JP2003326681A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2003326681A JP2002136718A JP2002136718A JP2003326681A JP 2003326681 A JP2003326681 A JP 2003326681A JP 2002136718 A JP2002136718 A JP 2002136718A JP 2002136718 A JP2002136718 A JP 2002136718A JP 2003326681 A JP2003326681 A JP 2003326681A
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inkjet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットヘッドを加熱または冷却する
ことにより、安定した印字品質が得られるインクジェッ
ト記録装置を提供する。 【解決手段】 記録媒体搬送手段13により搬送される
記録媒体12にインクを飛翔させて、記録媒体12上に
画像を印刷するインクジェットヘッド18の待機位置
に、インクジェットヘッド18の温度を検出する温度検
出手段24と、温度検出手段24が検出した温度を基に
インクジェットヘッド18が適温となるようインクジェ
ットヘッド18を加熱または冷却する温度制御手段25
を設けことから、インクジェット記録装置を熱帯地や寒
冷地で使用しても、インクジェットヘッド18内のイン
クの温度が常に適温に保持されているため、装置を設置
した環境に影響されることなく安定した印字品質が得ら
れるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドが実装されたキャリッジを往復動させて、インクジ
ェットヘッドから記録媒体にインクを飛翔させることに
より、記録媒体上に画像を印刷するインクジェット記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録は、インクジェット
ヘッドに設けられたノズルから微量のインク液滴を記録
媒体に向けて飛翔させることにより、記録媒体上にドッ
トによる画像を形成する技術であり、この技術が適用さ
れた記録装置のうち、シリアル走査型インクジェット記
録装置は、記録媒体を所定距離ずつ間欠的に搬送(副走
査)させながら副走査方向と直交する方向へインクジェ
ットヘッドを往復移動(主走査)させて、インクジェット
ヘッドに設けられた複数のノズルよりインクを飛翔させ
ることにより、記録媒体上に画像を形成するように構成
されている。
【0003】前記シリアル走査型インクジェット記録装
置では、画像の品質と印刷速度は単位面積あたりのドッ
ト数に依存するが、銀塩写真のような高品質な画像を得
るためには、1ドットあたりのインク量を少なくし、か
つ単位面積あたりのドット数を多くすることによって画
像を形成することから、当然印刷速度は小さくなる。ま
た文字が中心となる画像を印刷する場合は、銀塩写真の
ような高品質の画像を印刷する場合よりも1ドットあた
りのインク量を多くして、低いドット密度で印刷するこ
とにより、画質はあまり低下させずに印刷速度を大きく
することができる。
【0004】一方インクジェット記録装置で画像を印刷
する場合において問題となるのは、インクジェットヘッ
ド、特にインクを飛翔させるノズル付近の温度が変化す
るとインクの粘度と表面張力が変化するため、インクに
同一の駆動力を与えてもその飛翔量が変化してしまい、
その結果1ドットの大きさが変化するため、画像の濃度
や文字の太さが変化することである。
【0005】またインクの温度が高くなるとインクの表
面張力が低下するため、インクジェットヘッドよりイン
クを飛翔させるとき、ノズル出口でちぎれたインクは記
録媒体に向けて飛翔し、ちぎれた部分からノズル側のイ
ンクはノズル内に戻っていくが、インクの温度が高くイ
ンクの表面張力が小さいほどインクとノズル内面との接
触角が小さくなるため、インクがノズル内に戻る際空気
がノズル内に入りやすくなると共に、空気がノズル部分
を超えてインクジェットヘッド内の加圧部に達してしま
うと、圧電素子を伸縮させて加圧部に駆動力を与えて
