JP4099657B2 - データ処理装置及び写真プリントシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、異なるデータ処理を実行する複数の処理モジュールが備えられ、順次に入力される処理対象データに対して前記複数の処理モジュール間で順次に処理対象データを受け渡しして所定のデータ処理を実行するデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるデータ処理装置は、複数の処理モジュール間で順次に処理対象データを受け渡しして、所定のデータ処理を実行する装置であり、複数の処理モジュールが単一データ処理の各部分を分担する場合、複数の処理モジュールが別種のデータ処理を実行する場合、あるいは、それらの組み合わせとして構成される場合がある。
このようなデータ処理装置では、いずれかの処理モジュールにおいて故障が発生した場合においても、できるだけデータ処理を継続できるように構成することが求められており、このような要請に応えるための手法としては、従来、例えば下記特許文献1に記載のように、予備の処理モジュールを用意しておき、故障発生時に故障した処理モジュールの代替として予備の処理モジュールを使用する構成が考えられている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−55840号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構成では、異なる処理を実行する処理モジュール毎に予備の処理モジュールを用意しておく必要があり、データ処理装置の装置コストが過大となってしまう不都合がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、装置コストの増大を抑制しながら、処理モジュールに故障が発生した場合でも、データ処理の停止を可及的に防止できるデータ処理装置を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、異なるデータ処理を実行する複数の処理モジュールが備えられ、順次に入力される処理対象データに対して前記複数の処理モジュール間で順次に処理対象データを受け渡しして所定のデータ処理を実行するデータ処理装置において、前記複数の処理モジュールに、前記データ処理のうちの低負荷のデータ処理をプログラム処理によって実行するソフトウェア処理モジュールと、前記データ処理のうちの高負荷のデータ処理を論理回路によって実行する部分が含まれる論理回路モジュールとが備えられ、少なくとも1つの前記ソフトウェア処理モジュールに、前記論理回路モジュールにて実行されるデータ処理を実行可能な予備プログラムが記憶保持され、前記論理回路モジュールが前記データ処理を実行不能となったときに、前記ソフトウェア処理モジュールに前記予備プログラムを実行するように指示するデータ処理管理手段と、前記論理回路モジュールが前記データ処理を実行不能となったときに、その論理回路モジュールでのデータ処理を経ずに前記処理対象データを受け渡しさせる経路管理手段とが設けられ、前記複数の処理モジュールのうち、最も上流側の処理モジュールと最も下流側の処理モジュールとが前記予備プログラムを備えた前記ソフトウェア処理モジュールにて構成され、それらのソフトウェア処理モジュールの間に複数の前記論理回路モジュールが配置されている。
【0006】
すなわち、所定の処理を実行させるために、異なるデータ処理を実行する複数の処理モジュールで順次に処理対象データを受け渡しして処理させる場合、各処理モジュールにかかる負担は通常均等ではなく、処理負荷の軽重が存在する。
従って、一般に、一部の処理モジュールでの処理が滞り、全体としてのデータ処理能力が低下してしまうのを防止するために、各処理モジュールの処理能力も夫々の処理負荷に応じて設計される。
この場合、高負荷の処理モジュールでは論理回路にて高速にデータ処理できるようにすると共に、低負荷の処理モジュールはCPUやDSP等によってプログラム処理(ソフトウェア処理)するように構成して、処理能力をある程度高く維持しながら装置コストの低減を図る場合が少なくない。
【0007】
上記のような装置構成においては、処理モジュールの部品点数等の見地から、故障が発生する確率は、通常、前記ソフトウェア処理モジュールよりも前記論理回路モジュールの方が格段に高くなる。
そこで、前記論理回路モジュールにて実行する処理を予備プログラムとして前記ソフトウェア処理モジュールに記憶保持させておき、前記論理回路モジュールに故障が発生したときには、前記ソフトウェア処理モジュールに、本来のデータ処理を行わせると共に、更に前記予備プログラムを実行させるのである。
【0008】
データ処理装置を上記のように構成するについては、前記予備プログラムを記憶保持させるための構成とデータ処理フローの切換えを行えるようにする構成を付加するだけで実現することができる。
上記のように構成することによって、本来実行すべきデータ処理に合わせて処理能力が設定されている前記ソフトウェア処理モジュールに、前記予備プログラムの実行という負荷を加重することで処理能力は低下してしまうことになるものの、前記論理回路モジュールの故障によってデータ処理装置の動作が完全停止してしまうのを防止できるのである。
もって、装置コストの増大を抑制しながら、処理モジュールに故障が発生した場合でも、データ処理の停止を可及的に防止できるデータ処理装置を提供できるに至った。
【0009】
又、データ処理フローの最上流側と最下流側との両方に前記予備プログラムを搭載した前記ソフトウェア処理モジュールを配置することで、複数の前記論理回路モジュールに対応する前記予備プログラムを分散させて、ソフトウェア処理モジュールの処理負担を分散させることができると共に、いずれかの前記論理回路モジュールに故障が発生したときのデータ伝送経路の切換え操作が複雑化してしまうのを抑制することができる。
