JP2004066301A - 圧造成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のパンチの上下、左右及び前後の位置調整機能が備えられた圧造成形機において、いたずらに備品の個数を増加させることなく、段取り替え時の作業性の向上を図ることを課題とする。
【解決手段】前後位置調整装置9にパンチ6…6が取り付けられたパンチプレート8をボルト52…52による締結及び解除によって着脱可能に備える。前後位置調整装置9に左右一対のガイド部材53,53を設ける一方、パンチプレート8の対向位置に溝8a,8aを設け、これらの係合を介して前後位置調整装置9に対するパンチプレート8の左右方向の位置決めを可能とする。そして、ラム5から突出する受け部材55でパンチプレート8及び前後位置調整装置9の下端を支持する。同様に、ラム5の前面に前後位置調整装置9を着脱可能かつ取り付け時に左右及び上下方向の位置決めを可能に備える。
【選択図】  図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の金属部品類を製造する圧造成形機の改良に関し、金属加工技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
ボルトやナット、あるいはその他の各種金属部品類を製造する圧造成形機は、例えば特開平9−295095号公報や、特公平7−29176号公報等に開示されているように、機台に並設された複数のダイと、該ダイに対向して進退するラムの前面に並設された複数のパンチとで複数の圧造ステーションを構成し、これらのステーションに素材を順次供給して圧造加工を施すことにより、上記素材を所定形状の製品に成形するように構成されたものであるが、各圧造ステーションにおいて成形を良好に行うためには、パンチがダイに対して上下、左右方向に正しく位置合わせされている必要があり、また、パンチの熱膨張や磨耗等に対して該パンチの打ち込み量を常に精度よく維持するためには、パンチの位置を前後方向に調整可能とする必要がある。
【0003】
そこで、上記公報に開示されているように、この種の圧造成形機においては、ラムに取り付けられた複数のパンチを、上下、左右、及び前後方向にそれぞれ調整する調整機構が備えられる。
【0004】
このような調整機構を上記特公平7−29176号公報に記載の成形機を例にとって説明すると、この成形機は、ラム(スライド)の前面に、各パンチ(ツール)の前後位置調整用の複数のウエッジを収納した本体ケース(本体プレート)を取り付けると共に、さらにその本体ケースの前面に、それぞれパンチを支持した複数のツールホルダアッセンブリを取り付け、かつ、上記本体ケースに対する各ツールホルダアッセンブリの上下位置及び左右位置をそれぞれ調整する調整ねじを備えた構成とされており、上記ウエッジ及び調整ねじを操作することにより、パンチの上下、左右、前後の位置調整が可能とされている。
【0005】
そして、特にこの公報に開示された成形機の場合、上記本体ケースを、その前面に複数のパンチ及びその上下左右位置調整用ねじを取り付けた状態で、かつ前後位置調整用の複数のウエッジを収納した状態で、ラムの前面に対して着脱可能とされている。したがって、製造する物品を変更するための段取り替えに際し、予め3方向の位置調整がなされた複数のパンチをユニットとして一体的に交換することが可能となり、段取り替え時の調整作業が不要となって能率が向上することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に開示の成形機の場合、段取り替え時の調整作業を省略しようとすると、上記ユニット、即ち本体ケースと該ケースに収納された複数のウエッジと複数のパンチとを含むユニットを各製品ごとに備えておかなければならないことになる。その場合に、パンチは製品ごとに異なるものを使用するので、その交換は必須であるが、各パンチの前後位置調整用の複数のウエッジやこれを収納した本体ケースは、製品形状が異なっても使用可能な部品であり、しかもこれらは大型部品であるから、これらを製品ごとに備えておくことは、備品の保有数をいたずらに増大させることになって、費用の面でも保管スペースの面でも著しく無駄が多くなり、生産性を低下させる要因となる。
