JP2521271B2 - 耐久性の改良された空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
耐久性の改良された空気入りラジアルタイヤInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、空気入りラジアルタイヤのベルト補強材と
して使用されている金属コードの耐コード折れ性と軽量
化を両立させると共に、この金属コードを好適に用いる
ことにより転がり抵抗性と耐久性を大巾に改良した空気
入りラジアルタイヤを提供するものである。
して使用されている金属コードの耐コード折れ性と軽量
化を両立させると共に、この金属コードを好適に用いる
ことにより転がり抵抗性と耐久性を大巾に改良した空気
入りラジアルタイヤを提供するものである。
従来の技術 ゴム物品、特に空気入りラジアルタイヤに於いて、そ
の補強層として金属コードが従来より広く使用されてい
る。例えば、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強層と
しては4本乃至5本のフイラメントを撚り合わせたいわ
ゆる1×4又は1×5構造の金属コードが使用されてい
る。
の補強層として金属コードが従来より広く使用されてい
る。例えば、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強層と
しては4本乃至5本のフイラメントを撚り合わせたいわ
ゆる1×4又は1×5構造の金属コードが使用されてい
る。
この金属コードが補強材として使用される場合の重要
な要件として、金属コードが被覆ゴム中に適切に埋設さ
れ、充分に両者が接着していなければならない。被覆ゴ
ムが金属コード内に充分浸透していなかつたり、接着状
態が悪かつたりすると、ゴム中の水分や外気より浸入し
た水分等により金属コードのフイラメントに腐食が発生
し、金属コードのフイラメントが折れたり、コードとゴ
ム間におけるセパレーシヨン現象を起こすといつた欠点
があつた。
な要件として、金属コードが被覆ゴム中に適切に埋設さ
れ、充分に両者が接着していなければならない。被覆ゴ
ムが金属コード内に充分浸透していなかつたり、接着状
態が悪かつたりすると、ゴム中の水分や外気より浸入し
た水分等により金属コードのフイラメントに腐食が発生
し、金属コードのフイラメントが折れたり、コードとゴ
ム間におけるセパレーシヨン現象を起こすといつた欠点
があつた。
この問題を解決すべく、従来より種々の方策が検討さ
れている。特公昭60−49421号公報においては各フイラ
メントの相互間で不等間隔をなす離散域のほか、少なく
とも1つの隣接相互間で離隔し、残りの隣接相互間では
接触する、部分的な接触域を含んで、長手方向に不規則
な断面分布をなす金属コードが開示され、実公昭58−48
392号公報には、撚りのあまい部分と締つた部分とを交
互に構成する撚り構造を有するスチールコードが開示さ
れている。一方、空気入りタイヤの転がり抵抗性の改善
や省資源の見地から、空気入りタイヤの軽量化が望まれ
ており、空気入りタイヤの補強層の厚さを薄くするため
補強用金属コードの撚構成の簡素化が試みられている。
例えば特開昭59−168198号公報においては、空気入りタ
イヤのような弾性製品補強用金属コードとして、第1の
方向へ一緒にねじれた2本のフイラメントからなる1本
のストランドと、このストランドの撚方向と反対の方向
にさらに1本のフイラメントをらせん状に配置するとい
う、3本の金属フイラメントよりなる金属コードが開示
されている。
れている。特公昭60−49421号公報においては各フイラ
メントの相互間で不等間隔をなす離散域のほか、少なく
とも1つの隣接相互間で離隔し、残りの隣接相互間では
接触する、部分的な接触域を含んで、長手方向に不規則
な断面分布をなす金属コードが開示され、実公昭58−48
392号公報には、撚りのあまい部分と締つた部分とを交
互に構成する撚り構造を有するスチールコードが開示さ
れている。一方、空気入りタイヤの転がり抵抗性の改善
や省資源の見地から、空気入りタイヤの軽量化が望まれ
ており、空気入りタイヤの補強層の厚さを薄くするため
補強用金属コードの撚構成の簡素化が試みられている。
例えば特開昭59−168198号公報においては、空気入りタ
イヤのような弾性製品補強用金属コードとして、第1の
方向へ一緒にねじれた2本のフイラメントからなる1本
のストランドと、このストランドの撚方向と反対の方向
にさらに1本のフイラメントをらせん状に配置するとい
う、3本の金属フイラメントよりなる金属コードが開示
されている。
しかしこれらはいずれも、補強層ベルトの構造及形状
面等から、総合的に金属コードのフイラメント折れおよ
びコードとゴムのセパレーシヨンの問題改善が試みられ
たものではなく、金属コード面のみからの改良の試みで
ある。
面等から、総合的に金属コードのフイラメント折れおよ
びコードとゴムのセパレーシヨンの問題改善が試みられ
たものではなく、金属コード面のみからの改良の試みで
ある。
