JP4106149B2 - タイヤ補強用スチ−ルコ−ド - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車用タイヤの補強材として使用されるスチ−ルコ−ドに関し、特に3本の素線を撚り合わせたスチ−ルコ−ドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にこの種のスチ−ルコ−ドは、多本数が平行に引揃えられた状態でゴム材に被覆されて、自動車用タイヤの補強材として使用されている。そして、スチ−ルコ−ドに要求される条件としては、機械的強度と柔軟性が優れていることは勿論のこと、ゴム材との化学的、物理的な接着が良好であること、およびスチ−ルコ−ド内部へのゴム浸入性が良好であること等があげられる。すなわち、スチ−ルコ−ドがタイヤ補強材としての役割を充分に果たすためにゴム材との完全な複合体となることが必要である。
【0003】
従来、この種のスチ−ルコ−ドでは、例えば1×3構造(図5)、2+1構造のほか、ル−ズオ−プンタイプの1×3構造(図6)、更には最近提案されている、波形くせが付けられた3本の素線を撚らずに引き揃えてなるパラレル3本構造(図7)等がある。
【0004】
従来の1×3構造のスチ−ルコ−ドの横断面構造は図5に示すようにクロ−ズ撚り構造で、かつ各素線4が相互に完全に密着して隙間がないため、密閉空洞部Sがスチ−ルコ−ド5の内部に存在している。従って、このスチ−ルコ−ドを2枚のゴムシ−トに挟んで複合体シ−ト(ベルト層)を形成した場合、ゴム材が上記空洞部Sまで浸入せず、ゴム材との完全な複合体を形成できない。
【0005】
それゆえ、このスチ−ルコ−ドを埋設したゴムシ−トをタイヤに用いた場合、釘などの異物によりゴム被覆が一部分でも破れると、外部より浸入してきた水分が上記空洞部S内に伝播し、スチ−ルコ−ドの全面にわたり錆が発生する。こうなると、ゴムとスチ−ルコ−ドの接着力が弱くなり、両者が剥離してしまい、スチ−ルコ−ドの補強材としての効果が非常に弱くなってしまう。最悪のケ−スでは、タイヤのバ−ストに至る。
【0006】
この問題を解決するため、図6に示すように素線にオ−プン構造のくせ付けを行ったスチ−ルコ−ドが提案されている。図6のように素線6に過大なくせ付けを行った、1×3オ−プン構造のスチ−ルコ−ド7は、素線6同士が接しているようなことは、ほとんどないのでスチ−ルコ−ド内へのゴム浸入はよく、錆の発生は非常に改善される。しかし、その構造上このコ−ドはコ−ド径が大きく、低荷重で伸びやすく、コ−ドのゴム引き圧延加工時にコ−ドにかかる張力を低くして素線間の隙間を維持してゴム引きすることが必要となり、コ−ド張力管理が非常に難しく製造上も問題が多い。
【0007】
また、1×3構造、1×3オ−プン構造のスチ−ルコ−ドは、その横断面が円形であるために曲げ剛性に異方性がなく、タイヤに大きい曲げ撓みが要求される部分(タイヤ径方向、すなわちベルト層の垂直方向)においては、スチ−ルコ−ドの曲げ剛性が必要以上に大きく、一方、曲げ撓みが少ないことを要求される部分(タイヤの回転方向と直交する方向、すなわちベルト層の幅方向)においては、スチ−ルコ−ドの曲げ剛性が少し小さすぎる傾向にあります。そのため操縦安定性に劣り、乗り心地を損なうという問題がある。
【0008】
最近、提案されているのが図7に示すパラレル3本構造のようなスチ−ルコ−ドである。このスチ−ルコ−ドは例えばベルト層においてそれらの素線がベルト層の幅方向に並ぶように配置されると、ベルト層の縦方向の曲げ剛性は小さくなる。因って、操縦安定性が良く、同時に走行時の上下加速度を吸収し、高速での路面の継ぎ目などを拾わずに乗り心地がソフトになる。しかし、このスチ−ルコ−ドでは、3本の素線が撚り合わされていないため、ラッピング線でばらけないように固定する必要がある。