JP6094505B2 - 液体カートリッジ - Google Patents
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Description
以下、第1実施形態が説明される。
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10は、記録ヘッド21と、インク供給装置100と、記録ヘッド21及びインク供給装置100を接続するインクチューブ20とを備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30(液体カートリッジの一例)が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面に開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を通じてカートリッジ装着部110に挿入向き56(第1向きの一例)に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から取出向き55(第2向きの一例)に抜き出される。
インク供給装置100は、図1に示されるように、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21にインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。カートリッジ装着部110は、ケース101と、インクニードル102(液体抽出管の一例)とを備えている。なお、図1においては、カートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着が完了した状態が示されている。カートリッジ装着部110には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。
ケース101には、開口112が形成されている。ケース101は、開口112とは反対側に位置する奥面を備えている。図1に示されるように、インクニードル102は、ケース101の奥面から取出向き55に突出している。インクニードル102は、ケース101の奥面において、インクカートリッジ30の筒壁46に対面し得る位置に配置されている。
図2に示されるように、インクカートリッジ30は、内部にインク室36が形成されたフレーム31と、内部にバルブ室47(図3参照)が形成された円筒形状の筒壁46とを有する。このインクカートリッジ30は、インク室36に貯留されたインクをバルブ室47を通じて外部に供給する。インクカートリッジ30は、図2に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して挿入及び取出方向50に沿って挿入及び取り出される。本実施形態では、挿入及び取出方向50は水平方向である。また、起立状態におけるインクカートリッジ30の左右方向51及び前後方向53もそれぞれ水平方向である。起立状態におけるインクカートリッジ30の上下方向52は重力方向(鉛直方向)である。取出向き55及び挿入向き56は、各々が挿入及び取出方向50に沿う向きであり、且つ互いに反対の向きである。挿入及び取出方向50は、前後方向53に一致する。
フレーム31は、外形が概ね直方体であり、左右方向51に細く、上下方向52及び前後方向53の寸法が左右方向51の寸法よりも大きい扁平形状である。フレーム31は、前後方向53から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う前壁40及び後壁41と、上下方向52から平面視したときに少なくとも部分的に重なり合う上壁39及び下壁42と、左右方向51の一方側(図2の例では、前壁40側からフレーム31を平面視したときに左側)に配置された左壁38とで構成されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方側となるのが前壁40であり、後方側となるのが後壁41である。フレーム31は、例えば、樹脂材料によって形成されている。
図3に示されるように、バルブ室47は、基端壁45の前面と、円筒形状の筒壁46の内面とによって区画された空間である。図1及び図2に示されるように、バルブ室47は、上下方向52におけるインクカートリッジ30の下部で、且つ前後方向53におけるインクカートリッジ30の前部に設けられている。基端壁45及び筒壁46は、例えば、樹脂材料によって形成されている。バルブ室47には、第1気体流路60、第2気体流路63、及び第1液体流路66が接続されている。筒壁46の先端には、シール部材70と、キャップ72とが取り付けられている。筒壁46の内部には、移動体77と、封止部材82と、コイルバネ86(付勢部材の一例)と、弁体92と、が収容されている。移動体77の内部には、第2液体流路69が形成されている。
以下、図3から図5が参照されつつ、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程における移動体77の動きが説明される。