発明が解決しようとする問題点 前記特開昭59−168198号公報に開示された3本撚金属
コードは2本のフイラメントでなる1本のストランドと
1本の撚フイラメントとの間に被覆ゴムが浸透すること
をめざしたものであるが、2本のフイラメントを撚り合
わせてから、さらにもう1回他のフイラメントと撚り合
わさなければならず、製造コストがかさむばかりでな
く、圧縮疲労性が悪いという問題があつた。
コードは2本のフイラメントでなる1本のストランドと
1本の撚フイラメントとの間に被覆ゴムが浸透すること
をめざしたものであるが、2本のフイラメントを撚り合
わせてから、さらにもう1回他のフイラメントと撚り合
わさなければならず、製造コストがかさむばかりでな
く、圧縮疲労性が悪いという問題があつた。
また、撚本数が3本の場合では、撚本数が少ないの
で、実公昭58−48392号公報の如く、撚りのあまい部分
と締つた部分とを周期的に構成するように撚るのはコー
ドに張力が加わると撚りのあまい部分が締つてしまうた
め、空気入りタイヤの補強用として用いた場合、被覆ゴ
ムのコードへの浸透が困難となる問題があつた。
で、実公昭58−48392号公報の如く、撚りのあまい部分
と締つた部分とを周期的に構成するように撚るのはコー
ドに張力が加わると撚りのあまい部分が締つてしまうた
め、空気入りタイヤの補強用として用いた場合、被覆ゴ
ムのコードへの浸透が困難となる問題があつた。
以上の問題点を克服し、被覆ゴムがコード内に浸透し
易い撚本数が3本である金属コードを得るためには、結
局、特公昭60−49421号公報に開示された金属コードを
被覆ゴムがさらに浸透しやすいように改良することが有
効であると考えられた。
易い撚本数が3本である金属コードを得るためには、結
局、特公昭60−49421号公報に開示された金属コードを
被覆ゴムがさらに浸透しやすいように改良することが有
効であると考えられた。
又、本発明の目的の1つであるベルトコード補強層の
耐コード折れ性及びコード・ゴム間の耐セパレーシヨン
性を改良するにあたり、単に金属コードを改良するだけ
でなく、改良された金属コードを有利にタイヤに適用す
る、総合的な改善の試みがなされていなかつた。
耐コード折れ性及びコード・ゴム間の耐セパレーシヨン
性を改良するにあたり、単に金属コードを改良するだけ
でなく、改良された金属コードを有利にタイヤに適用す
る、総合的な改善の試みがなされていなかつた。
問題点を解決するための手段 本発明の目的は金属コードを構成するフイラメント本
数を3本に簡素化し、被覆ゴムの金属コード内への浸透
を改善し、腐食しにくくすることによりコード折れ性お
よびセパレーシヨン性を改良した金属コードを空気入り
ラジアルタイヤのベルト層に有利に適用することによ
り、空気入りラジアルタイヤの軽量化による転がり抵抗
性の改良を図ると共に、耐久性を大巾に向上することに
ある。
数を3本に簡素化し、被覆ゴムの金属コード内への浸透
を改善し、腐食しにくくすることによりコード折れ性お
よびセパレーシヨン性を改良した金属コードを空気入り
ラジアルタイヤのベルト層に有利に適用することによ
り、空気入りラジアルタイヤの軽量化による転がり抵抗
性の改良を図ると共に、耐久性を大巾に向上することに
ある。
本発明の構成は実質的にラジアル方向配列を成すカー
カスプライ層と、このカーカスプライ層のクラウン部外
周を取り囲む複数層の金属コード層より成るベルトを備
えた空気入りラジアルタイヤに於て、前記ベルトに同じ
フイラメント直径dを有する3本の金属フイラメントを
同一方向に撚合せてなる金属コードであり、最も長いフ
イラメント中心間距離Lmaxと最も短かいフイラメント中
心間距離Lminとが、それぞれ3.0d≧Lmax≧1.05dおよびL
min≧dならびに、3.0≧Lmax/Lmin≧1.05を満足し、撚
ピツチが6.5乃至20mmで、かつコード1本当り5.0kgの荷
重を掛けた場合0.2乃至1.2%の伸度を有する金属コード
をタイヤ周方向に対して17゜乃至25゜の角度で、しかも
隣接金属コード層間に於て相対する一対の金属コードの
最も隣接するフイラメント間の最短距離の垂直成分
(L)が0.5mm以上1.3mm以下の範囲となるように配列
し、さらに前記ベルト巾(B)とトレツドの接地巾
(H)との比(B/H)が0.9以上1.2以下となるように構
成した事を特徴とする空気入りラジアルタイヤである。
カスプライ層と、このカーカスプライ層のクラウン部外
周を取り囲む複数層の金属コード層より成るベルトを備
えた空気入りラジアルタイヤに於て、前記ベルトに同じ
フイラメント直径dを有する3本の金属フイラメントを
同一方向に撚合せてなる金属コードであり、最も長いフ
イラメント中心間距離Lmaxと最も短かいフイラメント中
心間距離Lminとが、それぞれ3.0d≧Lmax≧1.05dおよびL
min≧dならびに、3.0≧Lmax/Lmin≧1.05を満足し、撚
ピツチが6.5乃至20mmで、かつコード1本当り5.0kgの荷
重を掛けた場合0.2乃至1.2%の伸度を有する金属コード
をタイヤ周方向に対して17゜乃至25゜の角度で、しかも
