JP6112032B2 - 液体カートリッジ - Google Patents
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Description
以下、第1実施形態が説明される。
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10は、記録ヘッド21と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(液体カートリッジの一例)が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を通じてカートリッジ装着部110に挿入向き56(第1向きの一例)に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から取出向き55(第2向きの一例)に抜き出される。
インク供給装置100は、図1に示されるように、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21にインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、インクニードル102(液体抽出管の一例)とを備えている。なお、図1においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態が示されている。カートリッジ装着部110には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。
ケース101には、開口112が形成されている。ケース101は、開口112とは反対側に位置する奥面を備えている。図1に示されるように、インクニードル102は、ケース101の奥面から取出向き55に突出している。インクニードル102は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30の筒壁46に対面し得る位置に配置されている。
図2に示されるように、インクカートリッジ30は、内部にインク室36が形成されたフレーム31と、内部にバルブ室47(図5参照)が形成された円筒形状の筒壁46とを有する。このインクカートリッジ30は、インク室36に貯留されたインクをバルブ室47を通じて外部に供給する。インクカートリッジ30は、図2に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入及び取出方向50に沿って挿入及び取り出される。本実施形態では、挿入及び取出方向50は水平方向である。また、起立状態におけるインクカートリッジ30の左右方向51及び前後方向53もそれぞれ水平方向である。起立状態におけるインクカートリッジ30の上下方向52は重力方向(鉛直方向)である。取出向き55及び挿入向き56は、各々が挿入及び取出方向50に沿う向きであり、且つ互いに反対の向きである。挿入及び取出方向50は、前後方向53に一致する。
フレーム31は、外形が概ね直方体であり、左右方向51に細く、上下方向52及び前後方向53の寸法が左右方向51の寸法よりも大きい扁平形状である。フレーム31は、前後方向53から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う前壁40及び後壁41と、上下方向52から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う上壁39及び下壁42と、左右方向51の一方側(図2の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに左側)に配置された左壁38とで構成されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方側となるのが前壁40であり、後方側となるのが後壁41である。フレーム31は、例えば、樹脂材料によって形成されている。
図5に示されるように、バルブ室47は、基端壁45の前面と、円筒形状の筒壁46の内面とによって区画された空間である。図1及び図2に示されるように、バルブ室47は、上下方向52におけるインクカートリッジ30の下部で、且つ前後方向53におけるインクカートリッジ30の前部に設けられている。基端壁45及び筒壁46は、例えば、樹脂材料によって形成されている。バルブ室47には、第1気体流路60、第2気体流路63、及び第1液体流路66が接続されている。図5に示されるように、筒壁46の内部には、第2液体流路69が形成されている。筒壁46の先端には、シール部材70と、キャップ72とが取り付けられている。筒壁46の内部には、弁体77と、封止部材82と、コイルバネ86(付勢部材の一例)とが収容されている。
以下、図5から図7が参照されつつ、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程における弁体77の動きが説明される。
