JP4108687B2 - 静電荷像現像用トナー、その製造方法、それを用いた静電荷像現像剤、それを用いた画像形成方法および形成画像 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、その製造方法、それを用いた静電荷像現像剤、それを用いた画像形成方法および形成画像 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる静電荷像現像用トナー、その製造方法、それを用いた静電荷像現像剤、それを用いた画像形成方法および形成画像に関する。さらに詳しくは、再現性に優れたトナーの製造の容易化に関する。
最近のOA機器の目覚しい発達にともなって、電子写真方式を利用して印刷を行うコピー機、プリンターおよびファクシミリ装置などが広く普及している。電子写真方式を利用した画像形成装置は、一般に、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程および定着工程などによって画像が形成される。
帯電工程では、感光体の表面を暗所で均一に帯電する。露光工程では、帯電した感光体に原稿像を投射することにより、光の当たった部分の帯電が除去されて感光体の表面に静電潜像を形成する。現像工程では、感光体表面に形成された静電潜像にトナーを付着させることによりトナー画像(可視像)を形成する。転写工程では、感光体表面に形成されたトナー画像に紙およびシートなどの記録媒体を接触させ、トナー画像と接触している記録媒体の面とは反対側からコロナ放電を行い、トナーとは逆の極性の電荷を記録媒体に与えることにより、トナー画像を記録媒体に転写する。定着工程では、加熱および加圧などの手段により記録媒体に転写されたトナー画像を定着する。クリーニング工程では、記録媒体に転写されずに感光体の表面に残ったトナーを回収する。電子写真方式を利用した画像形成装置は、以上の工程を経て記録媒体上に所望の画像を形成する。
電子写真方式を利用した画像形成装置に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法としては、乾式法および湿式法がある。乾式法には、粉砕法などが挙げられる。粉砕法とは、樹脂、顔料(着色剤)およびワックスなどを溶融混練し、得られた混練物を粉砕機などによって、微粉砕および分級することによって、トナーを得る方法であり、工業的に広く用いられている。トナーは、形成される画像の高画質化を実現するために、トナーの小粒径化が望まれているが、粉砕法では、粉砕に要するエネルギーおよび時間が増大し、製造工程が煩雑になり、さらに収率が低下するため、製造コストが顕著に高騰する問題があった。
湿式法には、懸濁重合法および乳化重合法などが挙げられる。懸濁重合法とは、顔料を含む水性媒体中でビニル単量体などの合成樹脂モノマーを懸濁重合することによって、トナーを得る方法である(特許文献1、2参照)。
一方、乳化重合法とは、合成樹脂粒子の水分散液と顔料の分散液とを混合して合成樹脂粒子と顔料との凝集粒子を形成し、この凝集粒子を加熱溶融してトナーを得る方法である(特許文献3〜6参照)。この方法は後にも述べるが、トナー作製の出発物質の樹脂粒子分散体に界面活性剤を含むため、生成されるトナー中には界面活性剤が残存する方法である。
他の湿式法として、転相乳化を用いる方法がある(特許文献7参照)。転相乳化法とは、自己水分散性の樹脂と顔料などを有機溶媒中に分散させて、樹脂の解離基を中和する中和剤を加えて攪拌しながら水を加えていき、顔料などが内包された樹脂溶液滴を転相乳化させることによって、トナー粒子を得る方法である。
また、別の湿式法として、樹脂が溶解可能な溶媒中に溶解させた液を、無機分散剤を含有する水媒体中で造粒して溶媒を除去、乾燥することによってトナー粒子を得る方法がある(特許文献8)。この静電荷像現像用トナーの製造方法では、ポリエステル樹脂および顔料を含む材料を、ポリエステル樹脂が溶解可能な溶媒中に分散させ、その液を無機分散剤を含有する水媒体中で造粒した後、溶媒を除去してトナーを製造する。
他の従来技術として、特許文献8の技術に類似の技術が特許文献9および10に記載されている。特許文献9の静電荷像現像用負荷電性トナーの製造方法および特許文献10の静電荷像現像用正荷電性トナーの製造方法は、平均粒子径が0.7〜5μmの無機分散剤を用いること以外、特許文献8の静電荷像現像用トナーの製造方法と同様に製造する。なお、特許文献9の静電荷像現像用負荷電性トナーの製造方法は、負荷電性の荷電制御剤を用い、特許文献10の静電荷像現像用正荷電性トナーの製造方法は、正荷電性の荷電制御剤を用いている。
他の従来の技術として、特許文献8〜10の技術に類似の技術が特許文献11に記載されている。特許文献11の静電荷像現像用トナーの製造方法は、結着樹脂としてスチレン、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびそれらの混合物を主成分として含む重合性ビニル系単量体を重合して得られるビニル系重合体を用いる以外、特許文献8の静電荷像現像用トナーの製造方法と同様に製造する。
他の従来の技術として、特許文献8〜11の技術に類似の技術が特許文献12に記載されている。特許文献12の静電荷像現像用トナーの製造方法は、トナー粒子調製後、さらに、水で、洗浄前の水と洗浄後の水の電気伝導度の差が200μS/cm以下になるまで洗浄すること以外、特許文献8の静電荷像現像用トナーの製造方法と同様に製造する。
他の従来の技術として、特許文献8〜12の技術に類似の技術が特許文献13に記載されている。特許文献13の静電荷像現像用トナーの製造方法は、水媒体中にさらに界面活性剤を添加すること以外、特許文献8の静電荷像現像用トナーの製造方法と同様に製造する。
他の従来の技術として、特許文献8〜13の技術に類似の技術が特許文献14に記載されている。特許文献14のトナーの製造方法は、界面活性剤および平均粒子径が0.1〜2μmの無機分散剤を含有する水分散液を用いること以外、特許文献8の静電荷像現像用トナーの製造方法と同様に製造する。
上記のような湿式法によるトナーの製造方法は、得られるトナー中に有機溶媒および樹脂のモノマー、界面活性剤などが残留してしまう。このような成分は、トナーを静電荷像の現像に実際に用いる場合、トナーの外部に滲出し、現像ローラなどの部材を損傷させる。さらに、トナーの帯電性がばらついてしまう。したがって、トナーを製造した後に、トナーから有機溶媒およびモノマー、界面活性剤などを除去する工程が必要となる。しかしながら、このような除去する工程において、圧力、温度および時間などの操作条件の微妙な変動によって、得られるトナーの形状、その帯電性にばらつきが生じやすい。したがって、形状の均一なトナーを得るためには、操作条件を最適な条件に調整することが必要であり、それを実現することは、非常に困難である。また、環境に大きな負荷を与える有機溶媒およびモノマー、界面活性剤などを大量に使用するので、これらを処理する設備が必要となり、トナーの製造コストが高騰してしまう。
さらに、上述のような従来の湿式法によって得られるトナーは、それを用いて記録媒体に形成される画像の画像濃度および「かぶり」などの画質、記録媒体上での顔料の分散性および記録媒体への転写率などのトナー特性の全てが優れたものではない。
そこで、他の従来の技術として、トナーである粒子を形成する際に、有機溶媒を用いず、重合反応も用いないトナーの製造方法が特許文献15に記載されている。特許文献15のトナー組成物の製造方法は、ナトリウムスルホン化ポリエステルを用いて顔料を水中に分散させた顔料水分散液を、ナトリウムスルホン化ポリエステルを水中に分散させた乳濁液に添加し、さらに、アルカリハライド溶液を添加して、凝集物を形成させてトナーを製造する方法である。
また、同様に親水性エチレン性不飽和単量体を含む自己分散性樹脂を用いたトナーの製造法が特許文献16に記載されている。特許文献16では親水性エチレン性不飽和単量体としてスチレン誘導体のスルホン酸ナトリウムもしくはカリウム塩であることを開示している。この文献ではスルホン酸金属塩の親水機を有する自己分散性樹脂で、多価金属塩を凝集剤としてトナーを作製する方法である。
さらに、自己分散性ポリエステルを使用する特許として特許文献17が上げられる。これはビニル系樹脂分散体と自己分散性ポリエステルの混合物を用いてトナーを製造する方法を開示している。この中で開示される自己分散ポリエステルは3価のモノマーを含まないポリエステルが好ましい樹脂であるとしている。また、凝集剤としてイオン性の界面活性剤を用いて軟凝集させることが開示されている。
特開昭57−154253号公報 特開昭59−62870号公報 特開昭63−186253号公報 特開昭63−282758号公報 特開昭63−282749号公報 特開平10−26842号公報 特開平5−66600号公報 特開平7−152202号公報 特開平7−168395号公報 特開平7−168396号公報 特開平7−219267号公報 特開平8−179555号公報 特開平8−179556号公報 特開平9−230624号公報 特開平10−39545号公報 特開2002−131977号公報 特開2004−354411号公報
静電荷像現像用トナーは、有機溶媒およびモノマーなどの不要な成分が含まれず、かつ、容易に製造でき、しかも優れたトナー特性を有することが望ましい。
上記特許文献15のトナー製造方法は、トナー成分であるナトリウムスルホン化ポリエステルを用いて水に分散させた顔料と水に分散させたナトリウムスルホン化ポリエステルとを凝集させることによってトナー組成物を製造するので、有機溶媒およびモノマー、界面活性剤などの不要な成分を含まないようにトナー組成物を製造することができるトナー組成物の製造方法である。しかし、ナトリウムスルホン化ポリエステルを用いて顔料を分散させるだけでは、顔料の分散性が不充分であるため、顔料のみの凝集が生じてしまい、色の再現性などのトナー特性は満足のいくものではなく、優れたトナー特性を有するトナー組成物を製造することができない。さらに、この方法で製造されたトナー組成物は、環境条件により帯電特性が不安定になり、環境条件によって使用が制限されてしまうといった問題があり、これは親水基であるスルホン酸基に由来するものと考えられる。
