JP2006247218A - 履物 - Google Patents

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達夫 巻渕
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Abstract

【課題】 正しい歩行姿勢で重心移動を行うことができる履物を提供する。
【解決手段】 履物本体2の底部材4のつま先部側5とかかと部側6を薄くして前記底部材4につま先部側肉薄部7とかかと部側肉薄部8を形成する。つま先部側肉薄部7から肉厚部9までにおいて一側を他側よりも長手方向Xの傾斜角度を大きくしたつま先部側傾斜面15によって形成し、肉厚部9から前記かかと部側肉薄部8までにおいて一側を他側よりも前記長手方向の傾斜角度を小さくしたかかと部側傾斜面16によって形成する。歩行時の体重移動をかかと側より一側に偏らせ、その後に他側に偏らせることによって、理想的重心移動を可能とするものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、サンダル、靴、スリッパなどの履物に関するものである。
従来、この種のものとしてサンダル台の厚みが境界を介してつま先部およびかかと部において薄く、中央部に行くに従い次第に厚肉となるように形成され、前記踵部が床面に対して10〜20度上がるようにカットされ、履いて歩くだけで、自然に姿勢を正しくしようするとする健康サンダルが公知である(例えば特許文献1)
また、足乗せ主部の上部に、足固定部材が装着され、所定の高さを有する一対の履物であって、長手中間部12から前部の、親指方向の下部に切欠斜面が形成され、使用時に、足乗せ主部の前部が前下傾すると同時に、小指側よりも親指側方向へ低く傾斜するように構成され、椅子に座り、これを足で踏み動かす時、足は前部を下降させ、かつ、小指側よりも親指側を低く傾斜させるので、これを継続するとき、足と脚筋を捩るトレーニングをすることができるものである。
実用新案登録第3015011号公報 特開2003−245101号公報
前記従来技術のうち、前者のものは普通に立っている時に不安定であり、歩行を長時間続けられるものではない。これに対して後者のものは、サンダルの片足の内側、外側の長さのほぼ中間点を結んだ線を境界として、前足部側の底を薄くしてゆき、その際拇指側を小指側に比しよりより薄くすることによって拇指側への回旋を促している。この場合歩行してみると、図7に示すようにかかとの外側が始点Sで始まる歩行の重心移動曲線Aは、境界31を介して小指の付け根側へ迂回することなく拇指球に向けて終点Fまで移動する。
しかしながら、人の歩行の際の理想的重心移動はニ点鎖線の曲線Bで示すようにかかとを始点Sとして親指の先端の終点Fまで小指の付け根側へ迂回して移動するようになっている。これは足裏に土踏まずが形成されていること等によって明かである。
したがって、前者の従来技術においては正しい歩行姿勢、これに伴う重心移動を行えなうことができなくなるおそれがある。
また、従来サンダルやスリッパは、靴と違いかかとの押さえが簡便もしくはないため、履いて歩行をする場合どうしても突っかけ歩きになってしまった。かかとにベルトの押さえのあるサンダルの場合でも、その底の接地面が平坦で、歩行の重心移動に十分応じられず、歩きにくく疲れやすかった。たとえ底材が十分返りのよい素材の場合でも、積極的に正しい歩行姿勢や重心移動を促す機能はなかった。簡便な歩行器具とはいえ、特に中高年者にとっては、腰痛の原因や躓きによる捻挫や骨折の原因にもなっていた。また、スリッパは温泉旅館等で館内履物として広く使われており、災害時の緊急避難を考えるとキチット歩けて脱げにくいスリッパの提供は急務である。
また靴においても、歩行の正しい重心移動を積極的に促す機能なくしては、生まれた時から靴により、その素足歩行能力を弱められてきた現代人は、特に大腿の内側の内転筋の衰えを回復し、また維持することはできない。
