JP2005186500A - インクジェット記録装置の制御方法及び記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録装置の制御方法及び記録ヘッド Download PDF

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JP2005186500A JP2003432104A JP2003432104A JP2005186500A JP 2005186500 A JP2005186500 A JP 2005186500A JP 2003432104 A JP2003432104 A JP 2003432104A JP 2003432104 A JP2003432104 A JP 2003432104A JP 2005186500 A JP2005186500 A JP 2005186500A
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Abstract

【課題】コスト高になることなく、記録ヘッドを簡易な方法で効率的に冷却するインクジェット記録装置の制御方法及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】キャリッジに搭載された記録ヘッドの温度を検知する手段を有し、前記記録ヘッドが記録信号を受けて、記録媒体の対向位置で移動させて記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの検知温度が第1の閾値を超えている場合、前記記録信号が前記記録ヘッドに供給されることなく、前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却し、前記記録ヘッドの検知温度が前記第1の閾値より低くなった時、印字を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放熱効率の高いインクジェット記録装置の制御方法及び記録ヘッドに関するものである。特に、本発明は、熱エネルギーを利用してインクに気泡を生成させ、その気泡の生成に伴ってインクを吐出し、記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置の制御方法及び記録ヘッドに関する。
従来、記録データに基づいて、インクジェット記録ヘッドに形成された複数のインク吐出口より選択的にインク滴を吐出し、そのインク滴を記録媒体上に着弾させることによって、画像を形成するインクジェット記録装置が実用化されている。このインクジェット記録装置において、シリアルスキャンタイプのものは、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する主走査方向に移動するキャリッジ部にインクジェット記録ヘッドが搭載される構成となっている。このような構成のインクジェット記録ヘッドは、プリント配線基板を通して、記録素子基板上の各発熱抵抗素子に駆動制御信号が供給される。この駆動制御信号に応じてインクは加熱され、膜沸騰現象により気泡が発生し、その気泡の急激な膨張に伴ってインク滴がインク吐出口より記録媒体に向かって吐出され、記録媒体に着弾することで画像が形成される。
このような記録方法のインクジェット記録装置は、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるために騒音が少なく、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易である等の利点を有する。
一方、記録ヘッドよりインク滴を吐出する際、インクの膜沸騰を利用しているため、記録ヘッド自体の温度管理が非常に重要となる。例えば、このようなインクジェット記録ヘッドを用いた記録装置において、その記録ヘッドに設けられたダイオードによって環境温度を常時モニターし、その読み値によって記録ヘッドに応じたパルス幅が与えられ、一定の記録品位を得られるように駆動制御を行っている。そして、記録ヘッドの温度が所定の閾値を超えた場合、記録ヘッドの保護のため、印刷動作を一定時間停止させ、記録ヘッドを静止させることで記録ヘッドの温度低下を促進し、安定した記録品位を維持する制御が行われている。
近年、インクジェット記録装置の出力画質に対して、銀塩写真に匹敵する高画質の要求が高まっている。その結果、インクジェット記録ヘッドより吐出されるインク滴の小液滴化や多ノズル化、記録高速化のための吐出周波数の向上に伴い、単位時間当たりに記録ヘッドに負荷されるエネルギーが増大の一途を辿っており、記録ヘッドでの発熱量が増大している。この記録ヘッドが一定以上の温度まで昇温すると、安全面では勿論のこと、記録ヘッドを熱膨張させてインクの吐出ノズルの位置ズレを引き起こす恐れや、画像形成において濃度むらを生じさせる恐れがあり、印刷品位の大きな低下を招く問題がある。
特に、大判インクジェット記録装置では、印字動作に伴って記録ヘッドに蓄えられる熱エネルギーの量が大きいため、記録ヘッドの温度上昇によるインク粘度の低下によって濃度むらが生じる問題が顕著である。
そこで、記録ヘッドの昇温を低減するためには、送風ファン等の冷却装置を設ける手段が考えられるが、このような冷却装置を用いる場合は、組み付け工程が増え、コストが高くなり、装置構成の大型化を招く等の問題点で実現が難しく、現在の構造で今後の高速記録やカラー記録の要求に対して対応することが困難であった。