同様に、特許文献16に開示されるトナー製造法においても、顔料の分散性は維持されるものの、製造されるトナーの環境特性は親水基がスルホン金属塩であるので上記理由と同じような問題を含むものである。
さらに、特許文献17に開示されるトナーでは、まず、ポリエステルを自己分散化することが困難であり、界面活性剤による軟凝集であるため粒子径のコントロールが極めて困難である。
かくして、本発明によれば、顔料水分散液と、少なくともカルボキシル基を3つ以上含む多価カルボン酸および/またはその酸無水物と多価アルコールから合成され、主鎖に親水基としてカルボン酸を有する自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液とを少なくとも混合して混合液を調製する混合液調製工程と、前記混合液を攪拌しながら、凝集剤として多価金属塩を添加して、前記自己分散型結着樹脂粒子に少なくとも分散顔料を結着させた凝集物を形成する凝集物形成工程を含み、前記結着樹脂粒子水分散液中の自己分散型結着樹脂粒子は、数平均分子量が異なる2種類以上の自己分散型結着樹脂からそれぞれ形成されてなる静荷電像現像用トナーの製造方法が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、上記静荷電像現像用トナーの製造方法によって製造された静荷電像現像用トナーが提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、上記静荷電像現像用トナーとキャリアを含んでなる静荷電像現像剤が提供される。
また、本発明のさらに別の観点によれば、感光体上に静電潜像を形成し、上記静荷電像現像剤を用いて前記感光体上の静電潜像を現像してトナー画像を形成し、トナー画像を記録媒体に転写し定着させる工程を含む画像形成方法およびこの画像形成方法にて形成された形成画像が提供される。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法によれば、少なくとも顔料と自己分散型結着樹脂とを水に混合した混合液を攪拌しながら、凝集剤を含む水溶液を加えて自己分散型結着樹脂粒子に顔料が結着した凝集物を形成することによって、トナーを製造する。この結果、従来技術では必要であった樹脂を乳化分散させるための分散剤、有機溶媒および結着樹脂構成モノマーなどの不要な成分を含ませることなく容易にトナーを製造することができる。また、従来のように顔料と結着樹脂を溶融混練する方法では、剪断ストレスにより高分子が切断されて分子量に変化をきたし、調合時の分子量分布から変動して所望のトナー特性を得ることができない場合があるが、本発明ではこのような問題を生じない。また、数平均分子量が異なる2種類以上の自己分散型結着樹脂を用いることにより、トナー特性を向上させることができ、特にトナー保存性および定着性を向上させることができる。さらに、分散性が優れた顔料を用いて製造することにより、トナー中の顔料の分散粒径を小さくでき、色の再現性などのトナー特性が優れたトナーを製造できる。
また、本発明の静電荷像現像用トナーによれば、上記のような製造方法によって製造されたものであるため、有機溶媒および結着樹脂構成モノマーなど不要な成分が少なく、トナー特性に優れる。
さらに、本発明の静電荷像現像用トナーにおいては親水基がカルボン酸であるため、酸で洗浄することにより疎水化され、スルホン酸基を含有するポリエステル樹脂に比べ、環境安定性に優れる効果がある。
かくして、本発明によれば、アニオン系界面活性剤または非イオン性界面活性剤からなる分散剤を用いて分散された顔料水分散液と、自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液と、前記自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子に結着させる天然および/または合成ワックス微粒子を含有するワックス微粒子水分散液とを混合して混合液を調製する混合液調製工程と、前記混合液を攪拌しながら、凝集剤として多価金属塩を添加して、前記自己分散型結着樹脂粒子に少なくとも分散顔料を結着させた凝集物を形成する凝集物形成工程と、前記凝集物を含む混合液を加熱して、凝集物の粒子径および形状を均一化する粒子形成工程と、前記凝集物を純水にて洗浄し、その後pH6以下の水で洗浄し、その後純水にて洗浄し、その後乾燥する洗浄工程を含み、前記自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子は、少なくともカルボキシル基を3つ以上有する多価カルボン酸類を含む多価カルボン酸類と、多価アルコールとから合成され、かつ主鎖に親水基としてカルボン酸を有するものであり、2種類以上の自己分散型ポリエステル結着樹脂において、最も小さい数平均分子量が2000以上で、かつそれらの樹脂の数平均分子量の差が1000以上であり、前記凝集物形成工程において、凝集物を含む混合液を攪拌しながら、自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液をさらに混合することを特徴とする静荷電像現像用トナーの製造方法が提供される。
図1は、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法の一例を示す工程図である。本発明の実施の形態におけるトナーの製造方法では、混合液調製工程S1と、凝集物形成工程S2と、粒子形成工程S3と、洗浄工程S4がこの順に行われる。
混合液調製工程S1では、個別に分散した顔料および自己分散型結着樹脂などのトナー成分を水に混合して混合液を調製する。凝集物形成工程S2では、凝集剤を含む水溶液を上記混合液に加えて、水媒体中で凝集物としてのトナーを形成させる。さらに、工程S3とS4を行なうことでよりトナー特性の優れたトナーを得ることができる。具体的には、粒子形成工程S3では、凝集物を含む水媒体を加熱して、凝集物を粒子状にする。洗浄工程S4では、粒子状にした凝集物を洗浄して乾燥する。
以下、上記各工程についてさらに詳しく説明する。
混合液調製工程S1では、予め、後述の顔料および自己分散型結着樹脂を攪拌機(乳化機または分散機)を用いて個別に水に分散させることによって、顔料を含有する顔料水分散液および自己分散型結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液をそれぞれ作製し、得られた顔料水分散液と結着樹脂粒子水分散液を混合、攪拌することによってトナー成分を含む混合液を得る。好ましくは、固形分濃度で80〜99重量%の自己分散型結着樹脂、0.1〜20重量%の顔料を含むように結着樹脂粒子水分散液と顔料水分散液を混合し、攪拌機を用いて例えば室温で1〜5時間攪拌することによって、調製した混合液を得る。さらには、混合液調製工程S1において、水に乳化させた天然および/または合成ワックス微粒子を含有するワックス微粒子水分散液を上記混合液に混合してもよく、その量は固形分濃度で0.1〜20重量%であることが好ましい。
凝集物形成工程S2では、顔料および自己分散型結着樹脂粒子などのトナー成分を含む(場合によってはワックス微粒子も含む)混合液に、所定量(例えばトナー成分100重量部に対して0.5〜20重量部)の凝集剤を加え攪拌混合することによって、トナー成分を含む凝集物を形成する。したがって、トナー成分以外の不要な成分、例えば有機溶媒および結着樹脂構成モノマー等がトナー中に含まれない。
この工程S2は、室温で行うことが好ましいが、2種類以上の自己分散型結着樹脂のうちの最も低い自己分散型結着樹脂のガラス転移温度(Tg)付近まで加熱してもかまわない。さらに言えば、この工程S2では、攪拌機を用いて機械的な剪断力によって混合液を攪拌することが、粒径および形状の均一な粒子状に凝集物を形成することが容易となる観点から好ましい。
さらには、分子量の低い方の樹脂と顔料、場合によってはワックス分散粒子で凝集を形成し、その後分子量の大きな樹脂粒子を添加して、先の凝集粒子表面に後添加された樹脂粒子を結着させる方法でも可能である。
この操作を含むことにより、生成されるトナー表面には高分子量の樹脂が表層にあるため、トナーの保存安定性を確保することができ、内殻にある分子量の低い樹脂は定着性を確保する(特に低温定着化に有効)ことが可能となる。さらに、トナー表面性を意図的にコントロールすることが可能となり、例えば、カーボンブラックのような導電性の物質をトナー表層に有するトナーと有色顔料(シアン、マゼンタ、イエローなど)を表面層に有するトナーとでは帯電量に差が生じやすく、現像剤の設計を個別に検討する必要性を強いられる。帯電特性はおもにトナー表面の性状が支配的であるため表面に顔料が直接露出しない層を設けることにより、顔料による帯電性能の差を軽減できる。さらに、表層に樹脂層を設けるとワックスによるキャリアのスペントを改良できるといった副次的な効果も期待できる。
この凝集物形成工程S2において、顔料を含有せず自己分散型結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液を所定量(例えば使用樹脂全量の1〜5重量%)混合することも可能である。この場合、先の混合液調製工程S1で混合する結着樹脂粒子水分散液中の樹脂量を予め所定量減らしておく。また、凝集物同士の再凝集を防ぐために界面活性剤を添加したりpHを8以上に調製すべく水酸化ナトリウム等を添加してもよい。
粒子形成工程S3では、得られた凝集物を含む水媒体を加熱することによって、凝集物を粒径および形状がほぼ均一に整った粒子にすることができる。この場合、数平均分子量が異なる2種類以上の自己分散型結着樹脂のガラス転移温度のうち最も高いガラス転移温度以上まで加熱し、粒子径が1〜20μmとなるように調節することが好ましく、このようにすることによって、粒径および形状がほぼ均一なトナー粒子を容易に得ることができる。
