JP4114894B2 - 樹脂被覆継手 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、鋼管等の金属管、主に土中に埋設される外面樹脂被覆管等の配管の接続用に使われる樹脂被覆継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の樹脂被覆継手は、特開平8−219339号公報に見られるように、金属からなる雌ねじを有する継手本体の外面に合成樹脂により被覆本体を形成したもので、使用において腐食の原因となる外部からの浸水を防止するために、被覆本体には軟質シール材またはゴムリング(以下「ゴムリング等」とする)を収納する筒状口が突設され、接続に際しては配管の雄ねじの切り上がり段面に軟質シール材を巻きつけて、またはゴムリングを予め嵌め込んで螺入がなされ、これにより、ゴムリング等が筒状口と配管との間に挟持されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の樹脂被覆継手であると、被覆本体および突出筒状口が不透明体で形成されていたため、継手本体が隠れて見えないことによる次のような幾つかの不都合な面があった。
【0004】
1.まず、配管の施工後に、継手本体の色を識別できないので、適正な継手の選択、使用がなされているかどうか確認できないことである。この点については、管端防食継手兼用形であると外面が水色、コート継手(内面コーティング)であると灰色、消火用継手(内外面が溶融亜鉛メッキ)であるとメッキの地色、というように決められているが(JPF003第13条参照)、この色が不透明な被覆層のため隠れて判別できなかった。
【0005】
2.施工後、ゴムリング等の装着の有無、装着の状況等を確認できないことが挙げられる(建設省仕様書2−5−3参照)。このことがゴムリング等の装着忘れの不完全工事を発生させる一因となっていた。
【0006】
3.配管接続の適否の判断となる余ねじを不透明被覆層のため判別できないことである(建設省仕様書2−5−3参照)。これについては、配管に余裕をもって一定に雄ねじが切り込まれているので、継手本体に螺入しても余分な残りねじがはみ出ている。配管の検査では、この残りねじの量(余ねじ山数または余ねじ長さ)によって、配管の良否が判断される。つまり、その量が過剰であると、漏水や浸水の原因となり配管不適とされる。また、過少であると、締め込みすぎて内部の端管コアが破損しているおそれがある。
【0007】
4.従来の不透明樹脂被覆継手であると、配管工事完了後において、内部からの漏水や外部からの浸水を確認できなく、このため、漏水や浸水の箇所を突き止めにくい一因ともなっていた。
【0008】
5.製品としては、継手本体に有害な欠陥があっても、それを識別することができなく、欠陥商品が工場から出荷されるおそれがあった。
【0009】
6.また、接続作業においては、被覆本体の上からレンチ掛けをして配管に螺入されるが、この場合、継手本体の位置から外れた筒状口にレンチを誤って掛けて被覆層を破壊し、防食性能を損じてしまうことがあった(JIS B2301 附属書2 外面樹脂被覆 6.2参照)。
【0010】
この発明は、上記のような実情に鑑みて、被覆層から内部が透けて見えるために、配管施工後において、継手本体の色、施工後におけるシールリングの装着の有無や装着状況、余ねじの量の判別や確認等の検査が可能となり、また、内部からの漏水や外部からの浸水の原因も突き止めやすくなり、さらに、欠陥商品の検査も容易となり、加えてレンチを適正に掛けやすくなる樹脂被覆継手を提供することを目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、金属製の継手本体の外面に合成樹脂により被覆層が設けられ、この被覆層には、継手本体に螺入する配管との間にシールリングを挟む筒状口と、この筒状口を端部に一体に突設させてなる被覆本体とから成る樹脂被覆継手において、上記継手本体及び配管並びにシールリングが透けて見えるように、上記被覆本体及び筒状口を共に透明にすると共に、シールリングをも透明性にしたことを特徴とする樹脂被覆継手を構成した。
【0012】
上記の構成によれば、被覆本体及び筒状口が透明であるために、継手本体の色、シールリングの装着の有無や装着状況、余ねじの量、浸水の状況、継手本体の欠陥等の内部情報を把握でき、また、視覚によって継手本体の上にレンチを適正に掛けることができる。さらに、シールリングも透明性にしたので、余ねじの量がより判別し易くなる。
【0013】
加えて、被覆層の筒状口に、配管の螺入残りの余ねじの量を目測する補助となる環状の目盛線を形成すると、内部情報のうちでも、施工後における余ねじの量や、ゴムリング等の装着状況の確認がさらに容易となる。
【0014】
さらに加えて、筒状口が被覆本体より突出する基端部に環状に段差を設けることにより、筒状口をほゞ全長において小径に形成すると、レンチが継手本体の上に自ずと掛かることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
この発明は、実施例の如きエルボばかりでなく、T(チーズ)、ソケット等、様々な種類の樹脂被覆継手において有効に実施できる。
【0016】
また、被覆層の透明性については、内部が透けて見える限り、半透明であっても良い。また、透明色については、無色ばかりでなく、着色してあっても良い。
【0017】
一方、シールリングの透明性についても、管のねじ山が透けて見える限り、着色してあっても、半透明であっても良い。却って、シールリングの装着の有無を見るためには、わずかに着色気味の透明性の方が分かり易い。なお、シールリングの材質としては、ゴム又は軟質樹脂(エラストーマ)等が挙げられ、透明性のためには、エラストーマ製がより好しく採用される。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の樹脂被覆継手によれば、被覆層から内部が透けて見えるために、配管施工後において、継手本体の色によって配管に対して適正な継手が使用されているか否か、シールリングの装着の有無や装着状況の適否等を確認でき、加えて、配管との接続の良否の判断となる余ねじの量の判別や確認等の検査が可能となり、また、内部からの漏水や外部からの浸水の原因も突き止めやすくなり、さらに、工場からの出荷において、欠陥商品の検査も容易となり、接続に際しては、視覚により継手本体の上にレンチを誤りなく掛けることができる等の優れた効果がある。
