JP4108367B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドが実装されたキャリッジを往復動させて、インクジェットヘッドから記録媒体にインクを飛翔させることにより、記録媒体上に画像を印刷するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録は、インクジェットヘッドに設けられたノズルから微量のインク液滴を記録媒体に向けて飛翔させることにより、記録媒体上にドットによる画像を形成する技術であり、この技術が適用された記録装置のうち、シリアル走査型インクジェット記録装置は、記録媒体を所定距離ずつ間欠的に搬送(副走査)させながら副走査方向と直交する方向へインクジェットヘッドを往復移動(主走査)させて、インクジェットヘッドに設けられた複数のノズルよりインクを飛翔させることにより、記録媒体上に画像を形成するように構成されている。
【0003】
前記シリアル走査型インクジェット記録装置では、画像の品質と印刷速度は単位面積あたりのドット数に依存するが、銀塩写真のような高品質な画像を得るためには、1ドットあたりのインク量を少なくし、かつ単位面積あたりのドット数を多くすることによって画像を形成することから、当然印刷速度は小さくなる。また文字が中心となる画像を印刷する場合は、銀塩写真のような高品質の画像を印刷する場合よりも1ドットあたりのインク量を多くして、低いドット密度で印刷することにより、画質はあまり低下させずに印刷速度を大きくすることができる。
【0004】
一方インクジェット記録装置で画像を印刷する場合において問題となるのは、インクジェットヘッド、特にインクを飛翔させるノズル付近の温度が変化するとインクの粘度と表面張力が変化するため、インクに同一の駆動力を与えてもその飛翔量が変化してしまい、その結果1ドットの大きさが変化するため、画像の濃度や文字の太さが変化することである。
【0005】
またインクの温度が高くなるとインクの表面張力が低下するため、インクジェットヘッドよりインクを飛翔させるとき、ノズル出口でちぎれたインクは記録媒体に向けて飛翔し、ちぎれた部分からノズル側のインクはノズル内に戻っていくが、インクの温度が高くインクの表面張力が小さいほどインクとノズル内面との接触角が小さくなるため、インクがノズル内に戻る際空気がノズル内に入りやすくなると共に、空気がノズル部分を超えてインクジェットヘッド内の加圧部に達してしまうと、圧電素子を伸縮させて加圧部に駆動力を与えても、インクは飛翔しなくなる等の問題が生じる。
【0006】
一方インクジェット記録装置をコンピュータに接続して画像を印刷する場合、通常室温行うため使用環境温度は10〜30℃程度を想定して設計されているが、インクジェット記録装置を例えば自動現金取り扱い機に搭載した場合、使用環境温度はもっと過酷なものとなる。
自動現金取り扱い機内には、現金やカードを搬送するために多数のモータが設けられており、これらモータが発生する熱によって内部の温度は外部よりも高くなっている上、操作パネルの画面を発光させる光源でも熱が発生するため、自動現金取り扱い機内に設置されたインクジェット記録装置で現金の取引情報を通帳に印刷する場合、インクの温度はインクジェット記録装置をコンピュータにつないで画像を出力する場合に比べて高くなると共に、気温が高い場所に設置された自動現金取り扱い機では、装置内部の温度はさらに高くなり、逆に気温が低い場所に設置された自動現金取り扱い機では、モータ等の発熱により装置内部の温度が上昇するまでの間装置内部は低温状態になる。
【0007】
このため自動現金取り扱い機内に設置されたインクジェット記録装置は、コンピュータにつないで画像を印刷する場合に比べて使用可能な環境温度の範囲を広く設定する必要があり、この点を考慮したインクジェット記録装置が特開平11−58767号公報や、特開2001−334645号公報に記載されている。前者公報のインクジェット記録装置は、インクジェットヘッド内にペルチェ素子が実装され、また後者公報のインクジェット記録装置はインクジェットヘッドを保持するキャリアにペルチェ素子が実装されていて、このペルチェ素子によりインクヘッドを冷却または加熱することにより、高温または低温下でも安定した印字品質が得られるように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前者公報のインクジェット記録装置のように、インクジェットヘッド内にペルチェ素子を設けたものでは、インクジェットヘッドの重量が重くなるため、インクジェットヘッドを高速で移動する際、慣性によりインクジェットが搭載されたキャリアの移動精度が低下して印字品質に悪影響を与えると共に、ペルチェ素子が故障した場合、インクジェットヘッド全体を交換しなければならないため、不経済である等の問題もある。