さらには、この粒子形成工程S3において、トナー形状をコントロールするために自己分散型結着樹脂を含有する結着樹脂粒子水分散液を追加し、再び凝集物を形成することも可能である。この際、凝集物同士の再凝集を防ぐために界面活性剤を添加したりpHを8以上に調整すべく水酸化ナトリウム等を添加してもかまわない。なお、この場合も、先の混合液調製工程S1で混合する結着樹脂粒子水分散液中の樹脂量を予め所定量減らしておくことが望ましい。
洗浄工程S4では、トナー(凝集物)を含む混合液を、例えば室温まで冷却し、混合液を濾過して上澄み液を除去し、分離したトナーを水で洗浄する。洗浄には、導電率10μS/cm以下の純水を用いることが好ましく、トナーを洗浄した水の上澄み液が導電率50μS/cm以下となるまでトナーを洗浄することが好ましい。純水を用いたトナーの洗浄はバッチ式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。純水を用いたトナーの洗浄は、トナーの帯電性に影響を与えるような不純物および凝集に関与しなかった不要な凝集剤などのトナー成分以外の不要な成分を取り除くために行われ、それによって不要な成分を含まないトナーを容易に製造することができる。さらに、純水による洗浄工程中に、pH6以下の水で洗浄する工程を1回以上含めてもよく、これにより不純物の除去がより十分に行われる。その後、このようにして洗浄されたトナーを濾過によって洗浄水と分離し、例えば真空乾燥機を用いて乾燥してもよい。なお、乾燥して得られたトナーに、所望の添加剤(例えば帯電制御剤、離型剤、外添剤等)を添加してもよい。
[トナー成分の説明]
(自己分散型結着樹脂粒子)
本発明において、自己分散型結着樹脂粒子を構成する樹脂としては、水中で分散状態になる樹脂(粒子化可能な樹脂)で、かつ、数平均分子量が異なる樹脂を2種類以上使用すれば特に限定されず、公知のものを使用でき、例えばポリエステル樹脂、ビニル系共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられ、これらの樹脂を単独でまたは複数選択して使用することができる。また、同一種の樹脂であっても、数平均分子量、単量体組成などの何れか1つまたは複数が異なる樹脂を複数種併用して使用してもよい。さらに、自己分散型結着樹脂としてポリエステル樹脂、ビニル系共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂およびエポキシ樹脂などの例示した樹脂の少なくとも2種を50重量%以上含有し、残りの50重量%未満として、例示した樹脂以外の加熱により溶融可能な合成樹脂の1種または2種以上の樹脂を含む樹脂混合物を使用してもよい。この場合、使用される各樹脂は相溶性を有し、加熱により溶融可能な合成樹脂であることがより好ましい。また、自己分散型結着樹脂として、さらに好ましくは、主鎖に親水基を含むものである。
本発明にて使用される数平均分子量が異なる2種類以上の自己分散型結着樹脂において、最も小さい数平均分子量は、2000以上、好ましくは2500以上、さらに好ましくは3000以上である。また、それらの樹脂の数平均分子量の差を1000以上の範囲に設定することにより、トナー特性を向上させることができ、特にトナーの保存性および定着性を優れたものとすることができる。なお、最小の数平均分子量が2000以下であると保存性や定着性が劣る傾向にある。
本発明にて使用される自己分散型結着樹脂は、得られるトナー粒子の粉体流動性、低温定着性および二次色再現性などを向上させることを考慮すると、ポリエステル樹脂およびビニル系共重合体樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂を主成分とする樹脂が特に好ましい。自己分散型結着樹脂粒子を構成する樹脂全体に対するポリエステル樹脂の割合は50重量%以上であることが好ましく、80重量%以上がさらに好ましく、90重量%以上が特に好ましい。これはトナーとしての色の再現性や紙に対する接着力の機能を発現させるためである。以下、ポリエステル樹脂について説明する。
この自己分散型結着樹脂粒子に用いられるポリエステル樹脂は、酸成分とアルコール成分とを重縮合して得られ、酸成分に主として多価カルボン酸類を用い、アルコール成分に主として多価アルコ−ル類を用いて重縮合したポリエステル樹脂が好ましい。
上記多価カルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アントラセンジプロピオン酸、アントラセンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5(4−スルホフェノキシ)イソフタル酸、それらの金属塩およびアンモニウム塩などの芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸およびp−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸およびシトラコン酸などの脂肪族不飽和多価カルボン酸、フェニレンジアクリル酸などの芳香族不飽和多価カルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸などの脂環族ジカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの三価以上の多価カルボン酸および/またはこれらの酸無水物が挙げられ、これらを単独または複数選択的に用いることができる。
本発明において、上記酸成分は、モノカルボン酸類を含有しているものであってもよい。モノカルボン酸類としては、芳香族モノカルボン酸が好ましい。芳香族モノカルボン酸としては、例えば安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、ナフタレンカルボン酸、アントラセンカルボン酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、サリチル酸、チオサリチル酸、フェニル酢酸、これらの低級アルキルエステル、シクロヘキシルアミノカルボニル安息香酸、n−ドデシルアミノカルボニル安息香酸、ターシャルブチル安息香酸およびターシャルブチルナフタレンカルボン酸などを挙げることができる。
上記酸成分中、多価カルボン酸類の含有量は70mol%以上、好ましくは80mol%以上、特に好ましくは90mol%以上であり、多価カルボン酸類としては芳香族多価カルボン酸が好ましい。さらに、芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸とイソフタル酸とが含まれていることが好ましい。テレフタル酸の含有量は、酸成分中、40〜95mol%であることが好ましく、より好ましくは60〜95mol%であり、特に好ましくは、70〜90mol%である。また、イソフタル酸の含有量は、酸成分中、5〜60mol%であることが好ましい。さらに、テレフタル酸およびイソフタル酸の含有量の総和が、酸成分中、80mol%以上が好ましく、90mol%以上がさらに好ましい。また、本発明において、多価カルボン酸類として、上記のトリメリット酸、トリメシン酸およびピロメリット酸などの三価以上の多価カルボン酸やこれら多価カルボン酸の酸無水物、例えば無水ピロメリット酸、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸−3,4−無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテートなどが単独または複数選択的に含まれていることが特に好ましく、その含有量は、酸成分中、0.5〜8mol%であることが好ましく、0.5〜20mol%が特に好ましい。また、酸成分にモノカルボン酸類が含まれる場合、その含有量は、酸成中2〜25mol%が好ましく、より好ましくは5〜20mol%である。この理由としてはポリエステル樹脂の自己分散性を保つためである。
本発明において、上記多価アルコール類としては、例えば、脂肪族多価アルコール、脂環族多価アルコールおよび芳香族多価アルコールなどを挙げることができる。脂肪族多価アルコ−ルとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリンおよびペンタエルスリトールなどのトリオール、テトラオールなどを挙げることができる。脂環族多価アルコールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノールなどを挙げることができる。芳香族多価アルコールとしては、例えば、パラキシレングリコール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、1,4−フェニレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物などを挙げることができる。さらに、ポリエステルポリオールとしては、例えば、ε−カプロラクトンなどのラクトンを開環重合して得られるラクトン系ポリエステルポリオールなどを挙げることができる。
また、本発明において、アルコール成分として、多価アルコール類に、モノアルコール類が含まれてもよい。モノアルコール類としては、脂肪族アルコール、芳香族アルコールおよび脂環族アルコールなどを挙げることができる。
本発明のポリエステル樹脂を形成する上記アルコール成分中、多価アルコール類の含有量は50mol%以上、好ましくは70mol%以上、さらには好ましくは80mol%以上、特に好ましくは90mol%以上であり、多価アルコール類としては脂肪族ジオールおよび/または脂環族ジオールが含まれることが好ましい。脂肪族ジオールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、2,3−ブタンジオールが好ましい。それらの中でも、エチレングリコールおよびプロピレングリコールであることが好ましい。脂環族ジオール類としてはトリシクロデカンジメタノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールが好ましい。特に、本発明においては、アルコール成分中、エチレングリコールおよび/またはプロピレングリコールが50mol%以上、好ましくは60mol%以上、さらに好ましくは70mol%以上で含有することが好ましい。
