JP4096094B2 - 層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、次世代低コストリチウムイオン二次電池の正極材料として有用なニッケル酸リチウム系材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在我が国において、携帯電話、ノートパソコンなどのポータブル機器に搭載されている二次電池の殆どは、リチウムイオン二次電池である。また、リチウムイオン二次電池は、今後電気自動車、電力負荷平準化システムなどの大型電池としても実用化されるものと予測されており、その重要性はますます高まっている。
【0003】
現在、リチウムイオン二次電池においては、正極材料として主にコバルト酸リチウム(LiCoO2)材料を使用し、負極材料として黒鉛などの炭素材料を使用し、電解質として有機電解液を用いている。
【0004】
特に、正極材料としてのLiCoO2は、電池の作動電圧(正極中の遷移金属の酸化還元電位と負極元素の酸化還元電位との差)、充放電容量(正極から脱離・挿入可能なLi量)などの電池性能に関連する重要な材料であるので、今後需要が一層増大するものと予測されている。しかしながら、この化合物は、希少金属であるコバルトを含むために、リチウムイオン二次電池の高コスト要因の一つとなっている。さらに、現在すでに全世界のコバルト生産量の約20%が電池産業において用いられていることを考慮すれば、LiCoO2からなる正極材料のみでは、今後の需要拡大に対応出来るか否かは不明であり、コバルト資源枯渇の危険性を無視することは出来ない。
【0005】
現在、より安価で資源的制約の少ない正極材料として、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)などについての研究が盛んに行われており、一部の分野ではLiCoO2に代替して使用されている。ニッケル酸リチウムの利点の一つは、コバルト酸リチウムに比して、活物質重量当りの放電容量が30〜50%程度大きい(180〜200mAh/g)ことにある。しかしながら、小型リチウムイオン二次電池の開発において最も重要な要件である活物質体積当りの放電容量に関しては、ニッケル酸リチウムのタップ密度は、コバルト酸リチウムのそれに比して、30〜40%程度低いので、両材料間には、実質的な優劣はない。そのため、ニッケル酸リチウムによるコバルト酸リチウムの代替は、あまり進んでいない。
【0006】
従って、電極の高密度化を達成するためには、高タップ密度を有するニッケル酸リチウム材料の製造技術を確立することが必要である。高タップ密度材料を得るための技術としては、焼成により製造したニッケル酸リチウムを水中分散させ、静置後のpHにより、選別する方法(特許文献1);球状の水酸化ニッケル(Ni(OH)2)あるいは球状ニッケル-コバルト複合水酸化物(Ni0.8Co0.2(OH)2)を出発物質として、球状ニッケル酸リチウムを製造する方法(特許文献2および非特許文献1)などが知られている。しかしながら、ニッケル酸リチウムを水に分散させるという前者の方法は、一般にニッケル酸リチウムが大気中の湿気により顕著な充放電特性劣化を生じると言われている事実を考慮すると、材料の化学的安定性という観点からは、好ましいプロセスではない。さらに、上記の選別工程の採用は、必然的に製造プロセスの複雑化、高コスト化などを伴うので、実用的に不利である。また、後者の方法には、球状水酸化物を予め製造する必要があるので、製造工程の複雑化、製造コストの増加などの問題点がある。
【0007】
従って、簡便な手法により、高タップ密度を有し、化学的に安定したニッケル酸リチウム粉末材料の製造技術を開発することにより、それを正極材料とするリチウムイオン二次電池の省資源化、低コスト化および高容量化を達成することが求められている。
【0008】
【特許文献1】
特開平9-153360号公報
【0009】
【特許文献2】
特開2000-12019号公報
【0010】
【非特許文献1】
