JP3903089B2 - 脱気装置及び液吐出装置並びにインクジェット記録装置 - Google Patents

脱気装置及び液吐出装置並びにインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は脱気装置及び液吐出装置並びにインクジェット記録装置に係り、特にインクジェットプリンターに使用されるインクなど気体が溶存している液体から気体を取り除く液体の気泡除去技術に関する。
近年、画像やドキュメント等のデータ出力装置としてインクジェットプリンターが普及している。インクジェットプリンターは記録ヘッドの記録素子(ノズル)をデータに応じて駆動し、該ノズルからインクを吐出させて記録紙にデータが形成される。インクを吐出させる吐出手段としてノズルに連通される圧力室に圧力波を与えるPZT アクチュエータ等を用いるものや、インク室(圧力室)内のインクを加熱してバブルを発生させる熱源を用いるものなどがある。これらの吐出手段を動作させることによって加圧されたインクがノズルから吐出され、被記録媒体上へ画像などのデータが形成される。
インクジェットプリンターでは、記録ヘッド内のインクに気泡が混入すると、吐出異常の原因となる。例えば、記録素子の駆動にPZT アクチュエータ(ピエゾ圧電素子)を用いる方式では、吐出エネルギーを発生させる圧力室内に気泡が混入すると、該圧力室内のインクに対してPZT アクチュエータから与えられる圧力が低下し、所定量のインクを吐出することができないことがある。
また、インク室(圧力室)内のインクを加熱してバブルを発生させる熱源を用いる方式においても、これがインクの吐出量、吐出方向、吐出速度などに影響を及ぼし、結果として吐出性能にばらつきを生じさせることがある。
上述した吐出異常や吐出性能のばらつきは、記録する画像の品質劣化をもたらすものである。したがって、記録ヘッドに供給されるインクには溶存気体ができるだけ少ないものが好ましく、インクから溶存気体を除去するために脱気機構(装置)が用いられる。
脱気機構の一例を挙げると、インクが気体透過性の中空糸束内に通過する際に、該中空糸束の外側の空間を減圧してインクから溶存気体を取り除くように構成されている。
特許文献1に記載された樹脂供給装置では、プラスチック射出形成装置においてペレットの投入口から吐出口までの間にシャッタで区切られた第1チャンバ、第2チャンバを直列に配置し、該シャッタを制御して第1チャンバ及び第2チャンバの連通又は気密を自在にするように構成されている。
また、特許文献2に記載されたインク容器へのインク充填装置およびインク容器へのインク充填方法では、脱気したインクを貯留するインクタンクと、脱気ユニットを備えた2つの循環路とを備え、該循環路内には脱気ユニットがあり、インクに含まれる気体が所定値以下になると、流路を変更するように構成されている。
特開平8−207048号公報 特開2002−307706号公報
しかしながら、画像を印字する場合とドキュメントを印字する場合とでは、インクの消費頻度(単位時間当たりのインク消費量)が異なり、ドキュメント印字などの閑散プリント時などのローデューティでは脱気装置内にインクが滞在する時間が十分長いので十分な脱気が可能である。一方、画像印字などの連続プリント時などのハイデューティでは単位時間当たりのインク消費量が多いために脱気装置内にインクが滞在する時間が短くなり、脱気が不十分になり得る。そこで、脱気処理は連続プリント時に合わせて最適化され(例えば、脱気装置内の流路長が連続プリント時に適した長さになっている等)、閑散プリント時には最適化されていない。
上述した理由によって、ローデューティ時には必要以上のインクまで脱気してしまうことになり脱気し過ぎが懸念される。必要以上に脱気をするとインク内の溶媒が少なくなり、インクの増粘が起こり得る。
特許文献1に開示された樹脂供給装置では、シャッタは単に第1チャンバと第2チャンバとの開閉機構として機能するだけで、該シャッタの開閉によって脱気領域を可変させるようには機能しない。
また、特許文献2に記載されたインク容器へのインク充填装置およびインク容器へのインク充填方法では、循環路のインクが多いために脱気に時間がかかり、また、必要以上の脱気によるインク組成分の劣化が発生し、脱気し過ぎが懸念される。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、液滴の消費頻度に応じて液滴内の溶存気体除去を行う脱気装置及び液吐出装置並びにインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、液体の入口から流入した液体が通る供給流路及び前記供給流路と連通し排出口から排出される液体が通る戻り流路を含み、前記供給流路が折り返されて前記戻り流路と連通する構造を有する流路と、前記供給流路及び前記戻り流路が設けられる複数のチャンバに区画分けされ、前記複数のチャンバのうち始端のチャンバに前記入口及び排出口が設けられるとともに最終端のチャンバに前記供給流路が折り返されて前記戻り流路と連通する構造が設けられる脱気処理部と、前記脱気処理部の隣り合うチャンバ間に設けられ、隣り合うチャンバの供給流路同士及び戻り流路同士を連通させる貫通配管と、同一チャンバ内の供給流路と戻り流路を連通させる折り返し配管と、を備える仕切り部材と、前記貫通配管によって前記仕切り部材により区画分けされているチャンバ間の供給流路同士及び戻り流路同士を連通させて流路を延長させるか、或いは前記折り返し配管によって同一チャンバ内の供給流路及び戻り流路を連通させて流路を制限するかを選択的に切り換えて前記脱気処理部内の有効領域の流路長を可変させる流路切換手段と、前記脱気処理部の有効領域を減圧して前記流路内の液体に含まれる溶存気体を除去する減圧脱気手段と、を備えたことを特徴としている。
即ち、連通配管を選択すると隣り合うチャンバが連通配管を介して連結され、脱気処理部内の流路長を長くすることができる。一方、折り返し配管を選択すると同一チャンバ内で流路が循環される(折り返される)ので脱気処理部内の流路長を短くすることができる。言い換えると、少なくとも2つのチャンバを有し、これらの境界である仕切り部材によって連通/非連通(折り返し)状態を変えることができる。各チャンバの大きさは略同一でもよいし、異なる大きさとしてもよい。