隣接金属コード層間に於て相対する一対の金属コードの
最も隣接するフイラメント間の最短距離の垂直成分
(L)が0.5mm以上1.3mm以下の範囲となるように配列
し、さらに前記ベルト巾(B)とトレツドの接地巾
(H)との比(B/H)が0.9以上1.2以下となるように構
成した事を特徴とする空気入りラジアルタイヤである。
撚構造を簡素化した前記金属コードの特性を最大限に
発揮させるためには、即ちベルト折れ性、ベルトエンド
セパレーシヨン性を改善して空気入りラジアルタイヤの
耐久性を大巾に向上させるためには、上述のような埋設
されたベルト金属コードのバツクリング歪及び層間剪断
歪を減少させる工夫が重要である。
発揮させるためには、即ちベルト折れ性、ベルトエンド
セパレーシヨン性を改善して空気入りラジアルタイヤの
耐久性を大巾に向上させるためには、上述のような埋設
されたベルト金属コードのバツクリング歪及び層間剪断
歪を減少させる工夫が重要である。
前記金属コードをタイヤ周方向に対して17゜〜25゜の
角度に配列するのは、17゜未満であるとバツクリング歪
が増大し、又、25゜を超えるとコーナリングフオースや
コーナリングパワーが小さくなり操縦安定性が低下する
ばかりか転がり抵抗性も低下してしまうからである。
角度に配列するのは、17゜未満であるとバツクリング歪
が増大し、又、25゜を超えるとコーナリングフオースや
コーナリングパワーが小さくなり操縦安定性が低下する
ばかりか転がり抵抗性も低下してしまうからである。
上述の如く配列された金属コード層において、隣接コ
ード層間で相対する一対の金属コードの最も隣接するフ
イラメント間の最短距離の垂直成分(L)を図面に基づ
いて説明する。
ード層間で相対する一対の金属コードの最も隣接するフ
イラメント間の最短距離の垂直成分(L)を図面に基づ
いて説明する。
第1図において、タイヤクラウン部の径方向における
断面図を示す。カーカスプライ1の外側に2枚のベルト
プライ層、即ちベルトプライ内層2及びベルトプライ外
層3の夫々の内外で相対する一対の金属コードのうち最
も隣接するフイラメント4及びフイラメント5の間の距
離の垂直成分がLである。なお、6は接地面、7はリム
を示す。
断面図を示す。カーカスプライ1の外側に2枚のベルト
プライ層、即ちベルトプライ内層2及びベルトプライ外
層3の夫々の内外で相対する一対の金属コードのうち最
も隣接するフイラメント4及びフイラメント5の間の距
離の垂直成分がLである。なお、6は接地面、7はリム
を示す。
隣接コード層間で相対する一対の金属コードの最も隣
接するフイラメント間の最短距離の垂直成分(L)が0.
5mm未満であると金属コードのバツクリング歪及び層間
剪断歪が増大し、又1.3mmを超えると、ゴム容積増加に
よる転がり抵抗の低下ばかりか、コーナリングフオース
やコーナリングパワーも低下するので操安性の点でも好
ましくはない。
接するフイラメント間の最短距離の垂直成分(L)が0.
5mm未満であると金属コードのバツクリング歪及び層間
剪断歪が増大し、又1.3mmを超えると、ゴム容積増加に
よる転がり抵抗の低下ばかりか、コーナリングフオース
やコーナリングパワーも低下するので操安性の点でも好
ましくはない。
さらにタイヤ形状面からベルト巾(B)とトレツドの
接地巾(H)との比(B/H)を1.2以下とすることが必要
である。
接地巾(H)との比(B/H)を1.2以下とすることが必要
である。
B/Hが1.2を超えるとバツクリング歪が増大しコードが
折れ易くなり、又ベルト端の動きが大きくなり、耐ベル
トエツヂセパレーシヨン性が低下する。好ましくは、B/
Hが0.9〜1.1の範囲である方がよい。B/Hが0.9未満の場
合はコード折れ性、ベルトエツヂセパレーシヨンは改良
されるが、ベルト端での片落ち摩耗が発生し易くなるか
らである。ここで、ベルト巾(B)とは第2図に示す如
くベルトコード層のうち、最大巾を有するベルトコード
層のタイヤ軸方向の長さを測定したものであり例えば第
2図においてはベルトプライ内層12の巾長さである。
又、トレツドの接地巾(H)とはTRA規格による正規内
圧及び正規荷重(100%)でのトレツド接地面16のタイ
ヤ軸方向の長さをとつたものである。
折れ易くなり、又ベルト端の動きが大きくなり、耐ベル
トエツヂセパレーシヨン性が低下する。好ましくは、B/
Hが0.9〜1.1の範囲である方がよい。B/Hが0.9未満の場
合はコード折れ性、ベルトエツヂセパレーシヨンは改良
されるが、ベルト端での片落ち摩耗が発生し易くなるか
らである。ここで、ベルト巾(B)とは第2図に示す如
くベルトコード層のうち、最大巾を有するベルトコード
層のタイヤ軸方向の長さを測定したものであり例えば第
2図においてはベルトプライ内層12の巾長さである。
又、トレツドの接地巾(H)とはTRA規格による正規内
圧及び正規荷重(100%)でのトレツド接地面16のタイ
ヤ軸方向の長さをとつたものである。
本発明空気入りラジアルタイヤに用いる前記金属コー
ドにおいて、Lmaxが1.05d未満であつたり、Lmax/Lminが
1.05未満であると被覆ゴムの浸透が急激に低下してしま
