JP2002282011A - 前部に突起部を備えた中底およびこの中底を備えた靴 - Google Patents

前部に突起部を備えた中底およびこの中底を備えた靴

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外反母趾を予防しつつ、自然な歩行運動をサ
ポートする中底前部に突起部を備えた中底および中底を
備えた靴を提供する。 【解決手段】 前足部のけり出しの際、第1突起25に
より母趾および第2趾の中足骨4a、4bを支持するこ
とにより、中足趾節関節13を支え、短母趾屈筋71、
長母趾屈筋72および長趾屈筋74を支えることで、足
部の横アーチを支えウィンドラスを高めて、足の剛性を
保持しながら、足趾の運動性を向上することができる。
第1突起25は平面視で略半月状に形成されているの
で、足趾の形に沿って母趾と第2趾を自然に分離させる
ことができ、また、母趾および第2趾の安定した支持が
容易に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前部に突起部を備
えた中底およびこの中底を備えた靴に関し、特に前足部
の回内運動を円滑に行わせて自然な歩行運動をサポート
する突起部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ヒール部を有する靴やウォー
キングシューズの靴の中底前部において、中足骨パッド
を前足部の中足骨下に入れて、荷重により痛みを生じる
部分を圧迫から保護することが知られている。しかし、
従来の中足骨パッドは、単に圧迫に対する保護のみで、
外反母趾の予防を考慮したものではなかった。
【0003】一方、履物の中底前部に突起部を設けるこ
とにより、外反母趾を予防することも従来から試みられ
ている。例えば、実用新案登録番号第3003970号
公報には、足母指(母趾)と足第2指(第2趾)との間
に対接する位置において母趾線に並んで突設される第1
凸部を設けて、母趾と第2趾とを無理に分離させること
なく、母趾を母趾線に沿わせて外反母趾を予防すること
が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の突
起部は、母趾と第2趾の間に介在させるものであること
から、母趾および第2趾に依然として負担がかかり、外
反母趾の予防には必ずしも十分といえないものであっ
た。
【0005】また、母趾および第2趾は、足の踵部で着
地したのち前足部へ体重移動し、前足部(特に母趾)で
体重を前にけり出して歩行するという、自然な歩行運動
において重要な部分となっており、上記従来の突起部で
は、その位置および形状においてこの自然な歩行運動を
十分にサポートするものではなかった。
【0006】本発明は、上記課題を解決して、外反母趾
を予防しつつ、自然な歩行運動をサポートする前部に突
起部を備えた中底とこの中底を備えた靴を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑
み、本発明者による前足部の回内運動に関する以下の知
見に基づき完成されたものである。
【0008】図5に示すように、自然な歩行運動では、
まず、(a)のように踵部Hで着地したのち、(b)の
ように前足部Fへ体重移動し、踵部Hの外甲側から母趾
(第一趾)Mの付け根を結ぶ線を回転軸Aとして、足裏
面を水平下向きにしたとき足の甲側が体の中心方向に向
くように前足部F(母趾M)が回転する回内運動(prona
tion) を行いながら、前足部で体重を前にけり出して歩
行する。具体的には、上記回転軸Aは、(c)に示すよ
うに、上方から見て、足の長手方向の中心線Oに対して
外甲側から内甲側へ約16°〜20°傾斜させたもので
ある。(d)に示す前足部Fの回内運動は、この回転軸
Aを中心として、前足部Fの内甲側が下方向bに、外甲
側が上方向aに回転する。(e)に示す回外運動(supin
ation)は、これとは逆に、足の裏側が体の中心方向に向
くように前足部Fが回転するものであり、前足部Fの内
甲側が上方向aに、外甲側が下方向bに回転する。
【0009】上記回内運動においては、前足部で体重を
前にけり出す際、前足部の母趾と第2趾に最も荷重がか
かり、しかも反発力が必要となる。図6(a)〜(c)
は、足部の骨格および第1〜3層筋群を示す平面図であ