液体には水、薬品を含んだ薬液、処理液、インクなどが含まれていてもよい。
また、流路に用いられる部材は液類を含んだ状態で外周部を減圧させると、液類に含まれている気体を流路外部へ導き出すことができる部材が適用される。
減圧脱気手段には、真空ポンプなどの減圧手段によって脱気処理部内の圧力を減圧させて、気体透過性の中空糸束などを含んだ流路から溶存気体を取り除く態様がある。
請求項2に示すように請求項1記載の発明において、前記仕切り部材は、前記流路切換手段によって前記連通配管が選択されると区画分けされたチャンバ間を連通させる連通穴を備え、前記連通穴を介して連通される複数のチャンバ内を減圧させる共通の減圧脱気手段を備えたことを特徴としている。
即ち、連通配管が選択されて複数のチャンバが連結されるときには、連通穴を介して連通された複数のチャンバを共通の減圧脱気手段を用いて減圧させることができるので、チャンバごとに減圧脱気手段を備えなくてもよい。また、上記目的を達成するために請求項3に係る発明は、液体の入口から流入した液体が通る供給流路及び前記供給流路と連通し排出口から排出される液体が通る戻り流路を含み、前記供給流路がU字状流路により折り返されて前記戻り流路と連通する構造を有する流路と、前記流路を含む脱気処理部と、前記脱気処理部に含まれる前記流路に擦動して移動する可動壁により前記脱気処理部内の有効領域の流路長を可変させる流路切換手段と、前記脱気処理部の有効領域を減圧して前記流路内の液体に含まれる溶存気体を除去する減圧脱気手段と、を備えたことを特徴としている。即ち、可動壁を移動させることによって脱気処理部の領域を可変させて該脱気領域内の流路長を可変させるように構成したので、簡単な構造で脱気領域内の流路を可変させることができ、該脱気手段の脱気能力を可変させることが可能である。
また、請求項に示すように請求項1、2又は記載の発明において、脱気する液体の使用頻度が相対的に高いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に長くなるように前記流路切換手段を制御して脱気処理部の有効領域を拡張させる一方、脱気する液体の使用頻度が相対的に低いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に短くなるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を縮小させる制御手段を備えたことを特徴としている。
即ち、脱気する液体の使用頻度が高い時には脱気処理部内の流路長を長くし、脱気する液体の使用頻度が低い時には脱気処理部内の流路長を短くすることで、脱気する液体の使用頻度に合わせて好ましい脱気処理が可能になる。言い換えると、脱気する液の使用頻度に応じて脱気装置を最適化することができる。
例えば、液滴を吐出させる吐出ヘッドに供給させる液滴を脱気する場合には、該吐出ヘッドの動作頻度に応じて脱気処理部の流路長を変えればよい。最高吐出頻度(動作デューティ略 100%)では流路長を最大に設定して単位時間当たりの脱気量を最大にし、最高吐出頻度の略1/2 (動作デューティ略50%)では該流路長を最高吐出頻度時略1/2 になるように制御する態様がある。
また、請求項に示すように請求項記載の発明において、前記排出口から排出された液体の溶存気体量を計測する溶存酸素計を備え、前記制御手段は、前記溶存酸素計により計測される値が所定の範囲になるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を可変させることを特徴としている。
また、前記目的を達成するめに請求項に係る発明は、被吐出媒体上に液滴を吐出させるノズルを具備する吐出ヘッドを備えた液吐出装置であって、前記吐出ヘッドから吐出される液を貯蔵する貯蔵部と、前記貯蔵部から前記吐出ヘッドへ液を供給する流路と、前記流路内の液に含まれる溶存気体を除去する脱気装置と、を備え、前記脱気装置は請求項1乃至のうち何れか1項に記載された脱気装置を含むことを特徴としている。
即ち、脱気された液の吐出頻度に応じて脱気装置内の脱気処理部を可変させるように構成したので、該吐出頻度に応じた好ましい状態に脱気された液を吐出ヘッドへ供給可能である。
液吐出装置には、水、薬液、処理液等の液類を、紙、フイルム、ウエハなどの被吐出媒体上に吐出口から吐出させるディスペンサ、塗布装置などを含んでもよい。また、請求項7に示すように請求項6に記載の発明は、前記吐出ヘッドの吐出デューティが相対的に高いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に長くなるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を拡張させる一方、前記吐出ヘッドの吐出デューティが相対的に低いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に短くなるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を縮小させる制御手段を備えたことを特徴としている。また、請求項8に示すように請求項7に記載の発明は、前記吐出デューティは、単位時間あたりの液体の吐出量或いは、単位時間あたりのノズルの稼動数、単位時間あたりのノズルの稼働時間、液体の流速のうち何れか1つを含むことを特徴としている。また、請求項9に示すように請求項7又は8に記載の発明は、前記排出口から排出された液体の溶存気体量を計測する溶存酸素計を備え、前記制御手段は、前記溶存酸素計により計測される値が所定の範囲になるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を可変させることを特徴としている。また、請求項10に示すように請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の発明は、前記吐出ヘッドから前記脱気装置へ液体を循環させる循環路を備え、電源オン時には、前記吐出ヘッド内の液体の溶存気体量が所定の範囲になるように前記循環路により前記吐出ヘッドから前記脱気装置へ液体を循環させて、前記脱気装置により液体に脱気処理を施すことを特徴としている。
また、前記目的を達成するめに請求項11に係る発明は、請求項6乃至10のうち何れか1項に記載の液吐出装置を備え、被記録媒体上にインク滴を吐出させて画像を形成することを特徴としている。