自己分散型結着樹脂微粒子を構成するポリエステル樹脂は、上述したように原材料である2価以上の多価カルボン酸と2価以上の多価アルコールを主に重縮合して得られるものであるが、その目的は、ポリエステル樹脂の分子量分布を広げるためであり、樹脂をゲル化させることが目的ではない。樹脂のゲル化は、重合装置からの樹脂の取り出しを困難とし、生産性を著しく低下させる。本発明において用いられるポリエステル樹脂は、実質的にはゲル化が無く、より具体的には、ポリエステル樹脂のクロロホルム不溶分が0.5重量%以下、好ましくは0.25重量%以下であり、かつ、ポリエステル樹脂の酸価が40mgKOH/g以下、好ましくは30mgKOH/g以下である。
また、本発明において、自己分散型結着樹脂粒子を構成するポリエステル樹脂のガラス転移温度(または軟化点)は、40〜80℃(80〜150℃)であることが好ましく、さらに好ましくは45〜80℃(85〜150℃)、特に好ましくは50〜75℃(80〜145℃)である。ガラス転移温度が40℃または軟化点が80℃より低い場合には、ポリエステル樹脂粒子を用いて形成したトナーは、ブロッキングする傾向がみられ、保存安定性に問題を生ずる。一方、ガラス転移温度が80℃を越えると、オフセットしやすく、特にカラーのように色を重ねて印刷する場合はその問題がより顕著であり、軟化点が150℃を越えると、ポリエステル樹脂粒子を用いて形成したトナーは、定着性に問題をきたすと共に、定着ロールを高温に加熱する必要が生じるために、定着ロールの材質および転写される基材の材質が制限される。
上記のガラス転移温度および軟化点の範囲内のポリエステル樹脂の分子量は、広い範囲から選択できるが、得られるトナー粒子をカラートナーとして使用すること、OHPシートなどへの定着性を向上させることおよびオフセット領域が高温側にシフトしてトナー粒子の転写材への定着不良が起こるのを防止することなどを考慮すると、2000〜200000であることが好ましく、2000〜50000であることがより好ましく、数平均分子量は2000〜30000、好ましくは3000〜25000、さらに好ましくは3000〜20000である。なお、数平均分子量が200000より大きいと自己分散化させることが難しく、2000より小さいとトナーとしての定着性に劣るという不利点が挙げられる。
自己分散型結着樹脂の主鎖に含まれる親水基としてはイオン性基が好ましく、その中でも特にアニオン性基が好ましい。具体的に好ましい親水基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、上記各基のアンモニウム塩および金属塩等が挙げられるが、これらの中でもカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸アンモニウム塩等がより好ましい。ポリエステル樹脂の場合、例えば、カルボン酸アルカリ金属塩およびカルボン酸アンモニウム塩を導入するに際しては、ポリエステルの重合の終期に上述のトリメリット酸などの多価カルボン酸および/またはこれらの酸無水物を系内に導入することにより、ポリマー末端および/または分子鎖中にカルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウムなどによって中和することによりカルボン酸塩に交換する方法を用いることができる。イオン性基は水分散性をポリエステル樹脂に付与する働きを持つが、ポリエステルを重合する際におけるこれらイオン性基含有単量体のカウンターカチオンは、一価のカチオンであることが好ましい。カルボン酸塩を親水基として有する自己分散型ポリエステル樹脂では、その後の洗浄方法で疎水化できる優位性を有する。
次に、イオン性基を含有している自己分散型樹脂から所定の平均粒子径および粒子径分布を有する粒子を得る方法について説明する。ポリエステル樹脂の場合、イオン性基含有ポリエステル樹脂は、水分散性を有する。イオン性基を含有するポリエステル樹脂の水系微分散体は、公知の方法によって製造することができる。例えば、イオン性基を含有するポリエステル樹脂と水溶性有機化合物とを予めそれぞれ50〜200℃に調温し、それらを混合し、これに水を加えることによって製造する方法がある。
他の方法としては、イオン性基を含有するポリエステル樹脂と水溶性有機化合物(例えばカウンターカチオンとなる)との混合物を水に加え、さらに40〜120℃に加熱して分散することにより製造する方法がある。
さらに他の方法としては、水と水溶性有機化合物との混合溶液中にイオン性基を含有するポリエステル樹脂を添加し、さらに40〜100℃に加熱して撹拌することにより製造する方法がある。
上記水溶性有機化合物としてはエタノール、ブタノール、イソプロパノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトンおよびメチルエチルケトンなどの溶媒を使用することができる。
ポリエステル樹脂の水系微分散体のような自己分散型結着樹脂粒子の平均粒子径は、0.2μm以下、好ましくは0.01〜0.15μm、より好ましくは0.01〜0.1μmである。なお、自己分散型結着樹脂粒子の平均粒子径が0.2μmより大きいと、凝集粒子が粗大化し、所望とするトナー粒径に粒子化できなくなる。
(顔料)
本発明において、顔料は公知のものを用いることができ、ブルー、ブラウン、シアン、グリーン、バイオレット、マゼンタ、レッドおよびイエローのいずれの顔料でもよく、それらの混合物であってもよい。具体的には、アントラキノン系顔料、フタロシアニンブルー系顔料、フタロシアニングリーン系顔料、ジアゾ系顔料、モノアゾ系顔料、ピラントロン系顔料、ペリレン系顔料、複素環式イエロー、キナクリドン、インジゴイド系顔料およびチオインジゴイド系顔料などが挙げられる。アントラキノン系顔料としては、ピグメントレッド43、ピグメントレッド194(ペリノンレッド)、ピグメントレッド216(臭素化ピラントロンレッド)およびピグメントレッド226(ピラントロンレッド)などが挙げられる。フタロシアニンブルー系顔料としては、銅フタロシアニンブルーおよびその誘導体であるピグメントブルー15などが挙げられる。ピレリン系顔料としては、ピグメントレッド123(ベルミリオン)、ピグメントレッド149(スカーレット)、ピグメントレッド179(マルーン)、ピグメントレッド190(レッド)、ピグメントバイオレット、ピグメントレッド189(イエローシェードレッド)およびピグメントレッド224などが挙げられる。複素環式イエローとしては、ピグメントイエロー117およびピグメントイエロー138などが挙げられる。キナクリドン系顔料としては、ピグメントオレンジ48、ピグメントオレンジ49、ピグメントレッド122、ピグメントレッド192、ピグメントレッド202、ピグメントレッド206、ピグメントレッド207、ピグメントレッド209、ピグメントバイオレット19およびピグメントバイオレット42などが挙げられる。チオインジゴイド系顔料としては、ピグメントレッド86、ピグメントレッド87、ピグメントレッド88、ピグメントレッド181、ピグメントレッド198、ピグメントバイオレット36およびピグメントバイオレット38などが挙げられる。黒色顔料は種々の方法により作製されるカーボンブラックを用いることができる。
上記の顔料は界面活性剤等の分散剤を用いて水に分散してもよい。この場合、分散剤としてはアニオン系界面活性剤および非イオン性界面活性剤が好ましく、アニオン系界面活性剤が特に好ましい。分散剤を用いることにより顔料が水に対して分散しやすくなり、トナー中の顔料の分散粒径を小さくでき、よりトナー特性の優れたトナーを製造できる。また、洗浄工程により不要な分散剤を除去することが可能である。
顔料は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、顔料を2種以上併用する場合、同系色の顔料を併用してもよいし、複数系統の色の顔料を併用してもよい。顔料の含有量は、本発明においては、要求されるトナー特性に応じて、広い範囲から選択することができるが、自己分散型結着樹脂100重量%に対して、0.1〜20重量%であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜15重量%である。0.1重量%を下回ると、形成された画像の画像濃度が優れたものになり難く、20重量%を超えると、形成された画像中において顔料の分散性が確保しにくくなる。
(ワックス微粒子)
本発明において、トナー成分の1つとなり得るワックス微粒子を含んでもよい。該微粒子としては、公知のワックスを用いることができ、例えば、カルナウバワックスおよびライスワックスなどの天然ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックスおよびフィッシャーとロプッシュワックスなどの合成ワックス、モンタンワックスなどの石炭系ワックス、アルコール系ワックスおよびエステル系ワックスなどが挙げられる。ワックスは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。ワックス微粒子は、混合液調製工程S1において混合液に混合するが、この際、予め水中にワックスを混合し乳化して作製したワックス微粒子水分散液もしくはワックスの表面を樹脂でカプセル化したカプセル化ワックスを混合液に混合することが好ましい。この理由としてカプセル化したワックスを含有させると、トナー表面に樹脂層を設けない製造法のトナーにおいてトナー表面にワックスが露出しないのでキャリアに対するスペントを改良できる点で好ましい。トナー成分にワックスが含まれる場合、その含有量は、自己分散型結着樹脂100重量%に対して0.5〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がさらに好ましい。