る。図6(a)において、母趾には第1中足骨4a、第
1基節骨5aのように符号aを、第2趾には符号b、以
下同様にして…、第5趾には符号eを付している。同図
のように、足根骨3と第1〜5中足骨4a〜4e間に足
根中足関節(MTP関節)11が形成されており、第1
〜5中足骨4a〜4eと第1〜5基節骨5a〜5e間に
中足趾節関節13が形成されており、第1基節骨5aと
第1末節骨6a間、および第2〜5基節骨5b〜5eと
第2〜5中節骨(または第2〜5末節骨)6b〜6e間
にそれぞれ趾節間関節15が形成されている。図6
(b)の第2層筋群に、長母趾屈筋72および長趾屈筋
74が形成され、図6(a)、(c)の第1、3層筋群
にそれぞれ短趾屈筋73、短母趾屈筋71が形成されて
いる。
【0010】図7(a)は、上記回内運動における歩行
時のけり出し時を示す模式図、(b)は、このけり出し
時の前足部における例えば母趾部分を示す側面図であ
る。
【0011】本発明では、この歩行運動のけり出し時に
おける、母趾の短母趾屈筋71および長母趾屈筋72
(第2〜5趾では短趾屈筋73および長趾屈筋74)の
筋肉の緊張(ウィンドラス機構)に着目したものであ
る。すなわち、図7(b)に示すように、けり出し時に
は、足関節は底屈運動をする。筋肉の力が弱っていたり
靴の中で足が不安定な状態にある場合、中足趾節関節1
3において、中足骨4aの遠位部と第1基節骨5aの近
位部が下方(実線α)へ底屈するとともに、第1末節部
6aの遠位部が下方(実線γ)へ底屈する。また、趾節
間関節15において、第1基節骨5aの遠位部と第1末
節部6aの近位部(第2趾では第2中節部6bの近位
部)が上方(実線β)へ背屈運動する。この第1基節骨
5aの遠位部下方にはスペースS(および図示しない第
2趾〜5趾の基節骨5b〜5eの遠位部下方のスペー
ス)があり、第1基節骨5a〜5eの遠位部は着地の際
に地面から浮いた状態にある。
【0012】足底にある短母趾屈筋71、長母趾屈筋7
2などの屈筋群が緊張していくと、上記のように、足趾
の各骨が実線α〜γのように運動をする。
【0013】このとき、中足趾節関節13部分の屈筋群
が過伸展し底屈しにくくなる。その結果、足趾の剛性は
強くなるが、足趾が屈曲しながら地面をつかむ運動性が
失われる。すると、回内運動がスムーズに安定して行わ
れなくなり、歩行運動の際に、中足趾節関節、特に母趾
と第2趾の中足趾節関節に負担がかかり、足趾が疲労し
やすくなったり、中足趾節関節の下の皮膚が固くなりタ
コができたり、足趾を傷める場合があり、特に外反母趾
の原因となる。
【0014】したがって、MTP関節11の前方(中足
趾節関節13の後方)の第1および第2中足骨4a、4
bの遠位部下を支持(矢印Y)するのが効果的である。
また、この支持により、短母趾屈筋71、長母趾屈筋7
2などの屈筋群の負担を軽減するので、足趾が容易に屈
曲運動を行うことができる。こうして、前足部の運動性
が向上するので、その回内運動を円滑に行わせることが
できる。
【0015】また、下方にスペースSがある第1基節骨
5a〜5eの遠位部(趾節間関節15の後方)を、着地
の際に地面から浮いた状態にしないように、第1基節骨
5a〜5eの遠位部下を支持するのも効果的である。こ
の支持により、容易に第1基節骨5a〜5eの屈曲運動
ができるようにして、足趾の運動性をより向上して、前
足部の回内運動をより円滑に行わせることができる。こ
れらの第1および第2中足骨4a、4bの遠位部下およ
び第1基節骨5a〜5eの遠位部下の支持により、特定
の足趾の部分ではなく、全体で体を支え前に体を押し出
す構造が形成される。
【0016】さらに、中足趾節関節の中で、母趾と第2
趾に次いで負担が大きいのが第5趾の中足趾節関節であ
る。そこで、第3趾と第4趾の第3、4中足骨4c、4
dの遠位部後方下を支持することにより、その第3趾と
第4趾の短趾屈筋73、長趾屈筋74を支持して、それ
ぞれの第3、4基節骨5c、5dの働きを促し、結果的
に第5趾の中足趾節関節13への負担を分担し、足趾が
無理なく屈曲運動を行うことができる。
【0017】一方、図8に示す足部の横のアーチ構造
も、歩行時の柔軟性に不可欠な緩衝器としての働きを持
つ。この横アーチは、中足趾節関節でつくる横のアーチ
と足根骨でつくる横のアーチである。上記中足趾節関節
