JP3183789U - インクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】カートリッジ装着部にインクカートリッジを所定位置に保持する機構が破損した場合であっても、インクカートリッジをカートリッジ装着部に装着した状態を保持することができるインクカートリッジを提供する。
【解決手段】インクカートリッジ30を装着向き56と反対向きに付勢する付勢部材139を備えたカートリッジ装着部110に装着可能なインクカートリッジ30において、本体31と、本体31内部のインク室36から外部にインクを供給可能なインク供給部37と、本体31の前壁40においてインク供給部37よりも下側に設けられており、インク供給部37の先端よりも前壁40から装着向き56側に離間した位置に先端を有し、付勢部材139の付勢力を受ける突起部46と、突起部46に付加さた付勢部材139の付勢力に抗してインクカートリッジ30を所定位置に保持可能な第1保持部90とを備える。
【選択図】図6

Description

インクカートリッジを所定向きに付勢する付勢部材を備えた画像記録装置に装着可能なインクカートリッジに関する。
従来より、インクを用いて記録用紙に画像を記録する画像記録装置が知られている。この画像記録装置は、インクジェット方式の記録ヘッドを備え、記録ヘッドのノズルからインク滴を記録用紙へ向けて選択的に噴出する。このインク滴が記録用紙に着弾することによって、記録用紙に所望の画像が記録される。この画像記録装置には、記録ヘッドへ供給するインクを貯蔵するインクカートリッジが設けられる。インクカートリッジは、画像記録装置に設けられた装着部に対して着脱可能である。
インクカートリッジ内のインクが無くなると、そのインクカートリッジが画像記録装置の装着部から取り外されて、インクを貯蔵する新たなインクカートリッジが装着部に装着される。装着部において、インクカートリッジの位置決めを行ったり、インクカートリッジの装着状態を保持したりするためのロック構造が公知である。また、ロック構造によりインクカートリッジがロックされている状態において、インクカートリッジが装着部から取り外される向きにインクカートリッジを付勢する付勢部材が公知である。装着部からインクカートリッジが取り外されるときに、ロック構造によるロックが解除され、インクカートリッジは付勢部材から受ける力によって開口へ向かって移動する。これにより、ユーザが装着部からインクカートリッジを取り出すことが容易となる。
また、インクカートリッジが勢いよく移動すると、インクカートリッジが装着部から飛び出してしまうことがあり得る。インクカートリッジが装着部から飛び出すと、インクカートリッジが転倒したりして、その際の衝撃でインクカートリッジ内のインクが外部に飛び散るおそれがある。また、インクカートリッジが床などに落下して、インクカートリッジが破損するおそれがある。これらを防止するために、インクカートリッジの飛び出しを防止する構成が公知である(特許文献1)。
特開2005−288866号公報
特許文献1に記載された構成においては、カートリッジ装着部(101)に弾性変形可能なフック爪(130)が設けられており、このフック爪(130)が、インクカートリッジ(1)が取り出されるときの付勢手段による付勢力が解除されている位置において、インクカートリッジ(1)の係止用凹部(32)の縁部(31)に係止する。この係止によって、インクカートリッジ(1)の飛び出しが防止される。
しかし、インクカートリッジ(1)の交換が繰り返され、フック爪(130)が何度も繰り返して弾性変形されると、フック爪(130)が塑性変形して、弾性復帰しなくなったり、変形が小さくなったりするおそれがあり、終いには破断するおそれもある。そうすると、インクカートリッジ(1)の飛び出しを防止することができなくなり、機能を回復させるためには、フック爪(130)を有するインクカートリッジ装着部(101)の交換が必要となる。なお、当該交換は、上述のロック構造の破損や疲労などの場合にも必要である。
上述したようなロック機構やフック爪(130)の機能低下によって、ユーザが装置本体を買い換える必要があった。
本考案は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録装置の長寿命化、インクカートリッジをカートリッジ装着部に装着した状態を簡単に保持することができる構造を提供することにある。
本考案は、インクカートリッジ(30)を装着向き(56)と反対向きである脱抜向き(55)に付勢する付勢部材(135,139)を備えたカートリッジ装着部(110)に装着可能なインクカートリッジ(30)である。インクカートリッジ(30)は、上記装着向き(56)側に配置される前面(40)と当該前面(40)と対向して配置される後面(42)とを有する本体(31)と、上記前面(40)下側に設けられており、上記本体(31)の内部に設けられインクを貯留可能なインク室(36)から外部にインクを供給可能なインク供給部(37)と、上記前面(40)における上記インク供給部(37)よりも下側に設けられており、上記前面(40)から上記装着向き(56)側に延び、上記インク供給部(37)の先端よりも上記前面(40)から上記装着向き(56)側に離間した位置に先端を有し、上記付勢部材(135,139)の付勢力を受ける突起部(46)と、上記突起部(46)に付加された上記付勢部材(135,139)の付勢力に抗して上記インクカートリッジ(30)を所定位置に保持可能な第1保持部(90)と、を備える。
本考案によれば、カートリッジ装着部(110)に装着されているインクカートリッジ(30)が、付勢部材(135,139)によって脱抜向き(55)に付勢されても、第1保持部(90)が付勢部材(135,139)による付勢に抗してインクカートリッジ(30)を所定位置に保持可能である。これにより、インクカートリッジ(30)がカートリッジ装着部(110)に装着された状態を保持できる。また、インクカートリッジ(30)がカートリッジ装着部(110)に装着された状態の保持は、インクカートリッジ(30)に第1保持部(90)を備えることで実現されるため、カートリッジ装着部(110)に当該保持のための新たな部材を追加する必要がない。
図1は、プリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図2は、インクカートリッジ30の外観構成を示す斜視図である。 図3は、インクカートリッジ30の内部構成を示す縦断面図である。 図4は、カートリッジ装着部110の内部構成を示す縦断面図である。 図5は、カートリッジ装着部110の斜視図である。 図6は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。 図7は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入された直後の状態を示すカートリッジ装着部110の断面図である。 図8は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿入される過程において板バネ90が弾性変形した状態を示すカートリッジ装着部110の断面図である。 図9は、係合部43を備えたインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。 図10は、図3の場合より高さ方向の長さが短いインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。 図11は、インクカートリッジ30がロック機構144を備えていないカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。 図12は、突起125を備えたインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。 図13は、突起125を備えたインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿入される過程の状態を示すカートリッジ装着部110の断面図である。 図14は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿抜される過程における、ガイド部44及びガイド溝109付近のインクカートリッジ30及びカートリッジ装着部110の拡大図である。 図15は、ラッチレバー151を備えたインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。 図16は、インクカートリッジ30と一体成形のラッチレバー151を備えたインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を示す縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して本考案の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本考案が具体化された一例にすぎず、本考案の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