(添加剤)
本発明において、上記のトナー成分以外に、必要に応じて一般的にトナーに添加する添加剤、例えば、帯電制御剤および離型剤などを、洗浄工程後の乾燥したトナーに適量添加してもよい。
また、洗浄工程後の乾燥したトナーに外添剤を添加してトナー粒子の表面改質を施してもよい。外添剤としては、公知の外添剤を用いることができ、例えば、シリカおよび酸化チタンなどの水分散性の無機粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、平均粒子径が1μm以下、好ましくは0.01〜0.8μmであり、1種または2種以上を併用することができる。さらに、外添剤にシリコーン樹脂などを添加して表面改質を施してもよい。外添剤の添加量は、トナー粒子100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
本発明の上記製造方法によって得られるトナーは、平均粒子径が10μm以下が好ましく、2〜9μmがさらに好ましく、3〜8μmが特に好ましい。平均粒子径が10μmを越えると、トナーの製法上、粒度分布がブロードとなり、帯電性のばらつきが大きく、画像を乱す原因となる。
本発明の上記製造方法によって得られるトナーは、一成分系現像剤としても二成分系現像剤としても使用することができる。一成分現像剤として使用する場合、キャリアを用いず、トナーのみで使用し、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブで摩擦帯電させてスリーブ上にトナーを付着させることで搬送して画像形成を行う。
また、二成分系現像剤として使用する場合、キャリアとともにトナーを用いる。キャリアとしては、公知のものを使用でき、例えば鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガンおよびクロムなどからなる単独または複合フェライトおよびキャリアコア粒子を被覆物質で表面被覆したものなどが挙げられる。被覆物質としては、公知のものを使用でき、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアシド、ポリビニルラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料、塩基性染料のレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられ、トナー成分に応じて選択するのが好ましい。また、被覆物質は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。キャリアの平均粒径は、10〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜80μmである。
[凝集剤の説明]
本発明のトナーの製造方法における凝集物形成工程にて用いられる凝集剤としは、公知のものが使用でき、例えば電解質、顔料と逆性のイオンを有する有機物等を用いることができる。上述したように自己分散型結着樹脂および顔料は表面にイオン性基および/またはイオン化が可能な基を有していることが好ましいので、そのような自己分散型結着樹脂と顔料とをイオン結合することができる多価金属塩が好ましい。さらに、純水により洗浄しやすいように、水に対して溶解しやすい硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムがより好ましい。この中でも、硫酸マグネシウムが特に好ましい。その理由として、マグネシウム塩はイオンの価数は2価で、その値が3価であるアルミニウム塩よりも凝集剤として用いた場合、凝集速度が緩やかで、粒子径をコントロールするには最適である。また、凝集剤としてはジメチルアミノエチル(2,2ジメチロール)プロピオネート等の有機物系凝集剤を用いることも可能である。
凝集剤の使用量は、トナー成分100重量部に対して0.5〜20重量部、好ましくは
0.5〜18重量部、さらに好ましくは1.0〜18重量部である。なお、凝集剤の使用量が0.5重量部よりも少ないと、凝集が生じず粒子化できなくなり、20重量部よりも多いと凝集粒子が大きくなりすぎるといった不利点が挙げられる。
[純水の説明]
本発明のトナーの製造方法における洗浄工程において使用される純水は、導電率20μS/cm以下であることが好ましい。このような純水は、例えば活性炭法、イオン交換法、蒸留法、逆浸透法などの公知の方法によって得ることができ、複数の方法を組み合わせてもよい。洗浄時の純水の温度は、再凝集の観点から、数平均分子量が異なる2種類以上の自己分散型結着樹脂のガラス転移温度のうち最も低いガラス転移温度以下が好ましい。
[攪拌機の説明]
本発明のトナーの製造方法における凝集物形成工程においては、混合物を攪拌する攪拌機の使用が好ましい。攪拌機としては、公知の乳化機および分散機を用いることができるが、トナー成分および水性媒体をバッチ式または連続式で受け入れることができ、加熱手段を有し、トナー成分および水性媒体を加熱下で混合することによって、顔料を含む結着樹脂粒子であるトナーを生成させ、トナーをバッチ式または連続式で放出することのできる装置が好ましい。また、乳化機および分散機は、トナーと水性媒体との混合物に剪断力を付与できるものであることが、形成された凝集物を粒径および形状の均一な粒子に形成することがより容易となる上で好ましい。さらに乳化機および分散機は、撹拌手段および回転手段の少なくともどちらかを有し、トナーと水性媒体とを撹拌下または回転下で混合できるものであることが好ましい。乳化機および分散機は、トナーと水性媒体とを混合するための混合容器が保温手段を有するものであることが好ましい。
具体的には、例えば、ウルトラタラックス(商品名:IKAジャパン(株)製)、ポリトロンホモジナイザー(商品名:キネマティカ社製)およびTKオートホモミクサー(商品名:特殊機化工業(株)製)、マックスブレンド(商品名:住友重機(株)製)などのバッチ式乳化機、エバラマイルダー(商品名:(株)荏原製作所製)、TKパイプラインホモミクサー(商品名:特殊機化工業(株)製)、TKホモミックラインフロー(商品名:特殊機化工業(株)製)、フィルミックス(商品名:特殊機化工業(株)製)、コロイドミル(商品名:神鋼パンテック(株)製)、スラッシャー(商品名:三井三池化工機(株)製)、トリゴナル湿式微粉砕機(商品名:三井三池化工機(株)製)、キャビトロン(商品名:(株)ユーロテック製)およびファインフローミル(商品名:太平洋機工(株)製)などの連続式乳化機、クレアミックス(商品名:エム・テクニック(株)製)およびフィルミックス(商品名:特殊機化工業(株)製)などが挙げられる。
以下に本発明の実施例および比較例を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、本実施例に限定されるものではない。
[自己分散型結着樹脂粒子として用いられる共重合ポリエステル樹脂の合成]
(共重合ポリエステル樹脂1)
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブに、ジメチルテレフタレート137重量部、ジメチルイソフタレート55重量部、エチレングリコール68重量部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均分子量350)175重量部および触媒としてテトラブトキシチタネート0.1重量部を仕込み、150〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行い、次いで、240℃に昇温した後、反応系の圧力を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、70分間反応を続けた。その後、オートクレーブ中を窒素ガスで置換し、大気圧とした。温度を200℃に保ち無水トリメリット酸を2重量部を加え、70分間反応を行い、共重合ポリエステル樹脂1を得た。
得られた共重合ポリエステル樹脂1の酸価を測定したところ15KOHmgであった。
(共重合ポリエステル樹脂2)
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸199部、イソフタル酸465部、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール468部、1,5−ペンタンジオール156部、触媒としてテトラブチルチタネート0.41部を仕込み、160℃から230℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて40分間重縮合反応を行った。窒素気流下、220℃まで冷却し、無水トリメリット酸を23部、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート16部を投入し、30分間反応を行い、ポリエステル樹脂2を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂の酸価を測定したところ22mgKOH/gであった。
(共重合ポリエステル樹脂3)
温度計、撹拌機を備えたオートクレーブ中に、1,5‐ナフタレンジカルボン酸メチルエステル38重量部、ジメチルテレフタレート96重量部、ジメチルイソフタレート58重量部、エチレングリコール136重量部および触媒としてテトラブトキシチタネート0.1重量部を仕込み、150〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。次いで、240℃に昇温した後、反応系の圧力を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、70分間反応を続けた。その後、オートクレ−ブ中を窒素ガスで置換し、大気圧とした。温度を200℃に保ち無水トリメリット酸を10重量部加え、70分間反応を行い、共重合ポリエステル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂3の酸価を測定したところ14KOHmgであった。