でつくる横のアーチを支えることにより、第3趾、第4
趾の働きを良くし、母趾および第5趾にかかる負担を少
なくすることができる。
【0018】本発明は、上記の知見に基づき、前部に突
起部を備えた中底またはこの中底を備えた靴であって、
上記突起部は、前足部の回内運動を円滑に行わせるよう
に、平面視で略半月状に突設されて、母趾および第2趾
の中足骨を支持する第1の突起部を有するものである。
ここで、前足部の回内運動が円滑であるとは、足趾の運
動性を確保しつつ、前足部が回内運動を行ない得ること
をいう。
【0019】上記構成によれば、前足部のけり出しの
際、母趾および第2趾の中足骨を支持することにより、
中足趾節関節を支え、短母趾屈筋、長母趾屈筋および長
趾屈筋を支えることで、足部の横アーチを支えウィンド
ラスを高めて、足の剛性を保持しながら、足趾の運動性
を向上することができる。また、第1突起は平面視で略
半月状に形成されているので、足趾の形に沿って母趾と
第2趾を自然に分離させることができ、また、母趾およ
び第2趾の安定した支持が容易に得られる。これによ
り、外反母趾を予防しつつ、前足部の回内運動を円滑に
行わせて、自然な歩行運動をサポートすることができ
る。
【0020】好ましくは、上記突起部は、前足部の回内
運動を円滑に行わせるように、中足趾節関節の前方に突
設されて、足趾の基節骨を支持する第2の突起部を有す
る。したがって、基節骨を支持することにより、容易に
基節骨の屈曲運動ができるようにして、足趾の運動性を
より向上して、前足部の回内運動をより円滑に行わせる
ことができる。
【0021】好ましくは、上記突起部は、前足部の回内
運動を円滑に行わせるように、平面視で半月状に突設さ
れて、第3趾および第4趾の中足骨遠位部後方を支持す
る第3突起を有する。したがって、第3趾と第4趾の第
3、第4中足骨の遠位部後方下を支持することにより、
その第3趾と第4趾の短趾屈筋、長趾屈筋を支持して、
それぞれの基節骨の働きを促し、結果的に第5趾の中足
趾節関節への負担を分担し、足趾が無理なく屈曲運動を
行うことができる。これにより、前足部の運動性がより
向上するので、その回内運動をより一層円滑に行わせる
ことができる。
【0022】好ましくは、上記中底を備えた靴は、靴底
の土踏まず部に靴底の材質よりも硬い材質の細長いシャ
ンク部を備え、上記シャンク部の長手方向に沿った中心
線が、靴底に生じる上記前足部の回内運動の回転軸に平
面視で合致しているか、またはほぼ平行である。したが
って、シャンク部により靴底に前足部の回内運動の回転
軸をつくることで、前足部の回内運動を助けることがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る
前部に突起部を備えた中底の平面図、図2はこの中底を
備えた靴の側面図を示す。図2に示すように、この靴
は、靴底10と中底17と、その上部に取り付けられた
甲被(アッパー)15とを備えている。靴底10は、例
えばミッドソール16およびアウトソール18を備えて
おり、中底17は、例えば上記ミッドソール16の上面
に接合される中底ボード14およびその上面のインソー
ル12を備えている。図2に示すように、突起部28
は、中底の中底ボード14の前部に設けられている。な
お、突起部28をインソール12に設けてもよい。
【0024】図1に示す中底ボード14には、平面視で
半月状に突設された第1突起25が設けられており、こ
の第1突起25は、図3(a)に示すように、MTP関
節11の前方に位置する母趾の第1中足骨4aの下方、
および(b)に示すように、第2趾の第2中足骨4bの
下方に位置する。
【0025】この第1突起25が第1および第2中足骨
4a、4bを支持することにより、図3(a)の母趾に
おいては、短母趾屈筋71および長母趾屈筋72などの
筋肉、図3(b)の第2趾においては、短趾屈筋73お
よび長趾屈筋74などの筋肉の負担を軽減することがで
き、中足趾節関節13を支持することと相俟って足趾が
一部の関節に負担が集中することなく、容易に屈曲運動
をすることができる。また、第1、2中足骨4a、4b
を予め少し支えることで、母趾および第2趾に力が入り
易くなり、反発力も得られるので、底屈運動において足
の剛性を保持しながら、足趾の運動性を向上することが
できる。これにより、外反母趾を予防しつつ、前足部の