Jierong Ying, Chunrong Wan, Changyin Jiang and Yangxing Li, Journal of Power Sources, 99, 78-84, (2001)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、高タップ密度を有し、化学的に安定したニッケル酸リチウム粉末材料を提供することを主な目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねてきた。その結果、不定形水酸化ニッケルをリチウム塩水溶液に分散させることにより得た不定形ニッケル-コバルト水酸化物混合物或いは共沈法により得た不定形ニッケル-コバルト複合水酸化物を出発原料として、乾燥工程と焼成工程と分級工程とを順次行うことにより、高タップ密度を有し、化学的に安定したニッケル酸リチウム粉末材料が得られること、この粉末材料を正極材料として使用する場合には、電池体積当りの充放電容量が大きいリチウム二次電池が得られることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、下記に示す層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末材料の製造方法を提供する。
1.(1)水酸化ニッケル粉末をリチウム塩水溶液中に分散させる工程、
(2)得られた分散液を乾燥する工程、
(3)得られた乾燥混合物を粉砕する工程、
(4)得られた粉砕乾燥混合物を酸化雰囲気中500〜1000℃で焼成し、次いで粉砕する焼成−粉砕操作を少なくとも2回繰り返す工程、および
(5)得られた焼成粉砕物を開口径75μm以下のふるいを用いて分級する工程
を備えたことを特徴とする組成式LixNiO2(0.9<X<1.1)で示される高密度層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末の製造方法。
2.前記工程(2)において、分散液を30〜300℃で乾燥する項1に記載の製造方法。
3.前記工程(3)において、乾燥混合物を0.01〜100μmに粉砕する項1又は2に記載の製造方法。
4.前記工程(4)において、焼成温度が650〜1000℃である項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
5.(1)水溶性ニッケル塩および水溶性コバルト塩を含む混合水溶液をアルカリにより共沈させる工程、
(2)得られた共沈物を空気酸化した後、水洗する工程、
(3)得られたニッケル−コバルト共沈物をリチウム塩水溶液中に分散させる工程、
(4)得られた分散液を乾燥する工程、
(5)得られた乾燥混合物を粉砕する工程、
(6)得られた粉砕乾燥混合物を酸化雰囲気中500〜1000℃で焼成し、次いで粉砕する焼成−粉砕操作を少なくとも2回繰り返す工程、および
(7)得られた焼成粉砕物を開口径75μm以下のふるいを用いて分級する工程
を備えたことを特徴とする組成式LixNi1−yCoyO2(0.9<X<1.1、0<y≦0.5)で示される高密度層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末の製造方法。
6.前記工程(4)において、分散液を30〜300℃で乾燥する項5に記載の製造方法。
7.前記工程(5)において、乾燥混合物を0.01〜100μmに粉砕する項5又は6に記載の製造方法。
8.前記工程(6)において、焼成温度が650〜1000℃である請求項5〜7のいずれかに記載の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明による層状岩塩型ニッケル酸リチウム粉末は、以下の様にして製造することができる。
第 1 の製造方法
組成式LixNiO2(0.9<X<1.1)で示される高密度層状岩塩型ニッケル酸リチウムの製造方法(第1の製造方法)において使用する不定形水酸化ニッケル粉末は、市販品を使用しても良く、或いは常法に従って調製したものを使用しても良い。常法による水酸化ニッケルの製造に際しては、例えば、水溶性ニッケル(II)塩(硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩およびこれらの水和物など)を水に溶解させて、水溶液(0.01-5M程度、より好ましくは0.1-2M程度)を調製した後、その溶液に対し0.01-10M程度、より好ましくは0.1-5M程度のアルカリ溶液(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水など)をpH≧11となるまで加えて、水酸化ニッケルを沈殿させる。次いで、得られた沈殿物をpH≦8となるまで蒸留水により洗浄して、残留するアルカリイオンを除去し、沈殿物を濾別した後、100〜200℃程度で乾燥することにより、水酸化ニッケル粉末を得る。本発明で使用する水酸化ニッケルの粒径は、通常0.01〜10μm程度である。