前述された実施形態によれば、移動体77が第1状態にあるときに、閉塞位置の弁体92により第2液体流路69が閉塞されて、インクカートリッジ30からインクが流出することがない。また、開口61,64が第1封止部84によって遮断されてインク室36が閉空間とされる。移動体77が第2状態にあるときに、第1気体流路60、第1封止部84と第2封止部85との間の空間、及び第2気体流路63を通じて、インク室36が大気連通される。他方、閉塞位置の弁体92により第2液体流路69が閉塞されているので、インク室36からインクが流出されない。移動体77が第3状態にあるときに、弁体92が閉塞位置から開放位置へ移動して第2液体流路69が開放され、インク室36から、第1液体流路66、バルブ室47の基端壁45側、第2液体流路69、及びバルブ室47の先端側を通じてインクが流出可能となる。これにより、インクが流出可能な状態となる前にインク室36を確実に大気に連通させることができる。また、移動体77が取出向き55へ移動すると、弁体92が閉塞位置から開放位置へ取出向き55とは反対向きの挿入向き56へ移動するので、移動体77の移動範囲と弁体92の移動範囲とが取出向き55に直列に並ぶことがなく、バルブ室47の取出向き55に沿った寸法を短くすることができ、小型化が容易なインクカートリッジ30が実現される。
以下、第2実施形態の説明がされる。第1実施形態では、インクニードル102の突出端103が移動体77の弁78の前面78Aに当接する構成であったが、第2実施形態では、インクニードル102は突出端103に開口しており、突出端103が保持体88の貫通孔91内に進入可能に構成されている点において、第1実施形態と異なる。その他の構成は第1実施形態と同様なので、詳細な説明が省略される。また、図7から図9において第1実施形態と同じ参照符号を付した部材について説明が省略された構成は、第1実施形態と同様の構成である。
以下、図7から図9が参照されつつ、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される過程における移動体87の動きが説明される。
36 インク室
45 基端壁
46 筒壁
47 バルブ室
60 第1気体流路
61,64,67,80,83A,83B,89,90 開口
63 第2気体流路
66 第1液体流路
69 第2液体流路
70,98 シール部材
71,76,81,91 貫通孔
77,87 移動体
84 第1封止部
85 第2封止部
86,96 コイルバネ
92 弁体
94 ロッド
97 凸部
102 インクニードル
Claims (8)
- 液体が貯留される液体貯留室と、
上記液体貯留室から外方へ向かう第1向きへ延びかつ第1向きに直交する断面が環状の側壁面、及び上記側壁面の上記第1向きの上流側である第1端側に設けられた基端壁面によって区画されたバルブ室と、
上記バルブ室の側壁面に設けられた第1開口を通じて、上記バルブ室と外部との間で気体が流通可能に設けられた第1気体流路と、
上記バルブ室の側壁面に設けられた第2開口を通じて、上記バルブ室と上記液体貯留室との間で気体が流通可能に設けられた第2気体流路と、
上記バルブ室内に配置されて上記第1向きと反対の第2向きへ移動可能な移動体と、
上記バルブ室における上記移動体より上記基端壁面側と上記液体貯留室との間で液体が流通可能に設けられた第1液体流路と、
上記移動体を貫通して、上記バルブ室における上記移動体よりも上記基端壁面側と上記移動体よりも上記側壁面の上記第1向きの下流側である第2端側との間で液体が流通可能に設けられた第2液体流路と、
上記第2液体流路において上記第2液体流路を閉塞する閉塞位置、及び当該閉塞位置から上記第1向きへ移動して上記第2液体流路を開放する開放位置に移動可能に設けられており、上記基端壁面と当接することによって閉塞位置から開放位置へ移動する弁体と、
上記移動体の外面に環状に設けられており、上記側壁面に密着して上記第2向きへ摺動可能な第1封止部と、
上記第1封止部より上記第2端側において上記第1封止部との間に気体が流通可能な空間が隔てられて設けられており、上記移動体の外面に環状に設けられて上記側壁面に密着して上記第2向きへ摺動可能な第2封止部と、を具備しており、
上記移動体は、
上記弁体が上記閉塞位置に位置し、上記第1封止部が上記第1開口と上記第2開口との間に位置し、かつ上記第2封止部が上記第1開口及び上記第2開口より上記第2端側に位置する第1状態と、
上記第1状態から上記第2向きへ移動して、上記弁体が上記閉塞位置に位置し、かつ上記第1封止部と上記第2封止部との間の空間を通じて、上記第1開口と上記第2開口とが気体が流通可能に連通される第2状態と、
上記第2状態より上記第2向きへ移動して、上記弁体が上記基端壁面に当接して、上記閉塞位置から上記開放位置へ移動する第3状態と、に移動可能である液体カートリッジ。 - 上記側壁面の上記第2端側に設けられており、上記バルブ室の内部と外部とを連通する貫通孔を有するシール部材を更に備えており、
上記移動体は、上記第1状態にあるときに、上記シール部材に密着して上記貫通孔を閉塞し、上記第2状態にあるときに、上記シール部材から離隔する請求項1に記載の液体カートリッジ。 - 上記バルブ室内において上記基端壁面と上記移動体との間に配置されており、上記移動体を上記第1向きへ付勢する第1付勢部材と、
上記第2液体流路において上記弁体を上記閉塞位置へ向かって付勢する第2付勢部材と、を更に備えた請求項2に記載の液体カートリッジ。 - 上記弁体は、上記移動体より上記第2向きへ突出する突起を有する請求項1から3のいずれかに記載の液体カートリッジ。
- 上記基端壁面は、上記第1向きへ突出して上記弁体と当接可能な凸部を有する請求項1から3のいずれかに記載の液体カートリッジ。
- 上記第1液体流路は、上記基端壁面に開口している請求項1から5のいずれかに記載の液体カートリッジ。
- 上記第1開口と上記第2開口とは、上記第1向きに離れて配置されている請求項1から6のいずれかに記載の液体カートリッジ。
- 上記側壁面及び上記移動体の外面の上記第1向きに直交する断面は、円形状であり、
上記第1封止部及び上記第2封止部は、上記移動体の外面から径方向外側に突出するフランジ形状である請求項1から7のいずれかに記載の液体カートリッジ。
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