即ち、インクの吐出頻度(吐出デューティ)に応じて、脱気装置の脱気領域を可変させるように構成したので、ハイデューティ時にもローデューティ時にも好ましい状態に脱気されたインクを記録ヘッドへ供給することができる。また、過脱気(脱気し過ぎ)によるインク増粘やインク色素の分解などの不具合を防止することができる。
本発明によれば、液体の溶存気体を除去する脱気装置において、減圧脱気手段に含まれる脱気処理部内の管路長を可変させるように構成したので、脱気された液体の使用頻度に応じて該管路長を可変させることによって、単位時間当たりの脱気量を最適化させることができる。本脱気装置は液吐出装置やインクジェット記録装置に用いてもよい。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1は本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示したように、このインクジェット記録装置10は、インクの色ごとに設けられた複数の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター(第1のカッター)28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置される。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図1に示したとおり、ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図1中不図示,図3中符号88として記載)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。なお、ベルト33の詳細は後述する。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向 (記録紙搬送方向)と直交方向に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたフルライン型ラインヘッドで構成されている。
記録紙16の送り方向(以下、記録紙搬送方向という。)に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K,12C,12M,12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色ごとに設けられてなる印字部12によれば、記録紙搬送方向について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち1回の記録紙搬送方向への走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが記録紙搬送方向と略直交する方向に往復動作するシリアル(シャトルスキャン)型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する6色構成や6色構成にダークイエローインクを追加した7色構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンク(図2の符号60)を有し、各色のインクタンクは管路を介して各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。
また、インクタンクから印字ヘッド12K,12C,12M,12Yへのインク供給路には、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yへ供給されるインクに含まれる気泡や溶存気体を除去するために脱気装置(図2の符号62)及び該インクの溶存気体量を計測する溶存酸素計(図2の符号63)が備えられている。本インクジェット記録装置10では、該脱気装置を稼動させ、インクの気泡や溶存気体が取り除かれるので、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yには溶存気体量が所定の範囲内である脱気されたインクが供給される。
更に、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサを含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。なお、インク貯蔵/装填部14の詳細は後述する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列と、からなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yにより印字されたテストパターン(或いは実画像)を読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。また、印字検出部24には、打滴されたドットに光を照射させる光源(不図示)を備えている。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成される。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダ別に画像を集積するソーターが設けられる。なお、符号26Bはテスト印字排出部である。
印字部12に備えられた各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yはインクを吐出する複数のノズルが印字媒体送り方向と略直交する方向に印字媒体の全幅に対応する長さにわたって配列された1列以上のノズル列を有するフルラインヘッドである。
即ち、各印字ヘッド12K,12C,12M,12Yは、その印字面にインクを吐出させるノズルが二次元的にマトリクス状に配置させた構造を有し、該ノズルをマトリクス状に配置することで見かけ上のノズルピッチの高密度化を実現している。もちろん、印字ヘッドの幅方向に1列のノズル列を有する印字ヘッドでもよい。
なお、ラインヘッドには複数のヘッドからなる分割型ヘッドを適用してもよく、短尺の2次元に配列された印字ヘッドを千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、印字媒体の全幅に対応する長さとしてもよい。