【0015】
第1の製造方法においては、水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウムなどの水溶性リチウム塩を溶解させたリチウム塩水溶液(濃度0.01〜10M程度、より好ましくは0.1〜5M程度)に水酸化ニッケル粉末を均一に混合させて、分散液を調製する。リチウム塩水溶液に対する水酸化ニッケルの配合割合(モル比)は、Li/Ni=0.9〜2程度、より好ましくは1.01〜1.5程度とする。
【0016】
次いで、上記で得られた分散液を30〜300℃程度、より好ましくは50〜150℃程度で乾燥させて、乾燥混合物を得る。
【0017】
次いで、得られた乾燥混合物を粉砕乃至解砕する。粉砕乃至解砕は、市販の粉砕用或いは解砕用機器を使用して、常法に従って行うことができる。粉砕乾燥混合物の粒径は、特に限定されないが、通常0.01〜100μm程度、より好ましくは0.1〜50μm程度である。
【0018】
次いで、得られた粉砕乾燥混合物を空気、酸素含有ガス、酸素-オゾン含有ガスなどの酸化雰囲気中、通常500〜1100℃程度、より好ましくは650〜1000℃程度の温度で焼成した後、粉砕乃至解砕する。焼成時間は、粉砕乾燥混合物中の非加熱分解成分残存量、酸化雰囲気の種類、焼成温度などを考慮して決定されるが、通常0.5〜100時間程度、より好ましくは1〜50時間程度である。本発明においては、この焼成-粉砕工程を少なくとも2回繰り返して、行うことを必須とする。この焼成-粉砕工程を2回以上繰り返すことにより、製品組成の均質化、高結晶化に伴う高容量化、放電容量のサイクル劣化抑制などの効果が達成される。なお、2回またはそれ以上の回数で行う焼成-粉砕工程は、上記の焼成温度、焼成時間などの範囲内である限り、条件を変更して行うこともできる。
【0019】
次いで、上記で得られた焼成粉砕物を開口径75μm以下(200メッシュ以上)のふるいを用いて分級し、粗大粒子を除去する。
第 1 の製造方法により得られる生成物
第1の製造方法により得られる生成物は、組成式LixNiO2(0.9<X<1.1)で示される層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末である。組成式において、Li/Ni比(換言すればXの値)は、できるだけ1に近いことが好ましい。Xの値が低すぎる場合には、充放電に関与しないNi2+イオンが多くなりすぎるので、充放電容量の低下を招く。これに対し、Xの値が高すぎる場合には、過剰のLiが炭酸リチウム、水酸化リチウムなどの形態でニッケル酸リチウム粉末表面に多量に付着して、これらの塩が水を取り込んで電解液を劣化させ、結果としてリチウム二次電池の寿命を低下させる危険性がある。また、高価なリチウム材料を過剰に使用することは、リチウム二次電池の価格を高めることになる。
【0020】
上記の組成式で示される生成物は、不定形粒子からなり、化学的安定性に優れ、2.8g/cm3以上という高いタップ密度を有している。従って、リチウムイオン二次電池における正極材料として、高電極密度を達成するとともに、長期にわたり良好な充放電特性を維持することができる。
第2の製造方法
組成式LixNi1-y CoyO2(0.9<X<1.1、0<y≦0.5)で示される高密度層状岩塩型ニッケル酸リチウムの製造方法(第2の製造方法)において使用する不定形ニッケル-コバルト複合水酸化物(Ni1-yCoy(OH)2)、0<y≦0.5)の粉末は、例えば、以下の様にして調製される。
【0021】