【0007】
また、これに対しては、段取り替え時に、前後位置調整用の複数のウエッジ及びこれを収納した本体ケースはラムに取り付けたままとし、該本体ケースに取り付けられた複数のパンチのみを交換することが考えられるが、この場合、複数のパンチを個々に着脱しなければならず、しかも取り付け後には、その上下、左右位置の調整が個々に必要となるため、段取り替えの作業性が著しく悪化することになる。
【0008】
そこで、本発明は、複数のパンチの上下、左右及び前後の位置調整機能が備えられた圧造成形機において、いたずらに備品の個数を増加させることなく、段取り替え時の作業性の向上を図ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0010】
即ち、本願の請求項1に記載の発明は、機台に並設された複数のダイと、該ダイに対向して進退するラムの前面に並設された複数のパンチとを有し、互いに対向するダイとパンチとで素材を所定形状に成形する複数の圧造ステーションが構成された圧造成形機に関するものであって、上記ラムの前面に、パンチの前後位置調整装置を介してパンチプレートが着脱可能に取り付けられており、このパンチプレートの前面に上記複数のパンチが取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の圧造成形機において、複数のパンチはそれぞれパンチホルダを介してパンチプレートに取り付けられていると共に、該パンチホルダとパンチプレートとにわたって、パンチプレートに対するパンチホルダの上下方向及び左右方向の取り付け位置を調整する調整機構が備えられていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1又は請求項2に記載の圧造成形機において、前後位置調整装置の前面とパンチプレートの背面の互いに対向する部位のいずれか一方に、他方に設けられた上下方向の溝に係合することにより前後位置調整装置に対するパンチプレートの左右方向の取り付け位置を規制する位置決め機構が設けられていると共に、前後位置調整装置の下方から前方へ突出して上記パンチプレートを受け止めることにより該プレートの上下方向の取り付け位置を規制する受け部材が設けられていることを特徴とする。
【0013】
一方、請求項4に記載の発明は、上記請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧造成形機において、前後位置調整装置は、ラムの前面に取り付けられる楔体収納ケースと、該ケースに収納されて複数のパンチの前後位置をそれぞれ調整する複数の楔体とを有し、かつ上記楔体収納ケースが、複数の楔体を収納した状態でラムの前面に対して着脱可能とされていることを特徴とする。
【0014】
そして、請求項5に記載の発明は、上記請求項4に記載の圧造成形機において、ラムの前面と楔体収納ケースの背面の互いに対向する部位のいずれか一方に、他方に設けられた上下方向の溝に係合することによりラムに対する楔体収納ケースの左右方向の取り付け位置を規制する位置決め部材が設けられていると共に、ラムの下方から前方へ突出して上記楔体収納ケースを受け止めることにより該ケースの上下方向の取り付け位置を規制する受け部材が設けられていることを特徴とする。
【0015】
上記の構成により、本願各発明によれば、次の作用が得られる。
【0016】
まず、請求項1に記載の発明によれば、ラムの前面に前後位置調整装置を介して着脱可能に取り付けられたパンチプレートに複数のパンチが取り付けられているから、段取り替えに際してパンチを交換する場合に、パンチプレートを着脱するだけで複数のパンチを一斉に交換することが可能となり、段取り替え時の作業性が向上することになる。
【0017】
