JP6020125B2 - インクカートリッジ - Google Patents
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Description
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10は、記録ヘッド21と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を介してカートリッジ装着部110に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から抜き出される。
図1に示されるように、インク供給装置100は、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21へインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、係合部材145と、インクニードル113と、光センサ114とを備えている。なお、図1においては、ケース101内にインクカートリッジ30が装着された状態が示されている。カートリッジ装着部110には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能であるが、図1においては、1つのインクカートリッジ30が収容可能な空間が示されている。
図2〜4に示されるように、インクカートリッジ30はインクが貯留される容器である。インクカートリッジ30の内部に形成されている空間がインクを貯留するインク室36である。インク室36は、インクカートリッジ30の外観を形成している本体31に収納された内部フレーム35によって形成されているが、本体31そのものによって形成されていてもよい。
本体31は、幅方向51において互いに対向する側壁37、38と、高さ方向52において互いに対向する上壁39及び下壁41とが後壁42から挿入向き56に延設されて構成されており、奥行き方向53において後壁42に対向する面が開口された箱形である。本体31の内部には、開口を通じて内部フレーム35が挿入される。内部フレーム35の前壁40側の一部は、本体31から露出されている。すなわち、本体31は、内部フレーム35の後方側の一部を覆っている。
ブラケット90は、幅方向51において互いに対向する側壁143、144と、高さ方向52において互いに対向する上壁141及び下壁142とが前壁140から取出向き55に延設されて構成されており、奥行き方向53において前壁140に対向する面が開口された箱形である。ブラケット90の内部には、開口を通じて内部フレーム35が挿入される。すなわち、ブラケット90は、内部フレーム35のうちの本体31によって覆われていない前方側の一部を覆っている。
図3及び図4に示されるように、内部フレーム35は、幅方向51に対向する一対の面が開放された環状に構成されている。そして、開放された一対の面がフィルム(不図示)によって封止されることにより、その内部にインクを貯留可能なインク室36が形成される。内部フレーム35が筐体に相当する。インク室36を区画する前壁40は、内部フレーム35がブラケット90に挿入された際に、ブラケット90の前壁140に対向する壁面であり、大気連通部120、閉塞部材収容室32、検知部33、及びインク供給部34が設けられている。
検知部33は、高さ方向52における大気連通部120及びインク供給部34の間において、内部フレーム35の前壁40から挿入向き56に突設されている。検知部33は、インク室36に連通された箱形である。検知部33は、ブラケット90の開口95を通じてインクカートリッジ30の外部へ露出されている。また、検知部33は、カートリッジ装着部110に設けられた光センサ114(図1参照)から出射されて、挿入及び取出方向50と垂直な方向(本実施形態では、幅方向51)に進行する光、例えば赤外光を透過させる透光性の樹脂からなる一対の壁を有する。なお、光は赤外光でもよいし、可視光であってもよい。
インク供給部34は、高さ方向52における検知部33より下側において、内部フレーム35の前壁40から挿入向き56、すなわち前後方向における前向きに突設されている。インク供給部34は、円筒形状の外形をなしており、ブラケット90の前壁140に設けられた孔97を通じて外側へ突出されている。インク供給部34の突出端には、インク供給口71が形成されている。また、図1に示されるように、インク供給部34の内部には、インク供給口71とインク室36とを連通させるインク流路72が形成されており、インク供給口71を開閉させるインク供給バルブ70が配置されている。
大気連通部120は、高さ方向52における検知部33より上側において、内部フレーム35の前壁40から挿入向き56に突設されている。大気連通部120は、インク室36をインクカートリッジ30の外部と連通させるためのものであり、その突出端に開口119が設けられ、且つ内部に開口119から奥行き方向53に延びる筒状の内壁を有する気体通路121が形成されている。気体通路121の内径は、開口119とほぼ同じであり、且つブラケット90に形成された孔96よりも小さい。また、大気連通部120の奥行き方向53に延設された壁面には、気体通路121とインク室36とを連通させる連通口122が設けられている。さらに、気体通路121内には、スライダ123と、閉塞部材128とが配置されている。
