JP4102703B2 - ネジ切り機におけるダイス取り付け機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はネジ切り機におけるダイス取り付け機構に係り、さらに詳しくは、固定ダイスのダイス面と移動ダイスのダイス面とでブランク材を挟持し、移動ダイスを固定ダイスに沿って移動させてブランク材にネジ部を形成するネジ切り機で使用される、ネジ切り機におけるダイス取り付け機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
ネジ切り機におけるダイス取り付け機構に関する特許文献を、IPC No.B23G 1/00、B23G 1/28、B23G 1/44、B23G 1/48などで検索したが、適切なものを見出すことはできなかった。
そこで、一般に知られているネジ切り機におけるダイス取り付け機構の構成を従来技術として下記に示し、その構成について説明する。
【0003】
図4に示す、従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構100は、ネジ切り機(図示せず)に一体的に取り付けられている固定ダイスホルダー101に、固定ダイス102を矢印の如く直接装着し、同じくネジ切り機に一体的に取り付けられている移動ダイスホルダー103に、移動ダイス104を矢印の如く直接装着し、固定ダイス102のダイス面102aと移動ダイス104のダイス面104aとでブランク材(ネジ形成用の素材)105(図5、図6参照)を挟持し、この状態で移動ダイスホルダー103に装着された移動ダイス104を固定ダイス102のダイス面に沿って矢印Aの如く移動させて、ブランク材105にネジ部105a(図5、図6参照)を形成していた。
【0004】
一般的にネジ切り機における固定ダイス102や、移動ダイス104は、ブランク材105にネジを形成することを繰り返すうちに、各ダイス面102a,104aが徐々に損耗する。
このため、ネジの形成精度を維持するために、各ダイス102,104は一定個数のネジを形成した後に、新たなダイスと交換される。
【0005】
このように、固定ダイス102や移動ダイス104は消耗品であり、ダイスの製造コストを抑えるために、各ダイス102,104はできるだけ簡素な構造のものが採用されている。
この観点から、固定ダイス102や、移動ダイス104は、可能な限りコンパクトで、簡素な構成で形成されており、そのため各ダイスには、ダイスを前述のダイスホルダー101,103に取り付けるための取付孔なども形成されていないシンプルな構成になっていた。
【0006】
そこで固定ダイス102を固定ダイスホルダー101に装着するには、まず固定ダイス102の下面102bを固定ダイスホルダー101の載置台(図示せず)に載せ、固定ダイス102には別途締付けブロック108をかませ、この締付けブロック108をナット109で仮締めして、締付けブロック108を介して固定ダイス102を固定ダイスホルダー101に緩く押さえ付けていた。
この際、固定ダイス102の背面102cを、固定ダイスホルダー101に当接させていた。
【0007】
この状態で、固定ダイス102を前方(矢印A方向)に移動させ、固定ダイス102の前端102dを固定ダイスホルダー101に押し付けていた。
【0008】
ついで、固定ダイス102の正規な取付位置が決まったところで、前記ナット109を本締めして、締付けブロック108を介して固定ダイス102を固定ダイスホルダー101に強く押さえ付けていた。
このようにして、固定ダイス102をネジ切り機に装着する作業は完了していた。
【0009】
この装着に際しては、固定ダイス102の下面102bを固定ダイスホルダー101に正確に当接させ、かつ固定ダイス102の背面102cを固定ダイスホルダー101に正確に当接させて、固定ダイス102が固定ダイスホルダー101に対し、相対的に正しい取付位置にセットされるようにしていた。
【0010】
一方、移動ダイス104を移動ダイスホルダー104に装着するには、まず移動ダイス104の下面104bを移動ダイスホルダー103の載置台111に載せ、移動ダイス104には別途締付けブロック112をかませ、この締付けブロック112をナット113で仮締めして、締付けブロック112を介して移動ダイス104を移動ダイスホルダー103に緩く押さえ付けていた。