も、インクは飛翔しなくなる等の問題が生じる。
【0006】一方インクジェット記録装置をコンピュー
タに接続して画像を印刷する場合、通常室温行うため使
用環境温度は10〜30℃程度を想定して設計されてい
るが、インクジェット記録装置を例えば自動現金取り扱
い機に搭載した場合、使用環境温度はもっと過酷なもの
となる。自動現金取り扱い機内には、現金やカードを搬
送するために多数のモータが設けられており、これらモ
ータが発生する熱によって内部の温度は外部よりも高く
なっている上、操作パネルの画面を発光させる光源でも
熱が発生するため、自動現金取り扱い機内に設置された
インクジェット記録装置で現金の取引情報を通帳に印刷
する場合、インクの温度はインクジェット記録装置をコ
ンピュータにつないで画像を出力する場合に比べて高く
なると共に、気温が高い場所に設置された自動現金取り
扱い機では、装置内部の温度はさらに高くなり、逆に気
温が低い場所に設置された自動現金取り扱い機では、モ
ータ等の発熱により装置内部の温度が上昇するまでの間
装置内部は低温状態になる。
【0007】このため自動現金取り扱い機内に設置され
たインクジェット記録装置は、コンピュータにつないで
画像を印刷する場合に比べて使用可能な環境温度の範囲
を広く設定する必要があり、この点を考慮したインクジ
ェット記録装置が特開平11−58767号公報や、特
開2001−334645号公報に記載されている。前
者公報のインクジェット記録装置は、インクジェットヘ
ッド内にペルチェ素子が実装され、また後者公報のイン
クジェット記録装置はインクジェットヘッドを保持する
キャリアにペルチェ素子が実装されていて、このペルチ
ェ素子によりインクヘッドを冷却または加熱することに
より、高温または低温下でも安定した印字品質が得られ
るように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし前者公報のイン
クジェット記録装置のように、インクジェットヘッド内
にペルチェ素子を設けたものでは、インクジェットヘッ
ドの重量が重くなるため、インクジェットヘッドを高速
で移動する際、慣性によりインクジェットが搭載された
キャリアの移動精度が低下して印字品質に悪影響を与え
ると共に、ペルチェ素子が故障した場合、インクジェッ
トヘッド全体を交換しなければならないため、不経済で
ある等の問題もある。
【0009】また後者公報のインクジェットヘッドが搭
載されたキャリアにペルチェ素子を実装したものでは、
インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド内のイ
ンクをペルチェ素子により加熱または冷却しても、イン
クジェットヘッドと接する周囲の部品に熱が逃げるた
め、インクの温度を所望の値にするためには周囲の部品
へ逃げた熱を考慮してインクジェットヘッドを加熱また
は冷却しなければならず、ペルチェ素子に流す電流を大
きくなって消費電力が増大する等の問題がある。
【0010】本発明はかかる従来の問題を改善するため
になされたもので、インクジェットヘッドの待機位置に
設置した温度制御手段によりインクジェットヘッドを加
熱または冷却することにより、キャリアの移動精度を低
下させることなく安定した印字品質が得られるインクジ
ェット記録装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体搬送手段
により搬送される記録媒体にインクジェットヘッドより
インクを飛翔させて、記録媒体上に画像を印刷するイン
クジェット記録装置であって、インクジェットヘッドの
待機位置に、インクジェットヘッドの温度を検出する温
度検出手段と、温度検出手段が検出した温度を基にイン
クジェットヘッドが適温となるようインクジェットヘッ
ドを加熱または冷却する温度制御手段を設けものであ
る。
【0012】前記構成により、インクジェット記録装置
を熱帯地や寒冷地で使用しても、インクジェットヘッド
内のインクの温度が常に適温に保持されているため、装
置を設置した環境に影響されることなく常に最適な印字
品質が得られると共に、キャリアやインクジェットヘッ
ドに温度制御手段を実装していないことから、キャリア
やインクジェットヘッドを高速で駆動しても、慣性によ
り移動精度が低下することが少ないため、常に安定した