【0010】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記複数の処理モジュールのうち、最も上流側の処理モジュールへ入力するためのデータを一時的に保持するバッファメモリと、前記論理回路モジュールが前記データ処理を実行不能となったことを示す情報を、前記処理対象データの送出側に報知する故障報知手段とが備えられている。
すなわち、前記論理回路モジュールに故障が発生した場合において、その論理回路モジュールの機能を前記ソフトウェア処理モジュールに肩代わりさせたとき、データ処理の処理速度が低下するので、順次に入力される処理対象データの入力速度との関係が問題となる。
【0011】
そこで、順次に入力される処理対象データを前記バッファメモリに一時保存することで、処理対象データの送出側にとっては、前記バッファメモリに保存されている処理対象データの処理状況に応じて、送出側の都合の良いタイミングで処理対象データの送出と送出停止とを切換えることができ、データ処理装置での処理能力の変動に追従してデータ送出の速度を制御するような複雑な制御が不要となる。
もって、前記論理回路モジュールに故障が発生した場合の対策のための装置構成を、より一層簡素化することができる。
【0012】
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、入力される処理対象データが、ラスタ走査状態で順次に入力される画像データであり、前記バッファメモリは、複数フレーム分の記憶容量を有するように構成されている。
すなわち、処理対象データが画像データである場合、その画像データの送出側では、画像のフレーム単位でデータを区切ることが容易であり、フレーム単位で画像データの送出と送出停止とを容易に切換えることができる。
従って、処理対象データが画像データであるときには、複数フレーム分の記憶容量を有するバッファメモリを備えることが、装置構成の簡素化を図るうえで特に好適なものとなる。
【0013】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、入力される処理対象データが、赤外線透過画像データを含む写真フィルムの駒画像の画像データであり、前記データ処理が、前記写真フィルムに付いたキズあるいは塵埃により発生する異常画像データの補正処理を前記画像データのうちの処理対象画素とその周囲の特定サイズの領域に対して実行する処理であり、前記高負荷のデータ処理は、前記低負荷のデータ処理よりも、前記特定サイズの大きさが大となるように構成されている。
【0014】
写真フィルムに付いたキズあるいは塵埃によって、写真フィルムの読み取り画像データに異常画像データが含まれる場合があり、その異常画像データを補正する補正処理(以下において、この処理を「キズ消し処理」と称する場合がある)が、写真フィルムの駒画像を処理対象とするデータ処理の一つとして考えられている。
このキズ消し処理の一部として、写真フィルムの駒画像上のキズあるいは塵埃の存在箇所を特定する処理のために、写真フィルムの赤外透過画像データが使用される。
写真フィルムに照射された光の赤外成分は、写真フィルムの駒画像には殆ど影響を受けず、キズあるいは塵埃が付いた箇所ではそのキズあるいは塵埃によって赤外光が散乱されて透過光量が減少する。したがって、前記赤外透過画像データには、キズあるいは塵埃の存在箇所が像として得られることになる。
【0015】
この赤外透過画像データを利用したキズ消し処理は、処理対象画素とその周囲の特定サイズの領域からなる処理対象領域を前記赤外透過画像データ上で走査することにより前記異常データの存否を探索すると共に、前記異常画像データが存在する箇所について補正処理を実行する。
このキズ消し処理は、高精度の補正処理を実行するには前記処理対象領域のサイズを大きくする必要があり、簡易的な補正処理を実行するためには前記処理対象領域のサイズは小さいものですませることができる。
前記処理モジュールにとって、前記処理対称領域のサイズは処理負荷に大きく影響し、処理対象の領域のサイズが小さい補正処理では前記ソフトウェア処理モジュールで実行させることができるが、処理対象の領域のサイズが大きくなると、前記ソフトウェア処理モジュールでは負荷が大き過ぎるので前記論理回路モジュールにて実行させることになる。
このようなモジュール構成で前記キズ消し処理を行わせる場合において、前記論理回路モジュールが故障したときに、前記ソフトウェア処理モジュールに前記論理回路モジュールの機能をも併せて実行させることで、装置コストの増大を抑制しながら、処理モジュールに故障が発生した場合でも、キズ消し処理の停止を可及的に防止できるものとなった。
【0016】
又、上記請求項5記載の構成を備えることにより、請求項4に記載のデータ処理装置と、写真フィルムの駒画像を読取って前記データ処理装置に前記画像データを供給する写真フィルム読取装置と、前記データ処理装置にて処理された画像データに基づいて写真プリントを作製するプリント装置とが設けられて写真プリントシステムが構成されている。
上記のように構成される写真プリントシステムは、いわゆるデジタルミニラボ装置と称されて、比較的小規模の店舗にて運用される場合が多い。
このような店舗において、前記データ処理装置の故障によって写真プリントシステム全体の動作が停止してしまうと、その停止による損失が甚大であり、前記データ処理装置の一部に故障が発生した場合でもプリント処理を継続したいという要請が特に強い。