この際、移動ダイス104の背面104cを、移動ダイスホルダー103に当接させていた。
【0011】
この状態で、移動ダイス104側のボルト(3個)115を締め付けて、移動ダイス104を後方(矢印B方向)に移動させ、移動ダイス104の後端104dを移動ダイスホルダー103に押し付けていた。
【0012】
ついで、移動ダイス104の正規な取付位置が決まったところで、前記ナット113を本締めして、締付けブロック112を介して移動ダイス104を移動ダイスホルダー103に強く押さえ付けていた。
このようにして、移動ダイス104をネジ切り機に装着する作業は完了していた。
【0013】
この装着に際しては、移動ダイス104の下面104bを移動ダイスホルダー103に正確に当接させ、かつ移動ダイス104の背面104cを移動ダイスホルダー103に正確に当接させて、移動ダイス104が移動ダイスホルダー103に対し、相対的に正しい取付位置にセットされるようにしていた。
【0014】
ここで、固定ダイス102の下面102b及び背面102cを固定ダイスホルダー101に正確に当接させ、かつ移動ダイス104の下面104b及び背面104cを移動ダイスホルダー103に正確に当接させる必要性を、図5〜図8に基づいて説明する。
【0015】
一般的に、ネジ切り機におけるダイス取り付け機構100は、固定ダイス102と移動ダイス104との各ダイス面間の間隔S(図5参照)を調整するために、固定ダイス102と移動ダイス104とを矢印a方向に移動させる間隔調整機構(図示せず)や、移動ダイス104のスライド方向(図6の矢印Aで示す方向)を調整するために、固定ダイス102と移動ダイス104とを矢印b方向に移動させるスライド方向調整機構(図示せず)を備えている。
【0016】
このため、固定ダイス102及び移動ダイス104を、正規の取付位置に装着する際、固定ダイス102と移動ダイス104との各ダイス面間の間隔Sについて、あるいは移動ダイス104のスライド方向の取付位置については、ある程度の自由度が許容され、その点では比較的ラフな取り付けが可能であった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構100は、固定ダイス102と移動ダイス104との上下方向の食い違い寸法t(図7参照)や、固定ダイス102、移動ダイス104の傾斜角θ(図8では、固定ダイス102側のみの傾斜角を図示している)については調整できない構成であった。
【0018】
このため、固定ダイス102や移動ダイス104の取り付け時に、各ダイス102,104の下面102b,104bを各ダイスホルダー101,103(図1参照)に正確に当接させ、さらに各ダイス102,104の背面102c,104cを各ダイスホルダー101,103に正確に当接させる必要があった。
【0019】
ところが固定ダイス102や、移動ダイス104は、一般的に小さく形成されているので、作業者は固定ダイス102や、移動ダイス104を掴むことが困難であり、さらには固定ダイスホルダー101や移動ダイスホルダー103は、ダイス取り付け機構100のほぼ中央部付近、すなわち機器が邪魔になって作業がしにくい位置に設けられていた。
【0020】
このため、作業者は、無理な姿勢をとりながら、さらに物陰に隠れて直視が困難な小さなダイス102、104をダイスホルダー101、103に装着するという苦労を強いられていた。
このように、各ダイス102、104を、各ダイスホルダー101、103に装着する作業は大変困難なものであった。
【0021】
また、一般的にネジ切り機においては、多種のサイズのネジを形成するために、ネジのサイズに合わせて多種の固定ダイス102及び移動ダイス104を用意する必要がある。このことは、各ダイス102,104の装着作業の回数が非常に多くなることを意味し、そのために装着作業の困難性は想像を絶するほどになっていた。
【0022】
この発明は、固定ダイスや移動ダイスを、手間をかけないで容易にネジ切り機に装着できるようにした、ネジ切り機におけるダイス取り付け機構を提供して、上述した全ての問題点を解消しようとするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