う。LmaxとLminとの関係は第3図に示す通りである。
ドにおいて、Lmaxが1.05d未満であつたり、Lmax/Lminが
1.05未満であると被覆ゴムの浸透が急激に低下してしま
う。LmaxとLminとの関係は第3図に示す通りである。
Lmaxは大きければ大きい程、被覆ゴムの浸透性という
点では有利ではあるが、Lmaxが3.0dを越え、又はLmax/L
minが3.0を越えるとコードの撚り乱れが起こり易くな
り、フイラメントの引き揃えが悪くなり、コードの強力
が低下してしまう。
点では有利ではあるが、Lmaxが3.0dを越え、又はLmax/L
minが3.0を越えるとコードの撚り乱れが起こり易くな
り、フイラメントの引き揃えが悪くなり、コードの強力
が低下してしまう。
またLmaxが1.5d以上である領域が金属コードの任意の
長手方向50mmの長さにおいて30%以上好ましくは50%以
上、実用上特に好ましくは50〜95%存在していると、被
覆ゴムの浸透性の点でさらに好ましく、コードのフイラ
メント折れ性やコード・ゴム間セパレーシヨン性も著し
く改善される。
長手方向50mmの長さにおいて30%以上好ましくは50%以
上、実用上特に好ましくは50〜95%存在していると、被
覆ゴムの浸透性の点でさらに好ましく、コードのフイラ
メント折れ性やコード・ゴム間セパレーシヨン性も著し
く改善される。
コード1本当り5.0kg荷重を掛けた場合の伸度Pを0.2
乃至1.2%と限定したのは0.2%未満では被覆ゴムの浸透
性が低く、1.2%を越えると裁断コードの端部が撚り乱
れを生じ易く、金属コードとゴムとのカレンダー時にコ
ード張力をコントロールしにくくなるという、作業性上
の問題が起こるからである。この伸度Pが0.4乃至0.8%
であれば上記のゴム浸透性及び作業性の点でさらに好ま
しい。
乃至1.2%と限定したのは0.2%未満では被覆ゴムの浸透
性が低く、1.2%を越えると裁断コードの端部が撚り乱
れを生じ易く、金属コードとゴムとのカレンダー時にコ
ード張力をコントロールしにくくなるという、作業性上
の問題が起こるからである。この伸度Pが0.4乃至0.8%
であれば上記のゴム浸透性及び作業性の点でさらに好ま
しい。
本発明に係る金属コードの撚ピツチを6.5乃至20mmと
限定したのは、6.5mm未満であると、コード製造時の生
産性が低下するばかりでなく、製造された金属コードの
被覆ゴム浸透性も低下するからであり、また20mmを越え
ると金属コードの座曲疲労による耐コード折れ性が大き
く低下してしまうからである。
限定したのは、6.5mm未満であると、コード製造時の生
産性が低下するばかりでなく、製造された金属コードの
被覆ゴム浸透性も低下するからであり、また20mmを越え
ると金属コードの座曲疲労による耐コード折れ性が大き
く低下してしまうからである。
本発明において、前記金属コードを構成するフイラメ
ントの直径は、用途により適宜選定されるべきものであ
るが、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強材として用
いる場合は、フイラメント直径dが0.12乃至0.40mmであ
ることが好ましく、重車両用扁平ラジアルタイヤのカー
カスプライとして用いる場合は0.15mm乃至0.30mmである
ことが好ましい。結局、空気入りラジアルタイヤ用とし
ては0.15乃至0.40mmが好ましい。
ントの直径は、用途により適宜選定されるべきものであ
るが、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強材として用
いる場合は、フイラメント直径dが0.12乃至0.40mmであ
ることが好ましく、重車両用扁平ラジアルタイヤのカー
カスプライとして用いる場合は0.15mm乃至0.30mmである
ことが好ましい。結局、空気入りラジアルタイヤ用とし
ては0.15乃至0.40mmが好ましい。
乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強材としてフイラ
メント直径dが0.12mm未満であるとコード強力が小さ過
ぎ、重車両用扁平ラジアルタイヤのカーカスプライとし
てフイラメント直径dが0.15mm未満であるとカーカスプ
ライを1層にすることが難しくなる。
メント直径dが0.12mm未満であるとコード強力が小さ過
ぎ、重車両用扁平ラジアルタイヤのカーカスプライとし
てフイラメント直径dが0.15mm未満であるとカーカスプ
ライを1層にすることが難しくなる。
また、乗用車用ラジアルタイヤのベルト補強材として
フイラメント直径が0.40mmを超えたり、重車両用扁平ラ
ジアルタイヤのカーカスプライとしてフイラメント直径
が0.30mmを超えるとコードの疲労性が低下するばかりで
なく、タイヤ重量が重くなり又製造時の生産性が著しく
低下するので好ましくない。
フイラメント直径が0.40mmを超えたり、重車両用扁平ラ
ジアルタイヤのカーカスプライとしてフイラメント直径
が0.30mmを超えるとコードの疲労性が低下するばかりで
なく、タイヤ重量が重くなり又製造時の生産性が著しく