印刷が可能になる。またインクジェットヘッドが故障し
た場合、インクジェットヘッドのみを交換すればよいた
め、従来の温度制御手段(ペルチェ素子)も含めて交換
する場合に比べて大変経済的である。
【0013】前記目的を達成するため本発明のインクジ
ェット記録装置は、温度制御手段をインクジェットヘッ
ドの下面に接触自在な伝熱板と、伝熱板を介してインク
ジェットヘッドを加熱または冷却するペルチェ素子とか
ら構成したものである。
【0014】前記構成により、インクジェットヘッドの
下部に設けられたインク室及びインク加圧室内のインク
を効率よく加熱または冷却することができるため、イン
クジェットヘッド全体を加熱または冷却するものに比べ
て熱効率が大変よいと共に、伝熱板をインクジェットヘ
ッドの下面に接触させることにより、加熱により膨張し
たインクがノズルより漏れ出すのを防止したことから、
漏れ出したインクにより周辺が汚損されたり、インクが
無駄に消費されることがない。また温度制御手段に印加
する直流電流の方向を変えるだけでインクジェットヘッ
ドを加熱したり、冷却することができるため、加熱手段
と冷却手段を別に設ける場合に比べて待機位置の少ない
スペースにも容易に設置することができると共に、温度
制御も容易に行える。
【0015】前記目的を達成するため本発明のインクジ
ェット記録装置は、ペルチェ素子に冷却手段を設けたも
のである。
【0016】前記構成により、インクジェット記録装置
を高温下で使用しても、印刷性能が低下することがな
い。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録装置
を自働現金取り扱い機に搭載した実施の形態を図面を参
照して詳述する。図1は自働現金取り扱い機を示すもの
で、自働現金取り扱い機1には、各種の操作を行う操作
パネル2と、紙幣を出し入れする紙幣取り扱い口3、硬
貨を出し入れする硬貨取り扱い口4、カードを出し入れ
するカード挿入口5、通帳を出し入れする通帳挿入口
6、取り扱い明細を排出する明細排出口7、連絡用ボタ
ン8、連結用電話9等が設けられている。
【0018】また前記現金自動取り扱い機1内には、取
り扱い明細などを記録媒体12に印刷して、明細排出口
7より排出するインクジェット記録装置の本体10が設
置されている。本体10は図2に示すように、フレーム
10aに記録媒体12を副走査方向(矢印A)へ搬送す
る記録媒体搬送手段13が設置されている。記録媒体搬
送手段13は、記録媒体12に圧接されて、摩擦力で記
録媒体12を副走査方向Aへ搬送する搬送ローラ13a
と、この搬送ローラ13aを回転駆動する駆動モータ1
3bより構成されている。記録媒体搬送手段13の搬送
ローラ13aの上方には、これと平行するようガイド杆
14が横架されている。
【0019】ガイド杆14の両端はフレーム10aに固
着されていると共に、ガイド杆14には、副走査方向A
と直交する主走査方向(矢印B)に往復動自在にキャリ
ア15が支承されている。フレーム10aの内面には、
キャリア15を主走査方向Bへ駆動するヘッド駆動手段
16が設置されている。ヘッド駆動手段16は、一部が
キャリア15に結着された無端状のタイミングベルと1
6aと、このタイミングベルと16aを駆動する駆動モ
ータ16bより構成されている。
【0020】一方キャリア15には、例えば黒色と、赤
色のインクが充填された複数のインクタンク17が着脱
自在に実装されており、これらインクタンク17より図
3に示すインクジェットヘッド18にインクが供給され
るようになっている。インクジェットヘッド18は、圧
電素子19の歪を利用してインク加圧室18h内のイン
クを加圧することにより、ノズル18aより記録媒体1
2に向けインクを飛翔させるマルチヘッドより構成され
ており、下面に設けられた金属板よりなるノズルプレー
ト18cに複数のノズル18aが主走査方向Bに離間し
て開口されている。
【0021】ノズルプレート18c上には、チャンバプ
レート18dが積層されていて、このチャンバプレート
18d上にリストリクタプレート18eを介してダイヤ
フラムプレート18fが積層されており、チャンバプレ
ート18dとダイヤフラムプレート18fの間に、各ノ
ズル18aと、各インクタンク17毎に設けられたイン
ク室18gを結ぶインク加圧室18hが形成されてい