固定ダイスホルダーと移動ダイスホルダーをネジ切り機に一体的に備え、固定ダイスホルダーに取り付けられる固定ダイスと移動ダイスホルダーに取り付けられる移動ダイスでブランク材にネジ部を形成するネジ切り機において、前記固定ダイスホルダーには、固定ダイスホルダーに対し取り外し自在に取り付けられる固定ダイスブロックを配設し、前記移動ダイスホルダーには、移動ダイスホルダーに対し取り外し自在に取り付けられる移動ダイスブロックを配設し、この固定ダイスブロックには、固定ダイスホルダーに対する正規の位置決めを可能にする第一基準接合面を形成するとともに、固定ダイスホルダーに固定ダイスブロックを取り付けるための第一取付孔を形成し、この移動ダイスブロックには、移動ダイスホルダーに対する正規の位置決めを可能にする第二基準接合面を形成するとともに、移動ダイスホルダーに移動ダイスブロックを取り付けるための第二取付孔を形成し、前記第一取付孔には第一ボルトを、前記第二取付孔には第二ボルトをそれぞれ係合可能となるように配設し、前記固定ダイスブロックには固定ダイスを、移動ダイスブロックには移動ダイスを、それぞれ正規位置に配設し、かつ取り外し自在に装着するようにしたことを特徴とするネジ切り機におけるダイス取り付け機構である。
【0024】
本発明では、ネジ切り機におけるダイス取り付け機構に固定ダイスブロックや、移動ダイスブロックを新たに備え、この固定ダイスブロックや移動ダイスブロックは、ネジ切り機から取り外しができる構成であるため、作業者は、それぞれのダイスブロックを作業のしやすいところにセットして、作業のしやすい環境下で各ダイスブロックに、それぞれのダイスを装着することができるようになる。
【0025】
このため、作業者は、無理のない環境下で各ダイスブロックにそれぞれのダイスを装着することができるので、ダイスの装着作業を時間をかけないで容易に行えるようになる。
また、ダイスブロックを備えることで、ダイスブロックにダイスを装着した際に、ダイスの装着状態を、直視できる位置で測定具を使用するなどして容易に確認することができるので、ダイスを正規の取付位置に装着できる。
【0026】
ここで、それぞれのダイスブロックは、ダイスのように損耗することがないので、ダイスブロック自体は半永久的に使用することが可能であり、ダイスブロックをある程度複雑な形状にしたり、そこにボルトで取り付けるための取付孔を形成したりしても、特別不都合なことは生じない。
【0027】
各ダイスブロックにダイスを装着した後、各ダイスブロックをそれぞれのダイスホルダーに取り付ける場合には、まずダイスブロックの下面及び背面を、それぞれダイスホルダーに当接させ、ダイスブロックのボルト孔にボルトを差し込み、差し込んだボルトを締めて、ダイスブロックをダイスホルダーに取り付ける作業が完了する。
【0028】
ここで、それぞれのダイスブロックは、ダイスと比較して大きな形状なので、作業者はダイスブロックを掴みやすく、さらにはダイスブロックとダイスホルダーの取り付けはボルト締めだけですむので、ダイスとダイスホルダーの関係ほど困難ではなく、作業者は、比較的楽な環境下で各ダイスブロックをダイスホルダーに取り付けられることとなる。
【0029】
また、請求項2記載の発明は、前記第一基準接合面は、少なくとも前記固定ダイスを正規の取付位置に位置決めするように形成され、前記第二基準接合面は、少なくとも前記移動ダイスを正規の取付位置に位置決めするように形成されていることを特徴とするネジ切り機におけるダイス取り付け機構である。
【0030】
一般に、ネジ切り機は、固定ダイスと移動ダイスとの上下方向の食い違い寸法や、固定ダイスや移動ダイスの傾斜角については調整する機構を備えていない。このため、固定ダイスブロックや移動ダイスブロックを取り付ける際には、各ダイスの上下方向の食い違い寸法や、傾斜角が発生しないようにセットすることが要求される。
【0031】
そこで、請求項2において、第一、第二の基準接合面を、少なくとも各ダイスを正規の取付位置に位置決めするように形成したので、第一、第二の基準接合面を固定部及び移動部に当接させるだけで、各ダイスを正規の取付位置に簡単かつ正確に位置決めできるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に基づいて、本発明に係るネジ切り機におけるダイス取り付け機構の一実施の形態を詳説する。
