JP2014213460A - 記録ヘッドおよび記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力を用いることなく、記録ヘッドの十分な冷却効果を得ることで、記録時の記録ヘッドの温度変化を少なくし、高画質の記録を行うことができる記録ヘッドおよび記録装置を提供すること。【解決手段】ヒーターボードがインクと熱交換を行う部分を増大させて、効率よく放熱させることで記録ヘッドの温度変化を少なくする。【選択図】図5
Description
本発明は加熱素子を用いてインク滴を吐出することで記録を行なう記録ヘッドおよびそれを用いた記録装置に関する。
熱等のエネルギをインクに与えることで、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって吐出口からインクを吐出して記録媒体上に付着させることで記録を行うインクジェット記録方法が知られている。このような記録装置によれば、品位の高い画像を高速、低騒音で記録することができるとともに、この記録に用いられる記録ヘッドでは、インクを吐出するための吐出口を高密度に配置することができる。そのためインクジェット記録方式を採用する記録方法は、小型の装置で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得ることができる等の多くの優れた点を有している。そのためインクジェット記録方法は近年、記録装置、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムにまで利用されるようになってきている。
上記したインクジェット方式の記録装置では、ヒーター等の加熱素子に、記録情報に対応した駆動信号を印加することによって加熱素子に熱エネルギを発生させ、インク内に気泡を形成することでインクを吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。このようなインクジェット記録装置では、インク吐出時のヒーター等の熱変換体の熱エネルギの一部は、インク滴の吐出によって排出される。しかし、残ったエネルギが記録ヘッドに徐々に蓄熱して記録ヘッドの温度が上昇し、これによってインクが温められてインクの粘度が下がる。記録を継続するに伴って記録ヘッドの温度が著しく変化すると、記録初期で記録ヘッドの温度が上がっていない時の記録状態と、後半の記録ヘッドの温度が上昇してからの記録状態とが変わってしまい、記録品位が低下することがあった。
従来においては、上記のような問題を解決するために、記録ヘッドの昇温による記録速度の低下などのスローダウンシーケンスや、冷却ファンによる強制空冷等の手段によって記録ヘッドの温度が一定の上限値を超えないように対応してきた。
しかしながら、従来技術では、記録速度の低下による記録物の生産性の低下や、冷却ファンを駆動するための電力消費が必要であるほか、空気の伝熱特性等から、その効果は十分なものではなかった。
よって本発明は、電力を用いることなく、記録ヘッドの十分な冷却効果を得ることで、記録時の記録ヘッドの温度変化を少なくし、高画質の記録を行うことができる記録ヘッドおよび記録装置を提供することを目的とする。
そのため本発明の記録ヘッドは、吐出口からインクを吐出させるためのエネルギを発生する加熱素子と、該加熱素子を備えた基板と、外部から供給されたインクを前記吐出口へと導く流路と、を備えた記録ヘッドにおいて、前記流路は、前記加熱素子が設けられた前記基板の面によって形成された前記流路の一部と、前記加熱素子が設けられていない前記基板の面によって形成された前記流路の一部と、によって形成されていることを特徴とする。
本発明によれば記録ヘッドは、吐出エネルギによって発生する熱を、インクによって効率よく放熱することで、局所的な熱集中を分散させ、記録ヘッドの温度変化を少なくして、高画質の記録を行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用可能な記録装置を模式的に示した正面図である。記録装置101は、この記録装置101に画像情報を送るホストPC(パソコン)12に接続されている。記録装置101には、4つ(4本)の記録ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体(ここではロ−ル紙)Pの搬送方向(矢印A方向)に並んで配置されている。4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、図1の紙面に直交する方向(矢印A方向に直交する方向)に延びている。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの長さは、記録装置101で記録できる記録媒体のうち最大の幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長い。また、これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、画像形成中は固定されて動かない(不動状態である)。なお、上記のような記録装置として、高速で多数枚の名刺を作製する名刺記録装置等が挙げられる。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用可能な記録装置を模式的に示した正面図である。記録装置101は、この記録装置101に画像情報を送るホストPC(パソコン)12に接続されている。記録装置101には、4つ(4本)の記録ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体(ここではロ−ル紙)Pの搬送方向(矢印A方向)に並んで配置されている。4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、図1の紙面に直交する方向(矢印A方向に直交する方向)に延びている。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの長さは、記録装置101で記録できる記録媒体のうち最大の幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長い。また、これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、画像形成中は固定されて動かない(不動状態である)。なお、上記のような記録装置として、高速で多数枚の名刺を作製する名刺記録装置等が挙げられる。