そこで、上述のように、処理モジュールに故障が発生した場合でも、データ処理の停止を可及的に防止できることが特に好適となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のデータ処理装置及びそのデータ処理装置を備えた写真プリントシステムの実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態で例示する写真プリントシステムDPは、図6に外観を示すように、いわゆるデジタルミニラボ装置として知られているものであり、図5のブロック図に示すように、現像処理済みの写真フィルムやメモリーカード,MOあるいはCD−R等から写真プリントを作製するための画像データを取り込んで露光用画像データを生成する画像入力装置IRと、画像入力装置IRにて生成した露光用画像データを印画紙1に露光処理する露光・現像装置EPとから構成されている。
【0018】
〔画像入力装置IRの概略構成〕
画像入力装置IRには、図5に概略的に示すように、写真フィルムの駒画像を読み取る写真フィルム読取装置FRとしてのフィルムスキャナ2と、メモリーリーダ,MOドライブ及びCD−Rドライブ等を備えた外部入出力装置4と、フィルムスキャナ2の制御のほか写真プリントシステムDP全体の管理を実行する主制御装置6とが備えられ、更に、主制御装置6には、仕上がりプリント画像をシミュレートしたシミュレート画像や各種の情報を表示出力するモニタ6aと、露光条件の手動設定等や制御情報の入力操作をするための操作卓6bとが接続されている。
【0019】
〔フィルムスキャナ2の概略構成〕
フィルムスキャナ2は、長尺の写真フィルムを被写体とする撮像装置として構成されており、写真フィルムの駒画像を撮像するための画像検出用センサや光学系等からなる画像検出部2aと、画像検出部2aの出力信号を増幅及びA/D変換等する信号処理部2bとが備えられている。
画像検出部2aの画像検出用センサはラインセンサ(より具体的にはCCDラインセンサ)にて構成され、約5000個のCCD素子を写真フィルムの幅方向に4列に配列して4つのラインセンサを備えている。各ラインセンサの受光面には夫々赤色、緑色及び青色のカラーフィルタ並びに赤外透過フィルタが形成されて、写真フィルムの駒画像を色分解して検出すると共に、写真フィルムの赤外透過画像データを検出する。
【0020】
〔主制御装置6の構成〕
主制御装置6には、図5に概略的に示すように、フィルムスキャナ2から入力された画像データに基づいて作製したときのプリント画像を予測する演算処理を実行するシミュレート演算部10と、フィルムスキャナ2から入力された画像データに基づいて、露光・現像装置EPを露光作動させるための露光用画像データを生成する画像処理装置11と、これらの動作を管理するコントローラ12とが備えられている。
コントローラ12は、フィルムスキャナ2及び後述の露光制御装置21と共にネットワーク接続されて、相互に種々の管理情報の授受を行っている。
本発明のデータ処理装置IPは、画像処理装置11の入力段として備えられ、データ処理装置IPでのデータ処理が終了すると、更に後段の画像処理(例えばシャープネス処理等)を担当する回路に渡される。
【0021】
〔データ処理装置IPの構成〕
データ処理装置IPは、画像処理装置11の画像処理の入力段として、フィルムスキャナ2にて写真フィルムの駒画像を読み取る際に、写真フィルムにキズあるいは塵埃が付いていることが原因で、撮影された本来の画像の一部が欠落等したときに、それを補正するデータ処理(すなわち、前記キズ消し処理)を行う。データ処理装置IPには、図1に示すように、フィルムスキャナ2から処理対象データとして写真フィルムの駒画像の画像データを受け取る入力側インターフェース31と、フィルムスキャナ2から受け取った画像データを一時的に保持して出力するFIFO形式のバッファメモリ32と、バッファメモリ32から出力された画像データをデータ処理する複数の処理モジュールMDと、データ処理の完了した画像データを後段回路に渡すための出力側インターフェース33と、各処理モジュールMD間の画像データの受け渡し経路を切換えるための伝送経路切換回路34とが備えられている。
【0022】
前記複数の処理モジュールMDとして、本実施の形態では、入力側DSP回路35と、第1処理回路36と、第2処理回路37と、出力側DSP回路38とが備えられている。
これらの各処理モジュールMDは、夫々異なるデータ処理を実行するように構成されており、ラスタ走査状態でフィルムスキャナ2から順次に入力される画像データに対して、入力側DSP回路35から第1処理回路36へ、第1処理回路36から第2処理回路37へ、第2処理回路37から出力側DSP回路38へと順次にデータを受け渡しして夫々が担当のデータ処理を実行する。
但し、データ処理装置IPは、第1処理回路36あるいは第2処理回路37に故障が発生してデータ処理を実行不能となったときに、故障が発生した第1処理回路36あるいは第2処理回路37をパスさせて、全体として処理を継続させる機能を備えており、詳しくは後述する。
【0023】
伝送経路切換回路34は、図1において模式的に四角のブロックにて示すように、バッファメモリ32,入力側DSP回路35,第1処理回路36,第2処理回路37及び出力側DSP回路38の夫々に対応して入力ポート41a,42a,43a,44a,45a及び出力ポート41b,42b,43b,44b,45bが備えられ、通常の状態では、これらのポートが図1において実線の矢印で示す伝送経路が形成されるように接続されて、上記各処理モジュールMD間で順次に画像データが受け渡しされる。
又、上記ポートのうち、第1処理回路36に対応する入力ポート43a,及び出力ポート43bと第2処理回路37に対応する入力ポート44a及び出力ポート44bとは、図1において破線の矢印で示すように、夫々第1処理回路36及び第2処理回路37にデータを送らずに入力ポート43a,44aと出力ポート43b,44bとを直結するように配線の切換えを行うスイッチ素子(図示を省略)を備えている。