そこで、本発明の目的は、コスト高になることなく、記録ヘッドを簡易な方法で効率的に冷却するインクジェット記録装置の制御方法及びその制御方法によって効率的に冷却が可能な記録ヘッドを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のインクジェット記録装置は、記録ヘッドの温度が所定の温度以上に達した時に、給紙及び排紙時の非印字時や印字動作を一時中断する印字動作中断時に、記録ヘッドにインク滴を吐出する記録信号が供給されていない状態で、キャリッジを強制的に走査させることで、効率的に記録ヘッドを冷却することを特徴とする。
本発明は、記録ヘッドの検知温度が第1の閾値を超えている場合、記録信号が記録ヘッドに供給されることなく、キャリッジを走査させて記録ヘッドを冷却し、記録ヘッドの検知温度が前記第1の閾値より低くなった時、印字を開始することを特徴とする。又、キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却するタイミングは、前記記録媒体の給紙時及び排紙時の何れか何れか、又は両方の動作時であることを特徴とする。このような制御により、記録ヘッドを効率的に冷却できる。
又、本発明は、記録ヘッドの検知温度が第2の閾値を超えた場合、印字動作を中断して前記記録信号が前記記録ヘッドに供給されることなく、前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却し、前記記録ヘッドの検知温度が前記第2の閾値より低くなった時、印字を再開することを特徴とする。このような制御により、上記と同様の効果が得られる。
又、本発明はこれら上記の制御を組み合わせると、更に効果的に記録ヘッドを冷却できる。
又、本発明において、キャリッジの走査速度は、印字動作時のキャリッジの走査速度よりも速いことを特徴とする。又、キャリッジが印刷動作時よりも速い走査速度で走査が可能となるような十分な助走区間を得られるように、記録ヘッドの冷却制御時のキャリッジ走査距離は、印刷動作時のキャリッジ走査距離以上であることを特徴とする。このような制御により、より効果的に記録ヘッドを冷却できる。
又、本発明によれば、記録ヘッド内部にキャリッジ走査に伴って主走査方向に空気流が生じる空気流通路を設けた。このような構成により、本発明の制御方法によって効率的に記録ヘッドを冷却する効果が増大する。
又、空気流通路を記録ヘッドの主走査方向に沿って記録ヘッドの側面から対向するもう一方の側面へと記録ヘッド内部に貫通形成し、空気流通路の開口面積が開口部に比べ、記録ヘッド内部で小さくした。このような構成により、本発明の制御方法によって効率的に記録ヘッドを冷却する効果が更に増大する。
<実施の形態1>
図1(a)〜(c)は本実施の形態によって記録ヘッドを冷却する制御方法のフローチャートである。
先ず、図1(a)に示された制御方法の例について説明する。
インクジェット記録装置によって印字を開始する前に、それまでの印字動作によって記録ヘッドに蓄積されて残留した熱や外部環境によって、記録ヘッドで検知される温度が第1の閾値の温度以上であれば、記録媒体の給紙動作の前に、予め記録ヘッドに記録信号が供給されていない状態でキャリッジを走査させて、記録ヘッドを冷却する制御が実行される。この冷却制御により記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度より低くなった時、記録媒体の給紙が開始され、印字動作が実行される。このような制御方法によって、印字開始時に予め記録ヘッドを冷却して安定な印字動作を行うことができる。
一方、印字を開始する前に記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度に達していなければ、キャリッジ走査によって記録ヘッドを冷却する制御は行われず、記録ヘッドは静止した状態で記録媒体が給紙され、印字動作が実行される。
次に、図1(b)に示された制御方法の例について説明する。
図1(a)に示された例と同様に、インクジェット記録装置によって印字を開始する前に、記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度以上であれば、記録媒体の給紙動作の前に、予め記録ヘッドに記録信号が供給されていない状態でキャリッジを走査させて、記録ヘッドを冷却する制御が実行される。但し、図1(a)に示された例と違い、記録ヘッドを冷却するために、キャリッジを走査する回数を予め所定の回数に設定しておき、所定回数のキャリッジ走査が終わった直後に記録媒体が給紙され、印字動作が実行される。このような制御にすることで、図1(a)に示された例に比べて、早い段階で印字を開始することができる。
一方、印字を開始する前に記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度に達していなければ、キャリッジ走査によって記録ヘッドを冷却する制御は行われず、記録ヘッドは静止した状態で記録媒体が給紙され、印字動作が実行される。
次に、図1(c)に示された制御方法の例について説明する。