解決しようとする問題点は、正しい歩行姿勢で重心移動を行うことができる履物を提供する点である。さらに人間工学に基づいた簡単な加工を履物の底に施すことにより、歩行時の自然な重心移動を促して、本来の「あおり歩行」を実現し、筋肉へバランスのよい刺激を与えるとともに、健康的でしかも安全な歩行を促す機能を持った履物を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、履物本体の底部材のつま先部側とかかと部側を薄くして前記底部材につま先部側肉薄部とかかと部側肉薄部を形成し、これらつま先部側肉薄部とかかと部側肉薄部の中間よりもやや前側に厚い肉厚部を前記底部材のほぼ幅方向に形成し、該肉厚部は一側を前記つま先部側にやや近づけると共に、他側を前記かかと部側に近づけるようにして前記底部材のつま先部側とかかと部側を結ぶ長手方向と交差するように設けられ、かつ前記つま先部側肉薄部から前記肉厚部までにおいて一側を他側よりも前記長手方向の傾斜角度を大きくしたつま先部側傾斜面によって形成し、前記肉厚部から前記かかと部側肉薄部までにおいて一側を他側よりも前記長手方向の傾斜角度を小さくしたかかと部側傾斜面によって形成したことを特徴とする履物である。
請求項2の発明は、前記履物本体は左右一対設けられ、前記一側は前記左右一対の履物本体の外側であり、前記他側は前記左右一対の履物本体の内側であることを特徴とする請求項1記載の履物である。
請求項3の発明は、前記肉厚部を前記底部材の全幅に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の履物である。
請求項4の発明は、前記底部材の幅長手方向と、つま先部側とかかと部側を結ぶ長手方向と交差する内角を40〜85度とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の履物である。
請求項5の発明は、前記つま先部側肉薄部から前記肉厚部までの前記長手方向の傾斜角度を3〜25度に形成し、前記肉厚部から前記かかと部側肉薄部までの前記長手方向の傾斜角度を1〜20度に形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の履物である。
請求項1の発明によれば、歩行時の体重移動をかかと側より一側に偏らせ、その後に他側に偏らせることによって、歩行時の理想的重心移動を可能とするものである。
請求項2の発明によれば、股の外側を一側とし、股の内側を他側として理想的重心移動を可能とする。
請求項3の発明によれば、体重が肉厚部に加わった際、安定性を向上することができる。
請求項4の発明によれば、このような角度を設定することで確実に体重を理想的重心移動に沿わせることができる。
請求項5の発明によれば、このような角度を設定することで確実に体重を理想的重心移動に沿わせることができる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1〜4は実施例1を示しており、実施例は履物として左右一対のサンダルの場合を示している。履物としては靴やスリッパなどでもよい。ほぼ平な足裏形をなした足載置面1を有する履物本体2の上方には覆い体3が設けられており、一方底面には接地する底部材4がゴムや合成樹脂、金属等の比較的硬質で体重荷重によって大きな変形が生じない材料によって形成されており、足載置面1と覆い体3との間に足を挿入して引っ掛けるようにして履くことができる。
前記履物本体2におけるつま先部側5とかかと部側6を薄くして前記底部材4につま先部側肉薄部7とかかと部側肉薄部8を形成する。そして、つま先部側肉薄部7とかかと部側肉薄部8の中間よりもやや前側の位置に、すなわち履物を履いた状態で指の骨の付け根にほぼ対応する位置に、親指側はややかかと寄りに、小指側はほぼ付け根位置に厚い肉厚部9を前記底部材4のほぼ幅方向Wに沿って形成する。
