JP4105436B2 - 新規インデノ融合フォトクロミックナフトピラン - Google Patents

新規インデノ融合フォトクロミックナフトピラン Download PDF

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Description

【0001】
関連出願とのクロスリファレンス
本出願は、米国特許仮出願第60/154,428号(1999年9月17日出願)および米国特許仮出願第60/164,653号(1999年11月10日出願)の利益を主張する。
【0002】
発明の説明
本発明は、特定の新規ナフトピラン化合物に関する。特に本発明は、新規なインデノ融合フォトクロミックナフトピラン化合物、およびこの新規なナフトピラン化合物を含有する組成物および物品に関する。日光または水銀灯の光の中の紫外線などの紫外線を含む電磁放射線に曝されると、多くのフォトクロミック化合物は、可逆的な色の変化を示す。紫外線照射が停止されると、前記フォトクロミック化合物は、元の色または無色の状態に戻る。
【0003】
日光によって誘発される可逆な変色または暗色化が所望される用途に使用するために、種々のフォトクトミック化合物が合成され、提案されている。米国特許第3,567,605号(ベッカー)は、ある種のベンゾピランおよびナフトピランを包含する、一連のピラン誘導体を開示している。これらの化合物は、クロメンの誘導体として記載されており、約−30℃以下の温度で紫外線を照射すると、例えば無色から黄−橙色への変色を生じることが報告されている。可視光線によるこれらの化合物の照射、または約0℃を超える温度への昇温によって、前記着色を無色の状態に戻ることが報告されている。
【0004】
米国特許第5,066,818号には、眼科用および他の用途に望ましいフォトクロミック特性、即ち、高い着色性や許容される退色を有するものとして、種々の3,3-ジアリール-3H-ナフト[2,1-b]ピランが記載されている。前記第5,066,818号には、比較例として、異性体2,2-ジアリール-2H-ナフト[1,2-b]ピランも記載されており、これは活性化後の退色に許容できないほど長い時間を要することが報告されている。
【0005】
米国特許第3,627,690号には、塩基または弱から中程度の強度の酸のいずれかを少量を含有する、フォトクロミック2,2-二置換-2H-ナフト[1,2-b]ピラン組成物が記載されている。ナフトピラン組成物に対する酸または塩基のいずれかの添加は、着色したナフトピランの退色速度を増大させ、それによってナフトピランをサングラスのような眼を保護する用途において有用にすることが報告されている。前記公報中には、前記の添加物を含まない2H-ナフト[1,2-b]ピランの退色速度が、完全に元の状態に戻るまでに数時間からそれ以上の日数かかることも報告されている。
【0006】
典型的な有機フォトクロミック分子の活性化状態は、可視領域で比較狭い範囲に亙って吸収するが(ヴァン・ゲマート・アンド・キッシュ著、ピーピージー・テクノロジー・ジャーナル、Vol.5、第53〜61頁、1999年)、よりブロードな吸収をもつナフトピラン(すなわち、2つの吸収バンドを有するもの)は知られていない。米国特許第5,645,767号は、青色/グレー色を呈するフォトクロミックインデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランを開示している。青/グレーの活性色は、420〜500nmにおける小さな吸収と合わせて、580〜620nmでの可視光の大きな吸収があるときに認められる。
【0007】
国際特許出願公開第WO99/15518号公報には、緑色活性色を呈するフォトクロミックインデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランが開示されている。緑色は、580〜620nmに可視光の大きな吸収が、これとほぼ同等の強度の400〜480nmにおける大きな吸収と一緒に存在するときに認められる。
【0008】
多数の複合活性色が得られることは前述の記載から明らかであるが、活性化された可視領域での吸収バンドの波長および/または強度を制御するためにインデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランのピラノ位およびインデノ融合ナフト位における置換基をどのようにして選択するかは、前述の特許公報または出願には開示されていない。
【0009】
本発明は、可視領域に2つの強いスペクトルバンドを有するインデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランの可視吸収バンドの波長および/または強度を制御するために配置され得る置換基の種類および位置を開示している。
【0010】
前記の新規ナフトピランは、ピラン環の3-位において弱から中程度の電子供与性基で置換されており、そして前記の6-および7-位またはh面と融合した環状の基に中程度から強度の電子供与性基を有している。該化合物は、場合により、8-位置に中程度から強度の電子供与性基を有していてもよく、そして該化合物の5-、8-、9-、10-、11-、12-または13-位に別の置換基を有していてもよい。本発明のフォトクロミック化合物が飽和試験における相対ΔOD評価少なくとも80を有するような前記置換基の選択および配置を以降に説明する。
【0011】
一般には、前記フォトクロミック化合物の活性(着色)状態は、バンド「B」の光学濃度よりも強い光学濃度のバンド「A」を有する。バンド「A」の吸収は、420〜500nm領域で生じ、同様にバンド「B」の吸収は、活性化可視スペクトルの500〜650nm領域で生じる。前記化合物は、見掛け上、グレー、茶色または緑色の混ざり合った活性色を示す。本発明の特定の個々の化合物の使用は、グレーまたは茶色のような中間色を得るために2種以上の化合物を混合する必要性を実質上排除する。加えて、前記化合物は、紫外線(UV)領域において高いモル吸光率(またはモル吸光係数)、酸または塩基を添加することなく容認できる退色速度、高い活性強度および高い着色速度を示す。
【0012】
発明の詳細な説明
近年、フォトクロミックプラスチック材料(特に、光学用途のためのプラスチック材料)は、かなり注目されている素材である。特に、フォトクロミック眼科用プラスチックレンズは、ガラスレンズと比較して、それらが与える重量的な利点のために研究されている。さらに、車および飛行機のような輸送手段におけるフォトクロミック透明体は、該透明体が与える潜在的な安全性のために、関心が高い。
【0013】
本発明に従うと、活性化(着色)状態における2つの吸収バンド、容認できる退色速度、高い活性化強度、高い着色速度、および飽和試験での80以上の相対ΔOD評価を有する特定の新規なインデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランが調製されることが、本明細書中で開示されている。飽和試験での相対ΔODは、実施例21で説明している。ここで、前記試験の評価は、バンド「A」の光学濃度をバンド「B」の光学濃度で除して100を掛けて得られる結果として表される。前記評価が80以上の化合物は、市販のフォトクロミック保護眼鏡のために中間的なグレー、緑色および茶色を調整するのに最も価値があると考えられる。
【0014】
本発明のナフトピランは、飽和試験における相対ΔODの評価が少なくとも80、好ましくは少なくとも90、より好ましくは90〜150、最も好ましくは100〜130を有し得る。この評価値は、500以下、好ましくは400以下、より好ましくは300以下、最も好ましくは200以下であろうと考えられる。ナフトピランについての前記評価は、例えば、少なくとも80〜500以下のように、引用された値を含む前記値の組み合わせの範囲内であってよい。本発明のナフトピランは、2つの吸収バンドが識別でき、しかも光学濃度が計算値を達成するのであれば、500以上の評価を有してもよい。
【0015】
前記化合物の調製は、後述するポテンシャルの置換基の効果のバランスをとることによって達成される。例えば、前記化合物のバンド「A」は、ピラン環の7位に強度の電子供与性置換基を、6位に中程度の電子供与性基を、そして3位に弱から中程度の電子供与性基を与えることによってバンド「B」よりも増大され得る。バンド「A」と「B」が相対的に等しい強度を有する化合物は、ピラン環の6-および7-位に相対的に等しい強度の電子供与性基を、そして3位に弱から中程度の電子供与性基を有することで得られる。ピラン環の3位のアリール族系の強い電子供与性基は、バンド「A」よりもバンド「B」を強める。ピラン環の3位の電子供与性基の前記強度は、2つの特定のバンドの相対強度だけでなく配置にも影響を与える。例えば、3位のアリール族系の強い電子供与性基は、両方のバンドを深色団側にシフトさせる(バンド「A」よりもバンド「B」により大きな影響を及ぼす)。
【0016】
電子供与性基の相対強度は、ハメット則のσ値(特に、σ値)でしばしば説明される。置換基の種類についてのσ定数を列挙した表は、「アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(ワシントンD.C.)から1995年に出版されたエクスプローリング(Exploring) QSAR、ハイドロホビック・エレクトロニック・アンド・ステリック・コンスタンツ、シー・ハンシュ、エイ・レオおよびディー・ヘックマン編に見出すことができ、この開示内容をここに参照として挿入する。強い電子供与性基の例としては、ハメット則のσ値−1.0〜−0.5で表され、前記6-および7-位、またはナフトピランのピラノ部の3位に存在するアリール族系のパラ位で使用されるものであって、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、モルホリノおよびピペリジノが挙げられる。中程度の電子供与性基の例としては、σ値−0.49〜−0.20で表され、前記6-および7-位、またはナフトピランのピラノ位の3位で表されるアリール族系のパラ位で使用されるものであって、エトキシ、メトキシおよびp-アミノフェニルが挙げられる。弱い電子供与性基の例としては、ハメット則のσ値−0.01〜−0.19で表され、ナフトピランのピラノ位の3位で使用されるものであって、メチル、エチル、フェニル、ナフチルおよびトルイルが挙げられる。
【0017】
前記化合物は、前記7-および6-位にそれぞれ、またはh面と融合した環状の基に、中程度から強度の電子供与性基RおよびRを、任意に前記8位に中程度から強度の電子供与性置換基を、前記3位に弱から中程度の電子供与性置換基を有し、しかも飽和試験における相対ΔOD評価が少なくとも80であるインデノ[2.1-f]ナフト[1,2-b]ピラン構造のナフトピランとして表されてよい。前記化合物は、該化合物のインデノ融合部の第5、第8、第9、第10、第11、第12または第13炭素原子に特定の他の置換基を有していてもよい。
【0018】
本発明の化合物は、下記の式(I)で表される。式中、環構造の外側の文字a〜uは、インデノ融合ナフトピラン環の面または辺を表し、環構造の内側の数字は、ナフトピランの環員原子の位置を表す。
【化16】
Figure 0004105436
【0019】
式I中、RおよびRはそれぞれ、以下の基から成る群より選択されてよい。
(i)水素、ヒドロキシ基、C〜Cアルキル基、アミノ基、一置換もしくは二置換アミノ基、C〜Cシクロアルキル基、アリル基、ベンジル基、一置換ベンジル基、クロロ、フルオロ、-C(O)W基であって、Wが、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、一置換フェニル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノまたはジ(C〜C)アルキルアミノ、例えばN,N-ジメチルアミノ、N-メチル-N-プロピルアミノなど、モルホリノ、ピペリジノまたはピロリジルであり、前記アミノ置換基が、C〜Cアルキル、フェニル、ベンジルおよびナフチルから成る群より選択され、そして前記ベンジルおよびフェニルの置換基が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、
(ii)非置換、一置換、二置換もしくは三置換のフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ピレニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルバゾリル基、インドリル基であって、この分類(ii)中の基の置換基が、クロロ、フルオロ、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから成る群より選択されるもの、
(iii) ナフト [2,1-b] ピランまたはナフト [1,2-b] ピランなどの別のフォトクロミックナフトピランのメンバーであるアリール基(例えば、フェニルまたはナフチル)に結合した結合基-(CH)-または-O-(CH)-である置換基をパラ位に有する一置換フェニル基であって、tは整数1、2、3、4、5または6であり
(iv)-OR基であって、ここで、Rが、C〜Cアルキル、C〜Cアシル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、アリル、ベンゾイル、一置換ベンゾイル、ナフトイルまたは一置換ナフトイルであり、前記ベンゾイルおよびナフトイル基の置換基がC〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるか、あるいはRが、-CH(R)Q基であり、Rが水素またはC〜Cアルキルであり、およびQが、-CN、−CFまたは-COOR10であり、R10が水素またはC〜Cアルキルであるか、あるいはRが、-C(O)V基であり、Vは、水素、 〜C アルコキシ、フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェノキシ、非置換、一置換もしくは二置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェニルアミノ、またはモノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェニルアミノであり、前記アリール基置換基が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、
(v)-CH(Q')基であって、Q'が−CNまたは−COOR11であり、ここでR11が、水素、C〜Cアルキル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルまたはナフチルであり、前記アリール基置換基が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、
(vi)-CH(R12)G基であって、R12が、水素、C〜Cアルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルおよびナフチルであり、およびGは、-COOR11、-C(O)R13または-CHOR14であり、R13が、水素、C〜Cアルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルまたはナフチル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、例えばジメチルアミノ、メチルプロピルアミノなど、フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換ジフェニルアミノ(すなわち各フェニルが1個または2個のC〜Cアルキル置換基を有するもの)、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換ジフェニルアミノ(すなわち各フェニルが1個または2個のC〜Cアルコキシ置換基を有するもの)、モルホリノまたはピペリジノであり、R14が、水素、-C(O)R11、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルまたはナフチルであり、各アリール基の置換基がC〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、および
(vii)下記の式で表されるポリアルコキシル化基T。
-Z[(OC)(OC)(OC)]Z'または
-[(OC)(OC)(OC)]Z'
ここで、-Zは、-C(O)-または-CH-であり、およびZ'は、C〜Cアルコキシまたは重合性基(すなわち、重合反応に関与し得る官能基)である。本発明の重合性化合物が関与し得るポリマー形成方法には、遊離基重合法や、ウルマンズ・エンサイクロペディア・オブ・インダストリアル・ケミストリー(Ullman's Encyclopedia of Industrial Chemistry)、「ポリマリゼイション・プロセシーズ(Polymerization processes)」、VOL.21A、第305〜428頁に記載されている他の重合法が包含される。ここで、前記文献の開示内容をここに参照として挿入する。重合性基は、ヒドロキシ、(メタ)アクリルオキシ、およびオキシラニルメチルなどのエポキシから成る群より選択されてよい。ナフトピラン上に2個以上の重合性基がある場合、これらは同一であっても異なっていてもよい。
【0020】
-(OC)基は、ポリ(エチレンオキサイド)を表し、(OC)は、ポリ(プロピレンオキサイド)を表し、そして(OC)は、ポリ(ブチレンオキサイド)を表す。組み合わせて使用する場合、Tのポリ(エチレンオキサイド)基、ポリ(プロピレンオキサイド)基およびポリ(ブチレンオキサイド)基は、T部内でランダムまたはブロック状態であってよい。文字x、yおよびzはそれぞれ、0〜50の数であり、x、yおよびzの和は2〜50である。x、yおよびzの和は、2〜50の範疇にあるいずれかの数、例えば、2、3、4…50であってよい。この和は、2〜50の範囲内の低い方の数から高い方の数までの範囲、例えば、6〜50、31〜50であってもよい。x、yおよびzに関する数は、平均値であり、例えば、9.5のような偏数であってよい。
【0021】
あるいは、RおよびRは合わせて、オキソ基、炭素原子3〜6個を含有するスピロ-炭素環基、または酸素原子1または2個と、スピロ炭素原子を含む炭素原子3〜6個を含有するスピロ-複素環式基を形成していてよく、また前記環は両方とも、1個または2個のベンゼン基とベンズ-環形成されて(benz-annelated)いてよい。スピロ-炭素環およびスピロ-複素環式基は、水素またはC〜Cアルキルから選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい。スピロ-炭素環置換基の例としては、スピロフルオレノ、スピロシクロプロピル、スピロシクロブチル、スピロシクロペンチル、スピロシクロヘキシル、スピロインダン-1-イル、スピロインダン-2-イル等が挙げられる。スピロ-複素環式基の例としては、スピロキサンテノおよび式(-0-(C〜Cアルカンジイル)-0-)で表され得る化合物、例えば、スピロ-1,3-ジオキソラン-2、スピロ-1,3-ジオキサン-2等、またはブチロラクトン、プロピオラクトン等のようなスピロラクトンが挙げられる。RおよびRの定義において、同じ置換基は同じ意味を表す。
【0022】
好ましくは、RおよびRはそれぞれ、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、クロロ、フルオロおよび-OR基から成る群より選択される。ここで、Rは、C〜Cアルキル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、基-CH(R)Qであって、Rが、水素またはC〜Cアルキルであり、およびQが、-CNまたはCOOR10であり、R10が、水素またはC〜Cアルキルであるか、あるいは、Rは、基-C(O)Vであって、Vが、水素、C〜Cアルコキシ、フェニル、ナフチル、一置換アリール基、フェニルまたはナフチル、フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェノキシ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェニルアミノ、あるいはモノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェニルアミノであり、アリール基置換基がそれぞれ、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、あるいはRおよびRがそれぞれ、T基である(ただし、前記式中、xとyはそれぞれ0〜50の数であり、zは0であり、そしてxとyの和は2〜50であって、より好ましくは、xが2〜50の数であり、そしてyとzがそれぞれ0である。)。より好ましくは、RおよびRはそれぞれ、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキルまたは基-ORであって、RがC〜Cアルキルであるものである。
【0023】
