JP4099234B2 - 抗ウイルス活性を有する新規化合物 - Google Patents

抗ウイルス活性を有する新規化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP4099234B2
JP4099234B2 JP54074697A JP54074697A JP4099234B2 JP 4099234 B2 JP4099234 B2 JP 4099234B2 JP 54074697 A JP54074697 A JP 54074697A JP 54074697 A JP54074697 A JP 54074697A JP 4099234 B2 JP4099234 B2 JP 4099234B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
salt
glycero
galacto
dideoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP54074697A
Other languages
English (en)
Inventor
秀治 藤田
昌明 沼田
和夫 鈴木
茂樹 布村
守 杉本
正樹 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Food Products Co Ltd
Original Assignee
Nissin Food Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Food Products Co Ltd filed Critical Nissin Food Products Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP4099234B2 publication Critical patent/JP4099234B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
    • C07H15/06Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical being a hydroxyalkyl group esterified by a fatty acid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/18Antivirals for RNA viruses for HIV
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
    • C07H15/10Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical containing unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/14Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to a sulfur, selenium or tellurium atom of a saccharide radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/20Carbocyclic rings
    • C07H15/203Monocyclic carbocyclic rings other than cyclohexane rings; Bicyclic carbocyclic ring systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • AIDS & HIV (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

発明の背景
発明の属する技術分野
本発明は抗ウイルス活性を有する新規化合物およびそれらを有効成分とする薬剤および抗ウイルス物質、特に硫酸化されたノニュロン酸を含む薬剤および抗HIV活性化合物に関する。
従来の技術
アジドチミジン(AZT)やジデオキシイノシン(DDI)は、エイズ治療薬として用いられている。これらはHIVの逆転写酵素を阻害するものであり、患者に延命効果をもたらすが、AZTは長期投与を行うと骨髄障害を起こし、DDIは急性膵炎や末梢神経障害等の副作用を引き起こすという問題があった。また、どちらを使用した場合でも、いずれはそれらの耐性ウイルスが出現する。
最近、エイズ治療薬として期待されているものに硫酸化多糖がある。例えば、デキストラン硫酸(I)(特開昭63-45233号公報)、ポリビニールアルコール硫酸(II)(Antimicrob Agents Chemother 34,134-138(1990))、オリゴ糖硫酸(特開平2-304025号公報)などのポリ硫酸化合物がHIVの増殖を阻害することは広く知られている。これらの化合物は、単に多糖類やオリゴ糖、あるいは有機高分子に硫酸基を結合させたものである。
また、硫酸化修飾シクロデキストリン(III)は、シクロデキストリンにアリル−、アルキル−、などの脂溶性基が導入されたもので、これもレトロウイルス、特にHIVに増殖抑制活性を有している(特開平4-136001号公報)。
Figure 0004099234
更に、硫酸化多糖を有効成分とする抗ウイルス剤としては、硫酸化オリゴ糖配糖体アシル化物を使用したものが知られている(特開平6-256373号公報)。
硫酸化多糖の抗HIV活性は、当初はその逆転写酵素阻害活性によるものであると考えられていたが、現在では硫酸化多糖とHIV外被タンパクgp120との相互作用に起因するものと考えられている。
しかしながら、硫酸化多糖は一般的に血液凝固系の阻害活性(抗凝血活性)を有しているため、薬剤として適切とは言えなかった。
発明の開示
本発明は以上のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、抗凝血活性・細胞毒性が弱い抗ウイルス活性化合物、特に抗HIV活性化合物を提供することにある。
以上のような課題を解決するために本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、以下のような化合物が上記目的を達成するものであることを突き止め、本発明を完成するに至った。
(1) 糖のアノマー位に脂質が結合されている単糖−脂質からなる配糖体の糖残基部分の水酸基が全て硫酸化されている化合物またはその塩。
(2) (1)記載の化合物において、前記糖残基部分と脂質部分の結合はO−グリコシド結合もしくはS−グリコシド結合であることを特徴とする化合物またはその塩。
(3) (2)記載の化合物において、前記脂質は鎖状の脂質であり、かつ、この鎖状の脂質は分岐構造を有することを特徴とする化合物またはその塩。
(4) ノニュロン酸誘導体のアノマー位に脂質が結合されている単糖−脂質からなる配糖体のノニュロン酸残基部分の水酸基が全て硫酸化されている化合物またはその塩。
(5) シアル酸もしくはKDNのアノマー位に脂質が結合されている単糖−脂質からなる配糖体のシアル酸残基もしくはKDN残基部分の水酸基が全て硫酸化されている化合物またはその塩。
(6) (5)記載の化合物において、前記シアル酸残基もしくはKDN残基部分と脂質部分の結合は該残基の2位におけるO−グリコシド結合もしくはS−グリコシド結合、または、該残基の1位におけるアミド結合であることを特徴とする化合物またはその塩。
(7) (6)記載の化合物において、前記脂質は鎖状の脂質であり、かつ、この鎖状の脂質は分岐構造を有することを特徴とする化合物またはその塩。
(8) (7)記載の化合物において、前記分岐は、前記脂質部分の主鎖の2位での分岐であることを特徴とする化合物またはその塩。
(9) (8)記載の化合物において、前記脂質部分は、前記分岐により二本鎖となっていることを特徴とする化合物またはその塩。
(10) (9)記載の化合物において、前記脂質部分は、骨格を形成する原子の数が1から4のアルキル基を、前記分岐の部位に有していることを特徴とする化合物またはその塩。
(11) (9)または(10)記載の化合物において、前記脂質の骨格を形成する原子の総数が22から60であることを特徴とする化合物またはその塩。
(12) (11)記載の化合物において、前記分岐鎖は、炭素間の不飽和結合を含むことを特徴とする化合物またはその塩。
(13) (11)記載の化合物において、前記分岐鎖は直鎖であることを特徴とする化合物またはその塩。
(14) (11)記載の化合物において、前記分岐鎖は、それぞれエステル結合もしくはエーテル結合を含むことを特徴とする化合物またはその塩。
(15) (14)記載の化合物の前記エステル結合もしくはエーテル結合は、前記分岐鎖の1位もしくは2位に存在することを特徴とする化合物またはその塩。
(16) (11)記載の化合物の分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数は、10から28であることを特徴とする化合物またはその塩。
(17) (16)記載の化合物の分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数は、18から26であることを特徴とする化合物またはその塩。
(18) (17)記載の化合物の分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数は、24であることを特徴とする化合物またはその塩。
(19) (18)記載の化合物において、前記分岐鎖はそれぞれ同じ長さであることを特徴とする化合物またはその塩。
(20) (19)記載の化合物において、前記分岐鎖はそれぞれ同じものであることを特徴とする化合物またはその塩。
(21) (20)記載の化合物おいて、前記分岐鎖は、当該分岐鎖の1位もしくは2位にエステル結合もしくはエーテル結合を有することを特徴とする化合物またはその塩。
(22) (21)記載の化合物において、前記分岐鎖は直鎖であることを特徴とする化合物またはその塩。
(23) (1)から(3)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬。
(24) (1)から(3)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する抗ウイルス剤。
(25) (1)から(3)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する抗HIV剤。
(26) (3)から(21)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬。
(27) (3)から(21)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する抗ウイルス剤。
(28) (3)から(21)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する抗HIV剤。
本発明の範囲には、上記(1)から(22)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬(請求の範囲第23項、26項)、更に抗ウイルス剤(請求の範囲第24項、27項)、特に抗HIV剤(請求の範囲第25項、28項)も含まれる。但し、上記(1)から(3)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬、抗ウイルス剤、抗HIV剤よりも、上記(5)から(22)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬、抗ウイルス剤、抗HIV剤のほうが抗凝固作用が低く、かつ生体に対する毒性も低いので製薬として有用である。特に、上記記載の化合物のうち、分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数が24の場合(18)で、かつ、それぞれの分岐鎖は同じもので、該分岐鎖はその1位もしくは2位にエーテル結合を有する直鎖のものが製薬として有用であることが確認されている(実施例12、13、29、50および59)。
また、本発明の範囲には、上記(1)から(22)いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬、抗ウイルス剤、抗HIV剤を、それぞれ医薬、抗ウイルス剤、抗HIV剤として使用する行為、並びに、当該行為により、所定の疾患(ウイルス疾患やHIVによる後天性免疫不全症候群)の治療を行う方法も含まれる。
発明を実施するための最良の形態
[用語の定義]
本明細書で使用される「ノニュロン酸」の用語は、一般的に使用されるノニュロン酸と同義であり、その1位がカルボキシル基で炭素数が9の酸性糖をいう。従って、本明細書で使用される「ノニュロン酸誘導体」には、当然にノイラミン酸(5-アミノ-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-ノニュロン酸)及びノイラミン酸誘導体も含まれる。また、後述の「シアル酸」もノイラミン酸のアシル誘導体であるから、「ノニュロン酸誘導体」に含まれる。
本明細書で使用される「KDN」は、2−ケト−3−デオキシ−D−グリセロ−2−ノノニン酸(2-keto-3-deoxy-D-glycero-2-nononic acid)のことを意味する。また、本明細書で使用される「シアル酸」はノイラミン酸を基本構造とする物質の一連の誘導体に対する総称名を意味し(井上康男 培風館「生体分子の化学1 糖質の化学」p80-81)、そこにはアシル誘導体、具体的にはN−アセチルノイラミン酸とN−グリコリルノイラミン酸のようなものも含まれる。
本明細書でいう「二本鎖」とは(例えば(9)、請求の範囲第9項)、骨格を形成する原子の数が7個以上の二本の鎖から構成されたものを言う。従って、請求の範囲第10項や(10)でいう「骨格を形成する原子の総数が1から4のアルキル基」の程度では、「二本鎖」を構成する「鎖」とは言わない。
「骨格を形成する原子」とは、鎖の骨格部分を構成する原子のことであり、炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子などが含まれる。しかしながら、原子価が1価の原子、例えば水素原子などは、鎖の骨格部分を構成することができないため、「骨格を形成する原子」には含まれない。