インクジェット記録装置によって印字を開始する前に、記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度以上であれば、記録媒体の給紙時に、記録ヘッドに記録信号が供給されていない状態でキャリッジを所定の回数分だけ走査させて、記録ヘッドを冷却する制御が実行される。このように、給紙時を積極的に有効利用して記録ヘッドを冷却することで、図1(b)に示された制御例よりも更に早い段階で印字を開始することができる。
一方、印字を開始する前に記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度に達していなければ、キャリッジ走査によって記録ヘッドを冷却する制御は行われず、記録ヘッドは静止した状態で記録媒体が給紙され、印字動作が実行される。
尚、本実施の形態による記録ヘッドを冷却する制御方法において、キャリッジの走査速度を印字動作時の走査速度よりも速くすると、より効率的に記録ヘッドを冷却することができる。更に、本実施の形態に係る記録ヘッドを冷却する制御において、キャリッジが印字動作時よりも速い走査速度で走査が可能となるような十分な助走区間を得られるように、記録ヘッドの冷却制御時のキャリッジ走査距離は、印字動作時のキャリッジ走査距離以上であると好適である。
<実施の形態2>
図2は本実施の形態によって記録ヘッドを冷却する制御のフローチャートである。
インクジェット記録装置において、印字動作に伴って記録ヘッドで検知される温度が上昇し、第2の閾値の温度以上に達した場合、記録ヘッドの印字動作を一時中断し、キャリッジを走査させて記録ヘッドを冷却する制御が実行される。この冷却制御によって記録ヘッドの検知温度が第2の閾値よりも低くなった時再び印字が行われ、1ページ分の印字が終了する。この時、次ページ分の印刷データがあれば、再び印字が開始されるが、次ページ分の印刷データが無ければ印字動作を終了する。
このように、印字動作に伴って記録ヘッドが所定の温度以上に昇温した場合、記録ヘッドが印字動作を中断して静止待機モードに入り、記録ヘッドの温度低下を待機する従来の冷却制御よりも、前述したインクジェット記録装置の制御方法によって、記録ヘッドが印字動作に伴う昇温によって静止待機している時間を有効利用して、記録ヘッドに記録信号が供給されていない状態でキャリッジを走査させることで、記録ヘッドの放熱効率を高め、効果的に冷却することができる。
尚、実施の形態1と同様に、本実施の形態による記録ヘッドを冷却する制御方法において、キャリッジの走査速度を印字動作時の走査速度よりも速くすると、より効率的に記録ヘッドを冷却することができる。更に、本実施の形態の記録ヘッドを冷却する制御においても、キャリッジが印字動作時よりも速い走査速度で走査が可能となるような十分な助走区間を得られるように、記録ヘッドの冷却制御時のキャリッジ走査距離は、印字動作時のキャリッジ走査距離以上であると好適である。
<実施の形態3>
本発明による記録ヘッドを冷却する制御方法は、実施の形態1と実施野形態2を組み合わせた制御方法であっても良く、その制御方法のフローチャートを図3に示す。
インクジェット記録装置によって印字を開始する前に、それまでの印字動作によって記録ヘッドに蓄積されて残留した熱や外部環境によって、記録ヘッドで検知される温度が第1の閾値の温度以上であれば、記録媒体の給紙時に記録ヘッドに記録信号が供給されていない状態でキャリッジを所定の回数分だけ走査させて、記録ヘッドを冷却する制御が実行され、印字動作に移る。
一方、印字を開始する前に記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度に達していなければ、キャリッジ走査によって記録ヘッドを冷却する制御は行われず、記録ヘッドは静止した状態で記録媒体が給紙され、印字動作が実行される。
その後、印字動作に伴って記録ヘッドの検知温度が上昇し、第2の閾値の温度以上に達した場合、記録ヘッドの印字動作を一時中断し、キャリッジを走査させて記録ヘッドを冷却する制御が実行される。
この冷却制御によって記録ヘッドの検知温度が第2の閾値よりも低くなった時、再び印字が行われ、1ページ分の印字が終了する。この時、次ページ分の印刷データがあれば、記録媒体の給紙動作の前に、再び、記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度以上か未満かの判定がなされ、それ以後の制御は前述と同様の制御が繰り返し実行される。一方、次ページ分の印刷データが無い場合は、印字動作を終了する。
このように、印字を開始するまでに、記録ヘッドの検知温度が第1の閾値の温度以上である場合、記録媒体の給紙時を利用して、記録ヘッドに記録信号が供給されない状態でキャリッジを走査させて記録ヘッドを冷却し、更に印字動作に伴って記録ヘッドの検知温度が第2の閾値の温度以上に達した時に、記録ヘッドが印字動作を中断している時間を有効利用して、記録信号が供給されていない状態でキャリッジを走査させて、記録ヘッドを効率良く冷却することで、一連の印字動作において、従来と比べて印字動作を継続して行える時間が長くなり、結果的に印字を終えるまでの時間が短縮されることになる。
尚、実施の形態1,2と同様に、本実施の形態による記録ヘッドを冷却する制御方法においても、キャリッジの走査速度を印字動作時の走査速度よりも速くすると、より効率的に記録ヘッドを冷却することができる。又、本実施の形態の記録ヘッドを冷却する制御においても、キャリッジが印刷動作時よりも速い走査速度で走査が可能となるような十分な助走区間を得られるように、記録ヘッドの冷却制御時のキャリッジ走査距離は、印刷動作時のキャリッジ走査距離以上であると好適である。