[プリンタ10の概要]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式に基づいて、記録用紙に対してインク滴を選択的に吐出することにより画像を記録するものである。プリンタ10は、インク供給装置100を備えている。インク供給装置100には、カートリッジ装着部110が設けられている。カートリッジ装着部110には、インクカートリッジ30が装着され得る。カートリッジ装着部110には、その一面が外部に開放された開口112が設けられている。インクカートリッジ30は、開口112を介してカートリッジ装着部110に挿入され、或いはカートリッジ装着部110から抜き出される。
インクカートリッジ30には、プリンタ10で使用可能なインクが貯留されている。カートリッジ装着部110に装着された状態において、インクカートリッジ30と記録ヘッド21とがインクチューブ20で接続されている。記録ヘッド21にはサブタンク28が設けられている。サブタンク28は、インクチューブ20を通じて供給されるインクを一時的に貯留する。記録ヘッド21は、インクジェット記録方式によって、サブタンク28から供給されたインクをノズル29から選択的に吐出する。
給紙トレイ15から給紙ローラ23によって搬送路24へ送給された記録用紙は、搬送ローラ対25によってプラテン26上へ搬送される。記録ヘッド21は、プラテン26上を通過する記録用紙に対してインクを選択的に吐出する。これにより、画像が記録用紙に記録される。プラテン26を通過した記録用紙は、排出ローラ対22によって、搬送路24の最下流側に設けられた排紙トレイ16に排出される。
[インクカートリッジ30]
図2,3に示されるように、インクカートリッジ30はインクが貯留される容器である。インクカートリッジ30の内部に形成されている空間がインクを貯留するインク室36である。インク室36は、インクカートリッジ30の外観を形成している本体31により形成される空間であってもよいし、本体31とは別の部材によって形成される空間であってもよい。
インクカートリッジ30は、略直方体形状の本体31を有する。本体31は、幅方向51(左右方向)に細く、高さ方向52(上下方向)と奥行き方向53(前後方向)が幅方向51よりも大きい扁平形状である。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ装着されるときに前方側となる本体31の壁が前壁40であり、後方側となる本体31の壁が後壁42である。前壁40と後壁42とは、奥行き方向53において所定距離を介して対向している。前壁40及び後壁42は、奥行き方向53に延びる一対の側壁83,84、側壁83,84と前壁40及び後壁42とを接続し、かつ前壁40の上端から後壁42の上端に向けて延びる上壁39、及び前壁40の下端から後壁42の下端に向けて延びる下壁41、の4つの壁によりそれぞれ区画されている。なお、挿抜方向50は奥行き方向53と平行である。幅方向51が、水平方向に相当する。高さ方向52が、重力方向に相当する。前壁40により構成される本体31の外面が前面に相当する。後壁42により構成される本体31の外面が後面に相当する。
本体31の前壁40における高さ方向52の中央付近には、残量検知部33が設けられている。残量検知部33は、後述される突起46の装着向き56(図6参照)の先端より後壁42側に配置されている。残量検知部33は、インク室36にインクが流通可能に、一方が開口である箱形である。また、残量検知部33は、光センサ114(図4参照)から出射された光を透過させる透光性の樹脂からなる一対の側壁を有する。この側壁は上下方向に延びていればよく、傾斜面や垂直面のいずれも包含する。
図3に示されるように、残量検知部33の一対の壁の間は中空である。残量検知部33の中空部分にはセンサーアーム60のインジケータ部62が挿入されている。センサーアーム60は、板状のアーム本体61の両端に、インジケータ部62及びフロート部63とがそれぞれ設けられたものである。センサアーム60は、インク室36において、幅方向51に沿って延びる支軸64により回動可能に支持されている。センサーアーム60は、インク室36に存在するインク量に対応して、インジケータ部62が残量検知部33の下壁側に位置する下位姿勢(図3に実線で示される姿勢)と、インジケータ部62が残量検知部33の上壁側に位置する上位姿勢(図3に破線で示される姿勢)に姿勢変化可能である。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、カートリッジ装着部110に設けられた光センサ114に対して、残量検知部33は、赤外光を所定量以上透過させる状態と、残量検知部33が赤外光を所定量未満に遮光又は減衰させる状態とに変化する。インジケータ部62が上位姿勢であれば残量検知部33は赤外光を透過させ、インジケータ部62が下位姿勢であれば、残量検知部33は赤外光を遮光又は減衰させる。この残量検知部33の透光状態に応じて、インク室36内のインク残量が所定量未満になったことが判定される。
なお、残量検知部33には、センサーアーム60がなくてもよい。後述されるように、光センサ114は、発光素子118と受光素子119とが幅方向51に対向されている(図5参照)。そして、発光素子118から出射された光は受光素子119に受光される。そして、残量検知部33内にインクがある状態では、発光素子118から出射された赤外光が遮断又は減衰され、残量検知部33内にインクがない状態では、発光素子118から出射された赤外光が透過されるように構成されていてもよい。また、残量検知部33内にインクがある状態では、発光素子118から出射された赤外光が受光素子119に到達しないように反射され、残量検知部33内にインクがない状態では、発光素子118から出射された赤外光が受光素子119に到達するように反射されるように構成されていてもよい。
図2,3に示されるように、本体31の前壁40における残量検知部33の上側に前壁40を奥行き方向53へ貫通する開口34が形成されており、その開口34よりも挿抜方向50における後壁42側に、大気連通口32が設けられている。大気連通口32は、インク室36を形成している壁を奥行き方向53へ貫通する貫通孔である。大気連通口32を介してインク室36の空気層と大気とが連通され得る。各図には現されていないが、インクカートリッジ30が未使用状態(例えば工場出荷状態)にあるときは、大気連通口32がフィルムなどでシールされる。したがって、例えば、インク室36における空気層が減圧状態にあれば、その減圧状態が保持される。そして、使用に際してシールが後述するロッド124によって破断されることによって大気連通口32が開放され、インク室36における空気層が大気圧となる。
大気連通口32は、大気連通バルブ(不図示)によって開閉可能に構成されている。大気連通口32が開かれることによって、負圧に維持された状態のインク室36の気圧が外気圧となる。この大気連通口32は、必ずしも前壁40側に設けられる必要はなく、インク室36の内部と外部とを連通させるものであれば配置は限定されない。特に、大気連通口32を残量検知部33よりも下側に配置すると、光センサの基板にインクが付着する不具合を解消できる。また、インク室36内が負圧に維持された状態でインクカートリッジ30が使用される場合は、大気連通口32は必ずしも設けられなくてもよい。
図2,3に示されるように、本体31の前壁40における残量検知部33の下側に、インク供給部37が設けられている。インク供給部37は、本体31の本体前壁40における高さ方向52の中央(本体前壁40の上端と下端の中点)より下側に設けられている。換言すると、インク供給部37は、高さ方向52の中心を通り、かつ奥行き方向53に沿った中心線54(図3参照)に対して下側へオフセットして配置されている。中心線54は、本体31の後壁42における上端及び下端(一対の縁)の中心を通る仮想直線である。
インク供給部37は、円筒形状の外形をなしており、前壁40から挿抜方向50に沿って外側へ突出している。インク供給部37の突出端にはインク供給口71が形成されている。このインク供給口71からインク供給部37の内部空間を通じて、挿抜方向50に延びてインク室36へ通ずるインク流路38が形成されている。インク供給口71は、インク供給バルブ(不図示)によって開閉可能に構成されている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、カートリッジ装着部110に設けられたインクニードル122(図4参照)が、インク供給口71に挿入されてインク供給バルブを開く。これにより、インク流路38を通ってインク室36から、カートリッジ装着部110に設けられたインクニードル122へインクが流出される。
なお、インク供給口71は、必ずしもインク供給バルブによって開閉可能な構成に限定されず、例えば、インク供給口71がフィルムなどで閉塞されており、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、インクニードル122がフィルムを突き破ることによりインク供給口71が開かれる構成であってもよい。
図2,3に示されるように、本体31の前壁40の下端部には、突起46が設けられている。したがって、突起46は、インク供給部37の下方に配置されている。