水溶性ニッケル(II)塩(硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩およびこれらの水和物など)および水溶性コバルト(II)塩(硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩およびこれらの水和物など)を所定の割合で水に溶解させて、混合水溶液(0.01-5M程度、より好ましくは0.1-2M程度)を調製し、その溶液に対し0.01-10M、より好ましくは0.1-5Mのアルカリ溶液(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水など)をpH≧11になるまで加えて共沈物を形成させる。得られた共沈物は、室温で数時間から数日程度空気酸化して、コバルトイオンを3価に近づけておくことが好ましい。次いで、得られた共沈物をpH≦8となるまで蒸留水により洗浄して、残留するアルカリイオンを除去し、共沈物を濾別した後、100〜200℃程度で乾燥することにより、ニッケル-コバルト複合水酸化物粉末を得る。第2の製造方法で使用するニッケル-コバルト複合水酸化物の粒径は、通常0.01〜10μm程度である。
【0022】
次いで、水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウムなどの水溶性リチウム塩を溶解させたリチウム塩水溶液(濃度0.01〜10M程度、より好ましくは0.1〜5M程度)に、上記で得たニッケル-コバルト複合水酸化物粉末を均一に混合させて、分散液を得る。リチウム塩水溶液に対するニッケル-コバルト複合水酸化物の配合割合(モル比)は、Li/(Ni+Co)=0.9〜2程度、より好ましくは1.01〜1.5程度とする。
【0023】
次いで、前記第1の製造方法と同様にして、以下の処理を順次行う。
【0024】
すなわち、上記で得られたリチウム塩水溶液中にニッケル-コバルト複合水酸化物粉末を分散させた液を30〜300℃程度、より好ましくは50〜150℃程度で乾燥させて、乾燥物を得る。
【0025】
次いで、得られた乾燥物を粉砕乃至解砕する。粉砕は、前記第1の製造方法と同様にして、常法に従って行うことができる。ニッケル-コバルト複合水酸化物の粉砕乾燥物の粒径は、特に限定されないが、やはり通常0.01〜100μm程度、より好ましくは0.1〜50μm程度である。
【0026】
次いで、得られた粉砕乾燥物を前記第1の製造方法と同様な条件下で焼成した後、粉砕乃至解砕する。
【0027】
本発明による第2の製造方法においても、この焼成-粉砕工程を少なくとも2回繰り返して、行うことを必須とする。この焼成-粉砕工程を2回以上繰り返すことにより、前記第1の製造方法による場合と同様の効果が達成される。なお、2回またはそれ以上の回数で行う焼成-粉砕工程は、上記の焼成温度、焼成時間などの範囲内である限り、条件を変更して行うこともできる。
【0028】
次いで、上記で得られた焼成粉砕物を開口径75μm以下(200メッシュ以上)のふるいを用いて分級し、粗大粒子を除去する。
第2の製造方法により得られる生成物
第2の製造方法により得られる生成物は、組成式LixNi1-yCoyO2(0.9<X<1.1、0<y≦0.5)示されるコバルト含有層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末である。
【0029】
この組成式により示される生成物においても、Li/(Ni+Co)モル比に相当するXの値は、できるだけ1に近いことが好ましい。Xの値が低すぎる場合には、充放電に関与しないNi2+イオンが多くなりすぎるので、充放電容量の低下を招く。これに対し、Xの値が高すぎる場合には、過剰のLiが炭酸リチウム、水酸化リチウムなどの形態でニッケル酸リチウム粉末表面に多量に付着して、これらの塩が水を取り込んで電解液を劣化させ、結果としてリチウム二次電池の寿命を低下させる危険性がある。また、高価なリチウム材料を過剰に使用することは、リチウム二次電池の価格を高めることになる。
【0030】
また、Co/(Co+Ni)モル比に相当するYの値は、ニッケルに比べて希少でかつ高価なコバルト使用量を少なくするために、0.5以下とすることが望ましい。適量のCoを存在させる場合には、正極の充放電曲線を平滑化させるとともに、上限電位を4.3V程度まで高めることができる。また、Coを配合することにより、ニッケルイオンの乱れ状態(層状岩塩型構造において、リチウム層中にニッケルが混入する状態)を増大させることなく、高温焼成が可能となり、一次粒子径を大きくすることができるので、生成物を正極材料として使用する際に、電解液との副反応を抑制することができる。