本インクジェット記録装置10は、ノズルに連通された圧力室の体積を変化させることによって圧力室内のインクに吐出力を与え、この吐出力によって圧力室内のインクを吐出させる方式が適用される。
このインクの吐出力源にはピエゾ圧電素子などのアクチュエータが用いられる。該圧力室の1つの壁面(天面)を形成する振動板にアクチュエータを取り付け、該アクチュエータを駆動に応じて振動板が変形することによって圧力室の体積が変化し、この圧力室の体積変化に対応した量のインクが吐出される。
インクの吐出が行われると、圧力室に連通された共通流路を含んだ供給系から該圧力室へ新しいインクが供給される。
インクに吐出力を与えるアクチュエータはピエゾ圧電素子以外のアクチュエータを適用してもよい。
なお、インクの吐出方式は上述した方式に限定されない。インク室(圧力室に相当)内に熱源を備え、該熱源を駆動してインク室内に気泡を発生させ、その気泡発生エネルギーを用いてインク室内のインクを吐出させるサーマル方式を適用してもよい。
次に、図2を用いて、本インクジェット記録装置10が有するインク貯蔵/装填部14(インク供給系)の詳細について説明する。
図2は、インクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。
インク供給タンク60はインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インク供給タンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、不図示の補充口からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を変える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じた吐出制御を行うことが好ましい。なお、図2のインク供給タンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図2に示したように、インク供給タンク60と印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ61、インクの溶存気体を除去する脱気装置62、インク内の溶存気体量のモニタとして機能する溶存酸素計63が設けられている。また、脱気装置62には、脱気装置62内の脱気領域を減圧させるポンプ64及び、大気開放弁65が備えられている。
フィルタ61のフィルタ・メッシュサイズはノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
詳細は後述するが、脱気装置62は脱気領域を可変させることによって必要に応じて脱気量を調整する脱気量調整機能を有している。
なお、図2には示さないが、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの近傍又は印字ヘッド12K,12C,12M,12Yと一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパ効果及びリフィルを改善する機能を有する。
サブタンクにより内圧を制御する態様には、大気開放されたサブタンクと印字ヘッド12K,12C,12M,12Y内のインク室ユニットとのインク水位の差によりインク室ユニット内の内圧を制御する態様や、密閉されたサブタンクに接続されたポンプによりサブタンク及びインク室の内圧を制御する態様などがあり、何れの態様を適用してもよい。
また、インクジェット記録装置10には、ノズルの乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ66と、ノズル面の清掃手段としてのクリーニングブレード67とが設けられている。
これらキャップ66及びクリーニングブレード67を含むメンテナンスユニットは、不図示の移動機構によって印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド12K,12C,12M,12Y下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ66は、図示せぬ昇降機構によって印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに対して相対的に昇降変位される。電源OFF時や印刷待機時にキャップ66を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに密着させることにより、ノズル面(インク吐出面)をキャップ66で覆う。
印字中又は待機中において、特定のノズルの使用頻度が低くなり、ある時間以上インクが吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなってしまう。このような状態になると、アクチュエータが動作してもノズルからインクを吐出できなくなってしまう。
このような状態になる前に(アクチュエータの動作により吐出が可能な粘度の範囲内で)アクチュエータを動作させ、その劣化インク(粘度が上昇したノズル近傍のインク)を排出すべくキャップ66(インク受け)に向かって予備吐出(パージ、空吐出、つば吐き)が行われる。
また、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時には粘度上昇(固化)した劣化インクの吸い出しが行われる。劣化インクの吸出しは印字ヘッド12K,12C,12M,12Yにキャップ66を当て、吸引ポンプ68で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク69へ送液する。
上述した吸引動作は圧力室内のインク全体に対して行われるので、インク消費量が大きくなる。したがって、インクの粘度上昇が小さい場合には予備吐出を行う態様が好ましい。
クリーニングブレード67は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示せぬブレード移動機構(ワイパー)により印字ヘッド12K,12C,12M,12Yのインク吐出面(ノズル板表面)に摺動可能である。ノズル板にインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード67をノズル板に摺動させることでノズル板表面を拭き取り、ノズル板表面を清浄する。なお、該ブレード機構によりインク吐出面の汚れを清掃した際に、該ブレードによってノズル内に異物が混入することを防止するために予備吐出が行われる。