突起46の幅は、前壁40の幅と同じである。突起46は、前壁40から後壁42から離れる方向(装着向き56)へ突出されている。突起46の先端75は、インク供給部37の先端であるインク供給口71より後壁42から離れる方向(装着向き56)の前側まで突出されている。突起46が前壁40から装着向き56へ突出される寸法は、インクカートリッジ30の種別に応じて変更される。インクカートリッジ30の種別とは、インクの色や成分の違い、インク室36に最初に貯留されるインクの量の違いなどである。突起46は突起部に相当する。
図2に示されるように、本体31の上壁39には、奥行き方向53に渡って延びるガイド部35が設けられている。ガイド部35は、上壁39から上方へ突出されたリブ又は突片によって構成されている。ガイド部35において幅方向51に対向する一対の側面の間の距離は、本体31において幅方向51に対向する一対の側面の間の距離より短い。つまり、ガイド部35の幅方向51の寸法は、本体31の幅方向51の寸法より小さい。
本体31の下壁41には、奥行き方向53に渡って延びるガイド部44が設けられている。ガイド部44は、下壁41から下方へ突出されたリブ又は突片によって構成されている。ガイド部44において幅方向51に対向する一対の側面の間の距離は、本体31において幅方向51に対向する一対の側面の間の距離より短い。つまり、ガイド部44の幅方向51の寸法は、本体31の幅方向51の寸法より小さい。ガイド部35,44は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿抜される際に、後述されるガイド溝109に挿入されて移動されるものである。
[インク供給装置100]
図1に示されるように、インク供給装置100は、プリンタ10に設けられている。インク供給装置100は、プリンタ10が備える記録ヘッド21へインクを供給するものである。インク供給装置100は、インクカートリッジ30を装着可能なカートリッジ装着部110を備えている。なお、図1においては、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着された状態が示されている。
インクカートリッジ30は、図2,3に示された起立状態、つまり、同図の下側の面を底面とし、同図の上側の面を上面として、カートリッジ装着部110に対して矢印50で示される方向(以下「挿抜方向50」と称する。)に沿って挿抜される。すなわち、インクカートリッジ30は、図6乃至図8に示されるように、挿抜方向50に沿ってカートリッジ装着部110に挿入され、また、挿抜方向50に沿ってカートリッジ装着部110から抜き出される。インクカートリッジ30は、起立状態のままカートリッジ装着部110に挿抜される。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される向きが装着向き56であり、抜き出される向きが脱抜向き55である(図6参照)。
[カートリッジ装着部110]
図4,5に示されるように、カートリッジ装着部110の筐体を形成するケース101は、プリンタ10の正面側に開口112を有する箱形の部材である。また、ケース101の内部空間は、天部を画定している天面111と、底部を画定している底面107と、インクカートリッジ30の挿抜方向50に延び、天面111と底面107とを接続している一対の側面115,116とにより区画されている。開口112を通じてケース101へインクカートリッジ30が挿抜される。インクカートリッジ30は、天面111に設けられたガイド溝109にガイド部35が挿入され、底面107に設けられたガイド溝109にガイド部44が挿入されることによって挿抜方向50へ案内される。ケース101には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に対応する4つのインクカートリッジ30が収容可能である。ガイド溝109が、溝に相当する。天面111,底面107及び一対の側面115が内面に相当する。
ケース101には、内部空間を縦方向に長い4つの空間に仕切り分ける3つのプレート102が設けられている。このプレート102によって仕切り分けられた各空間それぞれにインクカートリッジ30が収容される。プレート102は、ケース101において開口112と反対側となる奥側に設けられている。
また、ケース101には、上記底面107に設けられたガイド溝109の各々に開口108が設けられている。開口108は、2つのプレート102の間に設けられている。開口108は、例えば、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30のインク供給部37から漏れたインクを、カートリッジ装着部110の外側へ逃がすといった目的で設けられている。カートリッジ装着部110の下方であって、開口108の下方に相当する位置には、インクを毛管力により吸引可能なインクトレイ(不図示)が設けられており、漏れたインクは開口108を介して当該インクトレイに吸引される。開口108は、第1凹部に相当する。
図4に示されるように、ケース101の終面の下部に接続部103が設けられている。接続部103は、終面において、ケース101に装着された各インクカートリッジ30のインク供給部37に対応する位置にそれぞれ配置されている。本実施形態では、ケース101に収容可能な4つのインクカートリッジ30に対応して4つの接続部103が設けられている。
接続部103は、インクニードル122と、保持部121とを有する。インクニードル122は、管状の樹脂針からなる。インクニードル122は、ケース101の終面と表裏をなす外面側でインクチューブ20に接続されている。各インクニードル122から背面側へ引き出された各インクチューブ20は、ケース101の背面において上方へ引き上げられたのち、プリンタ10の記録ヘッド21へインクを流通可能に延出されている。
保持部121は、円筒状に形成されている。保持部121の中心にインクニードル122が配置されている。図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、インク供給部37が保持部121の円筒の内側に挿入される。このとき、インク供給部37の外周面が保持部121の円筒の内周面に密着する。これにより、インク供給部37が保持部121へ所定の間隔をもって挿入される。インク供給部37が保持部121へ挿入されると、インクニードル122がインク供給部37のインク供給口71に挿入される。これにより、インク室36に貯留されているインクが外部へ流出可能となる。インク室36から流出されたインクは、インクニードル122へ流入する。
図4に示されるように、ケース101の終面の上部に、ロッド124が設けられている。ロッド124は、終面から脱抜向き55に突出されている。カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30が装着されると、図6に示されるように、ロッド124が大気連通口32に挿入される。これにより、大気連通口32を塞ぐシール部材が破断されて、インク室36が大気開放される。
図4乃至6に示されるように、ケース101の終面において、接続部103より高さ方向52の上側にセンサユニット104が設けられている。センサユニット104は、基板(不図示)と、光センサ114とを備える。基板に光センサ114が装着されることで、センサユニット104が構成されている。センサユニット104には、4つの光センサ114が設けられている。これら4つの光センサ114は、ケース101に収容可能な4つのインクカートリッジ30に対応している。4つの光センサ114は、各プレート102の間において、ケース101の幅方向に(幅方向51と一致する)に一列に配列されている。
各光センサ114は、LEDなどの発光素子118と、フォトトランジスタなどの受光素子119とをそれぞれ有する。発光素子118及び受光素子119は、それぞれが筐体に囲まれている。光センサ114は、この筐体により形成される外形が馬蹄形である。発光素子118は、筐体から一方向へ光を照射可能である。受光素子は、筐体に対して一方向から照射された光を受光可能である。このような発光素子118と受光素子119とが、馬蹄形の筐体において所定の間隔を空けて対向配置されている。発光素子118と受光素子119との間の空間には、インクカートリッジ30の残量検知部33が進入可能である。光センサ114の光路に残量検知部33が進入すると、光センサ114は、残量検知部33による透光状態の変化を検知し得る。
図5に示されるように、ケース101には、各光センサ114の発光素子118及び受光素子119を覆うカバー105,106が設けられている。カバー105,106は、4つの光センサ114に対応して4組が設けられている。各カバー105は、各発光素子118をそれぞれ覆っている。各カバー106は、各受光素子119をそれぞれ覆っている。
図4,6に示されるように、スライド部材135は、カートリッジ装着部110の終面部の下端側に形成されたスライド部材収容部130に配置されている。本実施形態では、ケース101に収容可能な4つのインクカートリッジ30に対応して4つのスライド部材135が設けられている。スライド部材収容部130は、カートリッジ装着部110の内部空間と連続している。スライド部材135は、概ね直方体の外形をなす。スライド部材135の上端からは、リブ136が上方に突設されている。スライド部材135のリブ136は、インクカートリッジ30の突起46の挿入経路にオーバーラップして配置されており、突起46の先端75と当接可能である。