る。そして加圧室18h上方のダイヤフラムプレート1
8f上に圧電素子20が当接されている。インク室18
g及び圧電素子20の周囲は、ステンレスやプラスチッ
ク等の薄板を積層することにより形成されたカバー18
iで囲まれており、インク室18g内にはフィルタプレ
ート18kが設けられていると共に、カバー18iの上
面は保持板18jにより覆われていて、この保持板18
jの下面に圧電素子20が取り付けられている。
【0022】なお、ノズルプレート18cには、厚さが
100μm程度の金属薄板が使用され、このノズルプレ
ート18cに直径が30〜50μm程度のノズル18a
が100〜200μmの間隔で開口されている。また圧
電素子20は、フレーム10aの内側に取り付けられた
高周波駆動手段21にフレキシブルケーブル22を介し
て接続されている。高周波駆動手段21は、電源及び高
周波回路(何れも図示せず)より構成されていて、図示
しない制御手段より送られる記録データに基づいて圧電
素子20を駆動制御するようになっている。
【0023】印刷休止時インクジェットヘッド18が待
機する待機位置には、ノズル18aが目詰まりした場合
にクリーニングするノズルクリーニング手段23と、イ
ンクジェットヘッド18の下面の温度を検出する温度検
出手段24及び温度検出手段24が検出した温度に基づ
いてインクジェットヘッド18の温度を制御する温度制
御手段25が設置されている。温度制御手段25は図4
に示すように、周囲が防湿シート25aで被覆されたペ
ルチェ素子26より構成されていて、ペルチェ素子26
の上面に、インクにより侵されることのない例えばシリ
コンゴムにより形成された伝熱板25bが設けられてお
り、この伝熱板25bがノズルプレート18cの下面に
接触して、インクジェットヘッド18内のインクを加熱
または冷却するようになっている。
【0024】ペルチェ素子26は給電線27を介して制
御手段に接続されていて、制御手段より送られる制御信
号をもとに電流の方向を変えることにより、インクジェ
ットヘッド18を加熱し、または冷却できるようになっ
ていると共に、ペルチェ素子26の下面には、インクジ
ェットヘッド18を冷却する際、下面側に発生する熱を
冷却する冷却手段28が設けられている。この冷却手段
28はヒートシンク28aと、これを冷却する冷却ファ
ン28bより構成されていて、冷却が必要な時にのみ、
制御手段からの指令により冷却動作を行うようになって
いる。
【0025】次に前記構成されたインクジェット記録装
置の作用を説明する。インクジェット記録装置の本体1
0が搭載された現金取り扱い機1は寒冷地や熱帯地等に
設置されることがあり、このような場所でも記録媒体1
2に印刷が正常に行われる必要がある。図5は水性イン
クと油性インクの水性インクを使用した場合の粘度と温
度の関係を示す線図、図6はインクの温度と画像濃度の
関係を示したもので、インクの温度が低い程インクの粘
度が大きくなって、インクの飛翔量が減少するため、印
刷濃度は低くなると共に、水溶性インクは、気温が0°
C以下になると冷凍してノズル18aより記録媒体12
に飛翔させることが困難となる。
【0026】また図7は水溶性インクと油性インクの温
度と表面張力の関係を示すもので、インクの温度が低く
なる程インクの表面張力が大きくなって、インクが飛翔
する際の抵抗力が増すためインクの飛翔量が減少し、イ
ンクの温度が高くなって表面張力が減少すると、ノズル
18aより記録媒体12へ向けて飛翔されたインクとち
ぎれてノズル18a内に残留するインクがインク加圧室
18h内へ戻る際、ノズル18a内面とインクとの接触
角が小さくなるため、インク加圧室18h内に空気が侵
入しやすくなる。インクがインク加圧室18h内に空気
が侵入すると、次に圧電素子20がインク加圧室18h
を加圧しても、侵入した空気が圧縮されるだけでノズル
18aよりインクを飛翔できなくなる。
【0027】そこで本発明では、自働現金取り扱い機1
が設置された環境に応じて、常に適正な印刷が行えるよ
うインクジェットヘッド18の温度が一定となるように
制御している。すなわち寒冷地に設置された自働現金取
り扱い機1では、搭載されたインクジェット記録装置本
体10のインクジェットヘッド18の温度が低くなっ
て、インクの粘度及び表面張力が高くなり、適正な印刷