【0033】
図1は本発明に係るネジ切り機におけるダイス取り付け機構を示す斜視図、図2は同取り付け機構の固定ダイスブロック及び固定ダイスを示す斜視図、図3は同取り付け機構の移動ダイスブロック及び移動ダイスを示す斜視図である。
【0034】
図1に示すように、本発明のネジ切り機におけるダイス取り付け機構10は、固定ベース(図示せず)に固定ダイスホルダー12を取り付け、この固定ダイスホルダー12に固定ダイスブロック13を矢印の如く取り付けることにより、固定ダイスホルダー12に固定ダイスブロック13を介して固定ダイス14が取り付けられるようになっている。
【0035】
一方移動ベース15に移動ダイスホルダー16を取り付け、この移動ダイスホルダー16に移動ダイスブロック17を矢印の如く取り付けることにより、移動ダイスホルダー16に移動ダイスブロック17を介して移動ダイス18が取り付けられることになる。
【0036】
つぎに固定ダイス14を装着する固定ダイスブロック13には、固定ダイスホルダー12に対して位置決め可能となる第一基準接合面としての下面13a及び背面13bを備えるとともに、固定ダイスホルダー12に取り付けるための第一取付孔21を3個備える。
【0037】
第一取付孔21に差し込んだ第一ボルト22にて、固定ダイスブロック13を固定ダイスホルダー12に取り付け、第一基準接合面(下面13a、背面13b)を固定ダイスホルダー12に当接させて、固定ダイスホルダー12の所定位置に固定ダイスブロック13を位置決めする。
【0038】
一方、移動ダイス18を装着する移動ダイスブロック17には、移動ダイスブロック17に移動ダイスホルダー16に対して位置決め可能となる第二基準接合面としての下面17a、背面17b及び後面17cを備えるとともに、移動ダイスホルダー16に取り付けるための第二取付孔23を2個備える。
【0039】
第二取付孔23に差し込んだ第二ボルト24で、移動ダイスブロック17を移動ダイスホルダー15に取り付け、第二基準接合面(下面17a、背面17b及び後面17c)を移動ダイスホルダー16に当接させて、移動ダイスホルダー16の所定位置に移動ダイスブロック17を位置決めする。
【0040】
図2に示すように、固定ダイス14は、ダイス面14a、下面14b、背面14c、前面14d、後面14e、上面14fからなる立方体に形成されている。
【0041】
固定ダイスブロック13は、略矩形状のブロック本体25に、三角形の補助ブロック26を2本のボルト27で固定したもので、固定ダイス14を受け入れて保持するための受入凹部28を備えている。
さらに、固定ダイスブロック13には、前述したように第一基準接合面として下面13a及び背面13bを備え、図1に示す3個のボルト22を差し込むための取付用の取付孔21(図1参照)を3個備えている。
【0042】
受入凹部28は、固定ダイス14の下面14bを載せる載置台31を備え、固定ダイス14の背面14cを当接させる背面当接部32を備え、固定ダイス14の前面14dを当接する前面当接部33を備えている。
なお、本実施の形態では、固定ダイスブロック13として、略矩形状のブロック本体25に、三角形の補助ブロック26をボルト27で固定したものを例に説明したが、固定ダイスブロック13を、例えば一体で形成することも可能である。
【0043】
この固定ダイスブロック13の受入凹部28に固定ダイス14を取り付ける場合には、まず、取り外し自在となる固定ダイスブロック13を、作業者の作業しやすいところにセットする。
つぎに、固定ダイス14の下面14bを固定ダイスブロック13の載置台31に矢印の如く載せ、固定ダイス14に締付けブロック35を載せ、締付けブロック35をボルト36、ナット37で仮締めすることにより、締付けブロック35で固定ダイス14の上面14fを比較的緩く押さえ付ける。
【0044】
このとき、固定ダイス14の背面14cを固定ダイスブロック13の背面当接部32に当接させるとともに、固定ダイス14の前面14dを固定ダイスブロック13の前面当接部33に当接させる。
【0045】
ついで、この状態を保ちながら、ナット37を本締めすることにより、締付けブロック35で固定ダイス14の上面14fを強く押さえ付ける。