スライド部材収容部130にはコイルバネ139が設けられている。コイルバネ139は、スライド部材135を開口112側へ、つまり、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から抜き出される向きである脱抜向き55へ、インクカートリッジ30を弾性付勢するものである。コイルバネ139は、スライド部材収容部130の終端を画定している終壁131とスライド部材135との間に介在されている。コイルバネ139が自然長である場合、つまり、スライド部材135に外力が加えられていない状態では、スライド部材135は、開口112側の所定の位置(図4参照)に配置される。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程で、インクカートリッジ30の突起46がスライド部材135に当接して、スライド部材135がスライド部材収容部130の終壁131側へ押圧される。これにより、コイルバネ139が収縮されるとともに、スライド部材135が終壁131側の位置(図6参照)へスライドされる。収縮したコイルバネ139は、スライド部材135を介してインクカートリッジ30を脱抜向き55へ付勢する。換言すると、インクカートリッジ30の突起46は、スライド部材135及びコイルバネ139の付勢力を受ける。スライド部材135及びコイルバネ139が、付勢部材に相当する。
図4に示されるように、ケース101には、ロックレバー145、支軸147及びコイルバネ148で構成されるロック機構144が設けられている。ロックレバー145は、カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30を、コイルバネ139の付勢力に抗して、装着状態に維持するためのものである。ロックレバー145は、ケース101の開口112の上端に設けられている。本実施形態では、ケース101に装着可能な4つのインクカートリッジ30に対応して4つのロックレバー145が設けられている。
ロックレバー145は、全体がアーム状に形成されている。ロックレバー145の中央付近に支軸147が設けられている。この支軸147がケース101に支持されている。これにより、ケース101の開口112の上側においてロックレバー145が支軸147を中心に回動可能に支持されている。
ロックレバー145は、大別すると、操作部149と、被係合部146とに大別される。操作部149は、ケース101の開口112から外側へ突出されている。操作部149は、ロックレバー145を回動させるための操作を受け付ける部分である。
被係合部146は、ケース101の内部へ進入している。被係合部146は、インクカートリッジ30に図9に示されるような係合部43が設けられている場合には、当該係合部43と係合可能である。なお、係合部43は、本体31の上壁39から上方に延びるように形成され、インクカートリッジ30の幅方向51及び高さ方向52に拡がる平面を有する突起である。被係合部146が係合部43と係合することにより、コイルバネ139に付勢されているインクカートリッジ30が、当該付勢に抗してケース101に対して装着状態に維持される。被係合部146が係合部43と係合可能な位置となるロックレバー145の回動位置(図4参照)がロック位置と称され、被係合部146が係合部43と係合しない位置(図6参照)がアンロック位置と称される。
ロックレバー145には、コイルバネ148が取り付けられている。コイルバネ148によって、ロックレバー145は、ロック位置側へ付勢されている。ロック位置のロックレバー145に対して、操作部149が高さ方向52下向きへ押し下げられると、ロックレバー145がロック位置からアンロック位置へ回動される。つまり、ロックレバー144は、一端が下方に回動するように付勢されている。ロック機構144は、第2保持部に相当する。また、ロックレバー145は、回動部材に相当する。
図3に示されるように、本実施形態のインクカートリッジ30の上壁39には、図9に示されるような係合部43が形成されていない。これにより、図7及び図8に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入される過程において、ガイド部35は被係合部146と接触しながらスライドされるのみで、ガイド部35が被係合部146と係合することはない。つまり、インクカートリッジ30は、上述したロック機構144によっては装着状態に維持されない。換言すると、インクカートリッジ30の上壁39は、ロック機構144によって装着位置に保持されない形状である。なお、インクカートリッジ30の上壁39の形状は、図3に示されるような奥行き方向53に沿って真っ直ぐな形状に限らず、例えば、図9に破線で示されるように、係合部43が傾斜面であるような形状であってもよい。
また、本実施形態のインクカートリッジ30は、ロック機構144と接触しない形状であってもよい。例えば、図10に示されるように、インクカートリッジ30の高さが、図3の場合よりも低く構成されていてもよい。詳細には、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、インクカートリッジ30の最も上側に位置するガイド部35の上端が、ロック位置へ回動されているロックレバー145の下端(被係合部146)よりも下側に位置するように、インクカートリッジ30が構成されていてもよい。つまり、インクカートリッジ30は、ロック機構144と接触しない形状であってもよい。
また、インクカートリッジ30は、カートリッジ装着部110におけるロック機構144の有無にかかわらず、カートリッジ装着部110に装着可能である。ロック機構144が設けられたカートリッジ装着部110へのインクカートリッジ30の装着は、図6乃至図8に基づいて後述される。ロック機構144が設けられていないカートリッジ装着部110へインクカートリッジ30が装着された状態は、図11に示される。
[板バネ90]
図3に示されるように、インクカートリッジ30の本体31の下壁41、つまり本体31の下側の面には、凹部94が設けられている。なお、図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されているとき、下壁41は、カートリッジ装着部110の底面107と対向する。下壁41の下側の面は、第1面の一例であるとともに、本体31の底面に相当する。
また、インクカートリッジ30の下壁41には、板バネ90が設けられている。本実施形態では、凹部94の幅は、下壁41の幅と同じである。つまり、凹部94は、下壁41と、下壁41から突出されているガイド部44と、に亘って設けられている。なお、凹部94の幅は、下壁41の幅より小さくてもよい。板バネ90の幅は、後述するように板バネ90が凹部94へ収容されるため、凹部94の幅よりも小さい幅である。板バネ90は、第1保持部の一例である。
本実施形態において、凹部94及び板バネ90の奥行き方向53における位置は、図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、開口108と対向する位置である。なお、カートリッジ装着部110に、開口108以外の凹みや開口が存在する場合、凹部94及び板バネ90の位置は、当該凹みや開口と対向する位置であってもよい。
板バネ90は、第1ガイド板91、第2ガイド板92、及び第3ガイド板93で構成されている。各ガイド板91,92,93は、高さ方向52に小さく、幅方向51と奥行き方向53が高さ方向52よりも大きい扁平形状であり、その表面は平面である。また、各ガイド板91,92,93は、奥行き方向53に連続して形成されている。また、各ガイド板91,92,93は、金属などの弾性体で構成されている。
第3ガイド板93は、ガイド部44及び/または下壁41(図3ではガイド部44)に固定されている。また、第3ガイド板93は、奥行き方向53に沿って、つまり水平に配置されている。
第2ガイド板92は、脱抜向き55側の端部が第3ガイド板93と接続され、装着向き56側の端部が第1ガイド板91と接続されている。また、第2ガイド板92は、脱抜向き55側の端部が装着向き56側の端部よりも下側になるように配置されている。換言すると、第2ガイド板92は、前壁40側が後壁42側よりも凹部94の底面97から離間するように傾斜している。
第1ガイド板91は、脱抜向き55側の端部が第2ガイド板92と接続されている。一方、第1ガイド板91は、装着向き56側の端部を他の箇所と接続されていない自由端としている。また、第1ガイド板91は、脱抜向き55側の端部が装着向き56側の端部よりも下側になるように配置されている。換言すると、第1ガイド板91は、後壁42側が前壁40側よりも凹部94の底面97から離間するように傾斜している。
板バネ90は、後壁42側の一方の端部(第3ガイド板93)が固定されており、他方の端部(第1ガイド板91の装着向き56側の端部)が自由端となっている。また、板バネ90は、金属などの弾性体で構成されている。よって、板バネ90は、下方から押されることによって、第3ガイド板93と第2ガイド板92の接続点を支点95(図3参照)として、矢印96の向きに回動するように弾性変形する。換言すると、板バネ90は、下方から押されることによって、凹部94に収容される。