尚、ここで薄く形成する或いは厚く形成するとは、足載置面1を基準として底部材4の下面4Aまでの厚みLを示しており、肉薄部7,8とは肉厚部9に比較して前記厚みが短いというものであり、また、つま先部側肉薄部7とかかと部側肉薄部8の厚みは同じでもよいが異なる厚みでもよい。また、履物本体2における長手方向Xとは、前記つま先部側5の先端とかかと部側6の後端を結ぶ方向及びその方向と平行な方向も含むことをいい、そして履物本体2における前記幅Wの方向は前記長手方向Xと直交する。
前記肉厚部9は一側10の厚みL6、すなわち左右一対の履物本体2における外側の厚みと、他側11の厚みL6´、すなわち左右一対の履物本体2における内側の厚みL、さらにはそれらの間の厚みL6´´がほぼ同じに形成されて(L6=L6´=L6´´)、その下面は足載置面1とほぼ平行に形成されている。また長手方向Xの長さも、一側10、他側11及びそれら一側10と他側11の中間部12、すなわち幅方向Wの中間部12においてほぼ同じ厚みL6に形成されている。前記底部材4の幅長手方向と長手方向Xと交差する内角τを40〜85度、好ましくは45〜80度とする。
さらに、肉厚部9におけるかかと部側縁13はつま先部側縁14とほぼ平行に設けられて、かかと部側縁13においても、一側10が他側11よりつま先部側に近づくようになっている。尚、肉厚部9は実施例のようにかかと部側縁13とつま先部側縁14との間に距離があってもよいが、かかと部側縁13とつま先部側縁14とが一致していてもよい。したがってその長手方向Xの長さL6は例えば0〜40mm程度に形成されている。
さらに、前記つま先部側肉薄部7から前記肉厚部9までにおいて一側10を他側11よりも前記長手方向Xの傾斜角度を大きくしたつま先部側傾斜面15によって形成している。これはつま先部側肉薄部7から前記肉厚部9までにおいて一側10のつま先部側傾斜面15の長手方向Xと足載置面1或いはその延長仮想面1Aとの内角Y4が、つま先部側肉薄部7から前記肉厚部9までにおいて、他側11のつま先部側傾斜面15の長手方向Xと足載置面1或いはその延長仮想面1Aとの内角Y4´よりも大きく形成しているもので、一側10と他側11の中間位置のの長手方向X内角Y4´´は前記内角Y4,Y4´の中間に形成されている(Y4>Y4´´>Y4´)。そして、前記内角Y4,Y4´,Y4´´は、3〜25度、好ましくは5〜23度に形成されている。すなわち、つま先部側傾斜面15の幅方向Wにおける下面の足載置面1又はその延長仮想面1Aに対する傾斜の内角θは2〜15度、好ましくは3〜14度に形成されている。
また、前記肉厚部9から前記かかと部側肉薄部8までにおいて、一側10を他側11よりも前記長手方向Xの傾斜角度を小さくしたかかと部側傾斜面16によって形成している。これはかかと部側肉薄部8から前記肉厚部9までにおいて一側10のかかと部側傾斜面16の長手方向Xと足載置面1或いはその延長仮想面1Aとの内角Z7が、かかと部側肉薄部8から前記肉厚部9までにおいて他側11のかかと部側傾斜面16の長手方向Xと足載置面1或いはその延長仮想面1Aとの内角Z7´よりも小さく形成しているもので、一側10と他側11の中間位置の内角Z7´´は前記内角Z7,Z7´の中間に形成されている(Z7<Z7´´<Z7´)。そして、前記内角Z7,Z7´,Z7´´は、1〜20度、好ましくは2〜18度に形成されている。すなわち、かかと部側傾斜面16の幅方向Wにおける下面の足載置面1又はその延長仮想面1Aに対する傾斜の内角θ´は2〜15度、好ましくは3〜14度に形成されている。
次に前記構成についてその作用を説明する。足を足載置面1と覆い体3との間に挿入して歩行する際、最初にかかとが接地することで体重がかかと部側6に加わり、かかと部側6のかかと外側が体重移動の始点Sとなる。この始点Sに体重が加わるとほぼ水平であった足載置面1は、一側10に低く傾斜するようになる。これは体重が加わっているかかと部側傾斜面16においては内角Z7の小さい一側10は傾斜が緩く、その分幅方向Wにおいては厚みが他側11より小さくなっており(L7<L7´´<L7´)、この一側10方向に足載置面1が下がって傾斜する。この結果体重は始点Sより一側10寄りの第1の中間点P1に移動する。この間の移動軌跡はほぼ理想体重移動軌跡Bに沿うようになる。