【0031】
第2の製造方法により得られる生成物は、組成以外の点では、第1の製造方法により得られる生成物とほぼ同様の形態を示す。
【0032】
上記の組成式LixNi1-yCoyO2(0.9<X<1.1、0<y≦0.5)で示される生成物は、不定形粒子からなり、やはり化学的安定性に優れ、2.8g/cm3以上という高いタップ密度を有している。従って、リチウムイオン二次電池における正極材料として、高電極密度を達成するとともに、長期にわたり良好な充放電特性を維持することができる。
リチウム二次電池
本発明による高密度ニッケル酸リチウム系粉末材料を使用する場合には、球状複合水酸化物などの特殊な水酸化物を用いることなく、簡便に高密度ニッケル酸リチウム系正極材料およびこれを使用するリチウムイオン二次電池を製造することができる。
【0033】
本発明によるリチウムイオン二次電池は、公知の手法により製造することができる。すなわち、正極材料として、本発明による新規なニッケル酸リチウム粉末を使用し、負極材料として、公知の金属リチウム、炭素系材料(活性炭、黒鉛)などを使用し、電解液として、公知のエチレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの溶媒に過塩素酸リチウム、LiPF6などのリチウム塩を溶解させた溶液を使用し、さらにその他の公知の電池構成要素を使用して、常法に従ってリチウムイオン二次電池を組立てることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、安価な原料を使用する簡便な方法により、タップ密度が高く、化学的に安定したニッケル酸リチウム材料を得ることができる。
【0035】
本発明によるニッケル酸リチウム材料は、低コストのリチウムイオン二次電池用正極材料として、極めて有用である。
【0036】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところを一層明確にする。本発明は、これら実施例により限定されるものではない。
【0037】
なお、実施例で得られたニッケル酸リチウム粉末試料について、結晶相はX線回折分析により、化学組成は誘導結合プラズマ(ICP)および原子吸光分析により、粒径は透過型電子顕微鏡(TEM)およびレーザー回折式粒度分布計により、タップ密度はタップ密度計により、それぞれ評価した。
【0038】
また、ニッケル酸リチウム粉末試料を導電材およびバインダーとともに混合してスラリーを形成し、これを集電体であるアルミニウム箔(厚み30μm)上に塗布し、乾燥し、圧着させて正極シート化し、シート正極の密度および電気伝導度を測定した後、金属リチウムを負極として使用するリチウム二次電池を作製し、種々の試験条件において、電池としての充放電特性評価を行った。
実施例1
水酸化リチウム1水和物粉末(LiOH(H2O)47.52gを蒸留水400mlに加え、攪拌して、完全に溶解させた。得られた水溶液に市販の水酸化ニッケル粉末(Ni(OH)2)100gを加えた後、1時間攪拌し、水酸化リチウム水溶液に水酸化ニッケル粉末を均一に分散させた(Li/Niモル比=1.05)。
【0039】
得られた分散液を100℃で1日間乾燥させた後、乾燥混合物を乳鉢でよく混合し、粉砕した。
【0040】
得られた粉砕乾燥混合物を雰囲気制御可能な電気炉に投入し、酸素気流中700℃で20時間焼成し、その後室温まで24時間かけて冷却した後、焼成物を乳鉢でよく粉砕し、再度電気炉に投入し、酸素気流中750℃で20時間焼成し、再度室温まで24時間かけて冷却した。得られた2回焼成試料を再度粉砕し、開口径75μmのふるいを通して、評価用ニッケル酸リチウム試料とした。
【0041】
得られたニッケル酸リチウム試料中のリチウムおよびニッケルの実測値とLiNiO2(参照)としての理論値とを表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