図3に示されるように、下壁41の下側の面に沿った線と、第1ガイド板91の上側または下側の面に沿った線とがなす角を第1角度θ1とし、下壁41の下側の面に沿った線と、第2ガイド板92の上側または下側の面に沿った線とがなす角を第2角度θ2とする。この場合、第2角度θ2が第1角度θ1よりも大きい。つまり、第2ガイド板92の上端側及び下端側を結ぶ面は、第1ガイド板91の上端側及び下端側を結ぶの面よりも下壁41の下側の面に対して急峻な傾斜面である。
第1ガイド板91及び第2ガイド板92の端部のうち、お互いに接続されている端部は、接続されていない端部よりも下側となる。つまり、第1ガイド板91及び第2ガイド板92は、V字形状である。換言すると、第1ガイド板91及び第2ガイド板92は、下壁41からカートリッジ装着部110の底面107側に向かって突出している。
第1ガイド板91における下側を構成する面が、第1ガイド面に相当し、第2ガイド板92における下側を構成する面が、第2ガイド面に相当する。また、第1ガイド板91及び第2ガイド板92は、第1凸部に相当する。
なお、以上の説明においては、第1ガイド板91及び第2ガイド板92の上側及び下側を構成する面が、平面である場合について説明した。しかし、第1ガイド板91及び第2ガイド板92の上側及び下側を構成する面は平面に限らず、例えば球面などの曲面であってもよい。また、以上の説明においては、板バネ90及び凹部94が、下壁41に設けられている場合について説明した。しかし、板バネ90及び凹部94が設けられるのは下壁41に限らず、上壁39や側壁83,84に設けられていてもよい。つまり、下壁41、上壁39、及び側壁83,84の外側の面は、第1面に相当する。
[インクカートリッジ30の装着動作]
以下、図6乃至図8が参照されつつ、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着される動作が説明される。
図には示されていないが、カートリッジ装着部110の開口112は、プリンタ10の筐体に設けられた開閉可能なカバーによって閉じられている。インクカートリッジ30が装着されるときには、このカバーが開かれる。
図7に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に対して装着向き56へ挿入される。ユーザは、インクカートリッジ30の挿入に際して、本体31の後壁42側を挟み持つ。ユーザが、高さ方向52における本体31のいずれの位置を挟み持つかは必ずしも一定ではない。しかしながら、プリンタ10が机などに設置されており、ユーザは高さ方向52の上側からカートリッジ装着部110の開口112を見ながら、インクカートリッジ30を挿入することが多いと想定される。したがって、ユーザは、本体31の高さ方向52の中心付近から上端までの間を挟み持って、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に装着すると想定される。
また、インクカートリッジ30の本体31において、ユーザが持つべき位置が印刷されていたり、滑り止めとなる部材や形状があるときには、その位置をユーザが挟み持つと想定される。ユーザが挟み持つと想定される形状の一例が、図6において破線で示される。図6においては、ユーザが持つべき位置としての突起74が、上記形状の一例として示されている。突起74は、後壁42から離れる方向(脱抜向き55)側に突出している。本実施形態においてユーザ接触部は、本体31の高さ方向52の中心から上端までの間、つまり中心線54より高さ方向52の上側に設けられている。突起74は第3凸部の一例である。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されると、まず、ガイド部35の装着向き56の先端面が、ロックレバー145に当接する。更にインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿入されると、ロックレバー145の被係合部146がガイド部35に乗りあがる。これにより、ロックレバー145が図8における反時計回りに回動して、ロック位置からアンロック位置へ移動する。ロックレバー144は、コイルバネ148によって、被係合部146が下方に回動するように付勢されている。そのため、インクカートリッジ30は、被係合部146によって下方に押される。すると、板バネ90がカートリッジ装着部110の底面107と当接する。これにより、図8に示されるように、板バネ90の第1ガイド板91は、底面107に押されて弾性変形し、凹部94に収容される。
更にインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されると、インクカートリッジ30の突起46の先端75がスライド部材135に当接する。このとき、スライド部材135は、コイルバネ139に付勢された、スライド部材収容部130における開口112側に位置されている。ユーザは、さらにインクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に挿入するために、コイルバネ139の付勢力に抗して、本体31の後壁42側を開口112へ押し込む。ユーザが、カートリッジ装着部110にインクカートリッジ30を挿入する速度は、このコイルバネ139の付勢力によって緩められる。
更にインクカートリッジ30がカートリッジ装着部110へ挿入されると、図6に示されるように、インクカートリッジ30の凹部94とカートリッジ装着部110の開口108とが対向される。これにより、板バネ90は、カートリッジ装着部110の底面107に押されなくなる。その結果、凹部94に収容されていた板バネ90は、元の姿勢(図3に示される姿勢)に戻る。このとき、板バネ90は、開口108に収容される。つまり、板バネ90の第1ガイド板91及び第2ガイド板92は、開口108と弾性変形によって係合される。
図6の状態では、インクカートリッジ30は、コイルバネ139によって脱抜向き55側に付勢されている。よって、ユーザがインクカートリッジ30を持つ手を離すと、インクカートリッジ30は、コイルバネ139によって脱抜向き55側に押される。しかし、板バネ90の第2ガイド板92が、カートリッジ装着部110の開口108の側面(高さ方向52及び幅方向51に沿った面)に接触する。これにより、インクカートリッジ30の脱抜向き55側への移動が防止される。つまり、インクカートリッジ30は図6の状態を保持される。即ち、板バネ90は、突起96に付加されたスライド部材135及びコイルバネ139の付勢力に抗して、インクカートリッジ30を、カートリッジ装着部110に装着された位置、つまり図6に示される位置に保持する。
図6の状態において、ユーザが、インクカートリッジ30の本体31の後壁42側を挟み持ち、インクカートリッジ30を脱抜向き55側へ引っ張ると、板バネ90の第2ガイド板92が、開口108の側面に押される。これにより、板バネ90は、矢印96の向き(図3参照)に回動するように弾性変形し、開口108から離脱されるとともに凹部94に収容される。つまり、第1ガイド板91及び第2ガイド板92は、開口108と弾性変形によって係脱可能である。
板バネ90が凹部94に収容されると、インクカートリッジ30は、コイルバネ139によって脱抜向き55側に押されて図8の状態となり、その後、インクカートリッジ30は、ユーザによって開口112から引き抜かれて、或いはコイルバネ139によって脱抜向き55側に押されて、図7の状態となる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、インクカートリッジ30は、装着向き56に沿ってカートリッジ装着部110に挿入される。カートリッジ装着部110に装着されたインクカートリッジ30は、突起46がスライド部材135及びコイルバネ139によって付勢されることによって脱抜向き55に押される。しかし、インクカートリッジ30は第1保持部(本実施形態では板バネ90)を備えている。板バネ90は、スライド部材135及びコイルバネ139による付勢に抗してインクカートリッジ30を所定位置に保持する。これにより、インクカートリッジ30は、スライド部材135及びコイルバネ139による付勢力によって、脱抜向き55に移動することはない。換言すると、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を保持できる。
また、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態の保持は、インクカートリッジ30に板バネ90を備えることで実現されるため、カートリッジ装着部110には、当該保持のための新たな部材を追加する必要がない。
また、カートリッジ装着部110においてインクカートリッジ30が挿入される開口112の上端には、一端が下方に回動するように付勢されたロックレバー144が取り付けられており、ロックレバー144によってインクカートリッジ30が下方に押されることによって、板バネ90がカートリッジ装着部110の底面107に接触可能であってもよい。
インクカートリッジ30がロックレバー144によって下方に押されると、板バネ90がカートリッジ装着部110の底面107と接触する。これにより、板バネ90と底面107との間に、インクカートリッジ30を所定位置に保持させる摩擦力を生じさせることができる。そして、当該摩擦力が、コイルバネ139による付勢力よりも大きい場合、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態を保持できる。