これにより、固定ダイス14を固定ダイスブロック13に取り付ける作業は完了する。
【0046】
図3に示すように、移動ダイス18は、ダイス面18a、下面18b、背面18c、後面18d、前面18e、上面18fからなる立方体に形成されている。
【0047】
移動ダイスブロック17は、断面略L形のブロック本体41に、略矩形状の補助ブロック42をボルト43で固定したもので、移動ダイス18を受け入れて保持するための受入凹部44を備えている。
さらに、移動ダイスブロック17には、前述したように第二基準接合面として下面17a、背面17b、後面17c及び前面17dを備え、図1に示す2個のボルト24を差し込むための、取付用の取付孔23(図1も参照)を2個備えている。
【0048】
また、この移動ダイスブロック17には、押付ブロック46が2個のボルト47で取り付けられ、押付ブロック46の先端には2本の押付けボルト48がねじ込まれている。
この2本の押付けボルト48は、それぞれの先端(図示せず)が押付ブロック46から突出している。
【0049】
受入凹部44は、移動ダイス18の下面18bを載せる載置台51を備え、移動ダイス18の背面18cを当接させる背面当接部52を備え、移動ダイス18の後面18dを当接する後面当接部53を備えている。
なお、本実施の形態では、移動ダイスブロック17として、略L形のブロック本体41に、略矩形状の補助ブロック42をボルト43で固定したものを例に説明したが、移動ダイスブロック17を、例えば一体で形成することも可能である。
【0050】
移動ダイスブロック17の受入凹部44に移動ダイス18を取り付ける場合には、まず、取り外し自在となる移動ダイスブロック17を、作業者の作業しやすいところにセットする。
つぎに、移動ダイス18の下面18bを移動ダイスブロック17の載置台51に矢印の如く載せ、移動ダイス18に締付けブロック55を載せ、締付けブロック55をボルト56、ナット57で仮締めすることにより、締付けブロック55で移動ダイス18の上面18fを比較的緩く押さえ付ける。
【0051】
このとき、移動ダイス18の背面18cを移動ダイスブロック17の背面当接部52に当接させるとともに、移動ダイス18の後面18dを移動ダイスブロック17の後面当接部53に当接させる。
【0052】
ついで、この状態を保ちながら、押付ブロック46の2本の押付けボルト48をねじ込むことで、2本の押付けボルト48の先端で移動ダイス18の前面18eを後方(矢印D方向(図1も参照))に押圧して、移動ダイス18の後面18dを後面当接部53により強く当接させる。
【0053】
最後に、ナット57を本締めすることにより、締付けブロック55で移動ダイス18の上面18fを強く押さえ付ける。
これにより、移動ダイス18を移動ダイスブロック17に取り付ける作業は完了する。
【0054】
図2及び図3に示すように、本発明では固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17を備えることで、作業者は、それぞれのダイスブロック13,17を作業のしやすいところにセットして、各ダイスブロック13,17に各ダイス14,18を取り付けることができる。
このため、作業者は、無理のない環境下で各ダイスブロック13,17に各ダイス14,18を取り付けることができる、固定ダイス14や移動ダイス18の取付け作業を時間をかけないで容易に行なえるようになる。
【0055】
また、固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17を備えることで、各ダイスブロック13,17に各ダイス14,18を装着した際に、各ダイス14,18の装着状態を、作業のしやすい場所で測定具を使用するなどして容易に確認することができる。
これにより、各ダイスブロック13,17の正規の取付位置に各ダイス14,18を装着することができる。
【0056】
ここで、固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17は、ダイス14,18のようにダイス面14a,18aが損耗するということはないので、半永久的に使用することが可能であり、ある程度形状を複雑にしたり、ボルト22,24で取り付けるための取付孔21,23を形成しても、ネジの製造コストのアップには結びつかない。