【0024】
更に、入力側DSP回路35に対応する出力ポート42bと出力側DSP回路38に対応する出力ポート45bとを直結して、夫々、第1処理回路36に対応する入力ポート43a及び第2処理回路37に対応する出力ポート44bから切り離すように配線の切換えを行うスイッチ素子(図示を省略)を備えている。
尚、後述のように、上記の実線の矢印から破線の矢印への配線の切換えは、第1処理回路36あるいは第2処理回路37に故障が発生してそれらの処理モジュールMDがデータ処理を実行不能となったときに、出力側DSP回路38の指示によって行われる。
【0025】
各処理モジュールMDが担当するデータ処理は、本実施の形態では、入力側DSP回路35と第1処理回路36とが、写真フィルムのベース面側のキズ等による異常画像データを補正する処理を実行し、第2処理回路37は主に乳剤面側のキズ等による異常画像データの存否を解析して適宜補正処理を実行し、出力側DSP回路38は画像データから不要となった縁部分のデータを削除する処理や後段に画像データを渡すためのデータのフォーマット処理等を実行する。
【0026】
入力側DSP回路35,第1処理回路36及び第2処理回路37は、入力される画像データのうちの処理対象画素とその周囲の特定サイズの領域からなる処理対象領域に対してデータ処理を行う。
この処理対象となる領域について簡単に説明する。
フィルムスキャナ2から送られて来る画像データは、各画素を仮想的に四角で示す図4のようにM個の列で構成される画素の画像データがラスタ走査状態で順次入力される。
この列数「M」は、写真フィルムの横幅方向(短辺側)におけるCCDラインセンサの読み取り画素数に相当しており、図4における縦方向が写真フィルムの長手方向となる。尚「M」は、上述のように、本実施の形態では約5000画素としてある。
【0027】
入力側DSP回路35等は、入力される最新の画素データを含むように処理対象の領域を設定するので、仮に処理対象領域のサイズが7行7列であるとすると、図9において黒塗りの四角で示す処理対象の領域は、画素のデータが1つ入力されるに伴って、図9(a)に示す状態から図9(b)に示す状態へ移行し、ラスタ走査方向に1つシフトすることになる。
本実施の形態では、図4において7行7列で例示する前記処理対象領域の中心の画素が処理対象画素であり、この処理対象画素が写真フィルムに付いたキズ等による異常画像データの画素に該当するか否かの判定、及び、前記異常画像データの画素である場合における補正処理を、処理対象画素自身及びその周囲の特定サイズ(図4の場合では、7行7列)内の画素の画像データに基づいて実行する。
尚、このように処理対象領域を設定するために、各処理モジュールMDは処理対象領域の行数に応じた容量のバッファメモリを有している。
【0028】
入力側DSP回路35と第1処理回路36とは、上記のように、いずれも前記処理対象領域を対象として写真フィルムのベース面側のキズ等による異常画像データを補正するデータ処理を実行するのであるが、入力側DSP回路35と第1処理回路36とでは、前記処理対象領域のサイズ(前記特定サイズ)が異なり、第1処理回路36の方が入力側DSP回路35よりも前記特定サイズの大きさが大となっている。すなわち、入力側DSP回路35のデータ処理は第1処理回路36の前処理として機能する。
この処理対象領域のサイズの差はデータ処理の負荷に大きく影響し、第1処理回路36は入力側DSP回路35よりもはるかに大きい負荷がかかることになる。
【0029】
このため、処理モジュールMDのうちの最も上流側に位置する入力側DSP回路35は、汎用のマイクロプロセッサの一つであるDSPを備えてソフトウェア処理にて前記データ処理を実行し、第1処理回路36は、FPGA等を利用した論理回路にて構成される。
従って、入力側DSP回路35は、前記データ処理のうちの低負荷のデータ処理をプログラム処理によって実行するソフトウェア処理モジュールSTとして機能し、第1処理回路36は、前記データ処理のうちの高負荷のデータ処理を論理回路によって実行する論理回路モジュールLCとして機能する。
尚、入力側DSP回路35及び第1処理回路36では、赤外透過画像データのみを対象として処理対象領域内で前記異常画像データの存否を判断し、前記異常画像データであると判断した画素の赤色,緑色及び青色の画像データを周囲の正常な画素の赤色,緑色及び青色の画像データ及びその画素自身の赤色,緑色及び青色の画像データによって補間処理等によって補正する。
【0030】
一方、第2処理回路37が実行する乳剤面側の前記異常画像データの補正処理は、赤外透過画像データによる評価のみならず、赤色,緑色及び青色の画像データに対して写真フィルムの感色層の層配置を考慮して前記異常画像データの存否の評価を行う等、ベース面側の補正処理に比べて複雑な演算処理が必要となって高負荷のデータ処理となる上に、精度良く補正するために処理対象領域のサイズが更に大となるように設定するので、より一層高負荷のデータ処理となる。
このため、第2処理回路37では、前記異常画像データの存否を特定するためのデータ処理の部分をFPGA等による論理回路にて構成すると共に、画像データの補正演算の部分をDSPによるプログラム処理にて行うように構成している。
従って、第2処理回路37全体としては、前記データ処理のうちの高負荷のデータ処理を論理回路によって実行する部分が含まれる論理回路モジュールLCとして機能する。
又、処理モジュールMDのうちの最も下流側に位置する出力側DSP回路38は、上記第1処理回路36等のデータ処理と比較して低負荷であり、入力側DSP回路35と同様にDSPを備えてソフトウェア処理にて前記データ処理を実行するので、前記データ処理のうちの低負荷のデータ処理をプログラム処理によって実行するソフトウェア処理モジュールSTとして機能する。