図3はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示にしたがってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。なお、図3にはモータドライバ76及びモータ88のみ示したが、システムコントローラ72は複数のモータドライバ及びモータを制御している。
また、ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字制御信号をヘッドドライバ84に供給する制御部である。プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介して印字ヘッド12K,12C,12M,12Yのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図3において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して一つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド12K,12C,12M,12Yのアクチュエータを駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
また、システムコントローラによって図2に示した脱気装置62の制御が行われる。脱気装置62から排出されるインクの溶存気体量が溶存酸素計63を用いて計測され、その計測結果はシステムコントローラ72へ送られる。システムコントローラ72では溶存酸素計63から送られてくるインクの溶存気体量を監視して、インク内の溶存気体量が常に所定量の範囲になるように脱気装置62を制御する。なお、脱気装置62の制御の詳細は後述する。
一方、システムコントローラ72ではホストコンピュータ86から送られてくる印字データに基づいて所定の期間における印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの駆動デューティ(駆動頻度)が算出される。算出された動作デューティに応じて、図2に示した脱気装置62内の脱気領域を可変させるように可変機構ドライバ90に指令を送り、可変機構ドライバ90に応じて脱気領域可変機構92が駆動される。
〔脱気装置〕
図2に示した脱気装置62について以下に詳説する。
図4は、脱気装置62の概略構成を示す構成図である。なお、図4中図2と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
脱気装置62は、図2等に示したポンプ64の減圧手段(減圧脱気手段)を用いて脱気処理が施される脱気処理部が複数に区画分けされたチャンバ100、102、104、106を備え、また、各チャンバを仕切る可動壁110、112、114を備えている。なお、符号116はチャンバの始端側(インクの入出力端)の壁である。各チャンバを仕切る可動壁及びチャンバの始端側の壁116は同一構造を有するので、以後、可動壁110、112、114及び壁116を代表して可動壁110で説明する。
各チャンバにはインクタンク60側からインクが流入する供給流路120及びインクが印字ヘッド12K,12C,12M,12Yへ流出する戻り流路122を備え、供給流路120と戻り流路122とは最終端のチャンバ106内で連通されるUターン構造を有している。なお、図4中矢印で示した方向はインクの流れる方向である。
詳細は後述するが、可動壁110は、隣り合うチャンバの供給流路どうしを連通させる貫通流路140、戻り流路どうしを連通させる貫通流路142及び、同一チャンバ内の供給流路120と戻り流路122とを連通させるU字状流路(図4には不図示、図5の符号160)を備え、供給流路120及び戻り流路122に貫通流路140及び142をつなげてインク流路を延長させるか、或いは供給流路120及び戻り流路122にU字状流路をつなげてインク流路を制限するかを切り換える流路切換手段を有している。但し、チャンバ始端側の壁116は貫通流路140、142のみを備えてもよい。
また、可動壁110には各チャンバを連通させる連通穴(図4には不図示、図5の162)を備え、チャンバ100につなげられたポンプ64及び大気開放弁65によって該連通口を介して連通されている複数のチャンバ内の圧力コントロール(減圧処理)を行うことができる。
また、脱気装置62はシステムに応じてチャンバユニット(例えば、図4の符号150)を追加して脱気処理部の有効領域を拡張させることができる。なお、チャンバ150に隣り合うチャンバとの仕切り壁になる壁には可動壁110と同一構造を有する可動壁152を備えている。
即ち、図4に示した脱気装置62は、チャンバ100、102、104、106の供給流路120及び戻り流路122は可動壁110、112、114の貫通流路140,142を介して連通され、インクタンク60からフィルタ61を介して脱気装置62へインクが送られると、チャンバ100、102、104、106内の供給流路120、戻り流路122を経由し、排出口126から脱気されたインクが脱気装置62の外部へ排出される。
脱気装置62におけるインク内の溶存気体を除去する方法は、従来技術に示した方法など公知の技術を適用可能である。例えば、脱気装置内のインク流路を気体透過性の中空糸束を含む構成とし、ポンプなどの減圧脱気手段を用いて該中空糸束から気体を導き出すようにすることができる。もちろん、これ以外の方法にも様々な方法を適用可能である。
図5及び図6は可動壁110の詳細構造を示すチャンバ100等の側面透視図である。図4にも説明したとおり、可動壁110には貫通流路140、142、U字状流路160、連通穴162を備え、更に、大気開放弁164を開放時には可動壁110を上下に稼動させる際の可動壁110の移動空間となる可動領域166内に溜まったインクを外部に排出させるドレイン168を備えている。なお、図5が平面(上面)透視図となる構造でもよい。この場合には可動壁110の移動方向は上面から見て左右方向になる。