表1に示す結果は、本実施例によれば、わずかにリチウムが欠損してはいるものの、ほぼLiNiO2組成に近いニッケル酸リチウムが得られたことを示している。
【0044】
実施例1で得られた試料のX線回折パターンを図1に示す。すべてのX線回折ピーク(各ピーク上の数字は、六方晶系のニッケル酸リチウム単位胞から得られる指数を示す)は、参考文献:J.R.Dahn, U.Sacken and C.A.Michal, Solid State Ionics, 44, 87-97, (1990)に記載されている層状岩塩型構造を有するニッケル酸リチウム(空間群Rm)の単位胞で指数付けできた。また、得られた六方晶系単位胞での格子定数は、下記の表2に示す通りである。これらの値は、上記参考文献に示された値と大きな差はなく、これらの結果も、本発明によりニッケル酸リチウムが得られていることを示している。
【0045】
【表2】
【0046】
また、本実施例による試料のTEM像を図2に示す。本発明で得られたニッケル酸リチウムは、0.5〜5μm程度の不定形粒子からなっており、出発物質である水酸化ニッケルと同様に球状粒子ではないことが確認できた。
本発明によるニッケル酸リチウム粉体の平均粒径は4.4μmであった。また、そのタップ密度は3.41g/cm3にも達しており、市販されている標準のコバルト含有ニッケル酸リチウムの値(2〜2.5g/cm3)よりも著しく大きく、活物質の電池内への充填性において、顕著な優位性が確認できた。
【0047】
さらに、上記の様にして得られた本発明によるニッケル酸リチウム、導電剤であるアセチレンブラック、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で89.5:4.5:6の割合で1-メチル-2-ピロリドン(NMP)溶媒を用いてスラリー化し、厚さ30μmのアルミニウム箔上に塗布した後、乾燥およびプレス圧着することにより、シート電極を試作した。得られた電極の密度は3.07g/cm3であり、市販標準ニッケル酸リチウムを用いる電極の密度2.6〜2.8g/cm3に比べて、著しく大きかった。このことから、上記タップ密度の優位性が電極密度にそのまま反映されていることが明らかである。また、電極の電気伝導度は、7×10-3S/cmであり、市販ニッケル酸リチウムを使用した場合に比べて、殆ど差がなかった。
【0048】
次いで、上記のニッケル酸リチウムシート電極を用い、電解液としてLiPF6をエチレンカーボネートおよびメチルエチルカーボネート混合溶媒中に溶解させたものを用い、対極および参照極として金属リチウムを用いた3極式リチウム二次電池を組立てて、充放電特性の評価を行った。充放電評価は、2.75〜4.3Vの電位範囲内において、充電時には定電流定電圧充電法により、放電時には定電流法により、それぞれ行った。充放電レートは0.2-1Cまで変化させた。図3に充放電レート0.2Cにおける初期充放電曲線を示す。右上がりの曲線が充電に対応し、右下がりの曲線が放電に対応している。充放電レート0.2Cにおける初期充電容量は235.6mAh/g、初期放電容量は192.9mAh/g、充放電効率81.9%であり(下記表3参照)、標準的なニッケル酸リチウムの電極特性を示した。
【0049】
【表3】
【0050】
一方、図4から明らかな様に、同一試験条件での20サイクルまでの充放電試験により、放電容量は188.4mAh/g(1サイクル目)から148.4mAh/g(20サイクル目)まで低下したが、放電容量維持率は78.8%(下記表4参照)であり、二次電池用電極として使用可能なことがわかる。
【0051】
【表4】
【0052】
注:容量維持率=20サイクル後放電容量/初期放電容量×100
さらに、充電時のレートを0.2Cに維持しつつ、放電時のレートのみを0.2Cから1Cまで変化させた場合の放電曲線の変化を図5および表5に示す。
【0053】
【表5】
【0054】
放電レートの増加に伴って、放電容量は低下するものの、1C放電時にも、0.2C放電時の87.1%の容量を維持していることがわかり、標準的なニッケル酸リチウム電極特性を示しているといえる。
【0055】
これらのことから、本発明によって得られたニッケル酸リチウムは、活物質充填性に優れたリチウムイオン二次電池用正極材料として好適に使用できることが明らかである。