「塩」はナトリウム塩やカリウム塩など、分子内のカルボン酸やスルホン酸を中和するために必要なものであって、活性を落とさない陽イオンが結合されたものである。結合される陽イオンは、本発明に係る化合物の活性を落とさないものであればいかなるものでもよい。
[糖]
本発明に係る化合物は、基本的には、糖のアノマー位に脂質が結合されている単糖−脂質からなる配糖体の糖残基部分の水酸基が全て硫酸化されている化合物またはその塩であり、これは優れた抗レトロウイルス活性を有する(上記(1)、請求の範囲第1項)。従来より抗レトロウイルス活性を有する硫酸化多糖は見出されているものの、単糖−脂質からなる配糖体に硫酸基を導入したもので抗レトロウイルス活性を有するものは見つかっておらず、単糖−脂質からなる配糖体に硫酸基を100%導入したもの乃至はその誘導体に優れた抗ウイルス活性があることを見出した点に本発明の意義がある。
前記配糖体の糖は、シアル酸もしくはKDNであると、抗ウイルス活性が強いのは勿論であるが、同時に細胞毒性が少なく、医薬としての本発明の目的を好適に達成することができる(上記(5)から(22)及び(26)から(28)、並びに、請求の範囲第5項から請求の範囲第22項及び請求の範囲第26から項請求の範囲第28項)。そして、この場合には、本発明に係る化合物の糖残基部分は水酸基が全て硫酸化されたノニュロン酸となるところ(上記(4)、請求の範囲第4項)、ノニュロン酸がN−アセチルノイラミン酸である場合には4,7,8,9位の水酸基が全て硫酸化されたものであり、N−グリコリルノイラミン酸である場合には4,7,8,9位の水酸基が全て硫酸化されたものであることに加え、5位のグリコリル水酸基も硫酸化されたものである。KDNである場合には4,5,7,8,9位の水酸基が全て硫酸化されたものである。
本発明に係る化合物の単糖と脂質の結合は、いかなるものでもよい。従って、単糖と脂質の結合は、O−グリコシド結合は勿論のこと、S−グリコシド結合であってもよい。また、本発明に係る化合物の糖残基がノニュロン酸であった場合には、2位の炭素原子とのグリコシド結合の他に、1位のカルボキシル基を使用したアミド結合やエステル結合も可能になる。本発明に係る化合物の単糖と脂質の結合は、このようなアミド結合やエステル結合であってもよい。このようなことから、一般に「配糖体」と言うときには単糖と脂質がグリコシド結合しているものを意味するが、本明細書において「配糖体」と言うときには、単糖と脂質がグリコシド結合しているもののみならず、アミド結合しているものやエステル結合しているようなものをも意味する。従って、グルコースなどの単糖の1位でグリコシド結合しているものやノニュロン酸の2位でグリコシド結合しているものは勿論のこと、ノニュロン酸の1位でアミド結合やエステル結合しているものも本発明で言う「配糖体」の概念に含まれることになる。
但し、製造の容易性、活性の強度などを総合的に考慮した場合には、O−グリコシド結合、S−グリコシド結合、アミド結合のものが好ましい(上記(6)、請求の範囲第6項)。
[脂質]
本発明に係る化合物において、「脂質」とは、ステロイド、カロテノイド、テルペノイドなどをも含む広義の意味での脂質であり、概念的にはコレステロールのようなものまでをも含む。但し、本発明に係る化合物において、脂質は鎖状の脂質であることが好ましく、この鎖状の脂質は分岐構造を有することが更に好ましい(上記(7)、請求の範囲第7項)。分岐は二本または三本でもよいが、この分岐は、脂質部分の主鎖の2位での二本の分岐であり、結果として、脂質は、当該脂質部分のβ位(糖残基に対するβ位)で分岐した二本鎖となっているのが好ましい(上記(8)及び(9)、請求の範囲第8項及び9項)。そして、この分岐の部位には、骨格を形成する原子の数が1から4のアルキル基を有していてもよい(上記(10)、請求の範囲第10項)。なお、ここで言う「骨格を形成する原子の数が1から4のアルキル基」には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などがある。
上記二本鎖は、炭化水素鎖でもよく、また、炭化水素鎖の中に酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を含んでいてもよい。そして、構成原子の種類に関わりなく、脂質の骨格を形成する原子の総数が22から60であることが好ましい(上記(11)、請求の範囲第11項)。なお、前記二本鎖は、それぞれ炭素間の不飽和結合を含むものでもよい(上記(12)、請求の範囲第12項)。また、前記二本鎖は更に分岐していてもよいが、直鎖であることが好ましい(上記(13)、請求の範囲第13項)。
上記二本鎖の構成原子にヘテロ原子を含んでいる場合には、それぞれの分岐鎖は、エステル結合もしくはエーテル結合を含むものであることが好ましく(上記(14)、請求の範囲第14項)、かつ、エステル結合もしくはエーテル結合であった場合には、それが分岐鎖の1位もしくは2位に存在することが好ましい(上記(15)、請求の範囲第15項)。
ここで、分岐鎖の1位にエステル結合もしくはエーテル結合が存在する場合には、本発明に係る化合物は、優れた抗レトロウイルス活性を有するシアログリセロリピッド硫酸誘導体ということになる(因みに、エーテル結合の場合には、グリセリン残基に長鎖アルコールが結合されたアルキルグリセロールということになり、エステル結合の場合には、アシルグリセロールということとなる)。また、エステル結合もしくはエーテル結合が分岐鎖の2位に存在する場合には、グリセロール領域においてグリセリン残基部分が適切に変形された疑似グリセロールであることになる。
分岐鎖の長さは、骨格を形成する原子の数が10から28であることが好ましく(上記(16)、請求の範囲第16項)、18から26であればより好ましく(上記(17)、請求の範囲第17項)、24であれば特に好ましい(上記(18)、請求の範囲第18項)。なお、分岐鎖の長さはそれぞれ異なっていてもよいが、同じ長さであるのが好ましく(上記(19)、請求の範囲第19項)、構成原子や構造も同じであれば、より好ましい(上記(20)、請求の範囲第20項)。
[投与方法]
本発明に係る化合物を治療剤として用いる場合、単独または薬学的に可能な医薬用の有機または無機の固体または液体の担体と複合して投与する。その組成は、化合物の溶解度、化学的特質、投与経路、投与計画等によって決定される。
薬剤としての本発明に係る化合物は、合目的的な任意の投与経路により投与することができる。具体的には、本発明に係る化合物は、動物の場合には腹腔内投与、皮下投与、経皮投与、直腸投与、静脈もしくは動脈への血管内投与、および注射による局所投与などの方法が、またヒトの場合は静脈内投与、動脈内投与、注射による局所投与、腹腔・胸腔への投与、経口投与、皮下投与、筋肉内投与、舌下投与、経皮投与、吸入または直腸投与により投与することができる。
[薬剤の形態]
本発明に係る化合物を薬剤として投与する場合は、投与方法、投与目的により、注射剤、懸濁剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、軟膏剤、クリーム剤、座剤、テープ剤等の形状で投与することがでさる。これらの製剤を製造するには溶剤、可溶化剤、等張化剤、保存剤、抗酸化剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤等を添加することができる。
溶剤としては、例えば水、生理食塩水等が、可溶化剤としては、例えばエタノール、ポリソルベート類、クレモフォア等が、賦形剤としては、例えば乳糖、ショ糖、デンプン、セルロース、結晶セルロース、デキストリン、マンニトール、マルトース、カオリン、リン酸水素カルシウム、軽質無水ケイ酸、炭酸カルシウム等が、結合剤としては、例えばデンプン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム等が、崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム等が、滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、硬化油等が、安定剤としては、例えば乳糖、アンニトール、マルトース、ポリソルベート類、マクロゴール類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等があげられる。又、必要に応じて、グリセリン、ジメチルアセトアミド、70%乳酸ナトリウム、界面活性剤、塩基性物質(例えば、水酸化ナトリウム、エチレンジアミン、エタノールアミン、炭酸ナトリウム、アルギニン、メグルミン、トリスアミノメタン)を添加する。本発明に係る化合物は、これらの成分を用いて、注射剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の剤型に製造することができる。
本発明に係る化合物を経口投与する場合には、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、硬シロップ剤、軟カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、リポソームまたは液剤等の剤形にして投与することができる。経口投与のための液体製剤、即ち乳剤、シロップ剤、懸滑剤、液剤等は、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば水または植物油等を含む。この製剤は不活性な希釈剤以外に補助剤、例えば湿潤剤、懸濁補助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤または保存剤等を含むこともできる。液体製剤にして、ゼラチンのような吸収されうる物質のカプセル中に含ませても良い。
注射剤として静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与等する場合には、注射用の粉末にして用時調製して使用してもよい。非経口剤投与の製剤、即ち注射剤等の製造に用いられる溶剤または懸濁化剤としては、例えば水、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、オレイン酸エチル、レシチン等が挙げられる。製剤の調製は常法によればよい。
[治療]
臨床投与量は、年令、病状、症状、同時投与の有無により適宜増減することが好ましい。1日量の本発明に係る化合物は1日に1回、または適当間隔において1日に2若しくは3回に分けて投与しても良いし、間欠投与しても良い。本発明に係る化合物の投与量は、動物実験の結果および種々の状況を勘案して、単回および反復投与したときに総投与量が一定量を超えないように定められる。具体的な投与量は、投与方法、患者または被処理動物の状況、たとえば年齢、体重、性別、感受性、食事(食餌)、投与時間、併用する薬剤、患者またはその病気の程度に応じて変化することは言うまでもなく、また一定の条件のもとにおける適量と投与回数は、上記指針をもととして専門医の適量決定試験によって決定されなければならない。
【図面の簡単な説明】
図1は、二本鎖のアルキルグリセロールがグリコシド結合されているものについての活性の鎖長に対する依存性を示すグラフである。
図2は、実施例1から6までの反応経路を示す図である。
図3は、実施例7から12までの反応経路を示す図である。
図4は、実施例13から17までの反応経路を示す図である。
図5は、実施例18から21までの反応経路を示す図である。
図6は、実施例22から25までの反応経路を示す図である。
図7は、実施例26から29までの反応経路を示す図である。
図8は、実施例30から34までの反応経路を示す図である。
図9は、実施例35から36までの反応経路を示す図である。
図10は、実施例37から41までの反応経路を示す図である。
図11は、実施例42から45までの反応経路を示す図である。
図12は、実施例46から51までの反応経路を示す図である。
図13は、実施例52から56までの反応経路を示す図である。
図14は、実施例57から60Bまでの反応経路を示す図である。
図15は、実施例60Cから63までの反応経路を示す図である。
図16は、実施例64から68までの反応経路を示す図である。
実施例
<化合物の合成>
[実施例1]
ナトリウム[メチル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
メチル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸[Chem.Ber.,99,611(1966)](200mg,0.58mmol)と三酸化イオウ−トリメチルアミン複合体(1600mg,11.5mmol)とを乾燥ジメチルホルムアミド(5.8mL)中、アルゴン気流下、80〜85℃で2時間撹拌した。反応混合物を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィー(209g,クロロホルム/メタノール/水,5:4:1)にて精製し、Dowex 50W-X8(Na型)レジンで処理した。更にゲルクロマトグラフィー(Sephadex G-25,400ml,水)にて精製し、表題の化合物(359mg,82%)を白色固体として得た。
1H−NMR(D2O)δ:3.37(s,3H,OCH3),2.88(dd,1H,J=4.0,11.7Hz,H−3eq),1.97(s,3H,NAc),1.77(t,1H,J=12.1Hz,H−3ax).
[実施例2]
ナトリウム[メチル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
メチル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸[Chem.Ber.,99,611(1966)](200mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(218mg,50%)を白色固体として得た。
1H−NMR(D2O)δ:3.33(s,3H,OCH3),2.57(dd,1H,J=5.1,13.2Hz,H−3eq),1.96(s,3H,NAc),1.90(t,1H,J=13.2Hz,H−3ax).