またベルト層の幅方向の曲げ剛性は強くなりすぎる傾向があり、しかもベルト層の縦方向以外の方向では、曲げに対して捻れや挫屈が発生しやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、スチ−ルコ−ド内へのゴム侵入性を確保して錆によるセパレ−ションを防止すると共に、操縦安定性、乗り心地性を向上させ、しかもベルト層内等でのスチ−ルコ−ドの折れや挫屈を発生させないスチ−ルコ−ドを提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明のタイヤ補強用スチ−ルコ−ドは、0.15mm〜0.40mmの線径を有する3本の素線を、1本をコア素線、残りの素線を側素線とし、同一方向に撚りピッチPで一度に撚り合わせたスチ−ルコ−ドであって、コア素線が撚りのくせと異なる下記式(1)(2)を満足するくせピッチP1 とくせ外径d1 の略スパイラル状のくせを有し、そのスチ−ルコ−ドの横断面は、前記3本の素線同士がお互いに接触又は近接した状態とコア素線を中心として略一列に並んだ状態を、略1/2ピッチ毎に長手方向に略同一向きで繰り返してなることを特徴とするタイヤ補強用スチ−ルコ−ドである。
P1 =0.1P〜0.7P ・・(1)
d1 =(d+2/100)〜(d+2/10) ・・(2)
d :素線径(mm)(コア素線径と側素線径が異なる場合は側素線の線径)
P1 :くせピッチ(mm)
d1 :コア素線のくせ外径(mm)
なお、スチ−ルコ−ドの撚りピッチは後記する理由により5〜20mm程度が好ましい。また、コア素線と側素線の線径はすべて同じであってもよいが、コア素線の線径を少し大きくしてもよい。このとき線径dは側素線の線径を用いるものとする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のスチ−ルコ−ドの外観を示す概略図である。そして図2(a)〜(i)は、図1における(a)〜(i)部の横断面の端面を示す概略図である。このスチ−ルコ−ド3は、略スパイラル状のくせを有する1本のコア素線1と、同じ線径の2本の側素線2とから構成されている。
本発明のスチ−ルコ−ドは、3本の素線の内1本をコア素線とし、そのコア素線に撚りのクセと異なる小さい略スパイラル状のクセを施したため、各素線間に隙間が発生し、ゴムの侵入性が改善される。またゴムシ−トに埋設されたスチ−ルコ−ドは、横断面が長手方向に略同一向きで1/2ピッチおきに3本の素線がコア素線を中心にして例えばベルト層で幅方向に略一列に並ぶため、タイヤ径方向、すなわちベルト層の縦方向の曲げ剛性は従来タイヤに比して大きく緩和される。因って、車の操縦安定性が良く、同時に走行時の上下加速度を吸収し、高速での路面の継ぎ目などを拾わずに乗り心地がソフトである。
【0012】
また、ベルト層の幅方向の剛性は高く、ベルトの縦方向の曲げ剛性は適度な柔軟性を有しているため、走行時における上下方向の繰り返し曲げ圧縮疲労性に優れており、コ−ド折れを発生し難い。しかもベルト端部のベルトモジュラスが抑えられ、いわばゴムに近づくため、タイヤ回転に伴う繰り返しの変形にベルト端部が追従しやすくベルト端部のセパレ−ションが発生しにくい。しかも前述のパラレル3本構造とは異なり、ベルト縦方向以外の方向に対する曲げ剛性においても高すぎるということはなく、挫屈や捻れの発生もなく、コ−ナ−リング性能も高めることが出来る。さらに3本の素線同士がお互いに接触又は近接した状態とコア素線を中心として略一列に並んだ状態を、長手方向に交互に繰り返しているので、ゴム中でコ−ドが前後に移動するおそれが全くなく、非常に安定している。
【0013】
また、本発明のスチ−ルコ−ドは、ベルト層内においては、コア素線を中心として3本の素線が略一列に並んだ方向をベルトの幅方向に揃えて並べるため、ゴムシ−トを薄くできる。そして、スチ−ルコ−ドの挿入本数を少なくできる。その結果タイヤの軽量化が進み、タイヤのコストダウン、自動車の燃費の改善が可能となった。さらに撚りの安定性の点においても、図6、図7に示すようなスチ−ルコ−ドと比較して、撚りが安定しておりゴムシ−トに埋設した後でもほとんど同じ形状であり、製造上、取り扱い作業上も優れている。
【0014】