同様に肉厚部9よりややかかと部6側に位置する第1の中間点P1に続く第2の中間点P2においても、一側10方向に足載置面1が下がって傾斜することにより体重は始点Sより一側10寄りの第2の中間点P2に移動し、この移動はほぼ理想体重移動軌跡Bに沿う。
さらに歩行運動を行うと、体重は第2の中間点P2より肉厚部9にある第3の中間点P3に移動する。この移動では、肉厚部9の下面に対して足載置面1はほぼ平行になっているので、体重は肉厚部9の幅方向Wのほぼ中央にある第3の中間点P3に移動する。
さらに歩行運動を行うと、水平であった足載置面1は、他側11に低く傾斜するようになる。これは体重が加わっているつま先部側傾斜面15においては内角Y4´の小さい他側11は傾斜が緩く、その分厚みが一側10より小さくなっており(L5´<L5´´<L5)、この他側11方向に足載置面1が下がって傾斜する。この結果体重は第3の中間点P3より他側11寄りの第4の中間点P4に移動する。この間の移動軌跡もほぼ理想体重移動軌跡Bに沿うようになる。そして、他側11方向に足載置面1が下がって傾斜した状態で体重が親指側の終点Fに、ほぼ理想体重移動軌跡Bに沿って移動する。
以上のように、前記実施例においては、履物本体2の底部材4のつま先部側5とかかと部側6を薄くして前記底部材4につま先部側肉薄部7とかかと部側肉薄部8を形成すると共に、これらつま先部側肉薄部7とかかと部側肉薄部8の中間よりもやや前側に厚い肉厚部9を前記底部材4のほぼ幅方向Wに形成する。さらに、肉厚部9は一側10を前記つま先部側5にやや近づけると共に、他側11を前記かかと部側6に近づけるようにして前記底部材4のつま先部側5とかかと部側6を結ぶ長手方向Xと交差するように設ける。しかも前記つま先部側肉薄部7から前記肉厚部9までにおいて一側10を他側11よりも前記長手方向の傾斜角度を大きくしたつま先部側傾斜面15によって形成し、前記肉厚部9から前記かかと部側肉薄部8までにおいて一側10を他側11よりも前記長手方向Xの傾斜角度を小さくしたかかと部側傾斜面16によって形成したことによって、歩行時の体重移動をかかと側より一側10に偏らせ、その後に他側11に偏らせることによって、理想的重心移動を可能とするものである。
さらに、履物本体2は左右一対設けられ、前記一側10は前記左右一対の履物本体2の外側であり、前記他側11は前記左右一対の履物本体2の内側であるので、股の外側を一側10とし、股の内側を他側11として理想的重心移動を可能とするものである。
しかも、前記肉厚部9を前記底部材4の幅方向の全幅に形成したことによって、体重が肉厚部9に加わった際、安定性を向上することができる。
また、前記底部材4の幅長手方向と長手方向Xと交差する内角τを40〜85度とすることで、確実に体重を理想的重心移動に沿わせることができる。尚、内角τが40度より小さい場合や、85度より大きい場合にはその作用が低減する。
さらに、前記つま先部側肉薄部7から前記肉厚部9までの前記長手方向の傾斜角度Y4,Y4´,Y4´´を3〜25度に形成し、前記肉厚部9から前記かかと部側肉薄部8までの前記長手方向の傾斜角度Z7,Z7´,Z7´´を、1〜20度に形成したことにより、確実に体重を理想的重心移動に沿わせることができる。尚、傾斜角度Y4,Y4´,Y4´´が3度より小さいときや25度より大きい場合にはその作用が低減する。また、傾斜角度Z7,Z7´,Z7´´が、1度より小さいときや20度より大きい場合にはその作用が低減する。