[実施例3]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ヘキシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ヘキシル-Sn-グリセロール[特開平1-125394号公報](19mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(15mg,46%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.02(dd,1H,J=4.9,12.6Hz,H−3eq),1.92(s,3H,NAc),1.83(t,1H,J=12.1Hz,H−3ax),1.39−1.26(m,12H,6CH2),0.90(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例4]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ヘキシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ヘキシル-Sn-グリセロール[特開平1-125394号公報](26mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(22mg,48%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.83(dd,1H,J=5.1,12.8Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.87(t,1H,J=12.3Hz,H−3ax),1.37−1.34(m,12H,6CH2),0.90(t,3H,J=6.8Hz,CH2CH3),0.90(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
[実施例5]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-デシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-デシル-Sn-グリセロール[特開平1-125394号公報](190mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(268mg,88%)を白色固体として得た。
1H−NMR(D2O)δ:2.94(dd,1H,J=5.0,13.0Hz,H−3eq),1.99(s,3H,NAc),1.96(t,1H,J=12.5Hz,H−3ax),1.44−1.21(m,28H,14CH2),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例6]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-デシル-Sn-グリセロール:
(3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-デシル-Sn-グリセロール[特開平1-125394号公報](197mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(240mg,76%)を白色固体として得た。
1H−NMR(D2O)δ:2.67(dd,1H,J=5.0,13.0Hz,H−3eq),2.01(s,3H,NAc),1.93(t,1H,J=12.2Hz,H−3ax),1.42−1.20(m,28H,14CH2),0.88(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例7]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-テトラデシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-テトラデシル-Sn-グリセロール[特開昭59-164798号公報](406mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(479mg,78%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.01(dd,1H,J=4.9,11.9Hz,H−3eq),1.93(s,3H,NAc),1.74(t,1H,J=12.1Hz,H−3ax),1.38−1.25(m,44H,22CH2),0.90(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例8]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-テトラデシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-βα-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-テトラデシル-Sn-グリセロール[特開昭59-164798号公報](87mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(120mg,91%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.83(dd,1H,J=5.5,12.8Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.85(t,1H,J=12.0Hz,H−3ax),1.45−1.20(m,44H,22CH2),0.90(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例9]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-オクタデシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-オクタデシル-Sn-グリセロール[特開平1-125394号公報](45mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(44mg,66%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.02(dd,1H,J=5.1,13.2Hz,H−3eq),1.92(s,3H,NAc),1.82(t,1H,J=12.5Hz,H−3ax),1.38−1.22(m,60H,30CH2),0.90(t,6H,J=6.9Hz,2CH2CH3).
[実施例10]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-2-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-1-O-オクタデシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1-O-オクタデシル-Sn-グリセロール[平1-125394号公報](132mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(125mg,53%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.07(dd,1H,J=5.1,12.1Hz,H−3eq),1.95(s,3H,NAc),1.68(t,1H,J=12.1Hz,H−3ax),1.36−1.22(m,30H,15CH2),0.90(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
[実施例11]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-2-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-1-O-オクタデシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1-O-オクタデシル-Sn-グリセロール[平1-125394号公報](66mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(31mg,49%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.81(dd,1H,J=4.4,12.1Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.88(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.38−1.17(m,30H,15CH2),0.90(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
[実施例12]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール[平1-125394号公報](502mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(447mg,54%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:2.96(br.dd,1H,H−3eq),1.97(s,3H,NAc),1.83(br.t,1H,H−3ax),1.40−1.21(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=6.4Hz,2CH2CH3).
[実施例13]
3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール[平1-125394号公報](44mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(25mg,40%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD−D2O,3:4:2)δ:2.75(br.dd,1H,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.89(br.t,1H,H−3ax),1.40−1.18(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例14]
3-S-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-テトラデシル-Sn-チオグリセロール:
3-S-[ナトリウム(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-テトラデシル-Sn-チオグリセロール[特開昭64-52794号公報](41mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(47mg,77%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.17(dd,1H,J=5.1,12.1Hz,H−3eq),1.92(s,3H,NAc),1.77(t,1H,J=11.7Hz,H−3ax),1.41−1.23(m,44H,22CH2),0.90(t,6H,J=7.1Hz,2CH2CH3).
[実施例15]3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール:
A 3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-Sn-グリセロール[Agric.Bio.Chem.,46,255(1982)](300mg,1.65mmol)と1-ブロモエイコサン(2.38g,6.58mmol)と粉末状にした水酸化ナトリウム(293mg,7.33mmol)とをベンゼン(10ml)中、水を除去しながら2日間加熱還流した。反応液をエーテルで希釈し水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100g、ヘキサン:トルエン=3:2)により精製し、表題の化合物(929mg,76%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.34−7.26(m,5H,C65),4.55(s,2H,CH2Ph),1.25(m,68H,34CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
B 1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール(1.47g,1.98mmol)と10%パラジウム炭素(200mg)を酢酸エチル(30ml)中、水素気流下、室温で18時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮して表題の化合物(934mg,72%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,68H,34CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
C 3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール:
1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール(497mg,0.76mmol)とメチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](422mg,0.83mmol)とシアン化第二水銀(336mg,1.33mmol)と臭化水銀(478mg,1.33mmol)と乾燥したモレキュラーシーブ4A(1.0g)との乾燥クロロホルム(5.0ml)混合物を窒素気流下、室温で終夜撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮後、中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(125g、トルエン:酢酸エチル=3:2)により精製し、表題の化合物(390mg,46%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H,OCH3),2.60(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq.),2.14,2.13,2.06,2.04,1.88(5s,15H,5Ac),1.98(t,1H,J=12.8Hz,H−3ax.),1.25(m,68H,34CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例16]3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール(455mg,0.40mmol)とナトリウムメトキシド(780μl,4.0mmol)とをTHF:メタノール(1:1)混合溶媒(13ml)中、終夜撹拌した。反応液に3N-水酸化ナトリウム(360μ1)を追加し、60℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣をエタノール、水に溶解し、ギ酸でpH 2に調整した。析出物を濾取し、水、メタノール、エーテルで順次洗浄後、真空乾燥して表題の化合物(365mg,96%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1)δ:2.79(dd,1H,J=3.9,12.3Hz,H−3eq.),2.03(s,3H,NAc),1.69(t,1H,J=11.5Hz,H−3ax.),1.43−1.20(m,68H,34CH2),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例17]3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-エイコシル-Sn-グリセロール(241mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(236mg,67%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.02(dd,1H,J=4.4,12.4Hz,H−3eq.),1.92(s,3H,NAc),1.80(t,1H,J=11.0Hz,H−3ax.),1.44−1.13(m,68H,34CH2),0.909(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例18]3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール:
A 3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-Sn-グリセロール[Agric.Bio.Chem.,46,255(1982)]と1-ブロモテトラコサン[J.Am.Chem.Soc.,115,3840(1993)]とを実施例15−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(1.47g,90%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.34−7.26(m,5H,C65),4.55(s,2H,CH2Ph),1.25(m,84H,42CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
B 1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール(1.47g)をトルエン−酢酸エチル1:1の溶媒(30ml)を用いて実施例15−Bに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(0.80g,66%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,84H,42CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
C 3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール:
1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール(497mg,0.76mmol)とメチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](422mg,0.83mmol)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(224mg,14%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H,OCH3),2.60(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq),2.14,2.13,2.04,2.03,1.88(5s,15H,5Ac),1.98(t,1H,J=12.8Hz,H−3ax),1.25(m,84H,42CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例19]3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール(240mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(160mg,79%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1)δ:2.81(dd,1H,J=3.7,12.1Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.66(t,1H,J=11.3Hz,H−3ax),1.38−1.16(m,84H,42CH2),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例20]3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-テトラコシル-Sn-グリセロール(80mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(21mg,19%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:2.96(br.dd,1H,H−3eq),2.01(s,3H,NAc),1.81(br.t,1H,H−3ax),1.36−1.10(m,84H,42CH2),0.89(t,6H,J=6.4Hz,2CH2CH3).
[実施例21]3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール:
A 3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-Sn-グリセロール[Agric.Bio.Chem.,40,391(1976)](242mg)と1-ブロモヘキサコサン[Agric.Bio.Chem.,46,255(1982)](1.30g)とを実施例15−Aに記載の一般法に依って反応させた。得られた化合物は精製することなく、次に、実施例15−Bに記載の一般法に依って脱ベンジル化を行い表題の化合物(615mg,57%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,92H,46CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
B 3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール:
1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール(610mg,O.74mmol)とメチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](454mg,0.89mmol)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(76mg,8%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H,OCH3),2.60(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq),2.14,2.13,2.04,2.02,1.88(5s,15H,5Ac),1.97(t,1H,J=12.8Hz,H−3ax),1.25(m,92H,46CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例22]3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール(76mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(51mg,78%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:2.76(dd,1H,J=4.4,12.8Hz,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.75(t,1H,J=11.7Hz,H−3ax),1.42−1.14(m,92H,46CH2),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例23]3-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ヘキサコシル-Sn-グリセロール(47mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(29mg,45%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,60℃)δ:2.96(br.dd,1H,H−3eq),1.96(s,3H,NAc),1.79(br.t,1H,H−3ax),1.42−1.14(m,92H,46CH2),0.88(br.t,6H,J=6.2Hz,2CH2CH3).
[実施例24]3β-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-5-コレステン:
3β-[(5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-5-コレステン[特開昭61-243096](387mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(232mg,37%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1)δ:2.92(dd,1H,J=4.5,11.5Hz,H−3eq),1.96(s,3H,NAc),0.99(s,3H,CH3-19chole),0.68(s,3H,CH3-18chole).
[実施例25]ナトリウム[オレイル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
A ナトリウム(オレイル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
メチル(オレイル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート[特開昭63-264493](115mg,0.154mmol)をメタノール(1.5ml)に溶解し、3N−苛性ソーダ(0.30ml)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧乾固し、残渣をゲルクロマトグラフィー(Sephadex LH-20,180ml,メタノール)にて精製し、表題の化合物(78mg,87%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:5.34(m,2H,CH=CH),2.81(dd,1H,J=4.0,12.1Hz,H−3eq),2.00(s,3H,NAc),1.59(t,1H,J=11.7Hz,H−3ax),1.42−1.23(m,20H,10CH2),0.90(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
B ナトリウム[オレイル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
ナトリウム(オレイル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート(62mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(86mg,82%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.03(dd,1H,J=3.7,12.3Hz,H−3eq),2.19(m,4H,CH2CH=CHCH2),1.92(s,3H,NAc),1.73(t,1H,J=12.1Hz,H−3ax),1.42−1.22(m,20H,10CH2),0.90(t,3H,J=6.8Hz,CH2CH3).
[実施例26]ナトリウム[オクタデシル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
A メチル(オクタデシル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
メチル(オレイル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート[特開昭63-264493](111mg,0.149mmol)をエタノール(1.5ml)に溶解し、10%パラジウム−炭素(16mg)を加え、水素ガス雰囲気下室温で18時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、表題の化合物(107mg,96%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H,COOCH3),2.58(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq),2.15,2.14,2.04,2.03,1.88(5s,15H,5Ac),1.95(t,1H,J=12.6Hz,H−3ax),1.38−1.19(m,30H,15CH2),0.88(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
B ナトリウム(オクタデシル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
メチル(オクタデシル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート(107mg)を実施例25−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(70mg,83%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:2.81(dd,1H,J=3.8,12.3Hz,H−3eq),2.00(s,3H,NAc),1.59(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.38−1.22(m,30H,15CH2),0.90(t,3H,J=6.8Hz,CH2CH3).