【0031】
上述のように、各処理モジュールMDをソフトウェア処理モジュールST及び論理回路モジュールLCとして構成して処理能力をバランスさせることで、データ処理装置IPの各機器が正常に動作しているときは、フィルムスキャナ2からラスタ走査状態で順次に入力される画像データをリアルタイム処理することができる。
【0032】
〔故障発生時における出力側DSP回路38の処理〕
次に、第1処理回路36あるいは第2処理回路37に故障が発生したときの、データ処理装置IPの動作について説明する。
データ処理装置IPは、第1処理回路36あるいは第2処理回路37に故障が発生したときに、それらのデータ処理機能を入力側DSP回路35あるいは出力側DSP回路38に肩代わりさせる動作状態と、最も上流側の処理モジュールMDである入力側DSP回路35(ソフトウェア処理モジュールST)と最も下流側の処理モジュールである出力側DSP回路38(ソフトウェア処理モジュールST)とを直結して第1処理回路36及び第2処理回路37の機能を省略する動作状態とのいずれかを選択して、データ処理を継続させることができる。
【0033】
このために、入力側DSP回路35のメモリ35aには、本来のデータ処理に加えて、第1処理回路36が実行するデータ処理をプログラム化して予備プログラムとして記憶しており、出力側DSP回路38のメモリ38aには、本来のデータ処理に加えて、第2処理回路37が実行するデータ処理をプログラム化して予備プログラムとして記憶している。
第1処理回路36及び第2処理回路37では、故障の発生の検出のために、回路中の主要な回路ブロックでデータの入出力を監視して、そのデータの入出力が不正常な状態になったときに、故障が発生したものとして出力側DSP回路38へ報知する。尚、第1処理回路36及び第2処理回路37の故障の検出機構を夫々の回路内に備えるのではなく、伝送経路切換回路34において入力ポート43a,44a及び出力ポート43b,44bでのデータの入出力を監視して故障の発生の有無を検知するように構成しても良い。その他、動作温度を検出する等、故障によりデータ処理を実行不能となったことの検出は種々の態様で行える。
【0034】
出力側DSP回路38は、第1処理回路36あるいは第2処理回路37に故障が発生したか否かを監視しており、両者のいずれかに故障が発生したときに、予備プログラムの実行開始を指示する。
以下、この出力側DSP回路38の制御動作について説明する。
出力側DSP回路38は、上述したように、通常は、画像データから不要となった縁部分のデータを削除する処理や後段に画像データを渡すためのデータのフォーマット処理等を実行しているが、第1処理回路36あるいは第2処理回路37において故障が発生した旨の信号を受け取ると、上記の本来のデータ処理を一旦停止して、図2及び図3のフローチャートに示す処理を開始する。
【0035】
図2及び図3に示す処理の概説すると、出力側DSP回路38は、第1処理回路36あるいは第2処理回路37に故障が発生すると、標準の設定では、それらのデータ処理機能を入力側DSP回路35あるいは出力側DSP回路38に肩代わりさせる動作状態に移行するのであるが、操作卓6bから、最も上流側の処理モジュールMDである入力側DSP回路35と最も下流側の処理モジュールである出力側DSP回路38とを直結して第1処理回路36及び第2処理回路37の機能を省略する動作状態(以下、この動作状態の処理を「簡略化処理」と称する場合がある)に移行するように設定することもできる。
【0036】
前記標準の設定では、故障の発生に伴って、第1処理回路36あるいは第2処理回路37の機能と同等のデータ処理を実行する予備プログラムを実行するように設定すると共に、バッファメモリ32に対して故障発生時に出力側DSP回路38が受け取っていた画素の画像データに遡って画像データを送り始めるように指示する。
このため、バッファメモリ32は、1フレーム分(1駒画像分)の画像データについて出力側DSP回路38までのデータ処理が完了するまでは、そのフレームの画像データを記憶保持しており、バッファメモリ32の記憶容量は複数フレーム分(好ましくは3フレーム分以上)の画像データを記憶できる記憶容量を有している。
【0037】
第1処理回路36あるいは第2処理回路37の機能の代替として前記予備プログラムによるソフトウェア処理を行うことで、処理速度が低下するので、フィルムスキャナ2は、データ処理装置IPでの処理の進捗状況に合わせてフレーム単位(駒画像単位)で間歇的に画像データをバッファメモリ32に書込む。
従って、フィルムスキャナ2からラスタ走査状態で入力される画像データをリアルタイムで処理する機能は損なわれるが、高品位のキズ消し処理機能は維持される。
一方、前記簡略化処理が設定されているときは、キズ消し処理の処理精度が低下して簡易的なキズ消し処理となるが、フィルムスキャナ2からラスタ走査状態で入力される画像データのリアルタイム処理は維持される。
【0038】
次に、図2及び図3のフローチャートについて詳細に説明する。
前記簡略化処理が設定されておらず前記標準の設定となっているときは(ステップ#1)、フィルムスキャナ2に対して写真フィルムの読み取り動作を停止させる信号を送る(ステップ#2)。この信号を受け取ったフィルムスキャナ2は、写真フィルムの駒画像の部分を読み取っている途中であれば、その駒画像の読取りを継続し、駒間のいわゆるスヌケの部分に到達したときに読み取りを停止して待機状態に入る。
出力側DSP回路38からフィルムスキャナ2に送られる読み取り動作の停止信号は、前記論理回路モジュールLCが前記データ処理を実行不能となったことを示す情報であり、出力側DSP回路38は、その情報を前記処理対象データの送出側に報知する故障報知手段TIとして機能する。