式I中のRはそれぞれ、T基、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジル、ジ(C〜C)アルキルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジフェニルアミノ、ピペリジル、モルホリニル、ピリジル、ブロモ、クロロ、フルオロ、または-C(O)W基であってよく、そしてnは、整数0、1または2であるか、あるいはnが2でかつR基が隣接している場合、R基が合わせて、ベンゾ、ピリジノ、ピラジノ、ピリミジノ、フラノ、ジヒドロフラノおよびチオフェノから成る群より選択される縮合炭素環または縮合複素環を形成していてよい。ここで、前記環は、インデノ縮合ナフトピランのn、oまたはp縮合される。好ましくは、Rは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、クロロまたはフルオロであり、そしてnは、整数0、1または2である。より好ましくは、Rは、C〜Cアルコキシであり、そしてnは、整数0、1または2である。
【0024】
式I中、置換基R、Rおよび任意にRは、ここに記載の中程度から強度の電子供与性基である。Rは、中程度から強度の電子供与性基でなければ、Rと同じ置換基群から選択されてよく、特に水素、C〜Cアルキル、クロロまたはフルオロであってよい。好ましくは、RおよびRはそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、クロロまたはフルオロから選択され、より好ましくは、水素である。RおよびRおよび任意にRに係る中程度から強度の電子供与性基は、(i)-OR'基であって、R'が、フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、アリルであるか、あるいはR'が、-CH(R)Q基であり、Rが水素またはC〜Cアルキルであり、およびQが、前述と同じであるもの、および
(ii)以下のものから選択される基。
(1)-N(R15)R16であって、R15およびR16がそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ベンゾピリジルおよびフルオレニル、C〜Cアルキルアリール、C〜C20シクロアルキル、C〜C20ビシクロアルキル、C〜C20トリシクロアルキルおよびC〜C20アルコキシアルキルから成る群より選択され、前記アリール基がフェニルまたはナフチルであるもの、
(2)以下の式で表される窒素含有環、
【化17】
Figure 0004105436
(ここで、Yは、-CH-、-CH(R17)-、-C(R17)(R17)-、-CH(アリール)-、-C(アリール)-、および-C(R17)(アリール)-から成る群より選択され、およびXは、-Y-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-NH-、-NR17-、および-N-アリールから成る群より選択され、R17は、C〜Cアルキルであり、前記アリール置換基はフェニルまたはナフチルであり、mは整数1、2または3であり、およびpは、整数0、1、2または3であって、pが0であればXがYである。)
および
(3)以下の式で表される基。
【化18】
Figure 0004105436
[ここで、R19、R20およびR21はそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、フェニルまたはナフチルであるか、あるいはR19およびR20は合わせて、(炭素環を含む)炭素原子数5〜8の環を形成していてよい。例えば、R19およびR20が合わせて、式IIBで表される基において炭素原子数6の環を形成すると、得られる不飽和基はカルバゾル-9-イルであり、そして飽和基はテトラヒドロカルバゾル-9-イルである。R18は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロまたはクロロである。]
から選択されるか、あるいは、
(iii)RとRは合わせて、以下の式で表される基を形成する。
【化19】
Figure 0004105436
ここで、JおよびKはそれぞれ、酸素または基-NR15-であり、R15、R19およびR20は、前述と同じ意味を表す。好ましくは、RおよびRおよび任意にRはそれぞれ、(i)-OR'基であって、R'が-CH(R)Qであり、そしてQが-CNであるもの、および(ii)以下のものから選択される基:
(1)-N(R15)R16であって、R15およびR16がそれぞれC〜Cアルキルであるもの、
(2)式IIAで表される窒素含有環であって、Yが、-CH-または-CH(R17)-であり、Xが、-O-、-NH-または-NR17-であり、およびR17がC〜Cアルキルであるもの、または
(3)式IIBまたはIICで表される基であって、R19、R20およびR21がそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、R18がC〜Cアルキルであるものから成る群より選択されるか、あるいは
(iii)RとRは合わせて、式IIDおよびIIEで表される基を形成する。ここで、前記式IIDおよびIIE中、JおよびKは酸素である。
【0025】
より好ましくは、R、RおよびRはそれぞれ、C〜Cアルコキシである。
【0026】
式I中のBおよびB'はそれぞれ、以下のものから成る群より選択されてよい。
(i)モノ-T-置換フェニル、
(ii)非置換、一置換、二置換および三置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、
(iii)9-ジュロリジニルおよび非置換、一置換および二置換の芳香族複素環式基ピリジル、フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、カルバゾイル、ベンゾピリジル、インドリニルおよびフルオレニルであって、前記(ii)および(iii)分類中のアリールおよび芳香族複素環式基の置換基がそれぞれ、ヒドロキシ、アリール、すなわちフェニルおよびナフチル、モノ(C〜C)アルコキシアリール、ジ(C〜C)アルコキシアリール、モノ(C〜C)アルキルアリール、ジ(C〜C)アルキルアリール、クロロアリール、フルオロアリール、C〜Cシクロアルキルアリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、C〜Cシクロアルキルオキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ(C〜C)アルコキシ、アリール(C〜C)アルキル、アリール(C〜C)アルコキシ、アリーロキシ、アリーロキシ(C〜C)アルキル、アリーロキシ(C〜C)アルコキシ、モノ-およびジ-(C〜C)アルキルアリール(C〜C)アルキル、モノ-およびジ-(C〜C)アルコキシアリール(C〜C)アルキル、モノ-およびジ-(C〜C)アルキルアリール(C〜C)アルコキシ、モノ-およびジ-(C〜C)アルコキシアリール(C〜C)アルコキシ、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、ジアリールアミノ、ピペラジノ、N-(C〜C)アルキルピペラジノ、N-アリールピペラジノ、アジリジノ、インドリノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロキノリノ、テトラヒドロイソキノリノ、ピロリジル、C〜Cアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、C〜Cアルコキシ、モノ(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、アクリロキシ、メタクリロキシ、ブロモ、クロロおよびフルオロから成る群より選択され、前記アリールまたはヘテロ芳香族置換基について先に記載した各アリール基が、フェニルまたはナフチルであるもの、
【0027】
(iv)非置換もしくは一置換のピラゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラゾリニル基、イミダゾリニル基、ピロリニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、フェナジニル基またはアクリジニル基であって、この(iv)分類中の置換基がそれぞれ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、フルオロ、クロロおよびブロモであるもの、
(v) ナフト [2,1-b] ピランまたはナフト [1,2-b] ピランなどの別のフォトクロミックナフトピランのメンバーであるアリール基(例えば、フェニルまたはナフチル)と結合した結合基-(CH)-または-O-(CH)-である置換基をパラ位に有する一置換フェニルであって、tが整数1、2、3、4、5または6であり
(vi)以下の式で表される基:
【化20】
Figure 0004105436
(式中、Aは、メチレンまたは酸素であってよく、およびDは酸素または置換された窒素であってよい。Dが置換された窒素であれば、Aはメチレンである。該窒素置換基は、水素、C〜CアルキルおよびC〜Cアシルから成る群より選択される。各R24は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシ、クロロまたはフルオロであり、R22およびR23はそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてqは、整数0、1または2である。)、
(vii)C〜Cアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルコキシ(C〜C)シクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、クロロ(C〜C)シクロアルキル、フルオロ(C〜C)シクロアルキルおよびC〜C12ビシクロアルキル、および
(viii)以下の式で表される基。
【化21】
Figure 0004105436
式IIH中のLは、水素またはC〜Cアルキルであってよく、および式IIH中のMは、ナフチル、フェニル、フラニルおよびチエニルから成る基の非置換、一置換および二置換のメンバーから選択されてよく、この(viii)分類における前記基の置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロまたはクロロである。
【0028】
あるいは、BおよびB'は合わせて、フルオレン-9-イリデン、一置換または二置換のフルオレン-9-イリデンを形成しても、または飽和C〜C12スピロ-単環系炭化水素環(例えば、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロへキシリデン、シクロへプチリデン、シクロオクチリデン、シクロノニリデン、シクロデシリデンシクロウンデシリデン、シクロドデシリデン)、飽和C〜C12スピロ-環系炭化水素環(例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン、すなわちノルボルニリデン、1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン、すなわちボルニリデン、ビシクロ[3.2.1]オクチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデン、ビシクロ[4.3.2]ウンデカン)、および飽和C〜C12スピロ-三環系炭化水素環(例えば、トリシクロ[2.2.1.02,6]ヘプチリデン、トリシクロ[3.3.1.03,7]デシリデン、すなわちアダマンチリデン、およびトリシクロ[5.3.1.02,6]ドデシリデン)から成る群より選択されるメンバーを形成してもよい。ここで、前記フルオレン-9-イリデンの置換基はそれぞれ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群より選択される。
【0029】
より好ましくは、BおよびB'はそれぞれ、
(i)フェニル、一置換フェニルおよび二置換フェニル、好ましくはメタ-および/またはパラ-位で置換されたもの、(ii)非置換、一置換および二置換の芳香族複素環式基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニルであって、前記フェニルおよび芳香族複素環式置換基がそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピリル、C〜Cアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、C〜Cアルコキシ、モノ(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、フルオロおよびクロロからなる群より選択されるもの、(iii)式IIFおよびIIGで表される基であって、式中のAがメチレンでありかつDが酸素であり、R24がC〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、R22およびR23がそれぞれ水素またはC〜Cアルキルであり、そしてqが、整数0または1であるもの、(iv)C〜Cアルキル、および(v)式IIHで表される基であって、式中のLが水素またはメチルでありかつMがフェニルまたは一置換フェニルであり、該フェニル置換基が、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシおよびフルオロから成る群より選択されるもの
から選択されるか、あるいは
(vi)BおよびB'は、合わせて、フルオレン-9-イリデン、一置換フルオレン-9-イリデンを形成するか、または飽和C〜Cスピロ-単環系炭化水素環、飽和C〜C10スピロ-環系炭化水素環および飽和C〜C10スピロ-三環系炭化水素環から成る群より選択されるメンバーを形成し、前記フルオレン-9-イリデンの置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群より選択される。
【0030】
最も好ましくは、BおよびB'はそれぞれ、(i)フェニル、一置換および二置換のフェニル、(ii)非置換、一置換および二置換の芳香族複素環式基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニルであって、前記フェニルおよび芳香族複素環式基の置換基がそれぞれ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群より選択されるもの、および(iii)式IIFで表される基(式中、AはメチレンでありかつDは酸素であり、R24はC〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、R22およびR23はそれぞれ水素またはC〜Cアルキルであり、そしてqが、整数0または1である。)から選択されるか、あるいは
(vi)BおよびB'は、合わせて、フルオレン-9-イリデン、アダマンチリデン、ボルニリデン、ノルボルニリデンまたはビシクロ[3.3.1]ノナン-9-イリデンを形成する。
【0031】
前述の特定の置換基R〜Rを有する式Iで表される化合物は、以下の反応A〜FおよびI〜Lにより調製され得る。Rがアミノ基である式Iで表される化合物の調製法は、反応Gに包含される。RおよびRが合わせて複素環を形成する式Iで表される化合物の調製法は、反応Hに包含される。反応MおよびNは、Rおよび/またはRがアミノ基である式Iで表される化合物の調製法を表わしている。反応OおよびPは、RおよびRが合わせてスピロ炭素環式基またはスピロ複素環式基を形成する式Iで表される化合物の調製法を表している。
【0032】
、R、Bおよび/またはB'がポリアルコキシル化基Tである化合物の調製法は、米国特許第5,961,892号公報に開示されており、この開示内容をここに参照として挿入する。R、R、Bおよび/またはB'が重合性ポリアルコキシル化基Tである化合物の調製法は、1998年9月11日出願の米国特許出願第09/151,911号に開示されており、この開示内容をここに参照として挿入する。
【0033】
以下の反応に関し、式V、VAまたはVBで表される化合物は、式IVの適当な置換もしくは非置換のベンゾイルクロライドと式IIIの市販の置換もしくは非置換のベンゼン化合物を用いた反応Aで表されるフリーデル-クラフツ法で獲得または調製される。文献:フリーデル - クラフツ・アンド・リレイテッド・リアクションズ、ジョージ・エイ・オラー著、インターサイエンス・パブリッシャーズ、1964年、Vol.3、第XXXI章(芳香族ケトン合成)、および「レジオセレクティヴ・フリーデル-クラフツ・アシレイション・オブ・1,2,3,4-テトラハイドロキノリン・アンド・リレイテッド・ナイトロジェン・ヘテロサイクルズ(Regioselective Friedel-Crafts Acylation of 1,2,3,4-Tetrahydroquinoline and Related Nitrogen Heterocycles):エフェクト・オンNHプロテクティヴ・グループス・アンド・リング・サイズ(Effect on NH Protective Groups and Ring Size)」、イシハラ、ユギ(Yugi)ら著、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ、パーキン・トランサクションズ1、第3401〜3406頁、1992年を参照のこと。
【0034】
反応Aにおいて、式IIIおよびIVで表される化合物は、二硫化炭素または塩化メチレンなどの溶媒に溶解され、アルミニウムクロライドまたは四塩化スズなどのルイス酸の存在下で反応して、式V(反応B中のVAまたは反応C中のVB)で表される対応する置換ベンゾフェノンを形成する。RおよびR′は、式IのBおよびB'について既に述べたような、ふさわしい置換基を表す。
【0035】
【化22】
Figure 0004105436
【0036】
反応Bにおいて、式VAで表される置換もしくは非置換のケトン(ここで、BおよびB'は、置換もしくは非置換フェニル以外の基を表し得る。)は、Vで表されるのものと同じであって、好適な溶媒(例えば、無水テトラヒドロフラン(THF))中でナトリウムアセチリドと反応して、式VIで表される、対応するプロパルギルアルコールを形成する。置換および非置換のフェニル以外のBまたはB'基を有するプロパルギルアルコールは、市販のケトンや、あるいはアシルハロゲン化物と置換もしくは非置換のベンゼン、ナフタレンまたはヘテロ芳香族化合物(例えば、9-ジュロリジニル)との反応によって調製されたケトンから調製されてよい。式IIHで表されるBまたはB'基を有するプロパルギルアルコールは、米国特許第5,274,132号、第2欄、第40行〜第68行に記載されている方法によって調製されてよい。
【0037】
【化23】
Figure 0004105436
【0038】
反応Cでは、式VBで表される置換ベンゾフェノンを、式VIIで表されるコハク酸ジメチルなどのコハク酸のエステルと反応させる。反応物を、塩基としてのカリウムt-ブトキシドまたはナトリウムハイドライドを含有する溶媒(例えば、トルエン)に添加すると、式VIIIで表されるストッブ(Stobbe)縮合ハーフエステルが得られる。シス-およびトランス-ハーフエステル形態の混合物はその後、無水酢酸の存在下で脱水環化を生じて、アセトキシナフタレンの混合物を形成する。式IXで表される独特の異性体を分離するための更なる精製が必要なことがある。この生成物は、水酸化ナトリウムなどの塩基のアルコール性水溶液中で加水分解され、その後塩化水素酸水溶液(H)で処理されて、式Xで表されるカルボキシナフトールを形成する。
【0039】
【化24】
Figure 0004105436
【0040】
反応Dでは、式Xで表されるカルボキシナフトールを、例えば約110〜約200℃に、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)などの酸の存在下で加熱して、式XIで表されるヒドロキシ置換ベンゾ融合フルオレノンに環化させる。エフ・ジー・バダーら著の文献、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ、第986頁、1958年を参照のこと。
【0041】
式XIで表される化合物と式VIで表されるプロパルギルアルコールとの、触媒量の酸(例えば、DBSA)の存在下でのカップリングにより、式IAで表されるインデノ融合ナフトピランが得られる。式XIで表される化合物のウォルフ-キシュナー還元による還元により、式XIAで表される化合物が得られる。この式XIAで表される化合物を式VIで表されるプロパルギルアルコールとカップリングすることで、式IBで表されるインデノ融合ナフトピランが得られる。
【0042】
【化25】
Figure 0004105436
【0043】
反応Eには、異なるRおよびR置換基を有する式Iで表される化合物を調製するための別法が示されている。式IAで表される化合物から出発し、リチウムアルミニウムハイドライド(LAH)で還元すると、式ICで表される化合物が得られる。カルボニル基を還元するための他の方法は、論文:ザ・ケミストリー・オブ・ザ・カルボニル・グループ、第11章、ソウル・パタイ編、1966年、インターサイエンス・パブリッシャーズに開示されている。