実施例2
塩化ニッケル(II)6水和物47.54g及び硝酸コバルト(II)6水和物14.55g(全モル量0.25mol、Ni:Coモル比=8:2)を秤量し、蒸留水400mlを入れたビーカー中で撹拌しつつ完全に溶解させて、Ni-Co混合水溶液を調製した。この混合溶液に対し、水酸化カリウム溶液(水酸化カリウム50gを蒸留水300mlに溶解した後、室温まで自然冷却したもの)を攪拌下に3時間かけて滴下し、Ni-Co共沈物を作製した。共沈物中のコバルトの価数を3価にするために、空気を吹き込みながら、混合物を室温で2日間酸化及び熟成した後、共沈物を蒸留水で洗浄し、濾過し、100℃で乾燥した後、粉砕することにより、過剰のアルカリ成分を除去し、次工程での原料となる精製Ni-Co共沈物を得た。
【0056】
次いで、上記共沈物0.25molの1.1倍(Li/(Ni+Co)=1.1)に相当する水酸化リチウム1水和物11.54gを蒸留水150mlに溶解させた水酸化リチウム溶液に上記共沈物を加え、よく撹拌して、得られた混合物を100℃で蒸発乾固した後、粉砕して焼成用原料とした。
【0057】
得られた焼成用原料を電気炉内に静置して、酸素気流中700℃、20時間焼成し、24時間かけて室温まで冷却した後、粉砕し、再度電気炉中900℃、20時間焼成し、24時間かけて再度室温まで冷却した。得られた粉末を粉砕した後、開孔径45μmのふるいを通して、電極特性評価用のコバルト含有ニッケル酸リチウム試料とした。
【0058】
得られたコバルト含有ニッケル酸リチウム試料中のリチウム、ニッケルおよびコバルト含有量の実測値とLiNi0.8Co0.2O2としての理論値を表66に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
表6に示す結果から明らかな様に、本実施例によれば、わずかにコバルト量およびニッケル量が欠損しているものの、ほぼLiNi0.8Co0.2O2に近いコバルト含有ニッケル酸リチウムが得られたことがわかる。
【0061】
本実施例で得られた試料のX線回折パターンを図6に示す。すべてのX線回折ピークは、前述の非特許文献1に記載されている層状岩塩型構造を有するコバルト含有ニッケル酸リチウム(LiCo0.2Ni0.8O2, 空間群Rm)の単位胞で指数付けできた。
【0062】
また、得られた試料の格子定数は、表7に示す通りである。これらの値は、非特許文献1に記載の値と大きな差はなく、本実施例によりLiNi0.8Co0.2O2に近いコバルト含有ニッケル酸リチウムが得られたことがわかる。
【0063】
【表7】
【0064】
また、本実施例による試料のTEM像を図7に示す。本発明で得られたニッケル−コバルト酸リチウムは、0.5-5μm程度の不定形粒子からなっており、球形粒子となっていないことが確認できた。
【0065】
本発明によるコバルト含有ニッケル酸リチウム粉末のタップ密度は2.8g/cm3に達しており、市販されている標準のコバルト含有ニッケル酸リチウムの値(2〜2.5g/cm3)よりも著しく大きく、活物質の電池内への充填性において、顕著な優位性が確認できた。
【0066】
さらに、本実施例で得られたコバルト含有ニッケル酸リチウム(活物質)20mgに対し、アセチレンブラック5mgとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末0.5mgとを乳鉢にて十分混合し、錠剤成形した後、金属アルミニウムのメッシュに圧着させ、100℃で12時間乾燥して、評価用電極とした。電極としてこの評価用電極を用い、電解液として過塩素酸リチウムを1mol/kgの割合でエチレンカーボネート及びジメチルカーボネート混合溶媒に溶解させたものを用い、対極として金属リチウムを用いて、コイン型リチウム二次電池を組み立てて、充放電特性の評価を行った。充放電評価は、2.75-4.3Vの電位範囲内において、充電時には定電流定電圧法により、放電時には定電流法により、それぞれ行った。充放電レートは0.2Cで一定とした。図8に初期充放電曲線を示す。右上がりの曲線が充電に対応し、右下がりの曲線が放電に対応している。初期充放電容量は表8に示すとおりであり、標準的なコバルト含有ニッケル酸リチウムの電極特性を示した。