<実施の形態4>
以下に、本発明による記録ヘッドの冷却制御によって効果的に冷却できる記録ヘッドの構成例及びそれを用いることができるインクジェット記録装置の例を挙げる。
図4は本実施の形態に係る記録ヘッドを用いることが可能なインクジェット記録装置100の一例を示す概略斜視図である。
インクジェット記録装置100におけるキャリッジ101は、平行に延びた2本の案内軸102,103によって矢印Aの主走査方向に沿って往復動作を行う。キャリッジ101には、記録ヘッド2001が搭載され、後述するように、3つのインクタンクを収容し、それぞれのインクタンクより導入されたインクをインク吐出口から吐出させる構成となっている。記録媒体104は給紙口105より挿入され、送りローラ106によって搬送方向が反転され、キャリッジ101の動作範囲の下部に搬送される。記録ヘッド2001は主走査方向に移動しつつ、プラテン107により支持された記録媒体106の記録領域にインク滴を吐出する。このような記録ヘッド2001の記録動作と記録媒体106の所定量の副走査方向(座標軸Y方向)への搬送とを繰り返すことによって、記録媒体106上に順次画像が形成されていく。
図5は本実施の形態の記録ヘッド2001の一例を示す概略斜視図である。
図5中の座標軸X,Y,Zは前述の図4中の座標軸X,Y,Zと対応している。図6は図5に示された記録ヘッド2001を上下逆さにして分解した斜視図である。又、図7(a)は図5に示された記録ヘッドの側面図を示しており、図7(b)は(a)のB−B断面図を示している。
本実施の形態の記録ヘッド2001は、図5に示すように、3つのインクタンクを収容し、それぞれのインクタンクから導入したインクを記録素子基板上に形成されたインク吐出口より吐出する構成となっている。記録ヘッド2001において、インク供給部2002に異なる種類のインクを収容する3つのインクタンクが装着される。
2003は入力端子部であり、キャリッジ101に電気的に接続されて、キャリッジ101から記録ヘッド2001へ記録信号を入力する。これらインク供給部2002と入力端子部2003等によって記録ヘッド本体部2004が構成されている。2009はインク吐出部であり、インク供給部と反対側に設けられている。このインク吐出部2009には、インク滴を吐出するためのインク吐出口2010A,2011A及び2012Aを有する記録素子基板2010,2011,2012が備えられている。インク供給部2002には、異なるインクタンクを収容する3つのインクタンクを装着可能なインクタンク収容部2005A,2005B,2005Cが設けられており、それらはキャリッジの主走査方向に沿って配列されている。
インクタンク収容部2005A,2005B,2005Cとインク吐出部2009の間には、座標軸Xに沿って形成された2つの側壁部2002Aと2002Bによって、開口部2006Aからもう一方の対向側にある開口部2006Bへと貫通する空気流通路2015が、座標軸Xに沿って形成されている。本実施の形態において、この空気流通路は、図7(b)に示すように、開口部2006A及び2006Bに対し、流路中央付近で開口面積が小さくなるように形成されている。
図6に示すように、インク吐出部2009において、支持部材2007は本体部2004に接合され、記録素子基板2010,2011,2012を支持する部材であり、インク供給路2008A,2008B,2008Cに連通する連通路2014A,2014B,2014Cが形成されている。
一方、支持部材2007の上面には、インク滴を吐出するための複数のインク吐出口2010A,2011A,2012Aが列状に形成された記録素子基板2010,2011,2012が接着される。記録素子基板2010,2011,2012において、インクジェット記録装置100からの記録データに基づいて、発熱抵抗素子に記録信号が供給され、その発熱抵抗素子からの熱エネルギーによってインクを加熱して膜沸騰現象を起こし、膜沸騰による気泡の生成に伴って、インク吐出口2010A,2011A,2012Aよりインク滴を吐出する。2010P,2011P,2012Pは、プリント配線基板であり、入力端子部2003からの記録信号群を記録素子基板2010,2011,2012にそれぞれ供給する。2013は支持部材2007の上面に配置されたフレーム部材であり、記録素子基板2010,2011,2012と共に、プリント配線基板2010P,2011P,2012Pの位置決めをする役割を担う。尚、支持部材2007の素材には、例えば、アルミナ、炭化珪素等を用いることができる。
このように構成された記録ヘッド2001は、図4に示すようにキャリッジ101上に搭載され、キャリッジ101と共に座標軸Xに沿う主走査方向に移動しながら、記録信号に基づいてインク滴を吐出する。その際、発熱抵抗素子からの熱エネルギーによって昇温状態にある記録ヘッド2001を、前述の実施の形態1,2又は3に示したようなインクジェット記録装置の制御方法に基づいて、記録媒体の給紙時や印字に伴う記録ヘッド2001の昇温によって印字動作を中断している時に、キャリッジ101を強制的に走査させると、開口部2006A又は2006Bより主走査方向に貫通した空気流通路2015内に空気が浸入して相対移動することになり、その主走査方向の空気流は空気流通路2015内に露出する支持部材2007の面に当たる。