【0019】
加えて、被覆層の筒状口に、配管の螺入残りねじの量を目測する補助となる環状の目盛線を形成しておくと(請求項2)、余ねじ山数または余ねじ長さの測定が容易となり、配管ねじ接続の良否の判断が容易となる。また、シールリングの装着状況も把握しやすくなる。
【0020】
さらに加えて、筒状口が被覆本体より突出する基端部に環状に段差を設けることにより、筒状口をほゞ全長において小径に形成すると、配管作業の際に、レンチを継手本体の上に自ずと掛けることになるため、誤って筒状口を破壊する不都合を確実に防止できる。
【0021】
【実施例】
次に、この発明による幾つかの代表的な実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
【0022】
図1ないし図3は、一実施例を示したもので、樹脂被覆継手Fは、この場合、コア内蔵型のエルボであって、鋳鉄によって造られた継手本体1を中に納めた状態で、透明な合成樹脂製の被覆本体2が形成され、両端には配管P,Pを螺入する挿入口として筒状口3,3が一体に突設される。また、筒状口3の基部内面に継手本体1の端縁が掛かる環状突条5が形成され、継手本体1と被覆本体2との安定した結合が強化してある。
【0023】
被覆本体2は、全体が透明であるため、継手本体1の外面の色合いを判別できる他、その外面に鋳造と同時に形成されているメーカーのマーク7や継手のサイズ9が判別できる(図2,図4)。この場合、色合いについては水色であるので管端防食継手であり、継手本体1の内面に樹脂コーティングによりライニング11が形成され、また、両端部には、雌ねじ13,13に螺入して管端コア8,8が内蔵されていることが分かる。
【0024】
管端コア8は、配管Pの中に嵌入する円筒状内蔵部品であって、先端縁にのみ短ねじ16が突に形成されたもので、先端部の外周に配管Pの内周面に押し付けられるゴムリング18が嵌め込まれ、ずれないように、外周面に二条の環状突条21,22が形成される。また、そのうち口側の環状突条22については、突出寸法を大きく取ってあり、肉厚も薄いため、配管Pを螺入すると、それに押されてゴムリング18の上に伏し折られるようになっている。
【0025】
配管Pは、鋼管の内外両面17,20が樹脂でライニングされたもので、両端部では、雄ねじ14のねじ切り加工と同時に外面樹脂ライニング17が切り上げられたテーパ段面23を有し、そこにシールリング19が掛け止められる。なお、シールリング19については、テーパ段面23に正確な位置で固定して掛け止められやすい多角断面形状とされる(図2に一例を示す)。そこで、余ねじの量R、Eについては、このシールリング19で隠れる量を差し引いて正確に読み取られる。また、ねじ込みの過不足をシールリング19の位置によって判断しても良い。さらに、シールリング19が透明性であるので、余ねじの量R,Eをより一層判別し易い。
【0026】
図1において、配管Pが適正にねじ込まれている状態を示し(余ねじの量R)、図3においては、ねじ込み不足の状態を示している(余ねじの量E)。さらに、この量R,Eを読み取りやすくするために、被覆継手の筒状口3には、一定の幅毎に口開きの段差による目盛線25,25,・・が形成され、その目盛線25,25が外面に透けて見える(図2,図3参照)。
【0027】
この目盛線25があると、余ねじの量R,Eやシールリング19の位置を測定しやすい。他の実施例として、図4では、外周面に細い環状溝による目盛線25を、図5では、細い環状突条による目盛線25をそれぞれ形成した場合を示す。
【0028】
なお、配管Pを連結する際には、前記のようにゴムリング18を嵌め込み、雄ねじ14の先端部にシール剤28(図1および図3で斜線で示す)を塗布し、継手本体1の位置を確認して継手Fにレンチ30を掛けながら、配管Pの雄ねじ14に螺入される。しかし、被覆層の筒状口3の外周面には、基端において段差29により外周面が低く形成されているので、余程間違わない限りレンチ30が筒状口3に掛かることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の樹脂被覆継手を一端に配管が適正にねじ込まれた状態で示す断面側面図である。
【図2】 同樹脂被覆継手を内部が透けて見える様子で示す一部破断した側面図である。
【図3】 同樹脂被覆継手を両端に配管がねじ込み不足に接続された状態で示す一部破断した側面図である。
【図4】 他の実施例の樹脂被覆継手を一部破断して示す側面図である。
【図5】 さらに他の実施例の樹脂被覆継手を示す一部断面図である。
【符号の説明】
F 樹脂被覆継手
P 配管
R,E 余ねじの量
1 継手本体
2 被覆本体
3 筒状口
19 シールリング
25 目盛線
Claims (3)
- 金属製の継手本体の外面に合成樹脂により被覆層が設けられ、この被覆層には、継手本体に螺入する配管との間にシールリングを挟む筒状口と、この筒状口を端部に一体に突設させてなる被覆本体とから成る樹脂被覆継手において、上記継手本体及び配管並びにシールリングが透けて見えるように、上記被覆本体及び筒状口を共に透明にすると共に、シールリングをも透明性にしたことを特徴とする樹脂被覆継手。
- 被覆層の筒状口に、配管の螺入残りの余ねじの量を目測する補助となる環状の目盛線を形成したことを特徴とする請求項1記載の樹脂被覆継手。
- 筒状口が被覆本体より突出する基端部に環状に段差を設けることにより、筒状口をほゞ全長において小径に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂被覆継手。
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