【0039】
出力側DSP回路38は、更に、入力側DSP回路35に対して処理の停止を指示した後(ステップ#3)、故障が発生した信号の送出元が第1処理回路36であるかあるいは第2処理回路37であるかを判別し(ステップ#4)、第1処理回路36の故障であれば、第1処理回路36に対応している入力ポート43aと出力ポート43bとの接続を破線の矢印で示す接続状態に切換えて両者を直結する(ステップ#5)。
【0040】
次に、バッファメモリ32に対して、出力側DSP回路38が故障発生信号を受け取った時点で受取りが完了していた最後の画素の次の画素の画像データのデータ処理に必要な画素にまで遡って、画像データの送出を開始するようにデータの読み取りアドレスを設定し(ステップ#6)、入力側DSP回路35に対してメモリ35aに記憶されている前記予備プログラムすなわち第1処理回路36の機能を実行するプログラムを起動させる(ステップ#7)。
【0041】
これによって入力側DSP回路35は、バッファメモリ32から受け取った画像データに対して、本来のデータ処理と前記予備プログラムとを交互に実行する動作状態となり、入力側DSP回路35にてデータ処理が完了した画像データは、第1処理回路36へは入らずに、入力ポート43aと出力ポート43bとを通過して、第2処理回路37に渡される。
【0042】
出力側DSP回路38は、入力側DSP回路35に前記予備プログラムを起動させた後、フィルムスキャナ2に対して次のフレームの画像データを要求する処理を行うようにプログラムを設定する(ステップ#8)。この設定によって、出力側DSP回路38がデータ処理を再開した後に、1フレーム分のデータ処理が終了する度に、フィルムスキャナ2に対して後続の1フレーム分の画像データをバッファメモリ32に書込ませる動作が加わる。
この後、データ処理を再開した入力側DSP回路35及び第2処理回路37にて正常に処理された画像データが入力ポート45aに入力され始めると(図3のステップ#9)、本来のデータ処理に復帰する。尚、正常に処理された画像データの始端を明確にするために、適当なヘッダーデータを付加しても良い。
【0043】
一方、故障が発生したのが、第1処理回路36ではなく第2処理回路37である場合には(ステップ#4)、第2処理回路37に対応している入力ポート44aと出力ポート44bとの接続を破線の矢印で示す接続状態に切換えて両者を直結し(ステップ#10)、バッファメモリ32に対して、出力側DSP回路38が故障発生信号を受け取った時点で受取りが完了していた最後の画素の次の画素の画像データにデータ処理に必要な画素にまで遡って、画像データの送出を開始するようにデータの読み取りアドレスを設定し(ステップ#11)、更に、出力側DSP回路38自身のメモリ38aに記憶されている前記予備プログラムすなわち第2処理回路37の機能を実行するプログラムがデータ処理再開後に実行されるように起動設定する(ステップ#12)。
【0044】
この後、上記と同様に、フィルムスキャナ2に対して次のフレームの画像データを要求するための処理が追加されるように設定して(ステップ#8)、入力側DSP回路35及び第2処理回路37にて正常に処理された画像データが入力ポート45aに入力され始めると(図3のステップ#9)、本来のデータ処理に復帰する。
これによって出力側DSP回路38は、入力側DSP回路35及び第1処理回路36にて処理され、第2処理回路37をパスして入力される画像データに対して、第2処理回路37の機能のデータ処理と本来のデータ処理とを実行する。
【0045】
次に、前記簡略化処理に設定されている場合を説明する。
前記簡略化処理に設定されている場合は(ステップ#1)、入力側DSP回路35に対して処理の停止を指示した後(図3のステップ#13)、入力側DSP回路35に対応している出力ポート42bと出力側DSP回路38に対応している入力ポート45aとを直結する破線の矢印で示す接続状態に切換えて(ステップ#14)、バッファメモリ32に対して、出力側DSP回路38が故障発生信号を受け取った時点で受取りが完了していた最後の画素の次の画素の画像データにデータ処理に必要な画素にまで遡って、画像データの送出を開始するようにデータの読み取りアドレスを設定し(ステップ#15)、更に、入力側DSP回路35に対してデータ処理の再開を指示する(ステップ#16)。この後、入力側DSP回路35にて正常に処理された画像データが入力ポート45aに入力され始めると(ステップ#9)、本来のデータ処理に復帰する。
【0046】
以上から、出力側DSP回路38は、前記論理回路モジュールLCが前記データ処理を実行不能となったときに、前記ソフトウェア処理モジュールSTに前記予備プログラムを実行するように指示するデータ処理管理手段DCとして機能し、更に、伝送経路切換回路34及びそれを制御する出力側DSP回路38は、前記論理回路モジュールLCが前記データ処理を実行不能となったときに、その論理回路モジュールLCでのデータ処理を経ずに前記処理対象データを受け渡しさせる経路管理手段PCとして機能する。
【0047】
〔露光・現像装置EPの概略構成〕
露光・現像装置EPは、前記データ処理装置IPにて処理された画像データに基づいて写真プリントを作製するプリント装置PEとして機能するものであり、図5に示すように、筐体内部に、画像入力装置IRから受け取った露光用の画像データの画像を印画紙1上に露光形成する露光ユニット20と、露光ユニット20を制御する露光制御装置21と、露光ユニット20にて露光された印画紙1を現像処理する現像処理装置22と、筐体上面に配置された印画紙マガジン23から引き出された印画紙1を多数の搬送ローラ25等にて現像処理装置22へ搬送する印画紙搬送系PTとが設けられている。露光ユニット20には、PLZT微小光シャッターをライン状に配列した露光ヘッド20aが備えられており、PLZT光シャッタ方式を採用している。