(共重合ポリエステル樹脂4)
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、テレフタル酸ジメチルエステル96重量部、イソフタル酸ジメチルエステル96重量部、エチレングリコ−ル72重量部、ネオペンチルグリコ−ル103重量部、およびテトラブトキシチタネ−ト0.1重量部を仕込み150〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。次いで、240℃に昇温した後、系の圧力を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、60分間反応を続けた。その後オ−トクレ−ブ中を窒素ガスで置換し、大気圧とした。温度を200℃に保ち、 無水トリメリット酸 4重量部を加え、60分間反応を行い、共重合ポリエステル樹脂4を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂4の酸価を測定したところ25KOHmgであった。
(共重合ポリエステル樹脂5)
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、テレフタル酸49.8重量部、イソフタル酸116.2重量部、2−メチルー1,3−プロパンジオール58.5重量部、1,4−シクロヘキサンジメタノール51.1重量部 チタンテトラブトキシド0.1部を3Lの四つ口フラスコに仕込み、4時間かけて235℃まで徐々に昇温し、エステル化を行った。その後減圧初期重合を行なうとともに温度を250℃まで昇温し重合を行なった。目標分子量に達したらこれを窒素雰囲気下で220℃に冷却した。次いでエチレングリコールビストリメリテート二無水物2部、無水トリメリト酸1.8部を相次いで投入し、窒素雰囲気下、200℃〜230℃、1時間攪拌を継続し、ポリエステル樹脂5を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂の酸価を測定したところ23KOHmgであった。
(共重合ポリエステル樹脂6)
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、ジメチルテレフタレ−ト112重量部、ジメチルイソフタレ−ト76重量部、5ナトリウムスルホジメチルイソフタレ−ト6重量部、エチレングリコ−ル96重量部、プロピレングリコ−ル50重量部、テトラブトキシチタネ−ト0.1重量部、を仕込み180〜230℃で120分間加熱してエステル交換反応を行った。次いで反応系を250℃まで昇温し、系の圧力1〜10mmHgとして60分間反応を続けた結果、共重合ポリエステル樹脂を得た。
得られた共重合ポリエステル樹脂の酸価を測定したところ0.1KOHmgであった。
得られた共重合ポリエステル樹脂1〜6のガラス転移温度および数平均分子量を表1に示す。なお、ガラス転移温度はDSC(示差走査熱量計)測定、数平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)測定によりそれぞれ求めた。
Figure 0004108687
[共重合ポリエステル樹脂水微分散体の調製]
(共重合ポリエステル樹脂水微分散体1)
温度計、コンデンサおよび攪拌羽根を備えた四つ口の10リットルのセパブルフラスコに、上記共重合ポリエステル樹脂1を100重量部、ブタノール48重量部、メチルエチルケトン12重量部およびイソプロパノール20重量部を投入し、70℃で攪拌して溶解した。さらに、共重合ポリエステル樹脂1の酸価に等量となるように1Nのアンモニア水溶液を270重量部加え、70℃を保持し30分間撹拌した後、攪拌しながら70℃の水300重量部を添加し共重合ポリエステル樹脂1の水微分散体を得た。さらに、得られた水微分散体を蒸留用フラスコに入れ、温度70℃で真空ポンプにて減圧にし有機溶剤を除去した。最終的に脱イオン水にて固形分を調整し最終的に脱溶剤された固形分濃度30%の共重合ポリエステル樹脂水微分散体1を得た。このポリエステル樹脂水微分散粒子の平均粒子径は0.095μmであった。
(共重合ポリエステル樹脂水微分散体2)
共重合ポリエステル2を用いたこと以外は、上記共重合ポリエステル樹脂水微分散体1の作製と同様にして共重合ポリエステル樹脂水微分散体2を得た。このポリエステル樹脂水微分散粒子の平均粒子径は0.073μmであった。
(共重合ポリエステル樹脂水微分散体3)
共重合ポリエステル3を用いたこと以外は、上記共重合ポリエステル樹脂水微分散体1の作製と同様にして共重合ポリエステル樹脂水微分散体3を得た。このポリエステル樹脂水微分散粒子の平均粒子径は0.080μmであった。
(共重合ポリエステル樹脂水微分散体4)
共重合ポリエステル4を用いたこと以外は、上記共重合ポリエステル樹脂水微分散体1の作製と同様にして共重合ポリエステル樹脂水微分散体4を得た。このポリエステル樹脂水微分散粒子の平均粒子径は0.043μmであった。
(共重合ポリエステル樹脂水微分散体5)
共重合ポリエステル5を用いたこと以外は、上記共重合ポリエステル樹脂水微分散体1の作製と同様にして共重合ポリエステル樹脂水微分散体5を得た。このポリエステル樹脂水微分散粒子の平均粒子径は0.037μmであった。
(共重合ポリエステル樹脂水微分散体6)
共重合ポリエステル6を用いたこと以外は、上記共重合ポリエステル樹脂水微分散体1の作製と同様にして共重合ポリエステル樹脂水微分散体6を得た。このポリエステル樹脂水微分散粒子の平均粒子径は0.2μmであった。
[顔料水分散液の調製]
(顔料水分散液1)
シアン顔料(BASF社製:Eupolen Blue 69−1501)50重量部、 アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)5重量部およびイオン交換水223重量部をφ0.5mmのジルコニアビーズを用いて、遊星型ボールミル(フリッチュ社製)で40分間分散し、その後、ホモジナイザー(ポリトロン社製、PT3000)に投入し室温で20分間攪拌して顔料を分散し、加えて超音波ホモジナイザー(日本精機社製)で20分間分散して、平均粒子径が0.10μmの青色顔料水分散液1を得た。
なお、顔料水分散液1および後述の顔料水分散液2〜5の顔料の平均粒子径の測定は、マイクロトラックUPA−ST150(日機装社製)にて測定した。
(顔料水分散液2)
マゼンタ顔料1(BASF社製:Eupolen Red 47−9001)50重量部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)5重量部およびイオン交換水223重量部をφ0.5mmのジルコニアビーズを用いて、遊星型ボールミル(フリッチュ社製)で40分間分散し、その後、ホモジナイザー(ポリトロン社製、PT3000)に投入し室温で20分間攪拌して顔料を分散し、加えて超音波ホモジナイザーで20分間分散して、平均粒子径が0.09μmの赤色顔料水分散液2を得た。
(顔料水分散液3)
イエロー顔料(BASF社製:Eupolen Yellow 09−6101)50重量部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)5重量部およびイオン交換水223重量部をφ0.5mmのジルコニアビーズを用いて、遊星型ボールミル(フリッチュ社製)で40分間分散し、その後、ホモジナイザー(ポリトロン社製、PT3000)に投入し室温で20分間攪拌して顔料を分散し、加えて超音波ホモジナイザーで20分間分散して、平均粒子径が0.08μmの黄色顔料水分散液3を得た。
(顔料水分散液4)
カーボンブラック(キャボット社製、モーガルL)50重量部、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)5重量部およびイオン交換水223重量部をφ0.5mmのジルコニアビーズを用いて、遊星型ボールミル(フリッチュ社製)で40分間分散し、その後、ホモジナイザー(ポリトロン社製、PT3000)に投入し室温で20分間攪拌して顔料を分散して、平均粒子径が0.13μmのカーボンブラック顔料水分散液4を得た。
(顔料水分散液5)
マゼンタ顔料2(BASF社製:Eupolen Red 47−9001)50重量部、 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50)5重量部およびイオン交換水223重量部をφ0.5mmのジルコニアビーズを用いて、遊星型ボールミル(フリッチュ社製)で40分間分散し、その後、ホモジナイザー(ポリトロン社製、PT3000)に投入し室温で20分間攪拌し顔料を分散し、加えて超音波ホモジナイザーで20分間分散して、平均粒子径が0.09μmの赤色顔料水分散液5を得た。
[ワックス微粒子分散液の調製]
パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP10、融点72℃)50重量部、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR)5重量部およびイオン交換水161重量部をジャケット付きステンレスビーカーに投入し、ホモジナイザー(ポリトロン社製、PT3000)にて95℃で加熱しながら30分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(日本精機社製)に移して90℃で20分間分散処理を行い、平均粒子径が0.4μmのワックス微粒子水分散液を得た。なお、ワックス微粒子の平均粒子径の測定は、マイクロトラックUPA−ST150(日機装社製)にて測定した。
[実施例1]
(混合液調製工程)