ができなくなるが、これを防止するため、インクジェッ
トヘッド18が待機しているときに温度検出手段24が
インクジェットヘッド18の下面の温度を検出し、制御
手段へ送る。制御手段には温度検出手段24が検出した
インクジェットヘッド18の温度をもとにペルチェ素子
26の上面の温度が高くなるようペルチェ素子26へ直
流電流を流す。
【0028】これによってペルチェ素子26の上面が発
熱して、インクジェットヘッド18の下面に設けられた
ノズルプレート18cに接触する伝熱板25bを介して
インクジェットヘッド18の下面が加熱され、インクジ
ェットヘッド18内のインクが適正温度、例えば20°
Cになるまで加熱されるため、自働現金取り扱い機1の
運転開始と同時に、適正な印刷が可能になると共に、自
働現金取り扱い機1の動作に伴いモータ等の発熱より内
部が例えば10°C以上になったら、ペルチェ素子26
への給電を停止して、無駄な電力の消費を抑制すると同
時にペルチェ素子26の長寿命化をはかるようにする。
【0029】一方熱帯地に設置された自働現金取り扱い
機1の場合は、逆にインクジェットヘッド18内のイン
クが高温になりすぎてインクの表面張力が低下し、ノズ
ル18aより空気が侵入してしまう。これを防止するた
めペルチェ素子26の上面の温度が気温より低くなるよ
うペルチェ素子26に直流電流を流してインクジェット
ヘッド18を冷却すると同時に、ペルチェ素子26の下
面側を冷却手段28で冷却する。これによってインクジ
ェットヘッド18内のインクは適正温度の例えば20°
Cに維持されるため熱帯地でも適正な印刷が可能になる
と共に、自働現金取り扱い機1内の温度が例えば40°
C以下になった場合は、ペルチェ素子26への給電を停
止して無駄な消費電力の抑制と、ペルチェ素子26の長
寿命化を図るようにする。以上のようにしてインクジェ
ットヘッド18内のインクの温度を常に適正温度に維持
することにより、自働現金取り扱い機1の設置環境に関
係なく、常に適正な印刷が可能になる。
【0030】なお、インクの飛翔量のバラツキを小さく
して、より品質の良好な画像を得たい場合は、インクの
温度範囲をさらに細かく制御すればよい。またインクジ
ェット記録装置の電源が切られて休止状態が続くと、ノ
ズル18a付近のインクが乾燥固化して、ノズル18a
が目詰まりを起こすので、これを防止するため、ノズル
18aが伝熱板25bと接触した状態で停止させるか、
クリーニング手段23と接触させた状態で停止させるこ
とにより、ノズル18aが目詰まりを起こすのを未然に
防止することができる。この場合、次の運転時にインク
ジェットヘッド18の温度が適正値にないときには、一
旦インクジェットヘッド18を温度制御手段25へ移動
させて、インクジェットヘッド18が適正温度になるま
で加熱または冷却してから印刷を開始すればよい。さら
に前記実施の形態では、インクジェット記録装置を自働
現金取り扱い機1に搭載した例について説明したが、常
温で使用することが少ないインクジェット記録装置全般
に適用できるものである。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上詳述したように、記録媒体
搬送手段により搬送される記録媒体にインクを飛翔させ
て、記録媒体上に画像を印刷するインクジェットヘッド
の待機位置に、インクジェットヘッドの温度を検出する
温度検出手段と、温度検出手段が検出した温度を基にイ
ンクジェットヘッドが適温となるようインクジェットヘ
ッドを加熱または冷却する温度制御手段を設けことか
ら、インクジェット記録装置を熱帯地や寒冷地で使用し
ても、インクジェットヘッド内のインクの温度が常に適
温に保持されているため、装置を設置した環境に影響さ
れることなく常に最適な印字品質が得られると共に、キ
ャリアやインクジェットヘッドに温度制御手段を実装し
ていないことから、キャリアやインクジェットヘッドを
高速で駆動しても、慣性により移動精度が低下すること
が少ないため、常に安定した印刷が可能になる。
【0032】またインクジェットヘッドが故障した場
合、インクジェットヘッドのみを交換すればよいため、
従来の温度制御手段(ペルチェ素子)も含めて交換する
場合に比べて大変経済的であると共に、温度制御手段を
インクジェットヘッドの下面に接触自在な伝熱板と、伝
熱板を介してインクジェットヘッドを加熱または冷却す