そして、請求項2に記載の発明によれば、複数のパンチをそれぞれ保持するパンチホルダのパンチプレートに対する取り付け位置を調整する調整機構が、上記パンチホルダとパンチプレートとの間に設けられているから、パンチプレート上で複数のパンチの上下方向及び左右方向の位置調整が行われることになって、段取り替えに際してパンチプレートを取り外しても、各パンチの調整状態が保持されることになる。したがって、次にそのパンチを使用する場合に、パンチプレートを取り付けるだけで、各パンチの位置調整を改めて行う必要がなくなる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明によれば、上記前後位置調整装置に対するパンチプレートの上下方向及び左右方向の取り付け位置が所定位置に正しく規制されるから、該パンチプレートに取り付けられた各パンチの上下方向及び左右方向の位置も正しく設定されることになり、特に請求項2に記載の発明における調整機構によりパンチプレートに対する各パンチの上下方向及び左右方向の位置が調整されているときには、該パンチプレートを取り付けたときに、その調整位置が正確に再現されることになる。
【0019】
一方、請求項4に記載の発明によれば、前後位置調整装置を構成する楔体収納ケースが、複数の楔体を収納した状態でラムから取り外し可能となるので、複数のパンチと共にパンチプレートを取り外した上で、前後位置調整装置の全体を一括して取り外すことが可能となる。したがって、製品ごとに前後位置調整装置を備えておく余裕がある場合には、段取り替え時に取り外した前後位置調整装置の各楔体の調整状態を保持しておけば、次に同じ製品を製造する場合においてその前後位置調整装置を再び使用する際、楔体による各パンチの前後位置の調整も不要となり、段取り替えの作業性がさらに向上することになる。
【0020】
そして、請求項5に記載の発明によれば、ラムに対する上記楔体収納ケースないし前後位置調整装置の上下方向及び左右方向の取り付け位置が所定位置に正しく規制されるから、該前後位置調整装置の前面に取り付けられたパンチプレートの上下方向及び左右方向の位置、ひいては各パンチの上下方向及び左右方向の位置が正しく設定されることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る圧造成形機について説明する。
【0022】
図1に示すように、この圧造成形機1の機台2にはダイブロック3が備えられ、該ダイブロック3に複数(図例では6個)のダイ4…4が所定間隔で並設されている。また、機台2にはこれらのダイ4…4に対して進退動するラム5が備えられており、該ラム5の前面には、上記ダイ4…4と同数のパンチ6…6が、それぞれパンチホルダ7…7に嵌合固定された上で、これらのパンチホルダ7…7が取り付けられたパンチプレート8とパンチ6…6の前後位置を調整する前後位置調整装置9とを介して対向配置されている。この場合、上記ダイ4…4とパンチ6…6とにより都合6つの圧造ステーションが構成されており、ダイ4…4に対するパンチ6…6の進退動と図示しない移送手段による各圧造ステーション間の素材移送とに伴ってダイ4…4とパンチ6…6との間で実行される圧造成形によって、供給された素材は段階的に製品へと成形されるようになっている。なお、以下の説明において、「前」とはラム5の進出方向を、「後」とはラム5の後退方向を、また、「左右」とはラム5に正対した場合の左右を意味する。
【0023】
図2に示すように、ラム5を進退動させる駆動機構は周知のもので、図示しない駆動源により駆動されるクランク軸のクランクピン11に連結ロッド12が連結されており、この連結ロッド12に連結ピン13を介してラム5が連結されている。これにより、クランク軸の偏心回転に伴ってラム5がダイ4…4に対して進退動する。すなわち、ラム5の前面のパンチホルダ7…7に固定されたパンチ6…6がダイブロック3に備えられたダイ4…4に対して進退動する。
【0024】
また、パンチ6、パンチプレート8、前後位置調整装置9、及びラム5の比較的前部にわたって貫通するピン穴が形成されており、このピン穴には、圧造加工後に素材を前方に突き出すための周知のノックアウトピン14がスライド可能に挿通されている。このノックアウトピン14の後端部は、上記ラム5の所定位置に形成された空所5aに突出されている。
【0025】
また、連結ロッド12の上部の位置に、上方かつ前方に延びる連結リンク15が連結されている。そして、ラム5の上方には、支軸16がラム5に立設された図示しないブラケットに架設されており、該支軸16には、一方の端部が上記連結リンク15に連結されたレバー部材17が固定されると共に、このレバー部材17の他方の端部には、図例の形状とされたカム板18が固定されている。
【0026】