回内運動を円滑に行わせて、自然な歩行運動をサポート
することができる。
【0026】図2の第1突起25は平面視で略半月状に
形成されているので、足趾の形に沿って母趾と第2趾を
自然に分離させることができ、また、従来のように、母
趾と第2趾間に突起部を介在させることなく、母趾およ
び第2趾の両方の中足骨を下方から支持するので、母趾
および第2趾の安定した支持が容易に得られる。
【0027】図1に示す中底ボード14には、第1突起
25より前方に突設された第2突起26が設けられてい
る。この第2突起26は例えば平面視で略V字状に形成
されており、図7(b)に示す下方にスペースSがある
第1基節骨5a〜5eの遠位部(趾節間関節15の後
方)を、着地の際に地面から浮いた状態にしないよう
に、第1基節骨5a〜5eの遠位部下を支持する。この
例では、第1〜5基節骨5a〜5eの全体を支持する。
【0028】この第2突起26が第1〜5基節骨5a〜
5eを支持することにより、基節骨5a〜5eが底屈し
て容易に屈曲運動ができるようになり、足趾に力が入り
易くなって、足趾の剛性をより一層向上させることがで
き、前足部の回内運動をより円滑に行わせることができ
る。
【0029】なお、この実施形態では、第2突起26は
基節骨5a〜5eを支持しているが、母趾と第2趾の基
節骨5a、5bのみを支持するようにしてもよい。この
場合、第2突起26の形状を、第1突起25と同様に、
平面視で略半月状にしてもよい。
【0030】図1に示す中底ボード14には、平面視で
半月状に突設された第3突起27が設けられている。こ
の第3突起27は、MTP関節11の前方で第2突起2
6よりやや後方の第3趾および第4趾の第3、4中足骨
4c、4dの遠位部後方に位置する。
【0031】この第3突起27が第3、4中足骨4c、
4dの遠位部後方下を支持することにより、その第3趾
と第4趾の短趾屈筋73、長趾屈筋74(図6(a)
(b)参照)を支持して、それぞれの第3、4基節骨5
c、5dの働きを促し、結果的に第5趾の中足趾節関節
15への負担を分担し、足趾が無理なく屈曲運動を行う
ことができる。これにより、前足部の運動性がより向上
するので、その回内運動をより一層円滑に行わせること
ができる。
【0032】また、上記第1および第3支持部25、2
7の支持により、歩行時の柔軟性に不可欠な緩衝器とし
ての働きを持つ中足趾節関節13でつくる横のアーチ
(図8参照)を支えることができる。これにより、第3
趾、第4趾の働きを良くし、横のアーチを支える第5趾
や母趾にかかる負担を少なくすることができる。
【0033】上記第1〜第3支持部25〜27は、例え
ば、中底ボード14の型成形時に、同時に型成形により
形成される。
【0034】本発明にかかる靴は、さらに、上記前足部
の回内運動をつくるために、図4に示すように靴底にシ
ャンク部30を備えている。図4(a)において、アウ
トソール18の前部アウトソール22と後部アウトソー
ル24間の中間に土踏まず部20が位置しており、この
土踏まず部20に、上記前足部Fの回内運動の回転軸A
に沿った方向を作る細長いシャンク部30が形成されて
いる。
【0035】図4(a)に示す土踏まず部20のシャン
ク部30は、例えばミッドソール16の下面位置に、形
状が平行四辺形の細長いプレート状に形成されており、
その長手方向に沿った中心線が、靴底10に生じる前足
部の回内運動の回転軸Aに平面視で合致している。この
シャンク部30は、靴底10に前足部Fの回内運動の回
転軸Aとなるように、図2のシャンク部30を除く靴底
10および中底17、つまり、インソール12、中底ボ
ード14、ミッドソール16のシャンク部30を除く部
分、およびアウトソール18(前部アウトソール22、
後部アウトソール24)の各材質よりも硬い材質を有す
る。これらシャンク部30を除く靴底10および中底1
7は、前足部Fの回内運動の際、シャンク部30の回転
軸Aに沿って適切な変形や捩れを発生させて、前足部F
の回内運動を助ける。
【0036】図4(b)に示すように、上記シャンク部
30は、ミッドソール16とは別部材であり、例えば、
ミッドソール16の型成形の際に、インサート成形など
により形成される。
【0037】上記シャンク部30には、例えばポリウレ
タン樹脂、ポリアミド樹脂およびポリカーボネート樹