そして、靴、サンダルもしくはスリッパ等の履物において、足を乗せてたわむことのない天板の下の底部分を、ウレタンや硬質スポンジ・ラバー等の底材を用い(天板と一体でもよい)、かかと部分を薄く、足の中ほどに行くにつれて直線的に厚くする。その厚さは、土踏まず側の中足骨(第1中足骨)のつま先側の先端の手前1,2センチのところをピーク(肉厚部9)とし、こんどはつま先に向けて次第に薄くして行くが、この場合必ずしも直線的とは限らない。親指の側への重心移動を緩やかにしようと思えば、少しカーブにすることもできる。足の外側での底の厚さのピークは一番外側の中足骨(第5中足骨)のつま先側先端に相応する位置にする。すると、かかとからのピークまでの長さは外側の方が長くなり、ピークの高さは内側外側でほぼ同じにすると外側の傾斜が内側に比べ緩やかとなる。その結果足の歩行による重心移動は、かかとの外側から足の外側を伝いやがて底の厚さのピークの稜線に沿って移動し、親指の付け根の方へ内転することになる。この機能によって、従来のサンダルやスリッパでは起こりにくかった正しい重心移動が促される。足の内側と外側の底の厚さのピーク点を結んだ稜線は、土踏まずの方向へ平行移動することにより、内転の位置を変えることができる。但し、当該履物がかかと側の直線的な接地面で安定となる位置を稜線選択の限度とする。従って、当該履物を履いて真直ぐ立った状態では、かかとはつま先より低く沈み込んでおり、アキレス腱が伸びることになる。日ごろかかとの高さのある靴を履いて、アキレス腱が縮んでしまっている現代人には必須の運動である。また、当該履物で歩くことによって、親指の付け根(拇指球)に重心が移動した時には、かかとは稜線の位置によっては、つま先側の沈み込みの最大約倍の持ち上がりとなり、その結果アキレス腱の伸縮幅は大きくなる。このアキレス腱の大きな伸縮により、ふくらはぎのポンプ作用が最大になり、その結果、足にうっ血しがちな静脈血の還流を促し、足やふくらはぎをすっきりと細くする。さらに、歩行の際の足の着地においてかかとが沈む分つま先が上がっており、中高年者にありがちな僅かな床の高低差による躓きを防ぐことができる。また、構造上かかと部分の底が、歩行に応じて常にかかとに密着していることにより、あのサンダル・スリッパに独特の床をたたく音を大幅に減らすことが出来る。これは取りも直さず歩行時に脱げにくいサンダル・スリッパが実現していることになる。尚、当該形状を中空の構造で作ることも出来る。また、天板の上に足とフィットする既存技術のフットベッドなり、滑り止め機能を兼ねたマッサージ機能なり設置することは有用である。足の甲を固定するバンドやカバーも既存技術の利用で、フットベッド等とのコンビネーションで足のホールド性を高めることも有用である。
図5は実施例2を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例2は、実質的に底面部材を実施例1と同様に形成した例を示したものである。この実施例2では足載置面1の下側に、実施例1と同様な機能を有する比較的硬質な第1の底面部材4が形成され、さらにこの第1の底面部材4の下面にクッション性に優れる比較的軟質な第2の底面部材21を設けたものである。したがって、この実施例2においては、外見的には足載置面1と平行な第2の底面部材21の下面が底面部材の下面となってみえるが、歩行機能的には第1の底面部材4の底面が底面部材の実質的な下面を形成して、実施例1と同様な体重移動により歩行を行うことができるものである。このようなクッション材等があっても実質的に底面部材を実施例1と同様に形成したものは、本発明の範疇に属するものである。
したがって、クッションとして軟質弾性材を補い底の形状を平坦化することによって、より穏やかな重心移動の内転を実現し、靴の底としてもより地面からの衝撃を吸収することが可能となり長距離歩行に耐える履物が提供できる。