前述された実施形態によれば、弁体77及び封止部材82が第1状態にあるときに、弁体77の前面78Aによりシール部材70の貫通孔71が閉塞されて、インクカートリッジ30からインクが流出することがない。また、インク室36が閉空間とされる。弁体77及び封止部材82が第2状態にあるときに、第1気体流路60、第1封止部84と第2封止部85との間の空間、及び第2気体流路63を通じて、インク室36が大気連通される。他方、第3封止部105がシール部材70に密着して連通孔104を閉塞しており、かつインクニードル102の連通孔104はバルブ室47内に進入していないので、インク室36とインクニードル102の内部空間とは連通されていない。弁体77及び封止部材82が第3状態にあるときに、第3封止部105がシール部材70から離れて連通孔104がバルブ室47へ進入し、インク室36とインクニードル102の内部空間とが、第1液体流路66、第2液体流路69、バルブ室47、及び連通孔104を通じて連通される。開口61,64が、筒壁46の内面において周方向に隔てられており、かつ挿入向き56と直交する同一平面にそれぞれ少なくとも一部が位置するように配置されているので、開口61,64が挿入向き56に隔てられて配置されている場合に比べて、バルブ室47の挿入向き56に沿った寸法を短くすることができる。
以下、第2実施形態の説明がされる。第1実施形態では、インクニードル102に第3封止部105が設けられていたが、第2実施形態では、インクニードル102には第3封止部105が設けられておらず、代わりに、弁体77の弁78に第3封止部87が設けられている点において、第1実施形態と異なる。その他の構成は第1実施形態と同様なので、詳細な説明が省略される。また、図8から図10において第1実施形態と同じ参照符号を付した部材について説明が省略された構成は、第1実施形態と同様の構成である。
なお、前述された第2実施形態では、弁78から突出する第3封止部87がシール部材70の貫通孔71に進入する構成であるが、このような構成に代えて、図11に示されるように、弁78に第3封止部87が設けられず、シール部材70において、外周縁から取出向き55へ突出する円筒形状のシール部88が設けられて、シール部88と弁78の周壁面とが液密に密着するように構成されてもよい。すなわち、弁78の周壁面が第3封止部として機能するようにしてもよい。このような実施態様では、弁体77及び封止部材82が第1状態にあるときの弁78の周壁面とシール部88とが密着している部分の挿入及び取出方向50に沿った長さが、弁体77及び封止部材82が第1状態にあるときの第1封止部84と開口64との間の挿入及び取出方向50に沿った長さより長く、かつ弁体77及び封止部材82が第1状態にあるときの第2封止部85と開口61との間の挿入及び取出方向50に沿った長さより短く設定される。
前述された第1実施形態及び第2実施形態では、第3封止部87,105が、弁体77の弁78又はインクニードル102のいずれか一方にのみ設けられているが、弁体77の弁78及びインクニードル102の両方に第3封止部が設けられていてもよい。そのような実施形態においては、弁体77の弁78及びインクニードル102の両方に設けられた各第3封止部の挿入及び取出方向50に沿った長さの合計が、弁体77及び封止部材82が第1状態にあるときの第1封止部84と開口64との間の挿入及び取出方向50に沿った長さより長く、かつ弁体77及び封止部材82が第1状態にあるときの第2封止部85と開口61との間の挿入及び取出方向50に沿った長さより短く設定される。
以下、第3実施形態の説明がされる。第1実施形態では、弁体77及び封止部材82が移動体の一例であったが、第3実施形態では、弁体77及び封止部材82の代わりに、保持部93及び封止部材82が移動体の一例となる。また、第1実施形態では、第2液体流路69が弁78により開閉可能に構成されていたが、第3実施形態では、弁78(及び凸部材80)が省略されており、第2液体流路69が弁体92により開閉可能に構成されている。さらに、第1実施形態では、インクニードル102に第3封止部105が設けられていたが、第3実施形態では、インクニードル102に第3封止部105が設けられておらず、当接部106が設けられている。その他の構成はにおいて第3実施形態は第1実施形態と概ね同様なので、詳細な説明が省略される。また、図12から図14において第1実施形態と同じ参照符号を付した部材について説明が省略された構成は、第1実施形態と同様の構成である。
36 インク室
45 基端壁
46 筒壁
47 バルブ室
60 第1気体流路
61,64,67,94,95 開口
63 第2気体流路
66 第1液体流路
69 第2液体流路
70 シール部材
71,81,91 貫通孔
77,92 弁体
80 凸部材
84 第1封止部
85 第2封止部
86,96 コイルバネ
102 インクニードル
106 当接部
Claims (13)
- 液体が貯留される液体貯留室と、
上記液体貯留室から外方へ向かう第1向きへ延び且つ第1向きと直交する断面が環状の側壁面、及び上記側壁面の上記第1向きの上流側である第1端側に設けられた基端壁面によって区画されたバルブ室と、