脂、鋼のような金属等が用いられる。インソール12に
は、例えばEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、
エラストマー樹脂、または弾性ポリウレタン、コルクま
たはゴム等が用いられる。中底ボード14には、例えば
天然皮革、レザーボード、パルプボード、樹脂ボード等
が用いられる。ミッドソール16には、例えばEVAス
ポンジ、ポリブタジエンスポンジまたは発泡ウレタン等
が用いられる。アウトソール18(前部アウトソール2
2、後部アウトソール24)には、例えばソリッドラバ
ー、発泡ラバー、発泡ポリウレタンまたは発泡ポリブタ
ジエン等が用いられる。
【0038】なお、この実施形態では、シャンク部30
の長手方向に沿った中心線が、靴底10に生じる前足部
の回内運動の回転軸Aに平面視で合致しているが、平面
視でほぼ平行であってもよい。
【0039】なお、この実施形態では、土踏まず部20
のシャンク部30を、靴底10のミッドソール16の下
面に設けているが、ミッドソール16と中底ボード14
間に設けてもよく、また、中底17のインソール12と
中底ボード14間に設けてもよい。
【0040】また、この実施形態では、シャンク部30
の形状は、平行四辺形になっているが、前足部Fの回内
運動の回転軸A方向に細長い形状であればよく、長方形
や楕円形等の形状でもよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、前足部
のけり出しの際、第1突起により母趾および第2趾の中
足骨を支持することにより、外反母趾を予防しつつ、前
足部の回内運動を円滑に行わせて、自然な歩行運動をサ
ポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る中底前部に突起部を
備えた中底を示す平面図である。
【図2】図1の中底を備えた靴を示す側面図である。
【図3】(a)は母趾を示す概略側面図、(b)は第2
趾を示す概略側面図である。
【図4】(a)は図1の靴の底面図、(b)は(a)の
I-I 線断面図である。
【図5】(a)〜(d)は前足部の回内運動を、(e)
は回外運動を示す模式図である。
【図6】(a)〜(c)は、足部(右足)の骨格および
第1〜3層筋群を示す平面図である。
【図7】(a)は歩行運動の模式図、(b)は前足部
(母趾)を示す側面図である。
【図8】足部の横のアーチ構造を示す模式図である。
【符号の説明】
3…足根骨、4a…第1中足骨、4b…第2中足骨、5
a〜5e…趾節、11…MTP関節、13…中足趾節関
節、14…中底ボード、16…インソール、20…土踏
まず部、25…第1突起、26…第2突起、27…第3
突起、28…突起部、30…シャンク部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前部に突起部を備えた中底であって、 上記突起部は、前足部の回内運動を円滑に行わせるよう
    に、平面視で半月状に突設されて、母趾および第2趾の
    中足骨を支持する第1突起を有する中底。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記突起部は、前足部の回内運動を円滑に行わせるよう
    に、中足趾節関節の前方に突設されて、足趾の趾節を支
    持する第2突起を有する中底。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記突起部は、前足部の回内運動を円滑に行わせるよう
    に、平面視で半月状に突設されて、第3趾および第4趾
    の中足骨遠位部後方を支持する第3突起を有する中底。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の中底
    を備えた靴。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記靴は、靴底の土踏まず部に靴底の材質よりも硬い材
    質の細長いシャンク部を備え、 上記シャンク部の長手方向に沿った中心線が、靴底に生
    じる上記前足部の回内運動の回転軸に平面視で合致して
    いるか、またはほぼ平行である靴。
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