低下するので好ましくない。
本発明に係る前記金属コードとしては、その種類は限
定されないが、入手し易く安価である点からスチールコ
ードが好ましく、この場合フイラメントは、その表面が
ゴムとの接着を良好にするため、Cu,Sn,Zn等あるいはこ
れらにNiやCoを含んだ合金によつて被覆されていてもか
まわない。
定されないが、入手し易く安価である点からスチールコ
ードが好ましく、この場合フイラメントは、その表面が
ゴムとの接着を良好にするため、Cu,Sn,Zn等あるいはこ
れらにNiやCoを含んだ合金によつて被覆されていてもか
まわない。
更に本発明において使用する前記金属コードは以下の
ようにして製造することができる。即ちあらかじめプリ
フオーマーにて過大に型づけしたフイラメント3本を撚
り合せてコードにする。必要に応じ撚つた後に、所定の
5kg荷重時伸度Pを持つようにローラ等でコード径方向
に圧縮させてもよい。
ようにして製造することができる。即ちあらかじめプリ
フオーマーにて過大に型づけしたフイラメント3本を撚
り合せてコードにする。必要に応じ撚つた後に、所定の
5kg荷重時伸度Pを持つようにローラ等でコード径方向
に圧縮させてもよい。
第4図(イ)、(ロ)に示すように、フイラメント間
が完全に密着したいわゆるクローズドコード状態での最
大径をA、及びフイラメントをほぐした時の最大振幅を
Bとした時、型づけの程度である型づけ率は で表わされる。過大に型づけするとは前記型づけ率が10
0%を超えることを表わす。型づけ率を100%以上に大き
くするほどコードはいわゆるオーブン構造となりゴムが
浸透しやすくなる。ゴムの浸透性、コード強力、及びタ
イヤ製造時の作業性上から型づけ率は好ましくは120〜2
00%が好ましい。実際にゴム浸透性100%を得るために
は型づけ率を150%程度とすることが好ましい。
が完全に密着したいわゆるクローズドコード状態での最
大径をA、及びフイラメントをほぐした時の最大振幅を
Bとした時、型づけの程度である型づけ率は で表わされる。過大に型づけするとは前記型づけ率が10
0%を超えることを表わす。型づけ率を100%以上に大き
くするほどコードはいわゆるオーブン構造となりゴムが
浸透しやすくなる。ゴムの浸透性、コード強力、及びタ
イヤ製造時の作業性上から型づけ率は好ましくは120〜2
00%が好ましい。実際にゴム浸透性100%を得るために
は型づけ率を150%程度とすることが好ましい。
ただし、型づけ率が300%を越えると製造時コードの
撚り乱れが起き易くなり被覆するゴムゲージが厚くなつ
てタイヤ重量増加を招くので注意を要する。
撚り乱れが起き易くなり被覆するゴムゲージが厚くなつ
てタイヤ重量増加を招くので注意を要する。
従つて、フイラメントの型づけ率が100%を超え、200
%以下であることが好ましい。コードを構成する各フイ
ラメントの型づけ率は必ずしも同じである必要はない
が、各フイラメント間の型づけ率が大きく異なるとコー
ドのフイラメント強力利用率が低下し好ましくない。10
0%未満ではクローズド構造となりゴムが浸透しない。
%以下であることが好ましい。コードを構成する各フイ
ラメントの型づけ率は必ずしも同じである必要はない
が、各フイラメント間の型づけ率が大きく異なるとコー
ドのフイラメント強力利用率が低下し好ましくない。10
0%未満ではクローズド構造となりゴムが浸透しない。
Lmaxを大きくするためには、各フイラメント型づけ率
を大きくするばかりでなく、1本のフイラメントのみ型
づけ率を変えたり、型づけの位相を変えてもよい。
を大きくするばかりでなく、1本のフイラメントのみ型
づけ率を変えたり、型づけの位相を変えてもよい。
本発明に係る前記金属コードは被覆ゴムがコード内部
によく浸透し、耐腐食性が大幅に改良されるので、従
来、耐腐食疲労性がやや劣るとされていた高抗張力スチ
ール線材が好適に用いられ、この適用により、フイラメ
ント直径を小さくできるので、空気入りラジアルタイヤ
の補強材として用いた時、さらにタイヤの軽量化及び転
がり抵抗の低減に効果を奏し得る。高抗張力スチール線
材を得るためにはスチール線材の炭素含有量を多くした
り、スチール線材の引き抜き時に減面率を大きくしたり
する。本発明の金属コードに用いるスチールフイラメン
トとしては炭素含有率が0.75〜0.85重量%で、抗張力が
280kg/mm2以上であることが好ましい。
によく浸透し、耐腐食性が大幅に改良されるので、従
来、耐腐食疲労性がやや劣るとされていた高抗張力スチ
ール線材が好適に用いられ、この適用により、フイラメ
ント直径を小さくできるので、空気入りラジアルタイヤ
の補強材として用いた時、さらにタイヤの軽量化及び転
がり抵抗の低減に効果を奏し得る。高抗張力スチール線
材を得るためにはスチール線材の炭素含有量を多くした
り、スチール線材の引き抜き時に減面率を大きくしたり
する。本発明の金属コードに用いるスチールフイラメン
トとしては炭素含有率が0.75〜0.85重量%で、抗張力が
280kg/mm2以上であることが好ましい。
炭素含有率が0.75重量%未満、又は抗張力が280kg/mm