4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yから安定してインクを吐出できるように、記録装置101には回復ユニット40が組み込まれている。この回復ユニット40を用いて4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yを回復させることにより、4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからのインク吐出状態は初期のインク吐出状態に回復する。回復ユニット40には、回復動作のときに4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの各インク吐出口が形成されたインク吐出口形成面(フェイス面)22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するキャッピング機構50が備えられている。キャッピング機構50は各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに独立して設けられており、図1の例では6色分(即ち、6つのキャッピング機構50)が示されているが、このうち2色分は記録ヘッド追加時の予備的な機構である。キャッピング機構50は、周知のブレード、インク除去部材、ブレード保持部材、キャップ等から構成されている。
ロ−ル紙Pはロール紙供給ユニット24から供給され、記録装置101に組み込まれた搬送機構26によって矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、ロ−ル紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。ロ−ル紙Pに画像を形成する際には、搬送中のロ−ル紙Pの記録開始位置がブラックの記録ヘッド22Kの下に到達した後に、記録データ(画像情報)に基づいて記録ヘッド22Kからブラックインクを選択的に吐出する。同様に記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yの順に、各色のインクを吐出してカラー画像をロ−ル紙Pに形成する。記録装置101には、上記の部品・部材の他、各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに供給されるインクを貯めておくメインタンク28K、28C、28M、28Yが備えられている。更に記録装置101には、記録ヘッド22K、22C、22M、22Yにインクを供給したり回復動作をしたりするための各種ポンプ(図3等参照)などが備えられている。
図2は、本発明を適用可能な記録装置の電気的な系統を示すブロック図である。ホストPC12から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、記録装置101の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して描画する。記録前の動作処理では、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャッピング機構50から離して記録位置に移動させる。
続いて、出力ポート114、モータ駆動部116を介してロ−ル紙Pを繰り出すロールモータ(図示せず)、及び低速度でロ−ル紙Pを搬送する搬送モータ120等を駆動してロ−ル紙Pを記録位置(画像形成位置)に搬送する。一定速度で搬送されるロ−ル紙Pにインクを吐出し始めるタイミング(記録タイミング)を決定するための先端検知センサ(図示せず)でロ−ル紙Pの先端位置を検出する。その後、ロ−ル紙Pの搬送に同期して、CPU100はイメージメモリ106から対応する色の記録データを順次に読み出し、この読み出したデータを各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに記録ヘッド制御回路112経由して(介して)転送する。
CPU100の動作は、プログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、制御フローに対応する処理プログラム及びテーブルなどが記憶されている。また、作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yのクリーニングや回復動作時に、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動し、インクの加圧、吸引等の制御を行う。
図3は、記録装置101に組み込まれたインク流路を示す模式図である。なお、図3では記録ヘッド22Kにインクを供給する流路及び、ノズルからインクを吸引し排出する流路を示しているが、他の記録ヘッド22C、22M、22Yについても同じ構成の流路が備えられている。
インクを供給する流路は、インクタンク30が記録ヘッド22Kと高低差を設けて設置されており、これにより記録ヘッド内に負圧を発生させている。回復動作が実行されるに当たっては、供給弁31を閉じた上で大気開放弁32を一時的に開き、その後再び大気開放弁32を閉じる。これにより記録ヘッド内は大気圧と等しい圧力となる。次に供給弁31、大気解放弁32を閉塞したままインク滴の吐出を行う。これによりノズル内の泡や増粘インクを排出する。このとき記録ヘッド内のインク体積が減少するが、ノズル内の気液界面はメニスカスにより保持されるため、記録ヘッド内の圧力は徐々に減少する。記録ヘッド内の圧力の制御は圧力センサを設けて検出してもよいが、記録ヘッド内のインクと空気の量を一定として、吐出する液滴の発数で制御してもよい。