一方、上記空所5aの上方には、支軸19がラム5に立設された図示しないブラケットに架設されており、該支軸19には、駆動レバー20が取り付けられている。この駆動レバー20のカム板18方向に延びる入力部20aはカム板18の周面に接触すると共に、ノックアウトピン14方向に延びる出力部20bはノックアウトピン14の後端部に当接している。さらに、入力部20aをカム板18の周面に常時接触させるように、駆動レバー20の前方に延びる押圧部20cを押圧付勢する付勢装置21が、ラム5の上部に立設されている。
【0027】
これにより、クランク軸つまりクランクピン11の偏心回転が連結リンク15、レバー部材17、カム板18、駆動レバー20を介してノックアウトピン14に伝達され、ノックアウトピン14による素材の突き出しが実行される。なお、この突き出し動作は、ラム5の後退動作に連動して行われる。
【0028】
図3及び図4に示すように、板状のパンチプレート8に取り付くフランジ部材7aと、該フランジ部材7aから前方に突出するボス部材7bとでなるパンチホルダ7内に、パンチ6がその先端を前方に突出させながらスリーブ31を介して取付ボルト(図3では省略)32によって嵌合固定されている。そして、パンチホルダ7は、フランジ部材7aを介して複数のボルト33…33によってパンチプレート8に取り付けられている。
【0029】
その場合、パンチホルダ7は、上側のボルト33…33に対して上下左右方向に若干移動可能とされる一方、下側のボルト33…33に対して上下方向に若干移動可能とされている。なお、ボス部材7bは、複数のボルトによってフランジ部7aに一体に固定されている。
【0030】
また、各パンチホルダ7とパンチプレート8とにわたって、パンチプレート8に対するパンチホルダ7ひいてはパンチ6の上下方向及び左右方向の取り付け位置を調整する周知の上下左右位置調整機構34が備えられている。上下左右位置機構34には、パンチプレート8の上下方向の中間寄りの位置に固定されて先端がフランジ部材7aに設けられた穴に突入するピン35と、パンチプレート8の上部付近に固設された取付部材36に支持されると共に下端部がフランジ部材7aの上部に固定された螺子軸37と、フランジ部材7aの上部に螺合して先端が上記ピン35に当接するする左右一対の調整螺子38,38とが備えられている。
【0031】
こうすることにより、ピン35を中心とした螺子軸37の回転操作によるパンチホルダ7の上下位置の調整、及び左右の調整螺子38,38の回転操作によるパンチホルダ7の左右位置の調整が可能となる。
【0032】
そして、パンチプレート8の上部の左右両端には、このパンチプレート8を吊り下げ可能に一対のリング部材39,39が固着されている。
【0033】
一方、ラム5の前面には受圧プレート41を介して前後位置調整装置9が取り付けられている。この前後位置調整装置9は、ラム5の前面に取り付けられると共に前方が開放したケース部材42aとこの開放側を閉鎖する蓋部材42bとでなる楔体収納ケース42と、該楔体収納ケース42に上下動自在に収納されて複数のパンチ6…6の前後位置をそれぞれ調整する複数の楔体(図4には一つのみ図示)43…43とを有している。
【0034】
各楔体43の下方前面はテーパ面とされ、この楔体43とパンチプレート8との間に、後面がテーパ面とされた正面視角形の座金44が、蓋部材42bに設けられた開口42b′によって上下方向の移動を規制された状態で介装されている。そして、楔体43の上端面に上下方向に長い螺子軸45が一体的に固設され、該螺子軸45の上部側はケース部材42aの上面を貫通して突出し、筒状ナット46に螺合している。
【0035】
こうすることにより、筒状ナット46の回転操作により、螺子軸45及びこれに一体の楔体43が楔体収納ケース42内を上下動する結果、楔体43の前面に備えられた座金44が前後動し、この座金44を介してパンチプレート8つまりパンチ6が前後方向に移動可能となり、ひいてはパンチ6の前後方向の位置を調整することができるようになる。
【0036】
また、ノックアウトピン14は、パンチ6、座金44、楔体43、ケース部材42a、受圧プレート41、及びラム5の前部にわたって挿通されており、詳しい説明は省略するが、後述するパンチプレート8や前後位置調整装置9の取り外しに際し、分割可能な構成とされている。なお、ノックアウトピン14は、スリーブ47を介して受圧プレート41に支持されている。