また、チャンバ内の流路において可動壁110との境界には、チャンバ内の流路と可動壁内の流路とを連通させた際に密閉性を保つために接続部170が設けられている。接続部170にはパッキンやシール部材などを含んでいてもよいし、弁(逆止弁)構造としてもよい。
更に、可動壁110を上下方向に移動させる脱気処理部可変機構(図5には不図示、図3の符号92)を備えている。該脱気処理部可変機構はボールねじやリニアガイドといったメカ系及びモータ(アクチュエータ)、可動壁110の位置を検出するセンサ等を含んでいる。
図5は、隣り合うチャンバ(ここでは、チャンバ100及びチャンバ102)の供給流路120どうし、戻り流路122どうしを連通させた態様を例示している。
図6は、インク流路を可動壁110内でUターンさせる態様を示している。図5に示した状態から可動壁110を下方に移動させると、チャンバ100内の供給流路120及び戻り流路122がU字状流路160を介して連通され、チャンバ100の供給流路120を流れるインクは可動壁110内のU字状流路を経由してチャンバ100内の戻り流路に流れ込む。
このようにして、各チャンバ間に備えられた可動壁を移動させることによって可動壁内のインク流路の切り換えを行い、インクが通過するチャンバ数を変更することで脱気処理部の大きさ(脱気処理部内のインク流路長)を可変させることができる。
また、図5に示した、隣り合うチャンバが連結された態様では、連通口162を介して連結されたチャンバの減圧領域が連通されるので、連結されたチャンバの何れか一方に備えられたポンプ(図5の符号64)によってポンプを備えていないチャンバの減圧領域も減圧処理をすることができる。
なお、3つ以上のチャンバが接続される態様では、ポンプの能力に応じて1つのポンプによって全てのチャンバの減圧処理を行うことも可能である。
一方、図6に示した、隣り合うチャンバを連結させない態様では、連通穴162を使用せず、隣り合うチャンバの減圧領域は連通されないので、ポンプを備えたチャンバだけに減圧処理が施される。
〔脱気制御〕
次に、上述した脱気装置62における脱気制御について説明する。
インクジェット記録装置10は、単位時間当たりに印字ヘッド12K,12C,12M,12Yから吐出されるインク量に合わせて脱気装置62の脱気処理部を変更して、どのような吐出状況でも好ましい溶存気体量のインクを印字ヘッド12K,12C,12M,12Yへ供給できるように制御される。
言い換えると、吐出デューティがハイデューティの時には長い脱気処理部を形成させ、ローデューティの時には可動壁内でUターンさせて短い脱気処理部を形成させるように制御される。
例えば、画像印字等(いわゆる、ハイデューティ時)のインクの吐出頻度が高い場合には、単位時間当たりに印字ヘッド12K,12C,12M,12Yへ供給されるインク量が多くなるので、これに合わせてチャンバを多数連結させることにより脱気処理部を拡張させ、単位時間当たりに脱気可能なインク量を増やすように制御される。
一方、ドキュメント印字等(ローデューティ時)インクの吐出頻度が低い場合には、単位時間当たりのインク供給量が少なくて済むので、脱気処理部を縮小するためにチャンバを分離させるように制御が行われる。即ち、脱気装置62は印字データを先読みして可動壁110を制御して脱気処理部を可変させる。
更に、脱気装置62から印字ヘッド12K,12C,12M,12Yのインク流路には、インクの溶存気体量を計測する溶存酸素計63が備えられているので、溶存酸素計63の計測値をモニタリングし、インクの溶存気体量が所定の範囲内になるように脱気処理部を可変させる制御が行われる。
特に、電源オン時には溶存気体量がコントロールされていないインクが印字ヘッド12K,12C,12M,12Y内及びインク流路内にある。そのため、一定時間、該インクを循環路(不図示)より循環させて、溶存気体量がコントロールされているインクを印字ヘッド12K,12C,12M,12Y内及びインク流路内に供給する必要がある。好ましくは、流路上に設けられた溶存酸素計63を見ながら溶存気体量が予め決められた範囲内になるまで循環させる。
図7は、インクジェット記録装置10における脱気制御の流れを示したフローチャートである。なお、本発明の理解を容易にするために、図7では、脱気装置62にはチャンバ100及びチャンバ102の2つのチャンバを有し、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの吐出デューティがハイデューティであるか或いはローデューティであるかを判定し、これに合わせてチャンバ100のみで脱気処理を行うか、或いはチャンバ100及びチャンバ102の2つのチャンバで脱気処理を行うかを制御することとする。
印字制御が開始されると(ステップS10)、印字データのチェックが行われ、該印字データから印字ヘッド12K,12C,12M,12Yのインク吐出デューティが求められる(ステップS12)。
このときに求められた吐出デューティとこれまでの吐出デューティとを比較して(ステップS14)、吐出デューティが変更されない場合には(NO判定)、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yからインクが吐出され(ステップS16)、記録紙16に画像が形成される。
一方、ステップS14において吐出デューティが変更される場合には(YES判定)、吸引ポンプ64を停止させる(ステップS20)と共に、大気開放弁65を開放させ(ステップS22)、ステップS24に進む。
ステップS24では、吐出デューティの判定が行われ、ハイデューティである場合には(NO判定)、可動壁110は図5に示した状態にセットされる(ステップS26)。また、大気開放弁65が閉じられ(ステップS32)、吸引ポンプ64を動作させてチャンバ100及びチャンバ102内のインクに対して脱気処理が行われる(ステップS34)。
脱気されたインクは印字ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給され、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yから脱気されたインクが吐出されると(ステップS36)、該制御はステップS12に戻る。
一方、ステップS24において、吐出デューティがローデューティと判定されると(YES判定)可動壁110は図6に示した状態にセットされ(ステップS30)、ステップS32に進む。