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料シアンを含む上記顔料水分散液1、上記の方法で作製した共重合ポリエステル樹脂水微分散体1(表2に示す量の85%)、共重合ポリエステル樹脂水微分散体2およびワックス微粒子分散液を混合し、混合液を得た。このとき、混合液を固形分濃度が10重量%となるよう純水で調整した。
(凝集物形成工程)
得られた混合液をマックスブレンド式攪拌機を用いて500rpmで攪拌しながら、凝集剤として1重量%濃度の塩化マグネシウム水溶液270重量部を少量ずつ滴下し、その後、この混合液を1時間攪拌した。そうすることによって、水媒体中にトナーである凝集物が形成された。次に、残りの共重合ポリエステル樹脂水微分散体1(表2に示す量の15%)を混合し、1重量%濃度の塩化マグネシウム水溶液30重量部を少量ずつ滴下し、その後、この混合液を1時間攪拌した。そうすることによって、水媒体中にトナーである凝集物がさらに形成された。
(粒子形成工程)
凝集物形成工程を経た凝集物を含む水媒体を75℃まで加熱して、さらに30分間攪拌を継続し、さらに94℃にて20分攪拌し、凝集物の粒径および形状の均一化を行った。このとき、再凝集を防止するため、pHを10に調整し、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ソーダを1重量部加えた。
(洗浄工程)
次に、凝集物が沈殿した水媒体の上澄み液を除去し、凝集物を純水にて3回洗浄(上澄み液を3回交換)した後、pH2に調整したHCl水溶液で洗浄し、さらに純水にて3回洗浄した後、ろ過し、真空乾燥機を用いて乾燥して、マゼンタトナーを調製した。
なお、洗浄に用いる純水は、超純水製造装置(ADVANTEC社製:ウルトラピュアウォーターシステムCPW−102)を用いて水道水から調製した0.5μS/cmの水を使用した。水のpHおよび導電率はラコムテスター(井内盛栄堂製:EC−PHCON10)を用いて測定した。
Figure 0004108687
[実施例2]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料マゼンタ1を含む上記顔料水分散液2、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体3およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た後、実施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例2のマゼンタトナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1は、混合液調製工程において表2に示す量の85重量%を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す量の15重量%を使用した。
[実施例3]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料イエローを含む顔料水分散液3、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体4およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た後、実施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例3のイエロートナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1は、混合液調製工程において表2に示す量の85重量%を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す量の15重量%を使用した。
[実施例4]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料ブラックを含む顔料水分散液4、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体2、およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た後、実施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例4のブラックトナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1は、混合液調製工程において表2に示す量の85重量%を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す量の15重量%を使用した。
[実施例5]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料シアンを含む上記顔料水分散液1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体3、共重合ポリエステル樹脂水微分散体4およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た後、実施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例5のシアントナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体3は、混合液調製工程において表2に示す量の85重量%を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す量の15重量%を使用した。
[実施例6]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料ブラックを含む顔料水分散液4、共重合ポリエステル樹脂水微分散体2、およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た。この混合溶液に実施例1と同様に凝集剤を添加し、凝集物を形成し、その後共重合ポリエステル樹脂水微分散体1を添加し、さらに凝集剤を加えてトナーを製造した。このようにして実施例5のブラックトナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体2は、混合液調製工程において表2に示す量の全重量を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す共重合ポリエステル1の全重量を使用した。したがって、内殻にポリエステル樹脂2が、そしてその外殻にポリエステル樹脂1が被覆した形状となる。
[比較例1]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、カチオン性界面活性剤(花王社製:サニゾールB50)を用いて分散させた顔料マゼンタ2を含む顔料水分散液5、自己分散型結着樹脂として共重合ポリエステル樹脂水微分散体1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体2およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た。このとき、ポリエステル樹脂と分散顔料液を混合し、攪拌を継続していると、凝集物が生じ増粘した。このため、その後の凝集工程は行わなかった。
[比較例2]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料シアンを含む顔料水分散液1、自己分散型結着樹脂として共重合ポリエステル樹脂水微分散体1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体5およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た後、実施例1と同様にしてトナーを製造し、比較例2のシアントナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体1は、混合液調製工程において表2に示す量の85重量%を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す量の15重量%を使用した。
[比較例3]
実施例1と同様にして凝集物を生成させた。その後の洗浄工程で、pH2のHCl水溶液で洗浄する工程のみ行わず、その後の工程は実施例1と同様にしてシアントナーを作成した。
[比較例4]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、自己分散型結着樹脂として共重合ポリエステル樹脂水微分散体1と共重合ポリエステル樹脂水微分散体6を別で混合し、その混合液の88重量%と顔料シアンを含む顔料水分散液1およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た後、実施例1と同様にして凝集物を作製し、その後、残りの共重合ポリエステル樹脂水微分散体1と共重合ポリエステル樹脂水微分散体6の混合液12重量%を混合し、再度凝集剤を実施例1と同様に加えトナーを製造し、比較例4のシアントナーを得た。
[比較例5]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、実施例2の凝集剤を花王社製のサニゾール50B(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)に変更する以外は同様にしてトナーを製造し、比較例5のマゼンタトナーを得た。
[比較例6]