【0044】
式ICで表される化合物と、置換基Vを有する酸クロライドとの反応により、式IDで表される化合物が得られる。異なるRおよびR置換基を式IAで表される化合物に組み込むための別の経路は、化合物(IA)をグリニヤード試薬(RMgX)または置換基Rを有するリチウム試薬と反応させて、式IEで表される化合物を生成することによる。式IEで表される化合物と置換基Rを有するアルコールとの、塩化水素酸などの酸の存在下でのその後の反応により、式IFで表される化合物が得られる。
【0045】
【化26】
Figure 0004105436
【0046】
式Iの化合物を生成するための別法が、反応Fに示されている。反応Fでは、式IXで表される(反応Cからの)アセトキシナフタレンを、塩化水素酸(H)とメタノールで処理して、式XIIで表されるカルボメトキシナフトールを形成する。RおよびRが同じであれば、これら置換基は、式XIIで表される化合物をグリニヤード試薬(RMgX)と反応させることで導入され、その後、DBSAなどの酸の存在下で加熱させて化合物を環化することで、式XIIIで表される化合物が得られる。式XIIIで表される化合物を式VIで表されるプロパルギルアルコールとカップリングすることで、式IGで表されるインデノ融合ナフトピランが得られる。
【0047】
【化27】
Figure 0004105436
【0048】
反応Gの後で反応C〜Eを行うと、アミノ置換インデノ融合ナフトピランが生成される。
【0049】
反応Gにおいて、式VCで表されるベンゾフェノンを、式XIVで表されるアミンのリチウム塩とテトラヒドロフラン(THF)などの溶媒中で反応させると、式XVで表されるアミノ置換ベンゾフェノンが生成される。反応Cに記載した通り、化合物XVをコハク酸ジメチルで処理して、対応するエステルを生成し、その後、無水酢酸で環化すると、アミノ置換アセトキシナフタレンが生成される。アミノ置換アセトキシナフタレンのメタノール分解は、反応Cに記載のように、対応するアミノ置換ナフトールを生成する。アミノ置換ナフトールをその後、反応Dに記載のように、プロパルギルアルコールとカップリングし、そして反応EおよびFに記載のように更に変性すると、アミノ置換ナフトピランが生成され得る。
【0050】
【化28】
Figure 0004105436
【0051】
反応Hの後で反応C〜Eを行って、複素環が融合されたインデノ融合ナフトピランを生成してもよい。反応Hにおいて、式IIIAおよびIVAで表される化合物を二硫化炭素または塩化メチレンなどの溶媒に溶解し、アルミニウムクロライドまたは四塩化錫などのルイス酸の存在下で反応させて、式VDで表される、対応する置換ベンゾフェノンを形成する。反応Cに記載したように、化合物VDをコハク酸ジメチルで処理して、対応するエステルを生成し、次いで無水酢酸で環化することで、複素環融合アセトキシナフタレンが生成される。複素環融合アセトキシナフタレンを反応Cに記載の通りメタノール分解すると、対応する複素環融合ナフトールが生成される。その後、このナフトールを、反応Dに記載のように、プロパルギルアルコールとカップリングし、そしてその生成物を、反応EおよびFに記載のように更に変性すると、複素環融合ナフトピランが生成され得る。
【0052】
【化29】
Figure 0004105436
【0053】
(反応Cからの)式VIIIのハーフエステルから式Xのカルボキシナフトールを生成する方法の別法を反応Iに示す。化合物VIIIをレーニーアロイ(NiAl)を用い、水酸化ナトリウム水溶液の存在下で還元して、式XVIで表される二酸が生成される。分子内フリーデル−クラフツ環化は、対応する無水物を形成することによって引き起こされ、その後、この無水物をアルミニウムクロライドなどのルイス酸で処理して、式XVIIで表されるケト-酸が提供される。化合物XVIIの芳香族化は、塩基性メタノール(MeOH)を用いて酸素の存在下で開始されて、式Xのナフトエ酸を生成する。化合物Xを、前記反応DおよびEに記載の通り使用して、式IA〜IFのインデノ融合ナフトールが生成される。
【0054】
【化30】
Figure 0004105436
【0055】
式XIのインデノ融合ナフトールを生成するもう一つの別法を反応Jに示す。式IVBで表される置換ベンゼンを、式XVIIIで表される無水コハク酸と、アルミニウムクロライドを用いてフリーデル−クラフツアシル化すると、式XIXで表される化合物が生成される。化合物XIXのエステル化によって、式XXで表される化合物が得られる。化合物XXを式XXIで表されるベンズアルデヒドを用い、ナトリウムメトキシドなどの塩基性条件下でアルドール型縮合すると、式XXIIで表されるエノン酸が生成される。化合物XXIIをアルミニウムクロライドなどのルイス酸で環化し、続いて加水分解することで、式XXIIIで表されるインダノンが得られる。化合物XXIIIを、オキサリルクロライド(COCl)で処理して式XXIVで表される化合物に転化した後、塩化錫などのルイス酸を用いて環化するか、あるいは両方のステップを、リン酸を用いた酸で活性化される環化反応に置き換えてもよい。化合物XXIVを、メタノール性水酸化ナトリウムを用いて酸素をスパージしながら酸化して、式XIのインデノ融合ナフトールを生成する。この反応機構は、シー・エフ・ケルシュ著、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー、Vol.26、第2590頁、1961年にも記載されている。
【0056】
【化31】
Figure 0004105436
【0057】
反応Kでは、式XXVで表される置換ケトエステルと式XXVIで表されるアリールアルデヒドを、ナトリウムメトキシドなどの塩基により、アルドール型縮合条件下で処理して、式XXVIIで表される置換3-ケト-4-アリール-3-ブテン酸を生成する。R'は、芳香族置換基または非芳香族置換基を表す。式XXVIIで表される置換3-ケト-4-アリール-3-ブテン酸を、無水酢酸で処理して、式XXVIIIで表される置換3-ケト-1-アセトキシナフタレンを生成する。この化合物のアセテート基を、塩基性または酸性の加水分解条件下で取り除いて、式XXIXで表される置換3-ケト-1-ヒドロキシナフタレンを生成する。過剰の求核試薬(例えば、グリニヤール試薬、リチウム試薬またはシアニドアニオン)を添加すると、式XXXで表される化合物が生成する。R'は、R'またはR'のいずれか一方、あるいはR'およびR'の両方が芳香族置換基、好ましくはフェニルであれば、芳香族置換基または非芳香族置換基を表す。化合物XXXは、3級アルコールであり、または水素化物が求核試薬として用いられる場合は2級アルコールである。
【0058】
【化32】
Figure 0004105436
【0059】
反応Lにおいて、式XXXAで表される化合物は、エス・パタイおよびエス・ダヤジ著、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ、1962年、第716〜723頁;およびジー・チュチャニ著、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティ、1959年、第1753〜1756頁の記載の通り、酸性条件下で脱水に付されて、式XXXIで表されるインデノ融合ナフトールを生成する。インデノ融合ナフトールXXXIは、酸化により、Rと隣接する水素をヒドロキシまたはアルコキシ基に置換することで、更に変性されてもよい。得られるナフトールXXXIIを用いて、反応Dにおけるプロパルギルアルコールとのカップリングについての前述のステップにより、式Iのインデノ融合ナフトピラン(ただし、RまたはRのいずれか一方がヒドロキシまたはアルコキシ基である)を生成する。ナフトールXXXIを用い、反応Dにおけるプロパルギルアルコールとのカップリングについての前述のステップにより、式Iのインデノ融合ナフトピラン(ただし、RおよびRのうち一方または両方が水素である)を生成してもよい。式Iのインデノ融合ナフトピラン(ただし、RまたはRのいずれか一方、またはRおよびRの両方が水素である)は、Rと隣接する水素をアルキルハライドを用いた塩基性条件下でのアルキル化によりアルキル基で置換することによってさらに変性して、インデノ融合ナフトピランI(ただし、RまたはRのいずれか一方、またはRおよびRの両方がアルキル基である)を生成してもよい。
【0060】
【化33】
Figure 0004105436
【0061】
反応MまたはNを行って、Rおよび/またはRがアミン基であるインデノ融合ナフトピランを生成してもよい。反応Mでは、反応Dからの式XIで表される化合物を、1級脂肪族アミン(HNALk)または1級芳香族アミン(HNAr)や以下の実施例に示す脂肪族アミノと、蒸留による共沸か、または四塩化チタンなどの乾燥剤を用いた脱水化条件下でカップリングして、式XXXIIIで表される、対応するフルオレンイミンが得られる。化合物XXXIIIは、水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元して、式XXXIVAで表される、対応するアミノフルオレンを生成し得る。化合物XXXIIIは、有機リチウム化合物Alk−LiまたはAr−Liあるいはグリニヤード試薬を用いて還元アルキル化して、式XXXIVBおよびXXXIVCで表される化合物を生成してもよい。1級脂肪族アミノ(HNAlk)がベンジルアミノであれば、化合物XXXIII(Alkとしてベンジル置換基を有するもの)を、ナトリウムハイドライドなどの塩基やClC(O)W(Wは、前述の特定の置換基である)などのクロロホルメート誘導体で処理することで、式XXXIVDで表される、対応するアミノエステルが得られる。
【0062】
【化34】
Figure 0004105436
【0063】
反応N中、式XIで表される化合物を2級アミン、例えばジアリファティックアミン(HK(Alk))、ジアロマティックアミン(HK(Ar))または脂肪族芳香族アミン(HKAlkAr)で処理することで、式XXXVで表される、対応するヘミアミナールが生成される。HK(Alk)などの過剰のアミノを添加すると、式XXXIVEで表されるアミナールが形成される。反応Dに記載の通り、化合物式XXXIVA〜XXXIVEのそれぞれとプロパルギルアルコールとのカップリングにより、対応するインデノ融合ナフトピランが得られる。あるいは、式IA(反応D)で表されるオキソ置換インデノ融合ナフトピランを、反応MおよびNに記載と同様にして、アミノ化および還元アミノ化により処理して、Rおよび/またはR置換基にアミノ基を有するインデノ融合ナフトピランを生成してもよい。
【0064】
【化35】
Figure 0004105436
【0065】
反応Oでは、式IAで表されるインデノ融合ナフトピランを、最初、化合物XXXVIと反応させ、次いで酸性条件下(H)で環化させて、式IHで表される化合物を生成する。置換基R22およびR23は、上述と同じである。
【0066】
【化36】
Figure 0004105436
【0067】
反応Pにおいて、式IAで表されるインデノ融合ナフトピランを、最初、化合物XXXVIIと反応させ、次いで、酸性条件下(H)で環化させて、式IJで表される化合物を生成する。化合物XXXVII中のEは、(-O-)、(-CH-)および(-CH=CH-)の群より選択されてよく、そしてsは、0〜2の整数である。Eが(-CH-)であれば、sは1〜2であり、Eが(-CH=CH-)であれば、sは1であり、そしてsが0のとき、Eは炭素−炭素結合である。
【0068】
【化37】
Figure 0004105436
【0069】
式Iで表される化合物は、光学レンズ(例えば、視力矯正用眼科用レンズ、平面レンズおよびコンタクトレンズ)、フェースシールド、ゴーグル、バイザー、カメラのレンズ、窓、自動車のフロントガラス、航空機および自動車用透明体(例えば、T−ルーフ、側灯およびバックライト)、プラスチックフィルムおよびシート、織物およびコーティング(塗料のようなコーティング組成物)、および保全書類(例えば、証書の批准または照合が望まれることがある銀行通帳、パスポートおよび自動車免許証のような書類)における照合マークのような、有機フォトクロミック物質が使用され得る用途に使用され得る。式Iで表されるナフトピランは、無色から、グレー、茶色または緑色まで、混ざった色の変化(blended color changes)を示す。この混ざった色の変化は、420〜500nm領域の一つの吸収バンド(バンド「A」)と、500〜650nm領域のもう一つの吸収バンド(バンド「B」)の結果である。
【0070】
本発明の範囲において意図されるナフトピラン化合物の例は、以下のものである。
(a)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(b)3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(c)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(d)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(e)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(f)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジエチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(g)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(h)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(i)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(j)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(k)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,8-トリメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(l)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(m)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(n)3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(o)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(p)3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(q)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(r)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-エチル-13-メトキシ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(s)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、および
(t)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-メトキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン。
【0071】
ここで用いられる、操作実施例以外あるいはそれ以外に示された波長、成分の量、または反応条件を表す全ての数字は、いずれの場合も「およそ」という用語で変更されると解されるべきである。
【0072】
本発明のフォトクロミックナフトピランはそれぞれ単独で、本発明の他のナフトピランと組み合わせて、あるいは1種以上の他の適当な相補的な有機フォトクロミック物質、すなわち少なくとも一つの活性吸収最大を約400〜700nmの範囲内に有する有機フォトクロミック化合物、またはこれを含有する物質と組み合わせて使用してよく、さらには、活性化されると適当な色相に着色するフォトクロミック物品を調製するのに用いられるポリマー有機ホスト材料中に組み込まれて(例えば、溶解または分散されて)もよいものとする。
【0073】
相補的な有機フォトクロミック化合物には、他の重合性フォトクロミック化合物が包含され、例えば、米国特許第4,719,296号公報、同第5,166,345号公報、同第5,236,958号公報、同第5,252,742号公報、同第5,359,085号公報および同第5,488,119号公報に記載のものが挙げられる。相補的な有機フォトクロミック化合物の更なる例としては、他のナフトピランおよびインデノナフトピラン、クロメンおよびオキサジン、置換2H-フェナントロ[4,3-b]ピランおよび3H-フェナンロロ[1,2-b]ピラン化合物、ピラン環の2-位に置換基を有するベンゾピラン化合物、前記フォトクロミック化合物の混合物が挙げられる。このようなフォトクロミック化合物は、米国特許第3,562,172号;同第3,567,605号;同第3,578,602号;同第4,215,010号;同第4,342,668号;同第4,816,584号;同第4,818,096号;同第4,826,977号;同第4,880,667号;同第4,931,219号;同第5,066,818号;同第5,238,981号;同第5,274,132号;同第5,384,077号;同第5,405,958号;同第5,429,774号;同第5,458,814号;同第5,466,398号;同第5,514,817号;同第5,552,090号;同第5,552,091号;同第5,565,147号;同第5,573,712号;同第5,578,252号;同第5,637,262号公報;同第5,645,767号;同第5,656,206号公報;同第5,658,500号公報;同第5,658,501号公報;同第5,674,432号公報および同第5,698,141号公報に開示されている。スピロ(インドリン)ピランはまた、文献、テクニックス・イン・ケミストリー、Vol.III、「フォトクロミズム」、第3章、グレン・エイチ・ブラウン編、ジョン・ワイリー・アンドサンズ・インコーポレイテッド、ニューヨーク、1971年にも記載されている。
【0074】
相補的なフォトクロミック物質には、重合性フォトクロミック化合物も包含され、例えば、米国特許第4,719,296号公報、同第5,166,345号公報、同第5,236,958号公報、同第5,252,742号公報、同第5,359,035号公報および同第5,488,119号公報に開示されているものが挙げられる。
【0075】
意図される他の相補的なフォトクロミック物質は、金属ジチゾナートであり、例えば、水銀ジチゾナート(例えば、米国特許第3,361,706号に記載のもの)、およびフルギドおよびフルギミド(例えば、3-フリルおよび3-チエニルフルギドおよびフルギミドが挙げられ、これらは、米国特許第4,931,220号、第20欄、第5行〜第21欄、第38行に記載されている。
【0076】
前記特許公報中の前記フォトクロミック化合物に関する開示を全てここに参照として挿入する。本発明のフォトクロミック物品は、所望により、1種のフォトクロミック化合物、またはフォトクロミック化合物の混合物を含有していてよい。
【0077】
本発明のフォトクロミック化合物は、ポリマー有機ホスト材料または他の基材と種々の手段で関係していてよい。これは、前記ホスト材料中に組み込まれて(すなわち溶解および/または分散されて)いても、前記ホスト材料の他の成分と重合されていても、および/または基材に適用されるコーティング(例えば、ポリマー有機ホスト材料の一つの表面に適用されるポリマーコーティング)中に組み込まれていてもよい。
【0078】
本明細書に記載したフォトクロミック物質はそれぞれ、フォトクロミック化合物または前記化合物の混合物が関係する有機ホスト材料または基材が所望の色を示すような量(または割合)、例えば、フィルターを通さない日光で活性化すると、実質的な中間色、すなわち、活性化されたフォトクロミック化合物の色をもたらす可能な限り中間色に近い色が与えられるような量で使用されてよい。中間的なグレーや中間的な茶色が好ましい。中間的な色や色を説明する方法についての更なる説明は、米国特許第5,645,767号公報の第12欄、第66行〜第13欄第19行に見出すことができる。
【0079】
コーティング組成物またはホスト材料に適用または組み込まれるフォトクロミックナフトピランの量は、活性化したときに裸眼で認識できるフォトクロミック効果を生じさせるのに充分な量が用いられるのであれば重要ではない。一般に、そのような量をフォトクロミック量という。使用される特定量は、照射時に望まれる色の強度や、フォトクロミック化合物を組み込んだりまたは適用するのに用いられる方法にしばしば依存する。通常、適用されるかまたは組み込まれるフォトクロミック物質が多いほど、色の強度は、ある限度まで大きくなる。
【0080】