また、板バネ90は、本体31の下壁41に配置されていてもよい。
板バネ90は、ロックレバー144によって押されて下方へ移動する。これにより、板バネ90とカートリッジ装着部110の底面107とを接触させることができる。
また、板バネ90は、本体31においてカートリッジ装着部110の底面107と対向する下壁41の下側の面から底面107側に向かって突出する第1凸部を具備していてもよい。第1凸部は、前壁40側から後壁42側へ連続する第1ガイド板91と第2ガイド板92で構成され、かつ底面107に設けられた開口108と弾性変形によって係脱可能であってもよい。第1ガイド板91は、後壁42側が前壁40側よりも下壁41の下側の面から離間するように傾斜していてもよい。第2ガイド板92は、前壁40側が後壁42側よりも下壁41の下側の面から離間するように傾斜していてもよい。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されるとき、第1ガイド板91がカートリッジ装着部110の底面107によって下壁41側へ押される。これにより、板バネ90と底面107との間に、インクカートリッジ30を所定位置に保持させる摩擦力を生じさせることができる。そして、当該摩擦力が、コイルバネ139による付勢力よりも大きい場合、インクカートリッジ30は、所定位置に保持可能となる。また、第1ガイド板91及び第2ガイド板92と開口108が係合することにより、インクカートリッジ30は、カートリッジ装着部110に装着される。当該係合により、インクカートリッジ30は、カートリッジ装着部110に装着された状態を保持できる。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から脱抜されるとき、第2ガイド板92がカートリッジ装着部110の底面107によって下壁41側へ押される。これにより、第1ガイド板91及び第2ガイド板92と開口108との係合を解除され、インクカートリッジ30はカートリッジ装着部110から脱抜可能となる。
また、装着向き56において第2ガイド板92と下壁41の下側の面とがなす角が、装着向き56において第1ガイド板と下壁41の下側の面とがなす角に比べて大きくてもよい。
第2ガイド板92と下壁41の下側の面とがなす角は、第1ガイド板91と下壁41の下側の面とがなす角よりも大きい。ここで、ガイド板91,92と下壁41の下側の面とがなす角が小さいほど、底面107によって押されたときに、小さい力で弾性変形可能である。よって、第1ガイド板91が底面107によって押される必要があるインクカートリッジ30のカートリッジ装着部110への装着は、第2ガイド板92が底面107によって押される必要があるインクカートリッジ30のカートリッジ装着部110からの脱抜よりも容易に実行可能である。
また、インクカートリッジ30は、後壁42から脱抜向き55側へ向かって延びる突起74、を具備していてもよい。
突起74が設けられていると、ユーザは突起74を摘むことによって、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110に対して容易に脱抜することができる。
また、インクカートリッジ30は、インクカートリッジ30をスライド部材135及びコイルバネ139の付勢に抗して所定位置に保持可能及び当該保持の解除可能なロック機構144を備えるカートリッジ装着部110に装着可能であってもよい。インクカートリッジ30は、ロック機構144と接触しない位置、または、ロック機構144によって保持されない形状であってもよい。
インクカートリッジ30は、ロック機構144を備えたカートリッジ装着部110に挿入されることも可能である。この場合、ロック機構144が破損すると、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から脱抜することができなくなるおそれがある。しかし、本実施形態においては、インクカートリッジ30がロック機構144によって保持されない形状であるため、または、インクカートリッジ30がロック機構144と接触しない形状であるため、ロック機構144が破損しても、インクカートリッジ30はカートリッジ装着部110から脱抜可能である。
[変形例1]
第1保持部は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿抜される過程において、カートリッジ装着部110の内面(天面111、底面107、及び一対の側面115,116)との接触によってコイルバネ139による付勢力よりも大きくかつ当該付勢力に対して負荷となる摩擦力を生じさせてもよい。第1保持部は当該摩擦力を生じさせるものであるならば、板バネ90に限らない。
例えば、第1保持部は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿抜される過程において、カートリッジ装着部110と接触する箇所に設けられたゴムなどの弾性部材であってもよい。弾性部材は、上壁39、下壁41、側壁83、84、及びガイド部35、44の外側の面のうち少なくとも一つの面に沿って拡がるように設けられている。ここで、外側の面とは、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿抜される過程において、カートリッジ装着部110の内面と対向する面である。以上より、カートリッジ装着部110と接触する箇所とは、上壁39、下壁41、及び側壁83、84のうち少なくとも一つの面である。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されるとき、インクカートリッジ30の外側の面に設けられた弾性部材が、カートリッジ装着部110の内面に密着する。これにより、弾性部材は、当該摩擦力を生じさせる。
なお、インクカートリッジ30は、当該外側の面に弾性部材を設けることなく、当該外側の面とカートリッジ装着部110の内面とを直接当接させることによって、当該外側の面と当該内面との間に当該摩擦力を生じさせるように構成されていてもよい。
また、弾性部材は、インク供給部37の外周面に設けられていてもよい。図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、インク供給部37が保持部121の円筒の内側に挿入される。このとき、インク供給部37の外周面に設けられた弾性部材が保持部121の円筒の内周面に密着する。これにより、弾性部材は、当該摩擦力を生じさせる。
また、弾性部材は、大気連通口32の内周面に設けられていてもよい。図6に示されるように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されると、大気連通口32の内側へロッド124が挿入される。このとき、大気連通口32の内周面に設けられた弾性部材をロッド124の外周面に密着させる。これにより、弾性部材は、当該摩擦力を生じさせる。なお、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、インク室36を大気開放するため、弾性部材は、大気連通口32の内周面の全面ではなく一部の面に設けられる。
また、弾性部材は、残量検知部33の側壁85,86(図2参照)に設けられていてもよい。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、側壁85,86はカバー105、106(図5参照)と対向した状態となる。このとき、側壁85,86に設けられた弾性部材がカバー105,106に密着する。これにより、弾性部材は、当該摩擦力を生じさせる。なお、残量検知部33の本来の機能(光センサ114から出射された光の透過)を損なわないように、弾性部材は、残量検知部33の側壁85,86の一部(光が照射される領域以外)に設けられる。
また、弾性部材は、上述の実施形態の板バネ90であってもよい。上述の実施形態において、図8で説明したように、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されるときに、板バネ90はの第1ガイド板91は、底面107に押されて弾性変形し、凹部94に収容される。このとき、第1ガイド板91は底面107に圧接した状態となる。これにより、板バネ90は、当該摩擦力を生じさせる。
以上説明した変形例1において、第1保持部は、カートリッジ装着部110の内面との接触によって、スライド部材135及びコイルバネ139による付勢力より大きな摩擦力を、装着向き56に生じさせることができる。その結果、インクカートリッジ30がスライド部材135及びコイルバネ139による付勢力によって脱抜向き55に移動することが防止可能である。
[変形例2]
第1保持部は、カートリッジ装着部110への装着において作用する摩擦力が、カートリッジ装着部110からの取り出しにおいて作用する摩擦力に比べて小さい部材であってもよい。
例えば、第1保持部は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿抜される過程において、カートリッジ装着部110と接触する箇所において所定範囲に複数設けられた凸部よりなる滑り止め部材であってもよい。
ここで、カートリッジ装着部110と接触する箇所は、変形例1と同様に、上壁39、下壁41、及び側壁83、84のうち少なくとも一つの外側の面である。