るペルチェ素子とから構成したことから、インクジェッ
トヘッドの下部に設けられたインク室及びインク加圧室
内のインクを効率よく加熱または冷却することができる
ため、インクジェットヘッド全体を加熱または冷却する
ものに比べて熱効率が大変よい上、伝熱板をインクジェ
ットヘッドの下面に接触させることにより、加熱により
膨張したインクがノズルより漏れ出すのを防止したこと
から、漏れ出したインクにより周辺が汚損されたり、イ
ンクが無駄に消費されることがない。
【0033】さらに温度制御手段に印加する直流電流の
方向を帰るだけでインクジェットヘッドを加熱したり、
冷却することができるため、加熱手段と冷却手段を別に
設ける場合に比べて待機位置の少ないスペースにも容易
に設置することができると共に、温度制御も容易に行え
る前記目的を達成するため本発明のインクジェット記録
装置は、ペルチェ素子に冷却手段を設けたものである。
前記構成により、インクジェット記録装置を高温下で使
用しても、印刷性能が低下することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態になるインクジェット記録
装置を搭載した自動現金取り扱い機斜の視図である。
【図2】本発明の実施の形態になるインクジェット記録
装置に設けられたインクジェットヘッド周辺の斜視図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態になるインクジェット記録
装置に設けられたインクジェットヘッドの断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態になるインクジェット記録
装置に設けられたインクジェットヘッドの温度を制御す
る温度制御手段の断面図である。
【図5】水性インク及び油性インクの温度と粘度との関
係を示す線図である。
【図6】水性インクの温度と印刷画像の濃度との関係を
示す線図である。
【図7】水性インク及び油性インクの温度と表面張力と
の関係を示す線図である。
【符号の説明】
12 記録媒体 13 記録媒体搬送手段 18 インクジェットヘッド 24 温度検出手段 25 温度制御手段 25b 伝熱板 26 ペルチェ素子 28 冷却手段
フロントページの続き (72)発明者 古谷 要 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会 社日立製作所情報機器事業部内 (72)発明者 末松 孝二 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会 社日立製作所情報機器事業部内 Fターム(参考) 2C056 EA28 EB07 EB30 EC07 EC11 EC29 EC35 FA04 FA10 KD10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体搬送手段により搬送される記録
    媒体にインクジェットヘッドよりインクを飛翔させて、
    前記記録媒体上に画像を印刷するインクジェット記録装
    置であって、前記インクジェットヘッドの待機位置に、
    前記インクジェットヘッドの温度を検出する温度検出手
    段と、前記温度検出手段が検出した温度を基に前記イン
    クジェットヘッドが適温となるよう前記インクジェット
    ヘッドを加熱または冷却する温度制御手段を設けたこと
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記温度制御手段を、前記インクジェッ
    トヘッドの下面に接触自在な伝熱板と、前記伝熱板を介
    して前記インクジェットヘッドを加熱または冷却するペ
    ルチェ素子とから構成してなる請求項1に記載のインク
    ジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ペルチェ素子に冷却手段を設けてな
    る請求項2に記載のインクジェット記録装置。
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Cited By (5)

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