スチ−ルコ−ドの撚りピッチは5mm〜20mmが好ましい。というのは、5mm未満とすると、極度に曲げ加工量が多くなるため断線が発生しやすくなり、またスチ−ルコ−ドの長さ当たりの撚り回数が多くなり、生産性が落ちるからである。さらに、本発明においては、コア素線のくせピッチが撚りピッチよりさらに小さいため、撚りピッチ5mm未満は適当ではない。一方、スチ−ルコ−ドの撚りピッチが20mmを越えると、スチ−ルコ−ドの柔軟性が失われるので疲労値が低くなり、また撚りが不安定となりフレア−も発生しやすくなり、実用的でない。
【0015】
素線の線径を0.15mm〜0.40mmとしたのは、あまり細いと充分な強力が得られないからであり、逆にあまり太いとスチ−ルコ−ド径が大きくなってしまう。また、素線を太くするとスチ−ルコ−ドの柔軟性が失われ、疲労値が低くなる。この傾向は小さいくせを有する素線の存在する本発明においては、一層顕著に現れ、素線径が0.4mmを越えると実用上の障害になる。
【0016】
このスチ−ルコ−ドの撚りピッチをPmmとしたとき、くせを有するコア素線のくせピッチP1 を0.1P〜0.7Pとしたのは、P1 が0.1P未満であると、素線が極度の塑性変形を受け、断線が多発するとともに生産性が悪くなり、一方、0.7Pを越えると、コア素線としての効果が果たせず、ゴムシ−ト成形時のゴムのフロ−による引張力、あるいはコ−ドに負荷されるしごき力によって素線間の隙間が減少し、ゴム浸入のための充分な隙間が素線間に生じなくなるからである。また、0.7Pを越えると本発明のスチ−ルコ−ド構造が安定せず、3本の素線が略一列に並んだ状態の部分が出現しない場合が生じる。
【0017】
スチ−ルコ−ドの素線径をdmmとしたとき、くせを有するコア素線のくせ外径d1 を、d1 =(d+2/100)〜(d+2/10)の式を満足する範囲としたのは、この式においてd1 が(d+2/100)より小さい加工は実際上困難であり、また素線間に充分ゴム浸入を行うためにもこれ以上の方がよい。(d+2/10)を越えるとゴムシ−トを薄くする効果が少なくなり、撚りも不安定となる。製造上、作用効果上この範囲が最も適している。
【0018】
本発明のスチ−ルコ−ドは、一本の素線にあらかじめ設定のくせを付けてコア素線とし、その周囲に側素線を撚り合わせた後、表面がフラットなロ−ラ−間を通過させ、かなり強い圧縮加工を施すことにより製造可能である。従来はこのような方法では、スチ−ルコ−ドの撚りがつぶれてしまって、コ−ドとして欠陥品ではないかと思われていたが、スチ−ルコ−ドを構成する素線それぞれに適当な繰り出し張力をかけ、配置したロ−ラ−間において強い圧縮加工を施せば簡単に製造が可能であることも解った。
【0019】
本発明のスチ−ルコ−ドはチュ−ブラタイプの撚り線機でも製造できるが、バンチャ−タイプの撚線機で製造する方が、効率が良く実用的である。バンチャ−タイプの撚線機を用いた場合、素線に捻りが入るためあらかじめ付けたくせとスチ−ルコ−ドでのくせとが異なるのでその点を考慮しておく必要がある。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、従来例と比較し具体的に説明する。
【0021】
本発明のスチ−ルコ−ドの特性を評価するために、素線径d、撚りピッチP、コア素線のくせのピッチP1 、くせ外径d1 を本発明の範囲内でそれぞれ変化させたスチ−ルコ−ドを実施例1〜3とし、図5に示すような横断面形状を有するスチ−ルコ−ドを従来例1とし、図6に示すような横断面形状を有するスチ−ルコ−ドを従来例2とし、図7に示すような外観形状を有するスチ−ルコ−ドを従来例3とし、各スチ−ルコ−ドについて、ゴム浸入率、耐疲労性、耐捻れ・挫屈性、剛性比、乗り心地性および取扱作業性について評価したところ、以下の表1に示すような結果を得た。表1に示す各項目のテスト条件、評価方法は次の通りである。
【0022】
ゴム浸入率:各スチ−ルコ−ドに3kgの引張加重をかけた状態でゴム中に埋め込み、加硫した後、スチ−ルコ−ドをゴム中から取り出し、そのスチ−ルコ−ドを分解して素線の一定長さを観察し、観察した長さに対してゴムと接触した形跡のある長さの比を%表示した。表中その値の大きい方がゴム浸入率が良いことを示している。