【0037】
そして、パンチプレート8は前後位置調整装置9に対して、また、該前後位置調整装置9はラム5の前面に対してそれぞれ着脱可能とされており、本発明の特徴部分である着脱構造につき、図3、図5〜図8に基いて説明する。
【0038】
まず、図3、図5、及び図7に示すように、前後位置調整装置9の蓋部材42bは、多数のボルト51…51によりケース部材42aに固定されている。そして、パンチホルダ7…7を介してパンチ6…6が固定されたパンチプレート8は、上下の複数のボルト52…52によって楔体収納ケース42に取り付けられている。
【0039】
また、蓋部材42bの上部に、上下に長い左右一対のガイド部材53,53が固設される一方、パンチプレート8の後面に、該ガイド部材53,53に係合する上下に延びる左右一対の溝(図5には一つのみ図示)8a,8aが設けられている。これらのガイド部材53,53と溝8a,8aとの係合により、前後位置調整装置9に対するパンチプレート8つまりパンチ6…6の左右方向の位置決め機構が構成される。
【0040】
そして、パンチプレート8の下端を支持する受け部材55が、ラム5から前方に突設されている。この受け部材55は、パンチプレート8の上下方向の取り付け位置を規制する。
【0041】
なお、蓋部材42bに設けられた左右に長い開口42b′に、複数の正面視角形の座金44…44が嵌合されている。そして、前述のように該座金44…44の後面が当接するする楔体43…43が、楔体収納ケース42内に収納されている。その場合、圧造成形時に、角形の座金44のテーパ面と楔体43のテーパ面とは比較的大きい面積で対接すると共に、楔体43は座金44を介して軸心方向に受圧することになる。したがって、圧造成形時のパンチ6に作用する圧力は楔体43によって良好に受圧されるから、高い精度の製品が常時得られると共にパンチ6、座金44、楔体43等の耐久性が確保されるようになる。
【0042】
次に、図3、図6、及び図8に示すように、受圧プレート41は多数のボルト61…61によってラム5の前面に固定されている。そして、前後位置調整装置9は、楔体収納ケース42、受圧プレート41を貫通して、ラム5の所定位置の凹部に収容された角形ナット部材62…62に螺合する上側の複数のボルト63…63と、同じくラム5の前面に突入して螺合する下側の複数のボルト64…64とによって、ラム5側に取り付けられている。
【0043】
また、受圧プレート41の上部に、上下に長い左右一対のガイド部材65,65が固設される一方、ケース部材42aの後面に、該ガイド部材65,65に係合する上下に延びる左右一対の溝(図6には一つのみ図示)42a′,42a′が設けられている。これらのガイド部材65,65と溝42a′,42a′との係合により、ラム5に対する楔体収納ケース42つまり前後位置調整装置9の左右方向の位置決め機構が構成される。
【0044】
そして、前述の受け部材55は、前後位置調整装置9の下端部を支持し、該前後位置調整装置9の上下方向の取り付け位置を規制する。
【0045】
なお、受圧プレート41には、ノックアウトピン14が挿通可能に楕円形状のピン穴41a…41aが設けられている。
【0046】
以上のような構成としたことにより、本発明に係る圧造成形機1は、例えば製造する物品を変更するための段取り替えに際して各種の備品を交換あるいは備品を位置調整する場合に、以下の特徴を示す。
【0047】
まず、ラム5の前面に前後位置調整装置9を介して着脱可能に取り付けられたパンチプレート8に複数のパンチ6…6が取り付けられているから、段取り替えに際してパンチ6…6を交換する場合に、パンチプレート8を着脱するだけで複数のパンチ6…6を一斉に交換することが可能となり、段取り替え時の作業性が向上することになる。
【0048】
しかも、複数のパンチ6…6をそれぞれ保持するパンチホルダ7…7のパンチプレート8に対する上下方向及び左右方向の取り付け位置を調整する上下左右位置調整機構34…34が、上記パンチホルダ7…7とパンチプレート8との間に設けられているから、パンチプレート8上で複数のパンチ6…6の上下方向及び左右方向の位置調整が行われることになって、段取り替えに際してパンチプレート8を取り外しても、各パンチ6…6の調整状態が保持されることになる。したがって、次にそのパンチ6…6を使用する場合に、パンチプレート8を取り付けるだけで、各パンチ6…6の位置調整を改めて行う必要がなくなる。