ステップS12における印字データチェックは、画像(プリント)ごとに行ってもよいし、印字ロットごとでもよい。また、一定の時間間隔で行ってもよい。
例えば、連続画像印字はハイデューティと判定し、間欠画像印字はローデューティと判定する態様がある。
本例では、脱気処理部を可変させるパラメータである印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの吐出デューティを単位時間当たりのインクの吐出量とする態様を示したが、吐出デューティとして、単位時間当たりのノズル稼動数、単位時間当たりの吐出頻度、単位時間当たりのノズル稼動時間、インクの流速などを適用することができる。
また、記録紙16の幅やサイズ、印字される画像のサイズによって脱気装置62の脱気処理部を可変させてもよい。
図4に示すように、チャンバを3つ以上連結させる場合には、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの吐出デューティを多段階に設定し、これに応じて連結させるチャンバの数を可変させればよい。
例えば、全ノズルを使用する場合(即ち、吐出デューティ100%)には全チャンバを連結させ、全領域を脱気処理部として使用する。また、50% のノズルを使用する場合(即ち、吐出デューティ50% )では半数のチャンバを連結させ、全領域の50% の領域を脱気処理部として使用する。更に、20% のノズルを使用する場合には20% のチャンバを連結させ、全領域の20% の領域を脱気処理部とすることができる。
言い換えると、略同一長さのインク流路有するチャンバを5つ備えると、20% ごとに脱気処理部を設定でき、略同一長さのインク流路有するチャンバを10個備えると10% ごとに脱気処理部を設定することができる。なお、各チャンバが有するインク流路長は略同一でもよいし、異なる長さといてもよい。
このようにして、印字ヘッド12K,12C,12M,12Yの動作デューティに応じて脱気装置62内の脱気処理部が最適化される。
次に、本実施形態に係る脱気装置62の変形例を説明する。図8は、本変形例に係る脱気装置62の概略構成図である。なお、図8中図4と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
脱気装置62には、供給流路120及び戻り流路122と略平行にチャンバ202の始端から終端の範囲内を移動可能な可動壁200を有し、可動壁200によって脱気処理部を可変させることができるチャンバ202が備えられている。
また、脱気装置62には、可動壁200を図8の矢印方向に往復移動させる可動壁移動機構(不図示)を備えている。該可動壁移動機構はボールねじやリニアガイド等のメカ系、モータ、アクチュエータ等の電気系及び位置検出センサ等を有している。
ハイデューティ時には可動壁200をインクタンク60からのインク供給側及び印字ヘッド12K,12C,12M,12Yへのインク排出側であるチャンバ202の始端側方向(例えば、破線で示した200Aの位置)へ移動させ、ローデューティ時には可動壁200を該始端側と反対方向にある終端側方向(例えば、破線で示した200Bの位置)へ移動させるように制御が行われる。
即ち、可動壁200をチャンバ202の始端側へ移動させると、脱気処理部を拡張させることができるので、単位時間当たりに脱気可能なインク量を増やすことができ、一方、可動壁200をチャンバ202の終端側方向へ移動させると、脱気処理部を減縮させることができるので、単位時間当たりに脱気できるインク量を減らすことができる。
可動壁200はチャンバ202内を連続的に移動することができるので、脱気処理部の大きさを連続的に可変させることが可能である。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10は、単位時間当たりのインクの消費量に合わせて脱気装置内のインク流路長を可変させることにより脱気処理部の大きさを可変させるので、間欠印字時やローデューティ印字時でも最適な脱気処理部を提供することができる。したがって、間欠印字時やローデューティ印字時の省エネを実現できると共に、インクの脱気し過ぎを防止することができる。また、インクボトル(インクタンク60)から印字ヘッド12K,C,M,Yまでのインク供給路を最適化することができる。
具体的には、脱気装置62には、貫通流路140、142とU字状流路160とを有する可動壁110、112等で区画分けされた複数のチャンバ100、102等を備え、該可動壁110を移動させて、連続印字時やハイデューティ時には貫通流路140、142を用いて隣り合うチャンバの供給流路及び戻り流路を連結させ、脱気処理部を拡張させることによって単位時間当たりに脱気可能なインク量を増やすことができる。一方、間欠印字やローデューティ印字時にはU字状流路160を用いて同一チャンバの供給流路と戻り流路とを連結させ、脱気装置62内のインク流路長を縮小させることによって、必要以上の脱気を行わない。これにより脱気し過ぎを防止すると共に、装置の省エネに寄与する。
本実施形態ではインクジェット記録装置10に用いられる脱気装置62を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、クロマトグラフィーなどの周囲を真空状にして脱気する分析装置等に用いられる脱気装置にも適用可能である。
また、本発明はインクジェット記録装置の他に水、処理液、薬液などの液体を吐出ヘッドに備えられたノズルから被吐出媒体上に吐出させる液滴吐出装置にも適用することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の基本構成図 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置のインク供給系の構成を示した概要図 本実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 本実施形態に係る脱気装置の基本構成図 図4に示した脱気装置が有するチャンバの可動壁の詳細を示す構造図 図5に可動壁の動作を説明する図 本実施形態に係る脱気装置の脱気制御の流れを示したフローチャート 本実施形態に係る脱気装置の変形例を示す図