【0023】
耐疲労性:複数本のスチ−ルコ−ドをゴムシ−トに埋め込んだ複合体シ−トを用いて3点プ−リ−曲げ疲労試験機により試験し、埋設したスチ−ルコ−ドがフレッティング磨耗、座屈等を経て破断するに至るまでの繰り返し回数を求め、従来例1の撚り構造のスチ−ルコ−ドの値を100として指数表示した。表中その値が大きい方が耐疲労性に優れている。
【0024】
耐捻れ・挫屈:一定時間繰り返し曲げ疲労性テストを行った後のスチ−ルコ−ド100本中において破断するに至ったスチ−ルコ−ドを調べ、その原因が素線の捻れや挫屈に起因している素線の本数を表示した。
【0025】
剛性比:図3(a)に示すように、「5本のスチ−ルコ−ドを、100%モジュラスが35kg/cm2であるゴムシ−ト11に対して、スチ−ルコ−ド断面の長径が横になるように(本発明のスチ−ルコ−ドにおいては、3本の素線が略一列に並んだ方向が横になるように)一列に埋め込んだ」テストピ−ス12と、図3(b)に示すように、「5本のスチ−ルコ−ドを、同ゴムシ−ト11に対して、スチ−ルコ−ド断面の長径が縦になるように(本発明のスチ−ルコ−ドにおいては、3本の素線が略一列に並んだ方向が縦になるように)並列して埋め込んだ」テストピ−ス13を製作し、図4に示すように、テストピ−ス12または13を、スパンSp=20mmとした3点曲げ試験機に上架して、「テストピ−ス12を5mm押さえ込んだときの加重G」/「テストピ−ス13を5mm押さえ込んだときの加重G」を剛性比とした。
【0026】
すなわち、「スチ−ルコ−ドの横方向の曲げ剛性」/スチ−ルコ−ドの縦方向の曲げ剛性」を剛性比とした。表中その値の小さい方が曲げ剛性に差があることを示している。なお、従来例1、2のスチ−ルコ−ドにおいては、長径、短径がないので剛性比は1とした。また、テストピ−ス12または13の厚みは4mm、幅は15mm、長さは100mmである。
【0027】
乗り心地性評価:これらのスチ−ルコ−ドを埋め込んだタイヤを外注試作し、10名のパネラ−によるアスファルト舗装路面での感応評価を10点満点法で行い、平均をとった。取扱作業性:スチ−ルコ−ド製造時およびタイヤ製造時において、作業性良好なものを〇、作業性不良のものを×、その中間程度のものを△とした。
【0028】
【表1】
【0029】
表1より以下の点が明らかである。
従来例1は、3本の素線をクロ−ズに撚り合わせた図5に示すスチ−ルコ−ドで、取り扱い作業性は良いが、ゴム浸入に劣り、剛性比も従来と変わらず、捻れ・挫屈本数も多い。
【0030】
従来例2は、3本の素線をオ−プンに撚り合わせた図6に示すスチ−ルコ−ドで、ゴム浸入性は優れているが、取り扱い作業性では劣り、剛性比も従来と変わらず、捻れ・挫屈本数も多い。また、コ−ド径が太いのでゴムシ−トも厚くなる等の問題が生じた。
【0031】
従来例3は、3本の素線をパラレルに配置し、その周りに1本のラッピング線を巻き付けた図7に示す構造のスチ−ルコ−ドで、耐疲労性は非常に優れているが、剛性比も極端に低すぎるため乗り心地に劣り、取り扱い作業性の点でも少し劣る結果となった。
【0032】
実施例1〜3のスチ−ルコ−ドは、上記のような欠点がなく、ゴム浸入性、耐疲労性、乗り心地、取り扱い作業性等いずれの点でも優れていることが確認できた。
【0033】
【発明の効果】
本発明のタイヤ補強用スチ−ルコ−ドは、上記のとおり構成されているので、つぎの効果を奏する。
▲1▼ スチ−ルコ−ド長手方向のほぼ全域にわたってコ−ド内部に密閉された空洞部を有しなく、スチ−ルコ−ド内部へのゴム浸入がよい。
▲2▼ ゴムに埋め込んでシ−トにした際のゴムシ−ト厚を薄くできるので、タイヤ重量を小さく抑えることができ、タイヤのコストダウン、自動車の燃費向上が可能となる。
▲3▼ タイヤ回転方向の剛性を低くできるので、乗り心地を向上でき、一方、タイヤの回転方向と直交する方向(ベルト層の幅方向)の剛性を高くできるので、コ−ナ−リング性能を高めることができる。