【0009】
また後者公報のインクジェットヘッドが搭載されたキャリアにペルチェ素子を実装したものでは、インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド内のインクをペルチェ素子により加熱または冷却しても、インクジェットヘッドと接する周囲の部品に熱が逃げるため、インクの温度を所望の値にするためには周囲の部品へ逃げた熱を考慮してインクジェットヘッドを加熱または冷却しなければならず、ペルチェ素子に流す電流を大きくなって消費電力が増大する等の問題がある。
【0010】
本発明はかかる従来の問題を改善するためになされたもので、インクジェットヘッドの待機位置に設置した温度制御手段によりインクジェットヘッドを加熱または冷却することにより、キャリアの移動精度を低下させることなく安定した印字品質が得られるインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体にインクジェットヘッドよりインクを飛翔させて、記録媒体上に画像を印刷するインクジェット記録装置であって、インクジェットヘッドの待機位置に、インクジェットヘッドの下面の温度を検出する温度検出手段と、インクジェットヘッドの下面に接触自在な伝熱板と、温度検出手段が検出した温度を基にインクジェットヘッドが適温となるよう伝熱板を介してインクジェットヘッドを加熱または冷却するペルチェ素子よりなる温度制御手段を設けたものである。
【0012】
前記構成により、インクジェット記録装置を熱帯地や寒冷地で使用しても、インクジェットヘッド内のインクの温度が常に適温に保持されているため、装置を設置した環境に影響されることなく常に最適な印字品質が得られると共に、キャリアやインクジェットヘッドに温度制御手段を実装していないことから、キャリアやインクジェットヘッドを高速で駆動しても、慣性により移動精度が低下することが少ないため、常に安定した印刷が可能になる。
またインクジェットヘッドが故障した場合、インクジェットヘッドのみを交換すればよいため、従来の温度制御手段(ペルチェ素子)も含めて交換する場合に比べて大変経済的である。
【0014】
また前記構成により、インクジェットヘッドの下部に設けられたインク室及びインク加圧室内のインクを効率よく加熱または冷却することができるため、インクジェットヘッド全体を加熱または冷却するものに比べて熱効率が大変よいと共に、伝熱板をインクジェットヘッドの下面に接触させることにより、加熱により膨張したインクがノズルより漏れ出すのを防止したことから、漏れ出したインクにより周辺が汚損されたり、インクが無駄に消費されることがない。さらに温度制御手段に印加する直流電流の方向を変えるだけでインクジェットヘッドを加熱したり、冷却することができるため、加熱手段と冷却手段を別に設ける場合に比べて待機位置の少ないスペースにも容易に設置することができると共に、温度制御も容易に行える。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録装置を自働現金取り扱い機に搭載した実施の形態を図面を参照して詳述する。
図1は自働現金取り扱い機を示すもので、自働現金取り扱い機1には、各種の操作を行う操作パネル2と、紙幣を出し入れする紙幣取り扱い口3、硬貨を出し入れする硬貨取り扱い口4、カードを出し入れするカード挿入口5、通帳を出し入れする通帳挿入口6、取り扱い明細を排出する明細排出口7、連絡用ボタン8、連結用電話9等が設けられている。
【0018】
また前記現金自動取り扱い機1内には、取り扱い明細などを記録媒体12に印刷して、明細排出口7より排出するインクジェット記録装置の本体10が設置されている。
本体10は図2に示すように、フレーム10aに記録媒体12を副走査方向(矢印A)へ搬送する記録媒体搬送手段13が設置されている。