また、滑り止め部材の各凸部は、その表面が脱抜向き55側を向いており、装着向き56側が脱抜向き55側よりも下壁41から離間するように傾斜している第1傾斜面と、当該第1傾斜面と連続して形成されており、その表面が装着向き56側を向いており、後壁42側が前壁40側よりも下壁41から離間するように傾斜している第2傾斜面とを備えている。
そして、当該第1傾斜面の当該外側の面に対する第3角度は、当該第2傾斜面の当該外側の面に対する第4角度よりも大きい。つまり、第1傾斜面は第2傾斜面よりも当該外側の面に対して急峻な傾斜面である。
これにより、急峻な第1傾斜面によって摩擦力が生じるインクカートリッジ30の脱抜過程の方が、第2傾斜面によって摩擦力が生じるインクカートリッジ30の挿入過程よりも、大きい摩擦力を生じさせる。このため、インクカートリッジ30の装着は、取り出しよりも容易に実行可能である。
[変形例3]
第1保持部は、カートリッジ装着部110の内面(天面111,底面107または一対の側面115、116)に設けられた開口(例えば開口108)や凹部(不図示)や凸部(不図示)と対向する面(上壁39、下壁41及び側壁83,84の外側の面)に設けられており、上記開口、上記凹部または上記凸部と嵌合可能な形状であってもよい。開口108は開口部の一例であり、凹部は第2凹部の一例であり、凸部は第2凸部の一例である。
例えば、図12に示されるように、第1保持部は、インクカートリッジ30の本体31の下壁41、つまり本体31の下側の面に設けられた突起125であってもよい。突起125の表面は、例えば球面に構成されている。変形例3において、突起125の位置は、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、開口108と対向する位置である。本例において、インクカートリッジ30を挿抜させるとき、図13に示されるように、インクカートリッジを少し持ち上げながら挿抜させればよい。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着された状態において、突起125は開口108と係合される。
なお、カートリッジ装着部110に、開口108以外の凹みや開口が存在する場合、凹部94及び板バネ90の位置は、当該凹みや開口と対向する位置であってもよい。また、以上の説明においては、突起125が、下壁41に設けられている場合について説明した。しかし、突起125が設けられるのは下壁41に限らず、上壁39や側壁83,84に設けられていてもよい。つまり、下壁41、上壁39、及び側壁83,84の外側の面は、第2面に相当する。
また、カートリッジ装着部110の天面111,底面107または一対の側面115、116にに凸部が存在する場合、第1保持部は、当該凸部と対向する面(上壁39、下壁41及び側壁83,84の外側の面)に設けられており、当該凸部と嵌合可能なように当該凸部と相対する形状である凹みであってもよい。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されているとき、インクカートリッジ30はスライド部材135及びコイルバネ139により脱抜向き55に付勢される。しかし、変形例3においては、インクカートリッジ30の突起125(或いは凹み)と、カートリッジ装着部110の開口108(或いは第2凹部または第2凸部)とが嵌合されることにより、インクカートリッジ30は、スライド部材135及びコイルバネ139による付勢に抗うことができる。その結果、インクカートリッジ30が所定位置に保持可能である。
[変形例4]
第1保持部は、カートリッジ装着部110の内面(天面111,底面107または一対の側面115、116)において装着向き56に沿って延びるガイド溝109に挿入されてガイド溝109内を移動可能なガイド部35,44であってもよい。変形例4におけるガイド部35,44は、以下で詳述するように、上述の実施形態の場合(図3参照)とは異なる形状である。なお、上述の実施形態の場合と異なる形状であるのは、ガイド部35,44のうちの少なくとも一方でよい。よって、以下においては、ガイド部44が、上述の実施形態の場合と異なる形状である場合について説明し、ガイド部35についてはその説明を省略する。
ガイド部44は、下壁41から下方へ突出された突片によって構成されており、図14に示されるように、高さ方向52及び奥行き方向53に拡がる一対の面77,78を幅方向51に対向させて形成されている。ガイド部44は、ガイド溝109において装着向き56に沿って延出される一対の側面75,76のうちの一方の面75に対向する側面77と、一対の側面75,76のうちの他方の面76に対向する側面78と、を具備している。側面77,78は、幅方向51において、一対の側面75,76より内側に配置されている。つまり、ガイド部44は、ガイド溝109より幅狭である。そして、側面77は、装着向き56側であるほど、つまり前壁40に近いほど、対向する一方の面75との間隔が小さくなるように延出されていてもよい。側面78は、装着向き56側であるほど、つまり前壁40に近いほど、対向する他方の面76との間隔が小さくなるように延出されていてもよい。換言すると、ガイド部44の幅方向51の長さは、前壁40に近いほど長くなっている、つまりテーパ状に拡大されている。そして、前壁40の近傍部分の側面77は側面75と当接しており、前壁40の近傍部分の側面78は側面76と当接している。側面77は第3面に相当し、側面78は第4面に相当する。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿抜されるとき、前壁40の近傍部分の側面77、78は、側面75,76と当接する。これにより、スライド部材135及びコイルバネ139による付勢力に対して負荷となる摩擦力が生じ、インクカートリッジ30は所定位置に保持可能となる。
[変形例5]
図15に示されるように、第1保持部は、インクカートリッジ30の上壁39、下壁41または一対の側壁83,84に設けられたラッチレバー151であってもよい。なお、図15では、ラッチレバー151はインクカートリッジ30の下側の面に設けられた凹部94に取り付けられている。
ラッチレバー151は、板状の部材であり、後壁42側の端部に近接する位置に幅方向91の軸孔152を備えている。軸孔には、回動軸(不図示)が貫通されている。当該回動軸は、その両端を、凹部94の後壁42側の側面の2箇所から突出した突起45に回転可能に支持されている。これにより、ラッチレバー151は、回動軸を中心として、図15に示された矢印153、154の方向に回動可能である。
矢印153の向きに回動されたラッチレバー151は、凹部94の後壁42側の側面に接触するため、図15に実線で示された姿勢(以下、第1姿勢と記す。)よりも矢印153の向きに回動されることはない。また、矢印154の向きに回動されたラッチレバー151は、凹部94の底面97に接触するため、図15に破線で示された姿勢(以下、第2姿勢と記す。)よりも矢印154の向きに回動されることはない。以上より、ラッチレバー151は、第1姿勢及び第2姿勢の間で回動可能である。
また、ラッチレバー151は、付勢部材によって矢印153の向きに付勢されている。当該付勢部材は、例えばトーションバネ(不図示)である。トーションバネは、コイル部と当該コイル部の両端から延出された2本のアーム部で構成されている。コイル部は、回動軸に取り付けられる。2本のアーム部は、当該2本のアーム部がなす角がラッチレバー151を矢印153の向きに付勢する角度となるように、ラッチレバー151に取り付けられる。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されていない状態において、ラッチレバー151は第1姿勢をとっている。インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されると、ラッチレバー151は、カートリッジ装着部110の底面107に押されることによって、第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化される。さらに、インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されて、インクカートリッジ30の凹部94とカートリッジ装着部110の開口108とが対向されると、ラッチレバー151は、第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化される。これにより、インクカートリッジ30は、装着位置に保持される。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110から取り出される場合、インクカートリッジ30は、ユーザによって上方に持ち上げられながら脱抜向き55へ引き抜かれる。つまり、図15に示される変形例5においては、図10と同様に、インクカートリッジ30の高さが、図3の場合よりも低く構成される必要がある。
なお、変形例5においては、ラッチレバー151がインクカートリッジ30に取り付けられた場合について説明したが、ラッチレバー151は、カートリッジ装着部110(例えば開口108)に取り付けられてもよい。
