の測定値の55〜65
度としたので、乳幼児期から発育期にかけて正しく足の
アーチ部が発育し、足の異常な変形が生じることなく正
しい歩行を覚えていくことができる。
【0053】また、本発明の子供用靴は、上記構成にお
いて、少なくとも中足骨の末梢部が位置する内底部の面
に、踵部分が位置する面より0.8〜1mm低い窪み部
を形成したので、足の異常な変形が抑制されると共に、
第1趾の中足骨の末梢部が沈み込んでウィンドラス現象
が生じやすくなり、よってアーチ部が発育しやすくな
る。
【0054】また、本発明の中底は、硬度を日本ゴム協
会標準規格SRIS 0101に準拠したC型硬度計の
測定値の55〜65度とし、また、必要に応じて、少な
くとも中足骨の末梢部が位置する面に、踵部分が位置す
る面より0.8〜1mm低い窪み部を形成し、乳幼児期
から発育期において履く子供用靴の内部に挿入すること
で、中底を既存の子供用靴に挿入するだけで、上記と同
等の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の子供用靴の右足部分の構成を示し、内
底部のみの断面図である。
【図2】本発明の子供用靴の左足部分の構成を示し、内
底部を上方から見た図である。
【図3】本発明の中底の左足部分の構成を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明の中底の左足部分の構成を示し、上方か
ら見た図である。
【図5】ヒトの足の骨格を説明するための図である。
【図6】ヒトの足における縦方向のアーチ部を説明する
ための図である。
【図7】ヒトの足における横方向のアーチ部を説明する
ための図である。
【図8】歩行時のウィンドラス現象を説明するための図
である。
【図9】(a)〜(k)は、ヒトの足の異常変形例を示
す図である。
【符号の説明】
1 子供用靴 2 内底部 2A 窪み部 2a〜2e 窪み部 11 中底 11A 窪み部 11a〜11e 窪み部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳幼児期から発育期において履く子供用
    靴において、足が接する内底部の硬度を、日本ゴム協会
    標準規格SRIS 0101に準拠したC型硬度計の測
    定値の55〜65度としたことを特徴とする子供用靴。
  2. 【請求項2】 少なくとも第1趾の中足骨の末梢部が位
    置する内底部の面に、踵部分が位置する面より0.8〜
    1mm低い窪み部を形成したことを特徴とする請求項1
    記載の子供用靴。
  3. 【請求項3】 乳幼児期から発育期において履く子供用
    靴の内部に挿入する中底において、硬度を、日本ゴム協
    会標準規格SRIS 0101に準拠したC型硬度計の
    測定値の55〜65度としたことを特徴とする中底。
  4. 【請求項4】 少なくとも第1趾の中足骨の末梢部が位
    置する面に、踵部分が位置する面より0.8〜1mm低
    い窪み部を形成したことを特徴とする請求項3記載の中
    底。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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