【0057】
つぎに、固定ダイスブロック13に固定ダイス14を装着した後、固定ダイスブロック13を固定ダイスホルダー12に取り付ける手順について説明する。
図1に示すように、固定ダイスブロック13の下面13aを固定ダイスホルダー12の載置台61に載せるとともに、固定ダイスブロック13の背面13bを固定ダイスホルダー12の背面当接部62に当接させる。
この状態で、固定ダイスブロック13の3個の取付孔21にボルト22を差し込み、差し込んだボルト22を本締めすることにより、固定ダイスブロック13を固定ダイスホルダー12に取り付ける作業は完了する。
【0058】
ついで、移動ダイスブロック17に移動ダイス18を装着した後、移動ダイスブロック17に移動ダイスホルダー16に取り付ける手順について説明する。
移動ダイスブロック17の下面17aを移動ダイスホルダー16の載置台64に載せるとともに、移動ダイスブロック17の背面17bを移動ダイスホルダー16の背面当接部65に当接させる。
この状態で、移動ダイスブロック17の2個の取付孔23にボルト24を差し込み、差し込んだボルト24を本締めすることにより、移動ダイスブロック17を移動ダイスホルダー16に取り付ける作業は完了する。
【0059】
この固定ダイスブロック13や、移動ダイスブロック17は、固定ダイス14や、移動ダイス18と比較して大きな形状なので、作業者は固定ダイスブロック13や、移動ダイスブロック17を掴みやすい。
また、固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17は、ボルト22,24を締め付けるだけで固定ダイスホルダー12や移動ダイスホルダー16に取り付けることができる。
よって、作業者は、比較的楽な姿勢で固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17を取り付けることができるようになる。
【0060】
ところで、本発明のネジ切り機におけるダイス取り付け機構10は、固定ダイス14と移動ダイス18との上下方向の食い違い寸法や、固定ダイス14や移動ダイス18の傾斜角については調整する機構を備えていないため、固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17を取り付ける際には、各ダイス14,18の上下方向の食い違い寸法や、傾斜角が発生しないようにセットすることが要求される。
【0061】
そこで、本発明では第一、第二の基準接合面を、少なくとも各ダイス14,18を正規の取付位置に位置決めするように形成している。
具体的には、前述したように固定ダイスブロック13の第一基準接合面として下面13a及び背面13bを備えるとともに、移動ダイスブロック17の第二基準接合面として下面17a、背面17b及び後面17cを備えている。
【0062】
そして、固定ダイスブロック13の第一基準接合面(下面13a及び背面13b)を固定ダイスホルダー12に当接させ、かつ移動ダイスブロック17の第二基準接合面(下面17a、背面17b及び後面17c)を移動ダイスホルダー16に当接させるだけで、各ダイス14,18を正規の取付位置に位置決めできるようになる。
【0063】
このため、作業者は、固定ダイスブロック13や移動ダイスブロック17を、時間をかけないで簡単に固定ダイスホルダー12や移動ダイスホルダー16に取り付けることができる。
【0064】
なお、前記実施の形態においては、固定ダイスホルダー12に取り付けるために、固定ダイスブロック13に取付孔21を3個備え、また移動ダイスホルダー16に取り付けるために、移動ダイスブロック17に取付孔23を2個備えた例について説明したが、取付孔21,23の個数はこれに限られることはなく、任意に選択することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1によるネジ切り機におけるダイス取り付け機構によれば、作業者は、無理のない環境下で各ダイスブロックにそれぞれのダイスをきわめて簡単に、かつ正確に取り付けることができるので、ダイスの取付け作業を時間をかけないで容易に行えるという効果がある。