C ナトリウム[オクタデシル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
ナトリウム(オクタデシル 5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート(72mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(109mg,92%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.02(dd,1H,J=3.7,11.4Hz,H−3eq),1.92(s,3H,NAc),1.73(t,1H,J=11.7Hz,H−3ax),1.40−1.31(m,30H,15CH2),0.90(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
[実施例27]メチル[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
A 2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパノール:
1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン(1.0g,8.32mmol)と水素化ナトリウム(732mg,18.3mmol)とを乾燥ジメチルホルムアミド(30ml)中、室温で15分間撹拌した。続いて氷冷し、臭化ドコサン(7.1g,18.3mmol)とベンゼン(10ml)とを加え室温で16時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルムに懸濁後、2N-塩酸で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(130g,トルエン/酢酸エチル,19:1)により精製し、表題の化合物(2.32g,38%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.56(d,2H,J=5.9Hz,CH2OH),1.26(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3),0.85(s,3H,CCH3).
B メチル[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパノール(1.20g,1.63mmol)とメチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](913mg,1.79mmol)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(786mg,40%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.78(s,3H,COOCH3),2.57(dd,1H,J=4.4,12.8Hz,H−3eq.),2.13,2.12,2.04,2.02,1.88(5s,15H,5Ac),1.95(t,1H,J=12.5Hz,H−3ax.),1.25(m,76H,38CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例28]2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート(786mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(599mg,90%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:2.79(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.75(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.36−1.22(m,76H,38CH2),0.92(s,3H,CCH3),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例29]ナトリウム[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(94mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(63mg,47%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,60℃)δ:2.93(br.dd,1H,H−3eq),1.96(s,3H,NAc),1.80(br.t,1H,H−3ax),1.43−1.16(m,76H,38CH2),0.92(s,3H,CCH3),0.89(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例30]メチル[2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
A 2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパノール:
1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン(0.50g,4.16mmol)と臭化エイコサン(3.30g,9.15mmol)とを実施例27−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(1.43g,51%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.57(d,2H,J=5.9Hz,CH2OH),1.26(m,68H,34CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3),0.85(s,3H,CCH3).
B メチル[2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパノール(267mg,0.392mmol)とメチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](200mg,0.392mmol)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(175mg,39%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.78(s,3H,COOCH3),2.58(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq.),2.13,2.13,2.04,2.02,1.89(5s,15H,5Ac),1.95(dd,1H,J=12.5,12.8Hz,H−3ax.),1.25(m,68H,34CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例31]2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル[2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート(174mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(127mg,87%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1)δ:2.75(dd,1H,J=4.6,12.6Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.75(t,1H,J=11.7Hz,H−3ax),1.43−1.19(m,68H,34CH2),0.92(s,3H,CCH3),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例32]ナトリウム[2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン(103mg)酸を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(96mg,64%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,60℃)δ:2.96(br.dd,1H,H−3eq),1.98(s,3H,NAc),1.78(t,1H,J=12.6Hz,H−3ax),1.37−1.17(m,68H,34CH2),0.94(s,3H,CCH3),0.90(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例33]メチル(3,5-ジドコシルオキシフェニル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
A 3,5-ジドコシルオキシフェノール:
フロログルシノール(2.0g,15.9mmol)と水素化ナトリウム(1.59g,39.7mmol)とを乾燥ジメチルホルムアミド(30ml)中、室温で15分間撹拌した後、臭化ドコサン(13.0mg,33.3mmol)とベンゼン(30ml)を加え、40℃で2日間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、2N-塩酸で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(90g,ヘキサン/酢酸エチル,6:1)により精製し、表題の化合物(2.40g,20%)を淡黄色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:6.06(d,1H,J=2.2Hz,H-4phenyl),5.99(2d,2H,J=2.2Hz,H-2,6phenyl),3.89(t,4H,J=6.8Hz,2OCH2),1.39−1.17(m,72H,36CH2),0.88(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
B メチル(3,5-ジドコシルオキシフェニル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
3,5-ジドコシルオキシフェノール(1.20g,1.61mmol)と水素化ナトリウム(77.5g,1.94mmol)とをジメチルホルムアミド:ベンゼン(1:1,40ml)中、室温で20分間撹拌した。次いでメチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](823mg,1.61mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、2N-塩酸で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(90g,トルエン/酢酸エチル,2:3)により精製し、表題の化合物(386mg,20%)を淡黄色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:6.28(2d,2H,J=1.8Hz,H-2,6phenyl),6.22(d,1H,J=1.8Hz,H-4phenyl),3.78(s,3H,COOCH3),2.58(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq.),2.14,2.10,2.03,2.01,1.90(5s,15H,5Ac),1.26(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例34]3,5-ジドコシルオキシフェニル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル(3,5-ジドコシルオキシフェニル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート(385mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(163mg,50%)を淡黄色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:6.42(2d,2H,J=2.2Hz,H-2,6phenyl),6.20(d,1H,J=2.2Hz,H-4phenyl),2.86(dd,1H,J=4.2,12.6Hz,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.95(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.40−1.23(m,72H,36CH2),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例35]ナトリウム[3,5-ジドコシルオキシフェニル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
3,5-ジドコシルオキシフェニル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(16mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(11mg,47%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:6.42(br.s,2H,H-2,6phenyl),6.17(br.s,1H,H-4phenyl),2.93(br.dd,1H,H−3eq),2.00(s,3H,NAc),1.38−1.18(m,72H,36CH2),0.90(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例36]3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール:
A 3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-Sn-グリセロール[Agric.Bio.Chem.,40,391(1976)](0.67g,3.68mmol)、ベヘン酸(3.76g,11.04mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.28g,11.04mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.13g,1.06,mmol)をピリジン(37ml)中、室温で22時間撹拌した。反応液を濾過し濾液を減圧乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(90g,ヘキサン/酢酸エチル,9:1)にて精製し、表題の化合物(1.55g,51%)を淡黄色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.30(m,5H,C65),5.24(m,1H,H−2),4.56(d,1H,J=12.1Hz,C65CH),4.52(d,1H,J=12.1Hz,C65CH),1.25(m,72H,36CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
B 1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール:
3-O-ベンジル-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール(1.25g)を実施例15−Bに記載の一般法に依って反応させ表題の化合物(0.98g,88%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:5.08(m,1H,H−2),4.32(dd,1H,J=4.6,11.9Hz,H−3),4.24(dd,1H,J=5.7,11.9Hz,H−3′),3.73(m,2H,CH2-1),1.25(m,72H,36CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
C 3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-レブリノイル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール:
メチル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](3.23g,10.0mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.61g,0.50mmol)、レブリン酸(12.3ml,120mmol)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(24.76g,120mmol)をピリジン(30ml)中室温で2日間撹拌した。反応液をセライト濾過し濾液を減圧乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(170g,クロロホルム/メタノール,24:1)にて精製し、表題のペンタレブリノイル体(4.62g,65%)を得た。次いでペンタレブリノイル体(2.50g,3.07mmol)を塩化アセチル(30ml)に溶解し、0℃にて塩酸ガスを飽和させ、2℃に5日間放置した。反応液を減圧乾固し表題のクロル体(2.15g,95%)を得た。次にクロル体(1.22g,1.66mmol)と1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール(0.89g,1.21mmol)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(64mg,4%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:5.06(dt,1H,J=4.6,11.7Hz,H−4),3.81(s,3H,COOCH3),2.19(6H),2.18,2.17(3s,12H,3CH3CO),1.89(s,3H,NAc),1.85(t,1H,J=12.5Hz,H−3ax),1.25(m,72H,36CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例37]3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール:
3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-レブリノイル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール(52mg,0.036mmol)と無水ヨウ化リチウム(49mg,0.366mmol)とを無水ピリジン(1.8ml)中80℃で6時間撹拌した。反応液を直接ゲルクロマトグラフィー(セファデックスLH-20,100ml,クロロホルム/メタノール,1:1)にて精製し、表題のリチウム塩(34.6mg,67%)を白色固体として得た。次いでリチウム塩(34.6mg,0.0242mmol)をメタノール(0.5ml)およびクロロホルム(0.5ml)に溶解し、ヒドラジン酢酸塩(48mg,0.524mmol)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液を0.1N−塩酸でpH4とした後、ゲルクロマトグラフィー(セファデックスLH-20,75ml,クロロホルム/メタノール,1:1)で精製し、表題の化合物(23mg,92%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,40℃)δ:2.76(dd,1H,J=4.2,12.6Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.74(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.28(m,72H,36CH2),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例38]3-O-[ナトリウム{5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール:
3-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコサノイル-Sn-グリセロール(12mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(9mg,53%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:2.94(br.dd,1H,H−3eq),1.95(s,3H,NAc),1.71(t,1H,J=11.0Hz,H−3ax),1.26(m,72H,36CH2),0.87(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例39]3-O-[メチル(4,5,7,8,9-ペンタ-O-アセチル-3-デオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール[特開平1-125394](467mg)とメチル4,5,7,8,9-ペンタ-O-アセチル-2-クロロ-2,3-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Pharm.Bull.,39,3140(1991)](281mg)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(313mg,48%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.80(s,3H,OCH3,2.68(dd,1H,J=4.0,12.8Hz,H−3eq),2.15,2.09,2.04,2.00,2.00(5s,15H,5Ac),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例40]3-O-[(3-デオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[メチル(4,5,7,8,9-ペンタ-O-アセチル-3-デオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(313mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(186mg,75%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:2.68(dd,1H,J=4.6,12.6Hz,H−3eq),1.73(t,1H,J=12.1Hz,H−3ax),1.29(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例41]3-O-[ナトリウム{3-デオキシ-4,5,7,8,9-ペンタ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[(3-デオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(97mg)を実施例1に記載の一般法によって反応させ、表題の化合物(15mg,10%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:2.89(br.dd,1H,H−3eq),1.81(br.t,1H,H−3ax),1.26(m,76H,38CH2),0.86(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例42]1-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
A L-1-O-ベンジル-2,3-ジ-O-イソプロピリデン-Sn-グリセロール:
L-2,3-ジ−O−イソプロピリデン-Sn-グリセロール(5.00g,37.8mmol)と60%水素化ナトリウム(3.03g,75.8mmol)とを乾燥ジメチルホルムアミド(110ml)中、室温で10分撹拌した後、臭化ベンジル(6.7ml,56.7mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液をエーテルで希釈し水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残留物を減圧蒸留(110℃/3torr)しベンジル化体(6.65g;80%)を得た。ついでこのもの(6.65g,29.9mmol)を塩化メチレン(30ml)、メタノール(9ml)、水(3ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(3mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を苛性ソーダで中和後、減圧濃縮し、残留物を減圧蒸留により精製して表題の化合物(4.71g,86%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.32(m,5H,C65),4.56(s,2H,CH2Ph).