記録媒体搬送手段13は、記録媒体12に圧接されて、摩擦力で記録媒体12を副走査方向Aへ搬送する搬送ローラ13aと、この搬送ローラ13aを回転駆動する駆動モータ13bより構成されている。
記録媒体搬送手段13の搬送ローラ13aの上方には、これと平行するようガイド杆14が横架されている。
【0019】
ガイド杆14の両端はフレーム10aに固着されていると共に、ガイド杆14には、副走査方向Aと直交する主走査方向(矢印B)に往復動自在にキャリア15が支承されている。フレーム10aの内面には、キャリア15を主走査方向Bへ駆動するヘッド駆動手段16が設置されている。
ヘッド駆動手段16は、一部がキャリア15に結着された無端状のタイミングベルと16aと、このタイミングベルと16aを駆動する駆動モータ16bより構成されている。
【0020】
一方キャリア15には、例えば黒色と、赤色のインクが充填された複数のインクタンク17が着脱自在に実装されており、これらインクタンク17より図3に示すインクジェットヘッド18にインクが供給されるようになっている。
インクジェットヘッド18は、圧電素子19の歪を利用してインク加圧室18h内のインクを加圧することにより、ノズル18aより記録媒体12に向けインクを飛翔させるマルチヘッドより構成されており、下面に設けられた金属板よりなるノズルプレート18cに複数のノズル18aが主走査方向Bに離間して開口されている。
【0021】
ノズルプレート18c上には、チャンバプレート18dが積層されていて、このチャンバプレート18d上にリストリクタプレート18eを介してダイヤフラムプレート18fが積層されており、チャンバプレート18dとダイヤフラムプレート18fの間に、各ノズル18aと、各インクタンク17毎に設けられたインク室18gを結ぶインク加圧室18hが形成されている。
そして加圧室18h上方のダイヤフラムプレート18f上に圧電素子20が当接されている。インク室18g及び圧電素子20の周囲は、ステンレスやプラスチック等の薄板を積層することにより形成されたカバー18iで囲まれており、インク室18g内にはフィルタプレート18kが設けられていると共に、カバー18iの上面は保持板18jにより覆われていて、この保持板18jの下面に圧電素子20が取り付けられている。
【0022】
なお、ノズルプレート18cには、厚さが100μm程度の金属薄板が使用され、このノズルプレート18cに直径が30〜50μm程度のノズル18aが100〜200μmの間隔で開口されている。
また圧電素子20は、フレーム10aの内側に取り付けられた高周波駆動手段21にフレキシブルケーブル22を介して接続されている。
高周波駆動手段21は、電源及び高周波回路(何れも図示せず)より構成されていて、図示しない制御手段より送られる記録データに基づいて圧電素子20を駆動制御するようになっている。
【0023】
印刷休止時インクジェットヘッド18が待機する待機位置には、ノズル18aが目詰まりした場合にクリーニングするノズルクリーニング手段23と、インクジェットヘッド18の下面の温度を検出する温度検出手段24及び温度検出手段24が検出した温度に基づいてインクジェットヘッド18の温度を制御する温度制御手段25が設置されている。
温度制御手段25は図4に示すように、周囲が防湿シート25aで被覆されたペルチェ素子26より構成されていて、ペルチェ素子26の上面に、インクにより侵されることのない例えばシリコンゴムにより形成された伝熱板25bが設けられており、この伝熱板25bがノズルプレート18cの下面に接触して、インクジェットヘッド18内のインクを加熱または冷却するようになっている。
【0024】
ペルチェ素子26は給電線27を介して制御手段に接続されていて、制御手段より送られる制御信号をもとに電流の方向を変えることにより、インクジェットヘッド18を加熱し、または冷却できるようになっていると共に、ペルチェ素子26の下面には、インクジェットヘッド18を冷却する際、下面側に発生する熱を冷却する冷却手段28が設けられている。
この冷却手段28はヒートシンク28aと、これを冷却する冷却ファン28bより構成されていて、冷却が必要な時にのみ、制御手段からの指令により冷却動作を行うようになっている。
【0025】
次に前記構成されたインクジェット記録装置の作用を説明する。