図6は実施例2を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例3では、底面部材4をつま先部側傾斜面15において、肉薄部7(つま先部側5)から肉厚部9の間を下方に向けて凸状のほぼ円弧状に形成しており、そして肉薄部7(つま先部側5)と肉厚部9のつま先部側縁14とを直線で結ぶ一点鎖線で示す傾斜の内角Yを実施例1と同様に形成したものである。同様に底面部材4をかかと部側傾斜面16においては、かかと部側肉薄部8(かかと部側6)から肉厚部9の間を下方に向けて凸状のほぼ円弧状に形成しており、そしてかかと部側肉薄部8(かかと部側6)と肉厚部9のかかと部側縁13とを直線で結ぶ一点鎖線で示す傾斜の内角Zを実施例1と同様に形成したものである。このようなつま先部側傾斜面15、かかと部側傾斜面16をほぼ円弧状に形成して実質的に底面部材を実施例1と同様に形成したものも、本発明の範疇に属するものである。
したがって、つま先部側傾斜面15、かかと部側傾斜面16をほぼ円弧状に形成したことにより、歩行時において体重移動をいっそう円滑に行うことができる。
以上のように本発明にかかる履物は、あらゆる履物の用途に適用できる。
本発明の実施例1を示す全体平面図である。 本発明の実施例1を示す足載置面1の平面図である。 本発明の実施例1を示す長手方向の断面図であり、図3(A)は図2のI−I線断面図、図3(B)は図2のII−II線断面図、図3(C)は図2のIII−III線断面図である。 本発明の実施例1を示す幅方向の断面図であり、図4(A)は図2のIV−IV線断面図、図4(B)は図2のV−V線断面図、図4(C)は図2のVI−VI線断面図、図4(D)は図2のVII−VII線断面図、図4(E)は図2のVIII−VIII線断面図である。 本発明の実施例2を示す長手方向の断面図であり、図5(A)は図2のI−I線に対応する断面図、図5(B)は図2のII−II線に対応する断面図、図5(C)は図2のIII−III線に対応する断面図である。 本発明の実施例3を示す長手方向の断面図であり、図6(A)は図2のI−I線に対応する断面図、図6(B)は図2のII−II線に対応する断面図、図6(C)は図2のIII−III線に対応する断面図である。 従来例を示す平面図である。
符号の説明
1 足載置面
2 履物本体
4 底部材
5 つま先部側
6 かかと部側
7 つま先部側肉薄部
8 とかかと部側肉薄部
9 肉厚部
L 厚み
W 幅方向
X 長手方向
10 一側
11 他側

Claims (5)

  1. 履物本体の底部材のつま先部側とかかと部側を薄くして前記底部材につま先部側肉薄部とかかと部側肉薄部を形成し、これらつま先部側肉薄部とかかと部側肉薄部の中間よりもやや前側に厚い肉厚部を前記底部材のほぼ幅方向に形成し、該肉厚部は一側を前記つま先部側にやや近づけると共に、他側を前記かかと部側に近づけるようにして前記底部材のつま先部側とかかと部側を結ぶ長手方向と交差するように設けられ、かつ前記つま先部側肉薄部から前記肉厚部までにおいて一側を他側よりも前記長手方向の傾斜角度を大きくしたつま先部側傾斜面によって形成し、前記肉厚部から前記かかと部側肉薄部までにおいて一側を他側よりも前記長手方向の傾斜角度を小さくしたかかと部側傾斜面によって形成したことを特徴とする履物。
  2. 前記履物本体は左右一対設けられ、前記一側は前記左右一対の履物本体の外側であり、前記他側は前記左右一対の履物本体の内側であることを特徴とする請求項1記載の履物。
  3. 前記肉厚部を前記底部材の全幅に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の履物。
  4. 前記底部材の幅長手方向と、つま先部側とかかと部側を結ぶ長手方向と交差する内角を40〜85度とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の履物。
  5. 前記つま先部側肉薄部から前記肉厚部までの前記長手方向の傾斜角度を3〜25度に形成し、前記肉厚部から前記かかと部側肉薄部までの前記長手方向の傾斜角度を1〜20度に形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の履物。
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