また、図16に示されるように、ラッチレバー151を前壁40側の下壁41から後壁42に向けて延びる一体成形のものとしてもよい。この場合、カートリッジ装着部110に装着した状態では、ラッチレバー151の先端155はカートリッジ装着部110から飛び出している。また、カートリッジ装着部110に装着した状態では、ラッチレバー151に設けられた凸部156がカートリッジ装着部110の開口108と係合している。インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110から取り出すときに、操作者は、ラッチレバー151の先端155を上方に回動させるように上壁39とラッチレバー151の先端155を摘んで、カートリッジ装着部110の開口108とラッチレバー151の凸部156との係合を解除させる。そして、スライド部材135が突起46を押すことから、インクカートリッジ30が脱抜向き55に押し出され、操作者がインクカートリッジ30を取り出す際の補助となる。
[変形例6]
インクカートリッジ30は、カートリッジ装着部110のガイド溝109に設けられたストッパ126(図5参照)によって、装着位置に保持されてもよい。ストッパ126は、ガイド溝109において装着向き56に沿って延出される一対の側面75,76(図14参照)からそれぞれガイド溝109の幅方向51の内側へ向かって突出されている。ストッパ126は、挿抜方向50において同じ位置(本変形例では脱抜向き55側の端部近傍)に配置されている。ストッパ126は、側面の高さ方向52のほぼ全域に渡ってそれぞれが設けられている。ストッパ126は、ゴムなどの弾性変形可能な部材である。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に挿入されると、インクカートリッジ30のガイド部44の側面77,78(図14参照)がストッパ126と当接する。このとき、インクカートリッジ30をカートリッジ装着部110内に押し込んでいるユーザは多少の抵抗を感じるが、ユーザがさらにインクカートリッジ30を押し込めば、ストッパ126はガイド溝109の幅方向51の外側、つまりガイド溝109の側面75,76の向きに弾性変形する。これにより、ガイド部44はストッパ126に当接しながらストッパ126を乗り越え、インクカートリッジ30はカートリッジ装着部110に装着される。
インクカートリッジ30がカートリッジ装着部110に装着されているとき、ガイド部44の後壁42側の端部がストッパ126と接触することにより、コイルバネ139に付勢されているインクカートリッジ30が、当該付勢に抗して装着状態に維持される。
インクカートリッジ30は、ユーザによってカートリッジ装着部110から引き出される。このとき、ガイド部44がストッパ126と接触しているため、ユーザは多少の抵抗を感じるが、ユーザがさらにインクカートリッジ30を引き出せば、ストッパ126はガイド溝109の幅方向51の外側、つまりガイド溝109の側面75,76の向きに弾性変形する。これにより、ガイド部44はストッパ126に当接しながらストッパ126を乗り越え、インクカートリッジ30はカートリッジ装着部110から取り出される。
30・・・インクカートリッジ
36・・・インク室
37・・・インク供給部
44・・・ガイド部(第1保持部)
46・・・突起(突起部)
74・・・突起(第3凸部)
90・・・板バネ(第1保持部)
91・・・第1ガイド板(第1ガイド面)
92・・・第2ガイド板(第2ガイド面)
108・・・開口(開口部)
110・・・カートリッジ装着部
135・・・スライド部材(付勢部材)
139・・・コイルバネ(付勢部材)
144・・・ロック機構(第2保持部)
145・・・ロックレバー(回動部材)

Claims (12)

  1. インクカートリッジ(30)を装着向き(56)と反対向きである脱抜向き(55)に付勢する付勢部材(135,139)を備えたカートリッジ装着部(110)に装着可能なインクカートリッジ(30)において、
    上記装着向き(56)側に配置される前面(40)と当該前面(40)と対向して配置される後面(42)とを有する本体(31)と、
    上記前面(40)下側に設けられており、上記本体(31)の内部に設けられインクを貯留可能なインク室(36)から外部にインクを供給可能なインク供給部(37)と、
    上記前面(40)における上記インク供給部(37)よりも下側に設けられており、上記前面(40)から上記装着向き(56)側に延び、上記インク供給部(37)の先端よりも上記前面(40)から上記装着向き(56)側に離間した位置に先端を有し、上記付勢部材(135,139)の付勢力を受ける突起部(46)と、
    上記突起部(46)に付加された上記付勢部材(135,139)の付勢力に抗して上記インクカートリッジ(30)を所定位置に保持可能な第1保持部(90)と、を備えるインクカートリッジ(30)。
  2. 上記第1保持部(90)は、上記カートリッジ装着部(110)の内面(107)と対向する第1面(41)に設けられており、上記内面(107)との接触によって上記付勢力よりも大きい摩擦力を生じさせる請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 上記第1保持部(90)は、上記カートリッジ装着部(110)への装着向き(56)に作用する摩擦力が、上記カートリッジ装着部(110)からの脱抜向き(55)に作用する摩擦力に比べて小さい部材である請求項2に記載のインクカートリッジ(30)。
  4. 上記カートリッジ装着部(110)において上記インクカートリッジ(30)が挿入される開口(112)の上端には、一端が下方に回動するように付勢された回動部材(145)が取り付けられており、
    上記回動部材(145)によって上記インクカートリッジ(30)が下方に押されることによって、上記第1保持部(90)が上記カートリッジ装着部(110)の内面(107)に接触可能である請求項1から3のいずれかに記載のインクカートリッジ(30)。
  5. 上記第1保持部(90)は、上記本体(31)の底面(107)に配置される請求項4に記載のインクカートリッジ(30)。
  6. 上記第1保持部(90)は、上記本体(31)において上記カートリッジ装着部(110)の内面(107)と対向する第1面(41)から上記内面(107)側に向かって突出する第1凸部(91,92)を具備しており、
    上記第1凸部(91,92)は、上記前面(40)側から上記後面(42)側へ連続する第1ガイド面(91)と第2ガイド面(92)で構成され、かつ上記内面(107)に設けられた第1凹部(108)と弾性変形によって係脱可能であり、
    上記第1ガイド面(91)は、上記後面(42)側が上記前面(40)側よりも上記第1面(41)から離間するように傾斜しており、
    上記第2ガイド面(92)は、上記前面(40)側が上記後面(42)側よりも上記第1面(41)から離間するように傾斜している請求項1から5のいずれかに記載のインクカートリッジ(30)。
  7. 上記装着向き(56)において上記第2ガイド面(92)と上記第1面(41)とがなす角が、上記装着向き(56)において上記第1ガイド面(91)と上記第1面(41)とがなす角に比べて大きい請求項6に記載のインクカートリッジ(30)。
  8. 上記第1保持部(44)は、上記カートリッジ装着部(110)の内面(107)に設けられた開口部(108)、第2凹部または第2凸部と対向する第2面(41)に設けられており、上記開口部(108)、上記第2凹部または上記第2凸部と嵌合可能な形状である請求項1に記載のインクカートリッジ(30)。
  9. 上記第1保持部(44)は、上記内面(107)において上記装着向き(56)に沿って延びる溝(109)に挿入されて上記溝(109)内を移動可能なガイド部(44)であり、
    上記ガイド部(44)は、上記溝(109)において上記装着向き(56)に沿って延出される一対の側面(75,76)のうちの一方の面(75)に対向する第3面(77)と、上記一対の側面(75,76)のうちの他方の面(76)に対向する第4面(78)と、を具備しており、
    上記第3面(77)は、上記前面(40)に近いほど、対向する上記一方の面(75)との間隔が小さくなるように延出され、
    上記第4面(78)は、上記前面(40)に近いほど、対向する上記他方の面(76)との間隔が小さくなるように延出されている請求項8に記載のインクカートリッジ(30)。
  10. 上記後面(42)から上記脱抜向き(55)側へ向かって延びる第3凸部(74)、を具備する請求項1から9のいずれかに記載のインクカートリッジ(30)。
  11. 上記インクカートリッジ(30)を上記付勢部材(135,139)の付勢に抗して所定位置に保持可能及び当該保持の解除可能な第2保持部(144)を備えるカートリッジ装着部(110)に装着可能であって、
    上記第2保持部(144)と接触しない、または、上記第2保持部(144)によって保持されない形状である請求項1から10のいずれかに記載のインクカートリッジ(30)。
  12. 上記第1保持部(90)は、上記本体(31)の上壁(39)、下壁(41)または一対の側壁(83,84)のいずれかに設けられたラッチレバー(151)である請求項1に記載のインクカートリッジ(30)。
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