インクジェット記録装置の本体10が搭載された現金取り扱い機1は寒冷地や熱帯地等に設置されることがあり、このような場所でも記録媒体12に印刷が正常に行われる必要がある。
図5は水性インクと油性インクの水性インクを使用した場合の粘度と温度の関係を示す線図、図6はインクの温度と画像濃度の関係を示したもので、インクの温度が低い程インクの粘度が大きくなって、インクの飛翔量が減少するため、印刷濃度は低くなると共に、水溶性インクは、気温が0°C以下になると冷凍してノズル18aより記録媒体12に飛翔させることが困難となる。
【0026】
また図7は水溶性インクと油性インクの温度と表面張力の関係を示すもので、インクの温度が低くなる程インクの表面張力が大きくなって、インクが飛翔する際の抵抗力が増すためインクの飛翔量が減少し、インクの温度が高くなって表面張力が減少すると、ノズル18aより記録媒体12へ向けて飛翔されたインクとちぎれてノズル18a内に残留するインクがインク加圧室18h内へ戻る際、ノズル18a内面とインクとの接触角が小さくなるため、インク加圧室18h内に空気が侵入しやすくなる。
インクがインク加圧室18h内に空気が侵入すると、次に圧電素子20がインク加圧室18hを加圧しても、侵入した空気が圧縮されるだけでノズル18aよりインクを飛翔できなくなる。
【0027】
そこで本発明では、自働現金取り扱い機1が設置された環境に応じて、常に適正な印刷が行えるようインクジェットヘッド18の温度が一定となるように制御している。
すなわち寒冷地に設置された自働現金取り扱い機1では、搭載されたインクジェット記録装置本体10のインクジェットヘッド18の温度が低くなって、インクの粘度及び表面張力が高くなり、適正な印刷ができなくなるが、これを防止するため、インクジェットヘッド18が待機しているときに温度検出手段24がインクジェットヘッド18の下面の温度を検出し、制御手段へ送る。
制御手段には温度検出手段24が検出したインクジェットヘッド18の温度をもとにペルチェ素子26の上面の温度が高くなるようペルチェ素子26へ直流電流を流す。
【0028】
これによってペルチェ素子26の上面が発熱して、インクジェットヘッド18の下面に設けられたノズルプレート18cに接触する伝熱板25bを介してインクジェットヘッド18の下面が加熱され、インクジェットヘッド18内のインクが適正温度、例えば20°Cになるまで加熱されるため、自働現金取り扱い機1の運転開始と同時に、適正な印刷が可能になると共に、自働現金取り扱い機1の動作に伴いモータ等の発熱より内部が例えば10°C以上になったら、ペルチェ素子26への給電を停止して、無駄な電力の消費を抑制すると同時にペルチェ素子26の長寿命化をはかるようにする。
【0029】
一方熱帯地に設置された自働現金取り扱い機1の場合は、逆にインクジェットヘッド18内のインクが高温になりすぎてインクの表面張力が低下し、ノズル18aより空気が侵入してしまう。
これを防止するためペルチェ素子26の上面の温度が気温より低くなるようペルチェ素子26に直流電流を流してインクジェットヘッド18を冷却すると同時に、ペルチェ素子26の下面側を冷却手段28で冷却する。
これによってインクジェットヘッド18内のインクは適正温度の例えば20°Cに維持されるため熱帯地でも適正な印刷が可能になると共に、自働現金取り扱い機1内の温度が例えば40°C以下になった場合は、ペルチェ素子26への給電を停止して無駄な消費電力の抑制と、ペルチェ素子26の長寿命化を図るようにする。
以上のようにしてインクジェットヘッド18内のインクの温度を常に適正温度に維持することにより、自働現金取り扱い機1の設置環境に関係なく、常に適正な印刷が可能になる。
【0030】
なお、インクの飛翔量のバラツキを小さくして、より品質の良好な画像を得たい場合は、インクの温度範囲をさらに細かく制御すればよい。
またインクジェット記録装置の電源が切られて休止状態が続くと、ノズル18a付近のインクが乾燥固化して、ノズル18aが目詰まりを起こすので、これを防止するため、ノズル18aが伝熱板25bと接触した状態で停止させるか、クリーニング手段23と接触させた状態で停止させることにより、ノズル18aが目詰まりを起こすのを未然に防止することができる。
この場合、次の運転時にインクジェットヘッド18の温度が適正値にないときには、一旦インクジェットヘッド18を温度制御手段25へ移動させて、インクジェットヘッド18が適正温度になるまで加熱または冷却してから印刷を開始すればよい。