【0067】
【表8】
【0068】
また、図9は、上記と同一の充放電試験条件で10サイクルまでの放電容量の変化を測定した結果を示す。10サイクル後の放電容量は、129.3mAh/gまで低下するが、放電容量維持率は75.8%(表9参照)であり、リチウム二次電池正極として使用可能なことがわかる。
【0069】
【表9】
【0070】
これらの結果から、本発明によって得られたコバルト含有ニッケル酸リチウムは、活物質充填性に優れたリチウムイオン二次電池正極材料として好適に使用できることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたニッケル酸リチウムのX線回折パターンを示す図面である。
【図2】実施例1における出発原料である水酸化ニッケルの透過型電子顕微鏡写真(上図)と実施例1で得られたニッケル酸リチウムの透過型電子顕微鏡写真(下図)とを電子的に画像処理した図面である。
【図3】実施例1で得られたニッケル酸リチウムを用いて得られた正極の初期充放電曲線である。
【図4】実施例1で得られたニッケル酸リチウムを用いて得られた正極の放電容量のサイクル数依存性を示すグラフである。
【図5】実施例1で得られたニッケル酸リチウムを用いて調製した正極の放電曲線の放電レート依存性を示すグラフである。
【図6】実施例2で得られたコバルト含有ニッケル酸リチウムのX線回折結果を示すチャートである。
【図7】実施例2で得られたコバルト含有ニッケル酸リチウムの透過型電子顕微鏡写真を電子的に画像処理した図面である。
【図8】実施例2で得られたコバルト含有ニッケル酸リチウムを用いて得られた正極の初期充放電特性である。
【図9】実施例2で得られたコバルト含有ニッケル酸リチウムを用いて得られた正極の放電容量のサイクル数依存性を示すグラフである。
Claims (8)
- (1)水酸化ニッケル粉末をリチウム塩水溶液中に分散させる工程、
(2)得られた分散液を乾燥する工程、
(3)得られた乾燥混合物を粉砕する工程、
(4)得られた粉砕乾燥混合物を酸化雰囲気中500〜1000℃で焼成し、次いで粉砕する焼成−粉砕操作を少なくとも2回繰り返す工程、および
(5)得られた焼成粉砕物を開口径75μm以下のふるいを用いて分級する工程
を備えたことを特徴とする組成式LixNiO2(0.9<X<1.1)で示される高密度層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末の製造方法。 - 前記工程(2)において、分散液を30〜300℃で乾燥する請求項1に記載の製造方法。
- 前記工程(3)において、乾燥混合物を0.01〜100μmに粉砕する請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記工程(4)において、焼成温度が650〜1000℃である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- (1)水溶性ニッケル塩および水溶性コバルト塩を含む混合水溶液をアルカリにより共沈させる工程、
(2)得られた共沈物を空気酸化した後、水洗する工程、
(3)得られたニッケル−コバルト共沈物をリチウム塩水溶液中に分散させる工程、
(4)得られた分散液を乾燥する工程、
(5)得られた乾燥混合物を粉砕する工程、
(6)得られた粉砕乾燥混合物を酸化雰囲気中500〜1000℃で焼成し、次いで粉砕する焼成−粉砕操作を少なくとも2回繰り返す工程、および
(7)得られた焼成粉砕物を開口径75μm以下のふるいを用いて分級する工程
を備えたことを特徴とする組成式LixNi1−yCoyO2(0.9<X<1.1、0<y≦0.5)で示される高密度層状岩塩型ニッケル酸リチウム系粉末の製造方法。 - 前記工程(4)において、分散液を30〜300℃で乾燥する請求項5に記載の製造方法。
- 前記工程(5)において、乾燥混合物を0.01〜100μmに粉砕する請求項5又は6に記載の製造方法。
- 前記工程(6)において、焼成温度が650〜1000℃である請求項5〜7のいずれかに記載の製造方法。
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