使用される前記フォトクロミックの化合物の相対的な量は変化し、そして該化合物の活性化種の色の相対的な強度、最終的な所望の色、そして前記ホスト材料または基材への適用方法にある程度依存する。一般的に、フォトクロミック光学ホスト材料中に取り込まれるかまたはそれに適用されるフォトクロミック物質の量の合計は、フォトクロミック物質が取り込まれるかまたは適用される表面1平方センチメートルあたり約0.05〜約2.0mg(例えば、0.2〜1.0mg)の範囲であってよい。コーティング組成物中に混入されるフォトクロミック物質の量は、液体コーティング組成物の重量に対し、0.1〜40重量%の範囲であってよい。
【0081】
本発明のフォトクロミックナフトピランは、当該分野で示される種々の方法によって、前記ホスト材料と関係されていてよい。例えば、米国特許第5,645,767号公報第13欄第40行〜第58行を参照のこと。フォトクロミック化合物の水溶液または有機溶液を使用して、フォトクロミック化合物をポリマー有機ホスト材料、または織物やポリマーコーティング組成物などの他の材料中に混入させてよい。ポリマーコーティング組成物は、米国特許第3,971,872号公報に記載されているようなコーティング法を用いて前記基材に適用されてよい。前記米国特許第3,971,872号公報の開示内容をここに参照として挿入する。
【0082】
ポリマーコーティングの適用は、スプレー塗布、スピン塗布、スプレッド塗布(spread coating)、カーテン塗布、ディップ塗布、キャスティングまたはロール塗布などの塗布技術に用いられる種々の方法や、米国特許第4,873,029号公報に記載されている種類のオーバーレイを調製するのに用いられる方法であってよく、米国特許第4,873,029号公報の開示内容をここに参照として挿入する。選択される適用方法は、硬化コーティングの厚さにも依存する。厚さが1〜50μmのコーティングは、塗布技術に用いられる常套の方法で適用してよい。厚さが50μm以上のコーティングは、オーバーレイに通常用いられる成形方法を必要とすることがある。好ましいコーティング組成物は、有機ポリオールとイソシアネートから調製されるポリウレタンである。本発明のフォトクロミック物質は、ポリウレタンコーティングの有機ポリオール成分またはイソシアネート成分に溶解または分散されても、あるいはポリウレタン形成成分の混合物に添加されてもよい。
【0083】
ホスト材料は通常、透明であるが、半透明または不透明であってもよい。ホスト材料は、フォトクロミック物質を活性化する電磁スペクトルのある部分よりも前でのみ必要である。ある部分とは、すなわち、前記物質の開放または着色した状態を生成する紫外線(UV)の波長や、UV活性化状態(すなわち、開放状態)の前記物質の吸収最大波長を包含する可視スペクトルの部分である。好ましくは、ホストの色は、フォトクロミック化合物の活性化状態の色を隠すものであってはならず、すなわち、色の変化が、観察者に容易に観察されるようなものでなければならない。適合し得る色合いは、米国特許第5,645,767号公報第13欄第59行〜第14欄第3行に記載されているようなホスト材料に適用され得る。
【0084】
最も好ましくは、ポリマー有機ホスト材料は、固体の透明体のまたは光学的に透明な材料であって、例えば、平面レンズ、眼科用レンズおよびコンタクトレンズ、窓、ウィンドシールドのような自動車用透明体、航空機用透明体、プラスチックシーチング、ポリマーフィルム等のような光学的用途に好適な材料である。
【0085】
ここで説明するフォトクロミック化合物に用いられるポリマー有機ホスト材料の例としては、以下のものが挙げられる。ビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールビスメタクリレートモノマー、アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマー(例えば、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマー)、ウレタンアクリレートモノマー(例えば、米国特許第5,373,033号公報に記載のもの)、および米国特許第5,475,074号公報に記載されているものやスチレン等のビニルベンゼンモノマーのポリマー、すなわち、ホモポリマーおよびコポリマー;単-または多-官能性(例えば、二官能または多官能)のアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーのポリマー、すなわちホモポリマーおよびコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)などのポリ(C〜C12アルキルメタクリレート)、ポリ(オキシアルキレン)ジメタクリレート、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、トリアセチルセルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリウレタン、ポリチオウレタン、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(α-メチルスチレン)、コポリ(スチレン−メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、ポリビニルブチラ−ル、およびジアリリデンペンタエリスリトールのポリマー、すなわちホモポリマーおよびコポリマー、特にジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)などのポリオール(アリルカーボネート)モノマーやエチルアクリレート、ブチルアクリレートなどのアクリレートモノマーとのコポリマー。ポリマー有機ホスト材料の更なる例は、米国特許第5,753,146号公報第8欄第62行〜第10欄第34行に開示されており、この公報の開示内容をここに参照として挿入する。
【0086】
透明なコポリマーおよび透明なポリマーのブレンドもホスト材料として好適である。好ましくは、フォトクロミックポリマーコーティング組成物用のホスト材料または基材は、熱可塑性ポリカーボネート樹脂から調製される光学的に透明な重合有機材料である。ここで熱可塑性ポリカーボネート樹脂としては、例えば、ビスフェノールAとホスゲンから誘導されるカーボネート結合樹脂(これはLEXANという商品名で販売されている);MYLARという商品名で販売されている材料などのポリエステル;PLEXIGLASという商品名で販売されている材料などのポリ(メチルメタクリレート);ポリオール(アリルカーボネート)モノマー、特にジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)の重合体(該モノマーはCR-39という商品名で販売されている)、およびジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)などのポリオール(アリルカーボネート)と他の共重合性モノマー材料とのコポリマーの重合体[ここで、コポリマーの例としては、酢酸ビニルとのコポリマーであって、例えばジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)80〜90%と酢酸ビニル10〜20%とのコポリマー、特に前記ビス(アリルカーボネート)80〜85%と酢酸ビニル15〜20%とのコポリマー、および米国特許第4,360,653号公報および同第4,994,208号公報に記載の末端ジアクリレート官能基を有するポリウレタンとのコポリマー、並びに米国特許第5,200,483号公報に記載の末端部位にアリルまたはアクリル官能基を含有する脂肪族ウレタンとのコポリマーが挙げられる];ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラ-ル、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールビスメタクリレートモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーからなる群のメンバーのポリマー;酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチレン、およびスチレンとメチルメタクリレート、酢酸ビニルおよびアクリロニトリルとのコポリマーが挙げられる。
【0087】
特に好ましいのは、本発明のフォトクロミックナフトピランを、光学的に透明なコーティングや重合体を生成するのに使用される光学有機樹脂モノマー、すなわち平面レンズ、コンタクトレンズおよび眼科用レンズ、窓、および自動車用透明体等の光学用途に好適な材料と共に使用することである。このような光学的に透明な重合体は、屈折率が約1.48〜約1.75の範囲、例えば、約1,495〜約1.66であってよい。
【0088】
特に好ましいのは、ピーピージー・インダストリーズ・インコーポレイテッド(PPG Industries, Inc.)からCR-という名称(例えば、CR-307やCR-407など)で市販されている光学樹脂の重合体、およびハードまたはソフトコンタクトレンズとしての使用のために調製される重合体である。両方のタイプのコンタクトレンズを製造するための方法は、米国特許第5,166,345号公報第11欄第52行〜第12欄第52行に記載されており、この開示内容をここに参照として挿入する。本発明のフォトクロミックポリアルコキシル化ナフトピランと共に使用できる別の重合体は、米国特許第5,965,630号公報に記載の高い水分含量のソフトコンタクトレンズおよび米国特許第5,965,631号公報に記載の長期装用型コンタクトレンズを形成するのに用いられる重合体である。前記特許公報の開示内容をいずれもここに参照として挿入する。
【0089】
多くの改良や変更が当業者に明らかであることから、本発明を、例示のみを目的として、以下の実施例により更に説明する。
【0090】
実施例1
ステップ1
塩化メチレン500mL中の1,2-ジメトキシベンゼン(74.5g)および3,4-ジメトキシベンゾイルクロライド(98.2g)を、固体滴下漏斗を装備した反応フラスコに窒素雰囲気下で加えた。固体の無水アルミニウムクロライド(71.8g)を、反応混合物を氷水浴で時折冷やしながら反応混合物に加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を、氷と1N塩酸の1:1混合物300mL中に流し入れ、15分間激しく撹拌した。混合物を塩化メチレンで2回抽出した。有機相を合わせて、10重量%水酸化ナトリウム50mL、次いで水50mLで洗浄した。塩化メチレン溶媒をロータリーエバポレーターで除去して、黄色の固体を得た。95%エタノールからの再結晶により、融点が146〜147℃のベージュ色の針状結晶127gを得た。核磁気共鳴(NMR)スペクトルからは、この生成物が3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノンと一致する構造を有することが分かった。
【0091】
ステップ2
カリウムt-ブトキシド(55.4g)およびステップ1からの生成物100.0gを、トルエン600mLを含有する反応フラスコに窒素雰囲気下で加えた。混合物を還流温度まで加熱して、コハク酸ジメチル(193g)を1時間掛けて滴下した。混合物を5時間還流し、そして室温まで冷却させた。得られた沈殿物を真空濾過で回収し、新しく準備したトルエンで洗浄して、ベージュ色の粉末143gを得た。この粉末を水約200mLに溶解して、4N塩酸でpH2に酸性化した。酸性溶液を塩化メチレン50mLで5回抽出した。有機抽出液を合わせて、ロータリーエバポレーターで濃縮して、濃い茶色の油102gを生成した。NMRスペクトルから、この所望の物質は、4,4-ジ(3,4-ジメトキシフェニル)-3-メトキシカルボニル-3-ブタン酸と一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上生成せずに、次のステップに直接使用した。
【0092】
ステップ3
ステップ2からの未精製ハーフエステル(100g)、無水酢酸60mLおよびトルエン300mLを反応フラスコに窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を110℃まで6時間加熱し、室温まで冷却し、溶媒(トルエンと無水酢酸)をロータリーエバポレーターで除去した。残渣を塩化メチレン300mLおよび水200mLに溶解した。固体炭酸ナトリウムを、発泡が生じるまで2相混合物に加えた。相を分離し、水相を塩化メチレン各50mLで2回抽出した。有機相を合わせて、溶媒(塩化メチレン)をロータリーエバポレーターで除去して、濃い赤色の油を得た。この油を、温メタノールに溶解し、0℃で2時間冷却した。得られた結晶を真空濾過で回収し、冷メタノールで洗浄して、融点176〜177℃の生成物38.9gを生成した。NMRスペクトルより、この生成物は、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。
【0093】
ステップ4
ステップ3からの1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレン(5g)、12M塩酸5mLおよびメタノール30mLを反応フラスコに合わせて入れて、加熱して、1時間還流させた。反応混合物を冷却させて、得られた沈殿物を真空濾過により回収し、冷メタノールで洗浄して、融点213〜214℃のベージュ色の針状結晶2.1gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。
【0094】
ステップ5
反応フラスコに、ステップ4からの1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン(0.9g)を窒素雰囲気下で入れた。無水テトラヒドロフラン(20mL)をこのフラスコに入れた。反応混合物をドライアイス/アセトン浴で冷却して、メチルマグネシウムクロライド溶液(テトラヒドロフラン中、1M)9mLを15分掛けて滴下した。得られた黄色の反応混合物を0℃で2時間撹拌し、そしてゆっくりと室温まで加温した。反応混合物を氷/水混合物50mL中に流し入れた。エーテル(20mL)を加え、相を分離した。水相をエーテル各20mLで2回抽出し、有機分を合わせて水30mLで洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた油を、トルエン50mLを入れた(ディーン−スタークトラップを装備した)反応容器に移して、ドデシルベンゼンスルホン酸を2滴加えた。反応混合物を加熱して2時間還流させて、そして冷却した。トルエンをロータリーエバポレーターで除去して、暗褐色固体0.73gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、7,7-ジメチル-5-ヒドロキシ-2,3,9,10-テトラメトキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップに直接使用した。
【0095】
ステップ6
ステップ5からの7,7-ジメチル-5-ヒドロキシ-2,3,9,10-テトラメトキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレン(450mg)、1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-イル(345mg)、ドデシルベンゼンスルホン酸2滴およびトルエン15mLを反応容器に合わせて入れて、周囲温度で3.5時間撹拌した。反応混合物をトルエン15mLと水15mLで希釈した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を、クロロホルムを溶離剤として用いてシリカゲルでクロマトグラフィーに付した。フォトクロミック画分を回収し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をジエチルエーテルから再結晶させて、融点213〜214℃の針状結晶289mgを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0096】
実施例2
ステップ6で、1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-イルの代わりに1-(4-モルホリノフェニル)-1-フェニル-2-プロピン-1-オールを使用したこと以外は、実施例1のプロセスに従った。得られた生成物を、溶離剤として酢酸エチルとヘキサン(1:1v/v)の混合液を用い、シリカゲルにおいてクロマトグラフィーに付した。所望の生成物を熱エタノール(95%)から再結晶させて、融点195〜197℃の生成物239mgを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0097】
実施例3
ステップ1
実施例1のステップ3で生成した1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレン(20.0g)を、10重量%水酸化ナトリウム水溶液150mLとメタノール15mLを含む反応フラスコに加えたこと以外は、実施例1のプロセスに従った。混合物を3時間還流し、そして冷却した。水相を塩化メチレン各50mLで2回洗浄し、これらを合わせた有機相を、水100mLで抽出した。水相を合わせて、6N塩酸水溶液でpH2に酸性化した。水相を塩化メチレン50mLずつで4回抽出した。塩化メチレン相を合わせて、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた油をエタノール(95%)で結晶化させて、融点223〜224℃の生成物12.0gを得た。NMRスペクトルより、この生成物は、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシ-2-ナフトエ酸と一致する構造を有することが分かった。
【0098】
ステップ2
ステップ1からの1-(3,4-ジメトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシ-2-ナフトエ酸(6.0g)、トルエン100mLおよびドデシルベンゼンスルホン酸20mgをディーン−スタークトラップを装備した反応フラスコに加えた。得られた混合物を加熱して5時間還流した。深い赤色の固体沈殿物が形成した。ドデシルベンゼンスルホン酸を2回以上に分けて(50mg+50mg)、得られた混合物に3時間置きに加えた。混合物を冷却し、固体を真空濾過で回収した。未反応の出発材料を沸騰したアセトニトリル中に蒸解させて除去した。混合物を真空濾過して、融点が283〜288℃の間の生成物4.45gを得た。NMRスペクトルから、この生成物が、2,3,9,10-テトラメトキシ-5-ヒドロキシ−7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オンと一致する構造を有することが分かった。
【0099】
ステップ3
ステップ2からの2,3,9,10-テトラメトキシ-5-ヒドロキシ−7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オン(2.19g)を、1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オール(1.81g)とクロロホルム75mLを含む反応フラスコに加え、室温で撹拌した。ドデシルベンゼンスルホン酸(10mg)を加えると、反応混合物が即座に暗色化した。1.5時間撹拌した後、クロロホルムをロータリーエバポレーターで除去した。残渣を温アセトンに溶解し、0℃まで冷却させると結晶が形成した。融点が249〜254℃の範囲の赤色の針状結晶(3.2g)が真空濾過により回収された。NMRスペクトルより、この生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0100】
ステップ4
ステップ3からの3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(3.0g)を窒素雰囲気下で乾燥した反応フラスコに加えた。無水テトラヒドロフラン(50mL)を加えて、反応混合物をドライアイス/アセトン浴で冷却した。エチルマグネシウムクロライド(2Mテトラヒドロフラン溶液7.2mL)を1時間掛けて滴下し、反応をゆっくりと室温まで温めた。反応混合物を氷100gを含むフラスコに流し入れ、この混合物を6N塩酸でpH3まで酸性化した。相を分離し、水相をジエチルエーテル各50mLで4回抽出した。有機相を合わせて、溶媒(エーテルとテトラヒドロフラン)をロータリーエバポレーターで除去した。残渣を溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの体積比3:1の混合液を用い、シリカゲルにおいてクロマトグラフィーに付した。フォトクロミック画分を回収し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、エタノール(95%)から再結晶させて、所望の生成物1.29gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0101】