2未満ではスチールフイラメント直径を小さくする効果
が実質的に得られず、炭素含有率が0.85重量%を超える
とコード製造時にフイラメント破断が発生し易くなる。
2未満ではスチールフイラメント直径を小さくする効果
が実質的に得られず、炭素含有率が0.85重量%を超える
とコード製造時にフイラメント破断が発生し易くなる。
本発明に係る前記金属コードはチユーブラータイプの
撚機、パンチヤータイプの撚機のいづれの撚機でも製造
できる。
撚機、パンチヤータイプの撚機のいづれの撚機でも製造
できる。
以下本発明の一具体例を図面に基づいて説明する。
第5図及び第6図において、A、B、Cはそれぞれフ
イラメントであり、本発明に係る金属コードの長手方向
の形状と、各切断面での断面図を表わす。第5図の金属
コードは型づけ率が2本のフイラメントA、Bは110%
であるが、他の1本のフイラメントCは150%とし、フ
イラメントAの位相をずらした。第6図の金属コード
は、各フイラメントの型づけ率は150%であるが、2本
のフイラメントA、Bの型づけの位相をずらした。第5
図、第6図いづれもわかりやすいように長手方向を圧縮
して図示した。
イラメントであり、本発明に係る金属コードの長手方向
の形状と、各切断面での断面図を表わす。第5図の金属
コードは型づけ率が2本のフイラメントA、Bは110%
であるが、他の1本のフイラメントCは150%とし、フ
イラメントAの位相をずらした。第6図の金属コード
は、各フイラメントの型づけ率は150%であるが、2本
のフイラメントA、Bの型づけの位相をずらした。第5
図、第6図いづれもわかりやすいように長手方向を圧縮
して図示した。
金属コード製造例 真ちゆうメツキを施した炭素含有量0.82%で抗張力が
295kg/mm2であるスチールフイラメント(0.3mm直径)を
3本撚り合せた1×3構造のもの11種類の金属コードを
作成した。各コードは、各フイラメントの型づけ率を第
1表のようにかえた。
295kg/mm2であるスチールフイラメント(0.3mm直径)を
3本撚り合せた1×3構造のもの11種類の金属コードを
作成した。各コードは、各フイラメントの型づけ率を第
1表のようにかえた。
実験No.8、9のコードはそれぞれ第5図と第6図に示
すコードである。いづれのコードもチユーブラータイプ
の通常の撚機により撚り合わせた。撚つた後、実験No.1
1以外のコードはローラーにて撚り上つたコードの伸度
Pを調整した。
すコードである。いづれのコードもチユーブラータイプ
の通常の撚機により撚り合わせた。撚つた後、実験No.1
1以外のコードはローラーにて撚り上つたコードの伸度
Pを調整した。
これら金属コードをサイズ175SR14の乗用車用ラジア
ルタイヤの2層のベルト補強層のうちタイヤ接地部に近
い外側のベルト層に用い、被覆ゴム50%モジユラス25kg
/cm2により埋設した。タイヤは10種類の金属コードを全
て1本のタイヤ中に埋設する、いわゆるウエイタイヤに
より実験条件が同一になるようにした。
ルタイヤの2層のベルト補強層のうちタイヤ接地部に近
い外側のベルト層に用い、被覆ゴム50%モジユラス25kg
/cm2により埋設した。タイヤは10種類の金属コードを全
て1本のタイヤ中に埋設する、いわゆるウエイタイヤに
より実験条件が同一になるようにした。
上記試作タイヤから、金属コードを採取してコード中
央部にゴムがほぼ完全に浸透している部分の長さを測定
し、ゴム浸透度をコード全長に対する完全にゴムが浸透
している長さの比率(%)で表わした。さらに上記試作
タイヤ5本の接地部にそれぞれ、11種類の金属コードに
達するような直径3mmの穴を11本あけ、屋外ドラム試験
機にて、JIS正規内圧、JIS正規荷重で水を散布しながら
時速90km/Hで5万km連続走行させた後、前記穴の位置に
相当する金属コードを採取し、埋設ゴムとの接着界面が
どの位の長さにわたつて接着低下しているかをコードの
腐食長さ(mm)として評価した。
央部にゴムがほぼ完全に浸透している部分の長さを測定
し、ゴム浸透度をコード全長に対する完全にゴムが浸透
している長さの比率(%)で表わした。さらに上記試作
タイヤ5本の接地部にそれぞれ、11種類の金属コードに
達するような直径3mmの穴を11本あけ、屋外ドラム試験
機にて、JIS正規内圧、JIS正規荷重で水を散布しながら
時速90km/Hで5万km連続走行させた後、前記穴の位置に
相当する金属コードを採取し、埋設ゴムとの接着界面が
どの位の長さにわたつて接着低下しているかをコードの
腐食長さ(mm)として評価した。
また11種類の金属コードを、各々真すぐにして埋込用
樹脂を用いて埋込みコード長さで50mm分を2mm間隔で切
断研磨し顕微鏡を用いて同倍率にして写真撮影し、26枚
の写真からそれぞれLmax,Lminを求めた。
樹脂を用いて埋込みコード長さで50mm分を2mm間隔で切
断研磨し顕微鏡を用いて同倍率にして写真撮影し、26枚
の写真からそれぞれLmax,Lminを求めた。
ここで伸度Pは全長20cmの金属コードに5.0kgの荷重
を掛けた場合の伸度(%)であり、S(%)とは金属コ