記録ヘッド内の液室にインクの液面を検出する液面センサ33を設置する。記録ヘッドに接続したポンプを駆動することにより記録ヘッド内にインクを流入させ、液面センサ33間の導通を監視することにより記録ヘッド内のインク量を調整する。
図4(a)、(b)は、記録装置101に組み込まれた記録ヘッドのチップ部を示した図である。図4(a)は、チップ部の断面図であり、図4(b)は加熱素子(記録素子)2から発生した熱がチップ部内に伝わる様子を示した模式図である。図4(b)における実線の矢印は、インクの流れを示し、点線の矢印は、熱の移動を示している。天板5中に形成されたインク共通液室3から流入したインクは、複数のインク流路に流入する。そして、加熱素子2にエネルギを加えてインクを膜沸騰させることで、インク滴7を吐出する。その際に、加熱素子2で発生した熱エネルギは、ヒーターボード(記録素子基板)1および天板5に拡散する。
図5(a)、(b)は、本発明により提案された記録ヘッドの一例を示した図である。図5(a)は、記録ヘッドの断面図であり、図5(b)は加熱素子から発生した熱が記録ヘッド内に伝わる様子を示した模式図である。図5(b)における実線の矢印は、インクの流れを示し、点線の矢印は、熱の移動を示している。
本実施形態の特徴的な構成として、本実施形態の記録ヘッドは、ヒーターボード1のインク共通液室3が設けられている側と反対の側に、インク流路となるチップ背面空間9が設けられている。インクはインク流入部13から流入し、チップ背面空間9でヒーターボード1とインクの熱交換を行い、共通流路12を通って、天板5中に形成されたインク共通液室3から複数の吐出口へと導かれる。そして、加熱素子2にエネルギを加えてインクを膜沸騰させることで、吐出口からインク液滴7を吐出する。その際に、加熱素子2で発生した熱エネルギは、図5(b)のように、ヒーターボード1および天板5に拡散する。拡散した熱は、天板5中に形成されたインク共通液室3と接する部分においてインクとの熱交換を行う。さらに、ヒーターボード1の吐出背面に伝わった熱は、ヒーターボード1の背面に設けられたインクと接する熱を伝達し易い熱交換部材10で、インクとの熱交換を行う。熱交換によってインクに与えられた熱エネルギは、流路を形成する外部構成部材11に伝わり徐々に外部へと放出される。
このように、加熱素子2から発生した熱は、ヒーターボード1を介してチップ背面空間9でインクと熱交換が行われたり、天板5を介してインク共通液室3でインクと熱交換が行われたりすることで熱の拡散が行われる。そして、インクを介してチップ外部構成部材11から放熱されることで、熱エネルギは記録ヘッドに蓄熱されることなく、記録ヘッドの温度上昇を防ぐ。
図6(a)、(b)は、ヒーターボード1の背面に設けられた、インクと熱交換を行うためのチップ背面空間9を示した図である。本発明において、チップ背面空間9は(a)のプール型としているが、熱交換が効率よく行なわれるのであれば、(b)のような流路を形成した構成やその他の構成としてもよい。
図7(a)、(b)に、本発明の実施形態を示す。ヘッド内の最高到達温度が100℃以上の高温状態となると、インク内に気泡が発生してHB上での発泡を阻害する。そこで本発明は、HBおよびヘッドを構成する部材の熱集中による高温状態になることによる特性不安定要因や、部材の変形、破損、吐出および画像信頼性の劣化を抑制するために、伝熱公式(フーリエの法則)に基づいて面積を決定する。発熱体から発生した熱量Qが、伝熱材Aを伝わってインク流路に流れ込むとする。その際に、伝熱材Aとインクの境目で温度ギャップΔTが発生する。この温度ギャップΔTが大きいと、ヒーターボード上での局所的な熱集中が大きくなる。温度ギャップΔTを小さくするためには、伝熱公式から考慮すると伝熱材Aの面積を大きくする方法が有効であると考えられる。例えば、伝熱材の面積をAから2倍の2Aにしたとする。それにより発熱体から発生した熱量Qが伝熱材2Aを伝わってインク流路に流れ込むため、伝熱材の単位面積当たりの局所的な温度ギャップが半分のΔ1/2Tとなる。
本実施形態の場合は、4kHz全吐駆動時に、ヘッド内の最高到達温度を100℃以下にして、上記不具合を防止するとともに、インク内気泡発生を防止する条件として、A=1×80mm以上の液接触面積を設けた。さらに、8kHz全吐を仕様とする場合は、Aを2倍とする2×80mmを設けることによって、同じく最高到達温度を100℃以下にすることが出来た。なお、本発明ではチップとインク流路の密閉性を保つため、接触部に熱伝導性の良い熱交換部材を設けているが、本発明はそれに限定されるものではない。
このように、ヒーターボードとインクで熱交換を行う部分を増大させて、効率よく放熱させることで記録ヘッドの温度変化を少なくし、高画質の記録を行うことができる記録ヘッドおよび記録装置を実現することができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図8は、本実施形態の記録ヘッドの断面図であり、加熱素子2から発生した熱が記録ヘッド内に伝わる様子を示した模式図である。本実施形態では、第1の実施形態のチップ外部構成部分11を熱伝導率が低い材質(断熱材)にしている。チップ外部構成部材11を熱伝導率が低い部材を用いることで、加熱素子2で発生した熱は記録ヘッド外部に放熱されない。よって、チップ部の熱収支を、冷たいインクが流入する温度TAとインク滴として外部にインクが熱を排出する温度TBで表すことが出来る。よって、記録ヘッドの温度変化ΔTは、TB−TAで表すことができる。
図9(a)は、本実施形態における記録ヘッドの温度上昇に関わる物理パラメータをチップ簡略図に示した図であり、図9(b)は、インクが外部に排出する熱について示した図である。記録ヘッドの温度上昇に関わる物理パラメータは、加熱素子2に投入されるエネルギPと、インク共通液室3から流入する熱TAとインク滴が外部に排出する熱量TBで表される。本実施形態では、チップ外部構成部分11は熱が伝熱しにくい部材を用いているため、記録ヘッド全体の温度変化ΔTはTB−TAとなる。
そこで、吐出させない時(から吐出時)の温度変化量ΔT1、連続吐出時の温度変化量ΔT2とすると、1秒間あたりに吐出によって排出される熱量は式(1)で表される。