本実施形態におけるスライダ123は、閉塞部材128と連結されておらず、スライド向きにスライドされた際に当接されるだけなので、スライダ123によって閉塞部材128をスライド向きと反対向き(すなわち、挿入向き56)に移動させることはできない。また、閉塞部材128を気体通路121の外径より大きく形成したことにより、閉塞部材収容室32に入り込んだ閉塞部材128を気体通路121に戻すことは極めて困難である。すなわち、本実施形態における閉塞部材128は、気体通路121内を第1位置から第2位置に向けて(すなわち、スライド向き)不可逆的に移動可能に構成されている。
図6を参照して、変形例に係るインクカートリッジ30Aの構成が説明される。なお、実施形態との共通点の詳しい説明は省略され、相違点を中心に説明がされる。変形例に係るインクカートリッジ30Aは、スライダが気体通路にそってスライドされない点において、実施形態と相違する。また、スライダは初期位置において閉塞部材128と当接していなくてもよい。
32・・・閉塞部材収容室
34・・・インク供給部
35・・・内部フレーム
36・・・インク室
120・・・大気連通部
121・・・気体通路
122・・・連通口
123・・・スライダ
124・・・スライダ本体
125・・・キャップ
126・・・Oリング
127・・・半透膜
128・・・閉塞部材
129・・・大径部
130・・・小径部
131・・・フランジ部
133・・・大径孔
134・・・小径孔
135・・・蓋部
136・・・円筒部
137・・・貫通孔
Claims (13)
- 内部にインクが貯留されるインク室を有する筐体と、
上記筐体に設けられており、上記インク室に貯留されたインクを外部へ流出させるインク供給部と、
上記筐体に設けられており、外部に開口された気体通路と、当該気体通路を上記インク室に連通させる連通口とを有する大気連通部と、
上記気体通路内に配置されており、上記開口と上記連通口との間において上記気体通路を閉塞する第1位置に位置する閉塞部材と、
上記筐体の上記閉塞部材を含む空間に配置されており、上記閉塞部材に当接して当該閉塞部材を上記第1位置から上記気体通路が外部に開放される第2位置へ向けて移動させるスライダと、を備え、
上記閉塞部材は、上記気体通路を上記第1位置から上記第2位置に向けて不可逆的に移動するものであり、
上記連通口は、上記スライダのスライド向きに沿って延設された上記大気連通部の内壁面に設けられているインクカートリッジ。 - 上記筐体は、上記気体通路に連通され、上記スライド向きから見たときの断面積が上記気体通路より大きく、且つ上記第2位置を含む閉塞部材収容室を有する請求項1に記載のインクカートリッジ。
- 上記大気連通部は、その一端に上記開口が形成され、その他端において上記閉塞部材収容室に連通されている請求項2に記載のインクカートリッジ。
- 上記スライダは、上記第1位置より上記開口側において上記大気連通部の内壁面に密着して配置され、上記大気連通部の延出方向に沿って延びる貫通孔が内部に形成されている請求項3に記載のインクカートリッジ。
- 上記スライダは、上記スライド向きの上流側を向く端部に形成された上記貫通孔の開口を封止する半透膜を有する請求項4に記載のインクカートリッジ。
- 上記スライダの上記閉塞部材に当接し得る側の端部は、上記閉塞部材を上記第2位置に移動させた状態において、上記連通口より上記スライド向きの下流側に位置する請求項5に記載のインクカートリッジ。
- 上記スライダの上記閉塞部材に当接し得る側の端部に形成された上記貫通孔の開口は、上記第1位置から上記第2位置まで上記閉塞部材が移動される間、上記閉塞部材によって閉塞される請求項6に記載のインクカートリッジ。
- 上記スライダは、円筒形状のスライダ本体と、上記スライド向きの上流側を向く上記スライダ本体の端部を覆うキャップと、上記スライダ本体の外周面に取り付けられて上記大気連通部の内壁面に密着する封止部材と、を備え、
上記貫通孔は、上記スライダ本体を上記延出方向に貫通する第1孔と、上記キャップを貫通し且つ上記第1孔に連通する第2孔とからなり、
上記半透膜は、上記スライダ本体の上記キャップに対向する側の端部において、上記第1孔を封止する請求項4から7のいずれかに記載のインクカートリッジ。 - 上記封止部材の取り付け位置より上記スライド向きの下流側における上記スライダ本体の外径は、上記大気連通部の内径より小さい請求項8に記載のインクカートリッジ。
- 上記第1孔は、上記スライド向きの上流側において開口する大径孔と、上記大径孔より上記スライド向きの下流側において開口し且つ上記スライド向きから見たときの断面積が上記大径孔より小さい小径孔とからなり、
上記半透膜は、上記大径孔の開口を封止する請求項8又は9に記載のインクカートリッジ。 - 上記キャップは、厚み方向に貫通する上記第2孔を有する蓋部と、上記第2孔を囲む位置において上記蓋部から突出して上記スライダ本体の外周面を覆う円筒形状の円筒部とを有しており、
上記スライダ本体は、上記蓋部の壁面と上記半透膜とが離間した状態で上記円筒部の先端と当接する位置において、その外周面からの径方向外向きに突出するフランジ部を有する請求項8から10のいずれかに記載のインクカートリッジ。 - 上記円筒部によって覆われる位置における上記スライダ本体の外径は、上記円筒部の内径より大きい請求項11に記載のインクカートリッジ。
- 上記閉塞部材は、上記第1位置において、上記連通口が形成された位置を含む上記大気連通部の内壁面に密着して、上記連通口を閉塞する請求項1から12のいずれかに記載のインクカートリッジ。
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