ードの任意の長手方向50mmの長さにおいて、Lmaxが1.5d
以上である領域の割合(%)である。S(%)もLmax,L
minと同様にして求めた。
を掛けた場合の伸度(%)であり、S(%)とは金属コ
ードの任意の長手方向50mmの長さにおいて、Lmaxが1.5d
以上である領域の割合(%)である。S(%)もLmax,L
minと同様にして求めた。
実験No.2〜10の金属コードは耐腐食性が著しく改善さ
れ、特に実験No.2〜6、8〜10はカレンダー作業性も良
好であつた。実験No.11はカレンダー後裁断したコード
埋設ゴムシートの端部でコードの撚り乱れが大きく、作
業性が低下した。
れ、特に実験No.2〜6、8〜10はカレンダー作業性も良
好であつた。実験No.11はカレンダー後裁断したコード
埋設ゴムシートの端部でコードの撚り乱れが大きく、作
業性が低下した。
実施例 実験No.12〜23の12種類の空気入りラジアルタイヤを
試作した。いづれもタイヤサイズ185SR14で、実験No.12
〜15のタイヤには実験No.7のスチールコードを、実験N
o.16〜23のタイヤには実験No.10のスチールコードを、
タイヤのベルト層(2枚の交錯層)に、ベルト層に埋設
されたスチールコードの角度をタイヤ周方向に対して実
験No.12〜21では20゜、実験No.22は15゜、実験No.23は2
7゜で、いづれも打込エンド数38本/5cmにて埋設した。
各々のタイヤの隣接する金属コード層間における相対す
る一対の金属コードの最も隣接するフイラメント間の最
短距離の垂直成分(L)及びベルト巾(B)とトレツド
の接地巾(H)との比(B/H)は第2表に示した。
試作した。いづれもタイヤサイズ185SR14で、実験No.12
〜15のタイヤには実験No.7のスチールコードを、実験N
o.16〜23のタイヤには実験No.10のスチールコードを、
タイヤのベルト層(2枚の交錯層)に、ベルト層に埋設
されたスチールコードの角度をタイヤ周方向に対して実
験No.12〜21では20゜、実験No.22は15゜、実験No.23は2
7゜で、いづれも打込エンド数38本/5cmにて埋設した。
各々のタイヤの隣接する金属コード層間における相対す
る一対の金属コードの最も隣接するフイラメント間の最
短距離の垂直成分(L)及びベルト巾(B)とトレツド
の接地巾(H)との比(B/H)は第2表に示した。
これら12種類の空気入りラジアルタイヤについて、コ
ード折れ性、ベルトエンドセパレーシヨン性、転がり抵
抗性及びコーナリングパワーにつき評価した。
ード折れ性、ベルトエンドセパレーシヨン性、転がり抵
抗性及びコーナリングパワーにつき評価した。
コード折れ性については内圧1.0kg/cm2、設計常用荷
重(JIS100%荷重)の120%荷重、走行速度15km/Hにて
内層側第1ベルト層に圧縮力が作用する方向に一定サイ
ド・フオースをかけてドラム試験を実施した。15時間走
行後のベルト折れ本数を測定し、実験No.12のタイヤの
折れ本数の逆数を100とし、折れ本数の逆数から指数表
示した。指数が大きい程、耐コード折れ性が良好であ
る。
重(JIS100%荷重)の120%荷重、走行速度15km/Hにて
内層側第1ベルト層に圧縮力が作用する方向に一定サイ
ド・フオースをかけてドラム試験を実施した。15時間走
行後のベルト折れ本数を測定し、実験No.12のタイヤの
折れ本数の逆数を100とし、折れ本数の逆数から指数表
示した。指数が大きい程、耐コード折れ性が良好であ
る。
ベルトエンドセパレーシヨン性は前記ドラム走行品の
ベルトエンド部を解剖し、ベルト端よりのゴム亀裂成長
長さを測定し、実験No.12のタイヤの亀裂成長長さの逆
数を100とし、各タイヤの亀裂成長長さの逆数を指数表
示した。指数が大きい程、耐ベルトエンド・セパレーシ
ヨン性が良好である。
ベルトエンド部を解剖し、ベルト端よりのゴム亀裂成長
長さを測定し、実験No.12のタイヤの亀裂成長長さの逆
数を100とし、各タイヤの亀裂成長長さの逆数を指数表
示した。指数が大きい程、耐ベルトエンド・セパレーシ
ヨン性が良好である。
転がり抵抗性とコーナリングパワーとは通常のドラム
試験法にて評価した。いづれも実験No.12のタイヤを100
として指数表示した。指数が大きい程、転がり抵抗性、
コーナリングパワーが良好である。転がり抵抗性とコー
ナリングパワーについては、指数表示が95以上であれば
特に問題はない。
試験法にて評価した。いづれも実験No.12のタイヤを100
として指数表示した。指数が大きい程、転がり抵抗性、
コーナリングパワーが良好である。転がり抵抗性とコー
ナリングパワーについては、指数表示が95以上であれば
特に問題はない。
実験No.12,13,14,16,17および18が本発明によるもの
である。
である。
発明の効果 第2表より明らかな如く、実験No.13,14,17,18のタイ
ヤはベルト層に埋設される金属コードの角度、隣接金属
コード層間に於いて相対する一対の金属コードの最も隣
接するフイラメント間の最短距離の垂直成分(L)及び
ベルト巾(B)とトレツドの接地巾(H)との比(B/