なお、各定数はそれぞれ、駆動パワーW、1ノズルあたりの吐出量Vd、駆動周波数fop、吐出ノズル数Nを示す。ここで、連続記録による吐出を続けたとすると、ΔT1→∞となり、(式1)をさらに変形させることで式(2)が得られる。
さらに、W/(fop×N)は1ノズル当たりの投入エネルギPと置き換えることができる。さらに、吐出時の温度変化量ΔT2はヘッドの温度変化ΔTと対応するため、式(3)を得ることができる。
この式から、インクとして許容できる温度まで上昇するように投入エネルギPをコントロールして、効率よく吐出するインクによって熱を放出する。よって、結果として記録ヘッドの温度上昇を大幅に低減できるため、温度上昇による画像濃度の変化を大幅に低減することができる。
図10は、連続吐出した際の従来の記録ヘッドと本実施形態の記録ヘッドとの温度変化を示したグラフである。図中の実線のグラフは、連続吐出に伴う従来の記録ヘッドの温度変化を示し、点線のグラフは本実施形態の記録ヘッドの温度変化を示している。
従来のヘッド(実線)においては、連続吐出により熱変換体の熱エネルギの一部が記録ヘッドに蓄熱していくことで、記録ヘッドの温度が上昇し続けていることがわかる。
本実施形態の記録ヘッドは、従来の記録ヘッドよりもチップとインクの熱交換面積が広い構成となっているため、連続吐出による蓄熱が低減され、記録ヘッドの温度上昇が従来よりも抑制できていることが分かる。また、チップ外部部材11を熱伝導率が低い部材で構成されていることで、記録ヘッド内において熱の平衡状態が作り出されているため、連続吐出において、記録ヘッドの温度が上昇していくことを抑制することができる。
このように、ヒーターボードとインクで熱交換を行う部分を増大させて、効率よく放熱させることで記録ヘッドの温度変化を少なくし、高画質の記録を行うことができる記録ヘッドおよび記録装置を実現することができた。
1 ヒーターボード
2 加熱素子
3 インク共通液室
5 天板
7 インク滴
9 チップ背面空間
10 熱交換部材
11 チップ外部部材
12 共通流路
13 インク流入部
101 記録装置
2 加熱素子
3 インク共通液室
5 天板
7 インク滴
9 チップ背面空間
10 熱交換部材
11 チップ外部部材
12 共通流路
13 インク流入部
101 記録装置
Claims (5)
- 吐出口からインクを吐出させるためのエネルギを発生する記録素子と、該記録素子を備えた基板と、外部から供給されたインクを前記吐出口へと導く流路と、を備えた記録ヘッドにおいて、
前記流路は、前記記録素子が設けられた前記基板の面によって形成された前記流路の一部と、前記記録素子が設けられていない前記基板の面によって形成された前記流路の一部と、によって形成されていることを特徴とする記録ヘッド。 - 前記基板の前記記録素子が形成された面と反対の面が、前記流路の一部を形成していることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
- 前記流路の形成には断熱材が用いられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録ヘッド。
- 前記基板とインクとの間には、熱交換部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
- 請求項1から請求項4に記載のいずれかの記録ヘッドを用いて記録を行うことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013089769A JP2014213460A (ja) | 2013-04-22 | 2013-04-22 | 記録ヘッドおよび記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013089769A JP2014213460A (ja) | 2013-04-22 | 2013-04-22 | 記録ヘッドおよび記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014213460A true JP2014213460A (ja) | 2014-11-17 |
Family
ID=51939708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013089769A Pending JP2014213460A (ja) | 2013-04-22 | 2013-04-22 | 記録ヘッドおよび記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014213460A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020075356A (ja) * | 2016-02-29 | 2020-05-21 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. | ヒートシンクを含む流体推進装置 |
US11235574B2 (en) | 2016-02-29 | 2022-02-01 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Fluid propelling apparatus including a heat sink |
-
2013
- 2013-04-22 JP JP2013089769A patent/JP2014213460A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020075356A (ja) * | 2016-02-29 | 2020-05-21 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. | ヒートシンクを含む流体推進装置 |
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