さらに前記実施の形態では、インクジェット記録装置を自働現金取り扱い機1に搭載した例について説明したが、常温で使用することが少ないインクジェット記録装置全般に適用できるものである。
【0031】
【発明の効果】
本発明は以上詳述したように、記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体にインクを飛翔させて、記録媒体上に画像を印刷するインクジェットヘッドの待機位置に、インクジェットヘッドの温度を検出する温度検出手段と、温度検出手段が検出した温度を基にインクジェットヘッドが適温となるようインクジェットヘッドを加熱または冷却する温度制御手段を設けことから、インクジェット記録装置を熱帯地や寒冷地で使用しても、インクジェットヘッド内のインクの温度が常に適温に保持されているため、装置を設置した環境に影響されることなく常に最適な印字品質が得られると共に、キャリアやインクジェットヘッドに温度制御手段を実装していないことから、キャリアやインクジェットヘッドを高速で駆動しても、慣性により移動精度が低下することが少ないため、常に安定した印刷が可能になる。
【0032】
またインクジェットヘッドが故障した場合、インクジェットヘッドのみを交換すればよいため、従来の温度制御手段(ペルチェ素子)も含めて交換する場合に比べて大変経済的であると共に、温度制御手段をインクジェットヘッドの下面に接触自在な伝熱板と、伝熱板を介してインクジェットヘッドを加熱または冷却するペルチェ素子とから構成したことから、インクジェットヘッドの下部に設けられたインク室及びインク加圧室内のインクを効率よく加熱または冷却することができるため、インクジェットヘッド全体を加熱または冷却するものに比べて熱効率が大変よい上、伝熱板をインクジェットヘッドの下面に接触させることにより、加熱により膨張したインクがノズルより漏れ出すのを防止したことから、漏れ出したインクにより周辺が汚損されたり、インクが無駄に消費されることがない。
【0033】
さらに温度制御手段に印加する直流電流の方向を帰るだけでインクジェットヘッドを加熱したり、冷却することができるため、加熱手段と冷却手段を別に設ける場合に比べて待機位置の少ないスペースにも容易に設置することができると共に、温度制御も容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になるインクジェット記録装置を搭載した自動現金取り扱い機斜の視図である。
【図2】本発明の実施の形態になるインクジェット記録装置に設けられたインクジェットヘッド周辺の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態になるインクジェット記録装置に設けられたインクジェットヘッドの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態になるインクジェット記録装置に設けられたインクジェットヘッドの温度を制御する温度制御手段の断面図である。
【図5】水性インク及び油性インクの温度と粘度との関係を示す線図である。
【図6】水性インクの温度と印刷画像の濃度との関係を示す線図である。
【図7】水性インク及び油性インクの温度と表面張力との関係を示す線図である。
【符号の説明】
12 記録媒体
13 記録媒体搬送手段
18 インクジェットヘッド
24 温度検出手段
25 温度制御手段
25b 伝熱板
26 ペルチェ素子
28 冷却手段
Claims (1)
- 記録媒体搬送手段により搬送される記録媒体にインクジェットヘッドよりインクを飛翔させて、前記記録媒体上に画像を印刷するインクジェット記録装置であって、前記インクジェットヘッドの待機位置に、前記インクジェットヘッドの下面の温度を検出する温度検出手段と、前記インクジェットヘッドの下面に接触自在な伝熱板と、前記温度検出手段が検出した温度を基に前記インクジェットヘッドが適温となるよう前記伝熱板を介して前記インクジェットヘッドを加熱または冷却するペルチェ素子よりなる温度制御手段を設けたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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