露光・現像装置EPの筐体外部には、図6に示すように、現像処理部22にて現像処理及び乾燥処理された印画紙2をオーダ毎に分類するためのソータ26と、排出口22aから排出された印画紙2をソータ26へ搬送するコンベア27とが設けられている。
更に、印画紙搬送系PTの搬送経路の途中には、印画紙マガジン23から引き出された長尺の印画紙1を設定プリントサイズに切断するカッタ28が備えられている。
【0048】
〔写真プリントの作製動作〕
次に、上記構成の写真プリントシステムDPによる写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
操作者が写真フィルムの駒画像について写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置6は、フィルムスキャナ2に対して写真フィルムの読み取りを指令し、フィルムスキャナ2からその写真フィルムの画像データを順次受取って、画像処理装置11にて上述の処理を含む画像処理が施されて内蔵されているメモリに記録する。
一方、操作者がメモリーカード,MOあるいはCD−R等の記録媒体に記録された画像データについて写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置6は、外部入出力装置4の該当するドライブに画像データの読み取りを指令し、そのドライブから画像データを順次受取って、メモリに記録する。
【0049】
主制御装置6は、入力された画像データに基づいてシミュレート演算部10が求めたシミュレート画像をモニタ6aに表示する。
操作者は、このモニタ6a上のシミュレート画像を観察して、適宜に操作卓6bから画像補正指示情報の入力操作を行う。
主制御装置6は、入力された前記画像補正指示情報を反映した状態で画像処理装置11にて露光用の画像データを生成し、露光制御装置21に送る。
露光制御装置21は、印画紙搬送系PTから得られる印画紙1の搬送情報に基づいて、印画紙1の前端が所定の露光開始位置まで搬送されて来たことを検知すると、露光ユニット20の露光処理スピードに対応した速度で露光用画像データを露光ユニット20へ順次送信する。
露光ユニット20は、受け取った露光用画像データに基づいて露光ヘッド20aの各光シャッタを作動させて印画紙1にプリント画像の潜像を形成する。
露光ユニット20にて露光処理された印画紙1は、印画紙搬送系PTにて現像処理装置22へ搬送されて、各現像処理タンクを順次通過することにより現像され、現像処理された印画紙1は、更に乾燥処理された後に排出口からコンベア27上に排出され、ソータにてオーダー毎にまとめられる。
【0050】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、写真フィルムの駒画像の画像処理に本発明を適用する場合を例示しているが、種々のデータ処理に本発明を適用できる。
(2)上記実施の形態では、複数の処理モジュールMDが、全体として前記キズ消し処理を行う場合を例示しているが、各処理モジュールMDでのデータ処理は互いに無関係のデータ処理であっても良い。
【0051】
(3)上記実施の形態では、スイッチ素子を備えた伝送経路切換回路34によって処理対象データの伝送経路を切換える場合を例示しているが、処理対象データの伝送経路を切換えるための具体構成は種々変更可能である。例えば、各処理モジュールMDに高速通信が可能な通信インターフェースを備えて、それらの通信インターフェースをバス形式で接続して処理対象データの授受を行うようにしても良い。このように構成した場合、入力側DSP回路35及び出力側DSP回路38が対等の関係で接続されるので、入力側DSP回路35及び出力側DSP回路38のいずれか一方に故障が発生した場合、他方の正常な側に故障した側の機能を代替させるように構成することも可能である。
【0052】
(5)上記実施の形態では、前記データ処理管理手段DC及び経路管理手段PCの機能を出力側DSP回路38に備えさせているが、これらの機能を入力側DSP回路35に備えても良いし、別個に備えた制御装置にて上記両手段DC,PCを構成しても良い。
(6)上記実施の形態では、写真プリントシステムDPを構成するプリント装置PEとして、印画紙1に画像を露光形成する形式の装置を例示しているが、例えば、記録紙にインクを吐出して画像を形成するインクジェット式プリント装置等、プリント装置PEの具体構成は種々変更可能である。
【0053】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、前記予備プログラムを記憶保持させるための構成とデータ処理フローの切換えを行えるようにする構成を付加するだけで、前記論理回路モジュールの故障によってデータ処理装置の動作が完全停止してしまうのを防止することが可能となる。
もって、装置コストの増大を抑制しながら、処理モジュールに故障が発生した場合でも、データ処理の停止を可及的に防止できるデータ処理装置を提供できるに至った。
【0054】
又、データ処理フローの最上流側と最下流側との両方に前記予備プログラムを搭載した前記ソフトウェア処理モジュールを配置することで、複数の前記論理回路モジュールに対応する前記予備プログラムを分散させて、ソフトウェア処理モジュールの処理負担を分散させることができると共に、いずれかの前記論理回路モジュールに故障が発生したときのデータ伝送経路の切換え操作が複雑化してしまうのを抑制することができる。
【0055】