実施例4
ステップ1
1,2-ジメトキシベンゼン92,5mgとアルミニウムクロライド89.7gを使用したこと以外は、実施例1のステップ1のプロセスに従った。3,4-ジメトキシベンゾイルクロライドの代わりにベンゾイルクロライド(84.3g)を使用し、融点が103〜105℃の生成物147gを得た。NMRスペクトルからは、この生成物が3,4-ジメトキシベンゾフェノンと一致する構造を有することが分かった。
【0102】
ステップ2
3,3',4,4,'-テトラメトキシベンゾフェノンの代わりに3,4-ジメトキシベンゾフェノン(90g)を使用し、そしてコハク酸ジメチル(トルエン300mLに溶解したもの)144.8g、カリウムt-ブトキシド62gおよびトルエン700mLを使用したこと以外は、実施例1のステップ2のプロセスに従った。沈殿物を単離する代わりに、水300mLを反応混合物に加えて、20分間撹拌した。水相と有機相を分離し、有機相を水をそれぞれ100mL用いて3回抽出した。合わせた水相をクロロホルム各50mLで3回洗浄した。水相を6N塩酸でpH2に酸性化して沈殿物を形成させた。水相をクロロホルム各100mLで3回抽出した。有機抽出液を合わせて、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた油のNMRより、この生成物が、(EおよびZ)4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4-フェニル-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸の混合物と一致する構造を有することが分かった。
【0103】
ステップ3
実施例1のステップ3のプロセスに従い、ステップ2からの(EおよびZ)4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4-フェニル-3-メトキシカルボニル-3-ブテン酸(8.6g)を含有する油を用いて、これを、無水酢酸(5mL)とトルエン(50mL)を含む反応フラスコに加えた。NMRスペクトルより、この回収した固体生成物は、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレンおよび1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンの混合物と一致する構造を有することが分かった。生成混合物は、これ以上精製せずに、以降の反応で使用した。
【0104】
ステップ4
ステップ3からの1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレンおよび1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンの混合物を使用したこと以外は、実施例1のステップ4のプロセスに従った。生成物は、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの2:1混合液を用いてシリカゲルのプラグを通して濾過することにより精製した。ロータリーエバポレーターにより濾液を濃縮して、ベージュ色の固体3.3gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシナフタレンおよび1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。
【0105】
ステップ5
ステップ4からの1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシナフタレンおよび1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレンの混合物(2.8g)を使用し、メチルマグネシウムクロライドの1Mテトラヒドロフラン溶液41mLを使用したこと以外は、実施例1のステップ5のプロセスに従った。環化のために、トルエン100mLとドデシルベンゼンスルホン酸100mgを使用した。NMRスペクトルから、回収した生成物が、7,7-ジメチル-2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレンおよび7,7-ジメチル-9,10-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレンの混合物と一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップにおいてトルエン溶液として直接使用した。
【0106】
ステップ6
前記ステップ5の生成物混合物と1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-イル2.1gを使用したこと以外は、実施例1のステップ6のプロセスに従った。2種の得られた生成物は、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの3:1の混合液を用い、シリカゲルにおいてクロマトグラフィーにより分離した。各画分を濃縮した後、エタノール(95%)から再結晶することで、融点225〜228℃の第1生成物336mgおよび融点160〜162℃の第2生成物192mgを得た。NMRスペクトルから、第1(所望の)生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが、そして第2の生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0107】
実施例5
実施例3のステップ1において、実施例4のステップ3からの生成物混合物(1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレンおよび1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレン)6.75gを使用したこと以外は、実施例3のプロセスに従った。実施例3のステップ2において、ドデシルベンゼンスルホン酸500mgおよび(トルエンの代わりに)キシレン150mLを使用した。赤色固体としてのインダノンの混合物2.8gを真空濾過により回収した。実施例3のステップ4と同様にして、ステップ3からの未精製の異性体混合物(2.7g)と、2Mテトラヒドロフラン溶液としてのエチルマグネシウムクロライド6.6mLを使用した。未精製の生成物を、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの2:1混合液を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製し、融点が220〜222℃の第1生成物172mgおよび融点が154〜157℃の第2生成物371mgを得た。NMRスペクトルから、第1(所望の)生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H-13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。NMRスペクトルから、第2の生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。第2生成物を単離し、後述する比較例3として用いた。
【0108】
実施例6
実施例1のステップ5において、反応フラスコに、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン(2.5g)を窒素雰囲気下で入れ、そして無水テトラヒドロフラン15mLをこのフラスコに入れたこと以外は、実施例1のプロセスに従った。反応混合物を氷浴で冷却して、エチルマグネシウムクロライド(テトラヒドロフラン中、2M)15mLを30分掛けて滴下した。得られた黄色の反応混合物を0℃で1時間撹拌し、そしてエチルマグネシウムクロライドを更に10mL加えた。反応混合物をゆっくりと室温まで加温して、一晩撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、エチルマグネシウムクロライドを更に10mL加えて、反応混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を、氷/水混合物50mLを含むビーカーに注意して流し入れた。エーテル(20mL)を加えて、相を分離した。水相をエーテル各20mLで4回抽出した。有機抽出物を合わせて、水40mLで洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた黄色の油(1.9g)を、トルエン30mLを入れた(ディーン−スタークトラップを装備した)反応容器に移して、ドデシルベンゼンスルホン酸を2滴加えた。反応混合物を加熱して2時間還流させ、冷却して、トルエン溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。得られた暗褐色固体を、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチルの1:1混合液を用い、シリカゲルにおいてクロマトグラフィーに付して、主要生成物506mgを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、7,7-ジエチル-5-ヒドロキシ-2,3,9,10-テトラメトキシ-7H-ベンゾ[C]-フルオレンと一致する構造を有することが分かった。
【0109】
ステップ2
ステップ1からの7,7-ジエチル-5-ヒドロキシ-2,3,9,10-テトラメトキシ-7H-ベンゾ[C]-フルオレン(200mg)、4,4'-ジメトキシフェニルプロパルギルアルコール(250mg)、ドデシルベンゼンスルホン酸2滴およびクロロホルム20mLを反応容器に合わせて入れて、周囲温度で18時間撹拌した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、残渣を、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチルの1:1混合液を用い、シリカゲルにおいてクロマトグラフィーに付した。フォトクロミック画分を回収し、ロータリーエバポレーターで濃縮して、得られた固体をエタノール(95%)から再結晶させて、融点178〜181℃の針状結晶107mgを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジエチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0110】
実施例7
ステップ1
ナトリウムメトキシド(6.65g)を乾燥した反応フラスコに窒素雰囲気下で秤量した。メタノール(200mL)を加えた。3,4-ジメトキシベンズアルデヒド(19g)および3-ベンゾイルメチルプロピオネート(21.5g)のメタノール200mL溶液はシリンジを介して、反応混合物に撹拌しながら滴下した。撹拌は周囲温度において一晩続けた。メタノールをロータリーエバポレーターにより反応混合物から除去した。残留油を水0.5Lに溶解し、得られた塩基性溶液をヘキサン(200mL)で抽出した。水相を濃塩酸でpH2以下に酸性化して、エチルエーテル各200mLで3回抽出した。有機相を合わせて、ブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸暗トリウムで乾燥させた。ロータリーエバポレーターにより溶媒を除去して、3-ベンゾイル-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-ブタン酸を含む淡黄色の油36.5gを得た。この油は精製せずに次のステップで直接使用した。
【0111】
ステップ2
ステップ1からの3-ベンゾイル-4-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-ブタン酸(15g)を反応フラスコに入れ、無水酢酸を15mL加えた。反応混合物を加熱して、125℃で一晩保持した。次いで、無水酢酸を真空下で除去し、残った暗色固体を酢酸エチルから再結晶して、淡黄色固体6.6gを得た。NMRスペクトルから、単一生成物は、1-アセトキシ-3-ベンゾイル-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。再結晶からの母液を、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチル/塩化メチレンの体積比5/1/4の混合液を用いたシリカゲルでクロマトグラフィーに付して、前記生成物を更に7.4g得た。
【0112】
ステップ3
ステップ2からの1-アセトキシ-3-ベンゾイル-6,7-ジメトキシナフタレン(6.6g)を、メタノール100mLおよび37%塩酸20mLの混合液を含む反応フラスコに加えた。反応混合物を70℃に加熱して、1.5時間撹拌した。メタノールをロータリーエバポレーターで除去して、残留混合物をエチルエーテルに溶解した。有機相を分離した。水相を、塩化ナトリウムで飽和し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相は、ブラインで洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を除去して、黄色の固体である3-ベンゾイル-6,7-ジメトキシ-1-ナフトール4.75gを得た。
【0113】
ステップ4
ステップ3からの3-ベンゾイル-6,7-ジメトキシ-1-ナフトール(2.5g)を、窒素雰囲気下、無水テトラヒドロフラン80mLを含むフラスコに撹拌しながら加えて、−78℃まで冷却した。フェニルリチウム(1.8Mシクロヘキサン/エーテル70/30溶液14mL)を反応混合物に10分かけて滴下した。反応混合物を放置し、室温まで一晩で加温した。その後、水で反応を停止し、2N塩酸でpH3以下まで酸性化し、エチルエーテルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレータ-で一部除去して、油を得て、塩化メチレンを加えて粉砕して、淡黄色の固体である6,7-ジメトキシ-3-ジフェニルヒドロキシメチル-1-ナフトール2.5gを得た。
【0114】
ステップ5
ステップ4からの6,7-ジメトキシ-3-ジフェニルヒドロキシメチル-1-ナフトール(1.0g)を反応フラスコに窒素雰囲気下で秤量し、85%リン酸(15mL)を激しく撹拌しながら添加した。反応混合物を95〜100℃に加熱した。3時間後、反応混合物を室温まで冷却し、水250mL中に流し入れて、10分間激しく撹拌した。白色固体沈殿が水溶液に生じた。固体を濾過し、充分な量の水で洗浄して、真空乾燥させて、生成物0.9gを得た。NMRスペクトルより、この生成物は、2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-7-フェニル-ベンゾ[C]-フルオレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0115】
ステップ6
ステップ5からの2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-7-フェニル-ベンゾ[C]-フルオレン(0.40g)、1,1-ジ(4-メトキシフェニル-2-プロピン-1-オール(0.32g)、ドデシルベンゼンスルホン酸(約10mg)およびトルエン40mLを合わせて反応容器に入れて、周囲温度で2時間撹拌させた。溶媒をロータリーエバポレータ-で除去した。得られた褐色−黒色固体を、カラムクロマトグラフィーで精製し、融点が174℃の生成物0.55gを得た。NMR分析から、この生成物が、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0116】
実施例8
2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-7-フェニル-ベンゾ[C]-フルオレン0.5mgおよびドデシルベンゼンスルホン酸約20mgを使用したこと以外は、実施例7のステップ6のプロセスに従った。さらに、1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールの代わりに1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-モルホリノフェニル)-2-プロピン-1-オール(0.44g)を使用し、そしてトルエンの代わりに塩化メチレン(40mL)を使用した。反応物を反応容器に合わせて入れて、周囲温度で4時間撹拌させた。溶媒をロータリーエバポレータ-で除去した。得られた褐色−黒色固体を、カラムクロマトグラフィーで精製し、融点が178℃の生成物0.70gを得た。NMR分析から、この生成物が、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0117】
実施例9
ステップ1
実施例4のステップ4からの1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン(5.0g)を反応フラスコに窒素雰囲気下で秤量し、無水テトラヒドロフラン(TFH)150mLを加えた。メチルマグネシウムクロライド(THF中の3.0M 25mL)を反応混合物に15分掛けて添加した。反応混合物を一晩撹拌した後、水400mL中に流し入れた。得られた溶液のpHを10重量%塩酸で約5に調節した。抽出は、クロロホルムを用いて行った(200mLで3回)。有機相を合わせて、飽和NaCl水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレータ-で除去して、淡褐色固体5.2gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、1-フェニル-2-(ジメチルヒドロキシメチル)-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0118】
ステップ2
ステップ1からの生成物(1-フェニル-2-(ジメチルヒドロキシメチル)-4-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシナフタレン)(5.1g)をディーン−スタークトラップを装備した反応フラスコに入れ、 トルエン150mLを加えた。反応混合物を、窒素雰囲気下で撹拌し、ドデシルベンゼンスルホン酸(約50mg)を加えた。反応混合物を還流温度で2時間加熱し、室温まで冷却した。溶媒の除去は、ロータリーエバポレーターで行い、暗色の油状固体5.0gを得た。これは真空乾燥時に発泡した。NMRスペクトルから、この生成物は、2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-7[H]ベンゾ[C]-フルオレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0119】
ステップ3
2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-7[H]ベンゾ[C]-フルオレン2.5g、ドデシルベンジルスルホン酸約40mgおよびトルエン75mLを使用したこと以外は、実施例7のステップ6のプロセスに従った。1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールの代わりに1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-モルホリノフェニル)-2-プロピン-1-オール(2.5g)を使用した。反応物を反応容器に合わせて入れて、周囲温度で3時間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。得られた褐色−黒色固体をカラムクロマトグラフィーで精製し、その後、メタノールから再結晶させて、融点が168℃の生成物3.5gを得た。NMR分析は、この生成物が、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
【0120】
実施例10
2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-7[H]ベンゾ[C]-フルオレン0.8g、ドデシルベンジルスルホン酸約20mgおよびトルエン75mLを使用したこと以外は、実施例7のステップ6のプロセスに従った。1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールの代わりに1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ジメチルアミノフェニル)-2-プロピン-1-オール(0.7g)を使用した。反応物を反応容器に合わせて入れて、周囲温度で2.5時間撹拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。得られた褐色−黒色固体をメタノールからの再結晶により精製し、融点が198℃の生成物1.1gを得た。NMR分析は、この生成物が、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