表2に示す固形分濃度(重量部)で、顔料シアンを含む顔料水分散液1、共重合ポリエステル樹脂水微分散体5、およびワックス微粒子分散液を混合して混合液を得た。この混合溶液に実施例1と同様に凝集剤を添加し、凝集物を形成し、その後共重合ポリエステル樹脂水微分散体4を添加し、さらに凝集剤を加えてトナーを製造した。このようにして比較例6のシアントナーを得た。なお、共重合ポリエステル樹脂水微分散体5は、混合液調製工程において表2に示す量の全重量を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す共重合ポリエステル4の全重量を使用した。したがって、内殻にポリエステル樹脂5が、そしてその外殻にポリエステル樹脂4が被覆した形状となる。
なお、実施例1〜6および比較例1〜6では、特定の1種類の共重合ポリエステル樹脂水微分散体において、混合液調製工程において表2に示す量の85重量%を使用し、次の凝集物形成工程において表2に示す量の15重量%を使用したが、2または3種類の共重合ポリエステル樹脂水微分散体の混合液を上記2工程に分けて上記割合で使用してもよい。
[トナーの調製]
実施例および比較例で得られたトナーにシランカップリング剤で疎水化処理した平均1次粒子径20nmのシリカ粒子0.7重量部を混同(外添)することによって各色のトナーを得た。
[現像剤の調製]
上述のように調製した外添されたトナー70gと、熱可塑性樹脂でコーティングされたフェライトキャリア1400gとをV型混合機にて混合し、現像剤の調製を行った。
[評価方法]
実施例1〜6および比較例1〜6について、平均粒子径、変動係数、平均円形度、画像濃度、カブリおよび定着性の各評価とこれらの総合評価を、下記に示す評価方法によって行い、その結果を表3に示した。なお、表3中および下記の「○」記号は各項目において評価が非常に優れていることを意味し、「×」記号は実用が困難であることを意味する。
(平均粒子径および変動係数)
トナー粒子の平均粒子径および変動係数は、コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いて測定し、その変動係数に基づいて下記の基準により評価した。測定粒子数は50000カウントとし、アパーチャ径は100μmとした。なお、表3中の平均粒子径の単位はμmである。
○:変動係数が40以下である。
× :変動係数が40未満である。
(平均円形度)
トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(東亜医用電子社製:FPIA−2000)を用いて測定を行った。なお、平均円形度は、フロー式粒子像分析装置によって検出された粒子の投影像において、下記式によって定義され、1以下の値となる。
平均円形度 =(投影像と同じ面積をもつ円の周囲長)/(投影像の周囲長)
(画像濃度)
画像濃度は、分光測色濃度計(日本平版印刷機材社製:X−Rite938)を用いて評価画像の光学濃度を測定し、その光学濃度に基づいて下記の基準により評価した。なお、評価画像は、デジタルフルカラー複合機(シャープ社製:AR−C150)の現像装置を改造した装置に現像剤を用いて、フルカラー専用紙(シャープ社製:PP106A4C)上にトナー粒子の付着量が0.6mg/cm2になるように調整して印字させ、外部定着機を用いて作成した。
○:光学濃度が1.2以上である。
× :光学濃度が1.2未満である。
(カブリ)
カブリは、以下のようにして評価した。黒色トナーの場合、あらかじめ白度計(日本電色工業社製:Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEM)を用いて、A4サイズのフルカラー専用紙(シャープ社製:PP106A4C)の白度を測定し、その値を第1測定値W1とする。次に、直径55mmの白円を含む原稿を3枚複写し、得られた白部の白度を白度計にて測定し、この値を第2測定値W2とする。下記式からカブリ濃度W(%)を算出し、そのカブリ濃度に基づいて下記の基準により評価した。
W = {100 × (W1−W2) / W1}
○:カブリ濃度Wが2.0%以下である。
×:カブリ濃度Wが2.0%より高い。
(定着性)
定着性は、所定のチャートを複写した紙面上のトナーを外部定着機で定着させ、コールドオフセットが生じた温度からホットオフセットが生じる温度範囲を求め、非オフセット領域が以下領域である場合を評価した。
○:非オフセット領域が40℃以上である。
×:非オフセット領域が40℃未満である。
(保存性)
保存性は50mlのサンプルビンに、トナーを5g秤量し、タッピングを行ったのち、50℃の高温槽に24時間保存した。保存したサンプルを取り出し、室温まで放置し、再度タッピングを行い、凝集の度合いを目視で確認した。タッピングを行ってすぐにほぐれ、初期の状態と同じになる場合を○、凝集したものを×とした。
(環境評価)
上記現像剤を現像槽に所定量投入し、それぞれの環境下((a)温度5℃、湿度10%、(b)温度35℃、湿度80%)において1昼夜保存し、上記画像形成装置と同じ回転数で2分間回転させ、そのときのトナーの帯電量を測定し、(a)の低温低湿条件下に対する(b)の高温高湿条件下でのトナーの帯電量の相対比率に基づいて下記の基準により評価した。
○:変化率が60%以である。 ×:変化率が60%未満である。
Figure 0004108687
表3から明らかなように、本発明であるトナーの製造方法により製造されたトナー(実施例1〜6)は、粒径分布、画像濃度、カブリおよび定着性などのトナー特性の優れたトナーを製造できカブリ、定着性、保存性および環境特性に優れることがわかった。実施例4と6を比較すると、より分子量の高い樹脂で被覆した実施例6のほうが定着性においてわずかではあるが改善された。一方、比較例1のトナーでは、顔料の分散剤としてカチオン系界面活性剤を用いたため、凝集剤を添加する前の顔料水分散液と共重合ポリエステル樹脂水微分散体を混合液において凝集が始まり、平均粒子径の過大なトナーが製造されてしまった。そのため、平均円形度、画像濃度、カブリおよび定着性の測定は必要ないと判断した。また、比較例2のように、数平均分子量2000以下のポリエステル樹脂を用いた系では、定着性と保存性の問題を生じた。比較例3ではpH6以下の洗浄工程を行わなかったため、環境特性が不安定でとなった。同様に、比較例4ではスルホン酸基を有するポリエステル樹脂を用いたため、環境安定性が不安定であった。比較例5では凝集剤に金属塩を用いなかったため生成される粒子の粒子径をコントロールすることができず、大きな粒子が生成され、その他の評価は行わなかった。実施例5と比較例6では、分子量が2000以上の樹脂でカプセル化を行ったが用いる樹脂の分子量差が1000以下の比較例6では、非オフセット領域が狭く、トナーとしての特性に劣ることがわかった。
本発明の静荷電像現像用トナーは、複写機あるいはプリンターに好適に用いることができる。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法を示すフローチャート図である。

Claims (10)

  1. アニオン系界面活性剤または非イオン性界面活性剤からなる分散剤を用いて分散された顔料水分散液と、自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液と、前記自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子に結着させる天然および/または合成ワックス微粒子を含有するワックス微粒子水分散液とを混合して混合液を調製する混合液調製工程と、
    前記混合液を攪拌しながら、凝集剤として多価金属塩を添加して、前記自己分散型結着樹脂粒子に少なくとも分散顔料を結着させた凝集物を形成する凝集物形成工程と、
    前記凝集物を含む混合液を加熱して、凝集物の粒子径および形状を均一化する粒子形成工程と、
    前記凝集物を純水にて洗浄し、その後pH6以下の水で洗浄し、その後純水にて洗浄し、その後乾燥する洗浄工程を含み、
    前記自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子は、少なくともカルボキシル基を3つ以上有する多価カルボン酸類を含む多価カルボン酸類と、多価アルコールとから合成され、かつ主鎖に親水基としてカルボン酸を有するものであり、
    2種類以上の自己分散型ポリエステル結着樹脂において、最も小さい数平均分子量が2000以上で、かつそれらの樹脂の数平均分子量の差が1000以上であり、
    前記凝集物形成工程において、凝集物を含む混合液を攪拌しながら、自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子水分散液をさらに混合することを特徴とする静荷電像現像用トナーの製造方法。
  2. 前記凝集物の平均粒子径が10μm以下である請求項1に記載の静荷電像現像用トナーの製造方法。
  3. 前記自己分散型ポリエステル結着樹脂粒子の平均粒子径が0.2μm以下である請求項1または2に記載の静荷電像現像用トナーの製造方法。
  4. 前記多価金属塩の金属が、マグネシウムまたはアルミニウム金属塩である請求項1〜3に記載の静荷電像現像用トナーの製造方法。
  5. 前記凝集物形成工程において、機械的な剪断力によって混合液を攪拌しながら凝集剤を含む水溶液を混合する請求項1〜の何れか1つに記載の静荷電像現像用トナーの製造方法。
  6. 請求項1〜の何れか1つに記載の静荷電像現像用トナーの製造方法によって製造されたことを特徴とする静荷電像現像用トナー。
  7. トナー粒子の表面に平均粒子径が1μm以下の無機粒子が1種類以上結着してなる請求項に記載の静荷電像現像用トナー。
  8. 請求項6または7に記載の静荷電像現像用トナーとキャリアを含んでなることを特徴とする静荷電像現像剤。
  9. 感光体上に静電潜像を形成し、請求項に記載の静荷電像現像剤を用いて前記感光体上の静電潜像を現像してトナー画像を形成し、トナー画像を記録媒体に転写し定着させる工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項に記載の画像形成方法により作製されたことを特徴とする形成画像。
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