B L−1−O−ベンジル-2,3-ジ−O−ドコシル-Sn-グリセロール:
L-1-O-ベンジル-Sn-グリセロール(1.90g)と1-ブロモドコサン(9.70g)とを実施例15−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(7.0g,85%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:7.30(m,5H,C65),4.55(s,2H,CH2Ph),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
C L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
L-1-O-ベンジル-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(1.40g)を実施例15−Bに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(0.99g,79%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
D 3-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(990mg)とメチル-5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](850mg)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(662mg,40%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H,OCH3),2.60(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq.),2.15,2.09,2.04,2.00,2.00(5s,15H,5Ac),1.96(t,1H,J=12.8Hz,H−3ax.),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例43]1-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
1-O-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(632mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(500mg,92%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,40℃)δ:2.77(dd,1H,J=4.6,13.4Hz,H−3eq.),2.02(s,3H,NAc),1.74(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax.),1.28(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例44]1-O-[ナトリウム{5-アセタミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
1-O-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-L-2,3-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(200mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(237mg,83%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,40℃)δ:2.93(br.dd,1H,H−3eq),1.96(s,3H,NAc),1.77(br.t,1H,H−3ax),1.28(m,76H,38CH2),0.87(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例45]メチル[2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロピル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
A 2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロパノール:
1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)エタン(1.0g)とオレイルクロリド(5.25g)とを実施例15−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(2.91g,57%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:5.36(m,4H,2CH=CH),3.56(d,2H,J=5.9Hz,CH2OH),1.27(m,40H,20CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3),0.85(s,3H,CCH3).
B メチル[2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロピル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロパノール(400mg)とメチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](328mg)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(564mg,80%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:5.35(m,4H,2CH=CH),3.78(s,3H,COOCH3),2.58(dd,1H,J=5.0,12.8Hz,H−3eq.),2.13,2.12,2.04,2.02,1.88(5s,15H,5Ac),1.27(m,40H,20CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=6.9Hz,2CH2CH3).
[実施例46]2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロピル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル[2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロピル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート(250mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(190mg,89%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1)δ:5.35(m,4H,2CH=CH),2.76(dd,1H,J=4.2,13.4Hz,H−3eq),2.05(s,3H,NAc),1.70(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.30(m,40H,20CH2),0.92(s,3H,CCH3),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例47]ナトリウム[2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロピル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
2,2-ビス(オレイルオキシメチル)プロピル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(913mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(63mg,47%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:5.37(m,4H,2CH=CH),2.95(dd,1H,J=5.3,12.6Hz,H−3eq),1.97(s,3H,NAc),1.74(t,1H,J=12.8Hz,H−3ax),1.28(m,40H,20CH2),0.94(s,3H,CCH3),0.89(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例48]メチル[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
A 2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブタノール:
1,1,1-トリス(ヒドロキシメチル)プロパン(1.0g)と1-ブロモドコサン(7.3g)とを実施例15−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(3.12g,56%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.59(d,2H,J=5.9Hz,CH2OH),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.7Hz,2CH2CH3),0.84(t,3H,J=7.5Hz,CCH2CH3).
B メチル[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート:
2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブタノール(2.26g)とメチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Chem.Ber.,99,611(1966)](1.02g)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(539mg,22%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.78(s,3H,COOCH3),2.58(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq.),2.13,2.12,2.04,2.02,1.88(5s,15H,5Ac),1.95(t,1H,J=12.5Hz,H−3ax.),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3),0.84(t,3H,J=7.5Hz,CCH2CH3).
[実施例49]2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド]オネート(520mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(393mg,90%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:2.72(dd,1H,J=5.1,12.1Hz,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.80(t,1H,J=11.9Hz,H−3ax),1.28(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3),0.86(t,3H,J=7.7Hz,CCH2CH3).
[実施例50]ナトリウム[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)ブチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(388mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(332mg,61%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,60℃)δ:2.95(br.dd,1H,H−3eq),1.96(s,3H,NAc),1.78(br.t,1H,H−3ax),1.27(m,76H,38CH2),0.87(t,9H,J=7.0Hz,3CH2CH3).
[実施例51]3-O-[メチル{5-N-(O-アセチルグリコリル)-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
[1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(400mg)とメチル5-N-(O-アセチルグリコリル)-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-クロロ-2,3,5-トリデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[Carbohydr.Res.,174,73(1988)](300mg)とを実施例15−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(66mg,10%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.60,4.29(2d,2H,J=5.0Hz,NHCOCH2),3.81(s,3H,OCH3),2.62(dd,1H,J=4.8,12.8Hz,H−3eq),2.20,2.15,2.13,2.04,2.01(5s,15H,5OAc),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例52]3-O-[(5-N-グリコリル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[メチル{5-N-(O-アセチルグリコリル)-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(60mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(43mg,88%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:2.78(dd,1H,J=4.0,12.0Hz,H−3eq),1.79(t,1H,J=12.0Hz,H−3ax),1.28(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例53]3-O-[ナトリウム{5-N-(O-ナトリウムオキシスルフォニルグリコリル)-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
3-O-[{5-N-グリコリル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸}-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(41mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(16mg,26%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,60℃)δ:2.99(br.dd,1H,H−3eq),1.92(br.t,1H,H−3ax),1.30(m,76H,38CH2),0.90(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例54]3-S-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-チオグリセロール:
A 3-ブロモ-3-デオキシ-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール:
1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(200mg,0.28mmol)、N-ブロモコハク酸イミド(90mg,0.51mmol)およびトリフェニルホスフィン(170mg,0.65mmol)をトルエン(12mL)中、室温で3日間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20g、ヘキサン/トルエン,3:2)により精製し、表題の化合物(168mg,77%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
B 3-S-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-チオグリセロール:
メチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-2-S-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソネート[J.Carbohydr.Chem.,5,11(1986)](114mg,0.21mmol)とナトリウムメトキシド(11mg,0.20mmol)とを乾燥メタノール(0.5ml)中、−10℃で1時間撹拌後、反応液を0℃で減圧乾固した。残渣に3-ブロモ-3-デオキシ-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-グリセロール(160mg,0.21mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド(1.0ml)およびトルエン(1.0ml)溶液を加え、室温で2日間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(27g、トルエン-アセトン,5:1)により精製し、表題の化合物(85mg,34%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.79(s,3H,COOCH3),2.91(dd,1H,J=4.8,13.0Hz,H−3eq.),2.72(m,2H,SCH2),2.15,2.13,2.04,2.03,1.88(5s,15H,5Ac),2.00(t,1H,J=12.8Hz,H−3ax.),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=7.1Hz,2CH2CH3).
[実施例55]3-S-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-チオグリセロール:
3-S-[メチル(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル)オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-チオグリセロール(154mg)を実施例16に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(115mg,86%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1,60℃)δ:2.94(dd,1H,J=4.6,12.8Hz,H−3eq),2.84(m,2H,SCH2),2.02(s,3H,NAc),1.84(t,1H,J=11.6Hz,H−3ax),1.29(m,76H,38CH2),0.89(t,6H,J=6.9Hz,2CH2CH3).
[実施例56]3-S-[ナトリウム{5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシル}オネート]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-チオグリセロール:
3-S-[(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-ノニュロピラノソン酸)-2-イル]-1,2-ジ-O-ドコシル-Sn-チオグリセロール(422mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(29mg,45%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,50℃)δ:3.06(br.dd,1H,H−3eq),2.90(m,2H,SCH2),1.90(s,3H,NAc),1.30(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例57]1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
A 2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル メタンスルホネート:
2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパノール(7.37g;10mmol)塩化メタンスルホニル(1.3ml;16.8mmol)、ピリジン(150ml)の混合物を70℃で1時間撹拌後、反応液を水に加えた。析出物を濾取し、水、アセトンで洗浄後乾燥して、表題の化合物(6.66g;82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.13(s,2H,CH2OMs),2.98(s,3H,CH3SO2),1.26(m,76H,38CH2),1.00(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
B 1-アジド-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル メタンスルホネート(22.7g;27.8mmol)アジ化ナトリウム(0.27g;83.5mmol)、ジメチルホルムアミド(150ml)の混合物を110℃で20時間撹拌後、反応液を水に加えた。析出物を濾取し、水、アセトンで洗浄後乾燥して、表題の化合物(20.8g;98%)を得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,76H,38CH2),0.89(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
C 1-アミノ-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-アジド-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(12.8g;16.8mmol)水酸化パラジウム−炭素(6.0g)、テトラヒドロフラン(100ml)の混合物を水素ガス雰囲気下、50℃で3時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60g、クロロホルム/メタノール,10:1)により精製し、表題の化合物(8g,65%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.65(s,2H,CH2),1.25(m,76H,38CH2),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3),0.87(s,3H,CCH3).
D メチル 5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸[Chem.Ber.,99,611(1966)](150mg;0.464mmol)、無水酢酸(2.3ml)、ピリジン(2.3ml)の混合物を室温で7時間撹拌後、反応液を減圧乾固した。残渣をクロロホルムに溶解し、アンバーリスト-15(H型)で処理し、表題の化合物(218mg,96%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.33(s,3H,OCH3),2.56(dd,1H,J=4.8,13.2Hz,H−3eq.),2.16,2.11,2.06,2.04,1.91(5s,15H,5Ac).
E 1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
メチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(260mg;0.53mmol)、1-アミノ-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(390mg;0.53mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(165mg;0.80mmol)、1-ヒドロキシベンズトリアゾール(95mg;0.70mmol)、クロロホルム(11ml)の混合物を室温で17時間撹拌後、反応液をセライト濾過し溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(60g、クロロホルム-アセトン,17:3)により精製し、表題の化合物(620mg,97%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.18(s,3H,OCH3),2.51(dd,1H,J=4.8,13.2Hz,H−3eq),2.14,2.08,2.03,2.01,1.90(5s,15H,5Ac),1.77(t,1H,J=11.7Hz,H−3ax),1.25(m,76H,38CH2),0.91(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=6.6Hz,2CH2CH3).
[実施例58]1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(620mg;0.51mmol)、ナトリウムメトキシド(28mg;0.52mmol)、メタノール(5ml)、テトラヒドロフラン(5ml)の混合物を室温で7時間撹拌後、反応液をアンバーリスト−15(H型)で中和し、減圧乾固した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50g、クロロホルム/メタノール,10:1)により精製し、表題の化合物(480mg,90%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1)δ:3.24(s,3H,OCH3),2.40(dd,1H,J=4.9,13.0Hz,H−3eq),2.05(s,3H,NAc),1.27(m,76H,38CH2),0.91(s,3H,CCH3),0.89(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例59]1-[N-{5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル}アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(831mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(810mg,70%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,40℃)δ:2.66(br.dd,1H,J=4.4,12.5Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.79(br.t,1H,H−3ax),1.31(m,76H,38CH2),0.91(s,3H,CCH3),0.91(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3).