一方、支持部材2007は発熱抵抗素子を有する記録素子基板2010,2011,2012を支持するため、その記録素子基板2010,2011,2012に発生した熱は支持部材2007に伝達される。そして、キャリッジ走査によって、支持部材に空気流を衝突させることで、空気流通路2015内に浸入した空気が支持部材表面より熱を奪い去り、温まった空気が空気流路2015の開口部2006A又は2006Bより記録ヘッド2001の外部へ排出され、結果的に記録ヘッド2001が冷却され、昇温が抑制されることになる。
更に、図7(b)に示すように、空気流通路2015内の流路中央付近は流路幅が空気流通路2015の開口部2006A及び2006Bに比べて開口面積が小さくなっている場合には、空気流通路2015内を移動する空気流速が中央付近で加速するため、記録ヘッド2001の放熱効率がより一層促進される。尚、本実施の形態では、空気流通路2015の中央付近で流路幅が狭くなっていると述べたが、本発明はこの形態に限られるものではなく、支持部材2007に衝突する空気が熱を奪い去り、記録ヘッド2001をキャリッジ走査によって効果的に冷却できる構成であれば良い。
このように、印字動作に伴って記録ヘッド2001が所定の温度以上に昇温した場合、記録ヘッド2001が印字動作を中断して静止待機モードに入り、記録ヘッド2001の温度低下を待機する従来の冷却制御よりも、記録媒体の給紙時や、印字動作に伴って記録ヘッドが昇温して静止待機している時に、記録ヘッド2001に記録信号が供給されていない状態でキャリッジ101を走査させることで、記録ヘッド2001の空気流通路2015内に生じる空気流を利用して放熱効率を高め、記録ヘッド2001をより効果的に冷却することができる。
本発明は、実施の形態で説明したインクジェット記録装置本体に装着されることで装置本体と電気的に接続され、装置本体からのインク供給が可能になる交換自在の記録ヘッドに限定されるものではなく、装置本体に固定された記録ヘッド、或は記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドに対しても極めて有効である。
又、本発明の実施形態では、インクを液体として説明しているが、液体の他に室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、使用記録信号付与時にインクが液状を成すものであれば良い。更に加えて、本発明はキャリッジに搭載される記録ヘッドが3色インクタンクを収容するタイプに限定されず、単色インクの他、記録色や濃度を異にする複数のインクタンクを収容する記録ヘッドに対しても有効である。
更に、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理端末機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、更には、送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であっても良い。
本発明は、熱エネルギーを利用してインクに気泡を生成させ、その気泡の生成に伴ってインクを吐出し、記録媒体上に記録を行うインクジェット記録装置の制御方法及び記録ヘッドに対して利用可能である。
本発明の実施の形態1に係る記録ヘッドを冷却する制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る記録ヘッドを冷却する制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る記録ヘッドを冷却する制御方法を示すフローチャートである。 本発明に係る記録ヘッドを使用可能なインクジェット記録装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態4に係る記録ヘッド要部の斜視図である。 図5の記録ヘッドを上下逆さにした分解斜視図である。 (a)は図5に示す記録ヘッド要部の側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
符号の説明
100 インクジェット記録装置
101 キャリッジ
102,103 案内軸
104 記録媒体
105 給紙口
106 送りローラ
107 プラテン
2001 記録ヘッド
2002 インク供給部
2002A,2002B 側壁部
2003 入力端子部
2004 本体部
2005A〜2005C インクタンク収容部
2006A,2006B 開口部
2007 支持部材
2008A〜2008C インク供給路
2009 インク吐出部
2010〜2012 記録素子基板
2010A〜2012A インク吐出口
2010P〜2012P プリント配線基板
2013 フレーム部材
2014A〜2014C 連通路
2015 空気流通路

Claims (11)