【0121】
実施例11
ステップ1
ナトリウムメトキシド(15.2g)を乾燥した反応フラスコに秤量した。メタノール(100mL)を加えて、窒素雰囲気を確立した。メタノール150mL中の2,3,4-トリメトキシベンズアルデヒド(50g)と3-ベンゾイルメチルプロピオネート(50g)の混合物を、反応混合物に撹拌しながら90分掛けて加えた。更に2時間撹拌した後、反応混合物を水600mL中に流し入れた。反応混合物をエーテル各250mLで4回抽出した。水相のpHを濃塩酸でpH約5に調節した。黄色の油が得られた。これを塩化メチレン各200mLで3回抽出した。有機相を合わせて、飽和NaCl水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去することで、淡黄色の油90gが得られた。核磁気共鳴(NMR)スペクトルより、この生成物は、3-ベンゾイル-4-(2,3,4-トリメトキシフェニル)-3-ブタン酸と一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0122】
ステップ2
ステップ1からの3-ベンゾイル-4-(2,3,4-トリメトキシフェニル)-3-ブタン酸(47g)を反応フラスコに入れ、無水酢酸200mLと酢酸ナトリウム8.4gを加えた。反応混合物を還流温度まで2時間加熱し、そして室温まで冷却した。溶媒(無水酢酸)をロータリーエバポレーターで除去した。得られた残渣を塩化メチレン400mLに溶解し、水400mLを加えた。固体の炭酸ナトリウムを発泡が生じるまで2相混合物に添加した。相を分離し、水相を塩化メチレン各100mLで2回抽出した。有機相を合わせて、飽和NaCl水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒(塩化メチレン)をロータリーエバポレーターで除去することで、赤色の油が得られた。NMRスペクトルより、この生成物は、2-ベンゾイル-4-アセトキシ-6,7,8-トリメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0123】
ステップ3
ステップ2からの2-ベンゾイル-4-アセトキシ-6,7,8-トリメトキシナフタレン(45g)およびメタノール250mLを合わせて反応フラスコに入れた。50重量%NaOH水溶液100gと水200gとの混合物を反応フラスコに加えて、得られた混合物を加熱して2時間還流させた。反応混合物を冷却し、次いで水500mL中に流し入れた。水相のpHを濃塩酸で約5に調節した。抽出は、クロロホルム各300mLで3回行った。有機相を合わせて、飽和NaCl水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒(クロロホルム)をロータリーエバポレーターで除去することで、赤褐色油状固体が得られた。NMRスペクトルより、この生成物は、2-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-6,7,8-トリメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0124】
ステップ4
ステップ3からの2-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-6,7,8-トリメトキシナフタレン(9.9g)を、無水テトラヒドロフラン100mLを含む反応フラスコに加えて、窒素雰囲気下、室温で撹拌した。フェニルリチウム(1.8Mエーテル溶液50mL)を反応混合物に30分かけて撹拌しながら滴下した。周囲温度で更に2時間撹拌した後、反応混合物を水500mL中に流し入れた。水相のpHを濃塩酸で約5に調節した。抽出は、酢酸エチル各200mLで3回行った。有機相を合わせて、飽和NaCl水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒(酢酸エチル)をロータリーエバポレーターで除去することで、茶色がかった油12.0gが得られた。NMRスペクトルより、この生成物は、2-(ジフェニルヒドロキシメチル)-4-ヒドロキシ-6,7,8-トリメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0125】
ステップ5
ステップ4からの2-(ジフェニルヒドロキシメチル)-4-ヒドロキシ-6,7,8-トリメトキシナフタレン(10.0g)を反応フラスコに窒素雰囲気下で秤量し、85%リン酸80mLを激しく撹拌しながら添加した。反応混合物を110〜120℃に加熱した。2時間後、反応混合物を室温まで冷却し、水250mL中に流し入れて、10分間激しく撹拌した。灰色の油状固体が水溶液から沈殿した。抽出は、クロロホルム各200mLを用いて3回行った。有機相を合わせて、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(300mL)、そして飽和NaCl溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒(クロロホルム)をロータリーエバポレーターで除去することで、灰色油状固体が得られた。核磁気共鳴(NMR)スペクトルより、この生成物は、1,2,3-トリメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-7-フェニル-ベンゾ[C]-フルオレンと一致する構造を有することが分かった。この物質は、これ以上精製せずに、次のステップで直接使用した。
【0126】
ステップ6
ステップ5からの1,2,3-トリメトキシ-5-ヒドロキシ-7,7-ジメチル-7[H]ベンゾ[C]-フルオレン(1.75g)、1,1-ジ(4-メトキシフェニル-2-プロピン-1-オール1.2g、ドデシルベンゼンスルホン酸(約20mg)および塩化メチレン125mLを合わせて反応容器に入れて、周囲温度で一晩撹拌させた。溶媒をロータリーエバポレータ-で除去した。得られた暗色固体を、カラムクロマトグラフィーで精製し、その後、メタノールから再結晶させて、融点が192℃の生成物0.84gを得た。NMR分析は、この生成物が、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,8-トリメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することを示した。
【0127】
実施例12
以下のことを除いて、実施例3のプロセスに従った。
ステップ3において、3,3-ジ-(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(1g)、3-(4-メトキシ)-3-(4-モルホリノ)-2-プロピン-1-オール(1.3g)およびクロロホルム80mLを使用し、ステップ4において、3-(4-メトキシ)-3-(4-モルホリノ)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(1g)およびエチルマグネシウムクロライド(2M溶液10mL)およびTHF25mLを使用した。得られた生成物を、ヘキサン/酢酸エチル2:1溶離剤を用いてシリカゲルでクロマトグラフィーに付し、次いでメタノールから再結晶して、融点182〜184℃の生成物608mgを得た。NMRスペクトルから、この生成物が、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0128】
実施例13
以下のことを除いて、実施例3のプロセスに従った。
ステップ3において、3,3-ジ-(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(6.43g)、3-(4-メトキシ)-3-(4-モルホリノ)-2-プロピン-1-オール(3.9g)およびクロロホルム200mLを使用し、ステップ4において、3-(4-メトキシ)-3-(4-モルホリノ)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(3g)、ブチルリチウム(1.4M THF溶液5.2mL)およびTHF100mLを使用した。得られた生成物を、ヘキサン/酢酸エチル1:1溶離剤を用いてシリカゲルでクロマトグラフィーに付し、次いでアセトニトリルから再結晶して、融点251〜252℃の生成物708mgを得た。NMRスペクトルから、この生成物が、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0129】
実施例14
ステップ1
1,2-ジメトキシベンゼン292g、ベンゾイルクロライド297gおよびアルミニウムクロライド281gを使用したこと以外は、実施例4のステップ1のプロセスに従い、3,4-ジメトキシベンゾフェノン490gを得た。
【0130】
ステップ2
3,4-ジメトキシベンゾフェノン490gおよびコハク酸ジメチル354gをトルエン(2500mL)に−45℃で溶解し、カリウムt−ブトキシド248gを、−45℃を保持しながら滴下したことを除いて、実施例4のステップ2のプロセスに従った。12時間撹拌後、混合物を水5000mLに流し入れて、20分間激しく撹拌した。水相と有機相を分離して、有機相を水を各500mL用いて2回抽出した。合わせた水性画分を6N塩酸でpH2に酸性化し、トルエン1000mLを加えた。混合液を撹拌して、トルエン相を分離した。トルエン抽出物をロータリーエバポレーターで濃縮して、油500gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、(EおよびZ)4-(3,4-ジメトキシフェニル)-4-フェニル-3-メトキシカルボニル-3-ブタン酸の混合物と一致する構造を有することが分かったが、E異性体が非常に豊富であった。
【0131】
ステップ3
ステップ2から単離された油を加熱して無水酢酸2.1L中で窒素雰囲気下で還流させた。反応混合物を冷却し、無水酢酸をロータリーエバポレーターで除去して、厚いガムを得た。これは静止させると固化した。固体を沸騰メタノール(3L)に溶解して、一晩で冷却させた。形成した結晶を真空濾過で回収し、メタノールで洗浄した後、自然乾燥させた。NMRスペクトルから、この結晶(249g)は、1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンと一致する構造を有することが分かった。異性体である1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシナフタレンは、濾液中に、1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレンとの混合物として残存していた。
【0132】
ステップ4
ステップ3からの1-フェニル-2-メトキシカルボニル-4-アセトキシ-6,7-ジメトキシナフタレン(66.4g)、10重量%水酸化ナトリウム水溶液500mLおよびメタノール50mLを反応フラスコに加えて、加熱して3時間還流した後、室温に冷却した。反応混合物を4N塩酸水溶液/氷混合物(〜400mL)に流し入れた。白色沈殿物が形成し、真空濾過により回収して、水で洗浄し、自然乾燥させた。エタノール(95重量%)から再結晶することで、1-フェニル-4-ヒドロキシ-6.7-ジメトキシ-2-ナフトエ酸57gを得た。
【0133】
ステップ5
ステップ4からの1-フェニル-4-ヒドロキシ-6.7-ジメトキシ-2-ナフトエ酸(55g)およびドデシルベンゼンスルホン酸(1g)を、キシレンを1L含む反応フラスコに加え、加熱して36時間還流させた。反応を冷却させて、得られた赤色沈殿物を真空濾過により回収して、トルエンで洗浄した。赤色固体を自然乾燥させて、生成物48.1gを得た。NMRスペクトルから、この生成物は、2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オンと一致する構造を有することが分かった。
【0134】
ステップ6
2,3,9,10-テトラメトキシ-5-ヒドロキシ−7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オンの代わりに、前記ステップ5からの2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オン(13.5g)を使用し、そして1,1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールの代わりに、1-(4-モルホリノフェニル)-1-フェニル-2-プロピン-1-オール8gを使用し、しかもクロロホルムを250mL使用したこと以外は、実施例3のステップ3のプロセスに従った。NMRスペクトルより、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有する赤色の針状結晶(5g)が、濾過により、数mLの冷アセトンから単離された。
【0135】
ステップ7
ステップ6からの3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(5g)を、THF(100mL)を含む反応フラスコに加えた。窒素雰囲気下、0℃において、過剰のエチルマグネシウムクロライド(2M THF溶液20mL)を反応フラスコに加えた。得られた反応を0℃において30分間撹拌し、その後、室温まで加温した。反応混合物を氷水200mLに流し入れ、その後、2N塩酸でpH3に酸性化した。ジエチルエーテル(100mL)を加えて、有機相を分離した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去して、得られた油をシリカゲルカラムにおいて、溶離剤としてヘキサンと酢酸エチル(2:1)混合液を用いてクロマトグラフィーに付した。フォトクロミック画分を濃縮し、残渣をメタノールから結晶化して、白色固体(m.p.208〜209℃)を2g得た。NMRスペクトルより、この生成物は、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0136】
実施例15
ステップ6において、1-(4-モルホリノフェニル)-1-フェニル-2-プロピン-1-オールの代わりに1-ジ(4-メトキシフェニル)-2-プロピン-1-オールを使用したこと以外は、実施例14のプロセスに従った。得られた紫色の結晶(14.5g)は、NMRスペクトルより、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有していた。
ステップ7では、THF30mL中、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン1.8gを使用し、そしてエチルマグネシウムクロライドの代わりに、n-ブチルリチウム(THF中、2.5M溶液2.5mL)を使用した。得られた油をシリカゲルにおいて、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチルの3:1混合液を用いてクロマトグラフィーに付した。ヘキサン/酢酸エチルの3:1混合液からの再結晶により、融点が193〜195℃のベージュ色の固体518mgが得られた。NMRスペクトルより、この生成物は、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0137】
実施例16
ステップ7において、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-(6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(1.0g)、およびエチルマグネシウムクロライドの代わりにn-ブチルリチウム(THF中、2.5M溶液1.36mL)を使用したこと以外は、実施例14における手順に従った。得られた油をシリカゲルにおいて、溶離剤としてヘキサン/酢酸エチルの2:1混合液を用いてクロマトグラフィーに付した。塩化メチレン/エタノール(95%)からの再結晶により、融点が230〜231℃のベージュ色の粉末(310mg)が得られた。NMRスペクトルより、この生成物は、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0138】
実施例17
ステップ1
実施例14のステップ5からの2,3-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オン(3.0g、9.8ミリモル)を、クロロホルム400mLを含む反応フラスコに加えた。触媒量のp-ドデシルベンゼンスルホン酸(約50mg)を反応フラスコに加え、次いで、1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-モルホリノフェニル)-2-プロピン-1-オール(1.3g)を添加した。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。更なる量の1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-モルホリノフェニル)-2-プロピン-1-オール(0.97g)を加え、撹拌を8時間続けた。未反応の6,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシ-7H-ベンゾ[C]フルオレン-7-オン(2.1g、6.7ミリモル)を濾過により除去した。濾液から溶媒を蒸発させて、アセトンを加えて粉砕して、赤色固体を1.88g得た。この固体は、溶液中でフォトクロミズムを示した。生成物である6,7-ジメトキシ-3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランは、これ以上精製せずに、次のステップで使用した。
【0139】
ステップ2
ステップ1からの6,7-ジメトキシ-3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(1.88g)を、乾燥させた反応フラスコに窒素雰囲気下で加えた。無水テトラヒドロフラン(75mL)を加えて、反応混合物を撹拌して、赤色懸濁液を形成した。エチルマグネシウムクロライド(2Mテトラヒドロフラン溶液4mL)を周囲温度で撹拌しながら滴下した。エチルマグネシウムクロライドの添加が完了したときに、赤色懸濁液は褐色溶液になった。反応混合物を更に40分間撹拌して、水(100mL)で反応を停止した。有機相を分離し、水相を2N塩酸でpH7に中和した。水相を、エチルエーテル各50mLで3回抽出した。有機相を全て合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。得られた油状物質を酢酸エチルから再結晶させて、融点が156〜157℃の淡色固体を0.93g得た。NMRスペクトルより、この生成物は、6,7-ジメトキシ-3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0140】
実施例18
実施例17のステップ2からの6,7-ジメトキシ-3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(0.6g)を、メタノール50mLを含む反応フラスコに加えた。濃(37%)塩酸(10mL)を前記懸濁液にゆっくりと加えて、溶液が形成されるのを観察した。溶液を周囲温度で一晩撹拌させておいた。メタノール中の水酸化カリウムを、中性pHが得られるまで加えた。溶媒を真空除去した。得られた固体を濾過により分離した。水性の濾液を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを真空除去して、有機固体を合わせて、溶離剤としてアセトン/へキサンの体積比40/60の混合液を用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。回収したフォトクロミック画分を、メタノールからの再結晶により、更に精製して、融点175〜176℃の白色固体を0.11g得た。NMRスペクトルより、この生成物は、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-エチル-13-メトキシ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0141】
実施例19
実施例17のステップ1からの6,7-ジメトキシ-3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(1.55g)を窒素雰囲気下で乾燥させた反応フラスコに加えた。無水テトラヒドロフラン(250mL)を加えて、反応混合物を撹拌して赤色の懸濁物を形成した。メチルリチウム(1.4Mエチルエーテル溶液2.3mL)を周囲温度で撹拌しながら滴下した。メチルリチウム添加完了時に、赤色の懸濁物が褐色の溶液になった。反応混合物を更に40分撹拌し、そして水(100mL)で反応を停止し、次いでpHを2N塩酸を用いてpH6に調節した。反応混合物をエチルエーテル各100mLで3回抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をメタノールから再結晶させて、融点が199〜200℃の淡色固体を0.95g得た。生成物はこの温度で分解した。NMRスペクトルより、この生成物は、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0142】