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12K,12C,12M,12Y…印字ヘッド、60…インクタンク、62…脱気装置、63…溶存酸素計、64…ポンプ、65…弁、72…システムコントローラ、90…可変機構ドライバ、92…脱気処理部可変機構、100,102,104,106,150…チャンバ、110,112,114,116,152…可動壁、120,122…流路、140,142…貫通流路、160…U字状流路、162…連通穴

Claims (11)

  1. 液体の入口から流入した液体が通る供給流路及び前記供給流路と連通し排出口から排出される液体が通る戻り流路を含み、前記供給流路が折り返されて前記戻り流路と連通する構造を有する流路と、
    前記供給流路及び前記戻り流路が設けられる複数のチャンバに区画分けされ、前記複数のチャンバのうち始端のチャンバに前記入口及び排出口が設けられるとともに最終端のチャンバに前記供給流路が折り返されて前記戻り流路と連通する構造が設けられる脱気処理部と、
    前記脱気処理部の隣り合うチャンバ間に設けられ、隣り合うチャンバの供給流路同士及び戻り流路同士を連通させる貫通配管と、同一チャンバ内の供給流路と戻り流路を連通させる折り返し配管と、を備える仕切り部材と、
    前記貫通配管によって前記仕切り部材により区画分けされているチャンバ間の供給流路同士及び戻り流路同士を連通させて流路を延長させるか、或いは前記折り返し配管によって同一チャンバ内の供給流路及び戻り流路を連通させて流路を制限するかを選択的に切り換えて前記脱気処理部内の有効領域の流路長を可変させる流路切換手段と、
    前記脱気処理部の有効領域を減圧して前記流路内の液体に含まれる溶存気体を除去する減圧脱気手段と、
    を備えたことを特徴とする脱気装置。
  2. 前記仕切り部材は、前記流路切換手段によって前記連通配管が選択されると区画分けされたチャンバ間を連通させる連通穴を備え、
    前記連通穴を介して連通される複数のチャンバ内を減圧させる共通の減圧脱気手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の脱気装置。
  3. 液体の入口から流入した液体が通る供給流路及び前記供給流路と連通し排出口から排出される液体が通る戻り流路を含み、前記供給流路がU字状流路により折り返されて前記戻り流路と連通する構造を有する流路と、
    前記流路を含む脱気処理部と、
    前記脱気処理部に含まれる前記流路に擦動して移動する可動壁により前記脱気処理部内の有効領域の流路長を可変させる流路切換手段と、
    前記脱気処理部の有効領域を減圧して前記流路内の液体に含まれる溶存気体を除去する減圧脱気手段と、
    を備えたことを特徴とする脱気装置。
  4. 脱気する液体の使用頻度が相対的に高いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に長くなるように前記流路切換手段を制御して脱気処理部の有効領域を拡張させる一方、脱気する液体の使用頻度が相対的に低いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に短くなるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を縮小させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の脱気装置。
  5. 前記排出口から排出された液体の溶存気体量を計測する溶存酸素計を備え、
    前記制御手段は、前記溶存酸素計により計測される値が所定の範囲になるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を可変させることを特徴とする請求項4記載の脱気装置。
  6. 被吐出媒体上に液滴を吐出させるノズルを具備する吐出ヘッドを備えた液吐出装置であって、
    前記吐出ヘッドから吐出される液を貯蔵する貯蔵部と、
    前記貯蔵部から前記吐出ヘッドへ液を供給する流路と、
    前記流路内の液に含まれる溶存気体を除去する脱気装置と、
    を備え、
    前記脱気装置は請求項1乃至のうち何れか1項に記載された脱気装置を含むことを特徴とする液吐出装置。
  7. 前記吐出ヘッドの吐出デューティが相対的に高いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に長くなるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を拡張させる一方、前記吐出ヘッドの吐出デューティが相対的に低いときには前記脱気処理部内の有効領域の流路長が相対的に短くなるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を縮小させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の液吐出装置。
  8. 前記吐出デューティは、単位時間あたりの液体の吐出量或いは、単位時間あたりのノズルの稼動数、単位時間あたりのノズルの稼働時間、液体の流速のうち何れか1つを含むことを特徴とする請求項7記載の液吐出装置。
  9. 前記排出口から排出された液体の溶存気体量を計測する溶存酸素計を備え、
    前記制御手段は、前記溶存酸素計により計測される値が所定の範囲になるように前記流路切換手段を制御して前記脱気処理部の有効領域を可変させることを特徴とする請求項7又は8記載の脱気装置。
  10. 前記吐出ヘッドから前記脱気装置へ液体を循環させる循環路を備え、
    電源オン時には、前記吐出ヘッド内の液体の溶存気体量が所定の範囲になるように前記循環路により前記吐出ヘッドから前記脱気装置へ液体を循環させて、前記脱気装置により液体に脱気処理を施すことを特徴とする請求項6乃至9のうち何れか1項に記載の液吐出装置。
  11. 請求項6乃至10のうち何れか1項に記載の液吐出装置を備え、
    被記録媒体上にインク滴を吐出させて画像を形成することを特徴とするインクジェット記録装置。
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