【0066】
また、ダイスブロックを備えることで、ダイスブロックにダイスを取り付ける際に、ダイスの取付状態を測定具を使用するなどして、容易に確認することができる。これにより、ダイスブロックの正規の取付位置にダイスを簡単かつ確実に装着することができる。
【0067】
また、それぞれのダイスブロックは、ダイスと比較して大きな形状なので、作業者はダイスブロックを掴みやすなり、各ダイスブロックは、ボルトを締め付けるだけでダイスホルダーに取り付けることができるので、作業者は、比較的楽な姿勢で各ダイスブロックを取り付けることができるという効果がある。
【0068】
請求項2は、第一、第二の基準接合面を、少なくとも各ダイスを正規の取付位置に位置決めできるように形成したので、第一、第二の基準接合面をダイスホルダーの所定位置に当接させるだけで、各ダイスを正規の取付位置に位置決めできるという優れた効果を具有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るネジ切り機におけるダイス取り付け機構を示す斜視図である。
【図2】同取り付け機構の固定ダイスブロック及び固定ダイスを示す斜視図である。
【図3】同取り付け機構の移動ダイスブロック及び移動ダイスを示す斜視図である。
【図4】従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構の斜視図である。
【図5】従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構を説明する正面図である。
【図6】従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構を説明する平面図である。
【図7】従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構の欠点を説明する正面図である。
【図8】従来のネジ切り機におけるダイス取り付け機構のもう一つの欠点を説明する正面図である。
【符号の説明】
10…ネジ切り機におけるダイス取り付け機構
12…固定ダイスホルダー
13…固定ダイスブロック
13a…下面(第一基準接合面)
13b…背面(第一基準接合面)
14…固定ダイス
14a、18a…ダイス面
16…移動ダイスホルダー
17…移動ダイスブロック
17a…下面(第二基準接合面)
17b…背面(第二基準接合面)
18…移動ダイス
21…第一取付孔
22…第一ボルト
23…第二取付孔
24…第二ボルト
Claims (2)
- 固定ダイスホルダーと移動ダイスホルダーをネジ切り機に一体的に備え、固定ダイスホルダーに取り付けられる固定ダイスと移動ダイスホルダーに取り付けられる移動ダイスでブランク材にネジ部を形成するネジ切り機において、
前記固定ダイスホルダーには、固定ダイスホルダーに対し取り外し自在に取り付けられる固定ダイスブロックを配設し、
前記移動ダイスホルダーには、移動ダイスホルダーに対し取り外し自在に取り付けられる移動ダイスブロックを配設し、
この固定ダイスブロックには、固定ダイスホルダーに対する正規の位置決めを可能にする第一基準接合面を形成するとともに、固定ダイスホルダーに固定ダイスブロックを取り付けるための第一取付孔を形成し、
この移動ダイスブロックには、移動ダイスホルダーに対する正規の位置決めを可能にする第二基準接合面を形成するとともに、移動ダイスホルダーに移動ダイスブロックを取り付けるための第二取付孔を形成し、
前記第一取付孔には第一ボルトを、前記第二取付孔には第二ボルトをそれぞれ係合可能となるように配設し、
前記固定ダイスブロックには固定ダイスを、移動ダイスブロックには移動ダイスを、それぞれ正規位置に配設し、かつ取り外し自在に装着するようにしたことを特徴とするネジ切り機におけるダイス取り付け機構。 - 前記第一基準接合面は、少なくとも前記固定ダイスを正規の取付位置に位置決めするように形成され、
前記第二基準接合面は、少なくとも前記移動ダイスを正規の取付位置に位置決めするように形成されていることを特徴とする請求項1記載のネジ切り機におけるダイス取り付け機構。
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