▲4▼ オ−プン構造やパラレル構造のスチ−ルコ−ドのような不安定な構造ではないため、取り扱い作業性にも優れている。
▲5▼ 水平と垂直方向での剛性比が適当であるため、曲げ疲労に対しての素線の捻れ・挫屈による破断が従来のスチ−ルコ−ドに比べて非常に少なくなり、スチ−ルコ−ドの寿命ひいてはタイヤの寿命が非常に延びた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ補強用スチ−ルコ−ドの一例を示す1×3構造の外観概略図である。
【図2】本発明のタイヤ補強用スチ−ルコ−ドの一例を示し、(a)〜(i)は図1における(a)〜(i)部の横断面の端面を示す概略図である。
【図3】3点曲げ試験に用いたテストピ−スを示し、(a)は3本の素線が略一列になった状態が横に一列に埋め込まれた曲げ剛性測定用のテストピ−スの概略図、(b)は3本の素線が略一列になった状態が縦に埋め込まれた曲げ剛性測定用のテストピ−スの外観概略図である。
【図4】3点曲げ試験方法を示す説明図である。
【図5】従来のクロ−ズ撚りの1×3構造のスチ−ルコ−ドの断面図である。
【図6】従来のオ−プン撚りの1×3構造のスチ−ルコ−ドの断面図である。
【図7】3本のパラレル線に1本のラッピング線を巻き付けた構造のスチ−ルコ−ドの外観概略図である。
【符号の説明】
1・・・コア素線
2・・・側素線
3、5、7、10・・・スチ−ルコ−ド
4、6、8・・・素線
9・・・ラッピング線
11・・・ゴムシ−ト
12、13・・・テストピ−ス
d・・・素線径
d1 ・・・コア素線のくせ外径
W・・・本発明スチ−ルコ−ドの3本の素線が一列に並んだときの長径
T・・・本発明スチ−ルコ−ドの3本の素線が撚り合わされているときの径
S・・・空洞部
Claims (1)
- 0.15mm〜0.40mmの線径を有する3本の素線を、1本をコア素線、残りの素線を側素線とし、同一方向に撚りピッチPで一度に撚り合わせたスチ−ルコ−ドであって、コア素線が撚りのくせと異なる下記式(1)(2)を満足するくせピッチP1 とくせ外径d1 の略スパイラル状のくせを有し、そのスチ−ルコ−ドの横断面は、前記3本の素線同士がお互いに接触又は近接した状態とコア素線を中心として略一列に並んだ状態を、略1/2ピッチ毎に長手方向に略同一向きで繰り返してなることを特徴とするタイヤ補強用スチ−ルコ−ド
P1 =0.1P〜0.7P ・・(1)
d1 =(d+2/100)〜(d+2/10) ・・(2)
d :素線径(mm)(コア素線径と側素線径が異なる場合は側素線の線径)
P1 :くせピッチ(mm)
d1 :コア素線のくせ外径(mm)
Priority Applications (1)
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JP04472099A JP4106149B2 (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | タイヤ補強用スチ−ルコ−ド |
Applications Claiming Priority (1)
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JP04472099A JP4106149B2 (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | タイヤ補強用スチ−ルコ−ド |
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Country Status (1)
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1999
- 1999-02-23 JP JP04472099A patent/JP4106149B2/ja not_active Expired - Lifetime
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