  1. キャリッジに搭載された記録ヘッドの温度を検知する手段を有し、前記記録ヘッドが記録信号を受けて、記録媒体の対向位置で移動させて記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドの検知温度が第1の閾値を超えている場合、前記記録信号が前記記録ヘッドに供給されることなく、前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却し、前記記録ヘッドの検知温度が前記第1の閾値より低くなった時、印字を開始することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
  2. 前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却するタイミングは、前記記録媒体の給紙時及び排紙時の何れか、又は両方の動作時であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置の制御方法。
  3. キャリッジに搭載された記録ヘッドの温度を検知する手段を有し、前記記録ヘッドが記録信号を受けて、記録媒体の対向位置で移動させて記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、
    印字動作中に前記記録ヘッドの検知温度が第2の閾値を超えた場合、印字動作を中断して、前記記録信号が前記記録ヘッドに供給されることなく、前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却し、前記記録ヘッドの検知温度が前記第2の閾値より低くなった時、印字を再開することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
  4. キャリッジに搭載された記録ヘッドの温度を検知する手段を有し、前記記録ヘッドが記録信号を受けて、記録媒体の対向位置で移動させて記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドの検知温度が第1の閾値を超えている場合、前記記録信号が前記記録ヘッドに供給されることなく、前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却し、前記記録ヘッドの検知温度が前記第1の閾値より低くなった時に印字が開始され、印字動作中に前記記録ヘッドの検知温度が第2の閾値を超えた場合、印字動作を中断して、前記記録信号が前記記録ヘッドに供給されることなく、前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却し、前記記録ヘッドの検知温度が前記第2の閾値より低くなった時、印字が再開されることを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
  5. 前記記録ヘッドの検知温度が前記第1の閾値を超えている場合に前記キャリッジを走査させて前記記録ヘッドを冷却するタイミングは、前記記録媒体の給紙時及び排紙時の何れか、又は両方の動作時であることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置の制御方法。
  6. 前記キャリッジの走査速度は、印字動作時のキャリッジの走査速度よりも速いことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のインクジェット記録装置の制御方法。
  7. 前記キャリッジの走査距離は、印字動作時のキャリッジの走査距離以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のインクジェット記録装置の制御方法。
  8. 前記キャリッジの走査速度は、印字動作時の前記キャリッジの前記走査速度よりも速く、且つ、前記キャリッジの走査距離は、印字動作時の前記キャリッジの前記走査距離以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のインクジェット記録装置の制御方法。
  9. インクに熱エネルギーを与えるための複数の発熱抵抗素子が備えられた記録素子基板を支持する支持部材が具備され、前記支持部材を記録ヘッドの外部に露出させたことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のインクジェット記録装置の制御方法に好適な記録ヘッド。
  10. 前記記録ヘッド内部には、キャリッジ走査に伴って主走査方向に空気流が生じる空気流通路が形成されていることを特徴とする請求項9記載の記録ヘッド。
  11. 前記空気流通路は、前記記録ヘッドの主走査方向に沿って記録ヘッドの側面から対向するもう一方の側面へと記録ヘッド内部に貫通形成されており、空気流通路の開口面積が開口部に比べ、記録ヘッド内部で小さくなっていることを特徴とする請求項10記載の記録ヘッド。
JP2003432104A 2003-12-26 2003-12-26 インクジェット記録装置の制御方法及び記録ヘッド Withdrawn JP2005186500A (ja)

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US9061502B2 (en) 2013-03-28 2015-06-23 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus

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