[実施例60]1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン:
A 2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル メタンスルホネート:
2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパノール(1.19g)を実施例57−Aに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(1.08g,82%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:4.13(s,2H,CH2OMs),2.98(s,3H,CH3SO2),1.25(m,68H,34CH2),1.00(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
B 1-アジド-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン:
2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロピル メタンスルホネート(1.05g)を実施例57−Bに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(0.94g,96%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:1.25(m,68H,34CH2),0.94(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
C 1-アミノ-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン:
1-アジド-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン(360mg)を実施例57−Cに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(206mg,59%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.74(s,2H,CH2),1.25(m,68H,34CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
D 1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン:
メチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(179mg)と1-アミノ-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン(206mg)とを実施例57−Eに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(327mg,94%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.18(s,3H,OCH3),2.51(dd,1H,J=5.0,13.0Hz,H−3eq),2.14,2.09,2.04,2.01,1.91(5s,15H,5Ac),1.77(dd,1H,J=11.7,12.8Hz,H−3ax),1.25(m,68H,34CH2),0.91(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例61]1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン(216mg)を実施例58に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(202mg,74%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,10:1)δ:3.22(s,3H,OCH3),2.36(dd,1H,J=4.8,13.2Hz,H−3eq),2.04(s,3H,NAc),1.26(m,68H,34CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.1Hz,2CH2CH3).
[実施例62]1-[N-{5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル}アミノ]-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(エイコシルオキシメチル)プロパン(422mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(49mg,36%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,40℃)δ:2.66(br.dd,1H,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.78(br.t,1H,J=12.3Hz,H−3ax),1.30(m,68H,34CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.90(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例63]1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-エチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
A メチル(エチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
N-アセチルノイラミン酸(1.00g;3.23mmol)、ダウエックス-50(H型)(15g)、乾燥エタノール(100ml)の混合物を18時間還流した。反応混合物をカラムに詰め、2N-塩酸−メタノール(100ml)で溶出し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣と無水酢酸(20ml)、ピリジン(20ml)の混合物を室温で17時間撹拌後、反応液を減圧乾固した。残渣をクロロホルムに溶解し、0.1N-塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた残渣とナトリウムメトキシド(31mg;0.575mmol)、メタノール(23ml)の混合物を室温で17時間撹拌後、ダウエックス-50(H型)で中和し溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40g、クロロホルム/メタノール,4:1)により精製し、表題の化合物(142mg,12%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(CD3OD)δ:3.78(s,3H,OCH3),2.36(dd,1H,J=4.9,13.0Hz,H−3eq.),2.00(s,3H,NAc),1.62(dd,1H,J=11.4,12.8Hz,H−3ax.),1.16(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
B メチル(エチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート:
メチル(エチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート(142mg)実施例57−Dに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(209mg,99%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.80(s,3H,COOCH3),2.45(dd,1H,J=5.1,12.8Hz,H−3eq.),2.15,2.08,2.03,2.02,1.89(5s,15H,5Ac),1.87(dd,1H,J=11.4,12.8Hz,H−3ax.),1.22(t,3H,J=7.1Hz,CH2CH3).
C エチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル(エチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート(203mg,0.39mmol)、無水ヨウ化リチウム(523mg,3.9mmol)、ピリジン(8.0ml)の混合物を90℃で14時間撹拌した。反応液をゲル濾過(LH-20,150ml,メタノール)、ついでシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20g,クロロホルム/メタノール,7:3)にて精製し、表題の化合物(92mg,47%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.52(m,2H,CH2CH3),2.56(dd,1H,J=4.5,12.2Hz,H−3eq.),2.15,2.11,2.06,2.04,1.91(5s,15H,5Ac),1.92(t,1H,J=11.8Hz,H−3ax.),1.24(t,3H,J=7.0Hz,CH2CH3).
D 1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-エチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
エチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(92mg)と1-アミノ-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(268mg)とを実施例57−Eに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(191mg,86%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:2.52(dd,1H,J=4.8,13.2Hz,H−3eq),2.14,2.08,2.03,2.01,1.91(5s,15H,5Ac),1.76(t,1H,J=12.4Hz,H−3ax),1.25(m,76H,38CH2),1.19(t,3H,J=7.0Hz,OCH2CH3),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例64]1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-エチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-エチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(185mg)を実施例58に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(114mg,71%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,10:1)δ:2.38(dd,1H,J=4.8,13.2Hz,H−3eq),2.04(s,3H,NAc),1.26(m,76H,38CH2),1.17(t,3H,J=7.0Hz,OCH2CH3),0.89(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.3Hz,2CH2CH3).
[実施例65]1-[N-{5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-エチル-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル}アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-エチル-D-グリセロ-β-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(422mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(140mg,93%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,40℃)δ:2.67(br.dd,1H,H−3eq),2.02(s,3H,NAc),1.77(br.t,1H,H−3ax),1.30(m,76H,38CH2),1.25(t,3H,J=7.0Hz,OCH2CH3),0.91(t,6H,J=6.8Hz,2CH2CH3),0.90(s,3H,CCH3).
[実施例66]1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
A メチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸:
メチル5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸[Chem.Ber.,99,611(1966)](150mg)を実施例57−Dに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(220mg,96%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,1:1)δ:3.20(s,3H,OCH3),2.42(dd,1H,J=4.4,12.5Hz,H−3eq.),1.96,1.95,1.87,1.83,1.70(5s,15H,5Ac),1.56(t,1H,J=12.5Hz,H3ax.).
B 1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
メチル5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシドン酸(191mg)と1-アミノ-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(396mg)とを実施例57−Eに記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(345mg,73%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ:3.36(s,3H,OCH3),2.13,2.08,2.03,2.01,1.89(5s,15H,5Ac),1.98(t,1H,J=11.7Hz,H3ax.)1.25(m,76H,38CH2),0.90(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例67]1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(340mg)を実施例58に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(216mg,74%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3−CD3OD,10:1)δ:3.36(s,3H,OCH3),2.55(dd,1H,J=4.8,13.2Hz,H−3eq),2.03(s,3H,NAc),1.82(dd,1H,J=11.2,13.0Hz,H3ax.),1.26(m,76H,38CH2),0.91(s,3H,CCH3),0.88(t,6H,J=7.0Hz,2CH2CH3).
[実施例68]1-[N-{5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル}アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン:
1-[N-(5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-2-O-メチル-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノソニル)アミノ]-2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロパン(117mg)を実施例1に記載の一般法に依って反応させ、表題の化合物(98mg,60%)を白色固体として得た。
1H−NMR(CD3OD−D2O,1:1,40℃)δ:2.55(br.dd,1H,J=5.1,13.6Hz,H−3eq),1.99(s,3H,NAc),1.30(m,76H,38CH2),0.90(br.t,9H,J=6.6Hz,CCH3 and 2CH2CH3).