上記バルブ室の側壁面に設けられた第1開口を通じて、上記バルブ室と外部との間で気体が流通可能に設けられた第1気体流路と、
上記バルブ室の側壁面に設けられた第2開口を通じて、上記バルブ室と上記液体貯留室との間で気体が流通可能に設けられた第2気体流路と、
上記バルブ室内に配置されて上記第1向きと反対の第2向きへ移動可能な移動体と、
上記移動体の外面に環状に連続して設けられており、上記側壁面に密着して上記第2向きへ摺動可能な第1封止部と、
上記第1封止部より上記側壁面の上記第1向きの下流側である第2端側において上記第1封止部との間に気体が流通可能な空間が隔てられて設けられており、上記移動体の外面に環状に設けられて上記側壁面に密着して上記第2向きへ摺動可能な第2封止部と、を具備しており、
上記第1開口及び上記第2開口は、上記側壁面において周方向に隔てられており、かつ上記第1向きと直交する同一平面にそれぞれ少なくとも一部が位置するように配置されており、
上記移動体は、上記第1封止部が上記第1開口と上記第2開口との間に位置して気体の流通を遮断し、かつ上記第2封止部が上記第1開口及び上記第2開口より上記第2端側に位置する第1状態と、
上記第1状態から上記第2向きへ移動して、上記第1封止部と上記第2封止部との間の空間を通じて、上記第1開口と上記第2開口とが気体が流通可能に連通される第2状態と、に移動可能である液体カートリッジ。 - 上記移動体が上記バルブ室内において上記周方向へ回転することを規制する回転規制部を更に有する請求項1に記載の液体カートリッジ。
- 上記回転規制部は、上記側壁面の上記第1向きと直交する平面における断面形状が非円形として構成されたものである請求項2に記載の液体カートリッジ。
- 上記回転規制部は、
上記移動体から上記側壁面へ向かって突出する凸部と、
上記側壁面に形成されて上記凸部が進入可能であり、上記第2向きに沿って延びる溝と、を有するものである請求項2に記載の液体カートリッジ。 - 上記バルブ室における上記第2封止部より上記第2端側と上記液体貯留室との間で液体が流通可能な液体流路と、
上記側壁面の上記第2端側に設けられており、上記バルブ室の内部と外部とを連通する貫通孔を有するシール部材と、を更に具備しており、
上記移動体は、上記シール部材に密着して上記貫通孔を閉塞可能な閉塞部を有しており、上記第1状態において、上記移動体の閉塞部が上記シール部材の貫通孔を閉塞する請求項1から4のいずれかに記載の液体カートリッジ。 - 上記移動体の閉塞部に、上記シール部材の貫通孔を画定する周壁面に密着して摺動する第3封止部が設けられており、
上記移動体が上記第2状態より上記第2向きへ移動すると、上記第3封止部が上記シール部材の貫通孔の周壁面から離れる請求項5に記載の液体カートリッジ。 - 上記バルブ室内において上記基端壁面と上記移動体との間に配置されており、上記移動体を上記第1向きへ付勢する第1付勢部材を更に備えており、
上記移動体は、上記バルブ室内において上記第1向き及び上記第2向きへ移動可能である請求項6に記載の液体カートリッジ。 - 上記シール部材は、上記第1向きと交差する当接面を有しており、
上記移動体は、上記第1付勢部材に付勢された状態で上記閉塞部が上記当接面に当接して上記第1状態に保持される請求項7に記載の液体カートリッジ。 - 上記液体流路は、
上記バルブ室の上記第1端側に開口する第3開口を通じて、上記バルブ室と上記液体貯留室とを液体が流通可能に連通する第1液体流路と、
上記バルブ室に配置された上記移動体を貫通しており、上記第1端側に開口する第4開口と、上記第2端側に開口する第5開口とを有する貫通孔を含む第2液体流路と、を含む請求項5から8のいずれかに記載の液体カートリッジ。 - 上記第3開口は、上記基端壁面に配置されている請求項9に記載の液体カートリッジ。
- 上記バルブ室における上記第2封止部より上記第2端側と上記液体貯留室との間で液体が流通可能な液体流路を更に具備しており、
上記液体流路は、
上記バルブ室の上記第1端側に開口する第3開口を通じて、上記バルブ室と上記液体貯留室とを液体が流通可能に連通する第1液体流路と、
上記移動体は、上記第2向きに沿って貫通して、上記第1端側に開口する第4開口と上記第2端側に開口する第5開口とを有する貫通孔を含む第2液体流路と、を有するものであり、
上記第4開口は、弁体により開閉されるものであり、
上記弁体は、上記貫通孔に挿通されて上記第2向きへ進入する液体抽出管により上記第4開口を閉塞する閉塞位置から上記第4開口を開放する開放位置へ移動する請求項1に記載の液体カートリッジ。 - 上記弁体は、上記第2状態の移動体に対して上記第2向きへ移動する上記液体抽出管が当接して上記閉塞位置から上記開放位置へ移動する請求項11に記載の液体カートリッジ。
- 上記バルブ室内において上記基端壁面と上記弁体との間に配置されており、上記弁体を上記閉塞位置へ付勢する第2付勢部材を更に備えたものである請求項11又は12に記載の液体カートリッジ。
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