【0049】
その場合、図9に示すように、ラム5の前面に取り付けられた前後位置調整装置9からパンチプレート8側を取り外すには、ボルト52…52によるパンチプレート8側と前後位置調整装置9すなわち楔体収納ケース42との締結を解除すればよい。
【0050】
また、パンチプレート8側を前後位置調整装置9に取り付けるには、上記ボルト52…52によってパンチプレート8と前後位置調整装置9すなわち楔体収納ケース42とを締結すればよい。その場合、前後位置調整装置9側のガイド部材53,53とパンチプレート8側の溝8a,8aとの係合、及びパンチプレート8の下端部を支持する受け部材55により、前後位置調整装置9に対するパンチプレート8の左右方向及び上下方向の位置が所定位置に正しく規制される。したがって、パンチホルダ7…7を介して該パンチプレート8に取り付けられた各パンチ6…6の左右方向及び上下方向の位置も正しく設定されることになり、特に前述のように上下左右位置調整機構34…34によりパンチプレート8に対する各パンチ6…6の上下方向及び左右方向の位置が調整されているときには、該パンチプレート8を取り付けたときに、その調整位置が正確に再現されることになる。
【0051】
そして、パンチプレート8にリング部材39,39が固着されているから、該リング部材39,39を介して例えばリフト等の支持手段で支持することにより、このパンチプレート8の矢印で示すような着脱は一層容易となる。
【0052】
また、パンチプレート8に対するパンチホルダ7…7の着脱に際しては、ボルト33…33によるフランジ部材7a…7aを介したパンチホルダ7…7とパンチプレート8との締結あるいは解除を行えばよい。
【0053】
さらに、前後位置調整装置9をラム5に対して着脱可能としたので、つまり前後位置調整装置9を構成する楔体収納ケース42が、複数の楔体43…43を収納した状態でラム5から取り外し可能としたので、前述のような手順でパンチプレート8側を取り外した上で、前後位置調整装置9の全体を一括して取り外すことが可能となる。したがって、製品ごとに前後位置調整装置9を備えておく余裕がある場合には、段取り替え時に取り外した前後位置調整装置9の各楔体43…43の調整状態を保持しておけば、次に同じ製品を製造する場合においてその前後位置調整装置9を再び使用する際、楔体43…43による各パンチ6…6の前後位置の調整も不要となり、段取り替えの作業性がさらに向上することになる。
【0054】
その場合、前後位置調整装置9側からパンチプレート8側を取り外した上で、図10に示すように、図示しない適宜手段で前後位置調整装置9を支持しながら、上下のボルト63…63,64…64による前後位置調整装置9とラム5との締結を解除すればよい。
【0055】
また、前後位置調整装置9をラム5の前面に取り付けるには、上記ボルト63…63,64…64によって前後位置調整装置9とラム5とを締結すればよい。その場合、ラム5側のガイド部材65,65と前後位置調整装置9つまりケース部材42aの溝42a′,42a′との係合、及び前後位置調整装置9の下端を支持する受け部材55により、ラム5に対する前後位置調整装置9の左右方向及び上下方向の位置が所定位置に正しく規制される。したがって、該前後位置調整装置9の前面にパンチプレート8が取り付けられる場合、このパンチプレート8の左右方向及び上下方向の位置、ひいては各パンチ6…6の左右方向及び上下方向の位置も正しく設定されることになる。
【0056】
なお、上記実施の形態に係る圧造成形機1は本発明を具現化した一例であって、本発明はこれに限定されるものではなく、上記請求項に記載の範囲に含まれるものであればよい。
【0057】