[HIV−1の増殖抑制作用と細胞毒性の評価]
各種濃度の検体、25μlを24ウエルのマイクロプレートに入れ、直ちに1mlのヒトT細胞(H9細胞、1.2×105/ml)を加える。蓋をして、37℃、1時間インキュベーションする。次いで、25μlのAIDSウイルス(HIV-1,IIIb,100TCID50)を添加し、よく混合する。再度、蓋をして、3日間、37℃、CO2下で培養する。4日目に、各ウエルの培養液、200μlを新しいマイクロプレートに移し、それに500μlの培地を加えて、更に2日間培養する。
6日目に培養上清、90μlをとって、その中に含まれるHIV−1の成分であるp24の量を抗p24抗体を用いるELISA法で、同ウイルスの増殖を測定する。一方、残りの培養細胞懸濁液、100μlを試料として、生存細胞数をMTT法で測定する。得られた測定値をそれぞれのネガテイブコントロール値(検体の溶解に用いられた溶媒を検体として測定)に対する比(%)で表した値を、抗HIV活性、細胞毒性とした。次いで、抗HIV活性および細胞毒性を一義的に表すために、それぞれの50%値における検体の濃度をグラフ上から求めて、それぞれIC50、CC50として示した。
<抗HIV活性についての結果>
下表にIC50(μM)が100μM以下の化合物をその構造的特性と共に示す。なお、官能基の炭素数は、脂質側鎖のエーテル結合の先のアルキル基の炭素数、特に脂質がアルキルグリセロールであった場合には、当該アルキルグリセロールのアルキル基の炭素数を表わす。
Figure 0004099234
この結果から、ノニュロン酸(シアル酸およびKDN)にグリコシド結合される脂質は、アルキル基、カルボニルオキシ基もしくはオキシカルボニル基が好ましいということが分かる。また、実施例7(O−グリコシド)と実施例14(S−グリコシド)を比較すると、活性に顕著な相違が見られないことから、糖と脂質の結合はO−グリコシド結合でもS−グリコシド結合でもよいということが分かる。また、O−グリコシド結合かアミド結合かという点だけが異なる実施例29と実施例59とを比較すると、活性に相違が見られないことから、糖と脂質の結合は、いかなる形態の結合でもよいと結論することができる。
シアログリセロリピッド硫酸誘導体に限っていえば、実施例9(アルキル二本鎮炭素数18,IC50;3.8)と実施例11(アルキル一本鎖炭素数18,IC50;13.0)を比較すれば分かるように、一本鎖の場合も二本鎖の場合も実用に供せる活性を有するが、一般的には二本鎖のほうが活性が高い。従って、アルキル鎖は一本鎖であってもよいが、二本鎖であるほうが好ましいと言える。
また、実施例38(アルキル二本鎖炭素数22,グリセロエステル IC50;2.5)と実施例12(アルキル二本鎖炭素数22,IC50;0.8)を比較すれば分かるように、グリセロリピッド部分はアルキルグリセロールであってもアシルグリセロールであっても高い活性を有する。よって、活性は、グリセリン骨格と長鎖アルキル基との結合形式にはさほど影響されず、主にグリセリン骨格に結合される長鎖アルキル基の長さに依存するものと考えられる。
ここで、二本鎖のアルキルグリセロールがグリコシド結合されているものについては、アルキルグリセロールのアルキル基の炭素数に着目すると、図1に示されるように、炭素数18(実施例9)、炭素数20(実施例17)、炭素数22(実施例12)、炭素数24(実施例20)の辺りにIC50の極小値を有する事が分かる。従って、本発明に係るシアログリセロリピッド硫酸誘導体がアルキルグリセロールもしくはアシルグリセロールの場合には、グリセリン残基に結合しているアルキル鎖の炭素数は、18〜24であることが好ましいと考えられる。活性は主にグリセリン骨格に結合される長鎖アルキル基の長さに依存することから、この長鎖アルキル鎖は飽和でも不飽和でもよいであろうし、また分岐鎖を有していてもよいであろう。ここで、炭素数24は、実施例20のようなアルキルグリセロールであった場合には、側鎖1本あたりの「骨格を形成する原子の数」としては25に当たることになる。「骨格を形成する原子」にはアルキル基の炭素の他に、エーテル結合に関与する酸素原子も含まれるからである。なお、実施例29や実施例32のような擬似グリセロールの場合には、グリセリン残基の主鎖のβ位の炭素原子とエーテル結合の酸素原子の間にあるメチレン基の炭素原子も「骨格を形成する原子」の数に含めることになるため、「骨格を形成する原子」の数は、実施例29の場合には24、実施例32の場合には22になる。
また、グリセリン残基は、メチル分岐を有していてもよく、グリセリン残基の主鎖とエーテル結合もしくはエステル結合の間にはメチレン基を有していてもよい(実施例29,32)。従って、グリセリン残基は、その主鎖のβ位の炭素原子において、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの短いアルキル基を有していてもよく(但し、この場合には、アルキル基が十分な長さを有していないため、側鎖もしくは分岐鎖とは言えない)、グリセリン残基の主鎖とエーテル結合もしくはエステル結合の間には1乃至3個の炭素が介在していてもよいと言えるであろう。
ここで、実施例29と実施例12とを比較すると、実施例29はグリセリン残基の主鎖のβ位の炭素原子から伸びる二本の鎖の長さが同じであるのに対し、実施例12では異なる。即ち、実施例29では、グリセリン残基の主鎖のβ位の炭素原子から伸びる二本の鎖1本あたりの「骨格を形成する原子」の数は同じ24であるのに対し、実施例12では、23及び24と異なる。このことから、二本鎖であった場合には、側鎖1本あたりの「骨格を形成する原子」の数、ひいてはアルキル鎖を構成する炭素の数が互いに異なっていてもよいであろうと考えられる。なお、実施例29について言えば、二本の鎖は互いに構成原子も原子の配置も同じ完全同一の鎖であるから製造しやすいという利点を有する。
次に、CC50を下表に示す。
Figure 0004099234
この結果から、本発明に係る化合物は、一般的に細胞毒性が低いということがわかる。
[HIV以外のウイルスの抗ウイルス活性の測定]
ヒトのParainfluenza virus、Respiratory syncytial virus(RSV)およびHerpes simplexII virus(HSVII)はプラークリダクションアッセイ(Plaque reduction assay)で、Feline immunodeficiency virus(FIV)、Felineleukemia virus(FeLV)はそれぞれ逆転写酵素アッセイ(Reverse transcriptase assays)、ELISAで測定した。
1) プラークリダクションアッセイ(Plaque reduction assay)
a)ウイルス、宿主細胞(Host cell)およびウイルスストック(Virus stock)の調製
各ウイルスはATCCより入手した。宿主細胞は、VERO細胞をParainfluenza virusに、HEP2細胞をその他のウイルスに用いた。
T150フラスコ内で増殖中のフィブロブラストにウイルス感染細胞を添加し、60-80%感染するまで培養後、トリプシンで処理して細胞を回収、ウイルスストックとした。細胞培養培地には2-5%FBS、100U/mlペニシリン、2.5ug/mlアンフォテリシン(Amphotericin)、10ug/mlゲンタマイシンを含むE-MEMを用いた。
b)試料の調製
適宜、実施例29に係る化合物を培地あるいはメチルセルロースで500、100、50、10、5、1ug/mlに希釈した。なお、HSV IIの対照薬としてアシクロビル(Acyclovir)を使用した。
c)操作法
[抗ウイルス活性]
24ウエルのマイクロプレートに細胞を単層(monolayer)に培養、上清を廃棄後、0.5mlの希釈試料を入れ、36-38℃、5-7%CO2下に1時間インキュベーションした。一方、対照としての細胞対照区およびウイルス対照区には同量の培地を入れた。
上清を廃棄し、0.5mlの培地と0.2mlのウイルスストックを試料区とウイルス対照区に添加した。1時間、再度インキュベーションをした後、FBSを含んだメチルセルロース溶液で希釈した試料1mlを重層した。一方、対照区には同溶液のみを加えた。
36-38℃で、5-7%CO2下で培養し、プラークの出現を顕微鏡で調べ、単層(monolayer)を10%ホルマリンで固定し、水洗をした後、0.8%クリスタルバイオレットで染色し、乾燥した。そして、プラークを数え、試料区のプラーク数をウイルス対照区のプラーク数と比較し、その減少を抗ウイルス活性とした。
[細胞毒性]
上記の抗ウイルス活性測定法のうち、試験区よりウイルスによる感染ステップを省いて、各種濃度の試料存在下で細胞を培養し、生存細胞数を細胞対照区と比較した。生存細胞数の測定はマイクロプレート用テトラゾリウム(Tetrazolium)法で行った。
2) 逆転写酵素アッセイ(Reverse transcriptase assay)
a)ウイルス、宿主細胞およびウイルスストックの調製法
各ウイルスは共にATCCから入手した。FIVのウイルスストックは、同ウイルスをCRFK cellを用い、10% FBSを含むイーグルの等張溶液(Eagle′s balanced salt solution)で培養、上清をウイルスストックとした。FeLVについては、ATCC VR-717を用いた。
b)試料の調製
培地で実施例29に係る化合物を上記と同様の濃度に希釈した。
c)測定法
−種類のウイルスに対し、次の組合せで行った。
培地対照区 培地
細胞対照区 培地+細胞
細胞毒性区 培地+細胞+試料
ウイルス対照区 培地+細胞+ウイルス
試験区 培地+細胞+ウイルス+試料
色対照区 培地+試料
96穴マイクロプレートにCRFL細胞を単層(monolayer)に培養、上清を廃棄、培地対照区、細胞対照区、ウイルス対照区、には0.2mlの培地を、細胞毒性区、試験区、色対照区には希釈した試料をそれぞれ、0.2、0.1、0.2ml添加し、1時間、36-38℃、5-7%CO2下でインキユベーションした。次いで、ウイルス対照区および試験区の上清を廃棄、0.1mlのウイルスストックを入れ、さらに、1時間、インキュベーション後、上清を除き、ウイルス対照区には0.2mlの培地を、試験区には同量の希釈した試料を添加し、培養を続けた。
[逆転写酵素アッセイ(Reverse transcriptase assay)、ELISA]
細胞対照区、ウイルス対照区および試験区の上清を試料として、それに含まれているFIVの逆転写酵素あるいはFeLVの抗原をそれぞれAmersham LIFESCIENCE社、Synbiotics社の測定キットで定量した。抗ウイルス活性は、試験区およびウイルス対照区の値からそれぞれ細胞対照区の値を差し引き、ウイルス対照区に対する試験区の%で表した。
[細胞毒性]
細胞毒性区および細胞対照区の細胞の生存数を前記と同様、マイクロプレート用テトラゾリウム(Tetrazolium)法で定量し、後者の細胞数に対する前者の細胞数の%で表した。
<HIV以外のウイルスの抗ウイルス活性と毒性試験の結果>
抗ウイルス活性の試験結果を以下の表に示す。
Figure 0004099234
この結果から、本発明に係る化合物は、抗HIV活性のみならず、他のウイルスに対しても抗ウイルス活性を有することが分かる。
また、前述のHIVと同様の方法により、細胞毒性についてのCC50を各ウイルスに対して算出をしたところ、いずれも500μM以上の値となった。このように本発明に係る化合物は、低い細胞毒性で他のウイルスに対しても抗ウイルス活性を有することになるから、本発明に係る化合物は、疾病に対して有効であると共に、生体に対する安全性が高く、医薬として有効であると結論できる。
[抗凝固作用]
ヒト血漿400μlに生理食塩液で希釈した化合物500μlを加え、更に2%塩化カルシウム溶液100μlを加えて混和した後、37℃で30分間インキュベートし、抗凝固作用を示す最低濃度(μM)を測定した。血漿の凝固は目視的に判定した。
[毒性試験]
化合物をマウスに静脈内投与し、そのLD50(mg/kg)を測定した。
<抗凝固作用と毒性試験についての結果>
抗凝固作用と毒性試験についての結果を以下の表に示す。
Figure 0004099234
この結果から、本発明に係る化合物は、一般的に細胞毒性が低いというだけでなく、特に実施例12,13及び29に係る化合物については抗凝固作用も低く、かつ生体に対する毒性も低いということが分かる。このため、本発明に係る化合物を有効量含有する製剤は、医薬として好適なことが明らかである。
本発明に係る化合物またはその塩の有効量は、適切な動物モデルまたは非ヒト霊長類での用量−反応曲線を確立し、ヒトに外挿する方法、適切なインビトロのデータから外挿する方法、または、臨床治験で決定する方法などの当業界でよく知られている一般的な方法を用いることによって決定することができる。
本発明に係る医薬、抗ウイルス剤、抗HIV剤の好適な用量は、疾患の激しさ、個体の体重や年齢、循環における半減期などの種々のファクターに左右されるが、これらは当業者によって容易に決定できる。
本発明に係る医薬は、静脈注射、経口投与、吸入のような種々の方法で投与できる。薬物用の担体、希釈剤ないし賦形剤については、薬物の臨床使用に応じて当業者が容易に決定することができ、必要に応じて、崩壊剤、バインダー(リポソームを含む)、界面活性剤、乳化剤、緩衝剤、可溶化剤もしくは保存剤などの補助剤が添加され、液剤、乳濁剤もしくは懸濁剤に製剤化することもできる。
以上説明したように、木発明に係る新規化合物は抗ウイルス活性が高く、しかも細胞毒性が低いという有為な効果を有している。このため、本発明に係る新規化合物は抗ウイルス剤として最適である。
また、本発明に係る新規化合物は抗凝固作用も低く、かつ生体に対する毒性も低いため、これを有効量含有する製剤は医薬として好適である。抗凝固作用が低いという点については、特にHIV患者に出血傾向があることを考慮すると、抗HIV剤として極めて有用であることが分かる。

Claims (28)

  1. 脂質部分がノニュロン酸残基部分のアノマー位の炭素にグリコシド結合で結合するか、アミド結合又はエステル結合でノニュロン酸残基部分の一位の炭素に結合しており、ノニュロン酸残基部分の水酸基が全て硫酸化されている単糖−脂質からなる化合物またはその塩。
  2. 前記ノニュロン酸残基部分は、シアル酸残基部分若しくはKDN(2−ケト−3−デオキシ−D−グリセロ−2−ノノニン酸)残基部分からなる、請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. 前記シアル酸残基部分若しくはKDN残基部分と前記脂質部分との結合が、前記残基部分の2位においてO−グリコシド結合若しくはS−グリコシド結合であるか、または、前記残基部分の1位においてアミド結合である、請求項2記載の化合物またはその塩。
  4. 前記脂質部分は、鎖状の脂質であり、この鎖状の脂質は分岐構造を有する、請求項1から3いずれか記載の化合物またはその塩。
  5. 前記分岐は、前記脂質部分の主鎖の2位での分岐である、請求項4記載の化合物またはその塩。
  6. 前記脂質部分は、前記分岐により二本鎖となっている、請求項4又は5記載の化合物またはその塩。
  7. 前記脂質部分は、骨格を形成する原子の数が1から4のアルキル基を、前記分岐の部位に有している、請求項6記載の化合物またはその塩。
  8. 前記脂質部分の骨格を形成する原子の総数が22から60である、請求項6または7記載の化合物またはその塩。
  9. 前記分岐鎖は、炭素間の不飽和結合を含む、請求項6から8いずれか記載の化合物またはその塩。
  10. 前記分岐鎖は直鎖である、請求項6から8いずれか記載の化合物またはその塩。
  11. 前記分岐鎖は、エステル結合若しくはエーテル結合を含む、請求項6から8いずれか記載の化合物またはその塩。
  12. 前記エステル結合若しくはエーテル結合は、前記分岐鎖の1位若しくは2位に存在する、請求項11記載の化合物またはその塩。
  13. 前記分岐構造の分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数は、10から28である、請求項8記載の化合物またはその塩。
  14. 前記分岐構造の分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数は、18から26である、請求項13記載の化合物またはその塩。
  15. 前記分岐構造の分岐鎖一本あたりの骨格を形成する原子の数は、24である、請求項14記載の化合物またはその塩。
  16. 前記分岐構造の分岐鎖はそれぞれ同じ長さである、請求項15記載の化合物またはその塩。
  17. 前記分岐鎖はそれぞれ同じ構造ある、請求項16記載の化合物またはその塩。
  18. 前記分岐鎖は、当該分岐鎖の1位若しくは2位にエステル結合若しくはエーテル結合を有する、請求項17記載の化合物またはその塩。