実施例20
3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランの代わりに、6,7-ジメトキシ-3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン(0.2g)を使用し、室温のメタノールの代わりに沸騰メタノールを加え、そして濃塩酸を10mLの代わりに0.6mLを使用し、周囲温度において、一晩ではなく2日間撹拌したこと以外は、実施例18のプロセスに従った。得られた淡色の固体(70mg)は、融点が176〜177℃であった。NMRスペクトルより、この生成物は、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-メトキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランと一致する構造を有することが分かった。
【0143】
比較例1〜3
5-、6-、7-および8-位のうち少なくとも2箇所に置換基を有しないインデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピランを実施例1〜6と同様のプロセスに従って調製した。比較例の化合物は以下のものであることを求めた。
(1)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H-13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
(2)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H-13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、および
(3)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H-13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン。
【0144】
実施例21
パートA
実施例1〜20および比較例1〜3のフォトクロミック化合物に関し、以下の方法で試験を行った。1.5×10−3M溶液を得るように計算した量のフォトクロミック化合物を、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート(BPA 2EO DMA)4部、ポリ(エチレングリコール)600ジメタクリレート1部および2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(AIBN)0.033重量%から成るモノマーブレンド50gを含むフラスコに加えた。フォトクロミック化合物をモノマーブレンドに、撹拌し、必要に応じて穏やかに加熱して、溶解させた。透明な溶液が得られた後、内側寸法が2.2mm×6インチ(15.24cm)×6インチ(15.24cm)の平坦なシート鋳型流し込んだ。鋳型をシールして、40℃〜95℃まで5時間で昇温し、95℃で3時間保持し、2時間で60℃まで下げた後、60℃で16時間保持するようにプログラムされた水平気流式プログラム可能式オーブンに置いた。鋳型を開けた後で、ポリマーシートをダイヤモンド板のこぎりを用いて2インチ(5.1cm)の正方形試験片に切断した。
【0145】
パートB
パートAのフォトクロミック試験片は、光学ベンチでフォトクロミック応答速度について試験した。光学ベンチでの試験前に、フォトクロミック試験片を365nm紫外光に約15分露光して、フォトクロミック化合物を活性化し、次いで76℃のオーブンに約15分間置いて、フォトクロミック化合物を漂白した。次に、試験片を室温まで冷却して、室内蛍光灯に少なくとも2時間曝露し、そしてその後、光学ベンチでの試験前に少なくとも2時間被覆して、72°F(22.2℃)に保持した。前記ベンチには、250ワットキセノンアーク灯、リモートコントロールシャッター、前記アーク灯のための熱シンクとして作用する硫酸銅バッチ、短波長の放射線を除去するスコット(Scott)WG-320nmカットオフフィルター、中間濃度フィルター、および試験しようとする試験片を差込むサンプルホルダーを取りつけた。光学ベンチの出力、すなわち、試料レンズに露光する光の露光量は、対照標準として用いられる正方形のフォトクロミック試験片を用いて較正した。これにより、出力は0.15〜0.20mW/cmであった。出力の測定は、UV−A検出器(シリアルNo.22411)付きグレイズビー・オプティックス(GRASEBY Optics)モデルS-371ポータブル光量計(シリアルNo.21536)またはこれに匹敵する装置を用いて行った。UV−A検出器をサンプルホルダーに入れて、光出力を測定した。出力調整は、ランプのワット数を増減するか、または光路中に中間濃度フィルターを入れたり出したりすることで行った。
【0146】
タングステンランプからの光のモニター用平行ビームは、試験片に対して垂直から少し角度を付けて(約30°)試験片を通過させた。試験片通過後、タングステンランプからの光は、測定しようとするフォトクロミック化合物の予め求められた可視λmaxに設定されたスペクトラル・エナジー・コーポレイション(Spectral Energy Corp.)製GM-200モノクロメータを通じて検出器の方向へ進んだ。検出器からの出力信号をラジオメータで処理した。
【0147】
光学濃度(ΔOD)の変化は、漂白状態の試験片をサンプルホルダーに挿入して、透過率を100%に調節し、キセノン灯からのシャッターを開けて紫外線を供給して試験片を漂白状態から活性化(すなわち暗色化)状態へ変化させ、活性化状態での透過率を測定して、以下の式により光学濃度の変化を計算することにより求めた。
【数1】
ΔOD=log(100/%Ta)
ここで、%Taは、活性化状態での透過率(%)であり、対数の底は10である。
【0148】
試験片におけるフォトクロミック化合物の光学特性を表1に示す。ΔOD/分は、フォトクロミック化合物のUV光応答感度を表すものであって、最初の5秒間、そしてその後は露光1秒毎に測定した。飽和光学濃度(ΔOD@飽和)は、UV露光を15分続けたこと以外は、ΔOD/分と同じ条件で測定した。
【0149】
λmax(可視)は、試験片に活性化(着色)状態のフォトクロミック化合物の最大吸収が生じる可視域の波長である。表1に示すλmax(可視)波長は、ヴァリアン・キャリー(Varian Cary)3 UV−可視分光光度計においてパートAのフォトクロミック試験片重合体を試験することにより求めた。漂白速度(T1/2)は、活性化光源を取り除いた後、室温(72°F、22.2℃)において最も高い吸光度の2分の1を読み取るまでの、試験片中のフォトクロミック化合物の活性化状態の吸光度に対する時間的間隔(秒)である。
【0150】
実施例および比較例の各化合物は、可視域の異なる色領域に、2つのピーク吸収(λmax可視)を示した。各λmax可視については、表1に、実施例および比較例の所望の化合物に対応する光学濃度(ΔOD/分とΔOD@飽和)を、各化合物についてのピーク吸収の2つのバンド(AおよびB)について示す。表1は、バンドBで測定した各化合物の漂白速度(T1/2)も包含する。実施例および比較例の各化合物のバンドAおよびBについての飽和試験における相対ΔODの評価は、以下のように算出される。
【数2】
ΔOD@飽和(バンドA)/ΔOD@飽和(バンドB)×100
各化合物についての飽和試験における相対ΔODの評価は、表2に示す。
【0151】
【表1】
Figure 0004105436
【0152】
【表2】
Figure 0004105436
【0153】
【表3】
Figure 0004105436
【0154】
【表4】
Figure 0004105436
【0155】
表1および2に示すデータは、試験した本発明の化合物がそれぞれ、可視域に2つの吸収ピークを有し、そして飽和試験における相対ΔODの評価が80以上であることを表している。
【0156】
このデータは、本発明の個々の化合物が混ざり合った活性化色を示す証拠である。所望の活性化色を有するフォトクロミック物品を調製する際、活性化可視吸収最大を有する相補的なフォトクロミック化合物それぞれの組み合わせを使用してもよい。それによって、種々の化合物の活性化可視吸収最大が混ざり合って、所望の活性化色が達成される。2つの活性化可視吸収最大を有する本発明の化合物を用いることにより、異なる種類の化合物をほとんど必要とせずに、活性化可視吸収最大のブレンドを達成して、所望の活性化色、例えば、中間色を作る。加えて、本発明の化合物の混ざり合った活性化色は、バンドB(500〜650nm)の光学濃度よりも大きな光学濃度のバンドA(420〜500nm)に起因する褐色の活性化色を示すフォトクロミック物品での使用に特に適している。
【0157】
本発明は、特定の実施態様の具体的な詳細に関して説明している。しかし、このような詳細は、特許請求の範囲に記載したことを除いて、本発明の範囲を限定しようとするものではない。

Claims (14)

  1. 式:
    Figure 0004105436
    で表されるナフトピラン化合物:
    式中、
    (a)RおよびRはそれぞれ、下記の(i)〜(vii)から成る群より選択されるか:
    (i) 水素、ヒドロキシ、アミノ、一置換もしくは二置換アミノ、C〜Cシクロアルキル、アリル、ベンジル、一置換ベンジル、クロロ、フルオロ、-C(O)W基であって、Wは、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、一置換フェニル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジノまたはピロリジルであり、前記アミノ置換基が、C〜Cアルキル、フェニル、ベンジルおよびナフチルから成る群より選択され、そして前記ベンジルおよびフェニル置換基が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、
    (ii) 非置換、一置換、二置換もしくは三置換された基フェニル、ナフチル、フェナントリル、ピレニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、カルバゾリル、インドリルであって、この(a)(ii)中の前記基の置換基が、クロロ、フルオロ、C〜CアルキルおよびC〜Cアルコキシから成る群より選択されるもの、
    (iii) 別のフォトクロミックナフトピランのメンバーであるアリール基に結合した結合基-(CH)-または-O-(CH)-である置換基をパラ位に有する一置換フェニルであって、tは整数1、2、3、4、5または6であり、
    (iv) -OR基であって、Rは、C〜Cアルキル、C〜Cアシル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、アリル、ベンゾイル、一置換ベンゾイル、ナフトイルまたは一置換ナフトイルであり、前記ベンゾイルおよびナフトイル基置換基は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるか、あるいはRは、-CH(R)Q基であり、Rが水素またはC〜Cアルキルであり、およびQが、-CN、−CFまたは-COOR10であり、そしてR10が水素またはC〜Cアルキルであるか、あるいはRは、-C(O)V基であり、Vが、水素、C〜Cアルコキシ、フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェノキシ、非置換、一置換もしくは二置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェニルアミノ、またはモノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェニルアミノであり、前記アリール基置換基が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、
    (v) -CH(Q')基であって、Q'は−CNまたは−COOR11であり、R11が、水素、C〜Cアルキル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルまたはナフチルであり、前記フェニルおよびナフチル基置換基のそれぞれが、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、
    (vi) -CH(R12)G基であって、R12は、水素、C〜Cアルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルおよびナフチルであり、およびGは、-COOR11、-COR13または-CHOR14であり、R13が、水素、C〜Cアルキル、非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルまたはナフチル、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換ジフェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換ジフェニルアミノ、モルホリノまたはピペリジノであり、R14が、水素、-C(O)R11、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、または非置換、一置換もしくは二置換のアリール基フェニルまたはナフチルであり、前記フェニルおよびナフチル基置換基のそれぞれが、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるもの、および
    (vii) 下記の式で表される基T
    -Z[(OC)(OC)(OC)]Z'または
    -[(OC)(OC)(OC)]Z'
    (ここで、-Zは、-C(O)-または-CH-であり、Z'は、C〜Cアルコキシまたは重合性基であり、x、yおよびzはそれぞれ、0〜50の数であり、そしてx、yおよびzの和は、2〜50である。)
    、あるいは
    (viii) RおよびRは合わせて、オキソ基、炭素原子数3〜6の置換もしくは非置換のスピロ-炭素環、または酸素原子1または2個と、スピロ炭素原子を含む炭素原子3〜6個を含有する置換もしくは非置換のスピロ-複素環式基を形成し、前記スピロ-炭素環およびスピロ-複素環式基が、0個、1個または2個のベンゼン環と環形成されており、前記置換基が、水素またはC〜Cアルキルであり、
    (b)Rはそれぞれ、T基、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジル、ジ(C〜C)アルキルアミノ、ジシクロヘキシルアミノ、ジフェニルアミノ、ピペリジル、モルホリニル、ピリジル、ブロモ、クロロ、フルオロ、または-C(O)W基であり、およびnは、整数0、1または2であるか、あるいはnが2でかつR基が隣接している場合、R基は合わせて、ベンゾ、ピリジノ、ピラジノ、ピリミジノ、フラノ、ジヒドロフラノおよびチオフェノから成る群より選択される縮合炭素環または縮合複素環を形成し、前記環は、該ナフトピランのn、oまたはp側と縮合されており、
    (c)Rは、水素、C〜Cアルキル、クロロまたはフルオロから選択され、かつ、RおよびRがそれぞれ、下記の(i)および(ii)から成る群より選択されるか、
    (i) -OR'基であって、R'は、フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、アリルであるか、あるいはR'は、-CH(R)Q基であり、Rが、水素またはC〜Cアルキルであり、Qが、−CN、−CFまたは−COOR10(式中、R10は、水素またはC〜Cアルキルである)であるもの、および
    (ii)以下の(1)〜(3)から選択される基:
    (1)-N(R15)R16であって、R15およびR16はそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族基、フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ベンゾピリジルおよびフルオレニル、C〜Cアルキルアリール、C〜C20シクロアルキル、C〜C20ビシクロアルキル、C〜C20トリシクロアルキルおよびC〜C20アルコキシアルキルから成る群より選択され、前記アリール基は、フェニルまたはナフチルであるもの、
    (2)下記の式で表される窒素含有環、
    Figure 0004105436
    (式中、Yは、-CH-、-CH(R17)-、-C(R17)(R17)-、-CH(アリール)-、-C(アリール)-、および-C(R17)(アリール)-から成る群より選択され、およびXは、-Y-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-NH-、-NR17-、および-N-アリールから成る群より選択され、R17は、C〜Cアルキルであり、前記アリール置換基はフェニルまたはナフチルであり、mは整数1、2または3であり、およびpは、整数0、1、2または3であり、そしてpが0であればXはYである。)
    および
    (3)下記の式で表される基
    Figure 0004105436
    (式中、R19、R20およびR21はそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、フェニルまたはナフチルであるか、あるいは基R19およびR20は合わせて、炭素原子数5〜8の環を形成し、そしてR18は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロまたはクロロである。)
    およびRが合わせて、以下の式で表される基を形成し
    Figure 0004105436
    (ここで、JおよびKはそれぞれ、酸素または基−NR15−である。)
    あるいは、
    、RおよびRがそれぞれ、下記の(i)および(ii)から成る群より選択され、
    (i) -OR'基であって、R'は、フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル置換C〜Cシクロアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、アリルであるか、あるいはR'は、-CH(R)Q基であり、Rが、水素またはC〜Cアルキルであり、Qが、−CN、−CFまたは−COOR10(式中、R10は、水素またはC〜Cアルキルである)であるもの、および
    (ii)以下の(1)〜(3)から選択される基:
    (1)-N(R15)R16であって、R15およびR16はそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、フェニル、ナフチル、ヘテロ芳香族基、フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、ベンゾピリジルおよびフルオレニル、C〜Cアルキルアリール、C〜C20シクロアルキル、C〜C20ビシクロアルキル、C〜C20トリシクロアルキルおよびC〜C20アルコキシアルキルから成る群より選択され、前記アリール基は、フェニルまたはナフチルであるもの、
    (2)下記の式で表される窒素含有環、
    Figure 0004105436
    (式中、Yは、-CH-、-CH(R17)-、-C(R17)(R17)-、-CH(アリール)-、-C(アリール)-、および-C(R17)(アリール)-から成る群より選択され、およびXは、-Y-、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)-、-NH-、-NR17-、および-N-アリールから成る群より選択され、R17は、C〜Cアルキルであり、前記アリール置換基はフェニルまたはナフチルであり、mは整数1、2または3であり、およびpは、整数0、1、2または3であり、そしてpが0であればXはYである。)
    および
    (3)下記の式で表される基
    Figure 0004105436
    (式中、R19、R20およびR21はそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、フェニルまたはナフチルであるか、あるいは基R19およびR20は合わせて、炭素原子数5〜8の環を形成し、そしてR18は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロまたはクロロである。)
    およびRが合わせて、以下の式で表される基を形成してもよく、
    Figure 0004105436
    (ここで、JおよびKはそれぞれ、酸素または基−NR15−である。)
    (d)Rは、水素、C〜Cアルキル、クロロまたはフルオロから選択され、
    (e)BおよびB'はそれぞれ、
    (i) モノ-T-置換フェニル、
    (ii) 非置換、一置換、二置換および三置換のアリール基、フェニルおよびナフチル、
    (iii) 9-ジュロリジニル、および非置換、一置換および二置換のヘテロ芳香族基、ピリジル、フラニル、ベンゾフラン-2-イル、ベンゾフラン-3-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イル、ベンゾチエン-3-イル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチエニル、カルバゾイル、ベンゾピリジル、インドリニルおよびフルオレニルであって、前記(e)(ii)および(iii)中のアリールおよびヘテロ芳香族置換基がそれぞれ、ヒドロキシ、アリール、モノ(C〜C)アルコキシアリール、ジ(C〜C)アルコキシアリール、モノ(C〜C)アルキルアリール、ジ(C〜C)アルキルアリール、クロロアリール、フルオロアリール、C〜Cシクロアルキルアリール、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ、C〜Cシクロアルキルオキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキルオキシ(C〜C)アルコキシ、アリール(C〜C)アルキル、アリール(C〜C)アルコキシ、アリーロキシ、アリーロキシ(C〜C)アルキル、アリーロキシ(C〜C)アルコキシ、モノ-およびジ-(C〜C)アルキルアリール(C〜C)アルキル、モノ-およびジ-(C〜C)アルコキシアリール(C〜C)アルキル、モノ-およびジ-(C〜C)アルキルアリール(C〜C)アルコキシ、モノ-およびジ-(C〜C)アルコキシアリール(C〜C)アルコキシ、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、ジアリールアミノ、ピペラジノ、N-(C〜C)アルキルピペラジノ、N-アリールピペラジノ、アジリジノ、インドリノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロキノリノ、テトラヒドロイソキノリノ、ピロリジル、C〜Cアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、C〜Cアルコキシ、モノ(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、アクリロキシ、メタクリロキシ、ブロモ、クロロおよびフルオロから成る群より選択され、前記アリールが、フェニルまたはナフチルであるもの、
    (iv) 非置換もしくは一置換の基ピラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、ピロリニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フェナジニルまたはアクリジニルであって、前記置換基がそれぞれ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、フルオロ、クロロおよびブロモから成る群より選択されるもの、
    (v) 別のフォトクロミックナフトピランのメンバーであるアリール基に結合した結合基-(CH)-または-O-(CH)-である置換基をパラ位に有する一置換フェニルであって、tは整数1、2、3、4、5または6であり、
    (vi) 下記の式で表される基、
    Figure 0004105436
    (ここで、Aは、メチレンまたは酸素であり、およびDは、酸素または置換された窒素であり、Dが置換された窒素であれば、Aはメチレンであり、該窒素置換基は、水素、C〜CアルキルおよびC〜Cアシルから成る群より選択され、R24はそれぞれ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシ、クロロまたはフルオロであり、R22およびR23はそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてqは、整数0、1または2である。)、
    (vii) C〜Cアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、モノ(C〜C)アルコキシ(C〜C)シクロアルキル、モノ(C〜C)アルキル(C〜C)シクロアルキル、クロロ(C〜C)シクロアルキル、フルオロ(C〜C)シクロアルキルおよびC〜C12ビシクロアルキル、および
    (viii) 下記の式で表される基:
    Figure 0004105436
    (ここで、Lは、水素またはC〜Cアルキルであり、およびMは、ナフチル、フェニル、フラニルおよびチエニルから成る群の非置換、一置換および二置換のメンバーから選択され、前記基の置換基はそれぞれ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロまたはクロロである。)
    から成る群より選択されるか、あるいは、
    (f)BおよびB'は合わせて、フルオレン-9-イリデン、一置換または二置換のフルオレン-9-イリデンを形成するか、または飽和C〜C12スピロ-単環系炭化水素環、飽和C〜C12スピロ-二環系炭化水素環および飽和C〜C12スピロ-三環系炭化水素環から成る群より選択されるメンバーを形成し、前記フルオレン-9-イリデンの置換基はそれぞれ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群より選択される。
  2. (a)RおよびRがそれぞれ、水素、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、クロロ、フルオロ、および-OR基から成る群より選択され、Rが、C〜Cアルキル、フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルキル置換フェニル(C〜C)アルキル、モノ(C〜C)アルコキシ置換フェニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、-CH(R)Q基であり、Rが水素またはC〜Cアルキルであり、およびQが、-CNまたは-COOR10であり、そしてR10が水素またはC〜Cアルキルであるか、あるいはRが、-C(O)V基であり、Vが、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フェニル、ナフチル、一置換アリール基、フェニルまたはナフチル、フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェノキシ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェノキシ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、フェニルアミノ、モノ-もしくはジ-(C〜C)アルキル置換フェニルアミノ、またはモノ-もしくはジ-(C〜C)アルコキシ置換フェニルアミノであり、および前記アリール基置換基が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであるか、
    あるいは、RおよびRがそれぞれ、T基であり、xおよびyがそれぞれ、0〜50の数であり、zが0であり、そしてxとyの和が、2〜50であり、
    (b)Rが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、クロロまたはフルオロであり、
    (c)Rが、水素、C〜Cアルキル、クロロまたはフルオロから選択され、かつ、RおよびRがそれぞれ、下記の(i)および(ii)から成る群より選択されるか
    (i) -OR'基であって、R'が、-CH(R)Q基であり、そしてQが-CNであるもの、および
    (ii)以下の(1)〜(3)から選択される基:
    (1)-N(R15)R16であって、R15およびR16がそれぞれ、C〜Cアルキルであるもの、
    (2)下記の式で表される窒素含有環であって、Yが、-CH-または-CH(R17)-であり、Xが、-O-、-NH-または-NR17-であり、そしてR17が、C〜Cアルキルであるもの、
    Figure 0004105436
    (3)下記の式で表される基であって、R19、R20およびR21がそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR18が、C〜Cアルキルであるもの
    Figure 0004105436

    とRが合わせて、下記の式で表される基を形成し、
    Figure 0004105436
    (ここで、JおよびKは、酸素である。)
    あるいは
    、RおよびRがそれぞれ、下記の(i)および(ii)から成る群より選択され
    (i) -OR'基であって、R'が、-CH(R)Q基であり、そしてQが-CNであるもの、および
    (ii)以下の(1)〜(3)から選択される基:
    (1)-N(R15)R16であって、R15およびR16がそれぞれ、C〜Cアルキルであるもの、
    (2)下記の式で表される窒素含有環であって、Yが、-CH-または-CH(R17)-であり、Xが、-O-、-NH-または-NR17-であり、そしてR17が、C〜Cアルキルであるもの、および
    Figure 0004105436
    (3)下記の式で表される基であって、R19、R20およびR21がそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてR18が、C〜Cアルキルであるもの
    Figure 0004105436

    とRが合わせて、下記の式で表される基を形成してもよく
    Figure 0004105436
    (ここで、JおよびKは、酸素である。)
    (d)Rが、水素、C〜Cアルキル、クロロまたはフルオロから選択され、
    (e)BおよびB'がそれぞれ、
    (i) フェニル、一置換フェニルおよび二置換フェニル、
    (ii) 非置換、一置換および二置換の芳香族複素環基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニルであって、前記(e)(i)および(ii)中のフェニルおよび芳香族複素環の置換基が、ヒドロキシ、アミノ、モノ(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、C〜Cアルキル、C〜Cクロロアルキル、C〜Cフルオロアルキル、C〜Cアルコキシ、モノ(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、フルオロおよびクロロから成る群より選択されるもの、
    (iii) 下記の式で表される基であって、Aが、メチレンであり、およびDが酸素であり、R24が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、R22およびR23がそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてqは、整数0または1であるもの、
    Figure 0004105436
    (iv) C〜Cアルキル、および
    (v) 下記の式で表される基であって、Lが、水素またはメチルであり、およびMが、フェニルまたは一置換フェニルであり、前記フェニル置換基が、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシおよびフルオロから成る群より選択されるもの
    Figure 0004105436
    から成る群より選択されるか、あるいは、
    (f)BおよびB'が合わせて、フルオレン-9-イリデン、一置換フルオレン-9-イリデンを形成するか、あるいは飽和C〜Cスピロ-単環系炭化水素環、飽和C〜C10スピロ-二環系炭化水素環および飽和C〜C10スピロ-三環系炭化水素環から成る群より選択されるメンバーを形成し、前記フルオレン-9-イリデンの置換基が、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロおよびクロロからなる群より選択されること
    を特徴とする請求項1記載のナフトピラン化合物。
  3. (a)RおよびRがそれぞれ、水素、C〜Cアルキル、−OR基であり、Rが、C〜Cアルキルであるか、あるいはRおよびRがそれぞれ、T基であり、そしてxが2〜50の数であり、yおよびzがそれぞれ0であり、
    (b)Rが、C〜Cアルコキシであり、
    (c)Rが、水素であり、かつ、RおよびRがそれぞれ、C〜Cアルコキシであるか、
    あるいはR、RおよびRがそれぞれ、C〜Cアルコキシであり、
    (d)Rが、水素であり、および
    (e)BおよびB'がそれぞれ、フェニル、一置換および二置換のフェニル、非置換、一置換および二置換の芳香族複素環基フラニル、ベンゾフラン-2-イル、チエニル、ベンゾチエン-2-イルおよびジベンゾフラニル(ここで、前記フェニルおよび芳香族複素環の置換基はそれぞれ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、フルオロおよびクロロから成る群より選択される)、および下記の式で表される基
    Figure 0004105436
    (式中、Aが、メチレンであり、およびDが酸素であり、R24が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり、R22およびR23がそれぞれ、水素またはC〜Cアルキルであり、そしてqが、整数0または1であるもの)、
    からなる群より選択されるか、あるいはBおよびB'が合わせて、フルオレン-9-イリデン、アダマンチリデン、ボルニリデン、ノルボルニリデンまたはビシクロ(3.3.1)ノナン-9-イリデンを形成すること
    を特徴とする請求項2記載のナフトピラン化合物。
  4. (a)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (b)3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (c)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (d)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (e)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (f)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13,13-ジエチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (g)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (h)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (i)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (j)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (k)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,8-トリメトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (l)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (m)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (n)3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (o)3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (p)3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (q)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (r)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-エチル-13-メトキシ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
    (s)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、および
    (t)3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-メトキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン
    からなる群より選択される請求項1記載のナフトピラン化合物。
  5. ポリマー有機ホスト材料およびフォトクロミック量の請求項1〜4のいずれか1項に記載のナフトピラン化合物を含有するフォトクロミック物品。
  6. 固体の透明なポリマー有機ホスト材料と、フォトクロミック量の(a)請求項1記載のナフトピラン化合物少なくとも1種および(b)400〜700nmの範囲内に活性化吸収最大を少なくとも1つ有する他の有機フォトクロミック化合物少なくとも1種のうちいずれかとを組み合わせて含有する請求項5記載のフォトクロミック物品。
  7. 有機フォトクロミック化合物(b)が、ナフトピラン、ベンゾピラン、フェナントロピラン、インデノナフトピラン、オキサジン、金属-ジチオゾナート、フルギド、フルギミド、および前記フォトクロミック化合物の混合物から成る群より選択される請求項6記載のフォトクロミック物品。
  8. フォトクロミック化合物が、該フォトクロミック物質を組み込むかまたは適用する有機ホスト材料の表面積1cm当たり0.05〜2.0mgの量で含まれている請求項5〜7のいずれか1項に記載のフォトクロミック物品。
  9. ポリマー有機ホスト材料が、ポリ(C〜C12アルキルメタクリレート)、ポリ(オキシアルキレン)ジメタクリレート、ポリ(アルコキシル化フェノールメタクリレート)、酢酸セルロース、トリアセチルセルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(塩化ビニリデン)、熱可塑性ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(α-メチルスチレン)、コポリ(スチレン−メチルメタクリレート)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、ポリビニルブチラ−ル、およびポリオール(アリルカーボネート)モノマー、多官能アクリレートモノマー、多官能メタクリレートモノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマー、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレートモノマー、エチレングリコールビスメタクリレートモノマー、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、アルコキシル化多価アルコールアクリレートモノマーおよびジアリリデンペンタエリスリトールモノマーから成る群のメンバーのポリマーからなる群より選択される請求項5〜8のいずれか1項に記載のフォトクロミック物品。
  10. ポリマー有機ホスト材料が、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチレングリコール)ビスメタクリレート、ポリ(エトキシル化ビスフェノールA)ジメタクリレート、熱可塑性ポリカーボネート、ポリ(酢酸ビニル)、ポリビニルブチラ−ル、ポリウレタン、ポリチオウレタン、およびジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)モノマー、ジエチレングリコールジメタクリレートモノマー、エトキシル化フェノールメタクリレートモノマー、ジイソプロペニルベンゼンモノマーおよびエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートモノマーから成る群のメンバーのポリマーから成る群より選択される固体の透明なポリマーである請求項9記載のフォトクロミック物品。
  11. ポリマー有機ホスト材料が光学有機樹脂モノマーの重合体である請求項5〜8のいずれか1項に記載のフォトクロミック物品。
  12. 重合体の屈折率が1.48〜1.75である請求項11記載のフォトクロミック物品。
  13. 重合体が光学部品である請求項11および12のいずれか1項に記載のフォトクロミック物品。
  14. レンズである請求項5〜13のいずれか1項に記載のフォトクロミック物品。
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