H)と本発明に係る金属コードとの好適な組み合わせに
よりコーナリングパワー及び転がり抵抗性を低下させる
ことなく、空気入りラジアルタイヤのベルトのコード折
れ性及びベルトエンドセパレーシヨン性が著しく改良さ
れた。
ヤはベルト層に埋設される金属コードの角度、隣接金属
コード層間に於いて相対する一対の金属コードの最も隣
接するフイラメント間の最短距離の垂直成分(L)及び
ベルト巾(B)とトレツドの接地巾(H)との比(B/
H)と本発明に係る金属コードとの好適な組み合わせに
よりコーナリングパワー及び転がり抵抗性を低下させる
ことなく、空気入りラジアルタイヤのベルトのコード折
れ性及びベルトエンドセパレーシヨン性が著しく改良さ
れた。
第1図は本発明により金属コードを埋設した状態を示す
タイヤクラウン部の横断面図、第2図はベルト巾(B)
と接地巾(H)との関係を示すタイヤの横断面図、第3
図は本発明の金属コードにおけるLmaxとLminとの関係を
示す模式図、第4図(イ),(ロ)は夫々フイラメント
のコード状態での最大径Aとフイラメントをほぐしたと
きの最大振巾Bを示す概念図、第5図および第6図は本
発明の金属コードの各種実施態様の長手方向の形状と各
切断面での断面図と示す。
タイヤクラウン部の横断面図、第2図はベルト巾(B)
と接地巾(H)との関係を示すタイヤの横断面図、第3
図は本発明の金属コードにおけるLmaxとLminとの関係を
示す模式図、第4図(イ),(ロ)は夫々フイラメント
のコード状態での最大径Aとフイラメントをほぐしたと
きの最大振巾Bを示す概念図、第5図および第6図は本
発明の金属コードの各種実施態様の長手方向の形状と各
切断面での断面図と示す。
Claims (1)
- 【請求項1】実質的にラジアル方向配列を成すカーカス
プライ層と、このカーカスプライ層のクラウン部外周を
取り囲む複数層の金属コード層より成るベルトを備えた
空気入りラジアルタイヤに於て、前記ベルトに同じフイ
ラメント直径dを有する3本の金属フイラメントを同一
方向に撚合せてなる金属コードであり、最も長いフイラ
メント中心間距離Lmaxと最も短いフイラメント中心間距
離Lminとが、それぞれ3.0d≧Lmax≧1.05dおよびLmin≧
dならびに3.0≧Lmax/Lmin≧1.05を満足し、撚ピッチが
6.5及至20mmで、かつコード1本当り5.0kgの荷重を掛け
た場合0.2及至1.2%の伸度を有する金属コードをタイヤ
周方向に対して17゜及至25゜の角度で、しかも隣接金属
コード層間に於て相対する一対の金属コードの最も隣接
するフイラメント間の最短距離の垂直成分(L)が0.5
〜1.3mmの範囲となるように配列し、さらに前記ベルト
巾(B)とトレッドの接地巾(H)との比(B/H)が0.9
以上1.2以下となるように構成した事を特徴とする空気
入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61278790A JP2521271B2 (ja) | 1986-11-25 | 1986-11-25 | 耐久性の改良された空気入りラジアルタイヤ |
US07/059,983 US4836262A (en) | 1986-08-08 | 1987-06-09 | Metal cords and pneumatic tires using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61278790A JP2521271B2 (ja) | 1986-11-25 | 1986-11-25 | 耐久性の改良された空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63134308A JPS63134308A (ja) | 1988-06-06 |
JP2521271B2 true JP2521271B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=17602215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61278790A Expired - Lifetime JP2521271B2 (ja) | 1986-08-08 | 1986-11-25 | 耐久性の改良された空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2521271B2 (ja) |
-
1986
- 1986-11-25 JP JP61278790A patent/JP2521271B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63134308A (ja) | 1988-06-06 |
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Legal Events
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