又、上記請求項2記載の構成によれば、順次に入力される処理対象データを前記バッファメモリに一時保存することで、処理対象データの送出側にとっては、前記バッファメモリに保存されている処理対象データの処理状況に応じて、送出側の都合の良いタイミングで処理対象データの送出と送出停止とを切換えることができ、データ処理装置での処理能力の変動に追従してデータ送出の速度を制御するような複雑な制御が不要となる。
もって、前記論理回路モジュールに故障が発生した場合の対策のための装置構成を、より一層簡素化することができる。
【0056】
又、上記請求項3記載の構成によれば、処理対象データが画像データである場合、その画像データの送出側では、画像のフレーム単位でデータを区切ることが容易であり、フレーム単位で画像データの送出と送出停止とを容易に切換えることができる。
従って、処理対象データが画像データであるときには、複数フレーム分の記憶容量を有するバッファメモリを備えることが、装置構成の簡素化を図るうえで特に好適なものとなる。
【0057】
又、上記請求項4記載の構成によれば、高負荷の処理を前記論理回路モジュールにて処理させ、低負荷の処理を前記ソフトウェア処理モジュールにて処理させるというモジュール構成で前記キズ消し処理を行わせる場合において、前記論理回路モジュールが故障したときに、前記ソフトウェア処理モジュールに前記論理回路モジュールの機能をも併せて実行させることで、装置コストの増大を抑制しながら、処理モジュールに故障が発生した場合でも、キズ消し処理の停止を可及的に防止できるものとなった。
【0058】
又、上記請求項5記載の構成によれば、比較的小規模の店舗に設置されることが多く、装置の稼働停止による損失が甚大となってしまう場合が多い写真プリントシステムに前記データ処理装置を備えさせて、前記データ処理装置の一部に故障が発生した場合でもプリント処理を継続できるようにすることが特に好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるデータ処理装置のブロック構成図
【図2】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図3】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【図4】本発明の実施の形態にかかる画像データの入力態様を説明する図
【図5】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの概略構成図
【図6】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの外観斜視図
【符号の説明】
DC データ処理管理手段
FR 写真フィルム読取装置
LC 論理回路モジュール
MD 処理モジュール
PC 経路管理手段
PE プリント装置
ST ソフトウェア処理モジュール
TI 故障報知手段
32 バッファメモリ

Claims (5)

  1. 異なるデータ処理を実行する複数の処理モジュールが備えられ、順次に入力される処理対象データに対して前記複数の処理モジュール間で順次に処理対象データを受け渡しして所定のデータ処理を実行するデータ処理装置であって、
    前記複数の処理モジュールに、
    前記データ処理のうちの低負荷のデータ処理をプログラム処理によって実行するソフトウェア処理モジュールと、
    前記データ処理のうちの高負荷のデータ処理を論理回路によって実行する部分が含まれる論理回路モジュールとが備えられ、
    少なくとも1つの前記ソフトウェア処理モジュールに、前記論理回路モジュールにて実行されるデータ処理を実行可能な予備プログラムが記憶保持され、
    前記論理回路モジュールが前記データ処理を実行不能となったときに、前記ソフトウェア処理モジュールに前記予備プログラムを実行するように指示するデータ処理管理手段と、
    前記論理回路モジュールが前記データ処理を実行不能となったときに、その論理回路モジュールでのデータ処理を経ずに前記処理対象データを受け渡しさせる経路管理手段とが設けられ
    前記複数の処理モジュールのうち、最も上流側の処理モジュールと最も下流側の処理モジュールとが前記予備プログラムを備えた前記ソフトウェア処理モジュールにて構成され、
    それらのソフトウェア処理モジュールの間に複数の前記論理回路モジュールが配置されているデータ処理装置。
  2. 前記複数の処理モジュールのうち、最も上流側の処理モジュールへ入力するためのデータを一時的に保持するバッファメモリと、
    前記論理回路モジュールが前記データ処理を実行不能となったことを示す情報を、前記処理対象データの送出側に報知する故障報知手段とが備えられている請求項1記載のデータ処理装置。
  3. 入力される処理対象データが、ラスタ走査状態で順次に入力される画像データであり、
    前記バッファメモリは、複数フレーム分の記憶容量を有するように構成されている請求項2記載のデータ処理装置。
  4. 入力される処理対象データが、赤外線透過画像データを含む写真フィルムの駒画像の画像データであり、
    前記データ処理が、前記写真フィルムに付いたキズあるいは塵埃により発生する異常画像データの補正処理を前記画像データのうちの処理対象画素とその周囲の特定サイズの領域に対して実行する処理であり、
    前記高負荷のデータ処理は、前記低負荷のデータ処理よりも、前記特定サイズの大きさが大となるように構成されている請求項3記載のデータ処理装置。
  5. 請求項4に記載のデータ処理装置と、写真フィルムの駒画像を読取って前記データ処理装置に前記画像データを供給する写真フィルム読取装置と、前記データ処理装置にて処理された画像データに基づいて写真プリントを作製するプリント装置とが設けられた写真プリントシステム。
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