例えば、上記実施の形態では、ガイド部材53,53,65,65をそれぞれ前後位置調整装置9側の蓋部材42b及びラム5側の受圧プレート41に設ける一方、溝8a,8a,42a′,42a′をそれぞれパンチプレート8の後面及び前後位置調整装置9側のケース部材42aに設けていたが、その逆の配置であってもよい。その場合にも、上記の作用効果が得られるのはいうまでもない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のパンチの上下、左右及び前後の位置調整機能が備えられた圧造成形機において、ラムに対してパンチの前後位置を調整するための前後位置調整装置を、また、該前後位置調整装置に対してパンチが取り付けられたパンチプレートをそれぞれ着脱可能とすると共に、前後位置調整装置やパンチプレートの取り付けに際して左右方向及び上下方向に正しく位置決め可能な構成としたから、いたずらに備品の個数を増加させることなく、段取り替え時の作業性の向上を図ることができる。本発明は、各種の金属部品類を製造する圧造成形機に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る圧造成形機の概略平面図である。
【図2】圧造成形機の要部の構成を説明するための一部破断した側面図である。
【図3】図2のア−ア線による拡大正面図である。
【図4】図3のイ−イ線による断面図である。
【図5】図3のウ−ウ線による断面図である。
【図6】図3のエ−エ線による断面図である。
【図7】図4の概ねオ−オ線による矢視図である。
【図8】図4の概ねカ−カ線による矢視図である。
【図9】前後位置調整装置側からパンチプレート側を取り外す状況を示す側面図である。
【図10】ラム側から前後位置調整装置を取り外す状況を示す側面図である。
【符号の説明】
1   圧造成形機
2   機台
4   ダイ
5   ラム
6   パンチ
7   パンチホルダ
8   パンチプレート
8a,42a′  溝(位置決め機構)
9   前後位置調整装置
34  上下左右位置調整機構
42  楔体収納ケース
43  楔体
53,65    ガイド部材(位置決め機構)
55  受け部材

Claims (5)

  1. 機台に並設された複数のダイと、該ダイに対向して進退するラムの前面に並設された複数のパンチとを有し、互いに対向するダイとパンチとで素材を所定形状に成形する複数の圧造ステーションが構成された圧造成形機であって、上記ラムの前面に、パンチの前後位置調整装置を介してパンチプレートが着脱可能に取り付けられており、このパンチプレートの前面に上記複数のパンチが取り付けられていることを特徴とする圧造成形機。
  2. 複数のパンチはそれぞれパンチホルダを介してパンチプレートに取り付けられていると共に、該パンチホルダとパンチプレートとにわたって、パンチプレートに対するパンチホルダの上下方向及び左右方向の取り付け位置を調整する調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の圧造成形機。
  3. 前後位置調整装置の前面とパンチプレートの背面の互いに対向する部位のいずれか一方に、他方に設けられた上下方向の溝に係合することにより前後位置調整装置に対するパンチプレートの左右方向の取り付け位置を規制する位置決め機構が設けられていると共に、前後位置調整装置の下方から前方へ突出して上記パンチプレートを受け止めることにより該プレートの上下方向の取り付け位置を規制する受け部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧造成形機。
  4. 前後位置調整装置は、ラムの前面に取り付けられる楔体収納ケースと、該ケースに収納されて複数のパンチの前後位置をそれぞれ調整する複数の楔体とを有し、かつ上記楔体収納ケースが、複数の楔体を収納した状態でラムの前面に対して着脱可能とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧造成形機。
  5. ラムの前面と楔体収納ケースの背面の互いに対向する部位のいずれか一方に、他方に設けられた上下方向の溝に係合することによりラムに対する楔体収納ケースの左右方向の取り付け位置を規制する位置決め部材が設けられていると共に、ラムの下方から前方へ突出して上記楔体収納ケースを受け止めることにより該ケースの上下方向の取り付け位置を規制する受け部材が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の圧造成形機。
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