  19. 前記分岐鎖は直鎖である、請求項18記載の化合物またはその塩。
  20. 前記化合物が、ナトリウム[2,2-ビス(ドコシルオキシメチル)プロピル 5-アセタアミド-3,5-ジデオキシ-4,7,8,9-テトラ-O-(ナトリウムオキシスルフォニル)-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノニュロピラノシド)オネート又はその酸である、請求項1記載の化合物またはその塩。
  21. 前記化合物内のカルボン酸又はスルホン酸を中和するものであって、活性を落とさない陽イオンが結合された化合物である、請求項20記載の化合物またはその塩。
  22. 前記陽イオンが結合された化合物はカリウム塩である、請求項21記載の化合物またはその塩。
  23. 薬剤として用いる、請求項1から22いずれか記載の化合物またはその塩。
  24. ウイルス疾患の治療を行うための薬剤の製造のための、請求項1から22いずれか記載の化合物またはその塩の使用。
  25. 前記ウイルス疾患は、HIV、Feline immunodeficiency virus(FIV)、Felineleukemia virus(FeLV)、Herpes simplexII virus(HSVII)、Parainfluenza virus、又は、Respiratory syncytial virus(RSV)によるものである、請求項24記載の化合物またはその塩の使用。
  26. 請求項1から22いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する医薬。
  27. 請求項1から22いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する抗ウイルス剤。
  28. 請求項1から22いずれか記載の化合物を製薬学的に有効な量含有する抗HIV剤。
JP54074697A 1996-05-16 1997-05-16 抗ウイルス活性を有する新規化合物 Expired - Fee Related JP4099234B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12202596 1996-05-16
PCT/JP1997/001654 WO1997043296A1 (fr) 1996-05-16 1997-05-16 Nouveaux composes a activite antivirale

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP4099234B2 true JP4099234B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=14825732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54074697A Expired - Fee Related JP4099234B2 (ja) 1996-05-16 1997-05-16 抗ウイルス活性を有する新規化合物

Country Status (8)

Country Link
US (3) US6337390B1 (ja)
EP (1) EP0957107B1 (ja)
JP (1) JP4099234B2 (ja)
AT (1) ATE271560T1 (ja)
AU (1) AU737680C (ja)
CA (1) CA2255070C (ja)
DE (1) DE69729958T2 (ja)
WO (1) WO1997043296A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997043296A1 (fr) * 1996-05-16 1997-11-20 Nissin Food Products Co., Ltd. Nouveaux composes a activite antivirale
AU2641599A (en) * 1998-02-27 1999-09-15 Kitasato Institute, The Novel kdn derivatives and drugs containing the same as the active ingredient
DK1144420T3 (da) 1999-01-15 2004-04-13 Univ Illinois Sulfaterede phosphatidylinositoler, fremgangsmåde til fremstilling heraf og anvendelser heraf
AU2002342188A1 (en) * 2001-10-30 2003-06-23 Microbiotix, Inc. Methods and compositions for treating flavivirus-mediated disease
JP2008074720A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Noguchi Inst Gm3糖鎖プローブ
US8877917B2 (en) 2007-04-23 2014-11-04 Alnylam Pharmaceuticals, Inc. Glycoconjugates of RNA interference agents
AU2014277867B2 (en) * 2007-12-04 2016-11-03 Arbutus Biopharma Corporation Targeting lipids
CA3043911A1 (en) 2007-12-04 2009-07-02 Arbutus Biopharma Corporation Targeting lipids
EP2231194B1 (en) 2007-12-04 2017-02-22 Alnylam Pharmaceuticals Inc. Folate-irna conjugates
AU2009234266B2 (en) 2008-04-11 2015-08-06 Tekmira Pharmaceuticals Corporation Site-specific delivery of nucleic acids by combining targeting ligands with endosomolytic components
JP5327839B2 (ja) * 2008-06-09 2013-10-30 国立大学法人埼玉大学 シアル酸誘導体の製造方法とインフルエンザウィルス阻害剤としての利用
CA2765919C (en) * 2009-07-07 2017-07-18 Adenovir Pharma Ab New antiviral compounds useful for the treatment or the prevention of epidemic keratoconjonctivitis
JOP20200092A1 (ar) 2014-11-10 2017-06-16 Alnylam Pharmaceuticals Inc تركيبات iRNA لفيروس الكبد B (HBV) وطرق لاستخدامها
EP3337488A4 (en) * 2015-08-19 2019-03-20 National Research Council of Canada TREATMENT AND PREVENTION OF GONOCOQUE INFECTION USING CMP ACTIVATED NONULOSONATE ANALOGS
US11324820B2 (en) 2017-04-18 2022-05-10 Alnylam Pharmaceuticals, Inc. Methods for the treatment of subjects having a hepatitis b virus (HBV) infection
MX2021001056A (es) 2018-08-13 2021-04-12 Alnylam Pharmaceuticals Inc Composiciones de agente de acido ribonucleico bicatenario (arnbc) de virus de la hepatitis b (vhb) y metodos de uso de las mismas.
WO2023062386A1 (en) * 2021-10-14 2023-04-20 Owlstone Medical Limited Method for the synthesis of evoc probes

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59164798A (ja) 1983-03-09 1984-09-17 Rikagaku Kenkyusho シアル酸含有糖脂質誘導体
JPH064671B2 (ja) 1985-04-02 1994-01-19 メクト株式会社 シアル酸誘導体及びその製造方法
JPS62212335A (ja) 1986-03-14 1987-09-18 Mitsui Toatsu Chem Inc 2−アリ−ル−2−メチルプロピルエ−テル誘導体およびそれを有効成分として含有する殺虫剤
JPS6345223A (ja) 1986-04-04 1988-02-26 Ueno Seiyaku Oyo Kenkyusho:Kk ひと免疫不全ウイルス性疾患処置剤
JPS63264493A (ja) 1986-12-29 1988-11-01 Mect Corp 活性カルボニル基を持つシアル酸誘導体
JPS6452794A (en) 1987-05-29 1989-02-28 Kanto Ishi Pharma Co Ltd Sialic acid-containing thioglycerolipid derivative and production thereof
JPH01125394A (ja) 1987-11-10 1989-05-17 Mect Corp シアロシルグリセロリピッド類及びその製造方法
JPH02304025A (ja) 1989-05-18 1990-12-17 Tanabe Seiyaku Co Ltd 抗レトロウィルス薬
JPH0317020A (ja) 1989-06-14 1991-01-25 Nippon Koutai Kenkyusho:Kk 抗hiv剤
JPH03246297A (ja) 1990-02-22 1991-11-01 Nippon Koutai Kenkyusho:Kk ガングリオシド誘導体及びこれを含有する抗hiv剤
JPH04136001A (ja) 1990-09-27 1992-05-11 Tanabe Seiyaku Co Ltd β―シクロデキストリン・スルホンアミド誘導体のポリ硫酸エステル及びその製法
ZA936452B (en) * 1992-09-02 1994-03-25 Virostat Na N V Sulphated glycoside
US5344417A (en) 1992-09-11 1994-09-06 Becton, Dickinson And Company Universal fitting for inoculation receptacles
JPH06256373A (ja) 1993-01-11 1994-09-13 Dainippon Ink & Chem Inc 硫酸化オリゴ糖配糖体アシル化物およびこれを有効成分とする抗ウイルス剤
JP3062906B2 (ja) * 1993-01-29 2000-07-12 丸金醤油株式会社 N−アセチルノイラミン酸ホモポリマーの硫酸エステル
US5663151A (en) 1994-03-04 1997-09-02 Bristol-Myers Squibb Company Sulfated α-glycolipid derivatives as cell adhesion inhibitors
JPH09183789A (ja) * 1995-10-31 1997-07-15 Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd 新規な硫酸化及び燐酸化糖誘導体、その製法及び用途
WO1997043296A1 (fr) * 1996-05-16 1997-11-20 Nissin Food Products Co., Ltd. Nouveaux composes a activite antivirale

Also Published As

Publication number Publication date
EP0957107A4 (ja) 1999-11-17
CA2255070C (en) 2006-08-15
US6337390B1 (en) 2002-01-08
US6541461B2 (en) 2003-04-01
EP0957107A1 (en) 1999-11-17
US6835720B2 (en) 2004-12-28
DE69729958D1 (de) 2004-08-26
AU737680C (en) 2002-05-02
US20020077472A1 (en) 2002-06-20
AU2789597A (en) 1997-12-05
AU737680B2 (en) 2001-08-30
CA2255070A1 (en) 1997-11-20
EP0957107B1 (en) 2004-07-21
ATE271560T1 (de) 2004-08-15
WO1997043296A1 (fr) 1997-11-20
US20030073664A1 (en) 2003-04-17
DE69729958T2 (de) 2005-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4099234B2 (ja) 抗ウイルス活性を有する新規化合物
JP3865411B2 (ja) 抗−エンドトキシン化合物
AU707779B2 (en) Substituted liposaccharides useful in the treatment and prevention of endotoxemia
WO1994009020A1 (en) Novel shingoglycolipid and use thereof
JP2556236B2 (ja) β−シクロデキストリン誘導体のポリ硫酸エステル及びその製法
JP6295202B2 (ja) 感染性疾患の予防および治療のために有用なマンノシル化された化合物
CA2006263A1 (en) Sulfated tannins and their salts
JPH07502011A (ja) 免疫抑制性および寛容原性のオリゴ糖誘導体
EP0338092A1 (en) Anti-hiv agent
KR100473325B1 (ko) 항바이러스활성을가진신규화합물
JPH0317020A (ja) 抗hiv剤
US5358936A (en) Anionic furanose derivatives, methods of making and using the same
JP2514070B2 (ja) 新規なグルコピラノ―ス誘導体
JPS63179885A (ja) 新規なグリコピラノース誘導体
JPH03246297A (ja) ガングリオシド誘導体及びこれを含有する抗hiv剤
JPH05279381A (ja) 硫酸化オリゴ糖芳香族配糖体
AU641540C (en) Anionic furanose derivatives, methods of making and using the same
WO2003049672A2 (en) Methods and compositions for treating flavivirus-mediated disease
JPS624231A (ja) 食細胞貧食能賦活剤組成物
JPH03218317A (ja) 抗レトロウイルス剤
JPH08217785A (ja) 硫酸化フルオロアルキルラミナリペンタオシド及びそれを有効成分とする抗ウイルス剤
JPH01180828A (ja) 自己免疫疾患治療剤
JPH09110903A (ja) 硫酸化オリゴ糖の経口吸収性増加方法及び硫酸化オリゴ糖誘導体並びにこれを有効成分とする抗ウイルス剤
JP2009215206A (ja) シアリルα(2→6)ラクトース含有化合物及びその使用
JPH08507308A (ja) 新規硫酸化リゾ−ガングリオシド誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040514

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080317

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees